JP2009142787A - 安水からの窒素およびcod成分の除去方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】生物学的硝化−脱窒素法を用い、脱窒細菌での生物分解が可能な安水中のCOD成分濃度を求め、当該COD成分濃度から無酸素槽における脱窒可能な亜硝酸性窒素量を推定すると共に、安水中のアンモニア性窒素濃度およびアルカリ度から好気槽における亜硝酸性窒素生成量を推定し、2つの推定量から、無酸素槽への生物分解可能なCOD成分の添加の必要性と好気槽でのpH制御の必要性を決定し、無酸素槽への生物分解可能なCOD成分添加も好気槽でのpH制御も行わない処理、無酸素槽への生物分解可能なCOD成分添加も好気槽でのpH制御も行う処理、又は、無酸素槽への生物分解可能なCOD添加のみを行なう処理のいずれかの処理を選択し、安水中の窒素をCOD成分との反応により除去する。
【選択図】なし
Description
(1)遊離アンモニア:NH3
(2)固定アンモニア:NH4Cl、(NH4)2SO4など
NH4 + + OH- → NH3 + H2O (1)
アンモニアストリッピング法とは、基本的には前記(1)式の反応を利用したものであり、製鉄所コ−クス工場を中心に広く実用化されている。その方法は以下の通りである。
従って、アンモニアストリッピング法単独で高濃度のアンモニアを含む廃水中の窒素を除去するのは得策ではないと思われる。また、さらに、アンモニアストリッピング法では、放散するアンモニアガスの処理が必要であるという問題もある。この処理方法としては、アンモニア水として回収、硫安として回収、燃焼、触媒燃焼などの方法がある。しかしながら、いずれの方法も設備費、ランニングコストの更なる上昇を招いてしまう。
微生物を用いる生物学的硝化−脱窒素法とは、好気性独立栄養細菌(ニトロゾモナス、ニトロバクター等の硝化細菌)による生物学的酸化と通性嫌気性従属栄養細菌(シュードモナス等)による生物学的還元の組み合わせから成っている。この原理は以下の通りである。
2NO2 - + O2 → 2NO3 - (3)
反応式(2)と(3)から明らかなように、アンモニア性窒素1モルに対して、亜硝酸生成であれば1.5モルの酸素、硝酸生成であれば2.0モルの酸素が必要である(以下の表1を参照のこと)。
アンモニア酸化工程(亜硝酸生成工程)では反応式(2)のようにアンモニア性窒素1モルに対して、2モルのH+が発生するため、pHが低下し易い。pH低下を防ぐためには、2モルのOH- を供給する必要がある:
CO3 2-+H2O → HCO3 -+OH- (5)
HCO3 - → CO2+OH- (6)
2NO3 - + 5H2 → N2 + 4H2O + 2OH- (8)
前記脱窒細菌での生物分解が可能な安水中のCOD成分濃度を求め、当該COD成分濃度から前記無酸素槽における脱窒可能な前記亜硝酸性窒素量を推定すると共に、前記安水中のアンモニア性窒素濃度およびアルカリ度から前記好気槽における亜硝酸性窒素生成量を推定し、
前記2つの推定量から、前記無酸素槽への生物分解可能なCOD成分の添加の必要性と前記好気槽でのpH制御の必要性を決定し、
前記無酸素槽への生物分解可能なCOD成分添加も前記好気槽でのpH制御も行わない処理、前記無酸素槽への生物分解可能なCOD成分添加も好気槽でのpH制御も行う処理、又は、無酸素槽への生物分解可能なCOD添加のみを行なう処理のいずれかの処理を選択し、安水中の窒素をCOD成分との反応により除去することを特徴とする安水からの窒素およびCOD成分の除去方法。
安水中のCOD成分の中からフェノール、チオシアン、チオ硫酸を選択し、前記3種類のそれぞれの濃度と、前記それぞれのCOD成分の亜硝酸性窒素との化学反応式における理論量比とから、脱窒可能な亜硝酸性窒素量を推定することを特徴とする前記(1)に記載の安水からの窒素およびCOD成分の除去方法。
前記脱窒細菌での生物分解における生物難分解COD濃度を求め、安水中の全COD成分濃度と前記生物難分解COD成分濃度との差から、前記無酸素槽における脱窒可能な亜硝酸性窒素量を推定することを特徴とする前記(1)に記載の安水からの窒素およびCOD成分の除去方法。
