JP2806239B2 - 周波数シンセサイザ - Google Patents

周波数シンセサイザ

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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は基準信号に追従する同期
信号を生成する周波数シンセサイザに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の周波数シンセサイザとし
て、例えば特公平3−38778に示されたものがあ
り、図23は上記に示された基本構成ブロック図であ
る。図において、1は位相比較器、2はループフィルタ
であるローパスフィルタ、3は可変周波数発振器である
電圧制御発振器、11aは波形データ読み出し手段であ
るアキュムレータ、12はルックアップテーブルである
メモリ、13は比較信号生成手段、21はアドレスデー
タ設定手段であり、上記の11a,12,13とからダ
イレクト・ディジタルシンセサイザが構成されている。
【0003】次に、図23の周波数シンセサイザの動作
について説明する。基準周波数と比較周波数との位相差
を検知する位相比較器1と、上記位相比較器1から出力
される位相差信号を通過させるローパスフィルター2
と、上記位相差信号に基づいた周波数Fを発振する可変
周波数発振器3と、上記発振器3の発振周波数を比較周
波数として上記位相比較器1に入力する周波数シンセサ
イザにおいて、波形データ読み出し手段11aでは、上
記発振周波数Fをクロックとして、アドレスデータ設定
手段21にて設定されたアドレスデータに基づいたアク
セス信号で波形データを記憶させた記憶手段16をアク
セスして所定の波形データを読み出し、比較周波数生成
手段13では、上記波形データに基づいた比較周波数を
D/Aコンバーター等により生成し、上記位相比較器1
では、上記比較周波数と上記基準周波数との位相差を比
較するようにPLL回路を構成したので、上記アドレス
データを変化させると、上記アクセス信号が変化し、読
み出される波形データが変わるので、上記比較周波数B
変化し、もって、上記発振周波数Fも変化する。そし
て、上記基準周波数と上記比較周波数の位相差をなくす
発振周波数Fを上記発振器3にて発振し、当該PLL回
路の発振周波数はロックする。このような周波数シンセ
サイザによれば、上記基準周波数を高く設定しても設定
周波数ピッチ以下の周波数ピッチの出力が得られ、PL
L回路のロックアップタイムも高速化される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の周波数シンセサ
イザは以上のように構成されているので次のような課題
があった。第一にそれは基準信号の周波数に追従するた
めに可変周波数発振器を用いて位相同期ループを構成し
ている点である。広範囲に設定した又は変化する基準信
号の周波数に追従するには、広範囲に周波数を変化でき
る可変周波数発振器を必要とするが、その場合、高い周
波数安定度を得るのが困難となり、また、反対に高い周
波数安定度を得るようにすると、その可変周波数発振器
の周波数変化範囲を広くとることが困難となる。第二に
それは可変周波数発振器の電圧/周波数変換特性の個体
のばらつき、及び温度変化又は長時間使用による変化が
位相同期ループ特性に影響する。
【0005】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、高い周波数安定度を保ちながら、
基準信号の周波数の広範囲な設定又は変化にも追従で
き、可変周波数発振器を使用せず個体のばらつき、及び
温度変化又は長時間使用に対して位相同期ループ特性の
安定な周波数シンセサイザを得ることを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る周
波数シンセサイザは、 (a)基準信号と比較信号との位相差を検出し、位相誤
差の符号と大きさを有する位相誤差情報を出力する位相
比較手段と、 (b)上記位相誤差情報に応じて、位相同期ループを制
御する符号と大きさを有するループ制御情報を生成する
ループフィルタと、 (c)上記ループ制御情報にゲイン値を与えて位相の増
分値を出力する位相の増分補正手段と、 (d)上記位相の増分補正手段が出力する位相の増分値
を上記位相同期ループ外部からのクロックを用いて加算
