JP3894000B2 - ヘッドユニットの組立方法、機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置およびヘッドユニットの組立装置 - Google Patents

ヘッドユニットの組立方法、機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置およびヘッドユニットの組立装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドに代表される機能液滴吐出ヘッドを、サブキャリッジに組み付けるヘッドユニットの組立方法、機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置およびヘッドユニットの組立装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のプリンタ等では、複数の機能液滴吐出ヘッドを必要とする場合、各機能液滴吐出ヘッドを個々にサブプレートに保持し、更にこれを単一のサブキャリッジに搭載して、複数の機能液滴吐出ヘッドを、サブプレートおよびサブキャリッジと共にヘッドユニットとして扱うようにしている。
そして、機能液滴吐出ヘッドをサブプレートに組み込む場合には、顕微鏡等を用いて人的に位置決めおよびねじ止め固定が行われる。また、ヘッド付きのサブプレートをサブキャリッジに組み込む場合には、サブキャリッジにサブプレートを位置決めするピン等を設けておいて、これにサブプレートをセットし且つ固定するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の機能液滴吐出ヘッドは、そのノズル列から微小な液滴を精度良く且つ選択的に吐出することができるため、液晶表示装置や有機EL表示装置等のカラーフィルタの製造に応用可能であると共に、各種の電子デバイスや光デバイス等の製造装置への応用も期待されている。
このような応用技術を考慮すると、機能液滴吐出ヘッド自体の性能に加え、平面内におけるノズル(ノズル列)の位置精度(組付け精度)やその前提となるサブキャリッジの位置精度に、高い精度が要求される。また、吐出対象となる液体等によっては、機能液滴吐出ヘッドの寿命が短くなり、機能液滴吐出ヘッドの頻繁な交換も考慮する必要がある。
これらの点において、プリンタに搭載される従来の機能液滴吐出ヘッド(ヘッドユニット)では、各部の精度の累積が全体の精度を決定してしまうため、高い位置決め精度を安定に維持することには、おのずと限界が生ずる。また、手作業での組立では、作業が煩雑であり且つ信頼性が劣るものとなるおそれがある。
【0004】
本発明は、機能液滴吐出ヘッドをサブキャリッジに安定に且つ精度良く組み付けることができるヘッドユニットの組立方法、機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置およびヘッドユニットの組立装置を提供することをその課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のヘッドユニットの組立方法は、サブプレートに保持されノズル形成面を上向きにした機能液滴吐出ヘッドを、サブプレートを介して上下反転させたサブキャリッジに吊下するように仮装着したヘッドユニットに対し、機能液滴吐出ヘッドをサブキャリッジに位置決めした状態で固定するヘッドユニットの組立方法であって、機能液滴吐出ヘッドの位置を画像認識するヘッド認識工程と、ヘッド認識工程における認識結果に基づいて、サブキャリッジに対しサブプレートを介して機能液滴吐出ヘッドを位置決めするヘッド位置決め工程と、ヘッド位置決め工程の後、サブプレートをサブキャリッジに仮固定する仮固定工程と、仮固定工程の後、機能液滴吐出ヘッドの位置を画像認識する仮固定後確認工程と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、機能液滴吐出ヘッドを位置認識し、その認識結果に基づいて、機能液滴吐出ヘッドを、サブプレートを介してサブキャリッジに位置決めするため、結果的には、機能液滴吐出ヘッドをサブキャリッジに直接位置決めすることができる。このため、機能液滴吐出ヘッドの位置決め(位置補正)を、精度良く且つ迅速に行うことができる。また、この状態で機能液滴吐出ヘッド(サブプレート)を仮固定し、且つこれを画像認識するようにしているため、機能液滴吐出ヘッドのサブキャリッジへの仮固定を精度良く行うことができると共に、仮固定の信頼性を格段に高めることができる。
【0007】
この場合、ヘッド認識工程に先立ち、サブキャリッジの位置を画像認識するキャリッジ認識工程と、キャリッジ認識工程における認識結果に基づいて、サブキャリッジを位置決めするキャリッジ位置決め工程と、を更に備えることが好ましい。
【0008】
この構成によれば、機能液滴吐出ヘッドが取り付けられるサブキャリッジを精度良く位置決めしておくことで、機能液滴吐出ヘッドの組付精度を、より一層高めることができる。
【0009】
これらの場合、仮固定後確認工程における認識結果に基づいて、本固定を行うか否かを決定する判別工程と、判別工程により本固定を行うことを決定された場合に、サブプレートをサブキャリッジに本固定する本固定工程と、を更に備えることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、仮固定後確認工程における認識結果が本固定を行うことを「否」とした場合に、本固定を取りやめることで、無駄な作業を省略することができる。
【0011】
これらの場合、本固定工程の後、機能液滴吐出ヘッドの位置を画像認識する本固定後確認工程、を更に備えることが、好ましい。
【0012】
この構成によれば、最終的にヘッドユニットが所定の精度をもって、組み立てられているか否かを判断することができる。
【0013】
これらの場合、ヘッド位置決め工程は、機能液滴吐出ヘッドを位置決めした後、機能液滴吐出ヘッドの位置を画像認識する仮固定前確認工程を有していることが、好ましい。
【0014】
この構成によれば、機能液滴吐出ヘッドが目標位置に位置決めされているか否かを確認することができる。これにより、仮固定工程に移行するか否かの対応を迅速に行うことができる。
【0015】
この場合、ヘッド位置決め工程は、仮固定前確認工程の認識結果において、機能液滴吐出ヘッドの目標位置とアライメント位置とが異なる場合に、機能液滴吐出ヘッドの位置を補正する位置補正工程を、更に有していることが、好ましい。
【0016】
この構成によれば、機能液滴吐出ヘッドの目標位置とアライメント位置とが異なる場合に、機能液滴吐出ヘッドの位置を補正するようにしているため、装置の機械的精度が低くても、機能液滴吐出ヘッドをサブキャリッジに対し精度良く位置決めすることができる。なお、この場合の、目標位置とアライメント位置とが異なる場合とは、アライメントにおける許容範囲を越えて異なる場合をいう。
【0017】
これらの場合、仮固定工程は、接着剤によりサブプレートをサブキャリッジに接着することで行われることが、好ましい。
【0018】
この構成によれば、仮固定の作業を簡単に行うことができると共に、仮固定および本固定において、サブプレート(機能液滴吐出ヘッド)の位置ずれを有効に防止することができる。
【0019】
これらの場合、サブキャリッジの位置およびサブキャリッジに搭載された機能液滴吐出ヘッドの位置をパターン形成したアライメントマスクが用意されており、サブキャリッジの位置決めおよび機能液滴吐出ヘッドに位置決めは、アライメントマスクからそれぞれ取得したサブキャリッジの位置および機能液滴吐出ヘッドの位置を目標位置として、為されることが好ましい。
【0020】
この構成によれば、アライメントマスクを位置決めの原型とし、その複製という形で機能液滴吐出ヘッドをサブキャリッジに位置決めすることができるため、常に安定した位置決め精度をもって、機能液滴吐出ヘッドを位置決めすることができる。したがって、装置の信頼性を高めることができる。
【0021】
本発明の機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置は、サブプレートに保持された機能液滴吐出ヘッドのこれが搭載されるサブキャリッジへの固定に先立ち、サブプレートを介してサブキャリッジに仮装着した機能液滴吐出ヘッドをサブキャリッジに位置決めする機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置であって、サブプレートに相互に離間して形成した2つの係合孔に係合する一対の係合アームと、サブキャリッジに対し一対の係合アームをX・Y・θ軸方向に相対的に微少移動させるX・Y・θ軸テーブルとを備え、各係合アームは、先端部が各係合孔に挿入される係合ピンと、係合ピンを軸方向にスライド自在に且つ軸廻りに回転不能に保持するピンホルダとを有することを特徴とする。
【0022】
この構成によれば、機能液滴吐出ヘッドは、サブプレートを介して、予め所定の位置にセットされたサブキャリッジに仮装着されており、この状態から、X・Y・θ軸テーブルにより、サブプレートに係合した一対の係合アームをX・Y・θ軸方向に相対的に微少移動させ、サブプレートを介して機能液滴吐出ヘッドを位置決めする。この場合、X・Y・θ軸移動テーブルを用いることにより、機能液滴吐出ヘッドの位置補正を、一連の移動動作で確実に行うことができる。また、一対の係合アームを、サブプレートの2つの係合孔に係合させて、位置補正を行うようにしているため、位置補正を安定に且つ精度良く行うことができる。さらに、ピンホルダに対し係合ピンが、軸方向にスライド自在に且つ軸廻りに回転不能に保持されているため、例えば係合ピンが僅かに偏心している場合であっても、位置決め時の係合ピンの回転が阻止され、サブプレート(機能液滴吐出ヘッド)の位置決めが不安定になるのを、有効に防止することができる。なお、サブキャリッジの固定は、仮固定を含む広義の固定である。また、位置決めのための移動は、サブキャリッジ側を移動させる構成としてもよい。
【0023】
この場合、サブプレートの2つの係合孔は、一方が円形に形成され、他方が長円形に形成されていることが、好ましい。
【0024】
この構成によれば、一対の係合アーム(係合ピン)の離間寸法に製造上の誤差があっても、各係合ピンの各係合孔への係合を、確実且つ円滑に行うことができる。すなわち、係合アームにおける係合ミスを確実に防止することができる。
【0025】
これらの場合、ピンホルダには、係合ピンとの間にボールスプラインが介設されていることが、好ましい。
【0026】
この構成によれば、係合ピンの軸方向へのスライドを、がたつきを生ずることなく円滑に行うことができ、且つ回転止めを、がたつきを生ずることなく確実に行うことができる。
【0027】
この場合、ピンホルダに対し係合ピンは、軸方向に離間して2個所で保持されており、ボールスプラインは、2個所に介設されていることが好ましい。
【0028】
この構成によれば、円滑なスライドと回転止めとを維持しつつ、係合ピンの軸方向の直進性(鉛直性)を維持することができる。
【0029】
これらの場合、係合ピンの先端部は、先端側を係合孔より細径とし基端側を係合孔より太径とするテーパー形状に形成されていることが、好ましい。
【0030】
この構成によれば、サブプレートの各係合孔と各係合アームの係合ピンとを、高精度に係合させることができる。すなわち、係合孔と係合ピンとの間のクリアランスが、位置補正の際の精度に影響を及ぼすのを防止することができる。
【0031】
この場合、係合ピンの先端部は、鋭角となるテーパー形状に形成されていることが、好ましい。
【0032】
この構成によれば、両係合アームの係合ピンにより、サブプレートを適度に押えつつ、これをサブプレート上で確実に微小移動させることができる。なお、鋭角となるテーパーの角度は、10°以上90°未満が好ましい。
【0033】
これらの場合、係合ピンを突出方向に付勢する付勢手段を、更に備えることが好ましい。
【0034】
この構成によれば、係合孔に係合した係合ピンが、係合孔を介してサブプレートを押圧することになり、係合が適切に行われる。このため、位置補正のための微小移動および位置補正後のサブプレートの位置を安定させることができる。また、位置補正後にサブプレートをサブキャリッジに固定(仮固定)する場合には、位置的に安定した状態でこれを固定(仮固定)することができる。
【0035】
これらの場合、サブプレートを介して機能液滴吐出ヘッドを位置決めした後、係合ピンを介してサブプレートをサブキャリッジに押圧する押圧手段を、更に備えることが好ましい。
【0036】
この構成によれば、位置補正後のサブプレートをサブキャリッジに押圧しておくことができ、続く仮固定等の作業を、位置ずれを生ずることなく安定に行うことができる。
【0037】
これらの場合、サブキャリッジに形成した複数の小穴を介して、サブプレートをエアー浮上させる圧縮エアー供給手段を、更に備えることが好ましい。
【0038】
この構成によれば、位置決めのためのサブプレートの微小移動を、極めて円滑に且つ小さな力で行うことができ、サブキャリッジとの間の摩擦による位置決め不良を解消することができる。
【0039】
本発明のヘッドユニットの組立装置は、上記した機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置を備え、サブプレート、機能液滴吐出ヘッドおよびサブキャリッジから成るヘッドユニットを組み立てることを特徴とする。
【0040】
この構成によれば、サブプレートを介して機能液滴吐出ヘッドをサブキャリッジに精度良く位置決めしすることができる。このため、サブキャリッジに機能液滴吐出ヘッドを精度良く組み込んだヘッドユニットを、安定に得ることができる。
【0046】
このように、上記のヘッドユニットを、液晶表示装置の製造方法、有機EL(Electronic Luminescence)装置の製造方法、電子放出装置の製造方法、PDP(Plasma Display Panel)装置の製造方法および電気泳動表示装置の製造方法に適用することにより、各装置に求められるフィルタ材料や発光材料等を、適切な位置に適切な量を選択的に供給することができる。また、ヘッドユニットを介して専用の機能液滴吐出ヘッドを迅速に供給することができる。なお、機能液滴吐出ヘッドの走査は、一般的には主走査および副走査となるが、いわゆる1ラインを単一の機能液滴吐出ヘッドで構成する場合には、副走査のみとなる。また、電子放出装置は、いわゆるFED(Field Emission Display)装置を含む概念である。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。インクジェットプリンタのインクジェットヘッド(機能液滴吐出ヘッド)は、微小なインク滴(液滴)をドット状に精度良く吐出することができることから、吐出対象液として、例えば特殊なインクや感光性の樹脂等の機能液を用いることにより、各種部品の製造分野への応用が期待されている。また、係る応用技術では、導入する機能液によっては、機能液滴吐出ヘッドの耐久性に大きな影響を与えるものも想定され、複数の機能液滴吐出ヘッドをサブキャリッジに精度良く組み込んだヘッドユニットを、随時供給可能とすることが必要となる。
【0056】
