JP2005246634A - 射出成形機の金型固定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】射出成形機の永電磁チャックのチャック状態を安全に維持するようにした金型固定装置の提供。
【解決手段】固定金型用の第1永電磁チャック12に取り付けられる固定金型14と可動金型用の第2永電磁チャックに取り付けられる可動金型15の各々に、取り付け面と連通する空気通路を設ける。固定金型14と可動金型15が各々永電磁チャックに取り付けられたとき真空装置16と連通している空気通路接続部材29,33に空気通路を連通させ、取り付け面の空気を真空装置16を介して吸い込み、永電磁チャックによる吸着力に加え真空チャックによる吸着をも可能とする構成にした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、射出成形機に使用される金型の固定装置に関する。更に詳しくは、横型の射出成形機用で永電磁チャックを使用した射出成形機の金型固定装置に関する。
従来から射出成形機に永電磁チャックを用いて金型を取り付けることは知られている。金型は、成形される製品形態に応じて変わる。製品が多様化すると、製作スケジュールにより、例えば以前に使用した金型を再利用することもあり、その種類によって製品形態に応じて金型は頻繁に交換される。特に横型の射出成形機においては、金型を横方向からの取り付け、取り外しの作業になり、この作業は金型を下方向に落下させてしまうおそれがあるので危険である。
このため、これを防止するため金型取り付け部分の下方にローラ等の支持部材を設けている例もある。この例は金型を射出成形機に着脱させる場合に、搬出入から着脱までの間、金型を下方向に設置された支持装置で受けながら作業を行うものである。従来から金型の取り付けは、流体圧を利用して行っている例が多い。しかし、この方法は作業が煩わしく、危険の伴う作業であり、前述のような支持装置も必要となる。最近は、この取り付け作業の簡素化を図ることで、永電磁チャックの使用が注目され普及している。この永電磁チャックとは、永久磁石と電磁石を組み合わせたもので、ON、OFF制御によりチャックの開閉動作を行うものである。
この永電磁チャックを利用して射出成形機の金型を着脱する例が既に知られている(例えば、特許文献1)。この着脱装置は、永電磁チャックを有する金型固定装置において、金型支持手段が双方の金型取り付け面下側の金型取り付け盤にそれぞれ取り付けられ、金型搬入位置にある金型の下面に当接し、金型を搬入方向に進退可能に支持する複数の遊転ローラと金型を支持する支持面が上昇するように金型昇降支持体とを有する構成になっている。金型のチャック作業は、永電磁チャックのみで行っている。
特開2002−67094号公報
従来の技術、即ち、例えば前述の特許文献1に示された技術は、前述のように、取り付け盤の下方向にローラをベースとする支持装置が設けられたものであり、しかも上下方向に移動が可能である。しかし、金型の取り付けは永電磁チャックの磁力のみに依存している。このような従来の構成は、射出成形機としてそれなりに安全を考慮して構成されたものではあるが、金型着脱のための射出成形機回りの構成が複雑となってしまう問題点がある。又、金型の着脱作業中、例えば可動金型用取り付け盤と固定金型用取り付け盤が相対的に離れた場合に電気的トラブルが生じて磁力を失うと、金型が永電磁チャックから瞬時に外れてしまうので、支持装置を外れて倒れたり、下方向に落下してしまうおそれもある。
従って、この構成は必ずしも安全であるとは言い難いものである。金型は高価なものであり、重量を有するものなので、トラブルによって生じる経済的損失は大きなものがあり、安全面でも人的死傷事故に発展することもある。このため、十分過ぎるほどの安全策が講じられなければならず、永電磁チャックに電気上のトラブルが生じても、金型を通常に保持した状態を保てるチャック構成が望まれている。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたもので、下記の目的を達成する。本発明の目的は、射出成形機に永電磁チャック等磁力チャックの他に金型のチャック状態維持を可能とする金型固定装置を設け、永電磁チャック等磁力チャックにトラブルが生じても金型の固定状態を保持できるようにし安全性を向上させた射出成形機の金型固定装置の提供にある。本発明の他の目的は、構成を簡素化した射出成形機の金型固定装置の提供にある。