して位相を算出し、上記比較信号を生成するダイレクト
・ディジタルシンセサイザ部とを備えたものである。
【0007】請求項2の発明に係る周波数シンセサイザ
は、請求項1の発明に係る周波数シンセサイザにおい
て、上記ダイレクト・ディジタルシンセサイザ部にて生
成した上記比較信号を分周し、上記位相比較手段に入力
したものである。
【0008】請求項3の発明に係る周波数シンセサイザ
は、請求項1又は請求項2の発明に係る周波数シンセサ
イザにおいて、上記基準信号を分周し、上記位相比較手
段に入力したものである。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【作用】以上のように構成された請求項1の発明に係る
周波数シンセサイザでは、位相比較手段が基準信号と比
較信号との位相差を検出し、位相誤差の符号と大きさを
有する位相誤差情報を出力し、ループフィルタが上記位
相誤差情報に応じて、位相同期ループを制御する符号と
大きさを有するループ制御情報を生成し、位相の増分補
正手段が上記ループ制御情報にゲイン値を与えて位相の
増分値を出力し、ダイレクト・ディジタルシンセサイザ
部が上記位相の増分値を上記位相同期ループ外部からの
クロックを用いて加算して位相を算出し、上記比較信号
を生成する。
【0015】また、以上のように構成された請求項2の
発明に係る周波数シンセサイザでは、請求項1の発明に
係る周波数シンセサイザと同様の作用に加えて、ダイレ
クト・ディジタルシンセサイザ部にて生成した比較信号
を分周し、位相比較手段に入力する。
【0016】また、以上のように構成された請求項3
発明に係る周波数シンセサイザでは、請求項1又は請求
項2の発明に係る周波数シンセサイザと同様の作用に加
えて、基準信号を分周し、位相比較手段に入力する。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【実施例】実施例1. 請求項1に係る発明の周波数シンセサイザの実施例につ
いて図を参照して説明する。第1図は実施例1を示す基
本構成ブロック図である。図1において、位相比較手段
1は、基準信号Aと比較信号Bの位相差を検出し、位相
の誤差の符号と大きさを有する位相誤差情報Cを出力す
る。ループフィルタ2は上記位相誤差情報Cに対応し
て、ループを制御する符号と大きさを有するループ制御
情報Dを生成する。位相アキュームレータ11は位相増
分値として上記ループ制御情報Dを入力し、位相同期ル
ープ外部のクロック発生器32の出力のクロックを用い
て累積加算する。この累積加算値は位相を表わす位相情
報となる。ルックアップテーブル12はこの位相情報を
アドレスデータとして位相に対応する波形データを出力
する。比較信号生成手段13は上記ルックアップテーブ
ルの波形データを時系列に並べた信号列より必要な周波
数成分を取り出すことにより比較信号Bを生成する。
19に図1の要部の信号波形図を示す。 図19におい
て、基準信号Aは、TTLやECLのような論理的な波
形を構成している。比較信号Bは、ループ内の信号を表
している。図19の1段目、2段目の信号波形図に示さ
れるようにこれらの基準信号Aと比較信号Bは、位相は
同期しておらず、約180度の位相差を持っている。
に位相比較手段1は、基準信号Aと比較信号Bを比較
し、図19の3段目の信号波形図に示されるような位相
誤差情報Cを出力する。この場合、位相誤差情報Cは、
基準信号Aよりも、比較信号Bの位相が進んでいるた
め、進んだ位相の分だけリファレンス電圧よりも低い電
圧を出力している。なお、この例とは逆に位相が遅れた
場合には、遅れた位相の分だけリファレンス電圧よりも
高い電圧を出力し、位相誤差がない場合には、リファレ
ンス電圧がそのまま出力される。 この位相誤差情報C
は、ループフィルタ2により積分され、図19の4段目
信号波形図で示されるようなループ制御情報Dが出力
される。ループフィルタ2では上記リファレンス電圧よ
り低い電圧を積分し、出力する。 次にこのループ制御情
報Dは、位相の増分値として、位相アキュームレータ1
1に入力される。位相アキュームレータ11では、図1
9の最下段の信号波形図で示されるクロック発振器の出
力のタイミングを基準として、ループ制御情報Dを累算
する。このクロックは比較信号Bの1周期に2回以上の
クロックが含まれるように構成されている。図19の5
段目の信号波形図に示されるように、ループ制御情報D
