JP2005194378A - 塗料用樹脂組成物、該塗料用樹脂組成物を含有してなる塗料及び塗装物 - Google Patents

塗料用樹脂組成物、該塗料用樹脂組成物を含有してなる塗料及び塗装物 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、熱水等による浸漬処理を施した後でも塗膜表面の滑性の優れた塗膜を形成でき、溶剤系塗料に限らず水性塗料に適用しても、熱水等による浸漬処理後の滑性、耐摩耗性、耐傷つき性、耐水性等に優れた塗膜を形成でき、硬化時にヤニの発生を抑制できる塗料用樹脂組成物を提供することである。
【解決手段】
本発明は、2−、3−又は4−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−ベンゾイックアシッド及び少なくとも1個のエポキシ基を有するシリコーン化合物を用いて得られる反応物(a)から誘導されるアミノ樹脂(A)、及び、前記アミノ樹脂(A)と反応しうる官能基を有する樹脂(B)とを含有してなる塗料用樹脂組成物に関するものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱水による浸漬処理後であっても表面滑性に優れる塗膜を形成しうる塗料用樹脂組成物に関する。
従来、滑性に優れた塗膜を得るために、シリコーン化合物を含有してなる塗料が使用されていた。かかる塗料を用いて得られる塗膜は、焼き付けの際にシリコーン化合物が塗膜表面に浮上して、該シリコーン化合物の層を形成しているものである。該塗膜の表面は、一時的に滑性に優れるものの、該シリコーン化合物が塗膜表面から脱離しやすい為、塗膜表面の滑性は、経時的に大きく低下してしまう。従って、前記シリコーン化合物を含有してなる塗料を、優れた滑性の要求される用途で使用しても、滑性に優れた塗膜を得ることができない。また、例えば、金属缶表面用塗料として、前記シリコーン化合物を含有してなる塗料を使用しても、塗装後の該金属缶の殺菌工程(熱水などによる浸漬処理)で、該シリコーン化合物が塗膜表面から脱離してしまい、やはり滑性の不十分な塗膜を形成してしまう。
一方、反応性の官能基を有するシリコーン化合物を含有してなる塗料によれば、塗膜形成過程で塗料中の樹脂と該シリコーン化合物とが反応することで該シリコーン化合物の塗膜表面からの脱離を防止し、それにより滑性の優れた塗膜を形成できることが知られている。
しかし、前記塗膜形成過程は、非常に短時間のうちに、塗膜の乾燥、熱硬化等をさせるものである。その為、前記反応性の官能基を有するシリコーン化合物と前記した樹脂との反応が十分に起こらず、その結果、熱水などによる浸漬処理を施すと、未反応のシリコーン化合物の、塗膜表面からの脱離を引き起こしてしまい、得られる塗膜は、その滑性を十分な期間保持することができない。
そこで、シリコーン化合物の存在下で、トリアジン環を有するアミノ化合物をメチロール化してなることを特徴とする潤滑性樹脂組成物を用いて得られる塗膜が、潤滑性に優れ、且つ、潤滑性の低下を抑制できることが報告されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、前記潤滑性樹脂組成物は、アミノ化合物とシリコーン化合物との反応が未だ十分でない為、やはり熱水等による浸漬処理後の潤滑性は十分でない。
前記したように、例えば、金属缶の表面用塗料としては、優れた滑性を有する塗膜を形成できるものが市場から求められており、特に、熱水等による浸漬処理後も優れた表面滑性を保持する塗膜を形成できる塗料の開発が強く求められている。
その一方で、熱水等による浸漬処理後も優れた滑性を有する塗膜を形成できる塗料の開発は、非常に難しく、また、市場に於ける、得られる塗膜表面の滑性の評価(動的摩擦係数等による。)は非常に厳しいものである。市場から求められている滑性のレベルに少しでも近づけることを目標に研究されているものの、十分に満足できるものは、未だ開発されていない。
近年、環境保護の観点から、各種分野において塗料の水性化が進められており、優れた滑性を有する塗膜を形成しうる水性塗料には、エチレンオキサイド鎖を導入するなどして親水性化させたシリコーン化合物を用いる必要がある。しかし、親水性化されたシリコーン化合物を用いて得られる水性塗料は、得られる塗膜の耐水性が悪く、熱水等による浸漬処理後の塗膜表面の滑性もまた、著しく低下してしまう。
また、前記潤滑性樹脂組成物をはじめとする従来のアミノ樹脂を、水に分散又は溶解させて水性塗料として使用するためには、該アミノ樹脂の重合度を小さくする必要がある。しかし、該アミノ樹脂の重合度を小さくすると、塗膜を乾燥させる際に低分子量のアミノ樹脂が乾燥炉内で揮発し、ヤニとして堆積するという問題がある。
特開平07−278436号公報(請求項1)
