JP2005232129A - 芳香族性アセチレン類の製造方法 - Google Patents

芳香族性アセチレン類の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 パラジウム触媒を用いる芳香族性ハロゲン化物とアセチレン化合物のカップリング反応において、安価で入手容易な原料を使用することができ、また少ない触媒量で収率よく芳香族性アセチレン類を製造する方法を提供する。
【解決手段】 水と混和可能な有機溶媒と水の混合溶媒を用い、パラジウムーホスフィン系配位子触媒、銅塩及び塩基の存在下に、ブロモチオフェンやブロモアニリンのような芳香族性ハロゲン化物とアセチレン化合物を反応させる芳香族性アセチレン類の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱硬化性樹脂、液晶材料、非線形光学材料、写真用添加剤、医薬等の原料又は合成中間体として有用な芳香族性アセチレン類を、収率よく、経済的に製造する方法に関する。
パラジウム触媒の存在下、芳香族性ハロゲン化物とアセチレン化合物をカップリング反応させて芳香族性アセチレン類を製造する方法については、すでに数多く報告されている(例えば、非特許文献1〜2を参照)。これらの報告例においては、原料が高価であったり、あるいは収率が充分に高くないなど、経済的な製法とは言い難かったため、その改善方法についてもいくつかの報告がある。例えばアルキルアンモニウムハロゲン化物のようなハロゲンイオン放出化合物の共存下に反応を行なうことによって、目的物を収率よく得る方法が提案されている(特許文献1)。また水と混合しない溶媒(例えばベンゼン、ジメトキシメタン)と水を用いる二相系の反応において、水溶性の置換基を有するリン化合物を添加する方法(非特許文献3)、炭酸カリウムを塩基として用い、パラジウム/炭素触媒で反応させる方法(非特許文献4)、銅塩を用いずに4級アンモニウム塩を用い、含水アセトニトリル中で反応させる方法(非特許文献5)などの改良法が提案されている。
しかしながらこのような改良法においても、種々の難点があり、工業的に見れば未だ充分満足すべき方法とは言えなかった。例えばこれら方法の多くは、高価なパラジウム触媒を多量に、例えば原料芳香族性ハロゲン化物に対して1モル%以上使用する必要があり、経済的であるとは言えなかった。また原料芳香族性ハロゲン化物として、反応性の高い電子吸引基を有するもの、例えばニトロ基含有化合物の場合には、反応性の低い安価な臭素化合物を使用することができたが、反応性の低い電子供与基を有するもの、例えばアミノ基含有化合物の場合は、反応性の高い高価なヨウ素化合物が使用されることが多く、アミノ基含有芳香族性臭素化合物が使用されることはほとんど無かった。
特開平10−114691号公報) テトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Letters) 4467頁(1975年) シンセシシス(Synthesis) 627頁(1980年)、364頁(1981年)、728頁(1984年) シンレット(Synlett) 715頁(1992年) シンレット(Synlett) 1115頁(1995年) テトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Letters) 5527頁(1996年)
以上のような状況から、本発明者らは、安価で入手容易な芳香族性ハロゲン化物を原料とすることができ、また高価なパラジウム触媒の使用量を低減させることが可能で、しかも高収率で目的とする芳香族性アセチレン類を合成すべく、鋭意検討を行なった。その結果、パラジウムーホスフィン系配位子触媒、銅塩及び塩基の存在下で芳香族性ハロゲン化物とアセチレン化合物とのカップリング反応を行ない、かつ反応溶媒として水と混和可能な有機溶媒を使用すると共に、有効量の水を共存させることにより、パラジウム触媒の使用量を低減させることが可能であり、かつ反応性の低い安価な芳香族性ハロゲン化物を用いても、収率よく目的とする芳香族性アセチレン類が製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明によれば、芳香族性ハロゲン化物とアセチレン化合物を、パラジウムーホスフィン系配位子触媒、銅塩及び塩基の存在下に反応させて芳香族性アセチレン類を製造する方法において、反応溶媒として水と混和可能な有機溶媒を用い、水の共存下で反応させることを特徴とする芳香族性アセチレン類の製造方法が提供される。
本発明によれば、原料の適用幅が広く、安価な原料を用いて、工業的に有利に目的化合物を製造することができる。例えば少量のパラジウム触媒の使用でも、高収率で目的とする芳香族性アセチレン類を製造することができる。また、アミノ基のような電子供与基をを有する芳香族性ハロゲン化物を反応させる場合においても、一般に反応性が低いとされている臭素化合物を原料にして、高収率で目的とする芳香族性アセチレン類を製造することが可能である。
本発明の原料に用いられる芳香族性ハロゲン化物は、環に直結する少なくとも1個のハロゲン原子を有する広義の芳香族化合物である。すなわち広義の芳香族化合物(本発明では芳香族性化合物と称する)は、(4n+2)個(但し、nは整数)のπ電子を有する環を持つ化合物を表わし、ベンゼンで代表される単環芳香族化合物、ナフタレンやアントラセンなどで代表される縮合芳香族化合物、ビフェニル、ターフェニルなどの多環芳香族化合物、窒素原子、硫黄原子、酸素原子などのヘテロ原子を含む複素芳香族環化合物などを包含するものである。複素芳香族環化合物としては、好ましくは3〜6員環、特に好ましくは5〜6員環のもの、例えばピリジン、ピリミジン、ピロール、インドール、チオフェン、フラン、チアゾールなどを代表例として挙げることができる。芳香族性ハロゲン化物は、このような芳香環に直結するハロゲン原子を少なくとも1個有する化合物であり、具体的にはフッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物などが使用できるが、好ましくは塩化物、臭化物又はヨウ化物であり、とくに好ましくは臭化物又はヨウ化物である。
