JP2003340475A - 浄化槽および浄化槽の製造方法 - Google Patents

浄化槽および浄化槽の製造方法

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JP2003340475A
JP2003340475A JP2002149275A JP2002149275A JP2003340475A JP 2003340475 A JP2003340475 A JP 2003340475A JP 2002149275 A JP2002149275 A JP 2002149275A JP 2002149275 A JP2002149275 A JP 2002149275A JP 2003340475 A JP2003340475 A JP 2003340475A
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septic tank
discharge pump
tank
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septic
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JP2002149275A
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Jiro Kuwata
治朗 桑田
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Fujiclean Co Ltd
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Fujiclean Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浄化槽本体部と放流ポンプ槽とで浄化槽
を構築する場合において、両者を合理的に止着するのに
有用な技術を提供する。 【解決手段】 浄化槽本体部102と、浄化槽本体部1
02に止着される放流ポンプ槽141とを有する浄化槽
101において、放流ポンプ槽141は、実質的に鉛直
方向に延在する複数の放流ポンプ槽構成部材145,1
47を互いに接合することによって浄化槽本体部102
とは独立して形成され、さらに放流ポンプ槽141は、
放流ポンプ槽構成部材145,147同士の接合部14
9を介して浄化槽本体部102に止着される。とりわけ
接合部149の止着箇所は、浄化槽本体部102側に近
接するよう構成されるのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は浄化槽の構築技術に
関し、詳しくは浄化槽本体部に対し放流ポンプ槽を合理
的に止着するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】浄化槽構築技術の一例として、特公平5
−75477号では、浄化槽本体部と放流ポンプ槽とで
浄化槽を形成するに際し、完全に別体で形成された両者
を接合して浄化槽を構成する態様、あるいは浄化槽本体
部とは別に形成された放流ポンプ槽を浄化槽本体部に接
合して浄化槽を構成するものの、当該放流ポンプ槽の構
成パーツの一部を浄化槽本体部の構成パーツと共用させ
る態様が開示されている。これらの態様では、放流ポン
プ槽を浄化槽本体部と別に形成して接合する点において
は共通するが、当該放流ポンプ槽をどのように浄化槽本
体部に接合するかについての具体的教示が十分になされ
ていない。
【0003】それぞれ別個に形成された浄化槽本体部と
放流ポンプ槽とを接合する場合、FRPで形成された両
者をオーバーレイによって接着する手法、あるいは両者
を取付アームで連接するとともに、当該取付アームの一
端側と浄化槽本体部、および取付アームの他端側と放流
ポンプ槽とをそれぞれ止着ボルトで固定するという手法
が考えられるが、前者の手法ではオーバーレイ接合箇所
の表面処理施工が必要で煩雑であるとともに、オーバー
レイ接合のみでの止着は接合強度上容易ではない。また
後者の手法では、止着強度は得られるものの、浄化槽の
スペック要求等によって槽形状が異なる場合に、複数種
類の取付アームを準備する必要があり、施工コストの低
減要求に背反する。
【0004】さらに浄化槽本体部の構成パーツを一部共
用しつつ放流ポンプ槽を浄化槽本体部に接合するには、
