JP3992421B2 - 基板のめっき方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板のめっき方法に係り、特に半導体基板に形成された微細配線パターン(窪み)に銅(Cu)等の金属を充填する等の用途の基板のめっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体基板上に配線回路を形成するための材料としては、アルミニウムまたはアルミニウム合金が一般に用いられているが、集積度の向上に伴い、より伝導率の高い材料を配線材料に採用することが要求されている。このため、基板にめっき処理を施して、基板に形成された配線パターンに銅またはその合金を充填する方法が提案されている。
【0003】
これは、配線パターンに銅またはその合金を充填する方法としては、CVD(化学的蒸着)やスパッタリング等各種の方法が知られているが、金属層の材質が銅またはその合金である場合、即ち、銅配線を形成する場合には、CVDではコストが高く、またスパッタリングでは高アスペクト(パターンの深さの比が幅に比べて大きい)の場合に埋込みが不可能である等の短所を有しており、めっきによる方法が最も有効だからである。
【0004】
ここで、半導体基板上に銅めっきを施す方法としては、カップ式やディップ式のようにめっき槽に常時めっき液を張ってそこに基板を浸す方法と、めっき槽に基板が供給された時にのみめっき液を張る方法、また、電位差をかけていわゆる電解めっきを行う方法と、電位差をかけない無電解めっきを行う方法など、種々の方法がある。
【0005】
従来、この種の銅めっきを行うめっき装置には、めっき工程を行うユニットの他に、めっきに付帯する前処理工程を行うユニットや、めっき後の洗浄・乾燥工程を行うユニット等の複数のユニットと、これらの各ユニット間で基板の搬送を行う搬送ロボットが水平に配置されて備えられていた。そして、基板は、これらの各ユニット間を搬送されつつ、各ユニットで所定の処理が施され、めっき処理後の次工程に順次送られるようになっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のめっき装置にあっては、めっき処理や前処理といった各工程毎に別々のユニットが備えられ、各ユニットに基板が搬送されて処理されるようになっていたため、装置としてかなり複雑で制御が困難となるばかりでなく、大きな占有面積を占め、しかも製造コストがかなり高価であるといった問題があった。
【0007】
また、電解めっきにあっては、基板(カソード)の被めっき面とアノードとの間に満たされためっき液中に気泡が存在すると、絶縁体である気泡があたかもアノードマスクとして機能して、その部分に対応する位置に形成されるめっきの膜厚が薄くなったり、完全なめっき欠けを生ずることがある。このため、均一で良質なめっき被膜を得るためには、基板の被めっき面とアノードとの間のめっき液に気泡が残らないようにする必要がある。
【0008】
本発明は上記に鑑みて為されたもので、めっき処理及びそれに付帯する処理を単一のユニットで行うことができ、しかも基板の被めっき面とアノードとの間に満たされるめっき液中に気泡が残らないようにした基板のめっき方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項に記載の発明は、カソードと通電させた基板の被めっき面の少なくとも一部にアノードを近接させて配置して、被めっき面とアノードとの間にめっき液を注入するにあたり、前記アノードと基板の一方を水平に、他方を傾斜させて配置し、両者が近接した端部側にめっき液を注入して基板の被めっき面とアノードとの間を架橋するめっき液柱を形成し、該めっき液柱を起点としてめっき液を注入しながら、アノードと基板とを平行にすることを特徴とする基板のめっき方法である。
【0021】
れにより、アノードと基板の傾斜角度が徐々に小さくなるに従って、アノードと基板の被めっき面間のめっき液が一方向に展開するめっき液の流れが生じる。
【0022】
請求項に記載の発明は、前記被めっき面とアノードとの間にめっき液含浸材を配置し、この部材にめっき液を含ませることを特徴とする請求項記載の基板のめっき方法である。
【0023】
請求項に記載の発明は、前記めっき液含浸材は硬質の多孔質体からなり、めっき液含浸材と被めっき面との間に該めっき液含浸材で拡散させためっき液柱を形成することを特徴とする請求項記載の基板のめっき方法である。これにより、めっき液が基板の被めっき面に設けられているシード層に与えるダメージを軽減することができる。
【0024】
請求項に記載の発明は、前記めっき液含浸材と基板の被めっき面との間にめっき液柱を形成した後、めっき液含浸材と基板とを瞬時に近接させることを特徴とする請求項2又は3記載の基板のめっき方法である。これにより、めっき液含浸材と基板とを瞬時に近接させることで、めっき液に外方への急激な流れを生じさせて、このめっき液と共に気泡を外方に追い出し、同時に、めっき液含浸材と基板との間へのめっき液の供給を短時間で行うことができる。
【0025】
請求項5に記載の発明は、上向きにしてカソードと通電させた基板の被めっき面の少なくとも一部にアノードを近接させて配置して、被めっき面とアノードとの間の空間をめっき液で満たすにあたり、基板の被めっき面にめっき液を張り、基板とアノードとを相対的に回転させながら徐々に近づけることを特徴とする基板のめっき方法である。これにより、基板とアノードとの間の気泡を、両者が互いに近接するに従って、徐々に外方に移動させて追い出すことができる。
【0026】
