JP2005242224A - 電子写真感光体および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 結晶化しずらく、かつ露光メモリの消去性が十分である電子写真感光体、およびそのような電子写真感光体を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 結着樹脂と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、電荷発生剤と、を含む感光体層を備えた電子写真感光体であって、正孔輸送剤として、第1の正孔輸送剤と、第2の正孔輸送剤と、を含むとともに、当該第1の正孔輸送剤の溶解度(溶媒:テトラヒドロフラン)を20重量%以上の値とするとともに、第2の正孔輸送剤の溶解度(溶媒:テトラヒドロフラン)を20重量%未満の値とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真感光体、および画像形成装置に関し、特に、結晶化しずらく、かつ長期間使用した場合であっても露光メモリの消去性が十分である電子写真感光体、およびそのような電子写真感光体を備えた画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置等に備えられた電子写真感光体として、結着樹脂(バインダー樹脂)、電荷発生剤、および電荷輸送剤(正孔輸送剤、電子輸送剤)等からなる有機感光体(OPC)が使用されている。かかる有機感光体は、従来の無機感光体に比べて、製造が容易であるとともに、感光体材料の選択肢が多様であることから、構造設計の自由度が高いという利点がある。
ここで、有機感光体には、基体上に、電荷発生剤、結着樹脂および電荷輸送剤(電子輸送剤、正孔輸送剤)が単一の有機感光層中に分散されている有機単層感光体と、電荷発生剤および結着樹脂を含有する電荷発生層と、電荷輸送剤および結着樹脂を含有する電荷輸送層と、を備えた有機積層感光体とが知られている。
この内、有機単層感光体は、特に製造が容易であり、コストの面でも極めて安価であることから、現在、広く使用されるようになってきている。しかしながら、単層感光体は、一般に充分な感度が得られず、繰り返し特性が不安定等になりやすいという問題がある。
そこで、導電性支持基体上に単層型の感光体層を備えた電子写真感光体であって、感光体層の電荷移動度(電界強度:4×105V/cm、温度:23℃、湿度:50%Rh)を1×10-5cm2/(V・sec)以上の値とした電子写真感光体が提案されている(例えば、特許文献1参照)
一方、電子写真感光体としての有機感光体も回転駆動させて使用するため、前周回で露光された箇所の電位(明電位)が露光メモリとして影響し、帯電工程を経ても、帯電電位が所望値に制御することが困難であるという問題がある。そのため、帯電工程の前に、除電工程を設けて、露光メモリの問題を解決しているのが一般的である。
しかしながら、除電工程においても露光メモリの問題を完全に解決できておらず、さらに抵コスト化のため除電工程を除去したシステムにおいてはさらに露光メモリが顕著である。
そこで、このような露光メモリの問題を解決するために、導電性支持基体上に単層型の感光体層を備えた電子写真感光体であって、感光体層が、結着樹脂と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、電荷発生剤としてのフタロシアニン系化合物と、を含有するとともに、フタロシアニン系化合物の含有量を結着樹脂に対して0.1〜4重量%の範囲とし、かつ、感光体層の膜厚が10〜35μmの範囲であって、プラス極性およびマイナス極性の感度の絶対値(露光波長:780nm、露光エネルギー:1.0μJ/cm2)を500V以下の値とした電子写真感光体が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−92699号(特許請求の範囲) 特開2001−312075号(特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献1および2に記載された感光体層を備えた電子写真感光体は、いずれも正孔輸送剤を基本的に一種類のみ使用しており、正孔輸送性が低く、未だ露光メモリが発生しやすいという問題が見られた。また、いずれの電子写真感光体においても、初期状態では、露光メモリが発生していない場合であっても、連続印字を実施した場合に、顕著な露光メモリが発生するという問題が見られた。
一方、正孔輸送剤の添加量を比較的多くして、正孔輸送性を高めて、露光メモリの発生を抑制する試みもなされているが、正孔輸送剤の溶解度をそれぞれ考慮していないためと思われるが、感光体が結晶化しやすいという新たな問題が見られた。
そこで、本発明者らは、所定の溶解度を有する複数の正孔輸送剤を使用することにより、結晶化の問題や、初期および連続印字後の露光メモリの問題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の目的は、結晶化を防ぎ、かつ長期間使用した場合であっても露光メモリの消去性が十分である電子写真感光体、およびそのような電子写真感光体を備えた画像形成装置を提供することにある。
本発明によれば、結着樹脂と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、電荷発生剤と、を含む感光体層を備えた電子写真感光体であって、正孔輸送剤として、第1の正孔輸送剤と、第2の正孔輸送剤と、を含むとともに、当該第1の正孔輸送剤の溶解度(溶媒:テトラヒドロフラン)を20重量%以上の値とするとともに、第2の正孔輸送剤の溶解度(溶媒:テトラヒドロフラン)を20重量%未満の値とした電子写真感光体が提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、第1の正孔輸送剤と、第2の正孔輸送剤とのイオン化ポテンシャルの差を0.05〜0.2eVの範囲の値とすることが好ましい。
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、第1の正孔輸送剤の移動度(電界強度:3×105V/cm、濃度:30重量%)を1×10-5cm2/(V・sec)以上の値とし、第2の正孔輸送剤の移動度(電界強度:3×105V/cm、濃度:30重量%)を1×10-5cm2/(V・sec)未満の値とすることが好ましい。
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、感光体層における正孔移動度(電界強度:3×105V/cm)を3×10-6cm2/(V・sec)以上の値とすることが好ましい。
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、第1の正孔輸送剤が、スチルベン構造を含むトリフェニルアミン骨格を有し、第2の正孔輸送剤が、スチルベン構造を含まないトリフェニルアミン骨格を有する化合物であることが好ましい。
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、帯電電位を850Vから、150Vに減衰させるために必要な露光エネルギーを1μJ/cm2以下の値とすることが好ましい。
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、感光体層が、単層型であることが好ましい。
また、本発明の別の態様は、上述したいずれかの電子写真感光体を備えるとともに、当該電子写真感光体の周囲に、帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程を実施するための部位を配置したことを特徴とする画像形成装置である。
