JP2005100733A - 水素生成器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、運転停止時にCO変成部とCO除去部の温度上昇を防止して触媒の劣化を防止し、かつ、パージガス量を少なく短時間に改質部温度を低下させ、動作応答を良くし効率的なシステムの水素生成器を実現すること。
【解決手段】改質部1と、CO変成部6と、CO除去部7を順次接続し、CO変成部6または、CO除去部7にガス流入部9,10を構成し、運転停止時はこのガス流入部9,10からパージ用のガスを供給して、CO変成部6とCO除去部7は高温の改質部1を通過しないガスとの混合でパージが可能となる。このため、CO変成部6とCO除去部7の触媒は劣化を防止し、かつ、パージガス量を少なく短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答が良く、より効率的となる。
【選択図】図1
【解決手段】改質部1と、CO変成部6と、CO除去部7を順次接続し、CO変成部6または、CO除去部7にガス流入部9,10を構成し、運転停止時はこのガス流入部9,10からパージ用のガスを供給して、CO変成部6とCO除去部7は高温の改質部1を通過しないガスとの混合でパージが可能となる。このため、CO変成部6とCO除去部7の触媒は劣化を防止し、かつ、パージガス量を少なく短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答が良く、より効率的となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体高分子形燃料電池の燃料として用いる水素を得る為に、所定の原料を改質して水素ガスを生成する水素生成器に関する。
水素生成器は、最近開発が進められている固体高分子形燃料電池の燃料として水素が用いられ、この水素の製造法としては炭化水素の水蒸気改質法が多く使用している。水蒸気改質法は、メタン、エタン、プロパン、ブタン、都市ガス、LPガス、天然ガス、その他の炭化水素ガスを水蒸気により改質して水素リッチな改質ガスを生成させる方法である。水蒸気改質法では改質部中での接触反応によりそれら炭化水素が水素リッチな改質ガスへ変えられる。そして、得られた水素リッチな改質ガスはCO除去部でCOを低減して利用している。
従来、この種の水素生成器は、停止時改質触媒の酸化による性能低下を防止するために窒素によるパージや水蒸気、燃料によるパージを用いている(例えば、特許文献1参照)。
図4は、水蒸気改質器を用いた原料、水蒸気の供給から水素ガスの出口に至るまでを示すブロック図である。燃焼部5を配した加熱部と改質触媒を配置した改質部1とにより構成される。高温となった改質部1では炭化水素が水蒸気と反応して水素リッチな改質ガスが生成される。改質部1は、炭化水素を原料とする場合には500〜700℃の温度に加温することが必要であり、改質触媒としては例えばNi系、Ru系等の触媒が用いられる。改質触媒は、原料ガス中の硫黄化合物により被毒し性能劣化を来たすので、それらの硫黄化合物を除去するために脱硫部2へ導入される。
次いで、別途設けられた水蒸気発生部からの水蒸気を添加、混合して水蒸気改質器の改質部へ導入される。原料ガスがメタンである場合の改質反応は CH4+2H2O→CO2+4H2で示される。生成する改質ガス中には未反応のメタン、未反応の水蒸気、生成炭酸ガスのほか、一酸化炭素(CO)が発生して8〜15%程度含まれている。このため改質ガスは、この一酸化炭素を二酸化炭素と水素へ変えて除去するためにCO変成部6にかけられる。CO変成部6では例えばFe−Cr系触媒、Cu−Zn系触媒、あるいはPt触媒が用いられる。CO変成部6中での反応は CO+H2O→CO2+H2で必要な水蒸気は改質部1の残留水蒸気を利用する。
そして、CO変成部6から出る改質ガスは、未反応のメタンと余剰水蒸気と、水素と、二酸化炭素とからなる。しかし、この改質ガスには、COは完全には除去されず、1%程度以下ではあるがCOが含まれている。燃料電池8に供給する燃料水素中のCOの許容濃度は10ppm程度であり、これを越えると電池性能が著しく劣化するので、CO成分は燃料電池8へ導入する前にできる限り除去する必要がある。このため、改質ガスはCO変成部6によりCO濃度を1%前後まで低下させた後、CO除去部7にかけられる。CO除去部7では空気などの酸化剤が添加され、2CO+O2→2CO2とCO2に変えることでCOを除去し、改質ガスのCO濃度を10ppm以下に低減させる。
