JP2005211263A - 施療装置 - Google Patents

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洋光 市川
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Abstract

【課題】 揉み玉が人体の施療部位に当たらなくても回動板が所定以上回動しないようにした施療装置を提供する。
【解決手段】 揉み玉43A,43Bが設けられた回動板41A,41Bと、膨縮によってその回動板を回動せるエアバッグA11a,A11bと、このエアバッグA11a,A11bの膨張によって回動する回動板41A,41Bの回動方向と逆方向に付勢するゴム紐46A,46Bとを備え、回動板41A,41Bを回動させることによって揉み玉43A,43Bを人体の所定部位に向けて押圧させて施療を行う施療装置において、回動板41A,41Bが所定以上回動しないようにする非伸縮性の紐47A,47Bを設けた。
【選択図】 図5

Description

この発明は、揉み玉によって人体の所定部位を押圧することにより施療を行う施療装置に関する。
従来から、揉み玉を設けた回動板をエアバッグの膨張により回動させてマッサージを行うマッサージ装置が知られている(特許文献1参照)。
かかるマッサージ装置は、図10に示すように、椅子の背凭れ部に設けた基板1と、この基板1に設けた回動板2と、この回動板2を膨張することで回動させるエアバッグ3と、回動板2に設けた揉み玉4とを備えている。
このマッサージ装置によれば、エアバッグ3が膨張すると回動板2が鎖線で示すように回動し、揉み玉4が肩を押圧して肩のマッサージを行うようになっている。そして、エアバッグ3が収縮した際に回動板2を実線位置に戻るようにするために、回動板2を時計方向に付勢するバネ部材(図示せず)が設けられている。
このように回動板2をバネ部材で時計方向に付勢することにより、エアバッグ3を強制的に排気させて回動板2を図10に示す実線位置へ確実に戻すことができる。
特開平10−155855号公報
しかしながら、このようなマッサージ装置にあっては、椅子に腰を掛けずに使用(エアバッグ3を膨張)してしまうと、揉み玉4が肩に当たらないのでエアバッグ3の膨張により回動板2が90度以上回動してしまう。このため、エアバッグ3が収縮しても回動板2が元の位置へ戻らない場合があった。
この発明の目的は、揉み玉が人体の施療部位に当たらなくても、エアバッグの収縮時には回動板が元の位置へ確実に戻ることのできる施療装置を提供することにある。
請求項1の発明は、施療子が設けられた回動板と、膨縮によってその回動板を回動させるエアバッグと、このエアバッグの膨張によって回動する前記回動板の回動方向と逆方向に付勢する付勢手段とを備え、前記回動板を回動させることによって前記施療子により人体の所定部位に対して施療を行う施療装置において、
前記回動板が所定以上回動しないようにするストッパ手段を設けたことを特徴とする。
この発明によれば、施療子が人体の施療部位に当たらなくてもストッパ手段により回動板が所定以上回動してしまうことが防止され、このため、エアバッグの収縮時には回動板を元の位置へ確実に戻すことができる。
以下、この発明に係る椅子式の施療装置(マッサージ装置)の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示す椅子式の施療装置10は、座部11と、この座部11の後ろに設けたリクライニングが可能な背凭れ部12と、座部11の前に設けたオットマン20と、座部11の両側に設けたアームレスト部14,15と、後述するエアバッグ(施療手段)A1〜A13を膨縮させる給排気装置70と、施療(マッサージ)モードの設定やその他各種の操作を行うリモートコントロール装置100等とを備えている。
座部11には、臀部用のエアバッグA8と腿用のエアバッグA9とが設けられている。
オットマン20は上部に回動支点を有し、この回動支点を中心にして回動しオットマン20が上方へ回動するようになっている。オットマン20には、脚部を入れる凹部21,21が形成され、この凹部21,21の両側壁部にエアバッグA10a〜A10dが設けられており、エアバッグA10a〜A10dの膨縮により脹ら脛のマッサージ、すなわち施療を行うようになっている。