本発明の電子写真感光体によれば、所定の溶解度を有する複数の正孔輸送剤を使用することにより、除電工程を削除した場合であっても、未露光時の表面電位と、露光時の次帯電工程後の表面電位との差が小さくなり、露光メモリの値を効率的に低減することができる。また、所定の溶解度を有する複数の正孔輸送剤を使用することから、感光体層の結晶化を有効に防止して、耐久性に優れた電子写真感光体を提供することができる。
また、本発明の電子写真感光体によれば、第1の正孔輸送剤と、第2の正孔輸送剤とのイオン化ポテンシャルの差を所定範囲の値とすることにより、初期及び連続印字時の未露光時の表面電位と、露光時の次帯電工程後の表面電位との差が小さくなり、露光メモリの値をより効率的に低減することができる。
また、本発明の電子写真感光体によれば、感光体層における正孔移動度を所定値以上とすることにより、未露光時の表面電位と、露光時の次帯電工程後の表面電位との差が小さくなり、露光メモリの値をより効率的に低減することができる。
また、本発明の電子写真感光体によれば、第1の正孔輸送剤および第2の正孔輸送剤として、それぞれ特定の構造を有する化合物を使用することにより、未露光時の表面電位と、露光時の次帯電工程後の表面電位との差が小さくなり、露光メモリの値をより効率的に低減することができ、また結晶化を有効に防止することができる。
また、本発明の電子写真感光体によれば、露光エネルギーを所定値以下とすることにより、長期間にわたって、安定した電気特性を保持することができる。
また、本発明の電子写真感光体によれば、感光体層を単層型とすることにより、正負いずれの帯電型においても適用可能であるとともに、層構成が簡単であって、生産性にも優れている。
また、本発明の画像形成装置によれば、所定の電子写真感光体を備えるとともに、当該電子写真感光体の周囲に、帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程を実施するための部位を配置することにより、除電工程を削除した場合であっても、露光メモリの値を効率的に低減することができるとともに、結晶化を有効に防止して、耐久性に優れた画像形成装置を提供することができる。
したがって、画像形成装置を小型化することができるとともに、部品点数を減らして効率的にコストダウンを図ることもできる。
以下、本発明の電子写真感光体、および画像形成装置に関する実施の形態を、適宜図面を参照しながら、具体的に説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、結着樹脂と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、電荷発生剤と、を含む感光体層を備えた電子写真感光体であって、正孔輸送剤として、第1の正孔輸送剤と、第2の正孔輸送剤と、を含むとともに、当該第1の正孔輸送剤の溶解度(溶媒:テトラヒドロフラン)を20重量%以上の値とするとともに、第2の正孔輸送剤の溶解度(溶媒:テトラヒドロフラン)を20重量%未満の値とした電子写真感光体である。
ここで、電子写真感光体には、単層型と積層型とがあり、以下別個に説明するが、本発明の電子写真感光体は、いずれにも適用可能である。ただし、特に正負いずれの帯電性にも使用できること、構造が簡単で製造が容易であること、感光体層を形成する際の被膜欠陥を抑制できることから、層間の界面が少なく、光学的特性を向上できること等の理由から、単層型に適用することがより好ましい。
1.単層型感光体
(1)基本的構成
図1に示すように、単層型感光体10は、導電性基体12上に単一の感光体層14を設けたものである。
また、かかる感光体層は、結着樹脂と、電荷輸送剤と、電荷発生剤と、を含むとともに、さらに必要に応じてレベリング剤やシリル基含有化合物等の添加剤を含むことができる。
(2)結着樹脂
(2)−1 種類
各成分を分散させるための結着樹脂は、従来、感光体層に使用されている種々の樹脂を使用することができる。例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂;シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂;エポキシアクリレート、ウレタン−アクリレート等の光硬化型樹脂等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
特に、ポリカーボネート樹脂は、透明性や耐熱性に優れているばかりか、機械的特性や正孔輸送剤との相溶性にも優れていることから好ましい結着樹脂である。
(3)正孔輸送剤
(3)−1 種類1
正孔輸送剤の種類を適宜選択し、第1の正孔輸送剤と、第2の正孔輸送剤と、を含むとともに、当該第1の正孔輸送剤の溶解度(溶媒:テトラヒドロフラン、以下同様である。)を20重量%以上の値とするとともに、第2の正孔輸送剤の溶解度(溶媒:テトラヒドロフラン、以下同様である。)を20重量%未満の値とすることを特徴とする。
すなわち、本発明によれば、所定の溶解度を有する複数の正孔輸送剤を組み合わせて使用することにより、正孔輸送性を効率的に高めることができ、除電工程を削除した場合であっても、未露光時の表面電位と、露光時の次帯電工程後の表面電位との差を小さくすることができる。すなわち、露光メモリの値を効率的に低減することができ、しかも初期だけでなく連続印字後の露光メモリについても低減することができる。さらに、このような構成であれば、結着樹脂との間の相溶性を高めることにより、感光体層の結晶化を有効に防止して、耐久性に優れた電子写真感光体を提供することができる。
したがって、露光メモリの値をより低減できるとともに、結晶化をさらに有効に防止するためには、第1の正孔輸送剤の溶解度を22重量%以上の値とするとともに、第2の正孔輸送剤の溶解度を18重量%未満の値とすることが好ましく、第1の正孔輸送剤の溶解度を25重量%以上の値とするとともに、第2の正孔輸送剤の溶解度を15重量%未満の値とすることがさらに好ましい。
なお、第1および第2の正孔輸送剤の種類を適宜選択するにあたり、第1の正孔輸送剤と、第2の正孔輸送剤とのイオン化ポテンシャルの差を0.05〜0.2eVの範囲内の値とすることが好ましく、0.07〜0.18eVの範囲内の値とすることがより好ましい。
この理由は、このようなイオン化ポテンシャルの差を有する第1および第2の正孔輸送剤を選択することにより、感光体層中に電荷発生剤に対して2種のイオン化ポテンシャルを有する正孔輸送剤が混在した状態を作り出し、初期および感光体が電気的に疲労する連続印字後であっても、露光メモリの値をより効率的に低減することができるためである。
また、第2の正孔輸送剤のイオン化ポテンシャルが第1の正孔輸送剤のイオン化ポテンシャルに比べて大きい方が好ましい。
この理由は、電荷発生剤に対して第1のイオン化ポテンシャルと第2のイオン化ポテンシャルの位置を考慮することにより、初期および感光体が電気的に疲労する連続印字後においても電荷発生剤から正孔輸送剤への正孔の受け渡しをスムーズに行うことができるためである。
(3)−2 種類2
また、少なくとも1種の正孔輸送剤の電荷発生剤とのイオン化ポテンシャルの差を0.15〜0.35eVの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、少なくとも1種の正孔輸送剤と、電荷発生剤とのイオン化ポテンシャルの差を考慮することにより、電荷発生層から正孔輸送層への正孔の注入効率が高まるためである。