ところで、改質によって水素ガスを生成する水素生成器は、燃料電池の運転を停止する時など、改質ガスの必要に応じて運転停止させることが必要である。これに伴い、水蒸気改質器に連なるCO変成部6とCO除去部7の起動、停止を行う必要がある。水素生成器から可燃性ガスおよび毒性を有するガスを排出して、漏洩した場合の弊害や、燃料電池の電極の被毒などの弊害を防止するため、従来、水素生成器と燃料電池のシステムの運転停止時には、不活性ガスを供給することによって、システム内の残留可燃物がパージしていた。
しかし、一般家庭向けなどに用いる燃料電池においては、不活性ガスを用いることは、不活性ガスを用いるための設備が必要となり、不活性ガスの残量管理も必要となる。
そこで、起動時及び停止時に、水蒸気改質器の燃焼部で燃料ガスを不完全燃焼させて生成した部分燃焼ガスを水蒸気改質器の改質部に供給して改質触媒の酸化を防止するようにしてなる改質装置であって、CO除去部7の下流側に続く導管から分岐して空気による部分燃焼ガスの酸化処理部を備え、且つ、燃焼部から酸化処理部にいたる燃焼ガスバイパスラインから構成されている。
特開2003−160307号公報
しかしながら、前記従来の構成では、停止時に、部分燃焼ガスを水蒸気改質器の改質部1に供給することにより、改質器系内の可燃性ガスと水蒸気をパージできる。
そして、停止時のCO除去部からのパージガスは、CO除去部下流側に連結された酸化処理部で空気酸化して排出される。そのため、改質部中の改質触媒の酸化を回避してその劣化を防止し、部分燃焼ガスの外部排出をも防止できる。
一方、運転中は、改質部1は吸熱反応であり、その温度は前述の通り500〜700℃と高温に保つため加熱しており、CO変成部6とCO除去部7は発熱反応であり、CO変成部6は300℃程度、CO除去部7は100℃程度と低く設定する為放熱して動作している。停止時に、パージガスを流すと改質部1の熱容量の為に加熱され高温ガスとなって、編成部からCO除去部7をとおり排出され、編成部とCO除去部7が高温となる。
しかし、CO変成部6とCO除去部7の触媒は高温になるとシンタリング等触媒性能が劣化する。このため、停止時は、CO変成部6とCO除去部7の触媒が著しい高温(例えば350℃)にならない様に、パージガスを少しずつ流して改質部1の温度を低下させていた。そのため、パージガスの量が多く必要であり、かつ停止に要する時間が長くなり、負荷に対して動作応答が悪く運転コスト上の無駄が大きかった。また、CO変成部6とCO除去部7は停止時に運転時よりも高温となるため、触媒の劣化は避けられず長期信頼性を確保できなくシステム効率が低下するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、運転停止時にCO変成部とCO除去部の温度上昇を防止して触媒の劣化を防止し、かつ、パージガス量を少なく短時間に改質部温度を低下させることにより、負荷に対する動作応答良くし効率的なシステムの水素生成器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の水素生成器は、原料と水を供給し加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部を順次接続し、前記CO変成部または、前記CO除去部にガス流入部を構成し、運転停止時はこのガス流入部からパージ用のガスを供給する構成としている。
このことにより、CO変成部とCO除去部の運転停止時のパージは、改質部をパーシした高温のガスと、ガス流入部からのガスでパージしてガス置換と低温化する。CO変成部とCO除去部は高温の改質部を通過しないガスとの混合でパージが可能となる。このため、CO変成部とCO除去部が高温になることを防止でき、CO変成部とCO除去部の触媒は劣化を防止し、かつ、パージガス量を少なく短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より効率的とできる。
本発明の水素生成器は、原料と水を供給し加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部を順次接続し、前記CO変成部または、前記CO除去部にガス流入部を構成し、運転停止時はこのガス流入部からパージ用のガスを供給することにより、CO変成部とCO除去部は高温の改質部を通過しないガスと混合させてパージできる。このため、CO変成部とCO除去部が高温になることを防止でき、CO変成部とCO除去部の触媒は劣化を防止し信頼性を高め、かつ、パージガス量を少なく短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より効率的なシステムの水素生成器となる。