請求項6に記載の発明は、前記アノードの下面には、保水性を有する多孔質体からなるめっき液含浸材が配置され、このめっき液含浸材の下面には、該めっき液含浸材と基板との相対的な回転によって、この間のめっき液を放射状に外方に拡がらせる、外方に向け回転方向に沿って湾曲する複数の螺旋状の突起または溝が備えられているか、またはめっき液含浸材の下面自体を中央が下方に膨出するテーパ面としたことを特徴とする請求項5記載の基板のめっき方法である。これにより、基板とアノードとの間の気泡をほぼ完全に追い出すことができる。
【0027】
請求項7に記載の発明は、めっき処理時に、基板とアノードとの間にめっき液を注入しつつ、この注入しためっき液を基板とアノードとの間から吸引することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の基板のめっき方法である。これにより、基板とアノードとの間に満たされためっき液をめっき処理中に循環させ攪拌させることで、めっき液中の気泡を抜くことができる。
請求項8に記載の発明は、基板を回転させながら、前記アノードと該基板とを平行にすることを特徴とする請求項1記載の基板のめっき方法である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。この実施の形態の基板のめっき方法は、半導体基板の表面に電解銅めっきを施して、銅層からなる配線が形成された半導体装置を得るのに使用される。このめっき工程を図1を参照して説明する。
【0029】
半導体基板Wには、図1(a)に示すように半導体素子が形成された半導体基板1上の導電層1aの上にSiOからなる絶縁膜2が堆積され、リソグラフィ・エッチング技術によりコンタクトホール3と配線用の溝4が形成され、その上にTiN等からなるバリア層5、更にその上に電解めっきの給電層としてスパッタリング等により銅シード層7が形成されている。
【0030】
そして、図1(b)に示すように、前記半導体基板Wの表面に銅めっきを施すことで、半導体基板1のコンタクトホール3及び溝4内に銅を充填させるとともに、絶縁膜2上に銅層6を堆積させる。その後、化学的機械的研磨(CMP)により、絶縁膜2上の銅層6を除去して、コンタクトホール3および配線用の溝4に充填させた銅層6の表面と絶縁膜2の表面とをほぼ同一平面にする。これにより、図1(c)に示すように銅層6からなる配線が形成される。
【0031】
図2は、基板のめっき装置の全体を示す平面図で、図2に示すように、このめっき装置には、同一設備内に位置して、内部に複数の基板Wを収納する2基のロード・アンロード部10と、めっき処理及びその付帯処理を行う2基のめっきユニット12と、ロード・アンロード部10とめっきユニット12との間で基板Wの受渡しを行う搬送ロボット14と、めっき液タンク16を有するめっき液供給設備18が備えられている。
【0032】
前記めっきユニット12には、図3に示すように、めっき処理及びその付帯処理を行う基板処理部20が備えられ、この基板処理部20に隣接して、めっき液を溜めるめっき液トレー22が配置されている。また、回転軸24を中心に揺動する揺動アーム26の先端に保持されて前記基板処理部20とめっき液トレー22との間を揺動する円板状の電極部28を有する電極アーム部30が備えられている。更に、基板処理部20の側方に位置して、プレコート・回収アーム32と、純水やイオン水等の薬液、更には気体等を基板に向けて噴射する固定ノズル34が配置されている。この例にあっては、3個の固定ノズル34が備えられ、その内の1個を純水の供給用に用いている。
【0033】
前記基板処理部20には、図4及び図5に示すように、被めっき面を上向きにして基板Wを保持する基板保持部36と、この基板保持部36の上方に該基板保持部36の周縁部を囲繞するように配置されたカソード部38が備えられている。更に、基板保持部36の周囲を囲繞して処理中に用いる各種薬液の飛散を防止する有底略円筒状のカップ40が、エアシリンダ42を介して上下動自在に配置されている。
【0034】
ここで、前記基板保持部36は、エアシリンダ44によって、下方の基板受渡し位置Aと、上方のめっき位置Bと、これらの中間の前処理・洗浄位置Cとの間を昇降し、回転モータ46及びベルト48を介して、任意の加速度及び回転速度で前記カソード部38と一体に回転するように構成されている。この基板受渡し位置Aに対向して、めっきユニット12のフレーム側面の搬送ロボット14側には、図7に示すように、基板搬出入口50が設けられ、また基板保持部36がめっき位置Bまで上昇した時に、基板保持部36で保持された基板Wの周縁部に下記のカソード部38のシール材90とカソード電極88が当接するようになっている。一方、前記カップ40は、その上端が前記基板搬出入口50の下方に位置し、図5に仮想線で示すように、上昇した時に前記基板搬出入口50を塞いでカソード部38の上方に達するようになっている。
【0035】
前記めっき液トレー22は、めっきを実施していない時に、電極アーム部30の下記のめっき液含浸材110及びアノード98をめっき液で湿潤させるためのもので、図6に示すように、このめっき液含浸材110が収容できる大きさに設定され、図示しないめっき液供給口とめっき液排水口を有している。また、フォトセンサがめっき液トレー22に取り付けられており、めっき液トレー22内のめっき液の満水、即ちオーバーフローと排水の検出が可能になっている。めっき液トレー22の底板は着脱が可能であり、めっき液トレー22の周辺には、図示しない局所排気口が設置されている。
【0036】
前記電極アーム部30は、図8及び図9に示すように、上下動モータ54と図示しないボールねじを介して上下動し、旋回モータ56を介して、前記めっき液トレー22と基板処理部20との間を旋回(揺動)するようになっている。
【0037】
