JP2008137058A - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザビームをエネルギーの損失が少なく容易に複数の所定形状に成形することで、加工対象物への高精度なレーザ加工を実現する。
【解決手段】レーザ発振器から出射されるレーザビームを所定形状に成形して加工対象物に照射することでレーザ加工を行うためのレーザ加工装置において、前記レーザビームを出射するレーザ発振器と、前記レーザビームを前記加工対象物に照射する前に通過させる複数のレンズからなるレンズ光学系と、前記レーザ光学系のうち、少なくとも1つのレンズを所定の位置に移動させる位置調整手段と、前記位置調整手段により位置調整された前記レンズ光学系に前記レーザビームを通過させて、前記レーザビームを予め設定された複数の異なる強度分布のうち、何れか1つの強度分布となるようにビーム成形を行うよう制御する制御手段とを有することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ加工装置及びレーザ加工方法に係り、特に加工対象物への高精度なレーザ加工を実現するためのレーザ加工装置及びレーザ加工方法に関する。
従来、レーザ発振器から発生したレーザビームを用いてプリント配線基板等の加工対象物に対し、1又は複数発のレーザビームを照射してレーザ加工を行う技術が存在する。
例えば、COレーザや、YAGレーザ等を出射するレーザ発振器から出射されたパルス状のレーザビームは、マスク機構等により光量や形状が調整され、イメージングレンズ等により加工対象物の加工点に集束され、ビア成形や溶接、切断、アニール等に用いられている。
また、レーザビームによる加工を行う際には、加工内容や加工対象物の材質、形状等に応じて、加工対象物に照射するビームの強度分布(ビームプロファイル)を任意に制御できることが好ましく、そのための技術が存在する(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−205469号公報
しかしながら、上述したようにマスク機構を用いた場合、例えば固定マスクの穴径によりレーザビームのビーム径を規制したとしても、固定マスクを通過したレーザビームの軸心(中心)付近の光強度分布が最も強い状態は変わらない。そのため、穴加工(バイアホール加工)された穴の内周がテーパ状になってしまい、穴加工の開口率の改善に限界があるという問題があった。
また、上述した特許文献1に示される技術では、レーザ光源から出射したレーザビームを分岐及び合成させる必要があるため、光学系の構成が多くなると共に、各構成におけるエネルギーの損失が発生する可能性がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、レーザビームをエネルギーの損失が少なく容易に複数の所定形状に成形することで、加工対象物への高精度なレーザ加工を実現するためのレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明は、レーザ発振器から出射されるレーザビームを所定形状に成形して加工対象物に照射することでレーザ加工を行うためのレーザ加工装置において、前記レーザビームを出射するレーザ発振器と、前記レーザビームを前記加工対象物に照射する前に通過させる複数のレンズからなるレンズ光学系と、前記レーザ光学系のうち、少なくとも1つのレンズを所定の位置に移動させる位置調整手段と、前記位置調整手段により位置調整された前記レンズ光学系に前記レーザビームを通過させて、前記レーザビームを予め設定された複数の異なる強度分布のうち、何れか1つの強度分布となるようにビーム成形を行うよう制御する制御手段とを有することを特徴とする。これにより、レーザビームをエネルギーの損失が少なく容易に複数の所定形状に成形することができる。また、成形されたレーザビームを用いて、加工対象物への高精度なレーザ加工を実現することができる。
更に、前記レンズ光学系には、複数のレンズからなるエキスパンダー光学系、及び、DOE或いは非球面レンズを有することが好ましい。これにより、エキスパンダー光学系によりビーム径を変えてDOE或いは非球面レンズを通過させることで、レーザビームをエネルギーの損失が少なく容易に複数の所定形状に成形することができる。
更に、前記制御手段は、所定の加工条件において、前記位置調整手段による位置調整によるレンズの移動により、前記ビーム形状を凸型、フラット型、及び凹型のうち、何れか1つに成形することが好ましい。これにより、凸型、フラット型、及び凹型のうち何れか1つを加工条件等に応じて選択して加工することで、高精度なレーザ加工を実現することができる。
