JP2005246130A - 液滴吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の液滴吐出ヘッドを備えた液滴的吐出装置において、液滴着弾精度の向上を実現する。
【解決手段】 本発明の液滴吐出装置は、キャリッジ22に支持された液滴吐出ヘッド21を具備してなり、前記液滴吐出ヘッド21が、該液滴吐出ヘッド21を少なくとも前記キャリッジ22の面方向に移動可能なヘッド位置調整手段40を介して前記キャリッジ22に固定されている。
【選択図】 図3
【解決手段】 本発明の液滴吐出装置は、キャリッジ22に支持された液滴吐出ヘッド21を具備してなり、前記液滴吐出ヘッド21が、該液滴吐出ヘッド21を少なくとも前記キャリッジ22の面方向に移動可能なヘッド位置調整手段40を介して前記キャリッジ22に固定されている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、液滴吐出装置に関するものである。
インクなどの液滴を吐出して薄膜形成やパターニングなどを行う液滴吐出装置として、一般にインクジェット技術を応用した装置がある。この装置は、液状材料供給部からの液状材料(液状体)の供給を受ける液滴吐出ヘッドと、基板等を液滴吐出ヘッドに対して相対的に移動させるステージとを備え、吐出データに基づいて液滴吐出ヘッドを移動させながら基板上に液滴を吐出させ、薄膜形成やパターニングなどを行うものである。
このような装置では、正確な位置に液滴吐出を行うために、液滴吐出ヘッドを精度良く組み立てる必要があり、特に複数の液滴吐出ヘッドが配列されたキャリッジを備えた液滴吐出装置では、キャリッジ上の液滴吐出ヘッド間での位置合わせも正確に行う必要がある。例えば下記特許文献1では、キャリッジに液滴吐出ヘッドを仮止めした状態で取付孔の画像を取得し、その取付孔と目標位置とが一致するように液滴吐出ヘッドの位置を調整することが成されている。
特開2001−162892号公報
上記特許文献1に記載の技術によれば、キャリッジに対して液滴吐出ヘッドが高精度に位置決めされて固定されるので、正確な液滴動作が可能であると考えられる。しかし、上記の如く液滴吐出ヘッドをキャリッジに対して位置合わせした構成では、実際の液滴吐出動作に際して十分な着弾精度が得られない場合があることが本発明者の検討において判明した。従って本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、複数の液滴吐出ヘッドを備えた液滴的吐出装置における液滴着弾精度の向上を実現することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、キャリッジに支持された液滴吐出ヘッドを具備してなる液滴吐出装置であって、前記液滴吐出ヘッドが、該液滴吐出ヘッドを少なくとも前記キャリッジの面方向に移動可能なヘッド位置調整手段を介して前記キャリッジに固定されていることを特徴とする液滴吐出装置を提供する。
本発明者の検討によれば、従来の液滴吐出装置において、装置に実装した液滴吐出ヘッドを動作させた場合に液滴の着弾精度が低下するのは、キャリッジの液滴吐出装置への装着誤差等、他の組立誤差要因があること、またキャリッジへの取付の際に行う位置合わせは、あくまでも部材間の位置合わせであって、液滴の実際の着弾位置に基づくものではないこと、さらには、液滴吐出ヘッドの吐出特性が経時的に変化することに起因すると考えられる。特に、吐出ノズルの位置をキャリッジ上で正確に位置合わせしたとしても、吐出ノズルから吐出される液滴の着弾位置は吐出ノズル自体の吐出特性にも影響されるため、液滴吐出ヘッドとキャリッジとの位置合わせのみでは高精度の液滴吐出動作を実現するには不十分であることが予想される。
そこで本発明者は、上記構成を採用することで、キャリッジ上における液滴吐出ヘッドの位置調整を可能にした。これにより、実際の液滴吐出動作における着弾位置のずれを容易かつ効果的に補正することができ、もって基板等へ高精度に液滴を着弾させることができる。また、液滴吐出ヘッドの特性が経時的に変化し、液滴の着弾位置にずれが生じたとしても、上記ヘッド位置調整手段を用いれば着弾位置の補正を行うことができる。またこれにより、ヘッド位置調整に伴う装置の停止時間も従来に比して短くなるので、長期間の連続稼働に好適な液滴吐出装置となる。
本発明の液滴吐出装置では、前記ヘッド位置調整手段が、電気的駆動手段を備えている構成とすることができる。この構成によれば、前記ヘッド位置の調整動作を外部からの制御により行うことが可能になるので、前記位置調整を容易かつ迅速に、高い精度をもって行うことが可能になる。
本発明の液滴吐出装置では、前記液滴吐出ヘッドから吐出される液滴の着弾位置と該液滴の目標着弾位置とを比較し、前記両着弾位置のずれ幅を検出する着弾誤差検出手段を備えていることが好ましい。この構成によれば、実際の液滴吐出動作における液滴着弾位置のずれを迅速に検知できるようになり、液体材料の塗布不良が生じる以前に着弾位置の補正を行うことができるので、製造歩留まりの向上に寄与する。
本発明の液滴吐出装置では、前記着弾誤差検出手段により検出された前記ずれ幅に基づいて前記ヘッド位置調整手段を駆動するヘッド位置制御手段を備えていることが好ましい。この構成によれば、前記ずれ幅に基づきヘッド位置の調整を行うので正確な調整が可能である。また操作者の手を煩わせることなく調整することも可能になるため、稼働に際しての装置調整時間を短縮できるという利点も得られる。
