JP2005206650A - 可逆熱変色性組成物及びそれを内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (イ)電子供与性呈色性有機化合物と、(ロ)電子受容性化合物として4,4−オキシビスフェノールと、(ハ)前記(イ)と(ロ)の呈色反応の生起温度を決める反応媒体とを含む可逆熱変色性組成物、及び、それを内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料。
【選択図】 なし
Description
前記組成物は大別すると二つのタイプに分けることができ、第1のタイプは変色温度を境として、その前後で変色し、変色前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一方の状態はその状態が発現するのに要する熱または冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱または冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する元の状態に戻る、温度−色濃度曲線に関して比較的小さいヒステリシス幅(ΔH)を示して変色する可逆熱変色性組成物である(例えば、特許文献1、2参照)。
第2のタイプは、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と、逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色する、温度−色濃度曲線に関して大きいヒステリシス幅(ΔH)を示して変色し、変色に要した熱又は冷熱の適用を取り去った後にあっても、低温側トリガーと高温側トリガーとの間の温度域で前記低温側トリガー以下又は高温側トリガー以上で変色させた色彩を互変的に記憶保持可能な感温変色性色彩記憶性組成物である(例えば、特許文献3参照)。
前記した組成物はヒステリシス幅(ΔH)の大小が異なるものの、図1の温度−色濃度曲線に示す如き変色挙動を呈する。前記変色挙動は、(イ)電子供与性呈色性有機化合物と(ロ)電子受容性化合物との呈色反応の生起温度を決める(ハ)反応媒体に依存し、特定される。
本発明は、従来の(イ)、(ロ)、(ハ)三成分系の変色特性に改良を加えた可逆熱変色性組成物及びそれを内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を提供するものであり、特に示温分野に好適な変色特性を有するものである。
更には、前記自然消色温度域(X)が下記式(1)を満たし、且つ、発色保持温度域(Y)が下記式(2)を満たすこと、
T2 −20≦X≦T2 (1)
Y<T2 −20 (2)
消色促進剤として、石油系炭化水素樹脂を含んでなることを要件とする。
更には、前記可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包してなる可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を要件とする。
図1において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、Aは完全消色状態に達する最低温度T4 (以下、完全消色温度と称す)における濃度を示す点であり、Bは完全発色状態を保持できる最高温度T3 (以下、消色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Cは完全消色状態を保持できる最低温度T2 (以下、発色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Dは完全呈色状態に達する最高温度T1 (以下、完全発色温度と称す)における濃度を示す点である。
この点について説明すれば、図2の色濃度−温度曲線の破線で示したように発色開始温度(T2 )以下の特定温度域で発色状態から自然に消色する自然消色温度域(X)が存在する。
消色状態から温度が下降して完全発色温度(T1 )に達すると、可逆熱変色性組成物は完全に発色するが、T2 以下の温度、且つ、自然消色温度域(X)で温度を一定に保つと、矢印に示されるように徐々に発色状態から消色して点線のように発色濃度が低下する変色挙動を示す。
また、温度が下降して完全発色温度(T1 )に達した後、昇温しても発色開始温度(T2 )以下の温度であれば、温度を一定に保つと、矢印に示されるように徐々に発色状態から消色して点線のように発色濃度が低下する変色挙動を示す。
消色の度合いはT2 に近い温度になる程大きくなり、発色濃度が低下する傾向にある。なお、いったん消色して発色濃度が低下すると、その後冷却しても発色濃度が回復することはなく、発色濃度が低下した状態は維持される。
元の発色濃度に復帰させるためには、完全消色温度(T4 )まで昇温させた後、降温させることにより、完全発色温度(T1 )に達して濃度が回復する。
本発明の可逆熱変色性組成物は、前記した自然消色温度域(X)と共に、発色状態を保持する発色保持温度域(Y)も有する。
発色保持温度域(Y)は発色開始温度(T2 )以下の温度域で存在する。
前記発色保持温度域(Y)では、自然消色温度域(X)のように徐々に発色状態から消色することなく、発色濃度は維持される。
前述のように、本発明の可逆熱変色性組成物が発色開始温度(T2 )以下の温度域に、発色状態から自然に消色する自然消色温度域と発色状態を保持する発色保持温度域を有するのは、適用される(ロ)成分自体の結晶性が高く、特に脂肪族性雰囲気下で結晶性が強いこと、及び、(ロ)成分自体が強い極性を備えており、(ハ)成分中で一旦溶解した(ロ)成分が徐々に系外にて結晶化し始め、自然に消色する傾向を示すことによるものと推察される。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、
