JPH08141597A - 窒素及びフッ素含有排水の処理装置 - Google Patents
窒素及びフッ素含有排水の処理装置Info
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- JPH08141597A JPH08141597A JP31117994A JP31117994A JPH08141597A JP H08141597 A JPH08141597 A JP H08141597A JP 31117994 A JP31117994 A JP 31117994A JP 31117994 A JP31117994 A JP 31117994A JP H08141597 A JPH08141597 A JP H08141597A
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Abstract
と、カルシウム化合物によるフッ素除去法とを使用して
窒素及びフッ素含有排水から窒素及びフッ素を除去する
排水処理装置において、フッ素による微生物作用に対す
る阻害を抑制するとともに、硝化装置における炭酸カル
シウムの生成を防止して、生物学的窒素除去反応全体を
効率良く行わせる。 【構成】 フッ素除去装置12の前段側に生物学的硝化
装置2、後段側に生物学的脱窒装置20を設置して、生
物学的硝化、カルシウム化合物によるフッ素除去、生物
学的脱窒のフローで窒素及びフッ素含有排水の処理を行
う。特に、生物学的硝化装置2として担体に微生物膜を
担持させてなる微生物担持体4を用いた生物膜式の装置
を用い、生物学的脱窒装置20として浮遊式の装置を用
いる。
Description
排水、火力発電所排水等の窒素及びフッ素イオンを含有
する排水(窒素及びフッ素含有排水)から窒素及びフッ
素イオンを除去する排水処理装置に関し、さらに詳述す
ると、硝化菌、脱窒菌による生物学的窒素除去法と、カ
ルシウム化合物によるフッ素除去法とを使用した排水処
理装置に関する。
一つとしてアンモニア性窒素、硝酸性窒素、亜硝酸性窒
素、有機性窒素等の各種形態の窒素(以下単に窒素とい
うこともある)が挙げられており、排水中から窒素を除
去することが要求されている。排水中から窒素を除去す
る方法としては、これまで硝化、脱窒の2段階の反応に
よりなされる生物学的窒素除去法が多用されている。硝
化とは、独立栄養性細菌である硝化菌(硝酸菌、亜硝酸
菌)の働きによりアンモニア性窒素(有機性窒素から転
換されるアンモニア性窒素を含む)を硝酸性窒素あるい
は亜硝酸性窒素に酸化する反応である。脱窒とは、従属
栄養性細菌である脱窒菌の働きにより硝酸性窒素や亜硝
酸性窒素を窒素ガスに還元する反応である。なお、脱窒
菌としては独立栄養性のものも存在するが、排水処理で
は主に従属栄養性細菌を使用する。
にフッ素ということもある)の除去法としては、カルシ
ウム化合物を用いた処理法、アルミニウム化合物を用い
た共沈法、キレート樹脂等を用いた吸着法等があるが、
数十mgF/l以上の比較的高濃度のフッ素を含有する
排水に対してはカルシウム化合物を用いた処理法を用い
るのが一般的である。カルシウム化合物を用いたフッ素
除去法は、原則的には下記(1)式で説明される。すな
わち、カルシウムイオンとフッ素イオンとの反応により
難溶性のフッ化カルシウムを生成させた後、固液分離を
行うものである。 Ca2+ + 2F- → CaF2 ↓ …(1 ) この場合、(1)式の反応では2モルのフッ素イオンと
1モルのカルシウムイオンとが反応してフッ化カルシウ
ムを生成するが、フッ素除去を確実に行うために、実際
には化学量論的にフッ素と反応するのに必要な量より過
剰のカルシウム化合物を添加する必要がある。
方を含有するものが存在する。例えば、エレクトロニク
