JP2003127405A - 液滴吐出ヘッド、その拭取り方法およびこれを備えた電子機器、並びに液晶表示装置の製造方法、有機el装置の製造方法、電子放出装置の製造方法、pdp装置の製造方法、電気泳動表示装置の製造方法、カラーフィルタの製造方法、有機elの製造方法、スペーサ形成方法、金属配線形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成方法および光拡散体形成方法 - Google Patents

液滴吐出ヘッド、その拭取り方法およびこれを備えた電子機器、並びに液晶表示装置の製造方法、有機el装置の製造方法、電子放出装置の製造方法、pdp装置の製造方法、電気泳動表示装置の製造方法、カラーフィルタの製造方法、有機elの製造方法、スペーサ形成方法、金属配線形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成方法および光拡散体形成方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 拭取り部材への引っかかりやつかえを有効に
防ぐことができる液滴吐出ヘッド、その拭取り方法およ
びこれを備えた電子機器を提供することをその課題とす
る。 【解決手段】 液体導入部45と、液体導入部45に連
なるポンプ部48と、ポンプ部48に重ねて設けられノ
ズル口63が形成されたノズル形成プレート49とを備
え、前記ノズル形成プレート49は液滴吐出側から見て
略方形に形成され、前記ノズル形成プレートの49の少
なくとも長辺方向に沿った側面部の少なくとも一方に
は、樹脂62がモールドされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドに代表される液滴吐出ヘッド、その拭取り方法およ
びこれを備えた電子機器、並びに上記液滴吐出ヘッドを
用いた液晶表示装置の製造方法、有機EL装置の製造方
法、電子放出装置の製造方法、PDP装置の製造方法、
電気泳動表示装置の製造方法、カラーフィルタの製造方
法、有機ELの製造方法、スペーサ形成方法、金属配線
形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成方法および光
拡散体形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のプリンタ等に用いられるインクジ
ェットヘッド(液滴吐出ヘッド)では、インク滴の吐出
に伴い、糸引き的に吐出したインクがインクノズルの周
囲に付着することがあり、インク滴の曲がりや吐出不良
の原因となる。このため、特に粘性の高いインクを用い
るインクジェットヘッドでは、そのノズル形成面を定期
的にワイピング(拭取り)するようにしている。インク
ジェットヘッドは、インク室とピエゾ素子等を組み合わ
せたポンプ部と、ポンプ部の液滴吐出面に重ねるように
接着したステンレス製のノズル形成プレートとを有して
おり、このノズル形成プレートに多数のノズル(ノズル
列)が形成されている。したがって、ワイピングでは、
このノズル形成プレートの表面に対して行われる。ワイ
ピングは通常、ゴム製のワイパーブレードを用い、これ
をノズル形成面に押し当てた状態で、ノズル形成面の長
辺方向の端から端まで相対的に移動させ、これに付着し
ているインクをノズル形成面から拭取るようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、液滴吐出ヘ
ッドは、そのノズル列から微小な液滴を精度良く且つ選
択的に吐出することができるため、液晶表示装置や有機
EL表示装置等のカラーフィルタの製造に応用可能であ
ると共に、各種の電子デバイスや光デバイス等の製造装
置への応用も期待されている。このような応用技術を考
慮すると、インクのような比較的粘度の低い液体は元よ
り、樹脂液のような粘度の高い液体も、吐出対象とする
必要が生ずる。このため、ワイピングにあっても、高粘
度の液体を拭取るべくワイパーブレードに代えて、溶剤
を含浸させた布等を用い、強く押し付けて引き取ること
が求められる。かかる場合に、従来のインクジェットヘ
ッド(液滴吐出ヘッド)をそのまま用いると、ヘッド自
体の耐久性が問題となるだけでなく、ワイピングの際
に、ノズル形成プレート(実際には、ポンプ部の圧力室
を構成するシリコンキャビティを含む組立体)の端がワ
イピング用の布等に引っかかってしまう問題が生ずる。
【0004】本発明は、拭取り部材への引っかかりやつ
かえを有効に防ぐことができる液滴吐出ヘッド、その拭
取り方法およびこれを備えた電子機器、並びに上記液滴
吐出ヘッドを用いた液晶表示装置の製造方法、有機EL
装置の製造方法、電子放出装置の製造方法、PDP装置
の製造方法、電気泳動表示装置の製造方法、カラーフィ
ルタの製造方法、有機ELの製造方法、スペーサ形成方
法、金属配線形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成
方法および光拡散体形成方法を提供することをその課題
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の液滴吐出ヘッド
は、液体導入部と、液体導入部に連なるポンプ部と、ポ
ンプ部に重ねて設けられノズル口が形成されたノズル形
成プレートとを備えた液滴吐出ヘッドにおいて、ノズル
形成プレートは液滴吐出側から見て略方形に形成され、
ノズル形成プレートの少なくとも長辺方向に沿った側面
部の少なくとも一方には樹脂がモールドされていること
を特徴とする。
【0006】この構成によれば、ノズル形成プレートの
少なくとも長辺方向に沿った側面部の少なくとも一方
が、樹脂によりモールドされているため、液滴吐出ヘッ
ドの拭取りに際し、これに用いるワイパーブレードの磨
耗やワイピング用の布等の拭取り具の引っかかりを、有
効に防ぐことができる。なお、液滴吐出ヘッドとして
は、圧電素子に電圧を印加しその変形を利用して液滴を
吐出する方式や、ヒーターにより液滴を瞬時に加熱しそ
の蒸発(体積膨張)を利用して液滴を吐出する方式等が
あるが、いずれであってもよい。
【0007】この場合、ノズル形成プレートは、その長
辺方向に沿った側面部の端部がポンプ部の内側に形成さ
れ、樹脂は、ポンプ部の長辺方向に沿った周縁部とノズ
ル形成プレートの長辺方向に沿った側面部との間に形成
される段部にモールドされていることが、好ましい。
【0008】この構成によれば、樹脂が、ポンプ部の長
辺方向に沿った周縁部とノズル形成プレートの長辺方向
に沿った側面部とに亘ってモールドされるため、モール
ド樹脂の付着強度が増し、剥離等を有効に防ぐことがで
きる。
【0009】これらの場合、樹脂は、ノズル形成プレー
トの表面からわずかに突出するようにモールドされてい
ることが、好ましい。
【0010】この構成によれば、ワイピング時における
ワイピング用の布等の引っかかりを、より一層有効に防
ぐことができる。また、液滴吐出ヘッドの組込み作業等
においてこれを単独で扱う場合に、モールド樹脂をノズ
ル(ノズル列)を保護するプロテクタとして機能させる
ことができる。
【0011】この場合、ノズル形成プレートは、液滴吐
出の後に拭取り具によって拭取り処理されるものであ
り、ノズル形成プレートの長辺方向に沿った側面部のう
ちの最初に拭取り具と接する側の側面部に、樹脂がモー
ルドされていることが、好ましい。
【0012】この構成によれば、ノズル形成プレートの
うち、拭取り具と最初に接する部分が引っかかり易いの
で、その部分での引っかかりをモールドにより未然に防
ぐ液滴吐出ヘッドを提供することができる。
【0013】この場合、ノズル形成プレートの長辺方向
に沿った両側面部に、樹脂がモールドされていること、
が好ましい。
【0014】この構成によれば、拭取り具がノズル形成
プレートとの接触を終える部分においてもモールドがな
されているので、ノズル形成プレートの長辺方向の両側
辺にて引っかかりを未然に防ぐ液滴吐出ヘッドを提供す
ることができる。
【0015】本発明の他の液滴吐出ヘッドは、液体導入
部と、液体導入部に連なるポンプ部と、ポンプ部に重ね
て設けられノズル口が形成されたノズル形成プレートと
を備えた液滴吐出ヘッドにおいて、ノズル形成プレート
は液滴吐出側から見て略方形に形成され、ノズル形成プ
レートの少なくとも長辺方向に沿った側面部の少なくと
も一方は面取りされていることを特徴とする。
【0016】この構成によれば、ノズル形成プレートの
長辺方向に沿った周縁部の少なくとも一方は面取りされ
ているため、液滴吐出ヘッドのワイピングに際し、これ
に用いるワイパーブレードの磨耗やワイピング用の布等
の拭取り具の引っかかりを、有効に防ぐことができる。
【0017】この場合、ノズル形成プレートは、液滴吐
出の後に拭取り具によって拭取り処理されるものであ
り、ノズル形成プレートの長辺方向に沿った周縁部のう
ちの最初に拭取り具と接する側の周縁部が、面取りされ
ていることが好ましい。
【0018】この構成によれば、ノズル形成プレートの
うち、拭取り具と最初に接する部分が引っかかり易いの
で、その部分での引っかかりをモールドにより未然に防
ぐ液滴吐出ヘッドを提供することができる。
【0019】この場合、ノズル形成プレートの長辺方向
に沿った両周縁部が面取りされていることが好ましい。
【0020】この構成によれば、拭取り具がノズル形成
プレートとの接触を終える部分においてもモールドがな
されているので、ノズル形成プレートの長辺方向の両側
辺にて引っかかりを未然に防ぐ液滴吐出ヘッドを提供す
ることができる。
【0021】これらの場合、ノズル形成プレートは、ポ
ンプ部の圧力室を構成するキャビティを含んで構成され
ていることが、好ましい。
【0022】この構成によれば、ノズル形成プレート
を、キャビティと共にポンプ部側に接合する組立て形態
の液滴吐出ヘッドの場合、キャビティを含んで樹脂モー
ルドを行うことが合理的である。
【0023】本発明の液滴吐出ヘッドの拭取り方法は、
上記した本発明の液滴吐出ヘッドの拭取り方法であっ
て、ノズル形成プレートの表面にワイピングシートを接
触させ、ワイピングシートを、液滴吐出ヘッドが液滴吐
出対象物に対し相対的に走査される方向に相対的に移動
させて、ノズル形成プレートの表面を拭き取ることを特
徴とする。
【0024】この構成によれば、ワイピングシートの表
面全域でノズル形成プレートを拭き取ることになり、ワ
イピングシートを効率良く使用することができる。
【0025】本発明の電子機器は、上記した本発明の液
滴吐出ヘッドと、液滴吐出ヘッドのノズル形成プレート
の表面をワイピングするワイパー手段とを備えたことを
特徴とする。なお、ここでいう電子機器には、プリンタ
を始めとする液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)
を搭載した各種の電子機器は元より、液滴吐出ヘッドが
適用可能な例えば液晶、有機EL、電子放出(FE
D)、PDP、電気泳動(Eインク)等の表示装置の部
品製造装置の他、各種の電子デバイスや光デバイス等の
製造装置が含まれる。すなわち、この電子機器は、液滴
吐出ヘッドにより、液体や微小なカプセル等をドット状
に吐出することが求められる各種の装置を意味してい
る。
【0026】この構成によれば、ワイパー手段により、
液滴吐出ヘッドのノズル形成プレートの表面を適切に拭
取ることができるため、特に粘性の高い吐出対象液を用
いた場合でも、液滴の曲がりや突出不良を有効に防ぐこ
とができる。
【0027】この場合、ワイパー手段は、ノズル形成プ
レートの表面に接触してこれを拭取るワイピングシート
と、ワイピングシートを巻装したワイピングローラと、
液滴吐出ヘッドとワイピングローラとを拭取り方向に相
対的に移動させる移動手段とを有していることが、好ま
しい。
【0028】この構成によれば、ノズル形成プレートの
表面に付着した吐出対象液を、迅速且つ効率よく拭取る
ことができる。なお、ワイピングシートに溶剤を含浸さ
せておくことが、より好ましい。
【0029】この場合、移動手段による液滴吐出ヘッド
の相対的な移動の方向が、液滴吐出ヘッドが液滴吐出対
象物に対し相対的に走査される方向であることが、好ま
しい。
【0030】この構成によれば、ワイピングシートの表
面全域でノズル形成プレートを拭き取ることになり、ワ
イピングシートを効率良く使用することができる。
【0031】この場合、ワイピングローラは柔軟材で構
成されていることが、好ましい。
【0032】この構成によれば、液滴吐出ヘッドをワイ
ピングシートに対し、十分に押し付けて拭取り動作を行
わせることができ、吐出対象液を確実に拭取ることがで
きる。
【0033】これらの場合、ワイピングローラは、拭取
り方向の相対的移動に対し、逆方向に回転することが、
好ましい。
【0034】この構成によれば、液滴吐出ヘッドとワイ
ピングシートとの間において、十分な摩擦力をもって拭
取り動作を行うことができ、吐出対象液を迅速且つ確実
に拭取ることができる。
【0035】本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記
した本発明の液滴吐出ヘッドを複数用い、カラーフィル
タの基板上に多数のフィルタエレメントを形成する液晶
表示装置の製造方法であって、複数の液滴吐出ヘッドに
各色のフィルタ材料を導入し、複数の液滴吐出ヘッドを
基板に対し相対的に走査し、フィルタ材料を選択的に吐
出して多数のフィルタエレメントを形成することを特徴
とする。
【0036】本発明の有機EL装置の製造方法は、上記
した本発明の液滴吐出ヘッドを複数用い、基板上の多数
の絵素ピクセルにそれぞれEL発光層を形成する有機E
L装置の製造方法であって、複数の液滴吐出ヘッドに各
色の発光材料を導入し、複数の液滴吐出ヘッドを基板に
対し相対的に走査し、発光材料を選択的に吐出して多数
のEL発光層を形成することを特徴とする。
【0037】本発明の電子放出装置の製造方法は、上記
した本発明の液滴吐出ヘッドを複数用い、電極上に多数
の蛍光体を形成する電子放出装置の製造方法であって、
複数の液滴吐出ヘッドに各色の蛍光材料を導入し、複数
の液滴吐出ヘッドを電極に対し相対的に走査し、蛍光材
料を選択的に吐出して多数の蛍光体を形成することを特
徴とする。
【0038】本発明のPDP装置の製造方法は、上記し
た本発明の液滴吐出ヘッドを複数用い、背面基板上の多
数の凹部にそれぞれ蛍光体を形成するPDP装置の製造
方法であって、複数の液滴吐出ヘッドに各色の蛍光材料
を導入し、複数の液滴吐出ヘッドを背面基板に対し相対
的に走査し、蛍光材料を選択的に吐出して多数の蛍光体
を形成することを特徴とする。
【0039】本発明の電気泳動表示装置の製造方法は、
上記した本発明の液滴吐出ヘッドを複数用い、電極上の
多数の凹部に泳動体を形成する電気泳動表示装置の製造
方法であって、複数の液滴吐出ヘッドに各色の泳動体材
料を導入し、複数の液滴吐出ヘッドを電極に対し相対的
に走査し、泳動体材料を選択的に吐出して多数の泳動体
を形成することを特徴とする。
【0040】このように、上記の液滴吐出ヘッドを、液
晶表示装置の製造方法、有機EL(Electronic Lumines
cence)装置の製造方法、電子放出装置の製造方法、P
DP(Plasma Display Panel)装置の製造方法および電
気泳動表示装置の製造方法に適用することにより、各装
置に求められるフィルタ材料や発光材料等を、安定に供
給することができる。なお、液滴吐出ヘッドの走査は、
一般的には主走査および副走査となるが、いわゆる1ラ
インを単一の液滴吐出ヘッドで構成する場合には、副走
査のみとなる。また、電子放出装置には、いわゆるFE
D(Field Emission Display)装置を含む概念である。
【0041】本発明のカラーフィルタの製造方法は、上
記した本発明の液滴吐出ヘッドを複数用い、基板上に多
数のフィルタエレメントを配列して成るカラーフィルタ
を製造するカラーフィルタの製造方法であって、複数の
液滴吐出ヘッドに各色のフィルタ材料を導入し、複数の
液滴吐出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、フィルタ
材料を選択的に吐出して多数のフィルタエレメントを形
成することを特徴とする。この場合、多数のフィルタエ
レメントは、基板上に設けられた凸状のバンク(隔壁と
もいう)により形成した凹部に収容されており、フィル
タエレメントを形成する前に、複数の液滴吐出ヘッドに
バンク材料を導入し、複数の液滴吐出ヘッドを基板に対
し相対的に走査し、バンク材料を選択的に吐出してバン
クを形成することが、好ましい。またこの場合、多数の
フィルタエレメントおよびバンクを被覆するオーバーコ
ート膜が形成されており、フィルタエレメントを形成し
た後に、複数の液滴吐出ヘッドに透光性のコーティング
材料を導入し、複数の液滴吐出ヘッドを基板に対し相対
的に走査し、コーティング材料を選択的に吐出してオー
バーコート膜を形成することが、好ましい。
【0042】本発明の有機ELの製造方法は、上記した
本発明の液滴吐出ヘッドを複数用い、EL発光層を含む
多数の複数の絵素ピクセルを基板上に配列して成る有機
ELの製造方法であって、複数の液滴吐出ヘッドに各色
の発光材料を導入し、複数の液滴吐出ヘッドを基板に対
し相対的に走査し、発光材料を選択的に吐出して多数の
EL発光層を形成することを特徴とする。この場合、多
数のEL発光層は、基板上に設けられた凸状のバンク
(隔壁ともいう)により形成した凹部に収容されてお
り、EL発光層を形成する前に、複数の液滴吐出ヘッド
にバンク材料を導入し、複数の液滴吐出ヘッドを基板に
対し相対的に走査し、バンク材料を選択的に吐出してバ
ンクを形成することが、好ましい。またこの場合、多数
のEL発光層と基板との間には、EL発光層に対応して
多数の画素電極が形成されており、バンクを形成する前
に、複数の液滴吐出ヘッドに液状電極材料を導入し、複
数の液滴吐出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、液状
電極材料を選択的に吐出して多数の画素電極を形成する
ことが、好ましい。さらにこの場合、多数のEL発光層
およびバンクを覆うように対向電極が形成されており、
EL発光層を形成した後に、複数の液滴吐出ヘッドに液
状電極材料を導入し、複数の液滴吐出ヘッドを基板に対
し相対的に走査し、液状電極材料を選択的に吐出して対
向電極を形成することが、好ましい。
【0043】本発明のスペーサ形成方法は、上記した本
発明の液滴吐出ヘッドを複数用い、2枚の基板間に微小
なセルギャップを構成すべく多数の粒子状のスペーサを
形成するスペーサ形成方法であって、複数の液滴吐出ヘ
ッドにスペーサを構成する粒子材料を導入し、複数の液
滴吐出ヘッドを少なくとも一方の基板に対し相対的に走
査し、粒子材料を選択的に吐出して基板上にスペーサを
形成することを特徴とする。
【0044】本発明の金属配線形成方法は、上記した本
発明の液滴吐出ヘッドを複数用い、基板上に金属配線を
形成する金属配線形成方法であって、複数の液滴吐出ヘ
ッドに液状金属材料を導入し、複数の液滴吐出ヘッドを
基板に対し相対的に走査し、液状金属材料を選択的に吐
出して金属配線を形成することを特徴とする。
【0045】本発明のレンズ形成方法は、上記した本発
明の吐出ヘッドを複数用い、基板上に多数のマイクロレ
ンズを形成するレンズ形成方法であって、複数の液滴吐
出ヘッドにレンズ材料を導入し、複数の液滴吐出ヘッド
を基板に対し相対的に走査し、レンズ材料を選択的に吐
出して多数のマイクロレンズを形成することを特徴とす
る。
【0046】本発明のレジスト形成方法は、上記した本
発明の液滴吐出ヘッドを複数用い、基板上に任意形状の
レジストを形成するレジスト形成方法であって、複数の
液滴吐出ヘッドにレジスト材料を導入し、複数の液滴吐
出ヘッドを基板に対し相対的に走査し、レジスト材料を
選択的に吐出してレジストを形成することを特徴とす
る。
【0047】本発明の光拡散体形成方法は、上記した本
発明の液滴吐出ヘッドを複数用い、基板上に多数の光拡
散体を形成する光拡散体形成方法であって、複数の液滴
吐出ヘッドに光拡散材料を導入し、複数の液滴吐出ヘッ
ドを基板に対し相対的に走査し、光拡散材料を選択的に
吐出して多数の光拡散体を形成することを特徴とする。
【0048】このように、上記の液滴吐出ヘッドを、カ
ラーフィルタの製造方法、有機ELの製造方法、スペー
サ形成方法、金属配線形成方法、レンズ形成方法、レジ
スト形成方法および光拡散体形成方法に適用することに
より、各電子デバイスや各光デバイスに求められるフィ
ルタ材料や発光材料等を、安定に供給することができ
る。なお、上記の「バンク」の語は、側面が傾斜面であ
るか垂直面であるか等を問わず、突出形状の側壁を有す
る隔壁およびリブ等を含む概念である。すなわち、「バ
ンク」は、基板から見て相対的に凸となる部分をいう。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
発明の実施形態について説明する。インクジェットプリ
ンタのインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)は、微
小なインク滴(液滴)をドット状に精度良く吐出するこ
とができることから、例えば液滴(吐出対象液)に特殊
なインクや感光性の樹脂等を用いることにより、各種部
品の製造分野への応用が期待されている。また、係る応
用技術では、粘性の高い吐出対象液等の液滴吐出ヘッド
の耐久性に大きな影響を与えるものも想定され、複数の
液滴吐出ヘッドをキャリッジに精度良く組み込んだヘッ