の信号電圧値が低くなるに従って、位相アキュームレー
タ11において生じる三角波の周期間隔は広くなる。
ックアップテーブル12は、この位相情報をアドレスデ
ータとして位相に対応する波形データを出力する。比較
信号生成手段13は上記ルックアップテーブルの波形デ
ータを時系列に並べた信号列より必要な周波数成分を取
り出すことにより図19の6段目の信号波形図で示され
るような比較信号Bを生成する。
【0023】図2は図1の細部構成ブロック図である。
図2において、42はアナログ位相比較器(以下、アナ
ログPDと呼ぶ)、43はアナログローパスフィルタ
(以下、アナログLPFと呼ぶ)、44はアナログ・デ
ィジタルコンバータ(以下、A/Dと呼ぶ)、48はア
キュームレータ、49は波形データを格納するメモリ、
50はディジタル・アナログコンバータ(以下、D/A
と呼ぶ)、51は発振器、52はフィルタ、53はアナ
ログ・TTLレベルコンバータ(以下、アナログ/TT
Lと略す)を示す。Aは基準信号、Bは比較信号、Cは
位相誤差情報、Dはループ制御情報、Gは位相の増分
値、Hは位相、Iは出力信号を表している。
【0024】基準信号Aと比較信号Bとの位相比較をア
ナログPD42で行い位相差に比例した位相誤差情報C
を出力する。位相誤差情報Cは比較的狭い帯域のアナロ
グLPF43にて積分されアナログ値のループ制御情報
Dを出力する。ループ制御情報DはA/D44によって
ディジタル値に変換された位相の増分値Gとなる。位相
アキュームレータ48は位相同期ループ外部の発振器5
1からのクロックを用いて位相の増分値Gを累積加算し
位相Hを出力するものである。Hはメモリ49に格納さ
れた波形データの位相を表しているが同時にメモリ49
のアドレスを表しており、これによって波形データを読
み出す。波形データはD/A50によってアナログ値に
変換され必要な周波数成分を取り出すためにフィルタ5
2を通過させる。通常フィルタ52はLPFが用いられ
るが、ナイキストの折り返し周波数を利用する場合は、
BPFを用いてより高い周波数を発生させることもでき
る。フィルタ52を通過させたアナログ信号はアナログ
/TTL53でTTLレベルに変換される。これは位相
同期した出力信号IとしてTTLレベルのものを取り出
す場合である。ここでは位相同期した出力信号Iは比較
信号Bとなり、位相同期ループを構成する。この位相同
期ループは基準信号Aの周波数が高くなれば、位相の増
分値Gが大きくなり比較信号Bの周波数を高くし、位相
同期をとるように働く。逆に基準信号Aの周波数が低く
なれば、位相の増分値Gが小さくなり比較信号Bの周波
数を低くし位相同期をとるように働く。このようにして
基準信号Aに位相同期した出力信号Iが得られる。
【0025】このようにして、ダイレクト・ディジタル
シンセサイザ部がループ制御情報である位相の増分値を
入力とし、位相同期ループ外部からのクロックを用いて
上記比較信号を生成することにより、広範囲に設定した
又は変化する上記基準信号の周波数に追従できる同期信
号を生成することができ、また、可変周波数発振器のよ
うなアナログ部分をループ内からなくしたことにより、
個体のばらつき、及び温度変化又は長時間使用に対して
位相同期ループ特性の安定な、且つ小形化の制約を取除
くことのできる周波数シンセサイザを得ることができ
る。
【0026】実施例2. 請求項2に係る発明の周波数シンセサイザの実施例につ
いて図を参照して説明する。図3は実施例2を示す基本
構成ブロック図である。特徴は実施例1に示した位相同
期ループを構成するループフィルタ2の出力に位相の増
分補正手段31を設けて位相同期ループを構成したこと
である。実施例1と同一部分には同一符号を付し説明を
省略する。位相の増分補正手段31は位相同期ループ外
部からゲイン・オフセット情報Kをループ制御情報Dを
与えて位相の増分値Gを生ずる。ここで、このゲイン・
オフセット情報は補正情報の一例をなすものである。
インを大きくすればループの追従範囲が大きくなり、オ
フセットを与えればループの追従範囲をシフトすること
ができる。ループ外部からのゲイン情報やオフセット情
報はCPUなどから設定値が与えられるがCPUに限る
ものでなく設定スイッチでもよい。また、位相比較手段
がディジタル回路の場合は位相誤差情報やループ制御情
報も一般にディジタル値であるので、この位相の増分補
正手段31の入力や位相アキュームレータ11の入力に
