JP3795739B2 - エアーマッサージ機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体へのマッサージと、マッサージ以外の作用、例えば、人体のサポートとをともに、空気を給排気することにより膨張および収縮する複数個のエアーバッグ、およびこれら各エアーバッグに選択的に空気を給排気するためのロータリーバルブを用いて行う、椅子式あるいはマット式などのエアーマッサージ機に関する。
【0002】
【従来の技術】
エアーマッサージ機として、例えば椅子式エアーマッサージ機には、そのマッサージ機本体の背もたれ部や、あるいは座部などの内部に、圧縮空気を給排気することにより膨張および収縮して、この椅子式エアーマッサージ機の使用者の身体の各施療部位(マッサージ部位)にマッサージを施す複数個のマッサージ用エアーバッグが取り付けられている。椅子式エアーマッサージ機は、各マッサージ用エアーバッグを膨張および収縮させることにより、その使用者の身体の各マッサージ部位を圧迫および弛緩させてマッサージする。
【0003】
各マッサージ用エアーバッグは、これらに圧縮空気を供給する1台の空気ポンプに、各マッサージ用エアーバッグに選択的に空気を給排気するためのロータリーバルブを介して連通して接続されている。このロータリーバルブは、各マッサージ用エアーバッグに個別に連通する複数個の分配給排気口を有している。各マッサージ用エアーバッグは、各分配給排気口にそれぞれ独立に1個ずつ接続されている。これらの各分配給排気口を、ロータリーバルブを作動させて選択的に開閉するとともに、空気ポンプの作動および非作動を選択的に組み合わせる。これにより、各マッサージ用エアーバッグのうちの所望するもの、ないしは所望するもの同士を選択的に組み合わせて膨張および収縮させることができる。すなわち、この椅子式エアーマッサージ機の使用者の身体の各マッサージ部位を、使用者自身が所望する各マッサージ部位、あるいは所望する各マッサージ部位同士の組み合わせを選択して圧迫および弛緩してマッサージできる。
【0004】
このような椅子式エアーマッサージ機において、そのマッサージ機本体の背もたれ部や、あるいは座部などの内部に、使用者の身体にフィットしつつ、使用者の身体のサポートを行う他のエアーバッグとしてのサポート用エアーバッグを設けることが考えられている。この場合、空気ポンプを共用するために、サポート用エアーバッグを、前述した空気ポンプとロータリーバルブとを連通している連通路に、電磁式開閉弁を介して連通するとともに、連通路とサポート用エアーバッグとの合流部分よりもロータリーバルブ側に、空気ポンプとロータリーバルブとの連通状態を開閉する1個の電磁式開閉弁を取り付けるとよい。
【0005】
この構成において、各マッサージ用エアーバッグに圧縮空気を給排気する際には、連通路に取り付けられている電磁式開閉弁を開くとともに、各サポート用エアーバッグに対応している電磁式開閉弁を閉じる。この状態において空気ポンプおよびロータリーバルブを作動させることにより、前述したように、各マッサージ用エアーバッグへの圧縮空気の給排気を選択的に行うことができる。この際、空気ポンプからサポート用エアーバッグへの圧縮空気の給排気は行われず、サポート用エアーバッグは所定の大きさに保持されている。また、サポート用エアーバッグに圧縮空気を給排気する際には、連通路に取り付けられている電磁式開閉弁を閉じるとともに、各サポート用エアーバッグに対応している複数個の電磁式開閉弁のうち、所望するサポート用エアーバッグに対応している電磁式開閉弁を開く。この状態において空気ポンプを作動させることにより、ロータリーバルブの作動あるいは非作動に拘らず、所望するサポート用エアーバッグへの圧縮空気の給排気を行うことができる。この際、空気ポンプから各マッサージ用エアーバッグへの圧縮空気の供給は行われないので、各マッサージ用エアーバッグは使用者の身体へのマッサージを行うことはできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
電磁式開閉弁は高価であり、多用すると椅子式エアーマッサージ機の価格の高騰を招く。また、複数個のマッサージ用エアーバッグおよび複数個のサポート用エアーバッグごとに空気ポンプを1台ずつ個別に使用しても椅子式エアーマッサージ機の価格の高騰を招く。
【0007】
よって、本発明が解決しようとする課題は、電磁式開閉弁の使用数を削減しつつ、異なる機能の複数個のエアーバッグを1台の空気供給装置で作動させることができる安価なエアーマッサージ機を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1の発明に係るエアーマッサージ機によれば、マッサージ機本体と、このマッサージ機本体に設けられて空気の給排気に伴って膨脹および収縮する複数個のマッサージ用エアーバッグと、これらの各マッサージ用エアーバッグに空気を供給する空気供給装置と、この空気供給装置と前記各マッサージ用エアーバッグとの間に設けられ、中心から等距離に配設されて前記各マッサージ用エアーバッグに個別に接続される複数個の分配給排気口を有した弁座体、中心部に前記空気供給装置に接続される給気部を有するとともに、この給気部から偏心した位置に排気部を有した給排気体、前記弁座体および前記給排気体間にこれらに摺接して回転可能に配置され、前記排気部と前記各分配給排気口とを連通する排気溝、および前記各分配給排気口のうちのいずれか1個と前記給気部とを連通する給気孔を有し、回転により前記給気部を前記各分配給排気口のうちのいずれか1個に選択的に連通させるとともに、前記給気部と連通した分配給排気口を除く他の分配給排気口に前記排気部を連通させる回転弁体、およびこの回転弁体を回転させるモータを備えたロータリーバルブと、このロータリーバルブと前記空気供給装置との連通路に接続されて、前記マッサージ機本体に設けられた他のエアーバッグと、この他のエアーバッグと前記連通路との間に設けられた電磁式開閉弁とを具備し、前記ロータリーバルブで、前記他のエアーバッグに給気する際に、前記空気供給装置から前記各マッサージ用エアーバッグに送られる空気を遮断するとともに、前記他のエアーバッグから空気が排出される際に、この排出空気を前記排気部に通さずに前記弁座体を介して排気するようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
この発明に係るエアーマッサージ機においては、ロータリーバルブを介して空気供給装置から各マッサージ用エアーバッグへ空気を給排気して、これら各マッサージ用エアーバッグを膨張および収縮させることができる。それとともに、他のエアーバッグに対応して設けられている電磁式開閉弁の開放下におけるロータリーバルブの作動により、空気供給装置から各マッサージ用エアーバッグに送られる空気を遮断しつつ、他のエアーバッグに給気したり、あるいは他のエアーバッグからロータリーバルブを介して空気を排気して収縮したりできる。
【0010】
また、請求項1に記載の発明に係るエアーマッサージ機を実施するに当たり、この発明に従属する請求項2に記載の発明に係るエアーマッサージ機のように、前記弁座体に、前記他のエアーバッグに給気する際に、前記空気供給装置から前記各マッサージ用エアーバッグに送られる空気を遮断する閉鎖部、および前記他のエアーバッグから空気が排出される際に、この排出空気を前記排気部を通さずに排気する排出部を、前記給気孔の移動軌跡に対応して1以上設けた構成とするとよい。
【0011】
この発明に係るエアーマッサージ機においては、ロータリーバルブが有する閉鎖部および排出部を、回転弁体の給気孔の移動軌跡に対応して弁座体に設けたので、回転弁体を回転させることにより、各マッサージ用エアーバッグへの給排気と他のエアーバッグへの給排気との切り換え、ならびに他のエアーバッグへの給気および排気の切り換えを行うことができる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明に係るエアーマッサージ機を実施するに当たり、この発明に従属する請求項3に記載の発明に係るエアーマッサージ機のように、前記閉鎖部および前記排出部をそれぞれ複数ずつ同数設けるとともに、前記給気孔および前記排気溝の移動軌跡が同じであって、この軌跡上に対応して前記各閉鎖部と前記各排出部とを交互に等間隔で配した構成とするとよい。
【0013】
この発明に係るエアーマッサージ機においては、各マッサージ用エアーバッグへの給排気と他のエアーバッグへの給排気との切り換え、ならびに他のエアーバッグへの給気および排気の切り換えを行うのに必要な回転弁体の回転角度を、前記等間隔に応じて小さくできるので、前記切り換えを迅速に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るエアーマッサージ機を、図1〜図12に基づいて説明する。
【0015】
本実施形態のエアーマッサージ機1は、マッサージ機本体2と、このマッサージ機本体2に設けられて空気の給排気に伴って膨脹および収縮する複数個のマッサージ用エアーバッグ3と、これらの各マッサージ用エアーバッグ3に空気を供給する空気供給装置4と、この空気供給装置4と前記各マッサージ用エアーバッグ3との間に設けられたロータリーバルブ5と、このロータリーバルブ5と空気供給装置4との連通路6に接続されて、マッサージ機本体2に設けられた他のエアーバッグ7と、この他のエアーバッグ7と連通路6との間に設けられた電磁式開閉弁8とを具備している。
【0016】
エアーマッサージ機としての椅子式エアーマッサージ機1は、そのマッサージ機本体2が、図1に示すように、背もたれ部2a、座部2b、左右一対の右側肘掛け部2cおよび左側肘掛け部2d、および脚を支持するオットマン部2eなどから構成されている。このマッサージ機本体2には、背もたれ部2aを座部2bに対して任意の角度に傾けて、その姿勢を保持できる図示しないリクライニング機構が設けられている。オットマン部2eは、図示しない椅子式エアーマッサージ機1の使用者(以下、使用者と略称する。)の両脚をそれぞれ個別に収容する左右一対の右脚収容部9aおよび左脚収容部9bが、図1に示されているように、座部2bに対して略直角に配置されている状態から、座部2bと略水平方向に配置される状態まで、約90°の範囲で任意の角度に傾けて、その姿勢を保持できるように設定されている。
【0017】
マッサージ用エアーバッグ3は、図1に示すように、マッサージ機本体2の内部の複数箇所において、使用者の身体の主な各施療部位(マッサージ部位)に効果的にマッサージを施すことができる位置に、複数個取り付けられている。具体的に説明すると、背もたれ部2a内には、そのヘッドレスト側端部付近に、使用者の主に首および肩にマッサージを施すことができるように、左右一対の首右側部マッサージ用エアーバッグ3aおよび首左側部マッサージ用エアーバッグ3bが取り付けられている。また、背もたれ部2a内には、その長手方向(体軸方向あるいは背筋方向とも称する。)中間部において、その幅方向中央付近に、使用者の背中の背骨付近にマッサージを施すことができるように、背中部マッサージ用エアーバッグ3cが取り付けられている。さらに、背もたれ部2a内には、その座部側端部付近に、使用者の主に腰にマッサージを施すことができるように、左右一対の腰右側部マッサージ用エアーバッグ3dおよび腰左側部マッサージ用エアーバッグ3eが取り付けられている。
