JP2005181299A - キャピラリ電気泳動および免疫転位による単クローン性蛋白質の分析ならびに分類 - Google Patents

キャピラリ電気泳動および免疫転位による単クローン性蛋白質の分析ならびに分類 Download PDF

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Abstract

【課題】キャピラリ電気泳動および免疫転移による生体試料の分析方法を提供する。
【解決手段】本発明は、次の(a),(b)の2工程を含む。(a)特定の抗原特異性を有し、生体試料中に存在する可能性のある単クローン性蛋白質と抗原−抗体型の複合体を形成することができる負に帯電した修飾抗体の存在下に、電気泳動によって生体試料の第1のアリコート部分の成分を分離し、分離した生体試料の成分を検出する工程(b)前記工程(a)で得られた電気泳動プロフィルと、所定の抗原特異性を有する上記負に過剰に帯電した修飾抗体の非存在下にキャピラリ電気泳動により分離した同じ試料からの別のアリコート部分の電気泳動プロフィルとを比較する工程。
【選択図】図1

Description

本発明は、キャピラリ電気泳動および免疫転位(immunodisplacement)による生体試料分析の分野に関する。
特に、本発明は、試料成分の電気泳動による分離が免疫学的手法による試料の処理を伴うキャピラリ電気泳動により生体試料を分析する方法に関する。本発明の文脈の中で、「イムノサブトラクション」という用語は、特定の蛋白質ピークが免疫転位によりその電気泳動プロフィルにおける別の位置へ転位することによって、その電気泳動プロフィルにおける特定蛋白質のピークが消失することを意味する。
特に、本発明は、診断プロトコルに利用することができる方法に関し、殊に、単クローン性ガンマグロブリン異常症もしくはパラプロテイン血症としても知られている単クローン性疾患を説明するものとなる蛋白質の生体試料における検査およびタイピングに関する。
Bリンパ球が正常に発達すると、成熟Bリンパ球の表面に、初期に共通のアイソタイプを有し、その後アイソタイプMおよびGを有する免疫グロブリンが形成される。単クローン性疾患の発端となる形質細胞障害は、表面免疫グロブリンの特異抗原への接触後に抗体を分泌する細胞へと細胞が成熟する過程が制御不能になることにより生じる。この状況では、宿主が接触した抗原に親和性を有する免疫グロブリンは、この抗原の消失後も分泌され続ける。一般に、所与の種の免疫グロブリンは、種々のクラスの抗体に分類され、それぞれのクラスはアイソタイプにより特定され、種内で特定されるこれら種々のアイソタイプは、その種の全ての正常な個体間で共通である。概して、免疫グロブリンは重鎖(2本の重鎖)および軽鎖(2本の軽鎖)で構成される。この4本鎖構造では5つの重鎖アイソタイプ(M、G、A、D、E)および2つの軽鎖アイソタイプ(カッパおよびラムダ)が特定されている。アイソタイプの他に、免疫グロブリンは、アロタイプと呼ばれる所与の種の個体差に相当する決定基、および免疫グロブリン分子の抗原結合部位に相当するイディオタイプによって特徴付けられている。従って、イディオタイプは、所与のクローンの抗体産生細胞により産生される分子に特有のものである。
従って特に、形質細胞障害は、特定免疫グロブリンもしくは特定免疫グロブリン鎖の産生の変調を特徴とするものであり、この変調を検出して性質を明らかにすることは臨床的に極めて重要である。
生体試料を電気泳動法を用いて分析することにより、セリック(seric)蛋白質類の同定、およびこれらの蛋白質、とくに免疫グロブリンの量の測定が可能になる。電場では、蛋白質はそのサイズおよび電荷に応じて泳動し、それぞれが1種以上の蛋白質に相当する一連のピーク(画分とも呼ばれる)を含む電気泳動プロフィルを形成する。特に、ガンマ画分は、免疫グロブリン、主にタイプGによって形成される。単クローン性蛋白質(Mc蛋白質とも呼ばれる)の分泌を生じる形質細胞障害を有する患者では、既知のアイソタイプの1種に相当する免疫グロブリンの量が正常量を大きく上回る結果、血清試料から分離した蛋白質の1つ以上のピークが変化することによる電気泳動プロフィルの変化を生じる可能性がある。
従って、形質細胞障害を検査する場合ばかりでなく、パラプロテイン血症を有する患者をモニターする場合にも、単クローン性蛋白質を検出すること、特に、特定の免疫グロブリン・アイソタイプの産生増大を検出することは極めて重要である。例としては、症例にもよるが、特に腫瘍の増殖中では、セリックMc蛋白質の量は疾患の進行に直接関連づけることができるとの知見がある。従って、Mc蛋白質は、他の症状と相互に関連付けられる場合、診断時に考慮に入れることが可能な腫瘍マーカとなることができる。
Mc蛋白質の異常産生と関係しているのは形質細胞障害ばかりではなく、列挙することができるMc蛋白質の産生と関連づけられる病理学的疾患として、例えば、BもしくはTリンパ球由来の慢性リンパ性白血病またはリンパ腫などのリンパ性腫瘍、慢性骨髄性白血病などの一部の非リンパ性増殖、および乳癌または大腸癌が挙げられる。
また、単クローン性Mc蛋白質は、肝硬変、サルコイドーシス、寄生虫症、ゴーシェ病などの一部の非悪性腫瘍性疾患においても産生されることがある。また、単クローン性蛋白質の産生は、リウマチ性多発関節炎、無筋力症、寒冷凝集素症などの自己免疫疾患においても検出される。
従って、アガロースゲルおよびキャピラリ電気泳動法は、生体試料の単クローン性蛋白質の有無についての検出を可能にし、検出された単クローン性蛋白質の経時的変化を追跡することにより、診断を確定し、もしくは患者をモニターすることを目的として選択される方法となっている。
該当する疾患に応じて、Mc蛋白質は、完全な抗体分子または抗体断片により構成され、性質が異なる。従って、重鎖もしくは軽鎖のみが産生されることがある。このことは、例えば、骨髄腫患者の尿中に分泌されるベンス・ジョーンズ蛋白質の場合に当てはまり、これは軽鎖単独の形をとる。
免疫グロブリンのアイソタイプを特定することにより、Mc蛋白質に関し、その重鎖の種類に応じて、および/またはその軽鎖の種類に応じてタイピングすることができる。従って、免疫グロブリンをタイピングする技術を用いることにより、生体試料中の各単クローン性蛋白質と関連する重鎖および/または軽鎖のタイプを明らかにすることができる。
従って、該Mc蛋白質の有無を検出することの他に、この蛋白質をタイピングすることにより、これと関連する疾患の性質を明らかにすることができることは重要であると思われる。この目的を達するために、既に、カラムクロマトグラフィー、アガロースゲル電気泳動、キャピラリ電気泳動などの種々の方法が提案されている。アガロースゲル電気泳動を用いる方法では、生体試料からの蛋白質は、蛋白質、特にグロブリンが、単クローン性蛋白質を含むと考えられるピークもしくはバンドとして示される電気泳動プロフィルの形で電気泳動により分離されるが、単クローン性蛋白質の種類は、その後、例えば、アガロースゲルでの免疫固定法により確認する必要がある。即ち、この方法は、アガロースゲル電気泳動およびその後の免疫沈降を用いる2工程を組み合わせたものである。同一生体試料からのいくつかのアリコートをアガロースゲル上に並行して沈着させた後、電場をかけて蛋白質、特に免疫グロブリンを分離する。次いで、各トラックについて、検査している免疫グロブリンのタイプ(IgG、IgA、IgM、ラムダおよびカッパ、ならびに場合によっては遊離カッパ、遊離ラムダ、IgDおよびIgE)に特異的なタイプの抗体とインキュベートして、試料中の免疫グロブリンと抗体との間で免疫複合体を形成させる。ゲルを洗って非沈降蛋白質を除去した後、染色工程により免疫複合体の位置を明らかにする。即ち、単クローン性蛋白質が存在しなければ、(「多クローン性バックグラウンド」を構成する多数のモノクロナール抗体に相当する)拡散性に染色されたバックグラウンドのみが現れるが、単クローン性蛋白質が存在する場合には、ゲルの特定領域に染色バンドが示される。対照トラック(抗血清なし)を用いると、ゲル上に目で見ることができる各単クローン性バンドをタイピングすることができる。
