JP2005193873A - カウル構造 - Google Patents

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淳 中島
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Abstract

【課題】 車両に歩行者が衝突した際に歩行者に対してダメージを与え難いカウル構造を提供する。
【解決手段】 カウルインナーパネル2が、接合フランジ3dと接合する後端接合フランジ2fと、後端接合フランジ2fから車両前方側に下方に傾斜した後側傾斜部2hと、カウルインナーパネル2の底をなす底部2cとを備える。カウルアッパーパネル3は、ウィンドウシールドガラス12を支持する支持部3aと、支持部3aの車両前方に下向きに傾斜した前部3bと、接合フランジ3dとを備える。前部3bはカウルインナーパネル2と未接合で、カウルアッパーパネル3及びカウルインナーパネル2により開断面構造をなす。後側傾斜部2hにはノッチ2gが形成され、これを軸に、後側傾斜部2hが車両後方方向に折曲して、ウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aから歩行者に与えるダメージを低減する。
【選択図】 図2

Description

車両のウィンドウシールドガラスとフードとの間で構成されるカウル構造に関し、特に衝突体との衝突時におけるダメージを低減するカウル構造に関する。
図5は従来のカウル構造の断面図である。図中の矢印FRは車両前方方向を示し、矢印UPは車両上方方向を示す。カウル構造10は、フード11の後下方とウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aの下方との間に形成される。カウル構造10は、ウィンドウシールドガラス12を支持するカウルアッパーパネル16と、カウルルーバー13およびカウルアッパーパネル16がそれぞれ前後両端で接合するカウルインナーパネル15とで、閉断面構造を形成している。
カウルルーバー13は、水平部13aを略水平に形成し、この水平部13aから車両後方に斜め下に傾斜して第一傾斜部13bが延設される。この第一傾斜部13bから車両後方に斜め上に、第一傾斜部13bと鈍角をなすように傾斜して、第二傾斜部13cが延設される。この第二傾斜部13cの後端から略鉛直方向に立ち上がる様に鉛直部13dが延設される。この鉛直部13dの上端から車両後方に、ウィンドウシールドガラス12の傾斜に略合わせて延設部13eが延設され、ウィンドウシールドサポート14が支持される。このウィンドウシールドサポート14は、ウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aを挟持する。なお、水平部13aの上面は、フードインナーパネル11aと係合部13iを介して接続されている。
カウルインナーパネル15は、ウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aの鉛直下方近傍に配置され、カウルルーバー13の第二傾斜部13cと接合されている。カウルインナーパネル15は断面凹形状の開口部を上向きに形成したパネル形状で、前端接合フランジ15aにカウルルーバー13の第二傾斜部13cが接合する。この前端接合フランジ15aの後端から、前側傾斜部15b、底部15c、後側傾斜部15dにつながる凹形状部が延設され、更に後側傾斜部15dからフランジ15eが、ウィンドウシールドガラス12と略平行に延設されている。
このカウルインナーパネル15と閉断面構造をなすように、カウルアッパーパネル16が接合される。すなわち、カウルアッパーパネル16の支持部16aから前方に傾斜した前部16bから延設された前接合フランジ16cで、カウルインナーパネル15の底部15cと接合される。また、支持部16aから後方に傾斜した後部16dから延設された後接合フランジ16eは、カウルインナーパネル15のフランジ15eと接合される。
一方で、近年、車両と歩行者とが衝突したときに、歩行者をできるだけ保護することが要求されている。また、例えば、カウルリインフォースメントの上方におけるウィンドウシールドガラスを支持する構造を工夫することで、ウィンドウシールドガラスの下部に前方斜め上方から外力が作用した場合に、ウィンドウシールドサポートパネルが車両前方下側に向かって変形し易くすることが、考えられている(例えば、特許文献1)。
特開2003―191750号公報([0007])
