JP2005105040A - 樹脂組成物および難燃性被覆製品 - Google Patents

樹脂組成物および難燃性被覆製品 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐油性及び難燃性に優れ、しかもハロゲン系難燃剤やリン系難燃剤を必須の成分としない難燃性被覆製品を提供する。
【解決手段】 下記の(A)〜(B)を含有し、(A)/(B)の重量比が70/30〜25/75であり、(A)が連続層を形成し、かつ、(B)の分散粒子のアスペクト比が5以上である樹脂組成物、及び、該樹脂組成物を被覆してなる難燃性被覆製品。
(A):ポリオレフィン樹脂
(B):酸素指数23以上の熱可塑性樹脂
(A)ポリオレフィン樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エイコセン−1を例示することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、難燃性被覆製品に関するものである。更に詳しくは、本発明は、耐油性及び難燃性に優れ、しかもハロゲン系難燃剤やリン系難燃剤を必須の成分としない樹脂組成物に関するものである。
難燃性樹脂組成物の被覆用樹脂材料、例えば、電線、ケーブル等の被覆用樹脂材料としては、適度な柔軟性、難燃性の面から、塩化ビニル樹脂、あるいは、ハロゲン系難燃剤を含むポリオレフィン樹脂が、従来より用いられている。しかしながら、近年、ハロゲンを含有する組成物の環境に及ぼす影響が懸念され、非ハロゲン系の材料の要求が高まっている。
非ハロゲン系の電線又はケーブル被覆用樹脂材料としては、オレフィン系樹脂に金属水酸化物を混合した組成物が、例えば特許文献1に開示されている。しかしながら、ハロゲン系難燃剤を用いずに金属水酸化物でオレフィン系樹脂に十分な難燃性を付与する場合、多量の金属水酸化物を添加する必要が生じ、引張伸び等の機械的物性の低下、耐磨耗性の低下が生じる。
特許文献2には、ポリオレフィン樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、有機リン酸エステル化合物、ポリリン酸アンモニウム及びトリアジン化合物からなる電線被覆用樹脂組成物が開示されている。しかしながら、近年リン化合物の環境に対する影響も懸念されてきている。
ハロゲン系難燃剤やリン系難燃剤を必須の成分としない難燃性樹脂として、ポリプロピレンとポリフェニレンエーテルとからなる樹脂組成物が特許文献3に開示されている。しかしながら、近年、難燃性の要求が高まってきており、これらの樹脂組成物も難燃性が不十分となる場合がある。
特開平9―017244号公報 特開平11―185532号公報 特開2002−265698号公報
かかる状況の下、本発明が解決しようとする課題は、耐油性及び難燃性に優れ、しかもハロゲン系難燃剤やリン系難燃剤を必須の成分としない難燃性被覆製品を提供する点に存する。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を行なった結果、ポリオレフィン樹脂に対して、酸素指数23以上の熱可塑性樹脂を、5以上のアスペクト比で分散せしめることにより、耐薬品性等のポリオレフィン樹脂本来の優れた性質を犠牲にすることなくポリオレフィン樹脂の難燃性を著しく改良でき、概樹脂組成物を被覆することにより難燃性に優れる被覆製品が得られるということを見い出し、本発明を完成に至った。
すなわち、本発明のうち一の発明は、下記の(A)〜(B)を含有し、(A)/(B)の重量比が70/30〜25/75であり、(A)が連続層を形成し、かつ、(B)の分散粒子のアスペクト比が5以上である樹脂組成物に係るものである。
(A):ポリオレフィン樹脂
(B):酸素指数23以上の熱可塑性樹脂
また、本発明のうち他の発明は、該樹脂組成物を被覆してなる難燃性被覆製品に係るものである。
本発明により、難燃性に優れ、しかもハロゲン系難燃剤やリン系難燃剤を必須の成分としない樹脂組成物、あるいは、電線又はケーブルを提供することができる。
本発明の成分(A)は、ポリオレフィン樹脂である。ポリオレフィン樹脂とは、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エイコセン−1等のα−オレフィン;特開平2−115248号公報明細書に記載の環状オレフィン等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体である。なお、オレフィン類と少量の他の不飽和単量体を共重合した共重合体もポリオレフィン樹脂に含まれるものとする。
オレフィン類と共重合可能な他の不飽和単量体の例としては、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、アリールマレイン酸イミド、アルキルマレイン酸イミド等の不飽和有機酸又はその誘導体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;スチレン、メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物;ビニルトリメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン;ジシクロペンタジエン、4−エチリデン−2−ノルボルネン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン等の非共役ジエン等があげられる。これらの中ではエチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1を過半重量含む共重合体又は単独重合体が好ましく、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンブロック、ランダム共重合体及びこれらの混合物等の結晶性プロピレン系重合体が更に好ましい。
