JP2005187683A - 樹脂塗膜用プライマー - Google Patents

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Abstract

【課題】 構造物の防水・防食施工において、下地上に樹脂塗膜層を形成するに際し、下地と樹脂塗膜との間にあって、これらを強固に接着性させる下地上に塗布するプライマーとして、湿潤及び乾燥状態にあっても下地との接着は勿論、樹脂塗膜との接着にも優れた効果を示すプライマーを提供することである。
【解決手段】
少なくとも飽和水分以下の水分を含む乾燥乃至湿潤下地上に樹脂塗膜を形成するに際し、下地と樹脂塗膜間に塗布する、
(A)液状エポキシ樹脂、
(B)液状ポリアミン、
(C)低粘度脂肪族エポキシ化合物、
及び(D)シランカップリング剤を含有してなるプライマーであり、及び、このプライマーを下地上に塗布した後、該塗布層の上に樹脂塗膜を塗布・積層してなる構造物である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、構造物の樹脂塗膜の形成において有効なプライマーに関し、詳しくは、乾燥乃至湿潤状態の下地と樹脂塗膜間にあって優れた接着効果を示し、かつ、樹脂塗膜施工後において下地が水分を含む状態にあっても優れた接着力を維持する下地と樹脂塗膜間に用いるプライマーに関する。
各種構造物の防水加工は、各種の防水材を用いて下地上に施工される。
防水材としては、例えば、シート防水材、塗膜防水材が用いられる。
これらの防水施工において、下地に防水塗膜を積層するが、施工作業上や塗膜層の防水効果やその耐久性を高めるために、下地と塗膜間にプライマーが施される。
防水・防食塗膜の施工効率を向上させるには、例えば、下地打設後、十分に乾燥していない状態で防水施工に着手できるように、また、特に河川や湖沼等の防水壁の修復工事において、排水後できる限り速やかに防水施工ができるように、湿潤下地に対しても効果的なプライマーの開発検討が行われている。防水加工以外の分野でも同様の状況にある。
このような湿潤下地用専用プライマーとして、例えば、コンクリート構造物の湿潤コンクリート面に、炭素繊維、ガラス繊維等を用いたクロス材、不織布及び繊維シート材などの繊維中にマトリクス樹脂を含浸し、硬化して、コンクリート構造物を補強する、液状エポキシ樹脂、疎水性ポリアミン化合物、揺変性付与剤及びシランカップリング剤からなるプライマーが開示されている(特開平6−271373号公報)。このプライマーは、湿潤下地への接着性や繊維補強材への含浸性が良好であることが示されている。
この出願発明の先行文献情報として次のものがある。
特開平6−271373号公報
本発明の課題は、構造物に樹脂塗膜を施工するに際し、下地が湿潤及び乾燥状態にあっても下地との接着は勿論、樹脂塗膜との接着にも優れ、かつ、塗膜施工後の構造物が、例え、下地から水分が供給される状態にあっても接着性が安定に維持される、接着の耐水耐久性に優れたプライマーを提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1.少なくとも飽和水分以下の水分を含む乾燥乃至湿潤下地上に樹脂塗膜を形成するに際し、下地と樹脂塗膜間に塗布する、
(A)液状エポキシ樹脂、
(B)液状ポリアミン、
(C)低粘度脂肪族エポキシ化合物、
及び(D)シランカップリング剤を含有してなるプライマー、
2.液状エポキシ樹脂が、ビスフェノールF型エポキシ樹脂である1項記載のプライマー、
3.液状ポリアミンが、脂環式ポリアミンである1項記載のプライマー、
4.低粘度脂肪族エポキシ化合物が、多価アルコールのグリシジルエーテルである1項記載のプライマー、
5.少なくとも飽和水分以下の水分を含む乾燥乃至湿潤下地上に樹脂塗膜を形成するに際し、下地上に、
(A)液状エポキシ樹脂、
(B)液状ポリアミン、
(C)低粘度脂肪族エポキシ化合物、
及び(D)シランカップリング剤を含有してなるプライマーを塗布した後、該塗布層の上に樹脂塗膜材を塗布・積層してなる防水構造、である。
本発明の下地用プライマーは、
(1)コンクリート等の構造物の下地面に対する接着性が優れている、
