JP2005146334A - めっき方法及びめっき装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板の表面に形成した、例えば開口幅または開口径が数十μmで、アスペクト比が1以上の配線用凹部の内部に、銅等の金属を、内部にボイドを発生させることなく、より高速で埋込むことができるようにする。
【解決手段】 導電体層152で被覆された配線用凹部150を表面に有する基板Wの該表面とアノード98とを互いに対面させて配置し、基板Wとアノード98との間を、基板Wの表面の全面に亘って一様な高速流れを有するめっき液で満たし、基板Wとアノード98との間に電圧を印加して導電体層152の表面にめっき膜154を成膜する。
【選択図】 図13

Description

本発明は、めっき方法及びめっき装置に係り、特に、半導体ウェーハ、プリント配線基板またはCSP(Chip Size Package) 基板等の基板の表面に形成された配線用凹部(配線パターン)の内部に、銅等の金属(配線材料)を埋込んで配線を形成するのに使用されるめっき方法及びめっき装置に関する。
近年、半導体ウェーハやプリント配線基板等の基板上に配線回路を形成するための金属材料として、アルミニウムまたはアルミニウム合金に代えて、電気抵抗率が低くエレクトロマイグレーション耐性が高い銅(Cu)を用いる動きが顕著になっている。この種の銅配線、例えば、実装レベルの銅配線は、基板の表面に、開口幅または開口径が数十μmで、アスペクトが1以上の配線溝やビアホールからなる配線用凹部を形成し、この上に、電解めっきの給電層としてのシード層を形成する。そして、基板の表面に銅めっきを施して、配線用凹部(配線溝やビアホール)の内部に銅を埋込み、しかる後、基板上の余剰な銅を化学機械的研磨(CMP)等により除去し表面を平坦化することで一般に形成される。
このため、配線形成の生産効率を高めるためには、銅めっきによって、開口幅または開口径が数十μmで、アスペクトが1以上の配線用凹部(配線用溝やビアホール)の内部に銅を高速かつ確実に埋込むことが要求される。
従来の一般的なめっき装置は、導電体層で被覆された配線用凹部を表面に有する基板の該表面とアノードとを互いに対面させて配置し、基板とアノードとの間をめっき液で満たした後、基板とアノードとの間に電圧を印加して、導電体層の表面にめっき膜を成膜するようにしていた。この基板とアノードとの間に満たされためっき液は、めっき処理中、全く流れを有さないか、殆ど流れを有さない静的な状態に置かれている。
しかしながら、従来の一般的なめっき装置を使用した銅めっきで、基板の表面に設けた、例えば開口幅または開口径が数十μmで、アスペクト比が1以上の配線用凹部(配線溝やビアホール)の内部に銅をより高速(例えば、従来の倍の速度)で埋込もうとすると、配線用凹部の開口端部(入口)に電界が集中し銅が優先的に析出して、配線用凹部の内部に銅が完全に埋込まれる前に配線用凹部の入口を塞ぎ、このため、配線用凹部の内部に埋込まれた銅(めっき膜)の内部にボイドが発生してしまう。
従って、内部にボイドを発生させることなく、配線用凹部の内部にめっきで銅を確実に埋込むためには、めっき速度に一定の限界があって、せいぜい数百nm/min程度のめっき速度でしか銅の埋込みを行うことができないのが現状であった。このため、より高速で、内部にボイドを生じることなく、銅の埋込みを行うことができるようにしためっき技術の開発が強く望まれていた。この要求は、配線用凹部のアスペクト比が今後益々大きくなるにつれて、益々大きくなると考えられる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、基板の表面に形成した、例えば開口幅または開口径が数十μmで、アスペクト比が1以上の配線用凹部の内部に、銅等の金属を、内部にボイドを発生させることなく、より高速で埋込むことができるようにしためっき方法及びめっき装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、導電体層で被覆された配線用凹部を表面に有する基板の該表面とアノードとを互いに対面させて配置し、前記基板と前記アノードとの間を、基板表面の全面に亘って一様な高速流れを有するめっき液で満たし、前記基板と前記アノードとの間に電圧を印加して前記導電体層の表面にめっき膜を成膜することを特徴とするめっき方法である。
このように、基板とアノードとの間を、基板表面の全面に亘って一様な高速流れを有するめっき液で満たしつつ、めっきによる埋込みを行うことで、配線用凹部(配線溝やビアホール)の開口端部(入口)の電解集中を高速なめっき液の流れで緩和することができる。従って、めっき液の組成やめっき条件によりめっき速度を上げることで、より高速での配線用凹部内へのめっきによる銅等のボイドのない埋込みが可能となる。
請求項2に記載の発明は、前記めっき液の高速流れの流速は、0.5〜10m/secであることを特徴とする請求項1記載のめっき方法である。
このように、めっき液の高速流れの流速を、0.5〜10m/secとすることで、配線用凹部の開口端部(入口)の電解集中を、めっき液の高速流れで緩和することができる。このめっき液の高速流れの流速は、1〜10m/sec程度であることが好ましく、8〜10m/sec程度であることが更に好ましい。