本発明の目的は、熱水等による浸漬処理を施した後でも塗膜表面の滑性の優れた塗膜を形成でき、溶剤系塗料に限らず水性塗料に適用しても、熱水等による浸漬処理後の滑性、耐摩耗性、耐傷つき性、耐水性等に優れた塗膜を形成でき、硬化時にヤニの発生を抑制できる塗料用樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の2−、3−又は4−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−ベンゾイックアシッドをアミノ化合物として用いて得られるアミノ樹脂を使用することで、水性塗料に適用可能で、且つ、硬化時にヤニ等の発生を抑制できると考えた。その際、該アミノ化合物の有するカルボキシル基に特定のシリコーン化合物を反応させて得られる反応物を使用したところ、市場における滑性の厳しい評価をクリアしうるレベルの滑性を有する塗膜を形成でき、しかも、熱水等による浸漬処理を施しても、その滑性を十分に保持できることを見出した。
すなわち、本発明は、構造式(I)
Figure 2005194378
で示される2−、3−又は4−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−ベンゾイックアシッド及び少なくとも1個のエポキシ基を有するシリコーン化合物を用いて得られる反応物(a)から誘導されるアミノ樹脂(A)、及び、前記アミノ樹脂(A)と反応しうる官能基を有する樹脂(B)とを含有してなる塗料用樹脂組成物に関するものであり、好ましくは、前記アミノ樹脂(A)が、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、ステログアナミン及びスピログアナミンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物及び前記反応物(a)から誘導されるものである塗料用樹脂組成物に関するものである。
また、本発明は、前記したアミノ樹脂(A)が、好ましくは一般式(I)で示される官能基を有する塗料用樹脂組成物に関するものである。
Figure 2005194378
(Rは水素原子又は一般式(II)で示される官能基。Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基。Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は一般式(III)で示される官能基。)
Figure 2005194378
(Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基。Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は一般式(III)で示される官能基。)
Figure 2005194378
(Rは炭素数1〜5のアルキレンで、Rは炭素数1〜6のアルキル基。)
また、本発明は、前記アミノ樹脂(A)100重量部中に、前記した少なくとも1個のエポキシ基を有するシリコーン化合物の構成単位を好ましくは0.1〜10重量部有する塗料用樹脂組成物に関するものである。
また、本発明は、前記した塗料用樹脂組成物を含有してなる塗料に関するものであり、また、前記塗料を塗装して得られる塗装物に関するものである。
本発明の塗料用樹脂組成物は、溶剤系塗料や水系塗料に使用した場合、保存安定性に優れる。また、該塗料用樹脂組成物によれば、滑性、耐摩耗性、耐傷つき性、耐水性等が良好で、特に熱水浸漬処理等後であっても塗膜表面の滑性に優れ、且つ、滑性を十分に保持できる塗膜を得ることができる。
本発明で使用するアミノ樹脂(A)は、構造式(I)
Figure 2005194378
で示される2−、3−又は4−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−ベンゾイックアシッド(以下、「BAG」と省略する。)及び少なくとも1個のエポキシ基を有するシリコーン化合物を用いて得られる反応物(a)から誘導されるものである。
ここで、反応物(a)からアミノ樹脂(A)を誘導するとは、例えば、反応物(a)の有するアミノ基をアルデヒド化合物でメチロール化すること、前記アミノ基をアルデヒド化合物でメチロール化し、続けてアルコールでエーテル化すること、前記メチロール化して得られた官能基やメチロール化後にエーテル化して得られた官能基の一部と、それらの官能基と反応性を有するカルボキシル基、水酸基、アミド基等を有する化合物とを反応すること、前記メチロール化して得られた官能基やメチロール化後にエーテル化して得られた官能基の一部が、それぞれ自己縮合反応すること等が挙げられる。
本発明に用いるアミノ樹脂(A)としては、例えば、一般式(I)で示される官能基を有するものが挙げられる。
Figure 2005194378
(Rは水素原子又は一般式(II)で示される官能基。Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基。Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は一般式(III)で示される官能基。)
Figure 2005194378
(Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基。Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は一般式(III)で示される官能基。)
Figure 2005194378
