JP2002265698A - 電線又はケーブル被覆用樹脂組成物 - Google Patents
電線又はケーブル被覆用樹脂組成物Info
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- JP2002265698A JP2002265698A JP2001073805A JP2001073805A JP2002265698A JP 2002265698 A JP2002265698 A JP 2002265698A JP 2001073805 A JP2001073805 A JP 2001073805A JP 2001073805 A JP2001073805 A JP 2001073805A JP 2002265698 A JP2002265698 A JP 2002265698A
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐油性及び難燃性に優れ、しかもハロゲン系
難燃剤やリン系難燃剤を必須の成分とすることなく難燃
性に優れた電線又はケーブル被覆用樹脂組成物、概樹脂
組成物を被覆して得られる電線又はケーブルを提供す
る。 【解決手段】 下記の(A)〜(D)を溶融混練してな
り、(A)/(B)の重量比が60/40〜25/75
であり、(C)の添加量が(A)及び(B)の合計量1
00重量部に対して0.1〜30重量部であり、(D)
の添加量が(A)及び(B)の合計量100重量部に対
して0.001〜20重量部であり、かつ(A)が連続
層を形成する樹脂組成物。 (A):ポリオレフィン樹脂 (B):ポリフェニレンエーテル樹脂 (C):非芳香族性の炭素−炭素多重結合、オキシラン
基及び誘導カルボキシル基からなる群から選ばれる結合
又は官能基の少なくとも一を有する官能性化合物 (D):特定のジアミノ化合物
難燃剤やリン系難燃剤を必須の成分とすることなく難燃
性に優れた電線又はケーブル被覆用樹脂組成物、概樹脂
組成物を被覆して得られる電線又はケーブルを提供す
る。 【解決手段】 下記の(A)〜(D)を溶融混練してな
り、(A)/(B)の重量比が60/40〜25/75
であり、(C)の添加量が(A)及び(B)の合計量1
00重量部に対して0.1〜30重量部であり、(D)
の添加量が(A)及び(B)の合計量100重量部に対
して0.001〜20重量部であり、かつ(A)が連続
層を形成する樹脂組成物。 (A):ポリオレフィン樹脂 (B):ポリフェニレンエーテル樹脂 (C):非芳香族性の炭素−炭素多重結合、オキシラン
基及び誘導カルボキシル基からなる群から選ばれる結合
又は官能基の少なくとも一を有する官能性化合物 (D):特定のジアミノ化合物
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電線又はケーブル
被覆用樹脂組成物、概樹脂組成物を被覆して得られる電
線又はケーブルに関するものである。更に詳しくは、本
発明は、耐油性及び難燃性に優れ、しかもハロゲン系難
燃剤やリン系難燃剤を必須の成分とすることなく難燃性
に優れた電線又はケーブル被覆用樹脂組成物、概樹脂組
成物を被覆して得られる電線又はケーブルにに関するも
のである。
被覆用樹脂組成物、概樹脂組成物を被覆して得られる電
線又はケーブルに関するものである。更に詳しくは、本
発明は、耐油性及び難燃性に優れ、しかもハロゲン系難
燃剤やリン系難燃剤を必須の成分とすることなく難燃性
に優れた電線又はケーブル被覆用樹脂組成物、概樹脂組
成物を被覆して得られる電線又はケーブルにに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】電線又はケーブル被覆用樹脂材料として
は、適度な柔軟性、難燃性の面から、塩化ビニル樹脂、
あるいは、ハロゲン系難燃剤を含むポリオレフィン樹脂
が、従来より用いられている。しかしながら、近年、ハ
ロゲンを含有する組成物の環境に及ぼす影響が懸念さ
れ、非ハロゲン系の材料の要求が高まっている。
は、適度な柔軟性、難燃性の面から、塩化ビニル樹脂、
あるいは、ハロゲン系難燃剤を含むポリオレフィン樹脂
が、従来より用いられている。しかしながら、近年、ハ
ロゲンを含有する組成物の環境に及ぼす影響が懸念さ
れ、非ハロゲン系の材料の要求が高まっている。
【0003】非ハロゲン系の電線又はケーブル被覆用樹
脂材料としては、オレフィン系樹脂に金属水酸化物を混
合した組成物が、例えば、特開平9―017244号公
報に開示されている。しかしながら、ハロゲン系難燃剤
を用いずに金属水酸化物でオレフィン系樹脂に十分な難
燃性を付与する場合、多量の金属水酸化物を添加する必
要が生じ、引張伸び等の機械的物性の低下、耐磨耗性の
低下が生じる。
脂材料としては、オレフィン系樹脂に金属水酸化物を混
合した組成物が、例えば、特開平9―017244号公
報に開示されている。しかしながら、ハロゲン系難燃剤
を用いずに金属水酸化物でオレフィン系樹脂に十分な難
燃性を付与する場合、多量の金属水酸化物を添加する必
要が生じ、引張伸び等の機械的物性の低下、耐磨耗性の
低下が生じる。
【0004】特開平11―185532号公報には、ポ
リオレフィン樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、有
機リン酸エステル化合物、ポリリン酸アンモニウム及び
トリアジン化合物からなる電線被覆用樹脂組成物が開示
されている。しかしながら、近年リン化合物の環境に対
する影響も懸念されてきている。
リオレフィン樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、有
機リン酸エステル化合物、ポリリン酸アンモニウム及び
トリアジン化合物からなる電線被覆用樹脂組成物が開示
されている。しかしながら、近年リン化合物の環境に対
する影響も懸念されてきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況の下、本発
明が解決しようとする課題は、耐油性及び難燃性に優
れ、しかもハロゲン系難燃剤やリン系難燃剤を必須の成
分とすることなく難燃性に優れた電線又はケーブル被覆
用樹脂組成物、概樹脂組成物を被覆してなる電線又はケ
ーブルを提供する点に存する。
明が解決しようとする課題は、耐油性及び難燃性に優
れ、しかもハロゲン系難燃剤やリン系難燃剤を必須の成
分とすることなく難燃性に優れた電線又はケーブル被覆
用樹脂組成物、概樹脂組成物を被覆してなる電線又はケ
ーブルを提供する点に存する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意研究を行なった結果、ポリオレフィン樹
脂に対して、ポリフェニレンエーテル樹脂及び2種類の
特定の有機化合物を混合せしめた場合、耐薬品性等のポ
リオレフィン樹脂本来の優れた性質を犠牲にすることな
くポリオレフィン樹脂の難燃性を著しく改良できるとい
うことを見い出し本発明を完成に至った。すなわち、本
発明のうち第一の発明は、下記の(A)〜(D)を溶融
混練してなり、(A)/(B)の重量比が60/40〜
25/75であり、(C)の添加量が(A)及び(B)
の合計量100重量部に対して0.1〜30重量部であ
り、(D)の添加量が(A)及び(B)の合計量100
重量部に対して0.001〜20重量部であり、かつ
(A)が連続層を形成する電線又はケーブル被覆用樹脂
組成物に係るものである。 (A):ポリオレフィン樹脂 (B):ポリフェニレンエーテル樹脂 (C):非芳香族性の炭素−炭素多重結合、オキシラン
基及び誘導カルボキシル基からなる群から選ばれる結合
又は官能基の少なくとも一を有する官能性化合物 (D):下記の一般式で表わされるジアミノ化合物 RINH−X−NHRII [式中、RI及びRIIは同一でも異なってもよく、それ
ぞれ水素原子又は不活性な置換基を有していてもよいア
ルキル基を表わし、Xは不活性な置換基を有していても
よい炭素数4乃至30のアルキレン基を表わす。また、
本発明のうち第二の発明は、上記の樹脂組成物を被覆し
て得られる電線又はケーブルに係るものである。
達成すべく鋭意研究を行なった結果、ポリオレフィン樹
脂に対して、ポリフェニレンエーテル樹脂及び2種類の
特定の有機化合物を混合せしめた場合、耐薬品性等のポ
リオレフィン樹脂本来の優れた性質を犠牲にすることな
くポリオレフィン樹脂の難燃性を著しく改良できるとい
うことを見い出し本発明を完成に至った。すなわち、本
発明のうち第一の発明は、下記の(A)〜(D)を溶融
混練してなり、(A)/(B)の重量比が60/40〜
25/75であり、(C)の添加量が(A)及び(B)
の合計量100重量部に対して0.1〜30重量部であ
り、(D)の添加量が(A)及び(B)の合計量100
重量部に対して0.001〜20重量部であり、かつ
(A)が連続層を形成する電線又はケーブル被覆用樹脂
組成物に係るものである。 (A):ポリオレフィン樹脂 (B):ポリフェニレンエーテル樹脂 (C):非芳香族性の炭素−炭素多重結合、オキシラン
基及び誘導カルボキシル基からなる群から選ばれる結合
又は官能基の少なくとも一を有する官能性化合物 (D):下記の一般式で表わされるジアミノ化合物 RINH−X−NHRII [式中、RI及びRIIは同一でも異なってもよく、それ