本発明の液滴吐出装置では、前記着弾誤差検出手段が、前記液滴吐出ヘッドから吐出される液滴の着弾位置と該液滴の目標着弾位置とを検出する光学測定手段と、前記検出された着弾位置の目標着弾位置からのずれ幅を算出する着弾誤差算出手段とを備えていることが好ましい。この構成によれば、液滴の着弾位置を正確に把握でき、またそれに基づくヘッド位置の補正パラメータの設定も正確なものとなるため、正確且つ迅速な着弾位置の補正が可能になる。
本発明の液滴吐出装置では、前記着弾誤差検出手段に、前記目標着弾位置を記録した検査媒体が備えられており、前記光学測定手段が、前記検査媒体に対して吐出された前記液滴の着弾位置と、前記目標着弾位置とを検出し、前記着弾誤差算出手段に対して前記検出した位置情報を出力する構成とすることができる。このように検査媒体を用いて液滴吐出ヘッドの吐出特性を検査することとすれば、液滴の着弾位置のずれを簡便かつ正確に検出することができる。
本発明は、キャリッジに支持されてなる液滴吐出ヘッドの位置調整方法であって、表面に目標着弾位置が記録された検査媒体に対して前記液滴吐出ヘッドから液滴を吐出する過程と、前記検査媒体上に配された液滴の着弾位置と前記目標着弾位置とを光学的に測定する過程と、前記両着弾位置のずれ幅を算出する過程と、前記算出されたずれ幅に基づき前記液滴吐出ヘッドの位置を調整する過程と、を含むことを特徴とする液滴吐出ヘッドの位置調整方法を提供する。
上記位置調整方法において、前記検査媒体上に配された液滴の着弾位置と前記目標着弾位置とを光学的に測定する過程は、光学測定手段による画像情報の取得により行うことができる。前記両着弾位置のずれ幅を算出する過程は、前記光学測定手段から出力された画像情報を着弾誤差算出手段にて演算処理することにより行うことができる。前記算出されたずれ幅に基づき前記液滴吐出ヘッドの位置を調整する過程は、前記着弾誤差算出手段から出力されたずれ幅に基づき、前記液滴吐出ヘッドに備えられたヘッド位置調整手段を駆動することにより行うことができる。
本発明は、キャリッジに支持されてなる液滴吐出ヘッドの位置調整プログラムであって、表面に目標着弾位置が記録された検査媒体に対して前記液滴吐出ヘッドから液滴を吐出する処理と、前記検査媒体上に配された液滴の着弾位置と前記目標着弾位置とを光学的に測定する処理と、前記両着弾位置のずれ幅を算出する処理と、前記算出されたずれ幅に基づき前記液滴吐出ヘッドの位置を調整する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする液滴吐出ヘッドの位置調整プログラムを提供する。
また本発明は、先に記載の本発明の液滴吐出装置を用いて基材上に液体材料を配することを特徴とするデバイスの製造方法を提供する。係る製造方法によれば、前記液滴吐出装置により高精度に機能部(機能膜や配線等)を形成できるため、高機能かつ高信頼性のデバイスの製造が可能である。
また本発明は、上記デバイスの製造方法により得られたことを特徴とするデバイスを提供する。さらに本発明は、上記本発明に係るデバイスを備えたことを特徴とする電子機器を提供する。
本発明によれば、本発明に係る液滴吐出装置を用いて高精度に形成された機能部を備え、機能性や信頼性に優れたデバイス、及びこれを備えた電子機器が提供される。
本発明によれば、本発明に係る液滴吐出装置を用いて高精度に形成された機能部を備え、機能性や信頼性に優れたデバイス、及びこれを備えた電子機器が提供される。
(液滴吐出装置)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施の形態である液滴吐出装置の斜視構成図である。図1に示す液滴吐出装置IJは、ヘッドユニット1と、Y軸方向駆動軸4と、X軸方向ガイド軸5と、制御装置6と、ステージ7と、クリーニング機構8と、基台9と、ヒータ15とを備えて構成されている。ステージ7は、この液滴吐出装置IJでの処理(液状材料の配置)に供される基板101を支持するものであり、基板101を基準位置に固定する不図示の固定機構を備えている。ヘッドユニット1は、複数の吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)を備えたマルチヘッドタイプのヘッドユニットであり、ステージ7に支持されている基板101に対して、例えば高分子材料を含む液体材料や導電性微粒子を含む液状材料を吐出する機能を具備している。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施の形態である液滴吐出装置の斜視構成図である。図1に示す液滴吐出装置IJは、ヘッドユニット1と、Y軸方向駆動軸4と、X軸方向ガイド軸5と、制御装置6と、ステージ7と、クリーニング機構8と、基台9と、ヒータ15とを備えて構成されている。ステージ7は、この液滴吐出装置IJでの処理(液状材料の配置)に供される基板101を支持するものであり、基板101を基準位置に固定する不図示の固定機構を備えている。ヘッドユニット1は、複数の吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)を備えたマルチヘッドタイプのヘッドユニットであり、ステージ7に支持されている基板101に対して、例えば高分子材料を含む液体材料や導電性微粒子を含む液状材料を吐出する機能を具備している。
