JP2005204735A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 3番目以降の始動入賞記憶が、大当りと判定され、かつ特別演出を行うと判定される特定始動入賞記憶である場合、遊技制御装置100の制御によって、特定始動入賞記憶と特定始動入賞記憶よりも始動入賞順が前の先行始動入賞記憶に対する変動表示ゲームにおいて、大当り関連変動表示(例えば、中図柄だけが大当り図柄から始動入賞順の差だけ前の図柄で停止する変動表示)を実行し、先行始動入賞記憶の変動表示が実行される度に停止図柄(中図柄)が大当り図柄に一つずつ近づいてゆき、最後の特定始動入賞記憶の変動表示では、大当り図柄で変動表示が停止して大当りとなる構成とする。
【選択図】 図4
Description
例えば、特許文献1に記載された遊技機は、始動入賞記憶数によってキャラクタまたは音声の何れかの態様を選択して大当りを予告するもので、遊技者の興趣を高めている。
また従来は、複数の始動入賞記憶がある場合、これに対して順次行われる複数の変動表示ゲームの停止図柄が関連しておらず、単にキャラクタ等を出現させて大当り予告を行っていたので、各変動表示ゲームの興趣の連続性がなく、これら大当り直前の大当りとならない変動表示ゲームでは遊技者の興趣が失われていた。
そこで本発明は、いずれの始動入賞記憶に対する予告なのかが遊技者に分かり易い大当り予告であって、変動表示ゲームに関連した斬新な大当り予告が実現され、複数の変動表示ゲームで遊技の興趣が継続し、大当りとなるまでの始動入賞記憶の消化時間の短縮が可能な遊技機を提供することを目的としている。
始動入賞があると、前記変動表示装置の各変動表示領域にて前記図柄の変動表示を行なった後に、所定の順番で各変動表示領域毎に前記図柄を停止表示させる変動表示ゲームを行なわせ、該変動表示ゲームの停止図柄が予め設定された大当り図柄組み合わせ態様の何れかとなったことで大当りを発生させる遊技機において、
前記変動表示ゲームでの大当りを決定するための大当り判定用乱数を生成する大当り判定用乱数生成手段と、
前記変動表示ゲームでの大当り図柄組み合わせ態様の種類を決定するための大当り図柄乱数を生成する大当り図柄乱数生成手段と、
前記変動表示ゲームにおいて大当りの期待を高める特別演出を行うことを決定するための大当り演出乱数を生成する大当り演出乱数生成手段と、
始動入賞毎に、前記大当り判定用乱数と大当り図柄乱数と大当り演出乱数の値を組みとして取得し、これら乱数の値を始動入賞記憶として始動入賞順に時系列に記憶する始動入賞記憶手段と、
該始動入賞記憶手段に記憶された各始動入賞記憶に対して前記変動表示ゲームを始動入賞順に順次実行し、前記始動入賞記憶手段に記憶された始動入賞記憶のなかに、前記大当り判定用乱数の値が大当りと判定され、かつ前記大当り演出乱数の値が前記特別演出を行うと判定される特定始動入賞記憶がある場合には、該特定始動入賞記憶と該特定始動入賞記憶よりも始動入賞順が前の先行始動入賞記憶に対する前記変動表示ゲームにおいて、大当り関連変動表示を実行する変動表示ゲーム制御手段と、
を備え、
前記変動表示ゲーム制御手段は、
前記大当り関連変動表示を行う場合に、
最後に図柄を停止表示する特定変動表示領域を除いたそれ以外の変動表示領域の停止図柄を、前記特定始動入賞記憶の大当り図柄乱数の値に基づき設定された大当り図柄組み合わせ態様を構成する図柄に設定するとともに、前記特定変動表示領域の停止図柄を、前記特定始動入賞記憶に対する始動入賞順の差に対応する分だけ、前記大大当り図柄組み合わせ態様を構成する図柄よりも順番が前又は後の図柄に設定することを特徴とする。
また、「所定の順番で各変動表示領域毎に前記図柄を停止表示させる」とは、予め定められた順番、或いは乱数等により適宜決定される順番で、図柄の停止表示が変動表示領域毎に行われることを意味する。例えば、全変動表示領域で同時に図柄を停止表示させる場合があってもよいし、特定の変動表示領域以外で同時又は所定の時差を設けて図柄を停止表示させた後、特定の変動表示領域で最後に図柄を停止表示させる場合があってもよい。本発明では、少なくとも上記大当り関連変動表示においては、特定の変動表示領域で最後に図柄を停止表示させる。