請求項3に記載の発明は、前記基板と前記アノードの間隔は、互いに接触することなく、かつ10mm以下であることを特徴とする請求項1または2記載のめっき方法である。
このように、基板とアノードの間隔を、互いに接触することなく、10mm以下にすることで、基板とアノードとの間に、例えば流速が0.5〜10m/secの、基板表面の全面に亘って一様なめっき液の高速流れを容易に実現することができる。
請求項4に記載の発明は、前記基板と前記アノードとの間に、高抵抗構造体が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のめっき方法である。
これにより、高抵抗構造体の内部にめっき液を複雑に入り込ませ、厚さ方向にかなり長い経路を辿らせて、高抵抗構造体に大きな抵抗を発生させることで、導電体層の抵抗の影響を無視できる程度となし、基板の表面の電気抵抗による電流密度の面内差を小さくして、めっき膜の面内均一性を向上させることができる
請求項5に記載の発明は、前記基板と前記高抵抗構造体の距離は、互いに接触することなく、かつ10mm以下であることを特徴とする請求項4記載のめっき方法である。
請求項6に記載の発明は、前記導電体層と前記アノードとの間に、電流値が10〜50mA/cmの電圧を印加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のめっき方法である。
このように、導電体層とアノードとの間に高い電流値の電圧を印加することで、めっき速度を高めることができる。この電流値は、20〜50mA/cmであることが好ましく、40〜50mA/cmであることが更に好ましい。
請求項7に記載の発明は、前記配線用凹部は、開口幅または開口径が10μm以上で、アスペクト比が1以上の配線溝及び/またはビアホールからなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のめっき方法である。
請求項8に記載の発明は、導電体層で被覆された配線パターンを表面に有する基板を保持する基板ステージと、前記基板ステージで保持した基板の導電体層に接触して通電させるカソードを備えたカソード部と、前記基板ステージで保持した基板の表面と互いに対面した位置に配置されるアノードと、前記アノードと前記基板ステージで保持した基板の表面との間にめっき液を注入しつつ排出して、基板表面の全面に亘るめっき液の一様な高速流れを形成するめっき液流形成部と、前記カソードと前記アノードとの間に電圧を印加する電源とを備えたことを特徴とするめっき装置である。
請求項9に記載の発明は、前記めっき液形成部には、前記アノードと前記基板ステージで保持した基板の表面との間に注入するめっき液の流量を制御する流量制御部が設けられていることを特徴とする請求項8記載のめっき装置である。
請求項10に記載の発明は、前記めっき液の一様な高速流れの流速は、0.5〜10m/secであることを特徴とする請求項8または9記載のめっき装置である。
請求項11に記載の発明は、前記基板と前記アノードとの間に、高抵抗構造体が設けられていることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載のめっき装置である。
請求項12に記載の発明は、前記配線用凹部は、開口幅または開口径が10μm以上で、アスペクト比が1以上の配線溝及び/またはビアホールからなることを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のめっき装置である。
本発明によれば、例えば、開口幅または開口径が数十μmで、アスペクト比が1以上、更には1.5以上の配線用凹部(配線溝やビアホール)の内部に、内部にボイドを生じさせることなく、より高速、例えば従来の倍以上の速度で、銅をめっきで埋込むことができ、これによって、生産効率を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るめっき装置を備えた基板処理装置の全体配置図を示す。図1に示すように、この基板処理装置には、同一設備内に位置して、内部に複数の基板Wを収納する2基のロード・アンロード部10と、電解めっき処理及びその付帯処理を行う2基の電解めっき装置12と、ロード・アンロード部10と電解めっき装置12との間で基板Wの受渡しを行う搬送ロボット14と、めっき液タンク16を有するめっき液供給設備18が備えられている。
電解めっき装置12には、図2に示すように、めっき処理及びその付帯処理を行う基板処理部20が備えられ、この基板処理部20に隣接して、めっき液(電解液)を溜めるめっき液トレー22が配置されている。また、回転軸24を中心に揺動する揺動アーム26の先端に保持されて基板処理部20とめっき液トレー22との間を揺動する電極ヘッド28を有する電極アーム部30が備えられている。更に、基板処理部20の側方に位置して、プレコート・回収アーム32と、純水やイオン水等の薬液、更には気体等を基板に向けて噴射する固定ノズル34が配置されている。この実施の形態にあっては、3個の固定ノズル34が備えられ、その内の1個を純水の供給用に用いている。