本発明の機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置を適用した本実施形態のヘッドユニットの組立方法および組立装置は、例えばカラーフィルタ(液晶表示装置等)や有機EL装置等の、いわゆるフラットディスプレイの製造装置(以下、「描画装置」という)に併設され、これに随時ヘッドユニットを供給可能とするものである。この描画装置では、例えばカラーフィルタのフィルタエレメントに、R.G.Bのフィルタ材料を液滴として吐出する複数の機能液滴吐出ヘッドを備えており(詳細は後述する)、ヘッドユニットの組立装置は、この複数の機能液滴吐出ヘッドをサブキャリッジに精度良く組み込んでヘッドユニットを組み立て、これを描画装置に適宜供給できるようにしている。
【0057】
この場合のヘッドユニットの組立手順は、先ず各機能液滴吐出ヘッドをサブプレートに位置決め状態で個々に組み付け、これを単一のサブキャリッジに仮装着し、次いでサブキャリッジに対し各機能液滴吐出ヘッドを位置決めした後、仮固定し、最後に本固定するものである。そして、機能液滴吐出ヘッドのサブプレートへの組付けおよびサブキャリッジへの仮装着は、外工程として手作業により行われる一方、サブキャリッジに複数の機能液滴吐出ヘッドを位置決めし且つ仮固定する作業は、実施形態の組立装置で行われる。さらに、機能液滴吐出ヘッドの本固定は、ヘッドユニットを組立装置にセットしたまま、手作業で行われる。
【0058】
そこで、本実施形態では、先ずこの組立装置で扱うヘッドユニットと、その構成要素である機能液滴吐出ヘッド、サブプレートおよびサブキャリッジについて説明する。また、この説明に相前後して、ヘッドユニットと上記の描画装置との関係、治具を用いた機能液滴吐出ヘッドのサブプレートへの組付方法、およびヘッドユニットの位置決め基準となるアライメントマスクについて説明する。その後、ヘッドユニットの組立装置について詳細に説明することとする。そして、最後に、このヘッドユニットを、いわゆるフラットディスプレイの製造方法に適用した例について説明する。
【0059】
図1、図2および図3は、ヘッドユニットの構造図である。同図に示すように、ヘッドユニット1は、サブキャリッジ2と、サブキャリッジ2に搭載した複数個(12個)の機能液滴吐出ヘッド3と、各機能液滴吐出ヘッド3をサブキャリッジ2に個々に取り付けるための複数個(12個)のサブプレート4とを備えている。12個の機能液滴吐出ヘッド3は、6個づつに二分され、主走査方向に対し所定の角度傾けて配設されている。また、各6個の機能液滴吐出ヘッド3は、副走査方向に対し相互に位置ずれして配設され、12個の機能液滴吐出ヘッド3の全吐出ノズル57(後述する)が副走査方向において連続する(一部重複)ようになっている。
【0060】
すなわち、実施形態のヘッド配列は、サブキャリッジ2上において、同一方向に傾けて配置した6個の機能液滴吐出ヘッド3を2列としてものであり、且つ各ヘッド列間において機能液滴吐出ヘッド3が相互に180°回転した配置となっている。もっとも、この配列パターンは一例であり、例えば、各ヘッド列における隣接する滴吐出ヘッド3同士を90°の角度を持って配置(隣接ヘッド同士が「ハ」字状)したり、各ヘッド列間における滴吐出ヘッド3を90°の角度を持って配置(列間ヘッド同士が「ハ」字状)したりすることは可能である。
【0061】
いずれにしても、12個の機能液滴吐出ヘッド3の全吐出ノズル57によるドットが副走査方向において連続していればよい。また、各種の基板に対し機能液滴吐出ヘッド3を専用部品とすれば、機能液滴吐出ヘッド3をあえて傾けてセットする必要は無く、千鳥状や階段状に配設すれば足りる。さらにいえば、所定長さのノズル列(ドット列)を構成できる限り、これを単一の機能液滴吐出ヘッド3で構成してもよいし複数の機能液滴吐出ヘッド3で構成してもよい。すなわち、機能液滴吐出ヘッド3の個数や列数、さらに配列パターンは任意である。
【0062】
サブキャリッジ2は、一部が切り欠かれた略方形の本体プレート11と、本体プレート11の長辺方向の中間位置に設けた左右一対の基準ピン12,12と、本体プレート11の両長辺部分に取り付けた左右一対の支持部材13,13と、各支持部材13の端部に設けた左右一対のハンドル14,14とを有している。左右のハンドル14,14は、例えば組み立てたヘッドユニット1を上記の描画装置Bに載せ込む場合に、ヘッドユニット1を手持ちするための部位となる。また、左右の支持部材13,13は、サブキャリッジ2を組立装置Aや描画装置Bのセット部に固定するときの部位となる。
【0063】
さらに、サブキャリッジ2には、二分された機能液滴吐出ヘッド群3Sの上側に位置して、これら機能液滴吐出ヘッド3に接続される左右一対の配管接続アッセンブリ15,15および左右一対の配線接続アッセンブリ16,16が設けられている。各配管接続アッセンブリ15は、描画装置Bのフィルタ材料供給系に配管接続され、同様に各配線接続アッセンブリ16は、描画装置Bの制御系に配線接続されるようになっている。なお、図1は、一方(図示手前側)の配管接続アッセンブリ15を省略して、描かれている。
【0064】
本体プレート11は、ステンレス等の厚板で構成され、左右に各6個の機能液滴吐出ヘッド3を取り付けるための一対の装着開口18,18が形成されると共に、適宜位置に重量を軽減するための複数の抜き開口19が形成されている。各装着開口18は、6個の機能液滴吐出ヘッド3を取り付ける開口部位18aが連続したものであり、6個の機能液滴吐出ヘッド(機能液滴吐出ヘッド群3S)3の並びに倣って、その軸線が本体プレート11の軸線に対しわずかに傾いている。
【0065】
各支持部材13は、厚手のステンレス板等で構成され、これを固定するための2つの固定孔(ばか孔)21,21および2つのボルト孔22,22が形成されると共に、これら固定孔21,21およびボルト孔22,22間に位置決め用のピンが挿入されるピン孔23が形成されている。詳細は後述するが、組立装置Aや描画装置Bにヘッドユニット1をセットするときには、ピン孔23を用いて位置決めされると共に2つの固定孔21,21を用いてねじ止め固定される。
【0066】
左右一対の基準ピン12,12は、画像認識を前提として、サブキャリッジ2をX軸、Y軸およびθ軸方向に位置決め(位置認識)するための基準となるものであり、本体プレート11の裏面に突出するように取り付けられている。各基準ピン12の先端面は鏡面加工されており、この先端面の中心位置に基準マーク26となる小孔(直径0.3mm程度)が穿孔されている。
【0067】
詳細は後述するが、組立装置Aや描画装置Bに搭載した認識カメラ353は、基準マーク26を形成した基準ピン12の先端面29aを、視野内に捕らえて画像認識(パターン認識)を行う。このため、認識カメラ353によるパターン認識では、鏡面仕上げの先端面が明色で、その先端面29aの略中央部に形成された凹形状の基準マーク26が暗色で認識され、十分なコントラストを持って基準マーク26が画像認識される。
【0068】
各配管接続アッセンブリ15は、各機能液滴吐出ヘッド群3Sの上側に配設されており、本体プレート11の長辺方向の両端部に立設した一対のスペーサ36,36と、一対のスペーサ36,36間に渡した押さえプレート37と、押さえプレート37に搭載した6組の配管アダプタ38とで構成されている。6組の配管アダプタ38は、その下端のヘッド側接続部分をわずかに突出するようにして、それぞれ押さえプレート37に固着されている。
【0069】
詳細は後述するが、機能液滴吐出ヘッド3はいわゆる2連のものであり、6組の配管アダプタ38は、それぞれ2連の配管接続部材17を介して機能液滴吐出ヘッド3に接続される。すなわち、各機能液滴吐出ヘッド3に配管接続部材17を嵌合接続する一方、6組の配管アダプタ38を搭載した押さえプレート37を両スペーサ36,36にねじ止めすることで、6組の配管アダプタ38が、それぞれ配管接続部材17を介して機能液滴吐出ヘッド3に接続される。
【0070】
同様に、各配線接続アッセンブリ16は、サブキャリッジ2の左右の端部に立設した3個の屈曲支持部材40,40,40と、屈曲支持部材40の上端に固定したコネクタベース41と、コネクタベース41上に取り付けた配線コネクタ43付きの4つのヘッド中継基板42とで構成されている。4つのヘッド中継基板42は、それぞれフレキシブルフラットケーブル(図示省略)を介して、後述する各機能液滴吐出ヘッド3の2連のヘッド基板47に接続されている。そして、各ヘッド中継基板42には、描画装置Bにセットする際にその制御系ケーブルの配線プラグにより配線接続される(詳細は後述する)。
【0071】
なお、図2にのみ示すように、このヘッドユニット1には更に、両配線接続アッセンブリ16を覆う中継基板カバー24が設けられている。中継基板カバー24は、各配線接続アッセンブリ16の側面から直上部を覆う一対の側面カバー24aと、一対の側面カバー24a間に渡した上面カバー24bとで構成されており、このうち上面カバー24bは、ヘッドユニット1を描画装置Bにセットした後に取り付けるようになっている。また、詳細は後述するが、ヘッドユニット1を組立装置Aにセットする段階では、描画装置Bにセットする場合と異なり、中継基板カバー24は元より両アッセンブリ15,16も組み付けておかないものとする。
【0072】
次に、図4ないし図6を用いて機能液滴吐出ヘッド3について説明する。この機能液滴吐出ヘッド3は、いわゆる2連のものであり、2連の接続針46を有する液体導入部45と、液体導入部45の側方に連なる2連のヘッド基板47と、液体導入部45に下方に連なる2連のポンプ部48と、ポンプ部48に連なるノズル形成プレート49とを備えている。液体導入部45には、上記の配管接続部材17が接続され、ヘッド基板47には、上記のフレキシブルフラットケーブルが接続されている。一方、このポンプ部48とノズル形成プレート49とにより、サブキャリッジ2の裏面側に突出する方形のヘッド本体50が構成されている。また、ノズル形成プレート49のノズル形成面52には、2列のノズル列53,53が形成されている(図5参照)。
【0073】
図5に示すように、ポンプ部48の基部側、すなわちヘッド本体50の基部側は、液体導入部45を受けるべく方形フランジ状に形成され、このフランジ部58には、機能液滴吐出ヘッド3をサブプレート4に固定する小ねじ用の一対のねじ孔(雌ねじ)59,59が形成されている。この一対のねじ孔59,59は、両長辺部分に位置し、且つノズル形成面52の中心に対し点対称となるように配設されている。詳細は後述するが、サブプレート4を貫通してフランジ部58に螺合した2本の小ねじ73,73により、機能液滴吐出ヘッド3がサブプレート4に固定される(図8参照)。
【0074】
一方、ノズル形成プレート49には、2本のノズル列53,53が相互に平行に列設されており、各ノズル列53は、等ピッチで並べた180個(図示では模式的に表している)の吐出ノズル57で構成されている。すなわち、ヘッド本体50のノズル形成面52には、その中心線を挟んで2本のノズル列53,53が左右対称に配設されている。
【0075】
このように構成された機能液滴吐出ヘッド3は、そのヘッド本体50を、サブキャリッジ2に形成した装着開口18からサブキャリッジ2の裏面側に突出させ、装着開口18の縁部にあてがったサブプレート4に上記のフランジ部58の部分でねじ止め固定される。また、サブプレート4は、サブキャリッジ2に接着により仮固定され、その後、ねじにより本固定される。
【0076】
次に、図7および図8を参照して、サブプレート4について説明する。サブプレート4は、機能液滴吐出ヘッド3をサブキャリッジ2に安定に取り付けるための媒介金具であり、ステンレス等で構成された略長方形の平板状に形成されている。サブプレート4には、その中央に機能液滴吐出ヘッド3のヘッド本体50が挿通する方形の挿通開口71が形成されている。この場合、サブプレート4は、その長辺方向の両端部で装着開口(開口部位18a)18を跨ぐようにしてサブキャリッジ2の裏面側にセットされ、これに対し機能液滴吐出ヘッド3は、そのヘッド本体50を挿通開口71に挿通すようにしてサブキャリッジ2の表側にセットされる(図4参照)。
【0077】
サブプレート4の挿通開口71の周囲には、上記フランジ部58の2つのねじ孔59,59に対応する2つの貫通孔72,72および2本の小ねじ73,73と、2つの突出位置規制ピン74,74が配設されている。2つの貫通孔72,72は、それぞれ装着開口18側に突出する2つのボス部75,75に形成されている。この場合、各ボス部75は、サブプレート4に圧入した筒状のカラーで構成されている。この2つのボス部75,75と2つの突出位置規制ピン74,74とは、いずれも挿通開口71の中心に対し点対称位置に配設されており、これらボス部75,75と突出位置規制ピン74,74がヘッド本体50のフランジ部58に当接することにより、機能液滴吐出ヘッド3のサブキャリッジ2からの吐出寸法が規制されるようになっている。
【0078】
また、挿通開口71の中心線上において、挿通開口71の外側には2つの係合孔76,76が形成されている。この2つの係合孔76,76は、後述する機能液滴吐出ヘッド3の組付治具Cが装着される部位であると同時に、組立装置Aにおける位置補正用の係合ピン643,643が係合される部位でもある。この場合、組付治具Cの装着や係合ピン643の係合が無理なく為されるように、2つの係合孔76,76は、一方が円形に、他方が上記中心線方向に長い長円形に形成されている。
【0079】
さらに、挿通開口71の中心線上において、サブプレート4の両端部には、それぞれ2つの接着剤注入孔77,77が、挿通開口71を挟んで対称位置に形成されている。各接着剤注入孔77はサブプレート4の横断方向に延びる長孔となっており、この長孔のサブキャリッジ2側の端部は、面取りされている(図7参照)。各2つの接着剤注入孔77,77が形成されたサブプレート4の両端部は、サブプレート4をサブキャリッジ2に接着するための接着部位78,78となっており、各接着剤注入孔77から注入された接着剤は、毛細管現象によりサブキャリッジ2と接着部位78,78との界面部分に広がって、塗着される。
【0080】
この場合、一方の端部の外側(内側)に形成した接着剤注入孔77a(77b)と他方の端部の内側(外側)に形成した接着剤注入孔77a(77b)とは、それぞれ対となっている。詳細は後述するが、組立装置Aは2本の接着剤注入ノズル387,387を有しており、2本の接着剤注入ノズル387,387は、対となる一方の2つの接着剤注入孔77a,77aに同時に挿入されて接着剤を注入すると共に、上記中心線方向に移動した後、他方の2つの接着剤注入孔77b,77bに同時に挿入されて接着剤を注入する。
【0081】
なお、図中の符号79,79は、サブプレート4をサブキャリッジ2に仮装着および本固定するときに使用する(詳細は後述する)一対の締結孔であり、この一対の締結孔79,79は、それぞれ接着剤注入孔77,77の近傍であって、挿通開口71の中心に対し点対称位置に形成されている。また、サブキャリッジ2の開口部位18aには、この一対の締結孔79,79に対応する一対の本締め用ねじ孔20,20が形成されている(図10参照)。
【0082】
ところで、一対の基準ピン12,12を介して位置決めされるサブキャリッジ2に対し、各機能液滴吐出ヘッド3は、その出力端であるノズル列(吐出ノズル57)53を基準に、X軸、Y軸およびθ軸方向に位置決め(位置認識)される。より具体的には、2つのノズル列53,53は、製造段階で相互の位置精度が保証されているため、いずれか一方のノズル列53の最外端に位置する2つの吐出ノズル57a,57aを位置決め基準とし、これを認識するようにしている。また、機能液滴吐出ヘッド3のヘッド本体50における先端部の四辺(厳密には、ポンプ部48の数ミリ幅に亘る先端部の四辺)も、製造段階で相互の位置精度が保証されている。