また、「先行始動入賞記憶」は、特定始動入賞記憶よりも一つ前の始動入賞記憶だけであってもよいし、一つ以上前の始動入賞記憶が含まれてもよい。
また、「始動入賞順の差に対応する分だけ、〜順番が前又は後の図柄に設定する」とは、始動入賞順の差が一つのときに、図柄順が一つ前又は一つ後の図柄に設定する態様に限らず、始動入賞順の差が一つのときに、図柄順が所定数(二つ以上)前又後の図柄に設定する態様もあり得る。
したがって本願の遊技機によれば、いずれの始動入賞記憶に対する予告なのかが遊技者に分かり易い大当り予告であって、変動表示ゲームに関連した斬新な大当り予告が実現される。
また、変動表示を有効利用して大当り予告が実現できるため、キャラクタや音声による予告を行う必要がなくなり、制御が簡単になるなどの利点がある。
A.遊技機の正面構成
図1は本形態例のパチンコ機の遊技盤を示す正面図である。図1において、符号1は遊技盤であり、前面の略円形領域がガイドレール2で囲まれることにより遊技領域3が形成されている。
また、遊技盤1の周囲には遊技盤装飾部材31が配置されるとともに、装飾ランプ32、33が左右に配置されている。装飾ランプ32、33は、例えばリーチや大当りの際に点滅あるいは点灯して遊技を装飾する電飾部材である。
なお、普図表示器は無くてもよい(普図の変動表示ゲームは行わない態様でもよい)。
次に、本例のパチンコ機の制御系統について、図2を参照して説明する。
図2において、遊技制御装置100は、遊技の総括的制御(遊技進行の制御やそのための各被制御機器の直接的又は間接的な制御含む)を行う制御装置であり、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うワンチップマイコンからなる遊技用マイコン101(遊技用マイクロコンピュータ:いわゆるアミューズチップ用のICとして製造)と、発振器101aと、入力インターフェース102と、出力インターフェース103とを含んで構成され、さらに遊技用マイコン101は、CPU104、ROM105、及びRAM106を備えている。また、遊技制御装置100には、バックアップ電源107からバックアップ電源が供給されている。
ここで、入賞センサA1〜ANは一般入賞口17〜20に入賞した入賞球をそれぞれ検出するセンサであり、遊技盤に一般入賞口がn個ある場合には、入賞センサはn個配置される。
また、カウントセンサ133は、変動入賞装置14(大入賞口)に入賞した遊技球を検出する。このセンサの出力に基づき、遊技制御装置100は、変動入賞装置14(大入賞口)に入賞した遊技球の総数をカウント可能である。
また、出力インターフェース103からは、前述の変動表示装置11を制御する表示制御装置(表示制御手段)としても機能する演出制御装置120に対して、制御情報が送信される。
なお、バッファ回路130aは、遊技制御装置100から演出制御装置120へ向かう方向にのみ信号(制御情報の信号)を通過させる回路であり、この回路により、演出制御装置側から遊技制御装置側に信号が伝わることが防止され、例えば演出制御装置に不正改造が加えられても、この不正改造によって出力される信号が遊技制御の中枢である遊技制御装置側に伝わることはない。
同様に、バッファ回路130bは、PRGROM122、CGROM128からCPU121側へ向かう方向にのみ信号を通過させる回路である。
なお、図示省略しているが、演出制御装置120から変動表示装置11に対しては、バックライト用電源や、液晶表示用電源が供給されているとともに、グランドラインが接続されている。
その後VDP127は、前記表示画像格納領域から画像データを読み出して、変動表示装置11の表示駆動信号を出力する。これによって、変動表示装置11の画面上に所定の表示が行われる。
次に、本形態例のパチンコ機で行われる遊技の概要や遊技の流れについて説明する。
まず、遊技開始当初の時点(或は遊技開始前の時点)では、客待ち状態(デモ中)となっており、客待ち画面の表示を指令する表示制御情報が遊技制御装置100から送信され、変動表示装置11の画面には客待ち画面(動画又は静止画)が表示される。
