JP2005203951A - 車両アンテナの着脱構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ベースをブラケットに対して水平方向にスライドさせるためのスペースを十分に確保できない場合であっても、アンテナ本体をインストルメントパネルに対して容易に取外したり取付けたりできるようにする。
【解決手段】 レール部9,10,12,13の溝部21,22,25,26へのスライド嵌合が解除されている状態でベース1がブラケット3に対して垂直方向に移動可能に構成した。レール部9,10,12,13の溝部21,22,25,26へのスライド嵌合を解除させることにより、アンテナ本体が装着されているベース1をインストルメントパネルに装着されているブラケット3から垂直方向に取外すことができ、アンテナ本体をインストルメントパネルから垂直方向に取外すことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アンテナ本体が車両のインストルメントパネルに対して着脱される車両アンテナの着脱構造に関する。
アンテナ本体が車両のインストルメントパネルに対して着脱される構造として、出願人らは、特願2003−071845号を出願した。この特願2003−071845号に記載されている車両アンテナの着脱構造では、アンテナ本体がベースに装着され、ブラケットがインストルメントパネルに装着され、アンテナ本体が装着されているベースがインストルメントパネルに装着されているブラケットに対して水平方向(車体の前後方向)にスライドされ、アンテナ本体がインストルメントパネルに対して着脱される。このような構造により、アンテナ本体がインストルメントパネルの奥の方に取付けられる場合であっても、ベースをブラケットに対して水平方向にスライドさせることにより、アンテナ本体をインストルメントパネルに対して容易に取外したり取付けたりすることができる。
ところで、インストルメントパネルの内部にはアンテナ本体の他に多数の部品(例えばハーネスなど)が取付けられるという事情から、車種によっては、ベースをブラケットに対して水平方向にスライドさせるためのスペースを十分に確保できないものもある。そのため、そのような車種に対しては、例えば交換や性能チェックなどによりアンテナ本体をインストルメントパネルから取外す場合には、ベースをブラケットに対して水平方向にスライドさせることが困難になるので、インストルメントパネルをボデーから取外した後に、インストルメントパネルからアンテナ本体を取外さなければならず、作業工数が増大して面倒であるという問題がある。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、アンテナ本体が装着されるベースをブラケットに対して水平方向にスライドさせるためのスペースを十分に確保できない場合であっても、アンテナ本体をインストルメントパネルに対して容易に取外したり取付けたりすることができ、作業性を高めることができる車両アンテナの着脱構造を提供することにある。
請求項1に記載した車両アンテナの着脱構造によれば、ベースに設けられている第1の係合部のブラケットに設けられている第2の係合部への係合が解除されている状態でベースがブラケットに対して水平方向(車体の前後方向)より外れた方向に移動可能に構成され、第1の係合部の第2の係合部への係合が解除されてベースがブラケットから離脱されると共に、第1の係合部が第2の係合部に係合されてベースがブラケットに装着される。
したがって、アンテナ本体をインストルメントパネルから取外す場合には、第1の係合部の第2の係合部への係合を解除させ、ベースをブラケットから水平方向より外れた方向に遠ざけることにより、ベースをブラケットから水平方向より外れた方向に取外すことができ、アンテナ本体をインストルメントパネルから水平方向より外れた方向に取外すことができる。一方、アンテナ本体をインストルメントパネルに取付ける場合には、アンテナ本体をインストルメントパネルから取外す手順と反対の手順を行えば良く、つまり、ベースをブラケットに水平方向より外れた方向から近付け、第1の係合部を第2の係合部に係合させることにより、ベースをブラケットに水平方向より外れた方向から取付けることができ、アンテナ本体をインストルメントパネルに水平方向より外れた方向から取付けることができる。これにより、ベースをブラケットに対して水平方向にスライドさせるためのスペースを十分に確保できない場合であっても、インストルメントパネルをボデーから取外すことなく、アンテナ本体をインストルメントパネルに対して容易に取外したり取付けたりすることができ、作業性を高めることができる。