【0083】
一方、機能液滴吐出ヘッド3は、サブプレート4を介してサブキャリッジ2に固定する形態である。そこで、本実施形態では、組付治具Cを用い、上記ヘッド本体50の先端部四辺を基準にして、機能液滴吐出ヘッド3をサブプレート4に位置決めし、ねじ止め固定の後、上記2つの吐出ノズル57a,57aを基準にして、サブプレート4付き機能液滴吐出ヘッド3を位置決めし、仮固定するようにしている。すなわち、機能液滴吐出ヘッド3は、組付治具Cを用いた手作業により、いったんサブプレート4に仮位置決めされ、続く組立装置Aでの画像認識(吐出ノズル57a,57aを認識)を経て、本位置決めされる。
【0084】
実施形態の組立装置Aでは、位置認識のスピードアップを図るため、上記2つの吐出ノズル57a,57aを、固定的に設けた2つの認識カメラ353,353で同時に認識する、すなわち2つの認識カメラ353,353が同時に視野内に捕らえるようにしている。このため、組付治具Cを用いた機能液滴吐出ヘッド3の仮位置決めは、本位置決めの段階で、設定した位置データに基づいて、2つの認識カメラ353,353を上記の2つの吐出ノズル57a,57aに臨ませたときに、いずれも視野から外れることのないようにするものである。
【0085】
ここで、図8および図9を参照して、機能液滴吐出ヘッド3の組付治具Cについて説明すると共に、この組付治具Cを用いて機能液滴吐出ヘッド3をサブプレート4に組み付ける組付方法について説明する。図9に示すように、組付治具Cは、機能液滴吐出ヘッド3のヘッド本体50を位置決めする治具本体81と、治具本体81をサブプレート4に位置決め状態で装着する一対の装着ピン82,82とで構成されている。
【0086】
治具本体81は、縦辺部84と、縦辺部84の両端から直角に延びる一対の横辺部85,85とで、略「C」字状に一体に形成されている。一方、一対の装着ピン82,82は、それぞれ横辺部85,85の裏面側から突出しており、この一対の装着ピン82,82をサブプレート4の係合孔76,76に嵌合させることで、治具本体81がサブプレート4に装着される。
【0087】
縦辺部84の内側から一方の横辺部85の内側に亘る部位には、略「L」字状の位置決め部86が形成され、この位置決め部86にヘッド本体50の一方の長辺および短辺を当接させることで、機能液滴吐出ヘッド3がサブプレート4に位置決めされるようになっている。位置決め部86は、表側を他の部分と面一として薄肉に形成され、且つコーナー部分86aが半円状に窪入形成されている。また、治具本体81は、これをサブプレート4に装着した状態で、その表面と機能液滴吐出ヘッド3のノズル形成面52とが、ほぼ面一(同レベル)とになるように、その厚みが設計されている。
【0088】
これにより、ヘッド本体50はその突出方向の先端部が、組付治具Cの位置決め部86に当接して位置決めされるようになっている。すなわち、製造段階で、ノズル列53に対し位置精度が保証されたヘッド本体50における先端部の四辺のうち隣接する2つの辺を、組付治具Cの位置決め部86に突き当てることで、機能液滴吐出ヘッド3がサブプレート4に位置決めされるようになっている。
【0089】
一方、一対の装着ピン82,82は、位置決め部86に突き当てたヘッド本体50の中心線に合致するように配設されている。より具体的には、位置決め部86の長辺部位86bは、一対の装着ピン82,82を結ぶ直線と平行に形成され、且つその離間寸法は、ヘッド本体50の長辺位置に合わせて管理されると共に、ヘッド本体50の短辺の1/2の寸法に形成されている。また、位置決め部86の短辺部位86cは、長辺部位86bに直角に形成され、且つ短辺部位86c側に位置する装着ピン82との離間寸法は、ヘッド本体50の短辺位置に合わせて管理されている。
【0090】
これにより、組付治具Cは、図8の状態から180°回転した状態で、サブプレート4に装着しても、特段の支障を生ずることなく、機能液滴吐出ヘッド3を位置決めすることができる。すなわち、実施形態の組付治具Cは、その平面形状が左右対称ではないが、いわゆる右勝手・左勝手のない構造となっている。
【0091】
次に、図8、図10および図11を参照して、上記の組付治具Cを用いた、機能液滴吐出ヘッド3のサブプレート4への組付方法について説明する。この組付作業は、組立装置Aの外工程として手作業で行われる。先ず、サブキャリッジ(厳密には本体プレート11)2の表側の周縁部に4本の支持脚88,88,88,88をねじ止めする。次いで、サブキャリッジ2を上下反転させ、サブキャリッジ2を支持脚88により浮いた状態にセットする。なお、図示では省略したが、この状態でサブキャリッジ2に、上記一対の支持部材13,13および一対の基準ピン12,12を取り付けておくことが、好ましい。
【0092】
次に、ヘッド本体50を上向きにした機能液滴吐出ヘッド3を、サブキャリッジ2の下側から装着開口18に挿入する。ここで、サブキャリッジ2の上側からサブプレート4の挿通開口71をヘッド本体50に位置合わせし嵌め入れるようにして、サブプレート4をサブキャリッジ2上にセットする。サブプレート4をセットしたら、上側からサブプレート4に組付治具Cを装着すると共に、サブプレート4の位置決め部86に、これに対峙するヘッド本体50の2辺を押し付ける。なお、組付治具Cを複数個用意しておいて、これを予めサブプレート4に装着しておいてから、作業を開始してもよい。
【0093】
続いて、上記の押付け状態を維持しつつ、上側から2本の小ねじ73,73を、サブプレート4を貫通して機能液滴吐出ヘッド3のフランジ部58にそれぞれ螺合し、機能液滴吐出ヘッド3をサブプレート4に固定する。次に、2つの認識カメラ353,353の視野が、2つの吐出ノズル57a,57aから外れないようにする手段として、上記一対の締結孔79,79からサブキャリッジ2の本締め用ねじ孔20,20に、それぞれ固定ねじ89,89を仮締め状態で螺合しておく(図8参照)。
【0094】
これにより、固定ねじ89と締結孔79の寸法交差の範囲において、サブキャリッジ2に対する機能液滴吐出ヘッド3の位置合わせが可能となると共に、2つの認識カメラ353,353の視野が、2つの吐出ノズル57a,57aから外れることがなくなる。このようにして、機能液滴吐出ヘッド3のサブプレート4への位置決めおよび固定を順に繰り返すことで、12個の機能液滴吐出ヘッド3が個々にヘッド保持部4に組み付けられる。最後に、サブプレート4から組付治具Cを引き抜くと共に4本の支持脚88を取り外して、作業を完了する。
【0095】
以上のようにして、サブキャリッジ2を挟んで、12個の機能液滴吐出ヘッド3が12個のヘッド保持部4に組み付けられるが、この状態では、12個の機能液滴吐出ヘッド3はサブキャリッジ2に固定されておらず、吊り下げられた状態となっている。すなわち、ヘッド保持部4付きの12個の機能液滴吐出ヘッド3は、サブキャリッジ2に対し、固定ねじ89と締結孔79の寸法交差範囲内で微小移動可能に、仮装着されている。
【0096】
そして、サブキャリッジ2に、サブプレート4付きの12個の機能液滴吐出ヘッド3が仮装着されたヘッドユニット1は、組立装置Aに導入され、上下反転姿勢のままこれにセットされる。なお、組立装置Aに導入されるヘッドユニット1は、上記の主構成部品に一対の支持部材13,13および基準ピン12,12を組み込んだものとなり、描画装置Bに導入されるヘッドユニット1は、これに更にハンドル14を始め、両アッセンブリ15,16等を組み込んだものとなる。
【0097】
ここで、描画装置Bについて簡単に説明する。図12は描画装置Bを模式的に表した概念図であり、同図に示すように、描画装置Bは、ヘッドユニット1を搭載しこれをY軸方向およびθ軸方向に移動させるヘッド移動部101と、ヘッド移動部101に対峙しカラーフィルタ等の基板102をX軸方向に移動させる基板移動部103と、ヘッドユニット1の機能液滴吐出ヘッド3を保全するメンテナンス部104とを備えている。ヘッド移動部101は、これに搭載したヘッドユニット1を、基板移動部103を挟んでユニット導入部105とメンテナンス部104との間で移動させる。
【0098】
ヘッドユニット1を導入セットする場合には、ヘッド移動部101がユニット導入部105側に移動し、その仮置き台106がユニット導入部105に臨んでいる。ヘッドユニット1は、この仮置き台106上に仮置きされ配管および配線を繋ぎこんだ後、ヘッド移動部101に送り込むようにしてセットされる。そして、ヘッドユニット1の初期位置決めを行う準備工程では、ヘッドユニット1のθ軸方向への微小移動(角度補正)が行われるが、フィルタ材料を吐出する製造工程では、基板102がX軸方向に且つヘッドユニット1がY軸方向に移動して、機能液滴吐出ヘッド3の主走査および副走査が行われる。
【0099】
ヘッド移動部101は、ヘッドユニット1を垂設するようにして支持するメインキャリッジ111と、メインキャリッジ111をθ軸方向に移動させるθテーブル112と、θテーブル112を介してヘッドユニット1をY軸方向に移動させるYテーブル113とを有している。また、基板移動部103は、基板102を吸着するようにしてセットする基板セットテーブル115と、基板セットテーブル115を介して基板をX軸方向に移動させるXテーブル116とを有している。
【0100】
この場合、Xテーブル116は、エアースライダとリニアモータとの組み合わせで駆動し、Yテーブル113は、ボールねじとサーボモータの組み合わせで駆動する(いずれも図示省略)。また、基板認識カメラ117はメインキャリッジ111に(図12参照)、ヘッド認識カメラ118は基板セットテーブル115に、それぞれ搭載されている。したがって、ヘッドユニット1のキャリッジ2に設けた一対の基準ピン12,12は、ヘッド認識カメラ118とこれをX軸方向に移動させるXテーブル116との協働により、画像認識される。
【0101】
次に、図13ないし図15を参照して、アライメントマスクDについて説明する。実施形態の組立装置Aでは、ヘッドユニット1の組立個数に係わらず、常に一定レベルの組立精度を有するヘッドユニット1を供給する必要がある。そこで、サブキャリッジ2および12個の機能液滴吐出ヘッド3の基準位置をマークしたアライメントマスクDを用意している。すなわち、アライメントマスクDを部品位置の原型(原版)とし、複製としてのヘッドユニット1を、この組立装置Aで組み立てるようにしている。これにより、ヘッドユニット1に対する各組立装置Aが持つ癖や経時変化等の精度的影響を排除するようにしている。
【0102】
アライメントマスクDは、サブキャリッジ2の基準位置および各機能液滴吐出ヘッド3の基準位置をマスクパターン形成したマスタプレート161と、マスタプレート161を下側から保持するプレートホルダ162とで構成されている。上述したように、各機能液滴吐出ヘッド3は、主走査方向に対し所定の角度(角度40°〜60°)傾けて配設されている。そこで、マスタプレート161およびプレートホルダ162は、この傾き角度に合わせて形成されている。
【0103】
より具体的には、マスタプレート161は、傾けて搭載される機能液滴吐出ヘッド3のヘッド本体50に対応し、その長辺に平行な2辺と短辺に平行な2辺とで方形に形成され、無駄な部分が生じないようにしている。また、マスタプレート161は、原型として狂いが生じないように厚手の透明な石英ガラスで構成されている。
【0104】
マスタプレート161の表面には、各機能液滴吐出ヘッド3の基準位置を表す各5つのヘッド基準マーク164,164,164,164,164を1組として、これが両側に6組ずつ計12組形成されている。また、この12組のヘッド基準マーク164の外側には、サブキャリッジ2の基準位置を表す一対のサブキャリッジ基準マーク165,165が形成されている。さらに、端部に位置するヘッド基準マーク164の近傍には、認識カメラ353の画素分解能を調整するための被写体画像166が形成されている。
【0105】
各5つのヘッド基準マーク164は、機能液滴吐出ヘッド3におけるノズル形成面52の中心位置と、2列のノズル列53,53のそれぞれ最外端部に位置する計4つの吐出ノズル57,57,57,57の位置を表示している。図13(a)に示すように、各ヘッド基準マーク164は、円形ラインの内部に中抜きの十字を描くと共に、十字を除く円形内に斜線を描いて形成されている。したがって、これを認識カメラ353で画像認識(撮像)すると、暗色の円形部分の内部に、明色の十字部分が認識される。
【0106】
上記と同様に、各サブキャリッジ基準マーク165も、円形ラインの内部に中抜きの十字を描くと共に、十字を除く円形内に斜線を描いて形成されている。また、被写体画像166は、格子状に精度良く描いた縦横の多数のラインで形成されている。なお、ノズル形成面52の中心位置を表すヘッド基準マーク164は、4つの吐出ノズル57の位置を表す4つのヘッド基準マーク164から演算可能であるため、省略してもよい。
【0107】
このように構成されたアライメントマスクDは、後述する組立装置Aのセットテーブル231に固定される。このため、マスタ支持プレート168の左右の各縁部には、2つの固定孔173,173と、2つの固定孔173,173間に配設したピン孔174とが形成されている。そして、アライメントマスクDとヘッドユニット1とは、組立装置Aのセットテーブル231に交換セットされる。
【0108】
次に、機能液滴吐出ヘッド3の組立装置Aおよび組立方法について説明する。組立装置Aは、サブキャリッジ2に12個の機能液滴吐出ヘッド3を仮装着した上記のヘッドユニット1を組立対象物とし、ヘッドユニット1のサブキャリッジ2に各機能液滴吐出ヘッド3を精度良く位置決めして接着(仮固定)するものである。なお、この組立装置Aで、機能液滴吐出ヘッド3を仮固定したヘッドユニット1は、洗浄工程および上記のハンドル14等の部品組込み工程を経て、描画装置Bにセットされる。
【0109】
図16ないし図20の外観図に示すように、組立装置Aは、架台201上に透明な安全カバー202を有し、架台201にエアー供給機器203等を組み込むと共に、安全カバー202内に機台204に載置するようにして主構成装置205を収容して、構成されている。架台201には、4個のキャスタ206と6個のアジャストボルト付き支持脚207とが設けられている。安全カバー202の正面には、ヘッドユニット1を導入するための開閉扉208が設けられ、またその上面には、警告灯209が立設されている。
【0110】
主構成装置205は、ヘッドユニット1を搭載しこれを水平面内においてX・Y・θ方向に移動させるユニット移動装置211と、サブキャリッジ2に仮装着されている各機能液滴吐出ヘッド3の位置補正を行うヘッド補正装置212と、サブキャリッジ2に各機能液滴吐出ヘッド3を接着する仮固定装置213と、機能液滴吐出ヘッド3の位置補正に先立ってサブキャリッジ2および各機能液滴吐出ヘッド3を位置認識する認識装置214と、これらユニット移動装置211、ヘッド補正装置212、仮固定装置213および認識装置214を統括制御する制御装置(図47参照)215とを備えている。
【0111】
この組立装置Aでは、予めユニット移動装置211に上記のアライメントマスクDを導入し、認識装置214によりアライメントマスクDの各基準マーク164,165を画像認識して、サブキャリッジ2および各機能液滴吐出ヘッド3の基準位置データを記憶し、この基準位置データ(マスタデータ)に基づいてサブキャリッジ2および各機能液滴吐出ヘッド3の位置補正が行われる。なお、アライメントマスクDは、新規のヘッドユニット1の導入組立時は元より、同一のヘッドユニット1であっても、その組立個数や稼動時間に基づいて、定期的に導入される。もちろん、その際に基準位置データはリセットされる。
