JP2005211747A - リン除去装置収納容器およびそれを備える小規模汚水浄化槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、家庭用汚水浄化槽のような小規模汚水浄化槽へ容易にリン除去装置が付帯させられることを目的とし、四ヶ月分程度の凝集剤を貯留できるとともに凝集剤の安定した供給ができ、小規模汚水浄化槽設置後の地上有効利用の妨げにならないリン除去装置収納容器、及び、この容器を備え処理水質の向上を図った小規模汚水浄化槽を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、リン除去剤を貯留する貯留タンクと、この貯留タンクに接続され貯留タンク内のリン除去剤を被処理水に添加する供給ポンプと、上記貯留タンク及び供給ポンプを収納する蓋を有した容器とを備えたリン除去装置収納容器である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、汚水中からリン成分を除去するリン除去装置の収納容器、及び、このリン除去装置の収納容器を備えた小規模汚水浄化槽に関する。
生活系汚水中のリン成分除去を目的にした場合、鉄、アルミニウム、カルシウム等の多価イオンを汚水中に供給し、リン酸イオンと反応させることで固形物化し沈殿除去する、凝集沈殿法が多く用いられている。多価イオンを汚水中に供給する方法は、例えば、鉄、アルミニウム等の金属材を液中に対峙させて懸垂し、この金属材に電圧をかけて電流を流し、陽極から金属イオンを溶解させる電解法がある。また、別の方法としては、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミニウム等の水溶液状の凝集剤を注入ポンプにより供給する凝集剤添加法がある。
前述した多価イオンを汚水中に供給する方法の中で、水溶液状の凝集剤を注入ポンプにより供給する凝集剤添加法を用いたリン除去型の浄化槽としては、例えば、上流側から順に、嫌気処理槽、好気処理槽、及び、好気処理水の貯留槽を配置させ好気処理水を嫌気処理槽へと返送する流路を設けた小規模浄化槽であり、この小規模浄化槽内の水面より上部位置に塩化第二鉄溶液の貯留容器を設置し、貯留容器のオリフィスから好気処理水を嫌気処理槽へと返送する流路に塩化第二鉄溶液を添加するものが提案されている。また、このような小規模浄化槽において、貯留容器のオリフィスから好気処理槽に塩化第二鉄を添加すること、更には、貯留容器をマンホール蓋の裏面に取り付けることも提案されている(特許文献1参照)。
また別の浄化槽として、上流側から順に流量調整部を有した嫌気処理槽、好気処理槽、及び、濾過槽を配置した排水処理装置とを備え、地上に凝集剤の貯留タンクと凝集剤の注入ポンプとを設置し、この注入ポンプの運転を流量調整部に設けた嫌気処理槽の水位検出センサからの情報により制御するものも提案されている(特許文献2参照)。
特開平11−99396号公報 特開2003−136082号公報
家庭用汚水浄化槽のような小規模汚水浄化槽は、その維持管理を頻繁に行うことができないので、長期に亘って使用可能な量の凝集剤を貯留できる容器とする必要があり、例えば四ヶ月分程度の凝集剤を貯留可能な容器が望まれている。
凝集剤を貯留する容器は、凝集剤を貯留容器のオリフィスから微量滴下するとしても、貯留容器はかなり大きなものとなってしまう。この大きな貯留容器は、小規模汚水浄化槽の水位より上方となる部位に取り付けるとなると、設置スペースに余裕がなく、実質困難な場合が多い。ましてや、マンホール蓋の裏面に取り付けることは、維持管理性も含め更に厳しいものとなる。
貯留容器のオリフィスから凝集剤を滴下する場合、その滴下量が貯留容器内の水位変化によって変わってしまい、長期に亘って安定した滴下量を継続させることは難しい。
地上に凝集剤の貯留タンクと、凝集剤の注入ポンプとを設置する場合は、これらの設置スペースが必要となり、その物が地上に突出するため、小規模汚水浄化槽設置後の地上面の有効利用がしにくい問題がある。