更に、前記予め設定された複数の異なる強度分布のうち、何れか1つの強度分布となるようにビーム成形されたレーザビームの一部を切り出すためのマスクを有することが好ましい。これにより、ビーム形状を整形することができ、より高精度なレーザ加工を実現することができる。
更に、前記制御手段は、前記加工対象物が絶縁層の表面に金属層を有する場合において、前記絶縁層の厚さが所定の厚さ以上のときに前記金属層の加工を行う際には、前記凸型のビームを成形し、前記絶縁層の厚さが所定の厚さ以上でないときに前記金属層の加工を行う際には、前記凹型或いはフラット型のビームを成形し、更に前記金属層の加工後に前記絶縁層の加工を行う際には、前記フラット型のビームを成形するよう前記位置調整手段により前記レンズの位置の調整を制御することが好ましい。これにより、加工条件に応じた形状のビームを加工対象物に照射することで高精度なレーザ加工を実現することができる。
また本発明は、レーザ発振器から出射されるレーザビームを所定形状に成形し加工対象物に照射することでレーザ加工を行うためのレーザ加工方法において、前記レーザビームを前記加工対象物に照射する前に通過させる複数のレンズからなるレンズ光学系のうち、少なくとも1つのレンズを所定の位置に移動させる位置調整ステップと、前記位置調整ステップにより位置調整された前記レンズ光学系に前記レーザビームを通過させて、前記レーザビームを予め設定された複数の異なる強度分布のうち、何れか1つの強度分布となるようにビーム成形を行うビーム成形ステップと、前記ビーム成形ステップにより成形されたレーザビームを前記加工対象物に照射して加工を行う加工ステップとを有することを特徴とする。これにより、レーザビームをエネルギーの損失が少なく容易に複数の所定形状に成形することができる。また、成形されたレーザビームを用いて、加工対象物への高精度なレーザ加工を実現することができる。
更に、前記レンズ光学系には、複数のレンズからなるエキスパンダー光学系、及び、DOE或いは非球面レンズを有することが好ましい。これにより、エキスパンダー光学系によりビーム径を変えてDOE或いは非球面レンズを通過させることで、レーザビームをエネルギーの損失が少なく容易に複数の所定形状に成形することができる。
更に、前記ビーム成形ステップは、所定の加工条件において、前記レーザビームの形状を凸型、フラット型、及び凹型のうち、何れか1つに成形することが好ましい。これにより、凸型、フラット型、及び凹型のうち何れか1つを加工条件等に応じて選択して加工することで、高精度なレーザ加工を実現することができる。
更に、前記加工ステップは、前記ビーム成形ステップにより成形されたレーザビームの一部をマスクにより切り出し、切り出しされたレーザビームを前記加工対象物に照射して加工を行うことが好ましい。これにより、ビーム形状を整形することができ、より高精度なレーザ加工を実現することができる。
更に、前記ビーム成形ステップは、前記加工対象物が絶縁層の表面に金属層を有する場合において、前記絶縁層の厚さが所定の厚さ以上のときに前記金属層の加工を行う際には、前記凸型のビームを成形し、前記絶縁層の厚さが所定の厚さ以上でないときに前記金属層の加工を行う際には、前記凹型或いは前記フラット型のビームを成形し、更に前記金属層の加工後に前記絶縁層の加工を行う際には、前記フラット型のビームを成形することが好ましい。これにより、加工条件に応じた形状のビームを加工対象物に照射することで高精度なレーザ加工を実現することができる。
本発明によれば、レーザビームをエネルギーの損失が少なく容易に複数の所定形状に成形することができる。また、成形されたレーザビームを用いて、加工対象物への高精度なレーザ加工を実現することができる。
以下に、上述したような特徴を有する本発明におけるレーザ加工装置及びレーザ加工方法を好適に実施した形態について、図面を用いて詳細に説明する。
<レーザ加工装置>
ここで、本発明におけるレーザ加工装置の機能構成例について、図を用いて説明する。図1は、レーザ加工装置の機能構成の一例を示す図である。図1に示すレーザ加工装置10は、レーザ発振器11と、ビーム成形手段12と、位置調整手段13と、反射ミラー14と、イメージングレンズ光学系15と、ステージ駆動手段16と、ステージ17と、制御手段18とを有するよう構成されている。
レーザ加工装置10におけるレーザ発振器11は、加工対象物21に所定のパターン成形を行うため、制御手段18から得られる制御信号に基づいて、所定のタイミングで所定の強さのパルスレーザビームを出射する。ここで、本実施形態におけるレーザビームは、例えばYAGレーザや、COレーザ、エキシマレーザ等、一般的なレーザビームを用いることができるが、本発明におけるレーザビームの種類については、特に限定されるものではない。つまり、加工対象物21の材質や厚み、どのような加工(穴あけ、アニール等)を行うか等の各種加工条件等により任意に選択することができる。
