JP2005230457A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】 再遊技高確率状態に制御される契機となる特定表示結果を導出させることができなかったときに、遊技者が損失を被ることがなく、かつ利益を得られることもないスロットマシンを提供すること。
【解決手段】 RT1またはRT2が当選し、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ラインに揃えることが許容されたものの、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを引き込めないタイミングでストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が行われたとき、すなわち「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ライン揃えることができなかったときには、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが入賞ラインに揃うまで、メダルを用いることなく「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを揃えることが許容されるとともに内部抽選処理による入賞の発生を許容するか否かの抽選を行わない特殊ゲームに制御する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
この種のスロットマシンでは、可変表示装置に導出表示された表示結果が、予め定められた特別図柄の組合せ(例えば、「7−7−7」の組合せ)となったときに、入賞の発生確率や入賞の発生によりメダル等の有価価値の付与率が高まることで遊技者にとって有利となるビッグボーナス等の特別遊技状態を発生させることが可能なものが一般的である。
また、有価価値の付与を伴う入賞のうち可変表示装置に表示結果を導出させる際の操作手順が入賞条件を満たさないと揃えられない入賞の入賞条件を満たす操作手順が報知されることで遊技者にとって有利となるアシストタイム(いわゆるAT)を発生させることが可能なスロットマシンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。更に、可変表示装置の表示結果が予め定められた特定図柄の組合せとなることを契機としてアシストタイムを発生させるスロットマシンが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、有価価値を用いることなくゲームを行える再遊技(いわゆるリプレイゲーム)が付与される再遊技入賞(いわゆるリプレイ入賞)の発生確率を通常時よりも高めることにより、有価価値の減少量を抑えつつゲームを行うことが可能な再遊技高確率状態(いわゆるリプレイタイム)に制御することができるスロットマシンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、抽選の結果、有価価値の付与を伴う小役入賞に当選し、かつ当選した小役入賞を発生させることができないときに、当該小役入賞の当選状態を維持したまま前述した再遊技を行えるようにしたスロットマシンが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−172206号公報(第1頁) 特開2003−199878号公報(第6頁) 特開2003−310868号公報(第1頁)
前述した特許文献2に記載のスロットマシンでは、特定図柄の組合せが揃うことにより前述した特別遊技状態とは異なるアシストタイムを発生させることが可能とされており、アシストタイムの発生により多くの有価価値の獲得が期待できるものの、極端に多くの有価価値が獲得できてしまうこともあるため、過度に遊技者の射幸心を煽ってしまうという問題があった。一方、前述した特許文献1に記載のスロットマシンでは、再遊技高確率状態に伴って有価価値の減少量を抑えつつ遊技を行うことが可能となる。すなわち過度に遊技者の射幸心を煽ることがなく、近年においてはその重要度が増してきている。しかしながら、再遊技高確率状態は、前述したビッグボーナスやアシストタイムのように多くの有価価値が獲得できるものではない遊技状態、いわばビッグボーナスやアシストタイムと比較すると消極的な状態であり、図柄が揃うことの対価としては不相応であるという観点から、ビッグボーナスやアシストタイムのように図柄の組合せが揃うことを契機として制御されるのではなく、ビッグボーナス等の遊技状態の終了後等、他の遊技状態に付随して制御されるようになっており、前述のような理由から再遊技高確率状態の重要度が増しているにも関わらず、再遊技高確率状態は可変表示装置の表示結果とは関係なく制御されていたため、図柄が揃ったことに対して価値が付与されるというスロットマシン本来の面白みを十分に引き出すことができないという問題があった。
これらの観点から、再遊技高確率状態への移行図柄の組合せが揃うことを契機として再遊技高確率状態に制御することが可能なスロットマシンが考えられる。この場合には、再遊技高確率状態の制御が決定されていても、移行図柄の組合せが揃わなければ再遊技高確率状態に制御されないので、図柄を揃える技量、すなわち目押しの技量によっては多くの有価価値を消費しなければ再遊技高確率状態に制御させることができず、興趣を減退させてしまうという問題がある。
ここで、前述した特許文献3に記載のスロットマシンの技術を利用することにより、再遊技高確率状態の制御が決定されている状態で移行図柄の組合せが揃わなかったとき、すなわち取りこぼしが生じた場合には再遊技を付与することで、遊技者は新たに有価価値を用いることなく、再度移行図柄の組合せを揃えられる機会が与えられることとなる。
しかしながら、再遊技高確率状態の制御が決定されている状態で移行図柄の組合せが揃わなかったときに再遊技が付与される場合には、あえて移行図柄の組合せを揃えずに再遊技を行い続けることにより、有価価値を用いることなく長期間にわたり遊技を継続することが可能となり、この間入賞の抽選が行われる場合には、再遊技高確率状態に制御されていない状態であるにも関わらず、再遊技高確率状態と同等の制御が行われてしまうこととなり、本来であれば単なる再遊技高確率状態への移行期間であるにも関わらず、当該期間において再遊技高確率状態と同様の価値が遊技者に対して付与されてしまうという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、再遊技高確率状態に制御される契機となる特定表示結果を導出させることができなかったときに、遊技者が損失を被ることがなく、かつ利益を得られることもないスロットマシンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のスロットマシンは、1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
遊技者の操作により前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための導出操作手段と、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲームが付与される再遊技入賞と前記賭数の設定に使用可能な有価価値が付与される小役入賞とを含む入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段が前記再遊技入賞の発生を許容する決定を通常遊技状態よりも高い確率で行う再遊技高確率状態に制御するか否かを決定する再遊技高確率状態決定手段と、
前記再遊技高確率状態決定手段により前記再遊技高確率状態に制御する決定がなされ所定の導出条件を満たす操作方法で前記導出操作手段が操作されたときに、前記再遊技高確率状態に制御する契機となる特定表示結果を導出させる制御を行う特定表示結果導出制御手段と、
前記特定表示結果が導出されたことを契機に前記再遊技高確率状態に制御する再遊技高確率状態制御手段と、
前記再遊技高確率状態決定手段により前記再遊技高確率状態に制御する決定がなされたが前記特定表示結果が導出されなかったときには、該特定表示結果が導出されるまで前記有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能であって前記事前決定手段による前記入賞の発生を許容するか否かの決定を行うことなく前記特定表示結果の導出が許容される特殊ゲームに制御する特殊ゲーム制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示装置の表示結果として特定表示結果が導出されたことを契機に、通常遊技状態よりも再遊技入賞の発生を許容する決定がなされる確率が高まる再遊技高確率状態に制御されるため、再遊技高確率状態に制御される契機を分かりやすくできるうえに、可変表示装置に導出された表示結果に応じて遊技者に対して価値が付与されるというスロットマシン本来の面白みを十分に引き出すことができる。また、再遊技高確率状態に制御する決定がなされたものの特定表示結果を導出させることができなかったときには、該特定表示結果が導出されるまで有価価値を用いることなく特定表示結果を導出させることが可能な特殊ゲームに制御されるので、特定表示結果を揃えられない場合でも遊技者の興趣が減退してしまうことを回避できるとともに、特殊ゲームにおいては事前決定手段により入賞の発生を許容するか否かの決定が行われないようになるため、遊技者がわざと特定表示結果を導出させないように操作することによって利益が得られてしまうことも回避できる。
尚、所定数の賭数とは、少なくとも1以上の賭数であって、2以上の賭数が設定されることや最大賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。