本発明に係るプロセスは、高濃度のCOD成分とアンモニア性窒素化合物を含有する安水から、COD成分と窒素を同時に処理する活性汚泥処理プロセスである。図4に、本発明に係るプロセスの一例を示す。本実施形態では、脱窒素を行なう無酸素槽(2)と亜硝酸生成を行なう好気槽(3)から成り立っている。好気槽(3)の亜硝酸性窒素含有液(8)を無酸素槽(2)に循環させ、無酸素槽(2)にて、脱窒細菌、および、該廃水中のCOD成分を還元剤として用いて、該循環液(8)中の亜硝酸性窒素を窒素ガスに還元し、安水からアンモニア性窒素とCOD成分を生物学的に除去する。
まず、フェノール (C6H5OH、分子量=94)について説明する。
フェノールは、以下の反応式(9)からCODに換算できる。理論CODは、7×32/94=2.38(g-COD/g-フェノール)であるが、CODの測定に用いる過マンガン酸カリウムの酸化力では完全にフェノールを酸化できないことが推定された。このため、フェノール単独での濃度分析値とフェノール単独でのCOD値とを比較した。この結果、2.1g-COD/g-フェノール程度とやや理論値よりも低い値となった。安水中にフェノールを添加した場合の測定値もほぼ同一となったため、本数値を脱窒素反応の評価にも用いることができる。図1に実測値に基づくフェノールとCODの関係を示す。
C6H5OH + 7O2 → 6CO2 + 3H2O (9)
硝酸脱窒の場合、窒素1gの脱窒素に対して必要なフェノールは、1.2gとなる。フェノール1gは、CODとして2.1gとして測定されるため、COD/N質量比は、2.5程度となる。一方、亜硝酸脱窒の場合、窒素1gの脱窒素に対して必要なフェノールは、0.72gとなる。フェノール1gは、CODとして2.1gとして測定されるため、必要なCOD/N質量比は、1.5程度となる。これから、亜硝酸脱窒の場合、脱窒に必要なフェノールは、硝酸脱窒の場合と比較して60%ですむことになる(以下の表3を参照のこと)。
亜硝酸脱窒:3C6H5OH+28NO2 -+5H2O → 14N2+18CO2+28OH- (11)
また、フェノール脱窒で供給されるアルカリ度(脱窒反応により供給されるOH-と同量のOH-を生成するのに必要なCaCO3相当量)も、上記反応式(10)、(11)から推定される。
チオ硫酸は、以下の(12)式からCODに換算できる。
S2O3 2-+2O2+H2O → 2SO4 2-+2H+ (12)
硝酸脱窒:5S2O3 2-+8NO3 - +H2O → 4N2 +10SO4 2- +2H+ (13)
亜硝酸脱窒:3S2O3 2-+8NO2 -+ H2O → N2 +6SO4 2- + 2OH- (14)
硝酸脱窒の場合、窒素1モルを脱窒素するために必要なチオ硫酸は5/8モルである。したがって、1g-Nを脱窒素するために必要なチオ硫酸は、5.1gとなる。チオ硫酸1gは、CODとして0.48g−CODとして測定されるから、必要なCOD/N比は、2.5程度となる。
硝酸脱窒の場合、1モルの脱窒素に対して、H+が1/4=0.25モル増加する。
言い換えればアルカリ度が0.125モル減少する。窒素1gに対しては、0.89gのアルカリ度が減少する。
チオ硫酸は、以下の反応式(15)からCODに換算できる。
SCN-+2O2+2H2O → SO4 2-+NH4 ++CO2 (15)
理論値では、2×32/58=1.10(g-COD/g-SCN)であるが、CODの測定に用いる過マンガン酸カリウムの酸化力では完全にチオシアンを酸化できないため、フェノールの場合と同様に実測した。実測では、1.0g-COD/g-SCN程度である。本数値を脱窒素反応の評価にも用いる。図3にチオシアンとCODの関係を示す。チオシアンの場合、脱窒素反応は以下の反応式(16)と(17)を用いて推定される。
亜硝酸脱窒:3SCN-+11NO2 -+4H2O → 7N2+3SO4 2-+3CO2+8OH-(17)
一方、亜硝酸脱窒の場合、窒素1gに対して必要なチオシアンは、3×58/11×14=1.13gとなる。さらにチオシアン1gは、CODとして1.0g−CODとして測定される。したがって、必要なCOD/N比は、1.13程度となる。
安水(TN(全窒素)、COD、フェノール、チオ硫酸、チオシアン)の平均水質および脱窒素可能量の推定値を以下の表9に示す。この結果、フェノール、チオ硫酸、チオシアンから推定される脱窒量は、289+117+95=501mg/Lとなる。