シーリング性確保のため、放流ポンプ槽の接合部を浄化
槽本体部の形状に精度よく合致させる必要があり、放流
ポンプ槽成形時ないし施工時における形状精度維持が容
易ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる点に
鑑みてなされたものであり、浄化槽本体部と放流ポンプ
槽とで浄化槽を構築する場合において、両者を合理的に
止着するのに有用な技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、各請求項記載の発明が構成される。請求項1に記載
の発明によれば、浄化槽本体部と、当該浄化槽本体部に
止着される放流ポンプ槽とを有する浄化槽が構成され
る。そして放流ポンプ槽は、実質的に鉛直方向に延在す
る複数の放流ポンプ槽構成部材を互いに接合することに
よって浄化槽本体部とは独立して形成される。そして放
流ポンプ槽は、放流ポンプ槽構成部材同士の接合部を介
して浄化槽本体部に止着される。
【0007】本発明では、放流ポンプ槽を浄化槽本体部
に止着するのに放流ポンプ槽構成部材の接合部を利用す
るため、放流ポンプ槽自体に浄化槽本体部止着のための
特別な加工を施す必要がなく、設計の自由度を増すこと
が可能となる。特に止着に際して止着ボルトの挿通孔を
穿設する場合があるが、放流ポンプ槽自体に挿通孔を穿
設する必要がないため、浄化槽のシーリング性能低下を
回避することが可能である。しかも先行技術の一例とし
て、放流ポンプ槽の構成部材を浄化槽本体部の構成部材
と共用する態様があるが、このような態様に比べて、本
発明では浄化槽本体部とは独立した構成部材によって放
流ポンプ槽を形成するため、とりわけ放流ポンプ槽のシ
ーリング性能低下を確実に回避することができる。
【0008】なお本明細書において「浄化槽本体部」と
は、典型的には、夾雑物除去槽、嫌気処理槽、好気処理
槽、(沈殿)処理水槽および消毒槽を、上流側からこの
順で有する浄化槽の本体部がこれに該当する。もちろ
ん、これらの各槽の一部を省略した形態、他の処理槽を
付加した形態、一部を省略しつつ他の処理槽を付加した
形態も広く包含されるものとする。また放流ポンプ槽構
成部材が「鉛直方向に延在」するとは「鉛直方向成分」
を有すれば足りる趣旨であり、各放流ポンプ槽構成部材
が鉛直方向延在部分と水平方向延在部分をそれぞれ有す
る形態、傾斜しつつ延在し鉛直方向成分と水平方向成分
を有する形態、あるいはこれらの混成形態などを広く包
含するものとする。
【0009】各放流ポンプ槽構成部材は同一の形状を有
してもよいし、対称形ないし異なる形状を有してもよ
い。さらに複数の放流ポンプ槽構成部材は、少なくとも
二つの構成部材が鉛直方向に延在すれば足り、例えば二
つの鉛直方向に延在する放流ポンプ槽構成部材を接合す
るとともに、さらに水平方向に延在する構成部材を接合
して放流ポンプ槽を構成する形態も包含される。また
「放流ポンプ槽構成部材同士の接合部」は、各放流ポン
プ槽構成部材に点在状に形成してもよいし、連続延在状
に形成してもよい。典型的には、鉛直方向に延在する接
合線によって当該接合部を構成するのが好ましい。
【0010】(請求項2に記載の発明)請求項2に記載
の発明では、請求項1に記載の浄化槽の放流ポンプ槽に
つき、上部にマンホール開口部を有し、放流ポンプ槽構
成部材同士の接合部上端が当該マンホール開口部の中央
分割線を形成するよう構成される。そして接合部のう
ち、放流ポンプ槽を浄化槽本体部に止着する箇所は、接
合部上端よりも浄化槽本体部に近接するように設定され
る。
【0011】本発明では、請求項1に記載の発明の作用
効果に加え、放流ポンプ槽構成部材同士の接合部のう
ち、より浄化槽本体側に近接した箇所を利用して放流ポ
ンプ槽を当該浄化槽本体部に止着することが可能となる
ため、取付部材等をコンパクトに設計することができ
る。
【0012】ここで「マンホール開口部」とは、浄化槽
を設営した際にマンホール蓋を設置するための開口部を
いう。また「マンホール開口部の中央分割線」とは、放
流ポンプ槽を複数の構成部材を組み合わせて形成するに
際し、マンホール開口部を中央で分割するように伸延す
る放流ポンプ槽構成部材同士の接合線をいう。とりわけ
型を用いた樹脂成形によって放流ポンプ槽ないしその構
成部材を形成する場合、型抜きの関係で、放流ポンプ槽
を縦方向に割った形状で当該放流ポンプ槽構成部材を構
成する形態、換言すれば放流ポンプ槽に縦方向(鉛直方