背凭れ部12には、図2に示すように、下側に設けたボード16と、上下方向に移動する施療昇降ユニット30と、この施療昇降ユニット30を上下動させる上下駆動機構50(図3参照)が設けられている。
ボード16は背凭れ部12のフレーム17,17(図3参照)に取り付けられている。このボード16の前面には、上下方向に延びた背筋を押圧するエアバッグA1と、肩甲骨を押圧するエアバッグA2,A3と、背中を押圧するエアバッグA4,A5と、腰を押圧するエアバッグA6,A7とが設けられている。
施療昇降ユニット30は、図3に示すように、フレーム17,17に沿って上下動する昇降盤31と、この昇降盤31の前面に取り付けられた一対の施療子ユニット40A,40B(図4参照)とを有している。昇降盤31の両側部にはガイド筒部35,35が設けられており、このガイド筒部35,35のガイド孔35A,35Aに背凭れ部12のフレーム17,17が貫装され、ガイド筒部35,35がフレーム17,17に沿って上下動自在となっている。
施療子ユニット40Aは、図4および図5に示すように、昇降盤31に回転自在に取り付けられた回転ベース41Aと、この回転ベース41Aの前面に配設された回動板42Aと、この回動板42Aに取り付けられた揉み玉(施療子)43Aと、回転ベース41Aと回動板42Aとの間に配設されたエアバッグA11a等とを有している。
回転ベース41Aには回転軸44Aが取り付けられており、この回転軸44Aが昇降盤31に回転自在に装着され、この回転軸44Aが回転することにより回転ベース41Aが回転軸44Aとともに回転するようになっている。
回動板42Aの一端はヒンジ45Aを介して回転ベース41Aに取り付けられており、回動板42AはエアバッグA11aの膨縮により図5に示す矢印方向に回動するようになっている。また、回動板42Aと回転ベース41Aはゴム紐(付勢手段)46Aによって結ばれ、図5に示すように回動板42Aはそのゴム紐46Aによって反時計回り付勢されている。
また、回動板42Aと回転ベース41Aは非伸縮性の紐(ストッパ手段)47Aによって連結され、エアバッグA11aが膨張しても回動板42Aが所定角度以上例えば90度以上回動しないように規制されている。48Aおよび49Aはゴム紐46Aおよび紐47Aを回転ベース41Aに固定するビスである。また、ゴム紐46Aおよび紐47Aの一部が揉み玉43Aの根本に巻き付けられている。
施療子ユニット40Bは、施療子ユニット40Aと同様な構成となっているのでその説明は省略する。
そして、施療子ユニット40Aの回転軸44Aと施療子ユニット40Bの回転軸44Bとは図示しないギア機構を介して駆動モータM(図7参照)の駆動軸(図示せず)に連結されている。駆動モータMは昇降盤31に取り付けられており、この駆動モータMの正転により図6に示すように施療子ユニット40A,40Bが矢印B1方向に回転し、駆動モータMの逆回転により施療子ユニット40A,40Bが矢印B2方向に回動していくようになっている。
また、図3に示すように昇降盤31の下部にはU字形の取付片32が固定され、この取付片32の下部には相対向した一対の支持板33,33が取り付けられており、この支持板33,33間には軸34が設けられている。
上下駆動機構50は、図3に示すように、ボード16の裏面側に配置されており、蛇腹状に形成された4つのエアバッグ51A,51B,52A,52Bと、エアバッグ51A,51B,52A,52Bの膨縮によって上下動する移動板53と、この移動板53と昇降盤31とを連結する上下方向に延びたロッド58等とを有している。
図3において、54はフレーム17,17の中間位置に固定された取付板、55はフレーム17,17の下部に固定されたベース板であり、エアバッグ51A,51Bは移動板53と取付板54との間に配置され、エアバッグ52A,52Bは移動板53とベース板55との間に配置されている。そして、エアバッグ51A,51Bが膨張してエアバッグ52A,52Bが収縮すると移動板53は下降し、エアバッグ51A,51Bが収縮してエアバッグ52A,52Bが膨張すると移動板53は上昇していくようになっている。
また、移動板53には相対向した一対の支持板56,56が設けられており、この支持板56,56間には軸57が取り付けられている。この軸57にはロッド58の下部が軸支され、ロッド58の上部が昇降盤31の軸34に軸支されており、移動板53の上下動によって昇降盤31が上下動するようになっている。