なかでも、第1の正孔輸送剤の種類を適宜選択し、電荷発生剤とのイオン化ポテンシャルの差を0.15〜0.35eVの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、第1の正孔輸送剤と、電荷発生剤とのイオン化ポテンシャルの差をそれぞれ考慮することにより、感光体層における残留電位を低く抑えられると同時に露光メモリの値をより効率的に低減することができるためである。
したがって、第1の正孔輸送剤と、電荷発生剤とのイオン化ポテンシャルの差を0.18〜0.33eVの範囲内の値とすることがより好ましく、0.25eV〜0.33eVの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(3)−3 種類3
また、第1および第2の正孔輸送剤の種類を適宜選択し、第1の正孔輸送剤の移動度(電界強度:3×105V/cm、濃度:30重量%)を1×10-5cm2/(V・sec)以上の値とし、第2の正孔輸送剤の移動度(電界強度:3×105V/cm、濃度:30重量%)を1×10-5cm2/(V・sec)未満の値とすることが好ましい。
この理由は、第1の正孔輸送剤および第2の正孔輸送剤の移動度をこのような範囲の値とすることにより、相乗効果によって、正孔輸送性が効率的に高まるためである。また、それぞれこのような範囲の値とすることにより、感光体層における正孔輸送剤の移動度の調整についても容易にあるためである。
すなわち、正孔輸送剤の添加量が比較的少ない場合であっても、高感度および高応答性を有し、結果として、感光体層における露光メモリの値をより効率的に低減することができる。
したがって、正孔輸送性の向上や添加量とのバランスがより良好になることから、第1の正孔輸送剤の移動度を1.2×10-5cm2/(V・sec)以上の値とし、第2の正孔輸送剤の移動度を6×10-6cm2/(V・sec)未満の値とすることがより好ましい。
(3)−4 種類4
また、正孔輸送剤の種類を適宜選択するにあたり、第1の正孔輸送剤が、スチルベン構造を含むトリフェニルアミン骨格を有し、第2の正孔輸送剤が、スチルベン構造を含まないトリフェニルアミン骨格を有する化合物であることが好ましい。
この理由は、第1の正孔輸送剤および第2の正孔輸送剤として、特定の構造を有する化合物を使用することにより、相乗効果により、露光メモリの値をより効率的に低減することができ、また結晶化を有効に防止することができるためである。
なお、このようなスチルベン構造を含むトリフェニルアミン骨格の正孔輸送剤としては、後述する式(1)〜(3)で挙げられる化合物のように、中心にスチルベン構造を含み、その両端にトリフェニルアミン骨格を有する化合物が典型的である。また同様に、スチルベン構造を含まないトリフェニルアミン(トリアリールアミン)骨格の正孔輸送剤としては、後述する(4)〜(9)で挙げられる化合物のように、中心にスチルベン構造を含まないトリフェニルアミン骨格を有する炭素環構造の化合物が典型的である。
(3)−5 種類5
本発明の電子写真感光体に好適な第1の正孔輸送剤として、具体的に、下記式(1)〜(3)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2005242224
Figure 2005242224
Figure 2005242224
また、好適な第2の正孔輸送剤として、具体的に、下記式(4)〜(9)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2005242224
Figure 2005242224
Figure 2005242224
Figure 2005242224
Figure 2005242224
Figure 2005242224
(3)−6 種類6
さらに、従来、感光体に使用されている種々の正孔輸送剤を併用することもできる。
このような正孔輸送剤としては、高い正孔輸送能を有する種々の化合物、例えば下記の一般式(HTM−1〜HTM−13)で表される化合物等があげられる。
Figure 2005242224
(式中、Rh1、Rh2、Rh3、Rh4、Rh5およびRh6は独立しており、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基または置換基を有してもよいアリール基を示す。aおよびbは、同一または異なっていても良い0〜4の整数を示し、c、d、eおよびfは、同一または異なっていても良い0〜5の整数を示す。但し、a、b、c、d、eまたはfが2以上のとき、各Rh1、Rh2、Rh3、Rh4、Rh5およびRh6は異なっていてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、Rh7、Rh8、Rh9、Rh10 およびRh11 は同一または異なって、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基または置換基を有してもよいアリール基を示す。g、h、iおよびjは同一または異なって0〜5の整数を示し、kは0〜4の整数を示す。但し、g、h、i、jまたはkが2以上のとき、各Rh7、Rh8、Rh9、Rh10 およびRh11 は異なっていてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、Rh12 、Rh13 、Rh14 およびRh15 は同一または異なって、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基または置換基を有してもよいアリール基を示す。Rh16 はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基または置換基を有してもよいアリール基を示す。m、n、oおよびpは同一または異なって、0〜5の整数を示す。qは0〜6の整数を示す。但し、m、n、o、pまたはqが2以上のとき、各Rh12 、Rh13 、Rh14 、Rh15 およびRh16 は異なっていてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、Rh17 、Rh18 、Rh19 およびRh20 は同一または異なって、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基または置換基を有してもよいアリール基を示す。r、s、tおよびuは同一または異なって、0〜5の整数を示す。但し、r、s、tまたはuが2以上のとき、各Rh17 、Rh18 、Rh19 およびRh20 は異なっていてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、Rh21 およびRh22 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を示す。Rh23 、Rh24 、Rh25 およびRh26 は同一または異なって、水素原子、アルキル基またはアリール基を示す。)
Figure 2005242224
(式中、Rh27 、Rh28 およびRh29 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005242224
(式中、Rh30 、Rh31 、Rh32 およびRh33 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005242224
(式中、Rh34 、Rh35 、Rh36 、Rh37 およびRh38 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005242224
(式中、Rh39 は水素原子またはアルキル基を示し、Rh40 、Rh41 およびRh42 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005242224