向)のパーティクルラインが形成される形態があり得る
が、本発明では、かかる縦方向のパーティクルラインが
マンホール開口部の中央を割段するように形成されるよ
うに放流ポンプ槽構成部材を準備するのが好ましい。
【0013】(請求項3に記載の発明)請求項3に記載
の発明によれば、請求項1または2に記載の浄化槽の放
流ポンプ槽につき、上部にマンホール開口部を有し、放
流ポンプ槽構成部材の接合部上端につき、マンホール開
口部の中央分割線を形成するよう構成する。そして接合
部のうち浄化槽本体部に放流ポンプ槽を止着する箇所ま
での浄化槽本体部からの水平方向の距離を、浄化槽本体
部からマンホール開口部中央分割線までの水平方向の距
離よりも小さくなるように構成する。
【0014】本発明によれば、請求項1ないし2に記載
の発明の効果に加え、浄化槽本体部からマンホール開口
部中央分割線までの水平方向の距離と、浄化槽本体部に
放流ポンプ槽を止着する箇所までの浄化槽本体部からの
水平方向の距離との差だけ、放流ポンプ槽止着のための
取付部材等の長さを短くすることができ、当該取付部材
コンパクト化に資することになる。
【0015】(請求項4に記載の発明)請求項4に記載
の発明によれば、請求項1ないし3に記載の各浄化槽に
おいて、放流ポンプ槽構成部材を接合部に形成されたフ
ランジ部によって相互に接合するとともに、放流ポンプ
槽を当該フランジ部を介して浄化槽本体部に止着する。
放流ポンプ槽の浄化槽本体部への止着に際し、接合部に
形成されたフランジ部を利用するため、放流ポンプ槽自
体に浄化槽本体部止着のための特別な加工を施す必要が
なく、設計の自由度を増すことが可能となる。特に止着
に際して止着ボルトの挿通孔を穿設する場合があるが、
放流ポンプ槽自体に挿通孔を穿設する必要がないため、
浄化槽のシーリング性能低下を回避することが可能であ
る。
【0016】(請求項5に記載の発明)請求項5に記載
の発明では、浄化槽本体部を上部側構成部と下部側構成
部とを水平面上に延在するフランジ部を介して接合する
ことによって浄化槽を形成する。そして放流ポンプ槽と
浄化槽本体部とは、それぞれのフランジ部同士を利用し
て互いに止着される。従って浄化槽本体部および放流ポ
ンプ槽自体に止着ボルトの孔を穿設する等の加工が不要
であり、放流ポンプ槽のみならず浄化槽本体部における
シーリング性能の低下を回避することが可能である。
【0017】(請求項6に記載の発明)請求項6に記載
の発明によれば、上記請求項1から5までの各浄化槽に
つき、放流ポンプ槽は、金属製の止着手段を用いて浄化
槽本体部に止着される。止着手段を金属製とすることに
より止着手段の剛性が確保し易く、放流ポンプ槽と浄化
槽本体部の各止着箇所間に止着手段を延在させた場合で
あっても、止着手段の変形や破損が生じにくく、放流ポ
ンプ槽を強固に浄化槽本体部に止着することができる。
【0018】(請求項7ないし8に記載の発明)請求項
7ないし8に記載の発明によれば、上記請求項1ないし
2に記載の発明と実質的に同等の構成を有する浄化槽を
合理的に製造する技術が提供される。もちろん上記請求
項3以降の各発明の構成要素をさらに組み合わせた浄化
槽の製造方法を構成することも可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態である
浄化槽101および当該浄化槽101の製造方法につ
き、図面を参照しつつ説明する。図1に模式的に示すよ
うに、本実施の形態に係る浄化槽101は、浄化槽本体
部102と放流ポンプ槽141とを主体として構成され
る。このうち浄化槽本体部102には流入部113から
被処理水が流入し、各処理槽において適宜処理を受けた
後、流出部115から放流ポンプ槽141に送られる。
【0020】浄化槽本体部102は、被処理水が流入す
る流入部113が位置する上流側から順に、夾雑物除去
槽103、嫌気濾床槽105、生物濾過槽107、処理
水槽109、消毒槽111という複数の処理槽を有す
る。流入部113を通じて浄化槽本体部102に流入し
た被処理水については、まず夾雑物除去槽103におい
て、被処理水中の比較的大きめの固形物あるいは油脂等
の夾雑物が固液分離されて当該被処理水から除去処理さ
れる。
【0021】夾雑物除去槽103で処理された被処理水
は、次に嫌気濾床槽105へ移流される。嫌気濾床槽1
05内の濾床には、特に図示しないものの、有機汚濁物
を嫌気処理(還元処理)する嫌気性微生物が着床した濾
