JP2005211881A - ヒドロキシケトン製造用触媒およびその触媒を用いたヒドロキシケトンの製造方法 - Google Patents

ヒドロキシケトン製造用触媒およびその触媒を用いたヒドロキシケトンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有用な水素を回収でき、高選択率、高効率でヒドロキシケトンを製造するための新規な触媒およびこの触媒を用いた製造方法を提供することである。
【解決手段】銅を必須成分とし、ジオールを原料とするヒドロキシケトン製造用触媒、例えば、銅およびその他の成分を含んだ触媒、触媒調製においてアルカリ金属およびアルカリ土類金属の化合物を用いない触媒、触媒調製において沈殿剤を用いその沈殿剤がアンモニアである触媒、触媒の全重量に基づいて銅の含有量が30重量%以上である触媒、銅の含有量が90重量%以下である触媒などを使用する。そして、これら触媒を用いてヒドロキシケトンを製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ヒドロキシケトン製造用触媒とヒドロキシケトンの製造法に関する。
1−ヒドロキシ−3−ブタノンに代表されるヒドロキシケトン類は、化成品中間体、医薬品中間体などに用いられ、化学工業上重要な物質である。これらのヒドロキシケトン類は、従来からアルデヒドとケトンのクロスアルドール反応などによって製造されている。しかしながら、アルデヒドとケトンのクロスアルドール反応によるヒドロキシケトン製造法は、クロス反応であるために複数の生成物が存在する。これら複数の生成物のうち目的化合物の選択率を向上させようとすると、原料モル比を極端に大きくする必要があった。このことは、原料の一方の転化率が低くなることになり、工業的には非常に効率悪い反応であった。
一方、ジオールを原料として製造する方法もある。まず、2位のアルコールを試薬量の酸化剤で酸化させるものである(例えば、特許文献1〜3参照)。しかし、この方法は、試薬量の酸化剤が必要で工業的でなかった。また、分子状酸素を酸化剤とする反応も存在する(例えば、特許文献4参照)。しかし、この方法では、過酸化物ができ危険であった。さらに、これらの製造方法は共に、工業上有益な水素を利用することができなかった。
特開2002−173457公報 特開平08−193043号公報 特開平08−176055号公報 特開2000−212116公報
本発明の目的は、上記の技術課題を解決することであり、有用な水素を回収でき、高選択率、高効率でヒドロキシケトンを製造するための新規な触媒およびこの触媒を用いた製造方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、アルカリ金属およびアルカリ土類金属を好ましくは含有しない銅含有触媒を用いることにより、ジオールから脱水素反応にてヒドロキシケトンを製造する方法を見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明のヒドロキシケトン製造用触媒は、つぎの(1)〜(9)項などに分けることができる。
(1) 銅を必須成分とし、ジオールを原料とするヒドロキシケトン製造用触媒。
(2) 銅およびその他の成分を含んだ、項1記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
(3) 触媒調製において、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の化合物を用いない項1または2に記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
(4) 触媒調製において沈殿剤を用い、その沈殿剤がアンモニアである項1から3のいずれか1項に記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
(5) 触媒の全重量に基づいて、銅の含有量が30重量%以上である項1から4記載のいずれか1項記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
(6) 触媒の全重量に基づいて、銅の含有量が90重量%以下である項1から4記載のいずれか1項記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
(7) 触媒の全重量に基づいて、銅の含有量が40〜70重量%である項1から4記載のいずれか1項記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
(8) その他の成分が酸化亜鉛、酸化クロムまたは酸化アルミニウムである項2から7記載のいずれか1項記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