ビーム成形手段12は、レーザ発振器11により入射されたレーザビームを所定の形状に成形する。具体的には、ビーム成形手段12は、複数のレンズ光学系を有し、そのうち、少なくとも1つのレンズを位置調整手段13により所定の位置に移動させることで入力されるレーザビームのビーム形状を凸型(ガウシアン型)、フラット型(トップハット型)、及び凹型(逆ガウシアン型)のうち、何れか1つに成形する。また、ビーム成形手段12は、ビーム成形されたレーザビームを出力する。なお、本発明における具体的なビーム成形手法については後述する。
位置調整手段13は、制御手段18により得られるビーム成形情報に基づいて、ビーム成形手段12が有する少なくとも1つのレンズの位置を調整する。これにより、ビーム成形手段12から所定の形状に成形されたレーザビームを出力させることができる。
反射ミラー14は、ビーム成形手段12により成形されたレーザビームを加工対象物21の方向へと反射させる。また、イメージングレンズ光学系15は、入力したレーザビームを加工対象物21の加工表面にて所定の形状に集束させる。
ステージ駆動手段16は、制御手段18からの制御信号等により、ステージ17を水平方向(X軸、Y軸)へ移動させる。なお、ステージ駆動手段16は、水平方向以外にも、例えば高さ方向(Z軸)や、水平面に対して所定の角度θ分の傾斜を持たせるようにステージ17を移動させることもできる。また、ステージ17は、加工対象物21を吸着等により固定し、ステージ駆動手段16により所定位置に移動する。
制御手段18は、レーザ発振器11、位置調整手段13、ステージ駆動手段16における駆動等の制御を行う。具体的には、制御手段18は、レーザ発振器11によるレーザビームの照射の強さやタイミング等の制御を行う。また、制御手段18は、予め設定される加工条件に応じて、レーザ発振器11から出射されるレーザビームの形状を所定形状にビーム成形するため、位置調整手段13によりビーム成形手段12が有する少なくとも1つのレンズを所定のタイミングで所定の方向へ移動する等の制御を行う。更に、制御手段18は、ステージ駆動手段16による加工対象物21の移動の開始、終了のタイミング、移動速度、移動位置等の制御を行う。これにより、レーザビームをエネルギーの損失が少なく容易に複数の所定形状に成形することができる。また、成形されたレーザビームを用いて、加工対象物への高精度なレーザ加工を実現することができる。
<レーザビーム形状>
ここで、上述したビーム成形手段12により成形されるビーム形状について図を用いて説明する。図2は、本発明において成形されるビーム形状の一例を示す図である。なお、図2では、本発明におけるビーム形状を強度分布(レーザプロファイル)により示している。また、図2では、横軸に位置を示し、縦軸に強度を示している。
図2(a)は、凸型(ガウシアン型)のビーム形状を示し、図2(b)は、フラット型(トップハット型)型のビーム形状を示し、図2(c)は、凹型(逆ガウシアン型)のビーム形状を示している。
ここで、図2(a)に示す凸型のビームは、ビーム径が小さく、中心部の強度が周辺部の強度よりも大きい。また、図2(b)に示すフラット型のビームは、ビーム径が中位(凸型、凹型の中間程度)で、中心部と周辺部の強度が略同じである。更に、図2(c)に示す凹型のビームは、ビーム径が大きく、中心部の強度が周辺部の強度よりも小さい。なお、本発明においては、ビーム成形手段12により成形されるビーム形状は、図2(a)〜図2(c)に限定されるものではなく、例えば図2(a)から図2(b)もしくは図2(b)から図2(c)への各変形過程の波形(強度分布)にも成形することができる。
このように、上述したこれらのビーム形状をレーザビームの種類や、加工対象物の材質や厚さ、加工方法等の各種加工条件に応じて任意に設定することで、加工対象物への高精度なレーザ加工を実現することができる。
<ビーム成形手段12の具体例>
次に、上述したビーム成形手段12におけるビーム成形の具体例について、図を用いて説明する。
<ビーム成形手段12:第1の実施形態>
図3は、第1の実施形態におけるビーム成形手段の構成例を示す図である。図3におけるビーム成形手段12は、エキスパンダー光学系31と、DOE(Diffractive Optical Elements:回折光学素子)32とを有するよう構成されている。また、エキスパンダー光学系31は、少なくとも1以上からなるレンズ光学系としてのレンズ41〜43を有している。なお、本実施形態において、レンズの枚数は3枚となっているが、本発明におけるレンズの枚数や形状等については、これに限定されるものではない。
