JP2006012318A - 光記録媒体用積層反射膜およびその製造方法 - Google Patents

光記録媒体用積層反射膜およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光記録ディスク(Blu−ray Disc、HD−DVD、DVD−RAMなど)などの光記録媒体におけるAg合金反射膜を有する積層反射膜を提供する。
【解決手段】Ag、NiおよびFeのうちの1種または2種以上をAg:0.01〜2.3質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成、Niを単独で含む場合はNi:0.01〜1.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成、またはFeを単独で含む場合はFe:0.01〜0.5質量%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成された表面平滑なAgまたはAg合金反射膜からなる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、半導体レーザーなどのレーザービームを用いて音声、映像、文字などの情報信号を再生あるいは記録・再生・消去を行う光記録ディスク(Blu−ray Disc、HD−DVD、DVD−RAMなど)などの光記録媒体の構成層である表面平滑なAg合金反射膜層を有する積層反射膜およびその製造方法に関するものである。
一般に、光記録ディスク(Blu−ray Disc、HD−DVD、DVD−RAMなど)に形成される反射膜としてAgからなる反射膜が知られているが、Ag反射膜は粒成長するなどして表面粗さが大きくなることが避けられないために、一般に、Ag合金反射膜が使用されている。Ag合金反射膜として、In:0.1〜20原子%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる組成の銀合金からなる反射膜が知られている(特許文献1参照)。
さらに、前記従来のAg合金反射膜として、AgZn(0.85<x<0.9999、0.0001<y<0.15)によって定義されるAg合金反射膜、AgAl(0.95<x<0.9999、0.0001<z<0.05)によって定義されるAg合金反射膜、AgZnAl(0.80<x<0.998、0.001<y<0.15、0.001<z<0.05)によって定義されるAg合金反射膜、AgMn(0.925<x<0.9999、0.0001<t<0.075)によって定義されるAg合金反射膜、AgGe(0.97<x<0.9999、0.0001<z<0.03)によって定義されるAg合金反射膜、AgCuMn(0.825<x<0.9998、0.0001<p<0.10、0.0001<t<0.075)によって定義されるAg合金反射膜などが知られている(特許文献2参照)。
さらに、前記従来のAg合金反射膜として、Agを主成分とし、Ag1−a(ただし、MはAl,Au,Cu,Co,Ni,Ti,V,Mo,Mn,Pt,Si,Nb,Fe,Ta,Hf,Ga,Pd,Bi,In,W,Zrから選ばれた少なくとも1つの元素)としたとき、0.01≦a≦0.05(a:Mの原子比の合計)を満たし、厚さが60〜150nmのAg合金反射膜などが知られている(特許文献3参照)。
前記Ag合金反射膜が形成される光記録ディスクは、図2の断面図に示されるように、PC(ポリカーボネート)基板1に、保護膜2、記録膜3、保護膜4、Ag合金反射膜5、ダミーPC(ポリカーボネート)基板5の順に積層させた構造を有しており、この光ディスクの書き込み/読み出しは図2のA方向からレーザー光を照射することにより行っている。
さらに、近年、光記録ディスクの書き込み/読み出しに青色レーザー光が使用されるようになり、この青色レーザー光を使用する光記録ディスクは膜面反射型光記録ディスクが多く使用され、この膜面反射型光記録ディスクは、図3に示されるように、PC(ポリカーボネート)基板1に、Ag合金反射膜5、保護膜2、記録膜3、保護膜4、ダミーPC基板6の順に積層させた構造となっている。そして、この膜面反射型光記録ディスクは図3のB方向からレーザー光を照射することにより行っている。そして、これら光記録ディスクのAg合金反射膜は、先に述べた成分組成を有するAg合金反射膜が使用されている。
特開平10−143917号公報 特開2002−117587号公報 特開2001−126315号公報
前記Ag合金反射膜は、一般に、ターゲットをスパッタリングすることにより形成されるが、スパッタリング中に形成されたAg合金反射膜はAg合金が大きく粒成長するためにAg合金反射膜の厚さが厚くなるほどAg合金反射膜の最表面の表面粗さが大きくなることは避けられない。例えば、図2に示される光記録ディスクのAg合金反射膜5は平滑な保護膜4の上に密着して形成されるので、Ag合金反射膜5の裏面8は平滑であるが、Ag合金反射膜の最終蒸着面である最表面7の表面粗さが大きくなることは避けられない。しかし、図2に示されるようなレーザー光をA方向から照射する通常の光記録ディスクでは、レーザー光Aは平滑な保護膜4に密着して最初に形成された粒成長の小さい裏面8を反射面としているので、スパッタリング中に粒成長してAg合金反射膜の最表面7の表面粗さが大きくなってもレーザー光の乱反射の影響を大きく受けることは無い。