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1の射出成形機の金型固定装置は、固定金型用取り付け盤と、この固定金型用取り付け盤に相対移動する可動金型用取り付け盤とを有する射出成形機の金型固定装置であって、前記固定金型用取り付け盤又は/及び前記可動金型用取り付け盤に固定される磁力チャックと、前記磁力チャックの吸着面側に磁力により着脱される金型と、前記磁力チャックの前記吸着面側に設けられ前記金型を固定するための真空チャック機構と、前記真空チャック機構を真空にするための真空装置とからなっている。
本発明2の射出成形機の金型固定装置は、本発明1において、前記磁力チャックは永電磁チャックであることを特徴としている。
本発明3の射出成形機の金型固定装置は、本発明1において、前記磁力チャックは永磁チャックであることを特徴としている。
本発明4の射出成形機の金型固定装置は、本発明2において、前記真空チャック機構は、前記永電磁チャックの吸着面側の前記永電磁チャック又は前記金型に、相対する磁石を取り囲む状態で周囲に設けられる溝と、この溝に挿入され前記永電磁チャックの吸着面を密封するシール部材と、前記永電磁チャック又は前記金型に設けられ、前記永電磁チャックの密封された吸着面を真空にするための空気通路と、外部接続のため前記空気通路と連通して設けられる空気通路接続部材とから構成されていることを特徴としている。
本発明5の射出成形機の金型固定装置は、本発明4において、前記空気通路接続部材は、前記固定金型用取り付け盤又は前記可動金型用取り付け盤に設けられていることを特徴としている。
本発明6の射出成形機の金型固定装置は、本発明4において、前記真空チャック機構は、前記永電磁チャックと前記金型の接触部に、空間部を形成していることを特徴としている。
本発明7の射出成形機の金型固定装置は、本発明4において、前記シール部材は、粘着性が付与された高分子材料で形成されたものであることを特徴としている。
本発明の射出成形機の金型固定装置は、射出成形機に永電磁チャック等磁力チャックの他に金型のチャック状態を保つようにしたものである。このため、永電磁チャック等磁力チャックにトラブルが生じて永電磁チャックの機能が不能になっても、金型の固定状態を維持して瞬時の落下を防止することができ、安全なチャック作業を行うことができる射出成形機の金型固定装置となった。又、金型の着脱作業を容易にし、且つ構成を簡素化し、コスト低減のなされた射出成形機の金型固定装置となった。
本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明を適用した横型の射出成形機1の全体構成を示したものである。この射出成形機1は、基本的に固定金型用取り付け盤2と可動金型用取り付け盤3とから構成されている。固定金型用取り付け盤2に対して、可動金型用取り付け盤3は相対的に移動可能である。この可動金型用取り付け盤3は、支持体4と固定金型用取り付け盤2に固定され、平行に配置された4本の案内バー5に跨り、後方に設けられた型締シリンダ6の駆動によって案内され移動する。
金型が閉じるときは、この型締シリンダ6を駆動して可動金型用取り付け盤3を固定金型用取り付け盤2に押し付ける。又、金型が開くときは、この型締シリンダ6を可動金型用取り付け盤3を固定金型用取り付け盤2から離れる方向に駆動させる。一方、固定金型用取り付け盤2の前方には、金型に成形材料を供給するための射出装置7が設けられている。成形材料は、熱可塑性合成樹脂材料で、高圧により金型内に射出され、冷却固化又は硬化され成形品となる。射出装置7は、プランジャー式のものとスクリュー式のものがある。
図に示すように、ホッパ8に蓄えられている成形材料を材料供給用プランジャーによって圧縮し、射出シリンダー10内(又はスクリュー)に供給する。射出シリンダー10内(又はスクリュー)の成形材料は、予熱され流動性を与えられて、射出プランジャー9(又はモータ)の動作によりノズル11から金型内に射出される。この場合、射出プランジャー9は一定の位置まで移動すると停止し、又モータの場合は所定の回転を行って停止する。続いて再び材料供給用プランジャーによって射出シリンダー10(又はスクリュー)に成形材料が供給され、成形サイクルを繰り返す。
磁力チャックである永電磁チャックは、固定金型用取り付け盤2に第1永電磁チャック12が固定されており、可動金型用取り付け盤3に第2永電磁チャック13が固定されていて、それぞれ取り付け盤の移動に伴い相対的に横方向に移動する。第1永電磁チャック12には固定金型14が着脱自在に取り付けられ、又、第2永電磁チャック13には、可動金型15が着脱自在に取り付けられるようになっている。第1永電磁チャック12と固定金型14の着脱確認及び第2永電磁チャック13と可動金型15の着脱確認のため各々にセンサー17が設けられている。このセンサー17は、金型がチャックの吸着面より離れたとき(例えば0.2mm以上)、射出成形機1が自動的に停止されるように安全を考慮したものである。