しかしながら、図5の従来のカウル構造を採用した車両が歩行者と衝突して、ウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aに外力Fが作用すると、以下のような不都合が生じる。カウルインナーパネル15とカウルアッパーパネル16とで中空の閉断面構造を形成しているので、この閉断面構造が支えとなる。即ち、カウルアッパーパネル16の前部16b及び後部16d並びにカウルインナーパネル15の後側傾斜部15dが、ウィンドウシールドガラス12に対して斜めにまたは略垂直に配置されているので、これにより、外力Fを逃がせず、歩行者に対してダメージを与えてしまう。すなわち、車両との衝突で歩行者がフード11に乗り上げ、或いは歩行者がウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aに衝突すると、カウルインナーパネル15とカウルアッパーパネル16とで形成される閉断面構造は、外力Fを吸収することなく歩行者に衝撃力を加えるために、歩行者に対する保護が薄い、という課題がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、歩行者が車両と衝突したときに、歩行者へのダメージを軽減すること、すなわち、衝突した際の歩行者の負傷を低減するカウル構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、断面凹形状の開口部が下に向いて車幅方向に延設したカウルアッパーパネルと、断面凹形状の開口部が上に向いて車幅方向に延設したカウルインナーパネルとを接合したカウル構造において、上記カウルアッパーパネルが、ウィンドウシールドガラスを支持する支持部と、該支持部の車両前方方向に下向きに傾斜して延設した前部とを有し、上記前部が上記カウルインナーパネルとは未接合で、上記カウルアッパーパネルと上記カウルインナーパネルとで開断面構造をなすことを特徴とするものである。
この構成により、カウルインナーパネルとカウルアッパーパネルとで開断面構造をなすようにしたので、ウィンドウシールドガラスの前方下端縁部に歩行者が衝突したときに、カウルインナーパネルとカウルアッパーパネルとがそれぞれ変形して、衝突による衝撃エネルギーを吸収して緩和するので、歩行者に対する衝撃を低減させることができる。
好ましくは、前記カウルインナーパネルは、前記カウルアッパーパネルの接合フランジと接合する後端接合フランジと、この後端接合フランジから前記カウルインナーパネルの底部までの間をつなぐ後側傾斜部とを有し、更にノッチが上記後側傾斜部に形成されており、上記ノッチを軸に折曲して、ウィンドウシールドガラスの下端縁部での衝突体に対する衝撃力を緩和吸収する。
この好ましい構成によれば、衝突により後側傾斜部が押圧され、ノッチを軸に折れ曲がるので、衝突による衝撃エネルギーを可及的に吸収する。また、歩行者保護のために車種毎に、後側傾斜部の適切な位置にノッチが形成されて、必要なストローク量を確保することができる。これにより、衝突体である歩行者に対する保護が厚くなる。
更に、好ましくは、前記後側傾斜部の内、前記ノッチと前記カウルインナーパネルの底部との間の後側第一傾斜部に対し、前記後端接合フランジと上記ノッチとの間の後側第二傾斜部は、車両後方へ傾斜している。
この好ましい構成によれば、衝突により、後側傾斜部がノッチを軸に折曲し易くなり、衝突による衝撃エネルギーを可及的に吸収する。よって、衝突体である歩行者に対する保護が厚くなる。
本発明により、ウィンドウシールドガラスの前方下端縁部近傍での歩行者に対する衝撃エネルギーを吸収して緩和できる。よって、歩行者と衝突した際に歩行者に対してダメージを与え難くなる。また、本発明はカウル構造のカウルインナーパネル及びカウルアッパーパネルを工夫したので、カウル構造の該当箇所への取付態様などについてはそれぞれの車種に対処できる。すなわち、カウルインナーパネルの後側傾斜部におけるノッチの位置を、車種毎に適宜対応することで、後側傾斜部のストローク量を確保して、衝突体である歩行者の保護に資する。
以下、図面を参照しながら発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、同一または実質的に同等な部材については同一の符号を付すことにする。
図1は本発明に係るカウル構造の断面図である。図1のカウル構造1は、フード11の後下方とウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aの前下方近傍との間に形成される。カウル構造1は、フード11の後端下方に配置されるカウルルーバー13と、このカウルルーバー13の一端と接合するカウルインナーパネル2と、このカウルインナーパネル2の一端と接合するカウルアッパーパネル3とで構成される。