また、プレコート・回収アーム32は、図10に示すように、上下方向に延びる支持軸58の上端に連結されて、ロータリアクチュエータ60を介して旋回(揺動)し、エアシリンダ62(図7参照)を介して上下動するよう構成されている。このプレコート・回収アーム32には、その自由端側にプレコート液吐出用のプレコートノズル64が、基端側にめっき液回収用のめっき液回収ノズル66がそれぞれ保持されている。そして、プレコートノズル64は、例えばエアシリンダによって駆動するシリンジに接続されて、プレコート液がプレコートノズル64から間欠的に吐出され、また、めっき液回収ノズル66は、例えばシリンダポンプまたはアスピレータに接続されて、基板上のめっき液がめっき液回収ノズル66から吸引されるようになっている。
【0038】
前記基板保持部36は、図11乃至図13に示すように、円板状のステージ68を備え、このステージ68の周縁部の円周方向に沿った6カ所に、上面に段差部を有する台座72を備え基板Wを水平に載置して保持する支持腕70が立設されている。この支持腕70の内の一つは、爪を有しておらず、この爪を有さない支持腕70に対向する支持腕70の上端には、基板Wの端面に当接し回動して基板Wを前記爪を有さない支持腕70の台座72の段差部に押付ける押付け片74が回動自在に支承されている。また、他の4個の支持腕70の上端には、回動して基板Wをこの上方から下方に押付けるチャック爪76が回動自在に支承されている。
【0039】
ここで、前記押付け片74及びチャック爪76の下端は、コイルばね78を介して下方に付勢した押圧棒80の上端に連結されて、この押圧棒80の下動に伴って押付け片74及びチャック爪76が内方に回動して閉じるようになっており、ステージ68の下方には前記押圧棒80に下面に当接してこれを上方に押上げる支持板82が配置されている。
【0040】
これにより、基板保持部36が図5に示す基板受渡し位置Aに位置する時、押圧棒80は支持板82に当接し上方に押上げられて、押付け片74及びチャック爪76が外方に回動して開き、ステージ68を上昇させると、押圧棒80がコイルばね78の弾性力で下降して、押付け片74及びチャック爪76が内方に回転して閉じるようになっている。
【0041】
前記カソード部38は、図14及び図15に示すように、前記支持板82(図5及び図13等参照)の周縁部に立設した支柱84の上端に固着した環状の枠体86と、この枠体86の下面に内方に突出させて取付けた、この例では6分割されたカソード電極88と、このカソード電極88の上方を覆うように前記枠体86の上面に取付けた環状のシール材90とを有している。このシール材90は、その内周縁部が内方に向け下方に傾斜し、かつ徐々に薄肉となって、内周端部が下方に垂下するように構成されている。
【0042】
これにより、図5に示すように、基板保持部36がめっき位置Bまで上昇した時に、この基板保持部36で保持した基板Wの周縁部にカソード電極88が押付けられて通電し、同時にシール材90の内周端部が基板Wの周縁部上面に圧接し、ここを水密的にシールして、基板の上面(被めっき面)に供給されためっき液が基板Wの端部から染み出すのを防止するとともに、めっき液がカソード電極88を汚染することを防止するようになっている。
【0043】
なお、この例において、カソード部38は、上下動不能で基板保持部36と一体に回転するようになっているが、上下動自在で、下降した時にシール材90が基板Wの被めっき面に圧接するように構成しても良い。
【0044】
前記電極アーム部30の電極部28は、図16乃至図20に示すように、揺動アーム26の自由端にボールベアリング92を介して連結したハウジング94と、このハウジング94の周囲を囲繞する中空の支持枠96と、前記ハウジング94と支持枠96で周縁部を挟持して固定したアノード98とを有し、このアノード98は、前記ハウジング94の開口部を覆って、ハウジング94の内部に吸引室100が形成されている。この吸引室100の内部には、めっき液供給設備18(図2参照)から延びるめっき液供給管102に接続され直径方向に延びるめっき液導入管104がアノード98の上面に当接して配置され、更に、ハウジング94には、吸引室100に連通するめっき液排出管106が接続されている。
【0045】
前記めっき液導入管104は、マニホールド構造とすると被めっき面に均一なめっき液を供給するのに有効である。即ち、その長手方向に連続して延びるめっき液導入路104aと該導入路104aに沿った所定のピッチで、下方に連通する複数のめっき液導入孔104bが設けられ、また、アノード98の該めっき液導入孔104bに対応する位置に、めっき液注入孔98aが設けられている。更に、アノード98には、その全面に亘って上下に連通する多数の通孔98bが設けられている。これにより、めっき液供給管102からめっき液導入管104に導入されためっき液は、めっき液導入孔104b及びめっき液注入孔98aからアノード98の下方に達し、またアノード98をめっき液中に浸した状態で、めっき液排出管106を吸引することで、アノード98の下方のめっき液は、通孔98bから吸引室100を通過して該めっき液排出管106から排出されるようになっている。
【0046】
ここで、前記アノード98は、スライムの生成を抑制するため、含有量が0.03〜0.05%のリンを含む銅(含リン銅)で構成されている。このように、アノード98に含リン銅を使用すると、めっきの進行に伴ってアノード98の表面にブラックフィルムと呼ばれる黒膜が形成される。このブラックフィルムは、リンやClを含むCu錯体で、CuCl・CuO・CuP等で構成されるものである。このブラックフィルムの形成により銅の不均化反応が抑制されるので、ブラックフィルムをアノード98の表面に安定して形成することは、めっきを安定化させる上で重要であるが、これが乾燥してアノード98から脱落したり、酸化すると、パーティクルの原因となるばかりでなく、めっきの組成が変化してしまう。