キャピラリ電気泳動法において用いられるタイピング手法の1つは、米国特許第5228960号に記載されているようなイムノサブトラクションである。この手法は、生体試料から特定の成分(例えば、免疫グロブリン)を除去することができる特異的な抗体と、該試料のアリコートをインキュベートすることからなるものである。この成分は、抗体が固定されている固相に吸着されたままとなるので、キャピラリ電気泳動法により分析する試料中には存在しなくなる。次に、使用した抗体の特異性によって特定の免疫グロブリンを除去した種々の処理アリコートをキャピラリに注入した後、キュピラリの両端に電場をかけることにより、アリコートに含まれる蛋白質を分離する。得られたプロフィルは、未処理アリコートのプロフィルと比較する。
試料からキャピラリ電気泳動法により分離した単クローン性蛋白質の同定については、例えば欧州特許第0690988B1号に、他の手法が提案されている。その欧州特許では、Mc蛋白質の類別を容易にすることを目的としたキャピラリ電気泳動による分離とイムノサブトラクション工程との併用について開示されている。この特許では、試料の第1の部分を電気泳動により種々の成分に分離してこれらの成分を検出した後、試料の第2の部分を、試料中に含まれる所定の被分析物を特異的に結合することができる少なくとも1つの相手と混合する工程であって、結合させる特異的な相手が、該被分析物と異なる電気泳動易動度を有すると理解される工程を含む方法を用いて、「キュピラリ使用下(on−capillary)」にイムノサブトラクションを行う。次いで、キャピラリ電気泳動によりこの試料の2の部分を種々の成分に分離した後、これらの成分を検出する。その後、目的の被分析物を結合する特異的な相手を存在させないで分離した成分を用いて、分離成分間で比較する工程を実施する。
欧州特許第0690988B1号では、被分析物に結合させるための相手は、修飾分子、特に、化学修飾を行って、キャピラリ電気泳動における易動時間により電気泳動プロフィルのガンマ領域からはずれるようにした抗Mc蛋白質抗体であると記載されている。抗体に対して提案されている化学修飾の1つは、これを無水コハク酸と反応させて、アルカリ性pHで負電荷を有するカルボキシル基を付加することからなるものである。従って、記載されている分析条件(pH10)では、抗体の全体としての負電荷は増大する。
欧州特許出願公開第0690988号で抗体修飾について開示されている条件、および記載されている実験結果は、単に精製G免疫グロブリンの分析・分離に関するもので、血清の分析に関するものではなく、「生の」生体試料、例えば、血清中の単クローン蛋白質を検査する場合では、提案の方法の妥当性に疑問を投げかけるものである。
従って、本発明は、生体試料の成分を分離するためのキャピラリ電気泳動と、分析生体試料中に存在するMc蛋白質のタイピングを可能にするためのイムノサブトラクションとを関連付けた、生体試料に対して効果的に適用できる代替的な方法を提案するものである。
本発明の1つの利点は、この方法では、生体試料中に存在し、キャピラリ電気泳動により分離されたMc蛋白質に相当する電気泳動ピークを、試料の蛋白質の泳動プロフィルに相当する帯域から外れた領域、特に、免疫グロブリン泳動帯から外れた領域へ転位させることができることである。この転位により、試料の他の蛋白質の分離を妨げることなく、泳動工程の最後に、分離Mc蛋白質を表すピークは所定の位置から除去される。特許文献1に開示された方法とは対照的に、抗体により認識された単クローン性蛋白質は、キャピラリ電気泳動を行うために注入された試料内に存在する。これは、元の位置から転位するので、単純に上記プロフィルから除去される。その結果、この方法では、分析結果の読み取りを確実に行うことができ、試料中の分離蛋白質に相当する近接ピーク間で混同を生じる可能性をなくすことができる。
また、本発明は、抗体の特定の化学官能基を修飾物質と反応させ、その結果、それぞれの修飾された化学官能基により抗体に1つ以上の負電荷を付加することによって、アルカリ性pHで負に荷電する(カルボキシル基などの)化学官能基を抗体に付加するように化学修飾を行った抗体に関する。こうして得られた抗体は、その後、生体試料中のMc蛋白質に相当するピークの特異的イムノサブトラクション/免疫転位に用いる。
アルカリ性pHの場合に既に負に帯電している出発抗体に比し、その後本発明の下で調製した抗体は、カルボン酸基などの付加により官能基を獲得しているため、アルカリ性pHの場合に負電荷が増加する。以後、こうした抗体のことを「負に過剰に帯電した修飾抗体(negatively surcharged modified antibody)」もしくは「修飾抗体」と呼ぶことにする。
また、本発明は、キャピラリ電気泳動により生体試料から蛋白質を分離し、イムノサブトラクションにより検出して、試験生体試料に含まれている可能性のある単クローン性蛋白質類からこれらを特定し、適切な場合、定量するためのキットに関する。
また、本発明は、イムノサブトラクションに使用できる条件下で、アルカリ性pHで負となる電荷を付加する化学的修飾を加えた抗体(負に過剰に帯電した修飾抗体)を調製する方法に関する。
従って、本発明は、負に過剰に帯電した修飾抗体を用い、これを、電気泳動による分離時に生体試料の蛋白質類の泳動帯から外れて位置する帯域を泳動させることを含み、該抗体が所定の単クローン性蛋白質に対し抗原特異性を有するものとする、生体試料をキャピラリ電気泳動により分析する方法に関する。
電解液を充填したキャピラリ内で生体試料の蛋白質を分離する場合、蛋白質を電場の効果により泳動させるが、このとき、蛋白質は陰極から陽極の方へ引っ張られて泳動する。蛋白質自体の(蛋白質の帯電に連関した)電気泳動流と(キャピラリ内面の帯電に連関した)電気浸透流との間に差があることにより、蛋白質を検出し、分離することができる。
従って、本出願の図に示したように、キャピラリ内に注入される試料の蛋白質によって、(陽極に最も近い)ガンマ帯、ベータ−2帯、ベータ−1帯、アルファ−2帯、アルファ−1帯および(陰極に最も近い)アルブミン帯に相当する複数の帯域に切り分けられ得る電気泳動プロフィルが決まる。Mc蛋白質などの生体試料に含まれる免疫グロブリンは、アルファ−1帯からガンマ帯までの間を泳動する。
本発明者は、生体試料に含まれる単クローン性蛋白質の電気泳動による分離およびイムノサブトラクション反応による確実なタイピングを可能にすることを目的として、イムノサブトラクションを行って試料の蛋白質類の泳動プロフィル(特に、グロブリン類の泳動プロフィル)から単クローン性蛋白質に相当するピークを除去し、これをガンマ帯とアルファ−1帯間の領域から外れた領域に転位させることができる条件を策定した。
