JP2005211832A - 廃水からのアンモニア性窒素の除去方法 - Google Patents

廃水からのアンモニア性窒素の除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 アンモニア性窒素を高濃度に含む廃水から窒素を効率的に安定して除去する。
【解決手段】 脱窒槽と好気槽からなる生物学的脱窒素プロセスで、アンモニアを含有する廃水から窒素を除去する方法であって、好気槽において、硫黄化合物を用いてアンモニア酸化細菌によって該廃水中のアンモニア性窒素を酸化して亜硝酸性窒素を生成させる。さらに、脱窒槽において、脱窒細菌を用いて、該廃水中の亜硝酸性窒素を窒素ガスに還元して除去することを特徴とする廃水からのアンモニア性窒素の除去方法である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、廃水中に含まれるアンモニア性窒素を安定的かつ効率的に除去する方法に関する。
高濃度のアンモニア性窒素を含有する廃水は、製鉄所等のコークス工場、屎尿処理場、下水処理場余剰汚泥処理工程、肥料工場、半導体工場、皮革工場、下水処理場余剰汚泥処理工程などから発生する。このような廃水中のアンモニアを除去する方法として、アンモニアストリッピング法と生物学的硝化−脱窒素法が広く用いられている(非特許文献1参照)。
まず、アンモニアストリッピング法について説明する。
廃水中のアンモニアは、加熱操作(加熱空気や蒸気利用)により、空中にアンモニアガスとして放散が容易に行えるかどうかによって、下記の2種類に分類され、以下のように呼称されている。
(1)遊離アンモニア:NH3
(2)固定アンモニア:NH4Cl、(NH 4 2SO4など
この固定という表現は、アンモニアが、アンモニアイオン(NH4 +)の形で水中に安定的に存在しているため、アンモニアガスとして容易に放散できないという理由により、呼称されているものである。いわゆるアンモニアイオンを遊離アンモニアとするためには、下記の反応式(1)のように、廃水のpHや水温を上昇させればよい。
NH4 + + OH- → NH3 + H2O (1)
廃水のpHや水温の上昇により(1)式の反応が右側に進行し、遊離のアンモニア(NH3)の存在比率が増大するとアンモニアガスとして容易に除去できる。例えば、水温20℃、pH8の廃水では、遊離のアンモニア(NH3)の存在比率は、わずか5質量%程度である。ここで、廃水のpHを9に高めれば、約30質量%が遊離のアンモニアとして、またpHを10に高めれば約80質量%が遊離のアンモニアとして、水中に存在することになる。さらに、pHが9の条件でも水温が80℃になると、約90質量%が遊離アンモニアとなる。したがって、遊離アンモニアの存在割合は、廃水のpH及び水温によって大幅に変わってくる。
アンモニアストリッピング法とは、基本的には前記(1)式のような反応を利用したものであり、製鉄所コ−クス工場を中心に広く実用化されている。その方法の詳細は以下の通りである。
まず、消石灰や水酸化ナトリウムを用いて廃水のpHを上昇させるとともに、必要に応じて水温を調節する。工場に加熱源があり、pHがある程度高い場合には、pHを調整せずに水温のみを上昇させる場合もある。廃水中の遊離アンモニアの割合を増大させた後、廃水を各種の充填材を充填したストリッピング塔の上部から散布するとともに、下部から大量の空気を吹き込むことにより、廃水の遊離アンモニアを空気中に放散する。処理する廃水量と吹き込む空気量との体積の比(以下、気液比と記す)も、アンモニアの除去率に影響を及ぼす重要な要素であり、通常、気液比は数千倍の値がとられている。
このようなアンモニアストリッピング法は、窒素の除去能力が安定しているため、広く用いられているが、ランニングコストが高いという問題がある。上述したように、アンモニアの除去率をあげるためには、水温およびpHをかなり上昇させる必要があるからである。そうしなければ、遊離アンモニアの一部しか除去できない。例えば、鉄鋼業コ−クス炉工場ガス廃水(以下、安水と記す)を対象とした報告(非特許文献2参照)によると、安水中のアンモニア濃度は3,000〜5,000mg/Lもあり、このうち、遊離アンモニアの割合は65〜80質量%である。この安水をpH10、気液比3,000、水温80℃の条件でアンモニアストリッピング法による処理を行うと、安水中の5,000mg/Lのアンモニアを100mg/L(除去率:98質量%)まで削減可能であったことが記載されている。これらの結果から、アンモニアストリッピング法単独で廃水中の窒素を削減するためには、膨大なランニングコストが必要となることが容易に推定される。例えば、安水処理の報告によると、水温80℃の条件でpHを8.5から10に上昇させるためには、安水1m3当たり約6.4Lの水酸化ナトリウム溶液(50質量%)が必要であったことが記載されている。この値に基づき、安水発生量を1,400m3/日と仮定すると、pH調整に必要な水酸化ナトリウム溶液量は、約9t/日、すなわち、年間約3,300tにもなり、年間数億円オーダーのランニングコストとなる。更に、水温上昇のための費用やブロワー等の電力費も加わる。
さらに、アンモニアストリッピング法においては、放散するアンモニアガスの処理が必要であるという問題もある。この処理方法としては、アンモニア水として回収、硫安として回収、燃焼、触媒燃焼の4つの方法がある(非特許文献3参照)。しかしながら、いずれの方法も設備費やランニングコストの更なる上昇を招いてしまう。
従って、アンモニアストリッピング法単独で高濃度のアンモニアを含む廃水中の窒素を除去するのは得策ではないと思われる。
次に、微生物を用いる生物学的硝化−脱窒素法について説明する。
微生物を用いる生物学的硝化−脱窒素法は、好気性独立栄養細菌(ニトロゾモナス、ニトロバクター等の硝化細菌)による生物学的酸化と通性嫌気性従属栄養細菌(シュードモナス等)による生物学的還元の組み合わせから成っている。この原理は以下の通りである。
