JP2005203623A - コンデンサ、コンデンサの製造方法、配線基板、デカップリング回路及び高周波回路 - Google Patents

コンデンサ、コンデンサの製造方法、配線基板、デカップリング回路及び高周波回路 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単且つ安価な製法で、低ESL且つ高容量を実現したコンデンサを提供する。
【解決手段】第1コンデンサ部11と第2コンデンサ部12と、を前記第2貫通導体6aが前記第4貫通導体6bに接続されるようにして積層方向に一体化してなるコンデンサ10であって、前記第1コンデンサ部11において、前記第3貫通導体5bに接続されるように形成された第5貫通導体5Aは、その電気抵抗が前記第1〜第4貫通導体5a〜6bの電気抵抗よりも高く設定されるとともに、前記複数の第1導体層3aのうち前記第2コンデンサ部12から最も離れた位置に形成された一つの第1導体層3aに接続されているコンデンサとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンデンサ、特に、高周波領域において有利に適用され得るコンデンサ、並びに、このコンデンサを用いて構成される配線基板、デカップリング回路又は高周波回路に関するものである。
代表的なコンデンサとして、積層コンデンサを例にとって説明する。
従来の積層コンデンサについて、図3を基に説明する。図3(a)は断面図、図3(b)は第1、第2導体層の重なり状態を示す概略図である。
図に示す従来の積層コンデンサ50は、誘電体層52の一方主面に第1導体層53が、他方主面に第2導体層54が夫々形成され、これらの誘電体層52が複数積層されており、また、これらの誘電体層52の厚み方向には第1及び第2導体層53、54どうしを夫々接続する第1及び第2貫通導体55、56が形成され、積層体51が構成されている。そして、ここでは、第1及び第2貫通導体55、56が、積層体51の一方の最表面に露出し、夫々第1及び第2接続端子57、58に接続され、積層コンデンサ50が構成されている。さらに、第1及び第2導体層53、54内に、第2及び第1貫通導体56、55とは夫々接続しない第1及び第2非導体形成領域63、64が形成されている。
そして、第1及び第2貫通導体55、56は、第1及び第2導体層53、54の全域にわたって、交互に格子状に分散して配置されてなる(特許文献1乃至4参照)。
特開平7−201651号公報(3−5頁、図1−5) 特開平11−204372号公報(4−6頁、図1−4) 特開2001−148324号公報(4−7頁、図1−6) 特開2001−148325号公報(5−7頁、図1−9)
しかしながら、上記積層コンデンサ50によれば、コンデンサが接続される回路インピーダンスによって決まる共振周波数によりコンデンサの機能する周波数範囲が決まってしまい、広い周波数帯域を確保できなかった。またこれを改善するために複数のコンデンサを並列接続した場合、反共振点が発生しインピーダンスが急激に変化して、目的の周波数範囲でコンデンサの機能を発揮することが困難であるという問題があった。
本発明は、上述の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、広い周波数帯域で機能するとともに、該帯域においてインピーダンスを低く維持することができるコンデンサを提供することである。