上記芳香族性ハロゲン化物において、芳香環上のハロゲン原子以外の位置は、任意の原子あるいは置換基によって置換されていてもよく、その例としては、反応に関与するハロゲン原子よりも活性の低いハロゲン原子、例えば臭素原子又はヨウ素原子を反応部位として使用する場合の塩素原子やフッ素原子、アルキル基(例えば、メチル、エチルなど)、アリール基(例えば、フェニル、ナフチルなど)、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル)、置換又は無置換のカルバモイル基(例えば、カルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイルなど)、アルキルカルボニル基(例えば、アセチル)、アリールカルボニル基(例えば、ベンゾイル)、ニトロ基、置換又は無置換のアミノ基(例えば、アミノ、ジメチルアミノ、アニリノなど)、アシルアミノ基(例えば、アセトアミド、エトキシカルボニルアミノなど)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド)、イミド基(例えば、スクシンイミド、フタルイミドなど)、イミノ基(例えば、ベンジリデンアミノ)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、アルキルスルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ)、アリールスルホニルオキシ基(例えば、ベンゼンスルホニルオキシ)、スルホ基、置換又は無置換のスルファモイル基(例えば、スルファモイル、N−フェニルスルファモイル)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ)、アルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル)、アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル)などを挙げることができる。
これら芳香族性ハロゲン化物としては、反応性を考慮すると、置換基として電子吸引性の置換基、例えばハロゲン原子、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ニトロ基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基などから選ばれる少なくとも一つの置換基を有するものを使用することが好ましいが、本発明においてはこのような電子吸引基がないものでも、あるいは電子供与基、たとえばアミノ基を有するものでも問題なく使用することができる。
本発明において上記芳香族性ハロゲン化物との反応に用いられるアセチレン化合物は、下記一般式(1)で示されるものである。
Figure 2005232129
式中、Rは、ヒドロキシ基で置換されていてもよいアルキル基(例えば、4−ヒドロキシブチル、1−メチル−1−ヒドロキシエチル、ヒドロキシメチル、オクチルなど)、アリール基(例えば、フェニル)又はトリアルキルシリル基を表わす。アセチレン化合物としては、とくにRがヒドロキシ基で置換されたアルキル基のものが好ましく、とりわけ1−メチル−1−ヒドロキシエチル基のものが好ましい。
本発明の反応に使用されるパラジウムーホスフィン系配位子触媒は、ホスフィン系配位子の配位したパラジウム触媒、該パラジウム触媒とホスフィン系配位子の併用、ホスフィン系配位子を有しないパラジウム触媒とホスフィン系配位子の併用などのように、反応系内にパラジウム触媒成分とホスフィン系配位子を必須成分として有する触媒系である。パラジウム触媒は、0価又は2価のパラジウム金属や塩及び錯体などのパラジウム化合物であり、活性炭などに担持されていてもよい。パラジウム触媒として具体的には、パラジウム(0)/炭素、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などを挙げることができる。これらの中では、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライドなどが好適である。
本発明の反応は、上記パラジウム触媒がホスフィン系配位子を有しないものである場合には、ホスフィン系配位子を添加して行なわれる。また上記パラジウム触媒としてホスフィン系配位子を有するものを使用する場合は、反応系に別途ホスフィン系配位子を添加する必要はないが、この場合にも好ましくはホスフィン系配位子が添加される。ホスフィン系配位子としては、トリフェニルホスフィンが最適であるが、リン原子を分子内に2個有する2座配位子のものを使用することもできる。
本発明の反応に使用される銅塩は、1価又は2価の銅塩、例えばハロゲン化銅であり、とくに1価の銅塩の使用が好ましい。特に好適な銅塩は、ヨウ化銅、臭化銅である。
本発明の反応に使用される塩基としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシドなどの無機塩基のほか、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピペリジン、ピロリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU)などの有機塩基を使用することができる。これらの中では、とくに有機塩基を使用することが好ましく、とりわけトリエチルアミン、ジエチルアミンを使用することが好ましい。
