JP2005213610A - めっき装置及びめっき方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 より高いシート抵抗をもつ基板に対しても、基板の被めっき面の全面により均一な膜厚のめっき膜を形成して、めっき金属を微細凹部の内部にボイドを生じさせることなく確実に埋込むことができるようにする。
【解決手段】 基板ホルダと36と、基板ホルダ36で保持した基板Wの周縁部に当接して該周縁部を水密的にシールするシール材90と該基板と接触して通電させるカソード電極88を備えたカソード部38と、基板Wに対向する位置に配置されるアノード98と、アノード98と基板Wとの間に配置された保水性材料からなるめっき液含浸体110と、めっき液含浸体110と基板Wを相対運動させる駆動機構を有し、アノード98に電位勾配を持たせるようにした。
【選択図】 図11

Description

本発明は、めっき装置及びめっき方法に係り、特に半導体ウエハ等の基板に形成された微細配線パターン(凹部)に銅(Cu)等の導電性金属を埋込んで配線を形成するのに使用されるめっき装置及びめっき方法に関する。
近年、半導体基板上に配線回路を形成するための金属材料として、アルミニウムまたはアルミニウム合金に代えて、電気抵抗率が低くエレクトロマイグレーション耐性が高い銅(Cu)を用いる動きが顕著になっている。この種の銅配線は、基板の表面に設けた配線用の微細凹部の内部に銅を埋込むことによって一般に形成される。この銅配線を形成する方法としては、CVD、スパッタリング及びめっきといった手法があるが、いずれにしても、基板のほぼ全表面に銅を成膜して、化学的機械的研磨(CMP)により不要の銅を除去するようにしている。
図17は、この種の銅配線基板Wの製造例を工程順に示す。先ず、図17(a)に示すように、半導体素子を形成した半導体基材1上の導電層1aの上にSiOからなる絶縁膜2を堆積し、リソグラフィ・エッチング技術によりコンタクトホール3とトレンチ4かなる配線用の微細凹部を形成し、その上にTaNやTiN等からなるバリア層5、更にその上に電解めっきの給電層としてシード層7を形成する。
そして、図17(b)に示すように、基板Wの表面に銅めっきを施すことで、半導体基材1のコンタクトホール3及びトレンチ4内に銅を充填するとともに、絶縁膜2上に銅膜6を堆積する。その後、化学的機械的研磨(CMP)により、絶縁膜2上の銅膜6、シード層7及びバリア層5を除去して、コンタクトホール3及びトレンチ4内に充填させた銅膜6の表面と絶縁膜2の表面とをほぼ同一平面にする。これにより、図17(c)に示すように銅膜6からなる配線が形成される。
ここに、シード層7は、一般にスパッタリングやCVDによって形成され、また、銅膜6を形成する電解銅めっきにあっては、めっき液として、その組成に硫酸銅と硫酸を含む硫酸銅めっき液が一般に使用されている。
近年、半導体デバイスの銅配線形成プロセスでは、微細配線化が進み、そのデザインルールも0.18μm世代から0.13μm世代、更には0.10μm世代に移行すると考えられ、場合によっては、シード層レスの世代の到来もないとはいえない。このように、微細配線化が進むと、シード層の厚さをより薄くしないと、微細凹部の入口がオーバーハングした膜となり、めっき時にボイドができやすくなる。このため、デザインルールが0.18μm世代のシード膜厚は、一般的には基板平面上で150〜200nm程度であるが、0.13μm世代では、めっき時のボイドの発生を防止するため、これらが50nm程度となり、さらに0.10μm世代では、5〜25nm程度まで薄膜化する可能性がある。
ここで、基板の表面に電解銅めっきをする場合、基板の外周部を電極(電気接点)に接触させて電気を流している。このため、シード層が薄ければ薄いほど、めっき開始直後におけるシート抵抗が高くなり、めっき電流が基板の外周部に集中して、単一な電場補正の遮蔽板だけでは面内膜厚均一性をコントールできないと考えられる。
このため、出願人は、アノードとして、複数に分割した分割アノードを使用し、これらの各分割アノードに個別にめっき電源を接続することで、例えば基板上に初期めっき膜を形成する一定期間だけ、中央部側に位置する分割アノードの電流密度をその周辺より高め、基板外周部にめっき電流が集中することを防止して基板の中央部側にもめっき電流が流れるようにすることで、シート抵抗が高い場合であっても、均一なめっき膜を形成することができるようにしたものを提案した(例えば、特許文献1等参照)。
特開2002−129383号公報
しかしながら、シード層の膜厚がより薄くなり、更には、シード層レス化に伴って、シート抵抗が更に高くなると、分割アノードを使用したのみでは、配線用の微細凹部が形成された基板の被めっき面の全面により均一な膜厚のめっき膜を形成して、めっき金属を微細凹部の内部にボイドを生じさせることなく確実に埋込むことが困難となると考えられる。
本発明は上記事情に鑑みて為されたもので、より高いシート抵抗をもつ基板に対しても、基板の被めっき面の全面により均一な膜厚のめっき膜を形成して、めっき金属を微細凹部の内部にボイドを生じさせることなく確実に埋込むことができるようにしためっき装置及びめっき方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、基板を保持する基板ホルダと、前記基板ホルダで保持した基板の被めっき面の周縁部に当接して該周縁部を水密的にシールするシール材と該基板と接触して通電させるカソード電極を備えたカソード部と、前記基板の被めっき面に対向する位置に配置されるアノードと、前記アノードと前記基板の被めっき面との間に配置された保水性材料からなるめっき液含浸体と、前記めっき液含浸体と前記基板を相対運動させる駆動機構を有し、前記アノードに電位勾配を持たせるようにしたことを特徴とするめっき装置である。