【0112】
一方、ヘッドユニット1は、各機能液滴吐出ヘッド3のヘッド本体50を上向きにしてユニット移動装置211の上面にセットされ、ヘッドユニット1の組立ては、先ず認識装置214によるサブキャリッジ2の位置認識からスタートする。サブキャリッジ2が位置認識されると、この認識データと基準位置データとが比較され、その比較結果に基づいて、ユニット移動装置211によりサブキャリッジ2の位置補正が行われる。次に、認識装置214により機能液滴吐出ヘッド3が位置認識され、この認識結果(比較結果)に基づいてヘッド補正装置212により、機能液滴吐出ヘッド3の位置決めが行われる。なお、この位置決めでは、機能液滴吐出ヘッド3の位置が目標位置(アライメントマスクDから取得した基準位置)に合致するまで、画像認識と位置補正が繰り返される。
【0113】
機能液滴吐出ヘッド3の位置が目標位置に合致したことが確認(画像認識)されると、続いて、この位置補正状態を維持しつつ、仮固定装置213により、サブプレート4を介して機能液滴吐出ヘッド3がサブキャリッジ2に接着される。またその際、接着剤が硬化するまで、ヘッド補正装置212は、機能液滴吐出ヘッド(サブプレート4)3を動かないように押さえている。そして、この機能液滴吐出ヘッド3の位置認識から接着までの工程を、機能液滴吐出ヘッド3の個数分繰り返えすようにし、全機能液滴吐出ヘッド3の仮固定が完了する。その後、手作業による本固定(上記の固定ねじを本締結)に移行する。
【0114】
図16および図21に示すように、ユニット移動装置211は、3個所のアジャストボルト217により水平に支持した板状の機台204に、広い占有面積をもって載置されている。ユニット移動装置211は、ヘッドユニット1を反転状態でセットするセットテーブル231と、セットテーブル231を下側から支持するθテーブル232と、θテーブル232を下側から支持するX・Yテーブル233とを、備えている。ヘッドユニット1は、セットテーブル231と共に搭載した機能液滴吐出ヘッド3の傾きに合わせ、傾けてセットされている。このため、機能液滴吐出ヘッド3の主走査方向に相当する方向がX軸方向となり、副走査方向がY軸方向となる。
【0115】
図22に示すように、セットテーブル231は、複数の円形抜き孔236を形成した方形のベースプレート235と、ベースプレート235の両側に固定した一対の帯状ブロック237,237とを有している。各帯状ブロック237の上面には、位置決めピン238が立設される共に2つのねじ孔239,239が形成されている。すなわち、ヘッドユニット1はセットテーブル231に対し、左右の2個所で位置決めされ、計4個所でねじ止め固定されるようになっている。また、ベースプレート235の中央部分には、セットテーブル231をθテーブル232に固定するための4つの貫通孔240等が形成されている。
【0116】
このように、ヘッドユニット1は、セットテーブル231を介してθテーブル232に固定され、同様にアライメントマスクDも、セットテーブル231を介してθテーブル232に固定されるようになっている。この場合、ヘッドユニット1とアライメントマスクDとは、θテーブル232に固定したヘッドユニット1の各機能液滴吐出ヘッド3のノズル形成面52と、θテーブル232に固定したアライメントマスクDのマーク形成面(マスタプレートの表面)161aとが、同一水平面内に位置するように設計されている。
【0117】
次に、図23、図24および図25を参照して、θテーブル232について説明する。θテーブル232は、セットテーブル231を介してヘッドユニット1を微小回転(微小回動)させる回転作動部242と、回転作動部242を駆動する進退駆動部243とで構成されている。回転作動部242は、セットテーブル231が固定されるテーブル本体245と、テーブル本体245から進退駆動部243側に延びる連結アーム246と、テープル本体245を回転自在に支持するローラリング247と、ローラリング247を支持する支持台248とを有している。この場合、セットテーブル231は、テーブル本体245に設けた2個所の位置決めピン250,250と、4個所のねじ孔251を介して、テーブル本体245の上面に位置決め状態でねじ止めされている。
【0118】
進退駆動部243は、動力源を構成するθテーブルモータ(サーボモータ)253と、θテーブルモータ253の主軸254にカップリング255を介して連結されボールねじ256と、ボールねじ256が螺合する雌ねじブロック257と、雌ねじブロック257をボールねじ256の軸方向(X軸方向に)にスライド自在に支持する主スライダ258とを有しており、また上記の連結アーム246の先端部が連結されアーム受け260と、ベアリング261を介してアーム受け260を回動自在に軸支する鉛直軸部材262と、雌ねじブロック257に対し鉛直軸部材262をY軸方向にスライド自在に支持する副スライダ263とを有している。
【0119】
θテーブルモータ253は正逆回転可能に構成され、θテーブルモータ253が正逆回転すると、ボールねじ256により、雌ねじブロック257が主スライダ258に案内されてX軸方向に進退する。雌ねじブロック257が進退すると、これに支持されている副スライダ263おび鉛直軸部材262もX軸方向に進退する。さらに、鉛直軸部材262が進退すると、これに軸着されているアーム受け260を介して、連結アーム246およびテーブル本体245がテーブル本体245の軸心を中心に回動する。すなわち、テーブル本体245が水平面内において、正逆微小回転する(θ方向に正逆移動)。
【0120】
また、この回動に伴って、テーブル本体245と鉛直軸部材262との中心間距離が変化するが、この距離の変化は、副スライダ263を介して鉛直軸部材262がY軸方向に適宜、微小移動することにより吸収される。なお、雌ねじブロック257から突出する遮光板265と、雌ねじブロック257の進退に伴って遮光板265が臨む3個のフォトインタラプタ266により、雌ねじブロック257の移動端位置、すなわちテーブル本体245の回動範囲(角度)が規制されるようになっている(オーバーランの防止)。
【0121】
進退駆動部243は、主スライダ258の下側に設けた支持プレート267に支持されており、この支持プレート267が回転作動部242の支持台248に固定されている。そして、この支持台248がX・Yテーブル233に載置されている。
【0122】
次に、図21、図26および図27を参照して、X・Yテーブル233について説明する。X・Yテーブル233は、θテーブル232を下側から支持する支持ブロック270と、支持ブロック270をX軸方向にスライド自在に支持するX軸テーブル271と、X軸テーブル271をY軸方向にスライド自在に支持するY軸テーブル272とを有している。支持ブロック270には、4箇所にねじ孔274を有しており、この4箇所にねじ孔274を介して支持ブロック270にθテーブル232が固定されている。
【0123】
X軸テーブル271は、X軸エアースライダ276と、X軸リニアモータ277と、X軸エアースライダ276に併設したX軸リニアスケール278とで構成されている。同様に、Y軸テーブル272は、Y軸エアースライダ279と、Y軸リニアモータ280と、Y軸エアースライダ279に併設したY軸リニアスケール281とで構成されている。なお、図中の符号、282,283は、それぞれX軸ケーブルベアおよびY軸ケーブルベアである。また、符号284,284は、両リニアモータ277,280のアンプである。
【0124】
X軸リニアモータ277およびY軸リニアモータ280は、適宜制御駆動され、θテーブル232をX軸方向およびY軸方向に移動させる。すなわち、セットテーブル231にセットされたヘッドユニット(或いはアライメントマスクD)1は、水平面内において、θテーブル231によりθ軸方向に移動すると共に、X・Yテーブル233によりX軸方向およびY軸方向に移動する。
【0125】
次に、ヘッド補正装置212について説明する。ヘッド補正装置212は、認識装置214による機能液滴吐出ヘッド3の位置認識に基づき、サブプレート4を介して機能液滴吐出ヘッド3をX軸、Y軸およびθ軸方向に微小移動させて、機能液滴吐出ヘッド3の位置決め(位置補正)を行うものである。また同時に、ヘッド補正装置212は仮固定装置213と協働し、接着剤が凝固するまでサブプレート4をサブキャリッジ2に押し付けるよう機能する。
【0126】
図18および図28に示すように、ヘッド補正装置212は、上記の機台204の奥側に取り付けた補正装置用スタンド301と、これに載置された補正用X・Yテーブル302と、補正用X・Yテーブル302に支持された補正用θテーブル303と、補正用θテーブル303に支持されたアームユニット304とで構成されている。この場合、補正用θテーブル303は、ユニット移動装置211のθテーブル232と全く同一の構造を有しているため、ここでは説明を省略する。なお、θテーブル232ではその進退駆動部243が左側に位置するように配設されているが、この補正用θテーブル303では右側に位置するように配設されている(図18参照)。
【0127】
補正装置用スタンド301は、図28に示すように、補正用X・Yテーブル302が載置されるベースプレート307と、ベースプレート307を支持する3組の脚ユニット308,308,308とを有している。3組の脚ユニット308は、左部、右部および中央後部の3個所に配設されており、それぞれ一対の支柱309,309と、一対の支柱309,309の上下に固定した上板310および下板311とで構成されている。
【0128】
この場合、補正装置用スタンド301の下側空間には、ユニット移動装置211により移動するヘッドユニット1が臨み、補正装置用スタンド301から張り出したアームユニット304がこのヘッドユニット1に上側から臨む(サブプレート4に係合)ようになっている。そして、ヘッドユニット1の移動およびサブキャリッジ2の位置補正は、ユニット移動装置211により行われ、各液滴ヘッド3の位置補正は、このヘッド補正装置212により行われる。したがって、任意の1の機能液滴吐出ヘッド3が仮固定された後、ユニット移動装置211がヘッドユニット1を移動させて、次の機能液滴吐出ヘッド3をヘッド補正装置212に臨ませる。
【0129】
図28ないし図31に示すように、補正用X・Yテーブル302は、補正装置用スタンド301の中央に載置されており、補正用θテーブル302を支持する支持ブロック314と、支持ブロック314をX軸方向にスライド自在に支持する補正用X軸テーブル315と、補正用X軸テーブル315をY軸方向にスライド自在に支持する補正用Y軸テーブル316とを有している。支持ブロック314には、4箇所にねじ孔318を有しており、この4箇所にねじ孔318を介して支持ブロック314に補正用θテーブル303が固定されている。
【0130】
補正用X軸テーブル315は、X軸エアースライダ320と、X軸リニアモータ321と、X軸エアースライダ320に併設したX軸リニアスケール322とで構成されている。同様に、補正用Y軸テーブル316は、Y軸エアースライダ323と、Y軸リニアモータ324と、Y軸エアースライダ323に併設したY軸リニアスケール325とで構成されている。なお、図中の符号、326,327は、それぞれX軸ケーブルベアおよびY軸ケーブルベアであり、また、符号328,328は、両リニアモータ321,324のアンプである。
【0131】
図32、図33および図34に示すように、アームユニット304は、サブプレート4の一対の係合孔76,76に係合する一対の係合アーム631,631と、一対の係合アーム631,631をそれぞれ支持する左右一対ブラケット632,632と、一対のブラケット632,632を昇降させるアーム昇降機構633と、アーム昇降機構633を支持する支持台634とで構成されている。支持台634は、補正用θテーブル303に固定される固定板636と、固定板636から前方に延びるL字支持部材637と、L字支持部材637の前端に固定した鉛直板638とで構成され、前方に向かって逆「L」字状に延在している。
【0132】
アーム昇降機構633は、両ブラケット632,632を昇降自在に支持する左右一対の昇降スライダ640,340と、鉛直板638の下部中央に固定され昇降スライダ640,640を、それぞれ昇降させる左右一対のエアーシリンダ641,641とで構成されている。各エアーシリンダ641は、上記のエアー供給機器203に接続されており、エアーバルブ等の切り替えにより昇降スライダ640を案内にして各ブラケット632を昇降させる。各ブラケット632は「L」字状に形成され、その先端部には係合アーム631が下向きに取り付けられている。
【0133】
各係合アーム631は、サブプレート4の係合孔76に挿入される係合ピン643と、係合ピン643を上下動自在に保持するピンホルダ644と、ピンホルダ644に内蔵され係合ピン643を下方に付勢するコイルばね(付勢手段)645とを有している。各コイルばね645には、ピンホルダ644の後端から逆「L」字状に起立したばね押え647の先端部が上側から臨み、係合ピン643の上部に固定したばね受けブロック648が下側から臨んでいる。ばね押え647の先端部には、アジャストねじ649が螺合しており、アジャストねじ649の下端部が、コイルばね645を位置決めした状態で上側から当接している。また、係合ピン643の上端部は、ばね受けブロック648から僅かに突出しており、この突出部分がコイルばね645に挿入されてコイルばね645が位置決め状態となると共に、ばね受けブロック648の上面がコイルばね645に下側から当接している。
【0134】
すなわち、各コイルばね645は、ばね押え647のアジャストねじ649とばね受けブロック648との間に挟持されており、ばね押え(アジャストねじ649)647を受けとして、係合ピン643を下方(軸方向)に付勢している。また、アジャストねじ649により、コイルばね645のばね力、すなわち係合ピン643によるサブプレート4への押圧力を微調整できるようになっている。
【0135】
また、各ピンホルダ644の内部には、上下に離間して2つのボールスプライン651,651が挟持するようにして固定されており、この2つのボールスプライン651,651に、係合ピン643が上下方向(軸方向に)にスライド自在に且つ軸廻りに回転不能に保持されている。すなわち、係合ピン643は、上下2つのボールスプライン651,651を介してピンホルダ644に、スライド自在に且つ廻止め状態で保持されている。このように、ボールスプライン651を用いて、スライド自在に保持される係合ピン643を回転不能とすることで、例えば係合ピン643の偏心(特に先端部の偏心)に伴う係合ピン643の回転が阻止される。これにより、位置決め精度を向上させることができる。なおこの場合、図35に示すように、2つのボールスプライン651,651は予め係合ピン643に組み付けられており、この状態でピンホルダ644に下側から挿入され、挟持固定される。
【0136】
一方、図35に示すように、係合ピン643の先端部は、テーパー形状に形成されており、このテーパー部652は、サブプレート4の係合孔76に対し基端側が太径に先端側が細径に形成されている。これにより、係合ピン643は係合孔76にがたつきなく、係合するようになっている。また、テーパー部652の角度αは、30°に形成されている。この場合、係合ピン643の先端部は、サブプレート4を押し付けながら移動させる機能を有するため、例えば角度αが10°以上90°未満の鋭角に形成されていることが、好ましい。