(式中、Rh43 、Rh44 およびRh45 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005242224
(式中、Rh46 およびRh47 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示す。Rh48 およびRh49 は同一または異なって、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基または置換基を有してもよいアリール基を示す。)
Figure 2005242224
(式中、Rh50 、Rh51 、Rh52 、Rh53 、Rh54 およびRh55 は同一または異なって、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基または置換基を有してもよいアリール基を示す。αは1〜10の整数を示し、v、w、x、y、zおよびβは同一または異なって0〜2の整数を示す。但し、v、w、x、y、zまたはβが2のとき、各Rh50 、Rh51 、Rh52 、Rh53 、Rh54 およびRh55 は異なっていてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、Rh56 、Rh57 、Rh58 およびRh59 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を示し、Φ−1〜Φ−3は下記式で表される構造である。)
Figure 2005242224
また、本発明においては、上記例示の正孔輸送剤(HTM−1)〜(HTM−13)とともに、またはこれに代えて、従来公知の正孔輸送物質、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、有機ポリシラン化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環式化合物等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
(3)−2 添加量
正孔輸送剤の添加量に関し、結着樹脂100重量部に対して、10〜150重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる正孔輸送剤の添加量が10重量部未満の値になると、感度が低下して、実用上の弊害が生じる場合があるためである。一方、かかる正孔輸送剤の添加量が150重量部を超えた値になると、正孔輸送剤が結晶化しやすくなり、感光体として適正な膜が形成されない場合があるためである。
したがって、かかる正孔輸送剤の添加量を20〜100重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、30〜80重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(3)−3 添加比率
また、第1の正孔輸送剤の添加量をA1とし、第2の正孔輸送剤の添加量をA2としたときに、A1/A2で表される比率を0.3〜2の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる比率を所定範囲内の値とすることにより、結晶化を有効に防止しつつ、露光メモリの値をより効率的に低減することができるためである。
したがって、A1/A2で表される比率を0.35〜1.8の範囲内の値とすることがより好ましく、より好ましくは0.4〜1.0の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(4) 電子輸送剤
(4)−1 種類
本発明に用いられる電子輸送剤としては、ジフェノキノン誘導体およびピレン誘導体を含む化合物が好ましい。この理由は、電子輸送剤として、このような電子受容性に優れた化合物を使用することにより、電荷発生剤との相溶性が優れたものになることから、感度特性や耐久性に優れた電子写真感光体を提供することができるためである。
(4)−2 具体例
これらの電子輸送剤の具体例として、下記式(10)〜(17)で表わされる化合物(ETM−A〜ETM−H)が挙げられる。
Figure 2005242224
Figure 2005242224
Figure 2005242224
Figure 2005242224
Figure 2005242224
Figure 2005242224
Figure 2005242224
Figure 2005242224
また、本発明に用いられる電子輸送剤としては、従来公知の他の電子輸送剤を感光体層に併用させることも好ましい。このような電子輸送剤としては、高い電子輸送能を有する種々の化合物、例えば下記の一般式(ETM−1〜ETM−15)で表される化合物等があげられる。
Figure 2005242224
(式中、Re1、Re2、Re3、Re4およびRe5は同一または異なって、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいフェノキシ基またはハロゲン原子を示す。)
Figure 2005242224
(式中、Re6はアルキル基、Re7は置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基を示す。γは0〜5の整数を示す。但し、γが2以上のとき、各Re7は互いに異なっていてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、Re8およびRe9は同一または異なって、アルキル基を示す。δは1〜4の整数を示し、εは0〜4の整数を示す。但し、δおよびεが2以上のとき、各Re8およびRe9は異なっていてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、Re10 はアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン原子を示す。ζは0〜4、ηは0〜5の整数を示す。但し、ηが2以上のとき、各Re10 は異なっていてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、Re11 はアルキル基を示し、σは1〜4の整数を示す。但し、σが2以上のとき、各Re11 は異なっていてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、Re12 およびRe13 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキルオキシカルボニル基、アルコキシ基、水酸基、ニトロ基またはシアノ基を示す。Xは酸素原子、=N−CN基または=C(CN)2 基を示す。)
Figure 2005242224
(式中、Re14 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基または置換基を有してもよいフェニル基を示し、Re15 はハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、アルコキシカルボニル基、N−アルキルカルバモイル基、シアノ基またはニトロ基を示す。λは0〜3の整数を示す。但し、λが2以上のとき、各Re15 は互いに異なっていてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、θは1〜2の整数を示す。)
Figure 2005242224
