JP2003160860A - 光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット - Google Patents

光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット

Info

Publication number
JP2003160860A
JP2003160860A JP2001360191A JP2001360191A JP2003160860A JP 2003160860 A JP2003160860 A JP 2003160860A JP 2001360191 A JP2001360191 A JP 2001360191A JP 2001360191 A JP2001360191 A JP 2001360191A JP 2003160860 A JP2003160860 A JP 2003160860A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical recording
recording medium
silver alloy
reflective film
sputtering target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001360191A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Mori
曉 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2001360191A priority Critical patent/JP2003160860A/ja
Publication of JP2003160860A publication Critical patent/JP2003160860A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光記録ディスク(CD−RW,DVD−RA
M)などの光記録媒体の反射膜を形成するための銀合金
スパッタリングターゲットを提供する。 【解決手段】Ge:0.5〜10質量%を含み、さらに
必要に応じてCr,Co,Niの内の1種または2種以
上を合計で0.01〜2質量%を含み、残部がAgであ
る組成の銀合金からなる光記録媒体の反射膜形成用銀合
金スパッタリングターゲット、およびそのターゲットを
スパッタリングすることにより形成された経時変化の少
ない光記録媒体の反射膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光記録ディスク
(CD−RW,DVD−RAM)などの光記録媒体の反
射膜を形成するための銀合金スパッタリングターゲット
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光記録ディスク(CD−RW,D
VD−RAM)などの光記録媒体の反射膜として純Ag
反射膜が使用されており、この純Ag反射膜は400〜
830nmの幅広い波長域での反射率が高く、特に他の
金属の反射膜にくらべて、青色レーザー光などの短波長
のレーザー光に対する反射率が優れているところから広
く使用されている。しかし、記録媒体が書き換え可能な
相変化形タイプの場合は、反射膜は記録媒体の線速に応
じて熱伝導率を容易に制御できることが必要であるが、
Ag反射膜は熱伝導率が良すぎるという欠点がある。し
たがって反射率が高くかつ熱伝導率の低い反射膜が求め
られており、その反射率が高くかつ熱伝導率の低い反射
膜の例としてAgにCu,Mg,Zn,Sn,Bi,I
n、Ti、Zr、Au、Pd、Ptのうちの1種以上を
含むAg合金からなる反射膜が知られている(特開20
01−35014号公報、特開平11−213448号
公報など参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
Ag合金反射膜は、いずれも表面の耐候性が不十分であ
るところから、時間が経つにつれて反射率が低下し、特
に波長の短い青色レーザー光に対する反射率の低下が著
しく、短期間に光記録媒体の反射膜としての性能が低下
するという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、経
時変化の少ないAg合金反射膜を得るべく研究を行なっ
ていたところ、Ge:0.5〜10質量%を含み、さら
に必要に応じてCr,Co,Niの内の1種または2種
以上を合計で0.01〜2質量%を含み、残部がAgで
ある組成の銀合金からなるターゲットを用いてスパッタ
リングすることにより得られた銀合金反射膜は、経時変
化による反射率の低下が極めて少なくなる、という研究
結果が得られたのである。
【0005】この発明は、かかる研究結果に基づいて成
されたものであって、(1)Ge:0.5〜10質量%
を含み、残部がAgである組成の銀合金からなる光記録
媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット、
(2)Ge:0.5〜10質量%を含み、さらにCr,
Co,Niの内の1種または2種以上を合計で0.01
〜2質量%を含み、残部がAgである組成の銀合金から
なる光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングタ
ーゲット、(3)前記(1)または(2)記載のターゲ
ットをスパッタリングすることにより形成された経時変
化の少ない光記録媒体の反射膜、に特徴を有するもので
ある。
【0006】この発明の銀合金反射膜を形成するための
スパッタリングターゲットは、高純度Agを真空または
不活性ガス雰囲気中で溶解し、得られた溶湯にGeを添
加してAg合金溶湯を作製し、さらに必要に応じてこの
Ag合金溶湯に、予め作製しておいたCr−Ag母合
金、Co−Ag母合金、Ni−Ag母合金を添加して所
定の成分組成のAg合金となるように真空または不活性
ガス雰囲気中で溶解し、このようにして得られた溶湯を
真空または不活性ガス雰囲気中で鋳造してインゴットを
作製し、得られたインゴットを熱間加工したのち機械加
工することにより製造することができる。
【0007】次に、この発明のAg合金からなるスパッ