より正確には、検査する試料中の単クローン性蛋白質は、分析されるメジウムから除去するのではなく、試料中のグロブリン類(これらのグロブリン類は電気泳動プロフィルのガンマ、ベータ−2、ベータ−1、アルファ−2およびアルファ−1電気泳動画分に相当する)の泳動プロフィルから外れた領域にこの単クローン性蛋白質と負に過剰に帯電した修飾抗体との複合体が転位するような条件下で該単クローン性蛋白質とこれを特異的に認識する該負に過剰に帯電した修飾抗体とを結合させることによる効果に基づいて転位させる。
さらにより正確には、この(Mc蛋白質−アルカリ性pHで負に帯電する抗体)複合体は、電気泳動後、分離された蛋白質プロフィルの最も陰極側の帯域に位置する。
従って、この修飾抗体−Mc蛋白質複合体は、分離された免疫グロブリン類により示されるプロフィルから外れた領域に見ることができ、特に、ガンマ帯から間隔を置いてアルブミンの方向に配列されて、場合によってはアルブミンおよびアルファ−1の近辺に見ることができるが、上記複合体の易動度がこの単クローン性蛋白質と修飾抗体との中間にあるので、複合体が陰極側の(即ち、アルファ−1/アルファ−2へと泳動する)単クローン性蛋白質の検出を妨害することはない。
修飾抗体は、原理的に、上記反応に対して過剰に供給されるので、未反応抗体の画分がアルブミンに相当するピークよりも陰極側に現れる(即ち、アルブミンよりもより陰極側へ泳動する)。
生体試料をキャピラリ電気泳動により分析し、イムノサブトラクションを行う本発明による第1の方法は、以下の工程を含む:
a)特定の抗原特異性を有し、生体試料中に存在する可能性のある単クローン性蛋白質と抗原−抗体型複合体を形成することができる負に過剰に帯電した修飾抗体の存在下に、生体試料の第1のアリコート部分の成分をキャピラリ電気泳動により分離した後、分離した生体試料の成分を検出し、
b)特定の抗原特異性を有する該負に過剰に帯電した修飾抗体の非存在下にキャピラリ電気泳動により分離した同じ試料からの別のアリコート部分の成分の電気泳動プロフィルと、工程a)で得られた電気泳動プロフィルを比較する。
生体試料は、通常、電気泳動プロフィルのガンマ領域(もしくはその近辺)に位置する「多クローン性バックグラウンド」を構成する免疫グロブリン類の多クローン性画分を含むことが観察されよう。該多クローン性免疫グロブリン類は、Mc蛋白質の分離に適したキャピラリ電気泳動を実施するための条件下、(これらが極めて類似した易動度を有する多数の免疫グロブリンを含むため)Mc免疫グロブリン類よりも幅の広いピークの形で現れるが、成分免疫グロブリン(G、A、M、カッパもしくはラムダ)のタイプに応じた負に過剰に帯電した修飾抗体と試料を接触させると、この多クローン性バックグラウンドを低減させることができる。この単クローン性ピークと多クローン性バックグラウンドとの識別は、この場合、着目するMcピークに対し、幅の広い多クローン性ピークに対して検出できるように、標識することにより、行う。
本発明の好ましい実施においては、所与の生体試料のアリコート部分を、一連の負に過剰に帯電した修飾抗体を形成する種々の抗体と並列に接触させるが、この一連の各タイプの抗体は免疫グロブリン・アイソタイプに対し所定の抗原特異性を有するものとする。
従って、異なる特異性を有する該修飾抗体を用いて同一生体試料を並行して分析することが可能であるが、該抗体の抗原特異性は、該抗体により認識されると考えられる検査対象の単クローン性蛋白質に応じて、および電気泳動装置に並列させるキャピラリの数に応じて選択する。
本発明の別の特定の実施にあっては、上述の方法の1つとして、生体試料を少なくとも2つのアリコート部分に分けると共に、この方法は、電気泳動により生体試料の成分を分離する前に、以下の工程を含む:
1)負に過剰に帯電した修飾抗体と、生体試料中に存在する、該抗体により特異的に認識される目的蛋白質との免疫反応を可能にするインキュベーション条件の下で、特定の抗原特異性を有する該抗体を含有するメジウムを生体試料の1つのアリコート部分と接触させ、および別のアリコート部分を修飾抗体は含有しない該メジウムと接触させ、
2)工程1でインキュベートした生体試料の両アリコート部分を電気泳動キャピラリに注入する。
本発明のさらに特定の実施において、キャピラリ電気泳動による分析方法は、電気泳動により生体試料の成分を分離する前に、以下の工程を含む:
1)特定の抗原特異性を有する負に過剰に帯電した修飾抗体を含有するメジウムを電気泳動キャピラリに注入し、および該修飾抗体は含有しない該メジウムを別の電気泳動キャピラリに注入し、
2)該抗体と、生体試料中に存在する目的蛋白質もしくは目的蛋白質類との免疫反応を可能にする条件の下で、工程1)によって処理した電気泳動キャピラリに生体試料を注入する。
生体試料を分析する際、負に過剰に帯電した修飾抗体が異なる所定の特異性を有するnタイプの抗体を含む場合は、生体試料は少なくともn+1個のアリコート部分に分ける。
負に過剰に帯電した修飾抗体を調製するのに用いる抗体は、抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗IgE、抗IgD、抗カッパ、抗ラムダ、遊離型抗カッパおよび遊離型抗ラムダ抗体から選ばれる免疫グロブリンである。
好ましくは、この抗体は、抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパおよび抗ラムダ抗体から選ばれる。本発明の特定の実施においては、以上の5種の抗体を含む一連の抗体を用いる。本発明の別の実施では、これらの抗体の全てもしくは一部の混合物、例えば、5種の抗体の混合物(5価抗血清)、または例えば抗IgG、抗IgA、抗IgM重鎖抗体を含有する3種の抗体の混合物(3価抗血清)を用いる。
また、本発明の方法の実施は、上記抗体のごく一部の使用に限定することもできる。
本発明との関連で用いることができる負に過剰に帯電した修飾抗体を得るには、アルカリ性pHで負電荷を付加することができる化合物、例えば、負に帯電した無水物と、選択した抗原特異性を有する抗体を反応させる。1例として、抗体のアミン基を無水物と反応させて、抗体の各修飾アミン基につきカルボン酸基を付加(従って、アルカリ性pHで負電荷を付加)することができる。
該負に過剰に帯電した修飾抗体を作製するために用いる無水物は、無水ベンゼントリカルボン酸とするのが有利である。この無水物は、各修飾アミン基につき2個のカルボン酸基を付加(従って、アルカリ性pHで2個の負電荷を付加)するが、第1の官能基は無水物とアミン基との反応によるものであり、第2の官能基はその構造によるものである。この場合、本発明のこの無水物は、アルカリ性pHで負に帯電する少なくとも1個のカルボン酸基を有するので、負に帯電した無水物と呼ぶことができる。
抗体を負に帯電した無水物と反応させて十分に修飾された抗体、即ち、アルカリ性pHで十分に負に帯電する抗体を得ることができるためには、この無水物、特に無水ベンゼントリカルボン酸をジメチルホルムアミド(DMF)に即座に溶かした後、溶かした無水物を抗体溶液と接触させ、該反応を、カルボン酸基を抗体に結合させることができる条件下、37℃で行うことで、抗体に負電荷を付加する。