請求項2に記載した車両アンテナの着脱構造によれば、第1の係合部の第2の係合部への係合が解除されている状態でベースがブラケットに対して水平方向にも移動可能に構成されている。
したがって、アンテナ本体をインストルメントパネルから取外す場合には、第1の係合部の第2の係合部への係合を解除させ、ベースをブラケットから水平方向に遠ざけることにより、ベースをブラケットから水平方向に取外すことができ、アンテナ本体をインストルメントパネルから水平方向に取外すことができる。一方、アンテナ本体をインストルメントパネルに取付ける場合には、この場合も、アンテナ本体をインストルメントパネルから取外す手順と反対の手順を行えば良く、つまり、ベースをブラケットに水平方向から近付け、第1の係合部を第2の係合部に係合させることにより、ベースをブラケットに水平方向から取付けることができ、アンテナ本体をインストルメントパネルに水平方向から取付けることができる。これにより、ベースをブラケットに対して水平方向にスライドさせるためのスペースを十分に確保できる場合であれば、従来の手順と同様にして、インストルメントパネルをボデーから取外すことなく、アンテナ本体をインストルメントパネルに対して容易に取外したり取付けたりすることができる。
また、このようにアンテナ本体をインストルメントパネルから水平方向より外れた方向に取外すことができると共に水平方向にも取外すことができ、アンテナ本体をインストルメントパネルに水平方向から取付けることができると共に水平方向からも取付けることができるので、1つの製品で、ベースをブラケットに対して水平方向にスライドさせるためのスペースを十分に確保できない車種と、ベースをブラケットに対して水平方向にスライドさせるためのスペースを十分に確保できる車種との双方に対応することができ、製品の設計、製造および管理などを簡素化することができる。
請求項3に記載した車両アンテナの着脱構造によれば、第1の係合部および第2の係合部のうち一方がレール部により形成されると共に他方が溝部により形成されているので、
アンテナ本体をインストルメントパネルから取外す場合には、レール部の溝部へのスライド嵌合を解除させることにより、ベースをブラケットから取外すことができ、アンテナ本体をインストルメントパネルから取外すことができる。一方、アンテナ本体をインストルメントパネルに取付ける場合には、レール部を溝部にスライド嵌合させることにより、ベースをブラケットに取付けることができ、アンテナ本体をインストルメントパネルに取付けることができる。
請求項4に記載した車両アンテナの着脱構造によれば、溝部は、その溝幅が一端側で幅狭に形成されていると共に他端側で幅広に形成されているので、アンテナ本体をインストルメントパネルから水平方向に取外す場合に、レール部を溝部の溝幅が幅狭な一端側から幅広な他端側に向かう方向に引抜くことにより、溝部からレール部に与えられる抵抗を抑えることができ、ベースをブラケットから水平方向に滑らかに(スムーズに)取外すことができる。一方、アンテナ本体をインストルメントパネルに水平方向から取付ける場合に、レール部を溝部の溝幅が幅広な他端側から幅狭な一端側に向かう方向に押込むことにより、溝部からレール部に与えられる抵抗を抑えることができ、ベースをブラケットに水平方向から滑らかに取付けることができる。
請求項5に記載した車両アンテナの着脱構造によれば、溝部は、その他端側に傾斜部が形成されているので、アンテナ本体をインストルメントパネルに水平方向から取付ける場合に、レール部の先端を傾斜部に押当てながらベースをブラケットに押込むことにより、
レール部の先端を傾斜部を介して溝部に適切に案内することができ、ベースをブラケットに水平方向から滑らかに取付けることができる。