本発明のコンデンサは、複数積層された誘電体層と、各誘電体層間に交互に配置され、各々が対向し合う複数の第1導体層及び第2導体層と、前記誘電体層の厚み方向を貫き、且つ、前記第1導体層どうしを接続する複数の第1貫通導体及び前記第2導体層どうしを接続する複数の第2貫通導体とが形成されてなる第1コンデンサ部と、複数積層された誘電体層と、各誘電体層間に交互に配置され、各々が対向し合う複数の第3導体層及び第4導体層と、前記誘電体層の厚み方向を貫き、且つ、前記第3導体層どうしを接続する第3貫通導体と、前記第4導体層どうしを接続する第4貫通導体とが形成されてなる第2コンデンサ部と、を前記第2貫通導体が前記第4貫通導体に接続されるようにして積層方向に一体化してなるコンデンサであって、前記第1コンデンサ部において、前記第3貫通導体に接続されるように形成された第5貫通導体は、その電気抵抗が前記第1〜第4貫通導体の電気抵抗よりも高く設定されるとともに、前記複数の第1導体層のうち前記第2コンデンサ部から最も離れた位置に形成された一つの第1導体層に接続されていることを特徴とする。
また本発明のコンデンサは、前記第1貫通導体と第2貫通導体の合計数が、前記第3貫通導体と第4貫通導体の合計数よりも多いことを特徴とする。
本発明の配線基板は、請求項1に記載のコンデンサを備えたことを特徴とする。
本発明のデカップリング回路は、請求項1に記載のコンデンサを備えたことを特徴とする。
本発明の高周波回路は、請求項1に記載のコンデンサを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、複数積層された誘電体層と、各誘電体層間に交互に配置され、各々が対向し合う複数の第1導体層及び第2導体層と、前記誘電体層の厚み方向を貫き、且つ、前記第1導体層どうしを接続する複数の第1貫通導体及び前記第2導体層どうしを接続する複数の第2貫通導体とが形成されてなる第1コンデンサ部と、複数積層された誘電体層と、各誘電体層間に交互に配置され、各々が対向し合う複数の第3導体層及び第4導体層と、前記誘電体層の厚み方向を貫き、且つ、前記第3導体層どうしを接続する第3貫通導体と、前記第4導体層どうしを接続する第4貫通導体とが形成されてなる第2コンデンサ部と、を前記第2貫通導体が前記第4貫通導体に接続されるようにして積層方向に一体化してなるコンデンサであって、前記第1コンデンサ部において、前記第3貫通導体に接続されるように形成された第5貫通導体は、その電気抵抗が前記第1〜第4貫通導体の電気抵抗よりも高く設定されるとともに、前記複数の第1導体層のうち前記第2コンデンサ部から最も離れた位置に形成された一つの第1導体層に接続してコンデンサを構成したことから、第1コンデンサ部と第2コンデンサ部とが比較的高抵抗の第5貫通導体を通じて並列接続されることによって、第1コンデンサ部の共振点と第2コンデンサ部の共振点とが複合されるとともに、それらの反共振点が第5貫通導体によって抑制され、広い周波数帯域においてインピーダンスを低く維持することが可能となる。
また本発明によれば、前記第1貫通導体と第2貫通導体の合計数が、前記第3貫通導体と第4貫通導体の合計数よりも多くコンデンサを構成したことから、第1コンデンサ部において、第1及び第2貫通導体の導体数を比較的多く設定して電流が流れる距離を短くすることにより等価直列インダクタンス(ESL)を低くできるとともに、第2コンデンサ部において、第3及び第4貫通導体の数を比較的少なくして第3導体層と第4導体層との対向面積を増加させることにより大容量とすることができる。
さらに本発明によれば、前記コンデンサを備えた配線基板、デカップリング回路または高周波回路としたことから、低ESL且つ大容量であるとともに、広い周波数帯域においてインピーダンスを低くすることが可能となる。
以下、本発明を図面に基づいて詳説する。
図1は本発明にかかるコンデンサの一例である積層コンデンサを示す図であり、(a)は断面図、(b)は第1導体層最上層と第2導体層の重なり状態を示す概略図、(c)は第3、第4導体層の重なり状態を示す概略図である。
図において、積層コンデンサ10は、第1コンデンサ部11及び第2コンデンサ部12を第2貫通導体6aが第4貫通導体6bに接続されるようにして積層方向に一体化して形成した積層体1について、その一方主面に第1及び第2接続端子7a、8aが形成され、且つ他方主面に第3及び第4接続端子7b、8bが形成されることによって構成されている。
