JP2005226722A - 走行車両 - Google Patents

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0412Cooling or heating; Control of temperature
    • F16H57/0413Controlled cooling or heating of lubricant; Temperature control therefor

Abstract

【課題】各種油圧装置に供給された作動油をオイルクーラで冷却した後、直接にミッションケースに還流して冷却効果を高める。
【解決手段】エンジン3からの動力を油圧クラッチ式の前後進切換装置と主変速装置に伝達し、さらに副変速装置に伝達して変速後に走行駆動するとともに、旋回用HST69を作動させて操向制御可能とする走行車両において、旋回用HST69の戻り側の作動油をオイルクーラ165を介してミッションケース23に戻す構成とした。
【選択図】図6

Description

本発明は、走行車両の油圧回路の構成に関する。より詳しくは、エンジンからの動力を油圧クラッチ式の前後進切換装置と主変速装置に伝達し、さらに副変速装置に伝達して変速操作を行うとともに、旋回用HSTに伝達して走行制御を行うトラクタの油圧回路におけるドレン油路の構成に関する。
従来から、エンジンからの動力を油圧クラッチ式の前後進切換装置と主変速装置に伝達し、さらに副変速装置に伝達して変速した後に走行装置を駆動するとともに、旋回用HSTに伝達して操向操作を行うトラクタ等の操向車両においては、作動油タンクとなるミッションケースに貯溜されている作動油を各種油圧装置に圧送するための油圧ポンプを備え、該油圧ポンプをエンジンにより駆動するように構成していた。このようなトラクタの油圧回路では、油圧ポンプからの作動油をオイルクーラにより冷却した後に旋回用HSTに供給し、該旋回用HSTの戻り側の作動油を前後進切換装置の油圧クラッチに潤滑のために圧送し、その後ミッションケースに還流するようになっていた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−55161号公報
従来のトラクタにおいては、オイルクーラで冷却した作動油を旋回用HSTに供給し、該旋回用HSTの戻り側の作動油を前後進切換装置の潤滑用に供給していたために、冷却性能が低く、トランスミッションを効率よく冷却できず、その作動油を油圧クラッチに供給していたので、油圧損失が大きく、十分な冷却効果を得ることもできなかった。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、エンジンからの動力を油圧クラッチ式の前後進切換装置と主変速装置に伝達し、さらに副変速装置に伝達して変速後に走行駆動するとともに、旋回用HSTを作動させて操向制御可能とする走行車両において、旋回用HSTの戻り側の作動油をオイルクーラを介してミッションケースに戻す構成としたものである。
請求項2においては、エンジンからの動力を油圧クラッチ式の前後進切換装置と主変速装置に伝達し、さらに副変速装置に伝達して変速後に走行駆動するとともに、旋回用HSTを作動させて操向制御可能とする走行車両において、旋回用HSTの戻り側の作動油をオイルクーラを介して前後進切換装置の油圧クラッチの摩擦板部に供給する構成としたものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、旋回用HSTの戻り側の作動油がオイルクーラを経て、リバーサコントロールバルブなどを介さずに、直接にミッションケースに供給されるので、油圧損失が少なく、冷却効果を高めることができる。また、オイルクーラにより冷却された作動油によって、ミッションケース内を効率よく冷却することができる。
請求項2においては、旋回用HSTの戻り側の作動油がオイルクーラを経て油圧クラッチの摩擦板部分に供給されるため、油圧クラッチが冷却される。よって、油圧クラッチの摩擦特性が安定する。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係るトラクタの全体的な構成を示した斜視図、図2は同じく側面図、図3は駆動伝達経路を示すスケルトン図、図4はクラッチハウジングの側面断面図、図5はミッションケースの側面断面図、図6は油圧回路の構成を示す図、図7は油圧配管構成を示す左側面図、図8は同じく平面図、図9は同じく右側面図、図10は前後進切換装置の側面断面図である。