ス工場の排水中には、半導体の製造工程等で使用される
フッ化アンモニウムに起因して窒素及びフッ素が含まれ
ることがある。また、火力発電所の排水中には、石炭に
含まれるフッ素成分及び窒素成分や、復水脱塩装置排水
等に含まれるアンモニアやヒドラジン等の窒素成分に起
因して窒素及びフッ素が含まれることがある。一般に、
これらの窒素及びフッ素含有排水中の窒素濃度は数十〜
数百mgN/l、フッ素濃度も数十〜数百mgF/lで
あることが多い。
素を除去する場合、フッ素濃度が低いとき(例えば10
mgF/l以下)には生物学的窒素除去法による窒素除
去を行った後にキレート樹脂等を用いた吸着法によるフ
ッ素除去を行うこともあるが、数十〜数百mgN/lの
窒素及び数十〜数百mgF/lのフッ素を含む排水中か
らの窒素及びフッ素の除去は、生物学的窒素除去法とカ
ルシウム化合物を用いたフッ素除去法とを組み合わせて
行うのが一般的である。
ウム化合物によるフッ素除去法とを用いた排水処理装置
として、従来図2に示すものがある。図2において、5
2は原水導入管、54はフッ素除去装置、56は浮遊式
の生物学的硝化装置、58は硝化装置56の空気供給
管、60は浮遊式の生物学的脱窒装置、62は脱窒装置
60の水素供与体供給管、64は生物学的酸化装置、6
6は酸化装置64の空気供給管、68は沈殿槽、70は
処理水排出管、72は沈殿槽70から硝化装置56に汚
泥を返送する汚泥返送管、74は沈殿槽70からの余剰
汚泥を排出する汚泥排出管を示す。
水の処理を行う場合、まずフッ素除去装置52において
排水中に消石灰、塩化カルシウム等のカルシウム化合物
を添加し、前記(1)式の反応によりフッ化カルシウム
を生成させてそれを分離することによりフッ素を除去し
た後、硝化装置56における生物学的硝化反応、脱窒装
置60における生物学的脱窒反応の2段階の反応を順次
行わせることにより窒素を除去している。
に示したようにフッ素除去装置54の後段に窒素除去装
置(硝化装置56及び脱窒装置60)を設置し、まずカ
ルシウム化合物によるフッ素除去を行った後、生物学的
窒素除去法による窒素除去を行っている。これは、生物
学的窒素除去法を実施するときに排水中にフッ素がある
程度以上の濃度で存在していると、フッ素によって微生
物の働きが阻害され、窒素の除去効率が低下するからで
ある。
化合物によるフッ素除去装置の後段に生物学的窒素除去
法による窒素除去装置を設置した従来の排水処理装置に
は、次のような問題があった。
処理装置の設置面積を低減すること、すなわち装置のコ
ンパクト化が重要なテーマになっている。しかし、従来
の排水処理装置では、図2に示したように生物学的窒素
除去装置として反応速度が遅く設置面積の大きい浮遊式
の装置を使用することはできるが、反応速度が速く設置
面積の小さい生物膜式の装置(担体に微生物膜を担持さ
せてなる微生物担持体を用いた装置)を使用することが
困難であった。
膜式の窒素除去装置を設置すると、フッ素除去装置の処
理水中に含まれるカルシウムイオンと、窒素除去装置で
生成する炭酸ガスや重炭酸イオンとが反応して不溶性の
炭酸カルシウムを生成し、それが微生物担体に付着して
微生物担持体の目詰まりや担体自体の肥大化を引き起こ
すためである。すなわち、前述したようにフッ素除去装
置では化学量論的な必要量より過剰のカルシウム化合物
を添加するため、フッ素除去工程を経た排水(フッ素除
去装置の処理水)中には通常100mgCa/l以上の
カルシウムイオンが残存しており、このカルシウムイオ
ンと炭酸ガス等とが反応するものである。
よるフッ素除去法とを使用した排水処理装置をコンパク
ト化するためには、窒素除去工程を生物膜式装置で行う
こと、とりわけ後述するように浮遊式装置では反応速度
