JP2005203025A - 光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】Cu:0.05〜2.0質量%、In:0.05〜2.0質量%、Al:0.01〜1.0質量%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる組成の銀合金からなる光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲットおよびこのターゲットをスパッタリングすることにより形成された経時変化の少ない光記録媒体の反射膜。
【選択図】 なし
Description
さらに、前記従来のAg合金反射膜として、AgxZny(0.85<x<0.9999、0.0001<y<0.15)によって定義されるAg合金反射膜、AgxAlz(0.95<x<0.9999、0.0001<z<0.05)によって定義されるAg合金反射膜、AgxZnyAlz(0.80<x<0.998、0.001<y<0.15、0.001<z<0.05)によって定義されるAg合金反射膜、AgxMnt(0.925<x<0.9999、0.0001<t<0.075)によって定義されるAg合金反射膜、AgxGeq(0.97<x<0.9999、0.0001<z<0.03)によって定義されるAg合金反射膜、AgxCupMnt(0.825<x<0.9998、0.0001<p<0.10、0.0001<t<0.075)によって定義されるAg合金反射膜などが提案されている(特許文献2参照)。
この原因として従来のAgまたはAg合金反射膜は、腐食しやすいこと(すなわち、耐食性が十分でないこと)、光記録媒体に繰り返し記録・再生・消去を行うと、レーザー光の照射によりAg反射膜の加熱冷却が繰り返され、それによってAg反射膜が再結晶化し、結晶粒が粗大化するためにエラーの増大は避けられないこと、などを突き止めたのである。
(イ)Ag−Cu−In−Al系のAg合金からなるターゲットを作製し、このターゲットを用いてスパッタリングすることにより得られたAg合金反射膜は、光記録媒体に繰り返し記録・再生・消去を行うためのレーザー光を頻繁に照射しても、Ag反射膜の加熱冷却が繰り返されることによるAg反射膜の再結晶化が一層少なく、したがって、レーザー光の頻繁な照射によるAg反射膜の結晶粒の粗大化が原因となるエラーを極めて少なくすることができる、
(ロ)前記ターゲットを構成するAg−Cu−In−Al系のAg合金の内でもCu:0.05〜2.0質量%、In:0.05〜2.0質量%、Al:0.01〜1.0質量%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる成分組成のAg合金が好ましい、という研究結果が得られたのである。
(1)Cu:0.05〜2.0質量%、In:0.05〜2.0質量%、Al:0.01〜1.0質量%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる組成の銀合金からなる光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット、に特徴を有するものである。
(2)Cu:0.05〜2.0質量%、In:0.05〜2.0質量%、Al:0.01〜1.0質量%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる組成の銀合金からなる光記録媒体の反射膜、に特徴を有するものである。
Cu成分は、Agに固溶し、Ag合金反射膜の再結晶化防止をさらに促進する成分であるが、Cuを0.05質量%未満含んでも格段の効果が得られず、一方、2.0質量%を越えて含有すると、スパッタにより形成されたAg合金反射膜の熱伝導率が低下し、高速記録に支障をきたすようになるので好ましくない。したがって、Ag合金反射膜およびこのAg合金反射膜を形成するためのスパッタリングターゲットに含まれるこれら成分の含有量は0.05〜2.0質量%(一層好ましくは0.2〜0.5質量%)に定めた。
Inは、スパッタにより形成された膜中の結晶粒を微細化し、膜の表面粗さを小さくする効果、およびAgに固溶して結晶粒の強度を高め、結晶粒の再結晶粒化を防止し、スパッタにより形成された反射膜の反射率の低下を抑制する効果があるが、Inを0.05質量%未満含んでも十分に結晶粒を微細化することと結晶粒の再結晶粒化を防止することができないので、光記録媒体に繰り返し記録、再生、消去を行うことによる反射膜の反射率の低下を抑止することができず、一方、Inが2.0質量%を越えて含有すると、反射率の低いInの特性が現れるようになり、スパッタにより形成されたAg合金反射膜の反射率が低下するので好ましくない。また、Inを2.0質量%を越えて含有すると、スパッタにより形成されたAg合金反射膜の熱伝導率が低下し、高速記録に支障をきたすようになるので好ましくない。したがって、Ag合金反射膜およびこのAg合金反射膜を形成するためのスパッタリングターゲットに含まれるこれらInの含有量は0.05〜2.0質量%(一層好ましくは0.2〜1.0質量%)に定めた。
Alは、ターゲットに含むことにより得られるスパッタ膜の結晶粒径の粗大化を防止し、さらにこのスパッタ膜をAg合金反射膜として使用した場合に再結晶化防止をさらに促進する成分であるが、Alを0.01質量%未満含んでも格段の効果が得られず、一方、1.0質量%を越えて含有すると、光記録媒体の反射膜の要求特性であるAg合金反射膜の反射率および熱伝導率が低下し、高速記録に支障をきたすようになるので好ましくない。したがって、Ag合金反射膜およびこのAg合金反射膜を形成するためのスパッタリングターゲットに含まれるAlの含有量は0.01〜1.0質量%(一層好ましくは0.1〜0.5質量%)に定めた。
(a)膜の熱伝導率試験
Ag合金反射膜の比抵抗を四探針法により測定し、ウィーデマンフランツの法則に基づく式:κ=2.44×10−8T/ρ(ただし、κ:熱伝導率、T:絶対温度、ρ:比抵抗)により比抵抗値から熱伝導率を計算により求め、その結果を表2に示した。
Ag合金反射膜の成膜直後の平均面粗さを走査型プローブ顕微鏡により測定してその結果を表2に示し、その後、形成したAg合金反射膜を真空中、温度:250℃、30分間保持したのち、再度同じ条件で表面粗さを測定し、その結果を表2に示して結晶粒の粗大化のしやすさを評価した。
ただし、走査型プローブ顕微鏡にはセイコーインスツルメンツ株式会社製SPA−400AFMを用い、1μm×1μmの領域の平均面粗さ(Ra)を測定した。平均面粗さはJISB0601で定義される中心線平均粗さを面に対して適用できるように三次元に拡張したものであり、次式で表されるものである。
Ra=1/S0∫∫|F(X,Y)−Z0|dXdY
ただし、F(X,Y):全測定データの示す面、
S0:指定面が理想的にフラットであると仮定したときの面積、
Z0:指定面内のZデータの平均値。
Ag合金反射膜の成膜直後の反射率を分光光度計により測定してその結果を表2に示し、その後、形成したAg合金反射膜を温度:80℃、相対湿度:85%の恒温恒湿槽にて200時間保持したのち、再度同じ条件で反射率を測定した。得られた反射率データから、波長:405nmおよび650nmにおける各反射率を求め、その結果を表2に示して光記録媒体の反射膜として耐食性を評価した。
Claims (2)
- Cu:0.05〜2.0質量%、In:0.05〜2.0質量%、Al:0.01〜1.0質量%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる組成の銀合金からなることを特徴とする光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット。
- 請求項1記載のターゲットをスパッタリングすることにより形成された経時変化の少ない光記録媒体の反射膜。
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