(2)接着力の耐水耐久性が優れている、
(3)剥離接着性に優れている、
(4)無溶剤であって、低粘度である、
(5)広範な塗膜樹脂に対して接着性を示す、
などの優れた効果を示し、各種樹脂塗膜構造物の施工工事において、打設された下地に対して、湿潤状態及び乾燥状態のいずれであっても優れた接着効果を示す。したがって、樹脂塗膜構造物の建造において、下地施工又下地修復工事から樹脂塗膜の施工が、下地の完全な乾燥を待たず着手可能であり、樹脂塗膜構造物の施工時間を大幅に短縮できる。
また更に、プライマーが、施工後の水中での接着性、接着の耐水耐久性に優れているので、構造物が防水施工の場合、塗膜施工後の構造物が、長期に亘り安定であり、防水塗膜面に修復を要する発生頻度を低減できる。
本発明のプライマーは、樹脂塗膜を施工する構造物、例えば、防水材、防食材等の樹脂塗膜、塗床材等の下地上に施される。
本発明において、下地とは、樹脂塗膜を施工する、例えば、コンクリート、モルタルなどであって、それらの種類は、特に限定されない。例えば、普通コンクリート、軽量コンクリート、寒中コンクリート、無筋コンクリート、高炉セメントB種を用いる普通コンクリート、マスコンクリート、レディーミクストコンクリートI類、レディーミクストコンクリートII類等のいずれのコンクリートにも適用できる。
防水構造物の修復のため削られたコンクリート面の粗面を、均一に均すために施工されたモルタルの下地であっても良い。
下地のコンクリートやモルタルは、これらが、下地として施工される時期、場所等の作業環境における温度、湿度などの条件下で、下地表面に水滴が結露していない状態である飽和水分含有量以下の水分を含んでいても、また、下地が外見上、乾燥している状態のいずれであっても良い。
また、コンクリートは、コンクリートの使用材料や固化過程において、その環境条件により自然に生じた多孔を有する下地であってもよい。
本発明のプライマーは、上記の下地上に樹脂塗膜、例えば、防水・防食のため塗膜を形成するに際し、この下地表面上に施されるプライマーである。
本発明のプライマーは、
(A)液状エポキシ樹脂、
(B)液状ポリアミン、
(C)低粘度脂肪族エポキシ化合物、
及び(D)シランカップリング剤を含有してなるものである。
本発明で使用する液状エポキシ樹脂(A)は、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂;グリシジルエステル型エポキシ樹脂、例えば、ヘキサヒドロフタル酸グリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル;グリシジルアミン型エポキシ樹脂、例えば、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン;線状脂肪族エポキサイド、例えば、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油;脂環族エポキシサイド、例えば、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチルカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルカルボキシレートなどが挙げられる。
好ましくは、ビスフェノールF型エポキシ樹脂のような粘度の低い液状エポキシ樹脂であり、この樹脂は、耐薬品性に優れ、又環境上好ましいものとしても使用される。
本発明で使用する液状ポリアミン(B)は、上記エポキシ樹脂の硬化剤として用いられるものである。
エポキシ樹脂の硬化剤として、常温で液状の硬化剤及び固体の硬化剤が知られている。本発明で好ましく使用される硬化剤は、常温で液状である硬化剤であって、さらに好ましくは常温硬化型の硬化剤である。
