JP2005191831A - ディジタルvco、vco回路、pll回路、情報記録装置及び同期クロック信号生成方法 - Google Patents

ディジタルvco、vco回路、pll回路、情報記録装置及び同期クロック信号生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ジッタの原因となるスプリアスの発生そのものを低減できるディジタルVCO及びこれを備えたVCO回路、PLL回路及び情報記録装置並びに同期クロック信号生成方法を提供する。
【解決手段】 入力された周波数制御入力信号に基づいて動作することにより、該周波数制御入力信号に含まれる基準クロック信号に位相同期した同期クロック信号を出力するディジタルVCO11であって、基準クロック信号の周期を時分割して2以上の期間に等分した場合に、分割した基準クロック信号周期のいずれの期間内に同期クロック信号の出力タイミングが含まれるかを判断し、同期クロックの出力タイミングを含む期間が時分割した基準クロックの周期の何番目に該当するかを示す情報を遅延量データとして同期クロックとともに出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ディジタルVCO及びこれを用いたVCO回路、PLL回路及び情報記録装置並びに同期クロック信号生成方法に関する。
従来、光ディスクなどの記録媒体(例えば、CD−R、DVD−R/RW)に対してデータの書き込み及び読み出しを行う情報記録装置は、記録媒体の回転同期信号を得てそれを基に同期クロックを抽出し、これをデータ記録処理時の記録クロックとしている。
一般に、このような周期クロックの抽出のためにはPLL(Phase Locked Loop :位相周期ループ)回路が用いられている。PLL回路は、同期クロック再生・抽出の目的の他にも、種々の用途で利用されている。
一般にPLL回路はVCO(Voltage Controlled Oscillator :電圧制御発振器)を備えている。VCOは、入力信号レベルを発振周波数に変換する(換言すると、入力信号レベルに応じた周波数を出力する)装置である。PLL回路では、このVCOの出力位相を入力信号に同期するように制御することによって、入力信号に対する同期クロックを出力する。
アナログVCOは、入出力特性に関して製造時のばらつきが大きく、また、温度依存性も高いため、通常はPLLループによって安定化させた上で用いられる。しかし、PLLループの特性が情報記録装置の性能を左右する場合や、広帯域の発振を行わせたい場合、又はLSI化(IC化)したPLLの特性のばらつきを抑えたい場合などは、ディジタルVCOが用いられる。ディジタルVCOは、入出力特性のばらつきが小さく、LSI化が容易であることに加え、広い帯域において入出力信号の線形が保たれるという長所がある。
ディジタルVCOにおいて、出力の発振周波数をFとし、また、VCOを動作させる基準クロックの周波数をFrefとする。周波数制御入力はディジタル値として入力される信号であり、PLL回路中で用いられるのであれば所定ビットで表される位相差情報(フィルタを通した場合を含む)である。ディジタルVCOの出力は、周波数制御入力に応じた発振周波数を持つパルス(クロック)である。
ディジタルVCOの出力周期分解能(換言すると、出力周波数分解能)は、回路を動作させる基準クロックの周波数Frefに応じて定まる。例えば、発振させたい周波数FがFref/N(Nは自然数)に一致する場合は、正確に所望の周波数で発振できる。しかし、Fref/NからFref/(N+1)の間にある周波数で発振させたい場合には、正確にその周波数で発振させることができず、N/Frefを周期とするパルスとN+1/Frefを周期とするパルスとを所定の割合で交互に出力させる必要がある。
周期の異なるパルスを所定の割合で交互に出力することにより、全体としては所望の周波数でパルスを出力できるものの、個々のクロックタイミングにおいては、理想的な出力タイミングとの間にズレ(位相誤差)が存在し、これが原因でスプリアスが生じる。
このスプリアスはジッタ発生の原因となるため、スプリアスはできるだけ発生させないこと(換言すると、理想的な出力タイミングでパルスを出力させること)が好ましい。このためには、PLL回路中のVCOの位相分解能を高める必要がある。
従来のディジタルPLL回路では、分解能を向上させるためには、基準クロックの周波数を高くする必要があった。しかし、VCOを構成する加算器の動作周波数を高くするのには限界がある。例えば基準クロックの周波数を高くすると、ノイズの影響を受けやすくなるとともに、出力される信号の波形が崩れてパルス状で無くなってしまい、論理回路自体の動作が不安定となる。さらに、加算器は、基準クロックと同期したタイミングでしか演算結果を出力できないため、内部演算精度を高めたとしても位相精度が高くなるとは限らない。
また、VCOを用いたPLLによって記録クロックを得てデータ記録を行う情報記録装置では、高速動作時のクロックジッタを十分に低減することができず、高い記録品質を得ることは難しい。
このような問題を解決することを目的とした従来技術としては、特許文献1に開示される「VCO回路、PLL回路、及び、情報記録装置」がある。特許文献1に記載の発明は、周波数発振出力と同じタイミングで、出力周期分解能以下の位相誤差情報も出力し、位相誤差情報を基にディジタルVCOの出力のエッジタイミングの位相変調を行ってスプリアスを発振周波数から離れた帯域に移動させ、BPFなどを用いてスプリアスをカットすることによりジッタの少ないクロック出力を得るものである。
特開2003−209468号公報
しかし、特許文献1に記載の発明は、発振周波数から離れた帯域へスプリアスを移動させた後にこれを除去するものであって、スプリアスの絶対値を低減するもの(換言するとスプリアスの発生自体を低減するもの)ではない。このため、基本周波数から離れた帯域に残存するスプリアスが原因となってジッタが発生する恐れがある。
このように、従来の技術では、VCOが理想的な出力タイミングでパルスを出力することはできなかった。すなわち、位相誤差の発生(換言すると、スプリアスの発生)そのものを低減することはできなかった。
本発明はかかる問題に鑑みて為されたものであり、ジッタの原因となるスプリアスの発生そのものを低減できるディジタルVCO及びこれを備えたVCO回路、PLL回路及び情報記録装置並びに同期クロック信号生成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、第1の態様として、入力された周波数制御入力信号に基づいて動作することにより、該周波数制御入力信号に含まれる基準クロック信号に位相同期した同期クロック信号を出力するディジタルVCOであって、基準クロック信号の周期を時分割して2以上の期間に等分した場合に、分割した基準クロック信号周期のいずれの期間内に同期クロック信号の出力タイミングが含まれるかを判断し、同期クロックの出力タイミングを含む期間が時分割した基準クロックの周期の何番目に該当するかを示す情報を遅延量データとして同期クロックとともに出力することを特徴とするディジタルVCOを提供するものである。この構成においては、周波数制御入力信号が示す値と第1のレジスタからの出力値とを加算する加算器と、該加算器の出力に対して所定の値での剰余演算を行う剰余演算手段と、該剰余演算手段の演算手段の演算結果をラッチする第1のレジスタと、剰余演算部の演算結果に基づいて信号レベルを変化させることにより、同期クロック信号を出力する比較器と、周波数制御入力信号によって示される値と剰余演算部の演算結果との差を周波数制御入力信号によって示される値で除した値を算出することにより遅延量データを生成する遅延量データ演算手段と、遅延量データをラッチして出力する第2のレジスタとを有することが好ましい。