給排気装置70は、図7に示すように、エアーを給気するためのポンプ71と、エアバッグA1〜A9,A10a〜A10d,A11a,A11b,51A〜52Bを膨縮させるための電磁弁E1〜E13と、各電磁弁E1〜E13とポンプ71と駆動モータM等を制御する制御装置72等とを備えている。
そして、各電磁弁E1〜E13は三方弁であり、各電磁弁E1〜E13の弁が第1位置に切り換わるとエアバッグA1〜A9,A10a〜A10d,A11a,A11b,51A〜52Bとポンプ71とが連通して各エアバッグA1〜A9,A10a〜A10d,A11a,A11b,51A〜52Bが膨張し、第2位置に切り換わるとその連通路が閉成されて各エアバッグA1〜A9,A10a〜A10d,A11a,A11b,51A〜52Bが膨張した状態に維持され、第3位置に切り換わると各エアバッグA1〜A9,A10a〜A10d,A11a,A11b,51A〜52Bは外気に連通されて排気が行われる。この排気により各エアバッグA1〜A9,A10a〜A10d,A11a,A11b,51A〜52Bは収縮していく。
[動 作]
次に、上記のように構成される椅子式の施療装置10の動作を説明する。なお、エアバッグ51A,51Bのみが膨張され、他のエアバッグA1〜A9,A10a〜A10d,52A,52Bは収縮しており、昇降盤31は図3に示すように下降した位置に位置している。そして、電磁弁E1〜E11′,E13は第3位置に切り換わっており、電磁弁E12のみが第2位置に切り換わっている。また、施療子ユニット40A,40Bは図6の実線で示す位置に位置している。
リモコン装置100を操作して例えば首・肩施療モード(首・肩マッサージモード)を設定し、スタートスイッチ(図示せず)を押すと、ポンプ71が駆動されるとともに電磁弁E11,E11′が制御装置72により制御されていく。
すなわち、電磁弁E11,E11′が第1位置に切り換えられてエアバッグA11a,A11bが膨張されていく。このエアバッグA11a,A11bの膨張により、回動板42A,42Bはゴム紐46A,46Bの付勢力に抗して図8に示すようにヒンジ45A,45Bを支点にして矢印方向に回動していき、この回動により揉み玉43A,43Bが肩を押圧していく。
この際、人が座部11に腰掛けていない場合であっても、紐47A,47Bにより回動板42A,42Bが所定角度(例えば90度)以上回動しないので、エアバッグA11a,A11bの収縮時に回動板42A,42Bはゴム紐46A,46Bの付勢力で元の位置へ確実に戻ることができ、従来のように回動板42A,42Bが90度以上回動して、ゴム紐46A,46Bの付勢力で元の位置へ戻らなくなってしまうことが防止される。
エアバッグA11a,A11bが所定時間膨張されると、電磁弁E11,E11′が第2位置に切り換えられてそのエアバッグA11a,A11bの膨張が維持される。すなわち、揉み玉43A,43Bが肩を押圧した状態に維持される。
そして、モータMが正転駆動されて回転ベース41A,41Bが図6の矢印B1に示す方向に回動していく。この回転ベース41A,41Bの回動により、揉み玉43A,43Bが肩から首筋に沿って移動していくことになり、肩・首の施療が行われる。
回転ベース41A,41Bが所定角度、例えば図6の鎖線位置まで回動すると、モータMが逆転駆動されて回転ベース41A,41Bが鎖線位置から図6の矢印B2に示す方向に回動していく。この回転ベース41A,41Bの回動により、揉み玉43A,43Bが首から肩に沿って移動していくことになり、肩・首の施療が行われる。そして、これら動作が数回繰り返し行われるとモータMおよびポンプ71の駆動が停止されるとともに電磁弁E11,E11′が第3位置に切り換えられて、エアバッグA11a,A11bが外気に開放されて排気されていく。
回動板42A,42Bはゴム紐46A,46Bの付勢力により時計回り(図8において)に付勢されているので、回動板42A,42BはエアバッグA11a,A11bを強制的に排気させていく。すなわち、回動板42A,42BはエアバッグA11a,A11bを強制的に収縮させて元の位置へ戻り、首・肩の施療が終了する。
<首ストレッチモード>
