JP2005250015A - 画像形成装置 - Google Patents

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幸生 池田
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Abstract

【課題】できる限り専用部材を用いずに露光ユニットのための効果的な冷却構造を提供する。
【解決手段】感光材料を走査露光する露光ユニット20が前面壁と後面壁を有するハウジングによって作り出された内部空間に配置されている画像形成装置。前記内部空間を区分けするように前面壁と後面壁との間にわたって設けられた境界プレート51と前記露光ユニットの間作り出された隙間空間に前記隙間空間に前記前面壁から後面壁に延びる少なくとも2つの封鎖部材53,54が間隔をあけて設けられ、前面壁に形成された前側外気流通孔から後面壁に形成された後側外気流通孔に達する冷却空気流路50が作り出される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、感光材料の送り方向に対する横断方向に光ビームを放射することにより前記感光材料を走査露光する露光ユニットが前面壁と後面壁を有するハウジングによって作り出された内部空間に配置されている画像形成装置、特に露光ユニットの冷却構造に関する。
上述した画像形成装置における露光ユニットでは、PLZTシャッター方式や、蛍光ビーム方式や、レーザビーム方式等により作り出された光ビームを感光材料に照射して露光を行うように構成されているが、いずれにしても発光動作に伴う内部温度上昇を抑制する目的から、露光ユニットのケーシングを冷却空気によって冷却する必要がある。
画像形成装置のハウジング内に外部から空気を取り込んで再び外部に排出する送風ダクトを形成し、送風ダクトの入り口部にダクト横断方向に沿って縦置きされた送風機を組み込んでこの送風ダクトに冷却空気を送り込み、露光ユニットのケーシングの下面から送風ダクト内に突き出した放熱フィンを冷却する構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この露光ユニット冷却構造では、露光ユニットのケーシング下面が露出するように開口した送風ダクトを特別に設ける必要があり、構造的に大がかりなものとなり、スペース上及びコスト上の問題が生じる。
さらに、露光ユニットの支持プレートに開口を設けるとともにこの支持プレートの下面と制御ボックスの上壁面に形成された溝部との間の空間に外気を導入できるように冷却ファンを取り付け、この冷却ファンを駆動した際には、ドアーの開口から外気を冷却風として吸引して、この冷却風を冷却風路として機能する前記空間を介して、支持プレートの開口に送込み、この開口に送られた冷却風はヒートシンクから、露光ユニットのケーシングの側面を通過して上方に流れ、画像形成装置のハウジングを構成する上部カバーに形成したスリット状の開口を介して外部に流れ出るよう構成されたものもある(例えば、特許文献2参照。)。この露光ユニット冷却構造では、高い剛性と位置精度が要求される露光ユニットの支持プレートに開口を設けるという不都合が生じるだけではなく、吸引されて露光ユニットを通過した冷却風が画像形成装置内の上部領域を吹き回ることからゴミやほこりをまき散らすといった副次的な問題点も生じさせている。
特開2001‐249418号公報(段落番号0018−0021、図2) 特開2003‐215729号公報(段落番号0017−0020、図3)
上記実状に鑑み、本発明の課題は、できる限り専用部材を用いずに露光ユニットのための効果的な冷却構造を提供することである。
上記課題を解決するため、感光材料の送り方向に対する横断方向に光ビームを放射することにより前記感光材料を走査露光する露光ユニットが前面壁と後面壁を有するハウジングによって作り出された内部空間に配置されている、本発明による画像形成装置では、前記内部空間を区分けするように前面壁と後面壁との間にわたって設けられた境界プレートの表面と前記露光ユニットのケーシングの一面との間に隙間空間が作り出されるように前記露光ユニットが設置されるとともに、前記前面壁に形成された前側外気流通孔から後面壁に形成された後側外気流通孔に達する冷却空気流路を作り出すために前記隙間空間に前記前面壁から後面壁に延びる少なくとも2つの封鎖部材が間隔をあけて設けられている。
