JP5032025B2 - 液体燃料固体高分子型電池システムとその停止方法 - Google Patents

液体燃料固体高分子型電池システムとその停止方法 Download PDF

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Description

本発明は、灯油などの液体燃料を改質して水素リッチな改質ガスを製造し、これを燃料電池本体に供給して電気化学反応により電気を発生する液体燃料固体高分子型電池システムとその停止方法に関する。
燃料電池発電システムは、燃料である水素と酸化剤である酸素とを電気化学的に反応させて直接電気を取り出すものであり、高い効率で電気エネルギーを取り出すことができると同時に、静かで有害な排ガスを出さないという環境性に優れた特徴を有するシステムである。
最近では、小型のPEFC(固体高分子形燃料電池)の開発が活発化し、家庭用燃料電池発電システムの普及も間近な状況となっている。
この家庭用PEFC燃料電池発電システムにおいては、都市ガスやLPガスを原燃料として、水蒸気改質、部分改質またはオートサーマル等の化学反応により水素リッチな改質ガスを製造し、燃料電池本体に供給している。
ところで、このようなPEFC燃料電池発電システムの停止方法の一つとして、原燃料を用いてパージする方法がある(例えば、特許文献1)。
図7は係る方法が適用されるPEFC燃料電池発電システムの概略構成図である。
図7において、ガス燃料は原燃料バルブ52を通り、蒸発器21より流入する水蒸気と混合されて改質器7に供給され、また、ガス燃料は燃焼系バルブ22を通して燃焼器6に供給される。この燃焼器6には、燃焼に必要な空気がブロワ18より送込まれる。
一方、改質器7に流入した燃料ガスは触媒層を通ることで水素リッチなガスに改質され(以下改質ガスと呼ぶ)、シフト反応器50及びCO選択酸化器51を順に経て燃料電池本体16のカソードに与えられ、未反応なオフガスは逆止弁17を通して燃焼器6に導かれる。
また、燃焼器6で燃焼した排ガスは、蒸発器21を通って外部に排出される。
さらに、ポンプ19より改質水をシフト反応器50及びCO選択酸化器51に順に流通させて改質ガス温度を低下させ、蒸発器21に供給される。
このような固体高分子型燃料電池システムにおいて、停止中に改質触媒及びシフト触媒、アノード触媒に空気が入るとこれらの触媒が劣化するため、システムの停止時には原燃料を用いて改質器7、シフト反応器50、CO選択酸化器51、燃料電池本体16のアノードの各部を次のような手順によりパージしている。
いま、燃系バルブ22が閉止されている状態で、まず、原燃料バルブ52を閉止状態にする。この時、蒸発器21から改質器7への水蒸気の供給は続いているので、この水蒸気によって改質器7、シフト反応器50、CO選択酸化器51、燃料電池本体16のアノード内に残っている改質ガスを燃焼器6へと押し出し、燃焼器6内で燃焼して排気する。
その後、一定時間経過すると改質触媒温度は触媒反応が起こらないレベル400℃程度まで低下する。この時点で蒸発器21への水供給を停止して原燃料バルブ52を開く。
さらに、一定時間経過後に原燃料バルブ52を閉止状態にすることで、原燃料ガスがバルブ52と逆止弁17の間の改質器7、シフト反応器50、CO選択酸化器51、燃料電池本体16のアノード内に封入される。これによって、停止中に空気の侵入を防止できる。
他方、同様の停止方法として、燃料電池本体のアノードにバイパスラインを設けてアノードを水蒸気パージしないようにする方法(例えば、特許文献2)、停止中に原燃料ガスのバルブの開閉を繰り返して保圧を行う停止方法などがある。また、改質システムに対してのみ同様な手順による停止方法(例えば、特許文献3)や、燃料電池本体のアノードに対してのみ原燃料ガスでパージして停止する方法(例えば、特許文献4)もある。
特開2003−282114号公報 特開2003−306309号公報 特開2002−151124号公報 特開2003−229149号公報
上述した固体高分子型燃料電池システムの停止方法においては、原燃料がガスであることを前提としているため、灯油などの液体燃料を用いる場合には、非常に微細なアノード流路に液相が存在することになり、起動時に排出することが困難となる。また、改質触媒、シフト触媒、CO選択酸化触媒に灯油が含浸している状態で起動すると、触媒に含浸した灯油が蒸発する際の膨張によって、触媒を破損するなどの問題や、液体燃料はガス燃料に比べて密度が大きいため、封入する際に、多量の原燃料を必要とするなどの問題も生じる。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、灯油などの液体燃料を用いる場合でも、従来の技術の利点を損なうことなく、停止操作による触媒の劣化を防止できる液体燃料固体高分子型燃料電池システム及びその停止方法を提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するため、次のような手段及び方法により液体燃料固体高分子型電池システムを構成し、停止操作するものである。