ぞれ水素原子又は不活性な置換基を有していてもよいア
ルキル基を表わし、Xは不活性な置換基を有していても
よい炭素数4乃至30のアルキレン基を表わす。また、
本発明のうち第二の発明は、上記の樹脂組成物を被覆し
て得られる電線又はケーブルに係るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の成分(A)は、ポリオレ
フィン樹脂である。ポリオレフィン樹脂とは、エチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−
1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1、テトラ
デセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エ
イコセン−1等のα−オレフィン;特開平2−1152
48号公報明細書に記載の環状オレフィン等のオレフィ
ン類の単独重合体又は共重合体である。なお、オレフィ
ン類と少量の他の不飽和単量体を共重合した共重合体、
並びに該共重合体及び上記オレフィン類の単独又は共重
合体の酸化、スルホン化等による変性物はポリオレフィ
ン樹脂に含まれるものとする。
フィン樹脂である。ポリオレフィン樹脂とは、エチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−
1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1、テトラ
デセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エ
イコセン−1等のα−オレフィン;特開平2−1152
48号公報明細書に記載の環状オレフィン等のオレフィ
ン類の単独重合体又は共重合体である。なお、オレフィ
ン類と少量の他の不飽和単量体を共重合した共重合体、
並びに該共重合体及び上記オレフィン類の単独又は共重
合体の酸化、スルホン化等による変性物はポリオレフィ
ン樹脂に含まれるものとする。
【0008】オレフィン類と共重合可能な他の不飽和単
量体の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チル、無水マレイン酸、アリールマレイン酸イミド、ア
ルキルマレイン酸イミド等の不飽和有機酸又はその誘導
体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;スチ
レン、メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物;ビニル
トリメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシ
プロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン;ジシク
ロペンタジエン、4−エチリデン−2−ノルボルネン、
4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,
4−ヘキサジエン等の非共役ジエン等があげられる。こ
れらの中ではエチレン、プロピレン、ブテン−1、3−
メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1を過半重量
含む共重合体又は単独重合体が好ましく、プロピレン単
独重合体、プロピレン−エチレンブロック、ランダム共
重合体及びこれらの混合物等の結晶性プロピレン系重合
体が更に好ましい。
量体の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チル、無水マレイン酸、アリールマレイン酸イミド、ア
ルキルマレイン酸イミド等の不飽和有機酸又はその誘導
体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;スチ
レン、メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物;ビニル
トリメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシ
プロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン;ジシク
ロペンタジエン、4−エチリデン−2−ノルボルネン、
4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,
4−ヘキサジエン等の非共役ジエン等があげられる。こ
れらの中ではエチレン、プロピレン、ブテン−1、3−
メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1を過半重量
含む共重合体又は単独重合体が好ましく、プロピレン単
独重合体、プロピレン−エチレンブロック、ランダム共
重合体及びこれらの混合物等の結晶性プロピレン系重合
体が更に好ましい。
【0009】ポリオレフィン樹脂の分子量については、
目的によってその好適な範囲が異なるため一概に範囲を
定められないが、一般に温度230℃及び荷重21.2
Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)で表
わして0.01〜400g/10分、好ましくは0.1〜
60g/10分である。
目的によってその好適な範囲が異なるため一概に範囲を
定められないが、一般に温度230℃及び荷重21.2
Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)で表
わして0.01〜400g/10分、好ましくは0.1〜
60g/10分である。
【0010】上記ポリオレフィン樹脂は重合あるいは変
性といった従来公知の方法によって製造することができ
る。また、市販品も広く入手可能であり、適宜これらか
ら選んで使用することができる。
性といった従来公知の方法によって製造することができ
る。また、市販品も広く入手可能であり、適宜これらか
ら選んで使用することができる。
【0011】本発明の成分(B)は、ポリフェニレンエ
ーテル樹脂である。ポリフェニレンエーテル樹脂とは、
下式(I)で表されるフェノール化合物の少なくとも一
種を、酸化カップリング触媒によって、酸素又は酸素含
有ガスを用いて酸化重合させて得られる単独重合体又は
共重合体からなる樹脂を意味する。 (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ、水
素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基
から選ばれるものであり、それらのうち必ず1個は水素
原子である)
ーテル樹脂である。ポリフェニレンエーテル樹脂とは、
下式(I)で表されるフェノール化合物の少なくとも一
種を、酸化カップリング触媒によって、酸素又は酸素含
有ガスを用いて酸化重合させて得られる単独重合体又は
共重合体からなる樹脂を意味する。 (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ、水
素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基
から選ばれるものであり、それらのうち必ず1個は水素
原子である)
【0012】式(I)におけるR1、R2、R3、R4及び
R5として、水素、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素、メチ
ル、エチル、n−又はiso−プロピル、pri−、s
ec−又はt−ブチル、クロロエチル、ヒドロキシエチ
ル、フェニルエチル、ベンジル、ヒドロキシメチル、カ
ルボキシエチル、メトキシカルボニルエチル、シアノエ
チル、フェニル、クロロフェニル、メチルフェニル、ジ
メチルフェニル、エチルフェニル、アリルを例示するこ
とができる。
R5として、水素、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素、メチ
ル、エチル、n−又はiso−プロピル、pri−、s
ec−又はt−ブチル、クロロエチル、ヒドロキシエチ
ル、フェニルエチル、ベンジル、ヒドロキシメチル、カ
ルボキシエチル、メトキシカルボニルエチル、シアノエ
チル、フェニル、クロロフェニル、メチルフェニル、ジ
メチルフェニル、エチルフェニル、アリルを例示するこ
とができる。
【0013】式(I)で表されるフェノール化合物とし
て、フェノール、o−、m−又はp−クレゾール、2,
6−、2,5−、2,4−又は3,5−ジメチルフェノ
ール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−
ジフェニルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、
2−メチル−6−エチルフェノール、2,3,5−、
2,3,6−又は2,4,6−トリメチルフェノール、