上記本発明の第1の態様によれば、基準クロック信号よりも高い位相分解能を有する理想位相と出力クロック位相との差分を遅延量データとして算出し、ディジタルVCOから出力することにより、従来のディジタルVCOでは用いられていなかった高い位相分解能を有する情報(遅延量データ)を利用することが可能となる。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第2の態様として、上記本発明の第1の態様にかかるディジタルVCOを備えたVCO回路であって、同期クロック信号及び遅延量データがディジタルVCOから入力され、遅延量データに応じて同期クロック信号を遅延させて出力するディレイラインを有することを特徴とするVCO回路を提供するものである。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第3の態様として、上記本発明の第1の態様にかかるディジタルVCOを備えたVCO回路であって、VCOから同期クロック信号及び遅延量データが入力され、遅延量データに応じて前期同期クロック信号を多相化して複数のクロック信号を出力する多相化手段と、多相化手段から出力された複数のクロック信号を合成し、位相を平均化して出力する平均位相出力手段とを有することを特徴とするVCO回路を提供するものである。以上の構成においては、多相化手段から出力される複数のクロック信号のそれぞれに、互いに異なる重みを付与する重み付け手段を有することが好ましい。
上記本発明の第2又は第3の態様によれば、基準クロック信号よりも高い位相分解能を有する遅延量データを用いて同期クロックの出力タイミングを調整できるため、ジッタの発生を低減できる。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第4の態様として、上記本発明の第2又は第3の態様のいずれかの構成のVCO回路と、位相比較手段と、ループフィルタと、分周器とを有し、入力信号に対して位相同期したクロック信号を出力するPLL回路であって、位相比較器は、入力信号と分周器の出力信号との位相差を示す位相差情報を出力し、ループフィルタは、入力された位相差情報を平均化して出力し、VCO回路は、ループフィルタからの出力を周波数制御入力信号として同期クロック信号を出力し、分周器は、VCO回路から出力された同期クロック信号が入力され、該同期クロック信号を任意の数に分周して位相比較器へ入力することを特徴とするPLL回路を提供するものである。
上記本発明の第4の態様によれば、従来のPLL回路よりも高い位相精度で同期クロックを出力できる。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第5の態様として、上記本発明の第4の態様にかかるPLL回路を信号再生系に備え、回転させた記録媒体に対するデータ再生処理とデータ記録処理とを行う情報記録装置であって、記録媒体の回転同期信号が入力されたPLL回路が、同期再生クロックを出力し、該同期再生クロックを記録クロックとしてデータ記録処理を行うことを特徴とする情報記録装置を提供するものである。以上の構成においては、記録媒体は光ディスクであり、回転同期信号がウォブル信号であることが好ましい。
上記本発明の第5の態様によれば、記録媒体の情報記録密度や記録媒体に対する情報記録速度を向上させることができる。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第6の態様として、入力された周波数制御入力信号に基づいて、該周波数制御入力信号に含まれる基準クロック信号に位相同期した同期クロック信号を生成する同期クロック信号生成方法であって、基準クロック信号の周期を時分割して2以上の期間に等分した場合に、分割した基準クロック信号周期のいずれの期間内に同期クロック信号の出力タイミングが含まれるかを判断し、同期クロックの出力タイミングを含む期間が時分割した基準クロックの周期の何番目に該当するかを示す情報を遅延量データとして算出し、遅延量データに応じて同期クロック信号を遅延させることを特徴とする同期クロック信号生成方法を提供するものである。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第7の態様として、入力された周波数制御入力信号に基づいて、該周波数制御入力信号に含まれる基準クロック信号に位相同期した同期クロック信号を生成する同期クロック信号生成方法であって、基準クロック信号の周期を時分割して2以上の期間に等分した場合に、分割した基準クロック信号周期のいずれの期間内に同期クロック信号の出力タイミングが含まれるかを判断し、同期クロックの出力タイミングを含む期間が時分割した基準クロックの周期の何番目に該当するかを示す情報を遅延量データとして算出し、遅延量データに応じて前期同期クロック信号を多相化して複数のクロック信号を生成し、複数のクロック信号を合成して位相を平均化することを特徴とする同期クロック信号生成方法を提供するものである。この同期クロック信号生成方法においては、複数のクロック信号のそれぞれに、互いに異なる重みを付与する重み付けた上でこれらを合成して位相を平均化することが好ましい。
上記本発明の第6又は第7の態様によれば、基準クロック信号と高精度に位相同期した同期クロック信号を生成できる。
本発明によれば、ジッタの原因となるスプリアスの発生そのものを低減できるディジタルVCO及びこれを備えたVCO回路、PLL回路及び情報記録装置並びに同期クロック信号生成方法を提供できる。
〔第1の実施形態〕
本発明を好適に実施した第1の実施形態について説明する。図1に本実施形態にかかるVCO回路の構成を示す。VCO回路10は、VCO11とディレイライン12とを有する。図2にVCO11の構成を示す。VCO11は、加算器111、デコーダ112及びレジスタ113(特許請求の範囲における第1のレジスタ)を有する。
加算器111は、周波数制御入力Mfとレジスタ113から入力された内部位相情報Npとを加算した値Mf+Npをデコーダ112へ出力する。デコーダ112は、周波数制御入力Mfと、加算器111から入力された値(Mf+Np)とに基づいて算出した値をレジスタ113に出力するとともに、遅延量データ及び同期クロックをディレイライン12へ出力する。レジスタ113は、デコーダ112から入力された値を一時的に保持した後に新たな内部位相情報Npとして加算器111へ出力する。
デコーダ112は、剰余演算部1121、遅延データ演算部1122、比較部1123及びレジスタ部1124(特許請求の範囲における第2のレジスタ)を有する。剰余演算部1121は、加算器111から入力された値(Mf+Np)を内部位相情報の最大値に1を加えた値(=K、ただしMf<<K)で除し、その余り[(Mf+Np)modK]を遅延量データ演算部1122、比較部1123及びレジスタ113へ出力する(ここで、AModBは、AをBで除した際の余りを表す。)。比較部1123は、剰余演算部1121から入力された値[(Mf+Np)modK]がK/2よりも小さい場合には“1”を、大きい場合には“0”を同期クロックとして出力する。レジスタ部1124は、遅延データ演算部1122が出力する値を遅延量データとしてディレイライン12へ出力する。