タリングターゲットおよびこのターゲットを用いて形成
したAg合金反射膜の成分組成を前記の如く限定した理
由を説明する。
【0008】Ge:GeはAg合金反射膜の反射率が経
時変化するのを防止する効果があるが、Geが0.5質
量%未満含まれていても十分な耐候性が得られず、一方、
10質量%を越えて含有すると、Ag合金反射膜の初期
反射率が低下するようになるので好ましくない。したが
って、Ag合金反射膜およびこのAg合金反射膜を形成
するためのスパッタリングターゲットに含まれるこれら
成分の含有量は0.5〜10質量%(一層好ましくは1
〜3質量%)に定めた。
【0009】Cr、Co、Ni:これら成分は、Ge:
0.5〜10質量%を含むAg合金反射膜の耐候性を一
層強化して反射率が経時変化するのを防止する成分であ
るが、これら成分の1種または2種以上を合計で0.0
1質量%未満含んでも一層の耐候性が得られず、一方、こ
れら成分の1種または2種以上を合計で2質量%を越え
て含有すると、耐候性は一層優れたものとなるものの、
Ag合金反射膜の初期反射率が低下するようになるので
好ましくない。したがって、Ag合金反射膜およびこの
Ag合金反射膜を形成するためのスパッタリングターゲ
ットに含まれるこれら成分の含有量は0.01〜2質量
%(一層好ましくは0.05〜0.5質量%)に定めた。
【0010】
【発明の実施の形態】AgおよびGeをAr雰囲気にて
高周波誘導加熱炉により溶解し、得られた溶湯に、予め
プラズマアーク溶解炉を使用して作製しておいたCr−
Ag母合金、Co−Ag母合金、Ni−Ag母合金を必
要に応じて添加してAg合金溶湯を作製し、これらAg
合金溶湯をAr雰囲気中で鋳造することにより直径:1
00mm、長さ:90mmの寸法を有するインゴットを
作製した。このインゴットを輪切り状に切断して直径:
100mm、厚さ:30mmの寸法を有する円板を作製
し、さらにこの円板を600℃にて熱間圧延することに
より厚さ:6mmの寸法を有する圧延板を作製し、これ
を機械加工することにより直径:200mm、厚さ:5
mmの寸法を有し表1〜3に示される成分組成を有する
本発明銀合金スパッタリングターゲット(以下、本発明
ターゲットという)1〜26および比較銀合金スパッタ
リングターゲット(以下、比較ターゲットという)1〜
5を作製した。さらにAgを溶解し、同様にして従来銀
スパッタリングターゲット(以下、従来ターゲットとい
う)を作製した。
【0011】この様にして得られた本発明ターゲット1
〜26、比較ターゲット1〜5および従来ターゲットを
それぞれ厚さ:10mmの無酸素銅製冷却板にIn−S
n共晶はんだを用いてはんだ付けしたのち、通常の直流
マグネトロンスパッタリング装置に取り付け、さらに直
径:120mm、厚さ:1.2mmの寸法を有するポリ
カーボネート樹脂板をターゲットと基板の距離が7cm
となるようにセットし、チャンバー内を1×10-4Pa
まで真空に引いた後、アルゴンガスをチャンバー内に
0.5Paになるまで入れ、直流電力:100Wの条件
で40秒間スパッタリングし、膜厚:100nmの反射
膜を形成した。
【0012】これら反射膜に、波長が405nmおよび
650nmのレーザー光を照射してエリプソメータによ
り反射率を測定し、その後反射膜を恒温恒湿槽容器(80
℃、85%)に200時間保持した後、同様にして波長が
405nmおよび650nmのレーザー光を照射してエ
リプソメータにより反射率を測定し、その結果を表1〜
3に示すことにより反射膜の耐候性を評価した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】表1〜3に示される結果から、この発明の
本発明ターゲット1〜26を用いてスパッタリングを行
うことにより得られた反射膜は、比較ターゲット1〜5
および従来ターゲットを用いてスパッタリングを行うこ
とにより得られた反射膜に比べて反射率の低下が少ない
ところから、耐候性に優れていることがわかる。
【0017】
【発明の効果】上述のように、この発明の光記録媒体の
反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲットを用いて
作製した反射膜は、従来の光記録媒体の反射膜形成用銀
スパッタリングターゲットを用いて作製した反射膜に比
べて、経時変化による反射率の低下が少なく、長期にわた
って使用できる光記録媒体を製造することができ、メデ
ィア産業の発展に大いに貢献し得るものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ge:0.5〜10質量%を含み、残部が
    Agである組成の銀合金からなることを特徴とする光記
    録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲッ
    ト。
  2. 【請求項2】Ge:0.5〜10質量%を含み、さらに
    Cr,Co,Niの内の1種または2種以上を合計で
    0.01〜2質量%を含み、残部がAgである組成の銀
    合金からなることを特徴とする光記録媒体の反射膜形成
    用銀合金スパッタリングターゲット。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のターゲットをスパ
    ッタリングすることにより形成された経時変化の少ない
    光記録媒体の反射膜。
JP2001360191A 2001-11-27 2001-11-27 光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット Pending JP2003160860A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001360191A JP2003160860A (ja) 2001-11-27 2001-11-27 光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001360191A JP2003160860A (ja) 2001-11-27 2001-11-27 光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003160860A true JP2003160860A (ja) 2003-06-06