まず、硝化工程は以下の(2)、(3)式で示される2段の反応から成っており、関与する硝化細菌の種類は異なっている。
2NH4 + + 3O2 → 2NO2 - + 2H2O + 4H+ (2)
2NO2 - + O2 → 2NO3 - (3)
2NH4 + + 4O2 → 2NO3 - + 2H2O + 4H+ (4)
上記(2)式に示す反応は、ニトロゾモナスを代表種とする亜硝酸菌(以下、アンモニア酸化細菌ともいう)によってもたらされ、上記(3)式に示す反応は、ニトロバクターを代表種とする硝酸菌(以下、亜硝酸酸化細菌ともいう)によってもたらされる。これらの硝化反応は、好気槽と呼ぶ反応槽内で実施される。
都市下水のようにアンモニア性窒素濃度が10〜50mg/L程度(固定アンモニア)の場合には、上記(3)式の反応速度が上記(2)式の反応速度よりも大きいため、亜硝酸性窒素が蓄積することは通常ほとんど見られない。結果的には上記(4)式のような反応となる。
上記反応によって生成した亜硝酸性窒素と硝酸性窒素は、一般的に通性嫌気性従属栄養細菌を用い、無酸素の条件下で、以下の式(5)と式(6)に示す反応式に従って還元されて、酸化窒素ガス(N2O)あるいは窒素ガス(N2)となり大気中に放散される。
2NO2 - + 6(H) → N2 + 2H2O + 2OH- (5)
2NO3 - + 10(H)→ N2 + 4H2O + 2OH- (6)
このような脱窒反応には、水素供与体(電子供与体)が必要であり、有機物が通常利用されている。都市下水などでは、下水中の有機物(BOD:生化学的酸素要求量やCOD:化学的酸素要求量として表示される)がそのまま用いられ、有機物を含まない廃水ではメタノールなどが外部から添加されることが多い。これらの脱窒反応は、脱窒槽と呼ぶ反応槽内で実施される。
このように生物学的硝化−脱窒素法は、上記式(2)と式(3)の硝化反応と上記式(5)と式(6)の脱窒反応を組み合わせたプロセスであり、都市下水処理を代表として広く用いられている。
しかしながら、生物学的硝化−脱窒素法を一般の工場廃水などに適用しようとすると、以下の課題がある。
1)廃水中に含まれる各種の物質の硝化細菌への阻害作用:
硝化細菌は、独立栄養細菌(空気中の炭酸ガスを固定化して増殖)であり、阻害を極めて受けやすく、硝化反応を抑制する物質は比較的広く調査されている(例えば、非特許文献4、特許文献1参照)。
これによると、例えば、コークス工場から発生する安水に多量に含まれているフェノールは、わずか5.6mg/L存在するだけで、単位微生物あたりの硝化速度が75%減少することが報告されている。したがって、このような廃水を対象として、硝化反応を促進するためには、反応を阻害する物質を事前に極力除去しておく必要がある。
2)廃水中に含まれる遊離のアンモニアの硝化細菌への阻害作用:
遊離のアンモニア性窒素濃度が100mg/Lを超えると、好気槽の硝化工程において、亜硝酸酸化細菌が阻害を受けやすく、この結果、処理水中に亜硝酸性窒素が蓄積しやすく、またこのように大量に蓄積した亜硝酸は、脱窒細菌などの従属栄養細菌に阻害作用を有しているとされている。特に、pHが高くなると(1)式にしたがい遊離のアンモニア濃度が高くなるので、この傾向が強くなるとされている(例えば、非特許文献5参照)。
3)経済性:
廃水のアンモニア性窒素濃度が高い場合、アンモニアを硝酸イオンまで酸化させようとすると、好気槽における酸素消費量が大きくなり、ランニングコストが増大する。また、大量の硝酸イオンを脱窒反応で除去しようとすると、必要な水素供与体(有機物)量も、大量に必要となり、このコストも増大してしまう。このような理由から、アンモニア性窒素濃度が100mg/Lを超えるような廃水の場合、生物学的硝化−脱窒素法にはコスト上の課題も有している。
水処理管理便覧、丸善、平成10年9月30日、p412〜416 造水技術、造水促進センタ−、昭和58年5月10日、p313〜320 廃水からの固定及び遊離アンモニアの除去、用水と廃水、Vol.37、No.9、p56〜60、1995 生物学的脱窒素法の歴史的考察、用水と廃水、Vol.13、No.11、p1362〜1374、1974 生物学的脱窒素法に関する研究(II)、下水道協会誌、Vol.7、No.5、p18〜28、1970 特開平8−141552 特開2001−212592 特開2003−53383
このような従来法の課題を解決するため、本発明者らは、高濃度のアンモニア性窒素を含有する廃水を安定的かつ効率的に処理する方法を継続して検討してきた(特許文献2、特許文献3、特願2003−24457(出願時未公開)参照)。
特許文献2の方法は、高濃度のCOD成分とアンモニア性窒素を含有する廃水から、まず、アンモニアストリッピング法により、アンモニア性窒素や阻害物質をある程度削減し、その後、生物学的硝化−脱窒素法を実施するものである。生物学的硝化−脱窒素法の好気槽および脱窒槽のpHを6.0〜7.5とし、遊離のアンモニア濃度を低下させ、硝化細菌への阻害を防いでいる点にも特徴がある。
特許文献3の方法は、特許文献1の改良法であり、アンモニアストリッピング法において、廃水中のCOD濃度と窒素濃度との比(COD/N比)を意識してアンモニアを削減することに留意したものである。すなわち、COD/N比が2.0〜3.5程度であれば、後段の生物学的脱窒素プロセスにおいて、廃水に残存しているCOD成分を利用して脱窒(ここでは、硝酸脱窒)が可能となるのである。
これらの方法は、アンモニアストリッピング操作を行っているため、硝化細菌への阻害成分が除去されており、生物学的硝化−脱窒素プロセスにおいて、硝化反応が生じやすく、また廃水中のCOD成分だけで脱窒が可能という利点がある。しかしながら、これらの方法は、硝化反応を亜硝酸性窒素で停止させる制御は、行っていない。このため、完全硝化に必要な空気量や硝化槽容量が増大してしまう課題がある。
