JPH0858100A - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents
インクジェットヘッドの製造方法Info
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- JPH0858100A JPH0858100A JP19934794A JP19934794A JPH0858100A JP H0858100 A JPH0858100 A JP H0858100A JP 19934794 A JP19934794 A JP 19934794A JP 19934794 A JP19934794 A JP 19934794A JP H0858100 A JPH0858100 A JP H0858100A
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- injection molding
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 印字品質に優れ、大量生産性に優れたインク
ジェットヘッドの製造方法を提示すること。 【構成】 固定側型板104と可動側型板101とを型
締めし、山部103が形成された金型コア110と固定
側型板104及び可動側型板101に囲まれたキャビテ
ィ120内をエアーベント105を介して真空ポンプ1
30により5kPaに減圧する。そして、射出成形材料
はスプル106を通過してゲート100から導入され、
金型のキャビティ120内に充填され、テーパ部が形成
されたプレートが射出成形される。そして、前記テーパ
部にインク噴射口がレーザ加工により形成されてノズル
プレートを形成する。
ジェットヘッドの製造方法を提示すること。 【構成】 固定側型板104と可動側型板101とを型
締めし、山部103が形成された金型コア110と固定
側型板104及び可動側型板101に囲まれたキャビテ
ィ120内をエアーベント105を介して真空ポンプ1
30により5kPaに減圧する。そして、射出成形材料
はスプル106を通過してゲート100から導入され、
金型のキャビティ120内に充填され、テーパ部が形成
されたプレートが射出成形される。そして、前記テーパ
部にインク噴射口がレーザ加工により形成されてノズル
プレートを形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有底孔を有するプレー
トを射出成形した後、前記有底孔の底部にレーザ光が照
射されることによってインク噴射口が形成されたノズル
プレートを備えたインクジェットヘッドの製造方法に関
するものである。
トを射出成形した後、前記有底孔の底部にレーザ光が照
射されることによってインク噴射口が形成されたノズル
プレートを備えたインクジェットヘッドの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェットヘッドのインクを
吐出させるためのノズルが形成されたノズルプレートの
形成方法として、シート状のプレートにプレス加工、ド
リル加工などにより穴開け加工を施す方法のほか、特開
昭61−32761号公報に開示されているようなフィ
ルム状のプレートに、高エネルギービーム(例えばエキ
シマレーザビーム)によりノズルを形成する方法が提案
されている。この方法により作製したインクジェットヘ
ッドのノズルプレートの断面の概略図を図7に示す。カ
バープレート3と圧電セラミックスプレート2とを張り
合わせることによりインク流路12が形成され、そのイ
ンク流路12の位置にノズル32が対応するようにノズ
ルプレート31が張り合わされ、インクジェットヘッド
が形成される。
吐出させるためのノズルが形成されたノズルプレートの
形成方法として、シート状のプレートにプレス加工、ド
リル加工などにより穴開け加工を施す方法のほか、特開
昭61−32761号公報に開示されているようなフィ
ルム状のプレートに、高エネルギービーム(例えばエキ
シマレーザビーム)によりノズルを形成する方法が提案
されている。この方法により作製したインクジェットヘ
ッドのノズルプレートの断面の概略図を図7に示す。カ
バープレート3と圧電セラミックスプレート2とを張り
合わせることによりインク流路12が形成され、そのイ
ンク流路12の位置にノズル32が対応するようにノズ
ルプレート31が張り合わされ、インクジェットヘッド
が形成される。
【0003】また、特開平3−297651号公報に
は、ニッケル電鋳や射出成形によるノズルプレートの形
成方法が開示されている。ここで、ノズルプレートを射