1) フェノール(JISK0102準拠):蒸留した安水のpHを約10に調節し、4−アミノアンチピリン溶液とヘキサシアノ鉄(III )カリウム溶液を加えて、生成する赤色のアンチピリン色素の510nmの吸光度を測定。
2) チオ硫酸:安水に酢酸亜鉛を加えて、硫化物を硫化亜鉛として沈殿、ろ過する。酢酸酸性下でヨウ素滴定で測定。チオシアン酸鉄(III )を形成させ、450nmの吸光度を測定。
3) チオシアン:安水に塩化亜鉛を加えて、シアン化物をマスキングし、塩化第ニ鉄を加えてチオシアン酸鉄(III )を形成させ、450nmの吸光度を測定。
生物難分解COD濃度 =測定COD濃度− NO2-N起因のCOD濃度
=測定COD濃度−1.14×NO2-N濃度
安水中の生物分解可能なCOD濃度=安水COD濃度−生物難分解COD濃度
安水から亜硝酸脱窒による窒素除去ポテンシャルは、排水の生物分解可能なCOD成分と考えられるフェノール、チオ硫酸、チオシアン濃度から正確に推定できる。また、安水中のCOD濃度と安水活性汚泥処理水に残留する生物難分解COD濃度の差を代表的な主要COD成分であるフェノールのCOD/N比の1.5で除し、簡易的に無酸素槽における脱窒可能な亜硝酸性窒素量を推定することも可能である。さらに、安水中のフェノールとチオ硫酸とチオシアンの濃度比にそれほど変動が無いのであれば、一度測定した3種の濃度比を正として、3種混合のCOD/Nを求め、当該値を使用してもかまわない。硝化工程で生成する亜硝酸性窒素は、この脱窒素ポテンシャル以上に除去することはできない。
先にも述べたように硝化反応とは、アンモニア性窒素が亜硝酸性窒素である反応式(2)および硝酸性窒素に酸化される反応式(3)である。ニトロバクターを代表種とする亜硝酸酸化細菌は、遊離のアンモニア(NH3)の阻害を受けやすい。安水はこの場合に相当し硝化反応は反応式(2)で停止しやすく、水中には亜硝酸が蓄積しやすい。
以下の表11に、pHを6.5から8.0に制御した場合の単位活性汚泥量あたりの亜硝酸生成硝化速度を示す。
前述したように、脱窒素ポテンシャルは、475〜484mg/L程度と推定されるため、生成した亜硝酸は全て脱窒素可能である。すなわち、特にpH制御やアルカリ度制御をおこなわなければ、窒素除去可能量は、亜硝酸の生成量で規定されることとなる。
窒素除去量を脱窒素ポテンシャル程度まで上昇させるためには、好気槽のpH制御や原水のアルカリ度制御が必要で、亜硝酸生成量を増加させなければならない
加えてさらに、窒素除去量を脱窒素ポテンシャル以上に上昇させるためには、無酸素槽に生物分解可能なCOD成分を添加する必要がある。無酸素槽には従属栄養細菌、硫黄酸化細菌が共に存在しているため、生物分解可能なCOD成分は、有機物と硫黄化合物の一方または双方を添加すればよい。
(1)好気槽のpH制御なし、無酸素槽へのCOD成分添加なし
(2)好気槽のpH制御なし、無酸素槽へのCOD成分添加あり
(3)好気槽のpH制御あり、無酸素槽へのCOD成分添加あり
本発明の実施の形態について、以下に詳細に説明する。
製鐵所から採取した安水を海水で2.5倍希釈した液(安水:海水=1:1.5)に亜硝酸ナトリウムを添加し、NO2-Nとして500mg/Lに調整し、実験原水とした。活性汚泥濃度を5000mg/Lとなるように上記原水1Lと安水活性汚泥を2Lビーカーに添加し、2Lビーカーを恒温槽内(水温:35℃)に設置し、攪拌速度50rpmで汚泥が沈降しない程度に攪拌した。一定時間毎に液を採取し、ろ過後、フェノール、チオシアン、チオ硫酸濃度を測定した。
製鉄所の安水活性汚泥処理設備の好気槽(曝気槽)から安水活性汚泥混合液を採取し、この1Lを2Lビーカーに投入し、恒温槽内(水温=35℃)に設置した。曝気(空気量=3L/min)を行いながら、一定時間毎に液を採取し、ろ過後、NH4-N、NO2-N、NO3-N、COD濃度を測定した。2LビーカーのpHは、10%NaOH溶液および10%H2SO4で所定のpH=7に制御した。DO(溶存酸素)は5〜7mg/L、活性汚泥濃度(MLSS)は、4730mg/Lであった。
生物難分解COD濃度=(測定COD濃度)−(NO2-N起因のCOD)
=(測定COD)−(1.14×NO2-N)