本発明は、液体燃料供給ラインより流入する灯油などの液体燃料を蒸気発生器より流入する過熱蒸気と混合して供給され、この混合物を改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、この改質器により生成された改質ガスがアノードに供給され、カソードに供給される酸素との電気化学反応により電気を発生する燃料電池本体と、前記液体燃料供給ラインからの液体燃料の供給が不可能な時前記改質器に炭化水素系ガスを供給する炭化水素系ガス供給ラインと、前記燃料電池本体のアノードをバイパスし、該アノードより前記改質器の燃焼部にオフガスを流入させるオフガスラインにつながるアノードバイパスラインと、前記液体燃料供給ライン、前記炭化水素系ガス供給ライン、前記改質器の入口側、前記燃料電池本体のアノード入口側及び前記アノードバイパスラインにそれぞれ設けられたバルブと、運転停止時にこれら各バルブを開閉制御する制御装置とを備え、前記改質器に対する前記蒸気発生器からの過熱蒸気の流入箇所は、前記改質器の入口側のバルブの出口側と当該改質器との間であり、前記制御装置は、運転停止指令が入力されると前記液体燃料供給ラインのバルブ、前記改質器の入口側のバルブ及び前記燃料電池本体のアノード入口のバルブを閉止すると共に前記アノードバイパスラインのバルブを開放して水蒸気パージを開始すると同時に前記アノードへの改質ガスの供給を停止する第1の手段と、この第1の手段により改質ガスの供給が停止してから所定時間経過すると前記炭化水素系ガス供給ラインのバルブを開放して炭化水素系ガスパージを開始する第2の手段と、この第2の手段により炭化水素系ガスパージが開始されてから所定時間経過すると前記前記アノードバイパスラインのバルブを閉止し、前記アノード入口のバルブを開放してアノードパージを開始する第3の手段と、この第3の手段によりアノードパージが開始されてから所定時間経過すると前記アノード入口のバルブを閉止して前記炭化水素系ガスの封入を開始し、所定時間経過後に前記炭化水素系ガス供給ラインのバルブを閉止して炭化水素系ガスの封入を終了させる第4の手段とを備える。
また、本発明は、液体燃料供給ラインより流入する灯油などの液体燃料を蒸気発生器より流入する過熱蒸気と混合して供給され、この混合物を改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、この改質器により生成された改質ガスがアノードに供給され、カソードに供給される空気との電気化学反応により電気を発生する燃料電池本体とを備えた液体燃料固体高分子型電池システムの停止方法において、前記改質器に対する前記蒸気発生器からの過熱蒸気の流入箇所は、前記改質器の入口側に設けられたバルブの出口側と当該改質器との間であり、運転停止を行うにあたって、前記液体燃料供給ラインに設けられたバルブを閉止して液体燃料の供給を止め、且つ前記燃料電池本体のアノードの入口に設けられたバルブ及び前記改質器の入口側のバルブを閉じると同時に該アノードをバイパスし、該アノードより前記改質器の燃焼部にオフガスを流入させるオフガスラインにつながるアノードバイパスラインに設けられたバルブを開放して前記蒸器より流入する水蒸気により液体燃料または改質ガスが流れる経路に残留する液体燃料及び改質ガスをパージし、この水蒸気パージが開始されてから所定時間経過すると炭化水素系ガス供給ラインより炭化水素系ガスを供給して液体燃料または改質ガスが流れる経路を炭化水素系ガスでパージし、この炭化水素系ガスパージが開始されてから所定時間経過すると前記アノードバイパスラインのバルブを閉止し、前記アノード入口のバルブを開放してアノードパージを開始し、所定時間経過すると前記アノード入口のバルブを閉止して前記炭化水素系ガスの封入を開始し、所定時間経過後に前記炭化水素系ガス供給ラインのバルブを閉止して炭化水素系ガスの封入を終了させる。
本発明は、液体燃料供給ラインより流入する灯油などの液体燃料を蒸気発生器より流入する過熱蒸気と混合して供給され、この混合物を改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、この改質器により生成された改質ガスがアノードに供給され、カソードに供給される空気との電気化学反応により電気を発生する燃料電池本体と、前記液体燃料供給ラインからの液体燃料の供給が不可能な時前記改質器に炭化水素系ガスを供給する炭化水素系ガス供給ラインと、前記燃料電池本体のアノードをバイパスし、該アノードより前記改質器の燃焼部にオフガスを流入させるオフガスラインにつながるアノードバイパスラインと、前記液体燃料供給ライン、前記炭化水素系ガス供給ライン、前記改質器の入口側、前記燃料電池本体のアノード入口側及び前記アノードバイパスラインにそれぞれ設けられたバルブと、前記改質器入口側の改質ガスライン上に設けられた露点計と、前記バイパスライン上に設けられた圧力計と、前記改質器に設けられ改質触媒の温度を計測する温度計と、運転停止時にこれら露点計、圧力計及び触媒温度計よりそれぞれ測定値を取込んで各バルブを開閉制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、運転停止指令が入力されると前記液体燃料供給ラインのバルブ及び前記燃料電池本体のアノード入口のバルブを閉止すると共に前記アノードバイパスラインのバルブを開放して水蒸気パージを開始すると同時に前記アノードへの改質ガスの供給を停止する第1の手段と、この第1の手段により水蒸気パージが開始後、前記触媒温度計の測定値が炭化水素系ガスの熱分解温度以下になると水蒸気パージが終了したものと判定し前記炭化水素系ガス供給ラインのバルブを開放して炭化水素系ガスパージを開始する第2の手段と、この第2の手段により炭化水素系ガスパージが開始後、前記露点計の測定値が所定温度より低くなった時炭化水素系ガスパージが終了したものと判定して前記アノード入口側のバルブを開放し、前記バイパスバルブを閉止してアノードパージを開始する第3の手段と、この第3の手段によりアノードパージが開始されてから所定時間経過すると前記アノード入口のバルブを閉止して前記炭化水素系ガスの封入を開始し、前記圧力計の測定値が所定圧力に達した時前記炭化水素系ガス供給ラインのバルブを閉止して炭化水素系ガスの封入を終了させる第4の手段とを備える。