出成形法により成形した従来例を、図8乃至図11を用
いて説明する。図9(a)、図9(b)或は図11
(a)、図11(b)に示す様な金型を用いて、射出成
形法によりノズルプレートを作製すると、図8或は図1
0のような、オリフィス部72或はオリフィス部82が
貫通した状態のノズルプレート71或は81を得ること
が出来る。尚、図9(b)及び図11(b)は、図9
(a)及び図11(a)のA−A断面を示すものであ
り、図中、170、180は金型コアであり、山部17
3、183はノズルプレート71、81のテーパ部7
3、83に対応する。そして、射出成形時、射出成形材
料はゲート100から導入され、金型の空間に充填さ
れ、ノズルプレート71或は81が射出成形される。
は、ニッケル電鋳や射出成形によるノズルプレートの形
成方法が開示されている。ここで、ノズルプレートを射
出成形法により成形した従来例を、図8乃至図11を用
いて説明する。図9(a)、図9(b)或は図11
(a)、図11(b)に示す様な金型を用いて、射出成
形法によりノズルプレートを作製すると、図8或は図1
0のような、オリフィス部72或はオリフィス部82が
貫通した状態のノズルプレート71或は81を得ること
が出来る。尚、図9(b)及び図11(b)は、図9
(a)及び図11(a)のA−A断面を示すものであ
り、図中、170、180は金型コアであり、山部17
3、183はノズルプレート71、81のテーパ部7
3、83に対応する。そして、射出成形時、射出成形材
料はゲート100から導入され、金型の空間に充填さ
れ、ノズルプレート71或は81が射出成形される。
【0004】また、特開平1−108056号公報には
エキシマレーザを用い、エキシマレーザ光とノズルプレ
ートの素材となる板とを相対的な揺動運動させることに
より、テーパ状のノズルを形成する方法が開示されてい
る。
エキシマレーザを用い、エキシマレーザ光とノズルプレ
ートの素材となる板とを相対的な揺動運動させることに
より、テーパ状のノズルを形成する方法が開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開昭61−32761号公報に開示されているよう
な、フィルム状のプレートにエキシマレーザにより穴開
け加工する方法では、図7に示すように、ノズル32内
の体積が小さいため、ノズル32内にエアーが侵入し、
良好なインク噴射が行えず、印字品質が低下するという
問題があった。また、ノズル32内の体積を大きくする
ためには、シートを厚くする必要があるが、そうする
と、レーザ加工性が問題となる上、ノズル32が長くな
るため、インク噴射時に高駆動電圧を要するといった問
題があった。
特開昭61−32761号公報に開示されているよう
な、フィルム状のプレートにエキシマレーザにより穴開
け加工する方法では、図7に示すように、ノズル32内
の体積が小さいため、ノズル32内にエアーが侵入し、
良好なインク噴射が行えず、印字品質が低下するという
問題があった。また、ノズル32内の体積を大きくする
ためには、シートを厚くする必要があるが、そうする
と、レーザ加工性が問題となる上、ノズル32が長くな
るため、インク噴射時に高駆動電圧を要するといった問
題があった。
【0006】また、特開平3−297651号公報に開
示されているニッケル電鋳による方法では製造コストが
高く、大量生産性に劣るという問題があった。
示されているニッケル電鋳による方法では製造コストが
高く、大量生産性に劣るという問題があった。
【0007】これに対し、射出成形、プレス加工、ドリ
ル加工による方法ではノズルのインク吐出側にバリが生
じ、インクの吐出方向が曲げられ、印字品質が悪いとい
う問題があった。例えば、射出成形法においては、ノズ
ル内の体積を大きくできるが、図8或は図10に示すよ
うなバリ75、85がオリフィス部71、81に生じ
る。そして、バリ75、85が生じると、インク噴射方
向が曲げられたり、安定的なインク吐出が行なわれなか
った。
ル加工による方法ではノズルのインク吐出側にバリが生
じ、インクの吐出方向が曲げられ、印字品質が悪いとい
う問題があった。例えば、射出成形法においては、ノズ
ル内の体積を大きくできるが、図8或は図10に示すよ
うなバリ75、85がオリフィス部71、81に生じ
る。そして、バリ75、85が生じると、インク噴射方
向が曲げられたり、安定的なインク吐出が行なわれなか
った。
【0008】また、特開平1−108056号公報に開
示されているエキシマレーザを用い、エキシマレーザ光
とノズルプレートの素材となる板とを相対的な揺動運動
させる方法においては、テーパ状のノズルを形成するこ