本実施形態にかかるVCO回路10の動作について説明する。加算器111やデコーダ112は基準クロックに同期して動作するため、これらが出力する値は基準クロック周期を単位時間として更新される。VCO回路10の各部が上記動作を基準クロックを周期として繰り返し実行すると、内部位相情報Npは、基準クロック1周期ごとにMfずつ増加する。このとき比較部1123から出力される同期クロックの発振周波数Fは、
F=Fref×Mf/K
として表される。
K/Mfが整数Nの場合には、FはFrefをN分周した一定周期のクロックとなる。しかし、K/Mfが整数ではない場合(換言すると、K/Mf=N+αの場合、0<α<1)には、出力クロックはN/Frefを周期とするクロックと(N+1)/Frefを周期とするクロックとが混在したクロックとして得られる。
遅延データ演算部1122は内部位相情報Npを加工することによって理想位相(これについては、後段で定義する。)と同期クロック位相との差を算出する。具体的には、遅延データ演算部1121は、同期クロックの立ち上がりエッジが入力されたときに(Mf−1−Np)/Mfを演算し、その結果をレジスタ部1124へ出力する。
図3に示すように、縦軸にNpの値を、横軸に時間をとってグラフ化すると、Mfが(ほとんど)一定値であれば、Npの値はのこぎり波状にプロットされる。Npの値が増加していき、所定のしきい値(Mf−1)を超えるタイミングを理想位相と定義すると、従来の方法で同期クロックの立ち上がり時のエッジを出力したときのNpの値と(Mf−1)との差は、同期クロック出力タイミングと理想位相との差に比例したものとなる。
換言すると、Mfが一定値であれば、従来の同期クロックの出力タイミング(基準クロックを周期として同期クロックを発する場合の出力タイミング)でのNpの値がM−1を超過するまでの時間は、(Mf−1−Np)をMfで除した値で算出できる。
遅延量データは、基準クロック周期を2以上の任意の自然数で等しく時分割した場合に、Npの値がM−1に達する瞬間が何番目の時間帯に含まれるかで定義できる。例えば、遅延データ算出部122が基準クロックの1周期(1/Fref)をm等分して遅延量データを算出する場合に、従来の同期クロック出力タイミングをT、理想位相のタイミングをtとで表すとすると、T<t≦T+1/m・Frefであれば、遅延量データは1となる。また、T+1/m・Fref<t≦T+2/m・Frefであれば遅延量データは2となる。すなわち、一般的には、T+n/Fref<t≦T+(n+1)/Frefであれば、遅延量データはnとなる(ただし、nはm以下の自然数)。
遅延量データ演算部1122は、上記のようにして求めた遅延量データをレジスタ部1124へ出力する。遅延量データは、レジスタ部1124に一時的に蓄積された後にディレイライン12へ出力される。
なお、基準クロックの1周期の時分割数は所定の値であってもよいし、任意に変更できるようにしてもよい。時分割数を任意に変更する場合には、遅延量データ演算部1122は、基準クロックをいくつに時分割したかを示す情報を含んだ遅延量データを出力する。
図4に示すように、ディレイライン12は、デコーダ112から入力された遅延量データに応じた時間だけ時刻Tからタイミングを遅らせて同期クロックを出力する。すなわち、遅延データ算出部1122が基準クロックの1周期をm等分して遅延データを算出しており、デコーダ112からディレイライン12へ入力された遅延量データnであれば、ディレイライン12は、時刻Tからn/m・Frefだけ遅延させたタイミングでクロックを出力する。
VCO回路10がこのような処理を行うことにより、ディレイライン12からの出力クロックは、デコーダ112から出力される同期クロックと比較してm倍の分解能を有することとなる。
具体的な例を挙げて上記の動作について説明する。図5に示すようにm=16の場合を考えると、遅延量データは、Npの値がM−1に達する瞬間が、16に時分割した基準クロックの何番目の時間帯に含まれるかを16進数で示す情報である。
よって、従来の同期クロックの出力タイミングTから基準クロック周期Tm (=Fref)の1/16の間の時間帯に理想位相のタイミングtがあれば(換言すると、T<t≦T+Tm /16であれば)、遅延量データは1となる。同様に、従来の同期クロックの出力タイミングTから基準クロック周期Tm の1/16〜2/16の期間に理想位相のタイミングtがあれば(換言すると、T+Tm /16<t≦T+2Tm /16であれば)、遅延量データは2となる。すなわち、従来の同期クロックの出力タイミングTから基準クロック周期Tm のn/16〜(n+1)/16の期間に理想位相タイミングtがあれば遅延量データはnを16進数で示した値となる(ただし、nは15以下の自然数)。なお、m=nの時(この例では、m=16)は、遅延量データは“0”である。
ディレイライン12は、遅延量データ演算部1122から入力された遅延量データが“1”であれば、従来の同期クロックの出力タイミングから基準クロック周期Tm の1/16だけ遅らせたタイミングで同期クロックを出力する。同様に、遅延量データが“2”であれば、ディレイライン12は、従来の同期クロックの出力タイミングから基準クロック周期Tm の1/8だけ遅らせたタイミングで同期クロックを出力する。これにより、ディレイライン12から出力されるクロックは、デコーダ112から出力される同期クロックに比べて16倍の位相分解能を有する。
なお、ここで示した遅延量データの決定方法はあくまでも一例であり、境界条件の設定や各期間に対応する遅延量データの値は上記の例に限定されることはない。例えば、T≦t<T+Tm /16の期間内に同期クロックの出力タイミングが存在する場合の遅延量データを“0”としてもよい。
このように、基準クロックよりも高い分解能を有する遅延量データ(理想位相と出力クロック位相との差)をVCOから出力し、これに基づいて同期クロックをディレイラインで遅延させることにより、出力クロックの位相精度を高めることが可能となる。
〔第2の実施形態〕
本発明を好適に実施した第2の実施形態について説明する。図6に、本実施形態にかかるVCO回路20の構成を示す。本実施形態にかかるVCO回路20は、VCO21、多相化回路22及び平均位相出力回路23を有する。
VCO21は、第1の実施形態にかかるVCO回路10が備えるVCO11と同様の構成である。多相化回路22は、基準クロックに同調した多相クロックを発生させる回路である。平均位相出力回路23は、入力された複数のクロック信号の位相を平均化して出力する回路である。
図7に、多相化回路22の出力が2bit(4値)である場合の平均位相出力回路23の構成を示す。平均位相出力回路23は、位相比較器231a〜231d、チャージポンプ(CP)232a〜232d、加算器233、ループフィルタ234及びVCO235を有する。