第1コンデンサ部11は、複数積層された誘電体層2と、誘電体層2間に配置され、誘電体層2を介して対向し合う第1導体層3a及び第2導体層4aと、第1導体層3aの最表上層3Aと、誘電体層2の厚み方向を貫き、第1導体層3aどうしと3Aを接続する第1貫通導体5aと、第2導体層4aどうしを接続する第2貫通導体6aと、第1導体層3aの最表上層3Aのみに接続されている第5貫通導体5Aとが夫々形成されている。
また第5貫通導体5Aは抵抗体(ダンプ抵抗)として機能するため、共振現象を低減することができ、使用周波数範囲を拡大することができる。
ここで、第5貫通導体5Aの材料としては、第1〜第4導体層3a〜4bや第1〜第4貫通導体5a〜6bなどより抵抗値が高いAg、Ag合金、Ni−Cr、炭素皮膜、メタルグレーム、酸化金属材料などを用いる。
さらに、第1、第2及び第5貫通導体5a、6a、5Aは、積層体1の一方主面に露出し、夫々第1及び第2接続端子7a、8aに接続されている。そして、第1導体層3aは、第2貫通導体6aと接続しない第1非導体形成領域13aを、第5貫通導体と接続しない第5非導体領域13Aを有し、また、第2導体層4aは、第1及び第5貫通導体5a、5Aとは接続しない第3非導体形成領域14aを有するように形成されている。
第2コンデンサ部12は、複数積層された誘電体層2と、誘電体層2間に配置され、誘電体層2を介して対向し合う第3導体層3b及び第4導体層4bと、誘電体層2の厚み方向を貫き、第3導体層3bどうしを接続する第3貫通導体5bと、第4導体層4bどうしを接続する第4貫通導体6bとが夫々形成されてなる。また、第3及び第4貫通導体5b、6bは、積層体1の一方主面に露出し、夫々第3及び第4接続端子7b、8bに接続されている。そして、第3及び第4導体層3b、4b内に、第4及び第3貫通導体6b、5bとは夫々接続しない第3及び第4非導体形成領域13b、14bが形成されている。
また、第1コンデンサ部11の第1貫通導体5aは、第2コンデンサ部の第3貫通導体5bには接続していないが、第2貫通導体6aの少なくとも1つは、第4貫通導体6bに接続している。具体的には、第1コンデンサ部11の第1貫通導体5aは、厚み方向に積層された第1導体層3aと3aの最表層部3Aに接続して、同時に、第2導体層4aの第2非導体形成領域14aを貫くため、第2の導体層4aには導通しない。同様に、第1コンデンサ部11の第2貫通導体6aは、厚み方向に積層された第2導体層4aに接続して、同時に、第1導体層3aの第1非導体形成領域13aを貫くため、第1の導体層3aには導通しない。また第5貫通導体5Aは前記第1導体層最上層3Aに接続され、同時に第1導体層3aの第5非導体領域13Aと2導体層4aの第2非導体形成領域14aを貫くため第1導体層の最上層を除く第1導体層3aと第2導体層4aには接続しない。
また、第2コンデンサ部12側において、第3貫通導体5b、第4貫通導体6bについても同様である。
誘電体層2は、チタン酸バリウムを主成分とする非還元性誘電体材料、及びガラス成分を含む誘電体材料からなり、この誘電体層2が図上、上方向に積層して積層体1が構成される。なお、誘電体層2の形状、厚み、積層数は容量値によって任意に変更することができる。
第1〜第4導体層3a〜4bは、Ni、Cu、あるいはこれらの合金を主成分とする材料から構成され、その厚みは1〜2μmとしている。また、第1〜第4貫通導体5a〜6bの材料は、Ni、Cu、あるいはこれらの合金を主成分とする材料から構成されている。
接続端子7a、8a、7b、8bは、半田バンプ、ボール半田などが用いられる。
ここで、第1コンデンサ部11の第1貫通導体5aと第2貫通導体6a、及び第5貫通導体5Aとの導体合計数は、第2コンデンサ部12の第3貫通導体5bと第4貫通導体6bとの導体合計数よりも多くなっている。