Family

ID=19171051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001360191A Pending JP2003160860A (ja) 2001-11-27 2001-11-27 光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003160860A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005020222A1 (ja) * 2003-08-20 2005-03-03 Mitsubishi Materials Corporation 光記録媒体の反射膜および反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット
WO2005056849A1 (ja) * 2003-12-10 2005-06-23 Tanaka Kikinzoku Kogyo K.K. 反射率維持特性に優れた銀合金
WO2016151839A1 (ja) * 2015-03-26 2016-09-29 株式会社山森製作所 銀合金および銀合金製装飾品
WO2019221257A1 (ja) * 2018-05-17 2019-11-21 三菱マテリアル株式会社 積層膜、及び、Ag合金スパッタリングターゲット
CN112119179A (zh) * 2018-05-17 2020-12-22 三菱综合材料株式会社 层叠膜及Ag合金溅射靶

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005020222A1 (ja) * 2003-08-20 2005-03-03 Mitsubishi Materials Corporation 光記録媒体の反射膜および反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット
WO2005056849A1 (ja) * 2003-12-10 2005-06-23 Tanaka Kikinzoku Kogyo K.K. 反射率維持特性に優れた銀合金
WO2016151839A1 (ja) * 2015-03-26 2016-09-29 株式会社山森製作所 銀合金および銀合金製装飾品
WO2019221257A1 (ja) * 2018-05-17 2019-11-21 三菱マテリアル株式会社 積層膜、及び、Ag合金スパッタリングターゲット
CN112119179A (zh) * 2018-05-17 2020-12-22 三菱综合材料株式会社 层叠膜及Ag合金溅射靶

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005100604A (ja) 光記録媒体の反射膜および反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット
JP3772972B2 (ja) 光記録媒体の反射層形成用銀合金スパッタリングターゲット
JP3915114B2 (ja) 光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット
JP2003160860A (ja) 光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット
JP3770156B2 (ja) 光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲットおよびこのターゲットを用いて形成された反射膜
JP4864538B2 (ja) 光記録媒体用半透明反射膜およびこの半透明反射膜を形成するためのAg合金スパッタリングターゲット
JP4069661B2 (ja) 光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット
JP4186221B2 (ja) 光記録媒体用反射膜および半透明反射膜並びにこれら反射膜を形成するためのAg合金スパッタリングターゲット
JP2006342416A (ja) Ag基合金からなるスパッタリングターゲット材および薄膜
WO2004081929A1 (ja) 光記録媒体の反射層形成用銀合金スパッタリングターゲット
JP3772971B2 (ja) 光記録媒体の反射層形成用銀合金スパッタリングターゲット
JP4186224B2 (ja) 光記録媒体用反射膜およびその反射膜を形成するためのAg合金スパッタリングターゲット
JP4186222B2 (ja) 光記録媒体用反射膜および半透明反射膜並びにこれら反射膜を形成するためのAg合金スパッタリングターゲット
JP3803864B2 (ja) 光記録媒体の反射層形成用銀合金スパッタリングターゲット
JP4186223B2 (ja) 光記録媒体用反射膜および半透明反射膜並びにこれら反射膜を形成するためのAg合金スパッタリングターゲット
CN100446102C (zh) 光记录介质的反射层形成用的银合金溅射靶
JP4553149B2 (ja) 光記録媒体用半透明反射膜および反射膜、並びにこれら半透明反射膜および反射膜を形成するためのAg合金スパッタリングターゲット
JP3968662B2 (ja) 光記録媒体の反射膜形成用銀合金スパッタリングターゲット
JP4693104B2 (ja) 光記録媒体用半透明反射膜およびこの半透明反射膜を形成するためのAg合金スパッタリングターゲット
WO2007074895A1 (ja) 光記録媒体用半透明反射膜および反射膜、並びにこれら半透明反射膜および反射膜を形成するためのAg合金スパッタリングターゲット
JP2005126825A (ja) 銀合金
JP5287028B2 (ja) 光記録媒体の半透明反射膜形成用Ag合金スパッタリングターゲット
JP2004217986A (ja) 光記録媒体の反射膜用の銀合金
JP2004331990A (ja) スパッタリングターゲット材
JP2003155559A (ja) 光記録媒体の反射層形成用銀合金スパッタリングターゲット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070718

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071116