エキスパンダー光学系31が有するレンズ41〜43は、一例として2つの凸レンズ41,43と、1つの凹レンズ42により構成されている。レンズ41〜43は、位置調整手段13により少なくとも1つがレーザ光51の光軸方向に所定距離分移動可能となっている。
したがって、エキスパンダー光学系31は、位置調整手段13によりレンズ41〜43のうち少なくとも1つを所定位置に移動させ、レンズ41〜43のレンズ間隔を調整することで、入力したレーザビーム51のビーム径を任意(例えば、図3において間隔Wの範囲)に変更してDOE32に入力することができる。
ここで、例えばエキスパンダー光学系31において、レンズ41とレンズ42との間隔を狭くし、レンズ42とレンズ43との間隔を広くした場合には、エキスパンダー光学系31から出力されるレーザビーム51のビーム径を大きく(凹状)することができる。また、レンズ41とレンズ42との間隔を広くし、レンズ42とレンズ43との間隔を狭くした場合には、エキスパンダー光学系31から出力されるレーザビーム51のビーム径を小さく(凸状)することができる。
DOE32は、入力されるレーザビーム51のビーム配光特性を変換して所定のビーム形状に成形し出力する機能を有する素子である。なお、DOE32は、レーザビーム51を成形する際、基の配光特性を変換するため、配光パターンにノイズが入りにくく、均一度が高い設計が可能となる。
したがって、ビーム成形手段12は、DOE32に入力するレーザビーム51のビーム径を調整することで、上述した図2(a)〜図2(c)に示すようなビーム形状を出力することができる。
このように、第1の実施形態により、上述した図2(a)〜図2(c)のビーム形状を成形することで、レーザビームをエネルギーの損失が少なく容易に複数の所定形状に成形することができる。また、成形されたレーザビームを用いて、加工対象物への高精度なレーザ加工を実現することができる。
<ビーム成形手段12:第2の実施形態>
次に、ビーム成形手段12の第2の実施形態について図を用いて説明する。なお、以下の説明において、上述した第1の実施形態におけるビーム成形手段12の機能構成と略同一の機能を有する構成については、その構成に同一の番号を付するものとし、ここでの具体的な説明については省略する。
図4は、第2の実施形態におけるビーム成形手段の構成例を示す図である。図4におけるビーム成形手段12は、エキスパンダー光学系31と、非球面レンズ33,34とを有するよう構成されている。つまり、第2の実施形態においては、上述した第1の実施形態において使用したDOE32の代わりに非球面レンズ33,34を有している。
エキスパンダー光学系31は、位置調整手段13によりレンズ41〜43のうち、少なくとも1つを所定位置に移動させ、レンズ41〜43のレンズ間隔を上述したように調整することで、入力したレーザビーム51のビーム径を任意(例えば、図4において間隔Wの範囲)に変更して非球面レンズ33,34に入力する。
非球面レンズ33,34は、組み合わせて用いることで、入力するレーザビーム51のビーム径により出力されるレーザビーム51のビーム形状を上述した図2(a)〜(c)に示すようなビーム形状に成形する。なお、非球面レンズ33,34のレンズ間距離は、固定(例えば、200mm程度)とすることが好ましい。
したがって、ビーム成形手段12は、非球面レンズ33,34に入力するレーザビーム51のビーム径を調整することで、上述した図2(a)〜図2(c)に示すようなビーム形状を出力することができる。
このように、第2の実施形態により、非球面レンズ33,34を用いて上述した図2(a)〜図2(c)のビーム形状を成形することで、レーザビームをエネルギーの損失が少なく容易に複数の所定形状に成形することができる。また、成形されたレーザビームを用いて、加工対象物への高精度なレーザ加工を実現することができる。
なお、上述した第1,第2の実施形態においては、ビーム成形手段12におけるDOE32或いは非球面レンズ33,34から出力されるレーザビーム51に対し、加工対象物21への照射前にマスク等を通過させてレーザビーム51の一部を切り出し、切り出されたレーザビームを用いて加工を行ってもよい。具体的には、例えばレーザビーム51の周辺部分のビーム形状を整形するための開口部を有するマスクにレーザビーム51を通過させ、その通過したレーザビームを加工対象物21に照射して加工を行う。これにより、より高精度なレーザ加工を実現することができる。