まず、本発明の一実施例に係る動力伝達機構を採用したクローラトラクタの概略構成について、図1及び図2を用いて説明する。
クローラ式走行装置1の前部上方にエンジン3が配置され、後部上にミッションケース23が配置されている。エンジン3は左右下方のメインフレーム6・6間に固設され、ボンネット4で覆われている。該ボンネット4の後方にはダッシュボード2が設けられており、該ダッシュボード2内にステアリングコラムが設けられ、該ステアリングコラムに支持されたハンドル軸の上端に操向操作を行う丸型のステアリングハンドル7が配置されている。また、該ダッシュボード2には、機体の前後進を切り換えるためのリバーサレバー121が側方から突出するように配設されている。ステアリングハンドル7の後方にはシート8が配設され、該シート8の近傍に主変速レバー122や副変速レバー123やPTO変速レバー124が配設されている。そして、ダッシュボード2とシート8との間の下方にステップ18が配置されて、運転部が構成されている。また、機体後端部には、各種作業機を装着するための三点リンク式の装着装置10が設けられている。
前記クローラ式走行装置1においては、トラックフレーム15の前端部にフロントアクスルケース25が固設され、該フロントアクスルケース25に支持された駆動軸118に駆動スプロケット11が支持されている。一方、トラックフレーム15の後端部にはアイドラ(従動スプロケット)12が回転自在に支持されている。そして、前記駆動スプロケット11とアイドラ12との間においてトラックフレームに転輪13・13・・・が回転自在に支持され、駆動スプロケット11とアイドラ12と転輪13・13・・・の周囲がクローラベルト14で巻回されている。
次に、クローラトラクタの駆動伝達系について、図3乃至図5を用いて説明する。
前記エンジン3の後方にはフライホイールケース21を介して前後進切換装置30や主変速装置50などを収納したクラッチハウジング22が配設され、該クラッチハウジング22の後方に副変速装置70やPTO変速装置40などを収納したミッションケース23が配置され、該ミッションケース23の後面はリアケース24により閉じられている。そして、エンジン3からの動力が、主変速装置50で変速された後に副変速装置70で変速され、駆動スプロケット11に伝達可能とされるとともに、PTO伝達軸42からPTO変速装置40を介してPTO軸動力伝達可能に構成されている。
また、エンジン3の下方には差動装置100を収納したフロントアクスルケース25が配置され、トラックフレーム15の前端部に支持されている。該フロントアクスルケース25の前面には固定容量型の油圧モータ68が付設されており、該油圧モータ68とクラッチハウジング22側面に付設された可変容量型の油圧ポンプ67とからなる旋回用油圧式無段変速装置(以下、旋回用HST)69が構成されている。該旋回用HST69は、油圧ポンプ67の可動斜板が変速アームを介してステアリングハンドル7に連係されて、ステアリングハンドル7の操作量に応じて油圧ポンプ67からの吐出量が調整され、該油圧ポンプ67の吐出量に応じて油圧モータ68の出力軸68aが回転数と回転方向を変更して駆動されるようになっている。そして、該旋回用HST69の出力と前記副変速装置70からの出力とが差動装置100で合成されて、左右の駆動軸118を介して駆動スプロケット11に伝えられ、旋回用HST69の出力が停止状態では直進状態となり、旋回用HST69の出力が左右の駆動軸118に伝えられると旋回するようになっている。こうして、駆動スプロケット11が回転駆動されると、クローラベルト14が回転され、クローラ式走行装置1が駆動するように構成されている。
続いて、動力伝達機構の具体的構成を説明する。
前記エンジン3の出力軸3aは後方に突出され、該出力軸3aにクラッチハウジング22に軸支された主軸31がフライホイール27及びダンパー28を介して連結され、該主軸31上に正転側ギア32と逆転側ギア33が遊嵌されている。該正転側ギア32と主軸31との間には前進用の油圧クラッチ34が、逆転側ギア33と主軸31との間に後進用の油圧クラッチ35がそれぞれ配設されている。この二つの油圧クラッチ34・35は前記リバーサレバー121と連係されたリバーサコントロールバルブ163の切換によって断接されるように構成されており、リバーサレバー121の操作によりリバーサコントロールバルブ163が切り換えられると、前進用の油圧クラッチ34又は後進用の油圧クラッチ35のいずれか一方が接続され、正転側ギア32又は逆転側ギア33のいずれか一方に主軸31から動力が伝達されるようになっている。ただし、リバーサレバー121がニュートラル位置の場合は、主軸31からの動力は正転側ギア32及び逆転側ギア33には伝達されない。