3−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモール、2
−メチル−6−アリルフェノールを例示することができ
る。これらのフェノール化合物の中では、2,6−ジメ
チルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、3−
メチル−6−t−ブチルフェノール及び2,3,6−ト
リメチルフェノールが好ましい。
て、フェノール、o−、m−又はp−クレゾール、2,
6−、2,5−、2,4−又は3,5−ジメチルフェノ
ール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−
ジフェニルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、
2−メチル−6−エチルフェノール、2,3,5−、
2,3,6−又は2,4,6−トリメチルフェノール、
3−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモール、2
−メチル−6−アリルフェノールを例示することができ
る。これらのフェノール化合物の中では、2,6−ジメ
チルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、3−
メチル−6−t−ブチルフェノール及び2,3,6−ト
リメチルフェノールが好ましい。
【0014】式(I)で表されるフェノール化合物は、
ビスフェノール−A、テトラブロモビスフェノール−
A、レゾルシン、ハイドロキノン及びノボラック樹脂で
例示される多価ヒドロキシ芳香族化合物と共重合させて
もよく、これらの共重合体も本発明にかかるポリフェニ
レンエーテル系樹脂に含まれるものとする。
ビスフェノール−A、テトラブロモビスフェノール−
A、レゾルシン、ハイドロキノン及びノボラック樹脂で
例示される多価ヒドロキシ芳香族化合物と共重合させて
もよく、これらの共重合体も本発明にかかるポリフェニ
レンエーテル系樹脂に含まれるものとする。
【0015】フェノール化合物を酸化(共)重合させる
ために用いられる酸化カップリング触媒は特に限定され
ず、重合能を有する如何なる触媒でも使用できる。ま
た、フェノール化合物を酸化(共)重合させてポリフェ
ニレンエーテル系樹脂を製造する方法として、米国特許
第3306874号公報、同第3306875号公報及
び同第3257357号公報並びに特公昭52−178
80号公報、特開昭50−51197号公報、特開平1
−304119号公報に記載された製造方法を例示する
ことができる。
ために用いられる酸化カップリング触媒は特に限定され
ず、重合能を有する如何なる触媒でも使用できる。ま
た、フェノール化合物を酸化(共)重合させてポリフェ
ニレンエーテル系樹脂を製造する方法として、米国特許
第3306874号公報、同第3306875号公報及
び同第3257357号公報並びに特公昭52−178
80号公報、特開昭50−51197号公報、特開平1
−304119号公報に記載された製造方法を例示する
ことができる。
【0016】本発明で使用されるポリフェニレンエーテ
ル系樹脂として、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエチル−1,4
−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル
−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェ
ニレンエーテル)、ポリ(2,6−ブチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジプロペニル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジラウ
リル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−
ジフェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4−フェニレン
エーテル)、ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ−1,
4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−ス
テアリルオキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエー
テル)、ポリ(2−メチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(3−メチル−6−t−ブチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジベンジル−1,
4−フェニレンエーテル)及びこれらの樹脂を構成する
繰り返し単位の複数種を含む各種の共重合体を例示する
ことができる。
ル系樹脂として、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエチル−1,4
−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル
−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェ
ニレンエーテル)、ポリ(2,6−ブチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジプロペニル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジラウ
リル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−
ジフェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4−フェニレン
エーテル)、ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ−1,
4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−ス
テアリルオキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエー
テル)、ポリ(2−メチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(3−メチル−6−t−ブチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジベンジル−1,
4−フェニレンエーテル)及びこれらの樹脂を構成する
繰り返し単位の複数種を含む各種の共重合体を例示する
ことができる。
【0017】更に、2,3,6−トリメチルフェノー
ル、2,3,5,6−テトラメチルフェノールで例示さ
れる多置換フェノールと、2,6−ジメチルフェノール
で例示される2置換フェノールとの共重合体も、本発明
にかかるポリフェニレンエーテル系樹脂に含まれるもの
とする。
ル、2,3,5,6−テトラメチルフェノールで例示さ
れる多置換フェノールと、2,6−ジメチルフェノール
で例示される2置換フェノールとの共重合体も、本発明
にかかるポリフェニレンエーテル系樹脂に含まれるもの
とする。
【0018】前記のポリフェニレンエーテル系樹脂のう
ちで好ましいものは、ポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル)及び2,6−ジメチルフェノー
ルと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体で
ある。
ちで好ましいものは、ポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル)及び2,6−ジメチルフェノー
ルと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体で
ある。
【0019】本発明で用いられるポリフェニレンエーテ
ル系樹脂はまた、上記の(共)重合体にスチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレン及びビニルトルエ
ンで例示されるスチレン系化合物をグラフトさせて得ら
れるグラフト共重合体であってもよく、かかるグラフト
共重合体も本発明にかかるポリフェニレンエーテル系樹
脂に含まれるものとする。
ル系樹脂はまた、上記の(共)重合体にスチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレン及びビニルトルエ
ンで例示されるスチレン系化合物をグラフトさせて得ら
れるグラフト共重合体であってもよく、かかるグラフト
共重合体も本発明にかかるポリフェニレンエーテル系樹
脂に含まれるものとする。
【0020】本発明で使用されるポリフェニレンエーテ
ル系樹脂としては、温度30℃のクロロホルム中で測定
した固有粘度が0.3〜0.7dl/gのものが好まし
く、より好ましくは0.36〜0.65dl/g、特に