X軸方向駆動軸4には、X軸方向駆動モータ2が接続されている。X軸方向駆動モータ2は、ステッピングモータ等であり、制御装置6から供給されたX軸方向の駆動信号に基づきX軸方向駆動軸4を回転させるようになっている。そして、係るX軸方向駆動軸4の回転角度に応じて、ヘッドユニット1がX軸方向に移動するようになっている。Y軸方向ガイド軸5は、基台9に対して動かないように固定され、ステージ7に備えられたY軸方向駆動モータ3と接続されている。Y軸方向モータ3は、例えばステッピングモータ等であり、その回転駆動力によって自身をY軸方向ガイド軸5上で移動可能になっている。そして、制御装置6から供給されるY軸方向の駆動信号に基づき、支持したステージ7をY軸方向に移動するようになっている。
このような構成のもと、液滴吐出装置IJはヘッドユニット1と基板101を支持するステージ7とを相対的に移動させつつ基板101に対してヘッドユニット1から液体材料の液滴を吐出することができるようになっている。
このような構成のもと、液滴吐出装置IJはヘッドユニット1と基板101を支持するステージ7とを相対的に移動させつつ基板101に対してヘッドユニット1から液体材料の液滴を吐出することができるようになっている。
基台9の裏面側(図示下面側)に配設された制御装置6は、ヘッドユニット1に液滴の吐出制御用の電圧を供給する。また、X軸方向駆動モータ2にヘッドユニット1のX軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を、Y軸方向駆動モータ3にステージ7のY軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を供給する。
クリーニング機構8は、ヘッドユニット1のノズル面をクリーニングするものである。クリーニング機構8には、図示しないY軸方向の駆動モータが備えられている。このY軸方向の駆動モータの駆動により、クリーニング機構は、Y軸方向ガイド軸5に沿って移動可能になっている。このクリーニング機構8の制御も制御装置6による。
ヒータ15は、ここではランプアニールにより基板101を熱処理する手段として備えられ、基板101上に塗布された液状材料に含まれる溶媒の蒸発及び乾燥を行う。このヒータ15の電源の投入及び遮断も制御装置6により制御可能である。
次に、図2から図5を参照してヘッドユニット1について説明する。図2は、図1に示すヘッドユニット1をノズル面側(基板101側)から見た斜視構成図である。ヘッドユニット1は、複数(図2では4個)の吐出ヘッド21と、これらの吐出ヘッド21を搭載したキャリッジ22とを備えている。吐出ヘッド21のノズル面24には、液状材料の液滴を吐出する複数の吐出ノズル10が形成されている。平面視略矩形状のノズル面24において、吐出ノズル10は吐出ヘッド21の長手方向(Y軸方向)に沿って一定間隔で列状に、且つヘッド部21の幅方向である略X軸方向に間隔をあけて2列でノズル面24のそれぞれに複数(例えば、1列180ノズル、合計360ノズル)設けられている。また、吐出ヘッド21は、吐出ノズル10を基板101側に向け、その長手方向がY軸方向に沿うように配置されており、キャリッジ22に支持された複数(図2では4個)の吐出ヘッド21は、キャリッジ22の対角線方向に所定間隔を空けて配列されている。
またヘッドユニット1には、後述する吐出ヘッド21から吐出された液滴の着弾位置を検出するためのカメラ部(光学測定手段)30が設けられており、キャリッジ22のY軸方向に沿う辺端部に配設され、全ての吐出ヘッド21…における前記着弾位置を測定できるよう、ヘッド4個分幅を有してY軸方向に延在している。このカメラ部30も制御装置6によって制御可能とされている。
ここで、ヘッドユニット1は、図1に示す液滴吐出装置IJにおけるヘッドユニット1のY軸方向に対する取り付け角度を調整可能な角度調整機構(不図示)を備えている。この角度調整機構により、ヘッドユニット1はY軸方向に対する角度を可変とすることで、吐出ノズル10の基板101に対する実質的なピッチを変えることができるようになっている。すなわち、吐出ヘッド21の長手方向がY軸方向と平行になるように配置すれば、基板101に対する吐出ノズルの実質的なピッチは最大となり、上記長手方向とY軸方向との角度を大きくするほど、基板101に対する吐出ノズル10の実質的なピッチは狭くなる。
次に図3(a)は、図2に示したヘッドユニット1を図2とは反対側からみた平面構成図であり、(b)は、同ヘッドユニット1のY軸方向の側面構成図である。図3(a)及び図3(b)に示すように、各吐出ヘッド21は、キャリッジ22に設けられた開口部22a内に配置されるとともに、その基端部(ノズル面24と反対側)に接続されたヘッド位置調整手段40を介してキャリッジ22の裏面側(図3(b)上面側)に固定されている。
ヘッド位置調整手段40は、吐出ヘッド21を支持する2本の保持部材44と、この保持部材44,44をY軸方向に移動可能に支持する平面視略矩形枠状の基体41と、4個のステッピングモータ(電気的駆動手段)42a〜42dとを備えて構成されている。ステッピングモータ42a〜42dは、吐出ヘッド21とともに制御装置6により制御可能となっている。
保持部材44,44は、基体41の略中央部に形成された矩形状の開口部41aに挿入された吐出ヘッド21をY軸方向に挟み込んで支持している。また保持部材44,44のX軸方向両端部をY軸方向に貫通して2本の駆動軸43c、43dが設けられている。各駆動軸43c、43dは、基体41上に立設された軸支部材45c、45c、及び45d、45dによって軸支されるとともに、その一端側をステッピングモータ42c、42dに接続されている。
基体41のY軸方向両端部には、それぞれ基体41をX軸方向に貫通する2本の駆動軸43a、43bが設けられており、各駆動軸43a、43bはキャビティ22上に立設された軸支部材45a、45a、及び45b、45bによって軸支されている。そして、上記駆動軸43a、43bの一端側に前記ステッピングモータ42a、42bがそれぞれ接続されている。