第1の発明は、原料と水を供給し加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部を順次接続し、前記CO変成部または、前記CO除去部にガス流入部を構成し、運転停止時はこのガス流入部からガスを供給することにより、CO変成部とCO除去部は高温の改質部を通過しないガスと混合させたパージが可能となる。このため、CO変成部とCO除去部が高温になることを防止でき、CO変成部とCO除去部の触媒は劣化を防止し、かつ、パージガス量を少なく短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より効率的となる。
請求項2記載の発明は、特に請求項1の水素生成器をCO変成部とCO除去部に複数のガス流入部を構成したことにより、CO変成部とCO除去部のおのおのの温度上昇に合せてパージガス量を調節できる。そのため、パージに必要なガス量を大幅に低減でき、かつ停止動作に必要な時間も短縮し動作応答が向上する。
請求項3記載の発明は、特に請求項1〜2の水素生成器を供給するガスを空気としたことにより、不活性ガスの貯蔵、生成等が必要でなく、装置全体が非常に簡単となり、小型化、操作性の優れた装置となる。すなわち、触媒が高温時空気などの酸化ガスと接すると触媒性能が劣化するが、常温レベルでは前記劣化はほとんど生じない。そこで、低温のパージガスを注入して急速に温度低下させると、空気でパージしても触媒性能の維持が可能である。
請求項4記載の発明は、特に請求項1〜2の水素生成器を供給するガスを水蒸気としたことにより、比較的簡単な構成が可能となり、小型化、操作性と信頼性の優れた装置となる。すなわち、水蒸気改質の水素生成器では、運転中は原料ガスに水蒸気を供給している。この水蒸気を利用して停止時パージする。パージに供給する水蒸気の温度は150度程度とすれば十分冷却作用があり、改質部、CO変成部、CO除去部がこの温度まで低下して後、空気に切り替えて冷却を追加する。このことにより、各触媒の触媒性能劣化を防止して、より耐久信頼性の向上が可能である。
請求項5記載の発明は、特に請求項1〜2の水素生成器を改質部にガス排出部を設けてある。このことにより、運転停止時のパージガスは、ガス流入部からガス排出部に流すことが出来る。すなわち、パージガスは、ガス流入部から比較的低温のCO除去部とCO変成部を冷却と置換をした後、高温の改質部に入りさらに冷却と置換してガス排出部から排出する。CO除去部とCO変成部はパージによって加熱されることが無く、改質部も冷却が容易である。そのため、さらにパージに必要なガス量を大幅に低減でき、かつ停止動作に必要な時間も短縮し動作応答がさらに向上できる。
請求項6記載の発明は、特に請求項5の水素生成器のガス排出部を燃焼器の燃料管に接続したことにより、停止時のガスパージした時にガス排出部から出てくる可燃ガスを燃焼器で燃焼させることにより、外部に排出しなくて処理が完了できる。そのため、運転停止時、外部に可燃ガス等排出し環境的に不具合を生じることを防止できる。
請求項7記載の発明は、特に請求項1〜6の水素生成器のガス流入部とガス排出部は、電磁弁または逆止弁を介して接続したことにより、水素生成器の運転中は確実に閉塞を可能にしてガス洩れによる性能劣化を生じない。また、運転停止時は改質部、CO変成部、CO除去部の温度の変化に応じてガス流入部とガス排出部の通路を開閉してガスの流れを制御が可能となる。そのため、最適な流量設定がパージに必要なガス量を大幅に低減でき、かつ停止動作に必要な時間も短縮し動作応答がさらに向上できる。
請求項8記載の発明は、特に請求項1〜7の水素生成器を改質部の温度が所定の温度以下になるとガス流入部からのガス供給を停止することにより、各触媒の冷却が完了する。すなわち、運転時は高温である改質部の温度が下がっていればCO変成部とCO除去部は当然低温となりパージが完了と判断できる。そこで、改質部の温度低下から改質部、CO変成部、CO除去部のガスパージ完了を判断し処理を完了することにより、システムの信頼性を確保できる。
