JP2005228968A - 電界効果型トランジスタ、これを用いた画像表示装置及び半導体装置 - Google Patents

電界効果型トランジスタ、これを用いた画像表示装置及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
有機FETにおいて、簡易に閾値電圧を制御することができる電界効果型トランジスタを提供すること。
【課題手段】
本発明の電界効果型トランジスタは、ソース電極3と、ドレイン電極4と、ソース電極3とドレイン電極4と間のチャネル層となる有機半導体層2と、有機半導体層2に電界を加えるように配置されたゲート電極1と、有機半導体層2とゲート電極1との間に形成されたゲート絶縁膜5とを備え、ゲート絶縁膜5と有機半導体層2との間に閾値制御層7が形成され、閾値制御層7によってゲート電圧の閾値が制御される。
本発明によれば、ゲート絶縁膜5と有機半導体層2との間に、閾値電圧を制御する閾値制御層7が形成されているので、閾値制御層7によってゲート電圧の閾値を制御することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電界効果型トランジスタ(以下、FETと呼ぶ)に関し、特に有機半導体材料を含む有機FETの構造及び製造方法に関する。さらに有機FETを用いて作製された半導体装置や表示装置に関する。
近年、有機電界効果型トランジスタ(有機FET)は、プラスチック回路、とりわけディスプレイのアクティブ素子及び携帯用コンピュータのキーデバイスとなることが期待されている。
特に、有機FETの製造方法は、従来のシリコン半導体の製造方法より簡便になることが期待されている。これは、シリコン半導体の形成に必要となる化学気相成長装置(CVD)のような高額な装置が、有機電界効果型トランジスタの製造方法においては、必要でなくなる可能性があるからである。
また、有機電界効果型トランジスタの製造方法においては、プロセス温度が、従来のシリコン半導体プロセス温度に比べて、低温化でき、基板選択の幅を広げることができる。特にプラスチック基板にも有機電界効果型トランジスタを形成することが可能になり、フレキシブルな基板、湾曲した基板上にも有機電界効果型トランジスタを形成できる。さらに、基板についても、PET(ポリエチレンテレフタレート)のような安価な基板を使用できるようになる。このように、有機FETは、従来のFETに対して、多くの利点を備えている。
図8に、従来の電界効果型トランジスタ(FET)の概略構成の断面図を示す。電界効果型トランジスタ(FET)は、一般に、図8に示すように、基板56上に、ゲート電極51、ゲート絶縁膜55が形成され、ゲート絶縁膜55の上に半導体層52が形成され、さらに、半導体層52の両側に、ソース電極53とドレイン電極54が形成されてなる。
ゲート電極51に印加する電圧を変えることで、スイッチング動作が行われる。すなわちゲート電圧を変化させることにより、ゲート絶縁膜55と半導体層52の界面近傍の半導体層52中の電荷量を過剰、あるいは不足にして、ソース電極53/半導体層52/ドレイン電極54間に流れるドレイン電流を変えて、スイッチングを行う。
また、有機FETの製造方法が、特許文献1に記載されている。ここでは、ゲート絶縁層表面の接触角を制御することで、比較的高移動度を有する有機薄膜トランジスタを実現している。具体的には、フッ素ポリマーをデッィプ法によって、ゲート絶縁膜上に形成して、高移動度の有機薄膜トランジスタを実現している。
また、非特許文献1は、垂直配向膜の一種であるオクタデシルトリクロロシランを塗布したゲート絶縁膜表面上に2層のペンタセン蒸着膜を形成して、高性能の有機TFTを得ることを開示している。この場合、TFT特性評価には、ドレイン電圧が−80V、ゲート電圧が−100Vに用いられており、実際のデバイスへの応用は難しい。
特開2001−94107号公報 Y-Y.Lin, D.J.Gundlach, S.F.Nelson, and T.N.Jackson, IEEE Electron Devices Letters, Vol.18,No.12 P.P. 606-608(1997)
有機FETは、ゲート絶縁膜表面に沿った方向にチャネル層を形成し、ソース電極からドレイン電極にキャリアを運ぶことで、トランジスタ動作を制御する。有機FETを用いたデバイスを設計する際に、トランジスタのオン/オフの閾値電圧を制御(調節)できれば便利である。
従来のシリコンを使ったトランジスタでは、その製造工程の中にイオン注入工程があり、この工程でのイオン注入量によって、シリコン中の不純物濃度を制御することで、任意に、閾値電圧を制御することができる。しかし、有機FETでは、一般に、その製造工程の中にイオン注入工程がないため、有機半導体層に含まれる不純物濃度を制御することにより、その閾値電圧を制御することは困難である。
本発明は、係る事情を考慮してなされたものであり、有機FETにおいて、簡易に閾値電圧を制御することができる電界効果型トランジスタを提供するものである。
本発明の電界効果型トランジスタは、ソース電極と、ドレイン電極と、ソース電極とドレイン電極と間のチャネル層となる有機半導体層と、有機半導体層に電界を加えるように配置されたゲート電極と、有機半導体層とゲート電極との間に形成されたゲート絶縁膜とを備え、ゲート絶縁膜と有機半導体層との間に閾値制御層が形成され、閾値制御層によってゲート電圧の閾値が制御される。
本発明によれば、ゲート絶縁膜と有機半導体層との間に閾値制御層が形成されいるので、閾値制御層によってゲート電圧の閾値を制御することができる。
本発明の電界効果型トランジスタは、ソース電極と、ドレイン電極と、ソース電極とドレイン電極と間のチャネル層となる有機半導体層と、有機半導体層に電界を加えるように配置されたゲート電極と、有機半導体層とゲート電極との間に形成されたゲート絶縁膜とを備え、ゲート絶縁膜と有機半導体層との間に閾値制御層が形成され、閾値制御層によってゲート電圧の閾値が制御される。
具体的には、本発明の電界効果型トランジスタは、例えば、基板上に、ゲート電極と、ゲート絶縁膜と、閾値制御層と、有機半導体層とをこの順で積層し、有機半導体層がチャネル層となるようにソース電極とドレイン電極を形成してなり、閾値制御層によってゲート電圧の閾値が制御される。