材が設けられており、被処理水中の有機汚濁物が当該嫌
気濾床槽105内の嫌気性微生物によって適宜嫌気処理
されることになる。
【0022】嫌気濾床槽105において嫌気処理された
被処理水は、次に生物濾過槽107に移流される。生物
濾過槽107内には、多数の粒状担体が流動可能に充填
された生物処理領域121および濾過処理領域123が
形成されている。粒状担体は、例えば中空円筒状に形成
されて有機汚濁物を好気処理(酸化処理)する好気性微
生物を多数着床させている。そして通常運転時において
は、生物処理領域121に散気エアを供給して好気処理
を行うとともに、当該好気処理で生じたSS等の固形生
成物を濾過処理領域123で濾過処理している。また所
定時間毎に濾過処理領域123に強い逆洗エアを供給
し、当該濾過処理領域123内の粒状担体を洗浄して濾
過時の目詰まりを防止する。
【0023】嫌気濾床槽105における嫌気処理および
生物濾過槽107における好気処理を経た被処理水は、
処理水槽109および消毒槽111を経由して流出部1
15から放流ポンプ槽141へ送られることとなる。な
お本実施の形態では、処理水槽109内の被処理水の一
部は、便宜上特に図示しないものの、エアリフトポンプ
を利用して夾雑物除去槽103に還流され、再度上流側
より処理を受ける構成とされている。
【0024】図1に示すように放流ポンプ槽141内に
はポンプ142が設置されており、浄化槽本体部102
から放流ポンプ槽141に送られた被処理水は、このポ
ンプ142を介して浄化槽101外部の放流先に排水さ
れる。
【0025】ところで放流ポンプ槽141は、浄化槽1
01を設営する際に当該浄化槽101と被処理水の放流
先との水位勾配が不十分な場合、あるいは逆勾配となる
場合に、被処理水を放流先へと排水するために用いられ
る。すなわち放流ポンプ槽141は、常に浄化槽101
の設営時に必要とされる部材要素ではなく、水位勾配条
件に応じて適宜選択的に浄化槽本体部102に付設され
る部材要素である。従って本実施の形態に係る放流ポン
プ槽141は、浄化槽本体部102とは別個独立して形
成され、必要に応じて浄化槽本体部102に接合止着す
る構成としている。
【0026】浄化槽本体部102と放流ポンプ槽141
の構成、および両者の接続構造の詳細が、図2から図4
までに示される。このうち図2では、本実施の形態に係
る浄化槽101につき、浄化槽本体部102と放流ポン
プ槽141の接続構造の概要を正面視で示す。図3で
は、浄化槽本体部102と放流ポンプ槽141の接続構
造の詳細な構成を部分的な平面視で示す。また図4で
は、浄化槽本体部102と放流ポンプ槽141のうち、
下部固定部165の詳細な構成を部分的な正面視で示
す。なお図4では、図2に示す放流ポンプ槽141のう
ちアーム部164の図示が便宜上省略されている。
【0027】図2に示すように、浄化槽本体部102
は、上部側構成部131および下部側構成部135とを
フランジ137を介して接合することによって形成され
る。図4に詳しく示されるように、浄化槽本体部102
を構成する上部側構成部131の下面側には水平方向に
延在する上部側フランジ137aが付設され、下部側構
成部135の上面側には同じく水平方向に延在する下部
側フランジ137bが付設されている。そして両フラン
ジ137a,bを接着剤によって相互に接合すること
で、上部側構成部131と下部側構成部135とを接合
して浄化槽本体部102を得る。なお上部側フランジ1
37aおよび下部側フランジ137bは、それぞれ浄化
槽本体部102の上部側構成部131の下面および下部
側構成部135の上面から外方側へと水平方向に突出し
て形成される。
【0028】一方、図2に示すように、放流ポンプ槽1
41は、第1構成部145および第2構成部147とを
接合して形成され、上方にマンホール開口部143を有
し、浄化槽本体部102に向かう側の側面部にはアーム
部164が突出状に形成される。放流ポンプ槽141を
構成する第1構成部145と第2構成部147は、それ
ぞれ鉛直方向に延在するとともに互いに対向する接合部
149を有する。この接合部149は、放流ポンプ槽1
41の上部領域では、マンホール開口部143を中央で
二分する中央分割線144を規定する一方(符号149
aで示される)、放流ポンプ槽141の中央から下部領
域では、中央分割線144よりも浄化槽本体部102側
にシフトして形成される(符号149bで示される)。
換言すれば、放流ポンプ槽141の中央ないし下部領域