また、特定表示結果は、遊技価値に加えて有価価値が付与されるものであっても良い。
また、特殊ゲーム制御手段は、前記再遊技高確率状態に制御する決定がなされ前記特定表示結果が導出されなかったときに、前記可変表示装置の表示結果として前記特殊ゲームに制御する契機となる特殊表示結果を導出させるとともに、該特殊表示結果が導出されたことを条件に前記特殊ゲームに制御するものであっても良いし、前記再遊技高確率状態に制御する決定がなされ前記特定表示結果が導出されなかったことを条件に前記特殊ゲームに制御するものであっても良い。すなわち特殊ゲームに制御する契機となる特殊表示結果を備えていても備えていなくても良い。
また、上記では、前記特殊ゲームにおいて前記入賞の発生を許容するか否かの決定が行われない構成としているが、前記特殊ゲームにおいて前記入賞の発生を許容するか否かの決定を行うが、当該特殊ゲームにおいて前記事前決定手段の決定を無効化する無効化手段を備える構成としても良く、この場合でも、遊技者がわざと特定表示結果を導出させないように操作することによって利益が得られてしまうことも回避できる。
また、上記では、事前決定手段と再遊技高確率状態決定手段とを別個に備えているが、前記事前決定手段が前記再遊技状態決定手段を含んでいても良い。すなわち事前決定手段が前記再遊技高確率状態に制御するか否かを決定するようにしても良い。
本発明の請求項2に記載のスロットマシンは、請求項1に記載のスロットマシンであって、
前記再遊技高確率状態に制御する決定がなされたが前記所定の導出条件を満たす操作方法で前記導出操作手段が操作されなかったときには、前記可変表示装置の表示結果として前記特殊ゲームに制御する契機となる特殊表示結果を導出させる制御を行う特殊表示結果導出制御手段を備え、
前記再遊技高確率状態決定手段による前記再遊技高確率状態に制御する決定は、前記特定表示結果の導出及び前記特殊表示結果の導出を許容する決定であることを特徴としている。
この特徴によれば、再遊技高確率状態に制御する決定がなされ特定表示結果が導出されなかったときに、可変表示装置の表示結果として特殊表示結果が導出されるので、特殊ゲームに制御されることを分かりやすくできるとともに、特定表示結果の導出及び特殊表示結果の導出の両方が同一の決定により許容されるため、該決定に関する制御を簡素化できる。
本発明の請求項3に記載のスロットマシンは、請求項1または2に記載のスロットマシンであって、
前記特定表示結果導出制御手段は、前記特定表示結果として前記有価価値の付与を伴わない表示結果を導出させる制御を行うことを特徴としている。
この特徴によれば、特定表示結果が導出されても有価価値が付与されることがなく、特定表示結果の導出によって有価価値の付与率に影響しないので、射幸性が高まってしまうことを防止できる。
本発明の請求項4に記載のスロットマシンは、請求項1〜3のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記事前決定手段は、前記有価価値とは異なる遊技価値の付与を伴う特別入賞の発生を許容するか否かを決定するとともに、
前記特別入賞が発生したことを契機に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、
前記再遊技高確率状態制御手段は、前記特別遊技状態の終了から所定数のゲームが実行されたときにも、前記再遊技高確率状態に制御することを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示装置の表示結果として特定表示結果が導出されたとき以外にも、特別遊技状態の終了から所定数のゲームが実行されたときに再遊技高確率状態に制御される場合があるため、長期にわたって再遊技高確率状態に対する遊技者の期待感を持たせることができる。
尚、遊技者にとって有利な特別遊技状態とは、例えば、通常に比較して入賞が発生する確率の高い遊技状態や入賞が発生することにより通常よりも多くの有価価値が付与される遊技状態等が該当する。
本発明の請求項5に記載のスロットマシンは、請求項1〜4のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記再遊技高確率状態制御手段は、前記事前決定手段により前記再遊技入賞の発生を許容する決定がなされる確率の異なる複数種類の再遊技高確率状態のいずれかに制御することを特徴とする。
この特徴によれば、再遊技高確率状態の種類に応じて再遊技入賞の発生を許容する決定がなされる確率、すなわち有価価値の減少量が抑制される度合いが変化するため、興趣を高めることができる。
本発明のスロットマシンは、請求項1〜5のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記再遊技高確率状態制御手段は、継続ゲーム数の異なる複数種類の再遊技高確率状態に制御することを特徴とする。
この特徴によれば、再遊技高確率状態の種類に応じて継続ゲーム数、すなわち有価価値の減少量が抑制されるゲーム数が変化するため、興趣を高めることができる。
本発明のスロットマシンは、請求項1〜5のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記再遊技高確率状態に制御されている状態において該再遊技高確率状態を終了させるか否かを決定する再遊技終了決定手段を備え、
前記再遊技高確率状態制御手段は、前記再遊技終了決定手段により終了が決定される確率の異なる複数種類の再遊技高確率状態に制御することを特徴とする。
この特徴によれば、再遊技高確率状態の種類に応じて継続率が変化することで、有価価値の減少量が抑制されるゲーム数が変化するため、興趣を高めることができる。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、図1に示すように、本実施例のスロットマシン1には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄がスロットマシン1の前面に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ34L、34C、34R(図2参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
また、本実施例のスロットマシン1には、メダルが投入可能なメダル投入部4、クレジットを用いて賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6、または1枚BETスイッチ5を操作すれば良い。所定数の賭数が設定されると、設定された賭数に応じて入賞ラインL1〜L7(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では賭数として最大賭数である3が設定された時点でゲームが開始可能な状態となる。尚、所定数の賭数とは、少なくとも1以上の賭数であれば良い。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に予め定められた図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴9(図1参照)から払い出されるようになっている。
図2は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図2に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90が設けられており、遊技制御基板40によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御される。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rが接続されているとともに、メダル投入部4から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ31、メダル払出穴9から払い出されるメダルを検出する払出センサ33、リール2L、2C、2Rの基準位置を検出するリールセンサ35が接続されており、これら接続されたスイッチ、センサの検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したリールモータ34L、34C、34Rが接続されているとともに、メダル払出穴9よりメダルを払い出すためのホッパーモータ32が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、所定の手順で演算を行うCPU、CPUの制御プログラムや各種データテーブル等を格納するROM、必要なデータの書き込み及び読み出しを行うRAMを備えるメイン制御部41、遊技制御基板40に接続されたスイッチ、センサから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路42、ホッパーモータ32、リールモータ34L、34C、34Rの駆動制御を行うモータ回路43等、が搭載されており、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続されたスイッチ、センサの検出信号を受けて、ゲームの進行に応じた各種の制御を行う。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面に配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールランプ55が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様のCPU、ROM、RAMを備えるサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の駆動制御を行う液晶駆動回路92、演出効果LED52の駆動制御を行うランプ駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94等、が搭載されており、サブ制御部91は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行う。