さらに具体的には、本発明の第1の形態に係る電界効果型トランジスタ(ボトムコンタクト型)は、例えば、図1に示すように、基板上6に、ゲート電極1と、ゲート絶縁膜5と、閾値制御層7と、有機半導体層2とをこの順で積層し、有機半導体層2がチャネル層となるように、ゲート絶縁膜5上にソース電極とドレイン電極3、4を形成してなる。また、本発明の第2の形態に係る電界効果型トランジスタ(トップコンタクト型)は、例えば、図2に示すように、基板上6に、ゲート電極1と、ゲート絶縁膜5と、閾値制御層7と、有機半導体層2とをこの順で積層し、有機半導体層2がチャネル層となるように、有機半導体層2上にソース電極とドレイン電極3、4を形成してなる。
以下、本発明の電界効果型トランジスタの各構成要素について詳しく説明する。
<基板>
基板には、ガラス基板、プラスチック基板、又はシリコン基板等が使用できる。好ましくは、一連の製造工程の実施によっても、寸法変化が少ない基板がよい。また、完成したデバイスにフレキシビリティを与えるためには、折り曲げ可能なものがより好ましい。例えば、PES基板、ポリイミド基板、又はPET基板等が使用できる。
<ゲート電極>
ゲート電極は、金、白金、アルミニウム、ニッケル、銅、若しくはチタンなどの金属、n型半導体、又はp型半導体などを用いて形成することができる。ゲート電極の材料に半導体を用いる場合、あらかじめ不純物をドーピングしたものを用いてゲート電極を形成してもよく、ゲート電極を形成した後に、不純物のドーピングを行ってもよい。
<ゲート絶縁膜>
ゲート絶縁膜は、ゲート電極からチャネル層への漏れ電流が小さくなるように、膜厚は薄く、その誘電率は高い方が好ましい。チャネル層にゲートの電界を効果的に伝えることができるからである。
ゲート絶縁膜には、SiO2膜、又はSiN膜などの無機絶縁膜などが使用できる。また、スピンオングラス膜(SOG)も使用できる。また、有機半導体層を使用するので、ゲート絶縁膜も有機物を用いて形成することが好ましい。また、有機物からなるゲート絶縁膜は、ポリビニルフェノール、ノボラック樹脂、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、又はポリイミドなどを用いて形成することができる。これらの有機物で、元来ポリマー骨格にOH基を有さないポリマーの場合、OH基を有するモノマーとの共重合体を使うことは有効である。例えば、スチレンとヒドロキシスチレンの共重合体、又はアクリル酸とメタアクリレートとの共重合体を用いることが可能である。
<ソース電極及びドレイン電極>
ソース電極、及びドレイン電極は、有機半導体層とオーミック接触できる材料で形成することが好ましい。しかし、ショットキー接触になってしまう材料であってもその障壁が低いものであれば使用することができる。具体的には、ソース電極、及びドレイン電極は、金、白金、アルミニウム、ニッケル、銅、若しくはチタンなどの金属、又はPEDOT、若しくはポリアニリンなどの有機導電材料などを用いて形成することができる。また、好ましくは、有機半導体層にキャリア注入しやすくするために、電極の仕事関数と有機半導体材料のフェルミ準位が近いものがより好ましい。
<有機半導体層>
チャネル層となる有機半導体層には、さまざまな有機材料を使うことができる。
nチャネルトランジスタ用の材料としては、フラーレン(C60),ピリジン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、キノリン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、ベンゾフェナンスロリン類及びその誘導体によるラダーポリマー、シアノ−ポリフェニレンビニレンなどの高分子、フッ素化無金属フタロシアニン、フッ素化金属フタロシアニン類及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体(PTCDA、PTCDIなど)、ナフタレン誘導体(NTCDA、NTCDIなど)、並びにバソキュプロイン及びその誘導体などの低分子が挙げられる。
pチャネルトランジスタ用の材料として、チオフェン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、フェニレン−ビニレン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、フルオレン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、ベンゾフラン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、チエニレン−ビニレン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、トリフェニルアミンなどの芳香族第3級アミン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、カルバゾール及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、ビニルカルバゾール及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、ピロール及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、アセチレン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、イソチアナフェン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、ヘプタジエン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマーなどの高分子、無金属フタロシアニン、金属フタロシアニン類及びそれらの誘導体、ジアミン類、フェニルジアミン類及びそれらの誘導体、ペンタセンなどのアセン類及びその誘導体、ポルフィリン、テトラメチルポルフィリン、テトラフェニルポルフィリン、テトラベンズポルフィリン、モノアゾテトラベンズポルフィリン、ジアゾテトラベンズポルフィン、トリアゾテトラベンズポルフィリン、オクタエチルポルフィリン、オクタアルキルチオポルフィラジン、オクタアルキルアミノポルフィラジン、ヘミポルフィラジン、クロロフィル等の無金属ポルフィリンや金属ポルフィリン及びそれらの誘導体、シアニン色素、メロシアニン色素、スクアリリウム色素、キナクリドン色素、アゾ色素、アントラキノン、ベンゾキノン、ナフトキノン等のキノン系色素などの低分子が挙げられる。
金属フタロシアニンや金属ポルフィリンの中心金属としては、マグネシウム、亜鉛、銅、銀、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、スズ、白金、鉛などの金属、金属酸化物、及び金属ハロゲン化物が挙げられる。