更に、この射出成形機1には、本発明の主要部をなし、金型のチャック状態を維持するための固定装置が設けられ、その固定装置の一部である真空装置16が付随して備えられている。又、この真空装置16への配管系には、固定金型14と可動金型15に連通するバルブ16aが設けられ、空気の切り替え弁を構成している。このバルブ16aは、真空装置16から離し他の部位、例えば射出成形機本体に直接設置することも可能である。この射出成形機1はこのように構成され、操作盤18の操作でコントローラ19により制御される。
次に本発明の理解を容易にするため、図2〜図4をもとに永電磁チャックについて説明する。図2は、永電磁チャックの例を示す正面図で、金型を取り付けるための吸着面20を示している。本実施の形態においては、第1永電磁チャック12と第2永電磁チャック13とは、同じ構成を前提としているので、説明対象の永電磁チャックは共通のものとする。永電磁チャック本体26は、板状体で角が円弧26aになっていて、正四角形である。なお、永電磁チャック本体は、四角形状等他の形状のものであってもよい。また、角を円弧状にしたのは、案内バー5の干渉を避けるために切り欠き形状としたためであり、干渉を避けることができれば他の形状であってもよい。
永電磁チャック本体26の吸着面20には、複数の正方形の形をした角型の永久磁石21が同一平面に埋め込まれて配置されている。この永電磁チャック本体26の形状、永久磁石21の配置は、種々雑多で本実施の形態に限定されるものではない。図3と図4は、永電磁チャックの断面図で模式的に示している。図3は着磁状態を、図4は脱磁状態を示している。永電磁チャック本体26の上部には、永久磁石21であるネオジューム磁石22が埋め込まれている。この永久磁石21はフェライト磁石であってもよい。
ネオジューム磁石22は、硬度、機械的な強さに優れており、フェライト磁石は、酸化物であるため化学的に品質が安定していて錆びず、保磁力が高く、磁力の低下が少ない点で優れており、それぞれに特徴を有している。永電磁チャック本体26の下方には可逆性の永久磁石21であるアルニコ磁石23が埋め込まれており、このアルニコ磁石23の周囲にコイル24が巻き込まれている。アルニコ磁石23は、高い磁束密度を有し、温度変化に対し安定した状態で使用でき機械的にも優れた特徴を有している。
このアルニコ磁石23に巻かれたコイル24の電流方向の向きを変えることで,N−Sの極が変わるようになっている。これら永久磁石21は、エポキシ樹脂25で封止された状態となっている。吸着面20側は永電磁チャック本体26の平面と同一平面になっている。着磁状態の場合は、図3に示すように、コイル24に電流を流さず永久磁石のままの状態においては、磁束は点線で示すようにネオジューム磁石22のN極から吸着面20上を経てネオジューム磁石22のS極に至る経路となる。
更に、アルニコ磁石23の場合は、一方は上側がN極で下側がS極で、他方は上側がS極で下側がN極であるので、点線で示すようにN極から吸着面20上を経てアルニコ磁石23のS極に至る経路となる。このように励磁状態として磁気的に短絡させ、吸着面20外に跨って磁界が形成される。磁束は吸着面20上を通過することで、ファラディの法則に示されるように、磁力線を横切る方向に磁力が矢印の方向に発生する。この磁力は本実施の形態の永電磁チャックにおいては、図に示すように吸着力Fであり、これが金型をチャックする力となる。
脱磁状態の場合は、図4に示すように、コイル24に電流を流すことによりアルニコ磁石23は、着磁状態の場合とは逆に一方は上側がS極で下側がN極に、他方は上側がN極で下側がS極となる。この結果、図4の点線で示すように、磁界はネオジューム磁石22との間で形成される。即ち、永電磁チャック内で磁界が形成され外部に対して磁力は無力となる。このようにアルニコ磁石23のコイル24に電流を流すか否かの選択で、永電磁チャックに対する金型の着脱操作を行う。
一般に着磁、脱磁の関係は、安全を考慮して(例えば停電等考慮して)、前述のように、電流が流れない状態のときに永久磁石21のみでチャックができる着磁の状態とする構成にしている。アルニコ磁石23は瞬時の通電(0.2秒程度)で極を変えるので、即座に着磁の状態にすることができる。逆に、通電で瞬時に脱磁の状態にもなるのである。永電磁チャックはこのように構成されていて公知のものであり、単独でも市販されている。