本発明は、家庭用汚水浄化槽のような小規模汚水浄化槽へ容易にリン除去装置が付帯させられることを目的とし、長期間使用するだけの凝集剤を貯留できるとともに、凝集剤の安定した供給ができ、小規模汚水浄化槽設置後の地上有効利用の妨げにならないリン除去装置収納容器、及び、この容器を備え処理水質の向上を図った小規模汚水浄化槽を提供することを目的とする。
(1)本発明は、リン除去剤を貯留する貯留タンクと、この貯留タンクに接続され貯留タンク内のリン除去剤を被処理水に添加する供給ポンプと、上記貯留タンク及び供給ポンプを収納する蓋を有した容器とを備えたリン除去装置収納容器である。
(2)また、項(1)に記載されるリン除去装置収納容器が、浄化槽の外壁に設置された小規模汚水浄化槽である。
(3)また、項(1)に記載されるリン除去装置収納容器が、処理水の流出口を有する浄化槽の外壁に設置され、リン除去装置収納容器の蓋上面高さと、上記浄化槽のマンホールカバー高さとを同じ高さとした小規模汚水浄化槽である。
(4)更に、項(2)又は項(3)において、浄化槽の内部が、上流より順に嫌気処理槽、好気処理槽、及び、濾過槽とを備え、好気処理槽にて好気処理された好気処理水を嫌気処理槽へと返送する返送管、又は、好気処理槽と濾過槽との間に設けた移流管が、供給ポンプと接続される小規模汚水浄化槽である。
本発明のリン除去装置収納容器は、長期に亘り微小流量を安定して供給可能なポンプと、凝集剤の貯留タンクとを、収納容器内に収納し蓋で覆うことにより維持管理性がよく、家庭用の小規模汚水浄化槽に容易に適用できる。
また、本発明の小規模汚水浄化槽は、リン除去装置収納容器の蓋上面をマンホールカバーの上面と同じ高さになるようにしてリン除去装置収納容器を取り付けたので、施工性がよく、設置後に地上に突出する障害物がない。
更に、返送管又は移流管に流れる被処理水にリン除去剤を添加する場合には、リン酸イオンとの反応性を高めることができ、コロイド粒子等も凝集除去可能なことからリン除去及び処理水質を一層高めることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
図1は、本発明のリン除去装置収納容器の1実施例であり、(a)は概略平面図を、(b)は(a)に記載したA−A概略断面図を示す。
リン除去収納容器1は、リン除去剤を貯留する貯留タンク2と、リン除去剤を供給する供給ポンプ3とを収納している。リン除去装置収納容器1は、貯留タンク2及び供給ポンプ3を維持管理する際に、タンク、ポンプ等を出し入れできるように、その上面に蓋4を設けている。蓋4は、オーリング等のシール部材を用いて、この蓋4が閉められている間に外部から水が入らないようにすることが好ましいが、基本的に、貯留タンク2及び供給ポンプ3が出し入れでき、水の進入を防止できる構造のものであれば特に限定されるものではない。
リン除去装置収納容器1は、供給ポンプ3に接続されるリード線5及びチューブ6を通す孔7、8を備えており、この孔7、8は外部から水が入らないようにシールしてある。本実施例では、リン除去装置収納容器1の左右に孔を設けているが、孔1つでリード線及びチューブの両方を取り出すようにしてもよい。
リン除去装置収納容器1の形状は、図1に示すような角形、円柱形状、多角柱状等、どのような形状であってもよいが、小規模汚水浄化槽の外壁への固定を考えると、角形とすることが好ましい。また、リン除去装置収納容器1は、供給ポンプ3が配置される部分の底面が、貯留タンク2が配置される部分の底面よりも、垂直方向において高くなるように形成してもよく、高くなるように架台等を用いて、その上に供給ポンプを載置してもよい。
リン除去装置収納容器1の材質は、防錆処理を施した金属、又は、合成樹脂を用いることができ、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ジシクロペンタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル樹脂等の合成樹脂成形品を用いることが、耐食性、コストの観点より好ましい。
供給ポンプ3は、吸い込み側に貯留タンク2からリン除去剤を吸い込むためのチューブ10が接続され、吐出側にリン除去剤を供給するチューブ6が接続されている。供給ポンプ3は、空運転を避けるための貯留タンク2内に水位センサを設け、これと連動させることが好ましい。リード線5は、孔7を通り外部の制御箱9に接続しているが、制御箱9はリン除去装置収納容器1内に取り付けてもよい。
