JP2005222845A - アルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジ - Google Patents

アルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】 剛性、耐熱性および耐アルコール性に優れるアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジを提供する。
【解決手段】 燃料電池にアルコールを供給するために使用される燃料容器またはカートリッジであり、下記(A)および(B)を含有し、(A)の重量と(B)の重量の比((A)/(B))が5/95〜50/50である樹脂組成物からなるアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジ。
(A)ポリフェニレンエーテル
(B)ポリオレフィン
また、燃料電池にアルコールを供給するために使用される燃料容器またはカートリッジであり、下記(A)および(C)を含有し、(A)の重量と(C)の重量の比((A)/(C))が5/95〜50/50である樹脂組成物からなるアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジ。
(A)ポリフェニレンエーテル
(C)ポリスチレン
【選択図】 なし

Description

本発明は燃料電池へ燃料を供給するためのアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジに関するものである。さらに詳しくは、剛性、耐熱性および耐アルコール性に優れるアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジに関するものである。
燃料として、アルコールを直接供給する直接アルコール燃料電池、特にメタノールを直接供給する直接メタノール燃料電池(DMFC)は、電解質として固体高分子電解質膜を用いることができるため、低温で動作でき、また、燃料が液体で輸送、貯蔵が容易であり、小型、可搬用に適している。このため、将来の自動車用動力源、モバイル電子機器用電源として有力視されている。DMFCの構造は、例えば、特許文献1、特許文献2等に開示されている。
また、解質型燃料電池を携帯用電子機器の電源として使用するための方法が、特許文献2に開示されている。これは、携帯電子機器の内部に小型のDMFCを組み込み、内部にメタノールを充填した取替え式のカートリッジから燃料を供給するものである。
カートリッジを形成する材料としては、特許文献2にポリプロピレン、ポリエチレンが記載されている。また、特許文献1には、カートリッジを形成する材料として、アクリル樹脂が記載されている。さらに、特許文献3には、カートリッジ型とは異なるが、燃料電池用タンクにポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、ポリアクリル系樹脂を用いることが記載されている。
特開2003−17102 特開2003−92128 特開2002−343378
上記の特許文献1〜3に記載されている材料をアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジとして用いた場合、剛性、耐熱性、耐アルコール性が十分ではなく、輸送時の落下時の割れ、使用時の熱による変形、アルコールによる変質等が問題となることがある。
かかる状況の下、本発明の目的は、剛性、耐熱性および耐アルコール性に優れるアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を行なった結果、本発明のアルコール型燃料電池用燃料容器およびカートリッジが剛性、耐熱性および耐アルコール性に優れていることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一つは、
燃料電池にアルコールを供給するために使用される燃料容器またはカートリッジであり、該燃料容器またはカートリッジが、下記(A)および(B)を含有し、(A)の重量と(B)の重量の比((A)/(B))が5/95〜50/50である樹脂組成物(組成物I)からなるアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジに係るものである。
(A)ポリフェニレンエーテル
(B)ポリオレフィン
また、本発明の一つは、
燃料電池にアルコールを供給するために使用される燃料容器またはカートリッジであり、該燃料容器またはカートリッジが、下記(A)および(C)を含有し、(A)の重量と(C)の重量の比((A)/(C))が5/95〜50/50である樹脂組成物(組成物II)からなるアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジに係るものである。
(A)ポリフェニレンエーテル
(C)ポリスチレン
本発明により、剛性、耐熱性および耐アルコール性に優れるアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジを得ることができる。