これにより、例えば、基板上に初期めっき膜を形成する一定期間だけ、中央部側に位置する分割アノードの電流密度をその周辺より高め、基板外周部にめっき電流が集中することを防止して基板の中央部側にもめっき電流が流れるようにするとともに、内部にめっき液を保持しためっき液含浸材に大きな抵抗を発生させて、基板表面のシート抵抗の影響を無視できる程度となし、これによって、より高いシート抵抗をもつ基板に対しても、基板表面のシート抵抗による電流密度の面内差を小さくして、より均一な膜厚のめっき膜を確実に形成することができる。
請求項2に記載の発明は、前記アノードとして、不溶解アノードを用いることを特徴とする請求項1記載のめっき装置である。
このように、アノードとして、不溶解アノードを用いて、アノードの溶解による形状変化を防止することで、アノードを交換することなく、常に一定の放電状態を維持することができる。
請求項3に記載の発明は、前記アノードは、任意の形状に分割された複数の分割アノードからなることを特徴とする請求項1または2記載のめっき装置である。
請求項4に記載の発明は、前記分割アノードは、同心円状またはチップ状に形成されていることを特徴とする請求項3記載のめっき装置である。
例えば、同心円状に複数に分割された分割アノードを使用することで、基板の中心部と周辺部とで電流密度を変えることができ、チップ状に複数に分割された分割アノードを使用することで、基板のある部分と他の部分とで電流密度を変えることができる。同心円状の分割アノードとチップ状の分割アノードを任意に組合せてアノードを構成してもよいことは勿論である。
請求項5に記載の発明は、前記分割アノードの少なくとも1つは、前記基板ホルダで保持した基板の被めっき面との距離が他の分割アノードと該被めっき面との距離と異なる位置に配置されることを特徴とする請求項3または4記載のめっき装置である。
これにより、各分割アノードの基板との対向面に凹凸を持たせ、アノードと基板の被めっき面との距離が部分的に異なるようにすることで、アノードと基板の被めっき面との間の電流密度の分布を調整することができる。
請求項6に記載の発明は、前記分割アノードの少なくとも1つと前記基板ホルダで保持した基板の被めっき面との間に供給される電流または電圧と、他の分割アノードと前記基板ホルダで保持した基板の被めっき面との間に供給される電流または電圧とが異なるようにした整流機構を有することを特徴とする請求項3または4記載のめっき装置である。
これにより、調整機構を介して、任意の分割アノードと基板の被めっき面との間に供給される電流または電圧を任意に変えることで、アノードと基板の被めっき面との間の電流密度の分布を調整することができる。
請求項7に記載の発明は、前記整流機構は、前記各分割アノードまたは分割アノード群毎に備えられた複数の整流器からなることを特徴とする請求項6記載のめっき装置である。
請求項8に記載の発明は、前記整流機構は、前記各分割アノードまたは分割アノード群毎に抵抗を変化させることが可能な素子または部品を備えた単一の整流器からなることを特徴とする請求項6記載のめっき装置である。
これにより、単一の調整器を使用して各分割アノードまたは分割アノード群毎に抵抗を変化させることで、構造の簡素化を図ることができる。
請求項9に記載の発明は、前記整流機構は、前記各分割アノードと前記基板ホルダで保持した基板の被めっき面との間に供給される電流または電圧の分布を最適化する機構を有することを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載のめっき装置である。
これにより、例えばアノードと基板の被めっき面との間の電流密度の分布を自動的に最適化することができる。
請求項10に記載の発明は、バリア層及び/またはシード層で覆われた微細凹部を有する基板を用意し、カソード電極に接触させて通電させる基板の被めっき面に対向する位置に複数に分割された分割アノードから構成されるアノードを配置し、前記基板と前記アノードとの間に保水性材料からなるめっき液含浸体を配置し、めっき初期に、前記各分割アノードと前記基板の被めっき面との間に供給される電流または電圧の分布を基板の中心部が大きく周辺部が小さくなるように制御して前記微細凹部内にめっき金属を充填させることを特徴とするめっき方法である。
請求項11に記載の発明は、バリア層及び/またはシード層で覆われた微細凹部を有する基板を用意し、カソード電極に接触させて通電させる基板の被めっき面に対向する位置に複数に分割された分割アノードから構成されるアノードを配置し、前記基板と前記アノードとの間に保水性材料からなるめっき液含浸体を配置し、めっき電解量に応じて、前記各分割アノードと前記基板の被めっき面との供給される電流または電圧の分布を変化させて前記微細凹部内にめっき金属を充填させることを特徴とするめっき方法である。
請求項12に記載の発明は、バリア層及び/またはシード層で覆われた微細凹部を有する基板を用意し、カソード電極に接触させて通電させる基板の被めっき面に対向する位置に複数に分割された分割アノードから構成されるアノードを配置し、前記基板と前記アノードとの間に保水性材料からなるめっき液含浸体を配置し、前記基板の表面に形成された前記微細凹部のパターン形状に応じて、前記各分割アノードと前記基板の被めっき面との供給される電流または電圧の分布を変化させて該微細凹部内にめっき金属を充填することを特徴とするめっき方法である。
請求項13に記載の発明は、前記微細凹部を覆うバリア層及び/またはシード層は、Cu,Ti,V,Cr,Ni,Zr,Nb,Mo,Ta,Hf,W,Ru,Rh,Pd,Ag,Au,PtまたはIr、またはそれらの窒化物からなることを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載のめっき方法である。
本発明によれば、アノードと基板の被めっき面との間に保水性材料からなるめっき液含浸体を配置し、アノードに電位勾配を持たせることで、高いシート抵抗をもつ基板に対しても、基板の被めっき面の全面により均一な膜厚のめっき膜を形成して、めっき金属を微細凹部の内部にボイドを生じさせることなく確実に埋込むことができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。この実施の形態は、半導体基板の表面に設けた配線用の微細凹部に銅を埋込んで銅膜からなる配線を形成するようにした例を示す。