基板処理部20には、図3に示すように、表面(被めっき面)を上向きにして基板Wを保持する基板保持部36と、この基板保持部36の上方に該基板保持部36の周縁部を囲繞するように配置された電極部38が備えられている。更に、基板保持部36の周囲を囲繞して処理中に用いる各種薬液の飛散を防止する有底略円筒状の飛散防止カップ40が、エアシリンダ(図示せず)を介して上下動自在に配置されている。
ここで、基板保持部36は、エアシリンダ44によって、下方の基板受渡し位置Aと、上方のめっき位置Bと、これらの中間の前処理・洗浄位置Cとの間を昇降し、図示しない回転モータ及びベルトを介して、任意の加速度及び速度で電極部38と一体に回転するように構成されている。この基板受渡し位置Aに対向して、電解めっき装置12のフレーム側面の搬送ロボット14側には、基板搬出入口(図示せず)が設けられ、また基板保持部36がめっき位置Bまで上昇した時に、基板保持部36で保持された基板Wの周縁部に下記の電極部38のシール材90とカソード88が当接するようになっている。一方、飛散防止カップ40は、その上端が基板搬出入口下方に位置し、図3に仮想線で示すように、上昇した時に基板搬出入口を塞いで電極部38の上方に達するようになっている。
めっき液トレー22は、めっき処理を実施していない時に、電極アーム部30の下記の高抵抗構造体110及びアノード98をめっき液で湿潤させるためのもので、この高抵抗構造体110が収容できる大きさに設定され、図示しないめっき液供給口とめっき液排水口を有している。また、フォトセンサがめっき液トレー22に取付けられており、めっき液トレー22内のめっき液の満水、即ちオーバーフローと排水の検出が可能になっている。
電極アーム部30は、図示しないサーボモータからなる上下動モータとボールねじを介して上下動し、旋回モータを介して、めっき液トレー22と基板処理部20との間を旋回(揺動)するようになっている。
また、プレコート・回収アーム32は、図4に示すように、上下方向に延びる支持軸58の上端に連結されて、ロータリアクチュエータ60を介して旋回(揺動)し、エアシリンダ(図示せず)を介して上下動するよう構成されている。このプレコート・回収アーム32には、その自由端側にプレコート液吐出用のプレコートノズル64が、基端側にめっき液回収用のめっき液回収ノズル66がそれぞれ保持されている。そして、プレコートノズル64は、例えばエアシリンダによって駆動するシリンジに接続されて、プレコート液がプレコートノズル64から間欠的に吐出され、また、めっき液回収ノズル66は、例えばシリンダポンプまたはアスピレータに接続されて、基板上のめっき液がめっき液回収ノズル66から吸引されるようになっている。
前記基板保持部36は、図5乃至図7に示すように、円板状の基板ステージ68を備え、この基板ステージ68の周縁部の円周方向に沿った6カ所に、上面に基板Wを水平に載置して保持する支持腕70が立設されている。この支持腕70の1つの上端には、基板Wの端面に当接して位置決めする位置決め板72が固着され、この位置決め板72を固着した支持腕70に対向する支持腕70の上端には、基板Wの端面に当接し回動して基板Wを位置決め板72側に押付ける押付け片74が回動自在に支承されている。また、他の4個の支持腕70の上端には、回動して基板Wをこの上方から下方に押付けるチャック爪76が回動自在に支承されている。
ここで、押付け片74及びチャック爪76の下端は、コイルばね78を介して下方に付勢した押圧棒80の上端に連結されて、この押圧棒80の下動に伴って押付け片74及びチャック爪76が内方に回動して閉じるようになっており、基板ステージ68の下方には、押圧棒80に下面に当接してこれを上方に押上げる支持板82が配置されている。
これにより、基板保持部36が図3に示す基板受渡し位置Aに位置する時、押圧棒80は支持板82に当接し上方に押上げられて、押付け片74及びチャック爪76が外方に回動して開き、基板ステージ68を上昇させると、押圧棒80がコイルばね78の弾性力で下降して、押付け片74及びチャック爪76が内方に回転して閉じるようになっている。
前記電極部38は、図8及び図9に示すように、支持板82(図7等参照)の周縁部に立設した支柱84の上端に固着した環状の枠体86と、この枠体86の下面に内方に突出させて取付けた、この例では6分割されたカソード88と、このカソード88の上方を覆うように枠体86の上面に取付けた環状のシール材90とを有している。シール材90は、その内周縁部が内方に向け下方に傾斜し、かつ徐々に薄肉となって、内周端部が下方に垂下するように構成されている。
これにより、図3に示すように、基板保持部36がめっき位置Bまで上昇した時に、この基板保持部36で保持した基板Wの周縁部にカソード88が押付けられて通電し、同時にシール材90の内周端部が基板Wの周縁部上面に圧接し、ここを水密的にシールして、基板Wの上面(被めっき面)に供給されためっき液が基板Wの端部から染み出すのを防止するとともに、めっき液がカソード88を汚染することを防止するようになっている。
なお、この実施の形態において、電極部38は、上下動不能で基板保持部36と一体に回転するようになっているが、上下動自在で、下降した時にシール材90が基板Wの被めっき面に圧接するように構成しても良い。
