JP2005198742A - 施療装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 肋間を開くことのできる施療装置を提供する。
【解決手段】 人体の背骨に沿って配置されるとともにその背骨を押圧するエアバッグＡ１と、人体の肩甲骨を押圧する一対のエアバッグＡ２,Ａ３と、各エアバッグＡ１〜Ａ３を膨縮させる給排気装置５０とを備えた施療装置１０であって、一対のエアバッグＡ２,Ａ３の一部をエアバッグＡ１に重ね、一対のエアバッグＡ２,Ａ３を膨張させた後、エアバッグＡ１を膨張させる。
【選択図】 図１

Description

この発明は、背骨を押圧するエアバッグと、人体の肩甲骨を押圧する一対のエアバッグとを備えた施療装置に関する。

従来から、背凭れ部に一対の施療子を設けたマッサージ装置が知られている（特許文献１参照）。

かかるマッサージ装置は、図６に示すように、背凭れ部２０１の上にマッサージユニット２０２Ａを備えている。マッサージユニット２０２Ａは、上下動可能なベース板２０４Ａに設けた一対の回動板２０５Ａと、この回動板２０５Ａとベース板２０４Ａとの間に設けたエアバッグ２０６Ａと、回動板２０５Ａに設けた施療子２０７Ａ等とを有している。

一対の回動板２０５Ａは身体の背骨（背凭れ部の中心線）を挟む位置に配置され、図７に示すようにその中心線側となる回動板２０５Ａの一端部が軸支されており、その軸２０８Ａを支点にして回動板２０５Ａが回動可能となっている。

そして、図７に示すようにエアバッグ２０６Ａが膨張すると回動板２０５Ａは軸２０８Ａを支点にして回動していき、この回動により施療子２０７Ａが身体を押圧していく。エアバッグ２０６Ａが収縮すると各回動板２０５Ａは図示しないスプリングにより元の位置へ回動移動していき、この回動移動により施療子２０７Ａの押圧が解除される。このようにエアバッグ２０６Ａの膨縮により施療子２０７Ａによってマッサージが行われることになる。
特開２００２−２０９９６２号公報

しかしながら、このようなマッサージ装置にあっては、回動板２０５Ａ,２０５Ａが外側から内側へ閉じるように回動することによってマッサージを行っていくものであるから、肋間を開くことができないという問題があった。

この発明の目的は、肋間を開くことのできる施療装置を提供することにある。

請求項１の発明は、人体の背骨に沿って配置されるとともにその背骨を押圧する第１エアバッグと、人体の肩甲骨を押圧する一対の第２エアバッグと、各第１,第２エアバッグを膨縮させる給排気装置とを備えた施療装置であって、
前記一対の第２エアバッグの一部を第１エアバッグに重ね、
一対の第２エアバッグを膨張させた後、第１エアバッグを膨張させることを特徴とする。

この発明によれば、肩甲骨を押圧する一対の第２エアバッグの一部を背骨を押圧する第１エアバッグに重ね、一対の第２エアバッグを膨張させた後、第１エアバッグを膨張させるものであるから、肋間を十分に開くことができる。

以下、この発明に係る椅子式の施療装置（マッサージ装置）の実施例を図面に基づいて説明する。

図１に示す椅子式の施療装置１０は、座部１１と、この座部１１の後ろに設けたリクライニングが可能な背凭れ部１２と、座部１１の前に設けたオットマン２０と、座部１１の両側に設けたアームレスト部１４,１５と、座部１１の下側に設けられた給排気装置５０とを有している。また、アームレスト部１４には各種の操作を行う操作部１６が設けられている。操作部１６には、メインスイッチＳ１やマッサージモードを設定するモードスイッチＳ２等が設けられている。

背凭れ部１２には、図１に示すように背骨のエアバッグ（第１エアバッグ：施療手段）Ａ１と肩甲骨用の一対のエアバッグ（第２エアバッグ：施療手段）Ａ２,Ａ３とが設けられている。エアバッグＡ２,Ａ３の一部が図２に示すようにエアバッグＡ１の上に重ねられている。エアバッグＡ１は背凭れ部１２のベース板１７に取り付けられており、エアバッグＡ２の左端部（図１において）がベース板１７に固定され、エアバッグＡ３の右端部（図１において）がベース板１７に固定されている。そして、ベース板１７やエアバッグＡ１〜Ａ３は背凭れ部１２のカバーＫ１によって覆われている。

座部１１には、臀部用のエアバッグ（施療手段）Ａ４と腿用のエアバッグ（施療手段）Ａ５とが設けられている。エアバッグＡ４,Ａ５は座部１１のカバーＫ２により覆われている。

オットマン２０には、脚部を入れる凹部２１,２１が形成され、これら凹部２１,２１の両側壁部２３にエアバッグ（施療手段）２４Ａ〜２４Ｄが設けられており、エアバッグ２４Ａ〜２４Ｄの膨縮により脹ら脛のマッサージを行うようになっている。また、オットマン２０は座部１１の先端部の軸Ｊ回りに回動可能に取り付けられている。

