JP2003159787A - 吐出方法およびその装置、電気光学装置、その製造方法およびその製造装置、カラーフィルタ、その製造方法およびその製造装置、ならびに基材を有するデバイス、その製造方法およびその製造装置 - Google Patents

吐出方法およびその装置、電気光学装置、その製造方法およびその製造装置、カラーフィルタ、その製造方法およびその製造装置、ならびに基材を有するデバイス、その製造方法およびその製造装置

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JP2003159787A
JP2003159787A JP2001362741A JP2001362741A JP2003159787A JP 2003159787 A JP2003159787 A JP 2003159787A JP 2001362741 A JP2001362741 A JP 2001362741A JP 2001362741 A JP2001362741 A JP 2001362741A JP 2003159787 A JP2003159787 A JP 2003159787A
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discharge
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Shinichi Nakamura
真一 中村
Yoshiaki Yamada
善昭 山田
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J29/00Details of, or accessories for, typewriters or selective printing mechanisms not otherwise provided for
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/10Apparatus or processes specially adapted to the manufacture of electroluminescent light sources

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラーフィルタの光学透過特性、液晶装置の
カラー表示特性、EL発光面の発光特性などといった電
気光学部材の電気光学特性を平面的に均一にできる吐出
装置を提供する。 【解決手段】 カラーフィルタ1を製造する液滴吐出装
置に、複数のノズル27を列状に設けてノズル列28を
構成するインクジェットヘッド22を直線状に並べて配
設する。マザー基板12に吐出量が平均値より1割以上
多くなる配列方向の両端部分以外のノズル27からフィ
ルタエレメント材料を、複数のノズル27によって4回
重ねて吐出し、1個のフィルタエレメント3を所定の膜
厚に形成する。複数のフィルタエレメント3間で膜厚に
バラツキが生じることを防止でき、カラーフィルタ1の
光透過特性を平面的に均一にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動性を有した液
状体を吐出する吐出方法およびその装置に関する。そし
て、本発明は、液晶装置、EL装置、電気泳動装置、電
子放出装置およびPDP装置などの電気光学装置、この
電気光学装置を製造する電気光学素装置の製造方法およ
びその製造装置に関する。また、本発明は、電気光学装
置に用いられるカラーフィルタ、このカラーフィルタを
製造する製造方法およびその製造装置に関する。さら
に、本発明は、電気光学部材、半導体装置、光学部材、
試薬検査部材などの基材を有するデバイス、この基材を
有したデバイスを製造する製造方法およびその製造装置
に関する。
【0002】
【背景技術】近年、携帯電話機、携帯型コンピュータな
どといった電子機器の表示部に液晶装置、エレクトロル
ミネッセンス装置(以下EL(electoroluminescence)
装置という)などといった電気光学装置である表示装置
が広く用いられている。また、最近では、表示装置によ
ってフルカラー表示することが多くなっている。この液
晶装置によるフルカラー表示は、例えば、液晶層によっ
て変調される光をカラーフィルタに通すことによって表
示される。そして、カラーフィルタは、例えば、ガラ
ス、プラスチックなどによって形成された基板の表面
に、R(赤)、G(緑)、B(青)のドット状の各色の
フィルタエレメントをいわゆるストライプ配列、デルタ
配列またはモザイク配列などといった所定の配列で並べ
ることによって形成される。
【0003】また、EL装置によるフルカラー表示は、
例えばガラス、プラスチックなどによって形成された基
板の表面に、R(赤)、G(緑)、B(青)のドット状
の各色のEL発光層をいわゆるストライプ配列、デルタ
配列またはモザイク配列などといった所定の配列で並
べ、これらのEL発光層を一対の電極で挟持して絵素ピ
クセルを形成する。そして、これらの電極に印加する電
圧を絵素ピクセル毎に制御することにより、これら絵素
ピクセルを希望の色で発光させてフルカラー表示する。
【0004】従来、カラーフィルタのR、G、Bなどの
各色のフィルタエレメントをパターニングする場合や、
EL装置のR、G、Bなどの各色の絵素ピクセルをパタ
ーニングする場合、フォトリソグラフィー法を用いるこ
とが知られている。しかしながら、このフォトリソグラ
フィー法を用いる場合には、工程が複雑であることや、
各色の材料あるいはフォトレジストなどを多量に消費す
るので、コストが高くなるなどといった問題がある。
【0005】この問題を解決するために、液滴を吐出す
るインクジェット法によってフィルタエレメント材料や
EL発光材料などをドット状に吐出することにより、ド
ット状配列のフィラメントやEL発光層などを形成する
方法が提案されている。
【0006】ここで、インクジェット法によってドット
状配列のフィラメントやEL発光層などを形成する方法
について説明する。図50(a)において、ガラス、プ
ラスチックなどによって形成された大面積の基板、いわ
ゆるマザーボード301の表面に設定される複数のパネ
ル領域302の内部領域に、図50(b)に示すよう
に、ドット状に配列された複数のフィルタエレメント3
03をインクジェット法に基づいて形成する場合につい
て考える。この場合には、例えば図50(c)に示すよ
うに、複数のノズル304を列状に配列してなるノズル
列305を有する液滴吐出ヘッドであるインクジェット
ヘッド306を、図50(b)の矢印A1および矢印A
2で示すように、1個のパネル領域302に関して複数
回(図50では2回)主走査させながら、それらの主走
査の間に複数のノズルから選択的にインクすなわちフィ
ルタ材料を吐出することによって希望位置にフィルタエ
レメント303を形成する。
【0007】このフィルタエレメント303は、上述し
たように、R、G、Bなどの各色をいわゆるストライプ
配列、デルタ配列、モザイク配列などといった適宜の配
列形態で配列することによって形成されるものである。
このことから、図50(b)に示すインクジェットヘッ
ド306によるインク吐出処理は、R、G、Bの単色を
吐出するインクジェットヘッド306をR、G、Bの3
色分だけあらかじめ設けておく。そして、これらのイン
クジェットヘッド306を順次に用いて1つのマザーボ
ード301上にR、G、Bなどの3色配列を形成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インクジェ
ットヘッド306に関しては、一般に、ノズル列305
を構成する複数のノズル304のインク吐出量にバラツ
キがある。これは、例えば図51(a)に示すように、
ノズル列305の両端部に対応する位置の吐出量が多
く、その中央部がその次に多く、それらの中間部の吐出
量が少ないというようなインク吐出特性Qを有する。
【0009】従って、図51(b)に示すようにして、
インクジェットヘッド306によってフィルタエレメン
ト303を形成したとき、図51(b)に示すように、
インクジェットヘッド306の端部に対応する位置P1
または中央部P2、あるいはP1およびP2の両方に濃
度の濃いスジが形成されてしまう。このため、カラーフ
ィルタの平面的な光透過特性が不均一になるという問題
がある。
【0010】一方、マザーボード301に複数のパネル
領域302を形成する場合、インクジェットヘッドの主
走査方向に対して幅方向となるマザーボード301の幅
寸法略全域にインクジェットヘッドが位置するように長
手状のインクジェットヘッドを用いることにより、効率
よくフィルタエレメント303を形成することが考えら
れる。しかしながら、パネル領域302の大きさに対応
して異なる大きさのマザーボード301を用いる場合に
は、その都度異なるインクジェットヘッドが必要とな
り、コストが増大する問題がある。
【0011】本発明は、このような問題点に鑑みて、イ
ンクジェットヘッドなどの液滴吐出ヘッドを用いながら
も、被吐出物上に均一な特性が得られる層を形成できる
吐出方法およびその装置、電気光学装置、その製造方法
およびその製造装置、カラーフィルタ、その製造方法お
よびその製造装置、ならびに基材を有するデバイス、そ
の製造方法およびその製造装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】(1)本発明の吐出装置
は、流動性を有した液状体を被吐出物上に吐出する複数
のノズルが配列するように設けられた複数の液滴吐出ヘ
ッドと、この液滴吐出ヘッドの前記ノズルが設けられた
一面を前記被吐出物の表面に間隙を介して対向させ、前
記液滴吐出ヘッドを所定の方向に複数並べて配置する保
持手段と、この保持手段および前記被吐出物のうちの少
なくともいずれか一方を前記液滴吐出ヘッドが前記被吐
出物の表面に沿う状態で相対的に移動させる移動手段
と、前記複数の液滴吐出ヘッドのノズルの配設方向の両
端部の所定領域に位置するノズルからは前記液状体を吐
出させない吐出規制手段とを具備したことを特徴とす
る。
【0013】この発明では、流動性を有した液状体を吐
出する複数のノズルが一面に配列するように設けられた
複数の液滴吐出ヘッドを、これら液滴吐出ヘッドのノズ
ルが設けられた一面が被吐出物の表面に所定の間隙を介
して対向する状態で被吐出物の表面に沿って相対的に移
動させ、液滴吐出ヘッドの各ノズルのうちこれらノズル
の配設方向の両端部の所定領域に位置するノズルからは
吐出規制手段にて吐出させることなく所定領域以外のノ
ズルから被吐出物の表面に液状体を吐出する。この構成
により、液状体の吐出量が特に多くなるノズルの配設方
向の両端部に位置する所定領域のノズルからは液状体を
吐出させず、吐出量が比較的一様なノズルを用いて液状
体を吐出させるので、被吐出物の表面に平面的に均一に
液状体が吐出される。
【0014】そして、本発明では、吐出規制手段にて液
状体を吐出しないノズルの領域は、各ノズルから吐出さ
れる前記液状体の吐出量の平均値より1割以上多い吐出
量となるノズルの領域であることが好ましい。この構成
により、液状体の吐出量の平均値より1割以上多い吐出
量となるノズルからは液状体を吐出させないので、特に
カラーフィルタのフィルタエレメント材料やEL発光材
料、荷電粒子を含有した電気泳動装置用などの機能性液
状体を液状体として用いる場合でも、特性にバラツキが
生じず、良好な特性が確実に得られる。
【0015】また、本発明では、各ノズルから吐出され
る吐出量は、各ノズルの吐出量の平均値に対して±1割
以内であることが好ましい。この構成により、各ノズル
から吐出量の平均値に対して±1割以内で液状体が吐出
されるので、吐出量が比較的一様となり、被吐出物の表
面に平面的に均一に液状体が吐出される。
【0016】さらに、本発明では、液滴吐出ヘッドは、
ノズルが略など間隔で設けられたことが好ましい。この
構成により、ノズルが略など間隔であることから、例え
ばノズルの配設方向に対して交差する方向に液滴吐出を
移動させることにより、ドットマトリクスが構成される
ので、例えばストライプ型やモザイク型、デルタ型な
ど、所定の規則性を有した構成の描画が容易となる。
【0017】また、本発明では、複数の液滴吐出ヘッド
は、ノズルの配設方向が移動手段によりこの液滴吐出ヘ
ッドが被吐出物の表面に沿って相対的に移動される方向
に対して斜めに交差して配置されたことが好ましい。こ
の構成によれば、ノズルの配設方向に対して交差する方
向に液滴吐出ヘッドを相対的に移動させるので、ノズル
の配設方向が移動方向に対して傾斜した状態となり、液
状体の吐出される間隔であるピッチがノズル間のピッチ
より狭くなり、傾斜する状態を適宜設定するのみで、被
吐出物の表面にドット状に液状体を吐出する際の所望の
ドット間ピッチに容易に対応可能で、ドット間ピッチに
対応して液滴吐出ヘッドを形成する必要がなく、汎用性
が向上する。
【0018】そして、本発明では、複数の液滴吐出ヘッ
ドは、同一個数のノズルを有したことが好ましい。この
構成により、各液滴吐出ヘッドのノズルを同一個数とす
るので、複数の液滴吐出ヘッドを並べて配置する構成と
して、例えばストライプ型やモザイク型、デルタ型な
ど、所定の規則性を有した構成を描画することが容易と
なる。
【0019】また、本発明では、複数の液滴吐出ヘッド
は、液状体を吐出しないノズルの端部領域が、隣接する
液滴吐出ヘッドの液状体を吐出するノズルの領域と、前
記相対的に移動する方向に対して重複して位置するよう
に配置され、液状体を吐出するノズルが複数の液滴吐出
ヘッド全体において連続して配列するようにしたことが
好ましい。この構成により、液状体を吐出しないノズル
の端部領域が、隣接する液滴吐出ヘッドの液状体を吐出
するノズルの領域と相対的に移動する方向に対して重複
して位置するので、複数の液滴吐出ヘッド全体において
液状体を吐出するノズルが連続して配列するようにな
り、ノズルの配列領域が広くなり、広い範囲に液状体が
吐出され、吐出効率が向上するとともに、特別に長手状
の液滴吐出ヘッドを形成する必要がなく、汎用性が向上
する。
【0020】さらに、本発明では、複数の液滴吐出ヘッ
ドは、複数列に並べて配置され、かつ液状体を吐出しな
いノズルの端部領域が、複数列のうちの他の列に配置さ
れる液滴吐出ヘッドの液状体を吐出するノズル領域と、
前記相対的に移動する方向に対して重複して位置するよ
うに配置されたことが好ましい。この構成により、液滴
吐出ヘッドを複数列に並べられ、かつ液状体を吐出しな
いノズルの端部領域を他の列の液滴吐出ヘッドの液状体
を吐出するノズル領域と相対的に移動する方向に対して
重複して位置させるので、隣り合う液滴吐出ヘッドが干
渉せずに液滴吐出ヘッド間で液状体が吐出されない領域
を生じることがなく、連続的な液状体の良好な吐出が得
られる。また、特別な長手状の液滴吐出ヘッドを形成す
る必要もなく、簡単な構成で容易に液状体が吐出され
る。
【0021】(2)本発明では、吐出する液状体として
EL発光材料を含有する液状体を用い、被吐出物である
基板上に吐出させてEL発光層を形成して電気光学装置
を製造することに好都合である。
【0022】(3)本発明では、吐出する液状体として
カラーフィルタ材料を含有する液状体を用い、被吐出物
として液晶を挟持する一対の基板の一方に吐出させてカ
ラーフィルタを形成して電気光学装置を製造することに
好都合である。
【0023】(4)本発明では、吐出する液状体として
カラーフィルタ材料を含有する液状体を用い、被吐出物
である基板上に吐出させて異なる色を呈するカラーフィ
ルタを製造することに好都合である。
【0024】(5)本発明では、流動性を有する液状体
を被吐出物である基材上に吐出して基材を有するデバイ
スを製造することに好都合である。
【0025】
【発明の実施の形態】(カラーフィルタの製造方法およ
び製造装置に関する説明その1)以下、本発明のカラー
フィルタの製造方法およびその製造装置の基本的な方法
および構成について説明する。まず、それらの製造方法
および製造装置を説明するのに先立って、それらの製造
方法などを用いて製造されるカラーフィルタについて説
明する。図5(a)は、カラーフィルタの一実施の形態
の平面構造を模式的に示している。また、図6(d)
は、図5(a)のVI−VI線に従った断面構造を示してい
る。
【0026】本実施の形態のカラーフィルタ1は、ガラ
ス、プラスチックなどによって形成された方形状の基板
(本発明においては、「基材」ともいう。)2の表面
に、複数のフィルタエレメント3をドットパターン状、
本実施の形態ではドットマトリックス状に形成してい
る。さらに、カラーフィルタ1は、図6(d)に示すよ
うに、フィルタエレメント3の上に保護膜4を積層する
ことによって形成されている。なお、図5(a)は、保
護膜4を取り除いた状態のカラーフィルタ1を平面的に
示している。すなわち、本実施の形態では、インクジェ
ットによって形成される色パターンとしてのフィルタエ
レメント3が例示される。
【0027】フィルタエレメント3は、透光性のない樹
脂材料によって格子状のパターンに形成された隔壁6に
よって区画されてドットマトリックス状に並んだ複数の
方形状の領域を色材で埋めることによって形成される。
また、これらのフィルタエレメント3は、それぞれが、
R(赤)、G(緑)、B(青)のうちのいずれか1色の
色材によって形成され、それらの各色のフィルタエレメ
ント3が所定の配列に並べられている。この配列として
は、例えば、図7(a)に示すいわゆるストライプ配
列、図7(b)に示すいわゆるモザイク配列、図7
(c)に示すいわゆるデルタ配列などが知られている。
なお、本発明における「隔壁」は「バンク」の意味も含
む言葉として使われ、基板から見てほぼ垂直な角度の側
面や概ね90度以上や未満の角度を持った側面を有する
基板から見て凸になる部分を指す。
【0028】そして、ストライプ配列は、マトリクスの
縦列が全て同色になる配列である。また、モザイク配列
は、縦横の直線上に並んだ任意の3つのフィルタエレメ
ント3がR、G、Bの3色となる配色である。さらに、
デルタ配列は、フィルタエレメント3の配置を段違いに
し、任意の隣接する3つのフィルタエレメント3がR、
G、Bの3色となる配色である。
【0029】カラーフィルタ1の大きさは、例えば、約
4.57cm(1.8インチ)である。また、1個のフ
ィルタエレメント3の大きさは、例えば、30μm×1
00μmである。そして、各フィルタエレメント3の間
の間隔、いわゆるエレメント間ピッチは、例えば、75
μmである。
【0030】本実施の形態のカラーフィルタ1をフルカ
ラー表示のための光学要素として用いる場合には、R、
G、B3個のフィルタエレメント3を1つのユニットと
して1つの画素を形成し、1画素内のR、G、Bのいず
れか1つまたはそれらの組み合わせに光を選択的に通過
させることにより、フルカラー表示を行う。このとき、
透光性のない樹脂材料によって形成された隔壁6はブラ
ックマスクとして作用する。
【0031】上記のカラーフィルタ1は、例えば、図5
(b)に示すような基板である大面積のマザー基板12
から切り出される。具体的には、まず、マザー基板12
内に設定された複数のカラーフィルタ形成領域11のそ
れぞれの表面にカラーフィルタ1の1個分のパターンを
形成する。そして、それらのカラーフィルタ形成領域1
1の周りに切断用の溝を形成し、それらの溝に沿ってマ
ザー基板12を切断することにより、個々のカラーフィ
ルタ1が形成される。
【0032】以下、図5(a)に示すカラーフィルタ1
を製造する製造方法およびその製造装置について説明す
る。
【0033】図6は、カラーフィルタ1の製造方法を工
程順に模式的に示している。まず、マザー基板12の表
面に透光性のない樹脂材料によって隔壁6を矢印B方向
から見て格子状パターンに形成する。格子状パターンの
格子穴の部分7はフィルタエレメント3が形成される領
域、すなわちフィルタエレメント形成領域である。この
隔壁6によって形成される個々のフィルタエレメント形
成領域7の矢印B方向から見た場合の平面寸法は、例え
ば30μm×100μm程度に形成される。
【0034】隔壁6は、フィルタエレメント形成領域7
に供給される液状体としてのフィルタエレメント材料1
3の流動を阻止する機能およびブラックマスクの機能を
併せて有する。また、隔壁6は任意のパターニング手
法、例えばフォトリソグラフィー法によって形成され、
さらに必要に応じてヒータによって加熱されて焼成され
る。
【0035】隔壁6の形成後、図6(b)に示すよう
に、フィルタエレメント材料13の液滴8を各フィルタ
エレメント形成領域7に供給することにより、各フィル
タエレメント形成領域7をフィルタエレメント材料13
で埋める。図6(b)において、符号13RはR(赤)
の色を有するフィルタエレメント材料を示し、符号13
GはG(緑)の色を有するフィルタエレメント材料を示
し、そして符号13BはB(青)の色を有するフィルタ
エレメント材料を示している。なお、本発明において
は、「液滴」を「インク」とも呼称することとする。
【0036】各フィルタエレメント形成領域7に所定量
のフィルタエレメント材料13が充填されると、ヒータ
によってマザー基板12を例えば70℃程度に加熱し
て、フィルタエレメント材料13の溶媒を蒸発させる。
この蒸発により、図6(c)に示すようにフィルタエレ