好ましくは0.4〜0.6dl/gである。固有粘度が
低すぎると、難燃性がする場合があり、固有粘度が高す
ぎると、本発明の樹脂組成物の成形加工性が低下する場
合がある。
ル系樹脂としては、温度30℃のクロロホルム中で測定
した固有粘度が0.3〜0.7dl/gのものが好まし
く、より好ましくは0.36〜0.65dl/g、特に
好ましくは0.4〜0.6dl/gである。固有粘度が
低すぎると、難燃性がする場合があり、固有粘度が高す
ぎると、本発明の樹脂組成物の成形加工性が低下する場
合がある。
【0021】本発明の成分(C)は、非芳香族性の炭素
−炭素多重結合、オキシラン基及び誘導カルボキシル基
からなる群から選ばれる結合又は官能基の少なくとも一
を有する官能性化合物である。
−炭素多重結合、オキシラン基及び誘導カルボキシル基
からなる群から選ばれる結合又は官能基の少なくとも一
を有する官能性化合物である。
【0022】本発明における非芳香族の炭素−炭素二重
結合又は三重結合のみを有する官能性化合物は下記に示
すオレフィン類、液状ジエンポリマー及びキノン類であ
る。
結合又は三重結合のみを有する官能性化合物は下記に示
すオレフィン類、液状ジエンポリマー及びキノン類であ
る。
【0023】すなわち、かかる官能性化合物の具体例と
しては、ドデセン−1、オクタデセン−1等で例示され
るオレフィン類;液状ポリブタジエンで例示される液状
ジエンポリマー;並びに1,2−及び1,4−ベンゾキ
ノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジフェ
ニルベンゾキノン、テトラメチルベンゾキノン、2−ク
ロロ−1,4−ベンゾキノン、2,2′−及び4,4′
−ジフェノキノン、1,2―ナフトキノン、1,4―ナ
フトキノン及び2,6−ナフトキノン、9,10−アン
トラキノン等で例示されるキノン類をあげることができ
る。
しては、ドデセン−1、オクタデセン−1等で例示され
るオレフィン類;液状ポリブタジエンで例示される液状
ジエンポリマー;並びに1,2−及び1,4−ベンゾキ
ノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジフェ
ニルベンゾキノン、テトラメチルベンゾキノン、2−ク
ロロ−1,4−ベンゾキノン、2,2′−及び4,4′
−ジフェノキノン、1,2―ナフトキノン、1,4―ナ
フトキノン及び2,6−ナフトキノン、9,10−アン
トラキノン等で例示されるキノン類をあげることができ
る。
【0024】また、本発明におけるオキシラン基のみを
有する官能性化合物の具体例としては、多価フェノー
ル、多価アルコール及びアミン類からなる群から選ばれ
る化合物とエピクロロヒドリンとを縮合させることによ
って製造されるエポキシ樹脂、上記液状ジエンポリマー
のエポキシ化物、酸化ポリオレフィンワックス、オクタ
デシルグリシジルエーテル、1−ヘキサデセンオキシド
等で例示されるエポキシ化合物があげられる。
有する官能性化合物の具体例としては、多価フェノー
ル、多価アルコール及びアミン類からなる群から選ばれ
る化合物とエピクロロヒドリンとを縮合させることによ
って製造されるエポキシ樹脂、上記液状ジエンポリマー
のエポキシ化物、酸化ポリオレフィンワックス、オクタ
デシルグリシジルエーテル、1−ヘキサデセンオキシド
等で例示されるエポキシ化合物があげられる。
【0025】本発明における誘導カルボキシル基のみを
有する官能性化合物の例としては下記に示す化合物があ
げられるが、ここに、誘導カルボキシル基とは一般式 −COOR6、 −COY、 −CONR7、R8又は −CO−Z−CO− [式中、R6は水素原子又は不活性な置換基を有してい
てもよい炭素原子数が1乃至20個のアルキル基もしく
はアリール基を表わし、Yはハロゲン原子を表わし、R
7とR8はそれぞれ水素原子又は不活性な置換基を有して
いてもよい炭素原子数が1乃至10個のアルキル基もし
くはアリール基を表わし、Yは酸素原子又はNHを表わ
す。]で表わされるカルボキシル基から派生する基のこ
とである。
有する官能性化合物の例としては下記に示す化合物があ
げられるが、ここに、誘導カルボキシル基とは一般式 −COOR6、 −COY、 −CONR7、R8又は −CO−Z−CO− [式中、R6は水素原子又は不活性な置換基を有してい
てもよい炭素原子数が1乃至20個のアルキル基もしく
はアリール基を表わし、Yはハロゲン原子を表わし、R
7とR8はそれぞれ水素原子又は不活性な置換基を有して
いてもよい炭素原子数が1乃至10個のアルキル基もし
くはアリール基を表わし、Yは酸素原子又はNHを表わ
す。]で表わされるカルボキシル基から派生する基のこ
とである。
【0026】かかる官能性化合物の具体例は無水コハク
酸、スチレン−無水マレイン酸共重合体等の無水マレイ
ン酸重合体、p−ニトロ安息香酸メチル、p−シアノフ
ェニルアセトアミド等で例示されるカルボン酸誘導体で
ある。
酸、スチレン−無水マレイン酸共重合体等の無水マレイ
ン酸重合体、p−ニトロ安息香酸メチル、p−シアノフ
ェニルアセトアミド等で例示されるカルボン酸誘導体で
ある。
【0027】本発明における官能性化合物(C)として
は、(i)非芳香族の炭素−炭素二重結合、オキシラン
基及び誘導カルボキシル基からなる群から選ばれる結合
又は官能基の少なくとも一と(ii)誘導カルボキシル
基、誘導水酸基、誘導アミノ基、誘導シリル基、誘導メ
ルカプト基、誘導スルホン酸基及びオイシラン基からな
る群から選ばれる官能基であって上記(i)の官能基と
は異なる官能基の少なくとも一とを同時に有する官能性
化合物が好ましい。
は、(i)非芳香族の炭素−炭素二重結合、オキシラン
基及び誘導カルボキシル基からなる群から選ばれる結合
又は官能基の少なくとも一と(ii)誘導カルボキシル
基、誘導水酸基、誘導アミノ基、誘導シリル基、誘導メ
ルカプト基、誘導スルホン酸基及びオイシラン基からな
る群から選ばれる官能基であって上記(i)の官能基と
は異なる官能基の少なくとも一とを同時に有する官能性
化合物が好ましい。
【0028】ここに、誘導水酸基とは、一般式 ―OR9―、 ―OCOR10―、又は、 ―OSi(R11)3― [式中、R9及びR10は水素原子又は不活性な置換基を
有していてもよい炭酸原子数が1乃至10個のアルキル
基もしくはアリール基を表わし、3個のR11は互いに同
じか又は異なる不活性な置換基を有していてもよい炭素
原子数が1乃至10個のアルキル基、アリール基もしく
はアルコキシ基を表わす。]で表わされる水酸基から派
生する基のことである。
有していてもよい炭酸原子数が1乃至10個のアルキル
基もしくはアリール基を表わし、3個のR11は互いに同
じか又は異なる不活性な置換基を有していてもよい炭素
原子数が1乃至10個のアルキル基、アリール基もしく
はアルコキシ基を表わす。]で表わされる水酸基から派
生する基のことである。
【0029】誘導アミノ酸基とは、一般式 ―NHR12―、又は ―NHCOR13― [式中、R12は水素原子、シアノ基又は不活性な置換基
を有していてもよい炭素原子数が1乃至10個のアルキ
ル基もしくはアリール基を表わし、R13は水素原子又は
不活性な置換基を有していてもよい炭素原子数が1乃至
20個のアルキル基もしくはアリール基を表わす。]で
表わされるアミノ基から派生する基のことである。
を有していてもよい炭素原子数が1乃至10個のアルキ
ル基もしくはアリール基を表わし、R13は水素原子又は
不活性な置換基を有していてもよい炭素原子数が1乃至
20個のアルキル基もしくはアリール基を表わす。]で
表わされるアミノ基から派生する基のことである。
【0030】誘導シリル基とは、一般式 −Si(R14)3 [式中、3個のR14は互いに同じか又は異なる水素原
子、アミノ基又はメルカプト基を有していてもよい炭素
原子数が1乃至10個のアルキル基、アリール基もしく
はアルコキシ基を表わす。]で表わされるシリル基から
派生する基のことである。
子、アミノ基又はメルカプト基を有していてもよい炭素
原子数が1乃至10個のアルキル基、アリール基もしく
はアルコキシ基を表わす。]で表わされるシリル基から
派生する基のことである。
【0031】誘導メルカプト基とは、一般式 ―SR15、又は ―SCOR16 [式中、R15及びR16は水素原子又は不活性な置換基を
有していてもよい炭素原子数が1乃至10個のアルキル
基もしくはアリール基を表わす。]で表わされるメルカ
プト基から派生する基のことである。
有していてもよい炭素原子数が1乃至10個のアルキル
基もしくはアリール基を表わす。]で表わされるメルカ
プト基から派生する基のことである。
【0032】誘導スルホン酸基とは、一般式 −SO3R17、 −SO2Y又は −SO2NR18R19 [式中、R17は水素原子又は不活性な置換基を有してい
てもよい炭素原子数が1乃至20個のアルキル基もしく
はアリール基を表わし、Yはハロゲン原子をわし、R18
とR19はそれぞれ水素原子又は不活性な置換基を有して
いてもよい炭素原子数が1乃至10個のアルキル基もし
くはアリール基を表わす。]で表わされるスルホン酸基
から派生する基のことである。
てもよい炭素原子数が1乃至20個のアルキル基もしく