とができるので、ノズル内の体積を大きくすることはで
きるものの、処理時間が長く大量生産性に劣るという問
題があった。
示されているエキシマレーザを用い、エキシマレーザ光
とノズルプレートの素材となる板とを相対的な揺動運動
させる方法においては、テーパ状のノズルを形成するこ
とができるので、ノズル内の体積を大きくすることはで
きるものの、処理時間が長く大量生産性に劣るという問
題があった。
【0009】ところで、上述の問題を解決するために本
願出願人は特願平6−147441により、ノズルが形
成されたノズルプレートを有するインクジェットヘッド
において、底部を有するテーパ部を有し、そのテーパ部
が射出成形法によりノズルプレート成形時に同時に形成
されるとともに、そのテーパ部の底部にエキシマレーザ
ビームを照射してノズルを形成することを特徴とするイ
ンクジェットヘッドを提案した。
願出願人は特願平6−147441により、ノズルが形
成されたノズルプレートを有するインクジェットヘッド
において、底部を有するテーパ部を有し、そのテーパ部
が射出成形法によりノズルプレート成形時に同時に形成
されるとともに、そのテーパ部の底部にエキシマレーザ
ビームを照射してノズルを形成することを特徴とするイ
ンクジェットヘッドを提案した。
【0010】しかしながら、前記特願平6−14744
1のインクジェットヘッドでは、ノズル穴を形成する部
分の肉厚が厚い場合には、レーザ加工に時間がかかり、
製造コストが高いという問題があった。また、ノズル穴
を形成する部分の肉厚が厚い場合には、レーザ加工の
際、不可避的に形成されるノズル穴のテーパ角の為に、
出射径を比較的大きくすることが困難であり、必要とさ
れるインクドロップの体積が稼げず、印字品質が悪とい
う問題があった。
1のインクジェットヘッドでは、ノズル穴を形成する部
分の肉厚が厚い場合には、レーザ加工に時間がかかり、
製造コストが高いという問題があった。また、ノズル穴
を形成する部分の肉厚が厚い場合には、レーザ加工の
際、不可避的に形成されるノズル穴のテーパ角の為に、
出射径を比較的大きくすることが困難であり、必要とさ
れるインクドロップの体積が稼げず、印字品質が悪とい
う問題があった。
【0011】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、印字品質に優れ、大量生産性に
優れたインクジェットヘッドの製造方法を提示すること
を目的とするものである。
になされたものであり、印字品質に優れ、大量生産性に
優れたインクジェットヘッドの製造方法を提示すること
を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1では、有底孔を有するプレートを射
出成形した後、前記有底孔の底部にレーザ光が照射され
ることによってインク噴射口が形成されたノズルプレー
トを備えたインクジェットヘッドの製造方法であって、
前記プレートを射出成形する際、金型キャビティ内を減
圧状態にすることを特徴とする。
に本発明の請求項1では、有底孔を有するプレートを射
出成形した後、前記有底孔の底部にレーザ光が照射され
ることによってインク噴射口が形成されたノズルプレー
トを備えたインクジェットヘッドの製造方法であって、
前記プレートを射出成形する際、金型キャビティ内を減
圧状態にすることを特徴とする。
【0013】請求項2では、前記減圧状態は、前記金型
キャビティ内が5kPa以下であることを特徴とする。
キャビティ内が5kPa以下であることを特徴とする。
【0014】請求項3では、前記レーザ光はエキシマレ
ーザ光であることを特徴とする。
ーザ光であることを特徴とする。
【0015】
【作用】上記の構成を有する本発明のインクジェットヘ
ッドの製造方法によれば、前記プレートを射出成形する
際、金型キャビティ内が減圧状態にされることによっ
て、前記有底孔の底部の厚さを薄く形成することができ
る。
ッドの製造方法によれば、前記プレートを射出成形する
際、金型キャビティ内が減圧状態にされることによっ
て、前記有底孔の底部の厚さを薄く形成することができ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。なお都合上、従来例と同一部位、及び均等部位に
は同一符号をつけ、その説明を省略する。
する。なお都合上、従来例と同一部位、及び均等部位に
は同一符号をつけ、その説明を省略する。
【0017】本実施例のインクジェットヘッド1は、図
1に示すように、分極処理され、溝(図示せず)、側壁
(図示せず)が形成され、前記溝の上半分に金属電極
(図示せず)が形成されている圧電セラミックスプレー