請求項6に記載した車両アンテナの着脱構造によれば、溝部に形成されている傾斜部は、ベースに対して着脱可能に構成されたレドームに形成されている傾斜面部と略同一の傾斜角度に形成されているので、アンテナ本体をインストルメントパネルに水平方向から取付ける場合に、レドームの傾斜面部をブラケットに押当てながらベースをブラケットに押込むことにより、レール部の先端を傾斜部を介して溝部に適切に案内することができ、ベースをブラケットに水平方向から滑らかに取付けることができる。
請求項7に記載した車両アンテナの着脱構造によれば、アンテナ本体は、ベースに対して着脱可能に構成されたレドームがベースに装着されている状態でレドームにより覆われるように構成されているので、ベースがブラケットに装着されている場合は勿論のこと、ベースがブラケットから離脱されている場合であっても、アンテナ本体を塵埃や水滴などから適切に保護することができる。
請求項8に記載した車両アンテナの着脱構造によれば、ブラケットは、ベースに対して着脱可能に構成されたレドームがベースに装着され且つベースがブラケットに装着されている状態でレドームと面一になるように構成されているので、ブラケットの高さを抑えることができ、車両アンテナの着脱構造の全体としての高さを抑えることができる。
以下、本発明の第1の実施形態について、図1ないし図7を参照して説明する。まず、図5は、ベース1、レドーム2およびブラケット3の斜視図を示している。
ベース1は、樹脂を材料として成形されており、第1の側壁部4、第2の側壁部5および背壁部6が一体になっていると共に、その下側に、アンテナ本体(図示せず)の各アンテナ素子のグランドとして機能する地板7が取付けられて構成されている。
第1の側壁部4は、その外面4a側に、ベース1がブラケッ3に装着されるための取付耳部8が形成され、ベース1のスライド方向(図5中「矢印A1,A2」方向)に沿うようにして前端側レール部9(本発明でいう第1の係合部)と後端側レール部10(本発明でいう第1の係合部)との2本のレール部9,10が所定間隔を存して形成されて構成されている。
第2の側壁部5は、上記した第1の側壁部4と同様にして構成されており、その外面5a側に、ベース1がブラケッ3に装着されるための取付耳部11が形成され、ベース1のスライド方向に沿うようにして前端側レール部12(本発明でいう第1の係合部)と後端側レール部13(本発明でいう第1の係合部)との2本のレール部12,13が所定間隔を存して形成されて構成されている。
アンテナ本体は、例えばETC用のアンテナ素子、GPS用のアンテナ素子およびVICS用のアンテナ素子の複数のアンテナ素子から構成され、地板7上に搭載されている。また、背壁部6からはETC用のアンテナ素子用のケーブル14とGPS用のアンテナ素子およびVICS用のアンテナ素子用のケーブル15との2本のケーブルが引出されている。また、レドーム2は、傾斜面部2aを有する形状に構成され、アンテナ本体を塵埃や水分などから保護することを目的として例えばスナップフィットによりベース1に装着されている。
ブラケット3は、樹脂を材料として成形されており、上面部16、第1の側壁部17および第2の側壁部18が一体になって構成されている。
第1の側壁部17は、その外面17a側に、ブラケット3がインストルメントパネル(図示せず)の取付ボス(図示せず)にネジ止めされるための取付部19が形成され、ベース1がブラケット3に装着されるための取付耳部20が形成されていると共に、その内面17b側に、ベース1のスライド方向に沿うようにして前端側溝部21(本発明でいう第2の係合部)と後端側溝部22(本発明でいう第2の係合部)との2本の溝部21,22が所定間隔を存して形成されて構成されている。
第2の側壁部18は、上記した第1の側壁部17と同様にして構成されており、その外面18a側に、ブラケット3がインストルメントパネルの取付ボスにネジ止めされるための取付部23が形成され、ベース1がブラケット3に装着されるための取付耳部24が形成されていると共に、その内面18b側に、ベース1のスライド方向に沿うようにして前端側溝部25(本発明でいう第2の係合部)と後端側溝部26(本発明でいう第2の係合部)との2本の溝部25,26が所定間隔を存して形成されて構成されている。
