JP2005217267A - レーザ照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ光源から出射したレーザ光の干渉性が高くても、光強度分布の均一化が良好に行われるレーザ照射装置を提供する。
【解決手段】レーザ照射装置は、加工対象物を保持する保持台と、連続波レーザ光を出射する第1のレーザ光源と、連続波レーザ光を出射する第2のレーザ光源と、前記第1及び第2のレーザ光源を出射したレーザ光が入射する回折光学素子であって、該回折光学素子に入射したレーザ光のビーム断面を、該回折光学素子の結像面において、一方向に長い形状にする整形、及び、該回折光学素子から出射したレーザ光の該結像面でのビーム断面内の光強度分布を、該回折光学素子に入射するレーザ光のビーム断面内の光強度分布より均一な分布に近づける光強度分布の均一化の少なくとも一方を行う該回折光学素子とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、レーザ照射装置に関し、特に、複数のレーザ光源から出射されたレーザ光を加工対象物に照射することができるレーザ照射装置に関する。
表面に非晶質シリコン膜が形成された基板に、レーザ光の照射を断続的に繰り返し、非晶質シリコン膜を多結晶化するレーザアニールが行われている。レーザ照射により非晶質シリコン膜が一時的に溶融して、多結晶化が行われる。なお、表面に多結晶シリコン膜が形成された基板に、レーザ光の照射を断続的に繰り返し、結晶粒をさらに成長させることもできる。多結晶シリコン膜が形成された基板は、例えばアクティブマトリクス型液晶表示装置に用いられる。
断面が一方向に細長い長尺形状にされ、断面内の光強度分布が長尺方向について均一化されたレーザ光を、基板表面上でビーム断面の長尺方向に直交する方向に走査しながら、基板に照射するレーザアニール技術が知られている。このような走査を一度行っただけでは被加工面全体にレーザが照射されない場合は、その走査の終了後、レーザ未照射領域にレーザを照射できるように、基板をビーム断面の長尺方向に移動させ、再びビーム断面の長尺方向と直交する方向へのビーム走査を行い、一度目の走査でレーザが照射された領域と接する領域にビーム照射を行う。このような走査を必要な回数繰り返すことにより、被加工面全体へのレーザ照射が行われる。しかし、各回の走査でレーザが照射された領域同士の境界では、多結晶シリコン膜の品質を高めることが難しい。
基板上のビーム断面の長尺方向の長さが長いほど、被加工面全体にレーザ照射を行うために必要なレーザ光の走査回数を減らすことができる(上記のような境界の数を減らすことができる)ので好ましい。ただし、アニール処理を行うために、ビーム断面内のパワー密度は閾値以上としなくてはならない。被加工面に照射されるレーザ光のパワーを高めれば、ビーム断面をより長くすることができる。
被加工面に照射されるレーザ光の断面内の光強度分布の均一化のために、例えば、アレイレンズを用いたビームホモジナイザが用いられる。このビームホモジナイザは、入射したレーザ光を、アレイレンズによりビーム断面内で複数のビームに分割し、分割された各ビームを、フォーカスレンズで拡大して互いに重ね合わせることにより、ホモジナイズ面におけるビームの断面内の光強度分布を均一化する。例えば、特許文献1に開示されたレーザ照射装置では、エキシマレーザ光源の出射するパルスレーザ光の光強度分布を均一化するために、このようなビームホモジナイザが用いられている。
なお、特許文献2には、光強度分布を均一化する他の装置として、回折光学素子(DOE、Diffractive Optical Element)を含むレーザ照射装置が記載されている。このレーザ照射装置では、以下のようにして、光強度分布の均一化を行っている。回折光学素子により、入射したビームを複数のビームに分岐させ、分岐した各ビームを、集光レンズで集光する。回折光学素子で分岐された各ビームのビームスポットは、集光レンズの焦点面上では離散的に配置される。集光レンズの焦点から外れたデフォーカス面に像面が設置される。デフォーカス面において、回折光学素子で分岐された各ビームが互いに重なり合うことにより、デフォーカス面における光強度分布の均一化が図られる。
特許文献3には、4台の固体レーザ光源を有し、これらのレーザ光源から出射されたレーザ光を空間的に重ね合わせて、被加工面に照射されるレーザ光のパワーを高めることができるレーザ照射装置が記載されている。以下、この装置についてさらに説明する。
第1及び第2のレーザ光源から出射したレーザ光が、その偏光面が互いに直交するように調整された後、第1の偏光ビームスプリッタで同一光軸上に重畳される。第3及び第4のレーザ光源から出射したレーザ光が、その偏光面が互いに直交するように調整された後、第2の偏光ビームスプリッタで同一光軸上に重畳される。第1及び第2の偏光ビームスプリッタから出射した2本のレーザ光が、互いに近接して、平行に進行する。
両レーザ光が、テレスコープ光学系に入射してビーム径を拡大されることにより、両レーザ光の断面が互いにほぼ重なり合う。このようにして空間的に重ね合わされたレーザ光が、アレイレンズを用いたビームホモジナイザに入射して、断面内の光強度分布が均一化される。ビームホモジナイザから出射したレーザ光が、被加工面に照射される。
特開平9−36060号公報 特開2003−114400号公報 特開2002−176006号公報