液状、かつ常温硬化型の硬化剤として、例えば、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、ポリアミドポリアミン又はポリメルカプタン等があるが、本発明ではこれらの中で、特に脂環式ポリアミン、及びその変性品が好ましい。具体的には、N−アミノエチルピペラジン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン(いわゆる環状脂肪族ポリアミン)及びその変性化合物である。この変性化合物としては、エポキシ樹脂を付加反応させたものの他、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドの付加反応物、アクリロニトリルの付加反応物又はマンニッヒ付加ポリアミン型硬化剤が挙げられる。これらの液状ポリアミンは単独で使用しても、2種以上を混合して使用しても良い。
固体である芳香族ポリアミン等は、本発明の効果を阻害しない範囲で、液状ポリアミンに併用しても良い。
また、本発明で使用される低粘度脂肪族エポキシ化合物(C)は、多価アルコールのグリシジルエーテルであり、例えば、ジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレンプロピレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレンポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、レゾルシノールジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル及びグリセリントリグリシジルエーテルなどが挙げられる。好ましくは、常温で100mPa・s以下の粘度を有する多価アルコールのグリシジルエーテルである。
これらのエポキシ化合物は、単独で使用しても、2種以上を混合して使用しても良い。
また、これらの低粘度脂肪族エポキシ化合物は、液状エポキシ樹脂の粘度を低減させるために添加・使用される。したがって、液状エポキシ樹脂の粘度が高いものである場合は、この化合物を添加し、所望の粘度となるように調整する。
さらに、本発明に使用されるシランカップリング剤(D)は、分子中に2種以上の異なった反応基を有する有機ケイ素化合物で、反応基がプライマー中のエポキシ樹脂及び湿潤下地表面と反応して、湿潤下地面にプライマーを強固に接着させる作用がある。
シランカップリング剤としては、クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等である。
これらのシランカップリング剤は単独で使用しても、2種以上を混合して使用しても良い。
本発明のプライマーは、上記(A)〜(D)の4種の成分を必須の構成成分として含有するものである。上記各種成分において、好ましいものとして挙げられたものを組合せて含有するプライマーは、下地への塗布及び浸透性が特に優れ、湿潤状態又は乾燥状態のいずれの下地にも優れた接着性を示し、プライマーとその上に施工する樹脂塗膜との接着性も優れている。また、下地とプライマー層及びその上に施工された樹脂塗膜層の耐水接着性も優れている。
したがって、防水構造物として施工された樹脂塗膜構造物は、水中であっても優れた耐水性及び耐水耐久性を示す。
本発明のプライマーは、下地上に施工するに際して、液状エポキシ樹脂(A)、液状ポリアミン(B)、低粘度脂肪族エポキシ化合物(C)及びシランカップリング剤(D)を混合して1液として直ちに用いても得られるが、通常、液状エポキシ樹脂(A)及び低粘度脂肪族エポキシ化合物(C)を含有する主剤と液状ポリアミン(B)を含有する硬化剤液をあらかじめ別液として調製し、これらを2液として、施工に際して混合して用いても得ることができる。
また、シランカップリング剤(D)は、その種類により主剤液又は硬化剤液のいずれかに適切なものを使い分ける。
本発明のプライマーにおいて、液状エポキシ樹脂(A)、液状ポリアミン(B)、低粘度脂肪族エポキシ化合物(C)及びシランカップリング(D)の含有量は次の通りである。
すなわち、低粘度脂肪族エポキシ化合物(C)は、液状エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、10〜400重量部、好ましくは15〜300重量部、さらに好ましくは20〜200重量部である。
10重量部未満では、粘度が高く、浸透性が低いので、作業性が劣り、接着性が十分に発現しない。一方、400重量部を超えても物性がさらに向上することはない。