図3は、各リール2L、2C、2Rの図柄配列を示す図であり、各リール2L、2C、2Rには「1」〜「21」の各図柄番号に対応して、「黒7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「リプレイ」の図柄が21個配列されている。
本実施例では、図4に示すように、通常遊技状態、後述するリプレイタイム(以下RTともいう)及び後述するBBゲームにおいて「チェリー−any−any」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、2枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、6枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、8枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。本実施例では、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を小役入賞ともいう。
また、通常遊技状態及び後述するRTにおいて「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを行うことが可能なリプレイゲーム(再ゲーム)が付与されるリプレイ(再遊技)入賞が発生する。
また、後述するBBゲームにおいて「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、9枚のメダルが払い出されるとともに、後述するRBの発生契機となるJacIn入賞が発生する。また、後述するRBゲームにおいて「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、15枚のメダルが払い出されるJac入賞が発生する。
また、通常遊技状態及び後述するRTにおいて有効化されたいずれかの入賞ライン上に「BAR−BAR−BAR」の組合せが揃った場合には、1枚のメダルが払い出されるとともに、前述したJac入賞が高確率で発生するRBゲームからなるレギュラーボーナス(以下、RBと称す)、すなわち通常遊技状態よりも多くのメダルの獲得が期待できる遊技状態の発生契機となるRB入賞が発生する。
また、通常遊技状態及び後述するRTにおいて有効化されたいずれかの入賞ライン上に「黒7−黒7−黒7」または「白7−白7−白7」の組合せが揃った場合には、15枚のメダルが払い出されるとともに、前述した小役入賞及びJacIn入賞が高確率で発生するBBゲーム及びJacIn入賞の発生に伴うRBからなるビッグボーナス(以下BBと称す)、すなわち通常遊技状態よりも多くのメダルの獲得が期待できる遊技状態の発生契機となるBB入賞が発生する。
また、通常遊技状態において有効化された入賞ライン上に、「リプレイ−リプレイ−BAR」の図柄の組合せが揃った場合には、通常遊技状態よりもリプレイ入賞の発生確率が高まり、他の入賞の発生確率は変動しないリプレイタイム(RT)が発生する。尚、「リプレイ−リプレイ−BAR」の図柄の組合せが揃ったことに対する対価はRTのみであり、メダルの付与は伴わない。
また、「リプレイ−リプレイ−BAR」の図柄の組合せが揃った場合だけでなく、BBまたはRBの終了後、当該BBまたはRB終了時に選択された発動待ちゲーム数(RT中のゲームは除く)が実行されたことを契機としてもRTが発生する。尚、本実施例では、発動待ちゲーム数にRT中のゲーム数を含まない構成としているが、RT中のゲーム数を発動待ちゲーム数に含めるようにしても良い。
これらRTのうち、「リプレイ−リプレイ−BAR」の図柄の組合せが揃ったことを契機として発生するRTは、規定ゲーム数(本実施例では50、100、150、200G)のゲームが実行されるかBBフラグまたはRBフラグが当選したことを契機に終了するRTであり、RT1またはRT2と呼ぶこととする。
尚、RT1は、規定ゲーム数が50または100GのRTであり、RT2は、規定ゲーム数が150または200のRT、すなわちRT1よりも継続ゲーム数の多いRTであり、更には、RT1よりもリプレイ入賞の発生確率が高いRTである。また、BB及びRBの終了後、発動待ちゲーム数が実行されたことを契機として発生するRTは、BBフラグまたはRBフラグが当選するまで継続するRTであり、RT3と呼ぶこととする。また、RT3は、リプレイ入賞の発生確率がRTと同一のRTである。
本実施例では、通常遊技状態及びRTにおいてRB入賞の発生を契機として前述したRBを発生させる制御、通常遊技状態及びRTにおいてBB入賞の発生を契機として前述したBBを発生させる制御、及び通常遊技状態において「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが入賞ラインに揃ったこと、またはBB及びRBの終了後、発動待ちゲーム数が実行されたことを契機としてRTを発生させる制御がメイン制御部41により行われる。
本実施例では、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41が、乱数抽選により入賞の発生を許容するか否かを決定するための内部抽選処理を毎ゲーム実行するとともに、この内部抽選処理においていずれかの入賞の発生が許容されたときに、その旨を示す内部当選フラグを設定する(以下フラグの当選ともいう)。
内部当選フラグは、図4に示すように、各入賞に対応して定められており、内部抽選処理により各々対応する内部当選フラグが当選したことを条件に対応する入賞図柄の組合せが入賞ラインに揃うことが許容される。すなわち内部当選フラグが当選したことを条件に対応する入賞の発生が許容されることとなる。
図4に示すように、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、JacIn入賞、Jac入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、JacInフラグ、Jacフラグ)が当選し、かつ各リール2L、2C、2Rの停止条件(ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出、自動停止時間の経過)が成立したタイミングが入賞図柄の組合せを構成する図柄の引込範囲内(停止条件が成立したタイミングで表示されている図柄を除き最大4図柄)であれば有効化された入賞ラインに揃う。
また、BB入賞、RB入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ(BBフラグ、RBフラグ)が当選し、かつ他の内部当選フラグが当選していないことを条件に、各リール2L、2C、2Rの停止条件が成立したタイミングが入賞図柄の組合せを構成する図柄の引込範囲内であれば有効化された入賞ラインに揃う。
また、これら内部当選フラグのうち、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、Jacフラグ、JacInフラグは、当該内部当選フラグが当選したゲームにおいてのみ有効とされており、当該内部当選フラグにより許容された入賞が発生したか否かに関わらずそのゲームの終了後にクリアされる。これに対してBBフラグまたはRBフラグは、これら内部当選フラグにより許容されたBB入賞またはRB入賞が発生しないときに次ゲームに持ち越すことが可能とされており、それ以降のゲームにおいてBB入賞またはRB入賞が発生することでクリアされる。また、BBフラグまたはRBフラグが持ち越されている状態においては、内部抽選処理によるBBフラグ及びRBフラグの抽選を行わないようになっている。尚、BBフラグまたはRBフラグが当選したゲームをBBフラグまたはRBフラグの成立ゲームとも呼び、BBフラグまたはRBフラグが当選した後、これらBBフラグまたはRBフラグが持ち越されている状態をBBフラグまたはRBフラグの成立状態とも呼ぶ。
本実施例では、メイン制御部41が、前述した内部抽選処理の実行後、いずれの内部当選フラグも当選していない場合に、乱数抽選によりRT1またはRT2を発生させるか否かを決定するRT抽選処理を実行するとともに、このRT抽選処理においてRT1またはRT2の発生が決定されたときに、その旨を示すRT当選フラグ1またはRT当選フラグ2を設定する(以下、RT1の当選またはRT2の当選ともいう)。
「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せは、RT抽選処理によりRT1またはRT2が当選し、かつ各リール2L、2C、2Rの停止条件(ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出、自動停止時間の経過)が成立したタイミングが「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを構成する図柄の引込範囲内であれば有効化された入賞ラインに揃う。すなわちRT1またはRT2の当選により「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ラインに導出させることが許容される。
また、RT1及びRT2の当選は、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが有効化された入賞ラインに揃うまで次ゲームに持ち越される。尚、これらRT1またはRT2が当選したゲームをRT1またはRT2の成立ゲームとも呼び、RT1またはRT2が当選してから、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが有効化された入賞ラインに揃うまでの状態をRT1またはRT2の成立状態とも呼ぶ。