半導体層としては、上記の材料が、単体でも用いられるが、上記材料が適当なバインダ材料に分散混合されたものを用いることも可能である。また、適当な高分子の主鎖中や側鎖に、上記の低分子を組み込んだ材料などが用いられる。前記のバインダ材料あるいは主鎖となる高分子としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、変性エーテル型ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、セルロース樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂など及びこれらの共重合体、並びにポリビニルカルバゾールやポリシランなどの光導電ポリマーなどが挙げられる。
<閾値制御層>
本発明において、最も重要なのは閾値制御層である。閾値制御層は、単分子層であっても、分子の集合体であっても、原子層であってもよい。何れの場合も、閾値制御層は、閾値制御の機能を発揮する。また、分子が配向して、電子求引性または電子供与性の官能基が、有機半導体層と接していることが好ましい。この場合、閾値制御層が有機半導体層に及ぼす影響が大きくなるからである。
ゲート電圧の閾値、すなわち、閾値電圧の制御は、例えば、閾値制御層を形成するのに用いる材料、閾値制御層の厚さ、又は閾値制御層を形成する分子若しくは原子の密度などを変化させることによって行う。
閾値制御層は、電子供与性又は電子吸引性の材料などからなる。閾値制御層が電子供与性の材料からなる場合、閾値制御層は、有機半導体層に電子を供与し、有機半導体層に負の電荷を与える。有機半導体層に負の電荷を与えると、有機半導体層中には、pチャネルが形成されにくくなり、nチャネルが形成されやすくなる。従って、pチャネル電界効果型トランジスタでは、電子供与性の材料からなる閾値制御層を設けると、pチャネルを形成するのに、通常よりも大きな負の電位をゲート電極に印加することが必要となり、閾値電圧が負の方向にシフトする。また、一方、nチャネル電界効果型トランジスタでは、電子供与性の材料からなる閾値制御層を設けると、nチャネルを形成するのに、通常よりも小さな正の電位をゲート電極に印加すれば足りるようになり、閾値電圧が負の方向にシフトする。
また、閾値制御層が電子吸引性の材料からなる場合、閾値制御層は、有機半導体層から電子を吸引し、有機半導体層に正の電荷を与える。有機半導体層に正の電荷を与えると、有機半導体層中には、pチャネルが形成されやすくなり、nチャネルが形成されにくくなる。従って、pチャネル電界効果型トランジスタでは、電子吸引性の材料からなる閾値制御層を設けると、pチャネルを形成するのに、通常よりも小さな負の電位をゲート電極に印加すれば足りるようになり、閾値電圧が正の方向にシフトする。また、一方、nチャネル電界効果型トランジスタでは、電子吸引性の材料からなる閾値制御層を設けると、nチャネルを形成するのに、通常よりも大きな正の電位をゲート電極に印加することが必要となり、閾値電圧が正の方向にシフトする。
電子供与性の材料は、具体的には、ジメチルアミノ基、モノメチルアミノ基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基(メチルチオ基、若しくはエチルチオ基など)、ヒドロキシ基、又はアルコキシ基などの電子供与性を有する官能基を含む材料である。そして、この官能基は、ベンゼン環、ナフタレン環、飽和炭化水素、又は不飽和炭化水素などにつながる。
また、電子求引性の材料は、具体的には、カルボキシル基、アセチル基、アルコキシカルボニル基(エトキシカルボニル基など)、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、若しくは臭素原子など)、ホルミル基、エステル類、ケトン類、又はアルデヒド基などの電子求引性を有する官能基を含む材料である。そして、この官能基は、ベンゼン環、ナフタレン環、飽和炭化水素、又は不飽和炭化水素などにつながる。
閾値制御層は、例えば、シランカップリング剤を用いて形成することができる。本発明で用いるシランカップリング剤は、例えば、その一端に、カップリング反応を引き起こす官能基を備え、その他端に、電子供与性又は電子供与性の官能基を備える。両者は、ベンゼン環、ナフタレン環、飽和炭化水素、又は不飽和炭化水素などで結合される。すなわち、閾値制御層は、電子供与性又は電子吸引性の官能基を有する有機シラン化合物などによって形成される。カップリング反応を引き起こす官能基は、カップリング反応によりゲート絶縁膜に結合し、これにより、電子供与性又は電子供与性の官能基が有機半導体層の方向を向くので、電子供与性又は電子供与性の官能基は、効果的に有機半導体層に作用し、トランジスタの閾値電圧が制御される。また、閾値電圧の制御は、例えば、ゲート絶縁膜表面を被覆するシランカップリング剤の密度を変えることによって行う。
カップリング反応を引き起こす官能基として、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシシリル基、ジエトキシシリル基、モノメトキシシリル基、モノエトキシシリル基、クロルシリル基、ジメチルアミノシリル基、モノメチルアミノシリル基、トリメチルアミノシリル基、アミノシリル基、又はシラザン系などを用いることができる。カップリング反応を引き起こす官能基は、反応の相手となる基材に応じて選択することができる。
SiO2膜、又はSiN膜などの無機絶縁膜を使用する場合、ゲート絶縁膜表面のOH基と反応を引き起こすため、反応活性の高い官能基であるクロルシリル基、ジメチルアミノシリル基、モノメチルアミノシリル基、トリメチルアミノシリル基、アミノシリル基、シラザン系を用いることが好ましい。但し、その他の官能基であっても高温の反応条件で反応させることは可能である。
一方、有機物からなるゲート絶縁膜を使用する場合、反応活性の低い官能基であるトリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシシリル基、ジエトキシシリル基、モノメトキシシリル基、モノエトキシシリル基などを用いることが好ましい。なぜなら、これらの官能基を有するシランカップリング剤は、安定性に優れるからである。
具体的に、以下に例示するシランカップリング剤を用いることができる。