アレイレンズを用いたビームホモジナイザは、干渉性が高いレーザ光(例えば、YAGレーザ等の固体レーザ光源の発するレーザ光)に対しては、良好に機能しない。ビームホモジナイザに入射して、ビーム断面内で分割されたレーザ光同士が、互いに干渉することに起因して、ホモジナイズ面上のビーム断面内で、光強度分布の強弱のパタンができてしまう。
特許文献3に記載されたレーザ照射装置は、レーザ光を空間的に重ね合わせるためにテレスコープ光学系を必要とし、光強度分布を均一化するためにビームホモジナイザを必要とする。より簡単な構成で、複数台のレーザ光源から出射したレーザ光を空間的に重ね合わせることができ(つまり、複数台のレーザ光源から出射したレーザ光を被加工面上の同一領域に照射することができ)、ビーム断面内の光強度分布の均一化を行うことができるレーザ照射装置があれば、光学系の調整の容易性の観点等から好ましい。なお、特許文献3に記載されたレーザ照射装置では、固体レーザ光源から出射したレーザ光の光強度分布を、アレイレンズを用いたビームホモジナイザで均一化しているので、上述したような問題が生じ得る。
本発明の一目的は、レーザ光源から出射したレーザ光の干渉性が高くても、光強度分布の均一化が良好に行われるレーザ照射装置を提供することである。
本発明の他の目的は、新規な構成によりビーム断面内の光強度分布の均一化を行うことができるレーザ照射装置を提供することである。
本発明の他の目的は、簡単な構成で、複数台のレーザ光源から出射したレーザ光を、被加工面上の同一領域に照射することができ、被加工面上のビーム断面内の光強度分布の均一化を行うことができるレーザ照射装置を提供することである。
本発明の他の目的は、新規な構成により、複数台のレーザ光源から出射したレーザ光を、被加工面上の同一領域に照射することができるレーザ照射装置を提供することである。
本発明の一観点によれば、加工対象物を保持する保持台と、連続波レーザ光を出射する第1のレーザ光源と、連続波レーザ光を出射する第2のレーザ光源と、前記第1及び第2のレーザ光源を出射したレーザ光が入射する回折光学素子であって、該回折光学素子に入射したレーザ光のビーム断面を、該回折光学素子の結像面において、一方向に長い形状にする整形、及び、該回折光学素子から出射したレーザ光の該結像面でのビーム断面内の光強度分布を、該回折光学素子に入射するレーザ光のビーム断面内の光強度分布より均一な分布に近づける光強度分布の均一化の少なくとも一方を行う該回折光学素子とを有するレーザ照射装置が提供される。
回折光学素子がビーム断面の整形を行うとき、第1及び第2のレーザ光源から出射したレーザ光の双方の断面が整形され、両レーザ光が結像面上の共通の領域を照射する。これにより、光照射領域内のパワーを高めることができる。回折光学素子が光強度分布の均一化を行うとき、レーザ光源の干渉性が高くても、光強度分布の均一化が良好に行われる。
まず、本発明の実施例によるレーザ照射装置に用いられる回折光学素子について説明する。この回折光学素子は、石英などの基板に、フォトエッチング工程を用いて微細な段差(1〜数種類の深さを有する凹部)からなる所定のパタンを形成することにより、作製できる。回折光学素子に入射したレーザ光が、この微細な段差パタンにより回折され、以下に説明するように伝搬する。
回折光学素子へ入射するレーザ光の進行方向に平行なZ軸を有するXYZ直交座標系を考える。入射するレーザ光の断面は例えば円形であり、断面内の光強度分布は例えばガウス分布である。回折光学素子上の段差パタン内の様々な位置で回折されたレーザ光が、X軸方向については拡がらないように、Y軸方向については拡がるように、Z軸方向に伝搬して、回折光学素子から所定距離だけ離れた仮想的な面(これを、結像面と呼ぶ)上の、Y軸方向に細長くX軸方向に狭い光照射領域で重なる。この光照射領域の内部が、光照射領域の長尺方向についてほぼ均一な光強度で照射される。このようにして、結像面において、レーザ光の断面形状が長尺に整形され、ビーム断面内の光強度分布が長尺方向について均一化される。
ところで、回折光学素子は、1台のレーザ光源から出射するレーザ光を入射させて用いるように設計されている。このため、1つの回折光学素子に、2台以上のレーザ光源から出射したレーザ光を同時に入射させて利用することは想定されておらず、このような利用が可能であるかどうかは知られていなかった。光の屈折や反射を用いたレンズやミラー等の光学系であれば、入射光に対する出射光の挙動を、比較的容易に理解することが可能である。しかし、回折光学素子は、光の回折を利用した光学素子であり、入射光に対する出射光の挙動を理解することは容易ではない。
1つの回折光学素子に、2台以上のレーザ光源から出射したレーザ光を同時に入射させるような想定外の使い方をすれば、両レーザ光が互いに想定外の干渉を起こし、回折光学素子が所望の機能を果たさないことが考えられる。
次に、図1及び図2を参照して、1つの回折光学素子に、2台のレーザ光源から出射したレーザ光を同時に入射させた実験について説明する。図1(A)及び図1(B)は、実験に用いた2種の光学系を示す概略図である。まず図1(A)に対応する実験について説明する。
レーザ光源31a及び31bは、第2高調波(波長532nm)の連続波レーザ光を出射するYAGレーザである。YAGレーザ光源から出射するレーザ光の干渉性は高い。レーザ光源31aを出射したレーザ光が、半波長板32で偏光面を回転され、偏光ビームスプリッタ34に対するS偏光にされる。半波長板32を出射したレーザ光は、折り返しミラー33で反射されて、偏光ビームスプリッタ34に入射する。レーザ光源31bが、偏光ビームスプリッタ34に対するP偏光を出射し、このP偏光が偏光ビームスプリッタ34に入射する。