ドユニットを、随時供給可能とすることが必要となる。
【0050】本実施形態のヘッドユニットの組立装置
は、例えば液晶表示装置等のフラットディスプレイに組
み込まれるカラーフィルタの製造装置(以下、「描画装
置」という)に併設され、これに随時ヘッドユニットを
供給可能とするものである。この描画装置では、カラー
フィルタのフィルタエレメントに、R.G.Bのフィル
タ材料を液滴として吐出する複数の液滴吐出ヘッドを備
えており、ヘッドユニットの組立装置は、この複数の液
滴吐出ヘッドをキャリッジに精度良く組み込んでヘッド
ユニットを組み立て、これを描画装置に適宜供給できる
ようにしている。
【0051】この場合のヘッドユニットの組立手順は、
先ず各液滴吐出ヘッドをヘッド保持部材に位置決め状態
で個々に組み付け、これを単一のキャリッジに仮装着
し、次いでキャリッジに対し各液滴吐出ヘッドを位置決
めした後、仮固定し、最後に本固定するものである。そ
して、液滴吐出ヘッドのヘッド保持部材への組付け、キ
ャリッジへの仮装着および本固定は、外工程として手作
業により行われる一方、キャリッジに複数の液滴吐出ヘ
ッドを位置決めし且つ仮固定する作業は、実施形態の組
立装置で行われる。
【0052】そこで、本実施形態では、先ずこの組立装
置で扱うヘッドユニットと、その構成要素である液滴吐
出ヘッド、ヘッド保持部材およびキャリッジについて説
明する。また、この説明に相前後して、ヘッドユニット
と上記の描画装置との関係、治具を用いた液滴吐出ヘッ
ドのヘッド保持部材への組付方法、およびヘッドユニッ
トの位置決め基準となるアライメントマスクについて説
明する。その後、ヘッドユニットの組立装置について詳
細に説明することとする。そして、最後に、このヘッド
ユニットを、いわゆるフラットディスプレイの製造方法
に適用した例について説明する。
【0053】図1、図2および図3は、ヘッドユニット
の構造図である。同図に示すように、ヘッドユニット1
は、キャリッジ2と、キャリッジ2に搭載した複数個
(12個)の液滴吐出ヘッド3と、各液滴吐出ヘッド3
をキャリッジ2に個々に取り付けるための複数個(12
個)のヘッド保持部材4とを備えている。12個の液滴
吐出ヘッド3は、6個づつ左右に二分され、主走査方向
に対し所定の角度傾けて配設されている。また、各6個
の液滴吐出ヘッド3は、副走査方向に対し相互に位置ず
れして配設され、12個の液滴吐出ヘッド3の全吐出ノ
ズル57(後述する)が副走査方向において連続する
(一部重複)ようになっている。すなわち、実施形態の
ヘッド配列は、キャリッジ2上において、同一方向に傾
けて配置した6個の液滴吐出ヘッド3を2列としてもの
であり、且つ各ヘッド列間において液滴吐出ヘッド3が
相互に180°回転した配置となっている。もっとも、
この配列パターンは一例であり、例えば、各ヘッド列に
おける隣接する滴吐出ヘッド3同士を90°の角度を持
って配置(隣接ヘッド同士が「ハ」字状)したり、各ヘ
ッド列間における滴吐出ヘッド3を90°の角度を持っ
て配置(列間ヘッド同士が「ハ」字状)したりすること
は可能である。いずれにしても、12個の液滴吐出ヘッ
ド3の全吐出ノズル57によるドットが副走査方向にお
いて連続していればよい。また、各種の基板に対し液滴
吐出ヘッド3を専用部品とすれば、液滴吐出ヘッド3を
あえて傾けてセットする必要は無く、千鳥状や階段状に
配設すれば足りる。さらにいえば、所定長さのノズル列
(ドット列)を構成できる限り、これを単一の液滴吐出
ヘッド3で構成してもよいし複数の液滴吐出ヘッド3で
構成してもよい。すなわち、液滴吐出ヘッド3の個数や
列数、さらに配列パターンは任意である。
【0054】キャリッジ2は、一部が切り欠かれた略方
形の本体プレート11と、本体プレート11の長辺方向
の中間位置に設けた左右一対の基準ピン12,12と、
本体プレート11の両長辺部分に取り付けた左右一対の
支持部材13,13と、各支持部材13の端部に設けた
左右一対のハンドル14,14とを有している。左右の
ハンドル14,14は、例えば組み立てたヘッドユニッ
ト1を上記の描画装置Bに載せ込む場合に、ヘッドユニ
ット1を手持ちするための部位となる。また、左右の支
持部材13,13は、キャリッジ2を組立装置Aや描画
装置Bのセット部に固定するときの部位となる(いずれ
も詳細は後述する)。
【0055】さらに、キャリッジ2には、二分された液
滴吐出ヘッド群3Sの上側に位置して、これら液滴吐出
ヘッド3に接続される左右一対の配管接続アッセンブリ
15,15および左右一対の配線接続アッセンブリ1
6,16が設けられている。各配管接続アッセンブリ1
5は、描画装置Bのフィルタ材料供給系に配管接続さ
れ、同様に各配線接続アッセンブリ16は、描画装置B
の制御系に配線接続されるようになっている。なお、図
1は、一方(左側)の配管接続アッセンブリ15を省略
して、描かれている。
【0056】本体プレート11は、ステンレス等の厚板
で構成され、左右に各6個の液滴吐出ヘッド3を取り付
けるための一対の装着開口18,18が形成されると共
に、適宜位置に重量を軽減するための複数の抜き開口1
9が形成されている。各装着開口18は、6個の液滴吐
出ヘッド3を取り付ける開口部位18aが連続したもの
であり、6個の液滴吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド群3
S)3の並びに倣って、その軸線が本体プレート11の
軸線に対しわずかに傾いている。
【0057】各支持部材13は、厚手のステンレス板等
で構成され、これを固定するための2つの固定孔(ばか
孔)21,21および2つのボルト孔22,22が形成
されると共に、これら固定孔21,21およびボルト孔
22,22間に位置決め用のピンが挿入されるピン孔2
3が形成されている。詳細は後述するが、組立装置Aに
ヘッドユニット1をセットするときには、ピン孔23を
用いて位置決めされると共に2つの固定孔21,21を
用いてねじ止め固定され、同様に描画装置Bにヘッドユ
ニット1をセットするときには、ピン孔23を用いて位
置決めされると共に2つのボルト孔22,22を用いて
ねじ止め固定される。
【0058】左右一対の基準ピン12,12は、画像認
識を前提として、キャリッジ2をX軸、Y軸およびθ軸
方向に位置決め(位置認識)するための基準となるもの
であり、本体プレート11の裏面に突出するように取り
付けられている。図4に示すように、各基準ピン12
は、円柱状のピン本体25と、ピン本体25の先端面の
中央部に形成した凹状、具体的には孔状の基準マーク2
6とで構成されている。ピン本体25は、キャリッジ2
に圧入するための基部圧入部27と、基部圧入部27に
連なる胴部28と、胴部28の先端に突出形成したマー
ク形成部29とから成り、このマーク形成部29の先端
面29aに基準マーク26が形成されている。
【0059】マーク形成部29の先端面29aは鏡面加
工されており、この先端面29aの中心位置に基準マー
ク26となる小孔が穿孔されている。小孔(基準マー
ク)26は、例えば直径0.3mm程度のものであり、
基部圧入部27から胴部28にかけてその軸心部分に形
成した軸心孔30に連通している。この場合、基準ピン
12は、小孔26を穿孔した後、熱処理(イオン窒化)
し、マーク形成部29の先端面29aを、鏡面仕上げし
て、形成される。鏡面仕上げの例としては、研磨工具と
先端面29aの間に微細な砥粒を介在させて磨くラップ
仕上げであるが、これに限定されるものではない。
【0060】このように、簡単なプロセスによって先端
面29aが白色で小孔の基準マーク26が暗色に認識カ
メラで撮像することができるため、キャリッジ2のアラ
イメント精度を向上させることができる。なお、基準ピ
ン12は、断面を円柱状として説明したが、楕円状で
も、多角形状でも構わない。さらに、小孔の基準マーク
26も、小孔に限定されるものではなく、充分なコント
ラストが得られるような溝を持つ凹形状であればよく、
その凹の平面形状も円形に限定されるものではない。
【0061】詳細は後述するが、組立装置Aおよび描画
装置Bに搭載した認識カメラ353は、基準マーク26
を形成した基準ピン12の先端面29aを、視野内に捕
らえて画像認識(パターン認識)を行う。このため、認
識カメラ353によるパターン認識では、鏡面仕上げの
先端面29aが明色で、その先端面29aの略中央部に
形成された凹形状の基準マーク26が暗色で認識され、
十分なコントラストを持って基準マーク26が画像認識
される。したがって、基準マーク26を精度良く認識す
ることができ、認識ミスを確実に防ぐことができる。
【0062】このようにして形成された基準ピン12
は、その先端面29aを下向きにしてキャリッジ(本体
プレート11)2に形成した取付用の孔部分に打ち込む
ようにして圧入される。キャリッジ2に圧入された基準
ピン12は、キャリッジ2から突出した液滴吐出ヘッド
3と略同一高さとなるように、本体プレート11の裏面
から突出している。すなわち、基準ピン12の画像認識
面となる先端面29aと、液滴吐出ヘッド3の画像認識
面となるノズル形成面(図3参照)52とが、略同一平
面内に位置するようになっている。
【0063】これにより、認識カメラ353で、両基準
ピン12,12に続いて各液滴吐出ヘッド3の吐出ノズ
ル57を検出する場合に、その焦点位置を変更(認識カ
メラ353の上下動)する必要が無く、且つ画像認識の
ための認識カメラ353の相対的移動に際し、認識カメ
ラ353が他の部品等に干渉するのを有効に防ぐことが
できる。なお、一対の基準ピン12,12は、本体プレ
ート11の長辺方向の略中間位置に設けることが好まし
いが、相互に離間している限り他の位置に設けてもよ
い。
【0064】図1、図2および図3に示すように、左右
のハンドル14,14は、重量のある(7kg程度)ヘ
ッドユニット1を手持ちするためのものであり、各ハン
ドル14は、握り部分となるハンドル本体32と、ハン
ドル本体32の下端から直角に延びるアーム部33とで
「L」字状に形成されている。ハンドル本体32は、そ
の上端部が滑止め用の太径部34となっている。また、
ハンドル本体32の外周面には、滑止め用のローレット
加工が施されている。なお、本実施形態では、アヤ目の
ローレット加工を採用している(図2および図3参照)
が、スジ目であってもよい。
【0065】アーム部33は水平に延在し、その先端部
でキャリッジ2の支持部材13に着座するようにしてね
じ止めされている。すなわち、各ハンドル14は、キャ
リッジ2に着脱自在に取り付けられている。このよう
に、左右のハンドル14,14は、キャリッジ(本体プ
レート11)2の長辺方向の端部からはみ出した位置、
すなわち液滴吐出ヘッド3から離れた位置に、立ち上が
るようにして設けられている。
【0066】このため、両ハンドル14,14を把持し
てキャリッジ(ヘッドユニット1)2を持ち上げると、
力のバランスにより、キャリッジ2は略水平姿勢を維持
したまま持ち上げられることになる。また、運搬作業な
どにおいて、ハンドル14を握った手が液滴吐出ヘッド
3に触れるなどの支障を生ずることがない。なお、詳細
は後述するが、このハンドル14は、ヘッドユニット1
の運搬は元より、ヘッドユニット1の描画装置Bへのセ
ット作業に特に有用となる(詳細は後述する)。
【0067】各配管接続アッセンブリ15は、各液滴吐
出ヘッド群3Sの上側に配設されており、本体プレート
11の長辺方向の両端部に立設した一対のスペーサ3
6,36と、一対のスペーサ36,36間に渡した押さ
えプレート37と、押さえプレート37に搭載した6組
の配管アダプタ38とで構成されている。6組の配管ア
ダプタ38は、その下端のヘッド側接続部分をわずかに
突出するようにして、それぞれ押さえプレート37に固
着されている。
【0068】詳細は後述するが、液滴吐出ヘッド3はい
わゆる2連のものであり、6組の配管アダプタ38は、
それぞれ2連の配管接続部材17を介して液滴吐出ヘッ
ド3に接続される。すなわち、各液滴吐出ヘッド3に配
管接続部材17を嵌合接続する一方、6組の配管アダプ
タ38を搭載した押さえプレート37を両スペーサ3
6,36にねじ止めすることで、6組の配管アダプタ3
8が、それぞれ配管接続部材17を介して液滴吐出ヘッ
ド3に接続される。そして、各配管アダプタ38の流入
側には、描画装置Bにセットする際にそのフィルタ材料
供給系にワンタッチで配管接続される(詳細は後述す
る)。
【0069】同様に、各配線接続アッセンブリ16は、
キャリッジ2の左右の端部に立設した3個の屈曲支持部
材40,40,40と、屈曲支持部材40の上端に固定
したコネクタベース41と、コネクタベース41上に取
り付けた配線コネクタ43付きの4つのヘッド中継基板
42とで構成されている。4つのヘッド中継基板42
は、それぞれフレキシブルフラットケーブル(図示省
略)を介して、後述する各液滴吐出ヘッド3の2連のヘ
ッド基板47に接続されている。そして、各ヘッド中継
基板42には、描画装置Bにセットする際にその制御系
ケーブルの配線プラグにより配線接続される(詳細は後
述する)。
【0070】なお、図2にのみ示すように、このヘッド
ユニット1には更に、両配線接続アッセンブリ16を覆
う中継基板カバー24が設けられている。中継基板カバ
ー24は、各配線接続アッセンブリ16の側面から直上
部を覆う一対の側面カバー24aと、一対の側面カバー
24a間に渡した上面カバー24bとで構成されてお
り、このうち上面カバー24bは、ヘッドユニット1を
描画装置Bにセットした後に取り付けるようになってい
る。また、詳細は後述するが、ヘッドユニット1を組立
装置Aにセットする段階では、描画装置Bにセットする
場合と異なり、中継基板カバー24は元より両アッセン
ブリ15,16も組み付けておかないものとする。
【0071】次に、図5ないし図8を用いて液滴吐出ヘ
ッド3について説明する。この液滴吐出ヘッド3は、い
わゆる2連のものであり、2連の接続針46を有する液
体導入部45と、液体導入部45の側方に連なる2連の
ヘッド基板47と、液体導入部45に下方に連なる2連
のポンプ部48と、ポンプ部48に連なるノズル形成プ
レート49とを備えている。液体導入部45には、上記
の配管接続部材17が接続され、ヘッド基板47には、
上記のフレキシブルフラットケーブルが接続されてい
る。一方、このポンプ部48とノズル形成プレート49
とにより、キャリッジ2の裏面側に突出する方形のヘッ
ド本体50が構成されている。また、ノズル形成プレー
ト49のノズル形成面52には、2列のノズル列53,
53が形成されている(図6参照)。
【0072】図6および図7に示すように、ポンプ部4
8は、ノズル数に対応する圧力室55と圧電素子56と
を有し、各圧力室55は、対応する吐出ノズル57に連
通している。また、ポンプ部48の基部側、すなわちヘ
ッド本体50の基部側は、液体導入部45を受けるべく
方形フランジ状に形成され、このフランジ部58には、
液滴吐出ヘッド3をヘッド保持部材4に固定する小ねじ
用の一対のねじ孔(雌ねじ)59,59が形成されてい
る。この一対のねじ孔59,59は、両長辺部分に位置
し、且つノズル形成面52の中心に対し点対称となるよ
うに配設されている。詳細は後述するが、ヘッド保持部
材4を貫通してフランジ部58に螺合した2本の小ねじ
73,73により、液滴吐出ヘッド3がヘッド保持部材
4に固定される(図9参照)。
【0073】ノズル形成プレート49は、ステンレス板
等で形成され、ポンプ部48の吐出側端面(液滴吐出
面)に接着されている。より具体的には、図6および図
7(a)に模式的に示すように、ポンプ部48は、上記
の圧電素子56を収容した機構部48aと、樹脂フィル
ム48bを介して、ノズル形成プレート49と共にこの
機構部48aに接合されるシリコンキャビティ48cと
を有している。すなわち、ノズル形成プレート49は、
シリコンキャビティ48cに接着され、この状態で樹脂
フィルム48bを介して、機構部48aの接合面48d
に接合され、上記の圧力室55を構成している。したが
って、ヘッド本体50において組立方法を勘案すると、
上記の樹脂フィルム48b、シリコンキャビティ48c
およびノズル形成プレート(後述するメッキ層49aを
含む)49は、ポンプ部48の機構部48aに対し、圧
力室組立体60を構成している。そして、機構部48a
の接合面48dは、長方形に形成される一方、ノズル形
成プレート49を含む圧力室組立体60は、これより幾
分小さい相似形に形成されており、圧力室組立体60
は、接合面48dと略同心となるように重ねて接合され
ている。
【0074】このため、圧力室組立体60の四周と機構
部48aの接合面48dの四周縁部との間には、四周に
亘って接合のためのクリアランスとしての段部61が構
成され、この段部61には樹脂62がモールドされてい
る。すなわち、接合面48dの端縁(周縁部)と圧力室
組立体60の端面(側面部)とで構成される段部61
は、これを埋めるように樹脂62でモールドされてい
る。したがって、ヘッド本体50の下端は、この樹脂6
2により四周が面取りされた形態になっている。
【0075】詳細は後述するが、この樹脂62によるモ
ールドにより、ワイピングの際にヘッド本体50がワイ
ピングシート131につかえるのを防止している。この
場合、液滴吐出ヘッド3は水平面内において幾分傾いて
キャリッジ2に保持されているものの、ヘッド本体50
に対しワイピングシート131は、X軸方向から拭取り
動作する(図17参照)。したがって、上記の四周に亘
るモールドの樹脂62は、最低限拭取りを開始する側の
長辺部分にのみ、或いは両長辺部分にのみに設けられて
いればよい。また、後述する面取り加工でも同様であ
る。なお、図7(b)に示すように、樹脂62をノズル
形成プレート49から前方に幾分突出(図示のt寸法)
するようにモールドし、樹脂62に、吐出ノズル57を
保護するプロテクタの機能を持たせることも可能であ
る。また、図7(c)に示すように、機構部48aの接
合面48dと圧力室組立体60とを同一形状とし、樹脂
62のモールドに代えて、圧力室組立体60の端縁を面
取り加工するようにしてもよい。
【0076】一方、ノズル形成プレート49には、2本
のノズル列53,53が相互に平行に列設されており、
各ノズル列53は、等ピッチで並べた180個(図示で
は模式的に表している)の吐出ノズル57で構成されて
いる。すなわち、ヘッド本体50のノズル形成面52に
は、その中心線を挟んで2本のノズル列53,53が左
右対称に配設されている。そして、各吐出ノズル57の
ノズル口63は、撥水性(撥液性)のメッキ層49aを
形成した円形窪み部64の奥に開口している。
【0077】なお、図6中の符号65,65は、液滴吐
出ヘッド3を位置認識するための2つのノズル基準マー
クである。後述するように、本実施形態では液滴吐出ヘ
ッド3の位置認識を、いずれか一方のノズル列53にお
ける最外端の2つの吐出ノズル57a,57aを画像認
識(パターン認識)することで行われる。ところが、吐
出対象液によっては、吐出ノズル(ノズル口63)57
に形成されるメニスカスの形態が一定しない場合があり
(図6(b)中の仮想線参照)、パターン認識において
認識不能(NG)となるおそれがある。
【0078】そこで、本実施形態では、上記最外端の2
つの吐出ノズル57a,57aの近傍に、2つのノズル
基準マーク65,65を形成するようにしている。すな
わち、ノズル形成面52において、2つの吐出ノズル5
7a,57aを平行移動した位置、より厳密にはノズル
列53を平行移動(必ずしもノズル列53に直交する方
向でなくてもよい)したときの両吐出ノズル57a,5
7aに対応する位置に、レーザーエッチングなどにより
2つのノズル基準マーク65,65が形成されている。
2つの吐出ノズル57a,57aに対し2つのノズル基
準マーク65,65は位置保証されており、2つの吐出
ノズル57a,57aにおける画像認識が不安定な場合
には、この2つのノズル基準マーク65,65を用いて
画像認識を行うようにする。なお、2つのノズル基準マ
ーク65,65は、2つの吐出ノズル(厳密には離間し
た任意の2つの吐出ノズル57,57で可)57a,5
7aに対し位置保証されている限り、且つ十分に離間し
ている限り、ノズル形成面52のいずれの位置に設けて
もよい。
【0079】このように構成された液滴吐出ヘッド3
は、そのヘッド本体50を、キャリッジ2に形成した装
着開口18からキャリッジ2の裏面側に突出させ、装着
開口18の縁部にあてがったヘッド保持部材4に上記の
フランジ部58の部分でねじ止め固定される。また、ヘ
ッド保持部材4は、キャリッジ2に接着により仮固定さ
れ、その後、機械的な固定手段を使って本固定される。
【0080】次に、図8および図9を参照して、ヘッド
保持部材4について説明する。ヘッド保持部材4は、液
滴吐出ヘッド3をキャリッジ2に安定に取り付けるため
の媒介金具であり、ステンレス等で構成された略長方形
の平板状に形成されている。ヘッド保持部材4には、そ
の中央に液滴吐出ヘッド3のヘッド本体50が挿通する
方形の挿通開口71が形成されている。この場合、ヘッ
ド保持部材4は、その長辺方向の両端部で装着開口(開
口部位18a)18を跨ぐようにしてキャリッジ2の裏
面側にセットされ、これに対し液滴吐出ヘッド3は、そ
のヘッド本体50を挿通開口71に挿通すようにしてキ
ャリッジ2の表側にセットされる(図5参照)。
【0081】ヘッド保持部材4の挿通開口71の周囲に
は、上記フランジ部58の2つのねじ孔59,59に対
応する2つの貫通孔72,72および2本の小ねじ7
3,73と、2つの突出位置規制ピン74,74が配設