【0018】
また、座部2b内には、その背もたれ部側端部付近に、その幅方向に延ばされて配置されて、使用者の主に臀部にマッサージを施すことができるように、臀部マッサージ用エアーバッグ3fが取り付けられている。それとともに、座部2b内には、その背もたれ部側端部付近に、その幅方向に延ばされて配置されて、使用者の主に両脚腿部にマッサージを施すことができるように、腿部マッサージ用エアーバッグ3gが取り付けられている。
【0019】
さらに、オットマン部2e内には、前述した左右一対の脚収容部9a,9bのそれぞれの内側壁に沿って、使用者の主に脛部にマッサージを施すことができるように、左右一対の右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iが取り付けられている。
【0020】
以上説明した各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iは、図2に示す空気供給装置としてのエアーポンプ4からロータリーバルブ5を介して供給される空気(圧縮空気)により膨張する。それとともに、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iは、それらの内部空気がロータリーバルブ5を介して外部に排気されることにより収縮する。このように、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iは、空気を給排気されて膨張および収縮を繰り返すことにより、前述した各マッサージ部位を圧迫および弛緩してマッサージを施すことができる。また、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iは、使用者が操作部10を操作して、後述する制御部11を介してエアーポンプ4およびロータリーバルブ5の作動状態を所望する状態に設定することにより、使用者の身体の各マッサージ部位に、使用者が所望するマッサージモードでマッサージを効果的に施すことができる。
【0021】
制御部11は、マイクロコンピュータなどを備えており、もみ、あるいは叩きなどの各種マッサージモードのプログラムが予め登録されている。制御部11は、使用者が操作部10から入力操作して指定したマッサージモードに応じて、エアーポンプ4、およびロータリーバルブ5の作動状態、およびそれらの作動の停止を制御する。この制御部11の制御により、指定されたマッサージモードが実行される。それとともに、この制御部11は、本実施形態において非マッサージ用エアーバッグとして用いられる、後述する他のエアーバッグとしてのサポート用エアーバッグ7と連通路6との間に設けられている開閉弁8を開閉する。制御部11は、使用者が操作部10から入力操作することにより、エアーポンプ4の作動および非作動、開閉弁8の開閉制御、およびロータリーバルブ5の制御を選択的に組み合わせて制御し、サポート用エアーバッグ7への圧縮空気の給排気を制御する。
【0022】
エアーポンプ4の出口は、図2に示すように、例えばゴムホースなどから形成されている連通路6を介してロータリーバルブ5に連通されている。このエアーポンプ4は、図示しないエアーコンプレッサなどから構成されており、圧縮空気を生成する。本実施形態において、このエアーポンプ4は、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3i内、およびサポート用エアーバッグ7内から空気を排出する際には、その作動を停止させられる。
【0023】
ロータリーバルブ5は、図2〜図9に示すように、エアーポンプ4と各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iとの間に設けられ、中心から等距離に配設されて各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iに個別に接続される複数個の分配給排気口M1〜M6を有した弁座体12、中心部にエアーポンプ4に接続される給気部13を有するとともに、この給気部13から偏心した位置に排気部14を有した給排気体15、弁座体12および給排気体15間にこれらに摺接して回転可能に配置され、排気部14と各分配給排気口M1〜M6とを連通する排気溝16、および各分配給排気口M1〜M6のうちのいずれか1個と給気部13とを連通する給気孔17を有し、回転により給気部13を各分配給排気口M1〜M6のうちのいずれか1個に選択的に連通させるとともに、給気部13と連通した分配給排気口を除く他の分配給排気口に排気部14を連通させる回転弁体18、およびこの回転弁体18を回転させるモータ19を備えている。
【0024】
また、このロータリーバルブ5は、図3〜図6および図10(a)に示すように、これを椅子式エアーマッサージ機1のマッサージ機本体2の内部など、適当な位置に取り付けるための取り付けベース20、およびこの取り付けベース20に係止爪21と係止孔22との爪係合により連結されたモータブラケット23を備えている。
【0025】
弁座体12は、図3〜図5および図10(a)に示すように、取り付けベース20に、これを貫通してねじ止めされている。弁座体12は、図5、図7(b)および(c)、図8、ならびに図10(a)に示すように、後述する回転弁体18と摺接する側の端面の径方向中心部に、回転弁体18の回転中心である中心軸38が嵌入される軸受け孔24を有している。また、弁座体12には、図4、図5、図7(a)、および図8に示すように、その軸受け孔24を中心として、これから等距離に各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iに個別に連通されて接続される複数個、本実施形態においては第1〜第6の分配給排気口M1〜M6が配設されている。
【0026】
本実施形態においては、第1分配給排気口M1は、図2に示すように、左右一対の右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iに接続されている。第2分配給排気口M2は、左右一対の首右側部マッサージ用エアーバッグ3aおよび首左側部マッサージ用エアーバッグ3bに接続されている。第3分配給排気口M3は、背中部マッサージ用エアーバッグ3cに接続されている。第4分配給排気口M4は、左右一対の腰右側部マッサージ用エアーバッグ3dおよび腰左側部マッサージ用エアーバッグ3eに接続されている。第5分配給排気口M5は、臀部マッサージ用エアーバッグ3fに接続されている。第6分配給排気口M6は、腿部マッサージ用エアーバッグ3gに接続されている。
【0027】
これら第1〜第6の分配給排気口M1〜M6は、弁座体12の周方向に沿って、一定のピッチで等配されている。これら第1〜第6の分配給排気口M1〜M6は、弁座体12の正面側に円筒形状に突出して形成されている。それとともに、これら第1〜第6の分配給排気口M1〜M6は、図10(a)および(b)に示すように、その裏面側が回転弁体18の排気溝16および給気孔17の移動軌跡と対応できるように、弁座体12の外側に向けて半径方向に延びるように形成されている。また、後述するように、本実施形態の回転弁体18の給気孔17および排気溝16のそれぞれの移動軌跡は略同一となるように設定されている。
【0028】
これにより、第1〜第6の分配給排気口M1〜M6は、図10(a)に示すように、それらの裏面側において給気孔17と略全面的に対向して連通し、エアーポンプ4から各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iに送られる圧縮空気の流動を殆ど妨げることなく通すことができる。それとともに、第1〜第6の分配給排気口M1〜M6は、それらの裏面側の弁座体12の径方向外側部分において排気溝16と対向して連通し、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3i内からそれらの外部に排出される空気を通すことができる。
【0029】
また、弁座体12には、図4、図5、図7(a)、および図8に示すように、サポート用エアーバッグ7に給気する際に、エアーポンプ4から各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iに送られる圧縮空気を遮断する閉鎖部Siが給気孔17の移動軌跡に対応して1以上、本実施形態においては、第1〜第3の3つの閉鎖部Si1,Si2,Si3が設けられている。これら第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3は、図7(c)、図11(a)、および図12(a)に示すように、弁座体12の正面側に孔を有しない円柱形状に突出して形成されており、これら第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3においては、弁座体12の正面側と裏面側とは連通されていない。それとともに、弁座体12には、サポート用エアーバッグ7内から空気が排出される際に、この排出空気を排気部14を通さずに排気する排出部Soが、給気孔17の移動軌跡に対応して1以上、本実施形態においては、第1〜第3の排出部So1,So2,So3が設けられている。これら第1〜第3の排出部So1〜So3は、図7(c)、図11(a)、および図12(a)に示すように、弁座体12の正面側に孔を有した中空の円筒形状に突出して形成されており、これら第1〜第3の排出部So1〜So3においては、弁座体12の正面側と裏面側とは連通されている。
【0030】
また、これら第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、および第1〜第3の排出部So1〜So3は、図7(b)および(c)、図10(a)、図11(a)、ならびに図12(a)に示すように、それらの弁座体12の正面側に突出している部分の高さが、前述した第1〜第6の分配給排気口M1〜M6の弁座体12の正面側に突出している部分の高さと等しく揃えられて形成されている。これにより、この弁座体12に、ロータリーバルブ5と各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iとを気密を保持して接続するための後述する継ぎ手ゴム25を容易に取り付けることができる。
【0031】
このように、本実施形態の弁座体12には、第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、および第1〜第3の排出部So1〜So3がそれぞれ複数ずつ同数、すなわち3つずつ設けられている。これら第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、および第1〜第3の排出部So1〜So3は、図4および図7(a)に示すように、弁座体12の周方向に沿って、交互に等間隔で配設されている。また、第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、および第1〜第3の排出部So1〜So3は、それらの隣接するもの同士の間に、前述した第1〜第6の分配給排気口M1〜M6を1個ずつ、交互に挟むように配設されている。具体的には、図4および図7(a)に示すように、弁座体12の正面視において、弁座体12の正面を12等分するように、その周方向に沿って12時の位置から時計回り(右回り)に、第1分配給排気口M1、第1排出部So1、第2分配給排気口M2、第2閉鎖部Si2、第3分配給排気口M3、第2排出部So2、第4分配給排気口M4、第3閉鎖部Si3、第5分配給排気口M5、第3排出部So3、第6分配給排気口M6、第1閉鎖部Si1の順番に並べられて配設(等配)されている。