を高めることが難しい硝化工程を生物膜式装置で行うこ
とが重要なポイントであるが、従来はフッ素による微生
物作用に対する阻害を防止する目的で窒素除去装置の前
段にフッ素除去装置を設置しており、そのため炭酸カル
シウムによる微生物担持体の目詰まり等の問題が生じる
ので、窒素除去工程を生物膜式装置で行うことは困難で
あり、したがって浮遊式窒素除去装置の設置面積が排水
処理装置の設置面積の多くの部分を占めることもあっ
た。
水処理装置において、浮遊式硝化装置の処理水を膜分離
装置に導入して流出水中に含まれる硝化菌の分離、濃縮
を行うとともに、濃縮された硝化菌を含む膜分離装置の
濃縮水を浮遊式硝化装置に循環して硝化菌のフロック形
成力を高めることが、近年提案されている。しかし、従
来の排水処理装置ではフッ素除去装置の処理水にカルシ
ウムイオンが残存しており、このカルシウムイオンと硝
化装置で生じた炭酸ガス等との反応で生成する炭酸カル
シウムによって分離膜の目詰まりを引き起こす。したが
って、上記の目的で浮遊式硝化装置の処理水を膜分離装
置に導入することが困難であった。
で、硝化菌、脱窒菌による生物学的窒素除去法と、カル
シウム化合物によるフッ素除去法とを使用して窒素及び
フッ素含有排水から窒素及びフッ素を除去する排水処理
装置において、フッ素による微生物作用に対する阻害を
抑制するとともに、硝化装置における炭酸カルシウムの
生成を防止して、窒素の除去を効率良く行うことが可能
な排水処理装置を提供することを目的とする。
は、上記目的を達成するため、まず生物学的窒素除去反
応に及ぼすフッ素イオンの影響を調べた。その結果、生
物学的硝化反応においてはフッ素イオン濃度400mg
F/l程度まではフッ素イオンによる硝化菌の活性の低
下は認められず、フッ素イオン濃度800mgF/lで
も約50%の硝化活性を示すこと、これに対し生物学的
脱窒反応は生物学的硝化反応に比べてフッ素イオンの影
響を受けやすく、フッ素イオン濃度200mgF/lで
約70%、400mgF/lで約40%程度の脱窒活性
となることを見い出した。すなわち、端的に言えば、硝
化菌はフッ素イオンの影響を受けにくく、脱窒菌はフッ
素イオンの阻害を受けやすいことになる。
を行った結果、窒素及びフッ素を含有する排水から生物
学的に窒素除去を行うに際し、フッ素除去装置の前段側
にフッ素イオンの影響を受けにくい生物学的硝化装置を
設置し、フッ素除去装置の後段側にフッ素イオンの阻害
を受けやすい生物学的脱窒装置を設置して、まず生物学
的硝化を行い、次にカルシウム化合物によるフッ素除去
を行い、しかる後に生物学的脱窒処理を行った場合、硝
化装置の流入水及び処理水中にはカルシウムイオンが含
まれなくなり、脱窒装置の流入水中にはフッ素イオンが
含まれなくなるので、硝化装置における、あるいは硝化
装置の後の膜分離装置における炭酸カルシウムの生成防
止、及び脱窒装置におけるフッ素イオンによる微生物作
用に対する阻害抑制を図ることができ、したがって前記
(イ)、(ロ)の問題を解消して生物学的窒素除去反応
全体を効率良く行わせることが可能であることを知見
し、第1本発明をなすに至った。
生物の特性は以下のようになる。すなわち、硝化菌は比
反応速度(単位微生物当たりの反応速度)は速いが、比
増殖速度(単位微生物当たりの増殖速度)が遅く、かつ
フロック形成力が弱い。このような特性を有する硝化菌
は、浮遊式では反応槽内に高濃度に保持して反応速度を
高めることは難しいが、生物膜式では高濃度に保持して
効率的に硝化反応を行わせることができ、したがって硝
化工程は生物膜式で行うことが有利である。一方、脱窒
菌は比反応速度が速く、比増殖速度が速く、フロック形
成力も強い。このような特性を有する脱窒菌は、浮遊式
でも高濃度に保持して反応速度を速くすることが可能で
ある。