本発明の反応においては、水と、水と混和可能な有機溶媒との混合溶媒が使用される。水と混和可能な有機溶媒としては、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類などが使用可能であるが、ピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコリン等のピリジン類、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピペリジン、ピロリジンなどの有機塩基を水と混和可能な溶媒として使用することもできる。これらは単独であるいは2種以上混合して用いることができる。
本発明の反応は、上記した混合溶媒中、パラジウムーホスフィン系配位子触媒、銅塩及び塩基の存在下、芳香族性ハロゲン化物とアセチレン化合物を接触させることによって行なわれる。この反応においてアセチレン化合物は、芳香族性ハロゲン化合物1モルに対して、0.8〜3.0モル程度用いるのが好ましい。またパラジウム触媒は、芳香族性ハロゲン化物1モルに対して、1×10−5〜1モル、とくに1×10−4〜1×10−1モルの割合で用いるのがよい。ホスフィン系配位子としては、例えば芳香族性ハロゲン化物1モルに対して、1×10−5〜1モル、好ましくは1×10−4〜1×10−1モルの割合で使用される。さらに銅塩は、芳香族性ハロゲン化物1モルに対して、1×10−5〜1モル、とくに1×10−4〜1×10−1モルの割合で用いるのが好ましい。また塩基は、芳香族性ハロゲン化物1モルに対して1〜10モル、とくに1〜5モルの割合で使用するのがよいが、有機塩基を溶媒として用いる場合は、さらに多量に使用することができる。
反応に使用される混合溶媒中における水の使用割合は、水と混和可能な有機溶媒と水の合計量を基準にして5〜50容量%とするのが好ましい。この場合、塩基として有機塩基を使用する場合には、有機塩基も水と混和可能な有機溶媒とみなした割合である。混合溶媒中における水の割合が少なすぎると充分な添加効果を得ることができず、逆にその割合が多くなり過ぎると副反応が進行しやすくなる。混合溶媒はまた、芳香族性ハロゲン化物に対して1〜50容量/重量倍、好ましくは1〜20容量/重量倍程度使用するのがよい。
本発明の反応は、一般には0℃〜還流温度、好ましくは20〜100℃の温度範囲で行なわれる。また反応時間は、原料の芳香族性ハロゲン化物がほぼ消失するまで継続すればよいが、通常0.1〜50時間程度である。
反応終了後は、反応混合物から溶媒を留去し、水又は希塩酸を加えて芳香族性アセチレン類の結晶を析出させ、濾過等の手段により回収するか、もしくは水又は希塩酸と抽出溶媒を加えて芳香族性アセチレン類を溶媒で抽出した後に、溶媒を濃縮して回収するか、ある程度濃縮した後に晶析又は貧溶媒を加えて晶析することにより、析出した芳香族性アセチレン類の結晶を濾過等の手段により回収すればよい。
以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールの合成
[実施例1]
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、3−ブロモチオフェン5.0g(30.7ミリモル)、トリエチルアミン6.2g(61.3ミリモル)、ジメチルホルムアミド40ml及び水8mlを仕込み、窒素雰囲気下でこの混合溶液中にトリフェニルホスフィン24.1mg(0.092ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロライド64.5mg(0.092ミリモル)及びヨウ化銅(I)17.5mg(0.092ミリモル)を加えて、35℃で30分間攪拌した。同温度で2−メチル−3−ブチン−2−オール3.87g(46.0ミリモル)を加え、次いで95℃に昇温し、さらに7時間攪拌した。反応終了後、20℃まで冷却し、100mlのトルエン及び20mlの水を加えて分液した。トルエン層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、トルエンを濃縮して、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールの薄黄色固体4.92gを得た。この固体を高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールは97.5重量%で、3−ブロモチオフェンに対する収率は94.1モル%であった。
[実施例2]
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、3−ブロモチオフェン5.0g(30.7ミリモル)、トリエチルアミン6.2g(61.3ミリモル)、ジメチルホルムアミド50ml及び水5mlを仕込み、窒素雰囲気下でこの混合溶液中にトリフェニルホスフィン24.1mg(0.092ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロライド64.5mg(0.092ミリモル)及びヨウ化銅(I)17.5mg(0.092ミリモル)を加えて、35℃で30分間攪拌した。同温度で2−メチル−3−ブチン−2−オール3.87g(46.0ミリモル)を加え、次いで95℃に昇温し、さらに9時間攪拌した。反応終了後、20℃まで冷却し、100mlのトルエン及び20mlの水を加えて分液した。トルエン層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、トルエンを濃縮して、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールの薄黄色固体4.89gを得た。この固体を高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールは87.8重量%で、3−ブロモチオフェンに対する収率は84.3モル%であった。