前記正転側ギア32は、主軸31と平行に配設された伝達軸36に固設されたギア37と噛合されるとともに、後方に延出される主軸31に遊転可能に外嵌されたパイプ状の主変速入力軸55に相対回転不能に連結されている。逆転側ギア33は、カウンタ軸に固設されたカウンタギア39に噛合され、該カウンタギア39が伝達軸36に固設されたギア38に噛合されている。こうして、前後進切換装置30が構成され、前進用の油圧クラッチ34が接続されたときには、主軸31からの動力が正転側ギア32を介して主変速入力軸55に伝達されて、主変速軸が正転方向に回転される。逆に、後進用の油圧クラッチ35が接続されたときには、主軸31からの動力が逆転側ギア33からカウンタギア39及びギア38を介して伝達軸36に伝達され、該伝達軸36からギア37及び正転側ギア32を介して主変速入力軸55に動力が伝達されて、主変速入力軸55が逆転方向に回転される。
前記主軸31は機体後方へと延設されており、該主軸31の後端にPTOクラッチ41を介してミッションケース23に支持されたPTO伝達軸42が同心軸上に連結されている。そして、該PTO伝達軸42の後端にPTO入力軸43が同心軸上に相対回転不能に連結され、PTOクラッチ41の出力がPTO伝達軸42を介してPTO入力軸43に伝えられるようになっている。該PTO入力軸43には第一入力ギア44と第二入力ギア45とが固設され、この二つのギア44・45にPTO軸46に遊嵌された第一出力ギア47と第二出力ギア48にそれぞれ噛合されている。PTO軸46はミッションケース23に及びリアケース24に支持され、リアケース24から機体後方に突出されている。
そして、前記第一出力ギア47と前記第二出力ギア48とに挟まれた位置において、PTO軸46にクラッチハブを介してクラッチスライダ49が該PTO軸46に対して相対回転不能かつ軸方向摺動自在に嵌合されている。該クラッチスライダ49は適宜のリンク機構を介して、PTO変速レバー124に連係されている。
さらに、前記第一出力ギア47及び前記第二出力ギア48に、クラッチスライダ49に係合可能な爪部が形成されて、前記PTO変速レバー124を操作することによりクラッチスライダ49が軸方向に摺動して、二つの出力ギア47・48のいずれか一方に係合するように構成されている。こうして、二段階の変速を可能としたPTO変速装置40が構成され、PTO入力軸43の動力がPTO軸46上の出力ギア47・48のうちのいずれか一方の出力ギアに出力されて、該出力ギア47又は出力ギア48から主変速入力軸55の変速後の動力がPTO軸46に出力されるようになっている。
また、前記主変速入力軸55には第一入力ギア51と第二入力ギア52、第三入力ギア53、第四入力ギア54が固設又は形設され、これらの入力ギア51・52・53・54に主変速軸60に遊嵌された第一出力ギア56、第二出力ギア57、第三出力ギア58、第四出力ギア59がそれぞれ噛合されている。そして、第一出力ギア56と第二出力ギア57とに挟まれた位置及び第三出力ギア58と第四出力ギア59とに挟まれた位置において、主変速軸60上にクラッチハブを介してそれぞれクラッチスライダ61・62が該主変速軸60に対して相対回転不能かつ軸方向摺動自在に嵌合されている。クラッチスライダ61・62は適宜のリンク機構を介して主変速レバー122に連係されている。
また、前記第一出力ギア56、第二出力ギア57、第三出力ギア58、第四出力ギア59にはそれぞれクラッチスライダ61・62に係合可能な爪部が形成され、主変速レバー122の操作によりクラッチスライダ61・62が軸方向に摺動して、第一出力ギア56、第二出力ギア57、第三出力ギア58、第四出力ギア59のうち、いずれか一つの出力ギアの爪部と係合するように構成されている。こうして、四段階の変速を可能とした主変速装置50が構成され、主変速入力軸55の動力が主変速軸60上の出力ギア56・57・58・59のうち、いずれか一つの出力ギアに出力されて、該出力ギアより主変速入力軸55の変速後の動力が主変速軸60に出力されるようになっている。
