JP2005238899A - 自動二輪車組立用台車 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、ホイスト設備が無い作業場においても、自動二輪車の組立が可能な自動二輪車組立用台車を提供することを課題とする。
【解決手段】 中央台車14は、基板42に複数個の車輪38を備えて走行可能とし、基板42から支柱39を立て、この支柱39の上端39aに、少なくとも自動二輪車用エンジンEを支えるエンジン支持板41を備え、前部台車11は、基板21に複数個の車輪23を備えて走行可能とし、基板21上にリフター18を備え、このリフター18の上端に、少なくとも自動二輪車用前輪Wfを載せる前輪受け板16を備え、後部台車12は、基板12に複数個の車輪24を備えて走行可能とし、基板22上にリフター19を備え、このリフター19の上端に、少なくとも自動二輪車用後輪Wrを載せる後輪受け板17を備え、この後輪受け板17に後輪Wrを鉛直向きに支える後輪規制手段35を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、多種少量生産を効率良く行うと共に、作業者の作業姿勢による負担を軽減する自動二輪車組立用台車に関する。
従来、自動二輪車組立用台車として、台車の内部にモータを備え、このモータを制御することにより組立生産ラインの上を自走する自走式組立台車が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平6−329060号公報(図13、図14)
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図15は従来の技術の基本構成を説明した図である。
(a)において、第1自走組立台車C1は、台車本体201の下面四隅にキャスタ202を備え、キャスタ202・・・(・・・は複数個を示す。以下同じ。)の内側に駆動手段により駆動する駆動輪203を備え、台車本体201の上面に支柱204を介して昇降テーブル205を備えた台車である。
(b)において、第2自走組立台車C2は、台車本体211の下面四隅にキャスタ212を備え、キャスタ212・・・(・・・は複数個を示す。以下同じ。)の内側に駆動手段により駆動する駆動輪213を備え、台車本体211上面の前後に昇降テーブル216、217を備えた台車である。
前部昇降テーブル216は前輪Wfを支持する部材であり、後部昇降テーブル217は後輪Wrを支持する部材であり、昇降テーブル216、217は独立して昇降可能な部材である。
車体の組立は先ず、第1自走組立台車C1に、エンジンユニットE、リヤフォークユニットRF、及びフロントフォークユニットFFの順に小組する。次に、建屋に付設したホイストクレーンにより車体Vを吊上げて別ライン上の第2自走組立台車C2に移載する。最後に、第2自走組立台車C2に載置した車体Vに部品を組付けて組立を完成させる。
従って、従来技術の自走組立台車は、ホイスト設備の無い作業場に適用できないという問題があった。
本発明は、ホイスト設備が無い作業場においても、自動二輪車の組立が可能な自動二輪車組立用台車を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、互いに独立した、前部台車と中央台車と後部台車とからなる3個1組の自動二輪車組立用台車であって、中央台車は、基板に複数個の車輪を備えて走行可能とし、基板から支柱を立て、この支柱の上端に、少なくとも自動二輪車用エンジンを支えるエンジン支持板を備え、前部台車は、基板に複数個の車輪を備えて走行可能とし、基板上にリフターを備え、このリフターの上端に、少なくとも自動二輪車用前輪を載せる前輪受け板を備え、後部台車は、基板に複数個の車輪を備えて走行可能とし、基板上にリフターを備え、このリフターの上端に、少なくとも自動二輪車用後輪を載せる後輪受け板を備え、この後輪受け板に後輪を鉛直向きに支える後輪規制手段を備え、前部台車、中央台車、後部台車の順に並べたときに、前部台車を後部台車に連結することができると共に中央台車が自動二輪車の車幅方向へ撤去させ得る構造の前後台車連結手段を、前部台車及び/又は後部台車に備えていることを特徴とする。
前部台車、中央台車、後部台車の順に並べたときに、前部台車を後部台車に連結することができると共に中央台車が自動二輪車の車幅方向へ撤去させ得る構造の前後台車連結手段を、前部台車及び/又は後部台車に備えたので、中央台車の撤去は自在である。
前部台車を後部台車に連結、分離させ、中央台車の撤去を自在としたので、中央台車を撤去しておけば、マフラー等の下回りの部品やカウリング等の外装部品を組付ける際、中央台車が障害となることは無い。