されている。2つの貫通孔72,72は、それぞれ装着
開口18側に突出する2つのボス部75,75に形成さ
れている。この場合、各ボス部75は、ヘッド保持部材
4に圧入した筒状のカラーで構成されている。この2つ
のボス部75,75と2つの突出位置規制ピン74,7
4とは、いずれも挿通開口71の中心に対し点対称位置
に配設されており、これらボス部75,75と突出位置
規制ピン74,74がヘッド本体50のフランジ部58
に当接することにより、液滴吐出ヘッド3のキャリッジ
2からの吐出寸法が規制されるようになっている。
【0082】また、挿通開口71の中心線上において、
挿通開口71の外側には2つの係合孔76,76が形成
されている。この2つの係合孔76,76は、後述する
液滴吐出ヘッド3の組付治具Cが装着される部位である
と同時に、組立装置Aにおける位置補正用の係合ピン3
43,343が係合される部位でもある。この場合、組
付治具Cの装着や係合ピン343の係合が無理なく為さ
れるように、2つの係合孔76,76は、一方が円形
に、他方が上記中心線方向に長い長円形に形成されてい
る。
【0083】さらに、挿通開口71の中心線上におい
て、ヘッド保持部材4の両端部には、それぞれ2つの接
着剤注入孔77,77が、挿通開口71を挟んで対称位
置に形成されている。各接着剤注入孔77はヘッド保持
部材4の横断方向に延びる長孔となっており、この長孔
のキャリッジ2側の端部は、面取りされている(図8参
照)。各2つの接着剤注入孔77,77が形成されたヘ
ッド保持部材4の両端部は、ヘッド保持部材4をキャリ
ッジ2に接着するための接着部位78,78となってお
り、各接着剤注入孔77から注入された接着剤は、毛細
管現象によりキャリッジ2と接着部位78,78との界
面部分に広がって、塗着される。
【0084】この場合、一方の端部の外側(内側)に形
成した接着剤注入孔77a(77b)と他方の端部の内
側(外側)に形成した接着剤注入孔77a(77b)と
は、それぞれ対となっている。詳細は後述するが、組立
装置Aは2本の接着剤注入ノズル387,387を有し
ており、2本の接着剤注入ノズル387,387は、対
となる一方の2つの接着剤注入孔77a,77aに同時
に挿入されて接着剤を注入すると共に、上記中心線方向
に移動した後、他方の2つの不接着剤注入孔77b,7
7bに同時に挿入されて接着剤を注入する。
【0085】なお、図中の符号79,79は、ヘッド保
持部材4をキャリッジ2に仮装着するときに使用する
(詳細は後述する)一対の締結孔であり、この一対の締
結孔79,79は、それぞれ接着剤注入孔77,77の
近傍であって、挿通開口71の中心に対し点対称位置に
形成されている。また、キャリッジ2の開口部位18a
には、この一対の締結孔79,79に対応する一対の仮
締め用ねじ孔20,20が形成されている(図11参
照)。
【0086】ところで、一対の基準ピン12,12を介
して位置決めされるキャリッジ2に対し、各液滴吐出ヘ
ッド3は、その出力端であるノズル列(吐出ノズル5
7)53を基準に、X軸、Y軸およびθ軸方向に位置決
め(位置認識)される。より具体的には、2つのノズル
列53,53は、製造段階で相互の位置精度が保証され
ているため、いずれか一方のノズル列53の最外端に位
置する2つの吐出ノズル57a,57aを位置決め基準
とし、これを認識するようにしている。また、液滴吐出
ヘッド3のヘッド本体50における先端部の四辺(厳密
には、ポンプ部48の数ミリ幅に亘る先端部の四辺)
も、製造段階で相互の位置精度が保証されている。
【0087】一方、液滴吐出ヘッド3は、ヘッド保持部
材4を介してキャリッジ2に固定する形態である。そこ
で、本実施形態では、組付治具Cを用い、上記ヘッド本
体50の先端部四辺を基準にして、液滴吐出ヘッド3を
ヘッド保持部材4に位置決めし、ねじ止め固定の後、上
記2つの吐出ノズル57a,57aを基準にして、ヘッ
ド保持部材4付き液滴吐出ヘッド3を位置決めし、仮固
定するようにしている。すなわち、液滴吐出ヘッド3
は、組付治具Cを用いた手作業により、いったんヘッド
保持部材4に仮位置決めされ、続く組立装置Aでの画像
認識(吐出ノズル57a,57aを認識)を経て、本位
置決めされる。
【0088】実施形態の組立装置Aでは、位置認識のス
ピードアップを図るため、上記2つの吐出ノズル57
a,57aを、固定的に設けた2つの認識カメラ35
3,353で同時に認識する、すなわち2つの認識カメ
ラ353,353が同時に視野内に捕らえるようにして
いる。このため、組付治具Cを用いた液滴吐出ヘッド3
の仮位置決めは、本位置決めの段階で、設定した位置デ
ータに基づいて、2つの認識カメラ353,353を上
記の2つの吐出ノズル57a,57aに臨ませたとき
に、いずれも視野から外れることのないようにするもの
である。
【0089】ここで、図9および図10を参照して、液
滴吐出ヘッド3の組付治具Cについて説明すると共に、
この組付治具Cを用いて液滴吐出ヘッド3をヘッド保持
部材4に組み付ける組付方法について説明する。図10
に示すように、組付治具Cは、液滴吐出ヘッド3のヘッ
ド本体50を位置決めする治具本体81と、治具本体8
1をヘッド保持部材4に位置決め状態で装着する一対の
装着ピン82,82とで構成されている。
【0090】治具本体81は、縦辺部84と、縦辺部8
4の両端から直角に延びる一対の横辺部85,85と
で、略「C」字状に一体に形成されている。一方、一対
の装着ピン82,82は、それぞれ横辺部85,85の
裏面側から突出しており、この一対の装着ピン82,8
2をヘッド保持部材4の係合孔76,76に嵌合させる
ことで、治具本体81がヘッド保持部材4に装着され
る。
【0091】縦辺部84の内側から一方の横辺部85の
内側に亘る部位には、略「L」字状の位置決め部86が
形成され、この位置決め部86にヘッド本体50の一方
の長辺および短辺を当接させることで、液滴吐出ヘッド
3がヘッド保持部材4に位置決めされるようになってい
る。位置決め部86は、表側を他の部分と面一として薄
肉に形成され、且つコーナー部分86aが半円状に窪入
形成されている。また、治具本体81は、これをヘッド
保持部材4に装着した状態で、その表面と液滴吐出ヘッ
ド3のノズル形成面52とが、ほぼ面一(同レベル)と
になるように、その厚みが設計されている。
【0092】これにより、ヘッド本体50はその突出方
向の先端部が、組付治具Cの位置決め部86に当接して
位置決めされるようになっている。すなわち、製造段階
で、ノズル列53に対し位置精度が保証されたヘッド本
体50における先端部の四辺のうち隣接する2つの辺
を、組付治具Cの位置決め部86に突き当てることで、
液滴吐出ヘッド3がヘッド保持部材4に位置決めされる
ようになっている。
【0093】一方、一対の装着ピン82,82は、位置
決め部86に突き当てたヘッド本体50の中心線に合致
するように配設されている。より具体的には、位置決め
部86の長辺部位86bは、一対の装着ピン82,82
を結ぶ直線と平行に形成され、且つその離間寸法は、ヘ
ッド本体50の長辺位置に合わせて管理されると共に、
ヘッド本体50の短辺の1/2の寸法に形成されてい
る。また、位置決め部86の短辺部位86cは、長辺部
位86bに直角に形成され、且つ短辺部位86c側に位
置する装着ピン82との離間寸法は、ヘッド本体50の
短辺位置に合わせて管理されている。
【0094】これにより、組付治具Cは、図9の状態か
ら180°回転した状態で、ヘッド保持部材4に装着し
ても、特段の支障を生ずることなく、液滴吐出ヘッド3
を位置決めすることができる。すなわち、実施形態の組
付治具Cは、その平面形状が左右対称ではないが、いわ
ゆる右勝手・左勝手のない構造となっている。
【0095】次に、図9、図11および図12を参照し
て、上記の組付治具Cを用いた、液滴吐出ヘッド3のヘ
ッド保持部材4への組付方法について説明する。この組
付作業は、組立装置Aの外工程として手作業で行われ
る。先ず、キャリッジ(厳密には本体プレート11)2
の表側の周縁部に4本の支持脚88,88,88,88
をねじ止めする。次いで、キャリッジ2を上下反転さ
せ、キャリッジ2を支持脚88により浮いて状態にセッ
トする。なお、図示では省略したが、この状態でキャリ
ッジ2に、上記一対の支持部材13,13および一対の
基準ピン12,12を取り付けておくことが、好まし
い。
【0096】次に、ヘッド本体50を上向きにした液滴
吐出ヘッド3を、キャリッジ2の下側から装着開口18
に挿入する。ここで、キャリッジ2の上側からヘッド保
持部材4の挿通開口71をヘッド本体50に位置合わせ
し嵌め入れるようにして、ヘッド保持部材4をキャリッ
ジ2上にセットする。ヘッド保持部材4をセットした
ら、上側からヘッド保持部材4に組付治具Cを装着する
と共に、ヘッド保持部材4の位置決め部86に、これに
対峙するヘッド本体50の2辺を押し付ける。なお、組
付治具Cを複数個用意しておいて、これを予めヘッド保
持部材4に装着しておいてから、作業を開始してもよ
い。
【0097】続いて、上記の押付け状態を維持しつつ、
上側から2本の小ねじ73,73を、ヘッド保持部材4
を貫通して液滴吐出ヘッド3のフランジ部58にそれぞ
れ螺合し、液滴吐出ヘッド3をヘッド保持部材4に固定
する。次に、2つの認識カメラ353,353の視野
が、2つの吐出ノズル75a,75aから外れないよう
にする手段として、上記一対の締結孔79,79からキ
ャリッジ2の仮締め用ねじ孔20,20に、それぞれ固
定ねじ89,89を仮締め状態で螺合しておく(図9参
照)。
【0098】これにより、固定ねじ89と締結孔79の
寸法交差の範囲において、キャリッジ2に対する液滴吐
出ヘッド3の位置合わせが可能となると共に、2つの認
識カメラ353,353の視野が、2つの吐出ノズル7
5a,75aから外れることがなくなる。このようにし
て、液滴吐出ヘッド3のヘッド保持部材4への位置決め
および固定を順に繰り返すことで、12個の液滴吐出ヘ
ッド3が個々にヘッド保持部4に組み付けられる。最後
に、ヘッド保持部材4から組付治具Cを引き抜くと共に
4本の支持脚88を取り外して、作業を完了する。
【0099】以上のようにして、キャリッジ2を挟ん
で、12個の液滴吐出ヘッド3が12個のヘッド保持部
4に組み付けられるが、この状態では、12個の液滴吐
出ヘッド3はキャリッジ2に固定されておらず、吊り下
げられた状態となっている。すなわち、ヘッド保持部4
付きの12個の液滴吐出ヘッド3は、キャリッジ2に対
し、固定ねじ89と締結孔79の寸法交差範囲内で微小
移動可能に、仮装着されている。なお、この固定ねじ8
9は捨てねじであり、組立装置Aにおいて、キャリッジ
2にヘッド保持部4が接着された(仮固定)後に、取り
外される。すなわち、実施形態では、ヘッド保持部4の
キャリッジ2へのねじによる直接的な本固定は行わない
(別部材による押圧固定とする)。
【0100】そして、キャリッジ2に、ヘッド保持部材
4付きの12個の液滴吐出ヘッド3が仮装着されたヘッ
ドユニット1は、組立装置Aに導入され、上下反転姿勢
のままこれにセットされる。なお、組立装置Aに導入さ
れるヘッドユニット1は、上記の主構成部品に一対の支
持部材13,13および基準ピン12,12を組み込ん
だものとなり、描画装置Bに導入されるヘッドユニット
1は、これに更にハンドル14を始め、両アッセンブリ
15,16等を組み込んだものとなる。
【0101】ここで、描画装置Bについて簡単に説明す
ると共に、一対のハンドル14,14を利用してヘッド
ユニット1を描画装置Bに載せ込むヘッドユニット1の
セット方法について説明する。また、液滴吐出ヘッド3
のヘッド本体50の構造に関連して、描画装置Bのワイ
ピング装置についても簡単に説明する。
【0102】図13は描画装置Bを模式的に表した概念
図であり、同図に示すように、描画装置Bは、ヘッドユ
ニット1を搭載しこれをY軸方向およびθ軸方向に移動
させるヘッド移動部101と、ヘッド移動部101に対
峙しカラーフィルタ等の基板102をX軸方向に移動さ
せる基板移動部103と、ヘッドユニット1の液滴吐出
ヘッド3を保全するメンテナンス部104とを備えてい
る。ヘッド移動部101は、これに搭載したヘッドユニ
ット1を、基板移動部103を挟んでユニット導入部1
05とメンテナンス部104との間で移動させる。
【0103】ヘッドユニット1を導入セットする場合に
は、ヘッド移動部101がユニット導入部105側に移
動し、その仮置き台106がユニット導入部105に臨
んでいる。ヘッドユニット1は、この仮置き台106上
に仮置きされ配管および配線を繋ぎこんだ後、ヘッド移
動部101に送り込むようにしてセットされる。そし
て、ヘッドユニット1の初期位置決めを行う準備工程で
は、ヘッドユニット1のθ軸方向への微小移動(角度補
正)が行われるが、フィルタ材料を吐出する製造工程で
は、基板102がX軸方向に且つヘッドユニット1がY
軸方向に移動して、液滴吐出ヘッド3の主走査および副
走査が行われる。
【0104】ヘッド移動部101は、ヘッドユニット1
を垂設するようにして支持するメインキャリッジ111
と、メインキャリッジ111をθ軸方向に移動させるθ
テーブル112と、θテーブル112を介してヘッドユ
ニット1をY軸方向に移動させるYテーブル113とを
有している。また、基板移動部103は、基板102を
吸着するようにしてセットする基板セットテーブル11
5と、基板セットテーブル115を介して基板をX軸方
向に移動させるXテーブル116とを有している。
【0105】この場合、Xテーブル116は、エアース
ライダとリニアモータとの組み合わせで駆動し、Yテー
ブル113は、ボールねじとサーボモータの組み合わせ
で駆動する(いずれも図示省略)。また、基板認識カメ
ラ117はメインキャリッジ111に(図15参照)、
ヘッド認識カメラ118は基板セットテーブル115
に、それぞれ搭載されている。したがって、ヘッドユニ
ット1のキャリッジ2に設けた一対の基準ピン12,1
2は、ヘッド認識カメラ118とこれをX軸方向に移動
させるXテーブル116との協働により、画像認識され
る。
【0106】ここで、図67を参照して、ヘッド認識カ
メラ118による一対の基準ピン12,12の認識動作
について説明する。先ず、設計上のデータに基づいてX
テーブル116およびYテーブル113が適宜駆動し
て、ヘッド認識カメラ118およびキャリッジ(ヘッド
ユニット1)を移動させ、一方の基準ピン12をヘッド
認識カメラ118の視野内に取り込む。一方の基準ピン
12をヘッド認識カメラ118で認識したら、次に、X
テーブル116を駆動し、ヘッド認識カメラ118をX
軸方向(主走査方向)に移動させ、他方の基準ピン12
をヘッド認識カメラ118の視野内に取り込んでこれを
認識する。
【0107】そして、ヘッド認識カメラ118による一
対の基準ピン12,12の認識結果に基づいて、Xテー
ブル116、Yテーブル113およびθテーブル112
が適宜駆動して、キャリッジ(ヘッドユニット1)の位
置補正が行われる。なお、位置補正後に、確認のため再
度上記の認識動作が行われ、一連の認識動作が完了す
る。
【0108】その後、実際の液滴吐出作業では、先ずX
テーブル116が駆動し、基板102を主走査方向に往
復移動させると共に複数の液滴吐出ヘッド3を駆動し
て、液滴吐出ヘッド3の選択的な液滴吐出が行われる。
次に、Yテーブル113が駆動し、キャリッジ(ヘッド
ユニット1)2を1ピッチ分、副走査方向に移動させ、
再度基板102の主走査方向への往復移動と液滴吐出ヘ
ッド3の駆動が行われる。そしてこれを、数回繰り返す
ことで、基板102の端から端まで(全領域)液滴吐出
が行われる。
【0109】このように、一対の基準ピン12,12の
画像認識におけるヘッド認識カメラ118の移動を、X
テーブル116で行うようにしているため、ボールねじ
を用いるYテーブル113等と異なり、移動精度が認識
精度に影響するのを防ぐことができる。また、Xテーブ
ル116の移動方向であるX軸方向は、主走査方向に合
致しており、構造上、液滴吐出の精度(着弾点の精度)
を高めることができる。
【0110】なお、本実施形態では、ヘッドユニット
(キャリッジ2)1に対し、その吐出対象物である基板
102を主走査方向に移動させるようにしているが、キ
ャリッジ(ヘッドユニット1)2を主走査方向に移動さ
せる構成であってもよい。また、一対の基準ピン12,
12をキャリッジ2の長辺方向の両端部に設けられる場
合も考えられるが、かかる場合には、キャリッジ2のY
軸方向への相対的移動により、一対の基準ピン12,1
2が認識されることとなる。
【0111】図14および図15は、メインキャリッジ
111の外観図である。メインキャリッジ111は、ヘ
ッドユニット1が着座するベースプレート121と、ベ
ースプレート121を垂設するように支持するアーチ部
材122と、ベースプレート121の一方の端部に突出
するように設けた仮置き台106である左右一対の仮置
きアングル106a,106aと、ペースプレート12
1の他方の端部に設けたストッパプレート123とを備
えている。なお、上記の基板認識カメラ117は、スト
ッパプレート121の外側に一対設けられている。
【0112】ベースプレート121には、ヘッドユニッ
ト1の本体プレート11が遊嵌する方形開口124が形
成され、またこの方形開口124を構成するベースプレ
ート121の左右の各開口縁部125には、ヘッドユニ
ット1の各支持部材13に形成した2つのボルト孔2
2,22およびピン孔23に合致する2つの貫通孔12
6,126と位置決めピン127とが設けられている。
この場合、方形開口124の幅と本体プレート11の幅
とがほぼ合致しており、側方からセットされるヘッドユ
ニット1は、本体プレート11の左右が方形開口124
の左右に案内されるようにして、挿入される。
【0113】各仮置きアングル106aは、十分な厚み
(高さ)を有し、外側に「L」字状に屈曲した基部で、
ベースプレート121の端部に載置するようにして固定
されている。また、両仮置きアングル106a,106
aの離間寸法は、ヘッドユニット1の両支持部材13,
13の離間寸法に対応している。したがって、ヘッドユ
ニット1は、その両支持部材13,13が両仮置きアン
グル106a,106aに着座することで仮置きされ、
且つ両仮置きアングル106a,106aによりベース
プレート121への送り込みが案内される。また、この
状態で、各液滴吐出ヘッド3のヘッド本体50がベース
プレート121から十分に浮いて、ベースプレート12
1との接触(干渉)が防止される。
【0114】図16のイメージ図に示すように、ヘッド
ユニット1を、メインキャリッジ111のベースプレー
ト121にセットする場合には、先ず両ハンドル14,
14で手持ちして運び込んだヘッドユニット1を、両仮
置きアングル106a,106a上に載置する(仮置
き)。ここで、特に図示しないが、アーチ部材122上
に配設した描画装置Bのフィルタ材料供給系のチューブ
をヘッドユニット1の配管接続アッセンブリ15に配管
接続すると共に、制御系のケーブルを配線接続アッセン
ブリ16に配線接続する(同図(a))。
【0115】接続作業が完了したら、再度ハンドル1
4,14を把持し、両仮置きアングル106a,106
aをガイドにしてヘッドユニット1を先方に押し入れ、
更にその先端部を下げるように傾ける(同図(b))。
ヘッドユニット1を傾けてゆくと、本体プレート11の
先端部が方形開口124に挿入され、且つ両支持部材1
3,13の先端が方形開口124の両開口縁部125,
125に着地する。両支持部材13,13が開口縁部1
25,125に着地したら、両仮置きアングル106
a,106aから両支持部材13,13を浮かせるよう
にし、こんどは両支持部材13,13の先端を中心に、
ヘッドユニット1を、開口縁部125上をスライドさせ
ながら更に奥に向かって押し込んでゆく。
【0116】そして、ヘッドユニット1の先端がストッ
パプレート123に突き当たったら、ヘッドユニット1
の後部をゆっくり下げて、両支持部材13,13のピン
孔23に両開口縁部125,125の位置決めピン12
7を嵌合させるようにして、ヘッドユニット1をベース
プレート121上に着座させる。ここで、ベースプレー
ト121の下側からベースプレート121を貫通して、
4本の固定ねじ128を両支持部材13,13に螺合
し、作業を完了する(同図(c))。
【0117】このように、ユニット導入部105におい
て、ヘッドユニット1を仮置きし、この状態で必要な配
管・配線接続を行うようにしているため、これら接続作
業が行い易く、且つ接続作業後のヘッドユニット1を狭
いスペースに適切にセットすることができる。また、ヘ
ッドユニット1を、仮置きアングル106aから一段低
いベースプレート121に、スライドさせながらセット
するようにしているため、ヘッドユニット1をメインキ
ャリッジ111にソフトランディングさせるようにセッ
トすることができ、重いヘッドユニット1を、衝撃なく
円滑にセットすることができる。
【0118】一方、描画装置Bのメンテナンス部104
には、キャッピング装置やクリーニング装置に併設する
ようにワイピング装置が設けられている。図17に示す
ように、ワイピング装置108は、ワイピングシート1
31を備えるワイピングユニット132と、ワイピング
ユニット132をヘッドユニット1に向かって進退させ
る移動機構133とを有している。Yテーブル113に
よりメンテナンス部104に導入されたヘッドユニット
1に対し、移動機構133がワイピングユニット132
をX軸方向(主走査方向)に進退させるようにして拭取
り動作させる。