を考慮してさらに検討を行った結果、フッ素除去の前段
の生物学的硝化反応は生物膜式で行い、フッ素除去の後
段の生物学的脱窒反応は浮遊式で行った場合、硝化装置
では炭酸カルシウムが生成しないので微生物担持体の目
詰まりの問題を回避することができ、脱窒装置では浮遊
式とすることによって炭酸カルシウムによる悪影響は生
じないため、装置全体として微生物担持体の目詰まりの
問題及びフッ素による微生物作用に対する阻害の問題を
いずれも回避することができ、したがって前記(イ)の
問題を解消して生物学的窒素除去反応全体を効率良く行
わせることが可能であることを知見し、第2本発明をな
すに至った。
窒素及びフッ素イオンを含有する排水から窒素及びフッ
素イオンを除去する排水処理装置であって、硝化菌を用
いて排水中に含まれるアンモニア性窒素を硝酸性窒素又
は亜硝酸性窒素に酸化する生物学的硝化装置と、前記生
物学的硝化装置の処理水にカルシウム化合物を添加する
ことにより該処理水中に含まれるフッ素イオンを除去す
るフッ素除去装置と、脱窒菌を用いて前記フッ素除去装
置の処理水中に含まれる硝酸性窒素又は亜硝酸性窒素を
窒素ガスに還元する生物学的脱窒装置とを備えたことを
特徴とする窒素及びフッ素含有排水の処理装置を提供す
る(請求項1)。なお、排水中に含まれるアンモニア性
窒素には有機性窒素から転換されるアンモニア性窒素も
含まれる。
1発明において、生物学的硝化装置が担体に微生物膜を
担持させてなる微生物担持体を用いた生物膜式硝化装置
であり、生物学的脱窒装置が浮遊式脱窒装置である窒素
及びフッ素含有排水の処理装置を提供する(請求項
2)。
物学的脱窒装置の構造や使用微生物の種類に限定はな
く、公知の構成のものを使用することができる。また、
生物学的硝化装置を生物膜式の装置とする場合、微生物
の担体としては例えば砂、石、セラミックス系物質、活
性炭、プラスチック系物質、繊維等の通常使用されるも
のが挙げられる。また、生物膜式装置の処理方式として
は例えば接触酸化法、浸漬ろ床法、流動床法等が挙げら
れる。
を使用することができる。この場合、フッ素除去装置で
添加するカルシウム化合物としては、水中でカルシウム
イオンを放出するカルシウム化合物であればいずれのも
のでも使用できる。このようなカルシウム化合物として
は、例えば、塩化カルシウム(CaCl2)、水酸化カ
ルシウム(Ca(OH)2)、硫酸カルシウム(CaS
O4)等を挙げることができる。
が、本発明は下記実施例に限定されるものではない。図
1は本発明に係る窒素及びフッ素含有排水の処理装置の
一実施例を示すフロー図である。
化装置を示す。この硝化装置2は、担体に硝化菌を含む
微生物膜を担持させてなる微生物担持体4を反応槽6内
に充填するとともに、反応槽6の下部に反応槽6内の被
処理水に空気を供給する空気供給管8を連結したもので
ある。また、図中10は反応槽6に接続された原水導入
管を示す。窒素及びフッ素を含有する原排水は原水導入
管10から反応槽6内に導入され、微生物担持体4に担
持されている硝化菌の働きによって原排水中のアンモニ
ア性窒素が硝酸性窒素及び/又は亜硝酸性窒素に硝化さ
れる。
置されたフッ素除去装置を示す。このフッ素除去装置1
2は、第1反応槽14、第2反応槽16及び沈殿槽18
により構成されるもので、第1反応槽14で前段の硝化
装置2によって硝化処理された処理水にカルシウム化合
物を添加してCaF2を生成させ、第2反応槽16でポ
リ塩化アルミニウムや硫酸アルミニウム等の凝集剤や陰
イオン性ポリマー等の凝集助剤を添加してフロックを強
固にし、沈殿槽18で固液分離を行ってフッ素が除去さ
れた上澄水(処理水)を得るものである。なお、第1反
応槽14及び第2反応槽16には槽内の水の攪拌を行う
攪拌機構(図示せず)が設けられている。