中央台車が部品組付けの障害になることは無く、前後輪は前部台車及び後部台車に各々備えたリフターにより昇降可能としたので、後工程で組立を行うために、自動二輪車を吊上げて別の組立台車に移載する必要は無くなる。
従って、本発明の台車を使うことで、ホイストやオーバーヘッドコンベア等の吊上げ設備を使用すること無く、作業者一人で組立作業を完結することができる。
加えて、組立台車のうち、少なくとも、前部台車と後部台車は各々リフターを有し、載置した自動二輪車を昇降可能にしたので、各作業工程において作業に最も適した高さに調整することにより、作業者は負担の少ない作業姿勢で組立作業を行うことができる。
請求項1に係る発明では、前部台車を後部台車に連結させ、中央台車の撤去を自在としたので、中央台車が部品組付けの支障となることは無くなる。
この結果、自動二輪車を吊上げて別の組立台車に移載する必要は無くなり、吊上げ設備を使用すること無く、作業者一人で作業を完結することができるという利点がある。
加えて、前部台車と後部台車とは各々昇降可能な構造にしたので、作業者は負担の少ない作業姿勢で組立作業を行うことができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。また、Lは自動二輪車組立用台車及び自動二輪車の左側、Rは同右側を表す添え字である。Fは自動二輪車の進行方向(前方)であり、Rrは前方の逆方向(後方)を示す。
図1は本発明に係る自動二輪車組立用台車の斜視図であり、自動二輪車組立用台車10は、前部台車11と、前部台車11の後部に連結する後部台車12と、前部台車11と後部台車12とを連結するための前後台車連結手段13と、前部台車11と後部台車12との間に配置する中央台車14とから構成する。
すなわち、自動二輪車組立用台車10は、互いに独立した、前部台車11と中央台車14と後部台車12とからなる3個1組の台車である。
図2は本発明に係る自動二輪車組立用台車の正面図であり、本発明の台車10は、図想像線で示すような自動二輪車を支持する。
より具体的に説明すると、前部台車11は自動二輪車の前輪部Wfを支え、中央台車14はエンジンEを支え、後部台車12は同じく自動二輪車の後輪部Wrを支えるというものである。
前部台車11に前輪受け板16を昇降するためのリフター18を備える。同様に、後部台車12にリフター19を備える。
前部台車11は、基板21下面21aの前後に取付けた車輪23と、下面21aの後部に台車11のストッパ機能を果たす前部台車ストッパ31と、基板21の上に取付けたリフター18と、このリフター18の上に昇降自在に取付けた前輪受け板16と、前記基板21から後方に延長させて取付けた前部延長プレート25と、前部延長プレート25の上に前後方向摺動自在に載せた前部摺動プレート27とを備える部材である。
後部台車12は、基板22の下面22aに前後に取付けた車輪24と、下面22aの前部に台車12のストッパ機能を果たす後部台車ストッパ32と、基板22の上に取付けたリフター19と、リフター19の上に昇降自在に取付けた後輪受け板17と、前記基板22から前方に延長させて取付けた後部延長プレート26と、後部延長プレート26の上に前後方向摺動自在に載せた後部摺動プレート28とを備える部材である。なお、後輪規制手段35については後で詳しく説明する。
中央台車14は、基板の役割を兼ねる脚部37と、脚部37の下部に取付けた車輪38と、脚部37から鉛直に立てた支柱39と、この支柱39の上端に取付けるエンジン支持板41とを備えた部材である。
すなわち、中央台車14は、脚部37を兼ねる基板42に複数個の車輪38を備えて走行可能とし、基板42から支柱39を立て、この支柱39の上端39aに、少なくとも自動二輪車用エンジンEを支えるエンジン支持板41を備え、前部台車11は、基板21に複数個の車輪23・・・を備えて走行可能とし、基板21上にリフター18を備え、このリフター18の上端に、少なくとも自動二輪車用前輪Wfを載せる前輪受け板16を備え、後部台車12は、基板22に複数個の車輪24・・・を備えて走行可能とし、基板22上にリフター19を備え、このリフター19の上端に、少なくとも自動二輪車用後輪Wrを載せる後輪受け板17を備え、この後輪受け板17に後輪Wrを鉛直向きに支える後輪規制手段35を備える。
本実施例では、中央台車14のエンジン支持板41を昇降させるためのリフターを設けていないが、必要により、このエンジン支持板41を昇降させるためのリフターを設けることは差し支えない。