位相比較器231a〜231dは、多相化回路22からの入力値(多相化回路出力1〜4)とVCO235からの出力信号との位相を比較し、位相差成分をパルス状の位相差信号としてチャージポンプ232a〜232dへ出力する。チャージポンプ232a〜232dは、位相比較器231a〜231dがそれぞれ出力する信号の波形を変化させることなく、信号強度(電圧)のみを変化させる電圧変換器である。加算器233は、チャージポンプ232a〜232dがそれぞれ出力する信号を加算(合成)し、合成した信号をループフィルタ234へ出力する。ループフィルタ234は、加算器233から入力された合成信号の高周波成分を除去することにより直流化し、直流化した信号を制御信号としてVCO235へ出力する。VCO235は、所定の自走周波数を有し、ループフィルタ234から入力された制御信号に応じて発振周波数を変化させる。なお、VCO235は、従来技術によるものを適用可能である。
図8を用いて、本実施形態にかかるVCO回路の位相制御動作について説明する。遅延データ演算部1122が遅延量データとして“0”を出力している場合、多相化回路22は、4本の出力信号線の全てに従来の同期クロック出力タイミング(基準クロックを最小単位とする出力タイミング)と比較して遅延のないタイミングでクロック信号を出力する。この場合は、遅延のない信号同士を加算器233で加算する訳であるから、これを平均して得られる平均位相出力回路23の出力信号も従来の同期クロック出力タイミングと比較して遅延のないタイミングで出力される。
また、遅延データ演算部1122が遅延量データとして“1”を出力している場合、多相化回路22は、四本の出力信号線のうちの三本に従来の同期クロックの出力タイミングと比較して遅延のないタイミングで信号を出力し、残りの一本には、タイミングから基準クロック1周期分遅延させたタイミングで信号を出力する。この場合は、従来の同期クロック出力タイミングと比較して遅延がない三つの信号と、従来の同期クロック出力タイミングと比較して基準クロック1周期分遅れて出力された信号とを加算器233で加算する訳であるから、これを平均して得られる平均位相出力回路23の出力信号は、1/(3+1)=1/4クロックだけ従来の同期クロックから遅延されたタイミングで出力される。
同様に、遅延データ演算部1122が遅延量データとして“2”を出力している場合には、多相化回路22は、四本の出力信号線のうちの二本に従来の同期クロックの出力タイミングと比較して遅延のないタイミングで信号を出力し、他の二本には従来の同期クロック出力タイミングから基準クロック一周期分遅延させたタイミングで信号を出力する。この場合は、従来の同期クロック出力タイミングと比較して遅延がない信号二つと、従来の同期クロック出力タイミングと比較して基準クロック1周期分遅れて出力された信号二つとを加算器233で加算する訳であるから、これを平均して得られる平均位相出力回路23の出力信号は、2/(2+2)=1/2クロックだけ従来の同期クロックから遅延されたタイミングで出力される。
同様に、遅延データ演算部1122が遅延量データとして“3”を出力している場合には、多相化回路22は、四本の出力信号線のうちの一本に従来の同期クロックの出力タイミングと比較して遅延のないタイミングで信号を出力し、他の三本には従来の同期クロック出力タイミングから基準クロック一周期分遅延させたタイミングで信号を出力する。この場合は、従来の同期クロック出力タイミングと比較して遅延がない信号一つと、従来の同期クロック出力タイミングと比較して基準クロック1周期分遅れて出力された信号三つとを加算器233で加算する訳であるから、これを平均して得られる平均位相出力回路23の出力信号は、3/(3+1)=3/4クロックだけ従来の同期クロックから遅延されたタイミングで出力される。
図9に、遅延量データが4bit(16値)である場合の平均位相出力回路23の構成を示す。また、図10及び図11に、平均位相出力回路23が図9に示す構成である場合の、入出力信号のタイミングを示す。図8に示した構成の平均位相出力回路と同様に、複数の多相クロックのうちで遅延のあるクロック信号の数と遅延のないクロック信号の数との比率に基づいて、同期クロックの出力タイミングが決定される。
このように、本実施形態にかかるVCO回路は、基準クロックの1周期よりも高い分解能で同期クロックの出力タイミングを決定できる。
〔第3の実施形態〕
本発明を好適に実施した第3の実施形態について説明する。本実施形態にかかるVCO回路は、第2の実施形態と同様にVCO21、多相化回路22及び平均位相出力回路33を有する。VCO21及び多相化回路22は、第2の実施形態と同様である。
図12に、本実施形態にかかるVCO回路に適用される平均位相出力回路33の構成を示す。平均位相出力回路33は、位相比較器331a〜331e、チャージポンプ332a〜332e(特許請求の範囲における重み付け手段)、加算器333、ループフィルタ334及びVCO335を有する。位相比較器331a〜331e、加算器353、ループフィルタ334及びVCO335は、第2の実施形態と同様である。
チャージポンプ332a〜332eは、それぞれ変換効率が異なっており、同じ信号強度の信号が入力した場合でも異なる電圧を出力する。具体的には、ある強度の信号がチャージポンプ332aに入力した場合にチャージポンプ332aが出力する信号の強度を“1”とすると、これと同じ信号がチャージポンプ332bに入力した場合には“1”が、チャージポンプ332cに入力した場合は“2”、チャージポンプ332dに入力した場合には“4”が、チャージポンプ332eに入力した場合には“8”がそれぞれ出力される。すなわち、チャージポンプ332a及び332bは1倍、チャージポンプ332cは2倍、チャージポンプ332dは4倍、チャージポンプ332eは8倍という重み付けを入力信号に対して施す。
このため、チャージポンプ332bの出力値を1の位、チャージポンプ332cの出力値を10の位、チャージポンプ332dの出力値を100の位、チャージポンプ332eの出力値を1000の位と見なして考えると、これらによって4bitの2進数を表現できる。即ち各チャージポンプ332b〜332eの出力値を組み合わせることによって、16通りの数を表現できることとなる。
図13及び14を用いて、本実施形態にかかるPLL回路の位相制御動作について説明する。遅延データ演算部1122が遅延量データとして“0”を出力している場合、多相化回路22は、五本の出力信号線の全てに従来の同期クロック出力タイミングと比較して遅延のないタイミングでクロック信号を出力する。この場合は、遅延のない信号同士を加算器333で加算する訳であるから、これを平均して得られる平均位相出力回路33の出力信号も従来の同期クロック出力タイミングと比較して遅延のないタイミングで出力される。
遅延データ演算部1122が遅延量データとして“1”を出力している場合、多相化回路22は、位相比較器331a及び331c〜331eには従来の同期クロックの出力タイミングと比較して遅延のないタイミングで信号を出力し、位相比較器331bには、タイミングから基準クロック1周期分遅延させたタイミングで信号を出力する。この場合は、従来の同期クロック出力タイミングと比較して遅延がない四つの信号(それぞれ重み1倍、2倍、4倍、8倍)と、従来の同期クロック出力タイミングと比較して基準クロック1周期分遅れて出力された重み1倍の信号とを加算器333で加算する訳であるから、これを平均して得られる平均位相出力回路33の出力信号は、1/(1+1+2+4+8)=1/16クロックだけ従来の同期クロックから遅延されたタイミングで出力される。