なお、第1貫通導体5a及び第2貫通導体6aは、電流の流れる距離を短くするとともに、電流によって誘起される磁束を互いに相殺するため、交互に格子状に形成されてなることが望ましい。
以上のように構成された積層コンデンサ10の周波数−インピーダンス曲線は図4に示される。これによると、本発明の積層コンデンサ10は、高周波部でインピーダンスが低い第1コンデンサ部11の特性(普通実線グラフ)と、低周波部でインピーダンスが低い第2コンデンサ部12の特性(普通実線グラフ)が両方生かされて、広い周波数範囲で低インピーダンスが実現できる(太線グラフ)。また、第1コンデンサと第2コンデンサ部が第5貫通導体にて接続されることにより、共振現象(破線グラフ)を低減させることができ、使用周波数範囲を拡大することができることがわかる(太線グラフ)。
次に、本発明の積層コンデンサ10の製造方法について、図6を用いて説明する。なお、図面において、各符号は焼成の前後で区別しないことにする。
図6は、本発明の積層コンデンサの製造方法を示す図であり、図6(a)は、第1コンデンサ部11を貫通する第1、第2及び第5貫通導体5a、6a、5Aを形成する工程を示し、図6(b)は、第2コンデンサ部12を形成する工程を示し、図6(c)は、第1及び第2コンデンサ部11、12を積層し、第1コンデンサ部11の第2貫通導体6aと第2コンデンサ部12の第4貫通導体6bとを接続し、第1コンデンサ部11の第5貫通導体5Aと第2コンデンサ部12の第3貫通導体5bを接続する工程を示している。
以下、各工程について順に説明する。
まず、第1コンデンサ部11の誘電体層となるセラミックグリーンシート2に、第1及び第2導体層となる導体膜3a、3A、4aを導電性ペーストの印刷・乾燥により形成する。このとき、第1及び第2非導体形成領域13a、13A、14aも形成される。一方、第2コンデンサ部12の誘電体層となるセラミックグリーンシート2に、第3及び第4導体層となる導体膜3b、4bを導電性ペーストの印刷・乾燥により形成する。このとき、第3及び第4非導体形成領域13b、14bも形成される。なお、誘電体層2として、他のペロブスカイト構造を持つセラミック材料や、有機強誘電体材料を用いても良い。
次に、導体膜3a、4aが形成されたセラミックグリーンシート2を交互に所要枚数を積み重ね、積層体最上層には導体層3Aを形成し、第1コンデンサ部11が抽出される大型積層体を形成する。同様に、導体膜3b、4bが形成されたセラミックグリーンシート2を交互に所要枚数を積み重ね、第2コンデンサ部12が抽出される大型積層体を形成する。
次に、レーザの照射や、マイクロドリル又はパンチングを用いた打ち抜き法などにより、第1コンデンサ部11が抽出される大型積層体の主面に導体膜3a、3A、4a、セラミックグリーンシート2を厚み方向に貫く貫通孔を形成する。さらに、この貫通孔に導電性ペーストを充填することにより、第1及び第2貫通導体となる導体部5a、6aが形成される。また導体層3A、セラミックグリーンシート2を厚み方向に貫く貫通孔を形成し、この貫通孔に導体ペーストの金属成分比を減じたペースト(抵抗体)を充填することにより第5貫通導体5Aが形成される。
ここで第1コンデンサ部11の第1貫通導体5aとなる貫通孔は、第1導体層3a、3Aと、第2導体層4aの第2非導体形成領域14aを貫き、また第5貫通導体5Aとなる貫通孔は第1導体3A、と第1導体層3aの第5非導体形成領域13Aと第2導体層4aの非導体形成領域14aを貫き、また第2貫通導体6aとなる貫通孔は、第2導体層4aと、第1導体層3aの第1非導体形成領域13aを貫くように形成される。