における接合部149bは、上部領域における接合部1
49aに対しオフセット量Lだけ浄化槽本体部102側
に近接するように設定される。
【0029】図4に詳しく示されるように、放流ポンプ
槽141を構成する第1構成部145の接合部149側
には鉛直方向に延在する第1フランジ151aが付設さ
れ、第2構成部147の接合部149側には同じく鉛直
方向に延在する第2フランジ151bが付設されてい
る。従って第1構成部145と第2構成部147とを互
いに接合する接合部149は、第1フランジ151aと
第2フランジ151bとの境界線を規定することにな
る。かくして両フランジ151a,151bを接着剤に
よって相互に接合することにより、第1構成部145と
第2構成部147を接合部149にて接合し、これによ
って放流ポンプ槽141を得る。もちろん接合部149
には接着処理が施されているため、当該接合部149の
シーリング性(止水性)が確実に担保されている。なお
第1フランジ151aおよび第2フランジ151bは、
それぞれ放流ポンプ槽141から外方側へと水平方向に
突出して形成される(図3参照)。
【0030】上記のように構成される放流ポンプ槽14
1は、図2に示すように、オーバーレイ接合部163、
上部固定部161および下部固定部165を介して浄化
槽本体部102に接合され止着される。オーバーレイ接
合部163は、一般にFRPオーバーレイ接合と称呼さ
れる手法により、図2に示すように、放流ポンプ槽16
4と浄化槽本体部102との相互の接合面に形成される
(図2では斜線で示される)。
【0031】上部固定部161は、図3に示されるよう
に、放流ポンプ槽141と浄化槽本体部102との間に
上部取付金具171を架設するとともに、止着ボルト1
73によって、放流ポンプ槽141のアーム部164と
上部取付金具171とを固定し、かつ浄化槽本体部10
2と上部取付金具171とを固定し、これによって上部
取付金具171を介して放流ポンプ槽141を浄化槽本
体部102に止着する。なお上部取付金具171で固定
する際、浄化槽本体部102に止着ボルト173の止着
用孔を穿設する必要があるが、浄化槽本体部102にお
ける水位線よりも上方に設定することでシーリング性に
影響を与えないよう配慮されている。なお止着ボルト1
73は、適宜リベット等で代替することも可能である。
【0032】下部固定部165は、下部取付金具181
と、放流ポンプ槽止着ボルト183と、本体部止着ボル
ト185とで構成される。図3および図4に示されるよ
うに下部取付金具181が放流ポンプ槽141側と浄化
槽本体部102側とに架設される。そして下部取付金具
181のうち放流ポンプ槽141側の端部(図4におけ
る右側端部)を、放流ポンプ槽止着ボルト183を用い
て放流ポンプ槽141の第1フランジ151aおよび第
2フランジ151bに固定する。さらに下部取付金具1
81のうち浄化槽本体部102側の端部(図4における
左側端部)を、本体部止着ボルト185を用いて浄化槽
本体部102の上部側フランジ137aおよび下部側フ
ランジ137bに固定する。これにより放流ポンプ槽1
41は、上部側・下部側フランジ137a,bおよび第
1・第2フランジ151a,bを介して浄化槽本体部1
02に止着されることとなる。
【0033】上述のように、本実施の形態に係る放流ポ
ンプ槽141では、その上部領域における接合部149
aよりも中央から下部領域における接合部149bの方
が、オフセット量Lだけ浄化槽本体部102側にシフト
して近接するよう構成されている。そして下部取付金具
181は、浄化槽本体部102に近接した接合部149
bにおいて、第1・第2フランジ151a,bを利用し
て放流ポンプ槽141に固定される。従って、接合部1
49をマンホール開口部143の中央分割線144から
下方に単純に伸延する場合に比べ、オフセット量Lの分
だけ下部取付金具181の長さ寸法を短縮化しコンパク
トにすることが可能となった。
【0034】本実施の形態によれば、放流ポンプ槽14
1を浄化槽本体部102に接合止着するのに、放流ポン
プ槽141を構成する第1構成部145および第2構成
部147の接合部149、具体的には接合部149上の
第1フランジ151aおよび第2フランジ151bを利
用する構成を採用している。さらに放流ポンプ槽141
が止着される浄化槽本体部102側では、当該浄化槽本
体部102を構成する上部側構成部131および下部側