【0047】
そこで、この例にあっては、アノード98の下面に該アノード98の全面を覆う保水性材料からなるめっき液含浸材110を取付け、このめっき液含浸材110にめっき液を含ませて、アノード98の表面を湿潤させることで、ブラックフィルムの基板の被めっき面への乾燥による脱落及び酸化を防止し、同時に基板の被めっき面とアノード98との間にめっき液を注入する際に、空気を外部に抜きやすくしている。
【0048】
このめっき液含浸材110は、保水性と透過性を有し、耐薬品性に優れたものである。特に、高濃度の硫酸を含む酸性めっき液に対して耐久性があり、しかも硫酸溶液中での不純物の溶出がめっき性能(成膜速度、比抵抗、パターン埋込み性)に悪影響を及ぼさないよう、例えばポリプロピレン製の繊維からなる織布で構成されている。なお、めっき液含浸材110の材料としては、ポリプロピレンの他にポリエチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、テフロン、ポリビニルアルコール、ポリウレタン及びこれらの誘導体が挙げられ、また織布の代わりに不織布またはスポンジ状の構造体であっても良い。また、アルミナやSiCからなるポーラスセラミックス、焼結ポリプロピレンなども有効である。
【0049】
即ち、下端に頭部を有する多数の固定ピン112を、この頭部をめっき液含浸材110の内部に上方に脱出不能に収納し軸部をアノード98の内部を貫通させて配置し、この固定ピン112をU字状の板ばね114を介して上方に付勢させることで、アノード98の下面にめっき液含浸材110を板ばね114の弾性力を介して密着させて取付けている。このように構成することにより、めっきの進行に伴って、アノード98の肉厚が徐々に薄くなっても、アノード98の下面にめっき液含浸材110を確実に密着させることができる。従って、アノード98の下面とめっき液含浸材110との間に空気が混入してめっき不良の原因となることが防止される。
【0050】
なお、アノードの上面側から、例えば径が2mm程度の円柱状のPVC(塩ビ)またはPET製のピンをアノードを貫通させて配置し、アノード下面に現れた該ピンの先端面に接着剤を付けてめっき液含浸材と接着固定するようにしても良い。含浸材がポーラスセラミックスのように十分な剛性を有する場合は、含浸材を固定するピンなどは必要なく、含浸材上にアノードを載置するのみでも良い。
【0051】
そして、前記電極部28は、基板保持部36がめっき位置B(図5参照)にある時に、基板保持部36で保持された基板Wとめっき液含浸材110との隙間が、例えば0.5〜3mm程度となるまで下降し、この状態で、めっき液供給管102からめっき液を供給して、めっき液含浸材110にめっき液を含ませながら、基板Wの上面(被めっき面)とアノード98との間をめっき液で満たし、これによって、基板Wの被めっき面にめっきが施される。
【0052】
この時、図21に示すように、アノード98のめっき液注入孔98aにおおよそ対応する位置で、めっき液含浸材110の下面からめっき液が基板Wの上面(被めっき面)に達し、これによって、めっき液含浸材110と基板Wの被めっき面を架橋するめっき液柱120が形成される。そして、めっき液の供給を継続することで、このめっき液柱120は徐々に成長したり、互いに繋がった後、図22に示すように、めっき液導入管104と直交する方向に進行して基板Wの被めっき面の全面に拡がるめっき液Qの流れが生じる。
【0053】
これにより、このめっき液Qの流れに乗って気泡Bが外方に押出され、しかもこのめっき液Qの流れの前線Qが略直線状になって、めっき液Qが空気を囲い込むことがない。このため、めっき液含浸材110と基板Wの被めっき面との間に満たされるめっき液中に気泡が残ってしまうことが防止される。
【0054】
なお、図4に示すように、カソード部38を支持する支柱84の外方にストッパ棒116が立設され、このストッパ棒116の上面に支持枠96の周囲に設けた突出部96aを当接させることで、電極部28の下降が規制されるようになっている。
【0055】
次に、前記めっき装置の動作について説明する。
先ず、ロード・アンロード部10からめっき処理前の基板Wを搬送ロボット14で取出し、被めっき面を上向きにした状態で、フレームの側面に設けられた基板搬出入口50から一方のめっきユニット12の内部に搬送する。この時、基板保持部36は、下方の基板受渡し位置Aにあり、搬送ロボット14は、そのハンドがステージ68の真上に到達した後に、ハンドを下降させることで、基板Wを支持腕70上に載置する。そして、搬送ロボット14のハンドを前記基板搬出入口50を通って退去させる。
【0056】
搬送ロボット14のハンドの退去が完了した後、カップ40を上昇させ、同時に基板受渡し位置Aにあった基板保持部36を前処理・洗浄位置Cに上昇させる。この時、この上昇に伴って、支持腕70上に載置された基板は、台座72と押付け片74で位置決めされ、チャック爪76で確実に把持される。
【0057】
一方、電極アーム部30の電極部28は、この時点ではめっき液トレー22上の通常位置にあって、めっき液含浸材110あるいはアノード98がめっき液トレー22内に位置しており、この状態でカップ40の上昇と同時に、めっき液トレー22及び電極部28にめっき液の供給を開始する。そして、基板のめっき工程に移るまで、新しいめっき液を供給し、併せてめっき液排出管106を通じた吸引を行って、めっき液含浸材110に含まれるめっき液の交換と泡抜きを行う。なお、カップ40の上昇が完了すると、フレーム側面の基板搬出入口50はカップ40で塞がれて閉じ、フレーム内外の雰囲気が遮断状態となる。
【0058】