同様に、第2コンデンサ部12が抽出される大型積層体の主面に導体膜3b、4b、セラミックグリーンシート2を厚み方向に貫く貫通孔を形成する。さらに、この貫通孔に導電性ペーストを充填することにより、第3及び第4貫通導体となる導体部5b、6bが形成される。ここで第2コンデンサ部12の第3貫通導体5bとなる貫通孔は、第3導体層3b、第4導体層4bの第4非導体形成領域14bを貫き、第4貫通導体6bとなる貫通孔は、第4導体層4b、第3導体層3bの第3非導体形成領域13bを貫くように形成される。
次に、第1コンデンサ部11、第2コンデンサ部12が抽出される大型積層体を積み重ね、積層体1が抽出される大型積層体が形成される。このとき、第1コンデンサ部11に形成された第1貫通導体5aは、第2コンデンサ部12とは接続されず、第5貫通導体5Aが第2コンデンサ部12に形成された第3貫通導体5bに接続され、且つ第1コンデンサ部11に形成された第2貫通導体6aの1つは、第2コンデンサ部12に形成された第4貫通導体6bに接続するように垂直方向に重なる。
このように製造することにより、第1コンデンサ部11と第2コンデンサ部12との貫通導体の接続が良好になり、等価直列抵抗(ESR)を小さくすることができる。
なお、誘電体層となるセラミックグリーンシート2に、マイクロドリル又はパンチングを用いた打ち抜き法などにより、あらかじめ貫通孔をあけておき、スクリーン印刷法により、セラミックグリーンシート2上に導体層3a〜4bとなる導体膜を印刷すると同時に、貫通孔に導電性ペーストや抵抗体ペーストを充填することにより、第1〜第5貫通導体となる導体部5a〜6bを形成後、積層するようにしても良い。
次に、大型積層体を押し切り刃加工、ダイシング方式などにより切断し、未焼成状態の積層体1を得る。
次に、この未焼成状態の積層体1は、脱バインダ処理後、焼成を行い、内部に第1〜第4導体層3a〜4b、第1〜第5貫通導体5a〜6b、5Aが形成されるとともに第5貫通導体5Aは、第3貫通導体5bに電気的に接続し、且つ第2貫通導体6aの少なくとも一つは、第4貫通導体6bに電気的に接続し、一方主面に第1、第2及び第5貫通導体5a、6a、5A、他方主面に第3及び第4貫通導体5b、6bが夫々露出した積層体1が得られる。
このとき、第1〜第5貫通導体5a〜6b、5Aは、表面が酸化されているため、表面研磨により、酸化被膜を除去する。
次に、第1〜第5貫通導体5a〜6b、5Aの露出部に、Niメッキ、Snメッキを形成する。ここで、AuやCuのメッキでも良い。
次に、半田ペーストをスクリーン印刷する方法や、フラックスを塗布後にボール半田を搭載する方法により、接続端子7a、8a、7b、8bとなる半田を形成した後、リフロー処理を施すことにより、接続端子7a、8a、7b、8bが形成される。
尚、第1コンデンサ部11、第2コンデンサ部12に形成された各貫通導体5a、5b、6a、6bにおいて、第1コンデンサ部11のみに貫通する第1及び第2貫通導体5a、6a、第5貫通導体5Aのみ形成し、また必要に応じて、第2コンデンサ部12のみに貫通する第3及び第4貫通導体5b、6bのみ形成しておき、第1コンデンサ部11と第2コンデンサ部12とを積層した後に、両者を接続する第3貫通導体6aと第4貫通導体6bとを同時に形成してもよい。
このようにして、図1に示すような積層コンデンサ10が得られる。
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更・改良を加えることは何ら差し支えない。
図5は、本発明の積層コンデンサの他の実施の形態を示す図であり、(a)は断面図、(b)は第1、第2導体層の重なり状態を示す概略図、(c)は第3、第4導体層の重なり状態を示す概略図である。