【0137】
初期状態において、両係合アーム631,631は両エアーシリンダ641,641により上昇端位置に移動しており、ユニット移動装置211によりヘッドユニット1を移動させた後、エアーシリンダ641,641により係合アーム631,631を下降させると、その一対の係合ピン643,643が、所望のサブプレート4の係合孔76,76に係合する。また、各エアーシリンダ641は、上記の制御装置215によりタイマー制御されており、仮固定装置213により塗布された接着剤が凝固するまで、位置補正後のサブプレート4をそのままサブキャリッジ2に押圧している。
【0138】
すなわち、係合アーム631,631を下降させたエアーシリンダ641,641は、サブプレート4の位置補正および接着剤の塗布(詳細後述する)が行われた後、接着剤の凝固時間(所定の接着強度に達する時間)が経過した時に両係合アーム631,631を元の位置に上昇させる。なお、上記の実施形態では、係合ピン643の廻止めをボールスプライン651で行うようにしているが、これを多角形断面の係合ピンとこれを相補形断面で受けるピンホルダとで、構成してもよい。
【0139】
以上の構成では、アームユニット304の両係合アーム631,631が下降して、サブプレート4に係合すると、補正用θテーブル303および補正用X・Yテーブル302が駆動して、サブプレート4を介して機能液滴吐出ヘッド3を位置決めする。そして、接着剤が凝固するまで、この位置決め状態が維持される。すなわち、アームユニット304の両係合アーム631,631が、位置決め状態でサブプレート4をサブキャリッジ2に向かって押さえており、このサブプレート4に仮固定装置(接着)213が臨むことになる。
【0140】
次に、アームユニット304廻りの第2実施形態について説明する。図36の模式図に示すように、この実施形態では、サブキャリッジ2のサブプレート4に対応する部分に、圧縮エアーを供給する複数のエアー穴(小穴)661が形成されており、図示しないがこのエアー穴661には、上記のエアー供給機器(エアー供給手段)203に接続されている。これにより、サブプレート(機能液滴吐出ヘッド3)4を僅かに浮上させた状態で、その位置決めが行えるようになっている。また、サブプレート(機能液滴吐出ヘッド3)4が位置決めが完了したら、圧縮エアーの供給を停止し仮固定(接着剤の注入)に移行する。
【0141】
この場合、図37に示すように、上記のコイルばね645に代えて、押圧用(付勢用)の小型シリンダ(押圧手段)662を設けるようにしてもよい。この場合には、サブプレート(機能液滴吐出ヘッド3)4の位置決め時には、各小型シリンダ662に上記のエアー供給機器203から低圧エアーを供給し(同図(a))、サブプレート(機能液滴吐出ヘッド3)4が位置決めが完了したら、エアー穴661側の圧縮エアーを停止すると共に、各小型シリンダ662に高圧エアーを供給して、仮固定に備えてサブプレート4をサブキャリッジ2に強く押し付けるようにする(同図(b))。
【0142】
次に、認識装置214について説明する。図20および図38に示すように、認識装置214は、補正用X・Yテーブル302の前部を跨ぐように補正装置用スタンド301上に固定したカメラスタンド351と、カメラスタンド351の前面に固定したカメラ位置調節ユニット352と、カメラ位置調節ユニット352に取り付けた一対の認識カメラ(CCDカメラ)353,353とで構成されている。この場合、一対の認識カメラ353,353は、認識対象となるヘッドユニット(アライメントマスクD)1に対し、固定的に設けられている。
【0143】
カメラスタンド351は、逆「L」字状に前方に延びる左右一対の脚片部材355,355と、一対の脚片部材355,355間に渡した横長の前面プレート356とを有している。カメラ位置調節ユニット352を介して前面プレート356に固定された一対の認識カメラ353,353は、ヘッド補正装置212の一対の係合アーム631,631より幾分高い位置に、且つ幾分前方に張り出した位置に配設され(図20参照)、係合アーム631との干渉が防止されるようになっている。
【0144】
図38ないし図41に示すように、カメラ位置調節ユニット352は、前面プレート356に添設したZ軸調整プレート358と、Z軸調整プレート358の下端部に取り付けたマイクロステージ359と、左側の認識カメラ353aを保持する左カメラホルダ360と、右側の認識カメラ353bを保持する右カメラホルダ361とを有している。Z軸調整プレート358は、前面プレート356との間に鉛直方向に延びる一対のガイドレール362,362を有すると共に、前面プレート356の上端に突き当てたアジャストボルト363を有している。このアジャストボルト363の正逆回転により、Z軸調整プレート358を介して、両認識カメラ353,353の上下方向の位置が調節できるようになっている。
【0145】
マイクロステージ359は、右カメラホルダ361を介して右側の認識カメラ353bを支持するX軸ステージ365と、X軸ステージ365を支持すると共にZ軸調整プレート358の下端部に固定したY軸ステージ366とで構成されている。X軸ステージ365は、右側の認識カメラ353bをX軸方向に微小移動可能に構成され、右側の認識カメラ353bにおける前後方向の位置を調節可能に構成されている。同様に、Y軸ステージ366は、右側の認識カメラ353bにおける左右方向の位置を調節可能に構成されている。
【0146】
一方、左カメラホルダ360は、Z軸調整プレート358の下端部に固定されている。このため、左カメラホルダ360を介して固定的に設けた左側の認識カメラ353aに対し、右側の認識カメラ353bをマイクロステージ359で位置調節するようになっている。上述したように、左右の認識カメラ353a,353bにより、2つの吐出ヘッド57a,57aを同時に位置認識するため、特に新規の機能液滴吐出ヘッド3を扱うときには、予めマイクロステージ359により、左右の認識カメラ353a,353bの離間距離、すなわち視野間距離を調節するようにしている。なお、図中の符号367は、カメラ位置調節ユニット352および両認識カメラ353,353を一体に覆うカメラカバーである。
【0147】
このように構成された認識装置214では、一方の認識カメラ353とユニット移動機構211のX軸テーブル271との協働により、サブキャリッジ2の2つの基準マーク(基準ピン12,12)26,26が位置認識される。すなわち、一方の認識カメラ353により一方の基準ピン12の画像認識が行われ、続いてサブキャリッジ2がX軸方向に移動して他方の基準ピン12の画像認識が行われる。そして、この認識結果に基づいて、ユニット移動装置211によりサブキャリッジ(ヘッドユニット1)2の位置補正が行われ、さらに確認のため再度の位置認識が行われる。
【0148】
また、一対の認識カメラ353,353により、各機能液滴吐出ヘッド3の基準となる2つの吐出ノズル57a,57aが、同時に位置認識される。すなわち、該当する機能液滴吐出ヘッド3が一対の認識カメラ353,353の直下に移動して、2つの吐出ヘッド57a,57aが同時に画像認識される。また、この状態で、サブプレート4にヘッド補正装置212が臨んで、機能液滴吐出ヘッド3の位置補正が行われる、且つ仮固定装置213による接着が行われる。なお、アライメントマスクDにおける各マーク164,165の認識も、上記と同様に為される。
【0149】
次に、仮固定装置213について説明する。図17および図42に示すように、上記の機台204の右部には、補正装置用スタンド301を跨ぐようにして前後方向に延びる共有スタンド219が設けられており、仮固定装置213は、この共有スタンド219の前部に配設されている。仮固定装置213は、4本のステー371で共有スタンド219に支持した方形支持プレート372と、方形支持プレート372の下面に固定したエアーテーブル373と、エアーテーブル373の先端部に固定した接着剤塗布装置374と、ホーム位置に移動した接着剤塗布装置374に下側から臨む接着剤トレイ375とを備えている。接着剤トレイ375は、共有スタンド219に固定されており、接着剤塗布装置374から垂れた接着剤を受けるようになっている。
【0150】
図42ないし図46に示すように、エアーテーブル373は、方形支持プレート372に取り付けたY軸エアーテーブル377と、Y軸エアーテーブル377の先端部に取り付けたサブY軸エアーテーブル378と、サブY軸エアーテーブル378の先端部に取り付けたX軸エアーテーブル379と、X軸エアーテーブル379の先端部に取り付けたZ軸エアーテーブル380とで構成されている。そして、これらY軸エアーテーブル377、サブY軸エアーテーブル378、X軸エアーテーブル379およびZ軸エアーテーブル380は、いずれも上記のエアー供給機器203に接続されたエアーシリンダ377a,378a,379a,380aと、スライダ377b,378b,379b,380bとで構成されている。
【0151】
接着剤塗布装置374は、上記のZ軸エアーテーブル380に固定した鉛直支持板382と、鉛直支持板382の下部から先方に突出する左右一対の水平支持ブロック383,383と、各水平支持ブロック383に取り付けた一対のディスペンサユニット384,384と、上記の共有スタンド219に支持したディスペンサコントローラ385とで構成されている。一対のディスペンサユニット384,384は、上記一対の係合アーム631,631や一対の認識カメラ353,353に対し、前方から対峙するように配設されている。
【0152】
各ディスペンサユニット384は、先端に接着剤注入ノズル387を装着したディスペンサ388と、ディスペンサ388に接着剤を供給するカートリッジ形式のシリンジ389と、ディスペンサ388およびシリンジ389を保持するディスペンサホルダ390とを備えている。ディスペンサホルダ390は、水平支持ブロック383の先端部に角度調節自在に取り付けられており、本実施形態では、接着剤注入ノズル387が水平に対し45度程度、傾くように調節されている。なお、各水平支持ブロック383は、鉛直支持板382に対し、前後および左右方向に位置調節可能に固定されている。
【0153】
上述したように、接着剤は、上記の2本の接着剤注入ノズル387,387を用い、サブプレート4の対となる一方の2つの接着剤注入孔77a,77aに同時に注入(塗布)されると共に、両接着剤注入ノズル387,387のY軸方向への移動を経た後、対となる他方の2つの接着剤注入孔77b,77bに同時に注入(塗布)される。したがって、両接着剤注入ノズル387,387の離間寸法は、サブプレート4における対を為す接着剤注入孔77a(77b),77a(77b)の離間寸法に対応している。また、所定の傾き角度を有する各接着剤注入ノズル387は、長孔である接着剤注入孔77に差し込まれ、その内周面に吹き付けるようにして接着剤を注入する。
【0154】
ところで、ヘッド補正装置212は、位置決め動作を完了した状態で、そのままサブプレート4をサブキャリッジ2に押し付けるようにして、これを不動に保持している。これに対し、X軸エアーテーブル379およびY軸エアーテーブル377が駆動して、2本の接着剤注入ノズル387,387をサブプレート4の2つの接着剤注入孔77a,77aの直上部に移動させる。ここで、Z軸エアーテーブル380が駆動して、2本の接着剤注入ノズル387,387を2つの接着剤注入孔77a,77aに同時に挿入する。
【0155】
つぎに、シリンジ389により、2本の接着剤注入ノズル387,387から所定量(ディスペンサコントローラ385で調整)の接着剤が注入される。続いて、Z軸エアーテーブル380により、2本の接着剤注入ノズル387,387を上昇させると共に、サブY軸エアーテーブル378を駆動して、2本の接着剤注入ノズル387,387を、他方の2つの接着剤注入孔77b,77bの直上部に移動させる。この場合、サブプレート4における対となる2組の接着剤注入孔77a(77b),77a(77b)間の距離は、一定しているため、ここでは、Y軸エアーテーブル377を停止させ、サブY軸エアーテーブル378のみを駆動させるようにしている。
【0156】
次に、再度、接着剤注入ノズル387,387を上昇させてから、仮固定装置213を休止させて接着剤の凝固時間を待つ。凝固時間が経過すると、ヘッド補正装置212がサブプレート4に対する係合を解き、任意の1つの機能液滴吐出ヘッド3の仮固定(位置決めおよび接着)作業が完了する。そして、このヘッド補正装置212と仮固定装置213との協働による機能液滴吐出ヘッド3の位置決めおよび接着作業が、12回繰り返されることにより、機能液滴吐出ヘッド3の仮固定が完了し、それぞれヘッド補正装置212と仮固定装置213はホーム位置に戻る。
【0157】
ここで、図47を参照して、制御装置215について説明すると共に、この制御装置215に基づくヘッドユニット1の一連の組立手順について説明する。同図のブロック図に示すように、制御装置215における制御系は、サブキャリッジ2や機能液滴吐出ヘッド3の設計上の位置データ等を操作パネル601により入力する入力部602と、ユニット移動装置211等の構成装置を駆動する各種のドライバ等を有する駆動部603と、認識カメラ353により位置認識を行う検出部604と、組立装置Aの各構成装置を統括制御する制御部605とを備えている。
【0158】
駆動部603は、ユニット移動装置211の各モータを駆動制御する移動用ドライバ607と、ヘッド補正装置212の各モータを駆動制御する補正用ドライバ608と、仮固定装置213におけるエアーテーブル373の各エアーシリンダを駆動制御するエアー用ドライバ609と、仮固定装置213におけるディスペンサユニット384を制御するディスペンサコントローラ385とを有している。
【0159】
制御部605は、CPU611、ROM612、RAM613およびP−CON614を有しており、これらは互いにバス615を介して接続されている。ROM612には、CPU611で処理する制御プログラムを記憶する制御プログラムの他、各種の制御データを記憶する制御データ領域を有している。RAM613は、外部から入力した位置データや、認識カメラ353がアライメントマスクDから得たマスタ位置データ等を記憶する位置データ領域の他、各種レジスタ群を有し、制御処理のための作業領域として使用される。
【0160】
P−CON614は、CPU611の機能を補うと共に、周辺回路とのインターフェース信号を取り扱うための論理回路やタイマー616が組み込まれている。このため、P−CON614は、操作パネル601と接続され入力部602からの各種指令などを、そのまま或いは加工してバス615に取り込む。また、P−CON614はCPU611と連動して、CPU611等からバス615に出力されたデータや制御信号を、そのまま或いは加工して駆動部に出力する。
【0161】
そして、CPU611は、上記の構成により、ROM612内の制御プログラムにしたがって、P−CON614を介して各種検出信号、各種指令、各種データ等を入力し、RAM613内の各種データを処理し、P−CON614を介して駆動部603に制御信号を出力する。これにより、ユニット移動装置211、ヘッド補正装置212、仮固定装置213等の組立装置A全体が制御される。
【0162】
例えば、認識カメラ353から得たアライメントマスクDのマスタ位置データ、および認識カメラ353から得たヘッドユニット1のユニット位置データは、RAM613内に格納され、ROM612内の制御プログラムに従って、マスタ位置データとユニット位置データとが比較され、その比較結果に基づいて、ユニット移動装置211、ヘッド補正装置212等が制御される。
