JP2005216500A - 水素生成器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、運転停止時にCO変成部とCO除去部の温度上昇を防止して触媒の劣化を防止し、かつ、短時間に改質部温度を低下させ、動作応答を良くし効率的なシステムの水素生成器とする。
【解決手段】改質部1と、CO変成部6と、CO除去部7と、燃料電池8を順次接続し、CO除去部7の出口と改質部1を接続するバイパス管12に搬送手段13と熱交換器14を介した構成により、運転停止時のパージは、低温になった改質ガスを搬送手段13によりバイパス管12に流し改質部1を循環するため、短時間に改質部1の温度を低下でき、システムは動作応答を良くでき、より効率的にできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池の燃料として用いる水素を得る為に、所定の原料を改質して水素ガスを生成する水素生成器の運転停止方法に関する。
水素生成器は、最近開発が進められている固体高分子型燃料電池の燃料として水素が用いられ、この水素の製造法としては炭化水素の水蒸気改質法が多く使用している。水蒸気改質法は、メタン、エタン、プロパン、ブタン、都市ガス、LPガス、天然ガス、その他の炭化水素ガスを水蒸気により改質して水素リッチな改質ガスを生成させる方法である。水蒸気改質法では改質部中での接触反応によりそれら炭化水素が水素リッチな改質ガスへ変えられる。そして、得られた水素リッチな改質ガスはCO除去部でCOを低減して利用している。
従来、この種の水素生成器は、停止時改質触媒の酸化による性能低下を防止するために窒素によるパージや水蒸気、燃料によるパージを用いている(例えば、特許文献1参照)。
図4は、水蒸気改質器を用いた原料、水蒸気の供給から水素ガスの出口に至るまでを示すブロック図である。燃焼部を配した加熱部と改質触媒を配置した改質部とにより構成される。高温となった改質部では炭化水素が水蒸気と反応して水素リッチな改質ガスが生成される。改質部は、炭化水素を原料とする場合には500〜700℃の温度に加温することが必要であり、改質触媒としては例えばNi系、Ru系等の触媒が用いられる。改質触媒は、原料ガス中の硫黄化合物により被毒し性能劣化を来たすので、それらの硫黄化合物を除去するために脱硫部へ導入される。次いで、別途設けられた水蒸気発生部からの水蒸気を添加、混合して水蒸気改質器の改質部へ導入される。原料ガスがメタンである場合の改質反応は CH4+2H2O→CO2+4H2 で示される。生成する改質ガス中には未反応のメタン、未反応の水蒸気、生成炭酸ガスのほか、一酸化炭素(CO)が発生して8〜15%程度含まれている。このため改質ガスは、この一酸化炭素を二酸化炭素と水素へ変えて除去するためにCO変成部にかけられる。
CO変成部では例えばFe−Cr系触媒、Cu−Zn系触媒、あるいはPt触媒が用いられる。CO変成部中での反応は CO+H2O→CO2+H2 で必要な水蒸気は改質部の残留水蒸気を利用する。そして、CO変成部から出る改質ガスは、未反応のメタンと余剰水蒸気と、水素と、二酸化炭素とからなる。しかし、この改質ガスには、COは完全には除去されず、1%程度以下ではあるがCOが含まれている。燃料電池に供給する燃料水素中のCOの許容濃度は10ppm程度であり、これを越えると電池性能が著しく劣化するので、CO成分は燃料電池へ導入する前にできる限り除去する必要がある。このため、改質ガスはCO変成部によりCO濃度を1%前後まで低下させた後、CO除去部にかけられる。CO除去部では空気などの酸化剤が添加され、2CO+O2→2CO2 とCO2に変えることでCOを除去し、改質ガスのCO濃度を10ppm以下に低減させる。
ところで、改質によって水素ガスを生成する水素生成器は、燃料電池の運転を停止する時など、改質ガスの必要に応じて運転停止させることが必要である。これに伴い、水蒸気改質器に連なるCO変成部とCO除去部の起動、停止を行う必要がある。水素生成器から可燃性ガスおよび毒性を有するガスを排出して、漏洩した場合の弊害や、燃料電池の電極の被毒などの弊害を防止するため、従来、水素生成器と燃料電池のシステムの運転停止時には、不活性ガスを供給することによって、システム内の残留可燃物がパージしていた。