請求項9記載の発明は、特に請求項1〜8の水素生成器をCO除去部と燃料電池を接続し、前記燃料電池とガス流入部を接続したことにより、特別な装置を必要とせずに不活性のかつ低温のガスで水素生成器をガスパージできる。すなわち、運転停止時、燃料電池は水素を中心としたガスで通路は充満しており、また燃料電池は熱的な容量がある。そのため、燃料電池からガス流入部に入ってくるガスは低温の不活性ガスである。このガスをCO変成部、CO除去部へ流し高温となったガスを再び燃料電池に流し低温化する。このサイクルを繰り返すことにより、不活性ガスで冷却と置換が可能となる。前記ガスの循環には専用のポンプフロアを用いてもよい、また、改質部も同様にパージしても効果がある。
請求項10記載の発明は、特に請求項9の水素生成器を燃料電池は、冷却手段を有し、改質部の温度が所定の温度以下になると前記冷却手段を停止することにより、簡単に不活性ガスでパージできながら、冷却効果が大幅に能力アップでき運転停止時間が短縮できると共に、補機電力を削減でき運転効率が向上し省エネルギー化が図れる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における水素生成器におけるブロック図を示すものである。図1において、1は改質部であり、脱硫部2を介した原料の供給手段3と水の供給手段4と加熱手段である燃焼部5に接続する。6はCO変成部、7はCO除去部であり、改質部1から、CO変成部6、CO除去部7を順次接続し燃料電池8と接続してある。CO変成部6と、CO除去部7にはおのおのガス流入部9、10を構成してある。運転停止時は、ガス流入部9、10からガスを供給する。
図1は、本発明の実施の形態1における水素生成器におけるブロック図を示すものである。図1において、1は改質部であり、脱硫部2を介した原料の供給手段3と水の供給手段4と加熱手段である燃焼部5に接続する。6はCO変成部、7はCO除去部であり、改質部1から、CO変成部6、CO除去部7を順次接続し燃料電池8と接続してある。CO変成部6と、CO除去部7にはおのおのガス流入部9、10を構成してある。運転停止時は、ガス流入部9、10からガスを供給する。
改質部1は、原料を改質するための触媒を担持した多数の触媒粒が充填されている。触媒の担持には、例えば、鉄板やセラミックス等の支持体を用いることができる。気化された原料、水蒸気、空気が供給されると、水素および一酸化炭素が生成される。この反応は、通常、600℃前後の高温状態で行われる。そのため、燃焼部5に燃料ガスと燃焼用空気を供給して改質部1を加熱する。高温となった改質部では炭化水素が水蒸気と反応して水素リッチな改質ガスが生成される。改質部1は、炭化水素を原料とする場合には500〜700℃の温度に加温することが必要であり、改質触媒としては例えばNi系、Ru系等の触媒が用いられる。灯油その他の炭化水素系原料を使用する場合には、特に高級炭化水素系化合物に対し、改質時の条件によって、炭素が析出しやすいことが知られている。改質部1での改質条件は、反応を促進しつつ、炭素の析出を抑制するようにする。
脱硫部2は、原料供給手段3から送られた原料を脱硫する。硫黄分を含んだガスは改質部の触媒劣化のみならず燃料電池8の発電性能を劣悪にする。そのため、予め脱硫部2にて原料の硫黄分を吸着等により除去する。
脱硫部2は、原料供給手段3から送られた原料を脱硫する。硫黄分を含んだガスは改質部の触媒劣化のみならず燃料電池8の発電性能を劣悪にする。そのため、予め脱硫部2にて原料の硫黄分を吸着等により除去する。
CO変成部6について述べる。生成する改質ガス中には未反応のメタン、未反応の水蒸気、生成炭酸ガスのほか、一酸化炭素(CO)が発生して8〜15%程度含まれている。このため改質ガスは、この一酸化炭素を二酸化炭素と水素へ変えて除去するためにCO変成部を設ける。CO変成部6では例えばFe−Cr系触媒、Cu−Zn系触媒、あるいはPt触媒が用いられ、約300℃程度で反応が行われる。
CO変成部6中での反応は CO+H2O→CO2+H2で必要な水蒸気は改質部1の残留水蒸気を利用する。そして、CO変成部6から出る改質ガスは、未反応のメタンと余剰水蒸気と、水素と、二酸化炭素とからなる。しかし、この改質ガスには、COは完全には除去されず、1%程度以下ではあるがCOが含まれている。燃料電池8に供給する燃料水素中のCOの許容濃度は10ppm程度であり、これを越えると電池性能が著しく劣化するので、CO成分は燃料電池8へ導入する前にできる限り除去する必要がある。このため、改質ガスはCO変成部6によりCO濃度を1%前後まで低下させた後、CO除去部7を設ける。CO除去部7は、一酸化炭素を選択的に酸化する触媒が担持されており、空気などの酸化剤が添加され、2CO+O2→2CO2とCO2に変えることでCOを除去し、改質ガスのCO濃度を10ppm以下に低減させる。このような構成と動作で、定常時は原料ガスから水素に改質して燃料電池8を運転し発電を継続する。そして、運転停止時は、ガス流入部9、10からガスを供給するように、CO変成部6とCO除去部7には、おのおのガス流入部9,10を構成している。