(式中、Re16 およびRe17 は同一または異なって、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基を示す。νおよびξは0〜3の整数を示す。但し、νまたはξが2以上のとき、各Re16およびRe17 は互いに異なっていてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、Re18 およびRe19 は同一または異なって、フェニル基、縮合多環式基または複素環式基を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、Re20 はアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アルキル基またはフェニル基を示し、πは1〜2の整数を示す。但し、πが2のとき、各Re20 は互いに異なっていてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、Re21 は水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基またはアラルキル基を示す。)
Figure 2005242224
(式中、Re22 はハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、アルコキシカルボニル基、N−アルキルカルバモイル基、シアノ基またはニトロ基を示す。μは0〜3の整数を示す。但し、μが2以上のとき、各Re22 は互いに異なっていてもよい。)
Figure 2005242224
(式中、Re23、Re24 、Re25 、Re26 、Re27 、Re28 およびRe29 は同一または異なってアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基を示す。χおよびφは同一または異なって0〜4の整数を示す。)
Figure 2005242224
(式中、Re30 およびRe31 は同一または異なってアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基を示す。τおよびψは同一または異なって0〜4の整数を示す。)
また、本発明においては、上記例示のほかに従来公知の電子輸送物質、すなわち例えばベンゾキノン誘導体のほか、アントラキノン誘導体、マロノニトリル誘導体、チオピラン誘導体、トリニトロチオキサントン誘導体、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン誘導体、ジニトロアントラセン誘導体、ジニトロアクリジン誘導体、ニトロアントアラキノン誘導体、ジニトロアントラキノン誘導体、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等の一種単独または二種以上の組合せが挙げられる。
また、これらの電子輸送剤のうち、電界強度が5×105v/cmにおける電子移動度が1.0×10-8cm2/V/sec以上である化合物がより好ましい。
(4)−3 添加量
また、電子輸送剤の添加量を、結着樹脂100重量部に対して、10〜100重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる複数の電子輸送剤の添加量が10重量部未満の値になると、感度が低下して、実用上の弊害が生じる場合があるためである。一方、かかる複数の電子輸送剤の添加量が100重量部を超えた値になると、電子輸送剤が結晶化しやすくなり、感光体として適正な膜が形成されない場合があるためである。
したがって、電子輸送剤の添加量を20〜80重量部の範囲内の値とすることがより好ましい。
なお、電子輸送剤の添加量を定めるにあたり、正孔輸送剤の添加量を考慮することが好ましい。より具体的には、電子輸送剤(全ETM)の添加割合(全ETM/全HTM)を、正孔輸送剤(全HTM)に対して、0.25〜1.3の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる全ETM/全HTMの比率がかかる範囲外の値になると、感度が低下して、実用上の弊害が生じる場合があるためである。
したがって、かかる全ETM/全HTMの比率を0.5〜1.25の範囲内の値とすることがより好ましい。
(5)電荷発生剤
(5)−1 種類
本発明の電子写真感光体に使用される電荷発生剤としては、無金属フタロシアニン(τ型またはX型)、チタニルフタロシアニン(α型またはY型)、ヒドロキシガリウムフタロシアニン(V型)、およびクロロガリウムフタロシアニン(II型)からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を含むことが好ましい。
この理由は、電荷発生剤の種類を特定することにより、正孔輸送剤および電子輸送剤を併用した場合に、感度特性、電気特性および安定性等がより優れた電子写真感光体を提供することができるためである。
(5)−2 具体例
これらの電荷発生剤のうち、具体的に、下記式(18)〜(21)で表されるフタロシアニン系顔料(CGM−A〜CGM−D)を使用することがより好ましい。
Figure 2005242224
Figure 2005242224
Figure 2005242224
Figure 2005242224
また、従来公知の電荷発生剤を単独使用したり、併用したりすることも好ましい。かかる電荷発生剤の種類としては、オキソチタニルフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、ジオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、ピリリウム顔料、アンサンスロン顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料といった有機光導電体や、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコンといった無機光導電剤等の一種単独または二種以上の混合物が挙げられる。
また、上述した電荷発生剤のうち、特に半導体レーザ等の光源を備えたレーザビームプリンタやファクシミリ等のデジタル光学系の画像形成装置に使用する場合には、700nm以上の波長領域に感度を有する感光体が必要となるため、無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニンのいずれかを少なくともひとつが含まれていることが好ましい。
一方、ハロゲンランプ等の白色の光源を備えた静電式複写機等のアナログ光学系の画像形成装置に使用する場合には、可視領域に感度を有する感光体が必要となるため、例えばペリレン系顔料やビスアゾ顔料等が好適に用いられる。
(5)−3 添加量
また、電荷発生剤の添加量を、結着樹脂100重量部に対して、0.2〜40重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる複数の電荷発生剤の添加量が0.2重量部未満の値になると、量子収率を高める効果が不十分となり、電子写真感光体の感度、電気特性、安定性等を向上させることができなくなるためである。一方、かかる複数の電荷発生剤の添加量が40重量部を超えた値になると、可視光における赤色領域、近赤外領域、あるいは赤外領域に波長を有する光に対する吸光係数を大きくする効果が不十分となり、感光体の感度特性、電気特性、および安定性等を向上させることができない場合があるためである。
したがって、電荷発生剤の添加量を0.5〜20重量部の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、本発明で用いられる電荷発生剤のうち、式(19)で表される化合物(CGM―
B)を用いる場合には、下記式(22)で表される分散補助剤(例えば、C.IPigmentOrange16)を添加してもよい。
