JP2005216614A - 防水コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 コネクタに対するシール部材の組み付け作業性を改善することを目的とする。
【解決手段】 ハウジングシール60は角筒状をなす本体部61を有し、内筒部32の外周に対し前方から嵌め合わされる。このハウジングシール60の前部側にはロック部65が形成されるとともに、このロック部65が雌ハウジング31に形成されるロック孔48に係止することでロック部65は抜止めされるようになっている。ロック孔48は内筒部32並びに外筒部52から、互いに向き合うように張り出す外筒突起43及び内筒突起45によって構成されるが、内筒突起45はロック部65の挿入経路外にあって、ロック部65の底面65aとの間に撓み許容部69が形成される設定とされている。そのため、組み付けの際にロック部65が撓み易くなるから、雌ハウジング31に対するハウジングシール60の取り付けが円滑になる。
【選択図】 図10
Description
係止突起3aは嵌合突起5aの挿入方向前方に位置しており、ゴム栓5が正規組み付け位置に組まれた時には、嵌合突起5aの後面に係止することでゴム栓5の抜止めが図られるようになっている。
また、外壁部3が内壁部2を覆っているから手作業でのゴム栓5の装着は作業性が著しく悪く、仮に、図15に示すように、挿入治具7を使用した場合であっても、挿入治具7の押し込み経路上に干渉物(係止突起3a)があるから作業性の向上が望めない。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタに対するシール部材の組み付け作業性を改善することを目的とする。
請求項1の発明によれば、内筒部に対するシール部材の組み付け動作の途中で、ロック部が外筒突部に干渉したとしても、対面部とロック部との間には撓み許容部が設けられているから、ロック部は干渉回避方向に撓んで干渉状態が回避される。従って、コネクタに対するシール部材の押し込み作業を円滑に行うことが出来る。
請求項2の発明によれば、押し面が設けられているから治具での組み付けが可能となる。更に、挿入動作の際には、押し面は外筒突起の突出端面より内筒部寄りに位置するから、組み付け治具の押し込み方向前方に干渉物(外筒突起)がなく、比較的弱い力でのシール部材の取り付け作業を行うことが出来る。
<請求項3の発明>
請求項3の記載によれば、ロック部は案内部によってロック受け部内に案内されるからシール部材の組み付け動作が更に円滑となる。
本実施形態の防水コネクタは、図1に示すように、互いに嵌合可能な雄コネクタ10と雌コネクタ30とを備え、このうち雌コネクタ30側に両コネクタ10、30の嵌合部分をシールするためのハウジングシール(本発明のシール部材に相当する)60が装着されている。なお、以下では両コネクタ10、30における嵌合面側を前方として説明する。
また、ロックアーム55の長さ方向の中央部分には、アーム片57を架設する操作部が設けられており、そこへの押圧操作によって、ロックの解除を行うことが出来るようになっている。
組み付け治具81は、例えば、図8に示すようにハウジングシール60の本体部61を収容可能な大きさの角筒状をなすとともに、その前端面81aには、前方に突出する押し込み片82が一対形成されている。この押し込み片82の前端面は、後記する段部66の押し面66aに対して面当たりするような寸法設定とされている。本体部61はその内外周両面に3条のリップ62を備えており、このハウジングシール60のリップ62と外筒部52との間は雄コネクタ10のフード部13が挿入される組み付け空間とされている。
まず、ハウジングシール60の抜止め手段について説明すると、図6ないし図8に示すようにハウジングシール60の本体部61の短辺側であって、その前端部には、前方(図8における右側)へ延出するロック部65がそれぞれ形成されている。このロック部65は本体部61より大径(外方に張り出す)に形成された段部66と、段部66上において外向き、すなわち外筒部52側に張り出す爪部67とから構成されている。段部66の後端面は垂直面となっており、そこは、前記した押し込み片82に対する押し面66aとされている。このロック部65は段部66と本体部61との接続部分を支点として挿入方向と交差する方向に撓み変形可能とされている。このハウジングシール60の全高(図9に示すF1寸法)は、内筒部32と外筒部52との間の隙間(図9に示すF2寸法)より幾らか狭くなっており、挿入動作の初期段階から次に述べる外筒突起43に干渉するまでの間、ハウジングシール60はほぼ自然状態のまま挿入されるようになっている。
内筒突起45はロック部65の挿入経路から内筒部32側に退避した位置にあって、内筒部32からの張り出し高さは、爪部67が外筒突起43に当接した状態において、ロック部65の底面65aとの間に撓み許容部69が形成され(図10参照)るような張り出し高さとされている。
また、外筒突起43並びに内筒突起45の前後両端面のうち挿入動作の際にロック部65と対抗する側の端面には、ハウジングシール60の挿入方向に対して傾斜する案内面(本発明の案内部に相当する)43b、45bが設けられ、更に、爪部67の前面にも前方に向かって先細りする傾斜面67bが形成されているが、これらは、ロック部65の撓み動作を案内するためのものである。