置された浮遊式の生物学的脱窒装置を示す。生物学的脱
窒装置20は、反応槽22と、反応槽22内に流入する
上記フッ素除去装置12の処理水にメタノール等の水素
供与体を供給する水素供与体供給管24とを備えてお
り、上記フッ素除去装置12の処理水は水素供与体供給
管24から水素供与体を供給された後に反応槽22内に
流入する。反応槽22内には、脱窒菌を含む汚泥が水中
に浮遊した状態で収容されており、該脱窒菌の働きによ
り、反応槽22内に流入した上記処理水中の硝酸性窒素
や亜硝酸性窒素が窒素ガスに還元される。なお、脱窒装
置20には被処理水の攪拌を行う攪拌機構(図示せず)
が設けられている。
設置された過剰の水素供与体の分解を行う生物学的酸化
装置、28は生物学的酸化装置26の空気供給管、30
は酸化装置26の後段に設置された沈殿槽、32は処理
水排出管、34は沈殿槽30から脱窒装置20に汚泥を
返送する汚泥返送管、36は沈殿槽30からの余剰汚泥
を排出する汚泥排出管を示すが、これらは従来公知のも
のを使用すればよいので詳しい説明は省略する。
及びフッ素含有排水の処理を行った本発明処理例及び比
較処理例1、2を示す。いずれの例においても、窒素及
びフッ素含有排水(原水)としては、水道水中に塩化ア
ンモニウム100mgN/l、フッ化ナトリウム300
mgF/l及びリン酸2水素カリウム3mgP/lを添
加した合成排水を用いた。リン酸2水素カリウムは微生
物反応を進行させるためのものである。
去、脱窒、酸化、沈殿のフローで窒素及びフッ素含有排
水の処理を行った。この場合、硝化装置2の反応槽6と
しては、有効反応容積1.5リットルの透明な塩化ビニ
ル製のものを用いた。また、微生物担持体4は、反応槽
6に直径10mmのセラミックス製球形担体1.2リッ
トル及び種汚泥として実験室にて馴養していた硝化脱窒
汚泥1.5リットルを添加し、1昼夜曝気することによ
り形成した。硝化反応時における硝化装置2の被処理水
のpHは7.0±0.2となるように4%NaOHで調
整し、水温は20℃に制御した。また、硝化反応時にお
ける空気供給管8からの曝気は空気線流速10m/hで
行った。
ットルの第1反応槽14、有効容量0.5リットルの第
2反応槽16、内径10cmの沈殿槽18を用いて構成
した。第1反応槽14にはCaCl2を500mgCa
/l添加し、第2反応槽16にはポリ塩化アルミニウム
5mgAl/l及び陰イオン性高分子凝集助剤1mg/
lを添加した。第1反応槽14の被処理水のpHは4%
NaOH、2%HClにより7.0±0.2に制御し
た。
ル、酸化装置26の有効容量は0.5リットルとし、内
径10cmの沈殿槽30を用いて浮遊式脱窒処理を行っ
た。種汚泥としては実験室にて馴養していた硝化脱窒汚
泥2リットルを添加した。脱窒装置20の被処理水には
水素供与体供給管24から原水量に対して300mg/
lのメタノールを添加し、緩速攪拌を加えた。また、脱
窒装置20の被処理水の水温は20℃に制御した。酸化
装置26における空気供給管28からの曝気は空気線流
速10m/hで行った。沈殿槽30から脱窒装置20へ
の返送汚泥量は原水流量基準で100%とした。
N/m3/dからスタートし、沈殿槽30を出た処理水
中の硝化率が95%以上、脱窒率が95%以上となった
ことを確認した後、負荷を0.1kgN/m3/dずつ
上昇させた。なお、フッ素除去装置12の処理水の水質
はフッ素濃度約10mgF/l、カルシウムイオン濃度
約200mgCa/lであった。その結果、硝化装置2
において硝化能が順調に向上し、負荷1.0kgN/m
3/dまでは95%以上の硝化率が得られた。また、脱
窒装置20でも脱窒能が順調に向上し、負荷1.0kg
N/m3/dまでは95%以上の脱窒率が得られた。
化装置2をフッ素除去装置12と脱窒装置20との間に