カウルルーバー13の断面、即ち、車幅方向に垂直な方向の断面が略凹形状となるように、カウルルーバー13が加工されている。カウルルーバー13は、水平部13aを車両前方FRに略水平に形成する。この水平部13aの後端から、第一傾斜部13bが車両後方に斜め下に鈍角を成すように傾斜して延設される。この第一傾斜部13bの下端から、第二傾斜部13cが車両後方方向に斜め上に、第一傾斜部13bと鈍角をなすように傾斜して延設される。この第二傾斜部13cの後端から、鉛直部13dが略鉛直方向に立ち上がるように延設される。この鉛直部13dの上端から、延設部13eがウィンドウシールドガラス12の傾斜に略合わせて延設される。そして、この延設部13eの後端にはフランジ13fが延設される。フランジ13fは、ウィンドウシールドサポート14を支持する。ウィンドウシールドサポート14は、ウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aを挟持する。また、カウルルーバー13には、車幅方向に、それぞれ任意数の第一リブ13g及び第二リブ13hを備えている。第一リブ13gは、水平部13a及び第一傾斜部13bの二面と接している。第二リブ13hは、第一傾斜部13b、第二傾斜部13c及び鉛直部13dの三面と接している。カウルルーバー13は樹脂などで一体成形されている。水平部13aの上面は、係合部13iを介してフードインナーパネル11aと接続している。
カウルインナーパネル2は、ウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aの鉛直下方近傍に配置される。カウルインナーパネル2は、車両前方FRでカウルルーバー13の第二傾斜部13cと接合する。カウルインナーパネル2は、概略断面凹形状の開口部が上に向いて車幅方向に延設されたパネルである。カウルインナーパネル2の前端接合フランジ2aは、カウルルーバー13の第二傾斜部13cと接合する。前端接合フランジ2aの後端から、前側傾斜部2bが斜め後方に傾斜して延設されている。前側傾斜部2bから車両後方方向に、底部2cがカウルインナーパネル2の底として延設されている。この底部2cの後端から、後側第一傾斜部2dが前側傾斜部2bと略平行に延設されている。この後側第一傾斜部2dの上部から上方に向けて後側第一傾斜部2dの延長線よりも時計方向に傾斜した角度で後側第二傾斜部2eが延設されている。すなわち、後側第一傾斜部2dに対し、後側第二傾斜部2e が車両後方へ傾斜して延設されている。この後側第二傾斜部2eから車両後方に、後端接合フランジ2fがウィンドウシールドガラス12と略平行に延設される。
ここで、後側第一傾斜部2dと後側第二傾斜部2eとの間には、ノッチ2gが形成されている。ウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aに対して歩行者などの衝突体が衝突したときに、後側第二傾斜部2eが車両後方に押し下げられ、後側傾斜部2hがノッチ2gを基点として折曲する。つまり、後側第一傾斜部2dと後側第二傾斜部2eとからなる後側傾斜部2hにて、衝突による衝撃エネルギーを吸収する。ノッチ2gの位置、後側傾斜部2h全体に対する後側第一傾斜部2dの長さは、歩行者保護の目標に対して車種毎に適宜任意に設定する。図1においては、後側傾斜部2hの略中央の位置にノッチ2gを設けるようにしてある。
なお、前側傾斜部2bは、前端接合フランジ2a側の第一傾斜部2iと、底部2c側の第二傾斜部2jとからなり、第一傾斜部2iと第二傾斜部2jとで傾斜が異なるように段差を設けてもよい。底部2cについても、同様に、前側傾斜部2b側の第一底部2kと、後側傾斜部2h側の第二底部2mとからなり、第一底部2kと第二底部2mとで段差を設けてもよい。第一底部2kは略水平であり、第二底部2mは車両後方方向に斜め上方に傾斜している。
また、カウル構造1は、カウルインナーパネル2がカウルルーバー13と接合した側と逆側で、即ち、車両前方FRとは逆の車両後方側に、断面凹形状の開口部が下に向いて車幅方向に延設して形成されるカウルアッパーパネル3が配置される。カウルアッパーパネル3の支持部3aは、ウィンドウシールドガラス12と略平行な傾斜を有し、ウィンドウシールド12を支持する。支持部3aの車両前方FR側に前部3bが下向きに傾斜して延設される。逆に、支持部3aの車両後方側に後部3cが下向きに傾斜して延設される。後部3cの下端には接合フランジ3dが車両後方に屈曲して延設される。前部3bの支持部3aからの長さは、後部3cのそれより短い。よって、従来のように、前部3bがカウルインナーパネル2の底部2cに達することはなく、カウルアッパーパネル3とカウルインナーパネル2とは開断面構造を形成する。なお、接合フランジ3dは、カウルインナーパネル2の後端接合フランジ2fと接合する。また、カウルアッパーパネル3の厚みを、衝突で容易に変形できるように、従来の2/3の厚み、例えば0.6mm程度に設定するのが望ましい。