前記電極アーム部30の電極ヘッド28は、図10及び図11に示すように、揺動アーム26の自由端にボールベアリング92を介して連結した電極ホルダ94と、この電極ホルダ94の下端開口部を塞ぐように配置された高抵抗構造体110とを有している。すなわち、この電極ホルダ94は、下方に開口した有底カップ状に形成され、この下部内周面には、凹状部94aが、高抵抗構造体110の上部には、この凹状部94aに嵌合するフランジ部110aがそれぞれ設けられ、このフランジ部110aを凹状部94aに嵌入することで、電極ホルダ94に高抵抗構造体110が保持されている。これによって、電極ホルダ94の内部に中空のめっき液室100が区画形成されている。
この高抵抗構造体110は、アルミナ,SiC,ムライト,ジルコニア,チタニア,コージライト等の多孔質セラミックスまたはポリプロピレンやポリエチレンの焼結体等の硬質多孔質体、あるいはこれらの複合体、更には織布や不織布で構成される。例えば、アルミナ系セラミックスにあっては、ポア径30〜200μm、SiCにあっては、ポア径30μm以下、気孔率20〜95%、厚み1〜20mm、好ましくは5〜20mm、更に好ましくは8〜15mm程度のものが使用される。この例では、例えば気孔率30%、平均ポア径100μmでアルミナ製の多孔質セラミックス板から構成されている。そして、この内部にめっき液を含有させることで、つまり多孔質セラミックス板自体は絶縁体であるが、この内部にめっき液を複雑に入り込ませ、厚さ方向にかなり長い経路を辿らせることで、めっき液の電気伝導率より小さい電気伝導率を有するように構成されている。
このように高抵抗構造体110をめっき液室100内に配置し、この高抵抗構造体110によって大きな抵抗を発生させることで、基板Wの表面(被めっき面)に形成した導電体層152(図13参照)の抵抗の影響を無視できる程度となし、基板Wの表面の電気抵抗による電流密度の面内差を小さくして、めっき膜の面内均一性を向上させることができる。
前記めっき液室100内には、高抵抗構造体110の上方に位置して、内部に上下に貫通する多数の通孔98aを有するアノード98が配置されている。そして、電極ホルダ94には、めっき液室100の内部のめっき液を吸引して排出するめっき液排出口103が設けられ、このめっき液排出口103は、めっき液供給設備18(図1参照)から延びるめっき液排出管106に接続されている。また、高抵抗構造体110の外周部には、ここを電気的にシールドするゴム製のシールドリング112が装着されている。
更に、基板保持部36がめっき位置B(図3参照)に位置する時に、下記のように、電極ヘッド28を下降させることで、基板保持部36で保持した基板Wと高抵抗構造体110との間に形成される隙間にめっき液を注入しつつ排出することで、この隙間に沿って、基板Wの全表面に亘って一様な高速流れを形成するめっき液流形成部120が備えられている。
すなわち、このめっき液流形成部120は、電極ホルダ94の周壁内部のアノード98及び高抵抗構造体110の側方に位置し、該アノード98及び高抵抗構造体110を挟んで互いに直径方向に対向する位置に上下に貫通して配置されためっき液注入部122とめっき液吸引部124とを有している。そして、めっき液注入部122とめっき液吸引部124は、めっき液循環ライン126で結ばれており、このめっき液循環ライン126には、送液ポンプ128,フィルタ130及び流量制御部としての流量調節バルブ(流量可変バルブ)132が介装されている。めっき液注入部122は、図12に示すように、下端をノズル形状として、多方向(例えば3方向に)に向けてめっき液を噴出することで、均一なめっき液の流れを形成するように構成され、まためっき液吸引部124もほぼ同様に、めっき液の多方向の流れをスムーズに収束する形状に形成されている。
これにより、基板保持部36がめっき位置B(図3参照)にある時に、基板保持部36で保持した基板Wと高抵抗構造体110の隙間が、互いに接触することなく、10mm以下、好ましくは0.5〜3mm程度となるまで電極ヘッド28を下降させる。そして、送液ポンプ128を駆動して、めっき液注入部122から基板Wと高抵抗構造体110の間にめっき液を注入しつつめっき液吸引部124から排出し、これによって、基板Wと高抵抗構造体110との間を、基板Wの表面の全面に亘って一様な高速流れを有するめっき液で満たし、この状態でめっきによる埋込みを行うようになっている。
この時、流量調節バルブ132を介して、基板Wと高抵抗構造体110との間におけるめっき液の高速流れの流速を、一般的には0.5〜10m/sec、好ましくは1〜10m/sec、更に好ましくは、8〜10m/secに調節する。このように、めっき液の高速流れの流速を調節することで、下記のように、配線用凹部の開口端部(入口)の電解集中を、めっき液の高速流れで緩和し、めっき液の組成やめっき条件によりめっき速度を上げることで、より高速での配線用凹部内へのめっきによる銅等の埋込みが可能となる。しかも、この時のめっき液の流れによって、基板Wと高抵抗構造体110との間の領域の空気を外方に押し出して外部に排出することができる。
ここで、アノード98は、スライムの生成を抑制するため、含有量が0.03〜0.05%のリンを含む銅(含リン銅)で構成されているが、不溶解の不溶性アノードを使用するようにしてもよい。
この例では、カソード88はめっき電源114の陽極に、アノード98はめっき電源114の陰極にそれぞれ電気的に接続される。