また、RT1及びRT2の成立状態において、各リール2L、2C、2Rの停止条件が成立したタイミングが「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを構成する図柄の引込範囲内でない場合、すなわち「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを揃えられない場合には、リプレイ入賞の組合せが有効化された入賞ラインに揃い、リプレイゲームが付与される。
これにより、RT1及びRT2の当選後、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが入賞ラインに揃うまでの状態において、メダルを用いることなく「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを揃えることが許容される特殊な状態(以下特殊ゲームともいう)に制御される。
メイン制御部41は、前述した内部抽選処理及びRT抽選処理の実行後、内部抽選処理の結果及びRT抽選処理の結果に応じて当該ゲームにおいて適用されるリール制御テーブルを選択するためのリール制御振分処理を行う。リール制御テーブルとは、各リール2L、2C、2Rの停止条件が成立したときにメイン制御部41が行うリール停止処理の制御パターンを定めたテーブルであり、具体的には、各リール2L、2C、2Rの停止条件の成立タイミング毎に引込図柄数が定められている。本実施例では、図5に示すように、テーブル番号01〜08のリール制御テーブルが適用される。
これらリール制御テーブルのうち、テーブル番号01のリール制御テーブルは、「チェリー−any−any」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、チェリーフラグ当選時に選択される。また、テーブル番号02のリール制御テーブルは、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、スイカフラグ当選時に選択される。また、テーブル番号03のリール制御テーブルは、「ベル−ベル−ベル」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、ベルフラグ当選時に選択される。
また、テーブル番号04のリール制御テーブルは、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、通常遊技状態及びRTにおいてはリプレイフラグ当選時に選択され、BBゲームにおいてはRBへ移行する契機となるJacIn入賞の発生を許容するJacInフラグの当選時に選択され、RB中においては、Jac入賞の発生を許容するJacフラグの当選時に選択される。
また、テーブル番号05のリール制御テーブルは、「BAR−BAR−BAR」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、RBフラグの成立状態において選択される。また、テーブル番号06のリール制御テーブルは、「黒7−黒7−黒7」「白7−白7−白7」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、BBフラグの成立状態において選択される。
また、テーブル番号07のリール制御テーブルは、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むとともに、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せをいずれの入賞ラインにも引き込めないときに、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、RT1またはRT2の成立状態において選択される。
また、テーブル番号08のリール制御テーブルは、いずれの入賞図柄の組合せ及び「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せをいずれの入賞ラインにも引き込まないパターンを定めたテーブルであり、いずれの内部当選フラグも当選していないときに選択される。
本実施例では、図3に示すように、左・中・右リールの「リプレイ」図柄は、いずれも引込範囲内となる間隔で配置されているのに対して、右リールの「BAR」図柄は、引込範囲を越える間隔で配置されており、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが揃うためには、右リールの「BAR」図柄の引込範囲内となるタイミングで右リールの停止条件を成立させる必要がある。
このため、テーブル番号07のリール制御テーブルには、左−中−右の順番でリール2L、2C、2Rが停止した場合において、左・中リールの「リプレイ」図柄が揃った入賞ラインに右リールの「BAR」図柄を引き込めるとき、すなわち右リールの「BAR」図柄が左・中リールの「リプレイ」図柄が揃った入賞ラインの引込範囲内となるタイミングで右リールの停止条件が成立したときには、当該入賞ラインに右リールの「BAR」図柄を引き込み、左・中リールの「リプレイ」図柄が揃った入賞ラインに右リールの「BAR」図柄を引き込めないとき、すなわち右リールの「BAR」図柄が左・中リールの「リプレイ」図柄が揃った入賞ラインの引込範囲外となるタイミングで右リールの停止条件が成立したときには、当該入賞ラインに右リールの「リプレイ」図柄を引き込むパターンが定められている。尚、ここでは左−中−右の順番で停止した際のパターンについて説明しているが、その他の順番で停止した場合でも、右リールの「BAR」図柄が左・中リールの「リプレイ」図柄が揃う入賞ラインの引込範囲内となるタイミングで右リールの停止条件が成立することで当該入賞ラインに「BAR」図柄を引き込み、右リールの「BAR」図柄が左・中リールの「リプレイ」図柄が揃う入賞ラインの引込範囲外となるタイミングで右リールの停止条件が成立することで当該入賞ラインに「リプレイ」図柄を引き込むパターンが定められている。
これにより、テーブル番号07のリール制御テーブルが選択された場合には、右リールの「BAR」図柄が左・中リールの「リプレイ」図柄が揃う入賞ラインの引込範囲内となるタイミングで右リールの停止操作が行われると、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが有効な入賞ラインに揃うようになり、右リールの「BAR」図柄が左・中リールの「リプレイ」図柄が揃う入賞ラインの引込範囲外となるタイミングで右リールの停止操作が行われると、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃うようになる。
次に、本実施例における遊技制御基板40のメイン制御部41がゲームの進行に伴い実行する各種制御内容を、図6のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行する。具体的には、各種装置の接続、及び作動状況、等の確認を行い、電源断前の遊技状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う(Sa1)。
次いで、BET処理(Sa2)、内部抽選処理(Sa3)、RT抽選処理(Sa4)、リール制御振分処理(Sa5)、リール回転処理(Sa6)、リール停止処理(Sa7)、入賞判定処理(Sa8)、払出処理(Sa9)、遊技状態更新処理(Sa10)を繰返し実行するループ処理に移行する。
Sa2のステップにおけるBET処理では、メダルやクレジットを受付可能な状態で待機し、メダルやクレジットの受付に応じて賭数を設定し、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で賭数を確定する処理を実行する。また、前回のゲームでリプレイ入賞が発生した場合には、前回のゲームと同じ賭数を設定する。
Sa3のステップにおける内部抽選処理では、Sa2のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲームスタートに伴い取得した乱数値と各入賞の当選確率を定めた内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定し、その結果に応じて内部当選フラグを設定する処理を実行する。
Sa4のステップにおけるRT抽選処理では、乱数抽選によってRT1またはRT2を発生させるか否かを決定し、その結果に応じてRT当選フラグを設定する処理を実行する。
Sa5のステップにおけるリール制御振分処理では、内部当選フラグ及びRTの当選を確認し、内部当選フラグ及びRTの当選状況に応じたリール制御テーブルを選択する処理を実行する。
Sa6のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理を実行する。このリール回転処理においては、全てのリール2L、2C、2Rが定速回転した時点でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効とする。
Sa7のステップにおけるリール停止処理では、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるか、リール2L、2C、2Rが定速回転した時点から遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されることなく自動停止時間が経過したこと、すなわち各リール2L、2C、2Rの停止条件が成立したことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。このリール停止処理では、Sa5のステップにおいて選択したリール制御テーブルに基づいてリール2L、2C、2Rを停止させる制御を行う。