即ち、変動表示ゲームが大当たりで終了すれば大当たり状態に移行し、変動表示ゲームがはずれで終了し始動入賞記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、変動表示ゲームがはずれで終了し始動入賞記憶がなければ客待ち状態に戻り、大当たりが終了して始動入賞記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、大当たりが終了して始動入賞記憶がなければ客待ち状態に戻る流れとなっている。
この普図当りになると、始動入賞口13の一対の開閉部材が逆ハの字に開いた開放状態に、例えば0.5秒程度保持される遊技が行われる。これにより、始動入賞口13に遊技球が入賞し易くなり、その分、特図の変動表示ゲームの実施回数が増えて大当りになる可能性が増す。
次に、大当り関連変動表示の具体例について、図3及び図4を参照しつつ説明する。
図3は、この具体例を説明するタイミングチャートであり、図4は、この具体例を示す画面の表示例である。なお、図4における点線の囲みは、一つの変動表示ゲームを意味している。
この具体例では、まず、外れとなる通常の変動表示が行われ、図3及び図4(a)に示すように、停止図柄の組み合わせ態様が「5、2、3」という外れ図柄の組合せになってこの通常の変動表示ゲームが終了する。大当りとなる始動入賞記憶は、この変動表示開始時点では「なし」であるが、この通常の変動表示中に4個目の始動入賞(大当りとなるもの)があり、この変動表示中に始動入賞記憶の残数(大当りが発生するまでの記憶残数)は4個となっている。そして、4個の始動入賞記憶のうち、始動入賞順が最後の始動入賞記憶(前記4個目の始動入賞)が特定始動入賞記憶(大当り判定用乱数の値が大当りと判定され、大当り演出乱数の値が前記特別演出を行うと判定されるもの)となっている。つまり、上記通常の変動表示が終了した時点で、特定始動入賞記憶が有り、前記特別演出を開始する条件が成立している。このため、上記通常の変動表示(通常のはずれ変動)が終了した後、図3及び図4(b)に示すように、即座に大当り関連変動表示が開始される。
この場合、特定始動入賞記憶の大当り図柄乱数の値に基づく大当り図柄組み合わせ態様は、「7、7、7」である。このため、この大当り関連変動表示としての1回目の変動表示(SPリーチ事前変動(開始))では、特定始動入賞記憶との始動入賞順の差が3個分であるから、中図柄の停止図柄は「4」(=7−3)とされ、特図全体の停止図柄の組み合わせ態様は、図3及び図4(c)に示すように「7、4、7」となって、この1回目の変動表示が終了する。なお、この1回目の変動表示では、図4(b)に示すように例えば5秒間各図柄が高速スクロールした後、各図柄が順次停止して図4(c)に示す停止図柄の組み合わせ態様が表示される。
次いで、大当り関連変動表示としての3回目の変動表示(SPリーチ事前変動(後半2))では、特定始動入賞記憶との始動入賞順の差が1個分であるから、中図柄の停止図柄は「6」(=7−1)とされ、特図全体の停止図柄の組み合わせ態様は、図3及び図4(e)に示すように「7、6、7」となって、この3回目の変動表示が終了する。なお、この3回目の変動表示では、例えば1秒間中図柄のみが高速スクロールした後、中図柄が停止して図4(e)に示す停止図柄の組み合わせ態様が表示される。
なお、始動入賞記憶の残数は、新たな始動入賞記憶が発生しない場合、図3及び図4に示すように、大当り関連変動表示としての1回目の変動表示が開始した直後に、4個から3個に減少し、2回目の変動表示、次いで3回目の変動表示と変動表示が開始される毎に1個ずつ減少してゆき、4回目の変動表示への移行直後にゼロとなる。
またこの場合、図3に示すように、2回目以降の変動表示では、遊技者の期待感を増すように所定の変動停止期間T2、T3、T4を経た後に、中図柄が例えば1秒間だけ変動する。
次に、前述した制御系により行われる制御内容について説明する。
(a)メインルーチン
まず、図5(左側)により、遊技制御装置100(マイコン101)のメインルーチンの概略を説明する。