適合する。図20に図3、4のループ制御情報Dと位相
の増分補正手段31の出力の信号波形図を示す。 図20
の上図はループ制御情報Dの出力を示す信号波形図であ
る。また下図は位相の増分補正手段31の出力を示す信
号波形図である。この例における位相の増分補正手段3
1は、図4に示される乗算器45、加算器46、CPU
47より構成されている。上図と下図を比較すると、乗
算器45に対するゲイン情報Eに起因して上図に対して
下図の傾きは急になっていることを示している。また加
算器46に対するオフセット情報Fに起因して上図より
も下図において点線で示される初期の出力値が高くなっ
ていることを示している。
【0027】図4は図3の細部構成ブロック図である。
図4において、45は乗算器、46は加算器、47はC
PU(これは周波数シンセサイザの外部のものであ
る)、Eはゲイン情報、Fはオフセット情報を表してい
る。A/D44の出力をそのまま位相の増分値Gとせず
に、ゲインやオフセットを与えたものを位相の増分値G
とすることにより、CPUのような位相同期ループ外部
からの設定で容易にループ特性を変化させることができ
る。
【0028】このようにして、請求項1に係る周波数シ
ンセサイザと同様の効果に加えて、位相の増分補正手段
がループ外部からのゲイン・オフセット情報をループ制
御情報に与えて位相の増分値とすことにより、ループの
追従範囲を大きくし又はループの追従範囲をシフトでき
る周波数シンセサイザを得ることができる。
【0029】実施例3. 請求項3に係る発明の周波数シンセサイザの実施例につ
いて図を参照して説明する。図5は実施例2を示す基本
構成ブロック図である。特徴は実施例1に示した位相同
期ループを構成するDDS22の出力に分周器14を設
けて位相同期ループを構成したことである。実施例1と
同一部分には同一符号を付し説明を省略する。分周器1
4は比較信号生成手段13より出力された出力周波数を
分周することにより比較信号Bを生成する。図21に図
5、6の要部の信号波形図を示す。図21において、基
準信号Aは、TTLやECLのような論理的な波形を構
成している。比較信号Bは、ループ内の信号を表してい
る。図21の1段目、2段目の信号波形図に示されるよ
うにこれらの基準信号Aと比較信号Bは、位相は同期し
ておらず、約90度の位相差を持っている。 次に位相比
較手段1は、基準信号Aと比較信号Bを比較し、図21
の3段目の信号波形図に示されるような位相誤差情報C
を出力する。この場合、位相誤差情報Cは、基準信号A
よりも、比較信号Bの位相が進んでいるため、進んだ位
相の分だけリファレンス電圧よりも低い電圧を出力して
いる。 この位相誤差情報Cは、ループフィルタ2により
積分され、図21の4段目の信号波形図で示されるよう
なループ制御情報Dが出力される。ループフィルタ2で
は上記リファレンス電圧より低い電圧を積分し、出力す
る。 次にこのループ制御情報Dは、位相の増分値とし
て、位相アキュームレータ11に入力される。位相アキ
ュームレータ11では、図21の最下段の信号波形図で
示されるクロック発振器の出力のタイミングを基準とし
て、ループ制御情報Dを累算する。このとき、実施例1
と異なり、比較信号生成手段13から出力される信号の
周波数が基準信号の周波数の2倍になるように位相アキ
ュームレータ11又はルックアップテーブル12が調整
されている。図21の5段目の信号波形図に示されるよ
うに、ループ制御情報Dの信号電圧値が低くなるに従っ
て、位相 アキュームレータ11において生じる三角波の
周期間隔は広くなる。 ルックアップテーブル12は、こ
の位相情報をアドレスデータとして位相に対応する波形
データを出力する。比較信号生成手段13は上記ルック
アップテーブルの波形データを時系列に並べた信号列よ
り必要な周波数成分を取り出すことにより図21の6段
目の信号波形図で示されるような比較信号を生成する。
さらにこの比較信号は分周器14に入力され、二分の一
に分周して図21の7段目の信号波形図で示される比較
信号Bとして出力される。 このように、図21の7段目
の信号波形図で示される比較信号Bは、図21の2段目
の信号波形図で示される比較信号Bよりも徐々に位相が
遅れる。そして、比較信号Bは基準信号Aに同期するこ
とになる。特に分周器14に入力前の比較信号では基準
信号Aに2倍の周波数を持ち、かつ同期させることがで
きる。
【0030】図6は図5の細部構成ブロック図である。