44は台車を動かすときに使用する前部手押しバーであり、前部台車21側ブラケット46に差込んだ状態である。この前部手押しバー44は、ブラケット46に取外し可能に形成した部材である。同様に、45は後部手押しバーであり、後部台車12側ブラケット47に取外し可能に形成した。
図3は図2の3矢視図であり、後部台車12の上に、自動二輪車の後輪部を支える後輪規制手段35を載置する。
前部台車11と後部台車12とを連結する前後台車連結手段13は、前部台車11側の左右に連結棒51、51を動かすときに使うスロット穴52L、52Rと、後部台車12側の左右に、連結棒51、51の位置決め用として複数の位置決め穴53・・・、53・・・とを有する。詳細な構造は後述する。
前部摺動プレート27の前部台車11上の幅方向の動きを規制するため、前部摺動プレート27の左右に押さえ板48L、48Rを設ける。同様に、後部摺動プレート28の左右に押さえ板49L、49Rを設ける。
中央台車14は、X形状の脚部37と、この脚部37の4つの略先端に取付けた車輪38・・・と、X形状の脚部37の公差部から図裏から表の向きに立てた支柱39を備える部材である。
前部台車11は4つの車輪23・・・を備える台車である。これらの車輪23・・・は車輪23の方向が旋回自在となるタイプを採用する。必要に応じて、車輪23の一部を旋回自在でないタイプに変更することは差し支えない。なお、後部台車12も前部台車11と同様に4つの車輪24・・・を備えるものとする。
前部台車11の基板21には、4つの車輪23を取付けたが、3輪又は6輪のごとく4輪に限定するものではない。同様に、後部台車12及び中央台車14の車輪の数は4つに限定するものではない。
また、各台車の車輪の材質は鉄をはじめとする金属製としたが、ゴム製、あるいは樹脂製であっても良く、材質に制約は無いものとする。
図4は図3の4−4線断面図であり、自動二輪車の後輪規制手段35を示す。
後輪規制手段35は、後輪受け板17の上に取付けた左右一対のL字部材54L、54Rと、L字部材54L、54Rを補強する補強板55、55と、L字部材54Rの側面56に取付けた後輪規制駆動手段57と、後輪規制駆動手段57のロッド58の先端部に取付けた移動部材59とから構成する部材である。
後輪規制手段35により後輪Wrを規制するためには、後輪規制駆動手段57の先端部に取付けた移動部材59を図右方向に移動し、後輪Wrの側面を移動部材59の当て面61とL字部材54Lの当て面62とで挟持することにより後輪Wrを規制する。
組立作業が完了し、後輪規制手段35を解除するには、後輪規制駆動手段57の先端部の移動部材59を図左方向に移動し、後輪Wrの規制を解除する。
図5は図2の後部台車12のリフター18の拡大図であり、リフター18は、第1アーム63と第2アーム64のアーム長さ方向の中心の公差部65でX字状に公差させ、この公差部65を支軸66に対して回動自在に固定し、第1アーム63の上端部63tを後輪受け板17に取付けた上固定軸67に対して回動自在に固定し、第1アームの下端部63bを下移動軸68を介してリフター駆動手段69のロッド先端部69aに対して回動自在に固定し、第2アームの上端部64tを後輪受け板17のスロット穴71に取付けた上移動軸72を介して、スロット穴71に対して水平移動自在に固定し、第2アームの下端部64bを基板22に取付けた下固定軸73に対して回動自在に固定する。
すなわちリフター18は、アーム63、64と、支軸66と、リフター駆動手段69とからなるリンク機構74により昇降する部材である。76は蛇腹カバーである。
リフター駆動手段69を駆動し、下固定軸73を図左方向に移動させることで、後輪受け板17を図想像線のように上昇させ、下固定軸73を図右方向に移動させることで、後輪受け板17を下降することができる。すなわち、リフター駆動手段69により後輪受け台17の高さを任意の高さに設定することができる。
前部台車11のリフター18の構造は、後部台車12のリフター19の構造と同様であるため説明は省略する。
なお、本実施例において、後輪規制駆動手段57及び前後の両台車が有するリフター駆動手段69は、エアシリンダを採用したがこの部材に限定するものではなく、電動シリンダ又は油圧シリンダであっても良い。
図6は図3の6−6線断面図であり、前後台車連結手段を示す。
(a)において、前後台車連結手段は、前部台車11側の基板21に上方から取付けた前連結管81と、この前連結管81の上側に向け開けた長穴82と、前連結管81に対して摺動自在に差込んだ連結棒51と、この連結棒51を摺動するため、長穴82を通して連結棒51に固着した操作棒83と、後部台車12側の上方から取付けた後連結管84と、この後連結管84に上側に向け複数開けた位置決め用穴85・・・と、位置決め用穴85・・・を通して、連結棒51の先端部近傍に設けた位置決め穴53と嵌合する位置決めピン86とからなる。