供給ポンプ3は、貯留タンク2の容量をできる限り小さくするために流量が可変できる微少定量ポンプを用いることが好ましい。例えば、リン除去剤の供給能力として、0.05〜0.5mL/min、好ましくは0.05〜0.3mL/min、より好ましくは0.05〜0.2mL/minである。これによって、仮にリン除去剤を4ヶ月分貯留するとした場合の貯留タンク2の容量は、0.5mL/minのとき約87L、0.3mL/minのとき約52L、0.2mL/minのとき約35L、0.05mL/minのとき約9Lでよいことになる。このような微少の定流量を持たせる供給ポンプ3には、例えばパルス発生器とパルスの周期設定器等で構成するパルスポンプを用いることができる。パルスポンプは、1パルスごとにソレノイド及びダイヤフラムを駆動させ、1往復動(1ストローク)毎に定容量のリン除去剤を吸い込み、吐出させるもので、ダイヤフラムの駆動で形成されるシリンダ容積とストローク数で1分間当りの供給量が決定できる。即ち、シリンダ容積を一定にしてストローク数を変えれば所望する流量が設定できる。例えば1ストローク当りの突出量を0.1mLとして、1分間当りのストローク数を1とすれば0.1mL/minに設定することができる。
貯留タンク2は、リン除去剤を貯留するもので、その貯留容量は前記したようにリン除去剤の供給量と貯留日数で決定できるので、予め所望の容量で設計しておけばよい。貯留タンク2のリン除去剤が減少して補充する段階になったときには、貯留タンク2をリン除去剤が充填されている別の貯留タンク2と交換してもよく、貯留タンク2にリン除去剤を補充してもよい。貯留タンク2は角型、円筒型でもよく、またその材質は金属製でもよいが、リン除去剤が多くは酸性であるので、腐食のないポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ジシクロペンタジエン等の合成樹脂製が好ましい。
リン除去剤としては、リン酸イオンと反応してフロックを形成する金属塩が好ましく、例えば、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミニウム等の凝集剤を用いることができる。使用形態としては、水溶液等の溶液状が好ましく、これら凝集剤は市販されているものを原液のまま用いてもよく、希釈して用いてもよい。
次に前記したリン除去装置収納容器を備える小規模汚水浄化槽について説明する。図2はリン除去装置収納容器を備える小規模汚水浄化槽の1実施例を示す概略平面図、図3は図2のB−B面における概略断面図、図4は図2のC−C面における概略断面図である。
リン除去装置収納容器1は、蓋4の上面と小規模汚水浄化槽15を維持管理するために設けているマンホ−ルカバー16の上面とが同じ高さになるようにして小規模汚水浄化槽15の外壁に取り付けている。リン除去装置収納容器1は、本実施例では小規模汚水浄化槽15の放流口23側に取り付けているが、流入口24側、又は、小規模汚水浄化槽15の長辺となる外周壁に取り付けることもできる。尚、製造工場でリン除去装置収納容器1を小規模汚水浄化槽15に取り付けて出荷する場合には、トラックへの積載効率等から放流口23側または流入口24側に取り付けることが好ましく、設置場所で取り付ける場合には、放流口23側、流入口24側、小規模汚水浄化槽15の長辺となる外周壁に取り付けてもよい。リン除去装置収納容器1を小規模汚水浄化槽15の外壁に取り付ける場合、接着、オーバーレイ、固定具による締め付け等の手段を用いることができるが、いずれの手段を用いてもよく固定できればよい。より具体的には、図4に示すフランジ42に台を設け、この台の上にリン除去装置収納容器を載置する方法、フランジ42に固定具を設け、この固定具よりリン除去装置収納容器を固定する方法等がある。
小規模汚水浄化槽15の水位より上方の位置の外壁には、リン除去装置収納容器1からのチューブ6を通す孔39を設けているが、孔39はチューブ6を通した後で水や土が浸入しないようにシールをすることが好ましい。また、小規模汚水浄化槽15内の所定の部位へリン除去剤が供給できるように別のチューブ25を配設して、孔39の部位に接続具を外側へ臨ませておき、この接続具にチューブ6を接続させるようにしてもよい。