図1は、本発明の実施の形態におけるめっき装置を備えた基板処理装置の全体配置図を示す。図1に示すように、この基板処理装置には、同一設備内に位置して、内部に複数の基板Wを収納する2基のロード・アンロード部10と、めっき処理を行う2基のめっき装置12と、ロード・アンロード部10とめっき装置12との間で基板Wの受渡しを行う搬送ロボット14と、めっき液タンク16を有するめっき液供給設備18が備えられている。
めっき装置12には、図2に示すように、めっき処理及びその付帯処理を行う基板処理部20が備えられ、この基板処理部20に隣接して、めっき液を溜めるめっき液トレー22が配置されている。また、回転軸24を中心に揺動する揺動アーム26の先端に保持されて基板処理部20とめっき液トレー22との間を揺動する電極ヘッド28を有する電極アーム部30が備えられている。更に、基板処理部20の側方に位置して、プレコート・回収アーム32と、純水やイオン水等の薬液、更には気体等を基板に向けて噴射する固定ノズル34が配置されている。この例にあっては、3個の固定ノズル34が備えられ、その内の1個を純水の供給用に用いている。
基板処理部20には、図3に示すように、基板の表面(被めっき面)を上向きにして基板Wを保持する基板ホルダ36と、この基板ホルダ36の上方に該基板ホルダ36の周縁部を囲繞するように配置されたカソード部38が備えられている。更に、基板ホルダ36の周囲を囲繞して処理中に用いる各種薬液の飛散を防止する有底略円筒状のカップ40が、エアシリンダ(図示せず)を介して上下動自在に配置されている。
ここで、基板ホルダ36は、エアシリンダ44によって、下方の基板受渡し位置Aと、上方のめっき位置Bと、これらの中間の前処理・洗浄位置Cとの間を昇降し、図示しない回転モータ及びベルトを介して、任意の加速度及び速度でカソード部38と一体に回転するように構成されている。この基板受渡し位置Aに対向して、めっき装置12のフレーム側面の搬送ロボット14側には、基板搬出入口(図示せず)が設けられ、また基板ホルダ36がめっき位置Bまで上昇した時に、基板ホルダ36で保持された基板Wの周縁部に下記のカソード部38のシール材90とカソード電極88が当接するようになっている。一方、カップ40は、その上端が基板搬出入口の下方に位置し、図3に仮想線で示すように、上昇した時に基板搬出入口を塞いでカソード部38の上方に達するようになっている。
めっき液トレー22は、めっき処理を実施していない時に、電極アーム部30の下記のめっき液含浸体110及びアノード98をめっき液で湿潤させるためのもので、このめっき液含浸体110が収容できる大きさに設定され、図示しないめっき液供給口とめっき液排水口を有している。また、フォトセンサがめっき液トレー22に取付けられており、めっき液トレー22内のめっき液の満水、即ちオーバーフローと排水の検出が可能になっている。
電極アーム部30は、下記のように、サーボモータからなる上下動モータ132とボールねじ134を介して上下動し、旋回モータを介して、めっき液トレー22と基板処理部20との間を旋回(揺動)するようになっているが、空気圧アクチュエータを使用しても良い。
プレコート・回収アーム32は、図4に示すように、上下方向に延びる支持軸58の上端に連結されて、ロータリアクチュエータ60を介して旋回(揺動)し、エアシリンダ(図示せず)を介して上下動するよう構成されている。このプレコート・回収アーム32には、その自由端側にプレコート液吐出用のプレコートノズル64が、基端側にめっき液回収用のめっき液回収ノズル66がそれぞれ保持されている。そして、プレコートノズル64は、例えばエアシリンダによって駆動するシリンジに接続されて、プレコート液がプレコートノズル64から間欠的に吐出され、また、めっき液回収ノズル66は、例えばシリンダポンプまたはアスピレータに接続されて、基板上のめっき液がめっき液回収ノズル66から吸引されるようになっている。
前記基板ホルダ36は、図5乃至図7に示すように、円板状の基板ステージ68を備え、この基板ステージ68の周縁部の円周方向に沿った6カ所に、上面に基板Wを水平に載置して保持する支持腕70が立設されている。この支持腕70の1つの上端には、基板Wの端面に当接して位置決めする位置決め板72が固着され、この位置決め板72を固着した支持腕70に対向する支持腕70の上端には、基板Wの端面に当接し回動して基板Wを位置決め板72側に押付ける押付け片74が回動自在に支承されている。また、他の4個の支持腕70の上端には、回動して基板Wをこの上方から下方に押付けるチャック爪76が回動自在に支承されている。
ここで、押付け片74及びチャック爪76の下端は、コイルばね78を介して下方に付勢した押圧棒80の上端に連結されて、この押圧棒80の下動に伴って押付け片74及びチャック爪76が内方に回動して閉じるようになっており、基板ステージ68の下方には、押圧棒80に下面に当接してこれを上方に押上げる支持板82が配置されている。
これにより、基板ホルダ36が図3に示す基板受渡し位置Aに位置する時、押圧棒80は支持板82に当接し上方に押上げられて、押付け片74及びチャック爪76が外方に回動して開き、基板ステージ68を上昇させると、押圧棒80がコイルばね78の弾性力で下降して、押付け片74及びチャック爪76が内方に回転して閉じる。
前記カソード部38は、図8及び図9に示すように、支持板82(図7等参照)の周縁部に立設した支柱84の上端に固着した環状の枠体86と、この枠体86の下面に内方に突出させて取付けた、この例では6分割されたカソード電極88と、このカソード電極88の上方を覆うように枠体86の上面に取付けた環状のシール材90とを有している。シール材90は、その内周縁部が内方に向け下方に傾斜し、かつ徐々に薄肉となって、内周端部が下方に垂下するように構成されている。