そして、基板保持部36がめっき位置B(図3参照)にある時に、基板保持部36で保持した基板Wと高抵抗構造体110との隙間が、例えば0.5〜3mm程度となるまで電極ヘッド28を下降させ、この状態で、基板Wと高抵抗構造体110との間に、めっき液室100内のめっき液を満たし、更に、送液ポンプ128を駆動して、基板Wと高抵抗構造体110との間に、流速が、例えば0.5〜10m/secのめっき液の基板Wの全面に亘って一様な高速流れを形成し、同時にめっき電源114の陽極をカソード88に、陰極をアノード98にそれぞれ接続してめっき処理を行う。
このように、めっき液の高速流れを形成して、めっき処理を行っている時の状態の概要を図13に示す。図13は、表面に、開口幅または開口径が10μm以上で、アスペクト比が1以上の配線溝またはビアホールからなる配線用凹部150を形成し、この上に導電体層(バリア層)142を形成した基板Wの表面に銅めっきを施し、この導電体層152の表面に銅めっき膜154を成膜して、配線用凹部150の内部に銅を埋込んでいる状態の概要を示す。
このめっき時に、めっき液の基板Wの全面に亘る一様な高速流れがない場合は、図13に仮想線で示すように、配線用凹部150の開口端部(入口)に電界が集中し、ここに銅めっき膜154aが優先的に析出して、配線用凹部150の内部に銅が完全に埋込まれる前に配線用凹部150の入口を塞ぎ、このため、配線用凹部150の内部に埋込まれた銅(めっき膜)の内部にボイドが発生してしまう。これに対して、この例によれば、めっき液の基板Wの全面に亘る一様な高速流れを形成することで、配線用凹部150の開口端部(入口)の電解集中を高速なめっき液の流れで緩和して、図13に実線で示すように、配線用凹部150の開口端部(入口)に銅めっき膜が優先的に析出してしまうことを防止し、これによって、めっき液の組成やめっき条件によりめっき速度を上げることで、より高速での配線用凹部150内へのめっきによる銅等のボイドのない埋込みが可能となる。
この時に使用するめっき液の組成としては、下記のようなものが挙げられる。
CuSO・5HO:200g/L
SO:0.4mol/L
Cl:60ppm
高分子界面活性剤:数百ppm
硫黄系飽和有機化合物:数ppm
その他の添加剤:数ppm
ここで、高分子界面活性剤としては、ポリエチレングリコール(分子量約3000)やポリプロピレングリコール(分子量1000)が挙げられ、硫黄系飽和有機化合物として、SPSやMPS等が挙げられる。また、その他の添加剤としては、N系の高分子ポリマーポリジアルキルアミノエチルアクリレート4級塩、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジン4級塩、ポリビニルアミジン、ポリアリルアミンやポリアミンスルホンサン等が挙げられる。
また、この時、導電体層152とアノード98との間に高い電流値の電圧を印加することで、めっき速度を高めることができる。この電流値は、一般的には、10〜50mA/cmであるが、20〜50mA/cmであることが好ましく、40〜50mA/cmであることが更に好ましい。
次に、この実施の形態の電解めっき装置12を備えた基板処理装置の操作について説明する。
先ず、ロード・アンロード部10からめっき処理前の基板Wを搬送ロボット14で取出し、表面(被めっき面)を上向きにした状態で、フレームの側面に設けられた基板搬出入口から一方の電解めっき装置12の内部に搬送する。この時、基板保持部36は、下方の基板受渡し位置Aにあり、搬送ロボット14は、そのハンドが基板ステージ68の真上に到達した後に、ハンドを下降させることで、基板Wを支持腕70上に載置する。そして、搬送ロボット14のハンドを、前記基板搬出入口を通って退去させる。
搬送ロボット14のハンドの退去が完了した後、飛散防止カップ40を上昇させ、同時に基板受渡し位置Aにあった基板保持部36を前処理・洗浄位置Cに上昇させる。この時、この上昇に伴って、支持腕70上に載置された基板は、位置決め板72と押付け片74で位置決めされ、チャック爪76で確実に把持される。
一方、電極アーム部30の電極ヘッド28は、この時点ではめっき液トレー22上の通常位置にあって、高抵抗構造体110あるいはアノード98がめっき液トレー22内に位置しており、この状態で飛散防止カップ40の上昇と同時に、めっき液トレー22及び電極ヘッド28にめっき液の供給を開始する。そして、基板のめっき工程に移るまで、新しいめっき液を供給し、併せてめっき液排出管106を通じた吸引を行って、高抵抗構造体110に含まれるめっき液の交換と泡抜きを行う。なお、飛散防止カップ40の上昇が完了すると、フレーム側面の基板搬出入口は飛散防止カップ40で塞がれて閉じ、フレーム内外の雰囲気が遮断状態となる。
飛散防止カップ40が上昇するとプレコート処理に移る。即ち、基板Wを受取った基板保持部36を回転させ、待避位置にあったプレコート・回収アーム32を基板と対峙する位置へ移動させる。そして、基板保持部36の回転速度が設定値に到達したところで、プレコート・回収アーム32の先端に設けられたプレコートノズル64から、例えば界面活性剤からなるプレコート液を基板の表面(被めっき面)に間欠的に吐出する。この時、基板保持部36が回転しているため、プレコート液は基板Wの表面の全面に行き渡る。次に、プレコート・回収アーム32を待避位置へ戻し、基板保持部36の回転速度を増して、遠心力により基板Wの被めっき面のプレコート液を振り切って乾燥させる。