無水物のDMF溶液と抗体との接触を、カルボン酸基を付加(従って、アルカリ性pHで負となる電荷を付加)した抗体が得られ、抗体溶液中の水分による無水物の変化を防止できるぎりぎりの時間で行うと、無水物の抗体への結合をより効果的に実施することができる。
以下に、修飾抗体を調製する1つの方法をさらに詳細に説明する。
カルボン酸基を付加(従って、アルカリ性pHで負となる電荷を付加)するためのバリエーションとして、(アルカリ性pHで負となる電荷を付与する)カルボン酸をカップリング剤、例えば、EDCI(1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド・ヒドロクロリド)と結合させて用いることができる。1例として、EDCIの存在下に、抗体のアミン基と反応するメリト酸を用いることができる。
本発明のキャピラリ電気泳動による分析法に用いる修飾抗体は、通常、これが認識する生体試料中の目的蛋白質に対して過剰とする。
このように過剰にすると、蛋白質プロフィルの目的Mc蛋白質を完全に消失させることができるばかりでなく、このプロフィルにおける修飾抗体−Mc蛋白質複合体の位置を最適化することができるが、所定の抗原特異性を有する修飾抗体と、この抗体により認識される試料の目的蛋白質との比率が低すぎると、Mc蛋白質を完全に除去できず、複合体はこの比率がより高い場合よりも陽極側に泳動するはずである。
本発明の特定の実施において、イムノサブトラクションに用いる各特異性の負に帯電した抗体の濃度は約10g/lである。
また、本発明は、少なくとも2個のカルボン酸基を有する無水物、好ましくは無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸と、抗体との反応生成物である負に過剰に帯電した修飾抗体に関する。
従って、キャピラリ電気泳動およびイムノサブトラクションによる分析法に用いる抗体は、抗体と負に帯電した無水物との反応生成物であることが有利であり、該反応はこの無水物をジメチルホルムアミド(DMF)に即座に溶かし、溶かした無水物を抗体溶液と接触させることによりこの無水物と抗体を反応させることを含むが、該反応は、抗体に対し、アルカリ性pHを示す化学官能基、特にカルボン酸基を結合、付加させることができる条件下、37℃で行う。
生体試料を分析するこの方法は、血清、血漿、尿、頭脊柱(cephalorhachidian)液試料などの種々のタイプの生体試料に対して用いることができる。
用いる生体試料の性質および/またはその由来(即ち、患者の病歴)にもよるが、電気泳動による分離の結果の解釈では、負に過剰に帯電した修飾抗体と試料の蛋白質との間に起こり得る干渉を考慮に入れる。このような干渉については当業者が観察、分析することができ、フィブリノーゲンを含む試料、即ち、抗凝固性化合物を投与された特定の患者からの血漿もしくは血清試料において認められている。本発明者は、フィブリノーゲンが、本発明の負に過剰に帯電した修飾抗体との非特異的な反応(即ち、抗原−抗体型ではない反応)として反応し得ることを観察している。もしそうであれば、泳動プロフィルにおいてβ帯とγ帯間のピークの存在により示されるフィブリノーゲンが存在する場合は、本発明の負に過剰に帯電した修飾抗体で試料を処理した後に、このピークはその標準的な泳動帯から除去され、こうした除去は、用いた負に過剰に帯電した修飾抗体の特異性とは関係なく起こる。言い換えれば、試料内のフィブリノーゲンの存在を表すピークは、対照電気泳動プロフィル(ELP)においてのみ現れ、負に過剰に帯電した修飾抗体と免疫反応を行う蛋白質のプロフィルでは(このプロフィルから外れた帯域への免疫転位により)消失する。
液体状態でキャピラリ電気泳動を行うための条件は、試料をキャピラリ・チューブに注入し、電気浸透電流の作用の下、電気泳動により試料の成分を分離する工程に対して当業者が通常用いている条件である。こうした工程は、国際特許出願第WO−A−02/057736号および第WO−A−02/057737号に開示されているような電気泳動用緩衝液の使用を含むが、この電気泳動用緩衝液はMc蛋白質をピークの形で分離することができるように選ばれるものと理解される。キャピラリ電気泳動を行う条件とは、例えば、CAPILLARYS B1B2+、キャピラリーズ・プロテイン(Capillarys protein)(e)6およびCAPILLARYSプロテイン(Protein)(e)5の商標名でSEBIA社から市販されている緩衝液を含む、キャピラリーズ(Capillarys)(SEBIA社)自動装置を用いることができる条件である。
一例として、電気泳動に用いる分析用緩衝液は、pHが9ないし11、好ましくは約10のアルカリ性緩衝液であって、特に、緩衝剤、およびこの分析用緩衝液のイオン強度を高めることのできる少なくとも1種の添加剤を含む緩衝液とするのが有利である。
前述のキャピラリ電気泳動分析法では、イムノサブトラクション工程を実施するために利用する抗体の易動度に対し化学修飾の作用を加えることによって、電気泳動分離工程において単クローン性蛋白質と試料の蛋白質諸成分との同時泳動により生じる結果を改善することができる。また、本発明の方法では、負に過剰に帯電した修飾抗体によって認識される単クローン性蛋白質と、生体試料を構成するその他の蛋白質との間に干渉が起こるのを防止することができる。生体試料中の単クローン性蛋白質の検出を確実なものにするのに重要なこの利点は、Mc蛋白質−修飾抗体複合体がグロブリンより遅く泳動するため、負に過剰に帯電した修飾抗体により認識されるMc蛋白質のタイピングが、電気泳動におけるこの単クローン性蛋白質の位置とは関係なく、可能となるという事実に起因するものである。
さらに、単クローン性蛋白質に相当すると思われるピークが生体試料からのグロブリンの泳動プロフィルに相当する帯域に検出されなくなるという意味で、Mc蛋白質−負に帯電した抗体複合体に相当するピークのイムノサブトラクションは完全である。
このため、泳動プロフィルのガンマ、ベータおよびアルファ帯が、負に過剰に帯電した修飾抗体およびこれと生体試料中のMc蛋白質との複合体の泳動帯に干渉しないので、本発明の方法は、あらゆるタイプの単クローン性IgG、IgA、IgM、IgD、IgEおよび遊離鎖免疫グロブリンについて、これらの易動度に関係なく検出、タイピングするのに有利に応用することができる。
従って、本発明の方法は、生体試料中の単クローン性蛋白質をキャピラリ電気泳動により分析するのに応用できる。
生体試料の単クローン性蛋白質を検出し、タイピングするには、生体試料を種々のアリコート部分に分け、アリコート部分の数をMc蛋白質の検査に用いる免疫グロブリンのタイプの数と少なくとも等しくして、複数のキャピラリ分析を並行して実施するのが有利である。
生体試料中のMc蛋白質をタイピングするのに、通常、少なくとも6回分のキャピラリ分析を同時に行う。
負に過剰に帯電した修飾抗体は、抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパおよび抗ラムダおよび/または抗遊離型カッパおよび/または抗遊離型ラムダ免疫グロブリンから選ばれる抗原特異性を有する免疫グロブリンとするのが有利である。
また、抗IgDおよび/または抗IgE免疫グロブリンを追加することもできる。