ところが、図3に示されるB方向から照射される最近開発された膜面反射型光記録ディスクは、スパッタリング中に粒成長してAg合金反射膜5の粗さの最も粗い最表面7を反射面とするので、入射したレーザー光Bは乱反射し記録精度が劣化し、特に青色レーザーのような波長の短い青色レーザーを使用して一層記録マークを縮小化しようとすると、ノイズが多く発生して記録精度が著しく劣化する、などの課題があった。
そこで本発明者らは、従来のAg合金反射膜がかかえるこれら問題点を解決することのできる反射膜を得るべく研究を行なっていたところ、
(イ)図1に示されるように、Ag、NiおよびFeのうちの1種または2種以上を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜11を形成したのち、この下地膜の上にAgまたはAg合金反射膜を形成すると表面が著しく平滑なAgまたはAg合金反射膜10が得られ、このCu合金下地膜11およびAgまたはAg合金反射膜10からなる積層反射膜を膜面反射型記録ディスクの反射膜として使用して光記録媒体用積層反射膜9すると、反射膜の表面粗さによるノイズの発生が著しく少なくなる、
(ロ)前記Cu合金下地膜は、Agを単独で含む場合は、Ag:0.01〜2.3質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有することが好ましく、Niを単独で含む場合はNi:0.01〜1.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有することが好ましく、Feを単独で含む場合はFe:0.01〜0.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有することが好ましい、
(ハ)前記Cu合金下地膜は、NiおよびFeを共に含む場合はNiおよびFeを合計で0.01〜0.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有することが好ましく、AgおよびFeを共に含む場合はAgおよびFeを合計で0.01〜0.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有することが好ましく、AgおよびNiを共に含む場合はAgおよびNiを合計で0.01〜1.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有することが好ましく、Ag、NiおよびFeを共に含む場合はAg、NiおよびFeを合計で0.01〜0.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有することが好ましい、という研究結果が得られたのである。
この発明は、かかる研究結果に基づいて成されたものであって、
(1)Ag:0.01〜2.3質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなる光記録媒体用積層反射膜、
(2)Ni:0.01〜1.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなる光記録媒体用積層反射膜、
(3)Fe:0.01〜0.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなる光記録媒体用積層反射膜、
(4)NiおよびFeの合計を0.01〜0.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなる光記録媒体用積層反射膜、
(5)AgおよびFeの合計を0.01〜0.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなる光記録媒体用積層反射膜、
(6)AgおよびNiの合計を0.01〜1.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなる光記録媒体用積層反射膜、
(7)Ag、NiおよびFeの合計を0.01〜0.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなる光記録媒体用積層反射膜、に特徴を有するものである。
前記光記録媒体用積層反射膜9におけるCu合金下地膜11の上に形成されたAg合金反射膜10は膜厚:50〜200nmの範囲内に有り、かつAg合金反射膜の膜厚/(AgまたはAg合金反射膜の膜厚+Cu合金下地膜の膜厚)=0.3〜0.8の範囲内に有ることことが好ましく、0.5〜0.8の範囲内に有ることことが好ましい。この発明の光記録媒体用積層反射膜におけるAgまたはAg合金反射膜は、光記録媒体用反射膜として現在知られているAgまたはAg合金反射膜であればいかなる組成のものであっても良い。