メント材料13の体積が減少し、平坦化する。体積の減
少が激しい場合には、カラーフィルタ1として十分な膜
厚が得られるまで、フィルタエレメント材料13の液滴
8の供給とその液滴8の加熱とを繰り返して実行する。
以上の処理により、最終的にフィルタエレメント材料1
3の固形分のみが残留して膜化し、これにより、希望す
る各色のフィルタエレメント3が形成される。
【0037】以上により、フィルタエレメント3が形成
された後、それらのフィルタエレメント3を完全に乾燥
させるために、所定の温度で所定時間の加熱処理を実行
する。その後、例えば、スピンコート法、ロールコート
法、リッピング法、またはインクジェット法などといっ
た適宜の手法を用いて保護膜4を形成する。この保護膜
4は、フィルタエレメント3などの保護およびカラーフ
ィルタ1の表面の平坦化のために形成される。なお、本
発明の実施形態では、隔壁6の樹脂を非透光性としてブ
ラックマトリクスとしたが、隔壁6の樹脂は透光性のも
のとして、樹脂の下層に樹脂よりも一回り広いサイズの
Crなどの金属からなる遮光層を形成する多層構造の隔
壁を用いてもよい。
【0038】図8は、カラーフィルタの製造装置を構成
する1つの構成要素機器であって、図6(b)に示した
フィルタエレメント材料13の供給処理を行うための液
滴吐出装置の一実施の形態を示している。この液滴吐出
装置16は、R、G、Bのうちの1色、例えばR色のフ
ィルタエレメント材料13をインクの液滴8として、マ
ザー基板12(図5(b)参照)内の各カラーフィルタ
形成領域11内の所定位置に吐出して付着させるための
装置である。G色のフィルタエレメント材料13および
B色のフィルタエレメント材料13のための液滴吐出装
置16もそれぞれに用意されるが、それらの構造は図8
のものと同じにすることができるので、それらについて
の説明は省略する。
【0039】図8において、液滴吐出装置16は、液滴
吐出ヘッドの一例としてプリンタなどで用いられるイン
クジェットヘッド22を備えたヘッドユニット26と、
インクジェットヘッド22の位置を制御するヘッド位置
制御装置17と、マザー基板12の位置を制御する基板
位置制御装置18と、インクジェットヘッド22をマザ
ー基板12に対して主走査移動させる主走査駆動手段と
しての主走査駆動装置19と、インクジェットヘッド2
2をマザー基板12に対して副走査移動させる副走査駆
動手段としての副走査駆動装置21と、マザー基板12
を液滴吐出装置16内の所定の作業位置へ供給する基板
供給装置23と、そして液滴吐出装置16の全般の制御
を司るコントロール装置24とを有する。
【0040】ヘッド位置制御装置17、基板位置制御装
置18、インクジェットヘッド22をマザー基板12に
対して主走査移動させる主走査駆動装置19、そして副
走査駆動装置21の各装置はベース9の上に設置され
る。また、それらの各装置は必要に応じてカバー14に
よって覆われる。
【0041】インクジェットヘッド22は、例えば図1
0に示すように、複数のノズル27を列状に並べること
によって形成されたノズル列28を有する。ノズル27
の数は例えば180個であり、ノズル27の孔径は例え
ば28μmであり、ノズル27間のノズルピッチは例え
ば141μmである。図5(a)および図5(b)にお
いて、カラーフィルタ1およびマザー基板12に対する
主走査方向Xおよびそれに直交する副走査方向Yは図1
0において図示の通りに設定される。
【0042】インクジェットヘッド22は、そのノズル
列28が主走査方向Xと交差する方向へ延びるように位
置設定され、この主走査方向Xへ相対的に平行移動する
間に、インクとしてのフィルタエレメント材料13を複
数のノズル27から選択的に吐出することにより、マザ
ー基板12(図5(b)参照)内の所定位置にフィルタ
エレメント材料13を付着させる。また、インクジェッ
トヘッド22は副走査方向Yへ所定距離だけ相対的に平
行移動することにより、インクジェットヘッド22によ
る主走査位置を所定の間隔でずらせることができる。
【0043】インクジェットヘッド22は、例えば、図
12(a)および図12(b)に示す内部構造を有す
る。具体的には、インクジェットヘッド22は、例えば
ステンレス製のノズルプレート29と、それに対向する
振動板31と、それらを互いに接合する複数の仕切部材
32とを有する。ノズルプレート29と振動板31との
間には、仕切部材32によって複数のインク室33と液
溜り34とが形成される。複数のインク室33と液溜り
34とは通路38を介して互いに連通している。
【0044】振動板31の適所にはインク供給孔36が
形成され、このインク供給孔36にインク供給装置37
が接続される。このインク供給装置37はR、G、Bの
うちの1色、例えばR色のフィルタエレメント材料Mを
インク供給孔36へ供給する。供給されたフィルタエレ
メント材料Mは液溜り34に充満し、さらに通路38を
通ってインク室33に充満する。
【0045】ノズルプレート29には、インク室33か
らフィルタエレメント材料Mをジェット状に噴射するた
めのノズル27が設けられている。また、振動板31の
インク室33を形成する面の裏面には、このインク室3
3に対応させてインク加圧体39が取り付けられてい
る。このインク加圧体39は、図12(b)に示すよう
に、圧電素子41ならびにこれを挟持する一対の電極4
2a,42bを有する。圧電素子41は電極42a,4
2bへの通電によって矢印Cで示す外側へ突出するよう
に撓み変形し、これによりインク室33の容積が増大す
る。すると、増大した容積分に相当するフィルタエレメ
ント材料Mが液溜り34から通路38を通ってインク室
33へ流入する。
【0046】次に、圧電素子41への通電を解除する
と、この圧電素子41と振動板31とは共に元の形状へ
戻る。これにより、インク室33も元の容積に戻るた
め、インク室33の内部にあるフィルタエレメント材料
Mの圧力が上昇し、ノズル27からマザー基板12(図
5(b)参照)へ向けてフィルタエレメント材料Mが液
滴8となって噴出する。なお、ノズル27の周辺部に
は、液滴8の飛行曲がりやノズル27の孔詰まりなどを
防止するために、例えばNi−テトラフルオロエチレン
共析メッキ層からなる撥インク層43が設けられる。
【0047】図9において、ヘッド位置制御装置17
は、インクジェットヘッド22を面内回転させるαモー
タ44と、インクジェットヘッド22を副走査方向Yと
平行な軸線回りに揺動回転させるβモータ46と、イン
クジェットヘッド22を主走査方向と平行な軸線回りに
揺動回転させるγモータ47と、そしてインクジェット
ヘッド22を上下方向へ平行移動させるZモータ48と
を有する。
【0048】図8に示した基板位置制御装置18は、図
9において、マザー基板12を載せるテーブル49と、
そのテーブル49を矢印θのように面内回転させるθモ
ータ51とを有する。また、図8に示した主走査駆動装
置19は、図9に示すように、主走査方向Xへ延びるX
ガイドレール52と、パルス駆動されるリニアモータを
内蔵したXスライダ53とを有する。Xスライダ53は
内蔵するリニアモータが作動するときにXガイドレール
52に沿って主走査方向へ平行移動する。
【0049】また、図8に示した副走査駆動装置21
は、図9に示すように、副走査方向Yへ延びるYガイド
レール54と、パルス駆動されるリニアモータを内蔵し
たYスライダ56とを有する。Yスライダ56は内蔵す
るリニアモータが作動するときにYガイドレール54に
沿って副走査方向Yへ平行移動する。
【0050】Xスライダ53やYスライダ56内におい
てパルス駆動されるリニアモータは、該モータに供給す
るパルス信号によって出力軸の回転角度制御を精細に行
うことができ、従って、Xスライダ53に支持されたイ
ンクジェットヘッド22の主走査方向X上の位置やテー
ブル49の副走査方向Y上の位置などを高精細に制御で
きる。なお、インクジェットヘッド22やテーブル49
の位置制御はパルスモータを用いた位置制御に限られ
ず、サーボモータを用いたフィードバック制御や、その
他任意の制御方法によって実現することもできる。
【0051】図8に示した基板供給装置23は、マザー
基板12を収容する基板収容部57と、マザー基板12
を搬送するロボット58とを有する。ロボット58は、
床、地面などといった設置面に置かれる基台59と、基
台59に対して昇降移動する昇降軸61と、昇降軸61
を中心として回転する第1アーム62と、第1アーム6
2に対して回転する第2アーム63と、第2アーム63
の先端下面に設けられた吸着パッド64とを有する。吸
着パッド64は空気吸引などによってマザー基板12を
吸着できる。
【0052】図8において、主走査駆動装置19によっ
て駆動されて主走査移動するインクジェットヘッド22
の軌跡下であって副走査駆動装置21の一方の脇位置
に、キャッピング装置76およびクリーニング装置77
が配設される。また、他方の脇位置に電子天秤78が配
設される。クリーニング装置77はインクジェットヘッ
ド22を洗浄するための装置である。電子天秤78はイ
ンクジェットヘッド22内の個々のノズル27(図10
参照)から吐出されるインクの液滴8の重量をノズル毎
に測定する機器である。そして、キャッピング装置76
はインクジェットヘッド22が待機状態にあるときにノ
ズル27(図10参照)の乾燥を防止するための装置で
ある。
【0053】インクジェットヘッド22の近傍には、そ
のインクジェットヘッド22と一体に移動する関係でヘ
ッド用カメラ81が配設される。また、ベース9上に設
けた支持装置(図示せず)に支持された基板用カメラ8
2がマザー基板12を撮影できる位置に配設される。
【0054】図8に示したコントロール装置24は、プ
ロセッサを収容したコンピュータ本体部66と、入力装
置67としてのキーボードと、表示装置としてのCRT
(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ68とを有する。上
記プロセッサは、図14に示すように、演算処理を行う
CPU(Central Processing Unit)69と、各種情報
を記憶するメモリすなわち情報記憶媒体71とを有す
る。
【0055】図8に示したヘッド位置制御装置17、基
板位置制御装置18、主走査駆動装置19、副走査駆動
装置21、およびインクジェットヘッド22内の圧電素
子41(図12(b)参照)を駆動するヘッド駆動回路
72の各機器は、図14において、入出力インターフェ
ース73およびバス74を介してCPU69に接続され
る。また、基板供給装置23、入力装置67、CRTデ
ィスプレイ68、電子天秤78、クリーニング装置77
およびキャッピング装置76の各機器も、入出力インタ
ーフェース73およびバス74を介してCPU69に接
続される。
【0056】情報記憶媒体71としてのメモリは、RA
M(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memo
ry)などといった半導体メモリや、ハードディスク、C
D−ROM読取り装置、ディスク型記憶媒体などといっ
た外部記憶装置などを含む概念であり、機能的には、液
滴吐出装置16の動作の制御手順が記述されたプログラ
ムソフトを記憶する記憶領域や、図7に示す各種のR、
G、B配列を実現するためのR、G、Bの内の1色のマ
ザー基板12(図5参照)内における吐出位置を座標デ
ータとして記憶するための記憶領域や、図9における副
走査方向Yへのマザー基板12の副走査移動量を記憶す
るための記憶領域や、CPU69のためのワークエリア
やテンポラリファイルなどとして機能する領域や、その
他各種の記憶領域が設定される。
【0057】CPU69は、情報記憶媒体71であるメ
モリ内に記憶されたプログラムソフトに従って、マザー
基板12に表面の所定位置にインク、すなわちフィルタ
エレメント材料13を吐出するための制御を行うもので
ある。具体的な機能実現部として、クリーニング処理を
実現するための演算を行うクリーニング演算部と、キャ
ッピング処理を実現するためのキャッピング演算部と、
電子天秤78(図8参照)を用いた重量測定を実現する
ための演算を行う重量測定演算部と、液滴吐出によって
フィルタエレメント材料13を描画するための演算を行
う描画演算部とを有する。
【0058】描画演算部を詳しく分割すれば、インクジ
ェットヘッド22を描画のための初期位置へセットする
ための描画開始位置演算部と、インクジェットヘッド2
2を主走査方向Xへ所定の速度で走査移動させるための
制御を演算する主走査制御演算部と、マザー基板12を
副走査方向Yへ所定の副走査量だけずらせるための制御
を演算する副走査制御演算部と、インクジェットヘッド
22内の複数のノズル27のうちのいずれを作動させて
インクすなわちフィルタエレメント材料を吐出するかを
制御するための演算を行うノズル吐出制御演算部などと
いった各種の機能演算部を有する。
【0059】なお、本実施の形態では、上記の各機能を
CPU69を用いてソフト的に実現することにしたが、
上記の各機能がCPU69を用いない単独の電子回路に
よって実現できる場合には、そのような電子回路を用い
ることも可能である。
【0060】以下、上記構成からなる液滴吐出装置16
の動作を図15に示すフローチャートに基づいて説明す
る。
【0061】オペレータによる電源投入によって液滴吐
出装置16が作動すると、まず、ステップS1において
初期設定が実現される。具体的には、ヘッドユニット2
6や基板供給装置23やコントロール装置24などがあ
らかじめ決められた初期状態にセットされる。
【0062】次に、重量測定タイミングが到来すれば
(ステップS2でYES)、図9のヘッドユニット26
を主走査駆動装置19によって図8の電子天秤78の所
まで移動させて(ステップS3)、ノズル27から吐出
されるインクの量を電子天秤78を用いて測定する(ス
テップS4)。そして、ノズル27のインク吐出特性に
合わせて、各ノズル27に対応する圧電素子41に印加
する電圧を調節する(ステップS5)。
【0063】この後、クリーニングタイミングが到来す
れば(ステップS6でYES)、ヘッドユニット26を
主走査駆動装置19によってクリーニング装置77の所
まで移動させて(ステップS7)、そのクリーニング装
置77によってインクジェットヘッド22をクリーニン
グする(ステップS8)。
【0064】重量測定タイミングやクリーニングタイミ
ングが到来しない場合(ステップS2およびS6でN
O)、あるいはそれらの処理が終了した場合には、ステ
ップS9において、図8の基板供給装置23を作動させ
てマザー基板12をテーブル49へ供給する。具体的に
は、基板収容部57内のマザー基板12を吸着パッド6
4によって吸引保持する。次に、昇降軸61、第1アー
ム62および第2アーム63を移動させてマザー基板1
2をテーブル49まで搬送し、さらにテーブル49の適
所にあらかじめ設けてある位置決めピン50(図9参
照)に押し付ける。なお、テーブル49上におけるマザ
ー基板12の位置ズレを防止するため、空気吸引などの
手段によってマザー基板12をテーブル49に固定する
ことが望ましい。
【0065】次に、図8の基板用カメラ82によってマ
ザー基板12を観察しながら、図9のθモータ51の出
力軸を微小角度単位で回転させることにより、テーブル
49を微小角度単位で面内回転させてマザー基板12を
位置決めする(ステップS10)。この後、図8のヘッ
ド用カメラ81によってマザー基板12を観察しなが
ら、インクジェットヘッド22によって描画を開始する
位置を演算によって決定する(ステップS11)。そし
て、主走査駆動装置19および副走査駆動装置21を適
宜に作動させて、インクジェットヘッド22を描画開始
位置へ移動する(ステップS12)。
【0066】このとき、インクジェットヘッド22は、
図1の(a)位置に示すように、ノズル列28がインク
ジェットヘッド22の副走査方向Yに対して角度θで傾
斜するように配設される。これは、通常の液滴吐出装置
の場合には、隣り合うノズル27の間の間隔であるノズ
ル間ピッチと、隣り合うフィルタエレメント3すなわち
フィルタエレメント形成領域7の間の間隔であるエレメ
ントピッチとが異なることが多く、インクジェットヘッ
ド22を主走査方向Xへ移動させるときに、ノズル間ピ
ッチの副走査方向Yの寸法成分がエレメントピッチと幾
何学的になどしくなるようにするための措置である。
【0067】図15のステップS12でインクジェット
ヘッド22が描画開始位置に置かれると、図1において
インクジェットヘッド22は(a)位置に置かれる。そ
の後、図15のステップS13で主走査方向Xへの主走
査が開始され、同時にインクの吐出が開始される。具体
的には、図9の主走査駆動装置19が作動してインクジ
ェットヘッド22が図1の主走査方向Xへ一定の速度で
直線的に走査移動し、その移動中、インクを供給すべき
フィルタエレメント形成領域7に対応するノズル27が
到達したときにそのノズル27からインクすなわちフィ
ルタエレメント材料が吐出される。
【0068】なお、このときのインク吐出量は、フィル
タエレメント形成領域7の容積全部を埋める量ではな
く、その全量の数分の1、本実施の形態では全量の1/
4の量である。これは、後述するように、各フィルタエ
レメント形成領域7はノズル27からの1回のインク吐
出によって埋められるのではなく、数回のインク吐出の
重ね吐出、本実施の形態では4回の重ね吐出によって容
積全部を埋めることになっているからである。
【0069】インクジェットヘッド22はマザー基板1
2に対する1ライン分の主走査が終了すると(ステップ
S14でYES)、反転移動して初期位置(a)へ復帰
する(ステップS15)。そしてさらに、インクジェッ
トヘッド22は、副走査駆動装置21によって駆動され
て副走査方向Yへあらかじめ決められた副走査量δだけ
移動する(ステップS16)。
【0070】本実施の形態では、CPU69は、図1に
おいて、インクジェットヘッド22のノズル列28を形
成する複数のノズル27を複数のグループnに概念的に
分割する。本実施の形態ではn=4、すなわち180個
のノズル27からなる長さLのノズル列28を4つのグ
ループに分割して考える。これにより、1つのノズルグ
ループはノズル27を180/4=45〔個〕を含む長
さL/nすなわちL/4に決められる。上記の副走査量
δは上記のノズルグループ長さL/4の副走査方向の長
さ、すなわち(L/4)cosθに設定される。
【0071】従って、1ライン分の主走査が終了して初
期位置(a)へ復帰したインクジェットヘッド22は、
図1において副走査方向Yへ距離δだけ平行移動して位
置(b)へ移動する。なお、図1では位置(a)と位置
(b)とが主走査方向Xに関して少しずれて描かれてい
るが、これは説明を分かり易くするための措置であり、
実際には、位置(a)と位置(b)とは主走査方向Xに
関しては同じ位置である。
【0072】位置(b)へ副走査移動したインクジェッ
トヘッド22は、ステップS13で主走査移動およびイ
ンク吐出を繰り返して実行する。この主走査移動時に
は、マザー基板12上におけるカラーフィルタ形成領域
11内の2列目のラインが先頭のノズルグループによっ
て初めてインク吐出を受けると共に、1列目のラインは
先頭から2番目のノズルグループによって2回目のイン
ク吐出を受ける。
【0073】これ以降、インクジェットヘッド22は、
位置(c)〜位置(k)のように副走査移動を繰り返し
ながら主走査移動およびインク吐出を繰り返す(ステッ
プS13〜S16)。これにより、マザー基板12のカ
ラーフィルタ形成領域11の1列分のインク付着処理が
完了する。本実施の形態では、ノズル列28を4つのグ
ループに分割して副走査量δを決定したので、上記のカ
ラーフィルタ形成領域11の1列分の主走査および副走
査が終了すると、各フィルタエレメント形成領域7は4
個のノズルグループによってそれぞれ1回ずつ、合計で
4回のインク吐出処理を受けて、その全容積内に所定量
のインクすなわちフィルタエレメント材料が全量供給さ
れる。
【0074】こうしてカラーフィルタ形成領域11の1
列分のインク吐出が完了すると、インクジェットヘッド
22は副走査駆動装置21によって駆動されて、次列の
カラーフィルタ形成領域11の初期位置へ搬送される
(ステップS19)。そして、当該列のカラーフィルタ
形成領域11に対して主走査、副走査およびインク吐出
を繰り返してフィルタエレメント形成領域7内にフィル
タエレメントを形成する(ステップS13〜S16)。
【0075】その後、マザー基板12内の全てのカラー
フィルタ形成領域11に関してR、G、Bの1色、例え
ばRの1色のフィルタエレメント3が形成されると(ス
テップS18でYES)、ステップS20でマザー基板
12を基板供給装置23によって、または別の搬送機器
によって、処理後のマザー基板12が外部へ排出され
る。その後、オペレータによって処理終了の指示がなさ
れない限り(ステップS21でNO)、ステップS2へ
戻って別のマザー基板12に対するRの1色に関するイ
ンク吐着作業を繰り返して行う。
【0076】オペレータから作業終了の指示があると
(ステップS21でYES)、CPU69は図8におい
てインクジェットヘッド22をキャッピング装置76の
所まで搬送して、そのキャッピング装置76によってイ
ンクジェットヘッド22に対してキャッピング処理を施
す(ステップS22)。
【0077】以上により、カラーフィルタ1を構成する