プレコート完了後にめっき処理に移る。先ず、基板保持部36を、この回転を停止させた状態で、めっきを施すめっき位置Bまで上昇させる。すると、基板Wの周縁部は、カソード88に接触して通電可能な状態となり、同時に基板Wの周縁部上面にシール材90が圧接して、基板Wの周縁部が水密的にシールされる。
一方、搬入された基板Wのプレコート処理が完了したという信号に基づいて、電極アーム部30をめっき液トレー22上方からめっき処理を施す位置の上方に電極ヘッド28が位置するように水平方向に旋回させ、しかる後、電極ヘッド28を電極部38に向かって下降させる。この時、高抵抗構造体110を基板Wの表面に接触することなく、0.5mm〜3mm程度に近接した位置とする。電極ヘッド28の下降が完了した時点で、めっき液室100内を加圧して、めっき液室100内のめっき液で基板Wと高抵抗構造体110との間をめっき液で満たし、しかる後、送液ポンプ128を駆動して、基板Wと高抵抗構造体110との間に、流速が、例えば0.5〜10m/secのめっき液の基板Wの全面に亘って一様な高速流れを形成し、同時にめっき電源114の陽極をカソード88に、陰極をアノード98にそれぞれ接続し、例えば10〜50mA/cmの電流を流して、めっき処理を行う。
めっき処理が完了すると、電極アーム部30を上昇させ旋回させてめっき液トレー22上方へ戻し、通常位置へ下降させる。次に、プレコート・回収アーム32を待避位置から基板Wに対峙する位置へ移動させて下降させ、めっき液回収ノズル66から基板W上のめっき液の残液を回収する。この残液の回収が終了した後、プレコート・回収アーム32を待避位置へ戻し、基板めっき面のリンスのために、純水用の固定ノズル34から基板Wの中央部に純水を吐出し、同時に基板保持部36を、スピードを増して回転させて基板Wの表面のめっき液を純水に置換する。このように、基板Wのリンスを行うことで、基板保持部36をめっき位置Bから下降させる際に、めっき液が跳ねて、電極部38のカソード88が汚染されることが防止される。
リンス終了後に水洗工程に入る。即ち、基板保持部36をめっき位置Bから前処理・洗浄位置Cへ下降させ、純水用の固定ノズル34から純水を供給しつつ基板保持部36及び電極部38を回転させて水洗を実施する。この時、電極部38に直接供給した純水、又は基板Wの面から飛散した純水によってシール材90及びカソード88も基板と同時に洗浄することができる。
水洗完了後にドライ工程に入る。即ち、固定ノズル34からの純水の供給を停止し、更に基板保持部36及び電極部38の回転スピードを増して、遠心力により基板表面の純水を振り切って乾燥させる。併せて、シール材90及びカソード88も乾燥される。ドライ工程が完了すると基板保持部36及び電極部38の回転を停止させ、基板保持部36を基板受渡し位置Aまで下降させる。すると、チャック爪76による基板Wの把持が解かれ、基板Wは、支持腕70の上面に載置された状態となる。これと同時に、飛散防止カップ40も下降させる。
以上でめっき処理及びそれに付帯する前処理や洗浄・乾燥工程の全て工程を終了し、搬送ロボット14は、そのハンドを基板搬出入口から基板Wの下方に挿入し、そのまま上昇させることで、基板保持部36から処理後の基板Wを受取る。そして、搬送ロボット14は、この基板保持部36から受取った処理後の基板Wをロード・アンロード部10に戻す。
なお、上記の例では、高抵抗構造体を備えた例を示しているが、高抵抗構造体を有していない電解めっき装置にも適用できることは勿論である。
また、図14に示すように、例えば矩形状の基板Wにあっては、この基板Wの全面に亘って、一方向に向かって、互いに平行で一様なめっき液の高速流れを形成するようにしてもよい。
図15は、本発明の他の実施の形態における電解めっき装置を示す。この電解めっき装置の前記図1乃至図12(主に図11)に示す実施の形態の電解めっき装置と異なる点は、めっき液循環ライン126の内部にめっき液タンク16(図1参照)を設置し、更にめっき液タンク16を挟んだ上流側と下流側に送液ポンプ128a,128bをそれぞれ設置している点にある。これによって、送液ポンプ128a,128bの駆動に伴って、めっき液タンク16内のめっき液は、基板Wと高抵抗構造体110とが対面する領域に供給され、この基板Wと高抵抗構造体110との間を、例えば0.5〜10m/secの流速で、基板Wの全面に亘って一様に高速で流れて、再びめっき液タンク16に戻されるようになっている。
更に、この例では、前述のようにして循環させて使用されるめっき液中の溶存気体を除去する脱気装置が備えられている。すなわち、めっき液タンク16には、循環ポンプ141の駆動に伴ってめっき液タンク16内のめっき液を循環させる補助循環系路144が付設され、この補助循環系路144内に脱気装置146が設置されている。このように、脱気装置146で脱気した後のめっき液を循環させてめっき処理に使用することで、めっき液中の溶存気体がめっき液の注入に伴って気泡となってめっき液中に混入し、めっき液中に残ってしまうことを防止することができる。