生体試料中に存在している可能性のあるMc蛋白質を本発明の方法によりタイピングすることができるという事実の他に、存在している該Mc蛋白質を定量することもできる。このためには、プロフィルから除去したMc蛋白質に相当するピークの表面積を測定する。
また、本発明の方法を用いて、電気泳動プロフィルで見ることのできる(免疫グロブリン以外の)他の蛋白質を同定することもでき、例としては、抗ヒト・ハプトグロビン抗体、抗ヒト・アルファ1アンチトリプシン抗体、抗ヒト・C3補体抗体、抗ヒト・C4補体抗体、抗ヒト・トランスフェリン特異性抗体、抗ヒト・RBP抗体、抗ヒト・β2−マイクログロブリン抗体、抗ヒト・α1−マイクログロブリン抗体もしくは他の特異性を有する抗体を含む修飾抗体を用いることができる。これらの抗体を使用すれば、電気泳動プロフィルの画分を構成する蛋白質類を同定し、通常とは異なる易動度を有するこれらの蛋白質の特定の表現型を見出すことも可能であろう。
免疫グロブリン以外の蛋白質を検出する場合、本出願において説明した本発明の実施条件を同じように適用することができる。
また、本発明は、
少なくとも1つのカルボン酸基を含む無水物をジメチルホルムアミド(DMF)に即座に溶解する工程、および
この無水物と抗体を反応させてアルカリ性pHで負に過剰に帯電する修飾抗体を得ることができる条件下に、抗体と、上記の溶解した無水物とを接触させる工程
を含む、負に過剰に帯電した修飾抗体を調製する方法に関する。
アルカリ性pHで負の電荷を抗体に付加するために選ばれる無水物は、少なくとも1つのカルボン酸基を有する無水物である。
アルカリ性pHで負の電荷を付加するために選ばれる無水物は、好ましくは、無水ベンゼントリカルボン酸である。
負に過剰に帯電した修飾抗体の調製については、実験の項で詳細に説明する。
効果的に負の電荷を付加するには、上記の工程が、無水物をジメチルホルムアミドの純品に溶かした後、該無水物溶液を抗体と混合すると同時に、即ち、引き続いて該無水物を抗体と結合させることを含むのが有利であることは、強調しておく必要がある。
抗体溶液中の水分により無水物が分解されると、帯電抗体の調製品の効力が変化し、アルカリ性pHでの負電荷の付加が減じることになるが、上記の条件を順守すればこうした無水物の分解を防止することができる。
好ましくは、無水物と抗体、特に、無水ベンゼントリカルボン酸と抗体との反応は、37℃の温度もしくは抗体に結合する無水物分子の数を増加させるような適切な温度で、例えば、約1時間行う。
結合させる抗血清は、無水物と接触させる前に、PBS緩衝液もしくはリン酸緩衝液に対して透析するのが有利である。さらに、抗体を無水物のDMF溶液と接触させる時、水酸化ナトリウムを添加することが好ましく、これにより、既に存在する無水ベンゼントリカルボン酸のカルボン酸基および無水物と抗体との反応中に形成されるカルボン酸基をより十分に緩衝することができる(このため、反応メジウムのpHを中性に維持し無水物と抗体のアミン基との反応を継続させることができる)。
本発明の特に好ましい実施においては、無水物のDMF溶液と接触中の、前もってpH7.4でPBS緩衝液もしくはリン酸緩衝液に対して透析した抗体に対し、5N水酸化ナトリウムを接触させ、好ましくは添加する水酸化ナトリウムの当量数を、(1)反応中に形成され、および(2)無水物により付加されるカルボン酸基の数と等しくする。得られた修飾抗体は、次いで、抗体を保存するメジウムで透析した後、該溶液を適当な使用濃度(約10g/l)に調整して、抗体/抗原比が最適となる条件にこれを合わせる。
また、本発明は、結合したカルボン酸基を含むことによって、キャピラリ電気泳動により同一分離条件下で分離された生体試料の免疫グロブリンの泳動プロフィルから外れて電気泳動する能力を付与されていることを特徴とする負に過剰に帯電した修飾抗体に関する。該負に過剰に帯電した修飾抗体は、前述の方法の1つを実施することによって得ることが好ましい。
負に帯電した抗体は、モノクロナール抗体とすることができる。あるいは、これをポリクロナール抗体とすることもできる。
抗体と試料の抗原性蛋白質との接触は2つの方法、即ち、キャピラリに注入する前に、試料担体、例えば、キャピラリーズ(Capillarys)のヘッドにおいて生体試料、好ましくは希釈した生体試料と修飾抗体溶液を混合する方法か、あるいは、キャピラリに修飾抗体溶液を注入した後、連続して希釈試料を注入する方法によって行うことができる。接触工程を行うこの第2の方法では、抗原/抗体反応をキャピラリ内部で行わせることができ(キャピラリ内反応)、これは、上記ヘッドその他の試料担体においてこれら2種の溶液を混合する従来の方法と同じくらい効果的であり、試料の蛋白質に対する修飾抗体の易動度の差およびこれら2種の溶液の注入順序によって可能になるが、その理由は、修飾抗体の易動度が試料の蛋白質よりも(これらが大きな負電荷を有するため)はるかに低く、また、最初に注入されるので、修飾抗体の後に試料を注入することにより、試料が抗体帯を通過し、従って、抗体によって認識される抗原を蛋白質プロフィルから除去することが可能となることにある。
また、本発明は、生体試料中の単クローン性蛋白質を検出するためのキットであって、本発明の抗体、および他の成分、例えば、この抗体の添加用であるが(対照プロフィルを得るために)この抗体を含まないメジウム、および/または電気泳動用緩衝液および/またはキャピラリおよび/または特定の減量(reduced volume)希釈ヘッド洗浄用溶液および/または分析対象試料の希釈液を含み、このことによって、例えば、別々の分析で得られた種々の曲線をうまく重ね合わせることができるキットに関する。必要に応じて、このキットは、電気泳動および免疫転位による分析を実施してMc蛋白質を明らかにし、タイピングするための取扱説明書を含む。
好ましくは、該キットは、抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパおよび抗ラムダ特異性を有する一連の抗体を含む。
別のタイプのキットは、抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパおよび抗ラムダ特異性を有する抗体の混合物を含む。5価抗血清と呼ぶことができるこの混合物によって、電気泳動プロフィルに現れるピークおよびこのプロフィルの画分における変形の単クローン性を確認することができる。Mc免疫グロブリンはガンマ帯ばかりでなく、ベータおよびアルファ帯にも現れることがあり、得られるキャピラリ電気泳動プロフィルのこれらの帯域に通常現れる蛋白質類によりマスクされることがあるので、該キットは特に興味深いものである。本発明のこのような実施に際しては、試料は、2つのトラック、即ち、(抗体メジウムのみを含み、抗体を含まない)対照トラック、および(5価抗血清を使用して)電気泳動蛋白質における単クローン性ピークの存在を明らかにすることができるトラックを用いて試験する。