電子供与性の閾値制御層として、テトラエトキシシラン若しくはテトラメトキシシランなどのアルコキシシラン類、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルヂメチルエトキシシラン、N−2(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシラン類、又は3―メルカプトプロピルトリエトキシシランのメルカプト類を用いることが出来る。
一方、電子求引性の閾値制御層としては、アセトキシエチルトリメトキシシラン、アセトキシエチルトリエトキシシラン、若しくはアセトキシメチルトリエトキシシランなどのエステル系のシランカップリング剤、クロロメチルトリエトキシシラン若しくは3−クロロプロピルトリメトキシシランなどの塩素を含むシランカップリング剤、シアノエチルトリメトキシシラン、シアノエチルトリエトキシシラン、若しくはシアノプロピルトリメトキシシラン、シアノプロピルトリエトキシシランなどのシアノ基を含むシランカップリング剤、又はトリエトキシフロオロシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチルトリエトキシシラン、パーフルオロドデシルトリエトキシシラン、若しくはペンタフルオロフェニルトリエトキシシランなどのフッ素を含むシランカップリング剤を用いることが出来る。
また、電子供与性、電子求引性の中間にあるシランカップリング剤についても開示する。このシランカップリング剤を用いて、閾値を調整することができる。その具体例として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン、又はトリメチルシリルジメチルアミンなどを用いることが出来る。
閾値制御層は、ゲート絶縁膜表面に電子求引性または電子供与性の層を形成することによっても、形成することができる。
電子求引性の層として、ゲート絶縁膜をフロロカーボン系のガスを用いてプラズマ処理することで、ゲート絶縁膜表面にフロロカーボンの薄膜を形成させる。より具体的には、CF4、またはCHF3などのフッ素を含むガスをチャンバーに導入し、高周波電界によりガスをプラズマ化し、ゲート絶縁膜表面にフロロカーボン膜を形成する。一方、電子供与性の層として、窒素またはアンモニア系のガスを用いてプラズマ処理することで、ゲート絶縁膜表面に窒素を導入することで、電子供与性の層を形成できる。より、具体的には、N2、またはNH3などの窒素を含むガスをチャンバーに導入し、高周波電界によりガスをプラズマ化し、ゲート絶縁膜表面に窒素を導入する。この方法で窒素を含む電子供与性の層が形成できる。これらの方法で、閾値制御層を形成し、閾値電圧を制御することができる。
<本発明のFETの製造方法>
図1に示した構造を例に採り、本発明のFETの製造方法について説明する。
まず、基板6の上に、アルミニウムなどからなるゲート電極1を形成する。アルミニウム電極は、エッチング法またはリフトオフ法で形成可能である。
次に、ゲート絶縁膜5を、スピンコート法を用いて、ゲート電極1上に形成する。このとき、基板6の上にゲート絶縁膜5が形成されても、問題はない。ゲート絶縁膜5は、前記したようにポリイミド、ポリビニルフェノール、ノボラック樹脂、PMMA、又はPMAAなどのポリマーなどを用いて形成することができる。また、ゲート絶縁膜5には、SiO2、SiN等の無機材料も使用できる。
次に、、ゲート絶縁膜5の上に、エッチング法またはリフトオフ法でソース電極3及びドレイン電極4を形成する。
次に、ゲート絶縁膜5の上に閾値制御層を形成する。その後、有機半導体層2を形成する。シランカップリング剤を用いた閾値制御層の形成方法の処理条件は、用いるシランカップリング剤に依存して変わる。揮発性の高いシランカップリング剤を用いる場合は、原料となるシランカップリング剤を気相で供給することもできる。液体のシランカップリング剤を直接ゲート絶縁膜上に塗布して改質することも可能である。固体のシランカップリング剤を用いる場合、その固体を溶媒に溶解させて、その溶液を直接ゲート絶縁膜上に塗布して改質することも可能である。更に、固体のシランカップリング剤を用いる場合、その固体と被処理基板を同一の反応チャンバーに入れておき、加熱することで、固体が気化して、被処理基板の表面を処理することも可能である。反応条件としては、反応温度が重要であり、反応温度が高い方が、反応が進行しやすい。また、揮発性の高いシランカップリング剤を用いるときは、室温でも反応する。
また、閾値制御層形成前に前処理を行うことも有効である。実際の前処理は、閾値制御層形成前にアッシング処理、UVオゾン処理を行うことが効果的である。これにより、ゲート絶縁膜表面が清浄になり、後のシランカップリング剤処理が容易に起こるようになる。特に、アッシング処理、UVオゾン処理を行うことにより、ゲート絶縁膜表面に水酸基を生成することができ、その水酸基が、シランカップリング剤の反応サイトになる。特に前処理が有効なのは、ゲート絶縁膜にポリスチレン、ポリメチルメタアクリレートのようなOH基を含まないゲート絶縁膜を使用する場合である。なぜなら、これにより、ゲート絶縁膜の前処理によって、ゲート絶縁膜表面にシランカップリング剤の反応サイトを形成することが出来るからである。この反応サイトは、OH基のみならず、表面のダングリングボンドなどの反応活性点からなる。また、前処理とシランカップリング剤処理を連続で行うことも有効である。特に前処理がアッシングの場合、アッシングは真空中で行われるので、アッシング後、ゲート絶縁膜表面を大気に曝すことなく、シランカップリング剤処理を行うことも有効である。
次に、チャネル層としての有機半導体層2を、ソース電極3、ドレイン電極4間に、塗布または蒸着により形成する。
(pチャネルFET、電子供与性の閾値制御層)
ここでは、上記のような製造方法で作成した図1のような構造のpチャネルFETの具体的な特性について説明する。
ここで、FETは、次のような材料を用いて形成した。
(a)基板6:ガラス
(b)ゲート電極1:アルミニウム、膜厚=200nm、
ゲート長(=距離L)=5μm
ゲート幅(チャネル幅)=100μm
(c)ゲート絶縁膜5:ポリビニルフェノール、膜厚100nm、
(d)ソース電極3:下層=チタン50nm、上層=金200nm
(e)ドレイン電極4:下層チタン50nm、上層=金200nm
(f)閾値制御層7:3−アミノプロピルトリメトキシシラン(電子供与性の閾値制御層)
反応条件:100℃60分、シランカップリング剤と基板を同一チャンバー内に保 持
(g)有機半導体層2:ペンタセン、膜厚(T)=50nm
ソース電極3とドレイン電極4との距離L(チャネル長)は5μmとする。ソース電極3とドレイン電極4のそれぞれの幅(チャネル幅)は100μmとする。チャネル幅は、図1では、紙面に垂直な方向のそれぞれの電極の長さである。