ここで、図16に示すように、複数のめっき液注入部122と複数のめっき液吸引部124を備え、これらのめっき液注入部122とめっき液吸引部124を、基板Wを挟んで互いに対向する位置に配置して、めっき液注入部122から同時に噴出されるめっき液が基板Wの表面に沿って一方向に向かって平行に一様に高速で流れて、めっき液吸引部124から吸引されて循環するようにしても良い。
図17は、本発明の更に他の実施の形態における電解めっき装置を示す。この例は、表面を下向きにして基板Wを保持する、いわゆるフェースダウン方式を採用した電解めっき装置に適用したもので、この電解めっき装置は、表面(被めっき面)を下向きにして基板Wを該基板の周縁部を水密的にシールして保持するとともに、この基板Wに接触して給電するカソード300を有する基板保持部308と、内部にめっき液を保持するめっき液室304を形成した上方に開放しためっき槽306を有している。
めっき槽306の内部には、前述と同様な構成の高抵抗構造体310と、内部に上下に貫通する多数の通孔312aを有するアノード312がめっき液室304内に保持されるめっき液に浸漬されるように配置されている。更に、このめっき槽306には、めっき液室304内にめっき液を供給するめっき液供給管314と、めっき液室304内のめっき液を排出するめっき液排出管316がそれぞれ接続されている。また、高抵抗構造体310の上部内周面には、ここを電気的にシールドする、例えばゴム製のシールドリング324が装着されている。
更に、基板保持部308の側方に位置して、めっき位置において、基板保持部308で保持した基板Wと高抵抗構造体310との間に該高抵抗構造体310の側方からめっき液を注入するめっき液注入部318と、基板Wと高抵抗構造体310との間に注入されためっき液を吸引するめっき液吸引部330が基板Wを挟んだ両側に設けられている。この例にあっては、めっき液室304内にめっき液を供給して該めっき液をその液面が高抵抗構造体310の上面と一致するように保持させておき、この状態で基板保持部308を下降させて、この基板保持部308で保持した基板Wと高抵抗構造体310の上面(めっき液室304内に保持されためっき液の液面)との間に、めっき液注入部318からめっき液を注入しつつ、この注入されためっき液をめっき液吸引部330から吸引して排出し、これによって、高抵抗構造体310と基板Wとの間に、例えば流速が0.5〜10m/secの基板Wの全面に亘って一様なめっき液の高速流れを形成するようになっている。
図18は、本発明の更に他の実施の形態における電解めっき装置を示す。この例の図15に示す例と異なる点は、高抵抗構造体を使用することなく、めっき液室304の上部に該上部の周縁部を一体に覆う中空円板状の遮蔽板320を配置した点にある。この例にあっては、めっき液室304内にめっき液を供給して該めっき液をその液面が遮蔽板320の上面がなす平面と一致するように保持させておき、この状態で基板保持部308を下降させて、この基板保持部308で保持した基板Wとめっき液の液面との間にめっき液注入部318からめっき液を注入しこの基板Wとめっき液の液面との間に注入しためっき液をめっき液吸引部330で吸引し循環させることで、基板Wの表面(下面)にめっきを施すようになっている。
図19は、本発明の更に他の実施の形態における電解めっき装置を示す。この例は、図17に示す実施の形態における遮蔽板320の代わりに、円板状のメッシュ322をめっき液室304の上部に配置したものであり、その他の構成は、図18に示すものと同様である。
図20は、本発明の更に他の実施の形態における電解めっき装置を示す。この例は、いわゆるフェースダウン方式を採用し、更にめっき槽306内に、内部に貫通孔のないむくの一枚板からなるアノード414を設置して、このアノード414と基板Wとの間に供給されるめっき液のみを使用してめっき処理を行うようにした例を示す。つまりこの例は、基板Wを保持した基板保持部308を所定の位置まで下降させ、この基板保持部308で保持した基板Wとアノード414との間にめっき液注入部318からめっき液を注入しこの基板Wとアノード414との間に注入しためっき液をめっき液吸引部330で吸引し循環させることで、基板Wの表面(下面)にめっきを施すようになっている。
開口径が40μmでアスペスト比が1.5のビアホール(配線用凹部)を形成し、その全表面に導電体層としての銅シード層を形成したCSP基板を用意した。そして、この基板の表面に、図2乃至図12に示す電解めっき装置を使用し、下記の組成のめっき液を用いて、下記のめっき条件で銅めっきを施し、これによって、導電体層の表面に銅めっき膜を成膜して、ビアホールの内部への銅の埋込みを行った。
めっき液組成
CuSO・5HO:200(g/L)
SO:10(g/L)
Cl:60ppm
PEG(分子量約3000):200ppm
SPS:5ppm
ポリエチレンイミン:1ppm
めっき条件
めっき液の流速:1m/s
めっき電流:15mA/cm
めっき時間:3時間
この結果、ビアホールの内部は、ボイドのない銅で埋め込まれていたことが確認された。
以上、述べたように、本方法の適応はバンプの形成、配線など広範囲にわたる。