R、G、B3色のうちの第1色、例えばR色についての
パターニングが終了する。その後、マザー基板12を
R、G、Bの第2色、例えばG色をフィルタエレメント
材料とする液滴吐出装置16へ搬送してG色のパターニ
ングを行う。さらに、最終的にR、G、Bの第3色、例
えばB色をフィルタエレメント材料とする液滴吐出装置
16へ搬送してB色のパターニングを行う。これによ
り、ストライプ配列などといった希望のR、G、Bのド
ット配列を有するカラーフィルタ1(図5(a))が複
数個形成されたマザー基板12が製造される。このマザ
ー基板12をカラーフィルタ形成領域11毎に切断する
ことにより、1個のカラーフィルタ1が複数個切り出さ
れる。
【0078】なお、本カラーフィルタ1を液晶装置のカ
ラー表示のために用いるものとすれば、本カラーフィル
タ1の表面にはさらに電極や配向膜などが積層されるこ
とになる。そのような場合、電極や配向膜などを積層す
る前にマザー基板12を切断して個々のカラーフィルタ
1を切り出してしまうと、その後の電極などの形成工程
が非常に面倒になる。よって、そのような場合には、マ
ザー基板12を切断してしまうのではなく、電極形成や
配向膜形成などといった必要な付加工程か終了した後に
マザー基板12を切断することが望ましい。
【0079】以上のように、本実施の形態に係るカラー
フィルタの製造方法および製造装置によれば、図5
(a)に示すカラーフィルタ1内の個々のフィルタエレ
メント3はインクジェットヘッド22(図1参照)の1
回の主走査Xによって形成されるのではなくて、各1個
のフィルタエレメント3は異なるノズルグループに属す
る複数のノズル27によってn回、本実施の形態では4
回、重ねてインク吐出を受けることにより所定の膜厚に
形成される。このため、仮に複数のノズル27間におい
てインク吐出量にバラツキが存在する場合でも、複数の
フィルタエレメント3間で膜厚にバラツキが生じること
を防止でき、それ故、カラーフィルタ1の光透過特性を
平面的に均一にすることができる。
【0080】もちろん、本実施の形態の製造方法では、
インクジェットヘッド22を用いたインク吐出によって
フィルタエレメント3を形成するので、フォトリソグラ
フィー法を用いる方法のような複雑な工程を経る必要も
なく、また材料を浪費することもない。
【0081】ところで、インクジェットヘッド22のノ
ズル列28を形成する複数のノズル27のインク吐出量
の分布が不均一になることは図36(a)に関連して説
明した通りである。また、特にノズル列28の両端部に
存在する数個、例えば片端側10個ずつ、のノズル27
が特にインク吐出量が多くなることも記述の通りであ
る。このように、インク吐出量が他のノズル27に比べ
て特に多いノズル27を使用することは、インク吐膜す
なわちフィルタエレメント3の膜厚を均一にすることに
関して好ましくない。
【0082】従って、望ましくは、図13に示すよう
に、ノズル列28を形成する複数のノズル27のうちノ
ズル列28の両端部Eに存在する数個、例えば10個程
度は予めインクを吐出しないものと設定しておき、残り
の部分Fに存在するノズル27を複数、例えば4個のグ
ループに分割して、そのノズルグループ単位で副走査移
動を行うことが良い。
【0083】本実施形態においては、隔壁6として透光
性のない樹脂材料を用いたが、透光性の隔壁6として透
光性の樹脂材料を用いることももちろん可能である。こ
の場合にあっては、フィルタエレメント3間に対応する
位置、例えば隔壁6の上、隔壁6の下などに別途遮光性
のCrなどの金属膜あるいは樹脂材料を設けてブラック
マスクとしても良い。また、透光性の樹脂材料で隔壁6
を形成し、ブラックマスクを設けない構成としても良
い。
【0084】また、本実施形態においては、フィルタエ
レメント3としてR、G、Bを用いたが、もちろんR、
G、Bに限定されることはなく、例えばC(シアン)、
M(マゼンダ)、Y(イエロー)を採用してもかまわな
い。その場合にあっては、R、G、Bのフィルタエレメ
ント材料に代えて、C、M、Yの色を有するフィルタエ
レメント材料を用いればよい。
【0085】さらに、本実施形態においては、隔壁6を
フォトリソグラフィーによって形成したが、カラーフィ
ルタ1同様に、インクジェット法により隔壁6を形成す
ることも可能である。
【0086】(カラーフィルタの製造方法および製造装
置に関する説明その2)図2は、先に説明した本発明に
係るカラーフィルタの製造方法およびその製造装置の変
形例を説明するための図であって、インクジェットヘッ
ド22を用いてマザー基板12内のカラーフィルタ形成
領域11内の各フィルタエレメント形成領域7へインク
すなわちフィルタエレメント材料13を吐出によって供
給する場合を模式的に示している。
【0087】本実施の形態によって実施される概略の工
程は、図6に示した工程と同じであり、インク吐着のた
めに用いる液滴吐出装置も図8に示した装置と機構的に
は同じである。また、図14のCPU69がノズル列2
8を形成する複数のノズル27を概念的にn個、例えば
4つにグループ分けして、各ノズルグループの長さL/
nまたはL/4に対応させて副走査量δを決定すること
も図1の場合と同じである。
【0088】本実施の形態が図1に示した先の実施の形
態と異なる点は、図14において情報記憶媒体71であ
るメモリ内に格納したプログラムソフトに改変を加えた
ことであり、具体的にはCPU69によって行う主走査
制御演算と副走査制御演算とに改変を加えたことであ
る。
【0089】より具体的に説明すれば、図2において、
インクジェットヘッド22は主走査方向Xへの走査移動
の終了後に初期位置へ復帰移動することなく、1方向へ
の主走査移動の終了後に直ぐに副走査方向へノズルグル
ープ1個分に相当する移動量δだけ移動して位置(b)
へ移動した後、主走査方向Xの上記1方向の反対方向へ
走査移動を行って初期位置(a)から副走査方向へ距離
δだけずれた位置(b’)へ戻るように制御される。な
お、位置(a)から位置(b)までの主走査の間および
位置(b)から位置(b’)への主走査移動の間の両方
の期間において複数のノズル27から選択的にインクが
吐出されることはもちろんである。
【0090】つまり、本実施の形態では、インクジェッ
トヘッド22の主走査および副走査が復帰動作を挟むこ
となく連続して交互に行われるものであり、これによ
り、復帰動作のために費やされた時間を省略して作業時
間を短縮できる。
【0091】(カラーフィルタの製造方法および製造装
置に関する説明その3)図3は、先に説明した本発明に
係るカラーフィルタの製造方法およびその製造装置の変
形例を説明するための図であって、インクジェットヘッ
ド22を用いてマザー基板12内のカラーフィルタ形成
領域11内の各フィルタエレメント形成領域7へインク
すなわちフィルタエレメント材料13を吐出によって供
給する場合を模式的に示している。
【0092】本実施の形態によって実施される概略の工
程は、図6に示した工程と同じであり、インク吐着のた
めに用いる液滴吐出装置も図8に示した装置と機構的に
は同じである。また、図14のCPU69がノズル列2
8を形成する複数のノズル27を概念的にn個、例えば
4つにグループ分けして、各ノズルグループの長さL/
nまたはL/4に対応させて副走査量δを決定すること
も図1の場合と同じである。
【0093】本実施の形態が図1に示した先の実施の形
態と異なる点は、図15のステップS12でインクジェ
ットヘッド22をマザー基板12の描画開始位置にセッ
トしたとき、そのインクジェットヘッド22は図3の
(a)位置に示すように、ノズル列28の延びる方向が
副走査方向Yと平行である点である。このようなノズル
の配列構造は、インクジェットヘッド22に関するノズ
ル間ピッチとマザー基板12に関するエレメント間ピッ
チとがなどしい場合に有利な構造である。
【0094】この実施の形態においても、インクジェッ
トヘッド22は初期位置(a)から終端位置(k)に至
るまで、主走査方向Xへの走査移動、初期位置への復帰
移動および副走査方向Yへの移動量δでの副走査移動を
繰り返しながら、主走査移動の期間中に複数のノズル2
7から選択的にインクすなわちフィルタエレメント材料
を吐出する。これにより、マザー基板12内のカラーフ
ィルタ形成領域11内のフィルタエレメント形成領域7
内へフィルタエレメント材料を付着させる。
【0095】なお、本実施の形態では、ノズル列28が
副走査方向Yに対して平行に位置設定される。このこと
により、副走査移動量δは分割されたノズルグループの
長さL/nすなわちL/4となどしく設定される。
【0096】(カラーフィルタの製造方法および製造装
置に関する説明その4)図4は、先に説明した本発明に
係るカラーフィルタの製造方法およびその製造装置の変
形例を説明するための図であって、インクジェットヘッ
ド22を用いてマザー基板12内のカラーフィルタ形成
領域11内の各フィルタエレメント形成領域7へインク
すなわちフィルタエレメント材料を吐出によって供給す
る場合を模式的に示している。
【0097】本実施の形態によって実施される概略の工
程は、図6に示した工程と同じであり、インク吐着のた
めに用いる液滴吐出装置も図8に示した装置と機構的に
は同じである。また、図14のCPU69がノズル列2
8を形成する複数のノズル27を概念的にn個、例えば
4つにグループ分けして、各ノズルグループの長さL/
nまたはL/4に対応させて副走査量δを決定すること
も図1の場合と同じである。
【0098】本実施の形態が図1に示した先の実施の形
態と異なる点は、図15のステップS12でインクジェ
ットヘッド22をマザー基板12の描画開始位置にセッ
トしたとき、そのインクジェットヘッド22は図4
(a)に示すように、ノズル列28の延びる方向が副走
査方向Yと平行である点と、図2の実施の形態の場合と
同様にインクジェットヘッド22の主走査および副走査
が復帰動作を挟むことなく連続して交互に行われる点で
ある。
【0099】なお、図4に示す本実施の形態および図3
に示す先の実施の形態では、主走査方向Xがノズル列2
8に対して直角の方向となるので、ノズル列28を図1
1に示すように主走査方向Xに沿って2列設けることに
より、同じ主走査ラインに載った2つのノズル27によ
って1つのフィルタエレメント形成領域7にフィルタエ
レメント材料13を供給することができる。
【0100】(カラーフィルタの製造方法および製造装
置に関する説明その5)図16は、先に説明した本発明
に係るカラーフィルタの製造方法およびその製造装置の
変形例を説明するための図であって、インクジェットヘ
ッド22Aを示している。このインクジェットヘッド2
2Aが図10に示すインクジェットヘッド22と異なる
点は、R色インクを吐出するノズル列28Rと、G色イ
ンクを吐出するノズル列28Gと、B色インクを吐出す
るノズル列28Bといった3種類のノズル列を1個のイ
ンクジェットヘッド22Aに形成している。それら3種
類のそれぞれに図12(a)および図12(b)に示し
たインク吐出系を設け、R色ノズル列28Rに対応する
インク吐出系にはRインク供給装置37Rを接続し、G
色ノズル列28Gに対応するインク吐出系にはGインク
供給装置37Gを接続し、そしてB色ノズル列28Bに
対応するインク吐出系にはBインク供給装置37Bを接
続したことである。
【0101】本実施の形態によって実施される概略の工
程は図6に示した工程と同じであり、インク吐着のため
に用いる液滴吐出装置も図8に示した装置と機構的には
同じである。また、図14のCPU69がノズル列28
R、28G、28Bを形成する複数のノズル27を概念
的にn個、例えば4つにグループ分けして、それらのノ
ズルグループ毎にインクジェットヘッド22Aを副走査
移動量δで副走査移動させることも図1の場合と同じで
ある。
【0102】図1に示した実施の形態では、インクジェ
ットヘッド22に1種類のノズル列28が設けられるだ
けであったので、R、G、B3色によってカラーフィル
タ1を形成する際には図8に示したインクジェットヘッ
ド22がR、G、Bの3色それぞれについて準備されて
いなければならない。これに対し、図16に示す構造の
インクジェットヘッド22Aを使用する場合には、イン
クジェットヘッド22Aの主走査方向Xへの1回の主走
査によってR、G、Bの3色を同時にマザー基板12へ
付着させることができるので、インクジェットヘッド2
2は1つだけ準備しておけば足りる。また、各色のノズ
ル列28間隔をマザー基板12のフィルタエレメント形
成領域7のピッチに合わせることにより、R、G、B3
色の同時打ちが可能となる。
【0103】(カラーフィルタを用いた電気光学装置の
製造方法および製造装置に関する説明)図17は、本発
明に係る電気光学装置の一例としての液晶装置の製造方
法の一実施の形態を示している。また、図18はその製
造方法によって製造される液晶装置の一実施の形態を示
している。また、図19は図18におけるIX−IX線に従
った液晶装置の断面構造を示している。液晶装置の製造
方法およびその製造装置の説明に先立って、まず、その
製造方法によって製造される液晶装置をその一例を挙げ
て説明する。なお、本実施の形態の液晶装置は、単純マ
トリクス方式でフルカラー表示を行う半透過反射方式の
液晶装置である。
【0104】図18において、液晶装置101は、液晶
パネル102に半導体チップとしての液晶駆動用IC1
03aおよび液晶駆動用IC103bを実装し、配線接
続要素としてのFPC(Flexible Printed Circuit)1
04を液晶パネル102に接続する。さらに、液晶装置
101は、液晶パネル102の裏面側に照明装置106
をバックライトとして設けることによって形成される。
【0105】液晶パネル102は、第1基板107aと
第2基板107bとをシール材108によって貼り合わ
せることによって形成される。シール材108は、例え
ば、スクリーン印刷などによってエポキシ系樹脂を第1
基板107aまたは第2基板107bの内側表面に環状
付着されることによって形成される。また、シール材1
08の内部には図19に示すように、導電性材料によっ
て球状または円筒状に形成された導通材109が分散状
態で含まれる。
【0106】図19において、第1基板107aは透明
なガラスや、透明なプラスチックなどによって形成され
た板状の基材111aを有する。この基材111aの内
側表面(図19の上側表面)には反射膜112が形成さ
れ、その上に絶縁膜113が積層され、その上に第1電
極114aが矢印D方向から見てストライプ状(図18
参照)に形成され、さらにその上に配向膜116aが形
成される。また、基材111aの外側表面(図19の下
側表面)には偏光板117aが貼着などによって装着さ
れる。
【0107】図18では第1電極114aの配列を分か
り易くするために、それらのストライプ間隔を実際より
大幅に広く描いており、よって、第1電極114aの本
数が少なく描かれているが、実際には、第1電極114
aはより多数本が基材111a上に形成される。
【0108】図19において、第2基板107bは透明
なガラスや、透明なプラスチックなどによって形成され
た板状の基材111bを有する。この基材111bの内
側表面(図19の下側表面)にはカラーフィルタ118
が形成され、その上に第2電極114bが上記第1電極
114aと直交する方向へ矢印D方向から見てストライ
プ状(図18参照)に形成され、さらにその上に配向膜
116bが形成される。また、基材111bの外側表面
(図19の上側表面)には偏光板117bが貼着などに
よって装着される。
【0109】図18では、第2電極114bの配列を分
かりやすく示すために、第1電極114aの場合と同様
に、それらのストライプ間隔を実際よりも大幅に広く描
いており、よって、第2電極114bの本数が少なく描
かれているが、実際には、第2電極114bはより多数
本が基材111b上に形成される。
【0110】図19において、第1基板107a、第2
基板107bおよびシール材108によって囲まれる間
隙、いわゆるセルギャップ内には液晶、例えばSTN
(Super Twisted Nematic)液晶Lが封入されている。
第1基板107aまたは第2基板107bの内側表面に
は微小で球形のスペーサ119が多数分散され、これら
のスペーサ119がセルギャップ内に存在することによ
りそのセルギャップの厚さが均一に維持される。
【0111】第1電極114aと第2電極114bとは
互いに直交寒冷に配設され、それらの交差点は図19の
矢印D方向から見てドット・マトリクス状に配列する。
そして、そのドット・マトリクス状の各交差点が1つの
絵素ピクセルを構成する。カラーフィルタ118は、R
(赤)、G(緑)、B(青)の各色要素を矢印D方向か
ら見て所定のパターン、例えば、ストライプ配列、デル
タ配列、モザイク配列などのパターンで配列させること
によって形成されている。上記の1つの絵素ピクセルは
それらR、G、Bの各1つずつに対応しており、そして
R、G、Bの3色絵素ピクセルが1つのユニットになっ
て1画素が構成される。
【0112】ドット・マトリクス状に配列される複数の
絵素ピクセル、従って画素、を選択的に発光させること
により、液晶パネル102の第2基板107bの外側に
文字、数字などといった像が表示される。このようにし
て像が表示される領域が有効画素領域であり、図18お
よび図19において矢印Vによって表示される平面的な
矩形領域が有効表示領域となっている。
【0113】図19において、反射膜112はAPC合
金、Al(アルミニウム)などといった光反射特性材料
によって形成され、第1電極114aと第2電極114
bの交点である各絵素ピクセルに対応する位置に開口1
21が形成されている。結果的に、開口121は図19
の矢印D方向から見て、絵素ピクセルと同じドット・マ
トリクス状に配設されている。
【0114】第1電極114aおよび第2電極114b
は、例えば、透明導電材であるITO(Indium-Tin Oxi
de)によって形成される。また、配向膜116a,11
6bは、ポリイミド系樹脂を一様な厚さの膜状に付着さ
せることによって形成される。これらの配向膜116
a,116bがラビング処理を受けることにより、第1
基板107aおよび第2基板107bの表面上における
液晶分子の初期配向が決定される。
【0115】図18において、第1基板107aは第2
基板107bよりも広い面積に形成されており、これら
の基板をシール材108によって貼り合わせたとき、第
1基板107aは第2基板107bの外側へ張り出す基
板張出し部107cを有する。そして、この基板張出し
部107cには、第1電極114aから延び出る引出し
配線114c、シール材108の内部に存在する導通材
109(図19参照)を介して第2基板107b上の第
2電極114bと導通する引出し配線114d、液晶駆
動用IC103aの入力用バンプ、すなわち入力用端子
に接続される金属配線114e、および液晶駆動用IC
103bの入力用バンプに接続される金属配線114f
などといった各種の配線が適切なパターンで形成され
る。
【0116】本実施の形態では、第1電極114aから
延びる引出し配線114cおよび第2電極114bに通
電する引出し配線114dはそれらの電極と同じ材料で
あるITO、すなわち導電性酸化物によって形成され
る。また、液晶駆動用IC103a,103bの入力側
の配線である金属配線114e,114fは、電気抵抗
値の低い金属材料、例えばAPC合金によって形成され
る。このAPC合金は、主としてAgを含み、付随して
PdおよびCuを含む合金、例えば、Ag98%、Pd
1%、Cu1%からなる合金である。
【0117】液晶駆動用IC103a,103bは、A
CF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)1
22によって基板張出し部107cの表面に接着されて
実装される。すなわち、本実施の形態では、基板上に半
導体チップが直接に実装される構造の、いわゆるCOG
(Chip On Glass)方式の液晶パネルとして形成されて
いる。このCOG方式の実装構造においては、ACF1
22の内部に含まれる導電粒子によって、液晶駆動用I
C103a,103bの入力側バンプと金属配線114
e,114fとが導電接続され、液晶駆動用IC103
a,103bの出力側バンプと引出し配線114c,1
14dとが導電接続される。
【0118】図18において、FPC104は、可撓性
の樹脂フィルム123と、チップ部品124を含んで構
成された回路126と、金属配線端子127とを有す
る。回路126は樹脂フィルム123の表面に半田付け
その他の導電接続手法によって直接に搭載される。ま
た、金属配線端子127はAPC合金、Cr、Cuその
他の導電材料によって形成される。FPC104のうち
金属配線端子127が形成された部分は、第1基板10
7aのうち金属配線114e,114fが形成された部
分にACF122によって接続される。そして、ACF
122の内部に含まれる導電粒子の働きにより、基板側
の金属配線114e,114fとFPC側の金属配線端
子127とが導通する。
【0119】FPC104の反対側の辺端部には外部接
続端子131が形成され、この外部接続端子131が図
示しない外部回路に接続される。そして、この外部回路
から伝送される信号に基づいて液晶駆動用IC103
a,103bが駆動され、第1電極114aおよび第2