偏光ビームスプリッタ34が、入射したS偏光を反射させ、入射したP偏光を透過させることにより、偏光ビームスプリッタ34を出射した両レーザ光が、同一光軸上に重畳される。同一光軸上に重畳されたレーザ光が、ビーム径を拡大するビームエキスパンダ35に入射する。
ビームエキスパンダ35を出射したレーザ光が、回折光学素子36に入射する。回折光学素子36の結像面36aにおけるビーム断面が、結像レンズ37により、結像面37aに縮小投影される。結像面37a上の像の光強度分布(これは、回折光学素子36の結像面36aにおけるビーム断面の光強度分布に対応する)を、対物レンズ38を通して、ビームプロファイラ39で観察する。
図2(A)のグラフに、観察された光強度分布を示す。横軸がビーム断面の長尺方向の位置に対応する相対位置を示し、縦軸が相対光強度(任意単位で示した光強度)を示す。なお、光強度は、ビーム断面の短尺方向(ビーム断面の幅方向)について積算した値である。
グラフL1が、図1(A)のレーザ光源31aのみから出射したレーザ光を回折光学素子36に入射させた場合の光強度分布を示す。グラフL2が、レーザ光源31bのみから出射したレーザ光を回折光学素子36に入射させた場合の光強度分布を示す。グラフLaが、レーザ光源31a及び31bから出射したレーザ光を、同時に回折光学素子36に入射させた場合の光強度分布を示す。グラフLbが、グラフL1及びL2の値を加算した(計算上の)光強度分布を示す。
グラフL1及びL2からわかるように、1台のレーザ光源から出射したレーザ光を回折光学素子36に入射させた場合、ビーム断面の長尺方向について、光強度は、両端で高く、両端から内部に向かって低下し、両端を除く内部でほぼ均一となる。グラフLaからわかるように、2台のレーザ光源のレーザ光を同時に入射させた場合も、ビーム断面の長尺方向について、光強度は、両端で高く、両端から内部に向かって低下し、両端を除く内部でほぼ均一となる。この実験より、2台のレーザ光源から出射したレーザ光を、同時に回折光学素子に入射させた場合でも、ビーム断面の長尺化と、ビーム断面内の光強度分布の均一化とが行えることがわかった。
グラフLaは、グラフL1及びL2の光強度の和であるグラフLbとほぼ一致する。これは、2台のレーザ光源から出射したレーザ光を同時に回折光学素子に入射させたとき、各々のレーザ光源が出射したレーザ光のパワーを、ほとんどロスなく合算できることを示す。
図1(B)に示す光学系では、レーザ光源31a及び31bから出射したレーザ光の光軸が、偏光ビームスプリッタ34により、平行にされる。両レーザ光の光軸が一致していない点が、図1(A)の光学系と異なる。
図1(C)は、回折光学素子36のビーム入射面を示す正面図である。偏光ビームスプリッタ34から出射した2本のレーザ光の光軸が一致しないので、回折光学素子36上の2つのビーム断面LBa及びLBbの位置が互いに異なる。この場合、2本のレーザ光の光軸が一致する場合と比べて、回折光学素子36上のビーム断面の総面積が広がる。そのため、図に斜線部で示すように、ビーム断面の縁の光が、回折光学素子36のビーム入射面からはみ出すことが起こる。
図1(B)に示すように、ビームエキスパンダ35と回折光学素子36との間に、アパーチャ40を配置すれば、アパーチャ40に入射したビームの断面の縁が遮光されて、回折光学素子36に入射するレーザ光の断面を小さくすることができる。これにより、回折光学素子36のビーム入射面内にビーム断面が収まるようにできる。図1(B)の光学系に関して、アパーチャ40を配置しない場合と配置した場合の2つの実験を行った。
図2(B)のグラフが、アパーチャ40を配置しない場合の結果を示す。グラフL1が、図1(B)のレーザ光源31aのみから出射したレーザ光を回折光学素子36に入射させた場合の光強度分布を示す。グラフL2が、レーザ光源31bのみから出射したレーザ光を回折光学素子36に入射させた場合の光強度分布を示す。グラフLaが、レーザ光源31a及び31bから出射したレーザ光を、同時に回折光学素子36に入射させた場合の光強度分布を示す。グラフLbが、グラフL1及びL2の値を加算した(計算上の)光強度分布を示す。
グラフL1及びL2からわかるように、1台のレーザ光源から出射したレーザ光を回折光学素子36に入射させた場合、ビーム断面の長尺方向について、光強度は、一端で高く、一端から内部に向かって低下し、他端に至るまでほぼ均一となる。グラフL1及びL2とで、互いに反対側の端の光強度が高くなっている。グラフLaからわかるように、2台のレーザ光源のレーザ光を同時に入射させた場合は、ビーム断面の長尺方向について、光強度は、両端で高く、両端から内部に向かって低下し、両端を除く内部でほぼ均一となる。この実験より、平行な2本のレーザ光を、同時に回折光学素子に入射させた場合に、ビーム断面の長尺化と、ビーム断面内の光強度分布の均一化とが行えることがわかった。
グラフLaは、グラフL1及びL2の光強度の和であるグラフLbとほぼ一致する。これは、2台のレーザ光源から出射したレーザ光を同時に回折光学素子に入射させたとき、各々のレーザ光源が出射したレーザ光のパワーを、ほとんどロスなく合算できることを示す。
この実験で、回折光学素子36のビーム入射面に入射する2本のレーザ光のビーム断面は、互いに一致しない。しかし、回折光学素子36の結像面36aにおいて、2本のレーザ光のビーム断面は一致する。つまり、回折光学素子36により、2本のレーザ光が、共通の領域を照射する。この実験により、回折光学素子を、2本のレーザ光の合成に利用できることがわかった。なお、3本以上のレーザ光を入射させる場合であっても、回折光学素子により、共通の領域を照射するように合成することができるであろう。