次に本発明に関わる永電磁チャックと金型との着脱関係の構成について説明する。図5は、永電磁チャックに金型が取り付けられた構成を部分的に模式的に示した部分断面図である。前述したように、金型は重量体である。不慮のトラブルで永電磁チャックが無力化すると、瞬時に金型は落下してしまう。これを防止するために本発明は構成されている。本発明の固定装置は、真空チャック機能を付加し、安全性を確保した点にある。次にその詳細構成を説明する。
固定金型用取り付け盤2に固定された第1永電磁チャック12は、中央部に磁石のない構成となっている。この第1永電磁チャック12の吸着面に固定金型14が磁力により固定されている。永電磁チャックの構成については前述のとおりであるが、固定金型14の吸着面側には相対する永久磁石21を取り囲む状態で周囲にエンドレスの第1溝14aが設けられている。
この第1溝14aは図2に示すように、対向する第1永電磁チャック12の吸着面に対し、永久磁石21の位置に相当する周囲を囲っている。真空による最大の吸着力を得るには、最大の吸着面積となることが好ましい。更に、真空による吸着効果を高めるには、この囲われた範囲の部分を若干凹ませ空間部を形成するのがよい。この第1溝14aに、囲われた範囲外との空気の流れを遮断するため、第1シール部材であるオイルシール27が挿入されている。
又、この固定金型14には、オイルシール27で囲われた範囲内に複数の小穴28が設けられ、この小穴28は更に相互の小穴28を連通するための連通穴28aに通じている。この連通穴28aは空気の通路となっていて、固定金型14の端部に通じている。一方、固定金型用取り付け盤2側には、空気通路29aを有する第1空気通路接続部材29が設けられている。この第1空気通路接続部材29は固定金型用取り付け盤2あるいは第1永電磁チャック12のどちらに設けられていてもよい。
第1空気通路接続部材29の一端は、固定金型用取り付け盤2外に連通し、他端は固定金型14側に相対する。固定金型14が第1永電磁チャック12に固定されたとき、この第1空気通路接続部材29の他端部、即ち空気通路口は固定金型14の空気通路端部と一致する。従って、固定金型14の連通穴28aと第1空気通路接続部材29の空気通路29aとは連通する。固定金型用取り付け盤2外に対しては、継ぎ手、配管を介してバルブ16aを有する真空装置16に連結している。このような構成において、真空装置16が作動すると、吸着面は固定金型14の小穴28、連通穴28a、第1空気通路接続部材29の空気通路29aを経て空気が抜かれ、真空状態となる。即ち、真空チャックの機能を果たすことになる。
従って、射出成形機1が固定金型14を固定して作動している間は、第1永電磁チャック12が働くと同時に真空チャック機能による固定装置も働いて、固定金型14を固定する能力が高められた状態になっている。もし第1永電磁チャックにトラブルが生じたときは、従来であれば瞬時に固定金型14は永電磁チャック12から離間してしまうのであるが、本実施の形態においては、真空チャック機能により固定金型14を保持することができる。この保持するチャック能力は大きくないので、特に金型が重い場合は長時間維持することは出来ない。この保持している状態の間に固定金型14を支えながら真空チャック状態を解除し取り外す作業を行えばよい。このようにしてトラブル処理を行うことができるので、固定金型14、射出成形機1を損傷せず、又、作業者の安全も図られることになる。これは以下に説明する可動金型15についても同様である。
真空装置16は、既に設備として設置されているものがあれば、それを利用し接続してもよい。更に、固定金型用取り付け盤側2には、固定金型用取り付け盤2、第1永電磁チャック12、固定金型14を通して、中央部(永久磁石のない部分)には成形材料を供給するためのスプール、ゲートが設けられている。成形材料は前述したとおり、射出装置7により固定金型14と可動金型15とで構成されるキャビティ30に供給される。
他方可動金型用取り付け盤3も永電磁チャックとの関係においては、前述同様な構成であり、各々第2永電磁チャック13、可動金型15に対しては第2溝15a、第2シール部材のオイルシール31が設けられ、更に、小穴32、空気通路である連通穴32aが設けられ、可動金型用取り付け盤13には第2空気通路接続部材33が設けられて、可動金型用取り付け盤3外からは前述同様に継ぎ手、配管を介して真空装置16に連結している。だだし、可動金型取り付け盤の場合は可動するので、配管の一部はフレキシブルな構成になっている。