しかし、一般家庭向けなどに用いる燃料電池においては、不活性ガスを用いることは、不活性ガスを用いるための設備が必要となり、不活性ガスの残量管理も必要となる。
そこで、起動時及び停止時に、水蒸気改質器の燃焼部で燃料ガスを不完全燃焼させて生成した部分燃焼ガスを水蒸気改質器の改質部に供給して改質触媒の酸化を防止するようにしてなる改質装置であって、CO除去部下流側に続く導管から分岐して空気による部分燃焼ガスの酸化処理部を備え、且つ、燃焼部から酸化処理部にいたる燃焼ガスバイパスラインから構成されている。
特開2003−160307号公報
しかしながら、前記従来の構成では、停止時に、部分燃焼ガスを水蒸気改質器の改質部に供給することにより、改質器系内の可燃性ガスと水蒸気をパージできる。
そして、停止時のCO除去部からのパージガスは、CO除去部下流側に連結された酸化処理部で空気酸化して排出される。そのため、改質部中の改質触媒の酸化を回避してその劣化を防止し、部分燃焼ガスの外部排出をも防止できる。
一方、運転中は、改質部は吸熱反応であり、その温度は前述の通り500〜700℃と高温に保つため加熱しており、CO変成部とCO除去部は発熱反応であり、CO変成部は300℃程度、CO除去部は100℃程度と低く設定する為放熱して動作している。
停止時に、パージガスを流すと改質部の熱容量の為に加熱され高温ガスとなって、CO変成部からCO除去部をとおり排出され、変成部とCO除去部が高温となる。しかし、CO変成部とCO除去部の触媒は高温になるとシンタリング等触媒性能が劣化する。このため、停止時は、CO変成部とCO除去部の触媒が著しい高温(例えば350℃)にならない様に、パージガスを少しずつ流して改質部の温度を低下させていた。そのため、パージガスの量が多く必要であり、かつ停止に要する時間が長くなり、負荷に対して動作応答が悪く運転コスト上の無駄が大きかった。また、CO変成部とCO除去部は停止時に運転時よりも高温となるため、触媒の劣化は避けられず長期信頼性を確保できなくシステム効率が低下するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、運転停止時にCO変成部とCO除去部の温度上昇を防止して触媒の劣化を防止し、かつ、バージガス量を少なく短時間に改質部温度を低下させることにより、負荷に対する動作応答良くし効率的なシステムの水素生成器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の水素生成器は、原料と水を供給し加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部と、燃料電池を順次接続し、前記CO除去部と前記改質部を接続するバイパス管に搬送手段と熱交換器を介して構成し、運転停止時は前記搬送手段を運転する構成としている。
これによって、改質部、CO変成部とCO除去部の運転停止時のパージは、低温になった改質ガスをこのバイパス管により改質部からCO変成部とCO除去部へ流れ熱交換器で冷やされ再度循環するサイクルを行う。このため、改質部、CO変成部、CO除去部は酸素レスのガスで冷却でき、改質部、CO変成部とCO除去部の触媒は劣化を防止し、かつ、燃料電池の低温で大熱容量により短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より効率的とできる。
本発明の水素生成器は、原料と水を供給し加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部と、燃料電池を順次接続し、前記CO除去部と前記改質部を接続するバイパス管に搬送手段と熱交換器を介して構成し、運転停止時はこの搬送手段を運転する構成とすることにより、低温に冷却した改質ガスをこのバイパス管により冷し循環サイクルを行ため、改質部、CO変成部、CO除去部は酸素レスのガスで冷却でき、改質部、CO変成部とCO除去部の触媒は劣化を防止し、かつ、燃料電池の低温で大熱容量により短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より効率的とできる。