(9) その他の成分が酸化亜鉛である項2から7のいずれか1項記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
また、本発明の製造方法としては、つぎの(10)〜(19)項などに分けることができる。
(10) 原料ジオールが、化学式(1)で表される化合物である項1から9のいずれか1項に記載のヒドロキシケトン製造用触媒を用いたヒドロキシケトンの製造方法。
−CHOH−(CHR)n−CHROH (1)
、RおよびRは独立して、水素またはアルキルであり、nは0、1または2である。
(11) 式(1)で表される化合物を原料とし、製造されるヒドロキシケトンが式(2)で表される化合物である項10記載のヒドロキシケトンの製造方法。
−CO−(CHR)n−CHROH (2)
、RおよびRは独立して、水素またはアルキルであり、nは0、1または2である。
(12) 式(1)および(2)のRがメチルまたはエチルであり、RおよびRが独立して、アルキルである項10または11に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
(13) 式(1)および(2)のRがメチルまたはエチルであり、RおよびRが水素である項10または11に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
(14) 原料ジオールが、1,3−ブタンジオールである項10に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
(15) 製造されるヒドロキシケトンが、1−ヒドロキシ−3−ブタノンである項10または14に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
(16) 原料ジオールが、1,2−ブタンジオールである項10に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
(17) 製造されるヒドロキシケトンが、1−ヒドロキシ−2−ブタノンである項10または16に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
(18) 原料ジオールが、1,2−プロパンジオールである項10に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
(19) 製造されるヒドロキシケトンが、1−ヒドロキシ−2−プロパノンである請求項10または18に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
本発明のヒドロキシケトン製造方法は、ジオールからヒドロキシケトンを高収率、高選択率で製造することができ、副生する水素も回収できた。特に、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオールなどの製造に適し、工業上意義のあるものである。
本発明のヒドロキシケトン製造用触媒は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属を好ましくは含有しない銅含有化合物である。
本発明のヒドロキシケトンの製造方法は、上述の銅含有化合物を触媒とし、ジオールを脱水素してヒドロキシケトンを製造することが特徴である。
本発明の触媒である銅含有化合物は、銅化合物とその他の成分の化合物から調製したもの、および市販されている触媒のどちらでも好適に用いることができる。
本発明の触媒である銅含有化合物の前駆体は、銅およびその他の成分の炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩などを溶解させた水溶液にアンモニア水などの沈殿剤を加え、水酸化物を沈殿させその沈殿を乾燥、焼成した酸化物である。この酸化物を水素などの還元性ガスで還元して触媒を調製する。
本発明の触媒である銅含有化合物は、ラネー銅に代表される銅とその他の金属の合金から、銅以外の成分を展開などの手法により除去して活性化することによっても調製できる。
本発明の触媒における銅の含有量は、触媒の全重量に基づいて90重量%以下が好ましく、70重量%以下がより好ましい。また、触媒の全重量に基づいて30重量%以上が好ましく、40重量%以上がより好ましい。銅のみでも触媒となるが、触媒活性を向上させ、ヒドロキシケトン選択率を高めるためには、その他成分を含むことが好ましい。
用いる触媒のその他の成分は、反応に関与しなく表面積が大きな化合物が好ましい。例えば、アルカリ金属およびアルカリ土類金属を除く金属酸化物が好ましく、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化アルミニウムなどがより好ましく、酸化亜鉛がさらに好ましい。一般に酸化物は表面積が大きく、その他の成分に酸化物を用い、その大きな表面上に、触媒活性を有する銅を吸着させることで、触媒活性を向上させ、ヒドロキシケトン選択率を高めることができる。