電源が供給されリセット信号が解除されてマイコン110が起動すると、まず電源の投入時であるか否かを判定する処理を行い、電源投入時であればステップS1で初期化処理を行い、RAM106におけるワークエリアのイニシャライズ、I/Oレジスタの設定、システム内部のレジスタの設定処理、フラグのイニシャライズ等が行われる。
なお、以上のメインルーチン(初期化処理等の起動時の処理を除く)は、例えばシーケンシャルに繰り返し実行される。
次に、遊技制御装置100(マイコン101)のタイマ割込処理を、図5(右側)により説明する。
このタイマ割込処理は、前述したメインルーチンにおけるタイマ起動処理(図示省略)によって起動され、例えば2msec毎に実行される。
このタイマ割込処理では、まずステップS11で、必要に応じてレジスタの退避や割込の禁止処理を実行した後、ステップS12の入力処理を実行する。この入力処理では、前述の各センサ類(特図始動センサ131、普図始動センサ132、カウントセンサ133、入賞口センサ1〜n(A1〜AN)など)の検出信号の読み取りを実行する。具体的には、各センサの出力値をタイマ割込周期毎に判定し、同じレベルの出力値が規程回数(例えば、2回)以上継続した場合に、この出力値のレベルを各センサの検出信号の確定的な値として読み取る。なお、何れかのセンサ或いはスイッチがオンしていることが読み取られると、それを示すフラグ(入力フラグ)がたてられる。
これにより、演出制御装置120により変動表示装置11にて特図が変動表示される変動表示ゲームが適宜行われる。
なお、例えばステップS15とS16の間のタイミングに、エラー監視処理を実行してもよい。これは、各賞球センサの未検出エラーや、賞球排出の過剰エラーや、遊技盤1の前面を覆うガラス枠(図示省略)の開放状態などを監視するための処理である。
次いで、ステップS17では、始動口センサ監視処理を実行する。これは、前述したように設定される入力フラグを監視し、特図始動センサ131の入力フラグが設定されていると、大当たり乱数の値を抽出し記憶するなどの処理を実行するものである(詳細後述する)。
ここで、変動開始条件の成立時とは、客待ち状態で始動口入賞があって変動表示ゲームが開始される時、変動表示ゲームがはずれで終了し始動入賞記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時、大当たりが終了して始動入賞記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時の3種類がある。
また、この特図ゲーム処理では、特図の変動表示ゲームに関する各種出力データを設定する処理も行われる。即ち、特図の変動表示ゲームの遊技状態に合わせて、例えば、演出制御装置120などへ送信する制御情報(コマンド)の内容(コマンドデータ)を設定する。
次に、ステップS20では、外部情報編集処理を実行する。これは、盤用外部接続端子110の出力データ(大当たり信号、賞球信号等)を設定する処理である。
その後、ステップS20aで、メインルーチンを再開すべく、退避させたレジスタを復帰させ、割込を許可し、そして割込時に中断した処理に復帰(リターン)する。
次に、前記タイマ割込処理における始動口センサ監視処理を、図6により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS21で、特図始動センサ131により遊技球が検出されたか否か(即ち、特図始動センサ131の入力フラグが設定されているか否か)判定し、検出されていればステップS22に進み、検出されていなければこのルーチンの処理を終了してリターンする。
次にステップS22では、始動入賞記憶が上限数(この場合、4個)まで記憶済みであるか否か判定し、上限数まで記憶済みであればリターンし、そうでなければステップS23に進む。
次いでステップS27では、大当り関連変動表示よりなる特別演出(SPリーチアクション)を実行するか否かを表すSPリーチアクションフラグの設定処理(詳細後述する)を実行する。
次にステップS28では、ステップS24〜ステップS26で取得した乱数の値と、ステップS27で設定されたSPリーチアクションフラグの値を、今回の始動入賞記憶に対応する記憶領域に格納して始動入賞記憶のデータとして記憶し、次のステップS29では、特図記憶表示器21で今回の始動入賞記憶分を追加的に点灯表示するための表示設定を実行する。