【0119】ワイピングユニット133は、ワイピング
シート131をロール状に巻回した繰出しリール135
と、繰出しリール135から繰り出したワイピングシー
ト131を巻き取る巻取りリール136と、繰出しリー
ル135および巻取りリール136間においてワイピン
グシート131を掛け渡したワイピングローラ137と
を備えている。また、繰出しリール135とワイピング
ローラ137との間には、回転速度検出軸を兼ねるガイ
ドローラ138が配設され、且つワイピングローラ13
7の近傍には、洗浄液供給ヘッド139が配設されてい
る。
【0120】繰出しリール135は、これに設けたトル
クリミッタにより制動回転し、巻取りリール136は、
これに設けたモータにより駆動回転する。繰出しリール
135から繰り出されたワイピングシート131は、ガ
イドローラ138をくぐって経路変更され、洗浄液供給
ヘッド139から洗浄液の供給を受けた後、ワイピング
ローラ137を周回し、巻取りリール136に巻き取ら
れる。
【0121】ワイピングローラ137は、自由回転ロー
ラであり、弾力性或いは柔軟性を有するゴムローラ等で
構成されている。ワイピング時におけるワイピングロー
ラ137は、ワイピングシート131を各液滴吐出ヘッ
ド3のヘッド本体50に下側から押し付けるように作用
する。また、ワイピング時には、ワイピングローラ13
7は巻取りリール136の回転を受けて走行するワイピ
ングシート131により回転し、且つ移動機構133に
より、ワイピングユニット133全体としてX軸方向に
移動する。これにより、ワイピングシート131が、ヘ
ッドニットの下面、すなわち12個の液滴吐出ヘッド3
のヘッド本体50に摺接してゆく。言い換えれば、ヘッ
ド本体50の相対的な移動方向に対し、ワイピングシー
ト131が逆方向に走行し、各ヘッド本体50のノズル
形成面52が拭取られることになる。
【0122】ヘッド本体50に摺接してゆくワイピング
シート131には、ワイピングローラ137に達する直
前に、洗浄液供給ヘッド139から洗浄液、すなわちフ
ィルタ材料の溶剤等が供給される。これにより、各ヘッ
ド本体50のノズル形成面52に付着したフィルタ材料
は、ワイピングローラ137を介して洗浄液を含浸した
ワイピングシート131により、きれいに拭取られる。
また、上述したように、ヘッド本体50の下端部はこれ
にモールドした樹脂62により、面取りされているた
め、このワイピングの際にヘッド本体50がワイピング
シート131につかえることがない。
【0123】次に、図18および図19を参照して、ア
ライメントマスクDについて説明する。実施形態の組立
装置Aでは、ヘッドユニット1の組立個数に係わらず、
常に一定レベルの組立精度を有するヘッドユニット1を
供給する必要がある。そこで、キャリッジ2および12
個の液滴吐出ヘッド3の基準位置をマークしたアライメ
ントマスクDを用意している。すなわち、アライメント
マスクDを部品位置の原型(原版)とし、複製としての
ヘッドユニット1を、この組立装置Aで組み立てるよう
にしている。これにより、ヘッドユニット1に対する各
組立装置Aが持つ癖や経時変化等の精度的影響を排除す
るようにしている。
【0124】アライメントマスクDは、キャリッジ2の
基準位置および各液滴吐出ヘッド3の基準位置をマスク
パターン形成したマスタプレート161と、マスタプレ
ート161を下側から保持するプレートホルダ162と
で構成されている。上述したように、各液滴吐出ヘッド
3は、主走査方向に対し所定の角度(角度40°〜60
°)傾けて配設されている。そこで、マスタプレート1
61およびプレートホルダ162は、この傾き角度に合
わせて形成されている。
【0125】より具体的には、マスタプレート161
は、傾けて搭載される液滴吐出ヘッド3のヘッド本体5
0に対応し、その長辺に平行な2辺と短辺に平行な2辺
とで方形に形成され、無駄な部分が生じないようにして
いる。また、マスタプレート161は、原型として狂い
が生じないように厚手の透明な石英ガラスで構成されて
いる。
【0126】マスタプレート161の表面には、各液滴
吐出ヘッド3の基準位置を表す各5つのヘッド基準マー
ク164,164,164,164,164を1組とし
て、これが両側に6組ずつ計12組形成されている。ま
た、この12組のヘッド基準マーク164の外側には、
キャリッジ2の基準位置を表す一対のキャリッジ基準マ
ーク165,165が形成されている。さらに、端部に
位置するヘッド基準マーク164の近傍には、認識カメ
ラ353の画素分解能を調整するための被写体画像16
6が形成されている。
【0127】各5つのヘッド基準マーク164は、液滴
吐出ヘッド3におけるノズル形成面52の中心位置と、
2列のノズル列53,53のそれぞれ最外端部に位置す
る計4つの吐出ノズル57,57,57,57の位置を
表示している。図18(a)に示すように、各ヘッド基
準マーク164は、円形ラインの内部に中抜きの十字を
描くと共に、十字を除く円形内に斜線を描いて形成され
ている。したがって、これを認識カメラ353で画像認
識(撮像)すると、暗色の円形部分の内部に、明色の十
字部分が認識される。
【0128】上記と同様に、各キャリッジ基準マーク1
65も、円形ラインの内部に中抜きの十字を描くと共
に、十字を除く円形内に斜線を描いて形成されている。
また、被写体画像166は、格子状に精度良く描いた縦
横の多数のラインで形成されている。なお、ノズル形成
面52の中心位置を表すヘッド基準マーク164は、4
つの吐出ノズル57の位置を表す4つのヘッド基準マー
ク164から演算可能であるため、省略してもよい。な
お、アライメントマスクDに形成されたパターンは、C
r等の金属に代表される不透明膜を一面形成し、その膜
を半導体技術を用いてパターニングする等して形成され
る。
【0129】プレートホルダ162は、図19および図
20に示すように、マスタプレート161より一回り大
きく形成した略方形のマスタ支持プレート168と、マ
スタ支持プレート168の裏面四隅に取り付けた樹脂製
の4つの脚ブロック169,169,169,169
と、マスタ支持プレート168の表面に設けられたマス
タプレート161を縦横不動に位置決めする複数のウレ
タンストッパ170と、マスタプレート161をマスタ
支持プレート168上に浮いた状態で支持する複数の支
持ピン171と、支持ピン171に対応して設けられマ
スタプレート168を上側から押さえる複数の押さえブ
ロック172とを備えている。
【0130】複数のウレタンストッパ170は、マスタ
プレート161の四辺に各2個ずつ突き当てられてい
る。また、複数の支持ピン171は、マスタプレート1
61の隅部に各2個ずつ配置され、且つマスタ支持プレ
ート168に対し高さ調節可能に取り付けられている。
すなわち、各支持ピン171は、アジャストボルトの構
造を有しており、マスタプレート161の表面、すなわ
ちマーク形成面161aのレベルを調整できるようにな
っている。複数の押さえブロック172は、それぞれ支
持ピン171に対応しており、支持ピン171との間に
マスタプレート161を挟み込むようにして、これを押
さえている。
【0131】このように構成されたアライメントマスク
Dは、後述する組立装置Aのセットテーブル231に固
定される。このため、マスタ支持プレート168の左右
の各縁部には、2つの固定孔173,173と、2つの
固定孔173,173間に配設したピン孔174とが形
成されている。そして、アライメントマスクDとヘッド
ユニット1とは、組立装置Aのセットテーブル231に
交換セットされる。
【0132】次に、液滴吐出ヘッド3の組立装置Aおよ
び組立方法について説明する。組立装置Aは、キャリッ
ジ2に12個の液滴吐出ヘッド3を仮装着した上記のヘ
ッドユニット1を組立対象物とし、ヘッドユニット1の
キャリッジ2に各液滴吐出ヘッド3を精度良く位置決め
して接着(仮固定)するものである。なお、この組立装
置Aで、液滴吐出ヘッド3を仮固定したヘッドユニット
1は、洗浄工程および上記のハンドル14等の部品組込
み工程を経て、描画装置Bにセットされる。
【0133】図21ないし図25の外観図に示すよう
に、組立装置Aは、架台201上に透明な安全カバー2
02を有し、架台201にエアー供給機器203等を組
み込むと共に、安全カバー202内に機台204に載置
するようにして主構成装置205を収容して、構成され
ている。架台201には、4個のキャスタ206と6個
のアジャストボルト付き支持脚207とが設けられてい
る。安全カバー202の正面には、ヘッドユニット1を
導入するための開閉扉208が設けられ、またその上面
には、警告灯209が立設されている。
【0134】主構成装置205は、ヘッドユニット1を
搭載しこれを水平面内においてX・Y・θ方向に移動さ
せるユニット移動装置211と、キャリッジ2に仮装着
されている各液滴吐出ヘッド3の位置補正を行うヘッド
補正装置212と、キャリッジ2に各液滴吐出ヘッド3
を接着する仮固定装置213と、液滴吐出ヘッド3の位
置補正に先立ってキャリッジ2および各液滴吐出ヘッド
3を位置認識する認識装置214と、これらユニット移
動装置211、ヘッド補正装置212、仮固定装置21
3および認識装置214を統括制御する制御装置(図5
0参照)215とを備えている。
【0135】この組立装置Aでは、予めユニット移動装
置211に上記のアライメントマスクDを導入し、認識
装置214によりアライメントマスクDの各基準マーク
164,165を画像認識して、キャリッジ2および各
液滴吐出ヘッド3の基準位置データを記憶し、この基準
位置データ(マスタデータ)に基づいてキャリッジ2お
よび各液滴吐出ヘッド3の位置補正が行われる。なお、
アライメントマスクDは、新規のヘッドユニット1の導
入組立時は元より、同一のヘッドユニット1であって
も、その組立個数や稼動時間に基づいて、定期的に導入
される。もちろん、その際に基準位置データはリセット
される。
【0136】一方、ヘッドユニット1は、各液滴吐出ヘ
ッド3のヘッド本体50を上向きにしてユニット移動装
置211の上面にセットされ、ヘッドユニット1の組立
ては、先ず認識装置214によるキャリッジ2の位置認
識からスタートする。キャリッジ2が位置認識される
と、この認識データと基準位置データとが比較され、そ
の比較結果に基づいて、ユニット移動装置211により
キャリッジ2の位置補正が行われる。次に、認識装置2
14により液滴吐出ヘッド3が位置認識され、この認識
結果(比較結果)に基づいてヘッド補正装置212によ
り、液滴吐出ヘッド3の位置補正が行われる。
【0137】続いて、この位置補正状態を維持しつつ、
仮固定装置213により、ヘッド保持部材4を介して液
滴吐出ヘッド3がキャリッジ2に接着される。またその
際、接着剤が硬化するまで、ヘッド補正装置212は、
液滴吐出ヘッド(ヘッド保持部材4)3を動かないよう
に押さえている。そして、この液滴吐出ヘッド3の位置
認識から接着までの工程を、液滴吐出ヘッド3の個数分
繰り返えすようにし、全液滴吐出ヘッド3の仮固定が完
了する。
【0138】図21および図26に示すように、ユニッ
ト移動装置211は、3個所のアジャストボルト217
により水平に支持した板状の機台204に、広い占有面
積をもって載置されている。ユニット移動装置211
は、ヘッドユニット1を反転状態でセットするセットテ
ーブル231と、セットテーブル231を下側から支持
するθテーブル232と、θテーブル232を下側から
支持するX・Yテーブル233とを、備えている。ヘッ
ドユニット1は、セットテーブル231と共に搭載した
液滴吐出ヘッド3の傾きに合わせ、傾けてセットされて
いる。このため、液滴吐出ヘッド3の主走査方向に相当
する方向がX軸方向となり、副走査方向がY軸方向とな
る。
【0139】図27に示すように、セットテーブル23
1は、複数の円形抜き孔236を形成した方形のベース
プレート235と、ベースプレート235の両側に固定
した一対の帯状ブロック237,237とを有してい
る。各帯状ブロック237の上面には、位置決めピン2
38が立設される共に2つのねじ孔239,239が形
成されている。すなわち、ヘッドユニット1はセットテ
ーブル231に対し、左右の2個所で位置決めされ、計
4個所でねじ止め固定されるようになっている。また、
ベースプレート235の中央部分には、セットテーブル
231をθテーブル232に固定するための4つの貫通
孔240等が形成されている。
【0140】このように、ヘッドユニット1は、セット
テーブル231を介してθテーブル232に固定され、
同様にアライメントマスクDも、セットテーブル231
を介してθテーブル232に固定されるようになってい
る。この場合、ヘッドユニット1とアライメントマスク
Dとは、θテーブル232に固定したヘッドユニット1
の各液滴吐出ヘッド3のノズル形成面52と、θテーブ
ル232に固定したアライメントマスクDのマーク形成
面(マスタプレートの表面)161aとが、同一水平面
内に位置するように設計されている。
【0141】同様に、ヘッドユニット1の重量と、プレ
ートホルダ162を含むアライメントマスクDの重量と
が、略同一重量となるように設計されている。これによ
り、アライメントマスクDの位置認識動作とヘッドユニ
ット1の位置認識動作とを、全く同一条件で行えるよう
にしている。なお、セットテーブル231は、ヘッドユ
ニット1に対し専用部品となっており、ヘッドユニット
1が変更されるとこれに合わせてセットテーブル231
も変更される。
【0142】次に、図28、図29および図30を参照
して、θテーブル232について説明する。θテーブル
232は、セットテーブル231を介してヘッドユニッ
ト1を微小回転(微小回動)させる回転作動部242
と、回転作動部242を駆動する進退駆動部243とで
構成されている。回転作動部242は、セットテーブル
231が固定されるテーブル本体245と、テーブル本
体245から進退駆動部243側に延びる連結アーム2
46と、テープル本体245を回転自在に支持するロー
ラリング247と、ローラリング247を支持する支持
台248とを有している。この場合、セットテーブル2
31は、テーブル本体245に設けた2個所の位置決め
ピン250,250と、4個所のねじ孔251を介し
て、テーブル本体245の上面に位置決め状態でねじ止
めされている。
【0143】進退駆動部243は、動力源を構成するθ
テーブルモータ(サーボモータ)253と、θテーブル
モータ253の主軸254にカップリング255を介し
て連結されボールねじ256と、ボールねじ256が螺
合する雌ねじブロック257と、雌ねじブロック257
をボールねじ256の軸方向(X軸方向に)にスライド
自在に支持する主スライダ258とを有しており、また
上記の連結アーム246の先端部が連結されアーム受け
260と、ベアリング261を介してアーム受け260
を回動自在に軸支する鉛直軸部材262と、雌ねじブロ
ック257に対し鉛直軸部材262をY軸方向にスライ
ド自在に支持する副スライダ263とを有している。
【0144】θテーブルモータ253は正逆回転可能に
構成され、θテーブルモータ253が正逆回転すると、
ボールねじ256により、雌ねじブロック257が主ス
ライダ258に案内されてX軸方向に進退する。雌ねじ
ブロック257が進退すると、これに支持されている副
スライダ263おび鉛直軸部材262もX軸方向に進退
する。さらに、鉛直軸部材262が進退すると、これに
軸着されているアーム受け260を介して、連結アーム
246およびテーブル本体245がテーブル本体245
の軸心を中心に回動する。すなわち、テーブル本体24
5が水平面内において、正逆微小回転する(θ方向に正
逆移動)。
【0145】また、この回動に伴って、テーブル本体2
45と鉛直軸部材262との中心間距離が変化するが、
この距離の変化は、副スライダ263を介して鉛直軸部
材262がY軸方向に適宜、微小移動することにより吸
収される。なお、雌ねじブロック257から突出する遮
光板265と、雌ねじブロック257の進退に伴って遮
光板265が臨む3個のフォトインタラプタ266によ
り、雌ねじブロック257の移動端位置、すなわちテー
ブル本体245の回動範囲(角度)が規制されるように
なっている(オーバーランの防止)。
【0146】進退駆動部243は、主スライダ258の
下側に設けた支持プレート267に支持されており、こ
の支持プレート267が回転作動部242の支持台24
8に固定されている。そして、この支持台248がX・
Yテーブル233に載置されている。
【0147】次に、図26、図31および図32を参照
して、X・Yテーブル233について説明する。X・Y
テーブル233は、θテーブル232を下側から支持す
る支持ブロック270と、支持ブロック270をX軸方
向にスライド自在に支持するX軸テーブル271と、X
軸テーブル271をY軸方向にスライド自在に支持する
Y軸テーブル272とを有している。支持ブロック27
0には、4箇所にねじ孔274を有しており、この4箇
所にねじ孔274を介して支持ブロック270にθテー
ブル232が固定されている。
【0148】X軸テーブル271は、X軸エアースライ
ダ276と、X軸リニアモータ277と、X軸エアース
ライダ276に併設したX軸リニアスケール278とで
構成されている。同様に、Y軸テーブル272は、Y軸
エアースライダ279と、Y軸リニアモータ280と、
Y軸エアースライダ279に併設したY軸リニアスケー
ル281とで構成されている。なお、図中の符号、28
2,283は、それぞれX軸ケーブルベアおよびY軸ケ
ーブルベアである。また、符号284,284は、両リ
ニアモータ277,280のアンプである。
【0149】X軸リニアモータ277およびY軸リニア
モータ280は、適宜制御駆動され、θテーブル232
をX軸方向およびY軸方向に移動させる。すなわち、セ
ットテーブル231にセットされたヘッドユニット(或
いはアライメントマスクD)1は、水平面内において、
θテーブル231によりθ軸方向に移動すると共に、X
・Yテーブル233によりX軸方向およびY軸方向に移
動する。
【0150】次に、ヘッド補正装置212について説明
する。ヘッド補正装置212は、認識装置214による
液滴吐出ヘッド3の位置認識に基づき、ヘッド保持部材
4を介して液滴吐出ヘッド3をX軸、Y軸およびθ軸方
向に微小移動させて、液滴吐出ヘッド3の位置決め(位
置補正)を行うものである。また同時に、ヘッド補正装
置212は仮固定装置213と協働し、接着剤が凝固す
るまでヘッド保持部材4をキャリッジ2に押し付けるよ
う機能する。
【0151】図23および図33に示すように、ヘッド
補正装置212は、上記の機台204の奥側に取り付け
た補正装置用スタンド301と、これに載置された補正
用X・Yテーブル302と、補正用X・Yテーブル30
2に支持された補正用θテーブル303と、補正用θテ
ーブル303に支持されたアームユニット304とで構
成されている。この場合、補正用θテーブル303は、
ユニット移動装置211のθテーブル232と全く同一
の構造を有しているため、ここでは説明を省略する。な
お、θテーブル232ではその進退駆動部243が左側
に位置するように配設されているが、この補正用θテー
ブル303では右側に位置するように配設されている
(図23参照)。
【0152】補正装置用スタンド301は、図33に示
すように、補正用X・Yテーブル302が載置されるベ
ースプレート307と、ベースプレート307を支持す
る3組の脚ユニット308,308,308とを有して
いる。3組の脚ユニット308は、左部、右部および中
央後部の3個所に配設されており、それぞれ一対の支柱
309,309と、一対の支柱309,309の上下に
固定した上板310および下板311とで構成されてい
る。
【0153】この場合、補正装置用スタンド301の下
側空間には、ユニット移動装置211により移動するヘ
ッドユニット1が臨み、補正装置用スタンド301から
張り出したアームユニット304がこのヘッドユニット
1に上側から臨む(ヘッド保持部材4に係合)ようにな
っている。そして、ヘッドユニット1の移動およびキャ
リッジ2の位置補正は、ユニット移動装置211により
行われ、各液滴ヘッド3の位置補正は、このヘッド補正
装置212により行われる。したがって、任意の1の液
滴吐出ヘッド3が仮固定された後、ユニット移動装置2
11がヘッドユニット1を移動させて、次の液滴吐出ヘ
ッド3をヘッド補正装置212に臨ませる。
【0154】図33ないし図36に示すように、補正用
X・Yテーブル302は、補正装置用スタンド301の
中央に載置されており、補正用θテーブル302を支持
する支持ブロック314と、支持ブロック314をX軸
方向にスライド自在に支持する補正用X軸テーブル31
5と、補正用X軸テーブル315をY軸方向にスライド
自在に支持する補正用Y軸テーブル316とを有してい
る。支持ブロック314には、4箇所にねじ孔318を
有しており、この4箇所にねじ孔318を介して支持ブ
ロック314に補正用θテーブル303が固定されてい
る。
【0155】補正用X軸テーブル315は、X軸エアー
スライダ320と、X軸リニアモータ321と、X軸エ
アースライダ320に併設したX軸リニアスケール32
2とで構成されている。同様に、補正用Y軸テーブル3
16は、Y軸エアースライダ323と、Y軸リニアモー
タ324と、Y軸エアースライダ323に併設したY軸
リニアスケール325とで構成されている。なお、図中
の符号、326,327は、それぞれX軸ケーブルベア
(登録商標)およびY軸ケーブルベアであり、また、符