3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、
3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジ−n−ブトキシフルオラン、
2−メチル−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、
3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−メチル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−(2−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、
2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(N−メチルアニリノ)−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、
1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、
2−キシリジノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、
1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、
2−(3−メトキシ−4−ドデコキシスチリル)キノリン、
スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジエチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−、
スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−メチル−、
スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−、
スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(N−エチル−N−i−アミルアミノ)−4−メチル−、
スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−フェニル。
更には、蛍光性の黄色〜赤色の発色を発現させるのに有効な、ピリジン系、キナゾリン系、ビスキナゾリン系化合物等を挙げることができる。
具体的には、酪酸2−エチルヘキシル、ベヘン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−エチルヘキシル、カプリン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸3,5,5−トリメチルヘキシル、パルミチン酸3,5,5−トリメチルヘキシル、ステアリン酸3,5,5−トリメチルヘキシル、カプロン酸2−メチルブチル、カプリル酸2−メチルブチル、カプリン酸2−メチルブチル、パルミチン酸1−エチルプロピル、ステアリン酸1−エチルプロピル、ベヘン酸1−エチルプロピル、ラウリン酸1−エチルヘキシル、ミリスチン酸1−エチルヘキシル、パルミチン酸1−エチルヘキシル、カプロン酸2−メチルペンチル、カプリル酸2−メチルペンチル、カプリン酸2−メチルペンチル、ラウリン酸2−メチルペンチル、ステアリン酸2−メチルブチル、ステアリン酸2−メチルブチル、ステアリン酸3−メチルブチル、ステアリン酸1−メチルヘプチル、ベヘン酸2−メチルブチル、ベヘン酸3−メチルブチル、ステアリン酸1−メチルヘプチル、ベヘン酸1−メチルヘプチル、カプロン酸1−エチルペンチル、パルミチン酸1−エチルペンチル、ステアリン酸1−メチルプロピル、ステアリン酸1−メチルオクチル、ステアリン酸1−メチルヘキシル、ラウリン酸1,1−ジメチルプロピル、カプリン酸1−メチルペンチル、パルミチン酸2−メチルヘキシル、ステアリン酸2−メチルヘキシル、ベヘン酸2−メチルヘキシル、ラウリン酸3,7−ジメチルオクチル、ミリスチン酸3,7−ジメチルオクチル、パルミチン酸3,7−ジメチルオクチル、ステアリン酸3,7−ジメチルオクチル、ベヘン酸3,7−ジメチルオクチル、オレイン酸ステアリル、オレイン酸ベヘニル、リノール酸ステアリル、リノール酸ベヘニル、エルカ酸3,7−ジメチルオクチル、エルカ酸ステアリル、エルカ酸イソステアリル、イソステアリン酸セチル、イソステアリン酸ステアリル、12−ヒドロキシステアリン酸2−メチルペンチル、18−ブロモステアリン酸2−エチルヘキシル、2−ケトミリスチン酸イソステアリル、2−フルオロミリスチン酸2−エチルヘキシル、酪酸セチル、酪酸ステアリル、酪酸ベヘニル等を例示できる。
具体的には、酢酸n−ペンタデシル、酪酸n−トリデシル、酪酸n−ペンタデシル、カプロン酸n−ウンデシル、カプロン酸n−トリデシル、カプロン酸n−ペンタデシル、カプリル酸n−ノニル、カプリル酸n−ウンデシル、カプリル酸n−トリデシル、カプリル酸n−ペンタデシル、カプリン酸n−ヘプチル、カプリン酸n−ノニル、カプリン酸n−ウンデシル、カプリン酸n−トリデシル、カプリン酸n−ペンタデシル、ラウリン酸n−ペンチル、ラウリン酸n−ヘプチル、ラウリン酸n−ノニル、ラウリン酸n−ウンデシル、ラウリン酸n−トリデシル、ラウリン酸n−ペンタデシル、ミリスチン酸n−ペンチル、ミリスチン酸n−ヘプチル、ミリスチン酸n−ノニル、ミリスチン酸n−ウンデシル、ミリスチン酸n−トリデシル、ミリスチン酸n−ペンタデシル、パルミチン酸n−ペンチル、パルミチン酸n−ヘプチル、パルミチン酸n−ノニル、パルミチン酸n−ウンデシル、パルミチン酸n−トリデシル、パルミチン酸n−ペンタデシル、ステアリン酸n−ノニル、ステアリン酸n−ウンデシル、ステアリン酸n−トリデシル、ステアリン酸n−ペンタデシル、エイコサン酸n−ノニル、エイコサン酸n−ウンデルシ、エイコサン酸n−トリデシル、エイコサン酸n−ペンタデシル、ベヘン酸n−ノニル、ベヘン酸n−ウンデシル、ベヘン酸n−トリデシル、ベヘン酸n−ペンタデシルを例示できる。