本発明の実施の形態の電解めっき装置を備えた基板処理装置の全体を示す平面図である。 図1に示す電解めっき装置の平面図である。 図1に示す電解めっき装置の基板保持部及び電極部の拡大断面図である。 図1に示す電解めっき装置のプレコート・回収アームを示す正面図である。 図1に示す電解めっき装置の基板保持部の平面図である。 図5のB−B線断面図である。 図5のC−C線断面図である。 図1に示す電解めっき装置の電極部の平面図である。 図8のD−D線断面図である。 図1に示す電解めっき装置の電極アーム部の平面図である。 図1に示す電解めっき装置の電極ヘッド及び基板保持部を概略的に示すめっき時における断面図である。 図11に示すめっき時における基板表面に沿っためっき液の流れの一例を示す図である。 図11に示すめっき時における成膜状態の一例を拡大して示す概要図である。 図11に示すめっき時における基板表面に沿っためっき液の流れの他の例を示す図である。 本発明の他の実施の形態おける電解めっき装置の要部をめっき液循環系とともに示す図である。 図15に示す電解めっき装置におけるめっき処理時の基板、シール材、めっき液注入部及びめっき液吸引部の位置関係を示す図である。 本発明の更に他の実施の形態における電解めっき装置の要部の概要を示す図である。 本発明の更に他の実施の形態における電解めっき装置の要部の概要を示す図である。 本発明の更に他の実施の形態における電解めっき装置の要部の概要を示す図である。 本発明の更に他の実施の形態における電解めっき装置の要部の概要を示す図である。
符号の説明
10 ロード・アンロード部
12 電解めっき装置
16 めっき液タンク
18 めっき液供給設備
20 基板処理部
22 めっき液トレー
28 電極ヘッド
30 電極アーム部
36,308 基板保持部
38 電極部
40 飛散防止カップ
68 基板ステージ
70 支持腕
76 チャック爪
88,300 カソード
90 シール材
94 電極ホルダ
98,312,414 アノード
110,310 高抵抗構造体
114 電源
120 めっき液流形成部
122,318 めっき液注入部
124,330 めっき液吸引部
126 めっき液循環ライン
128 送液ポンプ
130 フィルタ
132 流量調節バルブ
150 配線用凹部
152 導電体層
154 めっき膜
306 めっき槽
314 めっき液供給管
316 めっき液排出管
320 遮蔽板
322 メッシュ

Claims (12)

  1. 導電体層で被覆された配線用凹部を表面に有する基板の該表面とアノードとを互いに対面させて配置し、
    前記基板と前記アノードとの間を、基板表面の全面に亘って一様な高速流れを有するめっき液で満たし、
    前記基板と前記アノードとの間に電圧を印加して前記導電体層の表面にめっき膜を成膜することを特徴とするめっき方法。
  2. 前記めっき液の高速流れの流速は、0.5〜10m/secであることを特徴とする請求項1記載のめっき方法。
  3. 前記基板と前記アノードの間隔は、互いに接触することなく、かつ10mm以下であることを特徴とする請求項1または2記載のめっき方法。
  4. 前記基板と前記アノードとの間に、高抵抗構造体が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のめっき方法。
  5. 前記基板と前記高抵抗構造体の距離は、互いに接触することなく、かつ10mm以下であることを特徴とする請求項4記載のめっき方法。
  6. 前記導電体層と前記アノードとの間に、電流値が10〜50mA/cmの電圧を印加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のめっき方法。
  7. 前記配線用凹部は、開口幅または開口径が10μm以上で、アスペクト比が1以上の配線溝及び/またはビアホールからなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のめっき方法。
  8. 導電体層で被覆された配線用凹部を表面に有する基板を保持する基板ステージと、
    前記基板ステージで保持した基板の導電体層に接触して通電させるカソードを備えたカソード部と、
    前記基板ステージで保持した基板の表面と互いに対面した位置に配置されるアノードと、
    前記アノードと前記基板ステージで保持した基板の表面との間にめっき液を注入しつつ排出して、基板表面の全面に亘るめっき液の一様な高速流れを形成するめっき液流形成部と、
    前記カソードと前記アノードとの間に電圧を印加する電源とを備えたことを特徴とするめっき装置。
  9. 前記めっき液流形成部には、前記アノードと前記基板ステージで保持した基板の表面との間に注入するめっき液の流量を制御する流量制御部が設けられていることを特徴とする請求項8記載のめっき装置。
  10. 前記めっき液の一様な高速流れの流速は、0.5〜10m/secであることを特徴とする請求項8または9記載のめっき装置。
  11. 前記基板と前記アノードとの間に、高抵抗構造体が設けられていることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載のめっき装置。
  12. 前記配線用凹部は、開口幅または開口径が10μm以上で、アスペクト比が1以上の配線溝及び/またはビアホールであることを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のめっき装置。
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