はアリール基を表わし、Yはハロゲン原子をわし、R18
とR19はそれぞれ水素原子又は不活性な置換基を有して
いてもよい炭素原子数が1乃至10個のアルキル基もし
くはアリール基を表わす。]で表わされるスルホン酸基
から派生する基のことである。
【0033】かかる好ましい官能性化合物の例として
は、マレイン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、ハイミ
ック酸、シトラコン酸、イタコン酸等で例示される不飽
和ジカルボン酸;アクリル酸、ブタン酸、クロトン酸、
ビニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、ドデセン酸、
リノール酸、アンゲリカ酸、けい皮酸等で例示される不
飽和モノカルボン酸;無水マレイン酸、無水ハイミック
酸、アクリル酸無水物等で例示される前記α、β−不飽
和ジカルボン酸又は不飽和モノカルボン酸の酸無水物;
マレイン酸アミド、マレインヒドラジド、アクリルアミ
ド、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド等で例示
される前記α、β−不飽和ジカルボン酸又は不飽和モノ
カルボン酸の酸アミド;エチルマレイン酸等で例示され
る前記α、β−不飽和ジカルボン酸又は不飽和モノカル
ボン酸のエステル;マレイミド等で例示されるα、β−
不飽和ジカルボン酸又は不飽和モノカルボン酸のイミ
ド;アリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート等で例示される不飽和エ
ポキシ化合物;アリルアミン、p−アミノスチレン、N
−ビニルアニリン等で例示される不飽和アミン;アリル
アルコール、3−ブテン−2−オール、プロパギルアル
コール等で例示される不飽和アルコール;p−ビニルフ
ェノール、2−プロペニルフェノール等で例示されるア
ルケニルフェノール;2−(3−シクロヘキセニル)エ
チルトリメトキシシラン、1,3−ジビニルテトラエト
キシシラン、ビニルトリス−(2−メトキシエトキシ)
シラン、5−(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン等のオルガノシラン
化合物;3−メルカプトプロピオン酸、2−メルカプト
ベンズイミダゾール等のメルカプト化合物;2−ヒドロ
キシイソ酪酸、DL−酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、ア
ガリシン酸、クエン酸二アンモニウム、クエン酸三アン
モニウム、クエン酸カルシウム、リング酸カルシウム、
クエン酸カリウム、リンゴ酸カリウム、アセチルシトレ
ート、ステアリルシトレート、ジステアリルシトレー
ト、アセチルマリエート、ステアリルマリエート、N、
N′−ジエチルクエン酸アミド、N、N′−ジプロピル
クエン酸アミド、N−フェニルクエン酸アミド、N−ド
デシルクエン酸アミド、N、N′−ジドデシルクエン酸
アミド、N−ドデシルリンゴ酸アミド等のオキシカルボ
ン酸誘導体;トリメリト酸無水物酸ハロゲン化物、クロ
ロホルミルコハク酸、クロロホルミルコハク酸無水物、
クロロホルミルグルタル酸、クロロホルミルグルタル酸
無水物、クロロアセチルコハク酸無水物等の酸塩化物等
があげられる。
は、マレイン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、ハイミ
ック酸、シトラコン酸、イタコン酸等で例示される不飽
和ジカルボン酸;アクリル酸、ブタン酸、クロトン酸、
ビニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、ドデセン酸、
リノール酸、アンゲリカ酸、けい皮酸等で例示される不
飽和モノカルボン酸;無水マレイン酸、無水ハイミック
酸、アクリル酸無水物等で例示される前記α、β−不飽
和ジカルボン酸又は不飽和モノカルボン酸の酸無水物;
マレイン酸アミド、マレインヒドラジド、アクリルアミ
ド、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド等で例示
される前記α、β−不飽和ジカルボン酸又は不飽和モノ
カルボン酸の酸アミド;エチルマレイン酸等で例示され
る前記α、β−不飽和ジカルボン酸又は不飽和モノカル
ボン酸のエステル;マレイミド等で例示されるα、β−
不飽和ジカルボン酸又は不飽和モノカルボン酸のイミ
ド;アリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート等で例示される不飽和エ
ポキシ化合物;アリルアミン、p−アミノスチレン、N
−ビニルアニリン等で例示される不飽和アミン;アリル
アルコール、3−ブテン−2−オール、プロパギルアル
コール等で例示される不飽和アルコール;p−ビニルフ
ェノール、2−プロペニルフェノール等で例示されるア
ルケニルフェノール;2−(3−シクロヘキセニル)エ
チルトリメトキシシラン、1,3−ジビニルテトラエト
キシシラン、ビニルトリス−(2−メトキシエトキシ)
シラン、5−(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン等のオルガノシラン
化合物;3−メルカプトプロピオン酸、2−メルカプト
ベンズイミダゾール等のメルカプト化合物;2−ヒドロ
キシイソ酪酸、DL−酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、ア
ガリシン酸、クエン酸二アンモニウム、クエン酸三アン
モニウム、クエン酸カルシウム、リング酸カルシウム、
クエン酸カリウム、リンゴ酸カリウム、アセチルシトレ
ート、ステアリルシトレート、ジステアリルシトレー
ト、アセチルマリエート、ステアリルマリエート、N、
N′−ジエチルクエン酸アミド、N、N′−ジプロピル
クエン酸アミド、N−フェニルクエン酸アミド、N−ド
デシルクエン酸アミド、N、N′−ジドデシルクエン酸
アミド、N−ドデシルリンゴ酸アミド等のオキシカルボ
ン酸誘導体;トリメリト酸無水物酸ハロゲン化物、クロ
ロホルミルコハク酸、クロロホルミルコハク酸無水物、
クロロホルミルグルタル酸、クロロホルミルグルタル酸
無水物、クロロアセチルコハク酸無水物等の酸塩化物等
があげられる。
【0034】より好ましい官能性化合物は、(i)非芳
香族性の炭素−炭素多重結合と(ii)上記誘導カルボキ
シル基、誘導水酸基、誘導アミノ基、誘導シリル基、誘
導メルカプト基及びオキシシラン基からなる群から選ば
れる官能基の少なくとも一とを同時に有する化合物、及
び上記オキシカルボン酸誘導体である。これらの中で更
に好ましい官能性化合物はマレイン酸、フマル酸、アク
リル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、ハイミック酸
無水物、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリ
レート、アクリルアミド、マレイミド、アリルマミン、
アリルアルコール及びプロパルギルアルコール、クエン
酸及びリンゴ酸であり、最も好ましい官能性化合物は無
水マレイン酸及びフマル酸である。
香族性の炭素−炭素多重結合と(ii)上記誘導カルボキ
シル基、誘導水酸基、誘導アミノ基、誘導シリル基、誘
導メルカプト基及びオキシシラン基からなる群から選ば
れる官能基の少なくとも一とを同時に有する化合物、及
び上記オキシカルボン酸誘導体である。これらの中で更
に好ましい官能性化合物はマレイン酸、フマル酸、アク
リル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、ハイミック酸
無水物、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリ
レート、アクリルアミド、マレイミド、アリルマミン、
アリルアルコール及びプロパルギルアルコール、クエン
酸及びリンゴ酸であり、最も好ましい官能性化合物は無
水マレイン酸及びフマル酸である。
【0035】なお、本発明の官能性化合物(C)は、ス
チレン、α−メチルスチレン等のアルケニル芳香族炭化
水素と一緒に用いた方が更に好ましい場合がある。
チレン、α−メチルスチレン等のアルケニル芳香族炭化
水素と一緒に用いた方が更に好ましい場合がある。
【0036】本発明の成分(D)は、一般式 RINH−X−NHRII で表わされる有機化合物である。式中のRI及びRIIは
同じでも異なってもよく、それぞれ水素原子又は不活性
な置換基を有していてもよいアルキル基を表わし、Xは
不活性な置換基を有していてもよい炭素数4乃至30の
アルキレン基を表わす。ここに、RI、RII及びXにお
ける不活性な置換基とはアリール基、ハロゲン基、シア
ノ基、ニトロ基、カルボニル基、スルホニル基、エーテ
ル基、スルフィド基、エステル基、アミド基等の熱的に
安定な基のことである。
同じでも異なってもよく、それぞれ水素原子又は不活性
な置換基を有していてもよいアルキル基を表わし、Xは
不活性な置換基を有していてもよい炭素数4乃至30の
アルキレン基を表わす。ここに、RI、RII及びXにお
ける不活性な置換基とはアリール基、ハロゲン基、シア