尚、前記(イ)、(ロ)、(ハ)成分の配合割合は、濃度、変色温度、変色形態や各成分の種類に左右されるが、一般的に所望の変色特性が得られる成分比は、(イ)成分1に対して、(ロ)成分0.1〜50、好ましくは0.5〜20、(ハ)成分1〜800、好ましくは5〜200の範囲である(前記割合はいずれも重量部である)。
前記石油系炭化水素樹脂としては、
低分子量ポリスチレン樹脂〔三洋化成(株)製、商品名:ハイマーST−95(分子量5,000)〕、〔三洋化成(株)製、商品名:ハイマーST−130、分子量50,000〕、〔三洋化成(株)製、商品名:ハイマーST−150、分子量60,000〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコラスティックA−5、分子量317〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコラスティックA−25、分子量348〕、[理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコラスティックA−75、分子量917〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコラスティックD−125、分子量53,200〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコラスティックD−150〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:エンデックス155、分子量6, 200〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:エンデックス160、分子量8, 200〕、
アクリルスチレン共重合樹脂〔三洋化成(株)製、商品名:ハイマーSBM−100、分子量15,000〕、〔三洋化成(株)製、商品名:ハイマーSBM−73F、分子量40,000〕、〔三洋化成(株)製、商品名:ハイマーSAM−955、分子量10,000〕、
テルペン系樹脂〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコライトA−115、分子量833〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコライトS−115、分子量1,710〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコライトC−115、分子量902〕、
フェノール変性テルペン樹脂〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコフィンT−125〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコフィンA−125〕、
α−メチルスチレン樹脂〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:クリスタレックス3085、分子量664〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:クリスタレックス5140、分子量3,950〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:クリスタレックス3025〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:クリスタレックス3070〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:クリスタレックス3100、分子量1020〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:クリスタレックス1120、分子量2420〕、
ビニルスチレン/α−メチルスチレン共重合樹脂〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコテックスLC、分子量950〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコテックス100、分子量1,740〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコテックス120、分子量3,190〕、
石油系不飽和炭化水素樹脂〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコタックB、分子量1,890〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコタック95、分子量1,410〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコペール100、分子量3,120〕、水添石油系樹脂〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:リガレッツ−1018、分子量407〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:リガレッツ−1078、分子量819〕、〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:リガレッツ−1094 分子量535〕等を例示できる。
前記光安定剤としては、(イ)成分の光反応による励起状態によって生ずる光劣化を防止する紫外線吸収剤、酸化防止剤や、カロチン類、色素類、アミン類、フェノール類、ニッケル錯体類、スルフィド類等の一重項酸素消光剤、オキシドジスムスターゼとコバルト、及びニッケルの錯体等のスーパーオキシドアニオン消光剤、オゾン消光剤等の酸化反応を抑制する化合物を挙げることができる。