(Rは炭素数1〜5のアルキレンで、Rは炭素数1〜6のアルキル基。)
かかるBAGのうち、2−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−ベンゾイックアシッドを使用することが、合成時の単離がしやすいことから好ましい。
前記した少なくとも1個のエポキシ基を有するシリコーン化合物としては、例えば、ジメチルシロキサン、メチルハイドロシロキサン、メチルアルキルシロキサン、ジフェニルシロキサン、メチルフェニルシロキサン等を主鎖骨格とする化合物の末端又は側鎖にエポキシ基を有するものが挙げられ、これらを単独又は2種以上併用できるが、ジメチルシロキサン主鎖骨格とし側鎖にエポキシ基を有するシリコーン化合物を使用することが好ましい。
反応物(a)は、前記した少なくとも1個のエポキシ基を有するシリコーン化合物のエポキシ基と、前記BAGの有するカルボキシル基とを縮合反応させて得ることができる。かかる縮合反応は、例えば、前記BAG及び少なくとも1個のエポキシ基を有するシリコーン化合物の混合物と必要に応じて触媒とを、好ましくは120〜200℃の反応条件の範囲で加熱することで、前記カルボキシル基の一部と前記エポキシ基とを効率的に反応させることができる。
かかる触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジメチルアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルアニリン、ジメチルベンジルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムアイオダイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムアイオダイド、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、テトラブチルホスホニウムクロライド等が挙げられる。
前記反応物(a)を用いて本発明で使用するアミノ樹脂(A)を製造する方法は、例えば、前記反応物(a)の有するアミノ基にアルデヒド化合物を付加反応させ、メチロール化し、次いで、得られたメチロール基を1価アルコールでエーテル化させる方法が挙げられる。具体的には、アルデヒド化合物及び1価アルコールの混合溶液を前記反応物(a)の有機溶剤溶液に添加し、酸性触媒の存在下、40〜150℃で20〜180分反応させる方法が挙げられる。前記した製造方法を適用することで、前記した一般式(I)の官能基を有するアミノ樹脂(A)を製造できる。
ここで有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等や、水と混和しやすい有機溶剤として、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテルアルコール又はエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテートなどのエステル類やエーテルエステル類;メチルアルコール、エチルアルコールなどのアルコール類などが挙げられ、これらを単独又は2種以上併用できる。
かかるアルデヒド化合物としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、グリオキザールなどが挙げられ、これらを単独又は2種以上併用できるが、コストや反応性などの観点から、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドを使用することが好ましく、ホルムアルデヒドを使用することがより好ましい。
前記した付加反応は、例えば、酸性又はアルカリ性の反応雰囲気下、40〜150℃において、前記反応物(a)に前記アルデヒド化合物を添加することで進行させることができるが、かかるアルデヒド化合物の使用量は、前記反応物(a)の有するアミノ基1モルに対して、前記アルデヒド化合物の有するアルデヒド基が0.5〜3.0モルの範囲内となる量が好ましく、0.5〜2.0モルの範囲内となる量がより好ましい。かかる範囲に調整することで、保存安定性に優れた塗料を得ることができ、該塗料を用いて得られる塗膜を有する塗装物を加工する際に、クラックや剥離の起こりにくく、且つ、硬度に優れた塗膜を形成できる。
1価アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、n−ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール、エチレングリコールノモメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル等が挙げられ、なかでもメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、n−ブタノール、イソブタノールを用いることが好ましい。
前記1価アルコールは、前記反応物(a)とアルデヒド化合物との反応物が有するメチロール基1モルに対して、0.5モル以上用いることが好ましい。かかる範囲で使用することで、保存安定性に優れた塗料を得ることができ、該塗料を用いて得られる塗膜を有する塗装物を加工する際に、クラックや剥離の起こりにくく、且つ、硬度に優れた塗膜を形成できる。