また、本発明は、液体燃料供給ラインより流入する灯油などの液体燃料を蒸気発生器より流入する蒸気と混合して供給され、この混合物を改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、この改質器により生成された改質ガスがアノードに供給され、カソードに供給される空気との電気化学反応により電気を発生する燃料電池本体とを備えた液体燃料固体高分子型電池システムの停止方法において、前記改質器に対する前記蒸気発生器からの過熱蒸気の流入箇所は、前記改質器の入口側に設けられたバルブの出口側と当該改質器との間であり、運転停止を行うにあたって、前記液体燃料供給ラインに設けられたバルブを閉止して液体燃料の供給を止め、且つ前記燃料電池本体のアノードの入口に設けられたバルブ及び前記改質器の入口側のバルブを閉じると同時にアノードをバイパスするアノードバイパスラインに設けられたバルブを開放して前記蒸器より流入する蒸気により液体燃料または改質ガスが流れる経路に残留する液体燃料及び改質ガスをパージし、この水蒸気パージが開始後、前記改質器に設けられた触媒温度計により測定された触媒温度が炭化水素系ガスの熱分解温度以下になると水蒸気パージが終了したものと判定し、炭化水素系ガス供給ラインに設けられたバルブを開放して炭化水素系ガスを供給し、液体燃料または改質ガスが流れる経路を炭化水素系ガスでパージし、この炭化水素系ガスパージが開始後、前記改質器入口側の改質ガスライン上に設けられた露点計の測定値が所定温度より低くなった時炭化水素系ガスパージが終了したものと判定して前記アノード入口のバルブを開放し、前記バイパスバルブを閉止してアノードパージを開始し、所定時間経過すると前記アノード入口のバルブを閉止して前記炭化水素系ガスの封入を開始し、前記バイパスライン上に設けられた圧力計の測定値が所定圧力に達した時前記炭化水素系ガス供給ラインのバルブを閉止して炭化水素系ガスの封入を終了させる。
本発明によれば、灯油などの液体燃料を用いる場合でも、外部の空気の侵入を防止しながら停止することができ、停止操作による触媒の劣化を防止できる。
以下本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明による液体燃料固体高分子型燃料電池システムとその停止方法を説明するための第1の実施形態を示す構成図である。
図1において、灯油供給ライン1に運転時に開く灯油供給バルブ3が設けられ、この灯油供給系バルブ3の開時には灯油が脱硫器5に流入する。この脱硫器5は原燃料灯油に含まれる硫黄成分を除去するもので、脱硫器5で脱硫された原燃料灯油は改質器入口バルブ32を通り、蒸発器21より中間冷却器9を介して流入する過熱蒸気と混合され、ここで灯油蒸気と水蒸気との混合物が作られて改質器7に供給される。この場合、改質器入口バルブ32の出口側ラインに設けられた温度測定器33により改質器入口温度が計測される。
また、脱硫器5で脱硫された原燃料灯油は燃焼系バルブ22を通して燃焼器6に供給される。この燃焼器6には、燃焼に必要な空気がブロワ18より送込まれる。
一方、改質器7に流入した灯油蒸気と水蒸気との混合物は触媒層を通ることで水素リッチなガスに改質され(以下改質ガスと呼ぶ)、第1段シフト反応器8、中間冷却器9、第2段シフト反応器10、CO選択酸化器入口冷却器11、CO選択酸化器12及びアノード入口冷却器13を順に経てアノード入口バルブ31を介して燃料電池本体16のカソードに与えられ、空気との化学反応により発電される。この場合、CO選択酸化器入口冷却器11に流入する改質ガスラインにはブロワ14よりCO選択酸化器空気供給ラインバルブ15を介して空気が供給される。
また、燃料電池本体16で発電に寄与しなかった未反応な改質ガス(オフガス)は逆止弁17を通して燃焼器6に導かれて燃焼し、その排ガスは蒸発器21を通って外部に排出される。また、アノード入口冷却器13の出口側と燃料電池本体16のオフガスラインとの間に形成されたアノードバイパスラインにバイパスバルブ30が設けられている。
さらに、改質水はポンプ19より逆止弁20を介してアノード入口冷却器13、CO選択酸化器入口冷却器11を通流した後、加熱ヒータ24を備えた蒸発器21に流入し、ここで過熱されて気化した蒸気は中間冷却器9を通して改質器入口バルブ32の出口側に導かれる。
図2は上記のように構成された液体燃料固体高分子型燃料電池システムの運転停止時における制御装置を示すブロック図である。
図2において、61は運転停止指令が入力されると起動される水蒸気パージ処理部で、この水蒸気パージ処理部61はメモリ62に書き込まれている水蒸気パージ時の各バルブの開閉情報を読み取って該当するバルブに開閉指令を出力する機能、タイマ63より時間情報を取込んで水蒸気パージ時間を監視する機能及び温度測定器33により測定された改質器入口温度を監視する機能を有している。