また、ソース電極3とドレイン電極4とは、どちらも2層構造の電極として形成する。すなわち、基板6との密着をよくするために、下層にチタンを形成し、その上層に金を形成する。
閾値制御層7は、基板6上にゲート電極1、ゲート絶縁膜5、ソース電極3及びドレイン電極4が形成された基板と室温で固体である3−アミノプロピルトリメトキシシランを反応チャンバーにセットして、反応チャンバーを100℃60分の条件で加熱することにより、ゲート絶縁膜5上に形成する。閾値制御層7は、この条件では、ゲート絶縁膜5全面を被覆する単分子層になる。反応温度は、気化温度以上であれば、反応が進行する。このシランカップリング剤の場合、90℃〜120℃の範囲が好ましい。反応時間については、40分以上であればゲート絶縁膜全面を被覆できる。
有機半導体層2は、基板を室温に保ち、真空度10-4Paで、ペンタセンを蒸着レート1nm/分で蒸着した。有機半導体層の結晶状態は、多結晶であった。
このような構造のFETの各電極に所定の電位を与えることにより、トランジスタとしてのオンオフ動作をさせる。
有機半導体層2とゲート絶縁膜5の界面に形成された閾値制御層7を図3で説明する。
シランカップリング反応により、3−アミノプロピルトリメトキシシランのメトキシ基が外れて、シリル基がゲート絶縁膜5に結合し、ゲート絶縁膜5の表面を覆う。このとき、アミノ基は、有機半導体層2の方向を向き、有機半導体層2と接触している。
このトランジスタの特性を、図4を用いて説明する。ここで、トランジスタは、常時、ソース電極3を接地し、ドレイン電極4(Vd)に−10Vを印加しておくとする。
ゲート電極1に印加するゲート電圧Vgを10Vから−10Vまで変化させたときのドレイン電流(Id)は、図4(a)の11のような特性を示す。ゲート電圧(Vg)−2Vで徐々にドレイン電流が観測され、Vgの変化と共に急激にドレイン電流が増加する。また、図4(b)にドレイン電流の平方根をとり、ゲート電圧に対してのプロットを示す。この図の直線の立ち上がりが閾値電圧として定義できる。このトランジスタの閾値電圧は−4Vであった。また、オンオフ比についても求める。Vg=10V、Id=2pAであり、非常に低いオフ電流が得られている。Vg=−10V、Id=2μAをオン電流とし、ゲート電圧差20Vで規定するオンオフ比は、106となり、非常に良好な値が得られた。
従来例として、ゲート絶縁膜5と有機半導体層2の間に閾値制御層を形成しない場合、そのFETの特性を、図4の12に示す。Vg=8Vで徐々にドレイン電流が観測され、Vgの変化と共に急激にドレイン電流が増加する。また、オンオフ比についても求める。Vg=10V時のドレイン電流をオフ電流とするとId=10pAとなる。また、オン電流は、Vg=−10V、Id=2μAであり、オンオフ比をゲート電圧差20V(Vg=10VとVg=−10V)で規定すると、オンオフ比は2×105となり、閾値制御層を用いないトランジスタと比べて、5倍悪い値になった。また、このトランジスタの閾値電圧は6Vであった。さらに、図4(b)からわかるように、このトランジスタのオフ電流が閾値制御層を用いたトランジスタのオフ電流より大きいために、グラフの傾きが小さくなっている。このことは、トランジスタの移動度が低いこととサブスレショルド係数が大きいことを示し、トランジスタの特性としては好ましくない。
すなわち、本実施例によると、電子供与性の閾値制御層を設けることにより、閾値電圧が負の方向にシフトし、また、オンオフ比が向上した。これらの現象は、次に示す理由により生じたものと思われる。これについて、図7(a)を用いて説明する。
まず、閾値電圧が負の方向にシフトした理由について説明する。閾値制御層7が電子供与性の材料からなるので、閾値制御層7は、有機半導体層2に電子(図7(a)中、「e」で示す。)を供与し、有機半導体層2に負の電荷を与える。有機半導体層2に負の電荷を与えると、有機半導体層2中には、pチャネルが形成されにくくなる。従って、pチャネルを形成するのに、通常よりも大きな負の電位をゲート電極に印加することが必要となり、閾値電圧が負の方向にシフトしたと思われる。
次に、オンオフ比が向上した理由、特にオフ電流が小さくなった理由について説明する。ペンタセンからなる有機半導体層2中には、通常、少量の正孔からなるキャリアが存在し、オフ電流が発生する原因となっていると考えられる。上述の通り、閾値制御層7は、有機半導体層2に電子を供与し、供与された電子は、有機半導体層2中の正孔と結合し、両者とも消滅する。これにより、有機半導体層2中のキャリアが減少し、オフ電流が小さくなったと思われる。
(pチャネルFET、電子求引性の閾値制御層)
ここでは、図1のような構造のpチャネルFETの具体的な特性について説明する。
実施例1に示した基板と同一基板を用い、閾値制御層は異なるものを用いた。
(f)閾値制御層7:3−シアノプロピルトリメトキシシラン(電子求引性の閾値制御層)
反応条件:100℃60分、シランカップリング剤と基板を同一チャンバー内に保 持
(g)有機半導体層2:ペンタセン、膜厚(T)=50nm
有機半導体層2とゲート絶縁膜5の界面に形成された閾値制御層7を図5で説明する。
閾値制御層7は、基板6上に、ゲート電極1、ゲート絶縁膜5、ソース電極3及びドレイン電極4が形成された基板と、室温で固体である3−シアノプロピルトリメトキシシランを反応チャンバーにセットして、反応チャンバーを100℃60分の条件で加熱することにより、ゲート絶縁膜5上に形成する。閾値制御層7は、この条件では、ゲート絶縁膜5全面を被覆する単分子層になる。反応温度は、気化温度以上であれば、反応が進行する。このシランカップリング剤の場合、90℃〜120℃の範囲が好ましい。反応時間については、40分以上であればゲート絶縁膜全面を被覆できる。
このような構造のFETの各電極に所定の電位を与えることにより、トランジスタとしてのオンオフ動作をさせる。
シランカップリング反応により、3−シアノプロピルトリメトキシシランのメトキシ基が外れて、シリル基がゲート絶縁膜5に結合し、ゲート絶縁膜5の表面を覆う。このとき、シアノ基は、有機半導体層2の方向を向き、有機半導体層2と接触している。
このトランジスタの特性を、図4を用いて説明する。ここで、トランジスタは、常時、ソース電極3を接地し、ドレイン電極4(Vd)に−10Vを印加しておくとする。