設置したこと以外は前記本発明処理例で用いた装置と同
様の実験装置を作製し、フッ素除去、硝化、脱窒、酸
化、沈殿のフローで窒素及びフッ素含有排水の処理を行
った。
0.3kgN/m3/dに上昇させた段階で硝化槽2内
の担体への炭酸カルシウムの析出が激しくなり、微生物
担持体の目詰まりが起こって排水処理が困難になった。
そのため、この段階で実験を停止した。
取りだし、硝化装置2を浮遊式の装置にして窒素及びフ
ッ素含有排水の処理を行った。また、沈殿槽30からの
返送汚泥は硝化装置2に返送するようにした。この装置
は、図2に示した従来例に相当する。
4kgN/m3/dまでは硝化、脱窒とも95%以上の
効率で行われたが、0.5kgN/m3/dでは硝化率
が85%以上にはならず、許容負荷は0.4kgN/m
3/dとなった。
物膜式硝化装置の目詰まりの問題が生じず、また比較処
理例2で用いた従来装置に比べて許容負荷が2.5倍と
なり、反応が効率良く行われることがわかる。
式のものとしたが、浮遊式のものとしてもよく、この場
合には浮遊式硝化装置で炭酸カルシウムが生成しないの
で、浮遊式硝化装置の処理水を膜分離装置に導入して硝
化菌等の分離を行うとともに、膜分離装置の濃縮水を浮
遊式硝化装置に循環して硝化菌のフロック形成力を高め
ることができ、このようにしても分離膜の目詰まりは生
じない。また、その他の構成についても本発明の要旨を
逸脱しない範囲で種々変更して差し支えない。
る微生物作用に対する阻害を抑制するとともに、硝化装
置における炭酸カルシウムの生成を防止して、生物学的
窒素除去反応全体を効率良く行わせることができるとい
う効果を奏する。この場合、第1発明で生物学的硝化装
置として生物膜式の装置を使用したときには、硝化工程
の反応速度を高めて装置のコンパクト化を図ることが可
能となる。また、生物学的硝化装置として浮遊式の装置
を用いたときには、硝化装置の処理水を膜分離装置で処
理し、その濃縮水を硝化装置に循環して硝化菌のフロッ
ク形成力を高めることにより硝化工程の効率化を図るこ
とが可能となる。
明の効果に加え、硝化反応を生物膜式で行い、脱窒反応
を浮遊式で行うことにより、硝化装置での微生物担持体
の目詰まりを防止して硝化反応の著しい効率化が可能に
なるとともに、脱窒装置では炭酸カルシウムの悪影響を
排除することができ、そのため生物学的窒素除去反応全
体をより効率良く行わせることができるという効果を奏
する。
置の一実施例を示すフロー図である。
例を示すフロー図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 窒素及びフッ素イオンを含有する排水か
ら窒素及びフッ素イオンを除去する排水処理装置であっ
て、硝化菌を用いて排水中に含まれるアンモニア性窒素
を硝酸性窒素又は亜硝酸性窒素に酸化する生物学的硝化
装置と、前記生物学的硝化装置の処理水にカルシウム化
合物を添加することにより該処理水中に含まれるフッ素
イオンを除去するフッ素除去装置と、脱窒菌を用いて前
記フッ素除去装置の処理水中に含まれる硝酸性窒素又は
亜硝酸性窒素を窒素ガスに還元する生物学的脱窒装置と
を備えたことを特徴とする窒素及びフッ素含有排水の処
理装置。 - 【請求項2】 生物学的硝化装置が担体に微生物膜を担
持させてなる微生物担持体を用いた生物膜式硝化装置で
あり、生物学的脱窒装置が浮遊式脱窒装置である請求項
1に記載の処理装置。
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JPH08141597A true JPH08141597A (ja) | 1996-06-04 |
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