前記主変速軸60の前端にはギア63が固設され、該ギア63にカウンタ軸64のギア65が噛合されている。そして、該ギア65に前記旋回用HST69の油圧ポンプ67の入力軸67aに固設されたギア66が噛合されて、主変速軸60の動力が油圧ポンプ67の入力軸67aに入力されるようになっている。こうして、主変速後回転数に比例して油圧ポンプ67が駆動されるようになっている。
一方、前記主変速軸60の後端部には、ミッションケース23に支持された副変速入力軸74が同心軸上に相対回転不能に連結されている。該副変速入力軸74には第一入力ギア71、第二入力ギア72、第三入力ギア73が固設又は形設され、これらの入力ギア71・72・73に副変速入力軸74と平行に支持された副変速軸75に遊嵌した第一出力ギア76、第二出力ギア77、第三出力ギア78がそれぞれ噛合されている。そして、第一出力ギア76と第二出力ギア77とに挟まれた位置及び第二出力ギア77と第三出力ギア78とに挟まれた位置において、副変速軸75にクラッチハブを介してそれぞれクラッチスライダ79・80が該副変速軸75に対して相対回転不能かつ軸方向摺動自在に嵌合されている。クラッチスライダ79・80は適宜のリンク機構を介して副変速レバー123に連係されている。
また、前記第一出力ギア76、第二出力ギア77、第三出力ギア78にはクラッチスライダ79・80に係合可能な爪部が形成され、副変速レバー123の操作によりクラッチスライダ79・80が軸方向に摺動して、第一出力ギア76、第二出力ギア77、第三出力ギア78のうち、いずれか一つの出力ギアの爪部と係合するように構成されている。こうして、三段階の変速を可能とした副変速装置70が構成され、副変速入力軸74の動力が副変速軸75上の出力ギア76・77・78のうち、いずれか一つの出力ギアに出力されて、該出力ギアより副変速入力軸74の変速後の動力が副変速軸75に出力されるようになっている。
前記副変速軸75の後端にはベベルギア81が固設され、該ベベルギア81に出力軸82に固設されたベベルギア83が噛合されている。そして、該出力軸82にブレーキ装置84が配設されている。
一方、前記副変速軸75の前端にはギア85が固設され、該ギア85に出力軸86に固設されたギア87が噛合されている。該出力軸86はミッションケース23下部に形成された動力取出部23aから機体前方に突出され、ミッションケース23前方に配置されたギアケース90に支持された入力軸91に同心軸上に相対回転不能に連結されている。そして、ギアケース90内において、入力軸91に形設された入力ギア92にカウンタ軸93上のギア94が噛合され、該ギア94に出力軸95に形設された出力ギア96が噛合されている。該出力軸95はギアケース90前面下部から機体前方に突出されて、動力伝達軸97と同心軸上に相対回転不能に連結され、該動力伝達軸97の他端がフロントアクスルケース25から後方に突出された入力軸101に同心軸上で相対回転不能に連結されている。
前記動力伝達軸97を介してミッションケース23の出力軸86に連結された入力軸101の他端には、図3に示すように、フロントアクスルケース25内においてベベルギア102が固設され、該ベベルギア102に左右に配置される遊星歯車機構からなる差動装置100のサンギア軸103に固設されたベベルギア104が噛合されている。なお、図3において略左右対称に構成されるため進行方向右側は省略している。
また、前記フロントアクスルケース25の前面には旋回用HST69の油圧モータ68が付設されており、該油圧モータ68の出力軸68aが後方に延設されてフロントアクスルケース25内に突出されている。該出力軸68aの後端にはベベルギア105が固設され、該ベベルギア105に左右の旋回逆転軸106・106に固設されたベベルギア107・107が噛合されて、左右に逆回転の動力が伝達されるように構成されている。そして、各旋回逆転軸106の他端にギア108が固設され、該ギア108を介してベベルギア107からの回転が左右の遊星歯車機構110に出力されるようになっている。
前記遊星歯車機構110は、サンギア111、プラネタリギア112、キャリア113、出力ギア114などから構成されている。サンギア111は前記サンギア軸103に固設されており、該サンギア111にプラネタリギア112の二つのギア112a・112bのうちの一方のギア112aが噛合され、他方のギア112bが出力軸115に固設された出力ギア114に噛合されている。また、サンギア軸103(出力軸115)の外周上を回転するように、キャリア113がサンギア軸103に遊嵌され、該キャリア113から突設された軸に前記プラネタリギア112が回転自在に支持されている。さらに、該キャリア113にギア116が形設され、該ギア116に前記ベベルギア107を固設する旋回逆転軸106に固設されたギア108が噛合されている。