小規模汚水浄化槽15は、上流側から嫌気処理槽17、18、好気処理槽19、濾過槽20、消毒槽26を配置している。リン除去剤は、好気処理槽19から濾過槽20へと被処理水を移送する移流管21の移流口から添加しているが、好気処理槽19、好気処理槽19で処理された処理水を嫌気処理槽17、18へ返送する返送管22、嫌気処理槽17、18に供給するようにしてもよい。リン除去剤の添加は、除去したリン成分が、嫌気処理槽の底部に沈殿するようにすることが好ましく、これは、嫌気処理槽の底部に堆積した汚泥等を定期的に抜き取る作業を行う際についでに引き抜くことができることによる。リン除去剤の添加場所は、限定されるものでなく、任意の箇所に添加してよいが、リン成分が嫌気処理槽の底部に沈殿することになる箇所に添加することが好ましく、具体的には、他の槽から嫌気処理槽へと被処理水を移流させる管の途中、他の槽から嫌気処理槽へと被処理水を移送する管の流出口、この流出口から流出する被処理水の落下箇所直上等から添加することができ、このような箇所に添加すると、微量滴下するリン除去剤が充分に撹拌されやすく好ましい。
ここで、小規模汚水浄化槽15を更に詳しく説明すると、嫌気処理槽は、第一の嫌気処理槽17と第二の嫌気処理槽18とで構成され、嫌気処理槽17には、流入口24が設けられている。また、流入口24の下方には、上部及び下部が開口する箱状の流入バッフル40が設けられ、流入口24と反対側の仕切り壁には移流管27(若しくは移流口)が設けられている。第一の嫌気処理槽17は、流入する汚水中の沈降しやすい固形物を沈殿分離させ、これを槽底部で濃縮貯留させる。このとき、槽底部に貯留する汚泥の一部は嫌気的生物反応によってスカムとなり、浮上して槽上部にて貯留する。また、濾床28では、嫌気的生物反応を進行させる。
第二の嫌気処理槽18は、第一の嫌気処理槽17と同様な処理機能を持たせ、スカム化による槽上部での汚泥貯留、濾床29での有機物分解、及び、槽底部に沈殿した汚泥の貯留を行う。好気処理槽19側の仕切り壁には、移流管31が設けられ、この移流管31内には移送ポンプ32が取り付けられている。以上の嫌気処理槽(第一の嫌気処理槽17、第二の嫌気処理槽18)にて、有機物の分解に伴い被処理水に含まれる窒素分の多くはアンモニア態窒素に転換される。尚、濾床28及び濾床29は、必ずしも必要なものでなく、取り除くこともできる。
第一の嫌気処理槽17及び第二の嫌気処理槽18のそれぞれの上部には、流入する汚水の変動を緩和させ次槽へ移流させるために、液水準が最高水位(H.W.L)及び最低水位(L.W.L)の間で変動可能な流量調整部30を設けている。この場合、第一の嫌気処理槽17と第二の嫌気処理槽18との水位は、汚水の流入量が移送ポンプ32の送液量よりも多いか少ないかによってL.W.LとH.W.Lとの間を変動する。小規模汚水浄化槽15は、流量調整部30を設けることにより、汚水の流入量が平均化され、嫌気処理槽(第一の嫌気処理槽17、第二の嫌気処理槽18)、好気処理槽19、濾過槽20等の、各槽のそれぞれの機能は良好に発揮される。尚、移送ポンプ32は、本実施例ではブロワ33から送気される空気を用いるエアリフトポンプであるが、密閉容器に空気を圧送させる間欠定量ポンプ、電動による水中ポンプ等を用いることもできる。
好気処理槽19は、曝気するための散気管34を底部に配置し、ブロワ33から送気された空気を噴出させる。また、好気処理槽19は、微生物付着材(担体、微生物担体、接触材、接触濾材ともいう)を充填した床を形成している。ここで、微生物付着材を充填した床は、微生物付着材が噴出する空気によって液と共に流動する流動床、液のみが動く固定床、又は、流動床と固定床の両方を組み込んだものであってもよい。好気処理槽19は、曝気を行い、(微生物が付着している)微生物付着材と液とが十分に混ざるようにし、あるいは、微生物付着材と液とが積極的に接触するようにし、これによって有機物を酸化・分解し、アンモニア態窒素が硝化し、リン分は正リン酸(リン酸イオン)になる。