また、遅延データ演算部1122が遅延量データとして“2”を出力している場合、多相化回路22は、位相比較器331a、331b、331d及び331eには従来の同期クロックの出力タイミングと比較して遅延のないタイミングで信号を出力し、位相比較器331cには、従来の同期クロック出力タイミングから基準クロック1周期分遅延させたタイミングで信号を出力する。この場合は、従来の同期クロック出力タイミングと比較して遅延がない四つの信号(それぞれ重み1倍、1倍、4倍、8倍)と、従来の同期クロック出力タイミングと比較して基準クロック1周期分遅れて出力された重み2倍の信号とを加算器333で加算する訳であるから、これを平均して得られる平均位相出力回路33の出力信号は、2/16=1/8クロックだけ従来の同期クロックから遅延されたタイミングで出力される。
同様に、遅延データ演算部1122が遅延量データとして“3”を出力している場合、多相化回路22は、位相比較器331a、331d及び331eには従来の同期クロックの出力タイミングと比較して遅延のないタイミングで信号を出力し、位相比較器331b及び331cには、従来の同期クロックの出力タイミングから基準クロック1周期分遅延させたタイミングで信号を出力する。この場合は、従来の同期クロック出力タイミングと比較して遅延がない二つの信号(重み4倍及び重み8倍)と、従来の同期クロック出力タイミングと比較して基準クロック1周期分遅れて出力された信号(重み1倍及び重み2倍)とを加算器333で加算する訳であるから、これを平均して得られる平均位相出力回路33の出力信号は、(1+2)/16=3/16クロックだけ従来の同期クロックから遅延されたタイミングで出力される。
このように、本実施形態においては、遅延量データは、チャージポンプ332bの出力値を1の位、チャージポンプ332cの出力値を10の位、チャージポンプ332dの出力値を100の位、チャージポンプ332eの出力値を1000の位とした4bitの2進数として表される。
これにより、重み付けを行わない構成と比べて少数の位相比較器で、同じ分解能を得ることができる。すなわち、より単純な回路構成で、位相精度を高めることができる。
なお、上記実施形態においては、多相化したクロックで2進数を表現できるようにチャージポンプにおいて重み付けを行ったが、任意の累進数となるように重み付けすることが可能である。
〔第4の実施形態〕
本発明を好適に実施した第4の実施形態について説明する。図15に、本実施形態にかかるVCO回路の構成を示す。VCO回路40は、VCO41、位相変調器42、ディレイライン43及び周波数帯域制限部44を有する。VCO41及びディレイライン43は、上記第1の実施形態にかかるVCO回路10と同様である。位相変調器42は、VCO41から入力された遅延量データ(1)に基づいて、VCO41から入力されたクロック信号を位相変調し、位相変調したクロック信号をクロックclk0としてディレイライン43へ出力する。なお、本実施形態における遅延量データは、上記各実施形態における“遅延量データ”に相当する。帯域制限部44は、ディレイライン43から入力されたclk1に対して帯域制限を施し、所定の周波数成分のみを通過させてclk2として出力する。
図16に、位相変調器42の構成を示す。位相変調器42は、パルス発生器421、セレクタ422、遅延器423及びトリガカウンタ424を有する。
パルス発生器421は、遅延量データの値に応じて位相制御パルスの発生の頻度を変化させる。換言すると、パルス発生器421は、VCO41からの遅延量データ(1)に基づいて、セレクタ422の制御信号(位相制御パルス)を生成してセレクタ422へ出力するとともに、後段に接続されたディレイライン43の位相分解能や位相発生パルスのデューティー比などに基づいて、ディレイライン43に対して遅延量データ(2)を出力する。セレクタ422は、パルス発生器421から入力された位相制御パルスに基づいて入力クロックの位相シフトを行い、その周期を変化させる。遅延器423は、入力されたクロック信号を基準クロック周期だけ遅延した上で、セレクタ422へ出力し、遅延出力するか否かを選択させる。トリガカウンタ424は、セレクタ422が選択出力した信号を、デューティ比50%のクロックに変換した後、位相変調クロックclk0として出力する。
上記構成により、位相変調器42においては、入力クロック信号に対して2π×F/Frefの位相変調が施され、clk0として出力される。
本実施形態にかかるVCO回路40の動作について説明する。
VCO41の出力周期分解能(=出力周波数分解能)は、VCO41を動作させる基準クロックの周波数Fref (周波数制御入力)により左右される。発振させたい周波数FがFref /N(Nは整数)に一致する場合、VCO41は正確な周波数でクロックを出力できる。しかし、Fref /NからFref /(N+1)の間にある周波数で出力させたい場合には、その周波数での正確な出力を行うことはできず、周期N/Fref (=周波数Fref /N)のパルスと、周期(N+1)/Fref (=周波数Fref /(N+1))のパルスとを所定の割合で交互に出力する。
VCO41において、上記のような周波数、Fref /NからFref /(N+1)の間にある周波数(以下、この周波数範囲をVCO41の出力周波数Fのうち特にfとする)でクロックを出力する場合、理想的な発振周波数fの出力(理想位相)と実際の出力クロックとの間で位相のずれ(位相誤差φ)が生じる。この位相誤差φ、言い換えれば、VCO41を動作させる基準クロック周波数(Fref )以下で発生する位相誤差、について、その最大値φmは、下記の式1で表現できる。これは小さい方が望ましい。
φm=2π×f/Fref ・・・式1
VCO41において上記周波数fでの出力を行う場合、周期(N+1)/Fref のパルスの出力の頻度をα(0<α<1)、周期N/Fref のパルスの出力の頻度を(1−α)と定義すると、出力周波数fの関係は、下記式2で示される。
f=Fref /(N+α) ・・・式2
VCO41の出力は、周波数軸上で観測すると位相変調されたスペクトルとなる。周波数f出力の基本周波数の近傍に発生する側波帯(スプリアス)の間隔Δfは、下記式3に示される。
Δf=f×α=Fref ×α/(N+α) ・・・式3
従って、基準クロック周波数Fref が発振周波数fに対してそれ程高くないという条件で周波数fを発振させたい場合、式3よりΔfは小さくなり、側波帯はfの基本周波数に近づく。
すると、この基本波近傍のΔfの小さな側波帯成分の影響により、VCO回路40の次段にアナログPLLを接続して平均化しても、この側波帯成分(スプリアス)を除去することができず、出力クロックのジッタが増加してしまう。
本実施形態のVCO回路40では、位相変調器42において、ディジタルVCO41出力の遅延量データを利用して、ディジタルVCO41出力の位相変調を行う。するとその位相変調の結果、基本周波数を変えずに側波帯の周波数特性だけを変えることができる。特に基本波近傍のスペクトル成分(スプリアス)を基本波からより離れた帯域に移動させることができる(Δfが位相変調前より大きくなる)。
この位相変調後の出力clk0をディレイライン43において遅延させてclk1とし、周波数帯域制限部44(BPFあるいはPLLなど)を通過させることにより、上記帯域移動されたスプリアス部分の除去が行われる。位相変調によってΔfがより大きくなることにより、周波数帯域制限部3によるスプリアス部分の除去が容易となっている。