図2(C)のグラフが、アパーチャ40を配置した場合の結果を示す。グラフL1が、図1(B)のレーザ光源31aのみから出射したレーザ光を回折光学素子36に入射させた場合の光強度分布を示す。グラフL2が、レーザ光源31bのみから出射したレーザ光を回折光学素子36に入射させた場合の光強度分布を示す。グラフLaが、レーザ光源31a及び31bから出射したレーザ光を、同時に回折光学素子36に入射させた場合の光強度分布を示す。グラフLbが、グラフL1及びL2の値を加算した(計算上の)光強度分布を示す。
図2(C)のグラフは、図2(B)のグラフの長尺方向の両端を除く部分に対応している。回折光学素子7の手前に(レーザ光源側に)アパーチャ40を配置することにより、端部の光強度が高い部分が少ないように、光強度の均一化を行うことができる。
アパーチャ40が配置されないとき、図1(C)を参照して説明したように、回折光学素子36に入射するレーザ光の断面の縁の光が、回折光学素子36のビーム入射面からはみ出す場合がある。その光がそのまま進行し、回折光学素子36で整形されたレーザ光と混ざってしまう。アパーチャ40を配置することにより、このような問題を防げる。
次に、図3を参照して、本発明の実施例によるレーザ照射装置について説明する。このレーザ照射装置は、例えば、非晶質または多結晶のシリコン膜が表面に形成された基板のアニール処理に用いることができる。
このレーザ照射装置は、連続波レーザ光を出射する4台のレーザ光源1a〜1dを有する。アニール処理を行うとき、連続波レーザ光の波長は、非晶質及び多結晶シリコン膜により吸収される波長、即ち紫外波長から可視波長であることが望ましい。このようなレーザ光として、例えば、ArレーザまたはKrレーザの基本波または第2高調波、Nd:YAGレーザ、Nd:YVOレーザ、Nd:YLFレーザの第2高調波または第3高調波を用いることができる。出力の大きさ及び安定性を考慮すると、LD(レーザダイオード)励起Nd:YAGレーザや、LD励起Nd:YVOレーザの第2高調波を用いることが望ましい。Nd:YAGレーザ及びNd:YVOレーザの第2高調波の波長は532nmである。
レーザ光源1a及び1b、半波長板25a、折り返しミラー26a、及び、偏光ビームスプリッタ27aが、それぞれ、図1(A)に示すレーザ光源31a及び31b、半波長板32、折り返しミラー33、及び、偏光ビームスプリッタ34と同様に機能する。レーザ光源1a及び1bから出射したレーザ光が、偏光ビームスプリッタ27aで同一光軸上に重畳される。偏光ビームスプリッタ27aで同一光軸上に重畳されたレーザ光LB1が、折り返しミラー28a及び28bで反射され、シャッタ2に入射する。
レーザ光源1d及び1c、半波長板25b、折り返しミラー26b、及び、偏光ビームスプリッタ27bが、それぞれ、図1(A)に示すレーザ光源31a及び31b、半波長板32、折り返しミラー33、及び、偏光ビームスプリッタ34と同様に機能する。レーザ光源1c及び1dから出射したレーザ光が、偏光ビームスプリッタ27bで同一光軸上に重畳される。偏光ビームスプリッタ27bで同一光軸上に重畳されたレーザ光LB2が、シャッタ2に入射する。シャッタ2に入射するレーザ光LB1及びLB2の光軸は、互いに平行である。
シャッタ2は、レーザ光源1a〜1dからNDフィルタ3までの光路中に配置されており、レーザ光がNDフィルタ3に入射する状態と、入射しない状態とを切り換える。NDフィルタ3は、その透過率を連続的に変化させることにより、レーザ光のパワーを変化させる。なお、シャッタ2を配置しなくとも、NDフィルタ3にレーザ光を入射させるかどうかは、レーザ光源1a〜1dの出力を変化させることによって制御できる。しかし、そうすると、各レーザ光源の出力の安定性を確保することが難しくなる。そのため、シャッタ2を配置することが望ましい。
NDフィルタ3を透過したレーザ光は、NDフィルタ3から折り返しミラー5までの光路上に配置されたシャッタ4に入射する。シャッタ4は、レーザ光が折り返しミラー5に入射する状態と、入射しない状態とを切り換える。シャッタ4は、例えば、音響光学変調器及びダンパを含んで構成される。音響光学変調器は、所定の高周波信号が印加されることにより、それに入射したレーザ光を偏向させることができる。高周波信号が印加されないとき、レーザ光は偏向されない。音響光学変調器で偏向されたレーザ光及び偏向されなかったレーザ光の一方が、折り返しミラー5に入射するようにし、他方がダンパに入射するようにする。シャッタ4へ印加する信号を制御することにより、連続波レーザ光から、所望のタイミングで、所望の照射時間幅(パルス幅)を有するレーザ光を切り取って、加工対象物に照射することができる。
シャッタ4を出射して折り返しミラー5で反射されたレーザ光LB1及びLB2は、ビームエキスパンダ(またはビームリデューサ)6でビーム断面の大きさを調整され、アパーチャ29を透過する。アパーチャ29は、遮光領域と、遮光領域中に形成された開口とを有し、回折光学素子7に入射するレーザ光のビーム断面を開口に対応した形状及び大きさにする。アパーチャ29を出射したレーザ光が、回折光学素子7に入射する。両レーザ光の光軸が平行であるので、回折光学素子7上のレーザ光LB1及びLB2の入射位置が、互いに異なる。回折光学素子7が、結像面7aにおいて、レーザ光の断面を長尺に整形し、ビーム断面内の長尺方向の光強度分布を均一化する。4台のレーザ光源1a〜1dから出射して回折光学素子7を透過したレーザ光が、結像面7a上の同一領域を照射する。