特願2003−24457の方法は、高濃度のアンモニア性窒素を含有する廃水をより安価に処理するために、亜硝酸イオンで硝化反応を停止させ、この亜硝酸イオンを、COD成分を用いて脱窒する制御方法に関するものである(ここでは亜硝酸脱窒と呼ぶ。)。この方法は、特許文献2や特許文献3の方法と異なり、好気槽と脱窒槽を異なるpHに制御している。すなわち、好気槽においては、アンモニア酸化細菌が亜硝酸酸化細菌よりも、遊離のアンモニアに対する耐性が強いことを利用し、好気槽のpHを特許文献2よりもやや高めに、かつ、厳密に(pH=7.0〜7.5)制御して、亜硝酸窒素生成型硝化反応を優先的に行おうとするものである。また、脱窒素反応は、亜硝酸蓄積による阻害は無く、かつ、pHは、従来の知見と異なり、pH=8.0〜9.0がより望ましいとした点に特徴がある。しかしながら、この特願2003−24457の方法によってのみでは、好気槽での亜硝酸性窒素生成の長期間にわたる完全な制御は困難であり、安定性に課題が残されている。
本発明は、このような問題を解決して、アンモニア性窒素を高濃度に含有する廃水から、安価でより安定した窒素の除去方法(亜硝酸硝化-脱窒素法)を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、アンモニア性窒素を高濃度に含有する廃水から安価に安定して窒素を除去する方法について検討した。すなわち、脱窒槽と好気槽からなる生物学的脱窒素プロセスにおいて、好気槽における亜硝酸生成の制御についてさらに検討を行った結果、後述のように、好気槽において、硫黄化合物を利用することにより、亜硝酸イオン生成の完全な制御が可能であることを新たに発見した。また、硫黄化合物添加に加えて、海水添加や好気槽の高pH制御(8.0以上9.5未満)により、本制御をより効率的に進めることが可能であることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは以下の通りである。
(1)廃水を脱窒槽に投入した後、好気槽に搬送し、好気槽の処理水の一部を脱窒槽に循環し、残りの処理水を排水する廃水中のアンモニア性窒素の生物学的脱窒素方法であって、上記好気槽において、硫黄化合物を添加するかまたは上記脱窒槽からの搬送水中に存在する硫黄化合物を利用して、上記好気槽中のアンモニア酸化細菌を亜硝酸酸化細菌より優先して増殖させることにより、上記脱窒槽からの搬送水中に存在するアンモニア性窒素の酸化を亜硝酸性窒素までで停止させ、そして上記脱窒槽において、有機物、硫黄化合物及びアンモニアの内1種または2種以上を添加するかまたは上記廃水および上記好気槽からの循環水中に存在する有機物、硫黄化合物及びアンモニアの内1種または2種以上を利用して、上記好気槽からの循環水中に存在する亜硝酸性窒素を脱窒菌により窒素ガスまで還元して窒素を除去する、ことを特徴とする前記方法。
(2)前記硫黄化合物が、チオ硫酸、亜硫酸、チオシアン、及び元素硫黄の内1種または2種以上であることを特徴とする、(1)に記載の方法。
(3)前記好気槽の酸化還元電位(ORP)を測定し、ORP値が+150mV(Ag/AgCl基準)以上に維持されるように酸素供給量を制御することを特徴とする、(1)または(2)に記載の方法。
(4)前記好気槽および/または前記脱窒槽内のpHを8.0〜9.5に制御することを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5)廃水に対して、海水を50V/V%以上300V/V%未満の範囲となるように添加することを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(6)前記有機物がフェノールであることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
(7)前記好気槽からの排水を、沈殿池にて活性汚泥と処理水に分離し、当該活性汚泥を前記脱窒槽に返送することを特徴とする、(1)〜(6)のいずれかに記載の方法。
(8)前記沈殿池にて分離した処理水と、有機物および/または硫黄化合物とを、後段の新たな脱窒槽に投入し、当該分離した処理水中に残留している亜硝酸性窒素を脱窒菌により窒素ガスまで還元して脱窒することを特徴とする、(7)に記載の方法。
(9)前記新たな脱窒槽の処理水を、更に後段の新たな好気槽に投入して、当該脱窒槽の処理水に残留する有機物および/または硫黄化合物を分解することを特徴とする、(8)に記載の方法。
(10)前記脱窒槽と前記好気槽の一方または双方において、微生物固定化担体を投入するか、膜分離により当該脱窒槽および/または当該好気槽の処理水をろ過するかまたはその両者を行うことを特徴とする、(1)〜(9)のいずれかに記載の方法。
(11)前記廃水中のアンモニア性窒素の濃度が100mg/L以上であることを特徴とする、(1)〜(10)のいずれかに記載の方法。
(12)前記廃水がコークス工場から発生する安水であることを特徴とする、(1)〜(11)のいずれかに記載の方法。
本発明により、アンモニア性窒素を含有する廃水から、従来、困難であった亜硝酸酸化反応制御が容易となる。この結果、安価に安定した窒素除去が可能となる。
本発明の実施の形態について、以下に詳細に説明する。なお、文中の酸化還元電位(ORPともいう)は、銀/塩化銀複合電極基準の値である。
本発明に係る処理フローの一例を図1に示す。この処理フローは、有機物とアンモニア性窒素を含有する廃水から、窒素を安定的かつ効率的に除去するためのものであり、有機物とアンモニア性窒素化合物を含有する廃水として、コークス工場から発生する廃水(以下、安水と記す)に適用した事例である。
廃水、または、廃水と海水の混合水は、脱窒槽(2)に流入させる。廃水、または、廃水と海水の混合水中の有機物は、好気槽(3)から循環してくる循環水中の亜硝酸性窒素(5)と反応し、亜硝酸性窒素を窒素ガスまで還元する。脱窒槽(2)の処理水は、仕切板上部からオーバーフローにより好気槽(3)に搬送される。好気槽(3)ではアンモニア性窒素が亜硝酸性窒素まで酸化される。硫黄化合物(16)は、通常、好気槽(3)に添加し、亜硝酸性窒素の生成を制御する。