VCO41において、発振周波数Fがf(=Fref /(N+α))でかつαが0から少しだけずれる値の場合、出力として、前述の低い周波数を持つ鋸波状の位相誤差φが出力される。この場合、位相誤差φの形成する鋸波のエッジタイミングでマスタクロック1周期分(Tm )の補正がかかる。
入力クロックに対する位相変調の仕方として、例えば、パルス発生器421において、遅延量データ(1)に対して、その値の大きさにより(あるいは出力に対してトータルで補正のかかる周期に対して)w等分し、w等分された領域において以下のような場合分けで制御パルスの発生の頻度を変化させることにより、セレクタ422で位相シフトを行う。
ディレイライン43の分解能がTm /4(換言すると、基準クロックを4等分して遅延量データ(1)を生成する)で、位相変調によってこの分解能を4倍に高める場合、パルス発生器421は、次に示すような16通りの場合分けを行って、セレクタ422の制御信号(セレクト信号)及びディレイラインへ出力する遅延量データ(2)を生成する。
(1)位相誤差が0以上Tm /16未満の場合は、出力クロック4サイクルにつき1回の割合で遅延量データ(2)として“1”を出力し、それ以外では遅延量データ(2)として“0”を出力する。セレクタ制御信号は常に“0”を出力する。
(2)位相誤差がTm /16以上Tm /8未満の場合は、出力クロック4サイクルにつき2回の割合で遅延量データ(2)として“1”を出力し、それ以外では遅延量データ82)として“0”を出力する。セレクタ制御信号は常に“0”を出力する。
(3)位相誤差がTm /8以上3Tm /16未満の場合は、出力クロック4サイクルにつき3回の割合で遅延量データ(2)として“1”を出力し、それ以外では遅延量データ(2)として“0”を出力する。セレクタ制御信号は常に“0”を出力する。
(4)位相誤差が3Tm /16以上Tm /4未満の場合は、出力クロック4サイクルに付き4回(すなわち全てのタイミングで)遅延量データ(2)として“1”を出力する。セレクタ制御信号は常に“0”を出力する。
(5)位相誤差がTm /4以上5Tm /16未満の場合には、4サイクルにつき1回の割合で遅延量データ(2)として“2”を出力し、それ以外では遅延量データ(2)として“1”を出力する。セレクタ制御信号は常に“0”を出力する。
(6)位相誤差が5Tm /16以上3Tm /8未満の場合には、出力クロック4サイクルに付き2回の割合で遅延量データ(2)を出力し、それ以外では遅延量データ(2)として“1”を出力する。セレクタ制御信号は常に“0”を出力する。
(7)位相誤差が3Tm /8以上7Tm /16未満の場合は、出力クロック4サイクルにつき3回の割合で遅延量データ(2)として“2”を出力し、それ以外では遅延量データ(2)として“1”を出力する。セレクタ制御信号は常に“0”を出力する。
(8)位相誤差が7Tm /16以上Tm /2未満の場合は、出力クロック4サイクルに付き4回(すなわち全てのタイミングで)遅延量データ(2)として“2”を出力する。セレクタ制御信号は常に“0”を出力する。
(9)位相誤差がTm /2以上9Tm /16未満の場合は、出力クロック4サイクルにつき1回の割合で遅延量データ(2)として“3”を出力する、それ以外では遅延量データ(2)として“2”を出力する。セレクタ制御信号は常に“0”を出力する。
(10)位相誤差が9Tm /16以上5Tm /8未満の場合は、出力クロック4サイクルにつき2回の割合で遅延量データ(2)として“3”を出力する、それ以外では遅延量データ(2)として“2”を出力する。セレクタ制御信号は常に“0”を出力する。
(11)位相誤差が5Tm /8以上11Tm /16未満の場合は、出力クロック4サイクルにつき3回の割合で遅延量データ(2)として“3”を出力し、それ以外では遅延量データ(2)として“2”を出力する。セレクタ制御信号は常に“0”を出力する。
(12)位相誤差が11Tm /16以上3Tm /4未満の場合は、出力クロック4サイクルに付き4回(すなわち全てのタイミングで)遅延量データ(2)として“3”を出力する。セレクタ制御信号は常に“0”を出力する。
(13)位相誤差が3Tm /4以上13Tm /16未満の場合は、出力クロック4サイクルにつき1回の割合でセレクタ制御信号として“1”、遅延量データとして“0”を出力し、それ以外ではセレクタ制御信号として“0”、遅延量データ(2)として“3”を出力する。
(14)位相誤差が13Tm /16以上7Tm /8未満の場合は、出力クロック4サイクルにつき2回の割合でセレクタ制御信号として“1”、遅延量データとして“0”を出力し、それ以外ではセレクタ制御信号として“0”、遅延量データ(2)として“3”を出力する。
(15)位相誤差が7Tm /8以上15Tm /16未満の場合は、出力クロック4サイクルにつき3回の割合でセレクタ制御信号として“1”、遅延量データとして“0”を出力し、それ以外ではセレクタ制御信号として“0”、遅延量データ(2)として“3”を出力する。
(16)位相誤差が15Tm /16以上Tm 未満の場合は、出力クロック4サイクルにつき1回の割合でセレクタ制御信号として“1”、遅延量データとして“0”を出力し、それ以外ではセレクタ制御信号として“0”、遅延量データ(2)として“3”を出力する。
パルス発生器421において、例えば上記のような仕方で位相制御パルスを発生し、この位相制御パルスに基づきセレクタ422において入力クロックに対し位相シフトを行うと、位相変調後出力clk0の位相誤差はパルス幅変調されたような波形となる。これは、位相変調前よりも高い周波数で変調がかかった波形である。
ディレイライン43は、上記のようにして位相変調器42から出力されたclk0を、遅延量データ(2)に基づいて上記実施形態と同様に遅延させ、clk1として出力する。
clk1を周波数帯域制限部44によって平均化することにより、位相誤差φが位相変調前と比較して1/w程度(上記例では1/16程度)に圧縮され、ジッタの小さい出力を得ることができる。
VCO回路40の動作の具体例を説明する。周期Tm の基準クロックに対して3Tm /8遅れた位相を出力したい場合、位相変調器42は、位相変調による遅延の無いクロックを出力し続けるとともに、Tm /4に相当する遅延量データ(2)と、2Tm /4に相当する遅延量データ(2)とを1:1の比率で出力する。これにより、ディレイライン43からは、((2Tm /4)+(Tm /4))/2=3Tm /8だけ遅延されたクロックがclk2として出力される。
また、位相変調による遅延が無いクロックと3Tm /4に相当する遅延量データ(2)との組合せと、位相変調による遅延がTm に相当するクロックと、0に相当する遅延量データとの組合せを1:1の比率で出力することでも、基準クロックに対して3Tm /8遅れた位相でclk2を出力できる。
本実施形態にかかるVCO回路40は、ディレイライン43によってクロックを遅延させるだけでなく、位相変調器42で位相変調を施し、これに周波数帯域制限を加えることでもクロックの出力タイミングを調整できるため、位相変調器42での位相変調に基づく遅延量とディレイライン43における遅延量とを組み合わせることで位相分解能がさらに高くできる。