電極114bの一方に走査信号が供給され、他方にデー
タ信号が供給される。これにより、有効表示領域V内に
配列されたドット・マトリクス状の絵素ピクセルが個々
のピクセル毎に電圧制御され、その結果、液晶Lの配向
が個々の絵素ピクセル毎に制御される。
【0120】図18において、いわゆるバックライトと
して機能する照明装置106は、図19に示すように、
アクリル樹脂などによって構成された導光体132と、
この導光体132の光出射面132bに設けられた拡散
シート133と、導光体132の光出射面132bの反
対面に設けられた反射シート134と、発光源としての
LED(Light Emitting Diode)136とを有する。
【0121】LED136はLED基板137に支持さ
れ、そのLED基板137は、例えば導光体132と一
体に形成された支持部(図示せず)に装着される。LE
D基板137が支持部の所定位置に装着されることによ
り、LED136が導光体132の側辺端面である光取
込み面132aに対向する位置に置かれる。なお、符号
138は液晶パネル102に加わる衝撃を緩衝するため
の緩衝材を示している。
【0122】LED136が発光すると、その光は光取
込み面132aから取り込まれて導光体132の内部へ
導かれ、反射シート134や導光体132の壁面で反射
しながら伝播する間に光出射面132bから拡散シート
133を通して外部へ平面光として出射する。
【0123】本実施の形態の液晶装置101は以上のよ
うに構成されているので、太陽光、室内光などといった
外部光が十分に明るい場合には、図19において、第2
基板107b側から外部光が液晶パネル102の内部へ
取り込まれ、その光が液晶Lを通過した後に反射膜11
2で反射して再び液晶Lへ供給される。液晶Lは、これ
を挟持する電極114a,114bによってR、G、B
の絵素ピクセル毎に配向制御される。よって、液晶Lへ
供給された光は絵素ピクセル毎に変調され、その変調に
よって偏光板117bを通過する光と、通過できない光
とによって液晶パネル102の外部に文字、数字などと
いった像が表示される。これにより、反射型の表示が行
われる。
【0124】他方、外部光の光量が十分に得られない場
合には、LED136が発光して導光体132の光出射
面132bから平面光が出射され、その光が反射膜11
2に形成された開口121を通して液晶Lへ供給され
る。このとき、反射型の表示と同様にして、供給された
光が配向制御される液晶Lによって絵素ピクセル毎に変
調される。これにより、外部へ像が表示され、通過型の
表示が行われる。
【0125】上記構成の液晶装置101は、例えば、図
17に示す製造方法によって製造される。この製造方法
において、工程P1〜工程P6の一連の工程が第1基板
107aを形成する工程であり、工程P11〜工程P1
4の一連の工程が第2基板107bを形成する工程であ
る。第1基板形成工程と第2基板形成工程は、通常、そ
れぞれが独自に行われる。
【0126】まず、第1基板形成工程について説明すれ
ば、透光性ガラス、透光性プラスチックなどによって形
成された大面積のマザー原料基板の表面に液晶パネル1
02の複数個分の反射膜112をフォトリソグラフィー
法などを用いて形成する。さらに、その上に絶縁膜11
3を周知の成膜法を用いて成形する(工程P1)。次
に、フォトリソグラフィー法などを用いて第1電極11
4a、引出し配線114c,114dおよび金属配線1
14e,114fを形成する(工程P2)。
【0127】この後、第1電極114aの上に塗布、印
刷などによって配向膜116aを形成し(工程P3)、
さらにその配向膜116aに対してラビング処理を施す
ことにより液晶の初期配向を決定する(工程P4)。次
に、例えばスクリーン印刷などによってシール材108
を環状に形成し(工程P5)、さらにその上に球状のス
ペーサ119を分散する(工程P6)以上により、液晶
パネル102の第1基板107a上のパネルパターンを
複数個分有する大面積のマザー第1基板が形成される。
【0128】以上の第1基板形成工程とは別に、第2基
板形成工程(図17の工程P11〜工程P14)を実施
する。まず、透光性ガラス、透光性プラスチックなどに
よって形成された大面積のマザー原料基材を用意し、そ
の表面に液晶パネル102の複数個分のカラーフィルタ
118を形成する(工程P11)。このカラーフィルタ
118の形成工程は図6に示した製造方法を用いて行わ
れ、その製造方法中のR、G、Bの各色フィルタエレメ
ントの形成は図8の液滴吐出装置16を用いて図1ない
し図4などに示したいずれかのインクジェットヘッド2
2の制御方法に従って実行される。これらカラーフィル
タの製造方法およびインクジェットヘッド22の制御方
法は既に説明した内容と同じであるので、それらの説明
は省略する。
【0129】図6(d)に示すようにマザー基板12す
なわちマザー原料基材の上にカラーフィルタ1すなわち
カラーフィルタ118が形成されると、次に、フォトリ
ソグラフィー法によって第2電極114bが形成される
(工程P12)。さらに、塗布、印刷などによって配向
膜116bが形成される(工程P13)。次に、その配
向膜116bに対してラビング処理が施されて液晶の初
期配向が決められる(工程P14)。以上により、液晶
パネル102の第2基板107b上のパネルパターンを
複数個分有する大面積のマザー第2基板が形成される。
【0130】以上により、大面積のマザー第1基板およ
びマザー第2基板が形成された後、それらのマザー基板
をシール材108を間に挟んでアライメント、すなわち
位置合わせした上で互いに貼り合わせる(工程P2
1)。これにより、液晶パネル複数個分のパネル部分を
含んでいて未だ液晶が封入されていない状態の空のパネ
ル構造体が形成される。
【0131】次に、完成した空のパネル構造体の所定の
位置にスクライブ溝、すなわち切断用溝を形成し、さら
にそのスクライブ溝を基準としてパネル構造体をブレイ
ク、すなわち切断する(工程P22)。これにより、各
液晶パネル部分のシール材108の液晶注入用開口11
0(図18参照)が外部へ露出する状態の、いわゆる短
冊状の空のパネル構造体が形成される。
【0132】その後、露出した液晶注入用開口110を
通して各液晶パネル部分の内部に液晶Lを注入し、さら
に各液晶注入用開口110を樹脂などによって封止する
(工程P23)。通常の液晶注入処理は、例えば、貯留
容器の中に液晶を貯留し、その液晶が貯留された貯留容
器と短冊状の空パネルとをチャンバなどに入れる。その
チャンバなどを真空状態にしてからそのチャンバの内部
において液晶の中に短冊状の空パネルを浸漬する。その
後、チャンバを大気圧に開放することによって行われ
る。このとき、空パネルの内部は真空状態なので、大気
圧によって加圧される液晶が液晶注入用開口を通してパ
ネルの内部へ導入される。液晶注入後の液晶パネル構造
体のまわりには液晶が付着するので、液晶注入処理後の
短冊状パネルは工程P24において洗浄処理を受ける。
【0133】その後、液晶注入および洗浄が終わった後
の短冊状のマザーパネルに対して、再び所定位置にスク
ライブ溝を形成する。さらに、そのスクライブ溝を基準
にして短冊状パネルを切断する。このことにより、複数
個の液晶パネル102が個々に切り出される(工程P2
5)。こうして作製された個々の液晶パネル102に対
して、図18に示すように、液晶駆動用IC103a,
103bを実装し、照明装置106をバックライトとし
て装着し、さらにFPC104を接続することにより、
目標とする液晶装置101が完成する(工程P26)。
【0134】以上に説明した液晶装置の製造方法および
その製造装置は、特にカラーフィルタ1を製造する段階
において次のような特徴を有する。すなわち、図5
(a)に示すカラーフィルタ1すなわち図19のカラー
フィルタ118内の個々のフィルタエレメント3はイン
クジェットヘッド22(図1参照)の1回の主走査Xに
よって形成されるのではなくて、各1個のフィルタエレ
メント3は異なるノズルグループに属する複数のノズル
27によってn回、例えば4回、重ねてインク吐出を受
けることにより所定の膜厚に形成される。このため、仮
に複数のノズル27間においてインク吐出量にバラツキ
が存在する場合でも、複数のフィルタエレメント3間で
膜厚にバラツキが生じることを防止でき、それ故、カラ
ーフィルタ1の光透過特性を平面的に均一にすることが
できる。このことは、図19の液晶装置101におい
て、色むらのない鮮明なカラー表示が得られるというこ
とである。
【0135】また、本実施の形態の液晶装置の製造方法
およびその製造装置では、図8に示す液滴吐出装置16
を用いることによりインクジェットヘッド22を用いた
インク吐出によってフィルタエレメント3を形成するの
で、フォトリソグラフィー法を用いる方法のような複雑
な工程を経る必要がなく、また材料を浪費することもな
い。
【0136】(EL素子を用いた電気光学装置の製造方
法および製造装置に関する説明)図20は、本発明に係
る電気光学装置の一例としてのEL装置の製造方法の一
実施の形態を示している。また、図21はその製造方法
の主要工程および最終的に得られるEL装置の主要断面
構造を示している。図21(d)に示すように、EL装
置201は、透明基板204上に画素電極202を形成
し、各画素電極202間にバンク205を矢印G方向か
ら見て格子状に形成する。それらの格子状凹部の中に、
正孔注入層220を形成し、矢印G方向から見てストラ
イプ配列などといった所定の配列となるようにR色発光
層203R、G色発光層203GおよびB色発光層20
3Bを各格子状凹部の中に形成する。さらに、それらの
上に対向電極213を形成することによってEL装置2
01が形成される。
【0137】上記画素電極202をTFD(Thin Film
Diode:薄膜ダイオード)素子などといった2端子型のア
クティブ素子によって駆動する場合には、上記対向電極
213は矢印G方向から見てストライプ状に形成され
る。また、画素電極202をTFT(Thin Film Transi
stor:薄膜トランジスタ)などといった3端子型のアク
ティブ素子によって駆動する場合には、上記対向電極2
13は単一な面電極として形成される。
【0138】各画素電極202と各対向電極213とに
よって挟まれる領域が1つの絵素ピクセルとなり、R、
G、B3色の絵素ピクセルが1つのユニットとなって1
つの画素を形成する。各絵素ピクセルを流れる電流を制
御することにより、複数の絵素ピクセルのうちの希望す
るものを選択的に発光させ、これにより、矢印H方向に
希望するフルカラー像を表示することができる。
【0139】上記EL装置201は、例えば、図20に
示す製造方法によって製造される。すなわち、工程P5
1および図21(a)のように、透明基板204の表面
にTFD素子やTFT素子といった能動素子を形成し、
さらに画素電極202を形成する。形成方法としては、
例えばフォトリソグラフィー法、真空状着法、スパッタ
リング法、パイロゾル法などを用いることができる。画
素電極202の材料としてはITO(Indium-Tin Oxid
e)、酸化スズ、酸化インジウムと酸化亜鉛との複合酸
化物などを用いることができる。
【0140】次に、工程P52および図21(a)に示
すように、隔壁すなわちバンク205を周知のパターン
ニング手法、例えばフォトリソグラフィー法を用いて形
成し、このバンク205によって各透明な画素電極20
2の間を埋める。これにより、コントラストの向上、発
光材料の混色の防止、画素と画素との間からの光漏れな
どを防止することができる。バンク205の材料として
は、EL発光材料の溶媒に対して耐久性を有するもので
あれば特に限定されないが、フロロカーボンガスプラズ
マ処理によりテフロン(登録商標)化できること、例え
ば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、感光性ポリイミドな
どといった有機材料が好ましい。
【0141】次に、機能性液状体としての正孔注入層用
インクを塗布する直前に、透明基板204に酸素ガスと
フロロカーボンガスプラズマの連続プラズマ処理を行う
(工程P53)。これにより、ポリイミド表面は撥水化
され、ITO表面は親水化され、液滴を微細にパターニ
ングするための基板側の濡れ性の制御ができる。プラズ
マを発生する装置としては、真空中でプラズマを発生す
る装置でも、大気中でプラズマを発生する装置でも同様
に用いることができる。
【0142】次に、工程P54および図21(a)に示
すように、正孔注入層用インクを図8の液滴吐出装置1
6のインクジェットヘッド22から吐出し、各画素電極
202の上にパターニング塗布を行う。具体的なインク
ジェットヘッド22の制御方法は、図1、図2、図3お
よび図4に示した方法のいずれかの方法が用いられる。
その塗布後、真空(1torr)中、室温、20分とい
う条件で溶媒を除去する(工程P55)。この後、大気
中、20℃(ホットプレート上)、10分の熱処理によ
り、発光層用インクと相溶しない正孔注入層220を形
成する(工程P56)。上記条件では、膜厚は40nm
であった。
【0143】次に、工程P57および図21(b)に示
すように、各フィルタエレメント形成領域7内の正孔注
入層220の上にインクジェット法を用いて機能性液状
体であるEL発光材料としてのR発光層用インクおよび
機能性液状体であるEL発光材料としてのG発光層用イ
ンクを塗布する。ここでも、各発光層用インクは、図8
の液滴吐出装置16のインクジェットヘッド22から吐
出させる。インクジェットヘッド22の制御方法は図1
ないし図4に示した方法のいずれかの方法が用いられ
る。インクジェット方式によれば、微細なパターニング
を簡便にかつ短時間に行うことができる。また、インク
組成物の固形分濃度および吐出量を変えることにより膜
厚を変えることが可能である。
【0144】発光層用インクの塗布後、真空(1tor
r)中、室温、20分などという条件で溶媒を除去する
(工程P58)。続けて、窒素雰囲気中、150℃、4
時間の熱処理により共役化させてR色発光層203Rお
よびG色発光層203Gを形成する(工程P59)。上
記条件により、膜厚は50nmであった。熱処理により
共役化した発光層は溶媒に不溶である。
【0145】なお、発光層を形成する前に正孔注入層2
20に酸素ガスとフロロカーボンガスプラズマの連続プ
ラズマ処理を行っても良い。これにより、正孔注入層2
20上にフッ素化物層が形成され、イオン化ポテンシャ
ルが高くなることにより正孔注入効率が増し、発光効率
の高い有機EL装置を提供できる。
【0146】次に、工程P60および図21(c)に示
すように、機能性液状体であるEL発光材料としてのB
色発光層203Bを各絵素ピクセル内のR色発光層20
3R、G色発光層203Gおよび正孔注入層220の上
に重ねて形成した。これにより、R、G、Bの3原色を
形成するのみならず、R色発光層203RおよびG色発
光層203Gとバンク205との段差を埋めて平坦化す
ることができる。これにより、上下電極間のショートを
確実に防ぐことができる。B色発光層203Bの膜厚を
調整することで、B色発光層203BはR色発光層20
3RおよびG色発光層203Gとの積層構造において、
電子注入輸送層として作用してB色には発光しない。
【0147】以上のようなB色発光層203Bの形成方
法としては、例えば湿式法として一般的なスピンコート
法を採用することもできるし、あるいは、R色発光層2
03RおよびG色発光層203Gの形成法と同様のイン
クジェット法を採用することもできる。
【0148】その後、工程P61および図21(d)に
示すように、対向電極213を形成することにより、目
標とするEL装置201が製造される。対向電極213
はそれが面電極である場合には、例えば、Mg、Ag、
Al、Liなどを材料として、蒸着法、スパッタ法など
といった成膜法を用いて形成できる。また、対向電極2
13がストライプ状電極である場合には、成膜された電
極層をフォトリソグラフィー法などといったパターニン
グ手法を用いて形成できる。
【0149】以上に説明したEL装置201の製造方法
およびその製造装置によれば、インクジェットヘッドの
制御方法として図1ないし図4に示したいずれかの制御
方法を採用するので、図21における各絵素ピクセル内
の正孔注入層220およびR、G、B各色発光層203
R,203G,203Bは、インクジェットヘッド(図
1参照)の1回の主走査Xによって形成されるのではな
く、1個の絵素ピクセル内の正孔注入層および/または
各色発光層は異なるノズルグループに属する複数のノズ
ル27によってn回、例えば4回、重ねてインク吐出を
受けることにより所定の膜厚に形成される。このため、
仮に複数のノズル27間においてインク吐出量にバラツ
キが存在する場合でも、複数の絵素ピクセル間で膜厚に
バラツキが生じることを防止でき、それ故、EL装置2
01の発光面の発光分布特性を平面的に均一にすること
ができる。このことは、図21(d)のEL装置201
において、色むらのない鮮明なカラー表示が得られると
いうことである。
【0150】また、本実施の形態のEL装置の製造方法
およびその製造装置では、図8に示す液滴吐出装置16
を用いることにより、インクジェットヘッド22を用い
たインク吐出によってR、G、Bの各色絵素ピクセルを
形成するので、フォトリソグラフィー法を用いる方法の
ような複雑な工程を経る必要もなく、また材料を浪費す
ることもない。
【0151】(カラーフィルタの製造方法および製造装
置に関する実施の形態)次に、本発明のカラーフィルタ
の製造装置の実施の形態について図面を参照して説明す
る。まず、このカラーフィルタの製造装置の説明に先立
って、製造されるカラーフィルタについて説明する。図
33はカラーフィルタを示す部分拡大図で、図33
(A)は平面図であり、図33(B)は図33(A)の
X−X線断面図である。なお、この図33に示すカラー
フィルタにおいて、図5に示す実施形態のカラーフィル
タ1と同一の構成については、同一の符号を付して説明
する。
【0152】〔カラーフィルタの構成〕図33(A)に
おいて、カラーフィルタ1は、マトリックス状に並んだ
複数の画素1Aを備えている。これら画素1Aの境目
は、隔壁6によって区切られている。画素1Aの1つ1
つには、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかのイ
ンクである液状体としてのカラーフィルタ材料すなわち
フィルタエレメント材料13が導入されている。この図
33に示すカラーフィルタは、赤、緑、青の配置をいわ
ゆるモザイク配列として説明したが、上述したように、
ストライプ配列やデルタ配列など、いずれの配置でも適
用できる。
【0153】カラーフィルタ1は、図33(B)に示す
ように、透光性の基板12と、透光性の隔壁6とを備え
ている。この隔壁6が形成されていない、すなわち除去
された部分は、上記画素1Aを構成する。この画素1A
に導入された各色のフィルタエレメント材料13は、着
色層となるフィルタエレメント3を構成する。隔壁6お
よびフィルタエレメント3の上面には、保護層である保
護膜4および電極層5が形成されている。
【0154】〔カラーフィルタの製造装置の構成〕次
に、上記カラーフィルタを製造する製造装置の構成につ
いて図面を参照して説明する。図22は、本発明に係る
カラーフィルタの製造装置の液滴吐出処理装置を示す一
部を切り欠いた斜視図である。
【0155】カラーフィルタ製造装置は、電気光学装置
としてのカラー液晶パネルを構成するカラーフィルタ1
を製造する。このカラーフィルタ製造装置は、図示しな
い液滴吐出装置を備えている。
【0156】〔液滴吐出処理装置の構成〕そして、液滴
吐出装置は、上述した各実施の形態の液滴吐出装置と同
様に、図22に示すような3台の液滴吐出処理装置40
5R、405G、405Bを有している。これら液滴吐
出処理装置405R、405G、405Bは、液状体と
してのインクすなわちカラーフィルタ材料である例えば
R、G、Bのフィルタエレメント材料13をマザー基板
12にそれぞれ吐出するR、G、Bの3色に対応してい
る。なお、これら液滴吐出処理装置405R、405
G、405Bは、略直列状に配置されて液滴吐出装置を
構成する。また、各液滴吐出処理装置405R、405
G、405Bには、各構成部材の動作を制御する図示し
ない制御装置が一体的に設けられている。
【0157】なお、各液滴吐出処理装置405R、40
5G、405Bには、これら液滴吐出処理装置405
R、405G、405Bにマザー基板12を一枚ずつ搬
入および搬出する図示しない搬送ロボットがそれぞれ接
続される。また、各液滴吐出処理装置405R、405
G、405Bには、マザー基板12が例えば6枚収容可
能で、マザー基板12を熱処理、例えば120℃、5分
間加熱して吐出されたフィルタエレメント材料13を乾
燥させる図示しない多段ベーク炉が接続されている。
【0158】そして、各液滴吐出処理装置405R,4
05G,405Bは、図22に示すように、中空箱状の
本体ケースであるサーマルクリーンチャンバ422を有
している。このサーマルクリーンチャンバ422内は、
インクジェット方式による安定した良好な描画が得られ
るように、内部が例えば20±0.5℃に調整されて外
部から塵埃が侵入不可能に形成されている。このサーマ
ルクリーンチャンバ422内には、液滴吐出処理装置本