また、64は水蒸気パージ処理部61より水蒸気パージが終了すると起動される炭化水素系ガス(本例ではLPG)パージ処理部で、このLPGパージ処理部64はメモリ62に書き込まれているLPGパージ時の各バルブの開閉情報を読み取って該当するバルブに開閉指令を出力する機能、タイマ63より時間情報を取込んでLPGパージ時間を監視する機能を有している。
さらに、65はLPGパージが終了すると起動されるアノードパージ処理部で、このアノードパージ処理部65はメモリ62に書き込まれているLPGパージ時の各バルブの開閉情報を読み取って該当するバルブに開閉指令を出力する機能、タイマ63より時間情報を取込んでLPGパージ時間を監視する機能を有している。
そして、これら水蒸気パージ処理部61、LPGパージ処理部64及びアノードパージ処理部65より出力される各バルブへの開閉指令、ヒータへのオン、オフ指令及び改質水給水ポンプへの停止指令は出力部66より出されるようになっている。
次に上記のように構成された液体燃料固体高分子型燃料電池システムの作用を説明する。
まず、発電運転時の作用について述べる。
運転時には灯油供給ラインバルブ3、LPG供給ラインバルブ4、アノードバイパスバルブ30、アノード入口バルブ31及び改質器入口バルブ32は図3の運転時の欄に示すような開閉状態となっている。
従って、LPG供給ラインバルブ4は閉止状態にあるので、LPGは改質器7に流入しないが、灯油供給ラインバルブ3は開状態にあるので、灯油供給ライン1より灯油供給ラインバルブ3を通して原燃料灯油が脱硫器5に流入する。
この脱硫器5より原燃料灯油に含有する改質触媒の性能劣化をもたらす硫黄成分が除去された後、その一部の原燃料灯油は燃焼系バルブ22を通して燃焼器6に供給され、残りの原燃料灯油は改質器入口バルブ32の出口側で中間冷却器9より流出するスチームカーボン比3.0程度の流量の過熱蒸気と混合される。この時、分圧低下により原燃料灯油は蒸発し、灯油蒸気と水蒸気との混合物が作られる。そして、この灯油蒸気と水蒸気の混合物は改質器7に入り、以下の反応によって、水素とCOを生成する。
CnHm+nHO→nCO+(m/2+n)H…… (1)
ここで、nとmは、灯油が混合物であることから、混合比によって様々な値をとるが、例えば、n=11.2、m=22.4程度の値となる。
この場合、燃焼器6の燃焼ガスによる加熱によって改質触媒は700℃程度となり、ほぼ100%の灯油が消失してCOと水素に変わる。但し、改質触媒内では、上記(1)の反応式による反応で生成した水素とCOからメタンが生成される。
CO+3H→CH+HO …… (2)
と、いわゆるシフト反応
CO+HO→CO+H …… (3)
が生じるため、改質器出口では水素、CO、メタン、CO、HOの混合物、すなわち、いわゆる改質ガスとなる。
改質触媒を出た700℃程度の改質ガスは図示しない熱交換部を通って改質触媒及び灯油+水蒸気と熱交換して、250℃から300℃程度となって改質器7より流出する。
この改質器7より流出した改質ガスは、第1段シフト反応器8を通過する時に、上記(3)式の反応が起こり、COが減少する。また、上記(3)式の発熱反応の作用によって330℃程度に温度上昇した改質ガスは、その後中間冷却器9で、温度を220℃程度に低下した後、第2段シフト反応器10に入る。
この第2段シフト反応器10では、上記(3)式による反応をさらに進め、改質ガス中のCOを減少させる。この(3)式による発熱反応の作用によって、250℃程度に温度が上昇した改質ガスにCO選択酸化器空気供給ライン14より供給される空気を流入させた後、CO選択酸化器入口冷却器11で冷却して150℃程度の温度とする。
CO選択酸化器入口冷却器11より流出した改質ガスは、CO選択酸化器12に入り、下記(4)式による反応が起こって、改質ガス中のCO濃度が10ppm以下に低下する。また、CO選択酸化器空気供給ライン14より供給される空気は(4)式による反応で消失する酸素よりも過剰の酸素を含むため、下記(5)式による反応が起こり、過剰な酸素はすべて(5)式による反応で消失する。
CO+1/2O→CO …… (4)
+1/2O→HO …… (5)
CO選択酸化器12より流出した改質ガスのCO濃度は10ppm以下に低減し、温度が上記(4)式と(5)式による発熱反応の作用で180℃程度となった改質ガスはアノード入口冷却器13で冷却され、露点程度まで温度が下がる。このとき、アノードバイパスラインバルブ30は閉止状態、アノード入口バルブ31は開放状態となっているため、アノード入口冷却器13より流出する改質ガスを燃料電池本体16のアノードに供給することができる。
燃料電池本体16のアノードでは下記(6)式による反応が起こり、水素の大部分を消費して、燃料電池本体16のカソードでの下記(7)式による反応とあわせて発電現象が生じる。
→2H++2e …… (6)
1/2O+H+2e→HO …… (7)
電極反応に寄与しなかった主にCO、メタン、水素からなるオフガスは、逆止弁17を通って燃焼器6に入り、この燃焼器6で燃焼空気ライン18から供給された空気と反応し、1200℃から1400℃程度の断熱燃焼温度で燃焼する。
この燃焼器6で燃焼したガスは、改質器7に熱を与え、触媒温度を700℃まで上げた後、350℃から400℃程度となって蒸発器21に流入する。この蒸発器21に流入した燃焼排ガスは、改質水に熱を与えて蒸発させることで120℃程度まで温度が下がり、図示しない凝縮器で水分を回収した後、燃料電池本体16のカソード通過したカソード空気などとともに外部に排気される。