号328,328は、両リニアモータ321,324の
アンプである。
【0156】図37、図38および図39に示すよう
に、アームユニット304は、ヘッド保持部材4の一対
の係合孔76,76に係合する一対の係合アーム33
1,331と、一対の係合アーム331,331を支持
するブラケット332と、ブラケット332を昇降させ
るアーム昇降機構333と、アーム昇降機構333を支
持する支持台334とで構成されている。支持台334
は、補正用θテーブル303に固定される固定板336
と、固定板336から前方に延びる一対のL字アーム3
37,337と、一対のL字アーム337,337の前
端に固定した鉛直板338とで構成され、前方に向かっ
て逆「L」字状に延在している。
【0157】アーム昇降機構333は、ブラケット33
2を昇降自在に支持する昇降スライダ340と、鉛直板
338の下部に固定され昇降スライダ340を昇降させ
るエアーシリンダ341とで構成されている。エアーシ
リンダ341は、上記のエアー供給機器203に接続さ
れており、エアーバルブ等の切り替えにより昇降スライ
ダ340を案内にしてブラケット332を昇降させる。
ブラケット332は、「L」字状に形成され、先端が二
股に形成されている。そして、この二股部分に、それぞ
れ係合アーム331,331が下向きに取り付けられて
いる。
【0158】各係合アーム331は、図40に示すよう
に、ヘッド保持部材4の係合孔76に挿入される係合ピ
ン343と、係合ピン343を上下動自在に保持するピ
ンホルダ344と、ピンホルダ344に内蔵され係合ピ
ン343を下方に付勢するコイルばね345とを有して
いる。ピンホルダ344の上端部は、ブラケット332
に下側から嵌合するようにして固定されている。係合ピ
ン343の先端部は、テーパー形状に形成されており、
このテーパー部347は、ヘッド保持部材4の係合孔7
6に対し基端側が太径に先端側が細径に形成されてい
る。これにより、係合ピン343は係合孔76にがたつ
きなく、係合するようになっている。
【0159】初期状態において、両係合アーム331,
331はエアーシリンダ341により上昇端位置に移動
しており、ユニット移動装置211によりヘッドユニッ
ト1を移動させた後、エアーシリンダ341により両係
合アーム331,331を下降させると、その一対の係
合ピン343,343が、所望のヘッド保持部材4の係
合孔76,76に係合する。また、エアーシリンダ34
1は、上記の制御装置215によりタイマー制御されて
おり、仮固定装置213により塗布された接着剤が凝固
するまで、位置補正後のヘッド保持部材4をそのままキ
ャリッジ2に押圧している。
【0160】すなわち、両係合アーム331,331を
下降させたエアーシリンダ341は、ヘッド保持部材4
の位置補正および接着剤の塗布(詳細後述する)が行わ
れた後、接着剤の凝固時間(所定の接着強度に達する時
間)が経過した時に両係合アーム331,331を元の
位置に上昇させる。なお、本実施形態では、係合ピン3
43をコイルばね345で付勢するようにしているが、
コイルばね345を省略し、係合ピン343とピンホル
ダ344とを一体化した単純な構造にしてもよい。
【0161】以上の構成では、アームユニット304の
両係合アーム331,331が下降して、ヘッド保持部
材4に係合すると、補正用θテーブル303および補正
用X・Yテーブル302が駆動して、ヘッド保持部材4
を介して液滴吐出ヘッド3を位置決めする。そして、接
着剤が凝固するまで、この位置決め状態が維持される。
すなわち、アームユニット304の両係合アーム33
1,331が、位置きめ状態でヘッド保持部材4をキャ
リッジ2に向かって押さえており、このヘッド保持部材
4に仮固定装置(接着)213が臨むことになる。
【0162】次に、認識装置214について説明する。
図24および図41に示すように、認識装置214は、
補正用X・Yテーブル302の前部を跨ぐように補正装
置用スタンド301上に固定したカメラスタンド351
と、カメラスタンド351の前面に固定したカメラ位置
調節ユニット352と、カメラ位置調節ユニット352
に取り付けた一対の認識カメラ(CCDカメラ)35
3,353とで構成されている。この場合、一対の認識
カメラ353,353は、認識対象となるヘッドユニッ
ト(アライメントマスクD)1に対し、固定的に設けら
れている。
【0163】カメラスタンド351は、逆「L」字状に
前方に延びる左右一対の脚片部材355,355と、一
対の脚片部材355,355間に渡した横長の前面プレ
ート356とを有している。カメラ位置調節ユニット3
52を介して前面プレート356に固定された一対の認
識カメラ353,353は、ヘッド補正装置212の一
対の係合アーム331,331より幾分高い位置に、且
つ幾分前方に張り出した位置に配設され(図25参
照)、係合アーム331との干渉が防止されるようにな
っている。
【0164】図41ないし図44に示すように、カメラ
位置調節ユニット352は、前面プレート356に添設
したZ軸調整プレート358と、Z軸調整プレート35
8の下端部に取り付けたマイクロステージ359と、左
側の認識カメラ353aを保持する左カメラホルダ36
0と、右側の認識カメラ353bを保持する右カメラホ
ルダ361とを有している。Z軸調整プレート358
は、前面プレート356との間に鉛直方向に延びる一対
のガイドレール362,362を有すると共に、前面プ
レート356の上端に突き当てたアジャストボルト36
3を有している。このアジャストボルト363の正逆回
転により、Z軸調整プレート358を介して、両認識カ
メラ353,353の上下方向の位置が調節できるよう
になっている。
【0165】マイクロステージ359は、右カメラホル
ダ361を介して右側の認識カメラ353bを支持する
X軸ステージ365と、X軸ステージ365を支持する
と共にZ軸調整プレート358の下端部に固定したY軸
ステージ366とで構成されている。X軸ステージ36
5は、右側の認識カメラ353bをX軸方向に微小移動
可能に構成され、右側の認識カメラ353bにおける前
後方向の位置を調節可能に構成されている。同様に、Y
軸ステージ366は、右側の認識カメラ353bにおけ
る左右方向の位置を調節可能に構成されている。
【0166】一方、左カメラホルダ360は、Z軸調整
プレート358の下端部に固定されている。このため、
左カメラホルダ360を介して固定的に設けた左側の認
識カメラ353aに対し、右側の認識カメラ353bを
マイクロステージ359で位置調節するようになってい
る。上述したように、左右の認識カメラ353a,35
3bにより、2つの吐出ヘッド57a,57aを同時に
位置認識するため、特に新規の液滴吐出ヘッド3を扱う
ときには、予めマイクロステージ359により、左右の
認識カメラ353a,353bの離間距離、すなわち視
野間距離を調節するようにしている。なお、図中の符号
367は、カメラ位置調節ユニット352および両認識
カメラ353,353を一体に覆うカメラカバーであ
る。
【0167】このように構成された認識装置214で
は、一方の認識カメラ353とユニット移動機構211
のX軸テーブル271との協働により、キャリッジ2の
2つの基準マーク(基準ピン12,12)26,26が
位置認識される。すなわち、一方の認識カメラ353に
より一方の基準ピン12の画像認識が行われ、続いてキ
ャリッジ2がX軸方向に移動して他方の基準ピン12の
画像認識が行われる。そして、この認識結果に基づい
て、ユニット移動装置211によりキャリッジ(ヘッド
ユニット1)2の位置補正が行われ、さらに確認のため
再度の位置認識が行われる。
【0168】また、一対の認識カメラ353,353に
より、各液滴吐出ヘッド3の基準となる2つの吐出ノズ
ル57a,57aが、同時に位置認識される。すなわ
ち、該当する液滴吐出ヘッド3が一対の認識カメラ35
3,353の直下に移動して、2つの吐出ヘッド57
a,57aが同時に画像認識される。また、この状態
で、ヘッド保持部材4にヘッド補正装置212が臨ん
で、液滴吐出ヘッド3の位置補正が行われる、且つ仮固
定装置213による接着が行われる。なお、アライメン
トマスクDにおける各マーク164,165の認識も、
上記と同様に為される。
【0169】次に、仮固定装置213について説明す
る。図22および図45に示すように、上記の機台20
4の右部には、補正装置用スタンド301を跨ぐように
して前後方向に延びる共有スタンド219が設けられて
おり、仮固定装置213は、この共有スタンド219の
前部に配設されている。仮固定装置213は、4本のス
テー371で共有スタンド219に支持した方形支持プ
レート372と、方形支持プレート372の下面に固定
したエアーテーブル373と、エアーテーブル373の
先端部に固定した接着剤塗布装置374と、ホーム位置
に移動した接着剤塗布装置374に下側から臨む接着剤
トレイ375とを備えている。接着剤トレイ375は、
共有スタンド219に固定されており、接着剤塗布装置
374から垂れた接着剤を受けるようになっている。
【0170】図45ないし図49に示すように、エアー
テーブル373は、方形支持プレート372に取り付け
たY軸エアーテーブル377と、Y軸エアーテーブル3
77の先端部に取り付けたサブY軸エアーテーブル37
8と、サブY軸エアーテーブル378の先端部に取り付
けたX軸エアーテーブル379と、X軸エアーテーブル
379の先端部に取り付けたZ軸エアーテーブル380
とで構成されている。そして、これらY軸エアーテーブ
ル377、サブY軸エアーテーブル378、X軸エアー
テーブル379およびZ軸エアーテーブル380は、い
ずれも上記のエアー供給機器203に接続されたエアー
シリンダ377a,378a,379a,380aと、
スライダ377b,378b,379b,380bとで
構成されている。
【0171】接着剤塗布装置374は、上記のZ軸エア
ーテーブル380に固定した鉛直支持板382と、鉛直
支持板382の下部から先方に突出する左右一対の水平
支持ブロック383,383と、各水平支持ブロック3
83に取り付けた一対のディスペンサユニット384,
384と、上記の共有スタンド219に支持したディス
ペンサコントローラ385とで構成されている。一対の
ディスペンサユニット384,384は、上記一対の係
合アーム331,331や一対の認識カメラ353,3
53に対し、前方から対峙するように配設されている。
【0172】各ディスペンサユニット384は、先端に
接着剤注入ノズル387を装着したディスペンサ388
と、ディスペンサ388に接着剤を供給するカートリッ
ジ形式のシリンジ389と、ディスペンサ388および
シリンジ389を保持するディスペンサホルダ390と
を備えている。ディスペンサホルダ390は、水平支持
ブロック383の先端部に角度調節自在に取り付けられ
ており、本実施形態では、接着剤注入ノズル387が水
平に対し45度程度、傾くように調節されている。な
お、各水平支持ブロック383は、鉛直支持板382に
対し、前後および左右方向に位置調節可能に固定されて
いる。
【0173】上述したように、接着剤は、上記の2本の
接着剤注入ノズル387,387を用い、ヘッド保持部
材4の対となる一方の2つの接着剤注入孔77a,77
aに同時に注入(塗布)されると共に、両接着剤注入ノ
ズル387,387のY軸方向への移動を経た後、対と
なる他方の2つの不接着剤注入孔77b,77bに同時
に注入(塗布)される。したがって、両接着剤注入ノズ
ル387,387の離間寸法は、ヘッド保持部材4にお
ける対を為す接着剤注入孔77a(77b),77a
(77b)の離間寸法に対応している。また、所定の傾
き角度を有する各接着剤注入ノズル387は、長孔であ
る接着剤注入孔77に差し込まれ、その内周面に吹き付
けるようにして接着剤を注入する。
【0174】ところで、ヘッド補正装置212は、位置
決め動作を完了した状態で、そのままヘッド保持部材4
をキャリッジ2に押し付けるようにして、これを不動に
保持している。これに対し、X軸エアーテーブル379
およびY軸エアーテーブル377が駆動して、2本の接
着剤注入ノズル387,387をヘッド保持部材4の2
つの接着剤注入孔77a,77aの直上部に移動させ
る。ここで、Z軸エアーテーブル380が駆動して、2
本の接着剤注入ノズル387,387を2つの接着剤注
入孔77a,77aに同時に挿入する。
【0175】つぎに、シリンジ389により、2本の接
着剤注入ノズル387,387から所定量(ディスペン
サコントローラ385で調整)の接着剤が注入される。
続いて、Z軸エアーテーブル380により、2本の接着
剤注入ノズル387,387を上昇させると共に、サブ
Y軸エアーテーブル378を駆動して、2本の接着剤注
入ノズル387,387を、他方の2つの接着剤注入孔
77b,77bの直上部に移動させる。この場合、ヘッ
ド保持部材4における対となる2組の接着剤注入孔77
a(77b),77a(77b)間の距離は、一定して
いるため、ここでは、Y軸エアーテーブル377を停止
させ、サブY軸エアーテーブル378のみを駆動させる
ようにしている。
【0176】次に、再度、接着剤注入ノズル387,3
87を上昇させてから、仮固定装置213を休止させて
接着剤の凝固時間を待つ。凝固時間が経過すると、ヘッ
ド補正装置212がヘッド保持部材4に対する係合を解
き、任意の1つの液滴吐出ヘッド3の仮固定(位置決め
および接着)作業が完了する。そして、このヘッド補正
装置212と仮固定装置213との協働による液滴吐出
ヘッド3の位置決めおよび接着作業が、12回繰り返さ
れることにより、液滴吐出ヘッド3の仮固定が完了し、
それぞれヘッド補正装置212と仮固定装置213はホ
ーム位置に戻る。
【0177】ここで、図50を参照して、制御装置21
5について説明すると共に、この制御装置215に基づ
くヘッドユニット1の一連の組立手順について説明す
る。同図のブロック図に示すように、制御装置215に
おける制御系は、キャリッジ2や液滴吐出ヘッド3の設
計上の位置データ等を操作パネル401により入力する
入力部402と、ユニット移動装置211等の構成装置
を駆動する各種のドライバ等を有する駆動部403と、
認識カメラ353により位置認識を行う検出部404
と、組立装置Aの各構成装置を統括制御する制御部40
5とを備えている。
【0178】駆動部403は、ユニット移動装置211
の各モータを駆動制御する移動用ドライバ407と、ヘ
ッド補正装置212の各モータを駆動制御する補正用ド
ライバ408と、仮固定装置213におけるエアーテー
ブル373の各エアーシリンダを駆動制御するエアー用
ドライバ409と、仮固定装置213におけるディスペ
ンサユニット384を制御するディスペンサコントロー
ラ385とを有している。
【0179】制御部405は、CPU411、ROM4
12、RAM413およびP−CON414を有してお
り、これらは互いにバス415を介して接続されてい
る。ROM412には、CPU411で処理する制御プ
ログラムを記憶する制御プログラムの他、各種の制御デ
ータを記憶する制御データ領域を有している。RAM4
13は、外部から入力した位置データや、認識カメラ3
53がアライメントマスクDから得たマスタ位置データ
等を記憶する位置データ領域の他、各種レジスタ群を有
し、制御処理のための作業領域として使用される。
【0180】P−CON414は、CPU411の機能
を補うと共に、周辺回路とのインターフェース信号を取
り扱うための論理回路やタイマー416が組み込まれて
いる。このため、P−CON414は、操作パネル40
1と接続され入力部402からの各種指令などを、その
まま或いは加工してバス415に取り込む。また、P−
CON414はCPU411と連動して、CPU411
等からバス415に出力されたデータや制御信号を、そ
のまま或いは加工して駆動部に出力する。
【0181】そして、CPU411は、上記の構成によ
り、ROM412内の制御プログラムにしたがって、P
−CON414を介して各種検出信号、各種指令、各種
データ等を入力し、RAM413内の各種データを処理
し、P−CON414を介して駆動部403に制御信号
を出力する。これにより、ユニット移動装置211、ヘ
ッド補正装置212、仮固定装置213等の組立装置A
全体が制御される。
【0182】例えば、認識カメラ353から得たアライ
メントマスクDのマスタ位置データ、および認識カメラ
353から得たヘッドユニット1のユニット位置データ
は、RAM413内に格納され、ROM412内の制御
プログラムに従って、マスタ位置データとユニット位置
データとが比較され、その比較結果に基づいて、ユニッ
ト移動装置211、ヘッド補正装置212等が制御され
る。
【0183】ここで、実施形態の組立装置Aによるヘッ
ドユニット1の組立方法について、順を追って説明す
る。この組立装置Aでは、ヘッドユニット1の導入に先
立って、先ずアライメントマスクDが導入される。アラ
イメントマスクDがセットテーブル231にセットされ
ると、ユニット移動装置211が駆動し、アライメント
マスクDの一方のキャリッジ基準マーク165を一方の
認識カメラ353に臨ませ、一方のキャリッジ基準マー
ク165を位置認識する。次に、ユニット移動装置21
1のX軸テーブル271が駆動し、他方のキャリッジ基
準マーク165を認識カメラ353に臨ませ、他方のキ
ャリッジ基準マーク165を位置認識する。
【0184】次に、ユニット移動装置211が駆動し、
アライメントマスクDの端部に位置するヘッド基準マー
ク164を一対の認識カメラ353,353に同時に臨
ませ、2個所のヘッド基準マーク164,164を同時
に位置認識する。これを、順に繰り返して、12個の液
滴吐出ヘッド3に対応する12組のヘッド基準マーク1
64を位置認識する。このようにして、アライメントマ
スクDの位置認識が完了したら、アライメントマスクD
をホーム位置に戻し、セットテーブル231にヘッドユ
ニット1を載せかえる。
【0185】ここで、ヘッドユニット1を上記と全く同
様の手順で移動させ、先ずキャリッジ2の一対の基準ピ
ン12,12を位置認識し、この認識結果に基づいて、
ユニット移動装置211によりキャリッジ(ヘッドユニ
ット1)2を位置補正する。次に、上記と同様の手順
で、第1番目の液滴吐出ヘッド3のヘッド本体(ヘッド
保持部材4)50をヘッド補正装置212の一対の係合
アーム331に臨ませ、ヘッド保持部材4に係合アーム
331を係合させる。ここで、一対の認識カメラ35
3,353によりヘッド本体50の位置基準となる2つ
の吐出ノズル57a,57aを位置認識する。
【0186】次に、ヘッド補正装置212を駆動し、上
記の認識結果に基づきヘッド保持部材4を介して液滴吐
出ヘッド3を位置決めする。そして、この位置決め状態
のまま、仮固定装置213を駆動し、一対の接着剤注入
ノズル387,387をヘッド保持部材4に臨ませて、
接着剤の注入を行う。接着剤の注入は、仮固定装置21
3のサブY軸エアーシリンダ378により、接着剤注入
ノズル387の移動を伴って2回行われる。接着剤の注
入が完了したら、タイマー制御により接着剤の硬化を待
って、ヘッド補正装置212のヘッド保持部材4への係
合を解く。
【0187】このようにして、第1番目の液滴吐出ヘッ
ド3の位置決めおよび仮固定が完了し、この作業を第2
番目から第12番目の液滴吐出ヘッド3まで繰り返す。
そして、最後に、ユニット移動装置211、ヘッド補正
装置212および仮固定装置213を、それぞれホーム
位置に戻し、組み立てられたヘッドユニット1をセット
テーブル231から外す。その後、ヘッドユニット1
は、液滴吐出ヘッド3の洗浄を経ると共に、これに、ハ
ンドル14や両アッセンブリ15,16等の構成部品を
組み込んで、描画装置Bに運び込まれる。
【0188】なお、本実施形態では、液滴吐出ヘッド3
を、ヘッド保持部材4を介してキャリッジ2に接着し、
接着部分が金属−金属の接着となるようにしているが、
液滴吐出ヘッド3を直接、キャリッジ2に接着する構造
にしてもよい。
【0189】ところで、本発明のヘッドユニットの組立
装置およびこれによって組み立てられるヘッドユニット
1は、上記の描画装置Bのみならず、各種フラットディ
スプレイの製造方法や、各種の電子デバイスおよび光デ
バイスの製造方法等にも適用可能である。そこで、この
ヘッドユニット1を用いた製造方法を、液晶表示装置の
製造方法および有機EL装置の製造方法を例に、説明す
る。
【0190】図51は、液晶表示装置のカラーフィルタ
の部分拡大図である。図51(a)は平面図であり、図
51(b)は図51(a)のB−B´線断面図である。
断面図各部のハッチングは一部省略している。
【0191】図51(a)に示されるように、カラーフ
ィルタ500は、マトリクス状に並んだ画素(フィルタ
エレメント)512を備え、画素と画素の境目は、仕切
り513によって区切られている。画素512の1つ1
つには、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかのイ
ンク(フィルタ材料)が導入されている。この例では
赤、緑、青の配置をいわゆるモザイク配列としたが、ス
トライプ配列、デルタ配列など、その他の配置でも構わ
ない。
【0192】図51(b)に示されるように、カラーフ
ィルタ500は、透光性の基板511と、遮光性の仕切
り513とを備えている。仕切り513が形成されてい
ない(除去された)部分は、上記画素512を構成す
る。この画素512に導入された各色のインクは着色層
521を構成する。仕切り513及び着色層521の上
面には、オーバーコート層522及び電極層523が形