ポリオレフィン樹脂の分子量については、目的によってその好適な範囲が異なるため一概に範囲を定められないが、プロピレンを主成分とするポリプロピレン系樹脂の場合、一般に温度230℃及び荷重21.2Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)で表わして0.01〜400g/10分、好ましくは0.1〜60g/10分である。また、エチレンを主成分とするポリエチレン系樹脂の場合、温度190℃及び荷重21.2Nの条件で測定したMFRで表わして0.01〜100g/10分、好ましくは0.01〜30g/10分である。
上記ポリオレフィン樹脂は重合あるいは変性といった従来公知の方法によって製造することができる。また、市販品も広く入手可能であり、適宜これらから選んで使用することができる。
本発明の成分(B)は、酸素指数23以上の熱可塑性樹脂である。酸素指数はJIS K7201に準拠して測定される。酸素指数23以上の熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド樹脂等が例示される。この中では、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂が好ましい。(B)の酸素指数が23よりも低い場合、得られる樹脂組成物の難燃性が不十分となる。
ポリフェニレンエーテル樹脂は、下式(I)で表されるフェノール化合物の少なくとも一種を、酸化カップリング触媒によって、酸素又は酸素含有ガスを用いて酸化重合させて得られる単独重合体又は共重合体からなる樹脂を意味する。
Figure 2005105040
(式中、R、R、R、R及びRは、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基から選ばれるものであり、それらのうち必ず1個は水素原子である)
式(I)におけるR、R、R、R及びRとして、水素、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素、メチル、エチル、n−又はiso−プロピル、pri−、sec−又はt−ブチル、クロロエチル、ヒドロキシエチル、フェニルエチル、ベンジル、ヒドロキシメチル、カルボキシエチル、メトキシカルボニルエチル、シアノエチル、フェニル、クロロフェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、エチルフェニル、アリルを例示することができる。
式(I)で表されるフェノール化合物として、フェノール、o−、m−又はp−クレゾール、2,6−、2,5−、2,4−又は3,5−ジメチルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,3,5−、2,3,6−又は2,4,6−トリメチルフェノール、3−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモール、2−メチル−6−アリルフェノールを例示することができる。これらのフェノール化合物の中では、2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、3−メチル−6−t−ブチルフェノール及び2,3,6−トリメチルフェノールが好ましい。
式(I)で表されるフェノール化合物は、ビスフェノール−A、テトラブロモビスフェノール−A、レゾルシン、ハイドロキノン及びノボラック樹脂で例示される多価ヒドロキシ芳香族化合物と共重合させてもよく、これらの共重合体も本発明にかかるポリフェニレンエーテル系樹脂に含まれるものとする。
フェノール化合物を酸化(共)重合させるために用いられる酸化カップリング触媒は特に限定されず、重合能を有する如何なる触媒でも使用できる。また、フェノール化合物を酸化(共)重合させてポリフェニレンエーテル系樹脂を製造する方法として、米国特許第3306874号公報、同第3306875号公報及び同第3257357号公報並びに特公昭52−17880号公報、特開昭50−51197号公報、特開平1−304119号公報に記載された製造方法を例示することができる。
本発明で使用されるポリフェニレンエーテル系樹脂として、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ブチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジプロペニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジラウリル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−ステアリルオキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(3−メチル−6−t−ブチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジベンジル−1,4−フェニレンエーテル)及びこれらの樹脂を構成する繰り返し単位の複数種を含む各種の共重合体を例示することができる。
