JP2005200306A - 口腔用組成物 - Google Patents

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智子 福林
Takeshi Ikemoto
毅 池本
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Abstract

【課題】 無臭でかつ持続性の高い抗菌効果を有する水溶性の口腔用組成物を提供することである。
【解決手段】 本課題は、イソプロピルメチルフェノール配糖体を少なくとも1種以上配合した口腔用組成物、特に下記化学式(1)で表される3−メチル,4−イソプロピルフェノール−β−D−グルコシドを配合した口腔用組成物により解決される。本発明のイソプロピルメチルフェノール配糖体は無臭で水溶性に優れ、かつ口腔内常在菌により分解されることによりイソプロピルメチルフェノールが生成し、持続的に高い抗菌効果を示し、口腔用組成物として優れた効果を発揮する。
【化1】
Figure 2005200306

【選択図】 なし

Description

本発明は、特定の配糖体を配合してなる、無臭かつう蝕予防効果を長時間持続する口腔用組成物に関する。
オイゲノール配糖体やフェニルエチルグルコシド等の様々な香料配糖体が、皮膚常在菌、頭皮常在菌により、香気成分部と糖部分に適宜分解されることにより、人体用徐放芳香組成物として提案されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、特許文献2では、配糖体のアグリコン部が香気成分である、オイゲノール、ラズベリーケトン、イソオイゲノール、ショウガオール、カプサイシン、バニリンから選ばれる1種又は2種以上である配糖体を配合することによって、う蝕原因菌であるストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)に対するより高い抗菌活性を示し、経時的に変化のない安定で、使用時の香味に優れ、使用後の香味を変化させて新たな香味を発現させる口腔用組成物が提案されているが、特有の香味の嗜好性により口腔用組成物への配合が困難であった。
特開平7−179328号公報 特開平10−53512号公報
上記事情において、徐放性とう蝕予防効果があり、かつ無臭の口腔用組成物が求められていた。また、アルコール等が配合されない抗菌効果を有する水系口腔用組成物が求められていた。即ち、本発明の目的とするところは、無臭で刺激感がなく、かつ持続的な抗菌効果を有する水溶性の口腔用組成物を提供することである。
本発明者らは上記事情に鑑み、鋭意研究した結果、無臭のイソプロピルメチルフェノール配糖体が、水溶性に優れ、かつ口腔内常在菌により分解されイソプロピルメチルフェノールを生成することにより、持続性の高い抗菌効果を示し、優れた口腔用組成物としての特性を発揮することを見出し、本発明を完成したものである。即ち、本願第1の発明は、イソプロピルメチルフェノール配糖体を少なくとも1種以上配合することを特徴とする口腔用組成物である。また本願第2の発明は、イソプロピルメチルフェノール配糖体のひとつが、下記化学式(1)で表される3−メチル−4−イソプロピルフェノール−β−D−グルコシドであることを特徴とする前記の口腔用組成物である。
Figure 2005200306
本発明の口腔用組成物は、口腔内常在菌でありう蝕原因菌であるストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)により適宜代謝分解され、イソプロピルメチルフェノールが遊離した結果、う蝕原因菌に対し抗菌作用を示すものである。イソプロピルメチルフェノールは無臭であるため、特異な臭いが発現しない。さらに配糖体とすることで、水への溶解が容易になった。このことより、無賦香でアルコール刺激のない水系口腔用組成物が提供できることは明らかである.また、本発明は賦香に影響を与えないため、香りの嗜好性がある口腔用組成物が提供できることも明らかである。さらにイソプロピルメチルフェノールの配糖体は水溶性であることから、口腔内で容易に拡散し、抗菌効果の向上した口腔用組成物が提供できる。
本発明では、イソプロピルメチルフェノールとして3−メチル,4−イソプロピルメチルフェノールを用いる。本発明のイソプロピルメチルフェノール配糖体は、特開平7−179328号公報記載の製造方法等で容易に得ることができる。例えば、無水トルエン中にイソプロピルメチルフェノールとアセチル化糖を三フッ化ホウ素などのルイス酸触媒下に縮合させた後、アルカリ存在下にアセチル基を脱離させることにより得ることができる。
イソプロピルメチルフェノール配糖体の糖残基は、還元性の単糖類又は少糖類であり、具体的にはグルコース、ガラクトース、キシロース、マンノース、N−アセチルグルコサミンなどの単糖類、マルトース、セロビオース、ゲンチビオースなどの二糖類を挙げることができるが、特にグルコースが好ましい。また、前記記載の方法により得られる配糖体にはα結合及びβ結合を有する異性体が存在するが、そのどちらでも、あるいはそれらの混合物としても用いることができる。