ト2と、インク導入口21及びマニホールド22(図示
せず)が形成されているセラミックス製のカバープレー
ト3とがエポキシ系接着剤により接着される。これによ
り、インクジェットヘッド1には、前記溝の上面が覆わ
れて横方向に互いに間隔を有する複数のインク流路12
(図2参照)が構成される。
1に示すように、分極処理され、溝(図示せず)、側壁
(図示せず)が形成され、前記溝の上半分に金属電極
(図示せず)が形成されている圧電セラミックスプレー
ト2と、インク導入口21及びマニホールド22(図示
せず)が形成されているセラミックス製のカバープレー
ト3とがエポキシ系接着剤により接着される。これによ
り、インクジェットヘッド1には、前記溝の上面が覆わ
れて横方向に互いに間隔を有する複数のインク流路12
(図2参照)が構成される。
【0018】そして、圧電セラミックスプレート2及び
カバープレート3の端面に、各インク流路12の位置に
対応した位置にノズル64が設けられたノズルプレート
61を接着することによりインクジェットヘッド1が形
成される。
カバープレート3の端面に、各インク流路12の位置に
対応した位置にノズル64が設けられたノズルプレート
61を接着することによりインクジェットヘッド1が形
成される。
【0019】図2に本実施例のインクジェットヘッド1
の断面図を示す。このノズルプレート61に形成されて
いるノズル64は、テーパ部63及びオリフィス部62
から成る。
の断面図を示す。このノズルプレート61に形成されて
いるノズル64は、テーパ部63及びオリフィス部62
から成る。
【0020】ここで、ノズルプレート61の製造方法を
説明する。まず、テーパ部63が形成され、オリフィス
部62が貫通していない状態のプレート71を、樹脂材
料であるポリサルホンで射出成形により形成する。この
ときの金型構造の概略図を図3(a)、図3(b)に示
す。図3(b)は図3(a)のA−A断面を示す。図
中、山部103はノズルプレート61のテーパ部63に
対応し、金型コア110に形成されている。
説明する。まず、テーパ部63が形成され、オリフィス
部62が貫通していない状態のプレート71を、樹脂材
料であるポリサルホンで射出成形により形成する。この
ときの金型構造の概略図を図3(a)、図3(b)に示
す。図3(b)は図3(a)のA−A断面を示す。図
中、山部103はノズルプレート61のテーパ部63に
対応し、金型コア110に形成されている。
【0021】この金型コア110の斜視図を図4に示
す。この金型コア110は山部103が連続した形状の
金型コアの素材を切削加工、研削加工、ワイヤカット加
工などにより作製したあと、ダイヤモンドブレードを用
いて各山部103を独立した形状に切断加工することに
より得られる。
す。この金型コア110は山部103が連続した形状の
金型コアの素材を切削加工、研削加工、ワイヤカット加
工などにより作製したあと、ダイヤモンドブレードを用
いて各山部103を独立した形状に切断加工することに
より得られる。
【0022】そして、図3に示すように、まず、固定側
型板104と可動側型板101とを型締めする。次に、
前記山部103が形成された金型コア110と固定側型
板104及び可動側型板101に囲まれたキャビティ1
20内をエアーベント105を介して真空ポンプ130
により5kPaに減圧する。そして、射出成形材料はス
プル106を通過してゲート100から導入され、金型
のキャビティ120内に充填され、テーパ部63が形成
された図5に示すプレート71が射出成形される。この
とき、エキシマレーザビームを照射してオリフィス部6
2が形成される薄肉部72の厚さは、キャビティ120
内を5kPaに減圧しているので、常圧下での射出成形
の場合に比べて薄くすることができる。
型板104と可動側型板101とを型締めする。次に、
前記山部103が形成された金型コア110と固定側型
板104及び可動側型板101に囲まれたキャビティ1
20内をエアーベント105を介して真空ポンプ130
により5kPaに減圧する。そして、射出成形材料はス
プル106を通過してゲート100から導入され、金型
のキャビティ120内に充填され、テーパ部63が形成
された図5に示すプレート71が射出成形される。この
とき、エキシマレーザビームを照射してオリフィス部6
2が形成される薄肉部72の厚さは、キャビティ120
内を5kPaに減圧しているので、常圧下での射出成形
の場合に比べて薄くすることができる。
【0023】前記薄肉部72の厚さは、固定側型板10
4と山部103の先端との距離x(図3)により規制さ
れるが、常圧成形の場合には距離xを小さくすると樹脂