次に、前記始動口センサ監視処理におけるSPリーチアクションフラグ設定処理を、図7により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS31で、今回の始動入賞記憶を含む始動入賞記憶が3個以上記憶済みであるか否か判定し、3個以上記憶済みであればステップS32に進み、そうでなければステップS39に進む。
ステップS32では、今回の始動入賞記憶の大当り判定用乱数の値を判定し、次のステップS33では、この判定結果が大当りである場合にはステップS34に進み、大当りでない場合にはステップS39に進む。
次いでステップS36では、今回の始動入賞記憶の大当り演出乱数(SPリーチアクション決定用乱数)の値を判定し、次のステップS37では、この判定結果がSPリーチアクション決定である場合にはステップS38に進み、SPリーチアクション決定でない場合にはステップS39に進む。
一方、ステップS39では、今回の始動入賞記憶のSPリーチアクションフラグの情報をSPリーチアクション非実行を表す値に設定するクリア設定を実行し、リターンする。 つまり、以上のSPリーチアクションフラグ設定処理(ステップS31〜S39)では、大当り関連変動表示による特別演出(SPリーチアクション)を開始する開始条件が成立しているか否かを分析し(ステップS31〜S37)、この開始条件が成立している場合は、ステップS38でSPリーチアクションフラグの成立設定を実行し、この開始条件が成立していない場合は、ステップS39でSPリーチアクションフラグのクリア設定を実行する。
次に、前記タイマ割込処理における特図ゲーム処理を、図8により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS41で処理番号により分岐する。即ち、処理番号1でステップS42(特図ゲーム始動処理)へ、処理番号2でステップS43(図柄停止監視処理)へ、処理番号3でステップS44(大当り処理)へ進む。なお、客待ち状態(デモ中)は、処理番号1である。
またステップS43(図柄停止監視処理)では、設定された特図変動表示時間が経過すると、図柄停止コマンドを送信した後、大当りなら処理番号を3とし、外れなら処理番号を1としてリターンする。設定された特図変動表示時間が未経過のときは、そのままリターンする(処理番号は2のままとする)。
そしてステップS44(大当り処理)では、大当りの動作(大入賞口14の30秒以内の開放を16ラウンド行う動作)を実現する処理を実行後、処理番号を1に戻してリターンする。
次に、上記特図ゲーム処理における特図ゲーム始動処理を、図9により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS51で、特図の始動入賞記憶が1個以上あるか否か判定し、あればステップS52に進み、なければリターンする。
そしてステップS52では、始動入賞記憶を1個減算する減算処理を実行する。
ステップS52を経ると、ステップS53で、減算した最も先行する始動入賞記憶の大当り判定用乱数の値を所定の記憶領域より読出し、この乱数の値を判定する(即ち、大当りか否か判定する)。
次いでステップS54では、ステップS53の判定結果を大当り判定フラグの情報として設定記憶し、ステップS55に進む。
そしてステップS57では、SPリーチ関連変動設定処理(詳細後述する)を実行した後、ステップS58に進む。
一方ステップS56では、通常の変動表示を実行するための設定処理(通常変動設定処理)を実行した後、ステップS58に進む。
次いでステップS59では、特図記憶表示器21で今回の減算した始動入賞記憶分の表示を消灯するための表示設定を実行し、その後のステップS60で、処理番号を2としてリターンする。
また、上記ステップS53における大当り判定などに使用する乱数値は、記憶領域0番に記憶されたデータ(これから実行しようとする始動入賞記憶に対応する乱数値などのデータ)が使用される。