回折光学素子7の結像面7a上に、スリット8が配置される。スリット8は、遮光領域と、その内部に形成された矩形形状の開口とを有している。図2(B)のグラフを参照して説明したように、回折光学素子7で整形したビーム断面内の長尺方向の光強度分布は、均一化されているものの、両端で高くなる不均一さを有する。スリット8により、ビーム断面の長尺方向の両端の部分(光強度分布の均一性が低い部分)を遮光し、ビーム断面の長さ方向の両端を除く内部(光強度分布の均一性が高い部分)のみを透過させることができる。なお、必要に応じて、ビーム断面の短尺方向についても、ビーム断面の両端の部分を遮光し、両端以外の内部を透過させることができる。
スリット8の開口を透過したレーザ光は、結像レンズ10で収束されて、基板11に入射する。基板11の表面に、非晶質または多結晶のシリコン膜が形成されている。結像レンズ10は、スリット8の開口が、基板11の表面に結像するような位置に配置されている。これにより、基板表面上の、スリット8の開口と相似な領域にレーザ光が照射される。なお、スリット8を取り除いたとすると、回折光学素子7で整形されたビーム断面が、基板11の表面に結像する。
なお、現在のフォトエッチング技術では、波長の数倍程度以下の範囲にレーザ光を集光できる回折光学素子を作製することは難しい(つまり、回折光学素子で整形できるレーザ光の短尺方向の長さ(ビーム断面の幅)には下限がある)。例えばレーザ光の波長が532nmである場合、回折光学素子のみを用いて5μm程度以下の幅のビーム断面を得ることは容易でない。しかし、ビーム断面の幅をそれより細くして、加工対象物に照射したい場合もある。
結像レンズ10を用いることにより、以下に説明するように、基板表面におけるビーム断面の幅を細くすることが容易になる。回折光学素子7が整形したビーム断面の幅と、スリット8の開口の幅が同程度とする。結像レンズ10は、結像面7a上のビーム断面(またはスリット8の開口)を、基板11の表面上に縮小投影することができる。例えば、基板表面上のビーム断面の幅を3μmとしたいとき、倍率が5倍である結像レンズ10を用いれば、結像面7a上のビーム断面の幅は、15μm程度であればよい。倍率が数倍から数十倍の結像レンズ10を用いるとき、回折光学素子7が整形したビーム断面の幅は、基板表面上のビーム断面の幅の数倍〜数十倍の太さであればよい。
なお、回折光学素子7のみでビーム断面の幅を所望の細さにできるのであれば、結像面7aに被加工面が配置されるように、基板11を配置しても構わない。このとき、ビーム断面の縁を遮光するスリット8が必要であれば、結像面7aに近接するように配置すればよい。
基板11は、XYステージ12に保持されており、XYステージ12は、基板11の表面に平行な2次元方向に、基板11を移動させることができる。XYステージ12で基板11を移動させることにより、基板表面のレーザ光の入射位置が移動する(レーザ光が基板表面で走査される)。基板表面におけるビーム断面の長尺方向に直交する方向にレーザ光を走査することにより、非晶質または多結晶シリコン膜のアニール処理が行われる。
なお、必要に応じて、スリット8から結像レンズ10までの光路中に、イメージローテータ9が配置される。イメージローテータ9が、レーザ光の光軸を中心として回転することにより、基板11の表面内で、ビーム断面を回転させることができる。これにより、レーザ光の走査方向(ビーム断面の長尺方向と直交する方向)を、基板表面上の任意の方向と一致させられる。
上述したレーザ照射装置では、回折光学素子7により、レーザ光の断面の長尺化と、断面内の光強度分布の均一化が行われる。干渉性の高いレーザ光を用いた場合でも、光強度分布の均一化が良好に行われる。
上述したレーザ照射装置では、回折光学素子7により、回折光学素子7に入射した複数本のレーザ光を、基板表面上の共通の領域に照射することができ、さらに、基板表面に照射されるレーザ光の断面内の光強度分布の均一化を行うことができる。複数本のレーザ光を基板表面上の共通の領域に照射するための光学系と、レーザ光の断面内の光強度分布の均一化を行うための光学系とを、個別に配置する必要がなく、レーザ照射装置の構成が簡単になり、光学系の調整等が容易になる。
上述したレーザ照射装置では、4台のレーザ光源から出射したレーザ光の出力を合算して、被加工面上の同一領域に照射することができる。被加工面上に照射されるパワーの向上が図れるので、アニール処理を行うレーザ光の断面の長さを伸ばすことができる。なお、アニール処理に必要とするパワーに応じて、レーザ光源の台数を減らしても構わない(または、1台当たりの出力を低くしても構わない)。
図3のレーザ照射装置から、例えば、レーザ光源1a、半波長板25a、折り返しミラー26a、偏光ビームスプリッタ27aを取り除けば、3台のレーザ光源1b〜1dを有するレーザ照射装置の一構成例となる。さらに、レーザ光源1b、折り返しミラー28a及び28bを取り除けば、2台のレーザ光源を有するレーザ照射装置の一構成例となる。この装置では、2台のレーザ光源1c及び1dから出射されたレーザ光が、同一光軸上に重畳されて、回折光学素子7に入射する。
また、図3のレーザ照射装置から、レーザ光源1a及び1d、半波長板25a及び25b、折り返しミラー26a及び26b、偏光ビームスプリッタ27a及び27bを取り除けば、2台のレーザ光源を有するレーザ照射装置の他の構成例となる。この装置では、2台のレーザ光源1b及び1cから出射されたレーザ光が、互いに平行な光軸に沿って進行して、回折光学素子7に入射する。