次に、以上のように構成されたカウル構造1において、車両のウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12a近傍に、歩行者である衝突体Sが衝突した場合を説明する。 図2は、図1のカウル構造1にて、衝突体Sがウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aに衝突した場合の、主としてカウルインナーパネル2とカウルアッパーパネル3の変形の概略を模式的に示した断面図である。
ウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aが衝突体Sからの衝撃を受けると、カウルアッパーパネル3が車内側に押圧され、概ね支持部3a,後部3c,接合フランジ3dの各面が滑らかに繋がった曲面となる。即ち、後部3cと接合フランジ3dとのなす角が180度近くまで大きくなる。これと共に、カウルインナーパネル2の後側第二傾斜部2eも車内側に押圧されて、ノッチ2gを基点として後側傾斜部2hが折曲する(図の二点鎖線参照)。このときの衝突体を符号S1で図示している。
さらに、衝突体Sからの衝撃がこの変形で吸収され尽くされていない場合には、カウルアッパーパネル3が更に車両後方方向に押圧されて、支持部3a,前部3b,後部3cと接合フランジ3dとが略同一面となり、後側第二傾斜部2eの上方の面に当接する。これと共に、カウルインナーパネル2の後側第二傾斜部2eが車両後方方向に押圧されて、ノッチ2gを基点として後側傾斜部2hが更に折曲する(図の一点鎖線参照)。このときの衝突体を符号S2で図示している。
このように、衝突体Sがウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aに当ると、衝突体Sがカウル構造1の後側第二傾斜部2e側に侵入し、ノッチ2gを基軸として後側第二傾斜部2eが押し下げられて、衝突による衝撃エネルギーを吸収する。
よって、衝突体Sとしての歩行者がウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aに衝突したときに、衝撃エネルギーがこのカウル構造1の変形で緩和されて吸収され、ウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aから歩行者が受ける衝撃力を低減し、歩行者に対する保護が厚くなる。
図3は、図1とは異なる、本発明に係るカウル構造の断面図である。図3のカウル構造は、基本的な構成の点で同一であるが、カウルインナーパネル5の後側傾斜部5hに設けるノッチ5gの位置が、図1のカウル構造1と異なる。即ち、図1では、後側傾斜部2hの略中間の位置にノッチ2gを設けるのに対して、図3では、後側傾斜部5hの略中間の位置から後端接合フランジ5fよりに設ける。例えば、底部5cの第二底部5mの後端と後端接合フランジ5fの前端との鉛直方向距離を基準として、第二底部5m後端から基準の約2/3の位置に、ノッチ5gが設けられる。後側傾斜部5hは、ノッチ5gを挟んで、後側第一傾斜部5d及び後側第二傾斜部5eとからなる。
それ以外のカウルインナーパネル5は、図1のカウルインナーパネル2と同様である。即ち、前端接合フランジ5aは、カウルルーバー13の第二傾斜部13cと接合する。前側傾斜部5bは、第一傾斜部5iと第二傾斜部5jとからなる。カウルインナーパネル5の底である底部5cは、第一底部5kと第二底部5mとからなる。後端接合フランジ5fは、カウルアッパーパネル3の接合フランジ3dと接合する。
次に、以上のように構成されたカウル構造4において、車両のウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12a近傍に、歩行者である衝突体Sが衝突した場合を説明する。 図4は、図3のカウル構造4にて、衝突体Sがウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12a近傍に衝突した場合の、主としてカウルインナーパネル5とカウルアッパーパネル3の変形の概略を示した断面図である。
ウィンドウシールドガラス12の前方下端縁部12aが歩行者である衝突体Sから衝撃を受けると、カウルアッパーパネル3が車両後方に押圧され、概ね支持部3a,後部3c,接合フランジ3dの各面が滑らかな曲面となる。即ち、後部3cと接合フランジ3dとのなす角が大きくなる。これと共に、カウルインナーパネル5の後側第二傾斜部5eが車内後方に押圧されて、後側傾斜部5hが丁度ノッチ2gを基点として折曲する(図の二点鎖線参照)。このときの衝突体を符号S3で図示する。