前記遊星歯車機構110の出力軸115の他側には入力ギア117が固設され、該入力ギア116に駆動軸118の一端に固設された出力ギア119が噛合されている。そして、フロントアクスルケース25から機体左右方向に突出された駆動軸118の先端に、ハブを介して前記駆動スプロケット11が固設されている。
このように構成することにより、エンジン3からの動力は、クラッチハウジングの主変速装置で変速された後、ミッションケース23の副変速装置70と旋回用HST69とを介して、フロントアクスルケース25の差動装置100に入力される。そして、該差動装置100の遊星歯車機構110において、前記ステアリングハンドル7による操作が中立位置を維持している場合には、前記旋回用HST69の油圧モータ68の出力軸68aは回転駆動されないので、該出力軸68aに固設されたベベルギア105は回転せずに固定される。これにより、旋回逆転軸106・106上にそれぞれ固設されたベベルギア107・107及びギア108・108も回転せずに固定されるので、該ギア108・108に噛合するギア116を固設した左右のキャリア113・113にブレーキ作用が発生し、キャリア113・113はサンギア軸103上で回転することなく略固定状態に維持される。よって、サンギア111の回転のみが固定されたキャリア113に回転自在に軸支されるプラネタリギア112と出力ギア114を介して出力軸115に出力されることとなる。つまり、前記ステアリングハンドル7が中立位置を保持している場合には、エンジン3からは副変速装置70を介した出力のみが遊星歯車機構110に入力されるため、左右の出力軸115(駆動スプロケット11・11)が同方向且つ同回転数で回転駆動されて、機体が直進するようになる。
一方、ステアリングハンドル7の左右旋回操作時には、ステアリングハンドル7の操作量に応じて前記旋回用HST69の油圧ポンプ67の吐出量が調整され、これに従って油圧モータ68の出力軸68aが回転駆動される。該出力軸68aの動力はベベルギア105を介して左右の旋回逆転軸106に固設されたベベルギア107・107に出力され、左右の旋回逆転軸106・106が互いに逆回転且つ同回転数で回転駆動される。これにより、旋回逆転軸106・106上のギア108・108に噛合する左右のキャリア113・113が逆回転且つ同回転数でサンギア軸103の外周上を回転され、キャリア113・113と一体となって前記プラネタリアギア112・112もサンギア軸103の外周上を逆回転且つ同回転数で回転される。ここで、前記プラネタリアギア112・112のキャリア113・113に対する回転方向と、該プラネタリアギア112・112のサンギア軸103に対する回転方向が逆方向であれば、出力ギア114・114の回転数が加算され、同方向であれば出力ギア114・114の回転数が減算されて、出力ギア114・114の回転が出力軸115に出力される。つまり、ステアリングハンドル7の左右旋回操作時には、エンジン3からの主変速装置50で変速された後の副変速装置70を介する出力と、旋回用HST69を介する出力とが遊星歯車機構110で合成されるため、左右の出力軸115・115(駆動スプロケット11・11)が回転差をもって回転駆動され、機体が左方向又は右方向に旋回するようになる。
次に、図6乃至図9を用いて、油圧回路について説明する。
トラクタにおいて、潤滑油を兼ねる作動油は作動油タンクを兼ねるミッションケース23内部に貯溜されており、該作動油を各種油圧装置に圧送するための油圧ポンプ151・152がエンジン3近傍に備えられている。油圧ポンプ151・152は、エンジン3からの動力により駆動され、ミッションケース23から作動油を吸入するようになっている。
油圧ポンプ151・152の駆動によりミッションケース23から吸い上げられる作動油は、サクションストレーナ153・154を経て二方向に分岐され、一方の油圧ポンプ151から吐出された作動油はフローデバイダ155に圧送される。そして、作動油はフローデバイダ155により分流された一方の作動油は、PTOクラッチ41の制御を行うPTOクラッチユニット156に圧送され、他方の作動油は外部油圧取出部157に圧送され、さらに作業機昇降制御用ユニット158に圧送される。