【0032】
このような配置の第1〜第6の分配給排気口M1〜M6、第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、および第1〜第3の排出部So1〜So3を有している弁座体12によれば、後述する各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iへの給排気、およびサポート用エアーバッグ7への給排気に必要な回転弁体18の回転角を小さくできるので、迅速に応答できる。
【0033】
また、これら第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、および第1〜第3の排出部So1〜So3のそれぞれの弁座体12の正面側に突出している部分は、図4、図7(a)、図10(b)、図11(b)、および図12(b)に示すように、前述した第1〜第6の分配給排気口M1〜M6のそれぞれの弁座体12の正面側に突出している部分よりも弁座体12の径方向外側寄りにおいて、弁座体12の軸受け孔24を中心として、これから等距離に配設されている。それとともに、これら第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、および第1〜第3の排出部So1〜So3は、図10(a),(b)、図11(a),(b)、および図12(a),(b)に示すように、前述した第1〜第6の分配給排気口M1〜M6の裏面側の排気溝16と対向して連通する弁座体12の径方向外側部分と、弁座体12の中心から略等しい距離に配設されている。
【0034】
以上説明した構成からなる弁座体12によれば、これが有している第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3のうちのいずれか1個、あるいは第1〜第3の排出部So1〜So3のうちのいずれか1個に、回転弁体18の給気孔17を選択的に対向させるとともに、エアーポンプ4の作動および非作動、ならびに開閉弁8の開閉状態を組み合わせることにより、サポート用エアーバッグ7を各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iとは互いに独立に膨張させたり、あるいは収縮させたりできる。また、本実施形態の弁座体12は、例えば合成樹脂製であることが好ましい。
【0035】
また、弁座体12には、図3および図5に示すように、その正面側に、取り付けベース20の外側から、ロータリーバルブ5の第1〜第6の各分配給排気口M1〜M6と各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iとを整理して、かつ、気密を保持して接続するための継ぎ手ゴム25が被着されている。この継ぎ手ゴム25には、第1〜第6の各分配給排気口M1〜M6にそれぞれ個別に連通するマッサージ用継ぎ手孔26が複数個、本実施形態においては6個貫通して設けられている。ロータリーバルブ5の第1〜第6の各分配給排気口M1〜M6と各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iとは、この継ぎ手ゴム25の各継ぎ手孔26を介して連通される。それとともに、この継ぎ手ゴム25には、第1〜第3の排出部So1〜So3にそれぞれ個別に連通するサポート用継ぎ手孔27が複数個、本実施形態においては3個貫通して設けられている。ロータリーバルブ5の第1〜第3の排出部So1〜So3は、これら3個のサポート用継ぎ手孔27を介してロータリーバルブ5の外部と連通される。
【0036】
第1〜第6の各分配給排気口M1〜M6と各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iとの接続状態を具体的に説明すると、第1分配給排気口M1と左右一対の右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iとは、図2に示すように、脛部マッサージ用エアーホース28によって接続されている。この脛部マッサージ用エアーホース28は、その中間部において二股に分岐されて形成されており、それぞれは右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hに接続される右脚脛部マッサージ用エアーホース28a、および左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iに接続される左脚脛部マッサージ用エアーホース28bとなっている。
【0037】
第2分配給排気口M2と左右一対の首右側部マッサージ用エアーバッグ3aおよび首左側部マッサージ用エアーバッグ3bとは、首部マッサージ用エアーホース29によって接続されている。この首部マッサージ用エアーホース29は、その中間部において二股に分岐されて形成されており、それぞれは首右側部マッサージ用エアーバッグ3aに接続される首右側部マッサージ用エアーホース29a、および首左側部マッサージ用エアーバッグ3bに接続される首左側部マッサージ用エアーホース29bとなっている。
【0038】
第3分配給排気口M3と背中部マッサージ用エアーバッグ3cとは、背中部マッサージ用エアーホース30によって接続されている。
【0039】
第4分配給排気口M4と左右一対の腰右側部マッサージ用エアーバッグ3dおよび腰左側部マッサージ用エアーバッグ3eとは、腰部マッサージ用エアーホース31によって接続されている。この腰部マッサージ用エアーホース31は、その中間部において二股に分岐されて形成されており、それぞれは腰右側部マッサージ用エアーバッグ3dに接続される腰右側部マッサージ用エアーホース31a、および腰左側部マッサージ用エアーバッグ3eに接続される腰左側部マッサージ用エアーホース31bとなっている。
【0040】
第5分配給排気口M5と臀部マッサージ用エアーバッグ3fとは、臀部マッサージ用エアーホース32によって接続されている。
【0041】
第6分配給排気口M6と腿部マッサージ用エアーバッグ3gとは、腿部マッサージ用エアーホース33によって接続されている。
【0042】
これらの各エアーホース28〜33は、本実施形態においてはゴムホースなどの可撓性を有しているとともに、気密保持性に優れる材料により形成されていることが好ましい。各エアーホース28〜33は、継ぎ手ゴム25の各マッサージ用継ぎ手孔26に1本ずつ個別に気密を保持して、かつ、挿脱自在に差し込まれる。
【0043】
以上説明した継ぎ手ゴム25および各エアーホース28〜33を用いた接続状態によれば、ロータリーバルブ5は、後に詳しく説明するように、エアーポンプ4から各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iに向けて送られる圧縮空気を、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iに気密を保持して個別に供給できる。それとともに、ロータリーバルブ5は、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iのそれぞれの内部空気を個別に外部、例えば大気中に排気できる。
【0044】
給排気体15は、図6および図10(a)に示すように、前述した弁座体12とともに、回転弁体18をその厚み方向両外側から挟み込むようにロータリーバルブ5内に取り付けられる。給排気体15の回転弁体18と接する部分は、この給排気体15に回転弁体18が回転可能に摺接できるように、回転弁体18の弁座体12と接する側とは反対側に円筒形状に形成されている内側筒部42の内部に嵌合可能な略円盤形状に形成されている。それとともに、この給排気体15の円盤部分は、給排気体15と回転弁体18との接触部分において、それらの間の気密を保持できる大きさに形成されている。
【0045】
給排気体15のエアーポンプ4に接続される給気部としての給気筒部13は、図6および図10(a)に示すように、給排気体15の前記円盤部分の回転弁体18と接する側とは反対側の端面において、その径方向中心部から、回転弁体18とは反対側に向けて突出されて設けられている。この給気筒部13は、略円筒形状に形成されている。それとともに、この給気筒部13の一端開口は、給排気体15の前記円盤部分の回転弁体18と接する側の端面の径方向中心部に設けられている。これにより、給気筒部13は、給排気体15の前記円盤部分をその厚み方向において連通する。
【0046】
この給排気体15の前記円盤部分の回転弁体18と接する側の端面の外周縁部には、図6および図10(a)に示すように、その全周にわたって、かつ、前述した給気筒部13の一端開口を同心円状に囲むように、円環形状の排気受け溝34が一定の幅および深さに凹まされて形成されている。
【0047】
給排気体15の排気部としての排気筒部14は、図6および図10(a)に示すように、給排気体15の前記円盤部分の回転弁体18と接する側とは反対側の端面において、その径方向中心部に設けられている給気筒部13から偏心した位置に設けられている。具体的には、排気筒部14は、給排気体15の前記円盤部分の給気筒部13が設けられている側と同じ側の端面において、その外周縁部の前述した排気受け溝34と対向する位置から、給気筒部13と平行、かつ、同じ向きに突出されて設けられている。この排気筒部14も、給気筒部13と同様に、略円筒形状に形成されている。それとともに、この排気筒部14の一端開口は、給排気体15の前記円盤部分の回転弁体18と接する側の端面の外周縁部において、前述した排気受け溝34の幅とほぼ同じ大きさの直径を有するように形成されて、排気受け溝34の底面に設けられている。これにより、排気筒部14は、排気受け溝34とともに、給排気体15の前記円盤部分をその厚み方向において連通する。
【0048】
この給排気体15は、図6および図10(a)に示すように、ロータリーバルブ5が有している前述したモータブラケット23のモータ取り付け面に、モータ取り付け位置に隣接するように取り付けられる。具体的には、モータブラケット23のモータ取り付け面には、これを厚み方向に貫通して、かつ、モータ取り付け位置に隣接して、給排気体15の給気筒部13を通す給気筒部用取り付け孔35、および給排気体15の排気筒部14を通す排気筒部用取り付け孔36が並設されている。給気筒部用取り付け孔35および排気筒部用取り付け孔36は、給気筒部13および排気筒部14の相対的な配置に対応して、これらとそれぞれ対向するように設けられている。給排気体15は、給気筒部13を給気筒部用取り付け孔35に通すとともに、排気筒部14を排気筒部用取り付け孔36に通すことにより、モータブラケット23に取り付けられる。このような取り付け構成により、給排気体15は、モータブラケット23に対して給気筒部14を回転軸として回転することなく、所定の姿勢を保持される。
【0049】