これによれば、互いに隣接し合う第1貫通導体5aと第2貫通導体6a、第5貫通導体5A、との間に容量の発生する領域が存在しない。具体的には、隣接しあう第1貫通導体5a、第5貫通導体5A、の中心と第2貫通導体6aの中心との間隔をP、第1及び第2非導体形成領域13a、14aの各半径をm1、m2(一般的には、m1=m2である)としたときに、P≦m1+m2の関係を満足する。ここで、等価直列抵抗(ESR)の増大を防ぐためには、第1、第2及び第5貫通導体5a、6a、5A、の半径を夫々r1、r2としたときに、r1+r2≦Pの関係を満足することが望ましい。このことによって、この重なり合う部分を通って、一方、例えば第1貫通導体5aから他方、例えば第2貫通導体6aへ流れる電流は、ほとんど無くなる。このことにより、電流によって誘起される磁束に起因する自己インダクタンス成分が極めて低くなり、積層コンデンサ10全体のESLをさらに低くすることができる。また、静電容量の形成に寄与しない非導体形成領域13a、13A、14aが重なり合う領域が存在するため、積層コンデンサ10全体からみると相対的に第1〜第4導体層3a〜4bが重なり合う領域が増加し(静電容量領域が増加し)、積層コンデンサ10のさらなる高容量化を実現できる。
ここで、第1、第2及び第5貫通導体5a、6a、5A、の半径r1、r2、第1及び第2非導体形成領域13a、13A、14aの半径m1、m2は夫々等しくても良く、異なっても良い。
また、第1〜第4貫通導体5a〜6b、5A、の断面形状、または第1〜第4非導体形成領域13a〜14b、13A、の形状は、略円形の他、楕円形、多角形など、任意の形状にすることができる。
次に、本発明の積層コンデンサ10をデカップリングコンデンサとして用いた場合について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の積層コンデンサ10をデカップリングコンデンサとして用いたMPU20の構造例を示す断面図である。
図に示すように、MPU20は、配線基板21上にMPUチップ30が実装されている。また、配線基板21上に、本発明の積層コンデンサ10(A)が実装されるとともに、配線基板21のキャビティ内には、本発明の積層コンデンサ10(B)が収容されている。そして、積層コンデンサ10(A)、10(B)は、ともにMPUチップ30に並列に接続され、デカップリングコンデンサとして機能する。
配線基板21の内部には、電源側導体層23及びグランド側導体層24が形成されている。積層コンデンサ10(A)の第1接続端子7aは、電源側貫通導体25を介して、電源側導体層23に電気的に接続されるとともに、積層コンデンサ10(A)の第2接続端子8aは、グランド側貫通導体26を介して、MPUチップ30に電気的に接続されている。ここで、積層コンデンサ10(A)は、第3、第4接続端子7b、8bを形成しなくても良く、このとき第3、第4貫通導体5b、6bの表面の酸化被膜を除去しなければ、不必要な導通を防ぐことができる。
このように、本発明の積層コンデンサ10は、ESLが低いので、MPU20におけるデカップリングコンデンサに用いた場合も、高速動作に十分対応することができる。さらに、積層コンデンサ10を備えた配線基板にも適用できる。
(実施例)
図1に示す本発明の積層コンデンサ10と、図3に示す従来の積層コンデンサ50を作成し、静電容量C及び等価直列インダクタンスLを測定した。ここで、積層コンデンサ10、50の両方とも、寸法は3.2mm×3.2mm、第1、第2及び第5貫通導体5a、6a、5A、を格子状に合計は16個、第3及び第4貫通導体5b、6bを中央部分に合計4個形成した。また第5貫通導体の電気抵抗は70mΩとした。
測定の結果、図3に示す従来の積層コンデンサ50はC=7.8μF、L=20pHとなったのに対し、図1に示す本発明の積層コンデンサ10はC=15μF、L=8pHとなった。
これらの結果から、本発明の積層コンデンサ10は、第1貫通導体5aと第2貫通導体6aとの導体合計数は、第3貫通導体5bと第4貫通導体6bとの導体合計数よりも多くなっており、第2コンデンサ部から最遠部の第1導体層と第3の貫通導体5bが電気抵抗の高い第5貫通導体で接続し、第2貫通導体6aの1つが第4の貫通導体6bが接続しているため、低ESL、高容量を実現し、かつ平坦で周波数範囲の広い低インピーダンス部をとれることがわかった。