第1の発明は、原料と水を供給し加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部と、燃料電池を順次接続し、前記CO除去部と前記改質部を接続するバイパス管に搬送手段と熱交換器を介して構成し、運転停止時はこの搬送手段を運転することを特徴とする水素生成器である。
これによって、改質部、CO変成部とCO除去部の運転停止時のパージは、低温になった改質ガスをこのバイパス管により改質部からCO変成部とCO除去部へ流し熱交換器で冷やされ再度循環するサイクルを行う。このため、改質部、CO変成部、CO除去部は酸素レスのガスで冷却でき、改質部、CO変成部とCO除去部の触媒は劣化を防止し、かつ、燃料電池の低温で大熱容量により短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より効率的とできる。
第2の発明は、特に第1の発明の水素生成器をバイパス管には開閉弁または逆止弁を介して接続した構成とし、前記開閉弁または逆止弁は、運転中は閉止し、かつ停止時は開としたことにより、バイパス管は、運転中閉止し、運転停止時のみ低温の改質ガスを流すことができる。そのために、運転中改質部で生成した水素ガスが燃料電池を通らず排出することが無く高効率を維持できる。また、運転停止時、バイパス管の閉塞を可能とし、ガスの移動による改質部、CO変成部、CO除去部の触媒劣化も防止でき、耐久信頼性が向上する。
第3の発明は、特に第1の発明の水素生成器をCO除去部の出口に二方切り替え弁を設け、この二方切り替え弁は燃料電池とバイパス管に接続し、運転中は燃料電池に連通し、停止時はバイパス管に連通してある。このことにより、運転中は燃料電池に連通し、原料ガスを改質して水素の多い改質ガスとした全てを燃料電池に供給でき原料ガスのエネルギーを十分に活用して高効率なシステムとなり、運転停止時はバイパス管に連通して熱交換器で冷やされ再度循環するサイクルを行う。このため、改質部、CO変成部、CO除去部は酸素レスのガスで冷却でき、改質部、CO変成部とCO除去部の触媒は劣化を防止し、短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より効率化と操作性と信頼性の優れた装置となる。
第4の発明は、特に第1〜3の発明の水素生成器をCO除去部は、改質部とCO変成部の複数を接続するバイパス管を構成したことにより、より短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より操作性と信頼性の優れた装置となる。すなわち、運転中、改質部の触媒は700℃近くの高温であるのに対して、CO変成部、CO除去部の触媒の耐熱温度は300℃程度であり、これより高温にするとシンタリンク等により触媒性能が劣化する。そこで、運転停止時、バイパス管から改質部を冷却して出る高温ガスに、他のバイパス管からのガスにより低温としてからをCO変成部、CO除去部に流すことにより、CO変成部、CO除去部の触媒の温度を低く保ちながら、バイパス管のガスの大流量化が可能となり、さらに短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、操作性と信頼性の向上が図れる。
第5の発明は、特に第1の発明の水素生成器を熱交換器は、冷却手段を有し、改質部の温度が所定の温度以下になると前記冷却手段を停止する。このことにより、バイバス管を流れるガス温度がさらに低下し短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対して起動停止する動作応答良く、より操作性と信頼性の優れた装置となる。また、冷却手段を循環してタンクに貯める構成とすると、この熱をコージェネとして有効に活用でき、システムの効率向上も図れる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態における水素生成器のブロック図を示すものである。