Sa8のステップにおける入賞判定処理では、Sa7のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止されたと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sa9のステップにおける払出処理では、Sa8のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sa10のステップにおける遊技状態更新処理では、Sa3のステップにおいて当選した内部当選フラグのクリアまたは持越を行うフラグ更新処理、通常遊技状態からBB・RB、BB・RBから通常遊技状態への移行処理、通常遊技状態からRT、RTから通常遊技状態またはBB・RBへの移行等を行うためのリプレイタイム処理、等を行う。
図7は、Sa3の内部抽選処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
内部抽選処理では、まず、図示しない乱数発生回路からスタートスイッチ7の検出に伴ってサンプリングされた乱数値を取得する(Sb1)。そして、RT当選フラグ1またはRT当選フラグ2がセットされているか否かに基づいてRTが当選しているか否かを確認し(Sb2)、RTが当選していれば抽選を行わず処理を終了する。
また、Sb2のステップにおいてRTが当選していなければ、当該ゲームがBBゲームであるか否かを確認し(Sb3)、BBゲームであれば、BBゲームにおいて対象となる内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、JacInフラグ)の当選確率が定められたBB用テーブル(図示略)を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb4)。
また、Sb3のステップにおいて当該ゲームがBBゲームでない場合には、当該ゲームがRBゲームであるか否かを確認し(Sb5)、RBゲームであれば、RBゲームにおいて対象となる内部当選フラグ(Jacフラグ)の当選確率が定められたRB用テーブル(図示略)を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb6)。
また、Sb5のステップにおいて当該ゲームがRBゲームでない場合には、BBフラグまたはRBフラグの持越(当選)中であるか否かを確認し(Sb7)、BBフラグまたはRBフラグの持越中であれば、通常遊技状態において対象となる内部当選フラグ(BBフラグ、RBフラグ、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ)のうち、BBフラグ及びRBフラグを除く内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、これら内部当選フラグの当選確率が後述する通常テーブルと同一に定められた当選中テーブル(図示略)を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb8)。
また、Sb7のステップにおいてBBフラグまたはRBフラグの持越中でない場合には、RT中である旨を示すRT中フラグ1〜3のいずれかがセットされているか否かに基づいてRT中か否かを確認し(Sb9)、RT中であれば、当該RTがRT1か否かを確認する(Sb10)。
そして当該RTがRT1であれば、図8に示すように、通常遊技状態において対象となる内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、リプレイフラグの当選確率が後述する通常テーブルよりも高く定められ、リプレイフラグ以外の内部当選フラグの当選確率が後述する通常テーブルと同一に定められたRTテーブル1を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb11)。
また、Sb10のステップにおいてRT1でなければ、すなわち当該RTがRT2またはRT3であれば、図8に示すように、通常遊技状態において対象となる内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、リプレイフラグの当選確率が前述したRTテーブル1よりも更に高く定められ、リプレイフラグ以外の内部当選フラグの当選確率が後述する通常テーブルと同一に定められたRTテーブル2を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb12)。
また、Sb9のステップにおいてRT中でない場合には、通常遊技状態において対象となる内部当選フラグの当選確率が定められた通常テーブルを当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb13)。
次いで、Sb1のステップにおいて取得した乱数値と、セットされた内部当選確率テーブルとを比較し(Sb14)、この比較結果に基づいて当選した内部当選フラグがあるか否かを確認し、当選していればその内部当選フラグを設定する(Sb15)。
このように内部抽選処理では、RTに制御されている場合に、リプレイフラグの当選確率が通常テーブルよりも高く定められたRTテーブル1または2が内部当選確率テーブルとして適用されるようになっており、結果としてRT中におけるリプレイ入賞の発生確率が高まるようになっている。
また、RTの当選中、すなわち前述した特殊ゲームに制御されている状態においては、入賞の発生を許容するか否かを決定するための抽選を行わず処理を終了するようになっている。
図9は、Sa4のステップにおけるRT抽選処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
RT抽選処理では、まず、通常遊技状態であるか否かを確認し(Sc1)、通常遊技状態の場合、すなわちBB中、RB中、RT中ではない場合には、いずれかの内部当選フラグが当選しているか否かを確認する(Sc2)。
そして、いずれの内部当選フラグも当選していない場合、すなわちハズレの場合には、RTの当選を示すRT当選フラグがセットされているか否かに基づいてRTが当選しているか否かを確認し(Sc3)、RTが当選していない場合には、メイン制御部41が備える乱数カウンタより乱数値を取得し、取得した乱数値とRT1及びRT2の当選確率が定められたRT抽選テーブルとを比較し、その比較結果に基づいてRT1またはRT2を発生させるか否かを決定するRT抽選を実行する(Sc4)。
次いで、Sc4のステップのRT抽選においてRT1に当選したか否かを確認し(Sc5)、RT1に当選していればRT1の当選を示すRT当選フラグ1をセットする(Sc6)。また、Sc4のステップにおいてRT1に当選していなければ、RT2に当選したか否かを確認し(Sc7)、RT2に当選していればRT2の当選を示すRT当選フラグ2をセットする(Sc8)。
図10は、Sa5のステップにおけるリール制御振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
リール制御振分処理では、まず、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、JacInフラグ、Jacフラグのいずれかが当選しているか否かを確認し(Sd1)、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、JacInフラグ、Jacフラグのいずれかが当選している場合には、当選した内部当選フラグに応じてテーブル番号01〜04のリール制御テーブルのうち対応するリール制御テーブルを選択する(Sd2)。
また、Sd1のステップにおいてチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、JacInフラグ、Jacフラグのいずれも当選していない場合には、BBフラグまたはRBフラグが当選しているか否か、すなわちBBフラグまたはRBフラグの成立状態か否かを確認し(Sd3)、BBフラグまたはRBフラグが当選している場合には、BBフラグが当選しているか、RBフラグが当選しているかに応じて、テーブル番号05、06のリール制御テーブルのうち対応するリール制御テーブルを選択する(Sd4)。
また、Sd3のステップにおいて、BBフラグ、RBフラグのいずれも当選していない場合には、RT1またはRT2が当選しているか否か、すなわちRT1またはRT2の成立状態か否かを確認し(Sd5)、RT1またはRT2が当選している場合には、テーブル番号07のリール制御テーブル、すなわち「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを揃えることが可能であり、かつ「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが揃わないときに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃うリール制御テーブルを選択する(Sd6)。
また、Sd5のステップにおいて、RT1またはRT2が当選していない場合には、テーブル番号08のリール制御テーブルを選択する(Sd9)。
図11は、Sa10のステップの遊技状態更新処理の中で実行されるリプレイタイム処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
リプレイタイム処理では、まず、BB中か否かを確認し(Se1)、BB中であれば、当該ゲームでBBが終了するか否か、すなわち次ゲームから通常遊技状態に移行するか否かを確認する(Se2)。そして、当該ゲームでBBが終了する場合には、予め定められた異なる複数のゲーム数から発動待ちゲーム数を選択し(Se3)、選択した発動待ちゲーム数をセットする(Se4)。