ノ基、ニトロ基、カルボニル基、スルホニル基、エーテ
ル基、スルフィド基、エステル基、アミド基等の熱的に
安定な基のことである。
【0037】かかるジアミノ化合物(D)の具体例とし
ては、1,6―ジアミノヘキサン、1,6−ジアミノ−
2−エチルヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,
8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,
10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカ
ン、1,12−ジアミノドデカン、1,12−ビス
(N、N′−ジメチルアミノ)ドデカン、1,13−ジ
アミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、
1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノ
ヘキサデカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,
18−ジアミノオクタデカン、1,24−ジアミノテト
ラコサン、1,16−ジアミノ−2、2−ジメチル−4
−メチルヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)
メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシ
ル)メタン、2,2′−ビス(4−アミノシクロヘキシ
ル)プロパン、ビス−ヘキサメチレントリアミン等があ
げられる。
ては、1,6―ジアミノヘキサン、1,6−ジアミノ−
2−エチルヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,
8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,
10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカ
ン、1,12−ジアミノドデカン、1,12−ビス
(N、N′−ジメチルアミノ)ドデカン、1,13−ジ
アミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、
1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノ
ヘキサデカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,
18−ジアミノオクタデカン、1,24−ジアミノテト
ラコサン、1,16−ジアミノ−2、2−ジメチル−4
−メチルヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)
メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシ
ル)メタン、2,2′−ビス(4−アミノシクロヘキシ
ル)プロパン、ビス−ヘキサメチレントリアミン等があ
げられる。
【0038】これらの化合物のうちで好ましいジアミノ
化合物は上記一般式におけるRI及びRIIが共に水素原
子であり、Xが炭素数8乃至20の直鎖アルキレン基で
あるジアミノ化合物であり、最も好ましいのは1,12
−ジアミノドデカンである。
化合物は上記一般式におけるRI及びRIIが共に水素原
子であり、Xが炭素数8乃至20の直鎖アルキレン基で
あるジアミノ化合物であり、最も好ましいのは1,12
−ジアミノドデカンである。
【0039】本発明の樹脂組成物における(A)/
(B)の重量比は、60/40〜25/75であり、好
ましくは、55/45〜30/70である。(A)が過
少の場合((B)が過多の場合))耐薬品性が乏しくな
り、一方(A)が過少の場合((B)が過少の場合))
難燃性が悪化する。
(B)の重量比は、60/40〜25/75であり、好
ましくは、55/45〜30/70である。(A)が過
少の場合((B)が過多の場合))耐薬品性が乏しくな
り、一方(A)が過少の場合((B)が過少の場合))
難燃性が悪化する。
【0040】本発明の樹脂組成物における上記官能性化
合物(C)の添加量は、(A)及び(B)の合計量10
0重量部に対して、0.1〜30重量部であり、好まし
くは0.2〜20重量部である。(C)が過少の場合、
難燃性が悪化する。一方(C)が過多の場合、機械的強
度が悪化する。
合物(C)の添加量は、(A)及び(B)の合計量10
0重量部に対して、0.1〜30重量部であり、好まし
くは0.2〜20重量部である。(C)が過少の場合、
難燃性が悪化する。一方(C)が過多の場合、機械的強
度が悪化する。
【0041】本発明の樹脂組成物における(D)の添加
量は、(A)及び(B)の合計量100重量部に対し
て、0.001〜20重量部であり、好ましくは0.0
2〜10重量部である。(D)が過少の場合、難燃性が
悪化する。一方(D)が過多の場合、耐熱性が悪化す
る。
量は、(A)及び(B)の合計量100重量部に対し
て、0.001〜20重量部であり、好ましくは0.0
2〜10重量部である。(D)が過少の場合、難燃性が
悪化する。一方(D)が過多の場合、耐熱性が悪化す
る。
【0042】本発明の樹脂組成物は、(A)が連続相を
形成している必要がある。(A)が連続相を形成しない
場合、耐薬品性が悪化する。
形成している必要がある。(A)が連続相を形成しない
場合、耐薬品性が悪化する。
【0043】本発明の樹脂組成物は上記の(A)〜
(D)の成分を溶融混練して得られる。溶融混練方法の
一例としては押出機等を用いて溶融混練する方法があげ
られるが、一般に行われている混練方法であれば特に制
限を受けない。フィード方法は、材料を一括で投入する
方法、材料の一部をサイドフィードする方法、予備混練
物をフィードする方法が考えられるが、(A)成分、
(B)成分及び(C)成分の溶融混練物に(D)成分を
添加し溶融混練する方法が好ましい。具体的には、複数
のフィード口を有する単軸もしくは2軸の押出し機を用
い、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を溶融混練
した後にそれよりも下流側のフィード口から(D)成分
をフィードし、溶融混練する方法、又は、(A)成分、
(B)成分及び(C)成分を溶融混練し、一旦、冷却固
化した後に該混合物と(D)成分を溶融混練する方法が
あげられる。混練温度はPPEのガラス転移点(約21
0℃)以上であればよいが、好ましくは220〜400
℃、より好ましくは230〜350℃の範囲である。
(D)の成分を溶融混練して得られる。溶融混練方法の
一例としては押出機等を用いて溶融混練する方法があげ
られるが、一般に行われている混練方法であれば特に制
限を受けない。フィード方法は、材料を一括で投入する
方法、材料の一部をサイドフィードする方法、予備混練
物をフィードする方法が考えられるが、(A)成分、
(B)成分及び(C)成分の溶融混練物に(D)成分を
添加し溶融混練する方法が好ましい。具体的には、複数
のフィード口を有する単軸もしくは2軸の押出し機を用
い、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を溶融混練
した後にそれよりも下流側のフィード口から(D)成分
をフィードし、溶融混練する方法、又は、(A)成分、
(B)成分及び(C)成分を溶融混練し、一旦、冷却固
化した後に該混合物と(D)成分を溶融混練する方法が
あげられる。混練温度はPPEのガラス転移点(約21
0℃)以上であればよいが、好ましくは220〜400
℃、より好ましくは230〜350℃の範囲である。
【0044】本発明において、より一層高い衝撃強度を
有する樹脂組成物が所望される場合には、該組成物にエ
ラストマー類を含有せしめることが望ましい。
有する樹脂組成物が所望される場合には、該組成物にエ
ラストマー類を含有せしめることが望ましい。
【0045】かかるエラストマー類の例としては、天然
ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ブチ
ルゴム、エチレン−プロピンレン共重合体ゴム、ブタジ
エンスチレン共重合体ゴム、ブタジエン−アクリロニト
リル共重合体ゴム、水添及び非水添のスチレン−共役ジ
エン系ブロック共重合体ゴム、ポリエステルゴム、アク
リルゴム、シリコンゴム等及びこれらの変性物等をあげ
ることができる。
ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ブチ
ルゴム、エチレン−プロピンレン共重合体ゴム、ブタジ
エンスチレン共重合体ゴム、ブタジエン−アクリロニト
リル共重合体ゴム、水添及び非水添のスチレン−共役ジ
エン系ブロック共重合体ゴム、ポリエステルゴム、アク
リルゴム、シリコンゴム等及びこれらの変性物等をあげ
ることができる。
【0046】これらの中で好ましいエラストマー類は、
ジエン系化合物を共重合した三元共重合体及びスチレン
等の不飽和単量体をグラフト共重合せしめたグラフト共
重合体を含む水素添加物を含むスチレン−イソプレンジ