また、給気筒部用取り付け孔35および排気筒部用取り付け孔36は、給気筒部13および排気筒部14が後述するモータ19と互いに干渉し合うことにより、モータ19のモータブラケット23への取り付けが妨げられるおそれの無い位置に設けられている。それとともに、給気筒部用取り付け孔35および排気筒部用取り付け孔36は、給排気体15の前記円盤部分によって回転自在に支持されている回転弁体18がモータ19によって円滑に回転されるように、モータ取り付け位置から所定の間隔を空けて設けられている。
【0050】
さらに、給排気体15は、このロータリーバルブ5を組み立てる際に、これが前記円盤部分で回転可能に支持する回転弁体18が円滑に回転できるように、前記円盤部分で支持できるように、前述した取り付けベース20にねじ止めされて取り付けられている弁座体12との間に、所定の間隔を空けて、モータブラケット23に取り付けられる。具体的には、給排気体15は、図10(a)に示すように、弁座体12、回転弁体18、および給排気体15のそれぞれの径方向中心部を通る軸方向に沿って、回転弁体18の弁座体12および給排気体15と摺接する部分の厚みと略同等の大きさだけ、弁座体12から離間されてロータリーバルブ5内に配置される。
【0051】
この給排気体15とモータブラケット23のモータ取り付け面との間には、図6および図10(a)に示すように、給排気体15を弁座体12側に向けて付勢するコイルばね37が、給気筒部13の周囲に巻装されている。このコイルばね37のばね力によって、給排気体15は、その前記円盤部分を回転弁体18の内側筒部42の底面に押し付けられて保持される。これにより、回転弁体18はその厚み方向両外側から、弁座体12と給排気体15とによって押し挟まれた状態となる。したがって、回転弁体18は、回転中のぶれを抑制されて、気密を保持しつつ円滑に回転できる。
【0052】
給気筒部13には、図2に示すように、エアーポンプ4に連通する連通路6が接続される。また、排気筒部14は、図2に示すように、直接大気中に連通するように解放されているが、必要に応じて、例えば図示しない消音室などに図示しない排気用エアーホースなどを介して連通しても構わない。また、本実施形態の給排気体15は、例えば合成樹脂製であることが好ましい。
【0053】
回転弁体18は、前述したように、弁座体12および給排気体15間にこれらに摺接して回転可能に配置される。回転弁体18には、図5、および図9〜図12(a),(b)に示すように、その弁座体12と摺接する側に、給排気体15の排気筒部14と弁座体12の第1〜第6の分配給排気口M1〜M6とを連通する排気溝16が設けられている。この排気溝16は、回転弁体18の弁座体12と摺接する側の端面から、その周方向に沿って一定の幅および深さに凹まされて設けられており、円環形状の溝の一部分を不連続とするように、C字形状に形成されている。具体的に説明すると、回転弁体18の弁座体12と摺接する側の端面の径方向中心部には、この回転弁体18の回転中心となる中心軸38が弁座体12側に向けて突出して設けられている。この中心軸38を、弁座体12の回転弁体18と摺接する側の径方向中心部に凹まされて設けられている軸受け孔24に嵌入させて、回転弁体18および弁座体12を、それぞれの中心を一致させて対向させる。この際、例えば後述する回転弁体18の給気孔17を、図10(b)に示すように、弁座体12の第1分配給排気口M1に対向する位置に配置する。
【0054】
この配置状態において、本実施形態の排気溝16は、前述したように弁座体12の正面視において第1分配給排気口M1の右隣に配置されている第1排出部So1から、第1分配給排気口M1の左隣に配置されている第1閉鎖部Si1までの、第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、第1〜第3の排出部So1〜So3、および第1分配給排気口M1を除く第2〜第6の分配給排気口M2〜M6のすべてと対向するように、弁座体12および回転弁体18の周方向に沿って、一定の大きさの半径を有して、かつ、一定の幅および深さに凹まされて形成されている。本実施形態の排気溝16においては、その幅の大きさは、第1〜第6の分配給排気口M1〜M6の開口部分の直径と略同じ大きさに形成されている。したがって、回転弁体18をその中心軸38を回転中心として弁座体12に対して左右いずれかの向きに回転させると、排気溝16の移動軌跡(回転軌跡)は一定の大きさの半径からなる円環形状を描く。
【0055】
第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、第1〜第3の排出部So1〜So3、および第1〜第6の分配給排気口M1〜M6は、すべてこの排気溝16の移動軌跡と対向するように弁座体12に配置されている。このような形状および位置に設定されている排気溝16によれば、回転弁体18をその中心軸38を回転中心として弁座体12に対して左右いずれかの向きに回転させて、その給気孔17を、弁座体12に設けられている第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、第1〜第3の排出部So1〜So3、および第1〜第6の分配給排気口M1〜M6のうちのいずれか1個と対向するように選択的に配置した場合、排気溝16は、第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、第1〜第3の排出部So1〜So3、および第1〜第6の分配給排気口M1〜M6のうち、給気孔17が対向している1個を除く残りのすべてと対向する配置状態を選択的に取り得ることができる。
【0056】
なお、弁座体12の正面側に設けられている第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3に対応する弁座体12の裏面側(回転弁体と摺接する側)は、図5および図8に示すように、弁座体12の裏面側から見た場合、第6分配給排気口M6と第1分配給排気口M1、第2分配給排気口M2と第3分配給排気口M3、および第4分配給排気口M4と第5分配給排気口M5との間に、それぞれ平坦な部位として形成されている。この明細書中において、回転弁体18の排気溝16あるいは給気孔17が、第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3に対向するように配置される状態とは、排気溝16あるいは給気孔17が、弁座体12の裏面側において第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3のそれぞれに対応する前記平坦な部位に対向して配置される状態を示すものである。特に、給気孔17が第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3と対向するように配置された状態、すなわち第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3のそれぞれに対応する弁座体12の裏面側の前記平坦な部位に対向して配置された状態においては、給気孔17は第1〜第3の排出部So1〜So3、および第1〜第6の分配給排気口M1〜M6のすべてと連通することなく、その弁座体12側の開口を閉じられた状態を示すものである。
【0057】
また、この排気溝16内には、図6および図9に示すように、この回転弁体18をその厚み方向に沿って貫通する排気孔39が複数個、本実施形態においては回転弁体18の周方向に沿って90°ピッチで3個設けられている。この3個の排気孔39のうち、回転弁体18の周方向に沿って2番目に配置されている1個は、回転弁体18の直径方向において中心軸38を挟んで給気孔17と反対側に位置するように設けられている。本実施形態においては、これら3個の排気孔39は、図10(a)に示すように、前述した給排気体15に設けられている排気受け溝34に対向(連通)する位置において回転弁体18に設けられている。すなわち、回転弁体18に設けられている排気溝16と給排気体15に設けられている排気受け溝34とは、それらの半径および幅の大きさを略等しくして、互いに対向し合うように設定されて形成されている。このような設定によれば、3個の排気孔39は、図11(a)に示すように、第1〜第3の排出部So1〜So3の開口部分とも、それぞれの直径の大きさが略等しく設定されて形成されている。
【0058】
以上説明したように、この回転弁体18には、C字形状の排気溝16、およびこの排気溝16に連通する3個の排気孔39から構成される排気通路が形成されている。弁座体12に設けられている第1〜第6の分配給排気口M1〜M6は、それらのうちの給気孔17と連通していないものが、この排気通路を介して給排気体15の排気筒部14と選択的に連通される。これにより、エアーポンプ4の作動を停止した状態においては、前述した各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iの内部空気は、弁座体12、回転弁体18、および給排気体15などから構成されるロータリーバルブ5を介して、例えば大気中に排気されるので、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iは選択的に収縮できる。
【0059】
また、回転弁体18には、図5、図6、および図9〜図12(a),(b)に示すように、前述したC字形状の排気溝16の両端間(不連続部分)に、弁座体12の各分配給排気口M1〜M6のうちのいずれか1個と給排気体15の給気部13とを連通する給気孔17が設けられている。この給気孔17は、回転弁体18を、その厚み方向に沿って貫通して設けられている。詳しく説明すると、前述したように、回転弁体18および弁座体12を、それぞれの中心を一致させて対向させる。この際、図10(b)に示すように、例えば回転弁体18に設けられている排気溝16の両端間が弁座体12に設けられている第1分配給排気口M1に対向するとともに、排気溝16の両端部が第1排出部So1および第1閉鎖部Si1のそれぞれの開口部分と略全面的に対向して連通するように回転弁体18の姿勢を整える。
【0060】
この配置状態において、給気孔17の一端開口は、図5、図9、および図10(a),(b)に示すように、回転弁体18の弁座体12と摺接する側の端面において、排気溝16の両端間に、第1分配給排気口M1の一端開口である、弁座体12の裏面側に設けられている長円形状の開口と略全面的に対向して連通できるように、中心部から偏心された位置において、所定の大きさおよび形状に形成されている。また、給気孔17の他端開口は、図6、図9、および図10(a),(b)に示すように、回転弁体18の弁座体12と摺接する側とは反対側、すなわち給排気体15と摺接する側の端面において、前述した給気孔17の一端開口と略同形状となるように、その径方向中心部から径方向外側に向けて延ばされて形成されている。この給気孔17の他端開口は、図10(a)に示すように、その径方向中心部の端部が、給排気体15の回転弁体18と摺接する側の端面の径方向中心部に形成されている給気筒部13の一端開口と、略全面的に対向して連通できる位置、大きさ、および形状に形成されている。それとともに、この給気孔17の他端開口は、図10(a)に示すように、その径方向外側の端部が給排気体15の排気受け溝34と対向しない位置に形成されている。
【0061】