位置決め用穴85・・・を複数開けることにより、1台の台車でホイールベースの異なる複数の機種の組立に対応することができる。
図において、連結棒51は大部分が前連結管81に収まった状態であり、この状態で、中央台車14を自動二輪車の車幅方向へ撤去させることができる。
(b)において、操作棒83をつかんで図左方向に移動すると、操作棒83と固着した連結棒51は左方向に移動し、後部台車12が備える後連結管84に嵌合する。そして、後連結管84の上部に設けた複数の位置決め用穴85・・・のうちから、自動二輪車のホイールベースに合う位置の位置決め用穴85を選択し、位置決めピン86を差込むことにより、前部台車11を後部台車12に連結することができる。
図7は前部スライド板及び後部スライド板の作用図である。
(a)において、前部摺動プレート27をストローク前端まで移動し、後部摺動プレート28をストローク後端まで移動することにより、前部及び後部台車11、12の間に配置した中央台車14を自動二輪車の車体幅方向に退避させることが可能なことを示す。
すなわち、中央台車の支柱39の幅Waよりも、前部摺動プレート27の後辺27rと後部摺動プレート28の前辺28fとのなす幅Wbは、Wa<Wbとなるように形成するため、前後の台車11、12に挟持された中央台車14を退避させることができる。
(b)において、前部摺動プレート27を移動し、前部摺動プレート27の後辺27rを支柱39の前面39fに突き当て、且つ後部摺動プレート28の前辺28fを移動し、支柱39の後面39rに突き当てることにより、前部及び後部台車12の間に配置した中央台車14の前後方向を規制すると共に、幅方向を規制することができる。なお、本実施例において、作業性を考慮し幅方向に遊び(Ba+Bb)を持たせたが、この遊び(Ba+Bb)を必要に応じて増減することは差し支えない。
図8は中央台車にエンジン及びフレームを載置することを示す作用図である。
(a)において、中央台車14のエンジン支持板41上にエンジンEを載せる。
(b)において、エンジン支持板41に載せたエンジンEの上に、フレームFを取付ける。エンジンEにフレームFを取付ける際、エンジンEの周りを遮るものは無いため、組立作業性は極めて良好であり、作業者の作業負担を低く抑えることができる。
図9は後部台車に載置した後輪小組部を中央台車に載置したフレームに取付けることを示す作用図であり、後部台車12の後輪受け板17に後輪小組部91を載せ、後輪規制手段35により、後輪受け板17上に後輪Wrを規制することにより、後輪小組部91を直立させた状態に固定する。
次に、フレームFと後輪小組部91とを合体するため、エンジンE及びフレームFが載った中央台車14に後部台車12を近づける。
図10は前部台車に載置した前輪小組部を中央台車に載置したフレームに取付けることを示す作用図であり、フレームFと前輪小組部92とを合体するため、前部台車11と前輪小組部92とを、中央台車14に載せたフレームFに近づける。
図では前部台車11に載置する前輪小組部92は理解を容易にするため起立させたが、実際には、前部台車11上に倒した状態で置く。
図11は前部台車を後部台車に連結することを示す作用図であり、前後台車連結手段13により、前後の台車11、12は連結され、自動二輪車90の前輪小組部92とフレームFと後輪小組部91とは合体した状態となる。
図12は片側の連結棒を外し中央台車を撤去することを示す作用図である。
(a)において、中央台車14を撤去する準備として、前部台車11が有する前輪受け台16と、後部台車12が有する後輪受け台17とを所定量だけ上昇させ、エンジンEとエンジン支持板41との間に隙間を開ける。
(b)において、中央台車14を撤去するため、左右に配置した前後台車連結手段13の片側を解除、すなわち、左右どちらか一方の連結棒51を外し、中央台車14を自動二輪車90の車幅方向へ撤去させる。
前部台車11を後部台車12に連結、及び分離できるように前後台車連結手段13を構成したので、中央台車14の撤去は自在となる。加えて、前後の台車11、12にリフターを設けたので、自動二輪車90の前輪Wf及び/又は後輪Wrを上昇させることができる。
この結果、中央台車14を撤去することで、中央台車14がマフラー等の下回り部品やカウリング等外装部品の組付けの障害になることは無くなる。
中央台車14が部品組付けの障害になることは無いので、後工程で組立を行う際に、自動二輪車90を吊上げて別の組立台車に移載する必要は無くなる。
従って、本発明の台車を使うことで、ホイストやオーバーヘッドコンベア等の吊上げ設備を使用すること無く、作業者一人で組立作業を完結することができる。