前記マイクロカプセル化は、従来より公知の界面重合法、in Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。更にマイクロカプセルの表面には、目的に応じて更に二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を改質させて実用に供することもできる。
マイクロカプセル中に可逆熱変色性組成物を内包する際、前記光安定剤は可逆熱変色性組成物と共にマイクロカプセルに内包してもよいし、色材として適用される際に用いられるビヒクル中に添加することもできる。又、前記光安定剤をマイクロカプセルに内包すると共に、ビヒクル中にも添加することができる。
更に、非熱変色性の染料、或いは顔料を適宜、併用して、色変化を多彩化させることができる。
前記可逆熱変色性組成物を用いることにより、示温分野、装飾分野、玩具分野、教習要素等、多様な分野に適用性を有する。
実施例1
可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として2−(ジブチルアミノ)−8−(ジペンチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−〔1〕ベンゾピラノ〔2,3−g〕ピリミジン−5,1′(3′H)−イソベンゾフラン〕−3−オン1.0重量部、(ロ)成分として4,4′−オキシビスフェノール6.0重量部、(ハ)成分としてカプリン酸ステアリル30.0重量部、セチルアルコール15.0重量部からなる可逆熱変色性組成物を均一に加温溶解し、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー30.0重量部、助溶剤50.0重量部を加えた後、8%ポリビニルアルコール水溶液中で乳化した。
乳化後、水溶性脂肪族変性アミン2.5重量部を加え、更に攪拌を続けて可逆熱変色性マイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料懸濁液を遠心分離によりマイクロカプセル顔料を単離した。
尚、前記マイクロカプセル顔料はピンク色から無色の可逆的熱変色性を示す。
可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として2−(ジブチルアミノ)−8−(ジペンチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−〔1〕ベンゾピラノ〔2,3−g〕ピリミジン−5,1′(3′H)−イソベンゾフラン〕−3−オン1.0重量部、(ロ)成分として4,4′−オキシビスフェノール6.0重量部、(ハ)成分としてカプリン酸ステアリル30.0重量部、セチルアルコール15.0重量部、消色促進剤として石油系炭化水素樹脂〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:クリスタレックス3085〕5.0重量部からなる可逆熱変色性組成物を均一に加温溶解し、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー30.0重量部、助溶剤50.0重量部を加えた後、8%ポリビニルアルコール水溶液中で乳化した。
乳化後、水溶性脂肪族変性アミン2.5重量部を加え、更に攪拌を続けて可逆熱変色性マイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料懸濁液を遠心分離によりマイクロカプセル顔料を単離した。
尚、前記マイクロカプセル顔料はピンク色から無色の可逆的熱変色性を示す。
可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として2−(ジブチルアミノ)−8−(ジペンチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−〔1〕ベンゾピラノ〔2,3−g〕ピリミジン−5,1′(3′H)−イソベンゾフラン〕−3−オン1.0重量部、(ロ)成分として4,4′−オキシビスフェノール6.0重量部、(ハ)成分としてミリスチン酸ステアリル30.0重量部、ステアリルアルコール15.0重量部、消色促進剤として石油系炭化水素樹脂〔三洋化成(株)製、商品名:ピコラスティックA−75〕5.0重量部からなる可逆熱変色性組成物を均一に加温溶解し、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー30.0重量部、助溶剤50.0重量部を加えた後、8%ポリビニルアルコール水溶液中で乳化した。
乳化後、水溶性脂肪族変性アミン2.5重量部を加え、更に攪拌を続けて可逆熱変色性マイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料懸濁液を遠心分離によりマイクロカプセル顔料を単離した。
尚、前記マイクロカプセル顔料はピンク色から無色の可逆的熱変色性を示す。
可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として2−(ジブチルアミノ)−8−(ジペンチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−〔1〕ベンゾピラノ〔2,3−g〕ピリミジン−5,1′(3′H)−イソベンゾフラン〕−3−オン1.0重量部、(ロ)成分として4,4′−オキシビスフェノール6.0重量部、(ハ)成分としてラウリン酸ステアリル30.0重量部、ステアリルアルコール15.0重量部、消色促進剤として石油系炭化水素樹脂〔三洋化成(株)製、商品名:ピコラスティックA−75〕5.0重量部からなる可逆熱変色性組成物を均一に加温溶解し、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー30.0重量部、助溶剤50.0重量部を加えた後、8%ポリビニルアルコール水溶液中で乳化した。