以上説明したように、この回転弁体18には、これを厚み方向に貫通する給気孔17から構成される給気通路が形成されている。弁座体12に設けられている第1〜第6の分配給排気口M1〜M6は、それらのうちの給気孔17と連通している1個が、この給気通路を介して給排気体15の給気筒部13と選択的に連通される。これにより、エアーポンプ4を作動させた状態においては、前述した各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iのうちのいずれか1個の内部に、弁座体12、回転弁体18、および給排気体15などから構成されるロータリーバルブ5を介して、エアーポンプ4が生成する圧縮空気が給気されるので、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iは個別かつ選択的に膨張できる。
【0062】
また、前述した位置、大きさ、および形状に形成されている排気溝16および給気孔17によれば、回転弁体18を1回転以上回転させた場合、この回転弁体18の弁座体12と摺接する側の端面上において排気溝16が描く円環形状の移動軌跡と、排気溝16よりも幅広の給気孔17が描く幅広の円環形状の移動軌跡とが、排気溝16の移動軌跡上において重なり合う。すなわち、排気溝16と給気孔17とは、排気溝16の移動軌跡上において同一の移動軌跡を有するように設定されている。前述した第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、および第1〜第3の排出部So1〜So3は、その排気溝16と給気孔17との同一の移動軌跡と対向するように、弁座体12に、その周方向に沿って交互に等間隔で配置されている。
【0063】
この回転弁体18の弁座体12と摺接する側とは反対側、すなわち給排気体15と摺接する側の端面には、図6、図10(a)、図11(a)、および図12(a)に示すように、その外周縁部からモータブラケット23側に向けて開口されている外側筒部40が円筒形状に突出して設けられている。この外側筒部40のモータブラケット23側の端部の外周には、その全周にわたって後述するモータ19に連結されている駆動歯車46と噛み合い係合する被動歯車部41が設けられている。外側筒部40の軸方向の長さは、前述したように回転弁体18を弁座体12および給排気体15の間に挟んでロータリーバルブ5を組み立てた際に、被動歯車部41と駆動歯車46とが適正な状態で噛み合い係合して、回転弁体18が円滑に回転できる大きさに形成されている。
【0064】
また、この回転弁体18の給排気体15と摺接する側の端面には、図6、図10(a)、図11(a)、および図12(a)に示すように、前述したように給排気体15の円盤部分が嵌合される内側筒部42が、外側筒部40の内側にこれと同心的に、かつ、同じくモータブラケット23側に向けて開口されて、円筒形状に突出して形成されている。この内側筒部42の軸方向に沿った長さは、外側筒部40よりも短く形成されている。前述した給気通路の給気孔17は、この内側筒部42の内側において、その底面としての回転弁体18の給排気体15と摺接する側の端面の径方向中心部に開口されて設けられている。それとともに、前述した排気通路の3個の排気孔39は、内側筒部42の内側において、その底面の外周付近に開口されて設けられている。
【0065】
この回転弁体18は、図10(a)に示すように、前述した組み立て状態において、その中心軸38を弁座体12の軸受け孔24に嵌入するとともに、その内側筒部42内に給排気体15の円盤部分が嵌合することにより、弁座体12および給排気体15に挟まれて、かつ、それらに摺接して回転可能に支持された状態で中心軸42を回転中心として回転する。また、この回転弁体18は、そのような組み立て状態において、その給気孔17からなる給気通路は給排気体15の給気筒部13に連通されているとともに、その排気溝16および3個の排気孔39からなる排気通路は給排気体15の排気受け溝34を介して排気筒部14に連通されている。また、本実施形態の回転弁体18は、例えば合成樹脂製であることが好ましい。
【0066】
さらに、回転弁体18には、図5、図6、および図9〜図12に示すように、その外周部分の長手方向中間部に、この回転弁体18の回転情報を検出するためのエンコーダ板43が取り付けられている。このエンコーダ板43の周部には、これをその全周にわたって12等分するように、1個ないしは3個のセンサ孔44からなるとともに、互いに異なる配置状態に設定されているセンサ孔群45がエンコーダ板43の厚み方向に貫通して設けられている。回転弁体18の回転情報は、エンコーダ板43に設けられているセンサ孔群44の孔の個数および配置状態などを、後述する図示しない検出センサが検出し、これを出力信号として制御部11に伝達することによって制御部11に認識される。
【0067】
以上説明したように、この回転弁体18には、その回転情報を制御部11が認識するためのエンコーダ板43が固定されている。このエンコーダ板43と、制御部11および検出センサなどから構成されるこのエアーマッサージ機1の制御系とによれば、検出センサがエンコーダ板43から検出する回転弁体18の回転情報に基づいて、制御部11に回転弁体18の回転状態を認識させるとともに、モータ19の駆動制御を行わせることにより、回転弁体18を任意の回転速度で任意の向きに回転させたり、あるいは任意の位置で任意の時間だけ停止させたりすることができる。したがって、給気孔17を第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、第1〜第3の排出部So1〜So3、および第1〜第6の分配給排気口M1〜M6のうちの任意のものに対向させることができるとともに、それらの中間部に配置させる(この状態を中間配置状態と称する。)こともできる。
【0068】
この中間配置状態において給気孔17は、第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、第1〜第3の排出部So1〜So3、および第1〜第6の分配給排気口M1〜M6のうちのいずれか1つと非対向状態となっている。したがって、この中間配置状態においては、エアーポンプ4から各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iおよびサポート用エアーバッグ7に供給される圧縮空気、あるいは各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iおよびサポート用エアーバッグ7から排出される内部空気は、その流れを弁座体12および給排気体15と回転弁体18との間で完全に遮断されたり、あるいは略円滑に流れたりすることはない。それらの空気の流れは、全く流れていない状態と滞りなく円滑に流れている状態との間で、給気孔17の位置に応じて、任意の中間状態に設定される。
【0069】
また、前述した形状からなる給気孔17を有しているこの回転弁体18によれば、この回転弁体18が任意の角度および向きに任意の回転速度で回転しても、給気孔17は、常に給気筒部13と連通しているとともに、排気受け溝34、ひいては排気筒部14と連通することはない。すなわち、この回転弁体18が有している給気通路と排気通路とは連通することはないので、図10(a)に示すように、後述する各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iへの給排気を行う際に、使用者は所望するマッサージ部位のマッサージ用エアーバッグだけを選択的に膨張させることができる。
【0070】
回転弁体18を回転させるモータ19には、本実施形態においては、制御部11に駆動制御されて正逆回転および断続回転が可能なステッピングモータが使用されることが好ましい。このモータ19は、前述したように、図6および図10(a)に示すように、モータブラケット23のモータ取り付け面の外側に取り付けられる。それとともに、このモータ19の図示しない駆動軸には、前述した回転弁体18の外側筒部40に設けられている被動歯車部41と噛み合い係合する駆動歯車46が連結される。この駆動歯車46は、モータ取り付け面を貫通して、モータブラケット23の内側に突出して配置される。モータ19は、給排気体15の給気筒部13および排気筒部14と互いに干渉し合うことがないように、モータブラケット23のモータ取り付け面に設けられている給気筒部用取り付け孔35および排気筒部用取り付け孔36から所定の間隔をおいて離間されて、モータブラケット23に取り付けられている。それとともに、モータ19は、給排気体15に回転自在に支持されている回転弁体18が円滑に回転できるように、モータ19の駆動軸に連結された駆動歯車46と、回転弁体18の外側筒部40に設けられている被動歯車部41とが互いに適正な状態で噛み合い係合できる位置に配置されてモータブラケット23に取り付けられている。
【0071】
モータ19は、これに印加される駆動パルスの印加数に応じて、回転弁体18をエンコーダ板43とともに、任意の角度および向きに回転させることができる。また、制御部11によりモータ19を駆動制御して、回転弁体18の回転に従う給気孔17の回転位置を選択的に行うことにより、給気筒部13を第1〜第6の分配給排気口M1〜M6のうちのいずれか1つに選択的に連通させることができるとともに、排気筒部14を第1〜第6の分配給排気口M1〜M6のうちの給気孔17と連通しているもの以外のすべてに連通させることができる。
【0072】
このロータリーバルブ5には、図10(a)に示すように、前述した検出センサの図示しないセンサ部などが取り付けられる合成樹脂製のセンサベース47が、一体に組み上げられた弁座体12、給排気体15、および回転弁体18の側方に配置されて、取り付けベース20およびモータブランケット23に支持されるように取り付けられている。このセンサベース47の、回転弁体18に一体に取り付けられているエンコーダ板43と対向する部分には、エンコーダ板43が接触することなく回転自在に遊挿されるようにセンサベース凹部47aが設けられている。このセンサベース凹部47aは、検出センサのセンサ部、およびエンコーダ板43に設けられている各センサ孔群45を用いて、回転弁体18の回転情報を検出するための検出溝47aとして用いられる。
【0073】
検出溝47aの幅方向両外側には、この検出溝47a内に遊挿されるエンコーダ板43の周部を、その厚み方向両外側から挟んで対向するように、検出センサのセンサ部として、本実施形態においては図示しない発光ダイオードおよびフォトトランジスタが個別に1個ずつ内設されている。発光ダイオードから、検出溝47a内に遊挿されるエンコーダ板43の周部に設けられている各センサ孔群45に向けて所定の波長からなる光線を照射する。各センサ孔群45のセンサ孔44を通過する光線を、フォトトランジスタにより検出してこれを出力信号として制御部11に送る。この出力信号を制御部11において分析することにより、回転弁体18の回転情報の検出および認識を、制御部11および検出センサなどから構成される制御系において行うことができる。
【0074】
また、センサベース47には、その取り付けベース20に支持されている側の外側端面、およびそのモータブランケット23に支持されている側の外側端面の両端面に、プリント配線基盤48aおよび48bが、それぞれ1枚ずつ取り付けられている。これら各プリント配線基盤48a,48bは、センサベース47の検出溝47aの幅方向両外側に内設されている発光ダイオードおよびフォトトランジスタのそれぞれと電気的に接続されており、検出センサの一部を構成している。