構成部135に形成された各フランジ137a,137
bを止着に利用する構成を採用している。従って放流ポ
ンプ槽141および浄化槽本体部102自体に止着のた
めの加工作業を施す必要がなく、設計の自由度を確保す
ることが可能である。
【0035】とりわけ下部固定部165は、浄化槽10
1内の被処理水の水位線よりも下方に位置することにな
るが、当該下部固定部165における下部取付金具18
1の止着ボルト183,185を浄化槽本体部102お
よび放流ポンプ槽141自体に穿設する必要がないた
め、浄化槽101のシーリング性の低下を防止すること
が可能である。
【0036】また上部固定部161および下部固定部1
65では、放流ポンプ槽141を浄化槽本体部102に
止着するのに金属製の取付手段を採用するため、両者を
強固に止着することが可能である。
【0037】さらに本実施の形態に係る下部固定部16
5では、放流ポンプ槽止着ボルト183を用いて下部取
付金具181を放流ポンプ槽141の各フランジ151
a,151bに固定するに際し、浄化槽本体部102に
近接した接合部149bを利用する。すなわち放流ポン
プ槽141につき、マンホール開口部143の中央分割
線144を規定する上部領域側の接合部149aに対し
所定のオフセット量Lだけ浄化槽本体部102側に近接
した下部領域側の接合部149bにおいて、下部取付金
具181を第1および第2フランジ151a,151b
に固定する。従って浄化槽本体部102と放流ポンプ槽
141とを架橋する下部取付金具181を当該オフセッ
ト量L分だけ短縮化することができ、単に下部取付金具
181のコストを削減するのみならず、放流ポンプ槽1
41の浄化槽本体部への止着強度を確実に確保すること
ができる。
【0038】なお下部取付金具181の短縮化を図る趣
旨より、放流ポンプ槽141の第1構成部145および
第2構成部147の接合部149については、上記実施
の形態のように、オフセット量Lだけ並行にシフトさせ
るのではなく、中央分割線144から浄化槽本体部10
2側へ傾斜状に伸延させ、当該傾斜分だけ下部取付金具
181長を短縮化してもよい。また本実施の形態では、
下部取付金具181につき金属プレートを適宜折曲して
形成したが、例えばロッド状部材、ワイヤー状部材等各
種の固定部材要素を採用することが可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、浄化槽本体部と放流ポ
ンプ槽とで浄化槽を構築する場合において、両者を合理
的に止着するのに有用な技術が提供されることとなっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る浄化槽の全体構成を
示した模式的平面図である。
【図2】本実施の形態に係る浄化槽本体部と放流ポンプ
槽の接続構造の概要を示す。
【図3】浄化槽本体部と放流ポンプ槽の接続構造の詳細
な構成を一部省略の平面視で示す。
【図4】浄化槽本体部と放流ポンプ槽の下部固定部の詳
細な構成を一部省略の正面視で示す。
【符号の説明】
101 浄化槽 102 浄化槽本体部 103 夾雑物除去槽 105 嫌気濾床槽 107 生物濾過槽 109 処理水槽 111 消毒槽 113 流入部 115 流出部 121 生物処理領域 123 濾過処理領域 131 (浄化槽本体部)上部側構成部 135 (浄化槽本体部)下部側構成部 137 フランジ 137a 上部側フランジ 137b 下部側フランジ 141 放流ポンプ槽 142 放流ポンプ 143 マンホール開口部 144 (マンホール開口部の)中央分割線 145 (放流ポンプ槽)第1構成部 147 (放流ポンプ槽)第2構成部 149 接合部 151 フランジ 151a 第1フランジ 151b 第2フランジ 161 上部固定部 163 オーバーレイ接合部 164 アーム部 165 下部固定部 171 上部取付金具 173 止着ボルト 181 下部取付金具 183 放流ポンプ槽止着ボルト 185 本体部止着ボルト

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】浄化槽本体部と、前記浄化槽本体部に止着
    される放流ポンプ槽とを有する浄化槽であって、 前記放流ポンプ槽は、実質的に鉛直方向に延在する複数
    の放流ポンプ槽構成部材を互いに接合することによって
    前記浄化槽本体部とは独立して形成され、 前記放流ポンプ槽は、前記放流ポンプ槽構成部材同士の