【0163】
ここで、実施形態の組立装置Aによるヘッドユニット1の組立方法について、順を追って説明する。この組立装置Aでは、ヘッドユニット1の導入に先立って、先ずアライメントマスクDが導入される。アライメントマスクDがセットテーブル231にセットされると、ユニット移動装置211が駆動し、アライメントマスクDの一方のサブキャリッジ基準マーク165を一方の認識カメラ353に臨ませ、一方のサブキャリッジ基準マーク165を位置認識する。次に、ユニット移動装置211のX軸テーブル271が駆動し、他方のサブキャリッジ基準マーク165を認識カメラ353に臨ませ、他方のサブキャリッジ基準マーク165を位置認識する。
【0164】
次に、ユニット移動装置211が駆動し、アライメントマスクDの端部に位置するヘッド基準マーク164を一対の認識カメラ353,353に同時に臨ませ、2個所のヘッド基準マーク164,164を同時に位置認識する。これを、順に繰り返して、12個の機能液滴吐出ヘッド3に対応する12組のヘッド基準マーク164を位置認識する。このようにして、アライメントマスクDの位置認識が完了したら、アライメントマスクDをホーム位置に戻し、セットテーブル231にヘッドユニット1を載せかえる。
【0165】
ここで、ヘッドユニット1を上記と全く同様の手順で移動させ、先ずサブキャリッジ2の一対の基準ピン12,12を位置認識し、この認識結果に基づいて、ユニット移動装置211によりサブキャリッジ(ヘッドユニット1)2を位置補正する。次に、上記と同様の手順で、第1番目の機能液滴吐出ヘッド3のヘッド本体(サブプレート4)50をヘッド補正装置212の一対の係合アーム631に臨ませ、サブプレート4に係合アーム631を係合させる。ここで、一対の認識カメラ353,353によりヘッド本体50の位置基準となる2つの吐出ノズル57a,57aを位置認識する。
【0166】
次に、ヘッド補正装置212を駆動し、上記の認識結果に基づきサブプレート4を介して機能液滴吐出ヘッド3を位置決めする。この場合、位置決めされた機能液滴吐出ヘッド3に対し、確認のためにこれを上記と同様に認識カメラ353で位置認識し、これが目標位置(許容範囲を含む)に合致しているか否かを確認する。合致していなければ、上記の動作を繰り返す。そして、確認後の位置決め状態のまま、仮固定装置213を駆動し、一対の接着剤注入ノズル387,387をサブプレート4に臨ませて、接着剤の注入を行う。接着剤の注入は、仮固定装置213のサブY軸エアーシリンダ378により、接着剤注入ノズル387の移動を伴って2回行われる。接着剤の注入が完了したら、タイマー制御により接着剤の硬化を待って、ヘッド補正装置212のサブプレート4への係合を解く。
【0167】
このようにして、第1番目の機能液滴吐出ヘッド3の位置決めおよび仮固定が完了するが、この作業を第2番目から第12番目の機能液滴吐出ヘッド3まで繰り返す。仮固定が完了したら、再度認識カメラ353により全機能液滴吐出ヘッド3を位置認識し、各機能液滴吐出ヘッド3が適切な位置に仮固定されていることを確認する。なお、仮固定が不適切である場合には作業を中止し、最初から作業をやり直す。そして、最後に、ユニット移動装置211、ヘッド補正装置212および仮固定装置213を、それぞれホーム位置に戻した後、手作業による各機能液滴吐出ヘッド3の本固定を行う。この場合も、認識カメラ353により全機能液滴吐出ヘッド3を位置認識し、各機能液滴吐出ヘッド3が適切な位置に本固定されていることを確認する。ここで、組み立てられたヘッドユニット1をセットテーブル231から外す。その後、ヘッドユニット1は、機能液滴吐出ヘッド3の洗浄を経ると共に、これに、ハンドル14や両アッセンブリ15,16等の構成部品を組み込んで、描画装置Bに運び込まれる。
【0168】
なお、本実施形態では、機能液滴吐出ヘッド3を、サブプレート4を介してサブキャリッジ2に接着し、接着部分が金属−金属の接着となるようにしているが、機能液滴吐出ヘッド3を直接、サブキャリッジ2に接着する構造にしてもよい。
【0169】
ところで、本発明のヘッドユニットの組立装置およびこれによって組み立てられるヘッドユニット1は、上記の描画装置Bのみならず、各種フラットディスプレイの製造方法や、各種の電子デバイスおよび光デバイスの製造方法等にも適用可能である。そこで、このヘッドユニット1を用いた製造方法を、液晶表示装置の製造方法および有機EL装置の製造方法を例に、説明する。
【0170】
図48は、液晶表示装置のカラーフィルタの部分拡大図である。図48(a)は平面図であり、図48(b)は図48(a)のB−B´線断面図である。断面図各部のハッチングは一部省略している。
【0171】
図48(a)に示されるように、カラーフィルタ400は、マトリクス状に並んだ画素(フィルタエレメント)412を備え、画素と画素の境目は、仕切り413によって区切られている。画素412の1つ1つには、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかのインク(フィルタ材料)が導入されている。この例では赤、緑、青の配置をいわゆるデルタ配列としたが、モザイク配列、ストライプ配列など、その他の配置でも構わない。
【0172】
図48(b)に示されるように、カラーフィルタ400は、透光性の基板411と、遮光性の仕切り413とを備えている。仕切り413が形成されていない(除去された)部分は、上記画素412を構成する。この画素412に導入された各色のインクは着色層421を構成する。仕切り413及び着色層421の上面には、オーバーコート層422及び電極層423が形成されている。
【0173】
図49は、本発明の実施形態によるカラーフィルタの製造方法を説明する製造工程断面図である。断面図各部のハッチングは一部省略している。
【0174】
膜厚0.7mm、たて38cm、横30cmの無アルカリガラスからなる透明基板411の表面を、熱濃硫酸に過酸化水素水を1重量%添加した洗浄液で洗浄し、純水でリンスした後、エア乾燥を行って清浄表面を得る。この表面に、スパッタ法によりクロム膜を平均0.2μmの膜厚で形成し、金属層414´を得る(図49:S1)。
【0175】
この基板をホットプレート上で、80℃で5分間乾燥させた後、金属層414´の表面に、スピンコートによりフォトレジスト層(図示せず)を形成する。この基板表面に、所要のマトリクスパターン形状を描画したマスクフィルムを密着させ、紫外線で露光をおこなう。次に、これを、水酸化カリウムを8重量%の割合で含むアルカリ現像液に浸漬して、未露光の部分のフォトレジストを除去し、レジスト層をパターニングする。続いて、露出した金属層を、塩酸を主成分とするエッチング液でエッチング除去する。このようにして所定のマトリクスパターンを有する遮光層(ブラックマトリクス)414を得ることができる(図49:S2)。遮光層414の膜厚は、およそ0.2μmである。また、遮光層414の幅は、およそ22μmである。
【0176】
この基板上に、さらにネガ型の透明アクリル系の感光性樹脂組成物415´をやはりスピンコート法で塗布する(図49:S3)。これを100℃で20分間プレベークした後、所定のマトリクスパターン形状を描画したマスクフィルムを用いて紫外線露光を行なう。未露光部分の樹脂を、やはりアルカリ性の現像液で現像し、純水でリンスした後スピン乾燥する。最終乾燥としてのアフターベークを200℃で30分間行い、樹脂部を十分硬化させることにより、バンク層415が形成され、遮光層414及びバンク層415からなる仕切り413が形成される(図49:S4)。このバンク層415の膜厚は、平均で2.7μmである。また、バンク層415の幅は、およそ14μmである。
【0177】
得られた遮光層414およびバンク層415で区画された着色層形成領域(特にガラス基板411の露出面)のインク濡れ性を改善するため、ドライエッチング、すなわちプラズマ処理を行なう。具体的には、ヘリウムに酸素を20%加えた混合ガスに高電圧を印加し、プラズマ雰囲気でエッチングスポットに形成し、基板を、このエッチングスポット下を通過させてエッチングする。
【0178】
次に、描画装置Aに投入した洗浄済みのヘッドユニット1を用い、仕切り413で区切られて形成された画素412内に、上記R(赤)、G(緑)、B(青)の各インクをインクジェット方式により導入する(図49:S5)。この際、機能液滴吐出ヘッド3から微小インク滴を着色層形成領域毎に10滴、選択的に飛ばす。駆動周波数は14.4kHz、すなわち、各インク滴の吐出間隔は69.5μ秒に設定する。ヘッドとターゲットとの距離は、0.3mmに設定する。ヘッドよりターゲットである着色層形成領域への飛翔速度、飛行曲がり、サテライトと称される分裂迷走滴の発生防止のためには、インクの物性はもとよりヘッドの圧電素子を駆動する波形(電圧を含む)が重要である。従って、あらかじめ条件設定された波形をプログラムして、インク滴を赤、緑、青の3色を同時に塗布して所定の配色パターンにインクを塗布する。
【0179】
インク(フィルタ材料)としては、例えばポリウレタン樹脂オリゴマーに無機顔料を分散させた後、低沸点溶剤としてシクロヘキサノンおよび酢酸ブチルを、高沸点溶剤としてブチルカルビトールアセテートを加え、さらに非イオン系界面活性剤0.01重量%を分散剤として添加し、粘度6〜8センチポアズとしたものを用いる。
【0180】
次に、塗布したインクを乾燥させる。まず、自然雰囲気中で3時間放置してインク層416のセッティングを行った後、80℃のホットプレート上で40分間加熱し、最後にオーブン中で200℃で30分間加熱してインク層416の硬化処理を行って、着色層421が得られる(図49:S6)。
【0181】
上記基板に、透明アクリル樹脂塗料をスピンコートして平滑面を有するオーバーコート層422を形成する。さらに、この上面にITO(Indium Tin Oxide)からなる電極層423を所要パターンで形成して、カラーフィルタ400とする(図49:S7)。なお、オーバーコート層422及び電極層423を、それぞれ液体材料を用いてインクジェット法で形成するようにしてもよい。
【0182】
図50は、上記の如く製造されるカラーフィルタ400を使用した電気光学装置(フラットディスプレイ)の一例であるカラー液晶表示装置の断面図である。断面図各部のハッチングは一部省略している。
【0183】
このカラー液晶表示装置450は、カラーフィルタ400と対向基板466とを組み合わせ、両者の間に液晶組成物465を封入することにより製造される。液晶表示装置450の一方の基板466の内側の面には、TFT(薄膜トランジスタ)素子(図示せず)と画素電極463とがマトリクス状に形成されている。また、もう一方の基板として、画素電極463に対向する位置に赤、緑、青の着色層421が配列するようにカラーフィルタ400が設置されている。
【0184】
基板466とカラーフィルタ400の対向するそれぞれの面には、配向膜461、464が形成されている。これらの配向膜461、464はラビング処理されており、液晶分子を一定方向に配列させることができる。また、基板466およびカラーフィルタ400の外側の面には、偏光板462、467がそれぞれ接着されている。また、バックライトとしては蛍光燈(図示せず)と散乱板の組合わせが一般的に用いられており、液晶組成物465をバックライト光の透過率を変化させる光シャッターとして機能させることにより表示を行う。
【0185】
なお、電気光学装置は、本発明では上記のカラー液晶表示装置に限定されず、例えば薄型のブラウン管、あるいは液晶シャッター等を用いた小型テレビ、EL表示装置、プラズマディスプレイ、CRTディスプレイ、FED(Field Emission Display)パネル等の種々の電気光学手段を用いることができる。
【0186】
次に、図51ないし図63を参照して、有機EL装置の有機EL(表示装置)とその製造方法を説明する。
【0187】
図51ないし図63は、有機EL素子を含む有機EL装置の製造プロセスと共にその構造を表している。この製造プロセスは、バンク部形成工程と、プラズマ処理工程と、正孔注入/輸送層形成工程及び発光層形成工程からなる発光素子形成工程と、対向電極形成工程と、封止工程とを具備して構成されている。
【0188】
バンク部形成工程では、基板501に予め形成した回路素子部502上及び電極511(画素電極ともいう)上の所定の位置に、無機物バンク層512aと有機物バンク層512bを積層することにより、開口部512gを有するバンク部512を形成する。このように、バンク部形成工程には、電極511の一部に、無機物バンク層512aを形成する工程と、無機物バンク層の上に有機物バンク層512bを形成する工程が含まれる。
【0189】
まず無機物バンク層512aを形成する工程では、図51に示すように、回路素子部502の第2層間絶縁膜544b上及び画素電極511上に、無機物バンク層512aを形成する。無機物バンク層512aを、例えばCVD法、コート法、スパッタ法、蒸着法等によって層間絶縁層514及び画素電極511の全面にSiO2、TiO2等の無機物膜を形成する。
【0190】
次にこの無機物膜をエッチング等によりパターニングして、電極511の電極面511aの形成位置に対応する下部開口部512cを設ける。このとき、無機物バンク層512aを電極511の周縁部と重なるように形成しておく必要がある。このように、電極511の周縁部(一部)と無機物バンク層512aとが重なるように無機物バンク層512aを形成することにより、発光層510の発光領域を制御することができる。
【0191】
次に有機物バンク層512bを形成する工程では、図52に示すように、無機物バンク層512a上に有機物バンク層512bを形成する。有機物バンク層512bをフォトリソグラフィ技術等によりエッチングして、有機物バンク層512bの上部開口部512dを形成する。上部開口部512dは、電極面511a及び下部開口部512cに対応する位置に設けられる。
【0192】
上部開口部512dは、図52に示すように、下部開口部512cより広く、電極面511aより狭く形成することが好ましい。これにより、無機物バンク層512aの下部開口部512cを囲む第1積層部512eが、有機物バンク層512bよりも電極511の中央側に延出された形になる。このようにして、上部開口部512d、下部開口部512cを連通させることにより、無機物バンク層512a及び有機物バンク層512bを貫通する開口部512gが形成される。
【0193】
次にプラズマ処理工程では、バンク部512の表面と画素電極の表面511aに、親インク性を示す領域と、撥インク性を示す領域を形成する。このプラズマ処理工程は、予備加熱工程と、バンク部512の上面(512f)及び開口部512gの壁面並びに画素電極511の電極面511aを親インク性を有するように加工する親インク化工程と、有機物バンク層512bの上面512f及び上部開口部512dの壁面を、撥インク性を有するように加工する撥インク化工程と、冷却工程とに大別される。
【0194】
まず、予備加熱工程では、バンク部512を含む基板501を所定の温度まで加熱する。加熱は、例えば基板501を載せるステージにヒータを取り付け、このヒータで当該ステージごと基板501を加熱することにより行う。具体的には、基板501の予備加熱温度を、例えば70〜80℃の範囲とすることが好ましい。
【0195】