廃水、または、廃水と海水の混合水中の有機物濃度が窒素濃度と比べて低く、有機物のみでは脱窒素が困難な場合、硫黄化合物(16)は、廃水、または、廃水と海水の混合水(1)や脱窒槽(2)に添加してもかまわない。硫黄化合物を脱窒素源としても用いることができる。好気槽(3)の処理水(脱窒槽への循環水を除く)は、後段の沈澱池(4)で活性汚泥と処理水に分離される。分離した活性汚泥は、返送汚泥(6)として、脱窒槽(2)に返送され、系内の活性汚泥濃度が維持される。
本発明に係る生物学的処理の運転方法について、以下詳細に説明する。
まず、好気槽(3)での反応について説明する。
通常、好気槽(3)では、上述の反応式(2)のように、ニトロゾモナスを代表種とするアンモニア酸化細菌により亜硝酸性窒素を生成させる。しかしながら、上述の反応式(3)のように、ニトロバクターを代表種とする亜硝酸酸化細菌により硝酸性窒素を生成させることはない。すなわち、(2)式で硝化反応を完了させるような制御を行う点に特徴がある。亜硝酸性窒素までの硝化で反応を完了とすることにより、必要酸素量を25%削減できるので、好気槽(3)の曝気に必要なエネルギーコストを削減できる。また、後述するように脱窒反応に必要なCOD成分(有機物など)が少量で済む等の利点もある。
本発明者らによる、アンモニア酸化細菌を亜硝酸酸化細菌より優先させて増殖させ、亜硝酸性窒素までの硝化で反応を完了とする具体的な方策は、以下の1)〜3)にある。本方法により、亜硝酸酸化細菌の増殖は抑制するが、アンモニア酸化細菌の増殖は最大に保つという極めて困難な課題を解決できたのである。
1)硫黄化合物の好気槽への添加
前述したように、硫黄化合物は、廃水中に含まれるものを用いても、あるいは、外部から好気槽(3)へ添加しても、いずれの方法を用いてもかまわない。
好気槽(3)において、硫黄化合物が存在すると、硫黄酸化細菌が酸素を用いて硫黄化合物を酸化し増殖する。硫黄酸化細菌としては,チオバチラスチオパルス(Thiobacillus thioparus)、チオバチラスノベラス(Thiobacillus novellas)、チオバチラスデニトリフィカンス(Thiobacillus denitrificans)などが主体となる。
硫黄化合物は、好気槽(3)内において硫黄酸化細菌により硫酸イオンまで酸化される。利用する硫黄化合物としては、チオ硫酸、亜硫酸、チオシアン、元素硫黄の1種または2種以上を用いるとよい。以下に、反応式を示す。
2S+3O2+ 2H2O → 2SO4 2-+4H+ (7)
4S2O3 2- +8O2 + 4H2O → 8SO4 2-+8H+ (8)
2SO3 2-+O2 → 2SO4 2- (9)
2SCN- +4O2+ 4H2O → 2SO4 2-+2CO2 + 2NH4 + (10)
このような、硫黄酸化細菌による硫黄酸化反応は、アンモニア酸化細菌によるアンモニアの酸化反応よりも先行して生じる。すなわち、廃水中に硫黄化合物とアンモニアが十分にあり、かつ、好気槽内に硫黄酸化細菌およびアンモニア酸化細菌が共存している場合、酸素を供給すれば、硫黄酸化→アンモニア酸化の順に酸化反応が生ずる。後述するが、好気槽(3)の酸化還元電位(ORP)を測定すると、ORP値が0mV以上(Ag/AgCl電極基準)で硫黄酸化反応が、+150mV以上(Ag/AgCl電極基準)でアンモニア酸化反応が生じていると判断される。
また、硫黄による酸素消費量は、硫黄化合物の質量と上記反応式(7)〜(10)、また、アンモニアによる酸素消費量は、上記反応式(2)〜(4)から容易に推定できる。
このような硫黄化合物添加により、好気槽(3)内では亜硝酸酸化細菌が時間とともに次第に減少し、アンモニア酸化細菌が優先種として存在し、処理水中に亜硝酸が蓄積することが明らかになった(以下の実施例1参照)。すなわち、硫黄化合物添加により、アンモニア酸化細菌はほとんど影響を受けず、アンモニア酸化反応は容易に生じたが、好気槽(3)のSRT(Sludge Retention Time:汚泥滞留時間)を50日と極めて長期間としても、亜硝酸酸化反応は生じなかった。このことは、硫黄化合物の添加により、亜硝酸酸化細菌の増殖速度が低下し、SRT(汚泥滞留時間)を50日としても、好気槽(3)内に亜硝酸酸化細菌を維持できなかったことを意味している。通常、SRT=10日程度で両細菌とも増殖可能とされているので、硫黄化合物は、亜硝酸酸化細菌の増殖速度をアンモニア酸化細菌よりも、相対的により大きく減少させたものと推定される。
さらに、硫黄化合物の好気槽(3)への添加を停止すると、SRT=50日の条件下で、好気槽(3)内では亜硝酸酸化細菌がゆっくりと増加し、アンモニア酸化細菌とともに存在するようになり、処理水中に硝酸が容易に蓄積するようになった。このことは亜硝酸酸化細菌の増殖速度が回復したことを意味している。
これらの理由から、硫黄化合物添加により、好気槽(3)において、硫黄酸化細菌およびアンモニア酸化細菌の共存的な増殖は可能であるが、亜硝酸酸化細菌の増殖は大きく抑制されることが明らかになった。SRTは、増殖速度の逆数として定義されるため、硫黄化合物添加の基でもSRTを50日以上とさらに長くとれば、亜硝酸酸化細菌が増殖でき、硝酸酸化が生ずる可能性は残されている。しかしながら、実際にはSRTをさらに長くとることは、反応槽の巨大化を招くことになり非現実的である。
したがって、通常のSRTの範囲では、すなわち、発明者らの実験結果に基づくSRT=50日以下の条件では、硫黄化合物の添加により、好気槽(3)において、亜硝酸酸化反応を優先的に生じさせることができる。
一方で、これらの硫黄化合物は、アンモニア酸化細菌および/または亜硝酸酸化細菌を完全に死滅させるものではないことも明らかになった(以下の実施例2参照)。硫黄化合物は、アンモニア酸化細菌よりも亜硝酸酸化細菌の増殖速度に対する影響がより相対的に大きいだけであり、また、硫黄化合物添加を停止すると亜硝酸酸化細菌は可逆的に再生できるのである。