材料が流れ込まず、不定形の穴が形成されてしまう。こ
れに対して減圧状態での射出成形の場合には距離xを小
さくしても不定形の穴は形成されず薄肉部72が形成さ
れる。本願出願人らの実験によれば、キャビティ120
内が5kPa以下であれば、その効果が顕著となり、3
5μmまでの薄さにすることが可能であった。これに対
して、常圧下の射出成形では60μmまでの薄さにする
ことしかできず、それ以上の薄さにするため距離xを小
さくしても不定形の穴が形成されてしまった。
4と山部103の先端との距離x(図3)により規制さ
れるが、常圧成形の場合には距離xを小さくすると樹脂
材料が流れ込まず、不定形の穴が形成されてしまう。こ
れに対して減圧状態での射出成形の場合には距離xを小
さくしても不定形の穴は形成されず薄肉部72が形成さ
れる。本願出願人らの実験によれば、キャビティ120
内が5kPa以下であれば、その効果が顕著となり、3
5μmまでの薄さにすることが可能であった。これに対
して、常圧下の射出成形では60μmまでの薄さにする
ことしかできず、それ以上の薄さにするため距離xを小
さくしても不定形の穴が形成されてしまった。
【0024】次に、上記の方法で成形したプレート71
の肉薄部72にエキシマレーザビームを照射してインク
噴射口となるオリフィス部62を穴開け加工し作製す
る。このとき、薄肉部72が35μmと薄いため短時間
のエキシマレーザビームの照射によりオリフィス部62
を形成することができた。
の肉薄部72にエキシマレーザビームを照射してインク
噴射口となるオリフィス部62を穴開け加工し作製す
る。このとき、薄肉部72が35μmと薄いため短時間
のエキシマレーザビームの照射によりオリフィス部62
を形成することができた。
【0025】このようにして作製されたインクジェット
ヘッド1のノズルプレート61は図2に示すように、ノ
ズル64内の体積が大きくできるとともに、オリフィス
部62にバリが生じない。
ヘッド1のノズルプレート61は図2に示すように、ノ
ズル64内の体積が大きくできるとともに、オリフィス
部62にバリが生じない。
【0026】そして、本実施例と従来例との比較のため
にインク噴射試験を行ったところ、射出成形時に貫通し
たオリフィス部72或はオリフィス部82が形成される
図8或は図10に示す形状のノズルプレート71、81
の場合はインク噴射方向が曲げられたり、安定的なイン
ク吐出が行なわれなかったが、本実施例である図2に示
す形状のノズルプレート61の場合は、バリ75、バリ
85も無いので、インク噴射方向が曲げられること無
く、インク吐出が良好に行なわれ良好な印字品質を示し
た。
にインク噴射試験を行ったところ、射出成形時に貫通し
たオリフィス部72或はオリフィス部82が形成される
図8或は図10に示す形状のノズルプレート71、81
の場合はインク噴射方向が曲げられたり、安定的なイン
ク吐出が行なわれなかったが、本実施例である図2に示
す形状のノズルプレート61の場合は、バリ75、バリ
85も無いので、インク噴射方向が曲げられること無
く、インク吐出が良好に行なわれ良好な印字品質を示し
た。
【0027】また、図7に示すようなフィルム状のシー
トにエキシマレーザによりノズル32を形成したノズル
プレート31の場合は、ノズル32内の体積が小さいた
め、頻繁にノズル内にエアーが侵入し、インク噴射が不
良となるが、図2に示す形状のノズルプレート61を用
いた場合は、エアーの侵入が無く、良好なインク噴射が
行われた。
トにエキシマレーザによりノズル32を形成したノズル
プレート31の場合は、ノズル32内の体積が小さいた
め、頻繁にノズル内にエアーが侵入し、インク噴射が不
良となるが、図2に示す形状のノズルプレート61を用
いた場合は、エアーの侵入が無く、良好なインク噴射が
行われた。
【0028】次に、本発明による他の実施例を図6に示
す。図中、ノズルプレート91のノズル94は、エキシ
マレーザビームにより貫通させるオリフィス92と、射
出成形時に形成する放物線状のテーパ部93とから成
る。この放物線状のテーパ部93により、上記実施例の
直線状のテーパ部63よりもさらにインクの流動が良好
となる。この様な形状のノズルプレート91は、エキシ
マレーザビームを用い、エキシマレーザビームとノズル
プレートの素材となる板とを相対的な揺動運動させるこ
とにより、テーパ状のノズルを形成する従来の方法で作
製するのは困難であるが、本発明によれば容易に大量生
産することができる。
す。図中、ノズルプレート91のノズル94は、エキシ
マレーザビームにより貫通させるオリフィス92と、射
出成形時に形成する放物線状のテーパ部93とから成