以上のように構成された水素生成器について、以下その動作、作用を説明する。定常運転時、改質部1は約600℃、CO変成部6は約300℃、CO除去部7は約150℃、燃料電池8は約70℃に夫々加熱冷却されてその温度を保っている。また、改質部1、CO変成部とCO除去部7は内部に触媒を充填しているため、熱容量が大きく、燃料電池8は、構成するMEAの固体高分子膜が100℃以上になると劣化し熱に弱い特性がある。以前は、この高温による劣化を防止するため、改質部1の上流に位置するパージガス流入部11からガスを極端に少なくした流量を流し、改質部1の温度が低下してからこのパージ量を増加させていた。そのため、パージに要する時間が長く要し、トータルのパージガス量も多かった。
そこで、運転停止時は、改質部1の上流に位置するパージガス流入部11からガスを流すとともに、ガス流入部9と10からもガスを供給する。パージガス流入部11から入ったガスは改質部1を冷却しガス自身は600℃近い高温となりCO変成部6に供給するが、ガス流入部9から入ったガスと混合して300℃以下の低温で流入が可能となる。CO変成部6がら出たパージガスは、同様にガス流入部9から入ったガスと混合してCO除去部7を150℃以下で流しパージが可能となる。ことにより、CO変成部6とCO除去部7は高温の改質部1を通過しないガスと混合させたパージが可能となるため、CO変成部6とCO除去部7が高温になることを防止でき、CO変成部6とCO除去部7の触媒は劣化を防止し、かつ、パージガス量を少なく短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より効率的とできる。
また、本実施の形態では、CO変成部6とCO除去部7に複数のガス流入部を構成したことにより、CO変成部6とCO除去部7のおのおのの温度上昇に合せてパージガス量を調節できる。そのため、パージに必要なガス量を大幅に低減でき、かつ停止動作に必要な時間も短縮し動作応答が向上する。CO変成部6とCO除去部7に温度検知手段を設けて、パージガス量を調節してもよい。
また、本実施の形態では、供給するガスを空気としたことにより、不活性ガスの貯蔵、生成等が必要でなく、装置全体が非常に簡単となり、小型化、操作性の優れた装置となる。すなわち、触媒が高温時空気などの酸化ガスと接すると触媒性能が劣化するが、常温レベルでは前記劣化はほとんど生じない。そこで、低温のパージガスを注入して急速に温度低下させると、空気でパージしても触媒性能の維持が可能である。
また、本実施の形態では、供給するガスを水蒸気としたことにより、比較的簡単な構成が可能となり、小型化、操作性と信頼性の優れた装置となる。すなわち、水蒸気改質の水素生成器では、運転中は原料ガスに水蒸気を供給している。この水蒸気を利用して停止時パージする。パージに供給する水蒸気の温度は150度程度とすれば十分冷却作用があり、改質部、CO変成部、CO除去部がこの温度まで低下して後、空気に切り替えて冷却を追加する。このことにより、各触媒の触媒性能劣化を防止して、より耐久信頼性の向上が可能である。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における水素生成器におけるブロック図を示すものである。実施の形態1と異なるところは、改質部1にガス排出部12を設けてある。このことにより、運転停止時のパージガスを、ガス流入部9,10からガス排出部12に流すことが出来る。すなわち、パージガスは、ガス流入部9,10から比較的低温のCO除去部7とCO変成部6を冷却と置換をした後、高温の改質部1に入りさらに冷却と置換してガス排出部12から高温で排出する。CO除去部7とCO変成部6はパージによって加熱されることが無く、改質部1も冷却が容易である。そのため、さらにパージに必要なガス量を大幅に低減でき、かつ停止動作に必要な時間も短縮し動作応答がさらに向上できる。