本発明の成分(A)は、ポリフェニレンエーテル樹脂である。ポリフェニレンエーテル樹脂は、下式(I)で表されるフェノール化合物の少なくとも一種を、酸化カップリング触媒によって、酸素又は酸素含有ガスを用いて酸化重合させて得られる単独重合体又は共重合体からなる樹脂を意味する。
Figure 2005222845
(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基から選ばれるものであり、それらのうち必ず1個は水素原子である。)
式(I)におけるR1、R2、R3、R4及びR5として、水素、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、pri−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、クロロエチル、ヒドロキシエチル、フェニルエチル、ベンジル、ヒドロキシメチル、カルボキシエチル、メトキシカルボニルエチル、シアノエチル、フェニル、クロロフェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、エチルフェニル、アリルを例示することができる。
式(I)で表されるフェノール化合物として、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,6−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノール、3−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモール、2−メチル−6−アリルフェノールを例示することができる。これらのフェノール化合物の中では、2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、3−メチル−6−t−ブチルフェノールまたは2,3,6−トリメチルフェノールが好ましい。
式(I)で表されるフェノール化合物は、ビスフェノール−A、テトラブロモビスフェノール−A、レゾルシン、ハイドロキノン及びノボラック樹脂で例示される多価ヒドロキシ芳香族化合物と共重合させてもよく、これらの共重合体も本発明にかかるポリフェニレンエーテル系樹脂に含まれるものとする。
フェノール化合物を酸化(共)重合させるために用いられる酸化カップリング触媒は特に限定されず、重合能を有する如何なる触媒でも使用できる。また、フェノール化合物を酸化(共)重合させてポリフェニレンエーテル系樹脂を製造する方法として、米国特許第3306874号公報、同第3306875号公報及び同第3257357号公報並びに特公昭52−17880号公報、特開昭50−51197号公報、特開平1−304119号公報に記載された製造方法を例示することができる。
本発明で使用されるポリフェニレンエーテル系樹脂として、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ブチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジプロペニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジラウリル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−ステアリルオキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(3−メチル−6−t−ブチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジベンジル−1,4−フェニレンエーテル)及びこれらの樹脂を構成する繰り返し単位の複数種を含む各種の共重合体を例示することができる。
更に、2,3,6−トリメチルフェノール、2,3,5,6−テトラメチルフェノールで例示される多置換フェノールと、2,6−ジメチルフェノールで例示される2置換フェノールとの共重合体も、本発明にかかるポリフェニレンエーテル系樹脂に含まれるものとする。
前記のポリフェニレンエーテル系樹脂のうちで好ましいものは、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)及び2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体である。
本発明で用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂はまた、上記の(共)重合体にスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン及びビニルトルエンで例示されるスチレン系化合物をグラフトさせて得られるグラフト共重合体であってもよく、かかるグラフト共重合体も本発明にかかるポリフェニレンエーテル系樹脂に含まれるものとする。
本発明で使用されるポリフェニレンエーテル系樹脂としては、温度30℃のクロロホルム中で測定した固有粘度が0.3〜0.7dl/gのものが好ましく、より好ましくは0.36〜0.65dl/g、特に好ましくは0.4〜0.6dl/gである。固有粘度が低すぎると、難燃性が低下する場合があり、固有粘度が高すぎると、本発明の樹脂組成物の成形加工性が低下する場合がある。