本発明で用いられるイソプロピルメチルフェノール配糖体としては、3−メチル,4−イソプロピルフェニル−D−グルコシド、3−メチル,4−イソプロピルフェニル−D−ガラクトシド、3−メチル,4−イソプロピルフェニル−D−キシロシド、3−メチル,4−イソプロピルフェニル−D−マルトシド、3−メチル,4−イソプロピルフェニル−D−マンノシドなどを挙げることができる。これらのうち、下記化学式(1)で表される3−メチル,4−イソプロピルフェニル−β−D−グルコシドが効果の面から特に好ましく用いられる。
Figure 2005200306
本発明におけるイソプロピルメチルフェノール配糖体の配合濃度としては、口腔用組成物全体量を基準として0.005〜0.3質量%(以下、単に%と略記)、さらに好ましくは0.01〜0.1%である。配合濃度が0.005%より少ないと本願効果が十分に発揮されず、0.3%より多く配合しても配合に見合った効果が得られない。本発明に係る口腔用組成物としては、練歯磨、粉歯磨、水歯磨等の歯磨類、マウスウォッシュ、口中清涼剤、トローチ等が例示される。さらにチューイングガム、キャンディー、グミキャンディー、飴等も本願口腔用組成物として挙げられる。
本発明の口腔用組成物に配合できる他の配合成分としては、口腔用組成物の種類に応じて適宜選択される。例えば練歯磨の場合は、一般に研磨剤として使用されている、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、シリカ、ゼオライト、メタリン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、ベンガラ、硫酸カルシウム、無水ケイ酸等が挙げられる。
また、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸塩、カラギーナン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、酸化マグネシウム、アルミナゾル、ケイ酸カルシウム、ペクチン、グアガム、カオリン等の粘結剤、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウロイルスルホ酢酸ナトリウム、N−ラウリルスルホン酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン、アルキロールアミド等の発泡剤が使用される。
さらに、サッカリンナトリウム、ステビオサイト、グリチルリチン、カルコン、ジヒドロカルコン等の甘味料、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、キシリトール、ジプロピレングリコール、乳酸ナトリウム、マルチトール等の保湿剤、パラオキシ安息香酸等の防腐剤、ペパーミント、スペアミント精油等の香料、その他乳酸アルミニウム、エデト酸塩、色素、BHT等が使用され、必要に応じてその他の有効成分として塩化リゾチーム、デキストラナーゼ、溶菌酵素、ムタナーゼ、ソルビン酸、アレキシジン、セチルピリジニウムクロライド、アルキルグリシン、塩化ナトリウム、アラントイン、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、アズレン、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム等のフッ化物、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、グリチルリチン、グリチルリチン酸、ヒノキチオール、ビタミンE、油溶性甘草エキス等の植物由来のエキス等も使用できる。
本発明の口腔用組成物は、例えば練歯磨の場合、これらの成分と水とを混合し、常法に
従い製造する。また、マウスウォッシュ、トローチ、チューイングガムその他においても製品の性状に応じた成分が適宜配合される。
以下、製造例、実施例、試験例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
製造例〔3−メチル,4−イソプロピルフェニル−D−グルコシドの合成〕
トルエン100gにpenta-O-acetyl glycoside14.2gを溶解した後、3−メチル,4−イソプロピルフェノール16.0gを加えた。三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル2mlを添加した後に、室温にて一昼夜攪拌した。反応液に水200gを投入し反応を停止した後、トルエン層を分離した。トルエン層を5%NaOH水溶液30gで洗浄することにより、未反応の3−メチル,4−イソプロピルフェノールを除去した。更に、トルエン層を飽和食塩水50gにて洗浄した。トルエン層を減圧下に濃縮した後、酢酸エチルとヘキサンからアセチル体を再結晶化した。得られたアセチル体をメタノール50gに溶解した後、1%CHONaメタノール溶液を加え、アセチル基を脱離させた。酸性イオン交換樹脂にて中和した後、酸性イオン交換樹脂を濾別した。メタノールを減圧下に除去した後に、エタノールから結晶化することで3−メチル,4−イソプロピルフェニル−D−グルコシドの白色結晶8.7gを得た。得られた3−メチル,4−イソプロピルフェニル−D−グルコシドの13C−NMRスペクトルを図1に示す。