更に、2,3,6−トリメチルフェノール、2,3,5,6−テトラメチルフェノールで例示される多置換フェノールと、2,6−ジメチルフェノールで例示される2置換フェノールとの共重合体も、本発明にかかるポリフェニレンエーテル系樹脂に含まれるものとする。
前記のポリフェニレンエーテル系樹脂のうちで好ましいものは、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)及び2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体である。
本発明で用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂はまた、上記の(共)重合体にスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン及びビニルトルエンで例示されるスチレン系化合物をグラフトさせて得られるグラフト共重合体であってもよく、かかるグラフト共重合体も本発明にかかるポリフェニレンエーテル系樹脂に含まれるものとする。
本発明で使用されるポリフェニレンエーテル系樹脂としては、温度30℃のクロロホルム中で測定した固有粘度が0.3〜0.7dl/gのものが好ましく、より好ましくは0.36〜0.65dl/g、特に好ましくは0.4〜0.6dl/gである。固有粘度が低すぎると、難燃性が低下する場合があり、固有粘度が高すぎると、本発明の樹脂組成物の成形加工性が低下する場合がある。
本発明の樹脂組成物における(A)/(B)の重量比は、70/30〜25/75であり、好ましくは、60/40〜30/70である。(A)が過少の場合((B)が過多の場合))耐薬品性が乏しくなり、一方(A)が過少の場合((B)が過少の場合))難燃性が悪化する。
本発明の樹脂組成物は、(A)が連続相((B)が分散相)を形成している必要がある。(A)が連続相を形成しない場合、耐薬品性が悪化する。
本発明の樹脂組成物における(B)の分散粒子のアスペクト比は5以上であり、好ましくは10以上、さらに好ましくは15以上である。アスペクト比が、5よりも小さい場合、難燃性が悪化する。ここでアスペクト比とは、分散体(B)の最も長い両端距離をt、最も短い両端距離をdとしたときの比(t/d)の平均値を意味する。
アスペクト比の具体的な求め方について、樹脂組成物からなる成形体(例えば射出成形体)の断面を走査型電子顕微鏡あるいは透過型電子顕微鏡にて撮影して得られる写真から、30個以上の任意の分散体を無作為に抽出し、各分散体の最も長い両端距離(t)と最も短い両端距離(d)とを測定し、その比(t/d)の平均値からアスペクト比を求めればよい。
本発明の樹脂組成物における(B)の分散粒子の面積は、2μm以上であることが好ましく、さらに好ましくは5μm以上である。面積が2μmよりも小さい場合難燃性が悪化する場合がある。分散粒子の面積は、樹脂組成物からなる成形体(例えば射出成形体)の断面を走査型電子顕微鏡あるいは透過型電子顕微鏡にて撮影して得られる写真から、30個以上の任意の分散体を無作為に抽出し、各分散体の面積を測定し、平均値を得ることにより求められる。
本発明の樹脂組成物は上記の(A)および(B)の成分を溶融混練して得られる。溶融混練方法の一例としては押出機等を用いて溶融混練する方法があげられるが、一般に行われている混練方法であれば特に制限を受けない。混練温度はPPEのガラス転移点(約210℃)以上であればよいが、好ましくは220〜400℃、より好ましくは230〜350℃の範囲である。
本発明において、より一層高い衝撃強度を有する樹脂組成物が所望される場合には、該組成物にエラストマー類を含有せしめることが望ましい。
かかるエラストマー類の例としては、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピンレン共重合体ゴム、ブタジエンスチレン共重合体ゴム、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴム、水添及び非水添のスチレン−共役ジエン系ブロック共重合体ゴム、ポリエステルゴム、アクリルゴム、シリコンゴム等及びこれらの変性物等をあげることができる。
これらの中で好ましいエラストマー類は、ジエン系化合物を共重合した三元共重合体及びスチレン等の不飽和単量体をグラフト共重合せしめたグラフト共重合体を含む水素添加物を含むスチレン−イソプレンジブロック共重合体、スチレン−ブタジエントリブロック共重合体等のスチレン−共役ジエン系ブロック共重合体ゴムである。
エラストマー類を使用する場合、(A)及び(B)の合計量100重量部に対して、0〜70重量%、好ましくは1〜50重量%である。
本発明の樹脂組成物は所望により上記した物質以外の他の物質も含むことができる。特定の目的のために含有せしめることが好ましいかかる他の物質の例としては、他の樹脂、難燃剤、安定剤、可塑剤、滑剤、顔料、強化繊維、充填剤等があげられる。