給排気装置５０は、図３に示すように、エアーを給気するためのポンプ５１と、エアバッグＡ１〜Ａ５を膨縮させるための電磁弁Ｅ１〜Ｅ５と、エアバッグ２４Ａ〜２４Ｄを膨縮させるための電磁弁Ｅ６,Ｅ７と、各電磁弁Ｅ１〜Ｅ７を制御する制御装置５２等とを備えている。

各電磁弁Ｅ１〜Ｅ７は三方弁であり、各電磁弁Ｅ１〜Ｅ７の弁が第１位置に切り換わるとエアバッグＡ１〜Ａ５,２４Ａ〜２４Ｄとポンプ５１とが連通して各エアバッグＡ１〜Ａ５,２４Ａ〜２４Ｄが膨張し、第２位置に切り換わるとその連通路が閉成されて各エアバッグＡ１〜Ａ５,２４Ａ〜２４Ｄが膨張した状態に維持され、第３位置に切り換わると各エアバッグＡ１〜Ａ５,２４Ａ〜２４Ｄは外気に連通されて収縮していくようになっている。
［動 作］
次に、上記のように構成される椅子式の施療装置１０の動作を図５に示すタイムチャートを参照しながら説明する。なお、メインスイッチＳ１がオフしているときにはエアバッグＡ１〜Ａ５,２４Ａ〜２４Ｄは収縮しており、電磁弁Ｅ１〜Ｅ７は第３位置に切り換わっている。

操作部１６のメインスイッチＳ１をオンし、モードスイッチＳ２を操作して例えば肋間ストレッチモードを設定し、スタートスイッチ（図示せず）を押すと（時点Ｔ１）、ポンプ５１が駆動されるとともに電磁弁Ｅ２,Ｅ３が制御装置５２により制御されて第１位置へ切り換えられる。電磁弁Ｅ２,Ｅ３が第１位置へ切り換えられると、エアバッグＡ２,Ａ３が図２の鎖線に示すように内側から外側へ膨張していく。エアバッグＡ２,Ａ３は背骨と反対側の位置（外側）が固定されていることにより、その膨張により肩甲骨が外側に広がるように押圧されて肋間が広げられていく。肋間が広げられると呼吸の通りがよくなる。

エアバッグＡ２,Ａ３が一定時間膨張されると、ポンプ５１の駆動が停止されるとともに（時点Ｔ２）、電磁弁Ｅ２,Ｅ３は第２位置に切り換えられてエアバッグＡ２,Ａ３の膨張が維持される。

そして、ポンプ５１の停止時点Ｔ２から所定時間経過すると、再度ポンプ５１が駆動されるとともに電磁弁Ｅ１が第１位置へ切り換えられる（時点Ｔ３）。電磁弁Ｅ１の第１位置への切り換えにより図４に示すようにエアバッグＡ１が膨張していく。

エアバッグＡ１の膨張によりエアバッグＡ２,Ａ３は矢印方向、すなわちさらに外側へ押されていくので、肩甲骨はさらに外側へ広げられていき、肋間がさらに広げられていき、肋間のストレッチが行われることになる。

時点Ｔ４になると、ポンプ５１が停止されるとともに電磁弁Ｅ１が第２位置に切り換わり、エアバッグＡ１の膨張が維持される。そして、時点Ｔ５になると各電磁弁Ｅ１〜Ｅ３は第３位置に切り換えられてエアバッグＡ１〜Ａ３は収縮されていく。これら動作が数回繰り返し行われて肋間ストレッチモードは終了する。

他のマッサージモードが設定された場合には、各モードに対応した電磁弁Ｅ１〜Ｅ７がそれぞれ制御されて各エアバッグＡ１〜Ａ５,２４Ａ〜２４Ｄが膨縮され、これら各エアバッグＡ１〜Ａ５,２４Ａ〜２４Ｄの膨縮により人体の各部の施療が行われる。

上記実施例では、椅子式の施療装置について説明したが、マット式の施療装置であってもよい。

この発明に係る椅子式の施療装置の外観を示した斜視図である。 背凭れ部に設けたエアバッグを示した説明図である。 給排気装置の構成を示したブロック図である。 背凭れ部に設けたエアバッグが膨張した状態を示した説明図である。 施療装置の動作を示したタイムチャートである。 従来のマッサージ装置の背凭れ部の構成を示した説明図である。 回動板の動きを示した説明図である。

符号の説明

１０ 施療装置
５０ 給排気装置
Ａ１ エアバッグ（第１エアバッグ）
Ａ２ エアバッグ（第２エアバッグ）
Ａ３ エアバッグ（第２エアバッグ）

Claims (2)

1. 人体の背骨に沿って配置されるとともにその背骨を押圧する第１エアバッグと、人体の肩甲骨を押圧する一対の第２エアバッグと、各第１,第２エアバッグを膨縮させる給排気装置とを備えた施療装置であって、
   前記一対の第２エアバッグの一部を第１エアバッグに重ね、
   一対の第２エアバッグを膨張させた後、第１エアバッグを膨張させることを特徴とする施療装置。
2. 前記第２エアバッグは内側から外側へ膨張することを特徴とする請求項１に記載の施療装置。

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