微生物付着材の形状は、板状、網板状、ヘチマ状、多孔質状、筒状、棒状、骨格球状、紐状、更には粒状、不定形な塊状、立方体状、繊維塊状等の種々の形状に加工したものを用いることができる。流動床には、これら微生物付着材のうち、比較的小さく流動しやすい形状のものが好ましく用いられ、また、固定床には、付着する微生物や粒子等によって閉塞しにくく固定しやすい形状のものが好ましく用いられる。微生物付着材の材質は、塩化ビニリデン、ポリビニルフォルマール、ポリウレタン、メラミン樹脂等の合成樹脂製加工物、セラミックス、珪砂等の無機製加工物、アンスラサイト等の化石加工物、活性炭等で、比重が約1又は1以上のもの、また、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン等で、比重が約1又は1以下のもののいずれも用いることができる。
好気処理槽19内の一画には、移流管21(若しくは移流口)及び濾過槽20が配置されている。移流管21は、底部付近に好気処理槽19の微生物付着材を流出させないようにメッシュ、スリット等の形状からなる開口部41を設け、また上部も開口させ、水位となる部位に濾過槽20への移流口を設けている。移流管21には、好気処理槽19にて処理した好気処理水の一部を、第一の嫌気処理槽17へと戻す返送ポンプ35を立設している。返送ポンプ35と第一の嫌気処理槽17とは、返送管22で接続させている。返送管22を設けるのは、返送ポンプ35で好気処理水を返送させることにより、好気処理槽19内に浮遊しているSS又は沈殿しやすいSSを引抜くことができることや、硝酸態窒素がある場合には第一の嫌気処理槽17、第二の嫌気処理槽18にて生物的作用によって脱窒素できるからである。返送ポンプ35からの処理水の返送は、連続であっても間欠であってもよい。尚、返送ポンプ35は、本実施例ではブロワ33から送気するエアリフトポンプを示したが、密閉容器に空気を圧送させる間欠定量ポンプや電動ポンプ等を用いることもできる。
上記のような実施例において、リン除去剤を好気処理槽19又は移流管21に供給(注入)すると、リン除去剤中の多価金属(鉄、アルミニウム等)イオンとリン酸イオンとが反応して不溶性若しくは難溶性の凝集塊(フロック)を生成して、これが処理水と共に返送ポンプ35によって第一の嫌気処理槽17へと移送され、汚泥として蓄積される。即ち、これによって汚水中からリンが除去できる。リン除去剤は、返送管22に供給しても同様である。尚、この場合には、返送管22の上部が開放されている掃除口に供給してもよい。リン除去剤の必要供給量は、リン酸イオン濃度によって決定できるので予め設定しておくか、リン酸イオン濃度を測定してから設定してもよい。リン除去剤を供給することによって、リンの凝集以外に存在するコロイド粒子も凝集させることができ、第一の嫌気処理槽17への移送、または濾過槽20で捕捉除去できるので、処理水質の向上に一層寄与する。
濾過槽20は、移流してくる好気処理水に存在または残留するSS(浮遊物質)を捕捉するための濾材を充填した濾層を有し、その濾層の下方又は下部には、濾層を洗浄するための散気管36を配置している。また、濾過槽20の底部には、洗浄時に洗浄排水を引き抜くためのエアリフトポンプ37も配置されている。本実施例では、通常時の水流れ方向は下向流としているが、上向流とすることもできる。尚、濾過槽20では、好気処理槽19から持ち越される溶存酸素の存在により、好気的生物処理も進行する。散気管36及びエアリフトポンプ37には、ブロワ33からの空気が送気される。散気管36及びエアリフトポンプ37は、空気源を別のブロワとしてもよい。また、エアリフトポンプ37の代わりに電動ポンプを用いてもよい。
濾過槽20内の移流管38(若しくは移流口)の後流には、消毒槽26があり、この消毒槽26には放流口23を臨ませて設けている。
次に小規模汚水浄化槽の運転方法を説明する。
(通常時運転)
流入汚水は、図2中の実線矢印で示すとおり、流入口24から第一の嫌気処理槽17に入り、そこで固液分離及び嫌気的生物処理が行われる。ここを通過した移流液は、第二の嫌気処理槽18に入り、さらに固液分離及び嫌気的生物処理が進む。また、流量調整部30において、第一の嫌気処理槽17及び第二の嫌気処理槽18へ流入する汚水量の変動を吸収・緩和しながら、汚水を移送ポンプ32で次の好気処理槽19へ定量的に移送する。