さらに、好気槽(3)において、好気槽(3)の酸化還元電位(ORP)を測定することにより、亜硝酸性窒素の生成状態をリアルタイムで推定することができた。アンモニアの酸化反応が進行することにより、亜硝酸や硝酸が生成すればORPが上昇するためである。このORPの遷移域は+100mVから+150mV(Ag/AgCl電極基準)程度にある。アンモニア酸化細菌が増殖し、亜硝酸性窒素が蓄積すれば、ORPは上昇する。すなわち、ORPが+150mV以上(Ag/AgCl基準電極)になるように、酸素供給量を制御すれば良い。すなわち、ブロアーの風量を制御して散気管からの空気量を制御してやればよい。ORPが上昇しない場合は、アンモニア酸化細菌がまだ十分に好気槽内で増殖していないことが推定される。ORPの上限は特に規定しないが、+200mV(Ag/AgCl電極基準)未満であることが経済性の観点から望ましい。
なお、本法においては、従来の生物学的脱窒素方法において重要視されていたところの好気槽(3)の溶存酸素(DO)の管理はあまり重要ではないことも明らかになった。本法の場合、好気槽(3)のDOが3mg/L以上あっても、亜硝酸で反応は停止する。硫黄化合物添加の基では、いかなるDO域(0.1-8mg/L程度)でも、アンモニア酸化細菌の増殖速度は、亜硝酸酸化細菌の増殖速度よりも十分に大きいからである。したがって、亜硝酸生成促進を意図して、好気槽(3)をあえて低いDOの条件で運転する必要は全く無い。本方法の場合は、むしろ、酸素律速による硝化反応速度の低下防止のため、好気槽(3)のDOは3mg/L以上と高DOに維持されていることが望ましい。
2)海水添加
アンモニア酸化細菌は、海水などの添加によるイオン強度の増加にも、亜硝酸酸化細菌よりも耐性があると予想し、硫黄化合物の好気槽(3)へ添加とともに、海水を廃水とともに好気槽に混入させた。この結果、硫黄化合物に加え、海水の添加により、アンモニア酸化細菌を、硫黄化合物の単独添加時よりも、より安定して増殖させることができた。
この原因として、硫黄化合物と海水の同時添加は、亜硝酸酸化細菌の増殖速度の大幅抑制に相乗的に効果があったためと考えられる。一方で、海水の添加のみでは、亜硝酸酸化細菌の増殖速度を長期間にわたって抑制することはできないことも明らかになった。亜硝酸酸化細菌も海水に馴養してくるため、海水単独での増殖速度抑制は持続しないと考えられる。
さらに、海水の添加量が多すぎると、アンモニア酸化細菌の増殖速度も著しく低下してしまい、アンモニアの酸化効率が低下する。言いかえれば、好気槽(3)での必要な酸素供給量が増大してしまう。したがって、廃水に対して海水を50V/V%以上300V/V%未満の範囲で添加することが望ましい。海水添加率が50V/V%未満では、亜硝酸酸化細菌の増殖速度抑制効果は小さく、300V/V%以上ではアンモニアの酸化効率が低下してしまう。
3)高pH調整
アンモニア酸化細菌は、pHを上昇させても、言いかえれば、pH上昇による遊離アンモニアの増大(上記反応式(1)参照)に対しても亜硝酸酸化細菌よりも耐性があるのではと予想し、硫黄化合物を好気槽へ添加とともに、好気槽(3)のpHを8.0以上9.5未満とした。
この結果、硫黄化合物添加と高pHの制御により、アンモニア酸化細菌を、硫黄化合物の単独添加時よりも安定して増殖させることができた。pHが、pH=8.0以上9.5未満で、亜硝酸型硝化反応は十分に進行し、高pH域でアンモニア酸化細菌を亜硝酸酸化細菌よりも優先して増殖させることができ、アンモニア酸化細菌の環境適応の広さが確認できた。一方で、高pHのみでは、亜硝酸酸化細菌の増殖速度を長期間にわたって抑制することはできないことも明らかになった。亜硝酸酸化細菌も高pH(遊離アンモニア)に馴養してくるため、高pH単独での増殖速度抑制は持続しないと考えられる。
いずれにせよ、上記1)の硫黄化合物添加は必須の条件であり、上記2)の海水添加、および上記3)の高pHは、上記1)の硫黄化合物添加の効果を助長させるものである。上記1)の硫黄化合物添加と、上記2)の海水添加と上記3)の高pHを併用することは特に望ましい。
次に、脱窒槽(2)での反応について説明する。
好気槽(3)で生成した亜硝酸性窒素を含む液は、循環ポンプ(10)で脱窒槽(2)に送られ、ここで脱窒細菌を用いて窒素ガスまで還元する。一般的には、硝酸を脱窒素するが、本発明では、亜硝酸を対象とする点に特徴がある(上記反応式(5)と(6)参照)。
脱窒反応を進めるためには、水素供与体として機能する有機物や硫黄化合物が必要であり、通常、有機物やチオ硫酸などの硫黄化合物が用いられ、これらはCOD(化学的酸素要求量)として測定される。廃水中の全成分は、分析によって特定が困難であるため、COD値によってこれらの有機物や硫黄化合物の総量を推定する方が現実的である。
例えば、水素供与体として機能する有機物がフェノールの場合、フェノール分解菌による脱窒反応は以下の反応式(11)と(12)で表される。
硝酸脱窒
5C65OH+28NO3 -→14N2+30CO2+H2O+28OH- (11)
亜硝酸脱窒
3C65OH+28NO2 -+5H+→14N2+18CO2+23OH- (12)
硝酸脱窒反応の場合、窒素1gに対して必要なフェノールは、1.2gとなる。さらにフェノール1gは、CODとして1.8〜2.4g−CODとして測定される。したがって、必要なCODとアンモニア性窒素の比(COD/N比)は、2.2〜2.9程度となる。一方、亜硝酸脱窒反応の場合、窒素1gに対して必要なフェノールは、0.72gとなる。上述のようにフェノール1gは、CODとして1.8〜2.4g−CODとして測定される。したがって、必要なCOD/N比は、1.3〜1.7程度となる。このように亜硝酸脱窒の場合、脱窒に必要なフェノールは、硝酸脱窒の場合と比較して、60質量%程度で済むことになり、亜硝酸脱窒の方がより効率的であるといえる。
脱窒源が硫黄化合物であっても同様である。