ブロック共重合体、スチレン−ブタジエントリブロック
共重合体等のスチレン−共役ジエン系ブロック共重合体
ゴムである。
ジエン系化合物を共重合した三元共重合体及びスチレン
等の不飽和単量体をグラフト共重合せしめたグラフト共
重合体を含む水素添加物を含むスチレン−イソプレンジ
ブロック共重合体、スチレン−ブタジエントリブロック
共重合体等のスチレン−共役ジエン系ブロック共重合体
ゴムである。
【0047】エラストマー類を使用する場合、(A)及
び(B)の合計量100重量部に対して、0〜70重量
%、好ましくは1〜50重量%である。
び(B)の合計量100重量部に対して、0〜70重量
%、好ましくは1〜50重量%である。
【0048】また、より均一な樹脂組成付を得るうえで
混練をラジカル発生剤の存在下に行なうことが好ましい
場合がある。かかるラジカル発生剤の例としては、N−
ブロモコハク酸イミド酸のハロゲン化イミド類;過酸化
ベンゾイル、ジクミールパーオキサイド、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾエー
ト)ヘキシン−3,1,3−ビス(t−ブチルパーオキ
シイソプロピル)ベンゼン、過酸化ラウロイル、t−ブ
チルパーアセテート等の有機過酸化物類;過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類;アゾビソイソ
ブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン
カルボニトリル)等のジアゾ化合物類等があげられる。
ラジカル発生剤が使用される場合のその使用量は(A)
と(B)の合計量100重量部に対して一般に10重量
部以下、好ましくは0.001乃至5重量部である。
混練をラジカル発生剤の存在下に行なうことが好ましい
場合がある。かかるラジカル発生剤の例としては、N−
ブロモコハク酸イミド酸のハロゲン化イミド類;過酸化
ベンゾイル、ジクミールパーオキサイド、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾエー
ト)ヘキシン−3,1,3−ビス(t−ブチルパーオキ
シイソプロピル)ベンゼン、過酸化ラウロイル、t−ブ
チルパーアセテート等の有機過酸化物類;過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類;アゾビソイソ
ブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン
カルボニトリル)等のジアゾ化合物類等があげられる。
ラジカル発生剤が使用される場合のその使用量は(A)
と(B)の合計量100重量部に対して一般に10重量
部以下、好ましくは0.001乃至5重量部である。
【0049】本発明の樹脂組成物は所望により上記した
物質以外の他の物質も含むことができる。特定の目的の
ために含有せしめることが好ましいかかる他の物質の例
としては、他の樹脂、難燃剤、安定剤、可塑剤、滑剤、
顔料、強化繊維、充填剤等があげられる。
物質以外の他の物質も含むことができる。特定の目的の
ために含有せしめることが好ましいかかる他の物質の例
としては、他の樹脂、難燃剤、安定剤、可塑剤、滑剤、
顔料、強化繊維、充填剤等があげられる。
【0050】本発明の樹脂組成物は、従来より公知の種
々の方法、例えば,押出成形により金属線に被覆され、
電線又はケーブルに成形される。
々の方法、例えば,押出成形により金属線に被覆され、
電線又はケーブルに成形される。
【0051】本発明で得られる電線またはケーブルは,
耐薬品性、引張伸び及び難燃性に優れるため、光ファー
バー、計装ケーブル、自動車用ワイヤーハーネス、等の
各種電線又はケーブルに好適に用いられる。
耐薬品性、引張伸び及び難燃性に優れるため、光ファー
バー、計装ケーブル、自動車用ワイヤーハーネス、等の
各種電線又はケーブルに好適に用いられる。
【0052】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を更に詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。実施例及び比較例で使用された成分は以下のと
おりである。 1. ポリオレフィン樹脂(成分(A)) PP:ポリプロピレン樹脂 商標:AS640V(住友
化学工業製) 2.ポリフェニレンエーテル系樹脂(成分(B)) PPE:クロロホルム溶媒中、30℃で測定した固有粘
度が0.46dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,
4−フェニレンエーテル) 3. 官能性化合物(成分(C)) MAH:無水マレイン酸 4. ジアミン化合物 DADD:1、12―ジアミノドデカン 5. その他 SEBS:水添スチレン−ブタジエン−スチレントリブ
ロック共重合体 商標:タフテックH1051(旭化成工業製) PO:過酸化物、商標パーカドックス14/40C(火
薬アクゾ製) St:スチレン
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。実施例及び比較例で使用された成分は以下のと
おりである。 1. ポリオレフィン樹脂(成分(A)) PP:ポリプロピレン樹脂 商標:AS640V(住友
化学工業製) 2.ポリフェニレンエーテル系樹脂(成分(B)) PPE:クロロホルム溶媒中、30℃で測定した固有粘
度が0.46dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,
4−フェニレンエーテル) 3. 官能性化合物(成分(C)) MAH:無水マレイン酸 4. ジアミン化合物 DADD:1、12―ジアミノドデカン 5. その他 SEBS:水添スチレン−ブタジエン−スチレントリブ
ロック共重合体 商標:タフテックH1051(旭化成工業製) PO:過酸化物、商標パーカドックス14/40C(火
薬アクゾ製) St:スチレン
【0053】測定・評価方法が下記のとおりである。 熱変形温度 耐熱性を示す尺度としての熱変形温度を、ASTM D
648に従い、1.81MPaの荷重下で測定した。 引張降伏強度及び引張伸び ASTM D638に従い、23℃における引張降伏点
強度及び引張伸びを測定した。 難燃性 酸素指数 JIS K7201に準拠し、酸素指数を測定した。 燃焼性評価 127×12.7×3.2mmの試験片を水平にクラン
プに取り付けた。試験片端部にガスバーナーの炎を10
秒間接炎した。その後、炎を遠ざけ、燃焼継続時間、燃
焼時の溶融樹脂の滴下(ドリップ)の有無を観察した。
評価は、2本の試験片について行い、燃焼継続時間は、
2本の平均値とした。燃焼継続時間が短いほど、また、
ドリップする本数が少ないほど難燃性が良好である。 耐薬品性 ASTM1号引張試験片を、曲率が168mmの半円状
治具に取り付け、試験片中央部に、エンジンオイルをし
み込ませた20×12mmのガーゼを置き、60℃にて
24時間放置した。その後、試験片を半円状治具から取
り外し、ASTM D638に従い、23℃における引
張伸びを測定した。下記式に従い耐薬品試験後の引張伸
びの保持率を求めた。引張伸びの保持率が高いほど、耐
薬品性が良好である。 引張伸びの保持率(%)=(耐薬品試験後の引張伸び)
/(耐薬品試験前の引張伸び)×100
648に従い、1.81MPaの荷重下で測定した。 引張降伏強度及び引張伸び ASTM D638に従い、23℃における引張降伏点
強度及び引張伸びを測定した。 難燃性 酸素指数 JIS K7201に準拠し、酸素指数を測定した。 燃焼性評価 127×12.7×3.2mmの試験片を水平にクラン
プに取り付けた。試験片端部にガスバーナーの炎を10
秒間接炎した。その後、炎を遠ざけ、燃焼継続時間、燃
焼時の溶融樹脂の滴下(ドリップ)の有無を観察した。
評価は、2本の試験片について行い、燃焼継続時間は、
2本の平均値とした。燃焼継続時間が短いほど、また、
ドリップする本数が少ないほど難燃性が良好である。 耐薬品性 ASTM1号引張試験片を、曲率が168mmの半円状
治具に取り付け、試験片中央部に、エンジンオイルをし
み込ませた20×12mmのガーゼを置き、60℃にて
24時間放置した。その後、試験片を半円状治具から取
り外し、ASTM D638に従い、23℃における引
張伸びを測定した。下記式に従い耐薬品試験後の引張伸
びの保持率を求めた。引張伸びの保持率が高いほど、耐
薬品性が良好である。 引張伸びの保持率(%)=(耐薬品試験後の引張伸び)
/(耐薬品試験前の引張伸び)×100
【0054】連続相の観察 連続相がポリオレフィン樹脂であるかポリフェニレンエ
ーテル樹脂であるかかを、以下の手順からなる方法で判
定した。 手順1―シリンダー温度260℃、金型温度50℃に設
定した射出成型機を用い、樹脂組成物から厚さ3.2m
mの成形品を得る。 手順2―成形品の断面を超薄切片を、ミクロトームで切
り出す。 手順3―超薄切片を四酸化ルテニウムで染色する(ポリ
フェニレンエーテル樹脂からなる相が染色される)。 手順4―染色された超薄切片を透過型電子顕微鏡で観察
し、連続層がポリオレフィン樹脂からなる相であるか、