図6において、54は分周器を表している。DDS部2
2の最終段のアナログ/TTL53の出力をそのまま比
較信号Bとせずに、新たに設けた分周器54を介して比
較信号Bとすることにより、基準信号に位相同期した複
数の異なる分周数倍の周波数の出力信号Iを得ることが
できる。一例として基準信号Aに位相同期した2倍の周
波数、4倍の周波数の信号などを得ることができるの
で、基準信号Aに位相同期を要するディジタル回路のク
ロック周波数として用いることができる。
【0031】このようにして、請求項1に係る周波数シ
ンセサイザと同様の効果に加えて、ダイレクト・ディジ
タルシンセサイザ部の出力信号をそのまま位相比較手段
に入力する比較信号とせず分周器を介して比較信号とす
ることにより、基準信号に位相同期した複数の異なる分
周数倍の周波数の出力信号を得る周波数シンセサイザを
得ることができる。
【0032】実施例4.請求項4に係る発明の周波数シ
ンセサイザの実施例について図を参照して説明する。図
7は実施例4,5共通の基本構成ブロック図である。特
徴は実施例2に示した位相同期ループを構成するDDS
22の出力に分周器14を設けて位相同期ループを構成
したことである。換言すれば、実施例2,3を組み合わ
せて構成している。実施例2と同一部分には同一符号を
付し説明を省略する。
【0033】図8は実施例4の細部構成ブロック図であ
る。図8において、特徴は実施例2に示した位相同期ル
ープを構成するDDS22の最終段のアナログ/TTL
53の出力に分周器54を設けて位相同期ループを構成
したことである。この場合、分周器54の両端部及び中
間部から基準信号Aに位相同期した3出力信号Iを得る
ことができる。
【0034】このようにして、請求項1に係る周波数シ
ンセサイザと同様の効果に加えて、位相の増分補正手段
が位相同期ループ外部からゲイン・オフセット情報をル
ープ制御情報に与えて位相の増分値Gとすことにより、
ループの周波数追従範囲を大きくし又はループの周波数
追従範囲をシフトさせることができ、また、ダイレクト
・ディジタルシンセサイザ部の出力信号をそのまま位相
比較手段に入力する比較信号とせず分周器を介して比較
信号とすることにより、基準信号に位相同期した複数の
異なる分周数倍の周波数の出力信号を得る周波数シンセ
サイザを得ることができる。
【0035】実施例5.図9は実施例5の細部構成ブロ
ック図である。図9において、特徴は実施例4の位相同
期ループの構成要素であるアナログPD42をディジタ
ル位相比較器56(以下、ディジタルPDと呼ぶ)で代
替し、アナログLPF43をディジタルLPF55で代
替し、及びA/D44をディジタルPDの基準信号Aの
入力段に移動させたことである。
【0036】このようにして、位相比較器とLPFのデ
ィジタル化により、個体のばらつき、及び温度変化又は
長時間使用に対して位相同期ループ特性の安定化を図
り、小形化の制約を取り除くことができる。
【0037】実施例6. 請求項5に係る発明の周波数シンセサイザの実施例につ
いて図を参照して説明する。図10は実施例6を示す基
本構成ブロック図である。特徴は実施例1の位相同期ル
ープを構成する位相比較手段1の基準信号Aの入力段に
分周器15を設けて、基準信号Aが分周器15で分周し
て基準信号Jを位相比較手段1の入力信号としているこ
とである。実施例1と同一部分には同一符号を付し説明
を省略する。図22に図10、11の基準信号Aと基準
信号Jの信号波形の一例を示す。図22に示されるよう
に、基準信号Aは分周器15に入力され、二分の一の周
波数に変換され基準信号Jとして出力されている。この
基準信号Jは位相比較手段1に入力される。
【0038】このようにして、請求項1に係る周波数シ
ンセサイザと同様の効果に加えて、基準信号をそのまま
位相比較手段に入力せずに、これを分周器を介して基準
信号を位相比較手段に入力することにより、基準信号の
分周数分の1倍の周波数に位相同期した出力信号を得る
周波数シンセサイザを得ることができる。
【0039】図11は図10の細部構成ブロック図であ
る。図11において、41は分周器を表している。基準
信号AをそのままアナログPD42に入力せずに、これ
を分周器41で分周し周波数を小さくした基準信号Jを
アナログ位相比較器に入力している。これにより基準信
号の分周数分の1倍の周波数に位相同期することができ
る。
【0040】実施例7.請求項6に係る発明の周波数シ