また、Se1のステップにおいてBB中でなければ、RB中か否かを確認し(Se5)、RB中であれば、当該ゲームでRBが終了するか否か、すなわち次ゲームから通常遊技状態に移行するか否かを確認する(Se6)。そして、当該ゲームでRBが終了する場合には、予め定められた異なる複数のゲーム数から、発動待ちゲーム数を選択し(Se3)、選択した発動待ちゲーム数をセットする(Se4)。
また、Se5のステップにおいてRB中でなければ、RT中フラグ1〜3がセットされているか否かに基づいてRT中か否かを確認し(Se7)、RT中であれば、当該RTがRT1またはRT2であるか否か、すなわちセットされているRT中フラグがRT1中を示すRT中フラグ1またはRT2中を示すRT中フラグ2であるか否かを確認し(Se8)、当該RTがRT1またはRT2の場合には、当該RTの残りゲーム数を示す残りRTゲーム数から1を減算し(Se9)、残りRTゲーム数が0か否か、すなわち規定ゲーム数のRTが実行されたか否かを確認する(Se10)。そして、残りRTゲーム数が0の場合には、RT中フラグをクリアしてRTを終了させる(Se12)。また、Se10のステップにおいて残りRTゲーム数が残存する場合には、BBフラグまたはRBフラグが当選したか否かを確認し(Se11)、BBフラグまたはRBフラグが当選している場合にも、RT中フラグをクリアしてRTを終了させる(Se12)。また、Se8のステップにおいて、当該RTがRT1またはRT2ではない場合、すなわちRT3の場合には、BBフラグまたはRBフラグが当選しているか否かのみを確認し(Se11)、BBフラグまたはRBフラグが当選している場合には、RT中フラグをクリアしてRTを終了させる(Se12)。
また、Se7のステップにおいてRT中でなければ、すなわち通常遊技状態であれば、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せがいずれかの入賞ラインに揃ったか否かを確認し(Se13)、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが入賞ラインに揃っていれば、RT1が当選しているか、すなわちRT1の当選に基づき「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが入賞ラインに揃ったか否かを確認し(Se14)、RT1が当選していればRT中フラグ1をセットし(Se15)、50Gまたは100Gのうち一方のゲーム数を選択し(Se16)、選択したゲーム数を残りRTゲーム数としてセットし(Se19)、RT当選フラグをクリアする(Se20)。すなわち通常遊技状態からRT1へ遊技状態を移行させる。
また、Se14のステップにおいてRT1が当選していない場合、すなわちRT2の当選に基づき「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが入賞ラインに揃った場合には、RT中フラグ2をセットし(Se17)、150Gまたは200Gのうち一方のゲーム数を選択し(Se18)、選択したゲーム数を残りRTゲーム数としてセットし(Se19)、RT当選フラグをクリアする(Se20)。すなわち通常遊技状態からRT2へ遊技状態を移行させる。
また、Se13のステップにおいて「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが入賞ラインに揃っていなければ、発動待ちゲーム数を1減算するとともに(Se21)、発動待ちゲーム数が0か否か、すなわちBBまたはRBの終了後に選択された発動待ちゲーム数が実行されたか否かを確認し(Se22)、発動待ちゲーム数が0であればRT3中を示すRT中フラグ3をセットする(Se23)。すなわち通常遊技状態からRT3へ遊技状態を移行させる。
以上説明したように、本実施例におけるスロットマシン1では、リール2L、2C、2Rの表示結果として有効な入賞ラインに「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが揃ったことを契機に、リプレイ入賞の発生確率が高まるリプレイタイム(RT)が発生するため、RTの発生契機を分かりやすくできるうえに、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて遊技者に対して価値が付与されるというスロットマシン本来の面白みを十分に引き出すことができる。
また、本実施例では、RTに制御されることでリプレイ入賞の発生確率が高まり、メダルの減少量を抑えつつゲームを行いながらリプレイ入賞以外の入賞、すなわちBB入賞やRB入賞、小役入賞を発生させることが可能となるため、射幸性を過度に高めることなく興趣を高めることができる。
また、本実施例では、RT1またはRT2が当選し、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ラインに揃えることが許容されたものの、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを引き込めないタイミング(右リールの「BAR」図柄の引込範囲外となるなるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が行われたとき、すなわち「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ライン揃えることができなかったときには、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが入賞ラインに揃うまで、メダルを用いることなく「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを揃えることが許容される特殊ゲームに制御されるので、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ラインに揃えることができなかった場合でも遊技者の興趣が減退してしまうことを回避できる。更に、特殊ゲームに制御されている状態においては、内部抽選処理により入賞の発生を許容するか否かの抽選が行われないようになるため、遊技者がわざと「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ライン揃えないようにストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することによって利益が得られてしまうことも回避できる。
尚、本実施例では、特殊ゲームに制御されている状態において内部抽選処理による入賞の発生を許容するか否かの抽選が行われないようになっているが、例えば、特殊ゲームに制御されている状態においても内部抽選処理による入賞の発生を許容するか否かの抽選を行うが、特殊ゲームに制御されている状態において当選した内部当選フラグを無効に扱うようにしても良く、この場合でも、遊技者がわざと「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ライン揃えないようにストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することによって利益が得られてしまうことを回避できる。
また、本実施例では、RT1やRT2の当選後、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが入賞ラインに揃うまで、すなわちRTが発生するまで特殊ゲームに制御されるようになっているが、所定ゲーム数の間のみ特殊ゲームに制御し、それ以降についてはRT1やRT2の当選を無効化するようにしても良く、このようにすることで、RT1またはRT2が当選した後、所定ゲーム数の間に「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを揃えないと、RTを発生させることができなくなってしまうので、無駄に「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを揃えない状態を維持し、スロットマシンの稼働率を低下させようとする行為を防止できる。
また、本実施例では、RTに制御するか否かを、内部抽選処理とは異なるRT抽選処理にて決定しているが、内部抽選処理やリール制御振分処理において決定するようにしても良い。すなわちRTに制御される契機となる入賞の発生を許容する内部当選フラグが当選することでRTに制御することを決定したり、リール制御振分処理においてRTに制御される契機となる図柄の組合せを揃えることが可能なリール制御テーブルが選択されることでRTに制御することを決定したりするようにしても良く、これによりRT抽選処理を省略できるため、メイン制御部41の制御を簡略化することができる。
また、本実施例では、RT1またはRT2の成立ゲームにおいて「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ラインに揃えることができなかったときに、リプレイ入賞の組合せが入賞ラインに揃うように制御しているが、例えば、特殊ゲームに制御する契機となる特殊表示結果として「リプレイ−リプレイ−ベル」の組合せを適用するとともに、RT1またはRT2の成立ゲームにおいて「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ラインに揃えることができなかったときに「リプレイ−リプレイ−ベル」の組合せが入賞ラインに揃うように制御し、「リプレイ−リプレイ−ベル」の組合せが入賞ラインに揃ったことを契機に特殊ゲームに制御するようにしても良く、これにより特殊ゲームに制御されることを分かりやすくできる。更に、この場合には、RT1またはRT2の当選により「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せの導出及び「リプレイ−リプレイ−ベル」の組合せの導出の双方が許容されることが好ましく、このようにすれば、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せの導出及び「リプレイ−リプレイ−ベル」の組合せの導出の双方が同一の決定により許容されるため、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せの導出を許容するか否かの決定や「リプレイ−リプレイ−ベル」の組合せの導出を許容するか否かの決定に関する制御を簡素化できる。