<レーザ加工手順>
次に、本発明におけるレーザ加工装置を用いた具体的なレーザ加工手順の一例について説明する。なお、以下に説明する本発明におけるビーム成形により成形されたレーザビームを適用したレーザ加工方法の一例として、加工対象物にプリント配線基板を用い、その所定位置に穴あけ加工を行う例について説明する。
また、プリント配線基板の例としては、例えば配線パターンが描ける銅層(金属層)の上に、ベークライト、エポキシ樹脂等の絶縁層を有し、更にその上層であるレーザビームの照射表面に、銅層(金属層)を用いる。なお、本発明における加工対象物の種類については、これに限定されるものではない。
ここで、図5は、本発明を適用してレーザ加工されるプリント配線基板の加工の様子の一例を示す図である。また、図6は、本発明におけるビーム成形を適用したレーザ加工手順の一例を示すフローチャートである。
図5に示すプリント配線基板60は、表面金属層としての銅層61と、絶縁層としての樹脂層62と、金属層としての銅層63を有している。このとき、一例として銅層61の厚さは約3〜15μmであり、樹脂層の厚さは約50〜200μmであり、銅層63の厚さは約10〜40μmであるとする。また、銅層61には、レーザビーム51の吸収性(加工効率)をよくするため、黒化処理が施されている。
レーザ加工手順では、図6に示すように、まずレーザ加工の加工条件を入力し(S01)、各種加工条件のうち、樹脂層62の厚さが所定の厚さ以上あるか否かを判断する(S02)。なお、所定の厚さの設定は、レーザビームの種類や強度、加工対象物の材質、形状等により設定される。
ここで、樹脂層62の厚さが所定の厚さ以上である場合(S02において、YES)、上述したビーム成形手段12により図2(a)に示すような凸型ビームを成形する(S03)。また、S02の処理において、樹脂層62の厚さが所定の厚さ以上でない場合(S02において、NO)、上述したビーム成形手段12により図2(c)に示すような凹型ビーム或いは図2(b)に示すようなフラット型ビームを成形する(S04)。
次に、図5(a)に示すように、S03又はS04の処理により成形されたレーザビームを加工対象物に照射し(S05)、図5(b)に示すように、銅層61の穴あけ加工を行う(S06)。更に、樹脂層62の加工を行うために、上述したビーム成形手段12により図2(b)に示すようなフラット型ビームを成形し(S07)、成形したレーザビームを穴あけ加工された銅層61の表面位置に照射し(S08)、樹脂層62の穴あけ加工を行う(S09)(図5(c))。なお、S08の処理において、レーザビームの強度は、銅層61が加工されず、樹脂層62のみが加工されるような強度に調整される。このように、加工対象物の材質や厚さ等の各種加工条件等に応じて、加工対象物21に照射するレーザビームの形状を変更することで、高精度なレーザ加工を実現することができる。
なお、上述したS06やS09の処理におけるレーザ加工において、S05及びS08の処理におけるレーザビームの照射前に、例えばマスク等を介して、成形したレーザビームの周辺部分のビーム形状を整形する等の処理を行ってもよい。
上述したレーザ加工手順に示すように、加工対象物の材質や厚さ等により任意に形状を異ならせることで、高精度なレーザ加工を実現することができる。なお、このようなレーザ加工は、プリント配線基板60の他にも、パッケージ基板やグリーンシート基板等の絶縁基板、ウェハ等の穴あけ、溝掘り、アニール等に用いることができる。
上述したように本発明によれば、レーザビームをエネルギーの損失が少なく容易に複数の所定形状に成形することができる。また、成形されたレーザビームを用いて、加工対象物への高精度なレーザ加工を実現することができる。
なお、本発明におけるレーザ加工は、穴あけや溶接、切断、アニール等のレーザ加工全般に適用することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
レーザ加工装置の機能構成の一例を示す図である。 本発明において成形されるビーム形状の一例を示す図である。 第1の実施形態におけるビーム成形手段の構成例を示す図である。 第2の実施形態におけるビーム成形手段の構成例を示す図である。 本発明を適用してレーザ加工されるプリント配線基板の加工の様子の一例を示す図である。 本発明におけるビーム成形を適用したレーザ加工手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 レーザ加工装置
11 レーザ発振器
12 ビーム成形手段
13 位置調整手段
14 反射ミラー
15 イメージングレンズ光学系
16 ステージ駆動手段