カップ40が上昇するとプレコート処理に移る。即ち、基板Wを受け取った基板保持部36を回転させ、待避位置にあったプレコート・回収アーム32を基板と対峙する位置へ移動させる。そして、基板保持部36の回転速度が設定値に到達したところで、プレコート・回収アーム32の先端に設けられたプレコートノズル64から、例えば界面活性剤からなるプレコート液を基板の被めっき面に吐出する。この時、基板保持部36が回転しているため、プレコート液は基板Wの被めっき面の全面に行き渡る。次に、プレコート・回収アーム32を待避位置へ戻し、基板保持部36の回転速度を増して、遠心力により基板Wの被めっき面のプレコート液を振り切って乾燥させる。
【0059】
プレコート完了後にめっき処理に移る。先ず、基板保持部36を、この回転を停止、若しくは回転速度をめっき時速度まで低下させた状態で、めっきを施すめっき位置Bまで上昇させる。すると、基板Wの周縁部はカソード電極88に接触して通電可能な状態となり、同時に基板Wの周縁部上面にシール材90が圧接して、基板Wの周縁部が水密的にシールされる。
【0060】
一方、搬入された基板Wのプレコート処理が完了したという信号に基づいて、電極アーム部30をめっき液トレー22上方からめっきを施す位置の上方に電極部28が位置するように水平方向に旋回させ、この位置に到達した後に、電極部28をカソード部38に向かって下降させる。この時、めっき液含浸材110を基板Wの被めっき面に接触することなく、0.5mm〜3mm程度に近接した位置とする。電極部28の下降が完了した時点で、めっき電流を投入し、めっき液供給管102からめっき液を電極部28の内部に供給して、アノード98を貫通しためっき液注入孔98aよりめっき液含浸材110にめっき液を供給する。
【0061】
すると、アノード98のめっき液注入孔98aに対応する位置で、めっき液含浸材110と基板Wの被めっき面を架橋するめっき液柱120が形成され、めっき液の供給の継続に伴って、めっき液柱120は徐々に成長し、互いに繋がった後、めっき液導入管104と直交する方向に進行して基板Wの被めっき面の全面に拡がる。これにより、このめっき液の流れに乗って気泡が外方に押出され、しかも、めっき液が空気を囲い込むことがないため、めっき液含浸材110と基板Wの被めっき面との間のめっき液中に気泡が残ってしまうことが防止される。従って、めっき液含浸材110から染み出した銅イオンを含むめっき液が、めっき液含浸材110と基板Wの被めっき面との間の隙間に気泡を残すことなく満たされ、基板の被めっき面に銅めっきが施される。この時、基板保持部36を低速で回転させても良い。
【0062】
なお、このめっき液注入時に、基板Wとアノード98との間に一定電圧を負荷することが好ましい。これにより、めっき液接触部に一定密度の電流を流し、適切な電圧を選択することで、基板Wの銅シード層をエッチングから保護することができる。
【0063】
また、めっき処理時に、めっき液注入孔98aよりめっき液含浸材110にめっき液を供給してめっき液含浸材110と基板Wの被めっき面との間にめっき液を注入し、同時に、めっき液排出管106からめっき液を吸引排出するようにしても良い。これにより、基板Wとアノード98との間に満たされるめっき液をめっき処理中に循環させ攪拌させることで、めっき液中の気泡を抜くことができる。めっき液の注入/吸引はめっき初期のみではなく、めっき時間全般にわたり行ってもよい。
【0064】
めっき処理が完了すると、電極アーム部30を上昇させ旋回させてめっき液トレー22上方へ戻し、通常位置へ下降させる。次に、プレコート・回収アーム32を待避位置から基板Wに対峙する位置へ移動させて下降させ、めっき液回収ノズル66から基板W上のめっきの残液を回収する。このめっき残液の回収が終了した後、プレコート・回収アーム32を待避位置へ戻し、基板の被めっき面のリンスのために、純水用の固定ノズル34から基板Wの中央部に純水を吐出し、同時に基板保持部36をスピードを増して回転させて基板Wの表面のめっき液を純水に置換する。このように、基板Wのリンスを行うことで、基板保持部36をめっき位置Bから下降させる際に、めっき液が跳ねて、カソード部38のカソード電極88が汚染されることが防止される。
【0065】
リンス終了後に水洗工程に入る。即ち、基板保持部36をめっき位置Bから前処理・洗浄位置Cへ下降させ、純水用の固定ノズル34から純水を供給しつつ基板保持部を36及びカソード部38を回転させて水洗を実施する。この時、カソード部38に直接供給した純水、又は基板Wの面から飛散した純水によってシール材90及びカソード電極88も基板と同時に洗浄することができる。
【0066】
水洗完了後にドライ工程に入る。即ち、固定ノズル34からの純水の供給を停止し、更に基板保持部36及びカソード部38の回転スピードを増して、遠心力により基板表面の純水を振り切って乾燥させる。併せて、シール材90及びカソード電極88も乾燥させる。ドライ工程が完了すると基板保持部36及びカソード部38の回転を停止させ、基板保持部36を基板受渡し位置Aまで下降させる。すると、チャック爪76による基板Wの把持が解かれ、基板Wは、支持腕70の上面に載置された状態となる。これと同時に、カップ40も下降させる。
【0067】
以上でめっき処理及びそれに付帯する前処理や洗浄・乾燥工程の全工程を終了し、搬送ロボット14は、そのハンドを基板搬出入口50から基板Wの下方に挿入し、そのまま上昇させることで、基板保持部36から処理後の基板Wを受取る。そして、搬送ロボット14は、この基板保持部36から受取った処理後の基板Wをロード・アンロード部10に戻す。
【0068】