また、本実施例では、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが入賞ラインに揃った際に、RTに制御されるもののメダルの付与は伴わないので、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが入賞ラインに揃うことによって射幸性が高まってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが入賞ラインに揃ったとき以外にも、BB及びRBの終了後、当該BB、RBの終了時に選択された発動待ちゲーム数のゲームが実行されたときにもRT3に制御されるため、長期にわたってRTの発生に対する遊技者の期待感を持たせることができる。
また、発動待ちゲーム数は、BBまたはRBの発生契機となるBB入賞またはRB入賞の発生を許容するBBフラグまたはRBフラグのうちいずれか一方の当選確率または双方の合成確率の逆数以上のゲーム数であることが好ましく、このような発動待ちゲーム数とすることで、例えば、BBやRBの終了後、BBフラグまたはRBフラグのうちいずれか一方の当選確率または双方の合成確率の逆数以上のゲームを実行した場合においても、その後メダルの減少量を抑えつつゲームを行いながら、他の入賞を発生させることが可能なRTが発生する可能性があるため、BBやRBが長期間にわたり発生しないときでも興趣が損なわれてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、発動待ちゲーム数が複数のゲーム数から選択されるようになっているが、発動待ちゲーム数として単一のゲーム数を適用するようにしても良い。また、本実施例では、BBまたはRBの終了後、発動待ちゲーム数のゲームを実行することで必ずRTが発生するが、例えば、BBまたはRBの終了後、発動待ちゲーム数のゲームを実行したときに一定の割合でRTが発生するようにしたり、BBまたはRBのうちどちらか一方の終了後、発動待ちゲーム数のゲームを実行したときにRTが発生するようにしても良い。
また、本実施例では、継続ゲーム数の異なる複数種類のRT、すなわちRT1〜RT3に制御されるようになっており、RTの種類に応じて継続ゲーム数、すなわちメダルの減少量が抑制されるゲーム数が変化するため、興趣を高めることができる。
更に、本実施例では、リプレイフラグの当選確率(リプレイ入賞の発生確率)の異なる複数種類のRT、すなわちRT1、RT2(RT3)に制御されるようになっており、RTの種類に応じてリプレイ入賞の発生確率、すなわちメダルの減少量が抑制される度合いが変化するため、興趣を高めることができる。
尚、本実施例では、RTの種類に応じて継続ゲーム数が異なるようになっているが、例えば、RTが終了抽選に当選するまで継続する構成とし、RTの種類に応じて終了抽選の当選確率を異ならせるようにしても良く、この場合にはRTの種類に応じてRTの継続率が変化することでメダルの減少量が抑制されるゲーム数が変化するため、興趣を高めることができる。
また、本実施例では、RTに制御される契機となる「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを構成する図柄のうち、目押しを必要とする右リールの図柄として、比較的目立つ「BAR」図柄を適用しているため、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを揃える際にも、変動中の図柄から対象となる図柄を目立たせることができ、これら図柄を容易に認識させることができる。
尚、本実施例では、RTに制御される契機となる図柄の組合せとして、右リールのみ目押しを必要とする「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを適用しているが、全てのリールの目押しを必要とする図柄の組合せを適用しても良い。
また、本実施例では、RTに制御される契機となる「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを揃える際に目押しを必要とする。すなわちストップスイッチ8L、8C、8Rの停止タイミングが導出条件を満たすことでRTに制御される契機となる図柄の組合せが揃うようになっているが、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止タイミング及びリール2L、2C、2Rの停止順の双方が導出条件を満たすことでRTに制御される契機となる図柄の組合せが揃うようにしても良い。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、RTに当選したゲームからRTの発動契機となる「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ラインに揃えられるとともに、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが揃わない場合には、メダルを用いることなく「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを揃えることが許容される特殊ゲームに制御されるようになっているが、例えば、メイン制御部41の制御によりRTに当選した後、一定の期間が経過することで「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ラインに揃えることが可能となり、当該ゲームにおいて「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが揃わない場合に特殊ゲームに制御されるようにしても良い。詳しくは、RTに当選した後に予め定められたゲーム数が実行されるまでの期間や、RTに当選した後に行われる抽選に当選するまでの期間が経過することで「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ラインに揃えることが可能となるようにしても良い。
また、この場合には、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ラインに揃えることが可能となるまでの期間にサブ制御部91が通常よりも高い割合で演出を実行するようにしても良く、このようにすれば、演出が頻出することに伴いRTの発生に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
更に、RT1が当選したときよりもRT2が当選したときの方が、長い期間にわたり「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せが入賞ラインに揃わないように制御することが好ましく、このようにすれば、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを入賞ラインに揃えることが可能となるまでの期間、すなわち演出が高い割合で行われる期間が長いほど、RT2、すなわちRT1よりも有利なRT2に当選している可能性が高まるのでRT2に制御されることに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、前記実施例では遊技者にとって有利な特別遊技状態としてBBやRBを適用しているが、入賞を発生させるための導出条件を満たすリールの停止操作方法が報知されるアシストタイム(AT)、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)等の遊技状態を適用するようにしても良い。
また、前記実施例では、有価価値としてメダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、有価価値としてパチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシン、更には可変表示装置が画像にて表示される画像式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これら遊技機の種別が限定されるものではない。