成されている。
【0193】図52は、本発明の実施形態によるカラー
フィルタの製造方法を説明する製造工程断面図である。
断面図各部のハッチングは一部省略している。
【0194】膜厚0.7mm、たて38cm、横30c
mの無アルカリガラスからなる透明基板511の表面
を、熱濃硫酸に過酸化水素水を1重量%添加した洗浄液
で洗浄し、純水でリンスした後、エア乾燥を行って清浄
表面を得る。この表面に、スパッタ法によりクロム膜を
平均0.2μmの膜厚で形成し、金属層514´を得る
(図52:S1)。
【0195】この基板をホットプレート上で、80℃で
5分間乾燥させた後、金属層514´の表面に、スピン
コートによりフォトレジスト層(図示せず)を形成す
る。この基板表面に、所要のマトリクスパターン形状を
描画したマスクフィルムを密着させ、紫外線で露光をお
こなう。次に、これを、水酸化カリウムを8重量%の割
合で含むアルカリ現像液に浸漬して、未露光の部分のフ
ォトレジストを除去し、レジスト層をパターニングす
る。続いて、露出した金属層を、塩酸を主成分とするエ
ッチング液でエッチング除去する。このようにして所定
のマトリクスパターンを有する遮光層(ブラックマトリ
クス)514を得ることができる(図52:S2)。遮
光層514の膜厚は、およそ0.2μmである。また、
遮光層514の幅は、およそ22μmである。
【0196】この基板上に、さらにネガ型の透明アクリ
ル系の感光性樹脂組成物515´をやはりスピンコート
法で塗布する(図52:S3)。これを100℃で20
分間プレベークした後、所定のマトリクスパターン形状
を描画したマスクフィルムを用いて紫外線露光を行な
う。未露光部分の樹脂を、やはりアルカリ性の現像液で
現像し、純水でリンスした後スピン乾燥する。最終乾燥
としてのアフターベークを200℃で30分間行い、樹
脂部を十分硬化させることにより、バンク層515が形
成され、遮光層514及びバンク層515からなる仕切
り513が形成される(図52:S4)。このバンク層
515の膜厚は、平均で2.7μmである。また、バン
ク層515の幅は、およそ14μmである。
【0197】得られた遮光層514およびバンク層51
5で区画された着色層形成領域(特にガラス基板511
の露出面)のインク濡れ性を改善するため、ドライエッ
チング、すなわちプラズマ処理を行なう。具体的には、
ヘリウムに酸素を20%加えた混合ガスに高電圧を印加
し、プラズマ雰囲気でエッチングスポットに形成し、基
板を、このエッチングスポット下を通過させてエッチン
グする。
【0198】次に、仕切り513で区切られて形成され
た画素512内に、上記R(赤)、G(緑)、B(青)
の各インクをインクジェット方式により導入する(図5
2:S5)。液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)
には、ピエゾ圧電効果を応用した精密ヘッドを使用し、
微小インク滴を着色層形成領域毎に10滴、選択的に飛
ばす。駆動周波数は14.4kHz、すなわち、各イン
ク滴の吐出間隔は69.5μ秒に設定する。ヘッドとタ
ーゲットとの距離は、0.3mmに設定する。ヘッドよ
りターゲットである着色層形成領域への飛翔速度、飛行
曲がり、サテライトと称される分裂迷走滴の発生防止の
ためには、インクの物性はもとよりヘッドのピエゾ素子
を駆動する波形(電圧を含む)が重要である。従って、
あらかじめ条件設定された波形をプログラムして、イン
ク滴を赤、緑、青の3色を同時に塗布して所定の配色パ
ターンにインクを塗布する。
【0199】インク(フィルタ材料)としては、例えば
ポリウレタン樹脂オリゴマーに無機顔料を分散させた
後、低沸点溶剤としてシクロヘキサノンおよび酢酸ブチ
ルを、高沸点溶剤としてブチルカルビトールアセテート
を加え、さらに非イオン系界面活性剤0.01重量%を
分散剤として添加し、粘度6〜8センチポアズとしたも
のを用いる。
【0200】次に、塗布したインクを乾燥させる。ま
ず、自然雰囲気中で3時間放置してインク層516のセ
ッティングを行った後、80℃のホットプレート上で4
0分間加熱し、最後にオーブン中で200℃で30分間
加熱してインク層516の硬化処理を行って、着色層5
21が得られる(図52:S6)。
【0201】上記基板に、透明アクリル樹脂塗料をスピ
ンコートして平滑面を有するオーバーコート層522を
形成する。さらに、この上面にITO(Indium Tin Oxi
de)からなる電極層523を所要パターンで形成して、
カラーフィルタ500とする(図52:S7)。
【0202】図53は、本発明の製造方法により製造さ
れる電気光学装置(フラットディスプレイ)の一例であ
るカラー液晶表示装置の断面図である。断面図各部のハ
ッチングは一部省略している。
【0203】このカラー液晶表示装置550は、カラー
フィルタ500と対向基板566とを組み合わせ、両者
の間に液晶組成物565を封入することにより製造され
る。液晶表示装置550の一方の基板566の内側の面
には、TFT(薄膜トランジスタ)素子(図示せず)と
画素電極563とがマトリクス状に形成されている。ま
た、もう一方の基板として、画素電極563に対向する
位置に赤、緑、青の着色層521が配列するようにカラ
ーフィルタ500が設置されている。
【0204】基板566とカラーフィルタ500の対向
するそれぞれの面には、配向膜561、564が形成さ
れている。これらの配向膜561、564はラビング処
理されており、液晶分子を一定方向に配列させることが
できる。また、基板566およびカラーフィルタ500
の外側の面には、偏光板562、567がそれぞれ接着
されている。また、バックライトとしては蛍光燈(図示
せず)と散乱板の組合わせが一般的に用いられており、
液晶組成物565をバックライト光の透過率を変化させ
る光シャッターとして機能させることにより表示を行
う。
【0205】なお、電気光学装置は、本発明では上記の
カラー液晶表示装置に限定されず、例えば薄型のブラウ
ン管、あるいは液晶シャッター等を用いた小型テレビ、
EL表示装置、プラズマディスプレイ、CRTディスプ
レイ、FED(Field Emission Display)パネル等の種
々の電気光学手段を用いることができる。
【0206】次に、図52ないし図66を参照して、有
機EL装置の有機EL(表示装置)とその製造方法を説
明する。
【0207】(1)第1の実施の形態 第54図乃至第58図は、本発明の第1の実施の形態を
示す図であって、この実施の形態は、EL表示素子を用
いたアクティブマトリクス型の表示装置に適用したもの
である。より具体的には、配線としての走査線、信号線
及び共通給電線を利用して、光学材料としての発光材料
の塗布を行う例を示している。
【0208】第54図は、本実施の形態における表示装
置600の一部を示す回路図であって、この表示装置6
00は、透明の表示基板上に、複数の走査線631と、
これら走査線631に対して交差する方向に延びる複数
の信号線632と、これら信号線632に並列に延びる
複数の共通給電線633と、がそれぞれ配線された構成
を有するとともに、走査線631及び信号線632の各
交点毎に、画素領域素600Aが設けられている。
【0209】信号線632に対しては、シフトレジス
タ、レベルシフタ、ビデオライン、アナログスイッチを
備えるデータ側駆動回路601か設けられている。
【0210】また、走査線631に対しては、シフトレ
ジスタおよびレベルシフタを備える走査側駆動回路60
2が設けられている。さらに、また、画素領域600A
の各々には、走査線631を介して走査信号がゲート電
極に供給されるスイッチング薄膜トランジスタ643
と、このスイッチング薄膜トランジスタ643を介して
信号線632から供給される画像信号を保持する保持容
量capと、該保持容量capによって保持された画像
信号がゲート電極に供給されるカレント薄膜トランジス
タ644と、このカレント薄膜トランジスタ644を介
して共通給電線633に電気的に接続したときに共通給
電線633から駆動電流が流れ込む画素電極642と、
この画素電極642と反射電極652との間に挟み込ま
れる発光素子641と、が設けられている。
【0211】かかる構成であれば、走査線631が駆動
されてスイッチング薄膜トランジスタ643がオンとな
ると、その時の信号線632の電位が保持容量capに
保持され、該保持容量capの状態に応じて、カレント
薄膜トランジスタ644のオン・オフ状態が決まる。そ
して、カレント薄膜トランジスタ644のチャネルを介
して、共通給電線633から画素電極642に電流が流
れ、さらに発光素子641を通じて反射電極652に電
流が流れるから、発光素子641は、これを流れる電流
量に応じて発光する。
【0212】ここで、各画素領域600Aの平面構造
は、反射電極や発光素子を取り除いた状態での拡大平面
図である第55図に示すように、平面形状が長方形の画
素電極642の四辺が、信号線632、共通給電線63
3、走査線631及び図示しない他の画素電極用の走査
線によって囲まれた配置となっている。
【0213】第56図〜第58図は、画素領域600A
の製造過程を順次示す断面図であって、第55図のA−
A線断面に相当する。以下、第56図〜第58図に従っ
て、画素領域600Aの製造工程を説明する。
【0214】先ず、第57図(a)に示すように、透明
の表示基板621に対して、必要に応じて、TEOS
(テトラエトキシシラン)や酸素ガスなどを原料ガスと
してプラズマCVD法により厚さが約2000〜500
0オングストロームのシリコン酸化膜からなる下地保護
膜(図示せず。)を形成する。次いで、表示基板621
の温度を約350℃に設定して、下地保護膜の表面にプ
ラズマCVD法により厚さが約300〜700オングス
トロームのアモルファスのシリコン膜からなる半導体膜
700を形成する。次にアモルファスのシリコン膜から
なる半導体膜700に対して、レーザアニールまたは固
相成長法などの結晶化工程を行い、半導体膜700をポ
リシリコン膜に結晶化する。レーザアニール法では、例
えば、エキシマレーザでビームの長寸が400mmのラ
インビームを用い、その出力強度はたとえば200mJ
/cm2である。ラインビームについてはその短寸方向
におけるレーザ強度のピーク値の90%に相当する部分
が各領域毎に重なるようにラインビームを走査する。
【0215】次いで、第56図(b)に示すように、半
導体膜700をパターニングして島状の半導体膜710
とし、その表面に対して、TEOS(テトラエトキシシ
ラン)や酸素ガスなどを原料ガスとしてプラズマCVD
法により厚さが約600〜1500オングストロームの
シリコン酸化膜または窒化膜からなるゲート絶縁膜72
0を形成する。なお、半導体膜710は、カレント薄膜
トランジスタ644のチャネル領域及びソース・ドレイ
ン領域となるものであるが、異なる断面位置においては
スイッチング薄膜トランジスタ643のチャネル領域及
びソース・ドレイン領域となる半導体膜も形成されてい
る。つまり、第56図〜第58図に示す製造工程では二
種類のトランジスタ643、644が同時に作られるの
であるが、同じ手順で作られるため、以下の説明では、
トランジスタに関しては、カレント薄膜トランジスタ6
44についてのみ説明し、スイッチング薄膜トランジス
タ643については説明を省略する。
【0216】次いで、第56図(c)に示すように、ア
ルミニウム、タンタル、モリプデン、チタン、タングス
テンなどの金属膜からなる導電膜をスパッタ法により形
成した後、パターニングし、ゲート電極644Aを形成
する。
【0217】この状態で、高温度のリンイオンを打ち込
んで、シリコン薄膜710に、ゲート電極644Aに対
して自己整合的にソース・ドレイン領域644a、64
4bを形成する。なお、不純物が導入されなかった部分
がチャネル領域644cとなる。
【0218】次いで、第56図(d)に示すように、層
間絶縁膜730を形成した後、コンタクトホール73
1、732を形成し、それらコンタクトホール731、
732内に中継電極733、734を埋め込む。
【0219】次いで、第56図(e)に示すように、層
間絶縁膜730上に、信号線632、共通給電線633
及び走査線(第56図には図示せず。)を形成する。こ
のとき、信号線632、共通給電線633及び走査線の
各配線は、配線として必要な厚さに捕らわれることな
く、十分に厚く形成する。具体的には、各配線を1〜2
μm程度の厚さに形成する。ここで中継電極734と各
配線とは、同一工程で形成されていてもよい。この時、
中継電極733は、後述するITO膜により形成される
ことになる。
【0220】そして、各配線の上面をも覆うように層間
絶縁膜740を形成し、中継電極733に対応する位置
にコンタクトホール741を形成し、そのコンタクトホ
ール741内にも埋め込まれるようにITO膜を形成
し、そのITO膜をパターニングして、信号線632、
共通給電線633及び走査線に囲まれた所定位置に、ソ
ース・ドレイン領域644aに電気的に接続する画素電
極642を形成する。
【0221】ここで、第56図(e)では、信号線63
2及び共通給電線633に狭まれた部分が、光学材料が
選択的に配置される所定位置に相当するものである。そ
して、その所定位置とその周囲との間には、信号線63
2や共通給電線633によって段差611が形成されて
いる。具体的には、所定位置の方がその周囲よりも低く
なっている凹型の段差611が形成されている。
【0222】次いで、第57図(a)に示すように、表
示基板621の上面を上に向けた状態で、インクジェッ
トヘッド方式により、発光素子641の下層部分に当た
る正孔注入層を形成するための液状(溶媒に溶かされた
溶液状)の光学材料(前駆体)612Aを吐出し、これ
を段差611で囲まれた領域内(所定位置)に選択的に
塗布する。
【0223】正孔注入層を形成するための材料として
は、ポリマー前駆体がポリテトラヒドロチオフェニルフ
ェニレンであるポリフェニレンビニレン、1,1−ビス
ー(4−N,N−ジトリルアミノフェニル)シクロヘキ
サン、トリス(8−ヒドロキシキノリノール)アルミニ
ウム等が挙げられる。
【0224】このとき、液状の前駆体612Aは、流動
性が高いため、水平方向に広がろうとするが、塗布され
た位置を取り囲むように段差611が形成されているた
め、その液状の前駆体612Aの1回当たりの塗布量を
極端に大量にしなければ、液状の前駆体612Aが段差
611を越えて所定位置の外側に広がることは防止され
る。
【0225】次いで、第57図(b)に示すように、加
熱或いは光照射により液状の前駆体612Aの溶媒を蒸
発させて、画素電極642上に、固形の薄い正孔注入層
641aを形成する。ここでは、液状の前駆体612A
の濃度にもよるが、薄い正孔注入層641aしか形成さ
れない。そこで、より厚い正孔注入層641aを必要と
する場合には、第57図(a)及び(b)の工程を必要
回数繰り返し実行し、第57図(c)に示すように、十
分な厚さの正孔注入層641Aを形成する。
【0226】次いで、第58図(a)に示すように、表
示基板621の上面を上に向けた状態で、インクジェッ
トヘッド方式により、発光素子641の上層部分に当た
る有撃半導体膜を形成するための液状(溶媒に溶かされ
た溶液状)の光学材料(有機蛍光材料)612Bを吐出
し、これを段差611で囲まれた領域内(所定位置)に
選択的に塗布する。
【0227】有機蛍光材料としては、シアノポリフェニ
レンビニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアルキル
フェニレン、2,3,6,7−テトラヒドロー11−オ
キソー1H・5H・11H(1)ペンゾビラノ[6,
7,8−ij]−キノリジンー10−カルボン酸、1,
1−ビスー(4−N,N−ジトリルアミノフェニル)シ
クロヘキサン、2−13・4´−ジヒドロキシフェニ
ル)−3,5,7−トリヒドロキシー1−ベンゾピリリ
ウムパークロレート、トリス(8−ヒドロキシキノリノ
ール)アルミニウム、2,3・6・7−テトラヒドロー
9−メチルー11−オキソー1H・5H・11H(1)
ベンゾピラノ[6,7,8−Ij]−キノリジン、アロ
マティックジアミン誘導体(TDP)、オキシジアゾー
ルダイマー(OXD)、オキシジアゾール誘専体(PB
D)、ジスチルアリーレン誘導体(DSA)、キノリノ
ール系金属錯体、ベリリウムーベンゾキノリノール錯体
(Bebq)、トリフェニルアミン誘導体(MTDAT
A)、ジスチリル誘導体、ピラゾリンダイマー、ルブレ
ン、キナクリドン、トリアゾール誘導体、ポリフェニレ
ン、ポリアルキルフルオレン、ポリアルキルチオフェ
ン、アゾメチン亜鉛錯体、ポリフイリン亜鉛錯体、ベン
ゾオキサゾール亜鉛錯体、フェナントロリンユウロピウ
ム錯体等が挙げられる。
【0228】このとき、液状の有機蛍光材料612B
は、流動性が高いため、やはり水平方向に広がろうとす
るが、塗布された位置を取り囲むように段差611が形
成されているため、その液状の有機蛍光材料612Bの
1回当たりの塗布量を極端に大量にしなければ、液状の
有機蛍光材料612Bが段差611を越えて所定位置の
外側に広がることは防止される。
【0229】次いで、第58図(b)に示すように、加
熱或いは光照射により液状の有機蛍光材料612Bの溶
媒を蒸発させて、正孔注入層641A上に、固形の薄い
有機半導体膜641bを形成する。ここでは、液状の有
機蛍光材料612Bの濃度にもよるが、薄い有機半導体
膜641bしか形成されない。そこで、より厚い有機半
導体膜641bを必要とする場合には、第58図(a)
及び(b)の工程を必要回数繰り返し実行し、第58図
(c)に示すように、十分な厚さの有機半導体膜641
Bを形成する。正孔注入層641A及び有機半導体膜6
41Bによって、発光素子641が構成される。最後
に、第58図(d)に示すように、表示基板621の表
面全体に若しくはストライプ状に反射電極652を形成
する。
【0230】このように、本実施の形態にあっては、発
光素子641が配置される処置位置を四方から取り囲む
ように信号線632、共通配線633等の配線を形成す
るとともに、それら配線を通常よりも厚く形成して段差
611を形成し、そして、液状の前駆体612Aや液状
の有機蛍光材料612Bを選択的に塗布するようにして
いるため、発光素子641のパターニング精度が高いと
いう利点がある。
【0231】そして、段差611を形成すると、反射電
極652は比較的凹凸の大きな面に形成されることにな
るが、その反射電極652の厚さをある程度厚くしてお
けば、断線等の不具合が発生する可能性は極めて小さく
なる。
【0232】しかも、信号線632や共通配線633等
の配線を利用して段差611を形成するため、特に新た
な工程が増加する訳ではないから、製造工程の大幅な複
雑化等を招くこともない。
【0233】なお、発光素子641の上層部を形成する
光学材料は、有機蛍光材料612Bに限定されるもので
はなく、無機の蛍光材料であってもよい。
【0234】また、スイッチング素子としての各トラン
ジスタ643、644は、600℃以下の低温プロセス
で形成された多結晶シリコンにより形成することが望ま
しく、これにより、ガラス基板の使用による低コスト化
と、高移動度による高性能化が両立できる。なお、スイ
ッチング素子は、非晶質シリセンまたは600℃以上の
高温プロセスで形成された多結晶シリコンにより形成さ
れてもよい。
【0235】そして、スイッチング薄膜トランジスタ6
43およびカレント薄膜トランジスタ644の他にトラ
ンジスタを設ける形式であってもよいし、或いは、一つ
のトランジスタで駆動する形式であってもよい。
【0236】また、段差611は、パッシブマトリクス
型表示素子の第1のバス配線、アクティブマトリク大型
表示素子の走査線631および、遮光層によって形成し
てもよい。
【0237】なお、発光素子641としては、発光効率
(正孔注入率)がやや低下するものの、正孔注入層64
1Aを省略してもよい。また、正孔注入層641Aに代
えて電子注入層を有機半導体膜641Bと反射電極65
2との間に形成してもよいし、或いは、正孔注入層及び
電子注入層の双方を形成してもよい。
【0238】また、上記実施の形態では、特にカラー表
示を念頭において、各発光素子641全体を選択的に配
置した場合について説明したが、例えば単色表示の表示
装置600の場合には、第59図に示すように、有機半
導体膜641Bは、表示基板621全面に一様に形成し
てもよい。ただし、この場合でも、クロストークを防止
するために正孔注入層641Aは各所定位置毎に選択的
に配置しなければならないため、段差611を利用した
塗布が極めて有効である。
【0239】(2)第2の実施の形態 第60図は本発明の第2の実施の形態を示す図であっ
て、この実施の形態は、EL表示素子を用いたパッシブ
マトリクス型の表示装置に適用したものである。
【0240】なお、第60図(a)は、複数の第1のバ
ス配線750と、これに直交する方向に配設された複数
の第2のバス配線760と、の配置関係を示す平面図で
あり、第60図(b)は、同(a)のB−B線断面図で
ある。
【0241】なお、上記第1の実施の形態と同様の構成
には、同じ符号を付し、その重複する説明は省略する。
また、細かな製造工程等も上記第1の実施の形態と同様
であるため、その図示及び説明は省略する。
【0242】即ち、本実施の形態にあっては、発光素子
641が配置される所定位置を取り囲むように、例えば
SiO2等の絶縁膜770が配設されていて、これによ
り、所定位置とその周囲との間に、段差611が形成さ
れている。