ところで、以下に説明するように、基板表面上のレーザ光の光強度分布は、回折光学素子に入射するレーザ光の拡がり角、入射位置、ビーム径の変動に伴って変化する。
レーザ光源の出力は、経時変化する。レーザ光源の出力が変動すると、出射するレーザ光の拡がり角が変動する(一般に、レーザ光源の経時的な劣化により、その出力は低下し、出力低下により拡がり角が大きくなる。)。回折光学素子の結像面の位置(回折光学素子からその結像面までの距離)は、入射するレーザ光の拡がり角に依存して変化する。回折光学素子から結像レンズまでの距離及び結像レンズから基板表面までの距離が一定であるとする。拡がり角の変動によって、回折光学素子の結像面の位置が変動すると、整形されたビーム断面が結像レンズにより結像する面が、基板表面と一致しなくなる。基板表面上で、所望の光強度分布が得られなくなる。整形されたビーム断面が結像レンズにより結像する位置と、基板表面との距離をデフォーカス量と呼ぶ。
図4(A)及び図4(B)は、デフォーカス量と、基板表面上の光強度分布との関係について調べたシミュレーションの結果を示すグラフである。デフォーカス量を100μmずつ変化させた場合の結果を示す。このシミュレーションでは、回折光学素子に、波長が532nm、ビーム断面形状が円形、ビーム断面内の強度分布がガウス分布であるレーザ光を入射させた。なお、この入射光の条件は、以下で図5及び図6を参照して説明するシミュレーションについても同様である。
両グラフとも、横軸がデフォーカス量を示し、縦軸が光強度を示す。横軸の正側が、回折光学素子から見て、基板表面より遠い側に結像面がずれた場合を示し、横軸の負側が、回折光学素子から見て、基板表面より近い側に結像面がずれた場合を示す。各デフォーカス量を示す位置に、そのデフォーカス量に対応する光強度分布を示す。図4(A)が長尺方向に関する光強度分布を示し、図4(B)が短尺方向(ビーム断面の幅方向)に関する光強度分布を示す。
図4(A)及び図4(B)からわかるように、デフォーカスが発生していないとき(デフォーカス量がゼロのとき)、長尺方向に均一化され、短尺方向の幅が狭い光強度分布が得られる。デフォーカスが発生すると(デフォーカス量の大きさが100μm以上になると)、基板表面上の光強度が急激に低下する。また、デフォーカスにより分布形状も変化し、例えば、ビーム断面の幅が太くなる。
レーザ光源から出射するレーザ光の方向は、ある範囲(ポインティングスタビリティ)内で変動する。これに起因して、回折光学素子7に入射するレーザ光の入射位置が変動する。回折光学素子に入射するレーザ光の入射位置が変動すると、回折光学素子の結像面におけるビーム断面の光強度分布が変化する。
図5は、レーザ光の入射位置が、回折光学素子上の入射面内で、所定位置からある距離(30μm)だけずれた場合に、回折光学素子の結像面でのビーム断面の長尺方向の光強度分布がどのような形状となるかについて調べたシミュレーションの結果を示すグラフである。横軸がビーム断面の長尺方向の位置に対応する相対位置を示し、縦軸が相対光強度(任意単位で示した光強度)を示す。レーザ光が所定位置に入射したとき、回折光学素子の結像面上の光強度が、ビーム断面の一端から他端まで一定となるように、回折光学素子が設計されている(この結果は図示せず)。
図5からわかるように、入射位置がずれた場合、ビーム断面の一端(図では右端)から他端(図では左端)に向けて、光強度が漸増する分布になる。このように、回折光学素子へのレーザ光の入射位置が変動すると、結像面での光強度分布が変化する。
レーザ光源の出力は、経時変化する。レーザ光源の出力が変動すると、出射するレーザ光のビーム断面の大きさが変動する(一般に、レーザ光源の経時的な劣化により、その出力は低下し、出力低下によりビーム径が小さくなる)。回折光学素子の結像面におけるビーム断面の光強度分布は、回折光学素子に入射するレーザ光のビーム断面の大きさが変動した場合にも変化する。
図6(A)及び図6(B)は、回折光学素子への入射光の断面の大きさが所定の大きさから変動した場合に、回折光学素子の結像面でのビーム断面の長尺方向の光強度分布がどのように変化するかについて調べたシミュレーションの結果を示すグラフである。両グラフとも、横軸がビーム断面の長尺方向の位置に対応する相対位置を示し、縦軸が相対光強度(任意単位で示した光強度)を示す。
入射ビーム径が2mmのとき、回折光学素子の結像面上の光強度が、ビーム断面の一端から他端まで一定となるように、回折光学素子が設計されている(この結果は図示せず)。図6(A)は、入射ビーム径を1.9mmとした場合の光強度分布を示し、図6(B)は、入射ビーム径を2.1mmとした場合の光強度分布を示す。
図6(A)及び図6(B)からわかるように、入射ビーム径が設計値より細くなった場合は、ビーム断面の中央の光強度が相対的に上昇し(分布が凸型になり)、入射ビーム径が設計値より太くなった場合は、ビーム断面の中央の光強度が相対的に低下する(分布が凹型になる)。このように、回折光学素子へ入射するレーザ光の断面の大きさが変動すると、結像面での光強度分布が変化する。
次に図7を参照して、以上説明したような、回折光学素子に入射するレーザ光の拡がり角、入射位置、ビーム径の変動に伴う光強度分布の変化を抑制することができるレーザ照射装置について説明する。
図7(A)に示したレーザ照射装置は、図3に示したレーザ照射装置に、拡がり角を調節することができる光学装置15a〜15dを追加した構成である。レーザ光源1a〜1dから出射したレーザ光が、それぞれ、光学装置15a〜15dに入射するように、光学装置15a〜15dが配置される。各光学装置15a〜15dは、同等な機能を有する。