ンセサイザの実施例について図を参照して説明する。図
12は実施例7を示す基本構成ブロック図である。図1
3は図12の細部構成ブロック図である。特徴は実施例
2の位相同期ループを構成する位相比較手段1の基準信
号Aの入力段に分周器15を設けて、基準信号Aが分周
器15で分周して基準信号Jを位相比較手段1の入力信
号としていることである。実施例2と同一部分には同一
符号を付し説明を省略する。また、位相比較手段がディ
ジタル回路の場合は位相誤差情報Cやループ制御情報D
も一般にディジタル値であるのでこの位相の増分補正手
段31の入力や位相アキュームレータの入力に適合す
る。
【0041】このようにして、請求項2に係る周波数シ
ンセサイザと同様の効果に加えて、基準信号をそのまま
位相比較手段に入力せずに、これを分周器を介して基準
信号を位相比較手段に入力することにより、基準信号の
分周数分の1倍の周波数に位相同期した出力信号を得る
周波数シンセサイザを得ることができる。
【0042】実施例8.請求項7に係る発明の周波数シ
ンセサイザの実施例について図を参照して説明する。図
14は実施例8を示す基本構成ブロック図である。特徴
は実施例3の位相同期ループを構成する位相比較手段1
の基準信号Aの入力段に分周器15を設けて、基準信号
Aが分周器15で分周して基準信号Jを位相比較手段1
の入力信号としていることである。実施例3と同一部分
には同一符号を付し説明を省略する。
【0043】このようにして、請求項4に係る周波数シ
ンセサイザと同様の効果に加えて、基準信号をそのまま
位相比較手段に入力せずに、これを分周器を介して基準
信号を位相比較手段に入力することにより、基準信号の
分周数分の1倍の周波数に位相同期した出力信号を得る
周波数シンセサイザを得ることができる。
【0044】実施例9.請求項8に係る発明の周波数シ
ンセサイザの実施例について図を参照して説明する。図
16は実施例9,10共通の基本構成ブロック図であ
る。図17は実施例9の細部構成ブロック図である。特
徴は実施例4の位相同期ループを構成する位相比較手段
1の基準信号Aの入力段に分周器15を設けて、基準信
号Aが分周器15で分周して基準信号Jを位相比較手段
1の入力信号としていることである。実施例4と同一部
分には同一符号を付し説明を省略する。図16におい
て、基準信号Aは分周器15によって分周され基準信号
Jとなって位相比較手段1に供給される。また、位相比
較手段がディジタル回路の場合は位相誤差情報やループ
制御情報も一般にディジタル値であるのでこの位相の増
分補正手段31の入力や位相アキュームレータの入力に
適合する。
【0045】このようにして、請求項4に係る周波数シ
ンセサイザと同様の効果に加えて、基準信号をそのまま
位相比較手段に入力せずに、これを分周器を介して基準
信号を位相比較手段に入力することにより、基準信号の
分周数分の1倍の周波数に位相同期した出力信号を得る
周波数シンセサイザを得ることができる。
【0046】実施例10.図18は実施例10の細部構
成ブロック図である。特徴は実施例9のアナログLPF
43に替えて実施例10ではディジタルLPF55を設
けた点である。これにより、LPFをディジタル化する
ことができ、アナログの欠点であった個体のばらつき、
及び温度変化又は長時間使用に対して特性の安定化を図
り、小形化の制約を取り除くことができる。また、本構
成のループ制御情報Dがアナログ信号、ディジタル信号
の何れかを問わないことも示している。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ダイレクト・
ディジタルシンセサイザ部が位相の増分値を位相同期ル
ープ外部からのクロックを用いて加算して位相を算出
し、比較信号を生成することにより、広範囲に設定した
又は変化する上記基準信号の周波数に追従する同期信号
を生成することができ、また、可変周波数発振器を位相
同期ループ内からなくすことにより、個体のばらつき、
及び温度変化又は長時間使用に対して位相同期ループ特
を安定化することができる。
【0048】請求項2の発明によれば、ダイレクト・デ
ィジタルシンセサイザ部の出力信号をそのまま位相比較
手段に入力する比較信号とせず分周して比較信号とする
ことにより、基準信号に位相同期した複数の異なる分周
数倍の周波数の出力信号を得ることができる。
【0049】請求項3の発明によれば、基準信号をその