このとき、図1のカウル構造1と異なり、後側第二傾斜部5e自体の上下方向の幅が短いので、図1のカウル構造1のように、更に衝撃エネルギーを吸収するよう、後側第二傾斜部5eがノッチ5gを基軸として更に折れ曲がることはない。
よって、車種毎に対して、歩行者をできるだけ保護できるように、歩行者である衝突体Sによる衝撃力が大きくない場合には、ノッチ5gの位置を後端接合フランジ5f側とすることで対応することができる。これに対して、衝撃力が大きい場合には、ノッチの位置を逆側、即ち、カウルインナーパネル5の底部5c(第二底部5m)側とすることで、対応できる。
以上のように、車種毎に、衝撃体である歩行者の保護を考えて、後側傾斜部2h,5hにおけるノッチ2g,5gの位置を設定することで、ノッチ2g,5gを基軸に折れ曲がり具合を調整して、必要となるストローク量を確保することが可能となる。
以上説明したように、発明を実施するための最良の形態では、背景技術で説明した図5のカウル構造10の内、カウルインナーパネルとカウルアッパーパネルの構造を工夫することで、それらにより閉断面構造を形成せず、カウルインナーパネルの後側傾斜部にノッチを形成し、このノッチを軸に、後側傾斜部が車両後方側に折れ曲がるようにした。これにより、ウィンドウシールドガラスの前方下端縁部近傍における歩行者である衝突体との衝突による衝撃エネルギーを吸収することができる。よって、その他のカウル構造の部分、即ち、カウルルーバーやウィンドウシールドガラスの前方下方端側部の支持手段、その支持手段とカウル構造との関係については、以上説明したものに限定されることはない。また、カウル構造に配備されるワイパーについても従来のものを採用することができる。 なお、以上説明した発明を実施するための最良の形態は本発明の一例に過ぎず、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々変更が可能であり、それらも本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
本発明に係るカウル構造の断面図である。 図1のカウル構造において、ウィンドウシールドガラスの前方下端縁部近傍に衝撃を受けた場合の、変形の概略を示した断面図である。 図1とは異なる、本発明に係るカウル構造の断面図である。 図3のカウル構造において、ウィンドウシールドガラスの前方下端縁部近傍に衝撃を受けた場合の、変形の概略を示した断面図である。 従来のカウル構造の断面図である。
符号の説明
1,4 カウル構造
2,5 カウルインナーパネル
2a,5a 前端接合フランジ
2b,5b 前側傾斜部
2c,5c 底部
2d,5d 後側第一傾斜部
2e,5e 後側第二傾斜部
2f,5f 後端接合フランジ
2g,5g ノッチ
2h,5h 後側傾斜部
2i,5i 第一傾斜部
2j,5j 第二傾斜部
2k,5k 第一底部
2m,5m 第二底部
3 カウルアッパーパネル
3a 支持部
3b 前部
3c 後部
3d 接合フランジ
11 フード
12 ウィンドウシールドガラス
12a 前方下端縁部
13 カウルルーバー
13c 第二傾斜部

Claims (3)

  1. 断面凹形状の開口部が下に向いて車幅方向に延設したカウルアッパーパネルと、断面凹形状の開口部が上に向いて車幅方向に延設したカウルインナーパネルとを接合したカウル構造において、
    上記カウルアッパーパネルが、ウィンドウシールドガラスを支持する支持部と、該支持部の車両前方方向に下向きに傾斜して延設した前部とを有し、
    上記前部が上記カウルインナーパネルとは未接合で、上記カウルアッパーパネルと上記カウルインナーパネルとで開断面構造をなすことを特徴とするカウル構造。
  2. 前記カウルインナーパネルが、前記カウルアッパーパネルの接合フランジと接合する後端接合フランジと、該後端接合フランジから前記カウルインナーパネルの底部までの間をつなぐ後側傾斜部とを有し、
    更にノッチが上記後側傾斜部に形成されており、
    上記ノッチを軸に折曲して、前記ウィンドウシールドガラスの下端縁部での衝突体に対する衝撃力を緩和吸収することを特徴とする、請求項1に記載のカウル構造。
  3. 前記後側傾斜部の内、前記ノッチと前記カウルインナーパネルの底部との間の後側第一傾斜部に対し、前記後端接合フランジと上記ノッチとの間の後側第二傾斜部は、車両後方へ傾斜していることを特徴とする、請求項2に記載のカウル構造。
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