体423が配設されている。
【0159】液滴吐出処理装置本体423は、図22示
すように、X軸エアースライドテーブル424を有して
いる。このX軸エアースライドテーブル424上には、
図示しないリニアモータが配設された主走査駆動装置4
25が配設されている。この主走査駆動装置425は、
マザー基板12を例えば吸引により取付固定する図示し
ない台座部を有し、この台座部をX軸方向であるマザー
基板12に対して主走査方向に移動させる。
【0160】液滴吐出処理装置本体423には、図22
に示すように、X軸エアースライドテーブル424の上
方に位置して、Y軸テーブルとしての副走査駆動装置4
27が配設されている。この副走査駆動装置427は、
フィルタエレメント材料13を例えば上下方向に沿って
吐出させるヘッドユニット420をY軸方向であるマザ
ー基板12に対して副走査方向に移動させる。なお、図
22において、ヘッドユニット420は、位置関係を明
確化するために、空中に浮いた状態で実線により表示し
ている。
【0161】また、液滴吐出処理装置本体423には、
インクジェットヘッド421の位置やマザー基板12の
位置を制御するために位置を認識する位置認識手段であ
る図示しない各種カメラが配設されている。なお、ヘッ
ドユニット420や台座部の位置制御は、パルスモータ
を用いた位置制御の他、サーボモータを用いたフィード
バック制御や、その他任意の制御方法によって実現でき
る。
【0162】また、液滴吐出処理装置本体423には、
図22に示すように、ヘッドユニット420におけるフ
ィルタエレメント材料13を吐出する面を拭き取るワイ
ピングユニット481が設けられている。このワイピン
グユニット481は、例えば布部材およびゴムシートが
一体的に積層された図示しないワイピング部材の一端側
を適宜巻き取り、順次新しい面でフィルタエレメント材
料13を吐出する面をワイピングする構成となってい
る。これにより、吐出面に付着したフィルタエレメント
材料を除去を実施し、ノズルの目詰まりが起こらないよ
うにしている。
【0163】さらに、液滴吐出処理装置本体423に
は、図22に示すように、インクシステム482が設け
られている。このインクシステム482は、フィルタエ
レメント材料13を貯留するインクタンク483、フィ
ルタエレメント材料13が流通可能な供給管478、お
よび、インクタンク483から供給管478を介してフ
ィルタエレメント材料13をヘッドユニット420へ供
給する図示しないポンプを有している。なお、図22に
おいて、供給管478の配管は、模式的に示したもの
で、インクタンク483からヘッドユニット420の移
動に影響しないように副走査駆動装置427側に配線さ
れ、ヘッドユニット420を走査する副走査駆動装置4
27の上方からヘッドユニット420にフィルタエレメ
ント材料13を供給するようになっている。
【0164】また、液滴吐出処理装置本体423には、
ヘッドユニット420から吐出されるフィルタエレメン
ト材料13の吐出量を検出する重量測定ユニット485
が設けられている。
【0165】さらに、液滴吐出処理装置本体423に
は、例えば図示しない光センサを有しヘッドユニット4
20からのフィルタエレメント材料13の吐出状態を検
出するドット抜け検出ユニット487が一対の配設され
ている。このドット抜け検出ユニット487は、ヘッド
ユニット420から液状体が吐出させる方向に対して交
差する方向、例えばX軸方向に沿って図示しない光セン
サの光源および受光部が、ヘッドユニット420から吐
出された液滴が通過する空間を挟んで対向するように配
設されている。また、ヘッドユニット420の搬送方向
であるY軸方向側に位置して配設され、フィルタエレメ
ント材料13を吐出するためにヘッドユニット420を
副走査移動させる毎に吐出状態を検出してドット抜けを
検出する。
【0166】なお、詳しくは後述するが、ヘッドユニッ
ト420には、フィルタエレメント材料13を吐出する
ヘッド装置433を2列に配置している。このため、ド
ット抜け検出ユニット487は、各列各ヘッド装置毎に
吐出状態を検出するために一対設けられている。
【0167】〔ヘッドユニットの構成〕次に、ヘッドユ
ニット420の構成について説明する。図23は、液滴
吐出処理装置に設けられたヘッドユニットを示す平面図
である。図24は、ヘッドユニットを示す側面図であ
る。図25は、ヘッドユニットを示す正面図である。図
26は、ヘッドユニットを示す断面図である。
【0168】ヘッドユニット420は、図23ないし図
26に示すように、ヘッド本体部430と、インク供給
部431とを有している。また、ヘッド本体部430
は、平板状のキャリッジ426と、このキャリッジ42
6に複数取り付けられた実質的に略同一形状のヘッド装
置433とを有している。
【0169】(ヘッド装置の構成)図27はヘッドユニ
ットに配設されたヘッド装置を示す分解斜視図である。
【0170】ヘッド装置433は、図27に示すよう
に、短冊状のプリント基板435を有している。このプ
リント基板435には、各種電気部品436が実装され
電気配線が設けられている。また、プリント基板435
には、長手方向の一端側(図27中右側)に位置して窓
部437が貫通形成されている。さらに、プリント基板
435には、インクであるフィルタエレメント材料13
が流通可能な流通路438が窓部437の両側に位置し
て設けられている。
【0171】そして、このプリント基板435の一面側
(図27中下面側)には、長手方向の略一端側(図27
中右側)に位置してインクジェットヘッド421が取付
部材440により一体的に取り付けられている。このイ
ンクジェットヘッド421は、長手矩形状に形成され、
長手方向がプリント基板435の長手方向に沿う状態で
取り付けられる。なお、各ヘッド装置433における各
インクジェットヘッド421は、実質的に略同一形状、
すなわち例えば所定の規格の製品であって、所定の品質
に選別されたものなどであればよい。具体的には、これ
らインクジェットヘッド421が同一個数の後述するノ
ズルを有し、ノズルの形成位置が互いに同一であること
が、キャリッジ426に対してインクジェットヘッド4
21を組み立てる際に効率的となり、また組み立て精度
も高まるので、好ましい。さらに、同一の製造・組立工
程を経て作られた製品を用いれば、特別な製品を作る必
要が無くなり、低コストとすることができる。
【0172】また、プリント基板435の他面側(図2
7中上面側)には、長手方向の略他端側(図27中左
側)に位置してインクジェットヘッド421に電気配線
にて電気的に接続されるコネクタ441が一体的に取り
付けられている。これらコネクタ441には、図22に
模式的に示すように、ヘッドユニット420の移動に影
響しないように副走査駆動装置427に配線された電気
配線442(電源配線、信号配線を含む)が接続され
る。この電気配線442は図示しない制御装置とヘッド
ユニット420を接続するものとなる。すなわち、これ
ら電気配線442は、図23および図26に二点鎖線の
矢印で模式的に示すように、副走査駆動装置427から
ヘッドユニット420の2列のヘッド装置433の配列
方向の両側であるヘッドユニット420の外周側に配線
されてコネクタ441に接続され、電気ノイズが生じな
いようになっている。
【0173】さらに、プリント基板435の他面側(図
27中上面側)には、長手方向の略一端側(図27中右
側)でインクジェットヘッド421に対応してインク導
入部443が取り付けられている。このインク導入部4
43は、取付部材440に設けられプリント基板435
を貫通する位置決めピン部444を嵌合する略円筒状の
位置決め筒部445と、プリント基板435に係止する
係止爪部446とを有している。
【0174】また、インク導入部443には、先端先細
り形状の略円筒状の連結部448が一対突設されてい
る。これら連結部448は、プリント基板435側とな
る基端部にプリント基板435の流通路438に略液密
に連通する図示しない開口を有し、先端部にフィルタエ
レメント材料13が流通可能な図示しない孔を有してい
る。
【0175】さらに、これら連結部448には、図24
ないし図27に示すように、先端側に位置してシール連
結部450がそれぞれ取り付けられている。これらシー
ル連結部450は、内周側に連結部448を略液密に嵌
着する略円筒状に形成され、先端部にシール部材449
が設けられている。
【0176】(インクジェットヘッドの構成)図28
は、インクジェットヘッドを示す分解斜視図である。図
29はインクジェットヘッドのフィルタエレメント材料
を吐出する動作をインクジェットヘッドの断面に対応し
て説明する模式図で、図29(A)はフィルタエレメン
ト材料を吐出する前の状態、図29(B)は圧電振動子
を収縮させてフィルタエレメント材料を吐出している状
態、図29(C)はフィルタエレメント材料を吐出した
直後の状態である。図30は、インクジェットヘッドに
おけるフィルタエレメント材料の吐出量を説明する説明
図である。図31は、インクジェットヘッドの配置状態
を説明する概略的な模式図である。図32は、図31に
おける部分拡大図である。
【0177】インクジェットヘッド421は、図28に
示すように、略矩形状のホルダ451を有している。こ
のホルダ451には、長手方向に沿って例えば180個
のピエゾ素子などの圧電振動子452が2列設けられて
いる。また、ホルダ451には、プリント基板435の
流通路438に連通し長手方向の両側略中央にインクで
あるフィルタエレメント材料13が流通する貫通孔45
3がそれぞれ設けられている。
【0178】また、ホルダ451の圧電振動子452が
位置する一面である上面には、図28に示すように、合
成樹脂にてシート状に形成された弾性板455が一体的
に設けられている。この弾性板455には、貫通孔45
3に連続する連通孔456がそれぞれ設けられている。
そして、弾性板455には、ホルダ451の上面略四隅
に突設された位置決め爪部457に係合する係合孔45
8が設けられ、ホルダ451の上面に位置決めされて一
体的に取り付けられている。
【0179】さらに、弾性板455の上面には、平板状
の流路形成板460が設けられている。この流路形成板
460には、ホルダ451の幅方向に長手状で圧電振動
子452に対応してホルダ451の長手方向に180個
の直列状に2列設けられたノズル溝461と、ノズル溝
461の一側にホルダの長手方向に長手状に設けられた
開口部462と、弾性板455の連通孔456に連続す
る流通孔463とが設けられている。そして、弾性板4
55には、ホルダ451の上面略四隅に突設された位置
決め爪部457に係合する係合孔458が設けられ、ホ
ルダ451の上面に弾性板455とともに位置決めされ
て一体的に取り付けられている。
【0180】また、流路形成板460の上面には、略平
板状のノズルプレート465が設けられている。このノ
ズルプレート465には、流路形成板460のノズル溝
461に対応して略円形のノズル466がホルダ451
の長手方向に180個で25.4mm(1inch)の
長さ範囲に直列状で2列設けられている。また、ノズル
プレート465には、ホルダ451の上面略四隅に突設
された位置決め爪部457に係合する係合孔458が設
けられ、ホルダ451の上面に弾性板455および流路
形成板460とともに位置決めされて一体的に取り付け
られている。
【0181】そして、積層する弾性板455、流路形成
板460およびノズルプレート465により、図29に
模式的に示すように、流路形成板460の開口部462
にて液リザーバ467が区画形成されるとともに、この
液リザーバ467は各ノズル溝461に液供給路468
を介して連続する。このことにより、インクジェットヘ
ッド421は、圧電振動子452の動作により、ノズル
溝461内の圧力が増大しノズルからフィルタエレメン
ト材料13を2〜13pl例えば約10plの液滴量で
7±2m/sで吐出する。すなわち、図29に示すよう
に、圧電振動子452に対して所定の印加電圧Vhをパ
ルス状に印加することで、図29(A),(B),
(C)に順次示すようにして、圧電振動子452を矢印
Q方向に適宜伸縮させることで、インクであるフィルタ
エレメント材料13を加圧して所定量の液滴8でノズル
466から吐出させる。
【0182】また、このインクジェットヘッド421
は、上記実施の形態でも説明したように、図30に示す
様な配列方向の両端部側の吐出量が多くなる吐出量のバ
ラツキがある。このことから、例えば吐出量バラツキが
5%以内となる範囲のノズル466すなわち両端部の1
0個ずつのノズル466からはフィルタエレメント材料
13を吐出しないように制御される。
【0183】そして、ヘッドユニット420を構成する
ヘッド本体部430は、図22ないし図26に示すよう
に、インクジェットヘッド421を有したヘッド装置4
33が複数互いに並んで配置されて構成されている。こ
のヘッド装置433のキャリッジ426における配置
は、図31に模式的に示すように、副走査方向であるY
軸方向よりもY軸方向と直交する主走査方向であるX軸
方向側に対して傾斜した方向にオフセットしながら配列
される状態である。すなわち、副走査方向であるY軸方
向より若干傾斜した方向に例えば6個並べて配置され、
この列が複数列、例えば2列で配置されている。これ
は、インクジェットヘッド421よりもヘッド装置43
3の短辺方向の幅が広く、互いに隣接するインクジェッ
トヘッド421同士の配置間隔を狭めることができない
一方で、ノズル466の列がY軸方向に連続して配列さ
れているようにしなければならない状況から考えられた
配置の仕方である。
【0184】さらに、ヘッド本体部430は、ヘッド装
置433が、インクジェットヘッド421の長手方向が
X軸方向に対して交差する方向に傾斜する状態で、かつ
コネクタ441が相対向方向と反対側に位置する状態で
略点対称に配設されている。このヘッド装置433の傾
斜する配置状態は、例えばインクジェットヘッド421
の長手方向であるノズル466の配設方向がX軸方向に
対して57.1°傾斜する。
【0185】また、ヘッド装置433は、略千鳥状すな
わち配列方向に対して並列状態に位置しないように配置
されている。すなわち、図23ないし図26および図3
1に示すように、12個のインクジェットヘッド421
のノズル466がY軸方向に連続して配列されるよう
に、インクジェットヘッド421は2列に配列され且つ
そのY軸方向への配列順序が互い違いの交互に配置され
る。
【0186】具体的には、図31および図32に基づい
て、より詳細に説明する。ここで、インクジェットヘッ
ド421は、長手方向であるノズル466の配列方向が
X軸方向に対して傾斜する。このため、インクジェット
ヘッド421に設けられた2列のノズル466の一列目
において、フィルタエレメント材料13を吐出する11
個目のノズル466が位置するX軸方向の直線上で、2
列目のノズル466の他方は吐出しない10個以内の位
置となる領域Aがある(図32中のA)。すなわち、1
つのインクジェットヘッド421では、X軸方向での直
線上に2個のノズル466が存在しない領域Aが生じ
る。
【0187】したがって、図31および図32に示すよ
うに、1つのインクジェットヘッド421でX軸方向の
直線上に2個のノズル466が位置する領域B(図32
中のB)では、列をなすヘッド装置433はX軸方向で
並列状態に位置させない。さらに、一方の列をなすヘッ
ド装置433のX軸方向での直線上に1個しか位置しな
い領域Aと、他方の列をなすヘッド装置433のX軸方
向での直線上に1個しか位置しない領域Aとは、X軸方
向で互いに並列状態に位置させ、一方の列のインクジェ
ットヘッド421と他方の列のインクジェットヘッド4
21とにてX軸方向の直線上に合計で2個のノズル46
6が位置する状態とする。すなわち、インクジェットヘ
ッド421が配設されている領域においては、どの位置
でもX軸方向の直線上に必ず合計2個のノズル466が
位置するように2列に千鳥状(互い違い)に配設する。
なお、フィルタエレメント材料13を吐出しないノズル
466の領域Xは、このX軸方向の直線上における2個
のノズル466の数として数えない。
【0188】このように、主走査されるX軸方向に対し
てインクを吐出するノズル466は2個が直線上に位置
し、口述するように、この2個のノズルから1つの個所
にインクが吐出されることになる。1つのノズルからの
吐出だけで1つのエレメントを構成すると、ノズル間の
吐出量のバラツキがエレメントの特性バラツキや歩留ま
り劣化に繋がるので、このように別々のノズルから吐出
により1つのエレメントを形成すれば、ノズル間の吐出
のバラツキを分散し、エレメント間での特性の均一化お
よび歩留まり向上を図ることができる。
【0189】(インク供給部の構成)インク供給部43
1は、図23ないし図26に示すように、ヘッド本体部
430の2列に対応してそれぞれ設けられた一対の平板
状の取付板471と、これら取付板471に複数取り付
けられた供給本体部472とを有している。そして、供
給本体部472は、略細長円筒状の進退部474を有し
ている。この進退部474は、取付治具473にて取付
板471を貫通する状態で軸方向に沿って移動可能に取
り付けられる。また、供給本体部472の進退部474
は、例えばコイルスプリング475などにより取付板4
71からヘッド装置433に向けて進出する方向に付勢
されて取り付けられる。なお、図23において、説明の
都合上、インク供給部431は、2列のヘッド装置43
3のうちの一方の列に対してのみ図示し、他方はそれを
省略して図示している。
【0190】この進退部474のヘッド装置433に対
向する側の端部には、フランジ部476が設けられてい
る。このフランジ部476は、進退部474の外周縁に
鍔状に突出し、端面がヘッド装置433のインク導入部
443のシール部材449に、コイルスプリング475
の付勢に抗して略液密に当接する。また、進退部474
のフランジ部476が設けられた側と反対側の端部に
は、ジョイント部477が設けられている。このジョイ
ント部477は、図22に模式的に示すように、フィル
タエレメント材料13が流通する供給管478の一端が
接続される。
【0191】この供給管478は、上述したように、図
22に模式的に示すように、ヘッドユニット420の移
動に影響しないように副走査駆動装置427に配線さ
れ、図23および図25に一点鎖線の矢印で模式的に示
すように、副走査駆動装置427からヘッドユニット4
20上方より2列で配列されたインク供給部431の間
の略中央に配管され、さらに放射状に配管されて先端が
インク供給部431のジョイント部477に接続されて
配管される。
【0192】そして、インク供給部431は、供給管を
介して流通するフィルタエレメント材料13をヘッド装
置433のインク導入部443に供給する。また、イン
ク導入部443に供給されたフィルタエレメント材料1
3はインクジェットヘッド421に供給され、電気制御
されたインクジェットヘッド421の各ノズル466か
ら適宜液滴8状に吐出される。
【0193】〔カラーフィルタの製造動作〕 (前処理)次に、上記実施の形態のカラーフィルタ製造
装置を用いてカラーフィルタ1を形成する動作を図面を
参照して説明する。図34は上記カラーフィルタの製造
装置を用いてカラーフィルタ1を製造する手順を説明す
る製造工程断面図である。
【0194】まず、例えば膜厚寸法が0.7mm、縦寸
法が38cm、横寸法が30cmの無アルカリガラスの
透明基板であるマザー基板12の表面を、熱濃硫酸に過
酸化水素水を1質量%添加した洗浄液で洗浄する。この
洗浄後、純水でリンスして空気乾燥し、清浄表面を得
る。このマザー基板12の表面に、例えばスパッタ法に
よりクロム膜を平均0.2μmの膜厚で形成し、金属層
6aを得る(図34中手順S1)。
【0195】このマザー基板12をホットプレート上
で、80℃で5分間乾燥させた後、金属層6aの表面
に、例えばスピンコートにより図示しないフォトレジス
ト層を形成する。このマザー基板12の表面に、例えば
所要のマトリックスパターン形状を描画した図示しない
マスクフィルムを密着させ、紫外線で露光する。次に、
この露光したマザー基板12を、例えば水酸化カリウム
を8質量%の割合で含有するアルカリ現像液に浸漬し、
未露光部分のフォトレジストを除去し、レジスト層をパ
ターニングする。続いて、露出した金属層6aを、例え
ば塩酸を主成分とするエッチング液でエッチング除去す
る。このようにして、所定のマトリックスパターンを有
するブラックマトリックスである遮光層6bが得られる
(図34中手順S2)。なお、遮光層6bの膜厚はおお
よそ0.2μmで、遮光層6bの幅寸法はおおよそ22
μmである。
【0196】この遮光層6bが設けられたマザー基板1
2上に、さらにネガ型の透明アクリル系の感光性樹脂組
成物6cを例えばスピンコート法で塗布形成する(図3
4中手順S3)。この感光性樹脂組成物6cを設けたマ
ザー基板12を100℃で20分間プレベークした後、
所定のマトリックスパターン形状を描画した図示しない
マスクフィルムを用いて紫外線露光する。そして、未露
光部分の樹脂を、例えば上述したようなアルカリ性の現
像液で現像し、純水でリンスした後にスピン乾燥する。
最終乾燥としてのアフターベークを例えば200℃で3
0分間実施し、樹脂部分を十分に硬化させ、バンク層6
dを形成する。このバンク層6dの膜厚は平均で約2.