リモコン装置100を操作して首ストレッチモードを設定し、スタートスイッチを操作すると、ポンプ71が駆動されるとともに電磁弁E11,E11′が制御装置72により第1位置に切り換えられてエアバッグA11a,A11bが膨張されていく。このエアバッグA11a,A11bの膨張により、回動板42A,42Bが図8に示すようにヒンジ45A,45Bを支点にして矢印方向に回動していき、この回動により揉み玉43A,43Bが肩を押圧していく。
エアバッグA11a,A11bが所定時間膨張されると、電磁弁E11,E11′が第2位置に切り換えられてそのエアバッグA11a,A11bの膨張が維持される。そして、モータMが正転駆動されて回転ベース41A,41Bが図6の矢印B1に示す方向に回動していく。この回転ベース41A,41Bの回動により、揉み玉43A,43Bが肩から首筋に沿って移動していく
揉み玉43A,43Bが図9に示す位置に移動すると、モータMの駆動が停止される。この揉み玉43A,43Bによって後頭部の下側であって且つ首の後ろ側が挟持される状態となる。
そして、電磁弁E12が第3位置に切り換えられてエアバッグ51A,51Bが外気に開放されて収縮される。一方、電磁弁E13が第1位置に切り換えられてエアバッグ52A,52Bが膨張されていく。このエアバッグ52A,52Bの膨張およびエアバッグ51A,51Bの収縮により移動板53が上昇していく。
この移動板53が上昇するとロッド58を介して施療昇降ユニット30が図3に示す位置から上にフレーム17,17に沿って上昇していく。すなわち、施療昇降ユニット30が図9の鎖線に示す位置から矢印方向へ上昇していく。
この施療昇降ユニット30の上昇により、揉み玉43A,43Bが首を押圧した状態で上に引っ張り上げることになる。これにより、首が伸ばされて首のストレッチが行われる。このストレッチにより耳の後ろ側にある天柱や風池や完骨等のツボを刺激するので、首のコリを改善することができる。
他の施療(マッサージ)モードが設定された場合には、各モードに対応した電磁弁E1〜E9,E10,E10′がそれぞれ制御されて各エアバッグA1〜A9,A10a〜A10dが膨縮され、これら各エアバッグA1〜A9,A10a〜A10dの膨縮により人体の各部の施療が行われる。
上記実施例では、紐47A,47Bで回動板42A,42Bが所定角度以上回動しないようにしているが、この実施例に限定されるものでなく、回動板42A,42Bが所定角度以上回動しないようにストッパ手段を設けてもよい。
また、上記実施例では、施療子ユニット40A,40Bを背凭れ部12に設けた椅子式の施療装置10について説明したが、施療子ユニット40A,40Bをマット本体に設けたマット式の施療装置であってもよく、また、施療子ユニット40A,40Bを肩用に使用しているが例えば腰用にしてもよい。この場合、回転ベース41A,41Bは不要となる。
この発明に係る椅子式の施療装置の外観を示した斜視図である。 背凭れ部のカバーを外した施療装置の斜視図である。 背凭れ部に設けた上下駆動機構の構成を示した説明図である。 図1に示す施療装置の施療昇降ユニットを示した正面図である。 図4の施療昇降ユニットの構成を示した断面図である。 図5に示す施療昇降ユニットの施療子ユニットの動きを示した説明図である。 給排気装置の構成を示したブロック図である。 施療子ユニットの回動板の回動方向を示した説明図である。 揉み玉による首の引っ張り方向を示した説明図である。 従来のマッサージ装置の主要部の構成を示した説明図である。
符号の説明
11 座部
12 背凭れ部
41A 回動板
41B 回動板
43A 揉み玉(施療子)
43B 揉み玉(施療子)
46A ゴム紐
46B ゴム紐
47A 紐(ストッパ手段)
47A 紐(ストッパ手段)
A11a エアバッグ
A11b エアバッグ

Claims (2)

  1. 施療子が設けられた回動板と、膨縮によってその回動板を回動せるエアバッグと、このエアバッグの膨張によって回動する前記回動板の回動方向と逆方向に付勢する付勢手段とを備え、前記回動板を回動させることによって前記施療子により人体の所定部位に対して施療を行う施療装置において、
    前記回動板が所定以上回動しないようにするストッパ手段を設けたことを特徴とする施療装置。
  2. 前記ストッパ手段が非伸縮性部材であることを特徴とする請求項1に記載の施療装置。
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