原水(安水)のCOD=500mg/L、NH4-N=500mg/L、アルカリ度=1000mg/L、Q=1000m3/日とする。また、活性汚泥濃度(MLSS)=5000mg/Lとなるように調整した。活性汚泥で処理が困難な難分解COD濃度は、実施例2で示したバッチ実験を24時間実施し、処理水に残留したCOD濃度から求めた。この結果、脱窒素に用いることができる生物分解が可能なCOD濃度は、500−50=450mg/Lであった。
すなわち、(500-50)/1.5=300mg/L ----B
第1無酸素槽(2)で除去可能な脱窒素ポテンシャル(亜硝酸性窒素除去量)は、原水(1)のフェノール、チオ硫酸、チオシアンの平均水質からも推定される。以下の表15に示すように、フェノール、チオ硫酸、チオシアンから推定される脱窒量は、305mg/Lとなる。
必要容量をVとする。脱窒量は224×1000(g-N/日)であるから、
200×5×V=224×1000 → 必要容量V=224m3
(ii)好気槽(3)
必要容量をVとする。硝化量は280×1000(g-N/日)であるから、
100×5×V=280×1000 → 必要容量V=560m3
(iii)第2無酸素槽(4)
56mg/LのNO2-Nを除去する。COD成分を添加しない内生脱窒素の場合、
内生脱窒素速度=1mgN/gMLSS/h=24mg-N/g・MLSS・dayとする。
24×5×V=56×1000 → 必要容量V=470m3。
総容量は、1264m3(HRT=30h)、容量比は 1:2.5:2となる。
第2無酸素槽(4)には、COD成分を添加しない内生脱窒素ではなく、外部からCOD成分(13)を添加してもかまわない。
原水(安水)のCOD=500mg/L、NH4-N=500mg/L、アルカリ度=1000mg/L、Q=1000m3/日とする。また、活性汚泥濃度(MLSS)は5000mg/Lとする。活性汚泥で処理が困難な難分解COD濃度は、実施例2で示したバッチ実験を24時間実施し、処理水に残留したCOD濃度から求めた。処理水に残留したCOD濃度は50mg/Lであった。この結果、脱窒素に用いることができる生物分解可能なCOD濃度は、500−50=450mg/Lと推定される。
(500-50)/1.5=300mg/L----B
第1無酸素槽(2)で除去可能な脱窒素ポテンシャル(亜硝酸性窒素除去量)は、原水(1)のフェノール、チオ硫酸、チオシアンの平均水質からも推定される。フェノール、チオ硫酸、チオシアンから推定される脱窒量は、305mg/Lとなる(上記表15を参照のこと)。
AとBを比較すると、窒素除去の律速は、「亜硝酸生成量」ではなく「脱窒素ポテンシャル」であり、脱窒素工程が窒素除去の律速要因となることがわかる。したがって、本ケースの場合、脱窒素を進行させる上で不足分のCOD成分を第1無酸素槽(2)に添加するべきと判断される。
COD成分添加量は、第1無酸素槽(2)で除去できない亜硝酸性窒素濃度の1.5倍として、200×1.5=300mg/L となる。
COD成分をフェノールですべて与えるとすると、図1からフェノールは140mg/L、COD成分をすべてチオ硫酸で与えるとすると図2から620mg/L、COD成分をすべてチオシアンで与えるとすると、図3から300mg/Lとなる。これら3成分を混合して添加してもかまわない。
この場合、好気槽(3)の出口水には、NH4-N=0mg/L、NO2-Nが100mg/L残留する。
したがって、第2無酸素槽(4)では、100mg/LのNO2-Nを除去する必要がある。
(i)第1無酸素槽(2)
必要容量をVとする。脱窒量は300×1000(g-N/日)であるから、
200×5×V=300×1000 → 必要容量V=300m3
(ii)好気槽(3)
必要容量をVとする。硝化量は500×1000(g-N/日)であるから、
150×5×V=500×1000 → 必要容量V=700m3
(iii)第2無酸素槽(4)
100mg/LのNO2-Nを除去する。
COD成分を添加しない、内生脱窒素の場合、
内生脱窒素速度=1mgN/gMLSS/h=24mg-N/g・MLSS・dayとする。
24×5×V=100×1000 → 必要容量V=850m3。
そこで、第2無酸素槽(4)にも外部からCOD成分(13)を添加する。
COD成分の添加量は、除去できない亜硝酸性窒素濃度の1.5倍として、100×1.5=150mg/L となる。