図7(B)に、光学装置15bを例に、同装置の構成例を示す。レーザ光源1bから出射したレーザ光が、凹レンズ16a及び凸レンズ16bを通過して、そのビーム径が拡大され、(ほぼ)平行光にされる。凸レンズ16が、例えばボイスコイル機構を含んで構成されるレンズ移動機構16cに保持されている。レンズ移動機構16cが、凸レンズ16bを、レーザ光の光軸に平行な方向に変位させることにより、ビーム径の拡大率を調節することができる。制御装置16iが、レンズ移動機構16cを制御する。
凹レンズ16a及び凸レンズ16bでビーム径が拡大されると、そのレーザ光の拡がり角が減少する。例えば、ビーム径を2倍に拡大すると、拡がり角は、ビーム径拡大前のそれにくらべて1/2になる。ビーム径の拡大率を調節することにより、ビーム径拡大後のレーザ光の拡がり角を調節することができる。
凸レンズ16bを出射したレーザ光が、部分反射鏡16dに入射する。部分反射鏡16dが、入射光の大部分(例えば99%)を透過させ、残り(例えば1%)を反射させる。部分反射鏡16dを透過したレーザ光が、偏光ビームスプリッタ27aに入射し、部分反射鏡16dで反射されたレーザ光が、アパーチャ16eを通過し、レンズ16fに入射して収束される。なお、部分反射鏡16dが入射光の大部分を反射させ、残りを透過させるようにし、反射光が偏光ビームスプリッタ27aに入射し、透過光がアパーチャ16eを経てレンズ16fに入射するようにしても構わない。
アパーチャ16eにより、レンズ16fに入射するレーザ光の直径が規定される。レンズ16fを透過したレーザ光が、レーザ光のパワーを減衰させるフィルタ16gを透過して、CCDカメラ16hに入射する。CCDカメラ16hは、レンズ16fで収束されたレーザ光のビーム径が最も細くなる位置(ビームウエストの位置)に配置される。フィルタ16gにより、CCDカメラ16hに過剰なパワーのレーザ光が入射しないようにできる。
CCDカメラ16hが撮像した画像のデータが、制御装置16iに送出される。この画像データは、CCDカメラ16hに入射したレーザ光の断面内の光強度分布に対応する。制御装置16iが、この画像データから、レーザ光の断面の太さを求める。レーザ光の断面の太さは、例えば、光強度分布の半値全幅や、強度がピーク強度の1/e倍以上(eは自然対数の底)である範囲の幅で定義することができる。以下に説明するような原理に従い、CCDカメラ16hを用いて検出したビーム断面の太さに基づいて、レーザ光の拡がり角を求めることができる。
図8を参照して、レンズ16fを透過するレーザ光の太さと拡がり角との関係について説明する。レンズ16fのレーザ光の入射側(図の左方)の焦点距離、及びレーザ光の出射側(図の右方)の焦点距離が、ともにfである。入射側の焦点位置から入射光のビームウエスト(ビーム径が最も細くなる位置)までの距離がzであり、出射側の焦点位置から出射光のビームウエストまでの距離がzである。入射光のビームウエストでの半径がWであり、出射光のビームウエストでの半径がWである。
レーザ光の波長をλとし、円周率をπとしたとき、
Figure 2005217267
と表され、
Figure 2005217267
と表される。
レーザ光の拡がり角θは、
Figure 2005217267
と表される(定義される)。
式(3)を式(1)に代入すると、
Figure 2005217267
と表される。
式(4)より、拡がり角θが大きいほど、式(4)の右辺の分母が小さくなり、出射光のビームウエストでの半径Wが大きくなることがわかる。図7(B)のCCDカメラ16hで半径Wを測定することにより、式(4)に基づいて、拡がり角θを求めることができる。
レーザ光の拡がり角が変動すると(CCDカメラ16hで観察されるレーザ光の太さが変動すると)、上述したように、回折光学素子7の結像面7aの位置がずれる。レーザ光の拡がり角が、所定値から変動した場合は、制御装置16iが、拡がり角の変動を打ち消すように、レンズ移動機構16cを動作させる。これにより、レーザ光の拡がり角が変動することに起因して、回折光学素子7の結像面7aの位置がずれることを抑制できる。なお、上述の説明では、レンズ移動機構16cで凸レンズ16bを変位させることにより、レーザ光の拡がり角を調節したが、他の方法で拡がり角を調節しても構わない。
図7(A)に戻って説明を続ける。各レーザ光源1a〜1dから出射したレーザ光が、それぞれ、光学装置15a〜15dを通過し、図3のレーザ照射装置について説明したのと同様にして、偏光ビームスプリッタ27a及び27bで2本のレーザ光にまとめられて、シャッタ2等を通過した後、アパーチャ29に入射する。
図3を参照して説明したように、アパーチャ29の開口を透過したレーザ光が回折光学素子7に入射する。アパーチャ29を、回折光学素子7に近接して(例えば10mm以内に)配置すれば、回折光学素子7上の、アパーチャ29の開口が配置された位置にレーザ光が入射し、照射領域が、アパーチャ29の開口とほぼ合同となるようにできる。なお、アパーチャ29と、回折光学素子7との距離は、近いほど良い。
アパーチャ29の開口を、回折光学素子7の表面上のレーザを入射させたい所定領域に対応した形状及び大きさにする。アパーチャ29に入射するレーザ光の断面を、開口よりも大きくする。該所定領域以外のレーザ光が遮光され、該所定領域にレーザ光が入射する。図1(C)に示したように、回折光学素子7の表面上に、ビーム断面が互いに接しない2本のレーザ光が入射するとき、各レーザ光毎にアパーチャを設置しても構わない。