これにより、図3に示すように、基板ホルダ36がめっき位置Bまで上昇した時に、この基板ホルダ36で保持した基板Wの周縁部にカソード電極88が押付けられて通電し、同時にシール材90の内周端部が基板Wの周縁部上面に圧接し、ここを水密的にシールして、基板の上面(被めっき面)に供給されためっき液が基板Wの端部から染み出すのを防止するとともに、めっき液がカソード電極88を汚染することを防止するようになっている。
なお、この例において、カソード部38は、上下動不能で基板ホルダ36と一体に回転するようになっているが、上下動自在で、下降した時にシール材90が基板Wの被めっき面に圧接するように構成しても良い。
前記電極アーム部30の電極ヘッド28は、図10及び図11に示すように、揺動アーム26の自由端にボールベアリング92を介して連結したハウジング94と、このハウジング94の下端開口部を塞ぐように配置された、保水性材料からなるめっき液含浸体110とを有している。すなわち、このハウジング94の下部には、内方に突出した内方突出部94aが、めっき液含浸体110の上部にはフランジ部110aがそれぞれ設けられ、このフランジ部110aを内方突出部94aに引っ掛け、更にスペーサ96を介装することで、ハウジング94にめっき液含浸体110が保持されている。これによって、ハウジング94の内部に中空のめっき液室100が区画形成されている。
このめっき液含浸体110は、アルミナ,SiC,ムライト,ジルコニア,チタニア,コージライト等の多孔質セラミックスまたはポリプロピレンやポリエチレンの焼結体等の硬質多孔質体、あるいはこれらの複合体、更には織布や不織布で構成される。例えば、アルミナ系セラミックスにあっては、ポア径30〜200μm、SiCにあっては、ポア径30μm以下、気孔率20〜95%、厚み1〜20mm、好ましくは5〜20mm、更に好ましくは8〜15mm程度のものが使用される。この例では、例えば気孔率30%、平均ポア径100μmでアルミナ製の多孔質セラミックス板から構成されている。そして、この内部にめっき液を含有させることで、つまり多孔質セラミックス板自体は絶縁体であるが、この内部にめっき液を複雑に入り込ませ、厚さ方向にかなり長い経路を辿らせることで、めっき液の電気伝導率より小さい電気伝導率を有するように構成されている。
このようにめっき液含浸体110をめっき液室100内に配置し、このめっき液含浸体110によって大きな抵抗を発生させることで、シード層7(図17参照)等の基板表面のシート抵抗の影響を無視できる程度となし、基板Wの表面のシート抵抗による電流密度の面内差を小さくして、めっき膜の面内均一性を向上させることができる。
前記めっき液室100内には、アノード98が、この上方に配置しためっき液導入管104の下面に取付けられて配置されている。めっき液導入管104には、めっき液導入口104aが設けられ、このめっき液導入口104aにめっき液供給設備18(図1参照)から延びるめっき液供給管102が接続され、更に、ハウジング94の上面に設けられためっき液排出口94bにめっき液室100に連通するめっき液排出管106が接続されている。
めっき液導入管104は、被めっき面に均一にめっき液を供給できるように、マニホールド構造が採用されている。即ち、その長手方向に沿った所定の位置に、この内部に連通する多数の細管(図示せず)が連結されている。そして、アノード98及びめっき液含浸体110のこの細管に対応する位置には細孔が設けられ、細管は、これらの細孔内を下方に延びて、めっき液含浸体110の下面乃至該下面付近に達するように構成されている。
これにより、めっき液供給管102からめっき液導入管104に導入されためっき液は、細管を通過してめっき液含浸体110の下方に達し、このめっき液含浸体110の内部を通過してめっき液室100内を満たしてアノード98をめっき液中に浸漬させ、めっき液排出管106を吸引することで、めっき液排出管106から排出されるようになっている。
なお、アノード98の内部に、上下に連通する多数の貫通孔を設け、めっき液室100内に導入しためっき液が該貫通孔内を流通してめっき液含浸材110に達するようにしてもよい。
アノード98は、スライムの生成を抑制するため、一般に、含有量が0.03〜0.05%のリンを含む銅(含リン銅)で構成される。この例では、アノード98として、例えば、白金、チタン等の不溶解性金属あるいは金属上に白金等をめっきした不溶解性電極からなる不溶解アノードが使用されている。このように、アノード98として、不溶解アノードを用いることで、アノード98の溶解による形状変化を防止して、アノード98を交換することなく、常に一定の放電状態を維持することができる。
アノード98は、この例では同心状に4つに分割した分割アノード98a〜98dから構成され、この分割アノード98a〜98dの各分割面にリング状の絶縁体99a〜99cが介装されている。つまり、アノード98は、中央に位置する中実円板状の第1分割アノード98a、第1分割アノード98aの周囲を囲繞する中空円板状の第2分割アノード98b、第2分割アノード98bの周囲を囲繞する中空円板状の第3分割アノード98c、及び第3分割アノード98cの周囲を囲繞する中空円板状の第4分割アノード98dからなる。そして、第1分割アノード98aと第2分割アノード98bの間、第2分割アノード98bと第3分割アノード98cの間、及び第3分割アノード98cと第4分割アノード98dの間に、リング状の絶縁体99a〜99cをそれぞれ介装され、これらの分割アノード98a〜98d及び絶縁体99a〜99cは平面状に配置されている。
カソード電極88はめっき電源114の陽極に、アノード98はめっき電源114の陰極にそれぞれ電気的に接続されるのであるが、このめっき電源114は、流れる電流の向きを任意に変更できるようになっている。更に、この例では、整流機構を構成する整流器115が備えられ、この整流器115に内蔵した素子または部品を介して、第1分割アノード98aと基板の被めっき面、第2分割アノード98bと基板の被めっき面、第3分割アノード98cと基板のめっき面、及び第4分割アノード98dと基板の被めっき面に供給される電圧または電流を個別かつ任意に調整できるようになっている。