[実施例3]
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、3−ブロモチオフェン5.0g(30.7ミリモル)、トリエチルアミン6.2g(61.3ミリモル)、ジメチルホルムアミド20ml及び水20mlを仕込み、窒素雰囲気下でこの混合溶液中にトリフェニルホスフィン24.1mg(0.092ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロライド64.5mg(0.092ミリモル)及びヨウ化銅(I)17.5mg(0.092ミリモル)を加えて、35℃で30分間攪拌した。同温度で2−メチル−3−ブチン−2−オール3.87g(46.0ミリモル)を加え、次いで95℃に昇温し、さらに7時間攪拌した。反応終了後、20℃まで冷却し、100mlのトルエン及び20mlの水を加えて分液した。トルエン層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、トルエンを濃縮して、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールの薄黄色固体4.88gを得た。この固体を高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールは83.9重量%で、3−ブロモチオフェンに対する収率は80.3モル%であった。
[実施例4]
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、3−ブロモチオフェン5.0g(30.7ミリモル)、トリエチルアミン6.2g(61.3ミリモル)、ジメチルホルムアミド40ml及び水8mlを仕込み、窒素雰囲気下でこの混合溶液中にトリフェニルホスフィン24.1mg(0.092ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロライド43.0mg(0.061ミリモル)及びヨウ化銅(I)17.5mg(0.092ミリモル)を加えて、35℃で30分間攪拌した。同温度で2−メチル−3−ブチン−2−オール3.87g(46.0ミリモル)を加え、次いで95℃に昇温し、さらに7時間攪拌した。反応終了後、20℃まで冷却し、100mlのトルエン及び20mlの水を加えて分液した。トルエン層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、トルエンを濃縮して、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールの薄黄色固体4.96gを得た。この固体を高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールは93.6重量%で、3−ブロモチオフェンに対する収率は91.1モル%であった。
[実施例5]
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、3−ブロモチオフェン5.0g(30.7ミリモル)、トリエチルアミン6.2g(61.3ミリモル)、ジメチルホルムアミド40ml及び水8mlを仕込み、窒素雰囲気下でこの混合溶液中にトリフェニルホスフィン16.1mg(0.061ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロライド21.5mg(0.031ミリモル)及びヨウ化銅(I)11.7mg(0.061ミリモル)を加えて、35℃で30分間攪拌した。同温度で2−メチル−3−ブチン−2−オール3.87g(46.0ミリモル)を加え、次いで95℃に昇温し、さらに7時間攪拌した。反応終了後、20℃まで冷却し、100mlのトルエン及び20mlの水を加えて分液した。トルエン層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、トルエンを濃縮して、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールの薄黄色固体4.86gを得た。この固体を高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールは82.1重量%で、3−ブロモチオフェンに対する収率は78.3モル%であった。
[実施例6]
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、3−ブロモチオフェン5.0g(30.7ミリモル)、トリエチルアミン6.2g(61.3ミリモル)、ジメチルホルムアミド40ml及び水8mlを仕込み、窒素雰囲気下でこの混合溶液中にトリフェニルホスフィン72.4mg(0.276ミリモル)、塩化パラジウム16.3mg(0.092ミリモル)及びヨウ化銅(I)17.5mg(0.092ミリモル)を加えて、35℃で30分間攪拌した。同温度で2−メチル−3−ブチン−2−オール3.87g(46.0ミリモル)を加え、次いで95℃に昇温し、さらに7時間攪拌した。反応終了後、20℃まで冷却し、100mlのトルエン及び20mlの水を加えて分液した。トルエン層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、トルエンを濃縮して、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールの薄黄色固体4.93gを得た。この固体を高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールは94.5重量%で、3−ブロモチオフェンに対する収率は91.4モル%であった。