このようにして、レーザ光源1a〜1dから出射するレーザ光の方向が変動しても、または、レーザ光源1a〜1dから出射するレーザ光の断面の大きさが変動しても、回折光学素子7の所定領域にレーザ光が入射するようにできる。
以上説明したように、図7(A)に示したレーザ照射装置は、回折光学素子7に入射するレーザ光の拡がり角、入射位置、ビーム径の変動に起因して、基板表面上の光強度分布が変化することを抑制できる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
図1(A)は、回折光学素子に2台のレーザ光源から出射したレーザ光を入射させる実験に用いた一光学系を示す概略図であり、図1(B)は、回折光学素子に2台のレーザ光源から出射したレーザ光を入射させる実験に用いた他の光学系を示す概略図であり、図1(C)は、回折光学素子の正面図である。 図2(A)は、図1(A)の実験光学系に対応する実験結果を示す光強度分布のグラフであり、図2(B)は、図1(B)の実験光学系でアパーチャを配置しない場合に対応する実験結果を示す光強度分布のグラフであり、図2(C)は、図1(B)の実験光学系でアパーチャを配置した場合に対応する実験結果を示す光強度分布のグラフである。 本発明の実施例によるレーザ照射装置を示す概略図である。 図4(A)は、デフォーカスにより、基板表面上の光強度分布がどのように変化するかについて調べたシミュレーション結果(ビーム断面の長尺方向の強度分布)を示すグラフであり、図4(B)は、デフォーカスにより、基板表面上の光強度分布がどのように変化するかについて調べたシミュレーション結果(ビーム断面の短尺方向の強度分布)を示すグラフである。 回折光学素子に入射するレーザ光の入射位置の変動により、回折光学素子の結像面上の光強度分布がどのように変化するかについて調べたシミュレーション結果を示すグラフである。 図6(A)は、回折光学素子に入射するレーザ光のビーム径の変動により、回折光学素子の結像面上の光強度分布がどのように変化するかについて調べたシミュレーション結果(ビーム径が細くなった場合)を示すグラフであり、図6(B)は、回折光学素子に入射するレーザ光のビーム径の変動により、回折光学素子の結像面上の光強度分布がどのように変化するかについて調べたシミュレーション結果(ビーム径が太くなった場合)を示すグラフである。 図7(A)は、変形例によるレーザ照射装置を示す概略図であり、図7(B)は、(拡がり角を調節できる)光学装置の構成例を示す概略図である。 レンズを透過するレーザ光の太さと拡がり角との関係について説明するための図である。
符号の説明
1、1a、1b、1c、1d レーザ光源
2 シャッタ
3 NDフィルタ
4 シャッタ
5 折り返しミラー
6 ビームエキスパンダ
7 回折光学素子
7a (回折光学素子の)結像面
8 スリット
9 イメージローテータ
10 結像レンズ
11 基板
12 XYステージ
15a、15b、15c、15d (拡がり角を調節できる)光学装置
25a、25b 半波長板
26a、26b、28a、28b 折り返しミラー
27a、27b 偏光ビームスプリッタ
29 アパーチャ

Claims (5)

  1. 加工対象物を保持する保持台と、
    連続波レーザ光を出射する第1のレーザ光源と、
    連続波レーザ光を出射する第2のレーザ光源と、
    前記第1及び第2のレーザ光源を出射したレーザ光が入射する回折光学素子であって、該回折光学素子に入射したレーザ光のビーム断面を、該回折光学素子の結像面において、一方向に長い形状にする整形、及び、該回折光学素子から出射したレーザ光の該結像面でのビーム断面内の光強度分布を、該回折光学素子に入射するレーザ光のビーム断面内の光強度分布より均一な分布に近づける光強度分布の均一化の少なくとも一方を行う該回折光学素子と
    を有するレーザ照射装置。
  2. 前記第1及び第2のレーザ光源から出射し、前記回折光学素子に入射するレーザ光の光軸が、互いに平行である請求項1に記載のレーザ照射装置。
  3. さらに、前記回折光学素子の結像面におけるビーム断面を、前記保持台に保持された加工対象物の表面上に縮小投影することができる位置に配置されたレンズを有する請求項1または2に記載のレーザ照射装置。
  4. さらに、前記第1及び第2のレーザ光源と、前記回折光学素子との間の光路中に配置され、該回折光学素子の表面上の特定領域にレーザ光を入射させるように、該特定領域以外のレーザ光を遮光する遮光装置を有する請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ照射装置。
  5. さらに、外部から入力される制御信号に基づいて、前記第1または第2のレーザ光源から出射したレーザ光の拡がり角を変化させる拡がり角調節装置と、
    前記拡がり角調節装置から出射したレーザ光の拡がり角を検出することができる検出器と、
    前記検出器が検出した拡がり角に基づいて、該拡がり角が予め与えられた値からずれた場合は、そのずれを小さくするように、前記拡がり角調節装置を制御する制御装置と
    を有し、前記拡がり角調節装置から出射したレーザ光が、前記回折光学素子に入射する請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ照射装置。
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