前記酸触媒としては、例えば、蟻酸、酢酸、燐酸等が挙げられる。
前記アミノ樹脂(A)は、製造後、蒸留等の周知慣用の手段により未反応の1価アルコールを除去し、次いで、溶剤系で使用する場合には各種有機溶剤を、水系で使用する場合には水や水と混和しやすい有機溶剤等を用いて、安定なアミノ樹脂(A)の溶剤系溶液、水分散液又は水溶液として使用しても良い。
ここで有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
水と混和しやすい有機溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテルアルコール又はエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテートなどのエステル類やエーテルエステル類;メチルアルコール、エチルアルコールなどのアルコール類などが挙げられ、これらを単独又は2種以上併用できる。
本発明で使用するアミノ樹脂(A)としては、前記反応物(a)と、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、ステログアナミン及びスピログアナミンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とから誘導される、アミノ樹脂を使用することができる。
ここで反応物(a)と、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、ステログアナミン及びスピログアナミンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とからアミノ樹脂を誘導するとは、例えば、反応物(a)や、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、ステログアナミン及びスピログアナミンの有するアミノ基をアルデヒド化合物でメチロール化して得られる官能基や続けてアルコールでエーテル化して得られる官能基の一部の自己縮合反応、前記メチロール化して得られる官能基や更にエーテル化して得られる官能基の一部と、これらの官能基と反応性を有する水酸基、カルボキシル基及びアミド基等を有する化合物との反応等が挙げられる。
その際、前記アミノ樹脂(A)100重量部中に於ける前記反応物(a)の割合が1重量%以上であることが、優れた滑性を有する塗膜を形成できるため好ましい。
前記反応物(a)と、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、ステログアナミン及びスピログアナミンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを用いて得られるアミノ樹脂は、例えば、前記反応物(a)を製造した後、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、ステログアナミン及びスピログアナミン等を添加し、次いで、BAGの有するアミノ基をメチロール化、エーテル化する際に使用したアルデヒド化合物、1価アルコールと同様のものを添加・加熱することで、反応物(a)の有するメチロール基又はエーテル基の一部と、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、ステログアナミン及びスピログアナミンの有するメチロール又はエーテル基の一部とを縮合反応させ製造することができる。
かくして得られるアミノ樹脂(A)は、数平均分子量350〜2000の範囲内であることが好ましく、500〜1500の範囲内であることがより好ましい。
前記アミノ樹脂(A)中における、少なくとも1個のエポキシ基を有するシリコーン化合物由来の構成単位の割合は、前記アミノ樹脂(A)100重量部中、0.1〜10重量部の範囲であることが好ましい。かかる範囲に調整することで、後述する樹脂(B)との相溶性に優れ、且つ、滑性に優れた塗膜を形成できる塗料用樹脂組成物を得ることができる。
以上のように、前記反応物(a)から誘導されるアミノ樹脂(A)を使用することで、後述する樹脂(B)との相溶性に優れ、且つ、熱水浸漬処理の際に前記シリコーン化合物の塗膜表面からの脱離を防止し、塗膜表面の滑性の低下を防ぐことができる。
前記アミノ樹脂(A)は、これを水に分散又は溶解させ、アミノ樹脂(A)の水分散液又は水溶液として使用することができる。かかるアミノ樹脂(A)の水分散液又は水溶液は、アミノ樹脂(A)の有するカルボキシル基を、必要に応じて塩基性化合物で中和し、次いで、転相乳化等することにより製造ことができる。
かかる塩基性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのような各種の無機塩基;モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン、イソブチルアミン、またはジプロピルアミンのような各種のアルキルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンのような各種のアミノアルコール類、またはモルホリンなどのような各種の有機アミン類;あるいはアンモニアなどが挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物で使用することができる。