この構成では、一般的には遮光壁としても機能する境界プレートの表面と露光ユニットのケーシングの一面との間に作り出された、実質的に前面壁から後面壁にわたって延びる間隙空間を利用し、この隙間空間に前面壁から後面壁に延びる少なくとも2つの封鎖部材を間隔をあけて挟み込むだけで、前面壁に形成された前側外気流通孔から後面壁に形成された後側外気流通孔に通じる冷却空気流路が作り出されるので、コスト的な負担も少なく、効果的なスペース利用に結びつく。
この冷却空気流路内にファンを設けるならば、ファンによる強制的な冷却空気流を作り出すことができ、冷却効果は著しく向上するが、その際、冷却空気流路の後面壁側にファンを配置することが好ましい。画像形成装置は建家の壁面にその後面壁を向き合わせるように設置されるのが通常であるし、そうでない場合であっても少なくともオペレータが常時作業するのが前面壁側であることを考慮するならば、ファンを後面壁側に配置することはファンによる騒音問題に対して、効果的な解決策となり得るからである。
本発明の好適な実施形態の1つでは、冷却空気流路は段差を形成しており、この段差領域にファンが縦軸芯周りで回転するように水平配置されている。つまり、ファンを水平配置つまり横置きにして、前面壁側の冷却空気流路から吸い込んで後面壁側の冷却空気流路に送り出すようにすることで、ファンを縦置きにすることに比べ冷却空気流路全体の高さスペースを小さくすることがき、省スペース化に貢献する。
さらに露光ユニットを効果的に冷却するためには、露光ユニットのケーシングのファンに向き合う領域に冷却フィンを冷却空気流路へ突き出るように形成することであり、これによりファンによって吸い込まれてきた冷却空気が冷却フィンに当たって熱交換するとともに、冷却フィンに衝突して乱れた空気をそのままファンに吸引させて送り出すことができ、良好な冷却が期待できる。
本発明の好適な実施形態の1つでは、露光ユニットと境界プレートは別個にこの画像形成装置のフレームに支持されている。露光ユニットは境界プレートとは関係なくフレームにしっかりと位置決めして支持されているので、境界プレートは露光ユニットとは無関係に薄肉のプレートによって製作することができる。さらに、封鎖部材に振動吸収率の高い弾性材を用いるならば、万一境界プレートが振動した場合でもその振動を封鎖部材が吸収して、露光ユニットに振動が伝わることが防止される。
本発明によるその他の特徴及び利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるだろう。
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1には、本発明による画像形成装置の一例としての写真プリント装置が示されており、この写真プリント装置は、現像済みの写真フィルムMaに形成された撮影画像やデジタルカメラによって取得され記録メディアMbに格納された撮影画像をプリントソースとしてそれらの撮影画像を感光材料としての印画紙Pに焼き付けることによって写真プリントP(印画紙に撮影画像が形成されたものを写真プリントと称するのでここでは同じ図番を付与している)を作製する、DP店でよく見かけられる、デジタルミニラボとも称せられる装置である。
図1から明らかなように、この写真プリント装置は、テーブル1aの下に構築された露光処理部とテーブル1aに隣接して構築された現像処理部とを内蔵する一体化したハウジング3を有した装置本体1と、テーブル1の上に構築されたオペレート部と、この装置本体から分離した位置にフィルムMaから撮影画像を読み取るスキャナーユニット4を備えている。
露光処理部には、図2から理解できるように、印画紙マガジン11からの印画紙Pをプリントサイズに切断するペーパーカッター12、切断された印画紙Pの裏面に色補正情報やコマ番号などのプリント処理情報を印字するバックプリント部13、露光位置EPでレーザビームによって印画紙Pの乳剤面に撮影画像をライン露光する露光ユニット20が備えられている。露光された印画紙Pは、反転移送機構14によって、進入してきた印画紙Pの後端部を挟持するとともにこれを先頭にして上方に移送し、受け取り搬送ローラ対14aに受け渡すことで、露光済み印画紙Pを搬送方向に関する裏表面を逆にして搬送する。
現像処理部には、露光後の印画紙Pを現像処理する複数の現像処理槽を有した処理槽ユニット15と、現像処理後の印画紙Pを乾燥する乾燥部15が設けられており、乾燥部15から排出された印画紙P、つまり写真プリントPは、横送りコンベア16を経てソータ17に送られ、このソータ17の複数のトレイにオーダ単位で仕分けられた状態で集積される(図1参照)。