【0243】このような構成であっても、上記第1の実
施の形態と同様に、液状の前駆体612Aや液状の有機
蛍光材料612Bを選択的に塗布する際に、それらが周
囲に流れ出ることが防止でき、高精度のパターニングが
行える等の利点がある。
【0244】(3)第3の実施の形態 第61図は本発明の第3の実施の形態を示す図であっ
て、この実施の形態も、上記第1の実施の形態と同様
に、EL表示素子を用いたアクティブマトリクス型の表
示装置に適用したものである。より具体的には、画素電
極642を利用して段差611を形成することにより、
高精度のパターニングが行えるようにしたものである。
【0245】なお、上記実施の形態と同様の構成には、
同じ符号を付しておく。また、第61図は製造工程の途
中を示す断面図であり、その前後は上記第1の実施の形
態と略同様であるためその図示及び説明は省略する。
【0246】即ち、本実施の形態では、画素電極642
を通常よりも厚く形成し、これにより、その周囲と間に
段差611を形成している。つまり、本実施の形態で
は、後に光学材料が塗布される画素電極642の方がそ
の周囲よりも高くなっている凸型の段差が形成されてい
る。
【0247】そして、上記第1の実施の形態と同様に、
インクジェットヘッド方式により、発光素子641の下
層部分に当たる正孔注入層を形成するための液状(溶媒
に溶かされた溶液状)の光学材料(前駆体)612Aを
吐出し、画素電極642上面に塗布する。
【0248】ただし、上記第1の実施の形態の場合とは
異なり、表示基板621を上下逆にした状態、つまり液
状の前駆体612Aが塗布される画素電極642上面を
下方に向けた状態で、液状の前駆体612Aの塗布を行
う。
【0249】すると、液状の前駆体612Aは、重力と
表面張力とによって、画素電極642上面に溜まり、そ
の周囲には広がらない。よって、加熱や光照射等を行っ
て固形化すれば、第57図(b)と同様の薄い正孔注入
層を形成でき、これを繰り返せば正孔注入層が形成され
る。同様の手法で、有機半導体膜も形成される。
【0250】このように、本実施の形態では、凸型の段
差611を利用して液状の光学材料を塗布して発光素子
のパターニング精度を向上することができる。
【0251】なお、遠心力等の慣性力を利用して、画素
電極642上面に溜まる液状の光学材料の量を調整する
ようにしてもよい。
【0252】(4)第4の実施の形態 第62図は本発明の第4の実施の形態を示す図であっ
て、この実施の形態も、上記第1の実施の形態と同様
に、EL表示素子を用いたアクティブマトリクス型の表
示装置に適用したものである。なお、上記実施の形態と
同様の構成には、同じ符号を付しておく。また、第62
図は製造工程の途中を示す断面図であり、その前後は上
記第1の実施の形態と略同様であるためその図示及び説
明は省略する。
【0253】即ち、本実施の形態では、先ず、表示基板
621上に、反射電極652を形成し、次いで、反射電
極652上に、後に発光素子641が配置される所定位
置を取り囲むように絶縁膜770を形成し、これにより
所定位置の方がその周囲よりも低くなっている凹型の段
差611を形成する。
【0254】そして、上記第1の実施の形態と同様に、
段差611で囲まれた領域内に、インクジェット方式に
より液状の光学材料を選択的に塗布することにより、発
光素子641を形成する。
【0255】一方、剥離用基板622上に、剥離層65
1を介して、走査線631、信号線632、画素電極6
42、スイッチング薄膜トランジスタ643カレント薄
膜トランジスタ644および絶縁膜740を形成する。
【0256】最後に、表示基板621上に、剥離用基板
622上の剥離層622から剥離された構造を転写す
る。
【0257】このように、本実施の形態であっても、段
差611を利用して液状の光学材料を塗布するようにし
たから、高精度のパターニングが行える。さらに、本実
施の形態では、発光素子641等の下地材料への、その
後の工程によるダメージ、あるいは、走査線631、信
号線632、画素電極642、スイッチング薄膜トラン
ジスタ643.カレント薄膜トランジスタ644または
絶縁膜740への、光学材料の塗布等によるダメージ
を、軽減することが可能となる。
【0258】本実施の形態では、アクティブマトリクス
型表示素子として説明したが、パッシブマトリクス型表
示素子であってもよい。
【0259】(5)第5の実施の形態 第63図は本発明の第6の実施の形態を示す図であっ
て、この実施の形態も、上記第1の実施の形態と同様
に、EL表示素子を用いたアクティブマトリクス型の表
示装置に適用したものである。なお、上記実施の形態と
同様の構成には、同じ符号を付しておく。また、第63
図は製造工程の途中を示す断面図であり、その前後は上
記第1の実施の形態と略同様であるためその図示及び説
明は省略する。
【0260】即ち、本実施の形態では、層間絶縁膜74
0を利用して凹型の段差611を形成していて、これに
より、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を得るよ
うにしている。
【0261】また、層間絶縁膜740を利用して段差6
11を形成するため、特に新たな工程が増加する訳では
ないから、製造工程の大幅な複雑化等を招くこともな
い。
【0262】(6)第6の実施の形態 第64図は本発明の第6の実施の形態を示す図であっ
て、この実施の形態も、上記第1の実施の形態と同様
に、EL表示素子を用いたアクティブマトリクス型の表
示装置に適用したものである。なお、上記実施の形態と
同様の構成には、同じ符号を付しておく。また、第64
図は製造工程の途中を示す断面図であり、その前後は上
記第1の実施の形態と略同様であるためその図示及び説
明は省略する。
【0263】即ち、本実施の形態では、段差を利用して
パターニング精度を向上させるのではなく「液状の光学
材料が塗布される所定位置の親水性を、その周囲の親水
性よりも相対的に強くすることにより、塗布された液状
の光学材料が周囲に広がらないようにしたものである。
【0264】具体的には、第64図に示すように、層間
絶縁膜740を形成した後に、その上面に非晶質シリコ
ン層653を形成している。非晶質シリコン層653
は、画素電極642を形成するITOよりも相対的に撥
水性が強いので、ここに、画素電極642表面の親水性
がその周囲の親水性よりも相対的に強い掩撥水性・親水
性の分布が形成される。
【0265】そして、上記第1の実施の形態と同様に、
画素電極642の上面に向けて、インクジェット方式に
より液状の光学材料を選択的に塗布することにより、発
光素子641を形成し、最後に反射電極を形成する。
【0266】このように、本実施の形態であっても、所
望の撥水性・親液性の分布を形成してから液状の光学材
料を塗布するようにしているから、パターニングの精度
を向上させることができる。
【0267】なお、本実施の形態の場合も、パッシブマ
トリクス型表示素子に適用できることは勿論である。
【0268】また、剥離用基板621上に剥離層651
を介して形成された構造を、表示基板621に転写する
工程を含んでいてもよい。
【0269】さらに、本実施の形態では、所望の撥水性
・親水性の分布を、非晶質シリコン層653によって形
成しているが、撥水性・親水性の分布は、金属や、陽極
酸化膜、ポリイミドまたは酸化シリコン等の絶縁膜や、
他の材料により形成されていてもよい。なお、パッシブ
マトリクス型表示素子であれば第1のバス配線、アクテ
ィブマトリクス型表示素子であれば走査線631、信号
線632、画素電極642、絶縁膜740或いは遮光層
によって形成してもよい。
【0270】また、本実施の形態では、液状の光学材料
が水溶液であることを前提に説明したが、他の液体の溶
液を用いた液状の光学材料であってもよく、その場合
は、その溶液に対して撥液性・親液性が得られるように
すればよい。
【0271】(7)第7の実施の形態 本発明の第7の実施の形態は、断面積造は上記第5の実
施の形態で使用した第63図と同様であるため、これを
用いて説明する。
【0272】即ち、本実施の形態では、層間絶縁膜74
0をSiO2で形成するとともに、その表面に紫外線を
照射し、その後に、画素電極642表面を露出させ、そ
して液状の光学材料を選択的に塗布するようになってい
る。
【0273】このような製造工程であれば、段差611
が形成されるだけでなく、層間絶縁膜740表面に沿っ
て撥液性の強い分布が形成されるため、塗布された液状
の光学材料は、段差611と層間絶縁膜740の撥液性
との両方の作用によって所定位置に溜まり易くなってい
る。つまり、上記第5の実施の形態と、上記第6の実施
の形態との両方の作用が発揮されるから、さらに発光素
子641のパターニング精度を向上させることができ
る。
【0274】なお、紫外線を照射するタイミングは、画
素電極642の表面を露出させる前後いずれでもよく、
層間絶縁膜740を形成する材料や、画素電極642を
形成する材料等に応じて適宜選定すればよい。ちなみ
に、画素電極642の表面を露出させる帝に紫外線を照
射する場合には、段差611の内壁面は撥液性が強くな
らないから、段差611で囲まれた領域に液状の光学材
料を溜めることにとって有利である。これとは逆に、画
素電極642の表面を露出させた後に紫外線を照射する
場合には、段差611の内壁面の撥液性が強くならない
ように垂直に紫外線を照射する必要があるが、画素電極
642の表面を露出する際のエッチング工程の後で紫外
線を照射するため、そのエッチング工程によって撥液性
が弱まるような懸念がないという利点がある。
【0275】また、層間絶縁膜740を形成する材料と
しては、例えばフォトレジストを用いることもできる
し、或いはポリイミドを用いてもよく、これらであれば
スピンコートにより膜を形成できるという利点がある。
【0276】そして、層間絶縁膜740を形成する材料
によっては、紫外線を照射するのではなく、例えば
2、CF3、Ar等のプラズマを照射することにより撥
液性が強くなるようにしてもよい。
【0277】(8)第8の実施の形態 第65図は本発明の第8の実施の形態を示す図であっ
て、この実施の形態は、上記第1の実施の形態と同様
に、EL表示素子を用いたアクティブマトリクス型の表
示装置に適用したものである。なお、上記実施の形態と
同様の構成には、同じ符号を付しておく。また、第65
図は製造工程の途中を示す断面図であり、その前後は上
記第1の実施の形態と略同様であるためその図示及び説
明は省略する。
【0278】即ち、本実施の形態では、段差や撥液性・
親液性の分布等を利用してパターニング精度を向上させ
るのではなく、電位による引力や斥力を利用してパター
ニング精度の向上を図っている。
【0279】つまり、第65図に示すように、信号線6
32や共通給電線633を駆動するとともに、図示しな
いトランジスタを適宜オン・オフすることにより、画素
電極642がマイナス電位となり、層間絶縁膜740が
プラス電位となる電位分布を形成する。そして、インク
ジェット方式により、プラスに帯電した液状の光学材料
612を所定位置に選択的に塗布する。
【0280】このように、本実施の形態であれば、表示
基板621上に所望の電位分布を形成し、その電位分布
と、プラスに帯電した液状の光学材料612との間の引
力及び斥力を利用して、液状の光学材料を選択的に塗布
しているから、パターニングの精度を向上させることが
できる。
【0281】特に、本実施の形態では、液状の光学材料
612を帯電させているので、自発分極だけでなく帯電
電荷も利用することにより、パターニングの精度を向上
する効果が、さらに高まる。
【0282】本実施の形態では、アクティブマトリクス
型表示素子に適用した場合を示しているが、パッシブマ
トリクス型表示素子であっても適用可能である。
【0283】なお、剥離用基板621上に剥離層651
を介して形成された構造を、表示基板621に転写する
工程を含んでいてもよい。
【0284】また、本実施の形態では、所望の電位分布
は、走査線631に順次電位を印加し、同時に信号線6
32および共通線633に電位を印加し、画素電極64
2にスイッチング薄膜トランジスタ643およびカレン
ト薄膜トランジスタ644を介して電位を印加すること
により形成される。電位分布を走査線631、信号線6
32、共通線633および画素電極642で形成するこ
とにより、工程の増加が抑制できる。なお、パッシブマ
トリクス型表示素子であれば、電位分布は、第1のバス
配線および遮光層によって形成することができる。
【0285】さらに、本実施の形態では、画素電極64
2と、その周囲の層間絶縁膜740との両方に電位を与
えているが、これに限定されるものではなく、例えば第
66図に示すように、画素電極642には電位を与え
ず、層間絶縁膜740にのみプラス電位を与え、そし
て、液状の光学材料612をプラスに帯電させてから塗
布するようにしてもよい。このようにすれば、塗布され
た後にも、液状の光学材料612は確実にプラスに帯電
した状態を維持できるから、周囲の層間絶縁膜740と
の間の斥力によって、液状の光学材料612が周囲に流
れ出ることをより確実に防止することができるようにな
る。
【0286】同様に、本実施形態のヘッドユニットは、
電子放出装置の製造方法、PDP装置の製造方法および
電気泳動表示装置の製造方法等に、適用することができ
る。
【0287】電子放出装置の製造方法では、複数の液滴
吐出ヘッドにR、G、B各色の各色の蛍光材料を導入
し、ヘッドユニットを介して複数の液滴吐出ヘッドを主
走査および副走査し、蛍光材料を選択的に吐出して、電
極上に多数の蛍光体を形成する。なお、電子放出装置
は、FED(電界放出ディスプレイ)を含む上位の概念
である。
【0288】PDP装置の製造方法では、複数の液滴吐
出ヘッドにR、G、B各色の各色の蛍光材料を導入し、
ヘッドユニットを介して複数の液滴吐出ヘッドを主走査
および副走査し、蛍光材料を選択的に吐出して、背面基
板上の多数の凹部にそれそれ蛍光体を形成する。
【0289】電気泳動表示装置の製造方法では、複数の
液滴吐出ヘッドに各色の泳動体材料を導入し、ヘッドユ
ニットを介して複数の液滴吐出ヘッドを主走査および副
走査し、インク材料を選択的に吐出して、電極上の多数
の凹部にそれぞれ泳動体を形成する。なお、帯電粒子と
染料とから成る泳動体は、マイクロカプセルに封入され
ていることが、好ましい。
【0290】一方、本実施形態のヘッドユニットは、ス
ペーサ形成方法、金属配線形成方法、レンズ形成方法、
レジスト形成方法および光拡散体形成方法等にも、適用
可能である。
【0291】スペーサ形成方法は、2枚の基板間に微小
なセルギャップを構成すべく多数の粒子状のスペーサを
形成するものであり、複数の液滴吐出ヘッドにスペーサ
を構成する粒子材料を導入し、ヘッドユニットを介して
複数の液滴吐出ヘッドを主走査および副走査し、粒子材
料を選択的に吐出して少なくとも一方の基板上にスペー
サを形成する。例えば、上記の液晶表示装置や電気泳動
表示装置における2枚の基板間のセルギャップを構成す
る場合に有用であり、その他この種の微小なギャップを
必要とする半導体製造技術に適用できることはいうまで
もない。
【0292】金属配線形成方法では、複数の液滴吐出ヘ
ッドに液状金属材料を導入し、ヘッドユニットを介して
複数の液滴吐出ヘッドを主走査および副走査し、液状金
属材料を選択的に吐出して、基板上に金属配線を形成す
る。例えば、上記の液晶表示装置におけるドライバと各
電極とを接続する金属配線や、上記の有機EL装置にお
けるTFT等と各電極とを接続する金属配線に適用する
ことができる。また、この種のフラットディスプレイの
他、一般的な半導体製造技術に適用できることはいうま
でもない。
【0293】レンズ形成方法では、複数の液滴吐出ヘッ
ドにレンズ材料を導入し、ヘッドユニットを介して複数
の液滴吐出ヘッドを主走査および副走査し、レンズ材料
を選択的に吐出して、透明基板上に多数のマイクロレン
ズを形成する。例えば、上記のFED装置におけるビー
ム収束用のデバイスとして適用可能である。また、各種
の光デバイスに適用可能であることはいうまでもない。
【0294】レジスト形成方法では、複数の液滴吐出ヘ
ッドにレジスト材料を導入し、ヘッドユニットを介して
複数の液滴吐出ヘッドを主走査および副走査し、レジス
ト材料を選択的に吐出して、基板上に任意形状のフォト
レジストを形成する。例えば、上記の各種表示装置おけ
るバンクの形成は元より、半導体製造技術の主体を為す
フォトリソグラフィー法において、フォトレジストの塗
布に広く適用可能である。
【0295】光拡散体形成方法では、ヘッドユニットの
組立装置により組み立てられたヘッドユニットを用い、
基板上に多数の光拡散体を形成する光拡散体形成方法で
あって、複数の液滴吐出ヘッドに光拡散材料を導入し、
ヘッドユニットを介して複数の液滴吐出ヘッドを主走査
および副走査し、光拡散材料を選択的に吐出して多数の
光拡散体を形成する。この場合も、各種の光デバイスに
適用可能であることはいうまでもない。
【0296】
【発明の効果】以上のように、本発明の液滴吐出ヘッ
ド、その拭取り方法およびこれを備えた電子機器によれ
ば、ノズル形成プレートの長辺方向の両端面が、樹脂に
よりモールドされているので、液滴吐出ヘッドのワイピ
ングに際し、拭取り部材への引っかかりやつかえを有効
に防ぐことができる。また、液滴吐出ヘッドを効率良く
拭取ることができる。したがって、装置の信頼性を高め
ることができる。
【0297】一方、本発明の液晶表示装置の製造方法、
有機EL装置の製造方法、電子放出装置の製造方法、P
DP装置の製造方法および電気泳動表示装置の製造方法
によれば、各装置におけるフィルタ材料や発光材料等を
安定に供給することができるため、製造効率を向上させ
ることができる。
【0298】また、本発明のカラーフィルタの製造方
法、有機ELの製造方法、スペーサ形成方法、金属配線
形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成方法および光
拡散体形成方法によれば、各電子デバイスや各光デバイ
スにおけるフィルタ材料や発光材料等を安定に供給する
ことができため、製造効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るヘッドユニットの平面図であ
る。
【図2】実施形態に係るヘッドユニットの正面図であ
る。
【図3】実施形態に係るヘッドユニットの側面図であ
る。
【図4】実施形態の基準ピンの構造図である。
【図5】実施形態の液滴吐出ヘッド廻りの断面図であ
る。
【図6】実施形態の液滴吐出ヘッドを模式的に表した斜
視図である。
【図7】実施形態の液滴吐出ヘッドの拡大断面図であ
る。
【図8】実施形態のヘッド保持部材の構造図である。
【図9】実施形態の組付治具を用いたヘッドユニットの
組付方法を示す拡大斜視図である。
【図10】実施形態の組付治具の構造図である。
【図11】実施形態の組付治具を用いたヘッドユニット
の組付方法を示す平面図である。
【図12】実施形態の組付治具を用いたヘッドユニット
の組付方法を示す正面図である。
【図13】実施形態の描画装置の模式図である。
【図14】実施形態の描画装置におけるメインキャリッ
ジの斜視図である。
【図15】実施形態の描画装置におけるメインキャリッ
ジの平面図である。
【図16】ヘッドユニットのセット方法を示す説明図で
ある。
【図17】実施形態の描画装置におけるワイピング装置
の模式図である。
【図18】実施形態のアライメントマスクにおけるマス
タプレートの構造図である。
【図19】実施形態のアライメントマスクの平面図であ
る。
【図20】実施形態のアライメントマスクの正面図であ
る。
【図21】実施形態の組立装置の正面側から見た全体斜
視図である。
【図22】実施形態の組立装置の背面側から見た全体斜
視図である。
【図23】実施形態の組立装置の全体平面図である。
【図24】実施形態の組立装置の全体正面図である。
【図25】実施形態の組立装置の左側から見た全体側面
図である。
【図26】実施形態のユニット移動装置におけるX・Y
テーブル廻りの斜視図である。
【図27】実施形態のユニット移動装置におけるセット
テーブルの構造図である。
【図28】実施形態のユニット移動装置におけるθテー
ブルの平面図である。
【図29】実施形態のユニット移動装置におけるθテー
ブルの裁断側面図である。
【図30】実施形態のユニット移動装置におけるθテー
ブルの正面図である。
【図31】実施形態のユニット移動装置におけるX・Y
テーブル廻りの平面図である。
【図32】実施形態のユニット移動装置におけるX・Y
テーブル廻りの正面図である。
【図33】実施形態のヘッド補正装置における補正用X
・Yテーブル廻りの斜視図である。
【図34】実施形態のヘッド補正装置における補正用X
・Yテーブル廻りの平面図である。
【図35】実施形態のヘッド補正装置における補正用X
・Yテーブル廻りの正面図である。
【図36】実施形態のヘッド補正装置における補正用X
・Yテーブル廻りの側面図である。
【図37】実施形態のヘッド補正装置におけるアームユ
ニットの斜視図である。
【図38】実施形態のヘッド補正装置におけるアームユ
ニットの正面図である。
【図39】実施形態のヘッド補正装置におけるアームユ
ニットの側面図である。
【図40】アームユニットの係合アームの断面図であ
る。
【図41】実施形態の認識装置の斜視図である。
【図42】実施形態の認識装置の平面図である。
【図43】実施形態の認識装置の正面図である。
【図44】実施形態の認識装置の側面図である。
【図45】実施形態の仮固定装置の全体斜視図である。