ここで、ベース1の第1の側壁部4に形成されているレール部9,10とブラケット3の第1の側壁部17に形成されている溝部21,22との関係について、図6を参照して説明する。尚、ベース1の第2の側壁部5に形成されているレール部12,13とブラケット3の第2の側壁部18に形成されている溝部25,26との関係も、これと同様である。
前端側レール部9と前端側溝部21とは、それらのレール長と溝長とが略同一に形成されていると共に(図6中「L1」参照)、それらのレール幅と溝幅とが略同一に形成されている(図6中「W1」参照)。また、前端側レール部9は、3個の突起部9a〜9cが形成され、前端側溝部21にスライド嵌合されている状態では3個の突起部9a〜9cで3点支持するようになっている。
後端側レール部10と後端側溝部22とは、それらのレール長と溝長とが略同一に形成されていると共に(図6中「L2」参照)、それらのレール幅と溝幅とが略同一に形成されている(図6中「W2」参照)。また、後端側レール部10は、3個の突起部10a〜10cが形成され、後端側溝部22にスライド嵌合されている状態では3個の突起部10a〜10cで3点支持するようになっている。
前端側溝部21と後端側溝部22との間の所定間隔(図6中「L3」参照)は、前端側溝部21の溝長よりも広く形成されている。また、前端側溝部21の溝幅は、後端側溝部22の溝幅よりも幅狭に形成されている。さらに、後端側溝部22は、その端側に傾斜部22aが形成されており、その傾斜部22aの傾斜角度(図6中「θ」参照)は、レドーム2の傾斜面部2aの傾斜角度(図5中「θ」参照)と略同一に形成されている。
尚、上記した構成において、ブラケットがインストルメントパネルに正常に取付けられた状態では、ベース1のブラケット3に対するスライド方向は、車体の前後方向と略一致するようになっている。
次に、上記した構成の作用として、アンテナ本体がベース1に装着されていると共に
、ブラケット3がインストルメントパネルに装着されている場合に、アンテナ本体をインストルメントパネルに対して取外す手順および取付ける手順として、
(1)アンテナ本体をインストルメントパネルに対して垂直方向に取外す手順および取付
ける手順
(2)アンテナ本体をインストルメントパネルに対して水平方向に取外す手順および取付
ける手順
を順次説明する。尚、ここでいう垂直方向とは上記した車体の前後方向と直交する方向であり、水平方向とは上記した車体の前後方向である。
(1)アンテナ本体をインストルメントパネルに対して垂直方向に取外す手順および取付
ける手順
最初に、「アンテナ本体をインストルメントパネルに対して垂直方向に取外す手順および取付ける手順」について、図1および図2を参照して説明する。尚、図2では、説明の都合上、ブラケット3の取付部19および取付耳部20を省略して示している。
アンテナ本体をインストルメントパネルから垂直方向に取外す場合には、最初に、ネジ27を緩めて取外し、ベース1のブラケット3に対するネジ止めを解除させる。次いで、ベース1を前端側レール部9,12が前端側溝部21,25と後端側溝部22,26との間に位置するまで手前方向(図2中「矢印B」方向)に引出し、前端側レール部9,12の前端側溝部21,25へのスライド嵌合を解除させると共に後端側レール部10,13の後端側溝部22,26へのスライド嵌合を解除させる(図2(b)参照)。
そして、前端側レール部9,12を前端側溝部21,25と後端側溝部22,26との間から通すようにしてベース1をブラケット3の下方向(図2中「矢印C」方向)に移動させる(図2(c)参照)。これにより、ベース1をブラケット3から垂直方向に取外すことができ、アンテナ本体をインストルメントパネルから垂直方向に取外すことができる。
一方、アンテナ本体をインストルメントパネルに垂直方向から取付ける場合には、上記した取外す手順と反対の手順を行うことにより、ベース1をブラケット3に垂直方向から取付けることができ、アンテナ本体をインストルメントパネルに垂直方向から取付けることができる。
(2)アンテナ本体をインストルメントパネルに対して水平方向に取外す手順および取付
ける手順