可動金型15が第2永電磁チャック13に固定されるとき、第2空気通路接続部材33の空気通路33aと可動金型15側の連通穴32aが一致することは、固定金型14の場合と同様である。又、金型には、図示していないが、ストッパーピン、案内位置決めピン、成形品突き出しピン、ヒータ等が組み込まれている。従って、空気通路としての連通穴はこれらの組み込み構成を避けた位置に設けられることはいうまでもない。
又、真空チャックの機能を補助するために、図5に示したオイルシール(第1シール部材)27、オイルシール(第2シール部材)31を粘着性が付与された材料とすることで、更に真空チャックによるチャック機能を向上させることが可能である。この材料としては、例えばSIBS(ポリイソブチレン系熱可塑性エラストマー)やエポキシ添加プラスチック等がある。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されないことはいうまでもない。第1空気通路接続部材及び第2空気通路接続部材を金型に設けることで説明したが、各取り付け盤又は永電磁チャックに設けてもよい。この場合は、ジョイント形式になりシンプルな構成となる。又、本実施の形態においては、固定金型と可動金型に対しては、略同じ構成の固定装置としたが、金型の形式、重量の相違等で両金型が必ずしも同じ構成になるとは限らない。この場合は、基本的には同じ構成をとっても細部については各々異なる形状となる。さらに、磁力チャックを永電磁チャックとして説明を行ったが、永磁チャックであってもよい。
図1は、本発明の金型固定装置を設置した射出成形機の全体構成図である。 図2は、永電磁チャックの平面図である。 図3は、永電磁チャックの断面図で、着磁状態を示す。 図4は、永電磁チャックの断面図で、脱磁状態を示す。 図5は、本発明の金型固定装置を示す断面図である。
符号の説明
1…射出成形機
2…固定金型用取り付け盤
3…可動金型用取り付け盤
4…支持体
5…案内バー
6…型締シリンダ
7…射出装置
12…第1永電磁チャック
13…第2永電磁チャック
14…固定金型
15…可動金型
16…真空装置
27,31…オイルシール
29…第1空気通路接続部材
33…第2空気通路接続部材

Claims (7)

  1. 固定金型用取り付け盤と、
    この固定金型用取り付け盤に相対移動する可動金型用取り付け盤と
    を有する射出成形機の金型固定装置であって、
    前記固定金型用取り付け盤又は/及び前記可動金型用取り付け盤に固定される磁力チャックと、
    前記磁力チャックの吸着面側に磁力により着脱される金型と、
    前記磁力チャックの前記吸着面側に設けられ前記金型を固定するための真空チャック機構と、
    前記真空チャック機構を真空にするための真空装置と、
    からなる射出成形機の金型固定装置。
  2. 請求項1に記載の射出成形機の金型固定装置において、
    前記磁力チャックは永電磁チャックであることを特徴とする射出成形機の金型固定装置。
  3. 請求項1に記載の射出成形機の金型固定装置において、
    前記磁力チャックは永磁チャックであることを特徴とする射出成形機の金型固定装置。
  4. 請求項2に記載の射出成形機の金型固定装置において、
    前記真空チャック機構は、前記永電磁チャックの吸着面側の前記永電磁チャック又は前記金型に、相対する磁石を取り囲む状態で周囲に設けられる溝と、
    この溝に挿入され前記永電磁チャックの吸着面を密封するシール部材と、
    前記永電磁チャック又は前記金型に設けられ、前記永電磁チャックの密封された吸着面を真空にするための空気通路と、
    外部接続のため前記空気通路と連通して設けられる空気通路接続部材と、
    から構成されていることを特徴とする射出成形機の金型固定装置。
  5. 請求項4に記載の射出成形機の金型固定装置において、
    前記空気通路接続部材は、前記固定金型用取り付け盤又は前記可動金型用取り付け盤に設けられていることを特徴とする射出成形機の金型固定装置。
  6. 請求項4に記載の射出成形機の金型固定装置において、
    前記真空チャック機構は、前記永電磁チャックと前記金型の接触部に、空間部を形成していることを特徴とする射出成形機の金型固定装置。
  7. 請求項4に記載の射出成形機の金型固定装置において、
    前記シール部材は、粘着性が付与された高分子材料で形成されたものであることを特徴とする射出成形機の金型固定装置。
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