つぎに、親インク化工程では、大気雰囲気中で酸素を処理ガスとするプラズマ処理(O2プラズマ処理)を行う。このO2プラズマ処理により、図53に示すように、画素電極511の電極面511a、無機物バンク層512aの第1積層部512e及び有機物バンク層512bの上部開口部512dの壁面ならびに上面512fが親インク処理される。この親インク処理により、これらの各面に水酸基が導入されて親インク性が付与される。図53では、親インク処理された部分を一点鎖線で示している。
【0196】
つぎに、撥インク化工程では、大気雰囲気中で4フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理(CF4プラズマ処理)を行う。CF4プラズマ処理により、図54に示すように、上部開口部512d壁面及び有機物バンク層の上面512fが撥インク処理される。この撥インク処理により、これらの各面にフッ素基が導入されて撥インク性が付与される。図54では、撥インク性を示す領域を二点鎖線で示している。
【0197】
次に、冷却工程では、プラズマ処理のために加熱された基板501を室温、またはインクジェット工程(液滴吐出工程)の管理温度まで冷却する。プラズマ処理後の基板501を室温、または所定の温度(例えばインクジェット工程を行う管理温度)まで冷却することにより、次の正孔注入/輸送層形成工程を一定の温度で行うことができる。
【0198】
次に発光素子形成工程では、画素電極511上に正孔注入/輸送層及び発光層を形成することにより発光素子を形成する。発光素子形成工程には、4つの工程が含まれる。即ち、正孔注入/輸送層を形成するための第1組成物を各前記画素電極上に吐出する第1液滴吐出工程と、吐出された前記第1組成物を乾燥させて前記画素電極上に正孔注入/輸送層を形成する正孔注入/輸送層形成工程と、発光層を形成するための第2組成物を前記正孔注入/輸送層の上に吐出する第2液滴吐出工程と、吐出された前記第2組成物を乾燥させて前記正孔注入/輸送層上に発光層を形成する発光層形成工程とが含まれる。
【0199】
まず、第1液滴吐出工程では、インクジェット法(液滴吐出法)により、正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物を電極面511a上に吐出する。なお、この第1液滴吐出工程以降は、水、酸素の無い窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。(なお、画素電極上にのみ正孔注入/輸送層を形成する場合は、有機物バンク層に隣接して形成される正孔注入/輸送層は形成されない)
【0200】
図55に示すように、インクジェットヘッド(機能液滴吐出ヘッド)Hに正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物を充填し、インクジェットヘッドHの吐出ノズルを下部開口部512c内に位置する電極面511aに対向させ、インクジェットヘッドHと基板501とを相対移動させながら、吐出ノズルから1滴当たりの液量が制御された第1組成物滴510cを電極面511a上に吐出する。
【0201】
ここで用いる第1組成物としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体とポリスチレンスルホン酸(PSS)等の混合物を、極性溶媒に溶解させた組成物を用いることができる。極性溶媒としては、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)、ノルマルブタノール、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン(NMP)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)及びその誘導体、カルビト−ルアセテート、ブチルカルビト−ルアセテート等のグリコールエーテル類等を挙げることができる。なお、正孔注入/輸送層形成材料は、R・G・Bの各発光層510bに対して同じ材料を用いても良く、発光層毎に変えても良い。
【0202】
図55に示すように、吐出された第1組成物滴510cは、親インク処理された電極面511a及び第1積層部512e上に広がり、下部、上部開口部512c、512d内に満たされる。電極面511a上に吐出する第1組成物量は、下部、上部開口部512c、512dの大きさ、形成しようとする正孔注入/輸送層の厚さ、第1組成物中の正孔注入/輸送層形成材料の濃度等により決定される。また、第1組成物滴510cは1回のみならず、数回に分けて同一の電極面511a上に吐出しても良い。
【0203】
次に正孔注入/輸送層形成工程では、図56に示すように、吐出後の第1組成物を乾燥処理及び熱処理して第1組成物に含まれる極性溶媒を蒸発させることにより、電極面511a上に正孔注入/輸送層510aを形成する。乾燥処理を行うと、第1組成物滴510cに含まれる極性溶媒の蒸発が、主に無機物バンク層512a及び有機物バンク層512bに近いところで起き、極性溶媒の蒸発に併せて正孔注入/輸送層形成材料が濃縮されて析出する。
【0204】
これにより図56に示すように、乾燥処理によって電極面511a上でも極性溶媒の蒸発が起き、これにより電極面511a上に正孔注入/輸送層形成材料からなる平坦部510aが形成される。電極面511a上では極性溶媒の蒸発速度がほぼ均一であるため、正孔注入/輸送層の形成材料が電極面511a上で均一に濃縮され、これにより均一な厚さの平坦部510aが形成される。
【0205】
次に第2液滴吐出工程では、インクジェット法(液滴吐出法)により、発光層形成材料を含む第2組成物を正孔注入/輸送層510a上に吐出する。この第2液滴吐出工程では、正孔注入/輸送層510aの再溶解を防止するために、発光層形成の際に用いる第2組成物の溶媒として、正孔注入/輸送層510aに対して不溶な非極性溶媒を用いる。
【0206】
しかしその一方で正孔注入/輸送層510aは、非極性溶媒に対する親和性が低いため、非極性溶媒を含む第2組成物を正孔注入/輸送層510a上に吐出しても、正孔注入/輸送層510aと発光層510bとを密着させることができなくなるか、あるいは発光層510bを均一に塗布できないおそれがある。そこで、非極性溶媒ならびに発光層形成材料に対する正孔注入/輸送層510aの表面の親和性を高めるために、発光層を形成する前に表面改質工程を行うことが好ましい。
【0207】
そこでまず、表面改質工程について説明する。表面改質工程は、発光層形成の際に用いる第1組成物の非極性溶媒と同一溶媒またはこれに類する溶媒である表面改質用溶媒を、インクジェット法(液滴吐出法)、スピンコート法またはディップ法により正孔注入/輸送層510a上に塗布した後に乾燥することにより行う。
【0208】
例えば、インクジェット法による塗布は、図57に示すように、インクジェットヘッドHに、表面改質用溶媒を充填し、インクジェットヘッドHの吐出ノズルを基板(すなわち、正孔注入/輸送層510aが形成された基板)に対向させ、インクジェットヘッドHと基板501とを相対移動させながら、吐出ノズルHから表面改質用溶媒510dを正孔注入/輸送層510a上に吐出することにより行う。そして、図58に示すように、表面改質用溶媒510dを乾燥させる。
【0209】
次に第2液滴吐出工程では、インクジェット法(液滴吐出法)により、発光層形成材料を含む第2組成物を正孔注入/輸送層510a上に吐出する。図59に示すように、インクジェットヘッドHに、青色(B)発光層形成材料を含有する第2組成物を充填し、インクジェットヘッドHの吐出ノズルを下部、上部開口部512c、512d内に位置する正孔注入/輸送層510aに対向させ、インクジェットヘッドHと基板501とを相対移動させながら、吐出ノズルから1滴当たりの液量が制御された第2組成物滴510eとして吐出し、この第2組成物滴510eを正孔注入/輸送層510a上に吐出する。
【0210】
発光層形成材料としては、ポリフルオレン系高分子誘導体や、(ポリ)パラフェニレンビニレン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリチオフェン誘導体、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素、あるいは上記高分子に有機EL材料をドープして用いる事ができる。例えば、ルブレン、ペリレン、9,10-ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドン等をドープすることにより用いることができる。
【0211】
非極性溶媒としては、正孔注入/輸送層510aに対して不溶なものが好ましく、例えば、シクロへキシルベンゼン、ジハイドロベンゾフラン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン等を用いることができる。このような非極性溶媒を発光層510bの第2組成物に用いることにより、正孔注入/輸送層510aを再溶解させることなく第2組成物を塗布できる。
【0212】
図59に示すように、吐出された第2組成物510eは、正孔注入/輸送層510a上に広がって下部、上部開口部512c、512d内に満たされる。第2組成物510eは1回のみならず、数回に分けて同一の正孔注入/輸送層510a上に吐出しても良い。この場合、各回における第2組成物の量は同一でも良く、各回毎に第2組成物量を変えても良い。
【0213】
次に発光層形成工程では、第2組成物を吐出した後に乾燥処理及び熱処理を施して、正孔注入/輸送層510a上に発光層510bを形成する。乾燥処理は、吐出後の第2組成物を乾燥処理することにより第2組成物に含まれる非極性溶媒を蒸発して、図60に示すような青色(B)発光層510bを形成する。
【0214】
続けて、図61に示すように、青色(B)発光層510bの場合と同様にして、赤色(R)発光層510bを形成し、最後に緑色(G)発光層510bを形成する。なお、発光層510bの形成順序は、前述の順序に限られるものではなく、どのような順番で形成しても良い。例えば、発光層形成材料に応じて形成する順番を決める事も可能である。
【0215】
次に対向電極形成工程では、図62に示すように、発光層510b及び有機物バンク層512bの全面に陰極503(対向電極)を形成する。なお,陰極503は複数の材料を積層して形成しても良い。例えば、発光層に近い側には仕事関数が小さい材料を形成することが好ましく、例えばCa、Ba等を用いることが可能であり、また材料によっては下層にLiF等を薄く形成した方が良い場合もある。また、上部側(封止側)には下部側よりも仕事関数が高いものが好ましい。これらの陰極(陰極層)503は、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法等で形成することが好ましく、特に蒸着法で形成することが、発光層510bの熱による損傷を防止できる点で好ましい。
【0216】
また、フッ化リチウムは、発光層510b上のみに形成しても良く、更に青色(B)発光層510b上のみに形成しても良い。この場合、他の赤色(R)発光層及び緑色(G)発光層510b、510bには、LiFからなる上部陰極層503bが接することとなる。また陰極12の上部には、蒸着法、スパッタ法、CVD法等により形成したAl膜、Ag膜等を用いることが好ましい。また、陰極503上に、酸化防止のためにSiO2、SiN等の保護層を設けても良い。
【0217】
最後に、図63に示す封止工程では、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気中で、有機EL素子504上に封止用基板505を積層する。封止工程は、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。大気中で行うと、陰極503にピンホール等の欠陥が生じていた場合にこの欠陥部分から水や酸素等が陰極503に侵入して陰極503が酸化されるおそれがあるので好ましくない。そして最後に、フレキシブル基板の配線に陰極503を接続するとともに、駆動ICに回路素子部502の配線を接続することにより、本実施形態の有機EL装置500が得られる。
【0218】
なお、上記の撥インク膜、陰極503、画素電極511等においても、それぞれ液体材料を用い、インクジェット法で形成するようにしてもよい。
【0219】
同様に、本実施形態のヘッドユニットは、電子放出装置の製造方法、PDP装置の製造方法および電気泳動表示装置の製造方法等に、適用することができる。
【0220】
電子放出装置の製造方法では、複数の機能液滴吐出ヘッド3にR、G、B各色の蛍光材料を導入し、ヘッドユニット1を介して複数の機能液滴吐出ヘッド3を主走査および副走査し、蛍光材料を選択的に吐出して、電極上に多数の蛍光体を形成する。なお、電子放出装置は、FED(電界放出ディスプレイ)を含む上位の概念である。
【0221】
PDP装置の製造方法では、複数の機能液滴吐出ヘッド3にR、G、B各色の蛍光材料を導入し、ヘッドユニット1を介して複数の機能液滴吐出ヘッド3を主走査および副走査し、蛍光材料を選択的に吐出して、背面基板上の多数の凹部にそれぞれ蛍光体を形成する。
【0222】
電気泳動表示装置の製造方法では、複数の機能液滴吐出ヘッド3に各色の泳動体材料を導入し、ヘッドユニット1を介して複数の機能液滴吐出ヘッド3を主走査および副走査し、インク材料を選択的に吐出して、電極上の多数の凹部にそれぞれ泳動体を形成する。尚、帯電粒子と染料とから成る泳動体は、マイクロカプセルに封入されていることが、好ましい。
【0223】
また、洗浄済みのヘッドユニット1は、スペーサ形成方法、金属配線形成方法、レンズ形成方法、レジスト形成方法および光拡散体形成方法等にも、適用可能である。
【0224】
スペーサ形成方法は、2枚の基板間に微小なセルギャップを構成すべく多数の粒子状のスペーサを形成するものであり、複数の機能液滴吐出ヘッド3にスペーサを構成する粒子材料を導入し、ヘッドユニット1を介して複数の機能液滴吐出ヘッド3を主走査および副走査し、粒子材料を選択的に吐出して少なくとも一方の基板上にスペーサを形成する。例えば、上記の液晶表示装置や電気泳動表示装置における2枚の基板間のセルギャップを構成する場合に有用であり、その他この種の微小なギャップを必要とする半導体製造技術に適用できることはいうまでもない。
【0225】
金属配線形成方法では、複数の機能液滴吐出ヘッド3に液状金属材料を導入し、ヘッドユニット1を介して複数の機能液滴吐出ヘッド3を主走査および副走査し、液状金属材料を選択的に吐出して、基板上に金属配線を形成する。例えば、上記の液晶表示装置におけるドライバと各電極とを接続する金属配線や、上記の有機EL装置におけるTFT等と各電極とを接続する金属配線に適用することができる。また、この種のフラットディスプレイの他、一般的な半導体製造技術に適用できることはいうまでもない。
【0226】
レンズ形成方法では、複数の機能液滴吐出ヘッド3にレンズ材料を導入し、ヘッドユニット1を介して複数の機能液滴吐出ヘッド3を主走査および副走査し、レンズ材料を選択的に吐出して、透明基板上に多数のマイクロレンズを形成する。例えば、上記のFED装置におけるビーム収束用のデバイスとして適用可能である。また、各種の光デバイスに適用可能であることはいうまでもない。
【0227】
レジスト形成方法では、複数の機能液滴吐出ヘッド3にレジスト材料を導入し、ヘッドユニット1を介して複数の機能液滴吐出ヘッド3を主走査および副走査し、レジスト材料を選択的に吐出して、基板上に任意形状のフォトレジストを形成する。例えば、上記の各種表示装置おけるバンクの形成は元より、半導体製造技術の主体を為すフォトリソグラフィ法において、フォトレジストの塗布に広く適用可能である。
【0228】