なお、ここでは、VCO41が第1の実施形態かかるVCO回路10のVCO11と同様の構成である場合について説明したが、第2の実施形態や第3の実施形態にかかるVCO回路と同様のVCOを用いても上記同様にジッタ低減の効果が顕著に得られる。
〔第5の実施形態〕
本発明を好適に実施した第5の実施形態について説明する。図17に、本実施形態にかかるPLL回路の構成を示す。PLL回路50は、A/D変換部51、位相比較部52、LPF53、VCO回路54及び分周器55を有する。
A/D変換部51は、分周器55から入力された信号をサンプリング・クロックとして動作し、前段に接続された不図示の回路から入力されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。位相比較器52は、A/D変換部51からのデジタル入力に基づき、PLL回路50への入力信号と分周器55からの出力との位相差情報(位相誤差φとは異なる)をディジタル信号として出力する。LPF53は、位相比較器52から入力された位相差情報を平均化し、周波数制御入力としてVCO回路54へ入力する。VCO回路54は、上記第1の実施形態にかかるVCO回路10と同様の構成であり、周波数制御入力に応じて同期クロックを出力する。VCO回路54から出力された同期クロックは、後段に接続された不図示の回路へ出力されるとともに、分周器55にも入力される。分周器55は、VCO回路54から入力された同期クロックをN分周してA/D変換部51へ出力する。PLL回路50内部には、上記構成のPLLフィードバックループが構成される。
なお、PLL回路50の構成としてはA/D変換器51を設けない構成もある。この場合、PLL回路50への入力信号はデジタルであり、位相比較器52は、デジタル入力信号と分周器出力の位相比較を内部の高速なクロックでカウントすることにより行い、位相差情報を出力する。
本実施形態にかかるPLL回路50は、これを構成するVCO回路54が従来のVCO回路よりも高い位相分解能を有するため、外部からの入力信号により高精度に同期した信号を出力することが可能となる。
なお、ここでは、VCO回路54が第1の実施形態かかるVCO回路10と同様の構成である場合について説明したが、第2、第3又は第4の実施形態にかかるVCO回路と同様の構成のVCO回路を用いても上記同様に高精度に同期した信号をPLL回路から出力できる。
〔第6の実施形態〕
本発明を好適に実施した第6の実施形態について説明する。図18に本実施形態にかかる情報記録装置600の構成を示す。情報記録装置600は、記録媒体である光ディスク650に情報を記録・再生する装置である。情報記録装置600は、PLL回路611の他に、光ヘッド601、ウォブル検波器602、アドレスデコーダ603、ODC(光ディスクコントローラ)604、二値化回路605、デコーダ回路606、LDパワー制御部607、記録データエンコーダ608、スピンドル回転制御回路609及びスピンドル610を有する。PLL611は、上記第5の実施形態にかかるPLL回路50と同様の構成である。
ここでは、PLL回路611を信号再生系に適用して好適な情報記録装置として、特に光ディスク情報記録装置を例にとっている。信号(データ)が記録される記録媒体650は光ディスクである。光ディスク650に記録されているデータは、光ヘッド601、PLL回路611他からなる信号再生系により再生処理が行われる。また、光ディスク650に対して、所定の信号記録系によりデータ記録処理が行われる。ODC(光ディスクコントローラ)604は、DSPなどにより構成され、信号再生および記録処理を制御する。
光ヘッド601のトラッキングアクチュエータが追従できない周波数でウォブリングされた光ディスク650から光ヘッド601で読み出したプッシュプル信号(PP)には、ウォブル信号が重畳する。プッシュプル信号は、帯域制限などの処理が施されたあとでPLL回路611及びウォブル検波器602へ入力される。
PLL回路611は、プッシュプル信号に重畳されているウォブル信号を回転同期信号として、これに対する同期再生クロックを出力する。この出力クロックは、記録クロック(PLL−CLK)としてデータ記録処理に用いられる。記録クロックは、スピンドル制御回路609に入力されてスピンドル610の回転が制御される。同時に、記録データエンコーダ608及びLDパワー制御部607にも記録クロックが入力され、光ヘッド601の位置や発する光の強度が制御される。
なお、スピンドルモータからのセンサ情報を回転同期信号として利用することも可能である。また、光ヘッド601とは別個にセンサを設け、これから回転同期信号を得るようにすることも可能である。
プッシュプル信号に重畳するウォブル信号には、物理アドレス情報が重畳する。ウォブル検波器602は、入力されたプッシュプル信号及び記録クロックから物理アドレス情報を分離する。ウォブル検波器602によって分離された物理アドレス情報は、アドレスデコーダ603へ出力される。アドレスデコーダ603は取得した物理アドレス情報に基づいて物理アドレスを特定し、その物理アドレスをODC604に通知する。
ODC604は、アドレスデコーダ603から通知された物理アドレスに基づいて、記録データ及びその記録開始タイミングを示す情報の生成並びに制御を行う。ODC604は生成した記録データを記録データエンコーダ608へ出力する。記録データエンコーダ608は、ODC604から取得した記録データを変調し、変調した記録データに基づいた制御信号をLDパワー制御部607へ送り、光ディスク650に情報を記録するために光ヘッド601が発するレーザの出力レベルを制御する。
光ディスク650に記録された情報は、反射光量の変化として光ヘッド601で読取可能であるため、サム信号(SUM)が利用できる。サム信号は、二値化回路605へ入力され、二値化回路605及びデコーダ回路606を介して再生データとして上位装置へと出力される。
本実施形態にかかる情報記録装置600は、従来よりも高い位相分解能で同期クロックを出力できるPLL回路611を備えているため、情報記録用のレーザの照射位置やその強度をより高精度に制御できる。これにより、記録媒体である光ディスク650の情報記録密度を高めることが可能となる。また、これにともない、光ヘッド601の位置決め制御に要する時間を短縮できるため情報の記録・再生速度の高速化が可能となる。
なお、上記各実施形態は、本発明の好適な実施の一例であり、本発明はこれらに限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
本発明を好適に実施した第1の実施形態にかかるVCO回路の構成を示す図である。 第1の実施形態にかかるVCO回路が備えるVCOの構成を示す図である。 第1の実施形態にかかるVCOの動作原理を示す図である。 第1の実施形態にかかるVCOが備えるディレイラインの動作例を示すタイミングチャートである。 同期クロックの出力タイミングと遅延量データとの関係の一例を示す図である。 本発明を好適に実施した第2の実施形態にかかるVCO回路の構成を示す図である。 第2の実施形態にかかるVCO回路が備える平均位相出力回路の構成例を示す図である。 平均位相出力回路の動作例を示すタイミングチャートである。 第2の実施形態にかかるVCO回路が備える平均位相出力回路の別の構成例を示す図である。 別構成の平均位相出力回路の動作例を示すタイミングチャートである。 別構成の平均位相出力回路の動作例を示すタイミングチャートである。 本発明を好適に実施した第3の実施形態にかかるVCO回路が備える平均位相出力回路の構成を示す図である。 第3の実施形態にかかるVCO回路が備える平均位相出力回路の動作例を示すタイミングチャートである。 第3の実施形態にかかるVCO回路が備える平均位相出力回路の動作例を示すタイミングチャートである。 本発明を好適に実施した第4の実施形態にかかるVCO回路の構成を示す図である。 第4の実施形態にかかるVCO回路が備える位相変調器の構成を示す図である。 本発明を好適に実施した第5の実施形態にかかるPLL回路の構成を示す図である。 本発明を好適に実施した第6の実施形態にかかる情報記録装置の構成を示す図である。