本発明の成分(B)は、ポリオレフィン樹脂である。ポリオレフィン樹脂とは、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エイコセン−1等のα−オレフィン;特開平2−115248号公報明細書に記載の環状オレフィン等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体である。なお、オレフィン類と少量の他の不飽和単量体を共重合した共重合体、並びに該共重合体及び上記オレフィン類の単独又は共重合体の酸化、スルホン化等による変性物はポリオレフィン樹脂に含まれるものとする。
オレフィン類と共重合可能な他の不飽和単量体の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、アリールマレイン酸イミド、アルキルマレイン酸イミド等の不飽和有機酸又はその誘導体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;スチレン、メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物;ビニルトリメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン;ジシクロペンタジエン、4−エチリデン−2−ノルボルネン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン等の非共役ジエン等が挙げられる。これらの中ではエチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、ランダム共重合体及びこれらの混合物等の結晶性プロピレン系重合体が好ましく、エチレン単独重合体が更に好ましい。エチレン単独重合体の中では、高密度ポリエチレンが特に好ましい。
ポリオレフィン樹脂の分子量については、目的によってその好適な範囲が異なるため一概に範囲を定められないが、一般に温度230℃及び荷重21.2Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)で表わして0.01〜400g/10分、好ましくは0.1〜60g/10分である。
上記ポリオレフィン樹脂は、重合または変性等の従来から公知の方法によって製造することができる。また、市販品も広く入手可能であり、適宜これらから選んで使用することができる。
本発明における組成物Iにおける(A)の重量と(B)の重量の比((A)/(B))は、5/95〜50/50重量%であり、好ましくは10/90〜40/60である。前記の重量比((A)/(B))が過少であると剛性、耐熱性が悪化することがあり、一方、前記の重量比((A)/(B))が過大であると流動性、耐アルコール性が悪化することがある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(B)が連続相を形成することが好ましい。このことにより充分な耐アルコール性を得ることができる。
本発明における(C)は、ポリスチレンである。(C)ポリスチレンとしては、アルケニル芳香族化合物の単独重合物あるいは、アルケニル芳香族化合物と共重合可能な単量体を含有したものがあげられる。前記アルケニル芳香族化合物の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−メチルスチレン−p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの核アルキル置換スチレン、o−クロルスチレン、m−クロルスチレン、p−クロルスチレン、p−ブロモスチレン、ジクロルスチレン、ジブロモスチレン,トリクロルスチレン、トリブロモスチレンなどの核ハロゲン化スチレンなどが挙げられるが、この中でスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
また、ビニル芳香族化合物と共重合可能な単量体の例としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニトリル、マレオニトリルなどのシアン化ビニルや、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸などが挙げられるが、この中でもアクリロニトリルが好ましい。
組成物IIにおける(A)の重量と(C)の重量の比((A)/(C))は、5/95〜50/50重量%であり、好ましくは10/90〜40/60である。前記の重量比((A)/(C))が過少であると剛性、耐熱性が悪化することがあり、一方、前記の重量比((A)/(C))が過大であると流動性が悪化することがある。
本発明において、より一層高い衝撃強度を有する樹脂組成物が所望される場合には、本発明で用いられる樹脂組成物(組成物Iまたは組成物II)にエラストマー類を含有せしめることが望ましい。
かかるエラストマー類の例としては、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピンレン共重合体ゴム、ブタジエンスチレン共重合体ゴム、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴム、水添及び非水添のスチレン−共役ジエン系ブロック共重合体ゴム、ポリエステルゴム、アクリルゴム、シリコンゴム等及びこれらの変性物等を挙げることができる。