まま位相比較手段に入力せずに分周して位相比較手段に
入力することにより、基準信号の分周数分の1倍の周波
数に位相同期した出力信号を得ることができる。
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係わる発明の実施例1を示す基本構
成ブロック図である。
【図2】図1の細部構成ブロック図である。
【図3】請求項2に係わる発明の実施例2を示す基本構
成ブロック図である。
【図4】図3の細部構成ブロック図である。
【図5】請求項3に係わる発明の実施例3を示す基本構
成ブロック図である。
【図6】図5の細部構成ブロック図である。
【図7】請求項4に係わる発明の実施例4,5共通の基
本構成ブロック図である。
【図8】請求項4に係わる発明の実施例4を示す細部構
成ブロック図である。
【図9】請求項4に係わる発明の実施例5を示す細部構
成ブロック図である。
【図10】請求項5に係わる発明の実施例6を示す基本
構成ブロック図である。
【図11】図10の細部構成ブロック図である。
【図12】請求項6に係わる発明の実施例7を示す基本
構成ブロック図である。
【図13】図12の細部構成ブロック図である。
【図14】請求項7に係わる発明の実施例8を示す基本
構成ブロック図である。
【図15】図14の細部構成ブロック図である。
【図16】請求項8に係わる発明の実施例9,10共通
の基本構成ブロック図である。
【図17】請求項8に係わる発明の実施例9を示す細部
構成ブロック図である。
【図18】請求項8に係わる発明の実施例10を示す細
部構成ブロック図である。
【図19】図1,2の要部の信号波形図である。
【図20】図3,4の要部の信号波形図である。
【図21】図5,6の要部の信号波形図である。
【図22】図10,11の要部の信号波形図である。
【図23】従来の周波数シンセサイザを示す基本構成ブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 位相比較手段 2 ループフィルタ 11 位相アキュムレータ 12 ルックアップテーブル 13 比較信号生成手段 14 分周器 15 分周器 22 ダイレクト・ディジタルシンセサイザ部 31 位相の増分補正手段 32 クロック発振器 41 分周器 42 アナログPD 43 アナログLPF 44 A/D 45 乗算器 46 加算器 47 CPU 48 アキュムレータ 49 メモリ 50 D/A 51 発振器 52 フィルタ 53 アナログ/TTLレベルコンバータ 54 分周器 55 ディジタルLPF 56 ディジタルPD A,J 基準信号 B 比較信号 C 位相誤差情報 D ループ制御情報 E ゲイン情報 F オフセット情報 G 位相の増分値 H 位相 I 出力信号 K ゲイン・オフセット情報
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03L 7/099 - 7/197 H03B 28/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)基準信号と比較信号との位相差を
    検出し、位相誤差の符号と大きさを有する位相誤差情報
    を出力する位相比較手段と、 (b)上記位相誤差情報に応じて、位相同期ループを制
    御する符号と大きさを有するループ制御情報を生成する
    ループフィルタと、 (c)上記ループ制御情報にゲイン値を与えて位相の増
    分値を出力する位相の増分補正手段と、 (d)上記位相の増分補正手段が出力する位相の増分値
    を上記位相同期ループ外部からのクロックを用いて加算
    して位相を算出し、上記比較信号を生成するダイレクト
    ・ディジタルシンセサイザ部とを備えたことを特徴とす
    る周波数シンセサイザ。
  2. 【請求項2】 上記ダイレクト・ディジタルシンセサイ
    ザ部にて生成した上記比較信号を分周し、上記位相比較
    手段に入力したことを特徴とする請求項1に記載した周
    波数シンセサイザ。
  3. 【請求項3】 上記基準信号を分周し、上記位相比較手
    段に入力したことを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載した周波数シンセサイザ。
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