17 ステージ
21 加工対象物
31 エキスパンダー光学系
32 DOE
41〜43 レンズ
51 レーザビーム
60 プリント配線基板
61,63 銅層
62 樹脂層

Claims (10)

  1. レーザ発振器から出射されるレーザビームを所定形状に成形して加工対象物に照射することでレーザ加工を行うためのレーザ加工装置において、
    前記レーザビームを出射するレーザ発振器と、
    前記レーザビームを前記加工対象物に照射する前に通過させる複数のレンズからなるレンズ光学系と、
    前記レーザ光学系のうち、少なくとも1つのレンズを所定の位置に移動させる位置調整手段と、
    前記位置調整手段により位置調整された前記レンズ光学系に前記レーザビームを通過させて、前記レーザビームを予め設定された複数の異なる強度分布のうち、何れか1つの強度分布となるようにビーム成形を行うよう制御する制御手段とを有することを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記レンズ光学系には、複数のレンズからなるエキスパンダー光学系、及び、DOE或いは非球面レンズを有することを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記制御手段は、
    所定の加工条件において、前記位置調整手段による位置調整によるレンズの移動により、前記ビーム形状を凸型、フラット型、及び凹型のうち、何れか1つに成形することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記予め設定された複数の異なる強度分布のうち、何れか1つの強度分布となるようにビーム成形されたレーザビームの一部を切り出すためのマスクを有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記加工対象物が絶縁層の表面に金属層を有する場合において、前記絶縁層の厚さが所定の厚さ以上のときに前記金属層の加工を行う際には、前記凸型のビームを成形し、前記絶縁層の厚さが所定の厚さ以上でないときに前記金属層の加工を行う際には、前記凹型或いはフラット型のビームを成形し、更に前記金属層の加工後に前記絶縁層の加工を行う際には、前記フラット型のビームを成形するよう前記位置調整手段により前記レンズの位置の調整を制御することを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工装置。
  6. レーザ発振器から出射されるレーザビームを所定形状に成形し加工対象物に照射することでレーザ加工を行うためのレーザ加工方法において、
    前記レーザビームを前記加工対象物に照射する前に通過させる複数のレンズからなるレンズ光学系のうち、少なくとも1つのレンズを所定の位置に移動させる位置調整ステップと、
    前記位置調整ステップにより位置調整された前記レンズ光学系に前記レーザビームを通過させて、前記レーザビームを予め設定された複数の異なる強度分布のうち、何れか1つの強度分布となるようにビーム成形を行うビーム成形ステップと、
    前記ビーム成形ステップにより成形されたレーザビームを前記加工対象物に照射して加工を行う加工ステップとを有することを特徴とするレーザ加工方法。
  7. 前記レンズ光学系には、複数のレンズからなるエキスパンダー光学系、及び、DOE或いは非球面レンズを有することを特徴とする請求項6に記載のレーザ加工方法。
  8. 前記ビーム成形ステップは、
    所定の加工条件において、前記レーザビームの形状を凸型、フラット型、及び凹型のうち、何れか1つに成形することを特徴とする請求項6又は7に記載のレーザ加工方法。
  9. 前記加工ステップは、
    前記ビーム成形ステップにより成形されたレーザビームの一部をマスクにより切り出し、切り出しされたレーザビームを前記加工対象物に照射して加工を行うことを特徴とする請求項6乃至8の何れか1項に記載のレーザ加工方法。
  10. 前記ビーム成形ステップは、
    前記加工対象物が絶縁層の表面に金属層を有する場合において、前記絶縁層の厚さが所定の厚さ以上のときに前記金属層の加工を行う際には、前記凸型のビームを成形し、前記絶縁層の厚さが所定の厚さ以上でないときに前記金属層の加工を行う際には、前記凹型或いは前記フラット型のビームを成形し、更に前記金属層の加工後に前記絶縁層の加工を行う際には、前記フラット型のビームを成形することを特徴とする請求項8に記載のレーザ加工方法。
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