次に、「アンテナ本体をインストルメントパネルに対して水平方向に取外す手順および取付ける手順」について、図3および図4を参照して説明する。尚、図4でも、説明の都合上、ブラケット3の取付部19および取付耳部20を省略して示している。
アンテナ本体をインストルメントパネルから水平方向に取外す場合には、最初に、ネジ27を緩めて取外し、ベース1のブラケット3に対するネジ止めを解除させる。そして、この場合は、ベース1を手前方向(図4中「矢印D」方向)に引出し、前端側レール部9,12の前端側溝部21,25へのスライド嵌合を解除させると共に後端側レール部10,13の後端側溝部22,26へのスライド嵌合を解除させ、さらに続けて、ベース1を手前方向に引出し、ベース1をブラケット3の横方向に移動させる(図4(b)参照)。これにより、ベース1をブラケット3から水平方向に取外すことができ、アンテナ本体をインストルメントパネルから水平方向に取外すことができる。尚、この場合は、上記したように、後端側溝部22,26の溝幅が前端側レール部9,12のレール幅よりも広く形成されているので、後端側溝部22,26から前端側レール部9,12に与えられる抵抗を抑えることができ、前端側レール部9,12が引掛かることなく、ベース1をブラケット3から水平方向に滑らかに(スムーズに)取外すことができる。
一方、アンテナ本体をインストルメントパネルに水平方向から取付ける場合には、上記した取外す手順と反対の手順を行うことにより、ベース1をブラケット3に水平方向から取付けることができ、アンテナ本体をインストルメントパネルに水平方向から取付けることができる。尚、この場合は、上記したように、後端側溝部22,26の端側に傾斜部22a,26aが形成されているので、図7に示すように、レドーム2の傾斜面部2aをブラケット3の上面部16に押当てながらベース1をブラケット3に押込むことにより、前端側レール部9,12の先端を傾斜部22a,26aを介して後端側溝部22,26に適切に案内させることができ、ベース1をブラケット3に水平方向から滑らかに取付けることができる。また、後端側溝部22,26の溝幅が前端側レール部9,12のレール幅よりも広く形成されているので、後端側溝部22,26から前端側レール部9,12に与えられる抵抗を抑えることができ、前端側レール部9,12が引掛かることなく、ベース1をブラケット3に水平方向から滑らかに取付けることができる。
以上に説明したように第1の実施形態によれば、ベース1に形成されているレール部9,10,12,13のブラケット3に形成されている溝部21,22,25,26へのスライド嵌合が解除されている状態でベース1がブラケット3に対して垂直方向に移動可能に構成した。したがって、アンテナ本体をインストルメントパネルに取付ける場合には、レール部9,10,12,13の溝部21,22,25,26へのスライド嵌合を解除させることにより、ベース1をブラケット3から垂直方向に取外すことができ、アンテナ本体をインストルメントパネルから垂直方向に取外すことができる。一方、アンテナ本体をインストルメントパネルに取付ける場合には、アンテナ本体をインストルメントパネルから取外す手順と反対の手順を行えば良く、レール部9,10,12,13を溝部21,22,25,26にスライド嵌合させることにより、ベース1をブラケット3に垂直方向から取付けることができ、アンテナ本体をインストルメントパネルに垂直方向から取付けることができる。これにより、ベース1をブラケット3に対して水平方向にスライドさせるためのスペースを十分に確保できない場合であっても、インストルメントパネルをボデーから取外すことなく、アンテナ本体をインストルメントパネルに対して容易に取外したり取付けたりすることができ、作業性を高めることができる。
また、ベース1に形成されているレール部9,10,12,13のブラケット3に形成されている溝部21,22,25,26へのスライド嵌合が解除されている状態でベース1がブラケット3に対して水平方向にも移動可能に構成した。したがって、ベース1をブラケット3に対して水平方向にスライドさせるためのスペースを十分に確保できる場合であれば、従来の手順と同様にして、インストルメントパネルをボデーから取外すことなく、アンテナ本体をインストルメントパネルから水平方向に取外すことができると共に、アンテナ本体をインストルメントパネルに水平方向から取付けることができる。