ここで、図23(a)に示すように、めっき液導入管104として、放射状(十字状)に互いに直交する方向に延びる翼部を有し、この各翼部の長さ方向に沿った所定の位置にめっき液導入孔104bを有するものを、アノード(図示せず)として、このめっき液導入孔104bに対応する位置にめっき液注入孔98aを有するものをそれぞれ使用しても良い。この場合、前述と同様に、アノードのめっき液注入孔98aにおおよそ対応する位置で、めっき液含浸材110と基板Wの被めっき面を架橋するめっき液柱が形成され、めっき液の供給の継続に伴って、めっき液柱が徐々に成長した後、めっき液導入管104で区画された各象限内を放射状に拡がるめっき液Qの流れが生じて、めっき液Qが基板Wの被めっき面の全面に拡がる。
【0069】
また、図23(b)に示すように、めっき液導入管104を互いに連通させつつ同心円状に配置し、所定の位置にめっき液導入孔104bを設けた場合も同様のめっき液Qの流れが生じる。めっき液導入管104のめっき液導入孔104bは、等径の孔を等ピッチで設けても良いが、ピッチと孔径を調整してめっき液の吐出をコントロールすることも可能である。
【0070】
また、図24及び図25に示すように、アノード98の端部に1または複数のめっき液注入孔98aを集中して設け、この各めっき液注入孔98aにめっき液を同時に導入するようにしても良い。この場合、前述と同様に、アノード98のめっき液注入孔98aにおおよそ対応する位置で、めっき液含浸材110と基板Wの被めっき面を架橋するめっき液柱120が形成され、めっき液の供給の継続に伴って、めっき液柱が徐々に成長した後、対面側の一方向に向かって流れるめっき液Qの流れが生じて、めっき液Qが基板Wの被めっき面の全面に拡がる。
【0071】
更に、図26及び図27に示すように、基板Wを水平に保持した状態で、アノード98側を基板Wに対して傾斜させて配置し、このアノード98の基板Wに近接した位置にめっき液注入孔98aを設け、このめっき液注入孔98aにめっき液を導入すると同時に、アノード98側を基板Wと水平となるように基板W側に徐々に倒すようにしても良い。この場合、前述と同様に、アノード98のめっき液注入孔98aに対応する位置で、めっき液含浸材110と基板Wの被めっき面を架橋するめっき液柱120が形成され、アノード98と基板Wの傾斜角度が徐々に小さくなるに従って、アノード98と基板Wの被めっき面間のめっき液が一方向に展開するめっき液Qの流れが生じて、めっき液Qが基板Wの被めっき面の全面に拡がる。
【0072】
なお、前記と逆に、アノード側を水平に、基板をアノード側に対して傾斜させて配置しておき、めっき液の注入と同時に基板をアノード側に平行となるように、徐々に倒すようにしても良い。
【0073】
図28及び図29は、更に他のアノード98とめっき液含浸材110を示すものである。即ち、この例において、めっき液含浸材110は、アルミナ,SiC,ムライト,ジルコニア,チタニア,コージライト等の多孔質セラミックスまたはポリプロピレンやポリエチレン等の焼結体等の硬質の多孔質体、あるいはこれらの複合材料で構成されている。例えば、アルミナ系セラミックスにあっては、ポア径30〜200μm、気孔率20〜95%、厚み5〜20mm、好ましくは8〜15mm程度のものが使用される。
【0074】
そして、このめっき液含浸材110は、その上部にフランジ部110aが設けられ、このフランジ部110aをハウジング94と支持枠96(図17及び図18参照)で挟持することで固定されており、このめっき液含浸材110の上面にアノード98が載置保持されている。なお、この例の場合、多孔質体又はメッシュ状等、様々な形状のアノードを載置することが可能である。
【0075】
このように、めっき液含浸材110を多孔質体で構成することで、この内部に複雑に入り込んだめっき液を介してめっき液含浸材110の内部の電気抵抗を増大させて、めっき膜厚の均一化を図るとともに、パーティクルの発生を防止することができる。また、めっき液含浸材110の上にアノード98を載置保持することで、めっきの進行に伴ってアノード98の下面のめっき液含浸材110と接触している側が溶解しても、アノード98を固定するための治具を使用することなく、アノード98自体の自重でアノード98の下面と基板Wとの距離を一定に保ち、かつここに空気が混入して空気溜まりが生じてしまうことを防止することができる。
【0076】
そして、この例では、アノード98の上面に、図22に示すものと同様に直径方向に延びる十字状の形状のめっき液導入管104が設置され、アノード98の該めっき液導入管104に設けられためっき液導入孔104bに対向する位置にめっき液注入孔98aが設けられている。また、アノード98には、多数の通孔98bが設けられている。
【0077】
この例によれば、アノード98のめっき液注入孔98aにおおよそ対応する位置で、めっき液含浸材110の下面からめっき液が基板Wの上面(被めっき面)に達し、めっき液含浸材110と基板Wの被めっき面を架橋するめっき液柱120が形成される。この時、めっき液は、めっき液含浸材110の内部を流れる際に、その流れ方向に沿って僅かに拡散され、これによって、めっき液が基板Wの到達した時のシード層5(図1参照)に与えるダメージ、即ち局所的に噴流を当てることによるシード層の現象を軽減して、後のめっき工程の膜厚均一性に寄与することができる。
【0078】
なお、図29に仮想線で示すように、めっき液含浸材110の下面からめっき液が基板Wの上面(被めっき面)に達するめっき液柱120が形成された後、例えば基板Wを瞬時に上昇させて、めっき液含浸材110と基板Wとを瞬時に近接させるようにしても良い。また、基板のエッジに僅かに圧力をかけて凹状に湾曲させた状態で、同じくめっき液柱120が形成された後、圧力を開放して基板の形状を元に戻させることで、めっき液含浸材110と基板Wとを瞬時に近接させることも可能である。
【0079】