ゲート電極1に印加するゲート電圧Vgを10Vから−10Vまで変化させたときのドレイン電流(Id)は、図4(a)の13のような特性を示す。ゲート電圧(Vg)11Vで徐々にドレイン電流が増加し、その後、Vgの変化と共に急激にドレイン電流が増加する。また、図4(b)にドレイン電流の平方根をとり、ゲート電圧に対してのプロットを示す。この図の直線の立ち上がりが閾値電圧として定義できる。このトランジスタの閾値電圧は10Vであった。
すなわち、本実施例によると、電子求引性の閾値制御層を設けることにより、閾値電圧が正の方向にシフトした。この現象は、次に示す理由により生じたものと思われる。これについて、図4(a)及び図7(b)を用いて説明する。
図4(a)から明らかなように、閾値制御層が形成されていない場合(図4(a)の符号12を参照)、ゲート電極に電位を与えていないときでも、有機半導体層2には、pチャネルが形成され、ドレイン電流が流れている。閾値制御層7が電子求引性の材料からなるので、閾値制御層7は、有機半導体層2から電子を吸引する。その結果、有機半導体層2中の正孔からなるキャリア(図7(b)中、「h」で示す。)が増加する。これに伴い、ゲート電極に電位を与えていないときのドレイン電流が大きくなる。このドレイン電流を止めるには、閾値制御層が形成されていない場合に必要な正の電位よりも大きな正の電位をゲート電極に印加する必要がある。従って、閾値電圧が正の方向にシフトしたものと思われる。
(nチャネルFET、電子求引性の閾値制御層)
ここでは、図1のような構造のnチャネルFETの具体的な特性について説明する。
実施例1に示した基板と同一基板を用いて、有機半導体層と閾値制御層は異なるものを用いた。
(f)閾値制御層:3−シアノプロピルトリメトキシシラン(電子求引性の閾値制御層)
反応条件:100℃60分、シランカップリング剤と基板を同一チャンバー内に保 持
(g)有機半導体層2:フラーレン(C60)、膜厚(T)=50nm
閾値制御層7は、基板6上にゲート電極1、ゲート絶縁膜5、ソース電極3及びドレイン電極4が形成された基板と室温で固体である3−シアノプロピルトリメトキシシランを反応チャンバーにセットして、反応チャンバーを100℃60分の条件で加熱することにより、ゲート絶縁膜5上に形成する。閾値制御層7は、この条件では、ゲート絶縁膜5全面を被覆する単分子層になる。反応温度は、気化温度以上であれば、反応が進行する。このシランカップリング剤の場合、90℃〜120℃の範囲が好ましい。反応時間については、40分以上であればゲート絶縁膜全面を被覆できる。
有機半導体層2は、基板を室温に保ち、真空度10-4Paで、フラーレン(C60)を蒸着レート0.5nm/分で蒸着した。有機半導体層の結晶状態は、針状結晶であった。
このような構造のFETの各電極に所定の電位を与えることにより、トランジスタとしてのオンオフ動作をさせる。
有機半導体層2とゲート絶縁膜5の界面に形成された閾値制御層7を図5で説明する。
シランカップリング反応により、3−シアノプロピルトリメトキシシランのメトキシ基が外れて、シリル基がゲート絶縁膜5に結合し、ゲート絶縁膜5の表面を覆う。このとき、シアノ基は、有機半導体層2の方向を向き、有機半導体層2と接触している。
このトランジスタの特性を、図6を用いて説明する。ここで、トランジスタは、常時、ソース電極3を接地し、ドレイン電極4(Vd)に10Vを印加しておくとする。
ゲート電極1に印加するゲート電圧Vgを−10Vから10Vまで変化させたときのドレイン電流(Id)は、図6(a)の14のような特性を示す。ゲート電圧(Vg)2Vで徐々にドレイン電流が観測され、Vgの変化と共に急激にドレイン電流が増加する。また、図6(b)にドレイン電流の平方根をとり、ゲート電圧に対してのプロットを示す。この図の直線の立ち上がりが閾値電圧として定義できる。このトランジスタの閾値電圧は3Vであった。また、オンオフ比についても求める。Vg=10V、Id=1pAであり、非常に低いオフ電流が得られている。Vg=−10V、Id=1μAをオン電流とし、ゲート電圧差20Vで規定するオンオフ比は、106となり、非常に良好な値が得られた。
従来例として、ゲート絶縁膜5と有機半導体層2の間に閾値制御層を形成しない場合、そのFETの特性を、図6の15に示す。Vg=−5Vで徐々にドレイン電流が観測され、Vgの変化と共に急激にドレイン電流が増加する。また、オンオフ比についても求める。Vg=−10V時のドレイン電流をオフ電流とするとId=10pAとなる。オンオフ比をゲート電圧差20V(Vg=10VとVg=−10V)で規定して、オンオフ比は2×105となり、閾値制御層を用いたFETに比べても5倍悪い値になっている。また、このトランジスタの閾値電圧は−3Vとなった。さらに、図6(b)からわかるように、このトランジスタのオフ電流が閾値制御層を用いたトランジスタのオフ電流より大きいために、グラフの傾きが小さくなっている。このことは、トランジスタの移動度が低いこととサブスレショルド係数が大きいことを示し、トランジスタの特性としては好ましくない。
すなわち、本実施例によると、電子吸引性の閾値制御層を設けることにより、閾値電圧が正の方向にシフトし、また、オンオフ比が向上した。これらの現象は、次に示す理由により生じたものと思われる。
まず、閾値電圧が負の方向にシフトした理由について説明する。閾値制御層7が電子吸引性の材料からなるので、閾値制御層7は、有機半導体層2から電子を吸引する。その結果、有機半導体層2中の電子からなるキャリアが減少する。有機半導体層2中の電子からなるキャリアが減少すると、nチャネルが形成されにくくなる。従って、nチャネルを形成するのに、通常よりも大きな正の電位をゲート電極に印加することが必要となり、閾値電圧が正の方向にシフトしたと思われる。
次に、オンオフ比が向上した理由、特にオフ電流が小さくなった理由について説明する。フラーレンからなる有機半導体層2中には、通常、少量の電子からなるキャリアが存在し、オフ電流が発生する原因となっていると考えられる。上述の通り、閾値制御層7は、有機半導体層2から電子を吸引する。その結果、有機半導体層2中の電子からなるキャリアが減少し、オフ電流が小さくなったと思われる。
(nチャネルFET、電子供与性の閾値制御層)
ここでは、図1のような構造のnチャネルFETの具体的な特性について説明する。
実施例3に示した基板と同一基板を用いて、閾値制御層は異なるものを用いた。
(f)閾値制御層7:3−アミノプロピルトリメトキシシラン(電子供与性の閾値制御層)
反応条件:100℃60分、シランカップリング剤と基板を同一チャンバー内に保 持
(g)有機半導体層2:フラーレン(C60)、膜厚(T)=50nm