【0075】
以上説明した構成からなるロータリーバルブ5によれば、回転弁体18の給気孔17を、第1〜第6の分配給排気口M1〜M6のうち、任意のものいずれか1つに対向させて連通させることができるとともに、それらの中間部に配置させることもできる。これにより、エアーポンプ4が生成する圧縮空気の量を変化させる場合はもちろんのこと、エアーポンプ4が生成する圧縮空気の量を一定の値に保持した場合においても、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iに給排気される空気の流量を任意の大きさに設定できる。したがって、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iのうち、任意のものいずれか1つを選択的に、任意のスピードで膨張させることができる。
【0076】
それとともに、第1〜第6の分配給排気口M1〜M6のうち、給気孔17と連通していない残りのすべてのものをまとめて排気溝16に対向させて連通させることができる。これにより、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iのうち、使用者が所望するものを使用者が自分の身体を用いて任意の圧力で押圧することにより、膨張する1つを除き、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iのうち、使用者が所望するものを任意のスピードで収縮させることができる。あるいは、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iのうち、膨張する1つを除き、残りのすべてのものを使用者が自分の身体を用いて任意の圧力で押圧することにより、それらをまとめて任意のスピードで収縮させることができる。また、この各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iの収縮作業においても、給気孔17を前述した中間配置状態とすることにより、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iから排出される空気の流量を調節して、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iを任意のスピードで収縮させることができる。
【0077】
また、このロータリーバルブ5によれば、回転弁体18の給気孔17を、第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3、および第1〜第3の排出部So1〜So3のうち、任意のものいずれか1つに対向させることができる。これにより、以上説明した各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iの膨張および収縮と、後述するサポート用エアーバッグ7の膨張および収縮とを、迅速に切り換えて選択的に行うことができるとともに、それらの膨張および収縮のレスポンスを向上できる。
【0078】
なお、本実施形態のロータリーバルブ5が有している弁座体12、給排気体15、および回転弁体18は、形成し易く、軽量で、安価な材料、例えば合成樹脂により形成されていることが好ましい。
【0079】
サポート用エアーバッグ7は、ロータリーバルブ5とエアーポンプ4との連通路6に接続されて設けられている。具体的に説明すると、サポート用エアーバッグ7は、図1に示すように、本実施形態においては、背もたれ部2aのヘッドレスト側端部付近内に取り付けられて、使用者の主に首および肩をサポートする首部サポート用エアーバッグ7aと、背もたれ部2aの座部側端部付近内に取り付けられて、使用者の主に腰をサポートする腰部サポート用エアーバッグ7bとから構成されている。首部サポート用エアーバッグ7aは、図2に示すように、連通路6から分岐された首部サポート用連通路49aを介して連通路6に連通されて接続されている。同様に、腰部サポート用エアーバッグ7bは、図2に示すように、連通路6から分岐された腰部サポート用連通路49bを介して連通路6に連通されて接続されている。それら首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bと連通路6との間には、図2に示すように、それらの連通状態の開閉を行う開閉弁としての電磁式開閉弁8がそれぞれ1個ずつ設けられている。
【0080】
首部サポート用連通路49aの中間部には、これの連通状態の開閉を行う電磁式開閉弁からなる首部サポート用開閉弁8aが取り付けられている。この首部サポート用開閉弁8aは制御部11によってその開閉駆動を制御され、その初期状態においては首部サポート用連通路49aの連通を閉じる閉状態に設定されている。首部サポート用エアーバッグ7aの膨張および収縮を行う際には、制御部11を介して首部サポート用開閉弁8aを開状態に保持するとともに、エアーポンプ4を作動させたり、あるいはその作動を停止させる。これにより、首部サポート用連通路49aおよび連通路6に空気を流通させて、首部サポート用エアーバッグ7aへの給排気を行う。
【0081】
同様に、腰部サポート用連通路49bの中間部には、これの連通状態の開閉を行う電磁式開閉弁からなる腰部サポート用開閉弁8bが取り付けられている。この腰部サポート用開閉弁8bも制御部11によってその開閉駆動を制御され、その初期状態においては腰部サポート用連通路49bの連通を閉じる閉状態に設定されている。腰部サポート用エアーバッグ7bの膨張および収縮を行う際には、制御部11を介して腰部サポート用開閉弁8bを開状態に保持するとともに、エアーポンプ4を作動させたり、あるいはその作動を停止させる。これにより、腰部サポート用連通路49bおよび連通路6に空気を流通させて、腰部サポート用エアーバッグ7bへの給排気を行う。
【0082】
以上説明した構成および取り付け状態からなる首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bによれば、使用者は操作部10を操作して、制御部11を介してロータリーバルブ5、ならびに首部サポート用開閉弁8aおよび腰部サポート用開閉弁8bを作動させることにより、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iとは互いに独立して、かつ、それらに圧縮空気を供給する1台のエアーポンプ4を用いて、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bを膨張および収縮させて、その状態を保持することができる。これにより、使用者は、その身体を所望する支持状態でマッサージ機本体2に支持させ、快適なリラックスした状態で所望するマッサージを受けることができる。
【0083】
以上説明した構成からなる椅子式エアーマッサージ機1によれば、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iのうち、任意のものいずれか1つを選択的に、任意のスピードで膨張させて保持できるとともに、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iのうち、膨張する1つを除いたものを任意のスピードで収縮させて保持できる。また、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bを互いに独立に、かつ任意のスピードで膨張および収縮させて保持できる。さらに、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iの膨張および収縮と、各サポート用エアーバッグ7a,7bの膨張および収縮とを、早いレスポンスで切り換えて、迅速かつ選択的に行うことができる。
【0084】
また、前述した各作動状態を、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iおよび各サポート用エアーバッグ7a,7bで1台のエアーポンプを共有させるとともに、1台のロータリーバルブ5および各サポート用エアーバッグ7a,7bに対応する2個のサポート用開閉弁8a、8bだけを用いて行うことができる。したがって、エアーバッグによる異なる2種類の機能を有する椅子式エアーマッサージ機1を、低コストで製造できる。
【0085】
次に、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iおよび各サポート用エアーバッグ7a,7bの膨張および収縮作業の概略を、それぞれ図10〜図12に基づいて説明する。
【0086】
まず、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iの膨張および収縮作業を、図10(a),(b)に基づいて説明する。
【0087】
各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iのうち、例えば、左右一対の右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iを膨張させ、残りの各マッサージ用エアーバッグ3a〜3gを収縮させるものとする。制御部11を介してモータ19を駆動させて回転弁体18を回転(ロータリーバルブを作動)させ、図10(b)に示すように、給気孔17を弁座体12の第1分配給排気口M1と連通するように対向させる。この場合、回転弁体18の排気溝16は、第2〜第6の分配給排気口M2〜M6と連通するように対向する。このような回転弁体18の配置状態において、制御部11を介してエアーポンプ4を作動させて、圧縮空気を生成させる。この圧縮空気は、図10(a)中実線矢印で示すように、連通路6(図10(a)にはその図示を省略する。)、この連通路6が接続されている給排気体15の給気筒部13、この給気筒部13と連通している回転弁体18の給気孔17からなる給気通路、およびこの給気通路と連通している弁座体12の第1分配給排気口M1の順番に流動する。第1分配給排気口M1を通過した圧縮空気は、弁座体12に被着している継ぎ手ゴム25が有する第1分配給排気口M1と連通しているマッサージ用継ぎ手孔26、およびこのマッサージ用継ぎ手孔26に接続されている脛部マッサージ用エアーホース28(右脚脛部マッサージ用エアーホース28aおよび左脚脛部マッサージ用エアーホース28b)の順番に流動して、右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iのそれぞれの内部に供給(充填)される。
【0088】
このような膨張作業の際に、使用者が自分の両脚などを用いて右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iをそれぞれ異なる圧力で押圧すると、右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iはそれぞれ異なる大きさに膨張する。したがって、使用者は、右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iを膨張させる際に、それらを押圧する力を調節することにより、右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iを、所望するマッサージ力を得ることができる状態に膨張させることができる。なお、他のマッサージ用エアーバッグ3a〜3gを膨張させる場合も同様である。