上述した印画紙Pに対する各種処理に合わせた搬送速度で印画紙Pを搬送するために、前記反転移送機構14以外に種々のローラ搬送ユニットとして構成された印画紙搬送機構18が敷設されている。特には、露光位置14に配置された露光ローラ搬送ユニット18aや処理槽ユニット15内に設けられる現像ローラ搬送ユニット18bや乾燥部15内に設けられる乾燥排出ローラ搬送ユニット18cが挙げられる。なお、処理槽ユニット15は、発色現像処理液を貯留する発色現像槽15aと、漂白定着処理液を貯留する漂白定着槽15bと、安定処理液を貯留する安定槽15cを備えている。
なお、前記露光ユニット20は、ここでは印画紙Pの搬送方向と直交する方向にレーザビームを放射して露光走査を行う方式のものが使用されているが、その他蛍光ビーム方式、液晶シャッター方式、DMD方式又はFOCRT方式等の使用が可能である。
テーブル1の上に構築されたオペレート部には、キーボードやマウスなどの操作入力機器61や種々の制御情報の表示やプレジャッジ時のシミュレート画像やメッセージの表示を行うモニタ62、さらには各種記録メディアから撮影画像を読み取るためのメディアリーダユニット63、前記操作卓61やモニタ62やメディアリーダユニット63と接続されておりこの写真プリント装置のコントローラとしても機能する汎用パソコン64が配置されている。
スキャナーユニット4は、底部にキャスタを備えた筐体40の上面に対して、交換自在なフィルムキャリア41を備えるとともに、筐体内部に光学レンズやCCD等の光電変換素子を有した光電変換部及びフィルムキャリア41の上面側に照射する光源を備えている。そして、写真フィルムMaのスキャニングを行う場合には、写真フィルムMaをフィルムキャリア41にセットし、このフィルムキャリア41で所定速度で移動させながら、写真フィルムMaに照射された後の透過光を利用して写真フィルムMaの各コマの撮影画像を光電変換部でデジタル信号化し、汎用パソコン64に転送する。
図1と図2から理解できるように、装置本体1のハウジング3は、全体の骨格を形成しているフレーム31に前面壁30aを作り出すパネルや後面壁30bを作り出すパネルなどを含むパネルアッセンブリ30を取り付けることにより、暗室形態の内部空間を作りだしている。
ハウジング3によって作り出される内部空間は、図3と図4から理解できるように、フレーム31に支持されるとともにパネル30の前面壁30aと後面壁30bとの間にわたって延びている水平な境界プレート51によって印画紙搬送ラインが形成される完全遮光領域と露光ユニット20が配置される非完全遮光領域に区画されている。露光ユニット20は、フレーム31又はフレーム31に固定されたベースプレートに防振締結ボルトユニット32によって固定されている。境界プレート51の防振締結ボルトユニット32が貫通する箇所は切り欠かれており、境界プレート51と防振締結ボルトユニット32つまり露光ユニット20が直接接触しないように工夫されている。
露光ユニット20は、レーザビームを送り出す開口部に防塵ガラス22をはめ込むことで密封構造維持しているアルミニウム合金等の軽金属合金からなる直方体形状であるケーシング21と、このケーシング21の内部に収容したレーザユニットとで構成されている。このレーザユニットは、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色のレーザ光源23と、このレーザ光源23からの各レーザビームの強度(光量)を調節する音響光学変換素子24やポリゴンミラー25と、ポリゴンミラー25で反射されたレーザビームを露光位置14の印画紙Pに導くfθレンズ群やミラーからなる光学レンズユニット26とを備えている。なお、露光ユニット20の動作やその制御はよく知られた技術であり、ここでの説明は省略される。ただ、この露光ユニット20では、光学レンズユニット26によって露光ユニット20から放射される光ビーム(レーザビーム)は下方に向けられており、境界プレート51に設けられたスリットを通過して露光位置EP上の印画紙Pに達するようになっている。