これにより、例えば、めっき初期において、第4分割アノード98d<第3分割アノード98c<第2分割アノード98b<第1分割アノード98aの順に、アノード98の中央部側の方が、その周囲よりも電流密度が高くなるよう調整して基板Wの中央部にもめっき電流を流し、しかも、内部にめっき液を保持しためっき液含浸材110に大きな抵抗を発生させ、基板表面のシート抵抗の影響を無視できる程度となすことと相まって、より高いシート抵抗をもつ基板に対しても、基板表面のシート抵抗による電流密度の面内差を小さくして、より均一な膜厚のめっき膜を確実に形成することができる。
なお、図13に示すように、各分割アノード98a〜98dの基板Wとの対向面が凹凸を有するように各分割アノード98a〜98dを配置してアノード98を構成し、アノード98と基板Wの被めっき面との距離Hが部分的に、つまり分割アノード98a〜98d毎に異なるようにすることで、アノード98と基板Wの被めっき面との間の電流密度の分布を調整するようにしてもよい。また、図示しないが、前述の整流器115の代わりに、分割アノード98a〜98d毎に整流器(整流機構)を備えるようにしてもよい。また、整流器115は、各分割アノード98a〜98dと基板の被めっき面との間に供給される電流または電圧の分布を最適化する機構を有することが好ましく、これにより、例えばアノード98と基板の被めっき面との間の電流密度の分布を自動的に最適化することができる。
ボールベアリング92は、保持部124を介して揺動アーム26に吊下げ保持されている。また、揺動アーム26は、サーボモータからなる上下動モータ132とボールねじ134を介して上下動するように構成されている。この上下機構は空気圧アクチュエータであってもよい。
そして、電解めっきを行うときには、基板ホルダ36がめっき位置B(図3参照)にある時に、基板ホルダ36で保持した基板Wとめっき液含浸体110との隙間が、例えば0.1〜3mm程度となるまで電極ヘッド28を下降させ、この状態で、めっき液供給管102からめっき液を供給して、めっき液含浸体110にめっき液を含ませながら、基板Wの上面(被めっき面)からめっき液室100の内部をめっき液で満たす。これによって、基板Wの被めっき面にめっきを施す。
次に、前記のめっき装置を備えた基板処理装置の操作について説明する。
先ず、ロード・アンロード部10からめっき処理前の基板Wを搬送ロボット14で取出し、表面(被めっき面)を上向きにした状態で、フレームの側面に設けられた基板搬出入口から一方のめっき装置12の内部に搬送する。この時、基板ホルダ36は、下方の基板受渡し位置Aにあり、搬送ロボット14は、そのハンドが基板ステージ68の真上に到達した後に、ハンドを下降させることで、基板Wを支持腕70上に載置する。そして、搬送ロボット14のハンドを、前記基板搬出入口を通って退去させる。
搬送ロボット14のハンドの退去が完了した後、カップ40を上昇させ、同時に基板受渡し位置Aにあった基板ホルダ36を前処理・洗浄位置Cに上昇させる。この時、この上昇に伴って、支持腕70上に載置された基板は、位置決め板72と押付け片74で位置決めされ、チャック爪76で確実に把持される。
一方、電極アーム部30の電極ヘッド28は、この時点ではめっき液トレー22上の通常位置にあって、めっき液含浸体110あるいはアノード98がめっき液トレー22内に位置しており、この状態でカップ40の上昇と同時に、めっき液トレー22及び電極ヘッド28にめっき液の供給を開始する。そして、基板のめっき工程に移るまで、新しいめっき液を供給し、併せてめっき液排出管106を通じた吸引を行って、めっき液含浸体110に含まれるめっき液の交換と泡抜きを行う。なお、カップ40の上昇が完了すると、フレーム側面の基板搬出入口はカップ40で塞がれて閉じ、フレーム内外の雰囲気が遮断状態となる。
カップ40が上昇するとプレコート処理に移る。即ち、基板Wを受取った基板ホルダ36を回転させ、待避位置にあったプレコート・回収アーム32を基板と対峙する位置へ移動させる。そして、基板ホルダ36の回転速度が設定値に到達したところで、プレコート・回収アーム32の先端に設けられたプレコートノズル64から、例えば界面活性剤からなるプレコート液を基板の被めっき面に間欠的に吐出する。この時、基板ホルダ36が回転しているため、プレコート液は基板Wの被めっき面の全面に行き渡る。次に、プレコート・回収アーム32を待避位置へ戻し、基板ホルダ36の回転速度を増して、遠心力により基板Wの被めっき面のプレコート液を振り切って乾燥させる。
プレコート完了後にめっき処理に移る。先ず、基板ホルダ36を、この回転を停止、若しくは回転速度をめっき時速度まで低下させた状態で、めっきを施すめっき位置Bまで上昇させる。すると、基板Wの周縁部は、カソード電極88に接触して通電可能な状態となり、同時に基板Wの周縁部上面にシール材90が圧接して、基板Wの周縁部が水密的にシールされる。
一方、搬入された基板Wのプレコート処理が完了したという信号に基づいて、電極アーム部30をめっき液トレー22上方から電解処理を施す位置の上方に電極ヘッド28が位置するように水平方向に旋回させ、この位置に到達した後に、電極ヘッド28をカソード部38に向かって下降させる。この時、めっき液含浸体110を基板Wの被めっき面に接触することなく、0.1mm〜3mm程度に近接した位置とし、電極ヘッド28の下降が完了した時点で、めっき処理を開始する。
つまり、めっき電源114の陰極をカソード電極88に、陽極を各分割アノード98a〜98dにそれぞれ接続し、例えばカソード電極88と各分割アノード98a〜98dとの間に一定の電圧を印加する定電圧制御を行いながら、めっき液供給管102からめっき液を電極ヘッド28の内部に供給して、めっき液含浸体110にめっき液を含ませながら、基板Wの上面(被めっき面)からめっき液室100の内部をめっき液で満たす。この時、必要に応じて、各分割アノード98a〜98dとカソード電極88との間に印加する電圧を調整する。