その他の成分として、ナトリウムに代表されるアルカリ金属、およびカルシウムに代表されるアルカリ土類金属の含有量の和は、触媒の全重量に基づいて、1重量%以下が好ましく、より好ましくは0.1重量%以下であり、最も好ましいのは含有しないことである。触媒中のアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の含有量が少ないほど、目的とするヒドロキシケトンの選択性を向上させることができる。このアルカリ金属およびアルカリ土類金属の含有量の和とは、金属元素だけでなく、酸化物、水酸化物などのアルカリ金属およびアルカリ土類金属を含む全ての化合物を含めた量を示す。
本発明の触媒は、好ましくは沈殿剤によって調製する。用いる沈殿剤は、アンモニア水、ガス状アンモニア、有機塩基化合物などが好ましく、アンモニア水がより好ましく用いられる。有機塩基化合物としては、トリエチルアミンなどを用いることができる。この沈殿剤は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の化合物でないことが好ましい。アルカリ金属およびアルカリ土類金属の化合物を用いる場合には、調製後の触媒を、洗浄して表面や細孔にアルカリ金属およびアルカリ土類金属を残さないようにすることが好ましい。
本発明における触媒を調製する際に加えられるアンモニア水の量は、用いる銅およびその他の化合物のモル数に対して0.5当量から1.5当量の範囲が好ましく、0.8当量から1.2当量の範囲がより好ましい。沈殿させる温度は、好ましくは0℃から70℃であり、より好ましくは10℃から50℃である。室温で好適に行うことができる。沈殿の生成を十分に行うためには、アンモニア水の添加量を0.5当量よりも多くし、温度を高めにする。また、生成した沈殿を溶解させないためには、1.5当量よりも低くし、温度は低めにする。
本発明の触媒である銅含有化合物の調製において、還元する温度は、100℃から400℃が好ましく、150℃から300℃がより好ましい。その他の成分として酸化物を用いた場合に、その他の成分の酸化物が還元されることを防ぐためには、温度は低い方が好ましい。銅への還元を完全に行うためには、温度は高い方が好ましい。
本発明のヒドロキシケトンの製造方法における反応温度は100℃から400℃の範囲が好適に用いられる。原料の違いにより好適な温度範囲は異なり、1,3位のジオールの場合は100℃から300℃、好ましくは150℃から250℃、より好ましくは180℃から230℃の範囲である。1,2位のジオールの場合は150℃から400℃、好ましくは180℃から350℃、より好ましくは200℃から300℃の範囲である。ジオールの転化率を高めるためには、反応温度を100℃以上とする。また、ヒドロキシケトンの選択率を高めるためには、反応温度を400℃以下とする。
原料ジオールの好ましい流量は、設定した触媒重量1gに対して10ml/hから50ml/hの範囲であり、より好ましい流量は20ml/hから40ml/hの範囲である。
ヒドロキシケトン製造におけるキャリアガスの好ましい流量は、触媒重量1gに対し10ml/minから200ml/minの範囲であり、より好ましい流量は20ml/minから150ml/minの範囲である。生成物の選択性を向上させるためには、キャリアガス流量を増すことが好ましい。
本発明のヒドロキシケトンの製造で使用される触媒の調製方法とヒドロキシケトンの製造に供する方法は特に限定されないが、銅およびその他の化合物を熱分解した、または水酸化物として沈殿させた触媒前駆体の段階で、ヒドロキシケトン製造に使用する反応装置に所定量採り入れ、触媒前駆体を焼成、還元活性化して触媒とし、この触媒に原料ジオールを供給するのが適当な方法である。
ラネー銅を触媒として用いる場合は、展開などの操作で活性化した銅含有化合物をヒドロキシケトン製造に使用する反応装置に所定量採り入れ、これ触媒とし、この触媒に原料ジオールを供給するのが適当な方法である。
触媒を還元活性化する方法は特に限定しないが、不活性ガスと水素の混合ガスを好適に使用できる。たとえば、気相流通反応装置に所定量の触媒前駆体を入れ、窒素と水素の混合ガスを還元ガスとして流通させることにより、活性な触媒層を気相流通装置内に形成させることができる。
本発明のヒドロキシケトン製造方法は、本発明のヒドロキシケトン製造用触媒とジオールを気相で接触させ、脱水素反応によりヒドロキシケトンを生成する。
原料ジオールである化学式(1)で表される化合物のR、RおよびRは独立して、水素またはアルキルである。好ましいアルキルは、炭素数1〜6のアルキルであり、より好ましいアルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなどであり、さらに好ましいアルキルは、メチルまたはエチルである。nは0、1または2であり、好ましいnは0または1である。nが2の場合において、2つのRは独立である。