一方、端子金具90が正規に挿入されていると、ランス36がランス撓み空間37から退避しているため、検知片77がランス撓み空間37の奥深くに進入する。そのため、導電体76の先端面が端子金具の前端面に接触する。これにより、導通が取られることで、端子金具90がキャビティ33内に正規に挿入されていることが検知される(図16参照)。
ハウジングシール60を雌ハウジング31に対して組み付けるには、まず、ロック部65がロック孔48と対面するように位置合わせするとともに、ハウジングシール60を雌ハウジング31の内筒部32の外周の先端部分に嵌め合わせた状態にセットする。セットが完了したら今度は、組み付け治具81を押し込み片82がハウジングシール60の段部66と対面するように位置合わせする。位置合わせが完了したらその状態から、組付け治具81を雌ハウジング31の軸線に沿って奥側に押し込んでゆく。押し込み動作の過程で、押し込み片82が段部66の押し面66aに面当たりし、それ以降、ハウジングシール60は内筒部32の軸線に沿ってほぼ自然状態のまま奥方に差し込まれてゆく。
この状態から更に、雌コネクタ30を嵌合方向に押し込むと、ロックアーム55のジョイント部58は突片17aを通過することに伴って図示下方へ撓み変位するとともに、通過後に復帰する。これにより、突片17aが係止孔55a内に進入して係止することで両コネクタ10、30が抜止め状態に保持される。
このロック状態においては、図1に示すように、リップ62は雄ハウジング11のフード部13の内周面と内筒部32の外周面との間に狭圧された状態で両対向面に密着することで、両コネクタ10、30間がシールされるようになっている。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
32…内筒部
43…外筒突起
45…内筒突起(対面部)
48…ロック孔(ロック受け部)
52…外筒部
60…ハウジングシール(シール部材)
65…ロック部
69…撓み許容部
Claims (3)
- 内部に端子金具を収容可能なキャビティが形成された内筒部と、前記内筒部の外周を取り囲む外筒部とを有するハウジング本体と、
筒状をなすとともにその外周面にはリップを設けた本体部を有し、前記内筒部の外周に同内筒部の軸線に沿って前方から挿入されるシール部材と、
前記ハウジング本体及び前記シール部材とに設けられ、互いに係止することで前記シール部材を抜止めする抜止め手段とを備えてなるとともに、
前記シール部材のリップと前記外筒部との間が組み付け空間とされ、そこに相手側ハウジングのフード部が挿入される防水コネクタであって、
前記抜止め手段は、
前記本体部の前部に設けられるとともに前記挿入方向と交差する方向に撓み可能とされたロック部と、
前記ロック部の挿入方向前方に配されるロック受け部とからなるとともに、このロック受け部は、
前記外筒部の内周側より前記ロック部の挿入経路上に張り出す外筒突起と、
前記外筒突起と対面し、かつ前記ロック部の挿入経路外に位置する対面部とからなり、更に、前記対面部は前記ロック部との間に、前記ロック受け部に対する前記ロック部の進入動作の過程で前記ロック部を前記外筒突部の逆方向に撓ませるような撓み許容部を保有する構成であることを特徴とする防水コネクタ。 - 内部に端子金具を収容可能なキャビティが形成された内筒部と、前記内筒部の外周を取り囲む外筒部とを有するハウジング本体と、
筒状をなすとともにその外周面にはリップを設けた本体部を有し、前記内筒部の外周に同内筒部の軸線に沿って前方から挿入されるシール部材と、
前記ハウジング本体及び前記シール部材とに設けられ、互いに係止することで前記シール部材を抜止めする抜止め手段とを備えてなるとともに、
前記シール部材のリップと前記外筒部との間が組み付け空間とされ、そこに相手側ハウジングのフード部が挿入される防水コネクタであって、
前記抜止め手段は、
前記本体部の前部に設けられるとともに前記挿入方向と交差する方向に撓み可能とされたロック部と、
前記外筒部より前記内筒部側に突出し、前記内筒部の壁面との間に前記ロック部を前方より受け入れ可能なロック受け部を形成する外筒突起とからなるとともに、
前記ロック部は前記本体部より大径であり、かつ前記挿入動作の際には、前記外筒突起の突出端面より内筒部寄りに位置する段部と、
前記段部上に設けられるとともに前記ロック受け部に対して係止可能とされた爪部とからなるとともに、
前記段部における挿入方向後側の端面は前記シール部材を前記内筒部の軸線に沿って押し込み可能な組み付け治具に対する押し面とされた構成であることをことを特徴とする防水コネクタ。 - 前記内筒部には前記外筒突部に向かって突出する内筒突部が形成され、前記外筒突部と前記内筒突部の間に前記ロック受け部が形成されたものにおいて、
前記内筒・外筒突部のうち前記シール部材を前記ハウジング本体に組付ける際に、前記ロック部に対面する部分には、前記ロック部を前記ロック受け部内に案内するように傾斜する案内部が設けられた構成であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の防水コネクタ。
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