図2は、本発明の実施の形態2における水素生成器におけるブロック図を示すものである。実施の形態1と異なるところは、改質部1にガス排出部12を設けてある。このことにより、運転停止時のパージガスを、ガス流入部9,10からガス排出部12に流すことが出来る。すなわち、パージガスは、ガス流入部9,10から比較的低温のCO除去部7とCO変成部6を冷却と置換をした後、高温の改質部1に入りさらに冷却と置換してガス排出部12から高温で排出する。CO除去部7とCO変成部6はパージによって加熱されることが無く、改質部1も冷却が容易である。そのため、さらにパージに必要なガス量を大幅に低減でき、かつ停止動作に必要な時間も短縮し動作応答がさらに向上できる。
また、本実施の形態では、ガス排出部12を燃焼部5の燃焼器の燃料管13に接続してある。このことにより、停止時のガスパージした時にガス排出部12から出てくる可燃ガスを燃焼部5で燃焼させることが可能となり、外部に排出しなくて処理が完了できる。そのため、運転停止時、外部に可燃ガス等排出し環境的に不具合を生じることを防止できる。
また、本実施の形態では、ガス流入部9,10とガス排出部12は、電磁弁(または逆止弁)14,15,16をを介しておのおの接続してある。
このことにより、水素生成器の運転中は確実に閉塞を可能にしてガス洩れによる性能劣化を生じない。また、運転停止時は改質部1、CO変成部6、CO除去部7の温度の変化に応じてガス流入部9,10とガス排出部12の通路を開閉してガスの流れを制御することが可能となる。そのため、最適な流量設定が可能となり、パージに必要なガス量を大幅に低減でき、かつ停止動作に必要な時間も短縮し動作応答がさらに向上できる。
また、本実施の形態では、改質部1の温度が所定の温度以下になるとガス流入部9,10からのガス供給を停止することにより、各触媒の冷却が完了する。改質部1の温度を検知して電磁弁14,15,16の開閉動作を制御部17で動作させる。すなわち、運転時に高温である改質部1の温度が下がっていればCO変成部6とCO除去部7は当然低温となりパージが完了と判断できる。そこで、改質部1の温度低下から改質部1、CO変成部6、CO除去部7のガスパージ完了を判断し処理を完了することにより、システムの信頼性を確保できる。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3における水素生成器におけるブロック図を示すものである。実施の形態1と異なるところは、CO除去部7と燃料電池8を接続し、燃料電池8とガス流入部9,10を接続して構成してある。このことにより、特別な装置を必要とせずに不活性のかつ低温のガスで水素生成器をガスパージできる。すなわち、運転停止時、燃料電池8は水素を中心としたガスで通路は充満しており、また燃料電池8はセパレータ、端版、等熱的な容量がある。そのため、燃料電池8からガス流入部9,10に入ってくるガスは低温の不活性ガスである。このガスをCO変成部6、CO除去部7へ流し高温となったガスを再び燃料電池8に流し低温化する。このサイクルを繰り返すことにより、不活性ガスで冷却と置換が可能となる。前記ガスの循環には専用のポンプフロアを用いてもよい、また、改質部1も同様にパージしても効果がある。
図3は、本発明の実施の形態3における水素生成器におけるブロック図を示すものである。実施の形態1と異なるところは、CO除去部7と燃料電池8を接続し、燃料電池8とガス流入部9,10を接続して構成してある。このことにより、特別な装置を必要とせずに不活性のかつ低温のガスで水素生成器をガスパージできる。すなわち、運転停止時、燃料電池8は水素を中心としたガスで通路は充満しており、また燃料電池8はセパレータ、端版、等熱的な容量がある。そのため、燃料電池8からガス流入部9,10に入ってくるガスは低温の不活性ガスである。このガスをCO変成部6、CO除去部7へ流し高温となったガスを再び燃料電池8に流し低温化する。このサイクルを繰り返すことにより、不活性ガスで冷却と置換が可能となる。前記ガスの循環には専用のポンプフロアを用いてもよい、また、改質部1も同様にパージしても効果がある。
また、本実施の形態では、燃料電池8は、冷却手段18を有し、改質部1の温度が所定の温度以下になると冷却手段18を停止する。燃料電池8は高効率のため、発電と給湯のコージェネを求められ、燃料電池8の発電時の発熱を放熱のため水、空気等で冷却している。このため、運転停止時、この冷却を遅延して冷却手段18とできる。このことにより、簡単に不活性ガスでパージできながら、冷却効果が大幅に能力アップでき運転停止時間が短縮できると共に、補機電力を削減でき運転効率が向上し省エネルギー化が図れる。