好気処理槽19に流入する水は、散気管34から吐出される空気及び微生物付着材によって、好気的生物分解を受ける。分解された汚水中の有機物の一部は、微生物に転換されつつ微生物付着材に付着し、一部は液中に浮遊してSSとして存在する。好気処理槽19からの好気処理水は、移流管21の下部の開口部から流入して移流管21に入る。ここでは、供給ポンプ3からリン除去剤が供給され、リン酸イオンと反応してフロックが形成される。この好気処理水は、一部が返送ポンプ35によって連続又は間欠的に返送管22を介して第一の嫌気処理槽17に返送される。残り分の好気処理水は移流管21の上部の移流口から濾過槽20へ入る。
濾過槽20では、移流水(好気処理水)中のSSが捕捉除去されるとともに、生物的処理も進む。有機物及びSSが除去された移流水は、移流管38から消毒槽26を経て放流口23から処理済み水として放流される。ここで、運転を長時間続けると、濾過槽20は濾層中にSSが蓄積して通水抵抗が高まり所定の通水量が得られなくなったり、又はSS捕捉能力が低下してSSがリーク(流出)する。そこで、このような状態になる前に濾過槽20の洗浄を行う。
(濾過槽の洗浄運転)
濾過槽20の水位が所定水位まで上昇するか、又はタイマー設定した所定時刻が来ると洗浄運転を開始させる。ここで、タイマー設定の場合、洗浄運転は汚水の流入の少ない時間帯、例えば、一般家庭では14時頃〜16時頃、1時頃〜5時頃、10頃〜11時頃に設定するとよい。この時間帯では、通常、流量調整部30の水位が最低水位付近にあるため、濾過槽20の洗浄排水を受け入れられる状態にあるからである。洗浄にあたっては、先ず、散気管36から空気を吐出させ、濾過槽20における濾材を撹乱させSSを剥離させる。このとき、エアリフトポンプ37を稼動させて、洗浄排水を濾過槽20の底部から引き抜き、返送管22を介して第一の嫌気処理槽17に移送させる。この際、好ましくは、洗浄排水の全量を引き抜く。なお、濾過槽20の洗浄は、所定時間後に散気管36からの空気吐出及びエアリフトポンプ37を停止させることで終了する。以上の洗浄運転は、一日に1回または複数回を行う。
本発明のリン除去装置収納容器の1実施例を示し、(a)は概略平面図、(b)は(a)のA−A面における概略断面図。 本発明のリン除去装置収納容器を備える小規模汚水浄化槽の1実施例を示した概略平面図。 図2に示す小規模汚水浄化槽のB−B面における概略断面図。 図2に示す小規模汚水浄化槽のC−C面における概略断面図。
符号の説明
1…リン除去装置収納容器、2…貯留タンク、3…供給ポンプ、4…蓋、5…リード線、6…チューブ、7…孔、8…孔、9…制御箱、10…チューブ、15…小規模汚水浄化槽、16…マンホールカバー、17…第一の嫌気処理槽、18…第二の嫌気処理槽、19…好気処理槽、20…濾過槽、21…移流管、22…返送管、23…放流口、24…流入口、25…チューブ、26…消毒槽、27…移流管、28…濾床、29…濾床、30…流量調整部、31…移流管、32…移送ポンプ、33…ブロワ、34…散気管、35…返送ポンプ、36…散気管、37…エアリフトポンプ、38…移流管、39…孔、40…流入バッフル、41…開口部、42…フランジ

Claims (4)

  1. リン除去剤を貯留する貯留タンクと、この貯留タンクに接続され貯留タンク内のリン除去剤を被処理水に添加する供給ポンプと、上記貯留タンク及び供給ポンプを収納する蓋を有した容器とを備えたリン除去装置収納容器。
  2. 請求項1に記載されるリン除去装置収納容器が、浄化槽の外壁に設置された小規模汚水浄化槽。
  3. 請求項1に記載されるリン除去装置収納容器が、処理水の流出口を有する浄化槽の外壁に設置され、リン除去装置収納容器の蓋上面高さと、上記浄化槽のマンホールカバー高さとを同じ高さとした小規模汚水浄化槽。
  4. 請求項2又は3において、浄化槽の内部が、上流より順に嫌気処理槽、好気処理槽、及び、濾過槽とを備え、好気処理槽にて好気処理された好気処理水を嫌気処理槽へと返送する返送管、又は、好気処理槽と濾過槽との間に設けた移流管が、供給ポンプと接続される小規模汚水浄化槽。

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