これらの中で好ましいエラストマー類は、ジエン系化合物を共重合した三元共重合体及びスチレン等の不飽和単量体をグラフト共重合せしめたグラフト共重合体を含む水素添加物を含むスチレン−イソプレンジブロック共重合体、スチレン−ブタジエントリブロック共重合体等のスチレン−共役ジエン系ブロック共重合体ゴムである。
本発明で用いられる樹脂組成物(組成物Iまたは組成物II)には、所望により上記した物質以外の他の物質も含むことができる。特定の目的のために含有せしめることが好ましいかかる他の物質の例としては、他の樹脂、難燃剤、安定剤、可塑剤、滑剤、顔料、強化繊維、充填剤等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物を製造するための方法に特に制限はなく、通常の方法が使用できる。一般には、溶融混練法が望ましい。装置としては、押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダー等を例として挙げることができる。成分の混合順は特に制限されない。
本発明の熱可塑性組成物は、射出成形等の方法でアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジに成形される。
本発明で用いられる樹脂組成物(組成物Iまたは組成物II)を、アルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジに用いた場合、剛性、耐熱性および耐アルコール性に優れるため、輸送時の落下時の割れ、圧力印加時の割れ、使用時の熱による変形、アルコールによる変質等が起こりにくく、好適である。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例で使用された成分は以下のとおりである。
PPE:クロロホルム溶媒中、30℃で測定した固有粘度が0.46dl/gのジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
SEPS:水添スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体、商標:セプトン2104(クラレ製)
PP1:230℃、21NにおけるMFRが0.5のポリプロピレン樹脂
PP2:ポリプロピレン樹脂、商標 W101、住友化学工業製
PP3:ブロックポリプロピレン樹脂、商標 AW564、住友化学工業製
MAH:無水マレイン酸
PO:過酸化物、商標パーカドックス14/40C、化薬アクゾ製
St:スチレンモノマー
DA:1,12−ドデカノジアミン
PS1:ポリスチレン樹脂、商標:スミブライトG690N、日本ポリスチレン製
PS2:ハイインパクトポリスチレン樹脂、商標:スミブライトH554、日本ポリスチレン製
PET:ポリエチレンテレフタレート、固有粘度 0.7dl/g
TALC:タルク、商標ミクロンホワイトHS−T (林化成製)
MICA:マイカ、商標 クラライト マイカ400W (クラレ製)
G−EPDM:スチレングラフトエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(プロピレン含量42重量%、100℃でのムーニー粘度112、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)=3.4であるエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネンゴム(住友化学工業社製、エスプレンE552)にアルケニル芳香族単量体としてスチレンをグラフトさせたものを用いた。グラフト共重合体中のエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネンゴム含量は52重量%であった。分散剤として、プルロニックF68(旭電化社製)を使用し、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシピバレート及びP−ベンゾキノンを使用した。)
測定・評価方法は、下記のとおりである。
(1)引張降伏強度(単位:MPa)
ASTM D638 に準拠し、3.2mm厚さの試験片を使用して23℃における引張降伏強度を測定した。
(2)メタノール浸漬後の引張降伏点強度(単位:MPa)および引張強度保持率(単位:%)
3.2mm厚の試験片を40℃のメタノールに140時間浸漬した。浸漬後、ASTM D638に準拠し、23℃における引張降伏強度を測定した。
また、下記の式に従い引張強度保持率を求めた。引張強度保持率が高いほど、耐アルコール性に優れることを示す。
引張強度保持率=(メタノール浸漬後の引張降伏強度)/(メタノール浸漬前の引張降伏点強度)×100 (%)
(3)熱変形温度(単位:℃)
耐熱性を示す尺度としての熱変形温度を、ASTM D648に従い、0.42MPaの荷重下で測定した。
(4)Izod衝撃強度(単位:J/m)
ASTM D256に準拠し、1/8インチ厚さの試験片を使用して23℃および−30℃におけるノッチ付きのアイゾット衝撃強度を測定した。
実施例1