一方、改質水は改質水供給ポンプ19からアノード入口冷却器13で改質ガスから熱を受け取って温度が上昇し、一部蒸発する。このアノード入口冷却器13を通過した気液二相状態の改質水はCO選択酸化器入口冷却器11で、改質ガスから熱を受け取って、クオリティが増加する。
このCO選択酸化器入口冷却器11でクオリティが増加した改質水は、蒸発器21で燃焼器6の燃焼排ガスからの熱を受け取って完全に蒸発し、水蒸気単相となる。この蒸発器21より流出した改質水蒸気は、中間冷却器9に入り過熱状態となって250℃から300℃程度の温度となる。その後、中間冷却器9を出た過熱水蒸気に脱硫器5を出た灯油を混合して、改質器7へ供給することとなる。
以上は灯油供給ライン1から改質器7に灯油を供給する場合であるが、何らかの原因で灯油供給ライン1からの灯油供給が停止した場合でも、LPG供給ラインバルブ4を開いて、LPGを改質器7に供給すれば、改質器7で、(1)式において、n=3、m=8とした反応によって改質ガスを生成することができるので、通常運転を継続することが可能となる。
次にこのような運転状態から運転を停止する手順について図1〜図4を用いて説明する。
図4は、運転停止方法を説明するためのフローチャートである。
運転停止の指令が入力されて水蒸気パージ処理部61が起動されると、この水蒸気パージ処理部61は、メモリ62に書き込まれている水蒸気パージ時における各バルブの開閉情報を読み取って、まず灯油供給ラインバルブ3及び改質器入口バルブ32に閉止指令を出力し、水蒸気パージを開始する。同時にアノードバイパスラインのバイパス弁30に開放指令、アノード入口バルブ31に閉止指令を出力して、燃料電池本体16のアノードへの改質ガスの供給を停止する。
この操作によって、蒸発器21より流出した水蒸気は第1段シフト反応器8、中間冷却器9、第2段シフト反応器10、CO選択酸化器入口冷却器11、CO選択酸化器12、アノード入口冷却器13及びバイパス弁30を順に経てオフガスラインに抜ける。従って、アノードに水蒸気が流入しないので、水蒸気の凝縮によるアノード流路の閉塞を防止することができる。
次に、CO選択酸化器空気供給ラインバルブ15に閉止指令を出して、該バルブを閉止状態にすると一時的に改質ガスのCO濃度が増える可能性があるが、この時既にアノード入口バルブ31が閉止状態にあるので、残留COのアノードへの進入を防止することができる。この時の各バルブは図3の第3列目に示す開閉状態となる。
この状態で水蒸気を供給し続けると、改質器7、第1段シフト反応器8、中間冷却器9、第2段シフト反応器10、CO選択酸化器入口冷却器11、CO選択酸化器12、アノード入口冷却器13、アノードバイパスライン、オフガスラインからなる改質ガスラインに残留している改質ガスを順次燃焼器6へと移動させて燃焼することで、排気することができる。
この水蒸気パージの間、改質器入口温度計33の測定値が飽和温度(凝縮温度)よりも低下した場合は、改質入口温度測定器33の測定値が飽和温度よりおおよそ10℃以上高くなるように蒸発器ヒータ24にオン指令を出して動作させる。この操作によって、改質ガスラインに水が混入することを防止することができる。
この水蒸気パージ処理部61では、タイマ63の時間情報を監視しており、パージが開始されてから一定時間経過すると、オフガス及び改質ガスがすべて燃焼し、系内の改質ガスの水蒸気への置換が終了する。この時、燃焼器6は燃料がなくなるので、燃焼反応が停止し、燃焼器6内には、既に流れている燃焼空気に加えて、水蒸気が流れ始める。
従って、燃焼空気と水蒸気が改質器7を冷却するので、改質器7は次第に温度が低下し始める。予め定めた水蒸気パージ時間が経過すると、運転時700℃程度あった改質触媒温度は、LPGの熱分解反応を起こさない温度以下まで低下する。このとき、蒸発器ヒータ24にオフ指令を出して停止した後、直ちに改質水の供給を停止すると共に、図示しない蒸発器のブローダウン弁を開き、蒸発器21内部の未蒸発改質水を図示しない凝縮器へ移動させて水蒸気パージを終了する。ここで燃焼空気の供給は続けて、改質器7の冷却を継続する。
次に水蒸気パージが終了するとLPGパージ処理部64が起動される。このLPGパージ処理部64が起動されると、メモリ62に書き込まれているLPGパージ時における各バルブの開閉情報を読み取って、LPG供給ラインバルブ4に開放指令を出して該バルブを開放状態とすることで、室温のLPGを改質器7へ供給し、LPGパージを開始する。
このLPGパージ開始時には、蒸発器21、中間冷却器9、CO選択酸化器入口冷却器11、アノード入口冷却器13からなる蒸気流路には蒸気が残存しているため、蒸気の改質器7への流入はしばらく継続する。但し、蒸発器21は未蒸発の改質水をブローダウンしたため、蒸気の流入量は最小限となっている。
また、LPGパージ中に蒸気流路に残留した蒸気は、機器の温度低下に伴って凝縮し、これらの蒸気流路の圧力低下によりLPGが蒸気流路内に流入するが、LPGは改質水逆止弁20の作用により外部に流出することなく、各蒸気流路内に留まる。また、LPGパージ開始によって、改質触媒を低S/C状態でLPGが通過するが、改質触媒温度はLPGの熱分解温度より低くなっているので、炭素析出は起こらない。このLPGパージの間は、各バルブは図3の第4列目に示す開閉状態となる。
このLPGパージの間、LPGは、改質器7、第1段シフト反応器8、第2段シフト反応器10、CO選択酸化器12の触媒層内をこれらの機器の熱を奪いながら流れ、バイパス弁30を通ってオフガスラインに抜け、流路内の水蒸気を燃焼器6へとパージする。