この理由は、かかる電荷発生剤(CGM−B)と分散補助剤(C.IPigmentOrange16)をあわせて用いることにより、塗工溶液中でのCGM−Bの分散性を向上させ、塗工溶液のポットライフを長くすることができるためである。
なお、式(22)で表される分散補助剤を使用する場合、その添加量を、全電荷発生剤100重量部に対して、30〜200重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる分散補助剤の添加量が30重量部未満の値になると、CGM−Bの塗工溶液中での分散性が不十分になり、感光体として適正な膜か製造されないためである。一方、かかる分散補助剤が200重量部を超えると、かかる電荷発生剤の量子収率を高める効果が不十分となり、電子写真感光体の感度特性、電気特性、および安定性等を向上させることができなくなるためである。
Figure 2005242224
(6)添加剤
また、感光体層には、上記各成分のほかに、電子写真特性に悪影響を与えない範囲で、従来公知の種々の添加剤、例えば酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重項クエンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセプター、ドナー等を配合することができる。また、感光体層の感度を向上させるために、例えばテルフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
(7)構造
また、単層型感光体における感光体層の厚さは、通常、5〜100μmの範囲内の値であり、好ましくは10〜50μmの範囲内の値である。
そして、このような感光体層が形成される導電性基体としては、導電性を有する種々の材料を使用することができ、例えば鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属や、上記金属が蒸着またはラミネートされたプラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で被覆されたガラス、あるいはカーボンブッラク等の導電性微粒子を分散してなるプラスッチク材料等があげられる。
また、導電性基体の形状は、使用する画像形成装置の構造に合わせて、シート状、ドラム状等のいずれであってもよく、基体自体が導電性を有するか、あるいは基体の表面が導電性を有していればよい。また、導電性基体は、使用に際して十分な機械的強度を有するものが好ましい。さらに、感光体層を形成する場合には、結着樹脂と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、電荷発生剤と、を適当な溶剤とともに、例えばロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機等を用いて分散混合した後塗布して乾燥させればよい。
また、単層型感光体10の構成に関して、図1(b)に示すように、導電性基体12と感光体層14との間に、感光体の特性を阻害しない範囲でバリア層16が形成されていてもよい。また、図1(c)に示すように、感光体層14の表面には、保護層18が形成されていてもよい。
(8)移動度
感光体層における正孔移動度(電界強度:3×105V/cm)を3×10-6cm2/(V・sec)以上の値とすることが好ましい。
この理由は、感光体層における正孔移動度を所定値以上とすることにより、露光メモリに影響を及ぼす正孔輸送剤間の正孔の受け渡しが容易になって、未露光時の表面電位と、露光時の次帯電工程後の表面電位との差が小さくなり、露光メモリの値をより効率的に低減することができるためである。
したがって、感光体層における正孔移動度を4×10-6cm2/(V・sec)以上の値とすることがより好ましく、5×10-6cm2/(V・sec)以上の値とすることがさらに好ましい。
(9)露光エネルギー
帯電電位を850Vから、150Vに減衰させるために必要な露光エネルギーを1μJ/cm2以下の値とすることが好ましい。
この理由は、露光エネルギーを1μJ/cm2以下の値とすることにより、長期間使用時においても、露光エネルギーによる感光体の特性に対する影響が少なく、安定した電気特性を保持することができ、優れた耐久性を有する感光体を得ることができるためである。
2.積層型感光体
(1)基本的構造
図2(a)に示すように、積層型感光体20は、導電性基体12上に、蒸着または塗布等の手段によって、電荷発生剤を含有する電荷発生層24を形成し、次いでこの電荷発生層24上に、所定の溶解度を有する複数の正孔輸送剤等と結着樹脂とを含む塗布液を塗布し、乾燥させて電荷輸送層22を形成することによって作製される。
また、上記構造とは逆に、図2(b)に示すように、導電性基体12上に電荷輸送層22を形成し、その上に電荷発生層24を形成してもよい。
ただし、電荷発生層24は、電荷輸送層22に比べて膜厚がごく薄いため、その保護のためには、図2(a)に示すように、電荷発生層24の上に電荷輸送層22を形成することがより好ましい。
なお、電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、結着剤等については、単層型感光体と同様の内容とすることができる。
また、積層型感光体は、上記電荷発生層および電荷輸送層の形成順序と、電荷輸送層に使用する電荷輸送剤(電子輸送剤及び正孔輸送剤)の種類によって、正負いずれの帯電型となるかが選択される。例えば、導電性基体上に電荷発生層を形成し、その上に電荷輸送層を形成した場合において、電荷輸送剤として、正孔輸送剤を使用した場合には、感光体は負帯電型となる。この場合、電荷発生層に、電子輸送剤を含有させることも好ましい。そして、積層型の電子写真感光体であれば、感光体の残留電位が大きく低下しており、感度を向上させることができる。
なお、積層型感光体における感光体層の厚さに関しては、電荷発生層が0.01〜5μm程度、好ましくは0.1〜3μm程度であり、電荷輸送層が2〜100μm、好ましくは5〜50μm程度である。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、第1の実施形態の電子写真感光体(以下、単に、感光体と称する場合がある。)を備えるとともに、電子写真感光体の周囲に、帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程をそれぞれ配置し、画像形成を行うことを特徴とした画像形成装置である。なお、この画像形成装置の例では、電子写真感光体として、単層型感光体を用いた場合を想定して説明する。
1.画像形成装置
(1)構成
第2の実施形態の画像形成方法を実施するにあたり、図3に示すような画像形成装置である複写機30を好適に使用することができる。かかる複写機30は、画像形成ユニット31、排紙ユニット32、画像読取ユニット33、及び原稿給送ユニット34を備えている。また、画像形成ユニット31には、画像形成部31a及び給紙部31bがさらに備えられている。そして、図示された例では、原稿給送ユニット34は、原稿載置トレイ34a、原稿給送機構34b、及び原稿排出トレイ34cを有しており、原稿載置トレイ34a上に載置された原稿は、原稿給送機構34bによって画像読取位置Pに送られた後、原稿排出トレイ34cに排出される。
そして、原稿が原稿読取位置Pに送られた段階で、画像読取ユニット33において、光源33aからの光を利用して、原稿上の画像が読み取られる。すなわち、CCD等の光学素子33bを用いて、原稿上の画像に対応した画像信号が形成される。