保持部材44,44は、基体41の略中央部に形成された矩形状の開口部41aに挿入された吐出ヘッド21をY軸方向に挟み込んで支持している。また保持部材44,44のX軸方向両端部をY軸方向に貫通して2本の駆動軸43c、43dが設けられている。各駆動軸43c、43dは、基体41上に立設された軸支部材45c、45c、及び45d、45dによって軸支されるとともに、その一端側をステッピングモータ42c、42dに接続されている。
基体41のY軸方向両端部には、それぞれ基体41をX軸方向に貫通する2本の駆動軸43a、43bが設けられており、各駆動軸43a、43bはキャビティ22上に立設された軸支部材45a、45a、及び45b、45bによって軸支されている。そして、上記駆動軸43a、43bの一端側に前記ステッピングモータ42a、42bがそれぞれ接続されている。
上記構成のもと、ヘッド位置調整手段40は、吐出ヘッド21をX軸方向及びY軸方向に移動させる。すなわち、制御装置6から供給される制御信号に基づき、2個のステッピングモータ42a、42bを駆動することでそれらと接続された駆動軸43a、43bを軸周りに回転させるならば、駆動軸43a、43bと螺合された基体41をX軸方向に移動させ、もって吐出ヘッド21をX軸方向に移動させることができる。また、他の2個のステッピングモータ43c、43dを駆動してそれらと接続された駆動軸43c、43dを軸周りに回転させるならば、駆動軸43c、43dと螺合された保持部材44,44をY軸方向に移動させ、もって吐出ヘッド21をY軸方向に移動させることができる。このようにして本実施形態に係るヘッドユニット1は、キャリッジ22に設けられた複数の開口部22aの平面領域内で各吐出ヘッド21を面方向に移動可能としている。
ここで図4は、吐出ヘッド21の分解斜視図であり、図5は吐出ヘッド21の斜視図一部断面図である。図4に示すように、吐出ヘッド21は、吐出ノズル10を有するノズルプレート26と、振動板27を有する圧力室基板23と、これらノズルプレート26と振動板27とを嵌め込んで支持する筐体24とを備えている。図5に示すように、吐出ヘッド21の主要部構造は、圧力室基板23をノズルプレート26と振動板27とで挟み込んだ構造を有する。圧力室基板23は、例えばシリコン単結晶基板により構成され、それをエッチングすることで形成した複数のキャビティ(圧力室)34を有している。吐出ノズル10はノズルプレート26において、ノズルプレート26と圧力室基板23とを貼り合わせたときにキャビティ34に対応する位置に形成されている。
複数のキャビティ34どうしの間は側壁33で分離されている。各キャビティ34は供給口32を介して共通の流路であるリザーバ25に連通されている。振動板27は例えば熱酸化膜等により形成される。振動板27はタンク口29を有しており、このタンク口29に図示略のタンクから延びるチューブを接続することで、液状体材料の供給を受けるようになっている。振動板27上のキャビティ34に対応する位置には圧電体素子31が設けられている。圧電体素子31はPZT素子等の圧電性セラミックスの結晶を上部電極および下部電極(図示せず)で挟んだ構造を有する。圧電体素子31は印加された電圧に基づき変形し、振動板27を介してキャビティ34の内容積を変化させる。これにより、キャビティ34内の液体材料を吐出ノズル10から吐出させる。
次に、図6から図8を参照して本実施形態の液滴吐出装置IJにおける吐出ヘッド21の位置調整方法について説明する。図6は、本実施形態に係る位置調整ステップのフローチャートである。また、図7は、前記位置調整方法で用いられる検査媒体の部分平面構成図であり、図8は位置調整方法を説明するための検査媒体の平面構成図である。
尚、以下の説明では、液滴吐出装置IJの各部の駆動制御、及びヘッドユニット1の各部の駆動制御を、単一の制御装置6により行う場合について説明する。すなわち、本実施形態に係る制御装置6には、画像信号を演算処理する着弾誤差検出手段としての機能や、前記位置調整手段40へ制御信号を供給するヘッド位置制御手段としての機能が備えられているものとする。但し、それぞれの駆動部について別個の制御手段を設けた構成としてもよいのは勿論である。
図6に示すフローチャートにおいてヘッドの位置調整処理が開始されると、位置調整回数のカウンタNに「1」がセットされた後、ステージ7が基板受取位置に移動される(ステップS1)。続いて、ステージ7上に、図7に示す構成を備えた検査媒体50がセットされる(ステップS2)。ここで検査媒体50は、図7に示すような略平板状の部材であって、その一面側(図示表面側)に、アライメントマーク51と、複数のターゲットマーク(目標着弾位置)55とが形成(描画)されたものである。ターゲットマーク55…は、Y軸方向に延びる互いに平行な直線状を成しており、X軸方向で互いに所定間隔にて離間されることで階段状に配置されている。
その後、検査媒体50を支持したステージ7を描画位置に移動する(ステップS3)。そして、ヘッドユニット1を移動してキャリッジ22を検査媒体50上の所定のアライメント確認位置に配置する(ステップS4)。具体的には、検査媒体50上に設けられているアライメントマーク51をキャリッジ22に配設されたカメラ部30により撮影可能な位置にヘッドユニット1を移動させる。
次に、カメラ部30により検査媒体50上のアライメントマーク51を撮影する(ステップS5)。次いで、得られたアライメントマーク51の画像データを、制御装置6に送信して画像処理を施す(ステップS6)。そして、上記画像処理によりキャリッジ22と検査媒体50との位置合わせ状態を確認する(ステップS7)。このとき、キャリッジ22と検査媒体50とが正確に位置合わせされていない場合(判断結果が「NO」の場合)には、先のステップS1〜S6を、位置合わせが成されていると判断されるまで繰り返す。