このLPGパージ処理部61ではタイマ63の時間情報を監視しており、LPGパージが予め定めた時間経過すると、LPGパージ処理部64からの指令によりアノードパージ処理部65が起動され、アノード入口バルブ31に開放指令、バイパスバルブ30に閉止指令を出して、アノードパージが開始される。この場合、アノードパージの間、各バルブは、図3の第5列目に示す開閉状態となる。
このアノードパージによって、アノードのガス流路内に残っていた改質ガスは燃焼器6側へと流れ、アノードのガス流路はLPGで充満する。予め定めたアノードパージ時間が経過した後、アノード入口バルブ31に閉止指令を出して該バルブを閉止状態にすることで、燃焼空気の供給を停止し、LPGの封入を開始する。
このようにLPGパージ過程及びアノードパージ過程の間、微量のLPGを燃焼器6に供給することとなるが、燃焼空気は供給し続けるため、燃焼器6に到達する微量のLPGを燃焼空気と混合して濃度の低い状態で排気することができる。
また、LPG封入の間、各バルブは図3の第6列目に示す開閉状態となる。予め定めたLPG封入時間が経過した後、LPG供給ラインバルブ4に閉止指令を出して該バルブを閉止状態にする。このとき、改質器7、第1段シフト反応器8、第2段シフト反応器10、CO選択酸化器12の圧力は外気圧よりも高い状態となるようにLPG封入時間を定める。
このように各機器の圧力を高い状態にするのは、外気に対して負圧となることを回避するためである。また、改質器7などの反応器温度は、LPGパージ終了時には室温まで低下しないこともある。この場合、封入後の自然冷却によって反応器温度が下がり、圧力が低下することになる。
従って、LPG封入時間は、反応器温度が室温になっても、反応器内部圧力が外気圧力よりも高い状態となるように定める。
これによって、灯油供給バルブ3、LPG供給バルブ4、バイパスバルブ30、アノード入口バルブ31、改質器入口バルブ32、逆止弁17、逆止弁20の間に外気より高い圧力のLPGを封入した状態で停止することができるので、外部からの空気の進入を防止できる。
このように停止状態での各バルブは図3の第7列目に示す開閉状態となる。ここで、水蒸気パージ時間、LPGパージ時間、アノードパージ時間、LPG封入時間の各所定時間は、システムの配管長さや、反応器、熱交換器の大きさによって異なるため、予め試験等で測定するなどして定める。
以上のように本実施形態によれば、液体燃料を用いる固体高分子型燃料電池システムを炭化水素系ガスでパージするので、外部の空気の進入を防止しながら停止することができ、停止操作による触媒の劣化を防止できる。また、原燃料として液体燃料を用いる場合でも、従来のガス燃料の場合の停止方法と同様、アノードにバイパスラインを設けることで、水蒸気パージの際にアノードに水蒸気が流入して凝縮することを防止することができる。
また、本実施形態によれば、何らかの理由で発電運転中に灯油の供給が停止した場合、LPGを用いて運転を継続できる付帯的な効果も得ることができる。
なお、本実施形態では、液体燃料として灯油、パージガスとしてLPGを例としてあげたが、他の炭化水素系液体燃料と、他の炭化水素系ガスでも同様の効果を得ることができる。
図5は本発明に係る液体燃料固体高分子型燃料電池システム及びその運転停止方法を説明するための第2の実施形態を示す構成図で、図1と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態では、図5に示すようにアノード入口バルブ31の手前の改質ガスライン上に露点計34を設けると共に、アノードバイパスライン上に圧力計36を設け、また改質器7側に改質触媒の温度を計測する触媒温度測定器35を設け、これら露点計34、圧力計36及び触媒温度測定器35の各測定信号を制御装置に取込んで停止操作を行うようにしたものである。
次に上記構成の液体燃料固体高分子型燃料電池システムの停止方法について図6により説明するに、水蒸気パージの開始からCO選択酸化器空気ラインのバルブ15を閉止状態とするまでの手順は第1の実施形態と同様なので、その説明を省略し、ここでは異なる点の作用について述べる。
本実施形態では、水蒸気パージの終了を、予め定めた時間によって終了するのではなく、改質触媒温度計35の測定値がLPGの熱分解温度以下になった時に終了する点に特徴がある。
次にLPG供給ライン2のバルブ4を開放状態にして、LPGパージを始める点についても、第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、LPGパージの終了を予め定めたLPGパージ時間で決めるのではなく、露点計34の測定値が室温より低くなった時に、アノード入口バルブ31を開放状態、アノードバイパスラインのバイパスバルブ30を閉止状態として、LPGパージを終了し、アノードのLPGパージを開始するところに特徴がある。
次にアノード16のLPGによるパージを開始し、所定時間経過後アノード入口バルブ31を閉止状態にして、LPGの封入を開始する点についても第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、LPG封入の終了を予め定めたLPG封入時間ではなく、圧力計36の測定値が所定圧力に達したところで、LPG供給ライン2のバルブ4を閉止状態にして、LPGの封入を停止する。