[比較例1]
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、3−ブロモチオフェン5.0g(30.7ミリモル)、トリエチルアミン6.2g(61.3ミリモル)及びジメチルホルムアミド50mlを仕込み、窒素雰囲気下でこの混合溶液中にトリフェニルホスフィン24.1mg(0.092ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロライド64.5mg(0.092ミリモル)及びヨウ化銅(I)17.5mg(0.092ミリモル)を加えて、35℃で30分間攪拌した。同温度で2−メチル−3−ブチン−2−オール3.87g(46.0ミリモル)を加え、次いで95℃に昇温し、さらに12時間攪拌した。反応終了後、20℃まで冷却し、100mlのトルエン及び20mlの水を加えて分液した。トルエン層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、トルエンを濃縮して、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールの薄黄色固体4.80gを得た。この固体を高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールは78.5重量%で、3−ブロモチオフェンに対する収率は73.9モル%であった。
これらの反応条件及び結果を表1に纏めた。
Figure 2005232129
*:PdCl
2−メチル−4−(3’−アミノフェニル)−3−ブチン−2−オールの合成
[実施例7]
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、3−ブロモアニリン5.0g(29.1ミリモル)、トリエチルアミン5.9g(58.1ミリモル)、ジメチルホルムアミド40ml及び水8mlを仕込み、窒素雰囲気下でこの混合溶液中にトリフェニルホスフィン24.1mg(0.092ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロライド64.5mg(0.092ミリモル)及びヨウ化銅(I)17.5mg(0.092ミリモル)を加えて、35℃で30分間攪拌した。同温度で2−メチル−3−ブチン−2−オール3.87g(46.0ミリモル)を加え、次いで95℃に昇温し、さらに7時間攪拌した。反応終了後、20℃まで冷却し、100mlのトルエン及び20mlの水を加えて分液した。トルエン層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、トルエンを濃縮して、2−メチル−4−(3’−アミノフェニル)−3−ブチン−2−オールの薄褐色固体4.73gを得た。この固体を高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、2−メチル−4−(3’−アミノフェニル)−3−ブチン−2−オールは76.1重量%で、3−ブロモチオフェンに対する収率は70.6モル%であった。
[比較例2]
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、3−ブロモアニリン5.0g(29.1ミリモル)、トリエチルアミン5.9g(58.1ミリモル)及びジメチルホルムアミド50mlを仕込み、窒素雰囲気下でこの混合溶液中にトリフェニルホスフィン24.1mg(0.092ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロライド64.5mg(0.092ミリモル)及びヨウ化銅(I)17.5mg(0.092ミリモル)を加えて、35℃で30分間攪拌した。同温度で2−メチル−3−ブチン−2−オール3.87g(46.0ミリモル)を加え、次いで95℃に昇温し、さらに7時間攪拌した。反応終了後、20℃まで冷却し、100mlのトルエン及び20mlの水を加えて分液した。トルエン層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、トルエンを濃縮して、2−メチル−4−(3’−アミノフェニル)−3−ブチン−2−オールの薄褐色固体4.72gを得た。この固体を高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、2−メチル−4−(3’−アミノフェニル)−3−ブチン−2−オールは37.2重量%で、3−ブロモチオフェンに対する収率は34.5モル%であった。

Claims (2)

  1. 芳香族性ハロゲン化物とアセチレン化合物を、パラジウムーホスフィン系配位子触媒、銅塩及び塩基の存在下に反応させて芳香族性アセチレン類を製造する方法において、反応溶媒として水と混和可能な有機溶媒を用い、水の共存下で反応させることを特徴とする芳香族性アセチレン類の製造方法。
  2. 水と混和可能な有機溶媒と水の合計量を基準として、水を5〜50容量%共存させること特徴とする請求項1記載の芳香族性アセチレン類の製造方法。
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