【0089】
また、前述したように、左右一対の右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iを膨張させている間、排気溝16と連通している第2〜第6の分配給排気口M2〜M6のそれぞれに対応する左右一対の首右側部マッサージ用エアーバッグ3aおよび首左側部マッサージ用エアーバッグ3b、背中部マッサージ用エアーバッグ3c、左右一対の腰右側部マッサージ用エアーバッグ3dおよび腰左側部マッサージ用エアーバッグ3e、背中部マッサージ用エアーバッグ3f、ならびに背中部マッサージ用エアーバッグ3gからは、それぞれの内部に存在する内部空気が外部に向けて排出される。
【0090】
これら左右一対の右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3i以外の各マッサージ用エアーバッグ3a〜3gのそれぞれの内部空気は、それらに接続されている各マッサージ用エアーホース29〜33、およびこれら各マッサージ用エアーホース29〜33が接続されている継ぎ手ゴム25の各マッサージ用継ぎ手孔26の順番に流動する。それら各マッサージ用継ぎ手孔26を通過した空気は、図10(a)中破線矢印で示すように、それら各マッサージ用継ぎ手孔26と連通している第2〜第6の分配給排気口M2〜M6、これら第2〜第6の分配給排気口M2〜M6と連通している回転弁体18の排気溝16および3個の排気孔39からなる排気通路、前記各排気孔39と連通している給排気体15の排気受け溝34、ならびにこの排気受け溝34と連通している排気筒部14の順番に流動して、例えば大気中に排出される。
【0091】
右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iがそれぞれ使用者が所望する大きさまで膨張した後、制御部11を介してモータ19を駆動させて回転弁体18を回転させ、給気孔17を第1分配給排気口M1と連通しない位置までずらして連通状態を解除する。これにより、右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iは前記膨張状態を保持され、それらに対応するマッサージ部位を使用者が所望する圧力で圧迫できる。なお、給気孔17を第1分配給排気口M1と連通しない位置までずらす際、給気孔17を第2〜第6の分配給排気口M2〜M6と連通する位置まで回転移動させる。すると、前述した回転弁体18の構造により、第1分配給排気口M1は排気溝16と対向して連通する。これにより、右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iのそれぞれの内部空気は、前述した各マッサージ用エアーバッグ3a〜3gと同様に、大気中に排出され、右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iはそれぞれ収縮する。
【0092】
右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iが、それぞれ使用者が所望する大きさまで膨張した後、制御部11を介してモータ19を駆動させて、回転弁体18を任意の回転速度で任意の向きに任意の角度まで回転させる。これにより、給気孔17と第1分配給排気口M1との連通状態を解除する。あるいは所定の間隔をおいて回転弁体18を給気孔17と第1分配給排気口M1とが連通する状態まで戻す。このような給気孔17と第1分配給排気口M1との連通、およびその連通状態の解除を、任意の時間間隔、あるいは任意の周期(リズム)で繰り返すことにより、右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iを任意のスピード、任意の間隔、あるいは任意の周期(リズム)で膨張および収縮させることができる。これにより、使用者は、両脚脛部のマッサージ部位を、右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iを用いて、所望するマッサージを得ることができる。
【0093】
以上説明した給気孔17と第1分配給排気口M1との連通、およびその連通状態の解除の繰り返しによる、右脚脛部マッサージ用エアーバッグ3hおよび左脚脛部マッサージ用エアーバッグ3iの膨張および収縮に伴うマッサージ作業の仕組みは、他のマッサージ用エアーバッグ3a〜3gを膨張および収縮させてマッサージ作業を行わせる場合の仕組みにも同様に適用される。他のマッサージ用エアーバッグ3a〜3gを膨張および収縮させてマッサージ作業を行わせる場合、給気孔17を他の第2〜第6の分配給排気口M2〜M6に連通させたり、あるいはその連通状態を解除したりすることを繰り返せばよい。
【0094】
前述したロータリーバルブ5の構造により、回転弁体18の回転に伴う各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iのそれぞれの膨張および収縮、および各マッサージ用エアーバッグ3a〜3i間の膨張および収縮の切り換えのレスポンスを向上できるとともに、それらを迅速に行うことができる。また、前述したように、回転弁体18の給気通路と排気通路とは、回転弁体18がどのような状態で回転しても互いに交じることはないので、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iのそれぞれの膨張および収縮、および各マッサージ用エアーバッグ3a〜3i間の膨張および収縮の切り換えを、使用者が所望する理想の状態と略同じ状態で精度よく行うことができる。
【0095】
次に、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bの膨張動作を、図11(a),(b)に基づいて説明する。
【0096】
首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bを膨張させる際には、制御部11を介してロータリーバルブ5を作動させ、回転弁体18の給気孔17を、第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3のうちのいずれか1つに対向させる。本説明においては、給気孔17を、例えば、図11(b)に示すように、第1閉鎖部Si1に対向させる。このような配置状態において、制御部11を介してエアーポンプ4を作動させる。すると、エアーポンプ4から各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iに供給される圧縮空気は、図11(a)中実線矢印で示すように、第1閉鎖部Si1によってその流れを遮断される。この際、前述したように首部サポート用開閉弁8aおよび腰部サポート用開閉弁8bを開状態に設定して保持すると、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iに向かう流れを妨げられた圧縮空気は、首部サポート用連通路49aおよび腰部サポート用連通路49bを通って首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7b内に流入する。これにより、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bは膨張する。この首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bの膨張動作の仕組みは、給気孔17を第2閉鎖部Si2あるいは第3閉鎖部Si3に対向させた場合においても同様である。
【0097】
このような膨張動作の際に、使用者が自分の首や腰などを用いて首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bをそれぞれ異なる圧力で押圧すると、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bはそれぞれ異なる大きさに膨張する。したがって、使用者は、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bを膨張させる際に、それらを押圧する力を調節することにより、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bを、所望するサポート状態を得ることができる状態に膨張させることができる。
【0098】
制御部11を介してエアーポンプ4が生成する圧縮空気の量を任意の値に設定することにより、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bは任意のスピードで膨張できる。首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bが、使用者が所望する状態まで膨張した後、制御部11を介して首部サポート用開閉弁8aおよび腰部サポート用開閉弁8bを閉状態に設定して保持することにより、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bは任意の大きさに保持される。また、この首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bの膨張作業においても、給気孔17を前述した中間配置状態とすることにより、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bに供給される空気の流量を調節して、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bを任意のスピードで膨張させることができる。
【0099】
このように首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bを膨張させている間、回転弁体18の排気溝16および3個の排気孔39から構成される排気通路、ならびに図示しない給排気体15の排気受け溝34および排気筒部14は、図11(a)に示すように、第1〜第3の排出部So1〜So3(図11(a)には、第2排出部So2のみを図示する。)と連通して、ロータリーバルブ5の反対側において、大気中と連通している。これは、給気孔17を第2閉鎖部Si2および第3閉鎖部Si3に対向させた場合も同様である。したがって、給気孔17を第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3のうちのいずれか1つに対向させた場合は、図11(a)中破線矢印で示すように、大気中の空気は、ロータリーバルブ5を通り抜けるだけなので、第1〜第3の排出部So1〜So3は、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bの膨張および収縮に関与しない。
【0100】