【図46】実施形態の仮固定装置の平面図である。
【図47】実施形態の仮固定装置の正面図である。
【図48】実施形態の仮固定装置の側面図である。
【図49】接着剤塗布装置の斜視図である。
【図50】実施形態に係る制御装置のブロック図であ
る。
【図51】実施形態のカラーフィルタの製造方法により
製造されるカラーフィルタの部分拡大図である。
【図52】実施形態のカラーフィルタの製造方法を模式
的に示す製造工程断面図である。
【図53】実施形態のカラーフィルタの製造方法により
製造される液晶表示装置の断面図である。
【図54】実施形態の有機ELの製造方法により製造さ
れる表示装置の回路図である。
【図55】表示装置の画素領域の平面構造を示す拡大平
面図である。
【図56】第1実施形態の有機ELの製造方法を模式的
に示す製造工程(1)の断面図である。
【図57】第1実施形態の有機ELの製造方法を模式的
に示す製造工程(2)の断面図である。
【図58】第1実施形態の有機ELの製造方法を模式的
に示す製造工程(3)の断面図である。
【図59】第1実施形態の変形例に係る有機ELの製造
方法を模式的に示す断面図である。
【図60】第2実施形態の有機ELの製造方法を模式的
に示す平面図および断面図である。
【図61】第3実施形態の有機ELの製造方法を模式的
に示す断面図である。
【図62】第4実施形態の有機ELの製造方法を模式的
に示す断面図である。
【図63】第5実施形態の有機ELの製造方法を模式的
に示す断面図である。
【図64】第6実施形態の有機ELの製造方法を模式的
に示す断面図である。
【図65】第8実施形態の有機ELの製造方法を模式的
に示す断面図である。
【図66】第8実施形態の変形例に係る有機ELの製造
方法を模式的に示す断面図である。
【図67】実施形態の描画装置におけるキャリッジの認
識動作を示す模式図である。
【符号の説明】
A 組立装置 B 描画装置 C 組付治具 D アライメン
トマスク 1 ヘッドユニット 2 キャリッジ 3 液滴吐出ヘッド 4 ヘッド保持
部材 11 本体プレート 12 基準ピン 13 支持部材 14 ハンドル 15 配管接続アッセンブリ 16 配線接続
アッセンブリ 17 配管接続部材 25 ピン本体 26 基準マーク(小孔) 29a 先端面 32 ハンドル本体 34 太径部 45 液体導入部 48 ポンプ部 48a 吐出側端面 49 ノズル
形成プレート 50 ヘッド本体 52 ノズル形
成面 53 ノズル列 57 吐出ノズ
ル 57a 吐出ノズル(最外端) 61 段部 62 樹脂 65 ノズル基
準マーク 76 係合孔 77 接着剤注
入孔 78 接着部位 81 治具本体 82 装着ピン 84 縦辺部 85 横辺部 86 位置決め
部 101 ヘッド移動部 105 ユニッ
ト導入部 106 仮置き台 106a 仮置き
アングル 108 ワイピング装置 113 Yテー
ブル 116 Xテーブル 121 ベース
プレート 123 ストッパプレート 124 方形開
口 131 ワイピングシート 132 ワイピ
ングユニット 133 移動機構 137 ワイピ
ングローラ 139 洗浄液供給ヘッド 161 マスタ
プレート 161a マーク形成面 162 プレ
ートホルダ 164 ヘッド基準マーク 165 キャリ
ッジ基準マーク 171 支持ピン 211 ユニッ
ト移動装置 212 ヘッド補正装置 213 仮固定
装置 214 認識装置 215 制御装
置 231 セットテーブル 232 θテー
ブル 233 X・Yテーブル 271 X軸テ
ーブル 272 Y軸テーブル 302 補正用
X・Yテーブル 303 補正用θテーブル 304 アーム
ユニット 331 係合アーム 333 アーム
昇降装置 343 係合ピン 344 ピンホ
ルダ 345 コイルばね 347 テーパ
ー部 352 カメラ位置調節ユニット 353 認識カ
メラ 359 マイクロステージ 373 エアー
テーブル 374 接着剤塗布装置 377 Yエア
ーテーブル 378 サブYエアーテーブル 380 Z軸エ
アーテーブル 384 ディスペンサユニット 387 接着剤
注入ノズル 402 入力部 403 駆動部 404 検出部 405 制御部 411 CPU 412 ROM 413 RAM 414 P−C
ON 416 タイマー 500 カラー
フィルタ 511 基板 512 画素
(フィルタエレメント) 513 仕切り 514 遮光層 515 バンク層 516 インク
層 521 着色層 522 オーバ
ーコート層 523 電極層 611 表示装
置(有機EL) 621 表示基板 641 発光素
子(正孔注入層) 642 画素電極 652 反射電
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 9/227 H01J 9/24 A 5C012 11/02 B 5C028 9/24 H05B 33/10 5C040 11/02 33/14 A H05B 33/10 B41J 3/04 102H 33/14 101Z Fターム(参考) 2C056 EA16 EA24 FB01 HA02 JB03 JB04 JB08 2H048 BA11 BA64 BB02 BB24 BB44 2H089 NA09 NA17 QA12 TA12 2H091 FA02 FC29 GA08 LA12 3K007 AB18 DB03 FA01 5C012 AA05 AA09 BB07 5C028 FF16 HH04 5C040 FA01 GG09 JA13 MA22 MA23 (54)【発明の名称】 液滴吐出ヘッド、その拭取り方法およびこれを備えた電子機器、並びに液晶表示装置の製造方 法、有機EL装置の製造方法、電子放出装置の製造方法、PDP装置の製造方法、電気泳動表示 装置の製造方法、カラーフィルタの製造方法、有機ELの製造方法、スペーサ形成方法、金属配 線形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成方法および光拡散体形成方法

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体導入部と、前記液体導入部に連なる
    ポンプ部と、前記ポンプ部に重ねて設けられノズル口が
    形成されたノズル形成プレートとを備えた液滴吐出ヘッ
    ドにおいて、 前記ノズル形成プレートは液滴吐出側から見て略方形に
    形成され、 前記ノズル形成プレートの少なくとも長辺方向に沿った
    側面部の少なくとも一方には樹脂がモールドされている
    ことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記ノズル形成プレートは、その長辺方
    向に沿った側面部の端部が前記ポンプ部より内側に形成
    され、 前記樹脂は、前記ポンプ部の長辺方向に沿った周縁部と
    前記ノズル形成プレートの長辺方向に沿った側面部との
    間に形成される段部にモールドされていることを特徴と
    する請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記樹脂は、前記ノズル形成プレートの
    表面からわずかに突出するようにモールドされているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出ヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 前記ノズル形成プレートは、液滴吐出の
    後に拭取り具によって拭取り処理されるものであり、 前記ノズル形成プレートの長辺方向に沿った側面部のう
    ちの最初に前記拭取り具と接する側の側面部に、前記樹
    脂がモールドされていることを特徴とする請求項1、2
    または3に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記ノズル形成プレートの長辺方向に沿
    った両側面部に、前記樹脂がモールドされていることを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の液滴吐
    出ヘッド。
  6. 【請求項6】 液体導入部と、前記液体導入部に連なる
    ポンプ部と、前記ポンプ部に重ねて設けられノズル口が
    形成されたノズル形成プレートとを備えた液滴吐出ヘッ
    ドにおいて、 前記ノズル形成プレートは液滴吐出側から見て略方形に
    形成され、 前記ノズル形成プレートの少なくとも長辺方向に沿った
    側面部の少なくとも一方は面取りされていることを特徴
    とする液滴吐出ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記ノズル形成プレートは、液滴吐出の
    後に拭取り具によって拭取り処理されるものであり、 前記ノズル形成プレートの長辺方向に沿った周縁部のう
    ちの最初に前記拭取り具と接する側の周縁部が、面取り
    されていることを特徴とする請求項6に記載の液滴吐出
    ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記ノズル形成プレートの長辺方向に沿
    った両周縁部が面取りされていることを特徴とする請求
    項6または7に記載の液滴吐出ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記ノズル形成プレートは、前記ポンプ
    部の圧力室を構成するキャビティを含んで構成されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載
    の液滴吐出ヘッド。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドの拭取り方法であって、 前記ノズル形成プレートの表面にワイピングシートを接
    触させ、前記ワイピングシートを、前記液滴吐出ヘッド
    が液滴吐出対象物に対し相対的に走査される方向に相対
    的に移動させて、前記ノズル形成プレートの表面を拭き
    取ることを特徴とする液滴吐出ヘッドの拭取り方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドの前記ノズル形
    成プレートの表面を拭取るワイパー手段とを備えたこと
    を特徴とする電子機器。
  12. 【請求項12】 前記ワイパー手段は、前記ノズル形成
    プレートの表面に接触してこれを拭取るワイピングシー
    トと、 前記ワイピングシートを巻装したワイピングローラと、 前記液滴吐出ヘッドと前記ワイピングローラとを拭取り
    方向に相対的に移動させる移動手段とを有していること
    を特徴とする請求項11に記載の電子機器。
  13. 【請求項13】 前記移動手段による前記液滴吐出ヘッ
    ドの相対的な移動の方向が、前記液滴吐出ヘッドが液滴
    吐出対象物に対し相対的に走査される方向であることを
    特徴とする請求項12に記載の電子機器。
  14. 【請求項14】 前記ワイピングローラは柔軟材で構成
    されていることを特徴とする請求項12または13に記
    載の電子機器。
  15. 【請求項15】 前記ワイピングローラは、前記拭取り
    方向の相対的移動に対し、逆方向に回転することを特徴
    とする請求項12、13または14に記載の電子機器。
  16. 【請求項16】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドを複数用い、カラーフィルタの基板上に
    多数のフィルタエレメントを形成する液晶表示装置の製
    造方法であって、 前記複数の液滴吐出ヘッドに各色のフィルタ材料を導入
    し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走
    査し、前記フィルタ材料を選択的に吐出して多数の前記
    フィルタエレメントを形成することを特徴とする液晶表
    示装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドを複数用い、基板上の多数の絵素ピクセ
    ルにそれぞれEL発光層を形成する有機EL装置の製造
    方法であって、 前記複数の液滴吐出ヘッドに各色の発光材料を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走
    査し、前記発光材料を選択的に吐出して多数の前記EL
    発光層を形成することを特徴とする有機EL装置の製造
    方法。
  18. 【請求項18】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドを複数用い、電極上に多数の蛍光体を形
    成する電子放出装置の製造方法であって、 前記複数の液滴吐出ヘッドに各色の蛍光材料を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記電極に対し相対的に走
    査し、前記蛍光材料を選択的に吐出して多数の前記蛍光
    体を形成することを特徴とする電子放出装置の製造方
    法。
  19. 【請求項19】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドを複数用い、背面基板上の多数の凹部に
    それぞれ蛍光体を形成するPDP装置の製造方法であっ
    て、 前記複数の液滴吐出ヘッドに各色の蛍光材料を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記背面基板に対し相対的
    に走査し、前記蛍光材料を選択的に吐出して多数の前記
    蛍光体を形成することを特徴とするPDP装置の製造方
    法。
  20. 【請求項20】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドを複数用い、電極上の多数の凹部に泳動
    体を形成する電気泳動表示装置の製造方法であって、 前記複数の液滴吐出ヘッドに各色の泳動体材料を導入
    し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記電極に対し相対的に走
    査し、前記泳動体材料を選択的に吐出して多数の前記泳
    動体を形成することを特徴とする電気泳動表示装置の製
    造方法。
  21. 【請求項21】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドを複数用い、基板上に多数のフィルタエ
    レメントを配列して成るカラーフィルタを製造するカラ
    ーフィルタの製造方法であって、 前記複数の液滴吐出ヘッドに各色のフィルタ材料を導入
    し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走
    査し、前記フィルタ材料を選択的に吐出して多数の前記
    フィルタエレメントを形成することを特徴とするカラー
    フィルタの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記多数のフィルタエレメントは、前
    記基板上に設けられた凸状のバンクにより形成した凹部
    に収容されており、 前記フィルタエレメントを形成する前に、 前記複数の液滴吐出ヘッドにバンク材料を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走
    査し、前記バンク材料を選択的に吐出して前記バンクを
    形成することを特徴とする請求項21に記載のカラーフ
    ィルタの製造方法。
  23. 【請求項23】 前記多数のフィルタエレメントおよび
    前記バンクを被覆するオーバーコート膜が形成されてお
    り、 前記フィルタエレメントを形成した後に、 前記複数の液滴吐出ヘッドに透光性のコーティング材料
    を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走
    査し、前記コーティング材料を選択的に吐出して前記オ
    ーバーコート膜を形成することを特徴とする請求項22
    に記載のカラーフィルタの製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドを複数用い、EL発光層を含む多数の複
    数の絵素ピクセルを基板上に配列して成る有機ELの製
    造方法であって、 前記複数の液滴吐出ヘッドに各色の発光材料を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走
    査し、前記発光材料を選択的に吐出して多数の前記EL
    発光層を形成することを特徴とする有機ELの製造方
    法。
  25. 【請求項25】 前記多数のEL発光層は、前記基板上
    に設けられた凸状のバンクにより形成した凹部に収容さ
    れており、 前記EL発光層を形成する前に、 前記複数の液滴吐出ヘッドにバンク材料を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走
    査し、前記バンク材料を選択的に吐出して前記バンクを
    形成することを特徴とする請求項24に記載の有機EL
    の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記多数のEL発光層と前記基板との
    間には、前記EL発光層に対応して多数の画素電極が形
    成されており、 前記バンクを形成する前に、 前記複数の液滴吐出ヘッドに液状電極材料を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走
    査し、前記液状電極材料を選択的に吐出して多数の前記
    画素電極を形成することを特徴とする請求項25に記載
    の有機ELの製造方法。
  27. 【請求項27】 前記多数のEL発光層および前記バン
    クを覆うように対向電極が形成されており、 前記EL発光層を形成した後に、 前記複数の液滴吐出ヘッドに液状電極材料を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走
    査し、前記液状電極材料を選択的に吐出して前記対向電
    極を形成することを特徴とする請求項26に記載の有機
    ELの製造方法。
  28. 【請求項28】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドを複数用い、2枚の基板間に微小なセル
    ギャップを構成すべく多数の粒子状のスペーサを形成す
    るスペーサ形成方法であって、 前記複数の液滴吐出ヘッドにスペーサを構成する粒子材
    料を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを少なくとも一方の前記基板
    に対し相対的に走査し、前記粒子材料を選択的に吐出し
    て前記基板上に前記スペーサを形成することを特徴とす
    るスペーサ形成方法。
  29. 【請求項29】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドを複数用い、基板上に金属配線を形成す
    る金属配線形成方法であって、 前記複数の液滴吐出ヘッドに液状金属材料を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走
    査し、前記液状金属材料を選択的に吐出して前記金属配
    線を形成することを特徴とする金属配線形成方法。
  30. 【請求項30】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドを複数用い、基板上に多数のマイクロレ
    ンズを形成するレンズ形成方法であって、 前記複数の液滴吐出ヘッドにレンズ材料を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走
    査し、前記レンズ材料を選択的に吐出して多数の前記マ
    イクロレンズを形成することを特徴とするレンズ形成方
    法。
  31. 【請求項31】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドを複数用い、基板上に任意形状のレジス
    トを形成するレジスト形成方法であって、 前記複数の液滴吐出ヘッドにレジスト材料を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走
    査し、前記レジスト材料を選択的に吐出して前記レジス
    トを形成することを特徴とするレジスト形成方法。
  32. 【請求項32】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    液滴吐出ヘッドを複数用い、基板上に多数の光拡散体を
    形成する光拡散体形成方法であって、 前記複数の液滴吐出ヘッドに光拡散材料を導入し、 前記複数の液滴吐出ヘッドを前記基板に対し相対的に走
    査し、前記光拡散材料を選択的に吐出して多数の前記光
    拡散体を形成することを特徴とする光拡散体形成方法。
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