以上のように、本発明にかかる水素生成器は、CO変成部または、CO除去部にガス流入部を構成し、運転停止時はこのガス流入部からパージ用のガスを供給することが可能となるので、CO変成部とCO除去部が高温になることを防止でき、CO変成部とCO除去部の触媒は劣化を防止し信頼性を高め、かつ、パージガス量を少なく短時間に改質部温度を低下でき、システムは負荷に対する動作応答良く、より効率的なシステムの水素生成器となるので、固体高分子形燃料電池の燃料として用いる水素を得る為に、所定の原料を改質して水素ガスを生成する水素生成器の運転停止方法等の用途にも適応できる。
1 改質部
6 CO変成部
7 CO除去部
9、10 ガス流入部
12 ガス排出部
13 燃料管
14、15、16 電磁弁
6 CO変成部
7 CO除去部
9、10 ガス流入部
12 ガス排出部
13 燃料管
14、15、16 電磁弁
Claims (10)
- 原料と水を供給し加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部とを順次接続し、前記CO変成部または前記CO除去部にガス流入部を接続して構成し、運転停止時は前記ガス流入部からガスを供給することを特徴とする水素生成器。
- CO変成部とCO除去部に複数のガス流入部を接続して構成した請求項1に記載の水素生成器。
- 供給するガスを空気とした請求項1または2に記載の水素生成器。
- 供給するガスを水蒸気とした請求項1または2に記載の水素生成器。
- 改質部にガス排出部を設けた請求項1または2に記載の水素生成器。
- ガス排出部を燃焼器の燃料管に接続した請求項5に記載の水素生成器。
- ガス流入部とガス排出部は、電磁弁または逆止弁を介して接続した請求項1〜6のいずれか1項に記載の水素生成器。
- 改質部の温度が所定の温度以下になるとガス流入部からのガス供給を停止する請求項1〜7のいずれか1項に記載の水素生成器。
- CO除去部と燃料電池を接続し、前記燃料電池とガス流入部を接続した請求項1〜8のいずれか1項に記載の水素生成器。
- 燃料電池は、冷却手段を有し、改質部の温度が所定の温度以下になると前記冷却手段を停止する請求項9に記載の水素生成器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003331147A JP2005100733A (ja) | 2003-09-24 | 2003-09-24 | 水素生成器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003331147A JP2005100733A (ja) | 2003-09-24 | 2003-09-24 | 水素生成器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005100733A true JP2005100733A (ja) | 2005-04-14 |
Family
ID=34459882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003331147A Pending JP2005100733A (ja) | 2003-09-24 | 2003-09-24 | 水素生成器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005100733A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011036886A1 (ja) * | 2009-09-25 | 2011-03-31 | パナソニック株式会社 | 燃料電池システム、及び燃料電池システムの運転方法 |
-
2003
- 2003-09-24 JP JP2003331147A patent/JP2005100733A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2011036886A1 (ja) * | 2009-09-25 | 2011-03-31 | パナソニック株式会社 | 燃料電池システム、及び燃料電池システムの運転方法 |
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