符号の説明
10、20、40、54 VCO回路
11、21、41、235、335 VCO
12、43 ディレイライン
22 多相化回路
23 平均位相出力回路
42 位相変調部
44 周波数帯域制限部
50 PLL回路
51 A/D変換器
52 位相比較器
53 LPF
55 分周器
111、233、333 加算器
112、606 デコーダ
113 レジスタ
231a、231b、231c、231d、331a、331b、331c、331d、331e 位相比較器
232a、232b、232c、232d、332a、332b、332c、332d、332e チャージポンプ(CP)
234、334 ループフィルタ
421 パルス発生器
422 セレクタ
423 遅延器
424 トリガカウンタ
600 情報記録装置
601 光ヘッド
602 ウォブル検波器
603 アドレスデコーダ
604 ODC
605 二値化回路
607 LDパワー制御部
608 記録データエンコーダ
609 スピンドル回転制御部
610 スピンドル
650 光ディスク(記録媒体)
1121 剰余演算部
1122 遅延データ演算部
1123 比較部
1124 レジスタ部

Claims (11)

  1. 入力された周波数制御入力信号に基づいて動作することにより、該周波数制御入力信号に含まれる基準クロック信号に位相同期した同期クロック信号を出力するディジタルVCOであって、
    前記基準クロック信号の周期を時分割して2以上の期間に等分した場合に、分割した基準クロック信号周期のいずれの期間内に前記同期クロック信号の出力タイミングが含まれるかを判断し、
    前記同期クロックの出力タイミングを含む期間が時分割した基準クロックの周期の何番目に該当するかを示す情報を遅延量データとして前記同期クロックとともに出力することを特徴とするディジタルVCO。
  2. 前記周波数制御入力信号が示す値と第1のレジスタからの出力値とを加算する加算器と、
    該加算器の出力に対して所定の値での剰余演算を行う剰余演算手段と、
    該剰余演算手段の演算手段の演算結果をラッチする前記第1のレジスタと、
    前記剰余演算部の演算結果に基づいて信号レベルを変化させることにより、前記同期クロック信号を出力する比較器と、
    前記周波数制御入力信号によって示される値と剰余演算部の演算結果との差を前記周波数制御入力信号によって示される値で除した値を算出することにより前記遅延量データを生成する遅延量データ演算手段と、
    前記遅延量データをラッチして出力する第2のレジスタとを有することを特徴とする請求項1記載のディジタルVCO。
  3. 請求項1又は2記載のディジタルVCOを備えたVCO回路であって、
    前記同期クロック信号及び前記遅延量データが前記ディジタルVCOから入力され、前記遅延量データに応じて前記同期クロック信号を遅延させて出力するディレイラインを有することを特徴とするVCO回路。
  4. 請求項1又は2記載のディジタルVCOを備えたVCO回路であって、
    前記VCOから前記同期クロック信号及び前記遅延量データが入力され、前記遅延量データに応じて前期同期クロック信号を多相化して複数のクロック信号を出力する多相化手段と、
    前記多相化手段から出力された複数のクロック信号を合成し、位相を平均化して出力する平均位相出力手段とを有することを特徴とするVCO回路。
  5. 前記多相化手段から出力される複数のクロック信号のそれぞれに、互いに異なる重みを付与する重み付け手段を有することを特徴とする請求項4記載のVCO回路。
  6. 請求項3から5のいずれか1項記載のVCO回路と、位相比較手段と、ループフィルタと、分周器とを有し、入力信号に対して位相同期したクロック信号を出力するPLL回路であって、
    前記位相比較器は、入力信号と前記分周器の出力信号との位相差を示す位相差情報を出力し、
    前記ループフィルタは、入力された前記位相差情報を平均化して出力し、
    前記VCO回路は、前記ループフィルタからの出力を周波数制御入力信号として前記同期クロック信号を出力し、
    前記分周器は、前記VCO回路から出力された同期クロック信号が入力され、該同期クロック信号を任意の数に分周して前記位相比較器へ入力することを特徴とするPLL回路。
  7. 請求項6記載のPLL回路を信号再生系に備え、回転させた記録媒体に対するデータ再生処理とデータ記録処理とを行う情報記録装置であって、
    前記記録媒体の回転同期信号が入力された前記PLL回路が、同期再生クロックを出力し、
    該同期再生クロックを記録クロックとして前記データ記録処理を行うことを特徴とする情報記録装置。
  8. 前記記録媒体は光ディスクであり、前記回転同期信号がウォブル信号であることを特徴とする請求項7記載の情報記録装置。
  9. 入力された周波数制御入力信号に基づいて、該周波数制御入力信号に含まれる基準クロック信号に位相同期した同期クロック信号を生成する同期クロック信号生成方法であって、
    前記基準クロック信号の周期を時分割して2以上の期間に等分した場合に、分割した基準クロック信号周期のいずれの期間内に前記同期クロック信号の出力タイミングが含まれるかを判断し、
    前記基準クロックの周期の分割数と、前記同期クロックの出力タイミングを含む期間の順番とを遅延量データとして算出し、
    前記遅延量データに応じて前記同期クロック信号を遅延させることを特徴とする同期クロック信号生成方法。
  10. 入力された周波数制御入力信号に基づいて、該周波数制御入力信号に含まれる基準クロック信号に位相同期した同期クロック信号を生成する同期クロック信号生成方法であって、
    前記基準クロック信号の周期を時分割して2以上の期間に等分した場合に、分割した基準クロック信号周期のいずれの期間内に前記同期クロック信号の出力タイミングが含まれるかを判断し、
    前記同期クロックの出力タイミングを含む期間が時分割した基準クロックの周期の何番目に該当するかを示す情報を遅延量データとして算出し、
    前記遅延量データに応じて前期同期クロック信号を多相化して複数のクロック信号を生成し、
    前記複数のクロック信号を合成して位相を平均化することを特徴とする同期クロック信号生成方法。
  11. 前記複数のクロック信号のそれぞれに、互いに異なる重みを付与する重み付けた上でこれらを合成して位相を平均化することを特徴とする請求項10記載の同期クロック信号生成方法。
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