    接合部を介して前記浄化槽本体部に止着されることを特
    徴とする浄化槽。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の浄化槽であって、前記放
    流ポンプ槽は、上部にマンホール開口部を有し、前記放
    流ポンプ槽構成部材同士の接合部上端は前記マンホール
    開口部の中央分割線を形成し、前記接合部のうち前記放
    流ポンプ槽を前記浄化槽本体部に止着する箇所は、前記
    接合部上端よりも前記浄化槽本体部に近接するように設
    定されることを特徴とする浄化槽。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の浄化槽であっ
    て、 前記放流ポンプ槽は、上部にマンホール開口部を有し、 前記放流ポンプ槽構成部材の接合部上端は、前記マンホ
    ール開口部の中央分割線を形成し、 前記接合部のうち前記浄化槽本体部に前記放流ポンプ槽
    を止着する箇所までの前記浄化槽本体部からの水平方向
    の距離は、前記浄化槽本体部から前記マンホール開口部
    中央分割線までの水平方向の距離よりも小さくなるよう
    に構成されていることを特徴とする浄化槽。
  4. 【請求項4】請求項1から3までのいずれかに記載の浄
    化槽であって、 前記放流ポンプ槽構成部材は接合部に形成されたフラン
    ジ部によって相互に接合されるとともに、前記放流ポン
    プ槽は、前記フランジ部を介して前記浄化槽本体部に止
    着されることを特徴とする浄化槽。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の浄化槽であって、 前記浄化槽本体部は、上部側および下部側の構成部が互
    いに対向しつつ水平面に延在するフランジ部を介して接
    合して形成され、 前記放流ポンプ槽は、前記放流ポンプ槽側のフランジ部
    と、前記浄化槽本体部側のフランジ部間とを用いて前記
    浄化槽本体部に止着されることを特徴とする浄化槽。
  6. 【請求項6】請求項1から5までのいずれかに記載の浄
    化槽であって、 前記放流ポンプ槽は、金属製の止着手段を用いて前記浄
    化槽本体部に止着されることを特徴とする浄化槽。
  7. 【請求項7】浄化槽本体部に放流ポンプ槽を止着するこ
    とによって浄化槽を製造する方法であって、 実質的に鉛直方向に延在する複数の放流ポンプ槽構成部
    材を互いに接合して形成された放流ポンプ槽を準備し、 前記放流ポンプ槽は、前記放流ポンプ槽構成部材同士の
    接合部を介して前記浄化槽本体部に止着されることを特
    徴とする浄化槽の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の浄化槽の製造方法であっ
    て、さらに上部にマンホール開口部を有するとともに、
    前記放流ポンプ槽構成部材の接合部上端が前記マンホー
    ル開口部の中央分割線を形成するよう構成された放流ポ
    ンプ槽につき、 前記放流ポンプ槽を、前記接合部のうち、前記接合部上
    端よりも前記浄化槽本体部に近接した箇所において前記
    浄化槽本体部に止着するステップを有することを特徴と
    する浄化槽の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005211747A (ja) * 2004-01-28 2005-08-11 Hitachi Housetec Co Ltd リン除去装置収納容器およびそれを備える小規模汚水浄化槽
JP2015188863A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 株式会社クボタ 水槽
JP2015188862A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 株式会社クボタ 水槽

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JP2015188863A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 株式会社クボタ 水槽
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