キャリッジ22と検査媒体50とが位置合わせされた(ステップS7の判断結果が「YES」となった)ならば、キャリッジ22を描画位置に移動する(ステップS8)とともに、ステージ7を描画位置に移動する(ステップS9)。これらキャリッジ22及びステージ7の移動により、吐出ヘッド21が、検査媒体50のターゲットマーク55に対して位置決めされる(図7参照)。
上記吐出ヘッド21とターゲットマーク55とを位置合わせしたならば、キャリッジ22を停止した状態で吐出ヘッド21を動作させ、その吐出ノズル10…からターゲットマーク55に向けて液体材料を吐出する(ステップS10)。このとき、連続して5ショットの吐出を同位置に対して行う。
検査媒体50上への液体材料の吐出が終了したならば、続いて、ステージ7を移動してターゲットマーク確認位置に検査媒体50を配置する(ステップS11)。すなわち、キャリッジ22に配設されたカメラ部30により撮影可能な位置にターゲットマーク55を移動させる。そして、カメラ部30により、検査媒体50上のターゲットマーク55及び吐出された液体材料を撮影する(ステップS12)。この撮影により得られる画像の一例を図8に示す。
その後、制御装置6において、上記ステップで得られた画像データに対し所定の画像処理を施すとともに、所定の演算処理を行うことで、検査媒体50上に配された液体材料の着弾位置と、ターゲットマーク55とのずれ幅を得る(ステップS13、S14)。次いで、X軸方向のずれ幅dx(図8参照)について、予め設定されている制限値と比較し、許容範囲外(dxが制限値以上)であれば(判定結果が「YES」であれば)、ずれ幅dxの分だけ吐出ヘッド21をキャリッジ22上で移動させる。つまり、図3に示したステッピングモータ42a、42bを駆動することで、基体41とともに吐出ヘッド21をX軸方向に移動させる。尚、上記ステップS15においてX軸方向のずれ幅dxが制限値未満である場合(判定結果が「NO」である場合)には、ステップS16をスキップして次のステップS17に移行する。
次に、Y軸方向のずれ幅dy(図8参照)について、予め設定されている制限値と比較する(ステップS17)。比較の結果許容範囲外(dyが制限値以上)である場合(判定結果が「YES」である場合)には、ずれ幅dyの分だけ吐出ヘッド21を移動させる。すなわち、ステッピングモータ42c、42dを駆動することで、吐出ヘッド21をY軸方向に移動させる。
尚、上記ステップS12〜S18の説明では、1つの吐出ヘッド21における着弾位置のずれを補正する場合について説明したが、複数の吐出ヘッド21について同時に上記ステップS11〜S18を行うこともでき、ステップS11〜S18を吐出ヘッド毎に順次行うこともできる。
尚、上記ステップS12〜S18の説明では、1つの吐出ヘッド21における着弾位置のずれを補正する場合について説明したが、複数の吐出ヘッド21について同時に上記ステップS11〜S18を行うこともでき、ステップS11〜S18を吐出ヘッド毎に順次行うこともできる。
その後、最初のステップS1に戻り、検査媒体50への液体材料の吐出動作を行った後、再度検査媒体50上に配された液体材料とターゲットマーク55との比較を行う。そして、一連の動作の繰り返しによりX軸方向のずれ幅dx及びY軸方向のずれ幅dyが許容範囲内となったならば、位置調整回数のカウンタNに1を加え(ステップS19)、このカウンタNの判定を行う(ステップS20)。カウンタNが2以上である場合(判定結果が「YES」である場合)には、位置調整処理を終了する。またカウンタNが1以下である場合(判定結果が「NO」である場合)、Y軸方向のずれ幅dyが制限値以上であるので、最初のステップS1に戻り、一連の処理を繰り返し行う。
以上の手順により、各吐出ヘッド21は目標着弾位置(ターゲットマーク55)に対して正確に液体材料を配置できるようになり、高精度の液滴吐出動作が可能になる。
以上の手順により、各吐出ヘッド21は目標着弾位置(ターゲットマーク55)に対して正確に液体材料を配置できるようになり、高精度の液滴吐出動作が可能になる。
このように本発明に係る液滴吐出装置IJでは、そのヘッドユニット1において、上記ヘッド位置調整方法によって各吐出ヘッド21のキャリッジ22上での位置調整が可能になっており、しかもその調整は吐出ヘッド21から吐出される液体材料の実際の着弾位置情報に基づいて成されるため、極めて正確な着弾精度を備えた液滴吐出装置となっている。また、実際の着弾位置情報に基づく補正を行うため、各吐出ヘッド21のキャリッジ22への実装誤差や、ヘッドユニット1の液滴吐出装置IJへの実装誤差も適切に補正することができるという利点がある。さらに、上記吐出ヘッド21の位置調整は、ステージ7上に検査媒体50を載置すれば任意のタイミングで行うことができるので、液滴吐出装置IJによるデバイス生産時に、定期的又は不定期にヘッドの位置調整を行うようにすれば、液滴吐出装置IJにおける生産停止時間を短時間に抑えつつ、吐出ヘッド21の経時的な特性変化を適切に補正できる。
尚、上記実施の形態では、ステージ7上に検査媒体50を配置して吐出ヘッド21の位置調整を行う場合について説明したが、上記検査媒体50は、予め液滴吐出装置IJに備えられている構成とすることができる。例えば、図1に示したクリーニング機構8が検査媒体50を備えている構成とすれば、吐出ヘッド21のクリーニング動作とともに、吐出ヘッド21の位置調整動作も行えるようになるので、より効率的に上記両動作を行えるようになる。