このように、カソード電極88と各分割アノード98a〜98dとの間に一定の電圧を印加する定電圧制御を行いながらめっき液を供給することで、基板Wをめっき液に接触させた時にシード層7(図17参照)がめっき液に溶解されてしまうことを防止することができる。
そして、液張りの終了後に、例えばカソード電極88と各分割アノード98a〜98dとの間に一定の電流を流す定電流制御を行いながら、基板の表面(シード層7)にめっき膜を成長させる。この時、めっき初期の段階においては、前述のように、例えば第4分割アノード98d<第3分割アノード98c<第2分割アノード98b<第1分割アノード98aの順に、アノード98の中央部側の方が、その周囲よりも電流密度が高くなるよう調整し、基板Wの中央部にもめっき電流を流してめっき膜を形成し、めっき膜厚が厚くなり、シート抵抗が低くなった時点で、4つの分割アノード98a〜98dの電流密度を同一にする。この時、必要に応じて、基板ホルダ36を低速で回転させる。
これにより、高いシート抵抗をもつ基板に対しても、基板の被めっき面の全面により均一な膜厚のめっき膜を形成して、めっき金属をコンタクトホール3やトレンチ4からなる微細凹部(図17参照)の内部にボイドを生じさせることなく確実に埋込むことができる。
なお、めっき膜の膜厚が所定の値に達した時に、カソード電極88がアノード、各分割アノード98a〜98dがカソードとなるように電流(電圧)を切換え、カソード電極(アノード)88と各分割アノード(カソード)98a〜98dとの間に一定電流を流して、めっき膜の表面をエッチング除去して平坦化し、しかる後、カソード電極88がカソード、アノード98がアノードとなるように電流(電圧)を切換えるようにしてもよい。
そして、めっき処理が完了すると、電極アーム部30を上昇させ旋回させてめっき液トレー22上方へ戻し、通常位置へ下降させる。次に、プレコート・回収アーム32を待避位置から基板Wに対峙する位置へ移動させて下降させ、めっき液回収ノズル66から基板W上のめっき液の残液を回収する。この残液の回収が終了した後、プレコート・回収アーム32を待避位置へ戻し、基板のめっき面のリンスのために、純水用の固定ノズル34から基板Wの中央部に純水を吐出し、同時に基板ホルダ36をスピードを増して回転させて基板Wの表面のめっき液を純水に置換する。このように、基板Wのリンスを行うことで、基板ホルダ36をめっき位置Bから下降させる際に、めっき液が跳ねて、カソード部38のカソード電極88が汚染されることが防止される。
リンス終了後に水洗工程に入る。即ち、基板ホルダ36をめっき位置Bから前処理・洗浄位置Cへ下降させ、純水用の固定ノズル34から純水を供給しつつ基板ホルダ36及びカソード部38を回転させて水洗を実施する。この時、カソード部38に直接供給した純水、または基板Wの面から飛散した純水によってシール材90及びカソード電極88も基板と同時に洗浄することができる。
水洗完了後にドライ工程に入る。即ち、固定ノズル34からの純水の供給を停止し、更に基板ホルダ36及びカソード部38の回転スピードを増して、遠心力により基板表面の純水を振り切って乾燥させる。併せて、シール材90及びカソード電極88も乾燥される。ドライ工程が完了すると基板ホルダ36及びカソード部38の回転を停止させ、基板ホルダ36を基板受渡し位置Aまで下降させる。すると、チャック爪76による基板Wの把持が解かれ、基板Wは、支持腕70の上面に載置された状態となる。これと同時に、カップ40も下降させる。
以上でめっき処理及びそれに付帯する前処理や洗浄・乾燥工程の全ての工程を終了し、搬送ロボット14は、そのハンドを基板搬出入口から基板Wの下方に挿入し、そのまま上昇させることで、基板ホルダ36から処理後の基板Wを受取る。そして、搬送ロボット14は、この基板ホルダ36から受取った処理後の基板Wをロード・アンロード部10に戻す。
図14は、アノードの更に他の例を示す。この図14に示すアノード150は、円筒状のハウジング152の内部に絶縁体154を格子状に配置し、この絶縁体154で区画された各升目の内部に個々に配置した矩形チップ状の複数の分割アノード156から構成されている。そして、この各分割アノード156は、めっき電源158に接続した整流機構を構成する整流器160に内蔵した素子または部品を介して、該各分割アノード156と基板の被めっき面との間に供給される電圧または電流を個別かつ任意に調整できるようになっている。
このように構成したアノード150を、例えば図1乃至図11に示すめっき装置12のアノード98の代わりに使用することにより、アノード150と対面する基板のある部分と他の部分とで電流密度を変えることができる。これによって、例えば、めっき電解量に応じて、各分割アノード156と基板の被めっき面との供給される電流または電圧の分布を変化させて、微細凹部内にめっき金属を充填させたり、基板の表面に形成された微細凹部のパターン形状に応じて、各分割アノード156と基板の被めっき面との供給される電流または電圧の分布を変化させて該微細凹部内にめっき金属をする充填させることができる。
この時、前述と同様に、整流器160として、各分割アノード156と基板の被めっき面との間に供給される電流または電圧の分布を最適化する機構を有するものを使用することで、各分割アノード156と基板の被めっき面との間の電流密度の分布を自動的に最適化することができる。
なお、この例では、各分割アノード156と基板の被めっき面との間に供給される電圧または電流を個別かつ任意に調整できるようにしているが、分割アノード156を複数の分割アノードからなる分割アノード群に分け、各分割アノード群毎に基板の被めっき面との間に供給される電圧または電流を個別かつ任意に調整できるようにしてもよい。
また、このチップ状の分割アノードの形状は、矩形状に限らず、例えば三角形状等、任意の形状であってもよく、また前述の同心円状の分割アノードとチップ状の分割アノードとを組合せるようにしてもよい。