液状エポキシ樹脂(A)及び低粘度脂肪族エポキシ化合物(C)の混合樹脂組成物中の理論官能基(エポキシ基)1当量に対して、液状ポリアミン(B)の樹脂組成物中の活性水素が1:0.8〜1.2当量となるように配合する。1:0.8〜1.2当量の範囲を外れるように配合すると、硬化不良、硬化物物性の低下、下地への接着力の低下を起す。
さらに、シランカップリング剤(D)は、液状エポキシ樹脂(A)、低粘度脂肪族エポキシ化合物(C)及び液状ポリアミン(B)の合計100重量部に対し、0.1〜20重量部である。0.1重量部未満では、十分な接着性が得られず、20重量部を超えても塗膜物性はさらに向上しない。
本発明のプライマーを主剤液及び硬化剤液の2液を用いて得る場合、それぞれの液の粘度を所望の範囲に調整して使用される。主剤液では使用する液状エポキシ樹脂の種類・量に応じ、添加する低粘度脂肪族エポキシ化合物(C)により、好ましくは20〜3000mPa・s、さらに好ましくは50〜1500mPa・sの範囲の粘度となるように調整する。本発明の硬化を阻害しない範囲で、その他の添加剤を所望により添加しても良い。
本発明で使用する硬化剤は、低粘度の液状ポリアミンであり、硬化剤液として、通常そのまま使用できる。
粘度が上記の範囲であれば、乾燥及び湿潤状態の下地への塗布性及び浸透性に優れ、また、低温での硬化性が優れている。
そのため、下地表面に塗布されたプライマーは、下地中に存在する微細な孔に浸透し、また、水分の吸収性にも優れているので、水分を吸収しながら下地表面及び下地内部に浸透し、強固に接着する。
本発明のプライマーの硬化性は、水の影響が受けず、阻害されることがないので、湿潤状態の下地と強固に接着・硬化したプライマー層を形成する。
すなわち、本発明のプライマーは、特に湿潤面接着性、耐水接着性及び耐水耐久性に優れている。
本発明のプライマーは、樹脂塗膜との接着力に優れている。
プライマー層の上に施工される樹脂塗膜層は、塗膜形成能を有する樹脂を用いて形成可能である。
樹脂塗膜として、例えば、ウレタンゴム系、アクリルゴム系、クロロプレンゴム系、アクリル樹脂系、アクリル樹脂系、ゴムアスファルト系、繊維強化樹脂系などの塗膜防水材の他、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂等が挙げられ、さらにこれらの樹脂を使用したレジン(ポリマー)モルタル、レジン(ポリマー)コンクリート等も塗膜材料として挙げられる。
スプレー工法による2液硬化型ポリウレタン樹脂塗膜が、特に好ましく適用でき、本発明のプライマーとの接着性に優れている。しかしながら、スプレー工法のみならず、一般的な上塗り塗装方法であっても良い。
2液型ポリウレタン塗膜による防水塗膜施工の場合、スプレー工法により、例えば、次のように行うことができる。
すなわち、末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含有する主剤と活性水素化合物、硬化剤を含有する硬化剤との2液を高圧2液型吹付け装置により、プライマー層の表面に吹付けて均一なポリウレタン塗膜を形成することができる。
本発明のプライマーは、このように形成されるポリウレタン塗膜と強固に接着し優れた防水構造物を得ることができる。下地、プライマー層及び樹脂塗膜層を含む構造物は、外側からの水及び下地内側からの水に対しても優れた接着の耐久性を有する。
実施例1
1)エポキシプライマーの調整
液状エポキシ樹脂としてビスフェノールF型エポキシ樹脂(エピコート807:ジャパンエポキシレジン(株)品)、反応性希釈剤としてヘキサンジオールジグリシジルエーテル(EX212:ナガセケムテックス(株)品)、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシトリプロピルメトキシシラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)品)を使用し、表1に示す配合で計量したものを電動攪拌機にて十分に攪拌してプライマーの主剤とした。
硬化剤としては、脂環式の親水性ポリアミン(ダイトクラールX−5633H;大都産業株式会社)を使用した。
2)プライマー物性の測定