−CHOH−(CHR)n−CHROH (1)
原料となるジオールは1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,3−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールなどが好ましく、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオールなどがより好ましい。
本発明の製造法は、式(2)で表される化合物に用いることができる。式(2)で表される化合物のR、RおよびRは独立して、水素またはアルキルである。好ましいアルキルは、炭素数1〜6のアルキルであり、より好ましいアルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなどであり、さらに好ましいアルキルは、メチルまたはエチルである。nは0、1または2であり、好ましいnは0または1である。nが2の場合において、2つのRは独立である。
−CO−(CHR)n−CHROH (2)
本発明の製造法で製造されるヒドロキシケトンとしては、1−ヒドロキシアセトン、1−ヒドロキシ−3−ブタノン、1−ヒドロキシ−3−ペンタノン、2−メチル−1−ヒドロキシ−3−ペンタノン、2−エチル−1−ヒドロキシ−3−ヘキサノンなどが好ましく、より好ましくは1−ヒドロキシアセトン、1−ヒドロキシ−3−ブタノンなどである。
本発明のヒドロキシケトン製造法は、1,2−プロパンジオールから1−ヒドロキシアセトンへ、および1,3−ブタンジオールから1−ヒドロキシ−3−ブタノンへの製造に特に好ましく用いることができる。
原料ジオールは、0〜90重量%の水分を含んでもよく、反応に関与しない溶媒などが存在してもよい。
以下、実施例および比較例により本発明の効果を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例、比較例に用いた固定床常圧気相流通反応装置は、内径18mm、全長300mmの反応器を中心に構成される。反応器の上端にキャリアガス導入口と原料流入口があり、下端にガス抜け口を有する冷却をした反応粗液捕集容器を有する。予め原料を加熱して気化させるために、反応器中には、原料流入口と反応層の間に気化層がある。捕集容器に捕集された反応粗液は、ガスクロマトグラフィー(島津製作所製GC−14A、G−100キャピーラリーカラム)にて測定し、検量線補正後、目的物の収量、原料の残量を決定し、この値から転化率(%;モル基準)、選択率(%;モル基準)を求めた。転化率は(原料の量−原料の残量)/原料の量であり、選択率は目的物の収量/(原料の量−原料の残量)である。
(実施例1)
(触媒の製造)
硝酸銅3水和物(和光純薬製)15.0gと硝酸亜鉛(和光純薬製)18.5gを水300mlに溶解し、29%アンモニア水(和光純薬製)17.5gを添加し、銅−亜鉛水酸化物を沈殿させた。その沈殿を乾燥、焼成し、銅:酸化亜鉛=1:1(モル比)の触媒前駆体した。
(ヒドロキシケトンの製造)
1,3−ブタンジオールを原料として反応を行った。上述の触媒前駆体0.1gを固定床気層流通反応装置に充填し、水素とヘリウムの混合気体により還元し、活性な触媒層を反応器中に形成させた後に、反応に供した。銅含有化合物の触媒層がある固定床常圧気相流通反応装置の上部からキャリアガスとした窒素ガスを流した。この窒素ガスと共に1,3−ブタンジオール(和光純薬製)、1.8ml/hを供給し、気化層で1,3−ブタンジオールを気化して触媒層へ供給し反応を行った。ガス抜け口から、キャリアガスのヘリウムと共に、副生する水素ガスが回収できた。触媒中の銅含有量の相違による1,3−ブタンジオールの転化率、1−ヒドロキシ−3−ブタノンの選択率を表1に示す。
Figure 2005211881
(実施例2)
1,2−プロパンジオール(和光純薬製)を原料として、触媒にラネー銅(Aldrich製 50%スラリー展開済)0.3gを用いた以外は実施例1に準じた方法で反応を行った。キャリアガスとした窒素ガスの流量は、30ml/hとした。反応温度の相違による1,2−プロパンジオールの転化率、1−ヒドロキシアセトンの選択率を表2に示す。
Figure 2005211881
(実施例3)
触媒にラネー銅(Aldrich製 50%スラリー展開済)0.1gを用い、1,3−ブタンジオールを原料として、反応温度200℃で実施例1に準じた反応を行った。キャリアガスとした窒素ガスの流量は、30ml/hとした。原料流量を変化させた場合の1、3−プロパンジオールの転化率、1−ヒドロキシ−3−ブタノンの選択率を表3に示す。
Figure 2005211881
(比較例1)