閾値制御層7は、基板6上にゲート電極1、ゲート絶縁膜5、ソース電極3及びドレイン電極4が形成された基板と室温で固体である3−アミノプロピルトリメトキシシランを反応チャンバーにセットして、反応チャンバーを100℃60分の条件で加熱することにより、ゲート絶縁膜5上に形成する。閾値制御層7は、この条件では、ゲート絶縁膜5全面を被覆する単分子層になる。反応温度は、気化温度以上であれば、反応が進行する。このシランカップリング剤の場合、90℃〜120℃の範囲が好ましい。反応時間については、40分以上であればゲート絶縁膜全面を被覆できる。
このような構造のFETの各電極に所定の電位を与えることにより、トランジスタとしてのオンオフ動作をさせる。
有機半導体層2とゲート絶縁膜5の界面に形成された閾値制御層7を図3で説明する。
シランカップリング反応により、3−アミノプロピルトリメトキシシランのメトキシ基が外れて、シリル基がゲート絶縁膜5に結合し、ゲート絶縁膜5の表面を覆う。このとき、アミノ基は、有機半導体層2の方向を向き、有機半導体層2と接触している。
このトランジスタの特性を、図6を用いて説明する。ここで、トランジスタは、常時、ソース電極3を接地し、ドレイン電極4(Vd)に10Vを印加しておくとする。
ゲート電極1に印加するゲート電圧Vgを10Vから−10Vまで変化させたときのドレイン電流(Id)は、図6(a)の16のような特性を示す。ゲート電圧(Vg)−10Vで徐々にドレイン電流が増加し、その後、Vgの変化と共に急激にドレイン電流が増加する。また、図6(b)にドレイン電流の平方根をとり、ゲート電圧に対してのプロットを示す。この図の直線の立ち上がりが閾値電圧として定義できる。このトランジスタの閾値電圧は−9Vであった。
すなわち、本実施例によると、電子供与性の閾値制御層を設けることにより、閾値電圧が負の方向にシフトした。この現象は、次に示す理由により生じたものと思われる。
図6(a)から明らかなように、閾値制御層が形成されていない場合(図6(a)の符号12を参照)であっても、ゲート電極に電位を与えていないときでも、有機半導体層2には、nチャネルが形成され、ドレイン電流が流れている。閾値制御層7が電子供与性の材料からなるので、閾値制御層7は、有機半導体層2に電子を供与する。その結果、有機半導体層2中の電子からなるキャリアが増加する。これに伴い、ゲート電極に電位を与えていないときのドレイン電流が大きくなる。このドレイン電流を止めるには、閾値制御層が形成されていない場合に必要な負の電位よりも大きな負の電位をゲート電極に印加する必要がある。従って、閾値電圧が負の方向にシフトしたものと思われる。
(pチャネルFET、プラズマ処理による電子供与性の閾値制御層)
実施例1に示したものと同様の条件で、ただし、シランカップリング剤を用いずに、有機半導体層2を形成する前に、ゲート絶縁膜5に対してプラズマ処理を施し、ゲート絶縁膜5の上に閾値制御層7を形成する場合について開示する。
(f)閾値制御層7作製条件:
プラズマ処理条件は、
温度:室温
チャンバー真空度:10mtorr
ガス:窒素
ガス流量:20sccm
RFパワー:150W
処理時間:1分
(g)有機半導体層2:ペンタセン、膜厚(T)=50nm
閾値制御層7は、基板6上にゲート電極1、ゲート絶縁膜5、ソース電極3及びドレイン電極4が形成された基板に対して、プラズマ処理を施すことにより形成する。基板をプラズマ反応チャンバーに入れ、窒素ガスを流量20sccmでチャンバーに導入して、チャンバーを5−10mtorrの真空度に保持して、150Wの高周波電界によりガスをプラズマ化し、基板を1分間プラズマ処理する。プラズマ処理後、閾値制御層7は、ゲート絶縁膜5表面に2−3nmの厚みで形成できている。実際には、窒素がポリビニルフェノール表面に注入されて、表面が窒化され、表面にNHx、N(CH3xなどの官能基が形成されて、電子供与性を発現する。
この条件で閾値制御層7を形成した後、ペンタセンからなる有機半導体層2を蒸着で形成して、トランジスタ特性を評価したところ、実施例1に記載の特性と同様の特性が得られた。
(nチャネルFET、プラズマ処理による電子吸引性の閾値制御層)
実施例3に示したものと同様の条件で、ただし、シランカップリング剤を用いずに、有機半導体層2を形成する前に、ゲート絶縁膜5に対してプラズマ処理を施し、ゲート絶縁膜5の上に閾値制御層7を形成する場合について開示する。
(f)閾値制御層7作製条件:
プラズマ処理条件は、
温度:室温
チャンバー真空度:10mtorr
ガス:CHF3
ガス流量:20sccm
RFパワー:150W
処理時間:1分
(g)有機半導体層2:フラーレン(C60)、膜厚(T)=50nm
閾値制御層7は、基板6上にゲート電極1、ゲート絶縁膜5、ソース電極3及びドレイン電極4が形成された基板に対して、プラズマ処理を施すことにより形成する。基板をプラズマ反応チャンバーに入れ、CHF3を流量20sccmでチャンバーに導入して、チャンバーを5−10mtorrの真空度に保持して、150Wの高周波電界によりガスをプラズマ化し、基板を1分間プラズマ処理する。。プラズマ処理後、閾値制御層7は、ゲート絶縁膜5上に2−3nmの厚みで形成できている。実際には、フロロカーボン膜がゲート絶縁膜5上に堆積し、電子求引性を発現する。この条件で閾値制御層7を形成した後、フラーレンからなる有機半導体層2を蒸着で形成して、トランジスタ特性を評価したところ、実施例3に記載の特性と同様の特性が得られた。
図1に示した本発明のFETをスイッチング素子として用いたディスプレイについて説明する。
例えばディスプレイの一例として、フレキシブルな基板上に、本発明のFETをスイッチング素子として用いたトランジスタアレイを形成する。このアレイを構成するFETの一つ一つの部分が、画素として機能する。そして、このトランジスタアレイ上に表示素子としての高分子分散型液晶を形成することによりディスプレイを作成する。
ここで、フレキシブル基板としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のフィルムが適用できる。また、表示素子としては高分子分散型液晶に限定されるものではなく、例えば電気泳動素子や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)素子などが用いられる。高分子分散型液晶層で使用される液晶は、その種類は特に限定されない。例えば、ネマチック液晶、スメクティック液晶、コレステリック液晶などを好適に使用できる。