この発明の光記録媒体用積層反射膜を形成するには、まず、原料として純度:99.99質量%以上の純Cuを高真空または不活性ガス雰囲気中で溶解し、得られた溶湯にAg、NiおよびFeのうちの1種または2種以上を所定の含有量となるように添加し、その後、真空または不活性ガス雰囲気中で鋳造してインゴットを作製し、これらインゴットを熱間加工したのち機械加工することによりAg、NiおよびFeのうちの1種または2種以上を所定の量含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金ターゲットを作製し、このCu合金ターゲットを用いてスパッタリングすることによりAg、NiおよびFeのうちの1種または2種以上を所定量含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜を形成し、ついで、このCu合金下地膜の上に通常のAgまたはAg合金反射膜をスパッタリングすることにより形成し作製することができる。
次に、この発明の光記録媒体用積層反射膜に形成するCu合金下地膜の成分組成を前記の如く限定した理由は、Cu合金下地膜に含まれるAg、NiおよびFeはいずれもCuに固溶し、Cu合金下地膜の再結晶化を抑制して表面平滑なCu合金下地膜を形成し、このCu合金下地膜の上に形成して得られるAg合金反射膜の最表面の表面粗さを平滑にするために添加するが、これら成分を0.01質量%未満含んでも格段の効果が得られず、一方、Agを単独で含む場合はAg:2.3質量%を越え、Niを単独で含む場合はNi:1.5質量%を越え、Feを単独で含む場合はFe:0.5質量%を越え、NiおよびFeを共に含む場合はNiおよびFeを合計で0.5質量%を越え、AgおよびFeを共に含む場合はAgおよびFeを合計で0.5質量%を越え、AgおよびNiを共に含む場合はAgおよびNiを合計で1.5質量%を越え、Ag、NiおよびFeを共に含む場合はAg、NiおよびFeを合計で0.5質量%を越えて含有すると、Cu合金下地膜の表面粗さは一層小さくなるが、熱伝導率が著しく低下し、そのため、Ag合金反射膜と積層した際に積層反射膜の熱伝導率が低下し、反射膜としての特性を損なうので好ましくないことによるものである。
Cu合金下地膜の上にAg反射膜またはAg合金反射膜を形成してなるこの発明の光記録媒体用積層反射膜は、Cu合金下地膜を形成することにより従来の単一層のAg反射膜またはAg合金反射膜に比べて、一層表面平滑な反射膜を提供することができ、光メディア産業の発展に大いに貢献し得るものである。
原料として純度:99.99質量%以上の高純度Ag、In,Cu、Ni、CaおよびFeを用意し、まず、Agを高周波真空溶解炉にて溶解してAg溶湯を作製したのち、純Agインゴットを作製し、得られたインゴットを600℃、2時間加熱した後、熱間圧延し、機械加工することにより直径:125mm、厚さ:5mmの寸法を有する純Agターゲットを作製した。
さらに、前記Ag溶湯にIn:0.53質量%とCa:0.05質量%を添加し、溶解後炉内圧力が大気圧となるまでArガスを充填したのち黒鉛製鋳型に鋳造することによりインゴットを作製し、得られたインゴットを600℃、2時間加熱した後、熱間圧延し、機械加工することにより直径:125mm、厚さ:5mmの寸法を有するIn:0.53質量%とCa:0.05質量%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる成分組成のAg合金ターゲットを作製した。
さらに、Cuを高周波真空溶解炉にて溶解してCu溶湯を作製したのちAg、NiおよびFeを表1に示される割合となるようにCu溶湯に添加し、溶解後炉内圧力が大気圧となるまでArガスを充填したのち黒鉛製鋳型に鋳造することによりインゴットを作製し、得られたインゴットを600℃、2時間加熱した後、熱間圧延し、機械加工することにより直径:125mm、厚さ:5mmの寸法を有するCu合金ターゲットA〜Yを作製した。
Figure 2006012318
これら表1に示される成分組成のCu合金ターゲットA〜Yをそれぞれ無酸素銅製のバッキングプレートにはんだ付けし、これを直流マグネトロンスパッタ装置に装着し、真空排気装置にて直流マグネトロンスパッタ装置内を1×10-4Paまで排気した後、Arガスを導入して1.0Paのスパッタガス圧とし、続いて直流電源にてターゲットに100Wの直流スパッタ電力を印加し、前記ターゲットに対抗しかつ70mmの間隔を設けてターゲットと平行に配置した縦:30mm、横:30mm、厚さ:0.5mmのPC基板と前記Cu合金ターゲットの間にプラズマを発生させ、PC基板の上に厚さ:100nmのCu合金下地膜を形成した。
実施例1
次に、先に作製したAg合金ターゲットを直流マグネトロンスパッタ装置内にセットし、Ag合金ターゲットと前記Cu合金下地膜の間にプラズマを発生させ、同様の条件でスパッタリングを行うことにより前記Cu合金下地膜の上に厚さ:100nm、積層反射膜の膜比率0.5を有するAg合金反射膜を形成し、本発明積層反射膜1〜19および比較積層反射膜1〜6を作製した。
さらに、前記Ag合金ターゲットを用い、同様の条件でスパッタリングを行うことによりPC基板の上に厚さ:200nmの単一Ag合金反射膜を形成することにより従来Ag合金反射膜を作製した。
このようにして作製した本発明積層反射膜1〜19、比較積層反射膜1〜6および従来Ag合金反射膜について、下記の測定を行った。
(b)熱伝導率測定
本発明積層反射膜1〜19、比較積層反射膜1〜6および従来Ag合金反射膜の比抵抗を四探針法により測定し、ウィーデマンフランツの法則に基づく式:κ=2.44×10−8T/ρ(ただし、κ:熱伝導率、T:絶対温度、ρ:比抵抗)により比抵抗値から熱伝導率を計算により求め、その結果を表2に示した。