次に、上記特図ゲーム始動処理におけるSPリーチ関連変動設定処理を、図10により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS61で、SPリーチアクションフラグが成立設定されている特図の始動入賞記憶(特定始動入賞記憶)と、これから変動表示を実行しようとする始動入賞記憶との始動入賞順の差Xを算出し、ステップS62に進む。なおこの場合、始動入賞記憶の上限数が4であるため、始動入賞順の差Xは0〜3の範囲内の値である。
そしてステップS62では、先行始動入賞記憶に対する大当り関連変動表示(SPリーチ事前変動)を実行する際に成立設定されるSP事前変動実行中フラグが成立しているか否か判定され、成立していればステップS63に進み、成立していなければステップS64に進む。
一方、ステップS64では、SP事前変動実行中フラグを成立設定し、ステップS65に進む。
次にステップS65では、変動パターン(演出制御装置120に送信される変動表示の制御情報)としてSPリーチ事前変動開始アクション情報が設定され、ステップS66に進む。SPリーチ事前変動開始アクション情報が設定されると、前述した大当り関連変動表示の1回目(SPリーチ事前変動(開始);図3参照)が実行される。
またステップS66では、関連停止図柄設定処理(詳細後述する)を実行した後、リターンする。
次に、上記SPリーチ関連変動設定処理における関連変動時アクション設定処理を、図11により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS71で、前記ステップS61で求められた始動入賞順の差Xがゼロか否か(即ち、これから変動表示を実行しようとする始動入賞記憶が特定始動入賞記憶であるか否か)を判定し、ゼロであればステップS72に進み、ゼロでなければなければステップS75に進む。
ステップS74では、変動パターンとしてSPリーチ変動最終アクション情報が設定され、リターンする。SPリーチ変動最終アクション情報が設定されると、前述した大当り関連変動表示の4回目(SPリーチ変動最終;図3参照)が実行される。
またステップS75では、変動パターンとしてSPリーチ事前変動後半アクション情報が設定され、リターンする。SPリーチ事前変動後半アクション情報が設定されると、前述した大当り関連変動表示の2又は3回目(SPリーチ事前変動後半1又は2;図3参照)が実行される。
次に、上記SPリーチ関連変動設定処理における関連停止図柄設定処理を、図12により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS81で、前記ステップS61で求められた始動入賞順の差Xがゼロか否かを判定し、ゼロであればステップS82に進み、ゼロでなければなければステップS83に進む。
そしてステップS82では、SPリーチアクションフラグが成立設定されている特図の始動入賞記憶(特定始動入賞記憶)の大当り図柄乱数を参照して、各変動表示領域(左図柄、右図柄、中図柄)の停止図柄として大当り図柄の情報を編集し設定する。これにより、次の変動表示(大当り関連変動表示の4回目の変動表示;SPリーチ変動最終)の停止図柄の組み合わせ態様が、大当り図柄組み合わせ態様(例えば、前述の「7、7、7」)になる。
なお、ステップS82又はS83を経ると、リターンする。
即ち、大当りとなる3個目以降の特定始動入賞記憶よりも前の先行始動入賞記憶に対する変動表示ゲームにおいて、その大当り図柄組み合わせ態様(例えば「7、7、7」)と1箇所の図柄(中図柄)だけが始動入賞順に対応する差分だけ異なる停止図柄の組み合わせ態様(例えば「7、4、7」「7、5、7」「7、6、7」)となる変動表示が実行され、先行始動入賞記憶の変動表示が実行される度に停止図柄(中図柄)が大当り図柄に一つずつ近づいてゆく。そして、この先行始動入賞記憶の変動表示に続いて行なわれる特定始動入賞記憶の変動表示では、大当り図柄組み合わせ態様で変動表示が停止して大当りとなる。
したがって本例の遊技機によれば、いずれの始動入賞記憶に対する予告なのかが遊技者に分かり易い大当り予告であって、変動表示ゲームに関連した斬新な大当り予告が実現される。
また、変動表示を有効利用して大当り予告が実現できるため、キャラクタや音声による予告を行う必要がなくなり、制御が簡単になるなどの利点がある。