図1において、1は改質部であり、脱硫部2を介した原料の供給手段3と水の供給手段4と加熱手段5に接続する。6はCO変成部、7はCO除去部であり、改質部1から、CO変成部6、CO除去部7を順次接続し燃料電池8と接続してある。加熱手段5は、発熱する燃焼部9と発生した熱を改質部1に伝熱する熱交換部10よりなる。燃焼部9には、燃料ガスと燃焼用空気を供給するとともに、燃料として燃料電池8のアノード側出口からオフガスを燃焼部9に導くオフガス燃料管11を接続してある。また、燃料電池8のアノード側出口から改質部1にバイパス管12を設け、この途中に搬送手段であるポンプ13と、熱交換器14と、開閉弁15を設けてある。
改質部1は、原料を改質するための触媒を担持した多数の触媒粒が充填されている。触媒の担持には、例えば、鉄板やセラミックス等の支持体を用いることができる。気化された原料、水蒸気、空気が供給されると、水素および一酸化炭素が生成される。この反応は、通常、600℃前後の高温状態で行われる。そのため、加熱手段5は、発熱する燃焼部9と発生した熱を改質部1に伝熱する熱交換部10よりなり、改質部1を加熱する。高温となった改質部1では炭化水素が水蒸気と反応して水素リッチな改質ガスが生成される。改質部1は、炭化水素を原料とする場合には500〜700℃の温度に加温することが必要であり、改質触媒としては例えばNi系、Ru系等の触媒が用いられる。灯油その他の炭化水素系原料を使用する場合には、特に高級炭化水素系化合物に対し、改質時の条件によって、炭素が析出しやすいことが知られている。改質部1での改質条件は、反応を促進しつつ、炭素の析出を抑制するようにする。
脱硫部2は、原料供給手段3から送られた原料を脱硫する。硫黄分を含んだガスは改質部の触媒劣化のみならず燃料電池8の発電性能を劣悪にする。そのため、予め脱硫部2にて原料の硫黄分を吸着等により除去する。
CO変成部6について述べる。生成する改質ガス中には未反応のメタン、未反応の水蒸気、生成炭酸ガスのほか、一酸化炭素(CO)が発生して8〜15%程度含まれている。このため改質ガスは、この一酸化炭素を二酸化炭素と水素へ変えて除去するためにCO変成部を設ける。CO変成部6では例えばFe−Cr系触媒、Cu−Zn系触媒、あるいはPt触媒が用いられ、約300℃程度で反応が行われる。
CO変成部6中での反応は CO+H2O→CO2+H2 で必要な水蒸気は改質部1の残留水蒸気を利用する。そして、CO変成部6から出る改質ガスは、未反応のメタンと余剰水蒸気と、水素と、二酸化炭素とからなる。しかし、この改質ガスには、COは完全には除去されず、1%程度以下ではあるがCOが含まれている。燃料電池8に供給する燃料水素中のCOの許容濃度は10ppm程度であり、これを越えると電池性能が著しく劣化するので、CO成分は燃料電池8へ導入する前にできる限り除去する必要がある。このため、改質ガスはCO変成部6によりCO濃度を1%前後まで低下させた後、CO除去部7を設ける。CO除去部7は、一酸化炭素を選択的に酸化する触媒が担持されており、空気などの酸化剤が添加され、2CO+O2→2CO2 とCO2に変えることでCOを除去し、改質ガスのCO濃度を10ppm以下に低減させる。このような構成と動作で、定常時は原料ガスから水素に改質して燃料電池8を運転し発電を継続する。
燃料電池8は、CO除去部7から供給された水素の多い改質ガスをアノード入口から流入し、カソード入口からは空気を供給する。そして発電反応後、カソード出口からは窒素の多い排気ガスを排出し、アノード出口からは水素が残ったオフガスが排出する。定常運転中は、このオフガスを燃焼部9にオフガス燃料管11で導き、燃焼部9で燃焼し改質部1の加熱に寄与させシステムの効率を向上させる。
そして、運転停止時は、開閉弁15を開とし、ポンプ13を駆動して熱交換器14を通して流すことにより、低温の改質ガスを改質部1に導く。
以上のように構成された水素生成器について、以下その動作、作用を説明する。