図15は、本発明のめっき装置を備えた基板処理装置の他の例の全体配置図を示す。この基板処理装置は、メインフレーム200内への基板の搬入及び搬出を行う2基のロード・アンロード部202を備えている。メインフレーム200の内部には、基板の表面に形成しためっき膜に熱処理(アニール)を行う熱処理装置204、基板の周縁部に成膜乃至付着しためっき膜を除去するベベルエッチング装置206、基板の表面を薬液や純水等の洗浄液で洗浄しスピン乾燥させる2基の洗浄・乾燥装置208、基板を仮置きする基板ステージ210及び2基のめっき装置212が配置されている。また、メインフレーム200の内部には、ロード・アンロード部202と基板ステージ210との間で基板の受渡しを行う走行自在な第1搬送ロボット214と、基板ステージ210、熱処理装置204、ベベルエッチング装置206、洗浄・乾燥装置208及びめっき装置212の間で基板の受渡しを行う走行自在な第2搬送ロボット216が備えられている。この例では、めっき装置212として、図1乃至図11に示すめっき装置12とほぼ同じ構成のものを使用している。
ここで、メインフレーム200には遮光処理が施され、これによって、このメインフレーム200内での以下の各工程を遮光状態で、つまり、配線に照明光等の光が当たることなく行えるようになっている。このように、配線に光を当たることを防止することで、例えば銅からなる配線に光が当たって光電位差が生じ、この光電位差によって配線が腐食してしまうことを防止することができる。
更に、メインフレーム200の側方に位置して、めっき液タンク220とめっき液分析装置222を有し、めっき装置212で使用するめっき液の成分を分析し管理して、所定の組成のめっき液をめっき装置212に供給するめっき液管理装置224が付設されている。めっき液分析装置222は、例えばサイクリックボルタンメトリ(CVS)や液クロマトグラフィ等により有機物を分析する有機物分析部と、中和滴定、酸化還元滴定、ポーラログラフィまたは電気滴定等により無機物を分析する無機物分析部を有している。そして、めっき液分析装置222の分析結果をフィードバックして、めっき液タンク220内のめっき液の成分を調整するようになっている。めっき液管理装置224をメインフレーム200内に内蔵するようにしてもよい。
次に、この基板処置装置で銅配線を形成する例を、図16を更に参照して説明する。
先ず、表面に給電層としてのシード層7(図17参照)を形成した基板を用意し、この基板を収納した基板カセットをロード・アンロード部202に搭載する。そして、ロード・アンロード部202に搭載した基板カセットから1枚の基板を第1搬送ロボット214で取出してメインフレーム200内に搬入し、基板ステージ210に搬送して載置保持する。第2搬送ロボット216は、基板ステージ210に載置保持された基板を、いずれかのめっき装置212に搬送する。
めっき装置212では、前述と同様に、先ず、基板の表面(被めっき面)にプレコート等のめっき前処理を行う。この時、めっき液タンク220内のめっき液の組成をめっき液分析装置222で分析し、不足する成分をめっき液タンク220内のめっき液に補給することで、めっき液タンク220から一定の組成のめっき液をめっき装置212に供給する。そして、めっき終了後、前述と同様に、基板上に残っためっき液を回収し、基板のめっき面をリンスした後、基板の表面を純水等で洗浄(水洗)し、この洗浄後の基板を第2搬送ロボット216でベベルエッチング装置206に搬送する。
ベベルエッチング装置206では、例えば基板を水平に保持し回転させた状態で、基板の表面側の中央部に酸溶液を連続的に、周縁部に酸化剤溶液を連続的または間欠的に供給する。この酸溶液としては非酸化性の酸であればよく、例えばフッ酸、塩酸、硫酸、クエン酸、蓚酸等を用いる。この酸化剤溶液としては、オゾン水、過酸化水素水、硝酸水、次亜塩素酸ナトリウム水等のいずれかを用いるか、またはそれらの組み合わせを用いる。これにより、基板Wの周縁部(ベベル部)に成膜乃至付着した銅等を酸化剤溶液で急速に酸化させ、同時に基板の中央部から供給されて基板の表面全面に拡がる酸溶液によってエッチングして溶解除去する。
この時、基板の裏面中央部に酸化剤溶液とシリコン酸化膜エッチング剤とを同時または交互に供給し、これにより基板Wの裏面側に金属状で付着している銅等を基板のシリコンごと酸化剤溶液で酸化しシリコン酸化膜エッチング剤でエッチングして除去するようにしてもよい。
このベベルエッチング後の基板を、第2搬送ロボット216でいずれかの洗浄・乾燥装置208へ搬送して、基板の表面の薬液や純水等の洗浄水による洗浄を行ってスピン乾燥させる。そして、この乾燥後の基板を、第2搬送ロボット216で熱処理装置204に搬送する。
この熱処理装置204では、基板Wの表面に形成した銅膜6(図17参照)の熱処理(アニール)を行い、これによって、配線を形成する銅膜6を結晶化させる。この熱処理(アニール)は、基板を、例えば400℃となるように加熱し、例えば数十秒〜60秒程度、加熱を継続して終了する。同時に、必要に応じて、熱処理装置204の内部に酸化防止用のガスを導入し、このガスを基板の表面に沿って流すことで、銅膜6の表面の酸化を防止する。基板の加熱温度は、一般的には、100〜600℃、好ましくは300〜400℃である。
この熱処理を行った基板Wを、第2搬送ロボット216で基板ステージ210に搬送して保持し、この基板ステージ210で保持した基板を第1搬送ロボット214でロード・アンロード部202のカセットに戻す。
しかる後、絶縁膜2上に形成された余分な金属並びにバリア層を化学機械的研磨(CMP)などの方法によって除去し平坦化することにより、図17(c)に示すように、銅膜6からなる配線を形成する。
なお、上記の例では、バリア層としてTaNやTiN等を、シード層として銅をそれぞれ使用した例を示しているが、これらの他に、Ti,V,Cr,Ni,Zr,Nb,Mo,Ta,Hf,W,Ru,Rh,Pd,Ag,Au,PtまたはIr、またはこれらの窒化物を使用してもよい。