例えば、硫黄源がチオ硫酸の場合、硫黄酸化細菌による脱窒素反応は以下の反応式(13)と(14)で表される。
硝酸脱窒
5S2O3 2-+8NO3 - +H2O → 4N2 +10SO4 2- +2H+ (13)
亜硝酸脱窒
3S2O3 2-+8NO2 - +2H+ → 4N2 +6SO4 2- +H2O (14)
硝酸脱窒の場合、窒素1gに対して必要なチオ硫酸は、5.0gとなる。チオ硫酸1gは、CODとして0.4から0.5g−CODとして測定されるので、必要なCOD/N比は、2.0−2.5程度となる。一方、亜硝酸脱窒の場合、窒素1gに対して必要なチオ硫酸は、3.0gであるから、COD/N比は、1.2−1.5程度となる。このように亜硝酸脱窒の場合、脱窒に必要な硫黄は、硝酸脱窒の場合と比較して、60質量%程度で済むことになる。
脱窒素反応としては、有機物や硫黄化合物以外にアンモニア自身を水素供与体(電子供与体)として用いる特殊な微生物反応もある。この反応式は(15)で表され、広く知られているが、微生物の馴養が難しい課題がある。
亜硝酸-アンモニア脱窒
0.43NH4 + + 0.57NO2 -+ 0.028HCO3 -+0.06H+
→0.44N2+0.11NO3 -+0.028CH20.50.15+0.87H2O (15)
上記反応(15)によるアンモニア脱窒の場合は、アンモニアの残留が必要となる。すなわち、50%程度の亜硝酸酸化で反応を停止させ、その後、脱窒槽(2)において反応を促進させることとなる。
脱窒槽(2)において亜硝酸脱窒を行う脱窒細菌は、高濃度の亜硝酸があっても阻害を受けず、脱窒素は十分に可能であり、また、以下の表1に示すように、pH域も、アンモニア酸化細菌とほぼ同じでかまわない。
Figure 2005211832
表1からわかるように、亜硝酸の脱窒速度はpH8.0〜9.5が適当であり、亜硝酸脱窒を行う脱窒槽(2)のpHも、8.0以上〜9.5未満に維持されることが望ましい。なお、表1はあくまで亜硝酸性窒素の減少速度を記載したもので、アンモニア性窒素の増減は含まれていない。亜硝酸性窒素はpHを上昇させても、ストリッピング効果は生じない。
本法では、脱窒槽(2)と好気槽(3)の一方または双方に、微生物固定化担体(プラスチックス、セラミックス、スラグ、ゲル等)を投入し、各槽の微生物を担体に保持して高濃度化することにより、一層の高効率処理が可能となる。自己造粒作用を有する硫黄酸化細菌または凝集剤を併用して造粒させた硫黄酸化細菌を脱窒槽に添加してもかまわない。
さらに、膜分離装置等を用いて、脱窒槽(2)と好気槽(3)の一方または双方にて膜分離により脱窒槽および/または好気槽の処理水をろ過して、処理水のみを通過させ、各槽の微生物の反応槽からの流出を阻止することによって、微生物の高濃度化を図ってもかまわない。これにより、一層の高効率処理が可能となる。また、膜分離装置を設置した場合には沈澱池(4)、返送汚泥ポンプ(11)は不用となる。
さらに、単段の脱窒槽−好気槽循環プロセスでは、好気槽(3)で生成した亜硝酸性窒素の一部は処理水(7)中に残ってしまう。処理水(7)中の亜硝酸性窒素の残留率は、循環水量(5)や返送汚泥量(6)で決定され、循環水量(5)や返送汚泥量(6)を増やせば低下する。例えば、循環水量(7)が廃水量の2倍(200%)、返送汚泥量(6)が廃水量の1倍(100%)である場合、残留率は25%となる。処理水(7)に亜硝酸性窒素が残留すると、亜硝酸性窒素起因のCODとして測定されてしまう課題がある。
そこで、処理水(7)の窒素除去率やCOD除去率を向上するために、脱窒槽(2)と好気槽(3)の処理の後に、更に、新たに脱窒槽(18)、または、脱窒槽(18)および好気槽(19)による処理を行うことにより対応することも可能である。すなわち、脱窒槽−好気槽循環プロセスの後段にさらに脱窒槽(18)単独か、脱窒槽(18)と好気槽(19)の両者を設ければよい(以下の図2参照)。後段の脱窒槽(18)に流入する亜硝酸性窒素濃度を測定し、これを除去できるだけのCOD成分(有機物や硫黄化合物)を後段の新たな脱窒槽(18)に添加すればよい。すなわち、多段の反応槽となる。後段の新たな脱窒槽(18)に添加する有機物源としては、フェノールに限らず、広く用いられているメタノールや酢酸を用いてかまわない。硫黄化合物としては、チオシアン、チオ硫酸、元素硫黄、亜硫酸の1種または2種以上を用いればよい。これにより、処理水(7)に残留している亜硝酸性窒素を脱窒菌により窒素ガスまで還元して脱窒することができる。また、添加したCOD成分は、後段の新たな好気槽(19)で完全に分解されるので問題がなくなる。⇒分解される理由を記載願います。なお、窒素を完全に0にする必要がない場合は、外部から後段の新たな脱窒槽(18)に添加する有機物あるいは硫黄化合物を少なめに添加すればよいので、後段の新たな好気槽(19)を設置しなくてもよい。
また、脱窒槽(2)と好気槽(3)からなる生物学的脱窒素プロセスの前段に、アンモニアストリッピング装置を設けてもかまわない。ここで、亜硝酸硝化と亜硝酸脱窒の場合には、アンモニアストリッピング装置でのCODとアンモニア性窒素の比(COD/N比)が1以上2以下となるように、窒素を除去しておいてもよい。こうすることにより、外部からCOD源を添加せずにすむ利点がある。
アンモニアストリッピング装置を用いた脱窒素方法については、従来技術を用いればよい。上記いずれの方法を用いるかは、規制値、敷地面積、経済性等の観点から選択すればよい。
廃水がコークス工場から発生する安水の場合には、COD成分の主体はフェノールであり、フェノール起因のCODが、全COD量の30質量%以上を占めている。したがって、本発明法をコークス工場から発生する安水に適用することは極めて望ましいことである。また、上述のように、廃水中のアンモニア性窒素の濃度が100mg/L以上である廃水の場合に、本発明法は経済的メリットが大きくなるために特に適している。もちろん、下水のように廃水中のアンモニア性窒素の濃度が100mg/L以下の場合に用いても何ら問題は生じない。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例1