る。この放物線状のテーパ部93により、上記実施例の
直線状のテーパ部63よりもさらにインクの流動が良好
となる。この様な形状のノズルプレート91は、エキシ
マレーザビームを用い、エキシマレーザビームとノズル
プレートの素材となる板とを相対的な揺動運動させるこ
とにより、テーパ状のノズルを形成する従来の方法で作
製するのは困難であるが、本発明によれば容易に大量生
産することができる。
【0029】以上説明したような本実施例によるノズル
プレートの材質としては、ポリサルホンのほか、液晶ポ
リマー、ポリアセタール、ポリフェニルサルホン、ポリ
フタルアミド、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリエーテルイミド、ポリエーテル
サルホン、ポリカーボネートなどの樹脂材料を用いるこ
とができる。
プレートの材質としては、ポリサルホンのほか、液晶ポ
リマー、ポリアセタール、ポリフェニルサルホン、ポリ
フタルアミド、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリエーテルイミド、ポリエーテル
サルホン、ポリカーボネートなどの樹脂材料を用いるこ
とができる。
【0030】また、セラミックス粉末、或いは金属粉末
の射出成形技術を用いてノズルプレート61を作製する
こともできる。すなわち、セラミックス粉末、或いは金
属粉末を樹脂材料などのバインダーと混合混練し、金型
に射出成形し、射出成形体を得た後、脱脂処理し樹脂材
料を射出成形体より除去し、脱脂体を得る。さらに、脱
脂体を焼結炉に挿入して焼結処理を行う。この焼結処理
により脱脂体は収縮し、金型寸法よりも約10〜30%
程度小さくなる。このため、金型側のノズル寸法及びピ
ッチは製品よりも収縮分を見込んで大きくしておく必要
がある。この種のインクジェットヘッドはノズルが高集
積度であるため、射出成形時の流動抵抗は大きくなり、
射出成形性上好ましくないが、セラミックス或は金属の
射出成形技術を用いることにより、より高集積度のノズ
ルのインクジェットヘッドに対応することができる。焼
結処理の後、エキシマレーザビームによりオリフィス部
72を貫通させる。セラミックス粉末及び金属粉末は、
例えば、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素、
ステンレスなどを用いることができる。
の射出成形技術を用いてノズルプレート61を作製する
こともできる。すなわち、セラミックス粉末、或いは金
属粉末を樹脂材料などのバインダーと混合混練し、金型
に射出成形し、射出成形体を得た後、脱脂処理し樹脂材
料を射出成形体より除去し、脱脂体を得る。さらに、脱
脂体を焼結炉に挿入して焼結処理を行う。この焼結処理
により脱脂体は収縮し、金型寸法よりも約10〜30%
程度小さくなる。このため、金型側のノズル寸法及びピ
ッチは製品よりも収縮分を見込んで大きくしておく必要
がある。この種のインクジェットヘッドはノズルが高集
積度であるため、射出成形時の流動抵抗は大きくなり、
射出成形性上好ましくないが、セラミックス或は金属の
射出成形技術を用いることにより、より高集積度のノズ
ルのインクジェットヘッドに対応することができる。焼
結処理の後、エキシマレーザビームによりオリフィス部
72を貫通させる。セラミックス粉末及び金属粉末は、
例えば、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素、
ステンレスなどを用いることができる。
【0031】尚、本発明は上記の実施例に限定されるも
のではなく、その主旨を逸脱しない範囲での変形は可能
である。例えば、上記実施例においては、ノズル64、
94は、それぞれ直線状のテーパ部63、放物線状のテ
ーパ部93を有していたが、このテーパの角度はエアー
の侵入が防止できる角度の範囲で任意に設定可能であ
る。また、本実施例においてはレーザ加工法としてエキ
シマレーザビームを用いていたが、他のレーザ加工法、
例えばYAGレーザビームの波長を4分の1にしたもの
による加工でも実施可能である。
のではなく、その主旨を逸脱しない範囲での変形は可能
である。例えば、上記実施例においては、ノズル64、
94は、それぞれ直線状のテーパ部63、放物線状のテ
ーパ部93を有していたが、このテーパの角度はエアー
の侵入が防止できる角度の範囲で任意に設定可能であ
る。また、本実施例においてはレーザ加工法としてエキ
シマレーザビームを用いていたが、他のレーザ加工法、
例えばYAGレーザビームの波長を4分の1にしたもの
による加工でも実施可能である。
【0032】また、本発明におけるノズルプレートは、