乳化後、水溶性脂肪族変性アミン2.5重量部を加え、更に攪拌を続けて可逆熱変色性マイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料懸濁液を遠心分離によりマイクロカプセル顔料を単離した。
尚、前記マイクロカプセル顔料はピンク色から無色の可逆的熱変色性を示す。
可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として2−(ジブチルアミノ)−8−(ジペンチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−〔1〕ベンゾピラノ〔2,3−g〕ピリミジン−5,1′(3′H)−イソベンゾフラン〕−3−オン1.0重量部、(ロ)成分として4,4′−オキシビスフェノール6.0重量部、(ハ)成分としてカプリン酸セチル30.0重量部、ミリスチルアルコール15.0重量部、消色促進剤として石油系炭化水素樹脂〔理化ハーキュレス(株)製、商品名:クリスタレックス3085〕5.0重量部からなる可逆熱変色性組成物を均一に加温溶解し、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー30.0重量部、助溶剤50.0重量部を加えた後、8%ポリビニルアルコール水溶液中で乳化した。
乳化後、水溶性脂肪族変性アミン2.5重量部を加え、更に攪拌を続けて可逆熱変色性マイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料懸濁液を遠心分離によりマイクロカプセル顔料を単離した。
尚、前記マイクロカプセル顔料はピンク色から無色の可逆的熱変色性を示す。
可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の調製
(ロ)成分として4,4′−(2−メチルプロピリデン)ビスフェノール6.0重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法によりマイクロカプセル顔料を得た。
可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の調製
(ロ)成分として4,4′−(2−メチルプロピリデン)ビスフェノール6.0重量部を用いた以外は実施例3と同様の方法によりマイクロカプセル顔料を得た。
(ロ)成分として4,4′−(2−メチルプロピリデン)ビスフェノール6.0重量部を用いた以外は実施例4と同様の方法によりマイクロカプセル顔料を得た。
(ロ)成分として4,4′−(2−メチルプロピリデン)ビスフェノール6.0重量部を用いた以外は実施例5と同様の方法によりマイクロカプセル顔料を得た。
前記各マイクロカプセル顔料40重量部をエチレン−酢酸ビニルエマルジョン中に分散した可逆熱変色性インキを用いて、スクリーン印刷により上質紙に所定の大きさの円を印刷して測定試料を得た。
前記測定試料を色差計〔TC−3600型色差計、東京電色(株)製〕の所定箇所にセットし、10℃/分の速度で完全消色温度(T4 )以上まで加熱した後、10℃/分の速度で降温させて発色開始温度(T2 )を測定した。
その結果、実施例1、2、比較例1の測定試料の発色開始温度(T2 )は29℃であり、実施例3、比較例2の測定試料の発色開始温度(T2 )は42℃であり、実施例4、比較例3の測定試料の発色開始温度(T2 )は29℃であり、実施例5、比較例4の測定試料の発色開始温度(T2 )は20℃であった。
実施例1、2、比較例1の各測定試料を色差計〔TC−3600型色差計、東京電色(株)製〕の所定箇所にセットし、25℃、20℃、15℃、10℃、5℃の各温度で1時間放置した後、明度値を測定した。
実施例3、比較例2の各測定試料を色差計〔TC−3600型色差計、東京電色(株)製〕の所定箇所にセットし、35℃、30℃、25℃、20℃、15℃の各温度で1時間放置した後、明度値を測定した。
実施例4、比較例3の各測定試料を色差計〔TC−3600型色差計、東京電色(株)製〕の所定箇所にセットし、25℃、20℃、15℃、10℃、5℃の各温度で1時間放置した後、明度値を測定した。
実施例5、比較例4の各測定試料を色差計〔TC−3600型色差計、東京電色(株)製〕の所定箇所にセットし、15℃、10℃、5℃、0℃、−5℃の各温度で1時間放置した後、明度値を測定した。
T2 発色開始温度
T3 消色開始温度
T4 完全消色温度
Claims (4)
- (イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)と(ロ)の呈色反応の生起温度を決める反応媒体を含み、色濃度−温度曲線の関係において、発色状態から温度が上昇する過程で消色開始温度(T3 )に達すると消色し始め、完全消色温度(T4 )以上では完全に消色し、消色状態から温度が下降する過程で発色開始温度(T2 )に達すると発色し始め、完全発色温度(T1 )以下では完全に発色する変色挙動を示す可逆熱変色性組成物において、(ロ)電子受容性化合物として4,4−オキシビスフェノールを含んでなり、発色開始温度(T2 )以下の温度域に、発色状態から自然に消色する自然消色温度域(X)と発色状態を保持する発色保持温度域(Y)を有することを特徴とする可逆熱変色性組成物。
- 自然消色温度域(X)が下記式(1)を満たし、且つ、発色保持温度域(Y)が下記式(2)を満たす請求項1記載の可逆熱変色性組成物。
T2 −20≦X≦T2 (1)
Y<T2 −20 (2) - 消色促進剤として、石油系炭化水素樹脂を含んでなる請求項1又は2記載の可逆熱変色性組成物。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包してなる可逆熱変色性マイクロカプセル顔料。
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