定常運転時、改質部1は約600℃、CO変成部6は約300℃、CO除去部7は約150℃、燃料電池8は約70℃に夫々加熱冷却されてその温度を保っている。また、改質部1、CO変成部6とCO除去部7は内部に触媒を充填しているため、熱容量が大きく、燃料電池8は、構成するMEAの固体高分子膜が100℃以上になると劣化し熱に弱い特性がある。以前は、この高温による劣化を防止するため、改質部1の上流に位置するオフガス燃料管11からガスを極端に少なくした流量を流し、改質部1の温度が低下してからこのパージ量を増加させていた。そのため、パージに要する時間が長く要し、トータルのパージガス量も多かった。
そこで、運転停止時は、開閉弁15を開とし、ポンプ13を駆動して熱交換器14を通して流すことにより、低温の改質ガスを改質部1に導く。
このことにより、改質部1、CO変成部6とCO除去部7の運転停止時のパージは、熱交換器14で低温となった改質ガスを搬送手段13によりバイパス管12に流し、改質部1からCO変成部6とCO除去部7へ流れ、また熱交換器14で冷やされ再度循環するサイクルを行う。このため、改質部1、CO変成部6、CO除去部7は酸素レスのガスで冷却でき、改質部1、CO変成部6とCO除去部7の触媒は劣化を防止し、かつ、熱交換器14で強制的に冷却できるため短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より効率的とできる。
また、本実施の形態では、バイパス管12には電磁弁15(または逆止弁でも同様の効果がある)を介して接続した構成とし、電磁弁15は、運転中は閉止し、かつ停止時は開としたことにより、バイパス管12は、運転中閉止し、運転停止時のみオフガスを流すことができる。そのために、運転中改質部1で生成した水素ガスが燃料電池8を通らず改質器1に流れることが無く高効率を維持できる。また、運転停止時、バイパス管12の閉塞を可能とし、このことにより、ガスの移動による改質部1、CO変成部6、CO除去部7の触媒劣化も防止して、より耐久信頼性の向上が可能である。
(実施の形態2)
図2は、本発明の第2の実施形態における水素生成器におけるブロック図を示すものである。
実施の形態1と異なるところは、CO除去部7の出口に二方切り替え弁16を設け、この二方切り替え弁16は燃料電池接続通路(燃料電池8のアノード入口と接続し)とバイパス管12に接続し、運転中は燃料電池8に連通し、停止時はバイパス管12に連通してある。
このことにより、運転中は燃料電池接続通路に連通し、原料ガスを改質して水素の多い改質ガスとした全てを燃料電池8に供給でき原料ガスのエネルギーを十二分に活用して高高率なシステムとなる。また、運転停止時はバイパス管12に連通して熱交換器14で冷やされ、改質部1、CO変成部6、CO除去部7と順次冷却する。そして再度循環するサイクルを行う。
このため、改質部、CO変成部、CO除去部は酸素レスのガスで冷却できる。また、改質ガスは原料ガスを改質して水素を多量に含むガスであり、成分は多くの水素と、窒素、微量の炭化水素からなり、酸素が含まれていない。各触媒は高温の状態で酸素と接触すると触媒活性が落ち性能が次第に悪くなる。しかし、改質部1、CO変成部6、CO除去部7は酸素レスのガスで冷却でき、改質部1、CO変成部6とCO除去部7の劣化を防止し、短時間に改質部1の温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より効率化と操作性と信頼性の優れた装置となる。
(実施の形態3)
図3は、本発明の第3の実施形態における水素生成器におけるブロック図を示すものである。実施の形態1と異なるところは、CO除去部7の出口から改質部1と接続するバイパス管12の搬送手段13、熱交換器14の後で分岐して、CO除去部7の出口からCO変成部6と接続する分岐バイパス管17を構成したことにある。
このことにより、運転停止時オフガスは、バイパス管12と分岐バイパス管17の両方を流れて改質部1、CO変成部6を冷却するため、短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より操作性と信頼性の優れた装置となる。