ピエゾを用いたタイプや、いわゆるサーマルジェットタ
イプ等の様々なインクジェットに適用可能である。
ピエゾを用いたタイプや、いわゆるサーマルジェットタ
イプ等の様々なインクジェットに適用可能である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように本発
明のインクジェットヘッドの製造方法によれば、有底孔
を有するプレートを射出成形する際に、金型キャビティ
内を減圧状態にしているので、有底孔の底部の厚さを薄
くすることができる。このため、前記有底孔の底部に照
射するレーザ光の照射時間を短縮することができ、大量
生産性に優れ、コストが低下する。また、インク噴射口
の体積を大きくすることができ、インクジェットヘッド
内にエアーの侵入を防止でき印字品質に優れる。また、
インク噴射口内部の形状をインクの流動抵抗が良好な形
状に容易に成形することができる。さらに、インク噴射
口にバリを生じないので、インク飛翔方向が曲げられ
ず、印字品質に優れる。
明のインクジェットヘッドの製造方法によれば、有底孔
を有するプレートを射出成形する際に、金型キャビティ
内を減圧状態にしているので、有底孔の底部の厚さを薄
くすることができる。このため、前記有底孔の底部に照
射するレーザ光の照射時間を短縮することができ、大量
生産性に優れ、コストが低下する。また、インク噴射口
の体積を大きくすることができ、インクジェットヘッド
内にエアーの侵入を防止でき印字品質に優れる。また、
インク噴射口内部の形状をインクの流動抵抗が良好な形
状に容易に成形することができる。さらに、インク噴射
口にバリを生じないので、インク飛翔方向が曲げられ
ず、印字品質に優れる。
【図1】本発明の一実施例のインクジェットヘッドの構
成の概略を示す斜視図である。
成の概略を示す斜視図である。
【図2】前記実施例のインクジェットヘッドを示す断面
図である。
図である。
【図3】前記実施例のインクジェットヘッドのノズルプ
レート製造用射出成形金型の構成の概略を示す説明図で
ある。
レート製造用射出成形金型の構成の概略を示す説明図で
ある。
【図4】前記実施例のインクジェットヘッドのノズルプ
レート射出成形用金型コアを示す斜視図である。
レート射出成形用金型コアを示す斜視図である。
【図5】前記実施例のプレートを示す断面図である。
【図6】本発明の他の実施例のインクジェットヘッドを
示す断面図である。
示す断面図である。
【図7】従来例のインクジェットヘッドを示す断面図で
ある。
ある。
【図8】従来例のインクジェットヘッドを示す断面図で
ある。
ある。
【図9】前記従来例のインクジェットヘッドのノズルプ
レート製造用射出成形金型を示す断面図である。
レート製造用射出成形金型を示す断面図である。
【図10】従来例のインクジェットヘッドを示す断面図
である。
である。
【図11】前記従来例のインクジェットヘッドのノズル
プレート製造用射出成形金型を示す断面図である。
プレート製造用射出成形金型を示す断面図である。
1 インクジェットヘッド 2 圧電セラミックスプレート 3 カバープレート 61 ノズルプレート 62 オリフィス部 63 テーパ部 64 ノズル 71 プレート 72 薄肉部 101 可動側型板 104 固定側型板 110 金型コア 120 キャビティ 130 真空ポンプ
Claims (3)
- 【請求項1】 有底孔を有するプレートを射出成形した
後、前記有底孔の底部にレーザ光が照射されることによ
ってインク噴射口が形成されたノズルプレートを備えた
インクジェットヘッドの製造方法であって、 前記プレートを射出成形する際、金型キャビティ内を減
圧状態にすることを特徴とするインクジェットヘッドの
製造方法。 - 【請求項2】 前記減圧状態は、前記金型キャビティ内
が5kPa以下であることを特徴とする請求項1記載の
インクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項3】 前記レーザ光は、エキシマレーザ光であ
ることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッ
ドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19934794A JPH0858100A (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | インクジェットヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19934794A JPH0858100A (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | インクジェットヘッドの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0858100A true JPH0858100A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16406260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19934794A Pending JPH0858100A (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | インクジェットヘッドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0858100A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100493554B1 (ko) * | 2001-10-22 | 2005-06-08 | 세이코 엡슨 가부시키가이샤 | 액체 방울 토출 헤드, 그 와이핑 방법, 이것을 구비한전자 기기, 액정 표시 장치의 제조 방법, 유기 el장치의 제조 방법, 전자 방출 장치의 제조 방법, pdp장치의 제조 방법, 전기 영동 표시 장치의 제조 방법,컬러 필터의 제조 방법, 유기 el의 제조 방법, 스페이서형성 방법, 금속 배선 형성 방법, 렌즈 형성 방법,레지스트 형성 방법 및 광확산체 형성 방법 |
-
1994
- 1994-08-24 JP JP19934794A patent/JPH0858100A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100493554B1 (ko) * | 2001-10-22 | 2005-06-08 | 세이코 엡슨 가부시키가이샤 | 액체 방울 토출 헤드, 그 와이핑 방법, 이것을 구비한전자 기기, 액정 표시 장치의 제조 방법, 유기 el장치의 제조 방법, 전자 방출 장치의 제조 방법, pdp장치의 제조 방법, 전기 영동 표시 장치의 제조 방법,컬러 필터의 제조 방법, 유기 el의 제조 방법, 스페이서형성 방법, 금속 배선 형성 방법, 렌즈 형성 방법,레지스트 형성 방법 및 광확산체 형성 방법 |
US7040741B2 (en) | 2001-10-22 | 2006-05-09 | Seiko Epson Corporation | Apparatus and method of assembling head unit, of positioning liquid droplet ejection head, and of fixing liquid droplet ejection head; as well as method of manufacturing LCD device, organic EL device, electron emission device, PDP device, electrophoretic display device, color filter, organic EL, spacer, metallic wire, lens, resist, and light diffusion member |
US7510272B2 (en) | 2001-10-22 | 2009-03-31 | Seiko Epson Corporation | Apparatus and method of assembling head unit, of positioning liquid droplet ejection head, and of fixing liquid droplet ejection head; as well as method of manufacturing LCD device, organic EL device, electron emission device, PDP device, electrophoretic display device, color filter, organic EL, spacer, metallic wire, lens, resist, and light diffusion member |
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