一方、給紙部31bに積載された記録用紙(以下、単に用紙と呼ぶ。)Sは、一枚ずつ画像形成部31aに送られる。この画像形成部31aには、像担持体である感光体ドラム41が備えられており、さらに、この感光体ドラム41の周囲には、帯電器42、露光器43、現像器44、及び転写ローラ45、並びにクリーニング装置46が、感光体ドラム41の回転方向に沿って配置されている。
これらの構成部品のうち、感光体ドラム41は、図中、実線矢印で示す方向に回転駆動されて、帯電器42により、その表面が均一に帯電される。その後、前述の画像信号に基づいて、露光器43により感光体ドラム41に対して露光プロセスが実施され、この感光体ドラム41の表面において静電潜像が形成される。
この静電潜像に基づき、現像器44によりトナーを付着させて現像し、感光体ドラム41の表面にトナー像を形成する。そして、このトナー像は、感光体ドラム41と転写ローラ45とのニップ部に搬送される用紙Sに転写像として転写される。次いで、転写像が転写された用紙Sは、定着ユニット47に搬送されて、定着プロセスが行われる。
なお、感光体ドラム41として、第1の実施形態で説明した電子写真感光体を用いることが好ましい。
また、定着後の用紙Sは、排紙ユニット32に送られることになるが、後処理(例えば、ステイプル処理等)を行う際には、用紙Sは中間トレイ32aに送られた後、後処理が行われる。その後、用紙Sは、画像形成装置の側面に設けられた排出トレイ部(図示せず)に排出される。一方、後処理を行わない場合には、用紙Sは中間トレイ32aの下側に設けられた排紙トレイ32bに排紙される。なお、中間トレイ32a及び排紙トレイ32bは、いわゆる胴内排紙部として構成されている。
そして、上述したように転写が行われた後、感光体ドラム41に残留する残留トナー(及び紙粉)については、クリーニング装置46で除去される。すなわち、感光体ドラム41がクリーニングされる一方、残留トナーについては、廃トナーコンテナ(図示せず)に回収されることになる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明する。
[実施例1]
(1)電子写真感光体の作成
容器内に、結着樹脂として、式(23)で表される粘度平均分子量30,000の共重合Z型ポリカーボネート樹脂(Resin−A)を100重量部と、電荷発生剤として、式(18)で表されるX型無金属フタロシアニン(CGM−A)を2.0重量部と、第1の正孔輸送剤として、式(1)で表されるスチルベン誘導体(HTM−A)を25重量部と、第2の正孔輸送剤として、式(4)で表されるスチルベン誘導体(HTM−D)を45重量部と、電子輸送剤として、式(10)で表されるナフトキノン誘導体(ETM−A)を25重量部と、溶媒としてのテトラヒドロフランを800重量部と、を収容した。
次いで、ボールミルを用いて24時間混合分散して、単層型感光体層用の塗布液を作成した。得られた塗布液を、導電性基材(アルミニウム素管)上に、ディップコート法にて塗布し、150℃、30分間の条件で熱風乾燥して、膜厚15μmの単層型感光体層を有する電子写真感光体を得た。
Figure 2005242224
(2)溶解度
第1および第2の正孔輸送剤のテトラヒドロフランに対する溶解度(重量%、室温)をそれぞれ測定した。得られた結果を表1に示す。
(3)結晶性評価
得られた電子写真感光体の外観を目視にて観察し、下記基準に準じて結晶性評価を実施した。得られた結果を表1に示す。
○:結晶化がほとんど観察されない。
×:結晶化が顕著に観察される。
(4)画像評価
得られた電子写真感光体を、除電ランプを取り除いたマルチファンクションプリンタAntico40に搭載した後、図4に示すメモリ画像評価用原稿をA4紙に対して1万枚の連続印刷を行い、下記基準に準じて、目視にて画像評価を実施した。得られた結果を表1〜3に示す。
◎:グレー部に露光メモリの発生が全く観察されない。
○:グレー部に露光メモリの発生がほとんど観察されない。
△:グレー部に露光メモリの発生が少々観察される。
×:グレー部に露光メモリの顕著な発生が観察される。
[実施例2〜6]
実施例2〜4においては、第1の正孔輸送剤を式(1)で表される正孔輸送剤(HTM−A)を用いて、第2の正孔輸送剤として式(5)〜(7)で表される正孔輸送剤(HTM−E〜G)をそれぞれ用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、結晶性評価および画像評価を実施した。
また、実施例5においては、第1の正孔輸送剤を式(2)で表される正孔輸送剤(HTM−B)を用いて、第2の正孔輸送剤を式(9)で表される正孔輸送剤(HTM−I)を用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、結晶性評価および画像評価を実施した。
さらに、実施例6においては、第1の正孔輸送剤を式(3)で表される正孔輸送剤(HTM−C)を用いて、第2の正孔輸送剤を式(9)で表される正孔輸送剤(HTM−I)を用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、結晶性評価および画像評価を実施した。得られた結果を表1に示す。
[比較例1〜4]
比較例1〜2においては、第1の正孔輸送剤を式(9)で表される正孔輸送剤(HTM−I)を用いて、弟2の正孔輸送剤として式(5)および(6)で表される正孔輸送剤(HTM−E、HTM−F)をそれぞれ用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、結晶性評価および画像評価を実施した。
また、比較例3および4においては、第1の正孔輸送剤を式(5)で表される正孔輸送剤(HTM−E)を用いて、第2の正孔輸送剤を式(6)および(4)で表される正孔輸送剤(6HTM−F、HTM−D)を用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、結晶性評価および画像評価を実施した。得られた結果を表1に示す。
Figure 2005242224
[実施例7〜12]
実施例7〜10においては、第1の正孔輸送剤を式(1)で表される正孔輸送剤(HTM−A)を用いて、第2の正孔輸送剤として式(4)〜(7)で表される正孔輸送剤(HTM−D〜G)をそれぞれ用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、結晶性評価、初期および連続印字1000枚後における、露光メモリ評価および画像評価をそれぞれ実施した。
また、実施例11においては、第1の正孔輸送剤を式(2)で表される正孔輸送剤(HTM−B)を用いて、第2の正孔輸送剤を式(9)で表される正孔輸送剤(HTM−I)を用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、結晶性評価、初期および連続印字1000枚後における、露光メモリ評価および画像評価をそれぞれ実施した。
さらに、実施例12においては、第1の正孔輸送剤を式(3)で表される正孔輸送剤(HTM−C)を用いて、第2の正孔輸送剤を式(9)で表される正孔輸送剤(HTM−I)を用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、結晶性評価、初期および連続印字1000枚後における、露光メモリ評価および画像評価をそれぞれ実施した。
それぞれ得られた結果を表2に示す。なお、表2中においてイオン化ポテンシャルをI.P.と称する。
(5)露光メモリ評価
得られた電子写真感光体を、除電ランプを取り除いたマルチファンクションプリンタAntico40(京セラミタ(株)製)に搭載した後、表面電位が700Vになるように帯電させて、未露光時の表面電位を測定した。その後、波長780nmの単色光(ドラム面光強度:1.5μJ/cm2)を露光しその後の次帯電工程後の表面電位を測定し、未露光時の表面電位との差を露光メモリとした。得られた結果を表2および表3に示す。