さらに、上記検査媒体50の機能を備えた基板101を液滴吐出工程に供することとすれば、基板101毎の目標着弾位置のずれも補正できるようになるため、液滴吐出装置による液体材料の配置をさらに正確に行うことが可能になる。
さらに、上記検査媒体50の機能を備えた基板101を液滴吐出工程に供することとすれば、基板101毎の目標着弾位置のずれも補正できるようになるため、液滴吐出装置による液体材料の配置をさらに正確に行うことが可能になる。
(デバイスの製造方法)
以下に、上記実施形態の液滴吐出装置IJを適用できるデバイス製造方法を例示して説明する。
以下に、上記実施形態の液滴吐出装置IJを適用できるデバイス製造方法を例示して説明する。
まず本発明に係る液滴吐出装置IJは、カラーフィルタの構成要素となる膜の形成に用いることができる。図9は基板P上に形成されるカラーフィルタを示す図であり、図10はカラーフィルタの製造手順を示す図である。図9に示すように、本例では長方形状の基板P上に生産性を向上させる観点から複数個のカラーフィルタ領域251をマトリクス状に形成する。これらカラーフィルタ領域251は、後で基板Pを切断することにより、液晶表示装置に適合するカラーフィルタとして用いることができる。カラーフィルタ領域251は、R(赤)の液状体組成物、G(緑)の液状体組成物、及びB(青)の液状体組成物をそれぞれ所定のパターン、本例では従来公知のストライプ型で形成される。なお、この形成パターンとしては、ストライプ型の他に、モザイク型、デルタ型、あるいはスクウェア型などでもよい。
このようなカラーフィルタ領域251を形成するには、まず図10(a)に示すように透明の基板Pの一方の面に対し、基板Pを平面的に区画するバンク252が突出形成される。このバンク252の形成方法は、スピンコート後に露光、現像する。バンク252は平面視格子状に形成され、格子で囲まれるバンク内部にインクが配置される。このとき、バンク252は撥液性を有することが好ましい。また、バンク252はブラックマトリクスとして機能することが好ましい。次に、図10(b)に示すように、前記液滴吐出ヘッドから液状体組成物の液滴254が吐出され、フィルタエレメント253に着弾する。吐出する液滴254の量については、加熱工程における液状体組成物の体積減少を考慮した十分な量とする。このようにして基板P上の全てのフィルタエレメント253に液滴254を充填したら、ヒータを用いて基板Pが所定の温度(例えば70℃程度)となるように加熱処理される。この加熱処理により、液状体組成物の溶媒が蒸発して液状体組成物の体積が減少する。この体積減少が著しい場合には、カラーフィルタとして十分な膜厚が得られるまで、液滴吐出工程と加熱工程とを繰り返す。この処理により、液状体組成物に含まれる溶媒が蒸発して、最終的に液状体組成物に含まれる固形分のみが残留して膜化し、図10(c)に示すようなカラーフィルタ255となる。次いで、基板Pを平坦化し、且つカラーフィルタ255を保護するために、図10(d)に示すようにカラーフィルタ255やバンク252を覆って基板P上に保護膜256を形成する。この保護膜256の形成にあたっては、スピンコート法、ロールコート法、リッピング法などの方法を採用することができるが、カラーフィルタ255と同様に、液滴吐出法により行うこともできる。次いで、図10(e)に示すようにこの保護膜256の全面に、スパッタ法や真空蒸着法などによって透明導電膜257を形成する。その後、透明導電膜257をパターニングし、図10(f)に示すように画素電極258をフィルタエレメント253に対応させてパターニングする。なお、液状表示パネルの駆動にTFT(Thin Film Transistor)を用いる場合には、このパターニングは不要である。
本実施形態では、カラーフィルタ255や画素電極258を形成する際に本発明に係る液滴吐出装置IJを適用でき、本液滴吐出装置IJを用いるならば、吐出ヘッド21から吐出される液滴の着弾位置が高精度に制御されているので、膜厚の均一性に優れたカラーフィルタ255や画素電極258を形成することができる。
次に、本発明に係る液滴吐出装置IJは、有機EL装置を製造する場合にも適用できる。以下に、図11〜図13を参照しながら有機EL装置の製造方法について説明する。なお、図11〜図13には、説明を簡略化するために単一の画素についてのみが図示されている。
まず、基板Pが用意される。ここで、有機EL素子では後述する発光層による発光光を基板側から取り出すことも可能であり、また基板と反対側から取り出す構成とすることも可能である。発光光を基板側から取り出す構成とする場合、基板材料としてはガラスや石英、樹脂等の透明ないし半透明なものが用いられるが、特に安価なガラスが好適に用いられる。本例では、基板として図11(a)に示すようにガラス等からなる透明基板Pを用いている。そして、基板P上にアモルファスシリコン膜からなる半導体膜700が形成される。次いで、この半導体膜700に対してレーザアニールまたは固相成長法などの結晶化工程が行われ、半導体膜700がポリシリコン膜に結晶化される。次いで、図11(b)に示すように、半導体膜(ポリシリコン膜)700をパターニングして島状の半導体膜710が形成され、その表面に対してゲート絶縁膜720が形成される。次いで、図11(c)に示すようにゲート電極643Aが形成される。次いで、この状態で高濃度のリンイオンが打ち込まれ、半導体膜710に、ゲート電極643Aに対して自己整合的にソース・ドレイン領域643a、643bが形成される。