7μm、幅寸法は約14μmである。このバンク層6d
と遮光層6bとにて隔壁6が形成される(図34中手順
S4)。
【0197】上記得られた遮光層6bおよびバンク層6
dで区画された着色層形成領域であるフィルタエレメン
ト形成領域7(特にマザー基板12の露出面)のインク
濡れ性を改善するため、ドライエッチング、すなわちプ
ラズマ処理をする。具体的には、例えばヘリウムに酸素
を20%加えた混合ガスに高電圧を印加し、プラズマ処
理でエッチングスポットに形成し、マザー基板12を形
成したエッチングスポット下を通過させてエッチング
し、マザー基板12の前処理工程を実施する。
【0198】(フィルタエレメント材料の吐出)次に、
上述の前処理が実施されたマザー基板12の隔壁6で区
切られて形成されたフィルタエレメント形成領域7内
に、赤(R)、緑(G)、青(B)の各フィルタエレメ
ント材料をインクジェット方式により導入、すなわち吐
出する(図34中手順S5)。
【0199】このインクジェット方式によるフィルタエ
レメント材料の吐出に際しては、あらかじめヘッドユニ
ット420を組立形成しておく。そして、液滴吐出装置
の各液滴吐出処理装置405R、405G、405Bに
おいて、各インクジェットヘッド421の1つのノズル
466から吐出されるフィルタエレメント材料13の吐
出量が所定量、例えば10pl程度となるように調整し
ておく。一方、マザー基板12の一面に、あらかじめ隔
壁6を格子状パターンに形成しておく。
【0200】そして、上述したように前処理したマザー
基板12を、図示しない搬送ロボットにより、まずR色
用の液滴吐出処理装置405R内に搬入し、液滴吐出処
理装置405R内の台座部上に載置する。この台座部上
に載置されたマザー基板12は、例えば吸引により位置
決め固定される。そして、マザー基板12を保持した台
座部は、各種カメラなどにてマザー基板12の位置が確
認され、適宜所定の位置となるように主走査駆動装置4
25を制御して移動する。また、副走査駆動装置427
にてヘッドユニット420を適宜移動させ、その位置を
認識する。この後、ヘッドユニット420を副走査方向
に移動させドット抜け検出ユニット487にて、ノズル
466からの吐出状態を検出し、吐出不良を生じていな
いことを認識して初期位置に移動させる。
【0201】この後、主走査駆動装置425により可動
される台座部に保持されたマザー基板12をX方向に走
査して、マザー基板12に対して相対的にヘッドユニッ
ト420を移動させつつ、適宜インクジェットヘッド4
21の所定のノズル466から適宜フィルタエレメント
材料13を吐出させ、マザー基板12の隔壁6にて区画
された凹部内に充填する。このノズル466からの吐出
は、図示しない制御装置により、図32に示すノズル4
66の配設方向の両端部に位置する所定領域X、例えば
両端10個ずつのノズル466からはフィルタエレメン
ト材料13は吐出させない制御をし、中間部分に位置す
る比較的に吐出量が一様な160個から吐出させる。
【0202】また、ノズル466からの吐出は、走査方
向の直線上、すなわち走査ライン上に2つのノズル46
6が位置するので、移動中に1つの凹部に1ノズル46
6から2ドット、より詳しくは1ノズル466から1ド
ットとして2液滴分を吐出させるので、計8液滴分が吐
出される。この1走査移動毎にドット抜け検出ユニット
487より吐出状態を検出してドット抜けが生じていな
いか確認する。
【0203】ドット抜けを認識しない場合、ヘッドユニ
ット420を副走査方向に所定量移動させ、再びマザー
基板12を保持する台座部を主走査方向に移動させつつ
フィルタエレメント材料13を吐出させる動作を繰り返
し、所定のカラーフィルタ形成領域11の所定のフィル
タエレメント形成領域7にフィルタエレメント3を形成
する。
【0204】(乾燥・硬化)そして、R色のフィルタエ
レメント材料13が吐出されたマザー基板12は、図示
しない搬送ロボットにより液滴吐出処理装置405Rか
ら採り出され、図示しない多段ベーク炉にて、フィルタ
エレメント材料13を例えば120℃で5分間乾燥させ
る。この乾燥後、搬送ロボットにより多段ベーク炉から
マザー基板12を採り出し、冷却しつつ搬送する。この
後、液滴吐出処理装置405Rから順次G色用の液滴吐
出処理装置405GおよびB色用の液滴吐出処理装置4
05Bに搬送し、R色の形成の場合と同様に、所定のフ
ィルタエレメント形成領域7にG色およびB色のフィル
タエレメント材料13を順次吐出する。そして、各3色
のフィルタエレメント材料13が吐出されて乾燥された
マザー基板12を回収し、熱処理、すなわちフィルタエ
レメント材料13を加熱により固化定着させる(図34
中手順S6)。
【0205】(カラーフィルタの形成)この後、フィル
タエレメント3が形成されたマザー基板12の略全面に
保護膜4を形成する。さらに、この保護膜4の上面にI
TO(Indium-Tin Oxide)にて電極層5を所要パターン
で形成する。この後、別途カラーフィルタ形成領域11
毎に切断して複数のカラーフィルタ1を切り出し形成す
る(図34中手順S7)。このカラーフィルタ1が形成
された基板は、先に実施形態において説明したように、
図18に示すような液晶装置における一対の基板の一方
として用いられる。
【0206】〔カラーフィルタの製造装置の効果〕この
図22ないし図34に示す実施の形態によれば、先に説
明した各実施の形態の作用効果に加え、以下に示す作用
効果を奏する。
【0207】すなわち、流動性を有した液状体としての
例えばインクであるフィルタエレメント材料13を液滴
として吐出する複数のノズル466が一面に配列して設
けられたインクジェットヘッド421を、これらインク
ジェットヘッド421のノズル466が設けられた一面
が被吐出物としてのマザー基板12の表面に所定の間隙
を介して対向する状態でマザー基板12の表面に沿って
相対的に移動させ、インクジェットヘッド421の各ノ
ズル466のうちこれらノズル466の配設方向の両端
部の所定領域に位置する例えば両側10個のノズル46
6からは吐出させることなく所定領域以外の中間部分に
位置するノズル466からマザー基板12の表面にフィ
ルタエレメント材料13を吐出する。この構成により、
吐出量が特に多くなるノズル466の配設方向の両端部
に位置する所定領域XXである両端10個ずつのノズル4
66からは液滴を吐出させず、吐出量が比較的一様な中
間部分のノズル466を用いてフィルタエレメント材料
13を吐出させるので、マザー基板12の表面に平面的
に均一に吐出でき、平面的に品質が均一なカラーフィル
タ1が得られ、このカラーフィルタ1を用いた電気光学
装置である表示装置にて良好な表示が得られる。
【0208】そして、フィルタエレメント材料13の吐
出量の平均値より1割以上多い吐出量となるノズル46
6からは吐出させないので、特にカラーフィルタ1のフ
ィルタエレメント材料13やEL発光材料、荷電粒子を
含有した電気泳動装置用などの機能性液状体を液状体と
して用いる場合でも、特性にバラツキが生じず、液晶装
置やEL装置などの電気光学装置として良好な特性を確
実に得ることができる。
【0209】また、各ノズル466から吐出量の平均値
に対して±1割以内でフィルタエレメント材料13が吐
出されるので、吐出量が比較的一様となり、マザー基板
12の表面に平面的に均一に吐出され、良好な特性の電
気光学装置が得られる。
【0210】また、流動性を有した液状体としての例え
ばインクであるフィルタエレメント材料13を吐出する
ノズル466が一面に複数設けられ互いに並べて配置さ
れた複数のインクジェットヘッド421を、これらイン
クジェットヘッド421のノズル466が設けられた一
面が被吐出物であるマザー基板12の表面に所定の間隙
を介して対向する状態で、マザー基板12の表面に沿っ
て相対的に移動させ、複数のインクジェットヘッド42
1の各ノズル466からマザー基板12の表面上に同一
のフィルタエレメント材料13を吐出させる。このた
め、同一のノズル数を有するような例えば実質的に同一
の規格品のインクジェットヘッド421を用いて、マザ
ー基板12の広い範囲にフィルタエレメント材料13を
吐出させることが可能となり、長手(長寸法)の特別な
インクジェットヘッドを用いることなく従来の規格品を
複数用いることで代用でき、コストを低減できる。
【0211】また、長手(長尺)の特別なインクジェッ
トヘッドを用いることなく従来の規格品を複数用いるこ
とで代用でき、コストを低減できる。寸法の長いインク
ジェットヘッドは、製造歩留まりが極めて落ちるので、
高価な部品になってしまうが、それに比べて短寸法のイ
ンクジェットヘッドは製造歩留まりが良いので、本発明
ではこれを複数使って実質的な長手のインクジェットヘ
ッドとなるように配置するだけであるため、コストを大
幅に低減することができる。さらに、例えばインクジェ
ットヘッド421を並べて配列する配置方向や数、吐出
のために使用するノズルの数や間隔(ノズルを1個また
は数個おきに使用して画素のピッチに調節することもで
きる)を適宜設定することにより、サイズや画素のピッ
チや配列の異なったカラーフィルタに対してもフィルタ
エレメント材料13を吐出する領域に対応させることが
可能となり、汎用性を向上できる。また、また、インク
ジェットヘッドを傾斜させて主走査方向に対して交差す
る方向に並べて配置するので、インクジェットヘッド列
およびこれを保持するキャリッジが大型化しないので、
液滴吐出装置の装置全体も大型化させずに済む。
【0212】そして、複数のインクジェットヘッド42
1として同一ノズル数を有するような実質的に同一形状
のものを用いることにより、1種類のインクジェットヘ
ッド421でも、適宜配列させることで液状体を吐出す
る領域に対応させることが可能となり、構成が簡略化
し、製造性を向上でき、コストも低減できる。
【0213】また、ノズル466が略など間隔で直線上
に配設したインクジェットヘッド421を用いることに
より、例えばストライプ型やモザイク型、デルタ型な
ど、所定の規則性を有した構成を描画することが容易に
できる。
【0214】そして、マザー基板12の表面に沿って相
対的に移動される主走査方向に対してノズル466の略
直線上の配設方向が交差する傾斜した状態の方向に沿う
ように、複数のインクジェットヘッド421をマザー基
板12の表面に沿って相対的に移動させるので、複数の
インクジェットヘッド421のノズル466の配列方向
がマザー基板12の表面に沿って移動される方向である
主走査方向に対して傾斜する状態となる。このため、フ
ィルタエレメント材料13の吐出される間隔であるピッ
チがノズル間のピッチより狭くなり、例えばフィルタエ
レメント材料13が吐出されたマザー基板12を液晶パ
ネルなどの電気光学装置である表示装置などに利用した
場合、より詳細な表示形態が得られ、良好な表示装置を
得ることができる。さらに、隣り合うインクジェットヘ
ッド421の干渉を防止することが可能となり、容易に
小型化を図ることができる。そして、この傾斜角を適宜
設定することにより、描画のドットピッチが適宜設定さ
れ、汎用性を向上できる。さらに、キャリッジ426の
全体を傾斜させるのではなく個々のインクジェットヘッ
ド421がそれぞれ傾斜した状態となるので、マザー基
板12に近い側のノズル466とマザー基板12から遠
い側のノズル466までの距離はキャリッジ426の全
体を傾斜させる場合に比べて小さくなり、キャリッジ4
26によってマザー基板12に沿った移動である走査す
る時間を短縮できる。
【0215】さらに、ノズル466が略など間隔で直線
上に配設されたインクジェットヘッド421の構成にお
いて、長手矩形状のインクジェットヘッド421に長手
方向に沿ってノズル466を略など間隔で直線上に設け
たので、インクジェットヘッド421が小型化し、例え
ば隣接するインクジェットヘッド421同士や他の部位
との干渉を防止でき、容易に小型化できる。
【0216】また、ノズル466の配設方向がそれぞれ
略平行となる状態で複数のインクジェットヘッド421
をキャリッジ426に配設してヘッドユニット420を
構成したので、長手の特別なインクジェットヘッドを用
いることなく容易に1つの領域に同一の液状体の複数の
吐出領域を形成できる。さらに、1つの箇所に異なるイ
ンクジェットヘッド421からフィルタエレメント材料
13を重ねて吐出させることが可能となり、吐出領域で
の吐出量を容易に平均化でき、安定した良好な描画を得
ることができる。
【0217】そして、複数のインクジェットヘッド42
1をそれぞれ主走査方向に対して交差する方向に傾斜さ
せ、かつ全てのノズルの配設方向が互いに平行になるよ
うに、インクジェットヘッド421の長手方向とは異な
る方向に並べて配置したため、長尺の寸法を有する特別
なインクジェットヘッドを製造して用いることなく容易
に吐出領域を拡大できる。さらに、ノズル466の配列
方向が走査方向に対して交差する方向に傾斜する状態と
することにより、上述したように、隣り合うインクジェ
ットヘッド421が干渉することなく、フィルタエレメ
ント材料13の吐出される間隔であるピッチがノズル4
66間のピッチより狭くなり、例えばフィルタエレメン
ト材料13が吐出されたマザー基板12を表示装置など
に利用した場合、より詳細な表示形態が得られる。そし
て、この傾斜角を適宜設定することにより、描画のドッ
トピッチが適宜設定され、汎用性を向上できる。
【0218】また、複数のインクジェットヘッド421
を複数列、例えば2列で略千鳥状(互い違い状態)に配
置したため、長手の特別なインクジェットヘッド421
を用いることなく、既製品のインクジェットヘッド42
1を用いても、隣り合うインクジェットヘッド421が
干渉せずにインクジェットヘッド421間でフィルタエ
レメント材料13が吐出されない領域を生じることがな
く、連続的なフィルタエレメント材料13の良好な吐
出、すなわち連続した描画ができる。
【0219】そして、流動性を有した液状体である例え
ばインクであるフィルタエレメント材料13を吐出する
ノズル466が一面に複数設けられたインクジェットヘ
ッド421を、インクジェットヘッド421のノズル4
66が設けられた一面が被吐出物としてのマザー基板1
2の表面に所定の間隙を介して対向する状態でマザー基
板12の表面に沿って相対的に移動させ、この相対的な
移動方向に沿った直線上に位置する複数、例えば2つの
ノズル466からフィルタエレメント材料13を吐出さ
せる。このため、異なる2つのノズル466から重ねて
フィルタエレメント材料13を吐出する構成が得られ、
仮に複数のノズル466間において吐出量にバラツキが
存在する場合でも、吐出されたフィルタエレメント材料
13の吐出量が平均化されてバラツキを防止でき、平面
的に均一な吐出が得られ、平面的に品質の均一な良好な
特性の電気光学装置を得ることができる。
【0220】さらに、ドット抜け検出ユニット487を
設け、ノズル466からのフィルタエレメント材料13
の吐出を検出するため、フィルタエレメント材料13の
吐出むらを防止でき、確実で良好な液状体の吐出である
描画を得ることができる。
【0221】そして、ドット抜け検出ユニット487に
光センサを設け、この光センサにてフィルタエレメント
材料13の吐出方向に対して交差する方向でフィルタエ
レメント材料13の通過を検出するので、フィルタエレ
メント材料13を吐出する工程中でも、簡単な構成で確
実なフィルタエレメント材料13の吐出状態を認識で
き、フィルタエレメント材料13の吐出むらを防止で
き、確実で良好なフィルタエレメント材料13の吐出で
ある描画を得ることができる。
【0222】さらに、ノズル466からマザー基板12
にフィルタエレメント材料13を吐出する工程の前後
で、ドット抜け検出ユニット487によりフィルタエレ
メント材料13の吐出の吐出を検出するため、フィルタ
エレメント材料13の吐出の吐出直前および直後の吐出
状態を検出でき、フィルタエレメント材料13の吐出の
吐出状態を確実に認識でき、ドット抜けを確実に防止し
て良好な描画を得ることができる。なお、吐出する構成
の前あるいは後のいずれか一方の時点で行うのみでもよ
い。
【0223】また、ヘッドユニット420の主走査方向
側にドット抜け検出ユニット487を配設するため、フ
ィルタエレメント材料13の吐出の吐出状態の検出のた
めにヘッドユニット420を移動させる距離が短く、か
つ吐出のための主走査方向への移動をそのまま継続させ
る簡単な構成ででき、ドット抜けの検出を効率よく簡単
な構成でできる。
【0224】そして、インクジェットヘッド421を2
列に点対称で配設したため、フィルタエレメント材料1
3の吐出を供給する供給管478をヘッドユニット42
0の近傍までまとめることができ、装置の組立や保守管
理などが容易にできる。さらに、インクジェットヘッド
421を制御するための電気配線442の配線がヘッド
ユニット420の両側からとなり、電気配線による電気
ノイズの影響を防止でき、良好で安定した描画を得るこ
とができる。
【0225】さらに、複数のインクジェットヘッド42
1を短冊状のプリント基板435の一端側に配設し、他
端側にコネクタ441を設けたため、複数直線上に配設
してもコネクタ441が干渉することなく配設でき、小
型化ができるとともに、主走査方向でのノズル466が
存在しない位置が形成されることがなく、連続したノズ
ル466の配列を得ることができ、長手の特別なインク
ジェットヘッドを用いる必要がない。
【0226】そして、コネクタ441が反対側に位置す
るように点対称で配設したため、コネクタ441部分で
の電気ノイズの影響を防止でき、良好で安定した描画を
得ることができる。
【0227】なお、これらの実施の形態における作用効
果は、上記実施の形態で同様の構成を有していれば、対
応する同様の作用効果を奏する。
【0228】(EL素子を用いた電気光学装置の製造方
法に関する実施の形態)次に、本発明の電気光学装置の
製造方法について図面を参照して説明する。なお、電気
光学装置として、EL表示素子を用いたアクティブマト
リックス型の表示装置について説明する。なお、この表
示装置の製造方法の説明に先立って、製造される表示装
置の構成について説明する。
【0229】〔表示装置の構成〕図35は、本発明の電
気光学装置の製造装置における有機EL装置の一部を示
す回路図である。図36は、表示装置の画素領域の平面
構造を示す拡大平面図である。
【0230】すなわち、図35において、501は有機
EL装置であるEL表示素子を用いたアクティブマトリ
ックス型の表示装置で、この表示装置501は、基板で
ある透明の表示基板502上に、複数の走査線503
と、これら走査線503に対して交差する方向に延びる
複数の信号線504と、これら信号線504に並列に延
びる複数の共通給電線505とがそれぞれ配線された構
成を有している。そして、走査線503と信号線504
との各交点には、画素領域501Aが設けられている。
【0231】信号線504に対しては、シフトレジス
タ、レベルシフタ、ビデオライン、アナログスイッチを
有したデータ側駆動回路507が設けられている。ま
た、走査線503に対しては、シフトレジスタおよびレ
ベルシフタを有した走査側駆動回路508が設けられて
いる。そして、画素領域501Aのそれぞれには、走査
線503を介して走査信号がゲート電極に供給されるス
イッチング薄膜トランジスタ509と、このスイッチン
グ薄膜トランジスタ509を介して信号線504から供
給される画像信号を蓄積し保持する蓄積容量capと、
この蓄積容量capによって保持された画像信号がゲー
ト電極に供給されるカレント薄膜トランジスタ510
と、このカレント薄膜トランジスタ510を介して共通
給電線505に電気的に接続したときに共通給電線50
5から駆動電流が流れ込む画素電極511と、この画素
電極511および反射電極512間に挟み込まれる発光
素子513とが設けられている。
【0232】この構成により、走査線503が駆動され
てスイッチング薄膜トランジスタ509がオンすると、
その時の信号線504の電位が蓄積容量capに保持さ
れる。この蓄積容量capの状態に応じて、カレント薄
膜トランジスタ510のオン・オフ状態が決まる。そし
て、カレント薄膜トランジスタ510のチャネルを介し
て、共通給電線505から画素電極511に電流が流
れ、さらに発光素子513を通じて反射電極512に電
流が流れる。このことにより、発光素子513は、これ
を流れる電流量に応じて発光する。
【0233】ここで、画素領域501Aは、反射電極5
12や発光素子513を取り除いた状態の拡大平面図で
ある図36に示すように、平面状態が長方形の画素電極
511の4辺が、信号線504、共通給電線505、走
査線503および図示しない他の画素電極511用の走
査線503によって囲まれた配置となっている。
【0234】〔表示装置の製造工程〕次に、上記EL表
示素子を用いたアクティブマトリックス型の表示装置を
製造する製造工程の手順について説明する。図37ない
し図39は、EL表示素子を用いたアクティブマトリッ
クス型の表示装置の製造工程の手順を示す製造工程断面
図である。
【0235】(前処理)まず、図37(A)に示すよう
に、透明の表示基板502に対して、必要に応じて、テ
トラエトキシシラン(tetraethoxysilane:TEOS)
や酸素ガスなどを原料ガスとしてプラズマCVD(Chem
ical Vapor Deposition)法により、厚さ寸法が約20
00〜5000オングストロームのシリコン酸化膜であ
る図示しない下地保護膜を形成する。次に、表示基板5
02の温度を約350℃に設定し、下地保護膜の表面に
プラズマCVD法により厚さ寸法が約300〜700オ
ングストロームの非晶質のシリコン膜である半導体膜5
20aを形成する。この後、半導体膜520aに対し
て、レーザアニールまたは固相成長法などの結晶化工程
を実施し、半導体膜520aをポリシリコン膜に結晶化
する。ここで、レーザアニール法では、例えばエキシマ
レーザでビームの長寸が約400nmのラインビームを
用い、出力強度が約200mJ/cm2である。ライン
ビームについては、その短寸方向におけるレーザ強度の
ピーク値の約90%に相当する部分が各領域毎に重なる
ようにラインビームが走査される。
【0236】そして、図37(B)に示すように、半導
体膜520aをパターニングして島状の半導体膜520
bを形成する。この半導体膜520bが設けられた表示
基板502の表面に、TEOSや酸素ガスなどを原料ガ
スとしてプラズマCVD法により厚さ寸法が約600〜
1500オングストロームのシリコン酸化膜あるいは窒
化膜であるゲート絶縁膜521aを形成する。なお、半
導体膜520bは、カレント薄膜トランジスタ510の
チャネル領域およびソース・ドレイン領域となるもので
あるが、異なる断面位置においてはスイッチング薄膜ト
ランジスタ509のチャネル領域およびソース・ドレイ
ン領域となる図示しない半導体膜も形成されている。す
なわち、図37ないし図39に示す製造工程では二種類
のスイッチング薄膜トランジスタ509およびカレント
薄膜トランジスタ510が同時に形成されるが、同じ手
順で形成されるため、以下の説明では、カレント薄膜ト
ランジスタ510についてのみ説明し、スイッチング薄
膜トランジスタ509については説明を省略する。
【0237】この後、図37(C)に示すように、アル
ミニウム、タンタル、モリブデン、チタン、タングステ
ンなどの金属膜である導電膜をスパッタ法により形成し
た後にパターニングし、図36にも示すゲート電極51
0Aを形成する。この状態で、高温度のリンイオンを打
ち込み、半導体膜520bにゲート電極510Aに対し
て自己整合的にソース・ドレイン領域510a,510
bを形成する。なお、不純物が導入されなかった部分が
チャネル領域510cとなる。
【0238】次に、図37(D)に示すように、層間絶