硫黄化合物による亜硝酸生成の制御
製鐵所では、コークス工場で発生する安水をアンモニアストリッピングでアンモニアをある程度除去した廃水を活性汚泥処理装置で処理している。すなわち、活性汚泥処理装置では、空気吹き込みの基、活性汚泥を用いて、安水中のフェノールを主体とするCOD成分の好気的酸化分解を行っているのが通常である。しかしながら、このような活性汚泥処理の運転条件では、アンモニア性窒素はほとんど除去できない。そこで、今般、既設の活性汚泥処理装置を改造して、アンモニア性窒素を除去することを試みた。以下はその検討事例である。
まず、活性汚泥処理に供する廃水の組成を模擬するため、淡水と海水を体積比で1:1.5の割合で混合した水に試薬を添加して、以下の表2に示す組成の人工廃水(1)を作成した。アンモニア態窒素は塩化アンモニウム、チオシアンはチオシアン酸ナトリウム、チオ硫酸はチオ硫酸ナトリウムをそれぞれ試薬として用いた。また、微量栄養源として、リン酸水素2ナトリウムを添加した。上記組成の廃水のpHは8.3であった。
まず、以下の表2に示す人工廃水(1)を用いて硝化・脱窒処理による窒素除去を試みた(RUN1)。処理フローを図1に、運転条件を以下の表3に示す。その後、人工廃水の組成を以下の表4に示すように変化させ、硫黄化合物による亜硝酸性窒素の生成を制御する検討をおこなった(RUN2-RUN6)。
図1に示す好気槽(3)でアンモニア性窒素から硝酸性窒素および/または亜硝酸窒素が形成され、脱窒槽(2)に循環ポンプ(10)により送水される。脱窒槽(2)では硝酸性窒素および/または亜硝酸性窒素は、人工廃水(1)中のフェノールおよび/又はチオ硫酸および/又はチオシアンと反応し、窒素ガスまで還元され除去される。
処理水(7)中の亜硝酸性窒素濃度および硝酸性窒素濃度の測定結果を図3および廃水(1)と処理水(7)の全窒素濃度およびアンモニア性窒素濃度を図4に示す。
Figure 2005211832
Figure 2005211832
Figure 2005211832
これらの結果から以下のことが明らかになった(図3、図4、表4参照)。
1)人工廃水(1)中のフェノールの有無に関わらず、硫黄化合物が廃水(1)中に存在すれば、脱窒槽(2)で完全に分解されず、好気槽(3)に硫黄化合物が流入し、亜硝酸性態素が蓄積した。この場合、硝酸性窒素は極めて低濃度にしか検出されなかった。このことは、本条件下では好気槽(3)中にアンモニア酸化細菌のみが優先して存在していることを示していると考えられる(RUN2,RUN3)。
2)しかしながら、人工廃水(1)中の硫黄化合物が消失すると、一ヶ月間程度の時間をおいて、アンモニア性窒素は硝酸性窒素まで硝化反応が進んだ(RUN4)。これは、好気槽(3)には硫黄化合物が流入しなかったためと考えられる。
3)さらに、硫黄化合物の中で、特に、チオ硫酸の添加の有無だけでも、処理水(7)中の窒素の形態は大きな影響を受けた。すなわち、人工廃水(1)にチオ硫酸300mg/Lを添加すると、処理水(7)中の窒素は亜硝酸性窒素の状態にとどまった。一方、チオ硫酸を廃水(1)から除くと、一ヶ月間程度の時間をおいて、処理水(7)中の窒素は硝酸性窒素にまで硝化反応が進んだ(RUN5、RUN6)。この結果から、1種類の硫黄化合物を単独で添加、あるいは、複数の硫黄化合物を加えて添加しても、好気槽(3)での亜硝酸酸化細菌の増殖を抑制でき、再現性よく処理水(7)中の窒素を亜硝酸性窒素で停止させる制御ができることが明らかになった。
4)また、硫黄添加に加えて、海水添加150V/V%、pH=8.3の条件で、亜硝酸硝化反応は十分に進行した。しかし、硫黄の添加を止め、海水添加150V/V%、pH=8.3の条件のみでは硝酸性窒素まで反応は進むことも認められた。
5)図4から、好気槽(3)で形成され、脱窒槽(2)に循環された亜硝酸性窒素および/または硝酸性窒素は、フェノール、チオ硫酸、チオシアンの1種もしくは2種以上を基質として、脱窒槽(2)において脱窒反応が起こり、窒素除去が可能であることも判明した。
以上のように、硫黄化合物の添加により、好気槽(3)において硝化反応を亜硝酸態窒素で停止させる制御が可能となり、より安価に窒素を除去できることが明らかになった。
実施例2
高pH、海水添加及び硫黄化合物添加での硝化反応阻害の検討
実施例1でアンモニア酸化細菌および亜硝酸酸化細菌が十分に馴養され存在している好気槽(RUN6)から汚泥を採取し、高pH、海水添加の条件下での硫黄化合物の硝化反応への阻害の検討の有無をバッチ実験により実施した。実験条件は以下の通りである。
(1)人工廃水の作成
蒸留水に海水を容量比で1.5倍添加したものを1L作成した(150V/V%添加)。これに、NH4-Nが100mg/Lとなるよう硫酸アンモニウムを添加した。さらに、NaHCO3を2g/Lとなるように添加し、pH=9とした。PO4-Pが5mg/Lとなるように、燐酸を添加した。
(2)バッチ実験
上記の方法で作成した人工廃水を300mlの培養びんに採水し、以下の表5の条件で汚泥、SCN-を添加し、20℃の条件下で攪拌培養し、酸素消費量を測定した。
アンモニア酸化細菌に消費される酸素量は、以下の式から求められる。
2NH4 + + 3O2 → 2NO2 - + 2H2O + 4H+ (16)
この式から1モルのアンモニア性窒素を亜硝酸性窒素まで酸化するためには、3/2モルの酸素が必要である。即ち、重量換算では、約3.4倍の量の酸素が必要となる。本実験では100mg/L×3.4=340mg/L程度の酸素消費が進行していれば、アンモニア酸化細菌のみによる酸素消費であることがわかる。
アンモニア酸化細菌および亜硝酸酸化細菌に消費される酸素量は、以下の式から求められる。
2NH4 + + 4O2 → 2NO3 - + 2H2O + 4H+ (17)