また、本発明の塗料用樹脂組成物には、前記したアミノ樹脂(A)の他に例えば、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、ステログアナミン及びスピログアナミンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物から誘導されるアミノ樹脂(A1)を併用することができる。
かかるアミノ樹脂(A1)のうち、前記した加工性、硬度、耐水性の観点からメラミン、ベンゾグアナミンから誘導されるアミノ樹脂を、前記アミノ樹脂(A)と併用することが好ましい。
前記した尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、ステログアナミン及びスピログアナミンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を用いてアミノ樹脂(A1)を製造する方法は、前記反応物(a)から前記アミノ樹脂(A)を製造する方法と同様の方法を適用することができ、同様のアルデヒド化合物、1価アルコール及び触媒などを使用することができる。
前記アミノ樹脂(A1)は、本発明で使用するアミノ樹脂の全量100重量部に対して、0.1〜20重量部の範囲内で使用することが好ましい。かかる範囲内で使用することで滑性に優れ、ハジキの発生しない塗膜を形成できる。
前記アミノ樹脂(A1)を水性塗料において、前記アミノ樹脂(A)と併用して使用する場合、アミノ樹脂(A)のカルボキシル基を前記した塩基性化合物で中和すると、これが乳化剤的な働きをし、アミノ樹脂(A1)も水中に分散させることができる。
次に、前記アミノ樹脂(A)と反応しうる官能基を有する樹脂(B)(以下、樹脂(B)と省略する。)について説明する。
本発明で使用できる樹脂(B)は、前記アミノ樹脂(A)と反応しうる官能基を有するものであり、かかる官能基としては、例えば、活性水素含有基が挙げられ、具体的には、水酸基、カルボキシル基、N−アルコキシアルキル置換アミド基、N−アルコキシアルキル基、N−メチロール基等が挙げられる。
前記した樹脂(B)としては、例えば、前記した官能基を有する、アクリル系樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシエステル樹脂等が挙げられる。
前記アミノ樹脂(A)と反応しうる官能基を有するアクリル系樹脂は、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有ビニルモノマー;、ヒドロキシアルキルアクリレートもしくはメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシアミルアクリレート及び相当するメタアクリレート等の水酸基含有ビニルモノマー;、共重合可能なスチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニルモノマー;、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルエステルもしくはメタアクリル酸アルキルエステル;、N−(メトキシメチル)アクリレートアミド、N−(n−ブトキシメチル)アクリルアミド等のN−アルコキシアルキル置換アミド基含有モノマー等を共重合させることで製造することができ、このとき前記アミノ樹脂(A)と反応しうる官能基をアクリル系樹脂中に付与するよう、前記モノマーを選択する必要がある。また、アミノ樹脂(A)と反応しうる官能基の一部が、前記アミノ樹脂(A1)と反応していても良い。
かくして得られる前記アミノ樹脂(A)と反応しうる官能基を有するアクリル系樹脂は、数平均分子量5000〜30000を有することが好ましい。
前記ポリエステル樹脂としては、活性水素含有基として、水酸基やカルボキシル基を有するものが挙げられ、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール等や、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、ペンタエリスリット、ジペンタエリット、ジグリセリン等の2価以上のアルコール、カージュラ(エポキシ化合物)と、(無水)フタル酸、(無水)コハク酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、セバチン酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸、(無水)ハイミック酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(無水)トリメリット酸、メチレンジクロヘキセントリカルボン酸(無水物)、(無水)ピロメリット酸等の多価カルボン酸もしくはその無水物とを反応させて得られるものであり、このとき、必要に応じて、安息香酸、t−ブチル安息香酸などの一塩基酸等を本発明の目的を達成する範囲内で使用することができる。このとき得られるポリエステル樹脂が前記アミノ樹脂(A)と反応しうる官能基を有するよう、前記アルコール及び多価カルボン酸の種類及び使用量を選択する必要がある。また、アミノ樹脂(A)と反応しうる官能基の一部が、前記アミノ樹脂(A1)と反応していても良い。