プライマーの主剤及び硬化剤を、20℃の雰囲気下に24時間以上静置した後、表1に示す配合で計量したものを、電動攪拌機にて十分に攪拌した。
攪拌直後のプライマーの粘度を、JIS K 5400の回転粘度計法に準拠して測定した。
プライマーの主剤及び硬化剤を、20℃の雰囲気下に24時間以上静置した後、表1に示す配合で計量したものを、電動攪拌機にて十分に攪拌した。
攪拌したプライマーを、JIS K 6251に規定する1号形ダンベルの形に打ち抜いた発泡ポリエチレンの型枠に流し込んで成型し、7日間20℃で硬化養生を行い、試験体を作製した。JIS K 6251に準拠して試験体の引張強度試験を荷重−変位曲線を作成しながら行い、荷重−変位曲線の勾配から引張弾性係数を算出した。
プライマーの物性は表1に示す。
3)接着試験
JISに規定する舗道板の施工面をサンダー処理した後、24時間以上水に浸漬し、舗道板の厚みの下半分が水に浸るように設置し、すぐに表面の水分をウエスで拭ってから5分経過したものを湿潤下地とした。
表1に示す配合のエポキシプライマーを、湿潤下地にローラー刷毛を用いて、その塗布量が0.2kg/mとなるように塗布した。
プライマー塗布24時間後に、ポリウレタン樹脂(リムスプレーF1000:三井化学産資(株)品)をスプレーにて2mm厚で施工した。
ポリウレタン樹脂を施工してから7日後にJIS A 6209に準拠して接着強度試験(建研式)を、又、JIS K 6256に準拠してピーリング試験を行った。
接着強度試験及びピーリング試験結果は表1に示す。
実施例2
表2に示す配合のプライマーを、実施例1と同様に湿潤下地に塗布した。
プライマー塗布24時間後に、エポキシ樹脂(エポトップ:三井化学産資(株)品)、ポリウレア樹脂(A100:三井化学産資(株)品)、MMA樹脂(シリカルR17D:三井化学産資(株)品)をそれぞれ2mm、2mm、5mm厚で施工した。
施工7日後に、エポキシ及びMMA樹脂に関しては接着強度試験のみを、ポリウレア樹脂に関しては接着強度試験及びピーリング試験を行なった。
接着強度試験及びピーリング試験結果は表2に示す。
比較例1
実施例1において、低粘度脂肪族エポキシ化合物の配合量を0としてプライマーの主剤を配合し、実施例1と同様にプライマーの物性値の評価、接着試験を行なった。結果を表3に示す。
比較例2
実施例1において、シランカップリング剤の配合量を0としてプライマーの主剤を配合し、実施例1と同様にプライマーの物性値の評価、接着試験を行なった。結果を表3に示す。
Figure 2005187683
本発明のプライマーは、湿潤下地のみならず、乾燥した状態の下地に対して、優れた接着効果を示す。
したがって、コンクリート下地を打設した後、早期に本発明のプライマーを施工し、硬化後直ちに樹脂塗膜を施工できる。例えば、塗膜防水材を施工し、耐水接着性に優れた防水構造物を施工できる。
すなわち、湿潤面への接着性及び硬化性が優れ、かつ施工後の耐水耐久性も優れている。建設・土木業界への適用可能性を大きく高めることができる。

Claims (5)

  1. 少なくとも飽和水分以下の水分を含む乾燥乃至湿潤下地上に樹脂塗膜を形成するに際し、下地と樹脂塗膜間に塗布する、
    (A)液状エポキシ樹脂、
    (B)液状ポリアミン、
    (C)低粘度脂肪族エポキシ化合物、
    及び(D)シランカップリング剤を含有してなるプライマー。
  2. 液状エポキシ樹脂が、ビスフェノールF型エポキシ樹脂である請求項1記載のプライマー。
  3. 液状ポリアミンが、脂環式ポリアミンである請求項1記載のプライマー。
  4. 低粘度脂肪族エポキシ化合物が、多価アルコールのグリシジルエーテルである請求項1記載のプライマー。
  5. 少なくとも飽和水分以下の水分を含む乾燥乃至湿潤下地上に樹脂塗膜を形成するに際し、下地上に、
    (A)液状エポキシ樹脂、
    (B)液状ポリアミン、
    (C)低粘度脂肪族エポキシ化合物、
    及び(D)シランカップリング剤を含有してなるプライマーを塗布した後、該塗布層の上に樹脂塗膜材を塗布・積層してなる防水構造。
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