この式から1モルのアンモニア性窒素を硝酸性窒素まで酸化するためには、2モルの酸素が必要である。即ち、重量換算では、約4.6倍の量の酸素が必要となる。本実験で100mg/l×4.6=460mg/L程度の酸素消費が進行していれば、アンモニア酸化細菌および亜硝酸酸化細菌による酸素消費であることがわかる。
Figure 2005211832
Figure 2005211832
図5と図6に硫黄化合物の種類および添加濃度を代えた場合の酸素消費量の経時変化を示す。この結果から、pH9、海水添加の条件下でSCN-を最大200mg/LまたはS2O3 2-を最大300mg/Lまで添加しても、48時間後のアンモニア酸化細菌および亜硝酸酸化細菌への酸素消費への影響は全く認められなかった。計算値よりも酸素消費量がやや増加するのは、汚泥中にわずかに存在していた硫黄酸化細菌によりチオ硫酸やチオシアンの酸化が生じ初めているからである。48時間後の処理水中には、アンモニア性窒素は存在せず、すべて、硝酸性窒素となっていた。
このことから、硫黄化合物は、アンモニア酸化細菌および亜硝酸酸化細菌に対して、急激な阻害性は無いことがわかった。高pH、海水添加も影響が無い。このことは図3において、時間をかけ、ゆっくりと、菌相が変化していったこととも対応している。
硫黄化合物は、アンモニア酸化細菌よりも亜硝酸酸化細菌の増殖速度を相対的に低下させる効果があり、この結果、亜硝酸酸化細菌がゆっくりと好気槽内で減少したと思われる。
本発明に係る硝化細菌(アンモニア酸化細菌)および脱窒細菌を用いる脱窒素処理プロセスのフロー図である。 図1の処理水中に残留した窒素をさらに後段で脱窒素処理するプロセスのフロー図である。 処理水中の亜硝酸性窒素および硝酸性窒素濃度の経日変化を示す図である。 廃水および処理水中の全窒素、アンモニア性窒素の経日変化を示す図である。 硝化反応における酸素消費を示す図である。 硝化反応における酸素消費を示す図である。
符号の説明
1…廃水、または、廃水および海水
2…脱窒槽
3…好気槽
4…沈澱池
5…循環水
6…汚泥返送
7…処理水
8…pH調整タンク
9…pH調整液
10…循環ポンプ
11…返送汚泥ポンプ
12…ブロアー
13…散気管
14…pH計
15…ORP計
16…硫黄化合物タンク
17…硫黄化合物ポンプ
18…後段の新たな脱窒槽
19…後段の新たな好気槽
20…ブロアー
21…処理水
22…硫黄化合物添加

Claims (12)

  1. 廃水を脱窒槽に投入した後、好気槽に搬送し、好気槽の処理水の一部を脱窒槽に循環し、残りの処理水を排水する廃水中のアンモニア性窒素の生物学的脱窒素方法であって、上記好気槽において、硫黄化合物を添加するかまたは上記脱窒槽からの搬送水中に存在する硫黄化合物を利用して、上記好気槽中のアンモニア酸化細菌を亜硝酸酸化細菌より優先して増殖させることにより、上記脱窒槽からの搬送水中に存在するアンモニア性窒素の酸化を亜硝酸性窒素までで停止させ、そして上記脱窒槽において、有機物、硫黄化合物及びアンモニアの内1種または2種以上を添加するかまたは上記廃水および上記好気槽からの循環水中に存在する有機物、硫黄化合物及びアンモニアの内1種または2種以上を利用して、上記好気槽からの循環水中に存在する亜硝酸性窒素を脱窒菌により窒素ガスまで還元して窒素を除去する、ことを特徴とする廃水からのアンモニア性窒素の除去方法。
  2. 前記硫黄化合物が、チオ硫酸、亜硫酸、チオシアン、及び元素硫黄の内1種または2種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記好気槽の酸化還元電位(ORP)を測定し、ORP値が+150mV(Ag/AgCl基準)以上に維持されるように酸素供給量を制御することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記好気槽および/または前記脱窒槽内のpHを8.0〜9.5に制御することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 廃水に対して、海水を50V/V%以上300V/V%未満の範囲となるように添加することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記有機物がフェノールであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記好気槽からの排水を、沈殿池にて活性汚泥と処理水に分離し、当該活性汚泥を前記脱窒槽に返送することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記沈殿池にて分離した処理水と、有機物および/または硫黄化合物とを、後段の新たな脱窒槽に投入し、当該分離した処理水中に残留している亜硝酸性窒素を脱窒菌により窒素ガスまで還元して脱窒することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記新たな脱窒槽の処理水を、更に後段の新たな好気槽に投入して、当該脱窒槽の処理水に残留する有機物および/または硫黄化合物を分解することを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 前記脱窒槽と前記好気槽の一方または双方において、微生物固定化担体を投入するか、膜分離により当該脱窒槽および/または当該好気槽の処理水をろ過するかまたはその両者を行うことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記廃水中のアンモニア性窒素の濃度が100mg/L以上であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記廃水がコークス工場から発生する安水であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
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