アルキド樹脂としては、前記した2価以上のアルコール及び多価カルボン酸に加えて、例えば、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、サフラワー油、大豆油、亜麻仁油、トール油、椰子油、およびそれらの脂肪酸のうち1種もしくは2種以上の混合物である油成分を使用し反応させることで製造することができる。
エポキシエステル樹脂としては、例えば、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、アルキルフェニルグリシジルエーテル等のモノエポキシド樹脂、アルキレングリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールメチルグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等のジ−又はポリエポキシド樹脂、エポキシ樹脂中のエポキシ基の一部を油脂肪酸、安息香酸、アクリル酸又はメタクリル酸等でエステル化させることで得られるものが挙げられる。
本発明の塗料用樹脂組成物中に於ける[前記アミノ樹脂(A)/前記樹脂(B)]重量割合は、5〜60/95〜40の範囲内であることが好ましく、10〜60/90〜40の範囲内であることがより好ましい。かかる範囲に調整することで、得られる塗膜の架橋密度を高め、硬度、耐溶剤性、耐水性、滑性の優れた塗膜を得ることができる。
かくして得られる本発明の塗料用樹脂組成物は、塗料をはじめ、インキなど広範囲な用途に利用することができ、工業上極めて有用である。
次に、本発明の塗料について説明する。
本発明の塗料は、前記した塗料用樹脂組成物に、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、アルミニウムペースト、タルク、炭酸カルシウム等の顔料、表面調整剤、消泡剤、酸化防止剤、顔料沈降防止剤、揺変性付与剤の添加剤等を必要に応じて添加・混合し得ることができ、例えば、有機溶剤系塗料や水性塗料が挙げられる。
有機溶剤系塗料は、例えば、前記アミノ樹脂(A)の有機溶剤系溶液と、前記樹脂(B)の有機溶剤系溶液とを混合することによって製造することができる。
水性塗料は、例えば、前記アミノ樹脂(A)の水と混和しやすい有機溶剤系溶液と、前記樹脂(B)の水と混和しやすい有機溶剤系溶液とを水中にそれぞれ滴下し、分散させることによって製造できる。また、前記アミノ樹脂(A)の水分散液又は水溶液と、前記樹脂(B)の水分散液又は水に混和しやすい有機溶剤系溶液とを混合することによって製造することもできる。
このときの混合方法としては、例えば、ロールミル、サンドミル、ボールミル又はペイント・ミキサーなどの公知の方法が挙げられる。
かくして得られる本発明の塗料を用いて、本発明の塗装物を製造する方法としては、前記塗料を各種基材に塗布し、次いで、加熱・硬化し塗膜を形成させる方法が挙げられる。
本発明の塗料を基材に塗布する際の塗布方法としては、例えば、噴霧コート法、ローラーコート法、バーコート法、エアーナイフ法、流延法、刷毛塗り法、ディッピング法等が挙げられる。
本発明の塗料は、前記した塗布方法で基材に塗布した後、140〜280℃の温度範囲で10秒〜20分間加熱することによって、塗膜を形成することができる。
ここで、基材としては、電気錫メッキ鋼板、ティンフリースチール、アルミニウム等が挙げられる。このとき、前記基材の表面には、クロム、錫、亜鉛、ニッケルなどの無機金属、アクリル樹脂等の有機物の1種もしくは2種以上の合金または複合物をメッキ、蒸着、塗装さらにジルコニウム、アルマイト、燐酸処理等が施されていてもよい。
かくして得られる本発明の塗装物のうち、具体的には前記塗料を塗装した金属缶が挙げられ、例えば、厚さ0.01〜2.0mmの延伸鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム合金板等を成形加工してできる金属缶に本発明の塗料を塗装したものが挙げられる。金属缶の表面には、予めクロム、錫、亜鉛、ニッケルなどの無機金属、アクリル樹脂等の有機物の1種もしくは2種以上の合金または複合物をメッキ、蒸着、塗装さらにジルコニウム、アルマイト、燐酸処理等が施されていてもよい。また、ポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレート等の樹脂フィルムをラミネートした金属缶を用いることもできる。
以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。例中の部および%は、全て重量基準である。
製造例1