このように本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるばかりでなく、逐次計測するデータに応じてパージ時間を変えることができる。従って、触媒性能の劣化などによって必要なパージ時間が変わる場合でも外部の空気の進入を防止しながら停止することができ、停止操作による触媒の劣化を防止できる。
本発明による液体燃料固体高分子型燃料電池システムとその停止方法を説明するための第1の実施形態を示す構成図。 同実施形態の運転停止時における制御装置を示すブロック図。 同実施形態において、運転時、停止する際のパージ処理時及び炭化水素系ガス封入時並びに停止時の各バルブの開閉状態を示す図。 同実施形態において、運転停止手順を示すフローチャート。 本発明による液体燃料固体高分子型燃料電池システムとその停止方法を説明するための第1の実施形態を示す構成図。 同実施形態において、運転停止手順を示すフローチャート。 従来の固体高分子型燃料電池システムを示す構成図。
符号の説明
3…灯油供給ラインバルブ、4…LPG供給ラインバルブ、5…脱硫器、6…燃焼器、7… 改質器、8…シフト反応器1段、9…中間冷却器、10…シフト反応器2段、12… CO選択酸化器、15…CO選択酸化器空気供給ラインバルブ、16…アノード、17…逆止弁、19…改質水供給ライン、20…改質水供給ライン逆止弁、21…蒸発器、24…蒸発器ヒータ、30…バイパスバルブ、31…アノード入口バルブ、50…シフト反応器、51…CO選択酸化器、52…原燃料供給ラインバルブ、61…水蒸気パージ処理部、62…メモリ、63…タイマ、64…LPGパージ処理部、65…カソードパージ処理部、66…出力部。

Claims (5)

  1. 液体燃料供給ラインより流入する灯油などの液体燃料を蒸気発生器より流入する過熱蒸気と混合して供給され、この混合物を改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、この改質器により生成された改質ガスがアノードに供給され、カソードに供給される酸素との電気化学反応により電気を発生する燃料電池本体と、前記液体燃料供給ラインからの液体燃料の供給が不可能な時前記改質器に炭化水素系ガスを供給する炭化水素系ガス供給ラインと、前記燃料電池本体のアノードをバイパスし、該アノードより前記改質器の燃焼部にオフガスを流入させるオフガスラインにつながるアノードバイパスラインと、前記液体燃料供給ライン、前記炭化水素系ガス供給ライン、前記改質器の入口側、前記燃料電池本体のアノード入口側及び前記アノードバイパスラインにそれぞれ設けられたバルブと、運転停止時にこれら各バルブを開閉制御する制御装置とを備え、
    前記改質器に対する前記蒸気発生器からの過熱蒸気の流入箇所は、前記改質器の入口側のバルブの出口側と当該改質器との間であり、
    前記制御装置は、運転停止指令が入力されると前記液体燃料供給ラインのバルブ、前記改質器の入口側のバルブ及び前記燃料電池本体のアノード入口のバルブを閉止すると共に前記アノードバイパスラインのバルブを開放して水蒸気パージを開始すると同時に前記アノードへの改質ガスの供給を停止する第1の手段と、この第1の手段により改質ガスの供給が停止してから所定時間経過すると前記炭化水素系ガス供給ラインのバルブを開放して炭化水素系ガスパージを開始する第2の手段と、この第2の手段により炭化水素系ガスパージが開始されてから所定時間経過すると前記前記アノードバイパスラインのバルブを閉止し、前記アノード入口のバルブを開放してアノードパージを開始する第3の手段と、この第3の手段によりアノードパージが開始されてから所定時間経過すると前記アノード入口のバルブを閉止して前記炭化水素系ガスの封入を開始し、所定時間経過後に前記炭化水素系ガス供給ラインのバルブを閉止して炭化水素系ガスの封入を終了させる第4の手段とを備えたことを特徴とする液体燃料固体高分子型電池システム。
  2. 液体燃料供給ラインより流入する灯油などの液体燃料を蒸気発生器より流入する過熱蒸気と混合して供給され、この混合物を改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、この改質器により生成された改質ガスがアノードに供給され、カソードに供給される空気との電気化学反応により電気を発生する燃料電池本体とを備えた液体燃料固体高分子型電池システムの停止方法において、
    前記改質器に対する前記蒸気発生器からの過熱蒸気の流入箇所は、前記改質器の入口側に設けられたバルブの出口側と当該改質器との間であり、
    運転停止を行うにあたって、前記液体燃料供給ラインに設けられたバルブを閉止して液体燃料の供給を止め、且つ前記燃料電池本体のアノードの入口に設けられたバルブ及び前記改質器の入口側のバルブを閉じると同時に該アノードをバイパスし、該アノードより前記改質器の燃焼部にオフガスを流入させるオフガスラインにつながるアノードバイパスラインに設けられたバルブを開放して前記蒸器より流入する水蒸気により液体燃料または改質ガスが流れる経路に残留する液体燃料及び改質ガスをパージし、この水蒸気パージが開始されてから所定時間経過すると炭化水素系ガス供給ラインより炭化水素系ガスを供給して液体燃料または改質ガスが流れる経路を炭化水素系ガスでパージし、この炭化水素系ガスパージが開始されてから所定時間経過すると前記アノードバイパスラインのバルブを閉止し、前記アノード入口のバルブを開放してアノードパージを開始し、所定時間経過すると前記アノード入口のバルブを閉止して前記炭化水素系ガスの封入を開始し、所定時間経過後に前記炭化水素系ガス供給ラインのバルブを閉止して炭化水素系ガスの封入を終了させることを特徴とする液体燃料固体高分子型電池システムの停止方法。