本発明の樹脂組成物は、従来より公知の種々の方法、例えば,射出成形、押出成形により、金属管、金属線等に被覆され、配管用パイプ、電線、ケーブル等の難燃性被覆製品に成形される。
本発明で得られる電線またはケーブルは,耐薬品性、引張伸び及び難燃性に優れるため、光ファーバー、計装ケーブル、自動車用ワイヤーハーネス、等の各種電線又はケーブルに好適に用いられる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例で使用された成分は以下のとおりである。
1.ポリオレフィン樹脂(成分(A))
PP:プロピレン単独重合体およびプロピレン−エチレンランダム共重合体からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体 商標:AD630G2(住友化学工業製)
MFR(230℃)は、0.5g/10分であった。プロピレン単独重合体部分の極限粘度([η]P)は2.8dl/gであり、プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度([η]EP)は2.8dl/gであり、プロピレン−エチレンブロック共重合体に対する重量割合は21重量%であり、エチレン含量は35.5重量%であった。
2.ポリフェニレンエーテル系樹脂(成分(B))
PPE:クロロホルム溶媒中、30℃で測定した固有粘度が0.46dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、酸素指数29
3. その他
SEBS:水添スチレン−ブタジエン−スチレントリブロック共重合体
商標:タフテックH1051(旭化成工業製)
DADD:1、12−ジアミノドデカン
PO:過酸化物、商標パーカドックス14/40C(化薬アクゾ製)
MAH:無水マレイン酸
St:スチレン
測定・評価方法は下記のとおりである。
難燃性
酸素指数
JIS K7201に準拠し、酸素指数を測定した。
連続相および分散相のアスペクト比、面積の観察
連続相がポリオレフィン樹脂であるかポリフェニレンエーテル樹脂であるかを、また、分散相であるポリフェニレンエーテルのアスペクト比、分散面積を、以下の手順により判定した。
手順1―シリンダー温度260℃、金型温度50℃に設定した射出成形機を用い、樹脂組成物から厚さ3.2mmの成形品を得る。
手順2―成形品の断面の超薄切片を、ミクロトームで切り出す。
手順3―超薄切片を四酸化ルテニウムで染色する(ポリフェニレンエーテル樹脂からなる相が染色される)。
手順4―染色された超薄切片を透過型電子顕微鏡で観察し、連続相がポリオレフィン樹脂からなる相であるか、ポリフェニレンエーテル樹脂からなる相であるかを判定する。
手順5−(B)が分散相である場合、透過型電子顕微鏡観察で得られた写真から、30個以上の分散体を無作為に抽出し、各分散体の最も長い両端距離(t)と最も短い両端距離(d)とを測定し、その比(t/d)の平均値からアスペクト比を求めた。さらに、同じく無作為に抽出された30個以上の分散体から、分散粒子の面積を求めた。
実施例1
表1に示す配合割合(重量部)の各成分を、表1に示す順序にて、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数200rpmに設定した連続二軸混練機(東芝機械製TEM−50A型)のホッパーから投入した後、これら成分を溶融混練してペレット状の樹脂組成物を得た。得られたペレットを、シリンダー温度260℃に設定した射出成形機にて、テストピースを作製し、難燃性、分散粒子径及びアスペクト比を評価した。結果を表1に示す。
実施例2、比較例1
表1に示す配合割合を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
結果から次のことがわかる。本発明の条件を充足する全ての実施例は難燃性に優れる。一方、(B)における分散粒子のアスペクト比が5より小さい比較例1は難燃性に劣る。


Figure 2005105040

Claims (6)

  1. 下記の(A)〜(B)を含有し、(A)/(B)の重量比が70/30〜25/75であり、(A)が連続層を形成し、かつ、(B)のアスペクト比が5以上である樹脂組成物。
    (A):ポリオレフィン樹脂
    (B):酸素指数が23以上の熱可塑性樹脂
  2. (B)が芳香族環を有する熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. (B)がポリフェニレンエーテル樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  4. (B)の分散粒子の面積が2μm以上であることを特徴とする請求項1ないし3に記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のうちの一の請求項に記載の樹脂組成物を被覆してなる難燃性樹脂製品。
  6. 請求項1〜5のうちの一の請求項に記載の樹脂組成物を被覆してなる電線又はケーブル。
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