図13は前部台車の前部リフターを持ち上げて部品を取付けることを示す作用図であり、前部台車11の前輪受け板16を持ち上げることにより、マフラーやカウリング等の下回り部品や外装部品等の組付けを容易に行うことができる。
3つの組立台車のうち、少なくとも、前部台車11と後部台車12とは各々昇降可能な構造を有するため、各作業工程において作業に最も適した高さに調整することにより、作業者は負担の少ない作業姿勢で組立作業を行うことができる。
図14は自動二輪車組立用台車から組立が完了した自動二輪車を降車することを示す作用図であり、組立作業を完了した自動二輪車90は、降車台94を近づけて、台車の前端部95に当て、後輪規制手段35を開放することにより容易に台車から降ろすことができる。これとは逆に、自動二輪車90を載置した組立台車10を降車台94ある場所まで移動した後、降車することも可能である。
従って、本発明の台車を使うことで、ホイストやオーバーヘッドコンベア等の吊上げ設備を使用すること無く、作業者一人で組立作業を完結することができる。
なお、降車台94の傾斜角θは制約は設けないものとする。
本発明の台車を使うことにより、1組の台車セットで、自動二輪車の組立作業を完結する、いわゆるセル生産方式を容易に成立させることができる。セル生産方式によれば、ライン生産方式とは異なり、1組の台車セットで作業遅れが発生しても、この作業遅れの影響により他の台車セットの生産を阻害し、その結果、他の台車セットの生産遅れにつながるということは無い。
多くの種類の生産を少量ずつ生産する生産形態である多種少量生産において、本発明の台車10を使うことで、セル生産方式が可能になる。
前述したように吊上げ用のホイスト設備は不要となり、それに伴う吊上げ作業も不要となる。また、作業姿勢に配慮した組立作業が可能となるため、設備投資面及び作業面から様々な生産ロスを減らすことができ、生産を効率良く行うことができる。
本発明の台車は、自動二輪車の組立に好適である。
本発明に係る自動二輪車組立用台車の斜視図である。 本発明に係る自動二輪車組立用台車の正面図である。 図2の3矢視図である。 図3の4−4線断面図である。 図2のリフターの拡大図である。 図2の6−6線断面図である。 前部スライド板及び後部スライド板の作用図である。 中央台車にエンジン及びフレームを載置することを示す作用図である。 後部台車に載置した後輪小組部を中央台車に載置したフレームに取付けることを示す作用図である。 前部台車に載置した前輪小組部を中央台車に載置したフレームに取付けることを示す作用図である。 前部台車を後部台車に連結することを示す作用図である。 片側の連結棒を外し中央台車を撤去することを示す作用図である。 前部台車の前部リフターを持ち上げ部品を取付けることを示す作用図である。 自動二輪車組立用台車から組立が完了した自動二輪車を降車することを示す作用図である。 従来の技術の基本構成を説明した図である。
符号の説明
10…自動二輪車組立用台車、11…前部台車、12…後部台車、13…前後台車連結手段、14…中央台車、16…前輪受け板、17…後輪受け板、18…前部台車のリフター、19…後部台車のリフター、21…前部台車の基板、22…後部台車の基板、23…前部台車の車輪、24…後部台車の車輪、35…後輪規制手段、38…中央台車の車輪、39…支柱、39a…支柱の上端、41…エンジン支持板、42…中央台車の基板。

Claims (1)

  1. 互いに独立した、前部台車と中央台車と後部台車とからなる3個一組の自動二輪車組立用台車であって、
    前記中央台車は、基板に複数個の車輪を備えて走行可能とし、前記基板から支柱を立て、この支柱の上端に、少なくとも自動二輪車用エンジンを支えるエンジン支持板を備え、
    前部台車は、基板に複数個の車輪を備えて走行可能とし、前記基板上にリフターを備え、このリフターの上端に、少なくとも自動二輪車用前輪を載せる前輪受け板を備え、
    後部台車は、基板に複数個の車輪を備えて走行可能とし、基板上にリフターを備え、このリフターの上端に、少なくとも自動二輪車用後輪を載せる後輪受け板を備え、この後輪受け板に後輪を鉛直向きに支える後輪規制手段を備え、
    さらに、前部台車、中央台車、後部台車の順に並べたときに、前部台車を後部台車に連結することができると共に中央台車が自動二輪車の車幅方向へ撤去させ得る構造の前後台車連結手段を、前部台車及び/又は後部台車に備えていることを特徴とする自動二輪車組立用台車。
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