  3. 液体燃料供給ラインより流入する灯油などの液体燃料を蒸気発生器より流入する過熱蒸気と混合して供給され、この混合物を改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、この改質器により生成された改質ガスがアノードに供給され、カソードに供給される空気との電気化学反応により電気を発生する燃料電池本体と、前記液体燃料供給ラインからの液体燃料の供給が不可能な時前記改質器に炭化水素系ガスを供給する炭化水素系ガス供給ラインと、前記燃料電池本体のアノードをバイパスし、該アノードより前記改質器の燃焼部にオフガスを流入させるオフガスラインにつながるアノードバイパスラインと、前記液体燃料供給ライン、前記炭化水素系ガス供給ライン、前記改質器の入口側、前記燃料電池本体のアノード入口側及び前記アノードバイパスラインにそれぞれ設けられたバルブと、前記改質器入口側の改質ガスライン上に設けられた露点計と、前記バイパスライン上に設けられた圧力計と、前記改質器に設けられ改質触媒の温度を計測する温度計と、運転停止時にこれら露点計、圧力計及び触媒温度計よりそれぞれ測定値を取込んで各バルブを開閉制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、運転停止指令が入力されると前記液体燃料供給ラインのバルブ及び前記燃料電池本体のアノード入口のバルブを閉止すると共に前記アノードバイパスラインのバルブを開放して水蒸気パージを開始すると同時に前記アノードへの改質ガスの供給を停止する第1の手段と、この第1の手段により水蒸気パージが開始後、前記触媒温度計の測定値が炭化水素系ガスの熱分解温度以下になると水蒸気パージが終了したものと判定し前記炭化水素系ガス供給ラインのバルブを開放して炭化水素系ガスパージを開始する第2の手段と、この第2の手段により炭化水素系ガスパージが開始後、前記露点計の測定値が所定温度より低くなった時炭化水素系ガスパージが終了したものと判定して前記アノード入口側のバルブを開放し、前記バイパスバルブを閉止してアノードパージを開始する第3の手段と、この第3の手段によりアノードパージが開始されてから所定時間経過すると前記アノード入口のバルブを閉止して前記炭化水素系ガスの封入を開始し、前記圧力計の測定値が所定圧力に達した時前記炭化水素系ガス供給ラインのバルブを閉止して炭化水素系ガスの封入を終了させる第4の手段とを備えたことを特徴とする液体燃料固体高分子型電池システム。
  4. 液体燃料供給ラインより流入する灯油などの液体燃料を蒸気発生器より流入する蒸気と混合して供給され、この混合物を改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、この改質器により生成された改質ガスがアノードに供給され、カソードに供給される空気との電気化学反応により電気を発生する燃料電池本体とを備えた液体燃料固体高分子型電池システムの停止方法において、
    前記改質器に対する前記蒸気発生器からの過熱蒸気の流入箇所は、前記改質器の入口側に設けられたバルブの出口側と当該改質器との間であり、
    運転停止を行うにあたって、前記液体燃料供給ラインに設けられたバルブを閉止して液体燃料の供給を止め、且つ前記燃料電池本体のアノードの入口に設けられたバルブ及び前記改質器の入口側のバルブを閉じると同時にアノードをバイパスするアノードバイパスラインに設けられたバルブを開放して前記蒸器より流入する蒸気により液体燃料または改質ガスが流れる経路に残留する液体燃料及び改質ガスをパージし、この水蒸気パージが開始後、前記改質器に設けられた触媒温度計により測定された触媒温度が炭化水素系ガスの熱分解温度以下になると水蒸気パージが終了したものと判定し、炭化水素系ガス供給ラインに設けられたバルブを開放して炭化水素系ガスを供給し、液体燃料または改質ガスが流れる経路を炭化水素系ガスでパージし、この炭化水素系ガスパージが開始後、前記改質器入口側の改質ガスライン上に設けられた露点計の測定値が所定温度より低くなった時炭化水素系ガスパージが終了したものと判定して前記アノード入口のバルブを開放し、前記バイパスバルブを閉止してアノードパージを開始し、所定時間経過すると前記アノード入口のバルブを閉止して前記炭化水素系ガスの封入を開始し、前記バイパスライン上に設けられた圧力計の測定値が所定圧力に達した時前記炭化水素系ガス供給ラインのバルブを閉止して炭化水素系ガスの封入を終了させることを特徴とする液体燃料固体高分子型電池システムの停止方法。
  5. 前記制御装置は、第1の手段により水蒸気パージが行われている時、前記改質器の入口に設けられた温度計により計測された測定値が飽和温度よりも低いか否かを判定し、低い場合には前記改質器の入口温度が飽和温度より高くなるように前記蒸器に有するヒータにオン指令を出すようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項3記載の液体燃料固体高分子型電池システム。
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