攪拌機、温度計、還流コンデンサーおよび窒素導入管を備えた4ツ口フラスコに2−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−ベンゾイックアシッド23.1部、「シルウェットFZ−3720」(日本ユニカー社製、側鎖にエポキシ基を有するエポキシ変性シリコーン)12.0部、テトラメチルアンモニウムクロライド0.1部を仕込み150℃で3時間反応させ、冷却後、ベンゾグアナミン168.3部、92%パラホルムアルデヒド130.4部、n−ブタノール444.0部を仕込み還流温度まで昇温し、脱水しながら3時間環流した。その後、減圧下でn−ブタノールを留去しエチレングリコールモノブチルエーテル173.0部を仕込み不揮発分70.0%、粘度Z(ガードナー粘度)のアミノ樹脂(A−1)のエチレングリコールモノブチルエーテル溶液を得た。
製造例2〜4
製造例1において、原料配合を下記第1表に示すとおりとする以外は、製造例1と同様に行いアミノ樹脂(A−2)〜(A−4)のエチレングリコールモノブチルエーテル溶液を得た。得られたアミノ樹脂の性状を下記第1表において、組成の原料配合は重量部によって表示した。
製造例5
攪拌機、温度計、還流コンデンサーおよび窒素導入管を備えた4ツ口フラスコに2−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−ベンゾイックアシッド23.1部、「シルウェットFZ−3720」(日本ユニカー社製、側鎖にエポキシ基を有するエポキシ変性シリコーン)12.0部、テトラメチルアンモニウムクロライド0.1部を仕込み150℃で3時間反応させ、冷却後、ベンゾグアナミン168.3部、92%パラホルムアルデヒド130.4部、n−ブタノール444.0部を仕込み還流温度まで昇温し、脱水しながら3時間環流した。その後、減圧下でn−ブタノールを留去し、ジメチルエタノールアミン8.9部、エチレングリコールモノブチルエーテル164.1部を仕込み不揮発分70.0%、粘度Z1(ガードナー粘度)のアミノ樹脂(A−5)のエチレングリコールモノブチルエーテル溶液を得た。
Figure 2005194378
(*1)BAG:2−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−ベンゾイックアシッド
(*2)FZ−3720:側鎖にエポキシ基を有するエポキシ変性シリコーン(日本ユニカー社製)
(*3)サイラプレーンFM5521:末端にエポキシ基を有するエポキシ変性シリコーン(チッソ社製)
シリコーン含有量%:アミノ樹脂中のシリコーンの重量%
製造例6
攪拌機、温度計、還流コンデンサーおよび窒素導入管を備えた4ツ口フラスコにベンゾグアナミン187部、「サイラプレーンFM5521」18部、92%パラホルムアルデヒド130.4部、n−ブタノール444.0部を仕込み還流温度まで昇温し、脱水しながら3時間環流した。その後、減圧下でn−ブタノールを留去しエチレングリコールモノブチルエーテル173.0部を仕込み不揮発分70.0%、粘度Y−Z(ガードナー粘度)のアミノ樹脂(A−6)のエチレングリコールモノブチルエーテルの微濁溶液を得た。
製造例7
攪拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素導入管を備えた4ツ口フラスコにベンゾグアナミン187部、92%パラホルムアルデヒド130.5部、メタノール384.0部、10%水酸化ナトリウム1部を仕込み80℃で1時間反応し、30℃まで冷却後69%硝酸を20部仕込み35℃で2時間反応を行った。この後、50%水酸化ナトリウムにてpH9.0に調整し、減圧下でメタノールを留去しエチレングリコールモノブチルエーテル180部を仕込み不揮発分70.0%、粘度Z(ガードナー粘度)のアミノ樹脂(A−7)のエチレングリコールモノブチルエーテル溶液を得た。
製造例8
攪拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素導入管を備えた4ツ口フラスコにエチレングリコールモノブチルエーテル400部を仕込み、約100℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下ロートよりメタアクリル酸メチル230部、エチルアクリレート116部、2−エチルヘキシルアクリレート84部、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート112部、N,N−ブトキシメチルアクリルアミド56部、アクリル酸2部、有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチルO」18部を4時間かけて滴下した。滴下終了1時間後に、有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチルO」6部を添加し、更に4時間反応を継続した。不揮発分60.2%のアクリル樹脂(B−1)のエチレングリコールモノブチルエーテル溶液を得た。
製造例9