これにより、例えばめっき液含浸材110の厚さが厚い場合や密度が高い(気孔率が低い)場合に、めっき液がめっき液含浸材110の内部を流れる際の抵抗が大きくなり、これによって、所定量のめっき液が出ずにめっき液柱120の結合が乱れ、この時に空気を巻き込んでも、めっき液含浸材110と基板Wとを瞬時に近接させることで、めっき液に外方への急激な流れを生じさせて、このめっき液と共に気泡を外方に追い出し、同時に、めっき液含浸材110と基板Wとの間へのめっき液の供給を短時間で行うことができる。
【0080】
なお、無通電状態でのめっき液とシード層5(図1参照)の接触はシード層5の減少を招き、通電状態でも基板Wの表面にめっき液が短時間で拡がらないと、めっき初期の膜厚にバラツキが生じ、これらはその後のめっき膜厚の均一性を損なう原因となるが、このように、めっき液含浸材110と基板Wとの間へのめっき液の供給を短時間で行うことで、これらの弊害を防止することができる。
【0081】
また、図28に示すように、めっき処理の最中に、めっき液注入孔98aよりめっき液含浸材110にめっき液を供給してめっき液含浸材110と基板Wの被めっき面との間にめっき液を注入し、同時に、通孔98bを経由して、めっき液排出管106からこの注入されためっき液と同量のめっき液を吸引排出することもできる。
このように、めっき処理中にめっき液を攪拌することにより、液張りを行う際に抜くことができなかった気泡や、液張り後のめっき処理中に発生した気泡をも除去することが可能となる。
また、本めっき装置では、基板Wの被めっき面とアノード98との間隔が狭く、使用するめっき液が少量で済む反面、めっき液中の添加剤やイオンが限られた量となるため、短時間で効率的なめっきを行うためには、それらの添加剤等をめっき液中に均一に分布する必要がある。この点、この例によれば、めっき処置中にめっき液が攪拌されるため、添加剤やイオンを均一に分布させた状態でのめっきが可能となる。
なお、図30に示すように、アノード98の上面に、めっき液導入管104とほぼ同様な構成の添加剤導入路105aと添加剤導入口105bとを有する添加剤導入管105を更に設け、またアノード98の該添加剤導入口105bに対向する位置に添加剤注入孔98cを設けて、めっき処理中に添加剤注入孔98cからレベラやキャリア等の添加剤やイオンを含む液(めっき液)を断続または連続的に供給し、これによって、めっきによって消費された添加剤やイオンを補給するようにしても良い。この場合、添加剤は微量であるので、通孔98bからめっき液を排出する必要はない。また、めっき途中で添加剤成分比を変化させることで、ライン・アンド・スペース部(配線部)とフラット部の膜厚段差を小さくし、後工程のCMP特性を向上させることも可能である。
【0082】
図31及び図32は、めっき液含浸材110を硬質の多孔質体で構成した例を示すもので、これは、めっき液含浸材110の下面に、めっき液含浸材110と基板Wの相対的な回転によって、この間のめっき液を放射状に外方に拡がらせる手段を備えたものであり、その他の構成は、図28及び図29に示すと同様である。
【0083】
即ち、図31は、めっき液含浸材110の下面に、外方に向け回転方向に沿って湾曲する複数の螺旋状の突起(羽根)110bを設けたものであり、図32は、めっき液含浸材110の下面自体を、例えば1/100程度のテーパを有する中央が下方に膨出するテーバ面110cとしたものである。
【0084】
これらの例あっては、めっき液含浸材110と基板Wの被めっき面を架橋するめっき液柱120が形成された後、例えば基板Wを回転させて、めっき液含浸材110と基板Wとを相対的に回転させるのであり、これにより、この回転に伴って、めっき液含浸材110と基板Wとの間のめっき液を攪拌しつつ放射状に外方に拡がらせることで、めっき液含浸材110と基板Wとの間に入り込んだ気泡Bをめっき液と共に強制的に外方に追い出し、同時に、めっき液含浸材110と基板Wとの間へのめっき液の供給を短時間で行うことができる。
【0085】
特に、図31に示すように、めっき液含浸材110の下面に、めっき液の拡がりを助長する整流作用と回転に伴う攪拌作用を有する突起110bを設けることで、めっき液中の限られた添加剤やイオンを基板Wの表面に均一に分布させることができる。
なお、図31に示す螺旋状の突起110bの代わりに、外方に放射状に拡がる突起を設けたり、これらの突起の代わりに、窪み(溝)を設けても良く、また図32に示すテーパ面110cの代わりに円弧状のラウンド形状にしても良い。
【0086】
更に、図33に示すように、周縁部をシール材90で水密的にシールした基板Wの被めっき面の上方に予めめっき液を張り、例えば、図32に示す下面をテーパ面110cとしためっき液含浸材110を回転させながら下降させることで、めっき液含浸材110と基板Wとを相対的に回転させながら徐々に近づけて、めっき液含浸材110と基板Wとの間をめっき液で満たすようにしても良い。これにより、めっき液含浸材110と基板Wとの間の気泡Bを、両者が互いに近接するに従って、徐々に外方に移動させて確実に追い出して、めっき液含浸材110と基板Wとの間を気泡のないめっき液で満たすことができる。
なお、前記各実施の形態にあっては、基板を上向きに保持した例を示しているが、基板とアノードとの上下関係はこれに限定されるものではないことは勿論である。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基板保持部で基板を上向きに保持した状態で、めっき処理とめっき処理に付帯した前処理や洗浄・乾燥処理といった他の処理をめっき処理に前後して行うことができる。従って、装置として簡素化を図るとともに、小さな占有面積で済むめっき装置を安価に提供できる。しかも、基板の被めっき面とアノードとの間を気泡を残すことなくめっき液で満たすことができるので、被めっき面に均一で良質なめっき被膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基板めっき方法によってめっきを行う工程の一例を示す断面図である。