また、このようにアンテナ本体をインストルメントパネルから水平方向より外れた方向に取外すことができると共に水平方向にも取外すことができ、また、アンテナ本体をインストルメントパネルに水平方向から取付けることができると共に水平方向からも取付けることができるので、1つの製品で、ベース1をブラケット3に対して水平方向にスライドさせるためのスペースを十分に確保できない車種と、ベース1をブラケット3に対して水平方向にスライドさせるためのスペースを十分に確保できる車種との双方に対応することができ、製品の設計、製造および管理などを簡素化することができる。
さらに、この場合は、レドーム2がベース1に装着されている状態でアンテナ本体がレドーム2により覆われるように構成したので、ベース1がブラケット3に装着されている場合は勿論のこと、ベース1がブラケット3から離脱されている場合であっても、アンテナ本体を塵埃や水滴などから適切に保護することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図8ないし図11を参照して説明する。尚、上記した第1の実施形態と同一部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。この第2の実施形態は、上記した第1の実施形態と比較すると、レドームの形状が異なっている。
すなわち、図10において、上記した第1の実施形態で説明したレドーム2の傾斜面部2aに相当するレドーム31は、ベース1の前端側に例えばスナップフィットにより着脱可能に構成されていると共に、レドーム32は、ベース1の後端側に例えばスナップフィットにより着脱可能に構成されている。このような構成では、ベース1がブラケット33に装着されて初めてアンテナ本体がブラケット33により塵埃や水分などから保護されることになる。また、ベース1がブラケット33に装着された状態では、ブラケット33とレドーム32とが面一になり、つまり、この第2の実施形態に示すブラケット33は、その高さ(図8および図9中「H2」参照)が上記した第1の実施形態に示したブラケット3の高さ(図2および図4中「H1」参照)よりも低く構成されている。
その他の構成(ベース1に形成されているレール部9,10,12,13とブラケット33に形成されている溝部21,22,25,26との関係など)については、上記した第1の実施形態で説明したものと同様である。つまり、上記した第1の実施形態で説明したものと同様の手順を行うことにより、図8、図9および図11に示すように、ベース1をブラケット33から水平方向より外れた方向に取外すことができると共に水平方向にも取外すことができ、また、ベース1をブラケット33に水平方向から取付けることができると共に水平方向からも取付けることができるように構成されている。
以上に説明したように第2の実施形態によれば、アンテナ本体をインストルメントパネルから取外す場合およびアンテナ本体をインストルメントパネルに取付ける場合について、上記した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができ、つまり、インストルメントパネルをボデーから取外すことなく、アンテナ本体をインストルメントパネルから水平方向より外れた方向に取外すことができると共に水平方向にも取外すことができ、また、アンテナ本体をインストルメントパネルに水平方向から取付けることができると共に水平方向からも取外すことができる。
また、この場合は、レドーム31,32がベース1に装着され且つベース1がブラケット33に装着されている状態でブラケット33とレドーム32とが面一になるように構成したので、ブラケット33の高さを抑えることができ、車両アンテナの着脱構造の全体としての高さを抑えることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形または拡張することができる。
アンテナ本体は、複数のアンテナ素子から構成されるもの限らず、単一のアンテナ素子から構成されるものであっても良い。
ベースにレール部が形成されると共にブラケットに溝部が形成される構成に限らず、ベースに溝部が形成されると共にブラケットにレール部が形成される構成であっても良い。