縁膜522を形成した後、コンタクトホール523,5
24を形成し、これらコンタクトホール523,524
内に中継電極526,527を埋め込み形成する。
【0239】さらに、図37(E)に示すように、層間
絶縁膜522上に、信号線504、共通給電線505お
よび走査線503(図37中には図示しない)を形成す
る。このとき、信号線504、共通給電線505および
走査線503の各配線は、配線として必要な厚さ寸法に
とらわれることなく、十分に厚く形成する。具体的に
は、各配線を例えば1〜2μm程度の厚さ寸法に形成す
るとよい。ここで、中継電極527と各配線とは、同一
工程で形成されていてもよい。このとき、中継電極52
6は、後述するITO膜により形成される。
【0240】そして、各配線の上面を覆うように層間絶
縁膜530を形成し、中継電極526に対応する位置に
コンタクトホール532を形成する。このコンタクトホ
ール532内を埋めるようにITO膜を形成し、このI
TO膜をパターニングして、信号線504、共通給電線
505および走査線503に囲まれた所定位置に、ソー
ス・ドレイン領域510aに電気的に接続する画素電極
511を形成する。
【0241】ここで、図37(E)では、信号線504
および共通給電線505に挟まれた部分が、光学材料が
選択的に配置される所定位置に相当するものである。そ
して、その所定位置とその周囲との間には、信号線50
4や共通給電線505によって段差535が形成され
る。具体的には、所定位置の方がその周囲よりも低く、
凹型の段差535が形成される。
【0242】(EL発光材料の吐出)次に、上述の前処
理が実施された表示基板502にインクジェット方式に
より、機能性液状体であるEL発光材料を吐出する。す
なわち、図38(A)に示すように、前処理が実施され
た表示基板502の上面を上方に向けた状態で、発光素
子140の下層部分に当たる正孔注入層513Aを形成
するための機能性液状体としての溶媒に溶かされた溶液
状の前駆体である光学材料540Aを、インクジェット
方式すなわち上述した各実施の形態の装置を用いて吐出
し、段差535で囲まれた所定位置の領域内に選択的に
塗布する。
【0243】この吐出する正孔注入層513Aを形成す
るための光学材料540Aとしては、ポリマー前駆体が
ポリテトラヒドロチオフェニルフェニレンであるポリフ
ェニレンビニレン、1,1−ビス−(4−N,N−ジト
リルアミノフェニル)シクロヘキサン、トリス(8−ヒ
ドロキシキノリノール)アルミニウムなどが用いられ
る。
【0244】なお、この吐出の際、流動性を有した液状
体の光学材料540Aは、上述した各実施の形態の隔壁
にフィルタエレメント材料13を吐出する場合と同様
に、流動性が高いので、平面方向に広がろうとするが、
塗布された位置を取り囲むように段差535が形成され
ているため、光学材料540Aの1回当たりの吐出量を
極端に大量にしなければ、光学材料540Aは段差53
5を越えて所定位置の外側に広がることは防止される。
【0245】そして、図38(B)に示すように、加熱
あるいは光照射などにより液状の光学材料540Aの溶
媒を蒸発させ、画素電極511上に固形の薄い正孔注入
層513Aを形成する。この図38(A),(B)を必
要回数繰り返し、図38(C)に示すように、十分な厚
さ寸法の正孔注入層513Aを形成する。
【0246】次に、図39(A)に示すように、表示基
板502の上面を上に向けた状態で、発光素子513の
上層部分に有機半導体膜513Bを形成するための機能
性液状体としての溶媒に溶かされた溶液状の有機蛍光材
料である光学材料540Bを、インクジェット方式すな
わち上述した各実施の形態の装置を用いて吐出し、これ
を段差535で囲まれた所定位置である領域内に選択的
に塗布する。なお、この光学材料540Bについても、
上述したように、光学材料540Aの吐出と同様に、段
差535を越えて所定位置の外側に広がることは防止さ
れる。
【0247】この吐出する有機半導体膜513Bを形成
するための光学材料540Bとしては、シアノポリフェ
ニレンビニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアルキ
ルフェニレン、2,3,6,7−テトラヒドロ−11−
オキソ−1H・5H・11H(1)ペンゾビラノ[6,
7,8−ij]−キノリジン−10−カルボン酸、1,
1−ビス−(4−N,N−ジトリルアミノフェニル)シ
クロヘキサン、2−13・4'−ジヒドロキシフェニ
ル)−3,5,7−トリヒドロキシー1−ベンゾピリリ
ウムパークロレート、トリス(8−ヒドロキシキノリノ
ール)アルミニウム、2,3・6・7−テトラヒドロ−
9−メチル−11−オキソ−1H・5H・11H(1)
ベンゾピラノ[6,7,8−ij]−キノリジン、アロ
マティックジアミン誘導体(TDP)、オキシジアゾー
ルダイマ(OXD)、オキシジアゾール誘導体(PB
D)、ジスチルアリーレン誘導体(DSA)、キノリノ
ール系金属錯体、ベリリウムーベンゾキノリノール錯体
(Bebq)、トリフェニルアミン誘導体(MTDAT
A)、ジスチリル誘導体、ピラゾリンダイマ、ルブレ
ン、キナクリドン、トリアゾール誘導体、ポリフェニレ
ン、ポリアルキルフルオレン、ポリアルキルチオフェ
ン、アゾメチン亜鉛錯体、ポリフイリン亜鉛錯体、ベン
ゾオキサゾール亜鉛錯体、フェナントロリンユウロピウ
ム錯体などが用いられる。
【0248】次に、図39(B)に示すように、加熱あ
るいは光照射などにより、光学材料540Bの溶媒を蒸
発させ、正孔注入層513A上に、固形の薄い有機半導
体膜513Bを形成する。この図39(A),(B)を
必要回数繰り返し、図39(C)に示すように、十分な
厚さ寸法の有機半導体膜513Bを形成する。正孔注入
層513Aおよび有機半導体膜513Bによって、発光
素子513が構成される。最後に、図39(D)に示す
ように、表示基板502の表面全体、若しくはストライ
プ状に反射電極512を形成し、表示装置501を製造
する。
【0249】この図35ないし図39に示す実施の形態
においても、上述した各実施の形態と同様のインクジェ
ット方式を実施することにより、同様の作用効果を享受
できる。さらに、機能性液状体を選択的に塗布する際
に、それらが周囲に流れ出ることを防止でき、高精度に
パターニングできる。
【0250】なお、この図35ないし図39の実施の形
態において、カラー表示を念頭においたEL表示素子を
用いたアクティブマトリックス型の表示装置について説
明したが、例えば図40に示すように、図35ないし図
39に示す構成を単色表示の表示装置に適用してもでき
る。
【0251】すなわち、有機半導体膜513Bは、表示
基板502の全面に一様に形成してもよい。ただし、こ
の場合でも、クロストークを防止するために、正孔注入
層513Aは各所定位置毎に選択的に配置しなければな
らないため、段差111を利用した塗布が極めて有効で
ある。なお、この図40において、図35ないし図39
に示す実施の形態と同一の構成については、同一の符号
を付す。
【0252】また、EL表示素子を用いた表示装置とし
ては、アクティブマトリックス型に限らず、例えば図4
1に示すようなパッシブマトリックス型の表示装置とし
てもできる。図41は本発明の電気光学装置の製造装置
におけるEL装置であり、図41(A)は複数の第1の
バス配線550と、これに直交する方向に配設された複
数の第2のバス配線560と、の配置関係を示す平面図
で、図41(B)は同(A)のB−B線断面図である。
この図41において、図35ないし図39に示す実施の
形態と同様の構成には、同じ符号を付して重複する説明
は省略する。また、細かな製造工程なども図35ないし
図39に示す実施の形態と同様であるため、その図示お
よび説明は省略する。
【0253】この図41に示す実施の形態の表示装置
は、発光素子513が配置される所定位置を取り囲むよ
うに、例えばSiO2などの絶縁膜570が配設され、
これにより、所定位置とその周囲との間に段差535を
形成したものである。このため、機能性液状体を選択的
に塗布する際に、それらが周囲に流れ出ることを防止で
き、高精度にパターニングできる。
【0254】さらに、アクティブマトリックス型の表示
装置としては、図35ないし図39に示す実施の形態の
構成に限られない。すなわち、例えば図42に示すよう
な構成、図43に示すような構成、図44に示すような
構成、図45に示すような構成、あるいは図45に示す
ような構成など、いずれの構成のものでもできる。
【0255】図42に示す表示装置は、画素電極511
を利用して段差535を形成することにより、高精度に
パターニングできるようにしたものである。図42は、
表示装置を製造する製造工程の途中の段階における断面
図であり、その前後の段階は上記図35ないし図39に
示す実施の形態と略同様であるため、その図示および説
明は省略する。
【0256】この図42に示す表示装置では、画素電極
511を通常よりも厚く形成し、これにより、その周囲
と間に段差535を形成している。つまり、この図42
に示す表示装置では、後に光学材料が塗布される画素電
極511の方がその周囲よりも高くなっている凸型の段
差が形成されている。そして、上記図35ないし図39
に示す実施の形態と同様に、インクジェット方式によ
り、発光素子513の下層部分に当たる正孔注入層51
3Aを形成するための前駆体である光学材料540Aを
吐出し、画素電極511の上面に塗布する。
【0257】ただし、上記図35ないし図39に示す実
施の形態の場合とは異なり、表示基板502を上下逆に
した状態、つまり光学材料540Aが塗布される画素電
極511の上面を下方に向けた状態で、光学材料540
Aを吐出して塗布する。このことにより、光学材料54
0Aは、重力と表面張力とによって、画素電極511の
上面(図41中で下面)に溜まり、その周囲には広がら
ない。よって、加熱や光照射などにより固形化すれば、
図38(B)と同様の薄い正孔注入層513Aを形成で
き、これを繰り返せば正孔注入層513Aが形成され
る。同様の手法で、有機半導体膜513Bも形成され
る。このため、凸型の段差を利用して高精度にパターニ
ングできる。なお、重力と表面張力とに限らず、遠心力
などの慣性力を利用して光学材料540A,540Bの
量を調整してもよい。
【0258】図43に示す表示装置も、アクティブマト
リックス型の表示装置である。図43は、表示装置を製
造する製造工程の途中の段階における断面図であり、こ
の前後の段階では、図35ないし図39に示す実施の形
態と同様で、その図示および説明は省略する。
【0259】この図43に示す表示装置では、まず、表
示基板502上に反射電極512を形成し、この反射電
極512上に後に発光素子513が配置される所定位置
を取り囲むように絶縁膜570を形成し、これにより所
定位置の方がその周囲よりも低くなっている凹型の段差
535を形成する。
【0260】そして、上記図35ないし図39に示す実
施の形態と同様に、段差535で囲まれた領域内に、イ
ンクジェット方式により機能性液状体である光学材料5
40A,540Bを選択的に吐出して塗布することによ
り、発光素子513を形成する。
【0261】一方、剥離用基板580上に、剥離層58
1を介して、走査線503、信号線504、画素電極5
11、スイッチング薄膜トランジスタ509、カレント
薄膜トランジスタ510および層間絶縁膜530を形成
する。最後に、表示基板502上に、剥離用基板580
上の剥離層581から剥離された構造を転写するもので
ある。
【0262】この図43の実施の形態では、走査線50
3、信号線504、画素電極511、スイッチング薄膜
トランジスタ509、カレント薄膜トランジスタ510
および層間絶縁膜530への光学材料540A,540
Bの塗布形成によるダメージの軽減が図れる。なお、パ
ッシブマトリックス型の表示素子にも適用できる。
【0263】図44に示す表示装置も、アクティブマト
リックス型の表示装置である。図44は、表示装置を製
造する製造工程の途中の段階における断面図であり、こ
の前後の段階では、図35ないし図39に示す実施の形
態と同様で、その図示および説明は省略する。
【0264】この図44に示す表示装置では、層間絶縁
膜530を利用して凹型の段差535を形成するもので
ある。このため、特に新たな工程が増加することなく、
層間絶縁膜530を利用でき、製造工程の大幅な複雑化
などを防止できる。なお、層間絶縁膜530をSiO2
で形成するとともに、その表面に紫外線やO2、CF3
Arなどのプラズマなどを照射し、その後に、画素電極
511の表面を露出させ、そして液状の光学材料540
A,540Bを選択的に吐出して塗布してもよい。この
ことにより、層間絶縁膜530の表面に沿って撥液性の
強い分布が形成され、光学材料540A,540Bが段
差535と層間絶縁膜530の撥液性との両方の作用に
よって所定位置に溜まり易くなる。
【0265】図45に示す表示装置は、液状体である光
学材料540A,540Bが塗布される所定位置の親水
性を、その周囲の親水性よりも相対的に強くすることに
より、塗布された光学材料540A,540Bが周囲に
広がらないようにしたものである。図45は、表示装置
を製造する製造工程の途中の段階における断面図であ
り、この前後の段階では、図35ないし図39に示す実
施の形態と同様で、その図示および説明は省略する。
【0266】この図45に示す表示装置では、層間絶縁
膜530を形成した後に、その上面に非晶質シリコン層
590を形成する。非晶質シリコン層590は、画素電
極511を形成するITOよりも相対的に撥水性が強い
ので、ここに、画素電極511の表面の親水性がその周
囲の親水性よりも相対的に強い掩撥水性・親水性の分布
が形成される。そして、上記図35ないし図39に示す
実施の形態と同様に、画素電極511の上面に向けて、
インクジェット方式により液状の光学材料540A,5
40Bを選択的に吐出して塗布することにより、発光素
子513を形成し、最後に反射電極512を形成するも
のである。
【0267】なお、この図45に示す実施の形態につい
ても、パッシブマトリックス型の表示素子に適用でき
る。さらに、図43に示す実施の形態のように、剥離用
基板580上に剥離層581を介して形成された構造
を、表示基板502に転写する工程を含んでいてもよ
い。
【0268】そして、撥水性・親水性の分布は、金属
や、陽極酸化膜、ポリイミドまたは酸化シリコンなどの
絶縁膜や、他の材料により形成していてもよい。なお、
パッシブマトリックス型の表示素子であれば第1のバス
配線550、アクティブマトリックス型の表示素子であ
れば走査線503、信号線504、画素電極511、絶
縁膜530あるいは遮光層6bによって形成してもよ
い。
【0269】図46に示す表示装置は、段差535や撥
液性・親液性の分布などを利用してパターニング精度を
向上させるのではなく、電位による引力や斥力などを利
用してパターニング精度の向上を図るものである。図4
5は、表示装置を製造する製造工程の途中の段階におけ
る断面図であり、この前後の段階では、図35ないし図
39に示す実施の形態と同様で、その図示および説明は
省略する。
【0270】この図46に示す表示装置では、信号線5
04や共通給電線505を駆動するとともに、図示しな
いトランジスタを適宜オン・オフすることにより、画素
電極511がマイナス電位となり、層間絶縁膜530が
プラス電位となる電位分布を形成する。そして、インク
ジェット方式により、プラスに帯電した液状の光学材料
540Aを所定位置に選択的に吐出して塗布形成するも
のである。このことにより、光学材料540Aを帯電さ
せているので、自発分極だけでなく帯電電荷も利用で
き、パターニングの精度をさらに向上できる。
【0271】なお、この図46に示す実施の形態につい
ても、パッシブマトリックス型の表示素子に適用でき
る。さらに、図43に示す実施の形態のように、剥離用
基板580上に剥離層581を介して形成された構造
を、表示基板502に転写する工程を含んでいてもよ
い。
【0272】また、画素電極511と、その周囲の層間
絶縁膜530との両方に電位を与えているが、これに限
定されるものではなく、例えば図47に示すように、画
素電極511には電位を与えず、層間絶縁膜530にの
みプラス電位を与え、そして、液状の光学材料540A
をプラスに帯電させてから塗布するようにしてもよい。
この図47に示す構成によれば、塗布された後にも、液
状の光学材料540Aは確実にプラスに帯電した状態を
維持できるから、周囲の層間絶縁膜530との間の斥力
によって、液状の光学材料540Aが周囲に流れ出るこ
とをより確実に防止できる。
【0273】(その他の実施の形態)以上、好ましい実
施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記各
実施の形態に限定されるものではなく、以下に示すよう
な変形をも含み、本発明の目的を達成できる範囲で、他
のいずれの具体的な構造および形状に設定できる。
【0274】すなわち、例えば、図8および図9に示し
たカラーフィルタの製造装置では、インクジェットヘッ
ド22を主走査方向Xへ移動させてマザー基板12を主
走査し、マザー基板12を副走査駆動装置21によって
移動させることにより、インクジェットヘッド22によ
ってマザー基板12を副走査することにしたが、これと
は逆に、マザー基板12の移動によって主走査を実行
し、インクジェットヘッド22の移動によって副走査を
実行することもできる。さらには、インクジェットヘッ
ド22を移動させずにマザー基板12を移動させたり、
双方を相対的に逆方向に移動させるなど、少なくともい
ずれか一方を相対的に移動させ、インクジェットヘッド
22がマザー基板12の表面に沿って相対的に移動する
いずれの構成とすることができる。
【0275】また、上記実施の形態では、圧電素子の撓
み変形を利用してインクを吐出する構造のインクジェッ
トヘッド421を用いたが、他の任意の構造のインクジ
ェットヘッド、例えば加熱により発生するバブルにより
インクを吐出する方式のインクジェットヘッドなどを用
いることもできる。
【0276】さらに、図22ないし図32に示す実施の
形態において、インクジェットヘッド421として、ノ
ズル466を略など間隔で略直線上でかつ2列設けて説
明したが、2列に限らず、複数条とすることができる。
また、など間隔でなくてもよく、直線上に列をなして配
設しなくてもよい。
【0277】そして、液滴吐出装置16,401が製造
に使用されるのは、カラーフィルタ1や液晶装置10
1、EL装置201に限定されるものではなく、FED
(Field Emission Display:フィールドエミッションデ
ィスプレイ)などの電子放出装置、PDP(Plasma Dis
play Panel:プラズマディスプレイパネル)、電気泳動
装置すなわち荷電粒子を含有する機能性液状体であるイ
ンクを各画素の隔壁間の凹部に吐出し、各画素を上下に
挟持するように配設される電極間に電圧を印加して荷電
粒子を一方の電極側に寄せて各画素での表示をする装
置、薄型のブラウン管、CRT(Cathode-Ray Tube:陰
極線管)ディスプレイなど、基板(基材)を有し、その
上方の領域に所定の層を形成する工程を有する様々な電
気光学装置に用いることができる。
【0278】本発明の装置や方法は、電気光学装置を含
む基板(基材)を有するデバイスであって、その基材に
液滴を吐出する工程を用いることができる各種デバイス
の製造工程において用いることができる。例えば、プリ
ント回路基板の電気配線を形成するために、液状金属や
導電性材料、金属含有塗料などをインクジェット方式に
て吐出して金属配線などをする構成、基材上に形成され
る微細なマイクロレンズをインクジェット方式による吐
出にて光学部材を形成する構成、基板上に塗布するレジ
ストを必要な部分だけに塗布するようにインクジェット
方式にて吐出する構成、プラスチックなどの透光性基板
などに光を散乱させる凸部や微小白パターンなどをイン
クジェット方式にて吐出形成して光散乱板を形成する構
成、試薬検査装置などのように、DNA(deoxyribonuc
leic acid:デオキシリボ核酸)チップ上にマトリクス配
列するスパイクスポットにRNA(ribonucleic acid:
リボ核酸)をインクジェット方式にて吐出させて蛍光標
識プローブを作製してDNAチップ上でハイブリタゼー
ションさせるなど、基材に区画されたドット状の位置
に、試料や抗体、DNA(deoxyribonucleic acid:デオ
キシリボ核酸)などをインクジェット方式にて吐出させ
てバイオチップを形成する構成などにも利用できる。
【0279】また、液晶装置101としても、TFTな
どのトランジスタやTFDのアクティブ素子を画素に備
えたアクティブマトリクス液晶パネルなど、画素電極を
取り囲む隔壁6を形成し、この隔壁6にて形成される凹
部にインクをインクジェット方式にて吐出してカラーフ
ィルタ1を形成するような構成のもの、画素電極上にイ
ンクとして色材および導電材を混合したものをインクジ
ェット方式にて吐出して、画素電極上に形成するカラー
フィルタ1を導電性カラーフィルタとして形成する構
成、基板間のギャップを保持するためのスペーサの粒を
インクジェット方式にて吐出形成する構成など、液晶装
置101の電気光学系を構成するいずれの部分にも適用
可能である。
【0280】さらに、カラーフィルタ1に限られず、E
L装置201など、他のいずれの電気光学装置に適用で
き、EL装置201としても、R、G、Bの3色に対応
するELが帯状に形成されるストライプ型や、上述した
ように、各画素毎に発光層に流す電流を制御するトラン
ジスタを備えたアクティブマトリックス型の表示装置、
あるいはパッシブマトリックス型に適用するものなど、
いずれの構成でもできる。
【0281】そして、上記各実施の形態の電気光学装置
が組み込まれる電子機器としては、例えば図48に示す
ようなパーソナルコンピュータ490に限らず、図49
に示すような携帯電話491やPHS(Personal Handy
phone System)などの携帯型電話機、電子手帳、ページ
ャ、POS(Point Of Sales)端末、ICカード、ミニ
ディスクプレーヤ、液晶プロジェクタ、エンジニアリン
グ・ワークステーション(Engineering Work Station:
EWS)、ワードプロセッサ、テレビ、ビューファイン
ダ型またはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子
卓上計算機、カーナビゲーション装置、タッチパネルを
備えた装置、時計、ゲーム機器などの様々な電子機器に
適用できる。
【0282】その他、本発明の実施の際の具体的な構造
および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構
造や手順などとしてもよい。
【0283】
【発明の効果】本発明によれば、複数のノズルを一面に
配列して設けた複数の液滴吐出ヘッドを、一面が被吐出
物の表面に所定の間隙を介して対向する状態で被吐出物
の表面に沿って相対的に移動させ、各ノズルのうちノズ
ルの配設方向の両端部の所定領域に位置するノズルから
は吐出させることなく所定領域以外のノズルから被吐出
物の表面に液状体を吐出するため、液状体の吐出量が特
に多くなるノズルの配設方向の両端部に位置する所定領
域のノズルからは液状体を吐出させず、吐出量が比較的
一様なノズルを用いて液状体を吐出させるので、被吐出
物の表面に平面的に均一に液状体を吐出でき、平面的に
均一な特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るカラーフィルタの製造方法の一
実施の形態の主要工程を模式的に示す平面図である。
【図2】 本発明に係るカラーフィルタの製造方法の他
の実施の形態の主要工程を模式的に示す平面図である。