COD成分をすべてフェノールで与えるとすると、図1からフェノールは70mg/L、COD成分をすべてチオ硫酸で与えるとすると図2から310mg/L、COD成分をすべてチオシアンで与えるとすると、図3から150mg/Lとなる。
総容量は1100m3(HRT=26h)となる。本ケースの場合、アルカリ度補給(14)、COD成分補給(13)が必要となるが、窒素除去率は100%となる。
2 無酸素槽(脱窒槽)
3 好気槽
4 第2無酸素槽(脱窒槽)
5 沈殿池
6 処理水
7 循環ポンプ
8 循環液(亜硝酸性窒素含有液)
9 返送ポンプ
10 返送汚泥
11 攪拌機
12 ブロアー
13 COD供給装置
14 NaOH供給装置
15 pH計
16 DO計
Claims (7)
- コークス工場から発生する安水中のアンモニア性窒素を、好気槽にて、安水活性汚泥中のアンモニア酸化細菌を用いて酸化して亜硝酸性窒素を生成させると共に、この亜硝酸性窒素含有液を無酸素槽に循環させ、前記無酸素槽にて、安水活性汚泥中の脱窒細菌および安水中のCOD成分を用いて、前記循環液中の前記亜硝酸性窒素を窒素ガスに還元することで前記COD成分の分解と脱窒を行い、前記無酸素槽の処理水は前記好気槽へ送液する生物学的硝化−脱窒素法を用いた安水からのアンモニア性窒素およびCOD成分の除去方法において、
前記脱窒細菌での生物分解が可能な安水中のCOD成分濃度を求め、当該COD成分濃度から前記無酸素槽における脱窒可能な前記亜硝酸性窒素量を推定すると共に、前記安水中のアンモニア性窒素濃度およびアルカリ度から前記好気槽における亜硝酸性窒素生成量を推定し、
前記2つの推定量から、前記無酸素槽への生物分解可能なCOD成分の添加の必要性と前記好気槽でのpH制御の必要性を決定し、
前記無酸素槽への生物分解可能なCOD成分添加も前記好気槽でのpH制御も行わない処理、前記無酸素槽への生物分解可能なCOD成分添加も好気槽でのpH制御も行う処理、又は、前記無酸素槽への生物分解可能なCOD添加のみを行なう処理のいずれかの処理を選択し、安水中の窒素をCOD成分との反応により除去することを特徴とする安水からの窒素およびCOD成分の除去方法。 - 前記脱窒細菌での生物分解が可能な安水中のCOD成分濃度を求め、当該COD成分濃度から前記無酸素槽における脱窒可能な前記亜硝酸性窒素量を推定する手段が、
安水中のCOD成分の中からフェノール、チオシアン、チオ硫酸を選択し、前記3種類のそれぞれの濃度と、前記それぞれのCOD成分の亜硝酸性窒素との化学反応式における理論量比とから、脱窒可能な亜硝酸性窒素量を推定することを特徴とする、請求項1に記載の安水からの窒素およびCOD成分の除去方法。 - 前記脱窒細菌での生物分解が可能な安水中のCOD成分濃度を求め、当該COD成分濃度から前記無酸素槽における脱窒可能な前記亜硝酸性窒素量を推定する手段が、
前記脱窒細菌での生物分解における生物難分解COD濃度を求め、安水中の全COD成分濃度と前記生物難分解COD成分濃度との差から、前記無酸素槽における脱窒可能な亜硝酸性窒素量を推定することを特徴とする、請求項1に記載の安水からの窒素およびCOD成分の除去方法。 - 前記好気槽の後段に第2無酸素槽を設け、前記好気槽からの流出水に残留する亜硝酸性窒素を除去することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の安水からの窒素およびCOD成分の除去方法。
- 前記好気槽の硝化速度および前記無酸素槽の脱窒速度に基づいて、好気槽と無酸素槽との容量比を決定することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の安水からの窒素およびCOD成分の除去方法。
- 前記無酸素槽に、COD成分として、生物分解が可能な有機物と硫黄化合物の一方または双方を添加することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の安水からの窒素およびCOD成分の除去方法。
- 前記第2無酸素槽に、COD成分として、生物分解が可能な有機物と硫黄化合物の一方または双方を添加することを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載の安水からの窒素およびCOD成分の除去方法。
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