試験例1〔本願配糖体のストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)による分解、及びその抗菌効果〕
(試験方法)
ブレインハート・インフュージョン液体培地(BHI液体培地)に製造例のイソプロピルメチルフェノール−β−D−グルコシドを0.06%添加した。本液体培地に先のBHI液体培地で培養したストレプトコッカス・ミュータンスの菌液を1%接種し、37℃にて静置、嫌気培養した。菌液添加直後、培養1日後、及び4日後に培養液の一部を採取し、同容量のエタノールを添加後、フッ素樹脂製0.45μm親水性メンブランフィルターで除菌した。除菌後、ODSカラムを用いたHPLC(水:メタノール=4:6(v/v)、検出波長280nm)により、生成したイソプロピルメチルフェノール量を定量した。また同時に、培養液中の菌数を、BHI寒天平板培地を用い、常法に従い、塗抹法で測定した。なお、配糖体を添加しないものを試験の対照とした。
配糖体の分解と抗菌効果の評価結果を表1及び表2に示す。
Figure 2005200306
Figure 2005200306
表1より、菌を添加して培養することにより、菌により配糖体から糖が切断され、イソプロピルメチルフェノールが持続的に生成していることが分かる。また、表2より、生成したイソプロピルメチルフェノールの抗菌効果により、菌数が減少することが分かる。
実施例1〔マウスウォッシュ〕
製造例のイソプロピルメチルフェノール配糖体を配合したマウスウォッシュを下記の組成で製造した。
(組成)
原 料 成 分 配合量(%)
(1)3−メチル,4−イソプロピルフェノール 0.06
−β−D−グルコシド
(2)グリセリン 10.0
(3)ソルビトール 5.0
(4)クエン酸 0.02
(5)クエン酸ナトリウム 0.08
(6)サッカリンナトリウム 0.08
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.3
(8)香料 0.01
(9)精製水 84.45
比較例1〔マウスウォッシュ〕
イソプロピルメチルフェノールとしての配合量を実施例1と同量配合するために、可溶化剤としてアルコールを用い、アルコールの終濃度が10%となるように添加したマウスウォッシュを、実施例1と同じ組成で製造した(アルコール添加分は精製水で調整)。
実施例1と比較例1のマウスウォッシュを用いて使用試験による官能評価を行ったところ、実施例1のマウスウォッシュは、比較例1と比較して、官能上有意にアルコールによる刺激感を低減した。
実施例2〔練歯磨〕
製造例のイソプロピルメチルフェノール配糖体を配合した練歯磨を下記の組成で製造した。
(組成)
原 料 成 分 配合量(%)
(1)3−メチル,4−イソプロピルフェノール 0.1
−β−D−グルコシド
(2)グリセリン 15.0
(3)第2リン酸カルシウム・2水塩 45.0
(4)無水ケイ酸 10.0
(5)酸化チタン 5.0
(6)サッカリンナトリウム 0.1
(7)カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
(8)ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
(9)香料 0.5
(10)精製水 22.8
比較例2〔練歯磨〕
実施例1において、3−メチル,4−イソプロピルフェノール−β−D−グルコシドの替わりに3−メチル,4−イソプロピルメチルフェノールを配合した練歯磨を同様に製造した。
実施例2と比較例2の練歯磨のストレプトコッカス・ミュータンス菌に対する抗菌効果を比較した結果、実施例2の練歯磨は比較例2に比べて抗菌効果に優れていた。
本発明のイソプロピルメチルフェノール配糖体を配合することを特徴とする口腔用組成物により、特異な臭いのない、持続性のある抗菌効果の高いう蝕予防料を提供できる。また、アルコールによる刺激感がない水系う蝕予防料を提供できる。
製造例で合成された3−メチル,4−イソプロピルメチルフェノール−β−D−グルコシドの13C−NMRスペクトルを示す図である。

Claims (2)

  1. イソプロピルメチルフェノール配糖体を少なくとも1種以上配合することを特徴とする口腔用組成物。
  2. イソプロピルメチルフェノール配糖体のひとつが、下記化学式(1)で表される3−メチル−4−イソプロピルフェノール−β−D−グルコシドであることを特徴とする請求項1に記載の口腔用組成物
    Figure 2005200306
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