本発明における高分子分散型液晶層で使用されるポリマーとしては、ポリビニルブチラール、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、アクリルシリコン、塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体、シリコン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、シアノエチル化プルランなどの各種のシアノエチル化合物などの各種ポリマー樹脂類及びこれらの混合物類などを使用できる。本発明のポリマー分散型液晶層の形成方法は特に限定されない。当業者に公知であり、また、当業者に慣用及び/又は常用されている液晶形成方法は全て本発明で使用できる。例えば、カプセル化法、重合相分離法、熱相分離法、溶媒蒸発相分離法などの方法を適宜に使用することができる。
このようにして形成されたディスプレイは、スイッチング素子として本発明のFETを用いているので、従来の有機トランジスタでは、トランジスタのオフ状態(ドレイン電流が小さい)を維持するために、ゲート電極に対して電位を印加しておく必要があったが、本発明のトランジスタをスイッチング素子として用いることで、オフ状態をゲート電極に電圧を印加させなくても保持でき、ディスプレイとしての消費電力を抑制できるという特徴を有する。
ここでは、本発明のFETをスイッチング素子として用いたROMやRAM、ロジック回路について説明する。ROMやRAMなどの記憶素子は、例えば上記トランジスタのドレイン側に強誘電材料からなるキャパシタを付加することにより作成する。有機の強誘電材料としては、例えばフッ化ビニリデン−3フッ化エチレン共重合体を用いることができる。また、キャパシタは、スピンコート法やインクジェット法を用いることにより、トランジスタの部分に薄膜として形成することができる。
さらに、ロジック回路に関しては、本発明のFETをいくつか接続することにより、インバータ回路、AND,OR、NOR,XNOR回路等の基本回路を構成することができ、この基本回路を組み合わせることにより所望のロジック回路を任意に構成することができる。また、相補的なロジック回路を作成する場合、p型のトランジスタ、n型トランジスタの双方を形成することが必要となるが、チャネル層2に適用する有機材料にn型、p型のいずれか一方の材料を用いることにより作成できる。また、チャネル層2に、n型、p型の双方の材料を適用しても、相補的なロジック回路を作成できる。これらのロジック回路は、n型トランジスタ、p型トランジスタの閾値を任意に設定できる効果で、実現できる。
本発明のFETの構造を示す断面図である。 本発明のFETの別の構造を示す断面図である。 本発明の実施例1のゲート絶縁膜と有機半導体層界面の構造を示す断面図である。 本発明の実施例1及び2の電界効果型トランジスタ(pチャネル)のトランジスタの特性を示すグラフである。 本発明の実施例3のゲート絶縁膜と有機半導体層界面の構造を示す断面図である。 本発明の実施例3及び4の電界効果型トランジスタ(nチャネル)のトランジスタの特性を示すグラフである。 本発明の原理の説明図である。 従来のFETの構造を示す断面図である。
符号の説明
1、51 ゲート電極
2、52 有機半導体層
3、53 ソース電極
4、54 ドレイン電極
5、55 ゲート絶縁膜
6、56 基板
7 閾値制御層
11 本発明の実施例1に係るトランジスタ(電子供与性の閾値制御層)の特性
12 従来のトランジスタ(閾値制御層なし)の特性
13 本発明の実施例2に係るトランジスタ(電子求引性の閾値制御層)の特性
14 本発明の実施例3に係るトランジスタ(電子求引性の閾値制御層)の特性
15 従来のトランジスタ(閾値制御層なし)の特性
16 本発明の実施例4に係るトランジスタ(電子供与性の閾値制御層)の特性

Claims (14)

  1. ソース電極と、ドレイン電極と、ソース電極とドレイン電極と間のチャネル層となる有機半導体層と、有機半導体層に電界を加えるように配置されたゲート電極と、有機半導体層とゲート電極との間に形成されたゲート絶縁膜とを備え、ゲート絶縁膜と有機半導体層との間に閾値制御層が形成され、閾値制御層によってゲート電圧の閾値が制御される電界効果型トランジスタ。
  2. 基板上に、ゲート電極と、ゲート絶縁膜と、閾値制御層と、有機半導体層とをこの順で積層し、有機半導体層がチャネル層となるようにソース電極とドレイン電極を形成してなり、閾値制御層によってゲート電圧の閾値が制御される電界効果型トランジスタ。
  3. 閾値制御層は、電子供与性の材料で形成される請求項1又は2に記載の電界効果型トランジスタ。
  4. 電子供与性の材料は、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、ヒドロキシ基、又はアルコキシ基を含む材料である請求項3に記載の電界効果型トランジスタ。
  5. 閾値制御層は、電子吸引性の材料で形成される請求項1又は2に記載の電界効果型トランジスタ。
  6. 電子吸引性の材料は、カルボキシル基、アセチル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、又はホルミル基を含む材料である請求項5に記載の電界効果型トランジスタ。
  7. 閾値制御層は、電子供与性又は電子吸引性の官能基を有する有機シラン化合物によって形成される請求項1又は2に記載の電界効果型トランジスタ。
  8. 閾値制御層は、ゲート絶縁膜をアッシング処理した後に、電子供与性又は電子吸引性の官能基を有する有機シラン化合物によって形成される請求項1又は2に記載の電界効果型トランジスタ。
  9. 閾値制御層は、ゲート絶縁膜をUVオゾン処理した後に、電子供与性又は電子吸引性の官能基を有する有機シラン化合物によって形成される請求項1又は2に記載の電界効果型トランジスタ。
  10. 閾値制御層は、ゲート絶縁膜のプラズマ処理によって形成される請求項1又は2に記載の電界効果型トランジスタ。
  11. プラズマ処理は、フッ素又は窒素を含むガスを用いて行われる請求項10に記載の電界効果型トランジスタ。
  12. ゲート絶縁膜は、有機物薄膜からなる請求項1又は2に記載の電界効果型トランジスタ。
  13. 請求項1〜12の何れか1つに記載された電界効果型トランジスタを、画素のスイッチング素子として用いた画像表示装置。
  14. 請求項1〜12の何れか1つに記載された電界効果型トランジスタを、論理回路のスイッチング素子として用いた半導体装置。
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