なお、不純物が導入されなかった部分がチャネル領域643cとなる。次いで、図11(d)に示すように、コンタクトホール732、734を有する層間絶縁膜730が形成された後、これらコンタクトホール732、734内に中継電極736、738が埋め込まれる。次いで、図11(e)に示すように、層間絶縁膜730上に、信号線632、共通給電線633及び走査線(図示せず)が形成される。ここで、中継電極738と各配線とは、同一工程で形成されていてもよい。このとき、中継電極736は、後述するITO膜により形成されることになる。そして、各配線の上面を覆うように層間絶縁膜740が形成され、中継電極736に対応する位置にコンタクトホール(図示せず)が形成され、そのコンタクトホール内にも埋め込まれるようにITO膜が形成され、さらにそのITO膜がパターニングされて、信号線632、共通給電線633及び走査線(図示せず)に囲まれた所定位置に、ソース・ドレイン領域643aに電気的に接続する画素電極641が形成される。ここで、信号線632及び共通給電線633、さらには走査線(図示せず)に挟まれた部分が、後述するように正孔注入層や発光層の形成場所となっている。
まず、基板Pが用意される。ここで、有機EL素子では後述する発光層による発光光を基板側から取り出すことも可能であり、また基板と反対側から取り出す構成とすることも可能である。発光光を基板側から取り出す構成とする場合、基板材料としてはガラスや石英、樹脂等の透明ないし半透明なものが用いられるが、特に安価なガラスが好適に用いられる。本例では、基板として図11(a)に示すようにガラス等からなる透明基板Pを用いている。そして、基板P上にアモルファスシリコン膜からなる半導体膜700が形成される。次いで、この半導体膜700に対してレーザアニールまたは固相成長法などの結晶化工程が行われ、半導体膜700がポリシリコン膜に結晶化される。次いで、図11(b)に示すように、半導体膜(ポリシリコン膜)700をパターニングして島状の半導体膜710が形成され、その表面に対してゲート絶縁膜720が形成される。次いで、図11(c)に示すようにゲート電極643Aが形成される。次いで、この状態で高濃度のリンイオンが打ち込まれ、半導体膜710に、ゲート電極643Aに対して自己整合的にソース・ドレイン領域643a、643bが形成される。なお、不純物が導入されなかった部分がチャネル領域643cとなる。次いで、図11(d)に示すように、コンタクトホール732、734を有する層間絶縁膜730が形成された後、これらコンタクトホール732、734内に中継電極736、738が埋め込まれる。次いで、図11(e)に示すように、層間絶縁膜730上に、信号線632、共通給電線633及び走査線(図示せず)が形成される。ここで、中継電極738と各配線とは、同一工程で形成されていてもよい。このとき、中継電極736は、後述するITO膜により形成されることになる。そして、各配線の上面を覆うように層間絶縁膜740が形成され、中継電極736に対応する位置にコンタクトホール(図示せず)が形成され、そのコンタクトホール内にも埋め込まれるようにITO膜が形成され、さらにそのITO膜がパターニングされて、信号線632、共通給電線633及び走査線(図示せず)に囲まれた所定位置に、ソース・ドレイン領域643aに電気的に接続する画素電極641が形成される。ここで、信号線632及び共通給電線633、さらには走査線(図示せず)に挟まれた部分が、後述するように正孔注入層や発光層の形成場所となっている。
次いで、図12(a)に示すように、前記の形成場所を囲むようにバンク650が形成される。このバンク650は仕切部材として機能するものであり、例えばポリイミド等の絶縁性有機材料で形成するのが好ましい。また、バンク650は、液滴吐出ヘッドから吐出される液状体組成物に対して非親和性を示すものが好ましい。バンク650に非親和性を発現させるためには、例えばバンク650の表面をフッ素系化合物などで表面処理するといった方法が採用される。フッ素化合物としては、例えばCF4、SF5、CHF3などがあり、表面処理としては、例えばプラズマ処理、UV照射処理などが挙げられる。そして、このような構成のもとに、正孔注入層や発光層の形成場所、すなわちこれらの形成材料の塗布位置とその周囲のバンク650との間に、十分な高さの段差611が形成される。次いで、図12(b)に示すように、基板Pの上面を上に向けた状態で、正孔注入層形成用材料を含む液状体組成物614Aが液滴吐出ヘッドによりバンク650に囲まれた塗布位置、すなわちバンク650内に選択的に塗布される。次いで、図12(c)に示すように加熱あるいは光照射により液状体組成物614Aの溶媒を蒸発させて、画素電極641上に、固形の正孔注入層640Aが形成される。
次いで、図13(a)に示すように、基板Pの上面を上に向けた状態で、液滴吐出ヘッドより、発光層形成用材料(発光材料)を含む液状体組成物614Bがバンク650内の正孔注入層640A上に選択的に塗布される。発光層形成用材料を含む液状体組成物614Bを液滴吐出ヘッドから吐出すると、液状体組成物614Bはバンク650内の正孔注入層640A上に塗布される。ここで、液状体組成物614Bの吐出による発光層の形成は、赤色の発色光を発光する発光層形成用材料を含む液状体組成物、緑色の発色光を発光する発光層形成用材料を含む液状体組成物、青色の発色光を発光する発光層形成用材料を含む液状体組成物を、それぞれ対応する画素に吐出し塗布することによって行う。なお、各色に対応する画素は、これらが規則的な配置となるように予め決められている。このようにして各色の発光層形成用材料を含む液状体組成物614Bを吐出し塗布したら、液状体組成物614B中の溶媒を蒸発させることにより、図13(b)に示すように正孔層注入層640A上に固形の発光層640Bが形成され、これにより正孔層注入層640Aと発光層640Bとからなる発光部640が得られる。その後、図13(c)に示すように、透明基板Pの表面全体に、あるいはストライプ状に反射電極654(対向電極)が形成される。こうして、有機EL素子が製造される。