しかし、本パチンコ機では、特定始動入賞記憶に至るまでの先行始動入賞記憶の変動表示(大当り関連変動表示)により、大当り図柄組み合わせ態様を形成する手前までの変動が終了しており、また大当り図柄組み合わせ態様に近い停止図柄の組み合わせ態様(特定の領域のみが始動入賞順の差だけ異なるもの)の表示が行われている。このため、特定始動入賞記憶での変動表示ゲームでは、それ以前の変動表示に継続した少しの変動を行えば大当り図柄組み合わせ態様が形成されることを遊技者に明瞭に示すことができ、この結果、図3に示すように、従来よりも遥かに短時間で大当り図柄組み合わせ態様を形成する構成とすることが可能となる。これにより、大当りとならない先行始動入賞記憶を含む複数の始動入賞記憶を消化して大当り図柄組み合わせ態様を形成するまでの時間を格段に短くすることができる。
例えば、本発明の遊技機は、大入賞口内(又は大入賞口の後流側)にV入賞口を設けて、このV入賞口への入賞を大当りラウンド継続の必要条件としてもよい。
また上記形態例では、始動入賞記憶の上限数が4個の場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、始動入賞記憶の上限数が4個より多い態様(例えば、10個)でもよいし、上限数が無い態様(上限数は無限大)でもよい。このように始動入賞記憶の上限数が多いと、大当り関連変動表示の開始条件を多様に設定して、さらに興趣を高めることが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
11 変動表示装置
100 遊技制御装置(大当り判定用乱数生成手段、大当り図柄乱数生成手段、大当り演出乱数生成手段、変動表示ゲーム制御手段)
106 RAM(始動入賞記憶手段)
Claims (2)
- 順番付け可能な識別情報よりなる複数の図柄を、複数の変動表示領域の各々で変動表示する変動表示装置を有し、
始動入賞があると、前記変動表示装置の各変動表示領域にて前記図柄の変動表示を行なった後に、所定の順番で各変動表示領域毎に前記図柄を停止表示させる変動表示ゲームを行なわせ、該変動表示ゲームの停止図柄が予め設定された大当り図柄組み合わせ態様の何れかとなったことで大当りを発生させる遊技機において、
前記変動表示ゲームでの大当りを決定するための大当り判定用乱数を生成する大当り判定用乱数生成手段と、
前記変動表示ゲームでの大当り図柄組み合わせ態様の種類を決定するための大当り図柄乱数を生成する大当り図柄乱数生成手段と、
前記変動表示ゲームにおいて大当りの期待を高める特別演出を行うことを決定するための大当り演出乱数を生成する大当り演出乱数生成手段と、
始動入賞毎に、前記大当り判定用乱数と大当り図柄乱数と大当り演出乱数の値を組みとして取得し、これら乱数の値を始動入賞記憶として始動入賞順に時系列に記憶する始動入賞記憶手段と、
該始動入賞記憶手段に記憶された各始動入賞記憶に対して前記変動表示ゲームを始動入賞順に順次実行し、前記始動入賞記憶手段に記憶された始動入賞記憶のなかに、前記大当り判定用乱数の値が大当りと判定され、かつ前記大当り演出乱数の値が前記特別演出を行うと判定される特定始動入賞記憶がある場合には、該特定始動入賞記憶と該特定始動入賞記憶よりも始動入賞順が前の先行始動入賞記憶に対する前記変動表示ゲームにおいて、大当り関連変動表示を実行する変動表示ゲーム制御手段と、
を備え、
前記変動表示ゲーム制御手段は、
前記大当り関連変動表示を行う場合に、
最後に図柄を停止表示する特定変動表示領域を除いたそれ以外の変動表示領域の停止図柄を、前記特定始動入賞記憶の大当り図柄乱数の値に基づき設定された大当り図柄組み合わせ態様を構成する図柄に設定するとともに、前記特定変動表示領域の停止図柄を、前記特定始動入賞記憶に対する始動入賞順の差に対応する分だけ、前記大当り図柄組み合わせ態様を構成する図柄よりも順番が前又は後の図柄に設定することを特徴とする遊技機。 - 前記順番付け可能な識別情報が、数字であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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