(a)表面粗さの測定
本発明積層反射膜1〜19および比較積層反射膜1〜6におけるAg合金反射膜の平均面粗さ並びに従来Ag合金反射膜の平均面粗さを走査型プローブ顕微鏡により測定してその結果を表2に示した。
ただし、走査型プローブ顕微鏡にはセイコーインスツルメンツ株式会社製SPA−400AFMを用い、1μm×1μmの領域の平均面粗さ(Ra)を測定した。平均面粗さはJISB0601で定義される中心線平均粗さを面に対して適用できるように三次元に拡張したものであり、次式で表されるものである。
Ra=1/S∫∫|F(X,Y)−Z|dXdY
ただし、F(X,Y):全測定データの示す面、
:指定面が理想的にフラットであると仮定したときの面積、
:指定面内のZデータの平均値。
Figure 2006012318
表1〜2に示される結果から、従来の単一Ag合金反射膜はその表面粗さが0.65nm以上で大きいのに対し、Cu合金下地膜の上にAg合金反射膜を形成してなる本発明積層反射膜1〜19はその表面粗さが0.65nm未満であるから、本発明積層反射膜1〜19は従来の単一Ag合金反射膜に比べて、表面粗さが小さく乱反射が少ないことがわかる。しかし、この発明の条件から外れた比較積層反射膜1〜6は、表面粗さが大きくなったり、表面粗さが小さくても熱伝導率が低下し過ぎたりして好ましくない特性が現れることが分かる。
実施例2
さらに、先に作製した純Agターゲットを直流マグネトロンスパッタ装置内にセットし、純Agターゲットと前記Cu合金下地膜の間にプラズマを発生させ、同様の条件でスパッタリングを行うことにより前記Cu合金下地膜の上に厚さ:100nm、積層反射膜の膜比率:0.5を有する純Ag反射膜を形成し、本発明積層反射膜20〜38および比較積層反射膜7〜12を作製した。
さらに、前記純Agターゲットを用い、同様の条件でスパッタリングを行うことによりPC基板の上に厚さ:200nmの単一Ag反射膜を形成することにより従来Ag反射膜を作製した。
このようにして作製した本発明積層反射膜20〜38、比較積層反射膜7〜12および従来Ag反射膜の熱伝導率測定および表面粗さについて実施例1と同様にして測定測定し、その結果を表3に示した。
Figure 2006012318
表1および表3に示される結果から、従来の単一Ag反射膜はその表面粗さが2nm以上で大きいのに対し、Cu合金下地膜の上にAg合金反射膜を形成してなる本発明積層反射膜20〜38はその表面粗さが2nm未満であるから、本発明積層反射膜20〜38は従来の単一Ag反射膜に比べて、表面粗さが小さく乱反射が少ないことがわかる。しかし、この発明の条件から外れた比較積層反射膜7〜12は、表面粗さが大きくなったり、表面粗さが小さくても熱伝導率の低下が大きくなり過ぎたりして好ましくないことが分かる。
この発明の光記録媒体用積層反射膜の断面説明図である。 従来の光記録媒体の断面説明図である。 従来の光記録媒体の断面説明図である。
符号の説明
1:PC基板、2:保護膜、3:記録膜、4:保護膜、5:Ag合金反射膜、6:ダミーPC基板、7:最表面、8:裏面、9:光記録媒体用積層反射膜、10:AgまたはAg合金反射膜、11:Cu合金下地膜

Claims (8)

  1. Ag:0.01〜2.3質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなることを特徴とする光記録媒体用積層反射膜。
  2. Ni:0.01〜1.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなることを特徴とする光記録媒体用積層反射膜。
  3. Fe:0.01〜0.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなることを特徴とする光記録媒体用積層反射膜。
  4. NiおよびFeの合計を0.01〜0.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなることを特徴とする光記録媒体用積層反射膜。
  5. AgおよびFeの合計を0.01〜0.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなることを特徴とする光記録媒体用積層反射膜。
  6. AgおよびNiの合計を0.01〜1.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなることを特徴とする光記録媒体用積層反射膜。
  7. Ag、NiおよびFeの合計を0.01〜0.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu合金下地膜と、このCu合金下地膜の上に形成されたAgまたはAg合金反射膜からなることを特徴とする光記録媒体用積層反射膜。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6または7記載のCu合金下地膜を形成したのち、このCu合金下地膜の上にAgまたはAg合金からなる反射膜を形成することを特徴とする光記録媒体用積層反射膜の製造方法。
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