【図3】 本発明に係るカラーフィルタの製造方法のさ
らに他の実施の形態の主要工程を模式的に示す平面図で
ある。
【図4】 本発明に係るカラーフィルタの製造方法のさ
らに他の実施の形態の主要工程を模式的に示す平面図で
ある。
【図5】 本発明に係るカラーフィルタの一実施の形態
およびその基礎となるマザー基板の一実施の形態を示す
平面図である。
【図6】 図5(a)のVI−VI線に従った断面部分を用
いてカラーフィルタの製造工程を模式的に示す図であ
る。
【図7】 カラーフィルタにおけるR、G、B3色の絵
素ピクセルの配列例を示す図である。
【図8】 本発明に係るカラーフィルタの製造装置、本
発明に係る液晶装置の製造装置および本発明に係るEL
装置の製造装置といった各製造装置の主要部分である液
滴吐出装置の一実施の形態を示す斜視図である。
【図9】 図8の装置の主要部を拡大して示す斜視図で
ある。
【図10】 図9の装置の主要部であるインクジェット
ヘッドを拡大して示す斜視図である。
【図11】 インクジェットヘッドの変形例を示す斜視
図である。
【図12】 インクジェットヘッドの内部構造を示す図
であって、(a)は一部破断斜視図を示し、(b)は
(a)のJ−J線に従った断面構造を示す。
【図13】 インクジェットヘッドの他の変形例を示す
平面図である。
【図14】 図8のインクジェットヘッド装置に用いら
れる電気制御系を示すブロック図である。
【図15】 図14の制御系によって実行される制御の
流れを示すフローチャートである。
【図16】 インクジェットヘッドのさらに他の変形例
を示す斜視図である。
【図17】 本発明に係る液晶装置の製造方法の一実施
の形態を示す工程図である。
【図18】 本発明に係る液晶装置の製造方法によって
製造される液晶装置の一例を分解状態で示す斜視図であ
る。
【図19】 図18におけるIX−IX線に従って液晶装置
の断面構造を示す断面図である。
【図20】 本発明に係るEL装置の製造方法の一実施
の形態を示す工程図である。
【図21】 図20に示す工程図に対応するEL装置の
断面図である。
【図22】 本発明に係るカラーフィルタ製造装置の液
滴吐出装置の液滴吐出処理装置を示す一部を切り欠いた
斜視図である。
【図23】 同上液滴吐出処理装置のヘッドユニットを
示す平面図である。
【図24】 同上側面図である。
【図25】 同上正面図である。
【図26】 同上断面図である。
【図27】 同上ヘッド装置を示す分解斜視図である。
【図28】 同上インクジェットヘッドを示す分解斜視
図である。
【図29】 同上インクジェットヘッドのフィルタエレ
メント材料を吐出する動作を説明する説明図である。
【図30】 同上インクジェットヘッドのフィルタエレ
メント材料の吐出量を説明する説明図である。
【図31】 同上インクジェットヘッドの配置状態を説
明する概略図である。
【図32】 同上インクジェットヘッドの配置状態を説
明する部分的に拡大した概略図である。
【図33】 同上カラーフィルタの製造装置により製造
されるカラーフィルタを示す模式図であって、(A)は
カラーフィルタの平面図で、(B)は(A)のX−X線
断面図である。
【図34】 同上カラーフィルタを製造する手順を説明
する製造工程断面図である。
【図35】 本発明の電気光学装置に係るEL表示素子
を用いた表示装置の一部を示す回路図である。
【図36】 同上表示装置の画素領域の平面構造を示す
拡大平面図である。
【図37】 同上表示装置の製造工程の前処理における
手順を示す製造工程断面図である。
【図38】 同上表示装置の製造工程のEL発光材料の
吐出における手順を示す製造工程断面図である。
【図39】 同上表示装置の製造工程のEL発光材料の
吐出における手順を示す製造工程断面図である。
【図40】 本発明の電気光学装置に係るEL表示素子
を用いた表示装置の画素領域の平面構造を示す拡大平面
図である。
【図41】 本発明の電気光学装置に係るEL表示素子
を用いた表示装置の画素領域の構造を示す拡大図であ
り、(A)は平面構造で、(B)は(A)のB−B線断
面図である。
【図42】 本発明の電気光学装置に係るEL表示素子
を用いた表示装置を製造する製造工程を示す製造工程断
面図である。
【図43】 本発明の電気光学装置に係るEL表示素子
を用いた表示装置を製造する製造工程を示す製造工程断
面図である。
【図44】 本発明の電気光学装置に係るEL表示素子
を用いた表示装置を製造する製造工程を示す製造工程断
面図である。
【図45】 本発明の電気光学装置に係るEL表示素子
を用いた表示装置を製造する製造工程を示す製造工程断
面図である。
【図46】 本発明の電気光学装置に係るEL表示素子
を用いた表示装置を製造する製造工程を示す製造工程断
面図である。
【図47】 本発明の電気光学装置に係るEL表示素子
を用いた表示装置を製造する製造工程を示す製造工程断
面図である。
【図48】 同上電気光学装置を備えた電気機器である
パーソナルコンピュータを示す斜視図である。
【図49】 同上電気光学装置を備えた電気機器である
携帯電話を示す斜視図である。
【図50】 従来のカラーフィルタの製造方法の一例を
示す図である。
【図51】 従来のカラーフィルタの特性を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1,118 カラーフィルタ 2,107a,107b 被吐出物である基板 3 画素であるフィルタエレメント 12 被吐出物としての基板であるマザー基板 13 液状体としてのフィルタエレメント材料 16 吐出装置としてのカラーフィルタの製造装置で
ある液滴吐出装置 19,425 移動手段を構成する主走査駆動手段と
しての主走査駆動装置 21,427 移動手段を構成する副走査駆動手段と
しての副走査駆動装置 22,421 インクジェットヘッド 27,466 ノズル 101 電気光学装置である液晶装置 102 電気光学装置である液晶パネル 111a,111b 被吐出物としての基材 114a,114b 電極 201 電気光学装置であるEL装置 202 画素電極 204 基板である透明基板 213 対向電極 405R(405G,405B) 吐出装置としての
カラーフィルタの製造装置である液滴吐出処理装置 426 保持手段としてのキャリッジ 501 電気光学装置である表示装置 502 被吐出物としての基板である表示基板 540A,540B 機能性液状体としての光学材料 L 液晶 M フィルタエレメント材料 XX 所定領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/10 B41J 3/04 103A 33/14 Fターム(参考) 2C056 EA24 EC11 EC66 FA04 FB01 2C057 AF99 AG12 BA04 BA14 2H048 BA02 BA64 BB02 BB24 BB37 BB43 2H091 FA03Y FA04Y FC12 FC29 GA01 GA13 LA12 LA15 3K007 AB18 DB03 FA01 (54)【発明の名称】 吐出方法およびその装置、電気光学装置、その製造方法およびその製造装置、カラーフィルタ、 その製造方法およびその製造装置、ならびに基材を有するデバイス、その製造方法およびその製 造装置

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動性を有した液状体を被吐出物上に吐
    出する複数のノズルが配列するように設けられた複数の
    液滴吐出ヘッドと、 この液滴吐出ヘッドの前記ノズルが設けられた一面を前
    記被吐出物の表面に間隙を介して対向させ、前記液滴吐
    出ヘッドを所定の方向に複数並べて配置する保持手段
    と、 この保持手段および前記被吐出物のうちの少なくともい
    ずれか一方を前記液滴吐出ヘッドが前記被吐出物の表面
    に沿う状態で相対的に移動させる移動手段と、 前記複数の液滴吐出ヘッドのノズルの配設方向の両端部
    の所定領域に位置するノズルからは前記液状体を吐出さ
    せない吐出規制手段とを具備したことを特徴とした吐出
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の吐出装置において、 吐出規制手段にて液状体を吐出しないノズルの領域は、
    各ノズルから吐出される前記液状体の吐出量の平均値よ
    り1割以上多い吐出量となるノズルの領域であることを
    特徴とした吐出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の吐出装置において、 各ノズルから吐出される吐出量は、各ノズルの吐出量の
    平均値に対して±1割以内であることを特徴とした吐出
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の吐
    出装置において、 液滴吐出ヘッドは、ノズルが略など間隔で設けられたこ
    とを特徴とした吐出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の吐
    出装置において、 複数の液滴吐出ヘッドは、ノズルの配設方向が移動手段
    によりこの液滴吐出ヘッドが被吐出物の表面に沿って相
    対的に移動される方向に対して斜めに交差して配置され
    たことを特徴とした吐出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の吐
    出装置において、 複数の液滴吐出ヘッドは、同一個数のノズルを有したこ
    とを特徴とした吐出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の吐
    出装置において、 複数の液滴吐出ヘッドは、液状体を吐出しないノズルの
    端部領域が、隣接する液滴吐出ヘッドの液状体を吐出す
    るノズルの領域と、前記相対的に移動する方向に対して
    重複して位置するように配置され、 液状体を吐出するノズルが複数の液滴吐出ヘッド全体に
    おいて連続して配列するようにしたことを特徴とした吐
    出装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の吐
    出装置において、 複数の液滴吐出ヘッドは、複数列に並べて配置され、か
    つ液状体を吐出しないノズルの端部領域が、複数列のう
    ちの他の列に配置される液滴吐出ヘッドの液状体を吐出
    するノズル領域と、前記相対的に移動する方向に対して
    重複して位置するように配置されたことを特徴とした吐
    出装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載の吐
    出装置を備える電気光学装置の製造装置において、 被吐出物はEL発光層が形成される基板であって、複数
    の液滴吐出ヘッドを前記基板に対して相対的に移動させ
    つつ、前記基板上に前記複数の液滴吐出ヘッドにおける
    所定のノズルからEL発光材料を含有する液状体を吐出
    させ、前記基板上にEL発光層を形成することを特徴と
    した電気光学装置の製造装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし8のいずれかに記載の
    吐出装置を備える電気光学装置の製造装置であって、 被吐出物は液晶を挟持する一対の基板の一方であって、
    複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対して相対的に移動
    させつつ、前記基板上に前記複数の液滴吐出ヘッドにお
    ける所定のノズルからカラーフィルタ材料を含有する液
    状体を吐出させ、前記基板上にカラーフィルタを形成す
    ることを特徴とした電気光学装置の製造装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし8のいずれかに記載の
    吐出装置を備えるカラーフィルタの製造装置であって、 被吐出物は異なる色を呈するカラーフィルタが形成され
    る基板であって、複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対
    して相対的に移動させつつ、前記基板上に前記複数の液
    滴吐出ヘッドにおける所定のノズルからカラーフィルタ
    材料を含有する液状体を吐出させ、前記基板上にカラー
    フィルタを形成することを特徴としたカラーフィルタの
    製造装置。
  12. 【請求項12】 電極が複数設けられた基板と、この基
    板上に前記電極に対応して複数設けられたEL発光層と
    を備えた電気光学装置であって、 前記EL発光層は、EL発光材料を含有する液状体を吐
    出する複数のノズルが配列して設けられ所定の方向に並
    べて配置された複数の液滴吐出ヘッドが、前記ノズルの
    配設方向の両端部の所定領域に位置するノズルからは前
    記液状体を吐出させないようにして、前記ノズルを有す
    る一面を前記基板の表面に間隙を介して対向する状態で
    相対的に移動させつつ、前記ノズルから前記液状体が前
    記基板上の所定の位置に適宜吐出されて形成されたこと
    を特徴とした電気光学装置。
  13. 【請求項13】 基板と、この基板上に形成された異な
    る色のカラーフィルタを備えた電気光学装置であって、 前記カラーフィルタは、所定の色のフィルタ材料を含有
    する液状体を吐出する複数のノズルが配列して設けられ
    所定の方向に並べて配置された複数の液滴吐出ヘッド
    が、前記ノズルの配設方向の両端部の所定領域に位置す
    るノズルからは前記液状体を吐出させないようにして、
    前記ノズルを有する一面を前記基板の表面に間隙を介し
    て対向する状態で相対的に移動させつつ、前記ノズルか
    ら前記液状体が前記基板上の所定の位置に適宜吐出され
    て形成されたことを特徴とした電気光学装置。
  14. 【請求項14】 基板上に異なる色を呈するように形成
    されたカラーフィルタであって、 所定の色のフィルタ材料を含有する液状体を吐出する複
    数のノズルが配列して設けられ所定の方向に並べて配置
    された複数の液滴吐出ヘッドが、前記ノズルの配設方向
    の両端部の所定領域に位置するノズルからは前記液状体
    を吐出させないようにして、前記ノズルを有する一面を
    前記基板の表面に間隙を介して対向する状態で相対的に
    移動させつつ、前記ノズルから前記液状体が前記基板上
    の所定の位置に適宜吐出されて形成されたことを特徴と
    したカラーフィルタ。
  15. 【請求項15】 流動性を有した液状体を吐出する複数
    のノズルが配列して設けられ所定の方向に並べて配置さ
    れた複数の液滴吐出ヘッドが、前記ノズルの配設方向の
    両端部の所定領域に位置するノズルからは前記液状体を
    吐出させないようにして、前記ノズルを有する一面を前
    記被吐出物の表面に間隙を介して対向する状態で相対的
    に移動させつつ、所定のノズルから前記被吐出物上に前
    記液状体を吐出することを特徴とする吐出方法。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の吐出方法におい
    て、 ノズルの配設方向の両端部に位置する所定領域のノズル
    は、前記各ノズルから吐出される前記液状体の吐出量の
    平均値より1割以上多い吐出量となる領域のノズルであ
    ることを特徴とする吐出方法。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載の吐出方法におい
    て、 各ノズルから吐出される吐出量は、前記各ノズルの吐出
    量の平均値に対して±1割以内であることを特徴とする
    吐出方法。
  18. 【請求項18】 請求項15ないし17のいずれかに記
    載の吐出方法において、 液滴吐出ヘッドは、ノズルが略など間隔で設けられ、 この液滴吐出ヘッドのノズルから液状体を被吐出物上に
    吐出することを特徴とする吐出方法。
  19. 【請求項19】 請求項15ないし18のいずれかに記
    載の吐出方法において、 複数の液滴吐出ヘッドが、ノズルの配設方向がこの液滴
    吐出ヘッドが被吐出物の表面に沿って相対的に移動され
    る方向に対して斜めに交差するように配置された状態
    で、 この液滴吐出ヘッドのノズルから液状体を被吐出物上に
    吐出することを特徴とする吐出方法。
  20. 【請求項20】 請求項15ないし19のいずれかに記
    載の吐出方法において、 複数の液滴吐出ヘッドは、同一個数のノズルを有し、 これら液滴吐出ヘッドのノズルから液状体を被吐出物上
    に吐出することを特徴とする吐出方法。
  21. 【請求項21】 請求項15ないし20のいずれかに記
    載の吐出方法において、 複数の液滴吐出ヘッドは、液状体を吐出しないノズルの
    端部領域が、隣接する液滴吐出ヘッドの液状体を吐出す
    るノズルの領域と、前記相対的に移動する方向に対して
    重複して位置し、液状体を吐出するノズルが複数の液滴
    吐出ヘッド全体において連続して配列するように配置さ
    れ、 これら液滴吐出ヘッドのノズルから液状体を被吐出物上
    に吐出することを特徴とする吐出方法。
  22. 【請求項22】 請求項15ないし21のいずれかに記
    載の吐出方法において、 複数の液滴吐出ヘッドは、複数列に並べて配置され、液
    状体を吐出しないノズルの端部領域を、複数列のうちの
    他の列に配置される液滴吐出ヘッドの液状体を吐出する
    ノズル領域と、前記相対的に移動する方向に対して重複
    して位置するように配置され、 これら液滴吐出ヘッドのノズルから液状体を被吐出物上
    に吐出することを特徴とする吐出方法。
  23. 【請求項23】 請求項15ないし22のいずれかに記
    載の吐出方法により液状体を吐出する電気光学装置の製
    造方法であって、 前記液状体はEL発光材料を含有するものであって、被
    吐出物は基板であって、 液滴吐出ヘッドを前記基板の表面に沿う状態で相対的に
    移動しつつ、前記ノズルから前記液状体を前記基板上の
    所定の位置に適宜吐出してEL発光層を形成することを
    特徴とする電気光学装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項15ないし22のいずれかに記
    載の吐出方法により液状体を吐出する電気光学装置の製
    造方法であって、 前記液状体はカラーフィルタ材料を含有するものであっ
    て、被吐出物は基板であって、 液滴吐出ヘッドを前記基板の表面に沿う状態で相対的に
    移動しつつ、前記ノズルから前記液状体を前記基板上の
    所定の位置に適宜吐出してカラーフィルタを形成するこ
    とを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項15ないし22のいずれかに記
    載の吐出方法により液状体を吐出するカラーフィルタの
    製造方法であって、 前記液状体はフィルタ材料を含有するものであって、被
    吐出物は基板であって、 液滴吐出ヘッドを前記基板の表面に沿う状態で相対的に
    移動しつつ、前記ノズルから前記液状体を前記基板上の
    所定の位置に適宜吐出してカラーフィルタを形成するこ
    とを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  26. 【請求項26】 電極が複数設けられた基板と、この基
    板上に前記電極に対応して複数設けられたEL発光層と
    を備えた電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方
    法であって、 EL発光材料を含有する液状体を吐出する複数のノズル
    が配列して設けられ所定の方向に並べて配置された複数
    の液滴吐出ヘッドが、前記ノズルの配設方向の両端部の
    所定領域に位置するノズルからは前記液状体を吐出させ
    ないようにして、前記ノズルを有する一面を前記基板の
    表面に間隙を介して対向する状態で相対的に移動させつ
    つ、前記ノズルから前記液状体を前記基板上の所定の位
    置に適宜吐出して前記EL発光層を形成することを特徴
    とする電気光学装置の製造方法。
  27. 【請求項27】 基板と、この基板上に形成された異な
    る色のカラーフィルタとを備えた電気光学装置を製造す
    る電気光学装置の製造方法であって、 所定の色のフィルタ材料を含有する液状体を吐出する複
    数のノズルが配列して設けられ所定の方向に並べて配置
    された複数の液滴吐出ヘッドが、前記ノズルの配設方向
    の両端部の所定領域に位置するノズルからは前記液状体
    を吐出させないようにして、前記ノズルを有する一面を
    前記基板の表面に間隙を介して対向する状態で相対的に
    移動させつつ、前記ノズルから前記液状体を前記基板上
    の所定の位置に適宜吐出して前記カラーフィルタを形成
    することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  28. 【請求項28】 基板上に異なる色を呈するように形成
    されたカラーフィルタを製造するカラーフィルタの製造
    方法であって、 所定の色のフィルタ材料を含有する液状体を吐出する複
    数のノズルが配列して設けられ所定の方向に並べて配置
    された複数の液滴吐出ヘッドが、前記ノズルの配設方向
    の両端部の所定領域に位置するノズルからは前記液状体
    を吐出させないようにして、前記ノズルを有する一面を
    前記基板の表面に間隙を介して対向する状態で相対的に
    移動させつつ、前記ノズルから前記液状体を前記基板上
    の所定の位置に適宜吐出して前記カラーフィルタを形成
    することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  29. 【請求項29】 基材と、この基材上に流動性を有する
    液状体が吐出されて形成された基材を有するデバイスで
    あって、 前記液状体を吐出する複数のノズルが配列して設けられ
    所定の方向に並べて配置された複数の液滴吐出ヘッド
    が、前記ノズルの配設方向の両端部の所定領域に位置す
    るノズルからは前記液状体を吐出させないようにして、
    前記ノズルを有する一面を前記基材の表面に間隙を介し
    て対向する状態で相対的に移動させつつ、所定のノズル
    から前記基材上の所定の位置に前記液状体が適宜吐出さ
    れて所定の層が形成されたことを特徴とした基材を有す
    るデバイス。
  30. 【請求項30】 請求項1ないし8のいずれかに記載の
    吐出装置を備え、 被吐出物はデバイスの基材であって、 所定の層を前記基材上に形成する工程において前記複数
    の液滴吐出ヘッドから液状体を前記基材上に吐出して所
    定の層を形成することを特徴とした基材を有するデバイ
    スの製造装置。
  31. 【請求項31】 請求項15ないし22のいずれかに記
    載の吐出方法により、被吐出物である基材上に液状体を
    吐出して所定の層を前記基材上に形成することを特徴と
    する基材を有するデバイスの製造方法。
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