なお、画素電極を反射特性を有する電極とし、対向電極として透明性を有する電極(透明電極)を形成する構造であっても構わない。その場合、図面上、上方に発光する光が射出する。更には、画素電極として透明性を有する電極を形成し、画素電極よりも下層に反射性を有する材料を形成することも可能である。この場合、例えば、アルミニウム(Al)等の材料を主成分とする材料により形成することができ、前述同様、図面上の上方に光が射出する構造となる。
なお、画素電極を反射特性を有する電極とし、対向電極として透明性を有する電極(透明電極)を形成する構造であっても構わない。その場合、図面上、上方に発光する光が射出する。更には、画素電極として透明性を有する電極を形成し、画素電極よりも下層に反射性を有する材料を形成することも可能である。この場合、例えば、アルミニウム(Al)等の材料を主成分とする材料により形成することができ、前述同様、図面上の上方に光が射出する構造となる。
上述したように、本実施形態では、正孔注入層640A、発光層640B等の有機機能層が液滴吐出法に基づいて形成されるため、本発明に係る液滴吐出装置IJを好適に用いることができる。また、信号線632、共通給電線633、走査線、及び画素電極641等の導電膜も、本発明に係る液滴吐出装置IJを用いて形成することができる。これらの構成要素につき本発明の液滴吐出装置IJを用いるならば、膜厚の均一性に優れ、また形成位置が高精度に制御された有機機能層や導電膜が得られる。従って、表示特性や信頼性に優れる有機EL装置を製造できる。
(電子機器)
図14は、本発明に係る電子機器の一例を示す斜視図である。この図に示す携帯電話1300は、本発明に係るデバイス(実施形態ではカラーフィルタないし有機EL装置)を小サイズの表示部1301に備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。
上記各実施の形態のデバイスは、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の表示部に好適に用いることができ、いずれの電子機器においても、高画質表示が可能である。
図14は、本発明に係る電子機器の一例を示す斜視図である。この図に示す携帯電話1300は、本発明に係るデバイス(実施形態ではカラーフィルタないし有機EL装置)を小サイズの表示部1301に備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。
上記各実施の形態のデバイスは、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の表示部に好適に用いることができ、いずれの電子機器においても、高画質表示が可能である。
IJ 液滴吐出装置、1 ヘッドユニット、6 制御装置(着弾誤差算出手段、ヘッド位置制御手段)、10 吐出ノズル、21 吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)、22 キャリッジ、24 ノズル面、30 カメラ部(光学測定手段)、40 ヘッド位置調整手段、42a〜42d ステッピングモータ(電気的駆動手段)
Claims (6)
- キャリッジに支持された液滴吐出ヘッドを具備してなる液滴吐出装置であって、
前記液滴吐出ヘッドが、該液滴吐出ヘッドを少なくとも前記キャリッジの面方向に移動可能なヘッド位置調整手段を介して前記キャリッジに固定されていることを特徴とする液滴吐出装置。 - 前記ヘッド位置調整手段が、電気的駆動手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記液滴吐出ヘッドから吐出される液滴の着弾位置と該液滴の目標着弾位置とを比較し、前記両着弾位置のずれ幅を検出する着弾誤差検出手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴吐出装置。
- 前記着弾誤差検出手段により検出された前記ずれ幅に基づいて前記ヘッド位置調整手段を駆動するヘッド位置制御手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載の液滴吐出装置。
- 前記着弾誤差検出手段が、前記液滴吐出ヘッドから吐出される液滴の着弾位置と該液滴の目標着弾位置とを検出する光学測定手段と、前記検出された着弾位置の目標着弾位置からのずれ幅を算出する着弾誤差算出手段とを備えていることを特徴とする請求項3に記載の液滴吐出装置。
- 前記着弾誤差検出手段に、前記目標着弾位置を記録した検査媒体が備えられており、
前記光学測定手段が、前記検査媒体に対して吐出された前記液滴の着弾位置と、前記目標着弾位置とを検出し、前記着弾誤差算出手段に対して前記検出した位置情報を出力することを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出装置。
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-
2004
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