また、他方の油圧ポンプ152から吐出された作動油は、配管171を経てフローデバイダ161に圧送され、該フローデバイダ161により二方向に分岐される。該フローデバイダ161により分岐された一方の作動油は、配管172を経てクラッチペダルに連動したクラッチバルブ162に圧送され、リバーサレバー121に連動したリバーサコントロールバルブ163を介して前後進切換装置30の油圧クラッチ34・35に供給可能とされる。そして、リバーサコントロールバルブ163の切換により、二つの油圧クラッチ34・35のうちのいずれか一方が接続されると、機体の前進又は後進の切換が行われ、また両方のクラッチ34・35が切断されると動力の伝達が遮断されるようになっている。
また、フローデバイダ161により分岐された他方の作動油は、フィルタ164により濾過されて、配管173を介して旋回用HST69に供給される。そして、該旋回用HST69の戻り側の作動油は、配管174・175を経てオイルクーラ165に圧送され、その後配管176を経て前後進切換装置30の油圧クラッチ34・35の摩擦板(クラッチ板)部分に圧送されて吐出され潤滑する。こうして、作動油がミッションケース23内に還流される。すなわち、旋回用HST69の戻り側の作動油がオイルクーラ165で冷却された後、油圧クラッチ34・35の潤滑及び冷却に利用された後に、ミッションケース23に戻されるように構成されている。
これにより、オイルクーラ165で冷却された作動油が、リバーサコントロールバルブ163などを介さずに、直接にミッションケース23に戻ることになるので、油圧圧力損失が少なく、冷却効果を高めることができる。さらに、オイルクーラ165により冷却された作動油によって、ミッションケース23内を効率よく冷却することができる。また、旋回用HST69の戻り側の作動油がオイルクーラ165を経て油圧クラッチ34・35の摩擦板部分に供給されるため、油圧クラッチ34・35が冷却され、その摩擦特性が安定する。
なお、旋回用HST69とミッションケース23との間の回路には、分岐してリリーフバルブ166を介して配管177が設けられている。これにより、オイルクーラ165が目詰まりを起こした場合などには、旋回用HST69を経た作動油がオイルクーラ165を迂回して、リリーフバルブ166から配管177を経てミッションケース23に戻るようになっている。
次に、図10を用いて、前後進切換装置30について詳細に説明する。
前述のように、主軸31上に正転側ギア32と逆転側ギア33がベアリングを介して遊嵌され、該正転側ギア32と主軸31との間に前進用の油圧クラッチ34が、逆転側ギア33と主軸31との間に後進用の油圧クラッチ35がそれぞれ配設されている。該油圧クラッチ34・35は摩擦板を備えてなる摩擦式クラッチであり、油圧アクチュエータにより断接されるように構成されている。該油圧アクチュエータは、クラッチケースとなるシリンダ181と二つのピストン182・183とからなり、該シリンダ181が正転側ギア32と逆転側ギア33で挟まれた位置において主軸31に固設され、該シリンダ181の前後略中央に形成された仕切壁181aで隔てた正転側ギア32側と逆転側ギア33側とにそれぞれピストン182・183が摺動可能に内挿されて形成されている。
前記ピストン182及びピストン183と、シリンダ181に設けられたバネ受けの間には、弾性体としてバネ184・185がそれぞれ介装され、該バネ184・185によりピストン182・183がともにシリンダ181の前後略中央の仕切壁181a側へ押圧されるよう付勢されて、クラッチ「切」側に付勢している。
そして、正転側ギア32のボス部とシリンダ181の内周部との間にそれぞれ摩擦板188・189が交互に設けられとともに、逆転側ギア33のボス部とシリンダ181の内周部との間に摩擦板188・189が交互に設けられ、これらの摩擦板188・189がピストン182・183により押圧可能とされて、油圧クラッチ34・35が構成されている。摩擦板188・189は、通常ピストン182・183が前記バネ184・185によって縮小側に付勢されているため、押圧されないようになっている。