Figure 2005242224
[実施例13〜17]
実施例13〜17においては、第1の正孔輸送剤として、式(1)〜(3)で表される正孔輸送剤(HTM−A〜C)を用いて感光体層の電荷移動度(電界強度:4×105V/cm、濃度:30重量%、温度:23℃、湿度:50%Rh)の値を変化させるように種類を変えた。また、第2の正孔輸送剤として、式(4)および(5)で表される正孔輸送剤(HTM−D、HTM−E)を用いて感光体層の電荷移動度(電界強度:4×105V/cm、濃度:30重量%、温度:23℃、湿度:50%Rh)が1×10-5cm2/(V・sec)未満の値となるように種類を変えた。
すなわち、実施例13においては、第1の正孔輸送剤として、式(1)で表される正孔輸送剤(HTM−A)を30重量部添加し、第2の正孔輸送剤として、式(4)で表される正孔輸送剤(HTM−D)を50重量部添加したほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、露光メモリ評価を実施した。
また、実施例14においては、第1の正孔輸送剤として、式(1)で表される正孔輸送剤(HTM−A)を50重量部添加し、第2の正孔輸送剤として、式(4)で表される正孔輸送剤(HTM−D)を30重量部添加したほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、露光メモリ評価を実施した。
また、実施例15においては、第1の正孔輸送剤として、式(1)で表される正孔輸送剤(HTM−A)を50重量部添加し、第2の正孔輸送剤として、式(5)で表される正孔輸送剤(HTM−E)を30重量部用いたほかは、単層型感光体を作成して、露光メモリ評価を実施した。
また、実施例16においては、第1の正孔輸送剤として、式(2)で表される正孔輸送剤(HTM−B)を30重量部用い、第2の正孔輸送剤として、式(4)で表される正孔輸送剤(HTM−D)を50重量部用いたほかは、単層型感光体を作成して、露光メモリ評価を実施した。
さらに、実施例17においては、第1の正孔輸送剤として、式(3)で表される正孔輸送剤(HTM−C)を30重量部用い、第2の正孔輸送剤として、式(4)で表される正孔輸送剤(HTM−D)を50重量部用いたほかは、単層型感光体を作成して、露光メモリ評価を実施した。
それぞれ得られた結果を表3に示す。
[比較例5〜6]
比較例5〜6においては、第1および第2の正孔輸送剤を溶解度の低い種類に変えるとともに、第1の正孔輸送剤の電荷移動度(電界強度:4×105V/cm、濃度:30重量%、温度:23℃、湿度:50%Rh)が1×10-5cm2/(V・sec)未満の値となるように構成した。
すなわち、比較例5においては、第1の正孔輸送剤として、式(5)で表される正孔輸送剤(HTM−E)を60重量部用い、第2の正孔輸送剤として、式(6)で表される正孔輸送剤(HTM−F)を20重量部用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、露光メモリ評価を実施した。
また、比較例6においては、第1の正孔輸送剤として、式(5)で表される正孔輸送剤(HTM−E)を50重量部用い、第2の正孔輸送剤として、式(4)で表される正孔輸送剤(HTM−D)を30重量部用いたほかは、実施例1と同様に単層型感光体を作成して、露光メモリ評価を実施した。
それぞれ得られた結果を表3に示す。
Figure 2005242224
以上、詳述したように、本発明によれば、所定の溶解度を有する複数の正孔輸送剤を使用することにより、結晶化しずらく耐久性に優れ、かつ長期間使用した場合であっても露光メモリの消去性が十分である電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置が得られるようになった。
したがって、本発明の電子写真感光体は、複写機やプリンタ等の各種画像形成装置における低コスト化、高速化、高性能化等に寄与することが期待される。
(a)〜(c)は、単層型感光体の基本構造および変形構造を説明するために供する図である。 (a)〜(b)は、積層型感光体の基本構造および変形構造を説明するために供する図である。 電子写真感光体を備えた画像形成装置を説明するために供する図である。 メモリ画像評価用原稿を説明するために供する図である。
符号の説明
10:単層型感光体
12:導電性基体
14:感光体層
16:バリア層
18:保護層
20:積層型感光体
22:電荷輸送層
24:電荷発生層
30:複写機
31:画像形成ユニット
31a:画像形成部
31b:給紙部
32:排紙ユニット
33:画像読取ユニット
33a:光源
33b:光学素子
34:原稿給送ユニット
34a:原稿載置トレイ
34b:原稿給送機構
34c:原稿排出トレイ
41:感光体ドラム
42:帯電器
43:露光源
44:現像器
45:転写ローラ
46:クリーニング装置
50:メモリ画像評価用原稿
51:白色部
52:黒色部
53:グレー部

Claims (8)

  1. 結着樹脂と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、電荷発生剤と、を含む感光体層を備えた電子写真感光体であって、
    前記正孔輸送剤として、第1の正孔輸送剤と、第2の正孔輸送剤と、を含むとともに、当該第1の正孔輸送剤の溶解度(溶媒:テトラヒドロフラン)を20重量%以上の値とするとともに、前記第2の正孔輸送剤の溶解度(溶媒:テトラヒドロフラン)を20重量%未満の値とすることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記第1の正孔輸送剤と、前記第2の正孔輸送剤とのイオン化ポテンシャルの差を0.05〜0.2eVの範囲の値とすることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記第1の正孔輸送剤の移動度(電界強度:3×105V/cm、濃度:30重量%)を1×10-5cm2/(V・sec)以上の値とし、前記第2の正孔輸送剤の移動度(電界強度:3×105V/cm、濃度:30重量%)を1×10-5cm2/(V・sec)未満の値とすることを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  4. 前記感光体層における正孔移動度(電界強度:3×105V/cm)を3×10-6cm2/(V・sec)以上の値とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  5. 前記第1の正孔輸送剤がスチルベン構造を含むトリフェニルアミン骨格を有し、前記第2の正孔輸送剤が、スチルベン構造を含まないトリフェニルアミン骨格を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  6. 帯電電位を850Vから、150Vに減衰させるために必要な露光エネルギーを1μJ/cm2以下の値とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  7. 前記感光体層が、単層型であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体を備えるとともに、当該電子写真感光体の周囲に、帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程を実施するための部位を配置したことを特徴とする画像形成装置。
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