本発明の実施の形態のめっき装置を備えた基板処理装置の全体を示す平面図である。 図1に示すめっき装置を示す平面図である。 図1に示すめっき装置の基板ホルダ及び電極部の拡大断面図である。 図1に示すめっき装置のプレコート・回収アームを示す正面図である。 図1に示すめっき装置の基板ホルダの平面図である。 図5のB−B線断面図である。 図5のC−C線断面図である。 図1に示すめっき装置の電極部の平面図である。 図8のD−D線断面図である。 図1に示すめっき装置の電極アーム部の平面図である。 図1に示すめっき装置の電極ヘッド及び基板ホルダを概略的に示す電解めっき時における断面図である。 図1に示すめっき装置のアノードの平面図である。 アノードの変形例を示す断面図である。 アノードの他の例を示す平面図である。 本発明のめっき装置を備えた基板処理装置の他の例を示す平面図である。 図15に示す基板処理装置で基板処理を行うときのブロック図である。 めっき処理によって銅配線を形成する例を工程順に示す図である。
符号の説明
6 銅(銅膜)
12 めっき装置
20 基板処理部
26 揺動アーム
28 電極ヘッド
30 電極アーム部
36 基板ホルダ
38 カソード部
68 基板ステージ
70 支持腕
88 カソード電極
90 シール材
94 ハウジング
98,150 アノード
98a〜98d,156 分割アノード
99a〜99c,154 絶縁体
110 めっき液含浸材
114,158 電源
115,160 整流器

Claims (13)

  1. 基板を保持する基板ホルダと、
    前記基板ホルダで保持した基板の被めっき面の周縁部に当接して該周縁部を水密的にシールするシール材と該基板と接触して通電させるカソード電極を備えたカソード部と、
    前記基板の被めっき面に対向する位置に配置されるアノードと、
    前記アノードと前記基板の被めっき面との間に配置された保水性材料からなるめっき液含浸体と、
    前記めっき液含浸体と前記基板を相対運動させる駆動機構を有し、
    前記アノードに電位勾配を持たせるようにしたことを特徴とするめっき装置。
  2. 前記アノードとして、不溶解アノードを用いることを特徴とする請求項1記載のめっき装置。
  3. 前記アノードは、任意の形状に分割された複数の分割アノードからなることを特徴とする請求項1または2記載のめっき装置。
  4. 前記分割アノードは、同心円状またはチップ状に形成されていることを特徴とする請求項3記載のめっき装置。
  5. 前記分割アノードの少なくとも1つは、前記基板ホルダで保持した基板の被めっき面との距離が他の分割アノードと該被めっき面との距離と異なる位置に配置されることを特徴とする請求項3または4記載のめっき装置。
  6. 前記分割アノードの少なくとも1つと前記基板ホルダで保持した基板の被めっき面との間に供給される電流または電圧と、他の分割アノードと前記基板ホルダで保持した基板の被めっき面との間に供給される電流または電圧とが異なるようにした整流機構を有することを特徴とする請求項3または4記載のめっき装置。
  7. 前記整流機構は、前記各分割アノードまたは分割アノード群毎に備えられた複数の整流器からなることを特徴とする請求項6記載のめっき装置。
  8. 前記整流機構は、前記各分割アノードまたは分割アノード群毎に抵抗を変化させることが可能な素子または部品を備えた単一の整流器からなることを特徴とする請求項6記載のめっき装置。
  9. 前記整流機構は、前記各分割アノードと前記基板ホルダで保持した基板の被めっき面との間に供給される電流または電圧の分布を最適化する機構を有することを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載のめっき装置。
  10. バリア層及び/またはシード層で覆われた微細凹部を有する基板を用意し、
    カソード電極に接触させて通電させる基板の被めっき面に対向する位置に複数に分割された分割アノードから構成されるアノードを配置し、
    前記基板と前記アノードとの間に保水性材料からなるめっき液含浸体を配置し、
    めっき初期に、前記各分割アノードと前記基板の被めっき面との間に供給される電流または電圧の分布を基板の中心部が大きく周辺部が小さくなるように制御して前記微細凹部内にめっき金属を充填させることを特徴とするめっき方法。
  11. バリア層及び/またはシード層で覆われた微細凹部を有する基板を用意し、
    カソード電極に接触させて通電させる基板の被めっき面に対向する位置に複数に分割された分割アノードから構成されるアノードを配置し、
    前記基板と前記アノードとの間に保水性材料からなるめっき液含浸体を配置し、
    めっき電解量に応じて、前記各分割アノードと前記基板の被めっき面との供給される電流または電圧の分布を変化させて前記微細凹部内にめっき金属を充填させることを特徴とするめっき方法。
  12. バリア層及び/またはシード層で覆われた微細凹部を有する基板を用意し、
    カソード電極に接触させて通電させる基板の被めっき面に対向する位置に複数に分割された分割アノードから構成されるアノードを配置し、
    前記基板と前記アノードとの間に保水性材料からなるめっき液含浸体を配置し、
    前記基板の表面に形成された前記微細凹部のパターン形状に応じて、前記各分割アノードと前記基板の被めっき面との間に供給される電流または電圧の分布を変化させて該微細凹部内にめっき金属を充填することを特徴とするめっき方法。
  13. 前記微細凹部を覆うバリア層及び/またはシード層は、Cu,Ti,V,Cr,Ni,Zr,Nb,Mo,Ta,Hf,W,Ru,Rh,Pd,Ag,Au,PtまたはIr、またはそれらの窒化物からなることを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載のめっき方法。
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