すなわち、運転中、改質部1の触媒は700℃近くの高温であるのに対して、CO変成部6、CO除去部7の触媒の耐熱温度は300℃程度であり、これより高温にするとシンタリンク等により触媒性能が劣化する。そこで、運転停止時、バイパス管12から改質部1を冷却して出る高温ガスに、分岐バイパス管17からのガスを混合させる。このことにより低温のガスとしてからをCO変成部6、CO除去部7に流すことにより、CO変成部6、CO除去部7の触媒の温度を低く保ちながら、バイパス管12と分岐バイパス管17を流れる合計のガスの大流量化が可能となり、さらに短時間に改質部1温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、操作性と信頼性の向上が図れる。
また、本実施の形態では、熱交換器14は、冷却手段18は冷却入口19と冷却出口20を設け冷却水を循環する構成としている。(循環ポンプ、放熱用熱交換器等は図示せず)そして、改質部1の温度が所定の温度以下になると冷却手段18を停止する。このことにより、改質部1、CO変成部6、CO除去部7の冷却で高温となった改質ガスは、熱交換器14で冷却手段18と熱交換するため、バイバス管12、分岐バイパス管16を流れるガス温度がさらに低下し短時間に改質部1温度を低下でき、システムは負荷に対して起動停止する動作応答良く、より操作性と信頼性の優れた装置となる。また、冷却手段18を循環してタンクに貯める構成とすると、この熱をコージェネとして有効に活用でき、システムの効率向上も図れる。
このことにより、簡単に不活性ガスでパージできながら、冷却効果が大幅に能力アップでき運転停止時間が短縮できると共に、システム効率が向上し省エネルギー化が図れる。
以上のように、本発明にかかる水素生成器は、CO除去部の出口と改質部を接続するバイパス管に搬送手段と熱交換器を介して構成し、運転停止時のパージは、低温になった改質ガスを改質部からCO変成部とCO除去部へ流れ循環するサイクルが可能となるので、CO変成部とCO除去部が高温になることを防止でき、CO変成部とCO除去部の触媒は劣化を防止し信頼性を高め、かつ、短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より効率的なシステムの水素生成器となのて゛、固体高分子型燃料電池の燃料として用いる水素を得る為に、所定の原料を改質して水素ガスを生成する水素生成器の運転停止方法等の用途に適応できる。
本発明の実施の形態1における水素生成器のブロック図 本発明の実施の形態2における水素生成器のブロック図 本発明の実施の形態3における水素生成器のブロック図 従来の水蒸気改質器を用いた燃料電池システムのブロック図
符号の説明
1 改質部
5 加熱手段
6 CO変成部
7 CO除去部
8 燃料電池
12 バイパス管
13 搬送手段
14 熱交換器
15 電磁弁(開閉弁)
16 二方切り換え弁
17 分岐バイパス管(バイパス管)
18 冷却手段

Claims (5)

  1. 原料と水を供給し加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部と、燃料電池を順次接続し、前記CO除去部と前記改質部を接続するバイパス管に搬送手段と熱交換器を介して構成し、運転停止時は前記搬送手段を運転することを特徴とする水素生成器。
  2. バイパス管には開閉弁または逆止弁を介して接続した構成とし、前記開閉弁または逆止弁は、運転中は閉止し、かつ停止時は開とした請求項1に記載の水素生成器。
  3. CO除去部の出口に二方切り替え弁を設け、前記二方切り替え弁は燃料電池とバイパス管に接続し、運転中は前記燃料電池に連通し、停止時は前記バイパス管に連通した請求項1に記載の水素生成器。
  4. CO除去部は、改質部とCO変成部の複数を接続するバイパス管を構成した請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素生成器。
  5. 熱交換器は、冷却手段を有し、改質部の温度が所定の温度以下になると前記冷却手段を停止する請求項1に記載の水素生成器。
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