シリンダー温度260℃、スクリュー回転数200rpmに設定した連続二軸混練機(東芝機械製TEM−50A型)を用い、第一のホッパーから、PPE10重量%およびSEPS5重量%を添加し、第一のホッパーよりも下流側にある第二のホッパーから、PP1 85重量%を添加し、溶融混練を行いペレット上の樹脂組成物PPE1を得た。得られたペレットを、シリンダー温度280℃に設定した射出成型機にて、テストピースを作製し、引張強度、曲げ強度、Izod衝撃強度、熱変形温度、耐アルコール性を評価した。
実施例2
第一のホッパーから、PPE15重量%、SEPS10重量%、MAH0.4重量部を添加し、第二のホッパーからPP1 55重量%、MAH0.6重量部、PO 0.25重量部、St0.6重量部、第二のホッパーよりも下流側にある第3のホッパーから、PP1 20重量%、DA0.7重量部を添加した以外は実施例1と同様に実施し、樹脂組成物PPE2を得た(ただし、PPE、SEPS、PP1の合計量を100重量部とする)。PPE2を用い、実施例1と同様に評価した。
実施例3
第一のホッパーから、PPE30重量%、SEPS10重量%を添加し、第二のホッパーからPP1 60重量%を添加した以外は実施例1と同様に実施し、樹脂組成物PPE3を得た。PPE3を用い、実施例1と同様に評価した。
実施例4
第一のホッパーから、PPE27重量%、SEPS10重量%、TALC10重量部、MAH0.4重量部を添加し、第二のホッパーからPP1 43重量%、MAH0.6重量部、PO 0.25重量部、St0.6重量部、第三のホッパーから、PP1 20重量%、DA0.7重量部を添加した以外は実施例1と同様に実施し、樹脂組成物PPE4を得た(ただし、PPE、SEPS、PP1の合計量を100重量部とする)。PPE4を用い、実施例1と同様に評価した。
実施例5
第一のホッパーから、PPE9.5重量%、SEPS5重量%、PP1 31重量%、MAH0.7重量部、St0.7重量部を添加し、第二のホッパーからPP1 34.5重量%、MICA 10重量部、MAH0.6重量部、PO 0.25重量部、St0.6重量部、第三のホッパーから、PP1 20重量%、DA0.7重量部を添加した以外は実施例1と同様に実施し、樹脂組成物PPE5を得た(ただし、PPE、SEPS、PP1の合計量を100重量部とする)。PPE5を用い、実施例1と同様に評価した。
実施例6
第一のホッパーから、PPE42重量%、G−EPDM5重量%、第二のホッパーからPS1 18重量%、PS2 35重量%を添加した以外は実施例1と同様に実施し、樹脂組成物PPE6を得た(ただし、PPE、G−EPDM、PS1、PS2の合計量を100重量部とする)。PPE6を用い、実施例1と同様に評価した。
比較例1
PP3を用い、シリンダー温度230℃に設定した射出成型機にて、テストピースを作製し、引張強度、曲げ強度、Izod衝撃強度、熱変形温度、耐メタノール性を評価した。
比較例2
PP4を用いた以外は、比較例1と同様にテストピースを作製し、比較例1と同様に評価した。
比較例3
PETを用い、シリンダー温度270℃に設定した射出成型機にて、テストピースを作製し、引張強度、曲げ強度、Izod衝撃強度、熱変形温度、耐アルコール性を評価した。
比較例4
第一のホッパーから、PPE65重量%を添加し、第二のホッパーからPP2 25重量%、SEPS10重量%を添加した以外は実施例1と同様に実施し、樹脂組成物PPE7を得た(ただし、PPE、SEPS、PP2の合計量を100重量部とする)。PPE7を用い、実施例1と同様に評価した。
比較例5
PSを用い、シリンダー温度220℃に設定した射出成型機にて、テストピースを作製し、引張強度、曲げ強度、Izod衝撃強度、熱変形温度、耐アルコール性を評価した。
Figure 2005222845
Figure 2005222845
本発明の要件を満足する実施例1〜7は、強度、耐熱性、耐アルコール性が優れる。一方、PPEを含まない比較例1、比較例2、比較例5は、強度が劣る。PETを使用した比較例3は、耐アルコール性が劣る。PPEが過多である比較例4は耐アルコール性に劣る。

Claims (3)

  1. 燃料電池にアルコールを供給するために使用される燃料容器またはカートリッジであり、該燃料容器またはカートリッジが、下記(A)および(B)を含有し、(A)の重量と(B)の重量の比((A)/(B))が5/95〜50/50である樹脂組成物(組成物I)からなるアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジ。
    (A)ポリフェニレンエーテル
    (B)ポリオレフィン
  2. 燃料電池にアルコールを供給するために使用される燃料容器またはカートリッジであり、該燃料容器またはカートリッジが、下記(A)および(C)を含有し、(A)の重量と(C)の重量の比((A)/(C))が5/95〜50/50である樹脂組成物(組成物II)からなるアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジ。
    (A)ポリフェニレンエーテル
    (C)ポリスチレン
  3. 燃料電池にメタノールを供給するために使用される請求項1または2に記載のアルコール型燃料電池用燃料容器またはカートリッジ。
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