硝酸銅3水和物(和光純薬製)15.0gと硝酸亜鉛(和光純薬製)18.5gを水300mlに溶解し、水酸化ナトリウム(和光純薬製)10.9gを溶解した水溶液50mlを添加し、銅−亜鉛水酸化物を沈殿させた。その沈殿を乾燥、焼成し、銅:酸化亜鉛=1:1(モル比)の触媒前駆体した。この触媒前駆体からの銅−酸化亜鉛を用い、反応温度200℃で、実施例1に準じた反応を行った。キャリアガスとした窒素ガスの流量は、30ml/hとした。銅含有量の相違による1,3−ブタンジオールの転化率、1−ヒドロキシ−3−ブタノン選択率を表4に示す。
Figure 2005211881

Claims (19)

  1. 銅を必須成分とし、ジオールを原料とするヒドロキシケトン製造用触媒。
  2. 銅およびその他の成分を含んだ、請求項1記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
  3. 触媒調製において、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の化合物を用いない請求項1または2に記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
  4. 触媒調製において沈殿剤を用い、その沈殿剤がアンモニアである請求項1から3のいずれか1項に記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
  5. 触媒の全重量に基づいて、銅の含有量が30重量%以上である請求項1から4記載のいずれか1項記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
  6. 触媒の全重量に基づいて、銅の含有量が90重量%以下である請求項1から4記載のいずれか1項記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
  7. 触媒の全重量に基づいて、銅の含有量が40〜70重量%である請求項1から4記載のいずれか1項記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
  8. その他の成分が酸化亜鉛、酸化クロムまたは酸化アルミニウムである請求項2から7記載のいずれか1項記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
  9. その他の成分が酸化亜鉛である請求項2から7のいずれか1項記載のヒドロキシケトン製造用触媒。
  10. 原料ジオールが、化学式(1)で表される化合物である請求項1から9のいずれか1項に記載のヒドロキシケトン製造用触媒を用いたヒドロキシケトンの製造方法。
    −CHOH−(CHR)n−CHROH (1)
    、RおよびRは独立して、水素またはアルキルであり、nは0、1または2である。
  11. 式(1)で表される化合物を原料とし、製造されるヒドロキシケトンが式(2)で表される化合物である請求項10記載のヒドロキシケトンの製造方法。
    −CO−(CHR)n−CHROH (2)
    、RおよびRは独立して、水素またはアルキルであり、nは0、1または2である。
  12. 式(1)および(2)のRがメチルまたはエチルであり、RおよびRが独立して、アルキルである請求項10または11に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
  13. 式(1)および(2)のRがメチルまたはエチルであり、RおよびRが水素である請求項10または11に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
  14. 原料ジオールが、1,3−ブタンジオールである請求項10に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
  15. 製造されるヒドロキシケトンが、1−ヒドロキシ−3−ブタノンである請求項10または14に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
  16. 原料ジオールが、1,2−ブタンジオールである請求項10に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
  17. 製造されるヒドロキシケトンが、1−ヒドロキシ−2−ブタノンである請求項10または16に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
  18. 原料ジオールが、1,2−プロパンジオールである請求項10に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
  19. 製造されるヒドロキシケトンが、1−ヒドロキシ−2−プロパノンである請求項10または18に記載のヒドロキシケトンの製造方法。
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