ポリフェニレンエーテル樹脂からなる相であるかを判定
する。
ーテル樹脂であるかかを、以下の手順からなる方法で判
定した。 手順1―シリンダー温度260℃、金型温度50℃に設
定した射出成型機を用い、樹脂組成物から厚さ3.2m
mの成形品を得る。 手順2―成形品の断面を超薄切片を、ミクロトームで切
り出す。 手順3―超薄切片を四酸化ルテニウムで染色する(ポリ
フェニレンエーテル樹脂からなる相が染色される)。 手順4―染色された超薄切片を透過型電子顕微鏡で観察
し、連続層がポリオレフィン樹脂からなる相であるか、
ポリフェニレンエーテル樹脂からなる相であるかを判定
する。
【0055】実施例1 表1に示す配合割合(重量部)の各成分を、表1に示す
順序にて、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数
200rpmに設定した連続二軸混練機(東芝機械製T
EM−50A型)のホッパーから投入した後、これら成
分を溶融混練してペレット状の樹脂組成物を得た。得ら
れたペレットを、シリンダー温度260℃に設定した射
出成型機にて、テストピースを作製し、引張降伏点強
度、引張伸び、熱変形温度、難燃性及び耐薬品性を評価
した。結果を表1に示す。
順序にて、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数
200rpmに設定した連続二軸混練機(東芝機械製T
EM−50A型)のホッパーから投入した後、これら成
分を溶融混練してペレット状の樹脂組成物を得た。得ら
れたペレットを、シリンダー温度260℃に設定した射
出成型機にて、テストピースを作製し、引張降伏点強
度、引張伸び、熱変形温度、難燃性及び耐薬品性を評価
した。結果を表1に示す。
【0056】実施例2、比較例1〜3 表1に示す配合割合を用いた以外は、実施例1と同様に
実施した。結果を表1に示す。
実施した。結果を表1に示す。
【0057】結果から次のことがわかる。本発明の条件
を充足する全ての実施例は全ての評価項目において満足
すべき結果を示している。一方、(C)及び(D)を含
まない比較例1は難燃性に劣る。連続相がPPEである
比較例2は耐薬品性に劣る。(B)の添加量が過少であ
る比較例3は難燃性に劣る。
を充足する全ての実施例は全ての評価項目において満足
すべき結果を示している。一方、(C)及び(D)を含
まない比較例1は難燃性に劣る。連続相がPPEである
比較例2は耐薬品性に劣る。(B)の添加量が過少であ
る比較例3は難燃性に劣る。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、耐
油性及び難燃性に優れ、しかもハロゲン系難燃剤やリン
系難燃剤を必須の成分とすることなく難燃性に優れた電
線又はケーブル被覆用樹脂組成物、概樹脂組成物を被覆
して得られる電線又はケーブルを提供することができ
た。
油性及び難燃性に優れ、しかもハロゲン系難燃剤やリン
系難燃剤を必須の成分とすることなく難燃性に優れた電
線又はケーブル被覆用樹脂組成物、概樹脂組成物を被覆
して得られる電線又はケーブルを提供することができ
た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 3/42 H01B 3/42 G 3/44 3/44 F G J Fターム(参考) 4F070 AA12 AA13 AA15 AA16 AA52 AB11 AC35 AC36 AC37 AC40 AC42 AC43 AC44 AC45 AC46 AC47 AC50 AC52 AC57 AC63 AC66 AE08 GB08 4J002 BB03W BB06W BB07W BB08W BB09W BB10W BB12W BB14W BB15W BB17W BB19W BK00W BP02W CH07X EC036 EF046 EF076 EG05 EH076 EH106 EJ026 EL036 EL136 EL146 EN026 EN037 EN066 EN136 EP016 EQ026 EU026 EV066 EV346 EX036 EX076 EX086 5G305 AA02 AB25 AB32 CA01 CA13 CB06 CB16 CB26 CC20 DA12 DA23
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の(A)〜(D)を溶融混練してな
り、(A)/(B)の重量比が60/40〜25/75
であり、(C)の添加量が(A)及び(B)の合計量1
00重量部に対して0.1〜30重量部であり、(D)
の添加量が(A)及び(B)の合計量100重量部に対
して0.001〜20重量部であり、かつ(A)が連続
層を形成する電線又はケーブル被覆用樹脂組成物。 (A):ポリオレフィン樹脂 (B):ポリフェニレンエーテル樹脂 (C):非芳香族性の炭素−炭素多重結合、オキシラン
基及び誘導カルボキシル基からなる群から選ばれる結合
又は官能基の少なくとも一を有する官能性化合物 (D):下記の一般式で表わされるジアミノ化合物 RINH−X−NHRII [式中、RI及びRIIは同一でも異なってもよく、それ
ぞれ水素原子又は不活性な置換基を有していてもよいア
ルキル基を表わし、Xは不活性な置換基を有していても
よい炭素数4乃至30のアルキレン基を表わす。] - 【請求項2】 ジアミノ化合物(D)が、下記の一般式
で表されるジアミノ化合物である請求項1記載の電線又
はケーブル被覆用樹脂組成物。 NH2−X−NH2 [式中、Xは炭素数4乃至30の直鎖アルキレン基を表
わす。] - 【請求項3】 官能性化合物(C)が、(i)非芳香性
の炭素−炭素多重結合、オキシラン基及び誘導カルボキ
シル基からなる群から選ばれる結合又は官能基の少なく
とも一と(ii)誘導カルボキシル基、誘導水酸基、誘導
アミノ基、誘導シリル基、誘導メルカプト基、誘導スル
ホン酸基及びオキシラン基からなる群から選ばれる官能
基であって、上記(i)の官能基とは異なる官能基の少
なくとも一を同時に有する官能性化合物である請求項1
又は2記載の電線又はケーブル被覆用樹脂組成物。 - 【請求項4】請求項1、請求項2又は請求項3に記載の
樹脂組成物を被覆して得られる電線又はケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001073805A JP2002265698A (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | 電線又はケーブル被覆用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001073805A JP2002265698A (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | 電線又はケーブル被覆用樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002265698A true JP2002265698A (ja) | 2002-09-18 |
Family
ID=18931178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001073805A Pending JP2002265698A (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | 電線又はケーブル被覆用樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002265698A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103665825A (zh) * | 2013-12-09 | 2014-03-26 | 中特华星电缆股份有限公司 | 制造耐高温无卤阻燃ppe电缆的复合材料及加工工艺 |
KR101756724B1 (ko) * | 2015-10-19 | 2017-07-11 | 신일화학공업(주) | 유연성과 난연성이 우수한 절연 전선케이블용 공중합체 조성물 |
-
2001
- 2001-03-15 JP JP2001073805A patent/JP2002265698A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103665825A (zh) * | 2013-12-09 | 2014-03-26 | 中特华星电缆股份有限公司 | 制造耐高温无卤阻燃ppe电缆的复合材料及加工工艺 |
CN103665825B (zh) * | 2013-12-09 | 2015-11-18 | 中特华星电缆股份有限公司 | 制造耐高温无卤阻燃ppe电缆的复合材料及加工工艺 |
KR101756724B1 (ko) * | 2015-10-19 | 2017-07-11 | 신일화학공업(주) | 유연성과 난연성이 우수한 절연 전선케이블용 공중합체 조성물 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20080128 |