また、前述したように、給気孔17を第1〜第3の閉鎖部Si1〜Si3のうちのいずれか1つに対向させた場合は、第1〜第6の分配給排気口M1〜M6は、全て回転弁体18の排気溝16および3個の排気孔39から構成される排気通路、ならびに図示しない給排気体15の排気受け溝34および排気筒部14を介して、大気中と連通されている。これにより、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iは収縮可能な状態となっている。
【0101】
次に、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bの収縮動作を、図12(a),(b)に基づいて説明する。
【0102】
首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bを収縮させる際には、制御部11を介してエアーポンプの作動を停止させる。この状態において、制御部11を介してロータリーバルブ5を作動させ、回転弁体18の給気孔17を、第1〜第3の排出部So1〜So3のうちのいずれか1つに対向させて連通させる。本説明においては、給気孔17を、例えば、図12(b)に示すように、第3排出部So3に対向させる。それとともに、前述したように首部サポート用開閉弁8aおよび腰部サポート用開閉弁8bを開状態に設定して保持する。すると、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bの内部空気は、図12(a)中実線矢印で示すように、首部サポート用連通路49aおよび腰部サポート用連通路49b(図12(a)にはそれらの図示を省略する。)、連通路6、給気孔17、ならびにこの給気孔17と連通している第3排出部So3を通って首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bの外部、例えば大気中に排出される。この際、例えば使用者が自分の身体を用いて、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bをそれぞれ異なる任意の大きさの圧力で押圧することにより、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bはそれぞれ異なる任意のスピードで収縮できる。
【0103】
首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bが、使用者が所望する状態まで収縮した後、制御部11を介して首部サポート用開閉弁8aおよび腰部サポート用開閉弁8bを閉状態に設定して保持することにより、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bは任意の大きさに保持される。これにより、使用者は、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bを所望するサポート状態を得ることができる状態に収縮させて保持させることができる。また、この首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bの収縮作業においても、給気孔17を前述した中間配置状態とすることにより、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bから排出される空気の流量を調節して、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bを任意のスピードで収縮させることができる。
【0104】
このように首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bを収縮させている間、回転弁体18の排気溝16は、その弁座体12側の開口を第2閉鎖部Si2により閉じられている。これは、給気孔17を第1排出部So2および第2閉鎖部So2に対向させた場合も同様である。したがって、給気孔17を第1〜第3の排出部So1〜So3のうちのいずれか1つに対向させた場合は、図12(a)中破線矢印で示すように、大気中から図示しない給排気体15の排気受け溝34および排気筒部14、ならびに回転弁体18の排気溝16および3個の排気孔39から構成される排気通路内に流通する空気は、首部サポート用エアーバッグ7aおよび腰部サポート用エアーバッグ7bの膨張および収縮に関与しない。
【0105】
また、前述したように、給気孔17を第1〜第3の排出部So1〜So3のうちのいずれか1つに対向させた場合にも、第1〜第6の分配給排気口M1〜M6は、全て回転弁体18の排気溝16および3個の排気孔39から構成される排気通路、ならびに図示しない給排気体15の排気受け溝34および排気筒部14を介して、大気中と連通されている。これにより、各マッサージ用エアーバッグ3a〜3iは収縮可能な状態となっている。
【0106】
なお、本発明に係るエアーマッサージ機は、前述した一実施形態には制約されない。例えば、椅子式ではなく、マット式のエアーマッサージ機としても構わない。また、マッサージ用エアーバッグおよび他のエアーバッグのそれぞれの取り付け場所および個数は、前述した場所および個数には限らない。それとともに、他のエアーバッグはサポート用以外の用途であってもよい。エアーマッサージ機の適用形態に応じて、それぞれ適した場所および個数とすればよい。この場合、ロータリーバルブの分配給排気口を各マッサージ用エアーバッグの個数と同じ個数に設定すればよい。それとともに、閉鎖部および排出部のそれぞれの個数を、前述した一実施形態と同様に、各分配給排気口をそれらの間に交互に挟むように配置できる個数だけ設ければよい。
【0107】
【発明の効果】
請求項1および2に記載の発明に係るエアーマッサージ機によれば、ロータリーバルブが他のエアーバッグに対する空気の供給と排気とを担う開閉弁として機能し、各マッサージ用エアーバッグへの給排気および他のエアーバッグへの給排気を選択的に行うことができるので、空気供給装置とロータリーバルブとを接続する連通路に電磁式開閉弁を設ける必要がない。したがって、使用する電磁式開閉弁を少なく、また、異なる機能の複数個のエアーバッグを1台の空気供給装置で作動させることができるので、エアーマッサージ機を低コストで提供できる。
【0108】
また、請求項2に記載の発明に係るエアーマッサージ機に従属する請求項3に記載の発明に係るエアーマッサージ機によれば、各マッサージ用エアーバッグへの給排気と他のエアーバッグへの給排気との切り換え、ならびに他のエアーバッグへの給気および排気の切り換えを迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る椅子式エアーマッサージ機を示す斜視図。
【図2】図1の椅子式エアーマッサージ機の給排気系統を示すブロック図。
【図3】図1の椅子式エアーマッサージ機が具備しているロータリーバルブの弁座体に継ぎ手ゴムを装着した状態を示す正面図。
【図4】図3のロータリーバルブの弁座体から継ぎ手ゴムを外した状態を示す正面図。
【図5】図4のロータリーバルブが有している弁座体と回転弁体との関係を分解して示す斜視図。
【図6】図4のロータリーバルブが有している回転弁体と給排気体とモータブラケットとの関係を分解して示す斜視図。
【図7】(a)は、図4のバルブ本体の弁座体付近を示す正面図。
(b)は、図7(a)中D−D線に沿って示す断面図。
(c)は、図7(a)中E−E線に沿って示す断面図。
【図8】図4のロータリーバルブの弁座体付近を示す裏面図。
【図9】図4のロータリーバルブが有している回転弁体を弁座体と対向する側から臨んで示す正面図。
【図10】(a)は、図4中A―A線に沿って示す断面図。
(b)は、図10(a)中X―X線に沿って示す断面図。
【図11】(a)は、図4のロータリーバルブが有している回転弁体の給気孔を弁座体の閉鎖部に対向させた状態において、弁座体と回転弁体とを図4中B―B線に沿って示す断面図。
(b)は、図11(a)中Y―Y線に沿って示す断面図。
【図12】(a)は、図4のロータリーバルブが有している回転弁体の給気孔を弁座体のサポート用エアーバッグ排気孔に連通させた状態において、弁座体と回転弁体とを図4中C―C線に沿って示す断面図。
(b)は、図12(a)中Z―Z線に沿って示す断面図。
【符号の説明】
1…椅子式エアーマッサージ機
2…マッサージ機本体
3,3a〜3i…マッサージ用エアーバッグ
4…エアーポンプ(空気供給装置)
5…ロータリーバルブ
6…連通路
7,7a,7b…サポート用エアーバッグ(他のエアーバッグ)
8…電磁式開閉弁
8a…首部サポート用開閉弁
8b…腰部サポート用開閉弁
12…弁座体
13…給気筒部(給気部)
14…排気筒部(排気部)
15…給排気体
16…排気溝
17…給気孔
18…回転弁体
19…モータ
M1〜M6…第1〜第6の分配給排気口
Si1〜Si3…第1〜第3の閉鎖部
So1〜So3…第1〜第3の排出部

Claims (3)

  1. マッサージ機本体と、
    このマッサージ機本体に設けられて空気の給排気に伴って膨脹および収縮する複数個のマッサージ用エアーバッグと、
    これらの各マッサージ用エアーバッグに空気を供給する空気供給装置と、
    この空気供給装置と前記各マッサージ用エアーバッグとの間に設けられ、中心から等距離に配設されて前記各マッサージ用エアーバッグに個別に接続される複数個の分配給排気口を有した弁座体、中心部に前記空気供給装置に接続される給気部を有するとともに、この給気部から偏心した位置に排気部を有した給排気体、前記弁座体および前記給排気体間にこれらに摺接して回転可能に配置され、前記排気部と前記各分配給排気口とを連通する排気溝、および前記各分配給排気口のうちのいずれか1個と前記給気部とを連通する給気孔を有し、回転により前記給気部を前記各分配給排気口のうちのいずれか1個に選択的に連通させるとともに、前記給気部と連通した分配給排気口を除く他の分配給排気口に前記排気部を連通させる回転弁体、およびこの回転弁体を回転させるモータを備えたロータリーバルブと、
    このロータリーバルブと前記空気供給装置との連通路に接続されて、前記マッサージ機本体に設けられた他のエアーバッグと、
    この他のエアーバッグと前記連通路との間に設けられた電磁式開閉弁とを具備し、
    前記ロータリーバルブで、前記他のエアーバッグに給気する際に、前記空気供給装置から前記各マッサージ用エアーバッグに送られる空気を遮断するとともに、前記他のエアーバッグから空気が排出される際に、この排出空気を前記排気部に通さずに前記弁座体を介して排気するようにしたことを特徴とするエアーマッサージ機。
  2. 前記弁座体に、前記他のエアーバッグに給気する際に、前記空気供給装置から前記各マッサージ用エアーバッグに送られる空気を遮断する閉鎖部、および前記他のエアーバッグから空気が排出される際に、この排出空気を前記排気部を通さずに排気する排出部を、前記給気孔の移動軌跡に対応して1以上設けたことを特徴とする請求項1に記載のエアーマッサージ機。
  3. 前記閉鎖部および前記排出部をそれぞれ複数ずつ同数設けるとともに、前記給気孔および前記排気溝の移動軌跡が同じであって、この軌跡上に対応して前記各閉鎖部と前記各排出部とを交互に等間隔で配したことを特徴とする請求項2に記載のエアーマッサージ機。
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