レドームがベースに対して着脱される態様は、スナップフィットに限らず、他の方法であっても良く、また、ベースがブラケットに対して着脱される態様は、ネジ止めに限らず、他の方法であっても良い。
本発明の第1の実施形態を示すもので、ベースがブラケットに対して垂直方向に着脱される態様を示す斜視図 ベースがブラケットから垂直方向に離脱される態様を示す側面図 ベースがブラケットに対して水平方向に着脱される態様を示す斜視図 ベースがブラケットから水平方向に離脱される態様を示す側面図 ベース、レドームおよびブラケットの斜視図 レール部と溝部との関係を示す図 ベースがブラケットに水平方向から装着される態様を示す斜視図 本発明の第2の実施形態を示すもので、ベースがブラケットから垂直方向に離脱される態様を示す側面図 図4相当図 図5相当図 図7相当図
符号の説明
図面中、1はベース、2はレドーム、2aは傾斜面部、3はブラケット、9は前端側レール部(第1の係合部)、10は後端側レール部(第1の係合部)、12は前端側レール部(第1の係合部)、13は後端側レール部(第1の係合部)、21は前端側溝部(第2の係合部)、22は後端側溝部(第2の係合部)、22aは傾斜部、25は前端側溝部(第2の係合部)、26は後端側溝部(第2の係合部)、26aは傾斜部、31,32はレドーム、33はブラケットである。

Claims (8)

  1. アンテナ本体を着脱可能に構成されたベースと、
    車両のインストルメントパネルに対して着脱可能に構成されたブラケットと、
    前記ベースに設けられた第1の係合部と、
    前記ブラケットに設けられた第2の係合部とを備え、
    前記第1の係合部の前記第2の係合部への係合が解除されている状態で前記ベースが前記ブラケットに対して水平方向より外れた方向に移動可能に構成され、前記第1の係合部の前記第2の係合部への係合が解除されて前記ベースが前記ブラケットから離脱されると共に、前記第1の係合部が前記第2の係合部に係合されて前記ベースが前記ブラケットに装着されることを特徴とする車両アンテナの着脱構造。
  2. 請求項1に記載した車両アンテナの着脱構造において、
    前記第1の係合部の前記第2の係合部への係合が解除されている状態で前記ベースが前記ブラケットに対して水平方向にも移動可能に構成されていることを特徴とする車両アンテナの着脱構造。
  3. 請求項1または2に記載した車両アンテナの着脱構造において、
    前記第1の係合部および前記第2の係合部のうち一方がレール部により形成されると共に他方が溝部により形成されていることを特徴とする車両アンテナの着脱構造。
  4. 請求項3に記載した車両アンテナの着脱構造において、
    前記溝部は、その溝幅が一端側で幅狭に形成されていると共に他端側で幅広に形成されていることを特徴とする車両アンテナの着脱構造。
  5. 請求項4に記載した車両アンテナの着脱構造において、
    前記溝部は、その他端側に傾斜部が形成されていることを特徴とする車両アンテナの着脱構造。
  6. 請求項5に記載した車両アンテナの着脱構造において、
    前記溝部に形成されている前記傾斜部は、前記ベースに対して着脱可能に構成されたレドームに形成されている傾斜面部と略同一の傾斜角度に形成されていることを特徴とする車両アンテナの着脱構造。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載した車両アンテナの着脱構造において、
    前記アンテナ本体は、前記ベースに対して着脱可能に構成されたレドームが前記ベースに装着されている状態で前記レドームにより覆われるように構成されていることを特徴とする車両アンテナの着脱構造。
  8. 請求項1ないし6のいずれかに記載した車両アンテナの着脱構造において、
    前記ブラケットは、前記ベースに対して着脱可能に構成されたレドームが前記ベースに装着され且つ前記ベースが前記ブラケットに装着されている状態で前記レドームと面一になるように構成されていることを特徴とする車両アンテナの着脱構造。

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