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1は、1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン1であって、遊技者の操作により前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値(メダル)を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲーム(リプレイゲーム)が付与される再遊技入賞(リプレイ入賞)と前記賭数の設定に使用可能な有価価値が付与される小役入賞とを含む入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段{メイン制御部41(内部抽選処理)}と、前記事前決定手段が前記再遊技入賞の発生を許容する決定を通常遊技状態よりも高い確率で行う再遊技高確率状態{リプレイタイム(RT)}に制御するか否かを決定する再遊技高確率状態決定手段{メイン制御部41(RT抽選処理)}と、前記再遊技高確率状態決定手段により前記再遊技高確率状態に制御する決定(RT1、RT2の当選)がなされ所定の導出条件(「BAR」図柄の引込範囲のタイミングで右リールを停止させること)を満たす操作方法で前記導出操作手段が操作されたときに、前記再遊技高確率状態に制御する契機となる特定表示結果(「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せ)を導出させる制御を行う特定表示結果導出制御手段{メイン制御部41(リール停止処理においてテーブル番号07のリール制御テーブルに基づきリールを停止させる処理)}と、前記特定表示結果が導出されたことを契機に前記再遊技高確率状態に制御する再遊技高確率状態制御手段{メイン制御部41(リプレイタイム処理においてRT中フラグをセットする処理)}と、前記再遊技高確率状態決定手段により前記再遊技高確率状態に制御する決定がなされたが前記特定表示結果が導出されなかったときには、該特定表示結果が導出されるまで前記有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能であって前記事前決定手段による前記入賞の発生を許容するか否かの決定を行うことなく前記特定表示結果の導出が許容される特殊ゲームに制御する特殊ゲーム制御手段{メイン制御部41(RT1またはRT2の当選後、リプレイタイム処理においてRT当選フラグをクリアせずに持ち越す処理、「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せを揃えられない場合にリプレイ入賞の組合せを引き込む処理)}と、を備える。
本発明の請求項2は、前記再遊技高確率状態(RT)に制御する決定(RT1、RT2の当選)がなされたが前記所定の導出条件(「BAR」図柄の引込範囲のタイミングで右リールを停止させること)を満たす操作方法で前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されなかったときには、前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果として前記特殊ゲームに制御する契機となる特殊表示結果(「リプレイ−リプレイ−ベル」の組合せ)を導出させる制御を行う特殊表示結果導出制御手段{メイン制御部41)}を備え、前記再遊技高確率状態決定手段{メイン制御部41(RT抽選処理)}による前記再遊技高確率状態に制御する決定は、前記特定表示結果(「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せ)の導出及び前記特殊表示結果の導出を許容する決定である。
本発明の請求項3は、前記特定表示結果導出制御手段{メイン制御部41(リール停止処理においてテーブル番号07のリール制御テーブルに基づきリールを停止させる処理)}は、前記特定表示結果として前記有価価値(メダル)の付与を伴わない表示結果(「リプレイ−リプレイ−BAR」の組合せ)を導出させる制御を行う。
本発明の請求項4は、前記事前決定手段{メイン制御部41(内部抽選処理)}は、前記有価価値(メダル)とは異なる遊技価値の付与を伴う特別入賞(BB入賞、RB入賞)の発生を許容するか否かを決定するとともに、前記特別入賞が発生したことを契機に遊技者にとって有利な特別遊技状態(BB、RB)を発生させる特別遊技状態発生手段{メイン制御部41(遊技状態更新処理においてBB入賞時またはRB入賞時に遊技状態をBB、RBに移行させる処理)}を備え、前記再遊技高確率状態制御手段{メイン制御部41(リプレイタイム処理においてRT中フラグをセットする処理)}は、前記特別遊技状態の終了から所定数(発動待ちゲーム数)のゲームが実行されたときにも、前記再遊技高確率状態(RT)に制御する。
本発明の請求項5は、前記再遊技高確率状態制御手段{メイン制御部41(リプレイタイム処理においてRT中フラグをセットする処理)}は、前記事前決定手段{メイン制御部41(内部抽選処理)}により前記再遊技入賞(リプレイ入賞)の発生を許容する決定がなされる確率(リプレイフラグの当選確率)の異なる複数種類の再遊技高確率状態{RT1、RT2(RT3)}のいずれかに制御する。
本発明は、前記再遊技高確率状態制御手段{メイン制御部41(リプレイタイム処理においてRT中フラグをセットする処理)}は、継続ゲーム数の異なる複数種類の再遊技高確率状態(RT1〜RT3)に制御する。
本発明は、前記再遊技高確率状態(RT)に制御されている状態において該再遊技高確率状態を終了させるか否かを決定する再遊技終了決定手段(終了抽選)を備え、前記再遊技高確率状態制御手段{メイン制御部41(リプレイタイム処理においてRT中フラグをセットする処理)}は、前記再遊技終了決定手段により終了が決定される確率の異なる複数種類の再遊技高確率状態に制御する。
本発明が適用された実施例のスロットマシンの正面図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 リールの図柄配列を示す図である。 入賞図柄の組合せ等を示す図である。 リール制御テーブルに定められた制御内容を示す図である。 メイン制御部がゲームの進行に伴い実行する制御内容を示すフローチャートである。 図6に示すの内部抽選処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 内部当選確率テーブル別の当選確率を示す図である。 図6に示すRT抽選処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 図6に示すリール制御振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 図6に示す遊技状態更新処理の中で実行されるリプレイタイム処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1 スロットマシン
2L、2C、2R リール
8L、8C、8R ストップスイッチ
41 メイン制御部
91 サブ制御部

Claims (5)

  1. 1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
    遊技者の操作により前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための導出操作手段と、
    前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲームが付与される再遊技入賞と前記賭数の設定に使用可能な有価価値が付与される小役入賞とを含む入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段が前記再遊技入賞の発生を許容する決定を通常遊技状態よりも高い確率で行う再遊技高確率状態に制御するか否かを決定する再遊技高確率状態決定手段と、
    前記再遊技高確率状態決定手段により前記再遊技高確率状態に制御する決定がなされ所定の導出条件を満たす操作方法で前記導出操作手段が操作されたときに、前記再遊技高確率状態に制御する契機となる特定表示結果を導出させる制御を行う特定表示結果導出制御手段と、
    前記特定表示結果が導出されたことを契機に前記再遊技高確率状態に制御する再遊技高確率状態制御手段と、
    前記再遊技高確率状態決定手段により前記再遊技高確率状態に制御する決定がなされたが前記特定表示結果が導出されなかったときには、該特定表示結果が導出されるまで前記有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能であって前記事前決定手段による前記入賞の発生を許容するか否かの決定を行うことなく前記特定表示結果の導出が許容される特殊ゲームに制御する特殊ゲーム制御手段と、
    を備えることを特徴とするスロットマシン。
  2. 前記再遊技高確率状態に制御する決定がなされたが前記所定の導出条件を満たす操作方法で前記導出操作手段が操作されなかったときには、前記可変表示装置の表示結果として前記特殊ゲームに制御する契機となる特殊表示結果を導出させる制御を行う特殊表示結果導出制御手段を備え、
    前記再遊技高確率状態決定手段による前記再遊技高確率状態に制御する決定は、前記特定表示結果の導出及び前記特殊表示結果の導出を許容する決定である請求項1に記載のスロットマシン。
  3. 前記特定表示結果導出制御手段は、前記特定表示結果として前記有価価値の付与を伴わない表示結果を導出させる制御を行う請求項1または2に記載のスロットマシン。
  4. 前記事前決定手段は、前記有価価値とは異なる遊技価値の付与を伴う特別入賞の発生を許容するか否かを決定するとともに、
    前記特別入賞が発生したことを契機に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、
    前記再遊技高確率状態制御手段は、前記特別遊技状態の終了から所定数のゲームが実行されたときにも、前記再遊技高確率状態に制御する請求項1〜3のいずれかに記載のスロットマシン。
  5. 前記再遊技高確率状態制御手段は、前記事前決定手段により前記再遊技入賞の発生を許容する決定がなされる確率の異なる複数種類の再遊技高確率状態のいずれかに制御する請求項1〜4のいずれかに記載のスロットマシン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007175413A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Samii Kk スロットマシン
JP2008061997A (ja) * 2006-09-08 2008-03-21 Oizumi Corp 遊技機
JP2012081299A (ja) * 2011-12-16 2012-04-26 Olympia:Kk 遊技機

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