本発明のコンデンサを示す図であり、(a)は断面図、(b)は第1導体層及び第2導体層の重なり状態を示す概略正面図、(c)は第3導体層及び第4導体層の重なり状態を示す概略正面図である。 本発明のコンデンサを備えたデカップリング回路であるMPUの構造例を示す断面図である。 従来のコンデンサを示す図であり、(a)は断面図、(b)は第1導体層及び第2導体層の重なり状態を示す概略正面図である。 図1のコンデンサ(太線)、図1における第1及び第2コンデンサ部(実線)及び図1のコンデンサで第5貫通導体が低抵抗の場合(破線)の周波数−インピーダンス曲線である。 本発明のコンデンサの他の実施形態を示す図であり、(a)は断面図、(b)は第1導体層及び第2導体層の重なり状態を示す概略正面図、(c)は第3導体層及び第4導体層の重なり状態を示す概略正面図である。 本発明のコンデンサの製造方法を示す図であり、(a)第1コンデンサ部のみを貫通する第1貫通導体及び第2貫通導体を形成する工程、(b)第1コンデンサ部のみを貫通する第5貫通導体を形成する工程、(c)第2コンデンサ部を形成する工程、(d)第1コンデンサ部及び第2コンデンサ部を電気的に接続して積層する工程、を示すものである。
符号の説明
10 積層コンデンサ
11 第1コンデンサ部
12 第2コンデンサ部
2 誘電体層
3a 第1導体層
3A 第1導体層(最表層のみ)
4a 第2導体層
3b 第3導体層
4b 第4導体層
5a 第1貫通導体
5A 第5貫通導体
6a 第2貫通導体
5b 第3貫通導体
6b 第4貫通導体
7a 第1接続端子
8a 第2接続端子
7b 第3接続端子
8b 第4接続端子
13a 第1非導体形成領域
13A 第5非貫通導体領域
14a 第2非導体形成領域
13b 第3非導体形成領域
14b 第4非導体形成領域

Claims (5)

  1. 複数積層された誘電体層と、各誘電体層間に交互に配置され、各々が対向し合う複数の第1導体層及び第2導体層と、前記誘電体層の厚み方向を貫き、且つ、前記第1導体層どうしを接続する複数の第1貫通導体及び前記第2導体層どうしを接続する複数の第2貫通導体とが形成されてなる第1コンデンサ部と、
    複数積層された誘電体層と、各誘電体層間に交互に配置され、各々が対向し合う複数の第3導体層及び第4導体層と、前記誘電体層の厚み方向を貫き、且つ、前記第3導体層どうしを接続する第3貫通導体と、前記第4導体層どうしを接続する第4貫通導体とが形成されてなる第2コンデンサ部と、を前記第2貫通導体が前記第4貫通導体に接続されるようにして積層方向に一体化してなるコンデンサであって、
    前記第1コンデンサ部において、前記第3貫通導体に接続されるように形成された第5貫通導体は、その電気抵抗が前記第1〜第4貫通導体の電気抵抗よりも高く設定されるとともに、前記複数の第1導体層のうち前記第2コンデンサ部から最も離れた位置に形成された一つの第1導体層に接続されていることを特徴とするコンデンサ。
  2. 前記第1貫通導体と第2貫通導体の合計数が、前記第3貫通導体と第4貫通導体の合計数よりも多いことを特徴とする請求項1のコンデンサ。
  3. 請求項1に記載のコンデンサを備えたことを特徴とする配線基板。
  4. 請求項1に記載のコンデンサを備えたことを特徴とするデカップリング回路。
  5. 請求項1に記載のコンデンサを備えたことを特徴とする高周波回路。
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WO2007063704A1 (ja) * 2005-12-01 2007-06-07 Murata Manufacturing Co., Ltd. 積層コンデンサおよびその実装構造
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