光拡散体形成方法では、複数の機能液滴吐出ヘッド3に光拡散材料を導入し、ヘッドユニット1を介して複数の機能液滴吐出ヘッド3を主走査および副走査し、光拡散材料を選択的に吐出して多数の光拡散体を形成する。この場合も、各種の光デバイスに適用可能であることはいうまでもない。
【0229】
【発明の効果】
以上のように、本発明のヘッドユニットの組立方法によれば、機能液滴吐出ヘッドの位置決め(位置補正)を、精度良く且つ迅速に行うことができる。また、仮固定の後に、再度画像認識するようにしているため、機能液滴吐出ヘッドのサブキャリッジへの仮固定を精度良く且つ適切に行うことができる。したがって、ヘッドユニットの量産性および信頼性を高めることができる。
【0230】
また、本発明の機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置およびヘッドユニットの組立装置によれば、一対の係合アームを、サブプレートの2つの係合孔に係合させて、位置補正を行うようにしているため、位置補正を安定に且つ精度良く行うことができる。係合ピンの偏心等の影響を排除して位置決めを行うことができ、機能液滴吐出ヘッドの安定した位置決めが可能になる。したがって、ヘッドユニットの量産性および信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係るヘッドユニットの平面図である。
【図2】 実施形態に係るヘッドユニットの正面図である。
【図3】 実施形態に係るヘッドユニットの側面図である。
【図4】 実施形態の機能液滴吐出ヘッド廻りの断面図である。
【図5】 実施形態の機能液滴吐出ヘッドを模式的に表した斜視図である。
【図6】 実施形態の機能液滴吐出ヘッドの拡大断面図である。
【図7】 実施形態のサブプレートの構造図である。
【図8】 実施形態の組付治具を用いたヘッドユニットの組付方法を示す拡大斜視図である。
【図9】 実施形態の組付治具の構造図である。
【図10】 実施形態の組付治具を用いたヘッドユニットの組付方法を示す平面図である。
【図11】 実施形態の組付治具を用いたヘッドユニットの組付方法を示す正面図である。
【図12】 実施形態の描画装置の模式図である。
【図13】 実施形態のアライメントマスクにおけるマスタプレートの構造図である。
【図14】 実施形態のアライメントマスクの平面図である。
【図15】 実施形態のアライメントマスクの正面図である。
【図16】 実施形態の組立装置の正面側から見た全体斜視図である。
【図17】 実施形態の組立装置の背面側から見た全体斜視図である。
【図18】 実施形態の組立装置の全体平面図である。
【図19】 実施形態の組立装置の全体正面図である。
【図20】 実施形態の組立装置の左側から見た全体側面図である。
【図21】 実施形態のユニット移動装置におけるX・Yテーブル廻りの斜視図である。
【図22】 実施形態のユニット移動装置におけるセットテーブルの構造図である。
【図23】 実施形態のユニット移動装置におけるθテーブルの平面図である。
【図24】 実施形態のユニット移動装置におけるθテーブルの裁断側面図である。
【図25】 実施形態のユニット移動装置におけるθテーブルの正面図である。
【図26】 実施形態のユニット移動装置におけるX・Yテーブル廻りの平面図である。
【図27】 実施形態のユニット移動装置におけるX・Yテーブル廻りの正面図である。
【図28】 実施形態のヘッド補正装置における補正用X・Yテーブル廻りの斜視図である。
【図29】 実施形態のヘッド補正装置における補正用X・Yテーブル廻りの平面図である。
【図30】 実施形態のヘッド補正装置における補正用X・Yテーブル廻りの正面図である。
【図31】 実施形態のヘッド補正装置における補正用X・Yテーブル廻りの側面図である。
【図32】 実施形態のヘッド補正装置におけるアームユニットの斜視図である。
【図33】 実施形態のヘッド補正装置におけるアームユニットの正面図である。
【図34】 実施形態のヘッド補正装置におけるアームユニットの側面図である。
【図35】 アームユニットの係合アームおよびボールスプラインの外観図である。
【図36】 第2実施形態に係るアームユニット廻りの模式図である。
【図37】 第2実施形態の変形例に係るアームユニット廻りの模式図である。
【図38】 実施形態の認識装置の斜視図である。
【図39】 実施形態の認識装置の平面図である。
【図40】 実施形態の認識装置の正面図である。
【図41】 実施形態の認識装置の側面図である。
【図42】 実施形態の仮固定装置の全体斜視図である。
【図43】 実施形態の仮固定装置の平面図である。
【図44】 実施形態の仮固定装置の正面図である。
【図45】 実施形態の仮固定装置の側面図である。
【図46】 接着剤塗布装置の斜視図である。
【図47】 実施形態に係る制御装置のブロック図である。
【図48】 実施形態のカラーフィルタの製造方法により製造されるカラーフィルタの部分拡大図である。
【図49】 実施形態のカラーフィルタの製造方法を模式的に示す製造工程断面図である。
【図50】 実施形態のカラーフィルタの製造方法により製造される液晶表示装置の断面図である。
【図51】 実施形態に係る有機EL素子の製造方法におけるバンク部形成工程(無機物バンク)の断面図である。
【図52】 実施形態に係る有機EL素子の製造方法におけるバンク部形成工程(有機物バンク)の断面図である。
【図53】 実施形態に係る有機EL素子の製造方法におけるプラズマ処理工程(親水化処理)の断面図である。
【図54】 実施形態に係る有機EL素子の製造方法におけるプラズマ処理工程(撥水化処理)の断面図である。
【図55】 実施形態に係る有機EL素子の製造方法における正孔注入層形成工程(液滴吐出)の断面図である。
【図56】 実施形態に係る有機EL素子の製造方法における正孔注入層形成工程(乾燥)の断面図である。
【図57】 実施形態に係る有機EL素子の製造方法における表面改質工程(液滴吐出)の断面図である。
【図58】 実施形態に係る有機EL素子の製造方法における表面改質工程(乾燥)の断面図である。
【図59】 実施形態に係る有機EL素子の製造方法におけるB発光層形成工程(液滴吐出)の断面図である。
【図60】 実施形態に係る有機EL素子の製造方法におけるB発光層形成工程(乾燥)の断面図である。
【図61】 実施形態に係る有機EL素子の製造方法におけるR・G・B発光層形成工程の断面図である。
【図62】 実施形態に係る有機EL素子の製造方法における対向電極形成工程の断面図である。
【図63】 実施形態に係る有機EL素子の製造方法における封止工程の断面図である。
【符号の説明】
A 組立装置 B 描画装置
C 組付治具 D アライメントマスク
1 ヘッドユニット 2 サブキャリッジ
3 機能液滴吐出ヘッド 4 サブプレート
11 本体プレート 12 基準ピン
50 ヘッド本体 52 ノズル形成面
53 ノズル列 57 吐出ノズル
57a 吐出ノズル(最外端) 65 ノズル基準マーク
76 係合孔 77 接着剤注入孔
78 接着部位 81 治具本体
101 ヘッド移動部 105 ユニット導入部
161 マスタプレート 161a マーク形成面
164 ヘッド基準マーク 165 サブキャリッジ基準マーク
171 支持ピン 211 ユニット移動装置
212 ヘッド補正装置 213 仮固定装置
214 認識装置 215 制御装置
231 セットテーブル 232 θテーブル
233 X・Yテーブル 271 X軸テーブル
272 Y軸テーブル 302 補正用X・Yテーブル
303 補正用θテーブル 304 アームユニット
352 カメラ位置調節ユニット 353 認識カメラ
359 マイクロステージ 373 エアーテーブル
374 接着剤塗布装置 377 Yエアーテーブル
378 サブYエアーテーブル 380 Z軸エアーテーブル
387 接着剤注入ノズル 400 カラーフィルタ
411 基板 412 画素(フィルタエレメント)
413 仕切り 414 遮光層
415 バンク層 416 インク層
421 着色層 422 オーバーコート層
423 電極層 500 有機EL装置
501 基板 502 回路素子部
504 有機EL素子 510a 正孔注入/輸送層
510b 発光層 631 係合アーム
633 アーム昇降装置 643 係合ピン
644 ピンホルダ 645 コイルばね
651 ボールスプライン 652 テーパー部
661 エアー穴 662 小型シリンダ

Claims (18)

  1. サブプレートに保持されノズル形成面を上向きにした機能液滴吐出ヘッドを、前記サブプレートを介して上下反転させたサブキャリッジに吊下するように仮装着したヘッドユニットに対し、前記機能液滴吐出ヘッドを前記サブキャリッジに位置決めした状態で固定するヘッドユニットの組立方法であって、
    前記機能液滴吐出ヘッドの位置を画像認識するヘッド認識工程と、
    前記ヘッド認識工程における認識結果に基づいて、前記サブキャリッジに対し前記サブプレートを介して前記機能液滴吐出ヘッドを位置決めするヘッド位置決め工程と、
    前記ヘッド位置決め工程の後、前記サブプレートを前記サブキャリッジに仮固定する仮固定工程と、
    前記仮固定工程の後、前記機能液滴吐出ヘッドの位置を画像認識する仮固定後確認工程と、を備えたことを特徴とするヘッドユニットの組立方法。
  2. 前記ヘッド認識工程に先立ち、
    前記サブキャリッジの位置を画像認識するキャリッジ認識工程と、
    前記キャリッジ認識工程における認識結果に基づいて、前記サブキャリッジを位置決めするキャリッジ位置決め工程と、を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のヘッドユニットの組立方法。
  3. 前記仮固定後確認工程における認識結果に基づいて、本固定を行うか否かを決定する判別工程と、
    前記判別工程により本固定を行うことを決定された場合に、前記サブプレートを前記サブキャリッジに本固定する本固定工程と、を更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のヘッドユニットの組立方法。
  4. 前記本固定工程の後、前記機能液滴吐出ヘッドの位置を画像認識する本固定後確認工程、を更に備えたことを特徴とする請求項1、2または3に記載のヘッドユニットの組立方法。
  5. 前記ヘッド位置決め工程は、
    前記機能液滴吐出ヘッドを位置決めした後、前記機能液滴吐出ヘッドの位置を画像認識する仮固定前確認工程を有していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のヘッドユニットの組立方法。
  6. 前記ヘッド位置決め工程は、
    前記仮固定前確認工程の認識結果において、前記機能液滴吐出ヘッドの目標位置とアライメント位置とが異なる場合に、前記機能液滴吐出ヘッドの位置を補正する位置補正工程を、更に有していることを特徴とする請求項5に記載のヘッドユニットの組立方法。
  7. 前記仮固定工程は、接着剤により前記サブプレートを前記サブキャリッジに接着することで行われることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のヘッドユニットの組立方法。
  8. 前記サブキャリッジの位置および前記サブキャリッジに搭載された前記機能液滴吐出ヘッドの位置をパターン形成したアライメントマスクが用意されており、
    前記サブキャリッジの位置決めおよび前記機能液滴吐出ヘッドの位置決めは、前記アライメントマスクからそれぞれ取得した前記サブキャリッジの位置および前記機能液滴吐出ヘッドの位置を目標位置として、為されることを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに記載のヘッドユニットの組立方法。
  9. サブプレートに保持された機能液滴吐出ヘッドのこれが搭載されるサブキャリッジへの固定に先立ち、前記サブプレートを介して前記サブキャリッジに仮装着した前記機能液滴吐出ヘッドを前記サブキャリッジに位置決めする機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置であって、
    前記サブプレートに相互に離間して形成した2つの係合孔に係合する一対の係合アームと、前記サブキャリッジに対し前記一対の係合アームをX・Y・θ軸方向に相対的に微少移動させるX・Y・θ軸テーブルとを備え、
    前記各係合アームは、先端部が前記各係合孔に挿入される係合ピンと、前記係合ピンを軸方向にスライド自在に且つ軸廻りに回転不能に保持するピンホルダとを有することを特徴とする機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置。
  10. 前記サブプレートの2つの係合孔は、一方が円形に形成され、他方が長円形に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置。
  11. 前記ピンホルダには、前記係合ピンとの間にボールスプラインが介設されていることを特徴とする請求項9または10に記載の機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置。
  12. 前記ピンホルダに対し前記係合ピンは、軸方向に離間して2個所で保持されており、
    前記ボールスプラインは、前記2個所に介設されていることを特徴とする請求項11に記載の機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置。
  13. 前記係合ピンの先端部は、先端側を前記係合孔より細径とし基端側を前記係合孔より太径とするテーパー形状に形成されていることを特徴とする請求項9ないし12のいずれかに記載の機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置。
  14. 前記係合ピンの先端部は、鋭角となるテーパー形状に形成されていることを特徴とする請求項13に記載の機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置。
  15. 前記係合ピンを突出方向に付勢する付勢手段を、更に備えたことを特徴とする請求項9ないし14のいずれかに記載の機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置。
  16. 前記サブプレートを介して前記機能液滴吐出ヘッドを位置決めした後、前記係合ピンを介して前記サブプレートを前記サブキャリッジに押圧する押圧手段を、更に備えたことを特徴とする請求項9ないし15のいずれかに記載の機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置。
  17. 前記サブキャリッジに形成した複数の小穴を介して、前記サブプレートをエアー浮上させる圧縮エアー供給手段を、更に備えたことを特徴とする請求項9ないし16のいずれかに記載の機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置。
  18. 請求項9ないし17のいずれかに記載の機能液滴吐出ヘッドの位置決め装置を備え、
    前記サブプレート、前記機能液滴吐出ヘッドおよび前記サブキャリッジから成るヘッドユニットを組み立てることを特徴とするヘッドユニットの組立装置。
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