攪拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素導入管を備えた4ツ口フラスコにエチレングリコールモノブチルエーテル370.3部を仕込み、約100℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下ロートよりメタアクリル酸メチル208部、エチルアクリレート116部、2エチルヘキシルアクリレート84部、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート112部、N,N−ブトキシメチルアクリルアミド56部、アクリル酸24部、有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチルO」18部を4時間かけて滴下した。滴下終了1時間後に、有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチルO」6部を添加し、更に4時間反応を継続し、その後ジメチルエタノールアミン29.7部を仕込み不揮発分60.0%のアクリル樹脂(B−2)のエチレングリコールモノブチルエーテル溶液を得た。
実施例1〜5、比較例1、2、3
製造例1〜7で得たアミノ樹脂(A−1〜A−7)のエチレングリコールモノブチルエーテル溶液と製造例8、9で得られたアクリル樹脂(B−1、B−2)のエチレングリコールモノブチルエーテル溶液を用いて、第2表に示す組成(固形分比)にしたがって各成分を混合し、実施例1〜4、比較例1、2はエチレングリコールモノブチルエーテルにてフォードカップNO4で60秒に粘度調整し、実施例5、比較例3は水にてフォードカップNO4で60秒に粘度調整した。得られた塗料をバーコーターでTFS板(クロム処理鋼板)上に塗装し、180℃で10分間焼き付け硬化させ、膜厚6〜8μmの塗膜を得た。
Figure 2005194378
(*4) スーパーベッカミン13−535:ブチル化ベンゾグアナミン樹脂(大日本インキ化学工業社製)
(*5) サイラプレーンFM5521:末端にエポキシ基を有するエポキシ変性シリコーン(チッソ社製)
第2表に従って得られたそれぞれの塗料の保存安定性および硬化塗膜の熱水処理後の滑性について調べた結果を第3表に示す。各試験方法は下記の通りである。
保存安定性;塗料を50℃で1週間保存後、塗料中のゲル化、分離の状態を観察した。
塗膜表面滑性;表面性測定機(新東科学社製「HEIDONN−14」を用いて、荷重200g、ボール圧子φ10mm、移動速度100mm/分の条件にて、25℃、湿度50%RHで動摩擦係数を測定した。30分間熱水に浸漬処理した後の硬化塗膜においても同様の試験を行った。
◎:動摩擦係数0.1未満;表面滑性に優れる。
○:動摩擦係数0.1以上0.2未満;表面滑性は実用領域。
×:動摩擦係数0.2以上;表面滑性は不良。
Figure 2005194378

Claims (6)

  1. 構造式(I)
    Figure 2005194378
    で示される2−、3−又は4−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−ベンゾイックアシッド及び少なくとも1個のエポキシ基を有するシリコーン化合物を用いて得られる反応物(a)から誘導されるアミノ樹脂(A)、及び、前記アミノ樹脂(A)と反応しうる官能基を有する樹脂(B)を含有してなる塗料用樹脂組成物。
  2. 前記アミノ樹脂(A)が、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、ステログアナミン及びスピログアナミンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物及び前記反応物(a)から誘導されるものである請求項1に記載の塗料用樹脂組成物。
  3. 前記アミノ樹脂(A)が、一般式(I)で示される官能基を有するものである請求項1又は2に記載の塗料用樹脂組成物。
    Figure 2005194378
    (Rは水素原子又は一般式(II)で示される官能基。Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基。Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は一般式(III)で示される官能基。)
    Figure 2005194378
    (Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基。Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は一般式(III)で示される官能基。)
    Figure 2005194378
    (Rは炭素数1〜5のアルキレンで、Rは炭素数1〜6のアルキル基。)
  4. 前記アミノ樹脂(A)100重量部中に、前記した少なくとも1個のエポキシ基を有するシリコーン化合物の構成単位を0.1〜10重量部有する請求項1〜3のいずれかに記載の塗料用樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の塗料用樹脂組成物を含有してなる塗料。
  6. 請求項5に記載の塗料を塗装して得られる塗装物。
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