【図2】 板めっき装置の全体を示す平面図である。
【図3】めっきユニットを示す平面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】基板保持部及びカソード部の拡大断面図である。
【図6】図3の正面図である。
【図7】図3の右側面図である。
【図8】図3の背面図である。
【図9】図3の左側面図である。
【図10】プレコート・回収アームを示す正面図である。
【図11】基板保持部の平面図である。
【図12】図11のB−B線断面図である。
【図13】図11のC−C線断面図である。
【図14】カソード部の平面図である。
【図15】図14のD−D線断面図である。
【図16】電極アームの平面図である。
【図17】図16の縦断正面図である。
【図18】図16のE−E線断面図である。
【図19】図18の一部を拡大して示す拡大図である。
【図20】電極アームの電極部のハウジングを除いた状態の平面図である。
【図21】基板の被めっき面とアノードとの間にめっき液を注入した初期の段階を模式的に示す断面図である。
【図22】同じく、めっき液が基板の被めっき面の全面に拡がって行く状態を模式的に示す平面図である。
【図23】 めっき液が基板の被めっき面の全面に拡がって行く状態のそれぞれ異なる他の例を模式的に示す平面図である。
【図24】 他の例における基板の被めっき面とアノードとの間にめっき液を注入した初期の段階を模式的に示す断面図である。
【図25】同じく、図22相当図である。
【図26】 本発明の実施の形態における基板の被めっき面とアノードとの間にめっき液を注入した初期の段階を模式的に示す断面図である。
【図27】同じく、図22相当図である。
【図28】 他のめっき装置の要部を示す斜視図である。
【図29】同じく、縦断正面図である。
【図30】 更に他のめっき装置の要部を示す斜視図である。
【図31】 図30に示すめっき装置におけるめっき液含浸材を示す正面図(a)、及び底面図(b)である。
【図32】 更に他のめっき液含浸材を示す正面図(a)、及び底面図(b)である。
【図33】 図32に示すめっき液含浸材の他の使用例を示す正面図である。
【符号の説明】
10 ロード・アンロード部
12 めっきユニット
14 搬送ロボット
20 基板処理部
22 めっき液トレー
26 揺動アーム
28 電極部
30 電極アーム部
32 プレコート・回収アーム
34 固定ノズル
36 基板保持部
38 カソード部
40 カップ
50 基板搬出入口
58 支持軸
64 プレコートノズル
66 めっき液回収ノズル
68 ステージ
70 支持腕
72 位置決め板
74 押付け片
76 チャック爪
78 コイルばね
80 押圧棒
82 支持板
84 支柱
86 枠体
88 カソード電極
90 シール材
92 ボールベアリング
94 ハウジング
98 アノード
98a めっき液注入孔
98b 通孔
100 吸引室
102 めっき液供給管
104 めっき液導入管
104b めっき液導入孔
106 めっき液排出管
110 めっき液含浸材
110a フランジ部
110b 突起
110c テーパ面
112 固定ピン
120 めっき液柱

Claims (8)

  1. カソードと通電させた基板の被めっき面の少なくとも一部にアノードを近接させて配置して、被めっき面とアノードとの間にめっき液を注入するにあたり、
    前記アノードと基板の一方を水平に、他方を傾斜させて配置し、
    両者が近接した端部側にめっき液を注入して基板の被めっき面とアノードとの間を架橋するめっき液柱を形成し、
    該めっき液柱を起点としてめっき液を注入しながら、アノードと基板とを平行にすることを特徴とする基板のめっき方法。
  2. 前記被めっき面とアノードとの間にめっき液含浸材を配置し、この部材にめっき液を含ませることを特徴とする請求項1記載の基板のめっき方法。
  3. 前記めっき液含浸材は硬質の多孔質体からなり、めっき液含浸材と被めっき面との間に該めっき液含浸材で拡散させためっき液柱を形成することを特徴とする請求項2記載の基板のめっき方法。
  4. 前記めっき液含浸材と基板の被めっき面との間にめっき液柱を形成した後、めっき液含浸材と基板とを瞬時に近接させることを特徴とする請求項2又は3記載の基板のめっき方法。
  5. 上向きにしてカソードと通電させた基板の被めっき面の少なくとも一部にアノードを近接させて配置して、被めっき面とアノードとの間の空間をめっき液で満たすにあたり、
    基板の被めっき面にめっき液を張り、
    基板とアノードとを相対的に回転させながら徐々に近づけることを特徴とする基板のめっき方法。
  6. 前記アノードの下面には、保水性を有する多孔質体からなるめっき液含浸材が配置され、このめっき液含浸材の下面には、該めっき液含浸材と基板との相対的な回転によって、この間のめっき液を放射状に外方に拡がらせる、外方に向け回転方向に沿って湾曲する複数の螺旋状の突起または溝が備えられているか、またはめっき液含浸材の下面自体を中央が下方に膨出するテーパ面としたことを特徴とする請求項5記載の基板のめっき方法。
  7. めっき処理時に、基板とアノードとの間にめっき液を注入しつつ、この注入しためっき液を基板とアノードとの間から吸引することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の基板のめっき方法。
  8. 基板を回転させながら、前記アノードと該基板とを平行にすることを特徴とする請求項1記載の基板のめっき方法。
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