図3と図4と図5に示されているように、境界プレート51の表面と露光ユニット20のケーシング21の下面との間に隙間Sが作り出されるように露光ユニット20が設置されており、境界プレート51の表面と露光ユニット20のケーシング21の下面との間に前面壁30aから後面壁30bに延びる2つの封鎖部材53と54が間隔をあけて設けられている。この封鎖部材53と54は高密度発泡クッション材製であり、境界プレート51の表面と露光ユニット20のケーシング21の下面に密封状態で接当する。これにより、つまり境界プレート51とケーシング21と2つの封鎖部材53と54によって前面壁30aから後面壁30bに到る閉鎖空間が作り出される。この閉鎖空間は平たく細長い形状であるが、その両端が開口している。この開口に対応するように、前面壁30aに前側外気流通孔52aを形成し、後面壁30bに後側外気流通孔52bを形成することで、前面壁30a側の外気と後面壁30b側の外気を連通させる冷却空気流路50が形成される。
図3から明らかなように、境界プレート51は後面壁30b側において冷却空気流路50の幅に合わせて切り欠かれており、その下側にボックス状に形成された補助境界プレート51aが設けられており、その切り欠き後端領域に前記封鎖部材53と54をブリッジするクロス封鎖部材55が配置されている。つまり補助境界プレート51aは境界プレート1の一部として構成されており、この補助境界プレート51aによって冷却空気流路50は下方に一段下がった段差を形成することになり、この段差領域にファン56が横置きで、つまり縦軸周りで羽根が回転するように、水平に取り付けられている。従って、このファン56は、前面壁30a側の冷却空気流路50Aから吸い込んで後面壁30b側の冷却空気流路50Bに送り出すことになる。また、ケーシング21のファン56に向き合う領域に冷却フィン21aが冷却空気流路50の段差領域に突き出るように形成されている。これにより、前面壁30aの前側外気流通孔52aからファン56による負圧により前側外気流通孔52aから吸い込まれて前面壁30a側の冷却空気流路50Aを流れてきた冷却空気が冷却フィン21aに当たって熱交換するとともに、冷却フィン21aに衝突して乱れた冷却空気はそのままファン56によって後面壁30bの後側外気流通孔52bにはき出され、後面壁30b側の冷却空気流路50Bを流れて後側外気流通孔52bから排出されることになる。
本発明による画像形成装置の一例としての写真プリント装置の外観図 写真プリント装置の露光処理部と現像処理部を示す模式図 露光ユニットの冷却構造を示す正面断面図 露光ユニットの冷却構造を示す側面断面図 露光ユニットの冷却構造を示す斜視図
符号の説明
3:ハウジング
20:露光ユニット
21:ケーシング
21a:冷却フィン
30:パネル
30a:前面壁
30b:後面壁
50:冷却空気流路
51:境界プレート
51a:補助境界プレート
52a:前側外気流通孔
52b:後側外気流通孔
53:封鎖部材
54:封鎖部材
55:封鎖部材
56:ファン
P:印画紙(感光材料)
EP:露光位置

Claims (5)

  1. 感光材料の送り方向に対する横断方向に光ビームを放射することにより前記感光材料を走査露光する露光ユニットが前面壁と後面壁を有するハウジングによって作り出された内部空間に配置されている画像形成装置において、
    前記内部空間を区分けするように前面壁と後面壁との間にわたって設けられた境界プレートの表面と前記露光ユニットのケーシングの一面との間に隙間空間が作り出されるように前記露光ユニットが設置されるとともに、前記前面壁に形成された前側外気流通孔から後面壁に形成された後側外気流通孔に達する冷却空気流路を作り出すために前記隙間空間に前記前面壁から後面壁に延びる少なくとも2つの封鎖部材が間隔をあけて設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記冷却空気流路の前記後面壁側にファンが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記冷却空気流路は段差を形成しており、この段差領域に前記ファンが縦軸芯周りで回転するように水平配置されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ケーシングの前記ファンに向き合う領域に冷却フィンを前記冷却空気流路へ突き出るように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記露光ユニットと前記境界プレートは別個にこの画像形成装置のフレームに支持されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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