また、前記主軸31内には、前述のリバーサコントロールバルブ163と接続される油路31a・31bが軸方向に穿設されるとともに、各油路31a・31bに連通される油路31c・31dが半径方向に穿設されている。さらに、前記シリンダ181の内周部からピストン方向に油路181b・181cが穿設され、該油路181b・181cと油路31c・31dとがそれぞれ連通されている。こうして、油圧ポンプ151からの作動油がリバーサコントロールバルブ163の切換により、油路31a・31c・181bを介してシリンダ181の内壁と前進用の油圧クラッチ34のピストン182との間に圧送可能とされるとともに、油路31b・31d・181cを介してシリンダ181の内壁と後進用の油圧クラッチ35のピストン183との間に圧送可能とされている。
さらに、前記主軸31にはオイルクーラ165と接続される油路31eが軸方向に穿設されるとともに、該油路31eに連通する油路31f・31gが半径方向に穿設されている。また、前記シリンダ181の内周部と半径方向に延びる油路181d・181eが設けられて油路31f・31gと連通され、各油路181d・181eに連通する油路182a・183aが各ピストン182・183のボス部に設けられている。こうして、オイルクーラ165からの戻り作動油が油路31e・31f・181d・182a又は油路31e・31g・181e・183aを介して各油圧クラッチ34・35の摩擦板188・189の収納部(クラッチハウジング22内)に圧送可能とされている。
以上のような構成において、二つの油圧クラッチ34・35は、各油圧クラッチ34・35に備えられる摩擦板188・189の数が異なるように構成されると同時に、各油圧クラッチ34・35に供給される作動油の量が異なるように構成されている。本実施例では、二つ油圧クラッチうちの前進油圧クラッチ34の容量を大きくして摩擦板の数も多くし、より多くの潤滑油(作動油)が供給されるようになっている。すなわち、前進用の油圧クラッチ34に後進用の油圧クラッチ35よりも多くの摩擦板188・189が備えられるように構成されるとともに、前進用の油圧クラッチ34に後進用の油圧クラッチ35よりも多くの作動油が供給されるように構成されている。
このように、前進用の油圧クラッチ34と後進用の油圧クラッチ35の摩擦板188・189の数を異なるように構成した場合でも、摩擦板の数が多いほうの油圧クラッチ34に、より多くの作動油を供給するように調整することで、前進用の油圧クラッチ34と後進用の油圧クラッチ35におけるつれ回りを防止することができる。よって、油圧クラッチに用いられる摩擦板の数を必要最小限で済ますことができるとともに、ブレーキ装置なども不要となるので、コストの低減化を図ることができる。
また、前述の前進用の油圧クラッチ34と後進用の油圧クラッチ35への作動油の供給量は、油路の大きさを変更することで調整される。本実施例では、シリンダ181の前進用油圧クラッチ34側に設けられた油路181dの大きさが後進用油圧クラッチ35側に設けられた油路181eの大きさよりも大きく構成することで、前進用の油圧クラッチ34に後進用の油圧クラッチ35よりも多くの作動油が供給されるようになっている。つまり、油路の大きさを変えるだけの簡単な加工で、各油圧クラッチへの作動油の供給量を調整可能としているである。
本発明の一実施例に係るトラクタの全体的な構成を示した斜視図。 同じく側面図。 駆動伝達経路を示すスケルトン図。 クラッチハウジングの側面断面図。 ミッションケースの側面断面図。 油圧回路の構成を示す図。 油圧配管構成を示す左側面図。 同じく平面図。 同じく右側面図。 前後進切換装置の側面断面図。
符号の説明
3 エンジン
23 ミッションケース
30 前後進切換装置
34 油圧クラッチ
35 油圧クラッチ
50 主変速装置
69 旋回用HST
70 副変速装置
165 オイルクーラ

Claims (2)

  1. エンジンからの動力を油圧クラッチ式の前後進切換装置と主変速装置に伝達し、さらに副変速装置に伝達して変速後に走行駆動するとともに、旋回用HSTを作動させて操向制御可能とする走行車両において、旋回用HSTの戻り側の作動油をオイルクーラを介してミッションケースに戻す構成としたことを特徴とする走行車両。
  2. エンジンからの動力を油圧クラッチ式の前後進切換装置と主変速装置に伝達し、さらに副変速装置に伝達して変速後に走行駆動するとともに、旋回用HSTを作動させて操向制御可能とする走行車両において、旋回用HSTの戻り側の作動油をオイルクーラを介して前後進切換装置の油圧クラッチの摩擦板部に供給する構成としたことを特徴とする走行車両。
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