別のタイプのキットは、抗重鎖特異性を有する抗体(3価抗血清と呼ぶことができるγ、αおよびμ、抗IgG、抗IgA、抗IgM)および/または抗軽鎖、カッパおよびラムダ(遊離型および結合型)特異性を有する抗体、および/または抗遊離型カッパおよびラムダ軽鎖特異性を有する抗体の混合物を含むことができる。このキットにより、ヒト尿もしくは血清中のベンス・ジョーンズ蛋白質または遊離型Mc(カッパもしくはラムダ)軽鎖をキャピラリ電気泳動で検出、同定することができよう。これを実施するのに際して以上の抗血清を用いる場合、試料は、6つのトラック、即ち、(抗体メジウムのみを含み、抗体を含まない)1つの対照トラック、Mc帯もしくは帯群、即ち、3価抗血清を用いて重鎖の存在、および軽鎖型(カッパもしくはラムダ;遊離もしくは結合型)の存在を特徴付けるための5つのトラックを用いて試験する。
修飾抗体の混合物は、未処理抗体の混合物を修飾するか、抗体のタイプ別に既に修飾されている抗体を混合することによって得ることができる。本発明との関連においては、前もって修飾して負に過剰に帯電させた抗体の混合物を作製することが好ましい。
本発明との関連において、電気泳動による分離の結果は、実施例に示したように、電気泳動プロフィルとして、負に過剰に帯電した抗体との特異的な免疫反応により特定される蛋白質に相当するピークがそのプロフィルから消失した形で示すことができる。
あるいは、こうした結果は、負に過剰に帯電した抗体との特異的な免疫反応により特定される蛋白質に相当するピークのみを示す電気泳動プロフィルとして提示することができる。本発明の方法の実施との関連では、このピークは、分離された蛋白質類のプロフィルから消失する。しかしながら、その結果は、単にこのピークを示すようにして処理する。
このためには、適当なデータ処理法を利用して、負に過剰に帯電した修飾抗体で処理した検査対象試料のアリコート部分の各電気泳動プロフィルを、同一試料の未処理アリコート部分のプロフィルから除去することができる。処理したアリコート部分のプロフィルを全て除去すると、免疫固定により得られるタイプの画像が得られる。
本発明の他の特徴と利点は、本発明を例証する次の実施例と図面から明らかであろう。
キャピラリ電気泳動
内径25ミクロンの石英ガラス製キャピラリを8本装着したCE装置(CAPILLARYS、セビア社(Sebia))を用い、臨床試料のキャピラリ電気泳動を実施した。検出は200nmで行った。試料は、この装置の試料フィーダに入れ、落差法により自動注入した。試料は、約400V/cmの電場をかけることにより、5分未満で分離した。キャピラリは、それぞれの分析の前に、0.25Mの水酸化ナトリウムで洗浄した後、分析用緩衝液で洗浄した。
トリカルボン酸無水物による抗体修飾のプロトコル
a)濃度10g/lの結合対象抗血清(抗ヒトIgG、A、M、抗カッパもしくはラムダ、DAKO社、デンマーク)10mlをpH7.4、100mMのリン酸緩衝溶液に対して透析した。
b)DMFを用いて無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸の100mM溶液を調製した。
c)上記の透析した抗体溶液を5N水酸化ナトリウムと混合した後、これを上記無水物のDMF溶液と混合した(5N水酸化ナトリウム213μl+抗体溶液10ml+無水物のDMF溶液5.33ml)。
d)次いで、この反応メジウムをロッカに入れ、37℃で1時間、ゆるやかに撹拌した。
e)次に、この混液を100mM、pH7.4のリン酸緩衝溶液に対して透析し、この間、透析液を数回交換した。
f)透析が完了するとすぐに、カラムをPEG6000の粉末中に1時間入れておいた。
g)濃縮が完了するとすぐに、後者を100mM、pH7.4のリン酸塩+1g/lの窒化ナトリウムに対して透析した。
h)100mM、pH7.4のリン酸塩+1g/lの窒化ナトリウムの溶液を用いて、カラムの容量を10mlに調整した。
i)得られた溶液は、0.45μmの孔を有する膜でろ過した後、4℃で貯蔵した。他の貯蔵メジウムでも、そのイオン強度が抗体を確実に保存できるのに十分(即ち、生理食塩水のそれに近い)であれば、用いることができよう。
メリト酸による抗体修飾のプロトコル
a)濃度10g/lの分析対象抗血清(抗ヒトIgG、A、M、抗カッパもしくはラムダ、DAKO社、デンマーク)10mlをpH7.4、40mMのリン酸緩衝溶液に対して透析した。
b)これに、50μl/mlの5N水酸化ナトリウムを加えた。
c)(18mg/mlのメリト酸、次いで50mg/mlのEDCIを)加えた。
d)次いで、この反応メジウムをロッカに入れ、37℃で1時間、ゆるやかに撹拌した。
e)次に、この混液を100mM、pH7.4のリン酸緩衝溶液に対して透析し、この間、透析液を数回交換した。
f)透析が完了するとすぐに、カラムをPEG6000の粉末中に1時間入れておいた。
g)濃縮が完了するとすぐに、後者を100mM、pH7.4のリン酸塩+1g/lの窒化ナトリウムに対して透析した。
h)100mM、pH7.4のリン酸塩+1g/lの窒化ナトリウムの溶液を用いて、カラムの容量を10mlに調整した。
i)得られた溶液は、0.45μmの孔を有する膜でろ過した後、4℃で保存した。
血清イムノタイピングのプロトコル
キャピラリーズ(セビア社)は、8回分のキャピラリ分析を同時に行う装置である。イムノタイピング・ヘッドは、6個の100μlウェルおよび1個の400μlダブルウェルからなるタイピング専用のCAPILLARYSヘッドである。これは、ウェル1に100mMリン酸塩、ウェル2に修飾抗IgG抗体、ウェル3に修飾抗IgA抗体、ウェル4に修飾抗IgM抗体、ウェル5に修飾抗カッパ抗体、ウェル6に修飾抗ラムダ抗体をそれぞれ60μl含み、ダブルウェル7/8は、380μlのイムノタイピング用希釈液(セビア社が用いているベンジルアルコールの0.02M分析緩衝溶液)を含む。
a)「イムノタイピング」ヘッドが設置されているCAPILLARYSキャリアの位置1に、タイピング対象血清のチューブを入れる。
b)このキャリアを装置に導入すると、次いで、この自動装置はダブルウェル7/8においてこの血清を20倍希釈し、ダブルウェルを均質化して、ウェル1ないし6のそれぞれに40μlずつ分配し、これらのウェルをそれぞれ均質化する。
c)次に、以下の条件でキャピラリ分析を行う:
分析用緩衝液は、セビア・キャピラリーズ(Sebia Capillarys)B1B2+もしくはセビア・キャピラリーズ・プロテイン(Sebia Capillarys Protein)緩衝液とすることができる;
B1B2+緩衝液:温度32℃、泳動電圧7kV、捕捉時間枠(acquisition window)100ないし235s、注入250mbars*5s;
セビア・キャピラリーズ・プロテイン(e)緩衝液:温度37℃、泳動電圧6.5kV、捕捉時間枠110ないし275s、注入250mbars*5s;
d)ウェル1で得られたキャピラリ分析結果を続く5個のウェルでの結果と比較して分析血清をタイピングする。
個別の血清の使用条件
血清のガンマの割合が低い場合、b)の希釈液による希釈は10倍とする。このガンマの割合は、B1B2+緩衝液を用いたキャピラリーズ装置によるその分析値がこの緩衝液を用いて該割合について規定された正常値を下回る値、即ち、約10%未満(もしくは<7.5g/l)を示す場合、低いと見なされている。
血清のガンマの割合が20g/lを超える場合には、b)の希釈液による希釈は40倍とする。
血清をイムノタイピングする場合のプロトコルの変更:キュピラリ内イムノサブトラクション
この場合は、2つのヘッドを用いる:
ウェル1に100mMリン酸塩、ウェル2に修飾抗IgG抗体、ウェル3に修飾抗IgA抗体、ウェル4に修飾抗IgM抗体、ウェル5に修飾抗カッパ抗体、ウェル6に修飾抗ラムダ抗体をそれぞれ100μl含む6穴のウェルからなる1つのヘッド;
ダブルウェル7/8に380μlのイムノタイピング用希釈液(ベンジルアルコールの0.02Mセビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液)を含む7穴のウェルからなる血清希釈用の1つのヘッド;
a)上記抗血清ヘッドを含む第1のキャリアを装置に導入すると、次いで、この自動装置が該抗体をキャピラリに注入する(250mbars*5s)。
b)位置1に上記血清希釈ヘッドおよび血清チューブを含む第2のキャリアを装置に導入すると、次いで、この自動装置がダブルウェル7/8において20倍希釈を行い、ダブルウェルを均質化して、ウェル1ないし6に(ウェル当たり20倍希釈血清40μl+分析用緩衝液60μlを)分配し、次に、この希釈血清をキャピラリに注入する(250mbars*5s)。
c)分析用緩衝液は、セビア・キャピラリーズ(Sebia Capillarys)B1B2+緩衝液もしくはセビア・キャピラリーズ・プロテイン(Sebia Capillarys Protein(e))緩衝液とすることができる;
B1B2+緩衝液:温度32℃、泳動電圧7kV、捕捉時間枠(acquisition window)100ないし235s;
セビア・キャピラリーズ・プロテイン(e)緩衝液:温度37℃、泳動電圧6.5kV、捕捉時間枠110ないし275s。
d)ウェル1で得られたキャピラリ分析結果を続く5個のウェルでの結果と比較してこの血清をタイピングする。
実験結果
セビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液(捕捉時間枠105ないし350s)を用いたキャピラリーズにおいて、1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸による修飾前後の抗ヒトIgG、DAKOを分析した結果、抗体の修飾によりその泳動は著しく遅延し、泳動時間が122sから267sへ延長した(図1aおよび図1b)。
セビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液(捕捉時間枠100ないし235s)を用いたキャピラリーズによって、ベータ−2の位置へ泳動する単クローン性タイプAラムダ蛋白質を含有する血清のイムノタイピングを行った:この血清の6つのアリコートを、1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸により修飾した5種の抗体(抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパ、抗ラムダ)、および該抗体のメジウム(抗体を含まない;ELPトラック)とそれぞれ混合した。ELPトラックとの比較(図2の黒色部分)から明らかなように、抗IgA抗体および抗ラムダ抗体で処理したアリコートのベータ−2の位置の単クローン性ピークは消失した。その他のトラックでは、多クローン性バックグラウンドの減少のみが認められた。また、グロブリンの泳動に対するこれらの免疫複合体および修飾抗体の干渉が見られないことにも注目されたい。ガンマの前方を泳動するピークは、プロフィルの重ね合わせを容易にするための注入マーカーである。
セビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液(捕捉時間枠100ないし235s)を用いたキャピラリーズによって、ベータ−1の位置へ泳動する単クローン性タイプGラムダ蛋白質を含有する血清のイムノタイピングを行った:この血清の6つのアリコートを、1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸により修飾した5種の抗体(抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパ、抗ラムダ)、および該抗体のメジウム(抗体を含まない;ELPトラック)とそれぞれ混合した。ELPトラックとの比較(図3の黒色部分)から明らかなように、抗IgG抗体および抗ラムダ抗体で処理したアリコートのベータ−1の位置の単クローン性ピークは消失した。その他のトラックでは、多クローン性バックグラウンドの減少のみが認められた。また、グロブリンの泳動に対するこれらの免疫複合体および修飾抗体の干渉が見られないことにも注目されたい。ガンマの前方を泳動するピークは、プロフィルの重ね合わせを容易にするための注入マーカーである。
セビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液(捕捉時間枠100ないし235s)を用いたキャピラリーズによって、ベータ−1の位置とアルファ−2の位置の間を泳動する単クローン性タイプAカッパ蛋白質を含有する血清のイムノタイピングを行った:この血清の6つのアリコートを、1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸により修飾した5種の抗体(抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパ、抗ラムダ)、および該抗体のメジウム(抗体を含まない;ELPトラック)とそれぞれ混合した。ELPトラックとの比較(図4の黒色部分)から明らかなように、抗IgA抗体および抗カッパ抗体で処理したアリコートのベータ−1/アルファ−2の位置の単クローン性ピークは消失した。その他のトラックでは、多クローン性バックグラウンドの減少のみが認められた。また、グロブリンの泳動に対するこれらの免疫複合体および修飾抗体の干渉が見られないことにも注目されたい。ガンマの前方を泳動するピークは、プロフィルの重ね合わせを容易にするための注入マーカーである。
セビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液(捕捉時間枠100ないし235s)を用いたキャピラリーズによって、ガンマの位置へ泳動する単クローン性タイプGラムダ蛋白質を含有する血清のイムノタイピングを行った:この血清の6つのアリコートを、1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸により修飾した5種の抗体(抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパ、抗ラムダ)、および該抗体のメジウム(抗体を含まない;ELPトラック)とそれぞれ混合した。ELPトラックとの比較(図5の黒色部分)から明らかなように、抗IgG抗体および抗ラムダ抗体で処理したアリコートのガンマの位置の単クローン性ピークは消失した。その他のトラックでは、多クローン性バックグラウンドの減少のみが認められた。また、グロブリンの泳動に対するこれらの免疫複合体および修飾抗体の干渉が見られないことにも注目されたい。ガンマの前方を泳動するピークは、プロフィルの重ね合わせを容易にするための注入マーカーである。
セビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液(捕捉時間枠100ないし235s)を用いたキャピラリーズによって、ベータ−1の位置とベータ−2の位置との間を泳動する単クローン性タイプAラムダ蛋白質を含有する血清のイムノタイピングを行った:この血清の6つのアリコートを、1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸により修飾した5種の抗体(抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパ、抗ラムダ)、および該抗体のメジウム(抗体を含まない;ELPトラック)とそれぞれ混合した。ELPトラックとの比較(図6の黒色部分)から明らかなように、抗IgA抗体および抗ラムダ抗体で処理したアリコートのベータ−1/ベータ−2の位置の単クローン性ピークは消失した。その他のトラックでは、多クローン性バックグラウンドの減少のみが認められた。また、グロブリンの泳動に対するこれらの免疫複合体および修飾抗体の干渉が見られないことにも注目されたい。ガンマの前方を泳動するピークは、プロフィルの重ね合わせを容易にするための注入マーカーである。
セビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液(捕捉時間枠100ないし235s)を用いたキャピラリーズによって、ガンマの位置へ泳動する単クローン性タイプMカッパ蛋白質を含有する血清のイムノタイピングを行った:この血清の6つのアリコートを、1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸により修飾した5種の抗体(抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパ、抗ラムダ)、および該抗体のメジウム(抗体を含まない;ELPトラック)とそれぞれ混合した。ELPトラックとの比較(図7の黒色部分)から明らかなように、抗IgM抗体および抗カッパ抗体で処理したアリコートのガンマの位置の単クローン性ピークは消失した。その他のトラックでは、多クローン性バックグラウンドの減少のみが認められた。また、グロブリンの泳動に対するこれらの免疫複合体および修飾抗体の干渉が見られないことにも注目されたい。ガンマの前方を泳動するピークは、プロフィルの重ね合わせを容易にするための注入マーカーである。
セビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液(捕捉時間枠100ないし235s)を用いたキャピラリーズによって、ガンマの位置へ泳動する単クローン性遊離型ラムダタイプ蛋白質を含有する血清のイムノタイピングを行った:この血清の8つのアリコートを、1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸により修飾した7種の抗体(抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパ、抗ラムダ、抗遊離型カッパ、抗遊離型ラムダ)、および該抗体のメジウム(抗体を含まない;ELPトラック)とそれぞれ混合した。ELPトラックとの比較(図8の黒色部分)から明らかなように、抗ラムダ抗体および抗遊離型ラムダ抗体で処理したアリコートのガンマの位置の単クローン性ピークは消失した。その他のトラックでは、多クローン性バックグラウンドの減少のみが認められた。また、グロブリンの泳動に対するこれらの免疫複合体および修飾抗体の干渉が見られないことにも注目されたい。ガンマの前方を泳動するピークは、プロフィルの重ね合わせを容易にするための注入マーカーである。
セビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液(捕捉時間枠100ないし235s)を用いたキャピラリーズによって、ガンマの位置へ泳動する単クローン性タイプGカッパ蛋白質を含有する血清に関し、1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸またはメリト酸/EDCIにより修飾した抗ヒトIgG抗体を使用して得られるイムノタイピングの結果を比較した:この血清の3つのアリコートを、1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸およびメリト酸/EDCIにより修飾した2種の抗ヒトIgG抗体、および該抗体のメジウム(抗体を含まない;ELPトラック)とそれぞれ混合した。ELPトラックとの比較(図9の黒色部分)から明らかなように、上記2種の修飾抗体で処理したアリコートのベータ−1の位置の単クローン性ピークは消失した。また、この2つの場合において、グロブリンの泳動に対するこれらの免疫複合体および修飾抗体の干渉が見られないことにも注目されたい。ガンマの前方を泳動するピークは、プロフィルの重ね合わせを容易にするための注入マーカーである。
セビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液(捕捉時間枠100ないし235s)を用いたキャピラリーズによって、ガンマの位置へ泳動する単クローン性タイプGカッパ蛋白質を含有する血清のキャピラリ内(in−capillary)イムノタイピングを行った:抗体のメジウム(抗体を含まない)および1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸により修飾した5種の抗体(抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパ、抗ラムダ)を第1のヘッドに入れ、血清の6つのアリコートは、注入マーカーを含むセビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液で希釈した(ヘッド2)。これらの抗体、次いで希釈血清アリコートを注入し、これらの6泳動を行った。ELPトラックとの比較(図10の黒色部分)から明らかなように、抗IgG抗体および抗カッパ抗体で処理したアリコートのガンマの位置の単クローン性ピークは消失した。その他のトラックでは、多クローン性バックグラウンドの減少のみが認められた。また、グロブリンの泳動に対するこれらの免疫複合体および修飾抗体の干渉が見られないことにも注目されたい。ガンマの前方を泳動するピークは、プロフィルの重ね合わせを容易にするための注入マーカーである。
5価抗血清(1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸により修飾した抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパおよび抗ラムダ抗体の混合体)を使用して、セビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液(捕捉時間枠100ないし235s)を用いたキャピラリーズ装置により分析を行い、血清においてベータ−1の肩を形成するピークのMcとしての性質を立証した:この血清の2つのアリコートを、5価抗血清およびこれらの抗体のメジウム(抗体を含まない;ELPトラック)とそれぞれ混合した。ELPトラックとの比較(図11の黒色部分)から明らかなように、5価抗血清で処理したトラックではベータ−1の肩を形成するピークは消失し、このピークのMcとしての性質(タイプMカッパMc蛋白質)が明らかとなった。また、多クローン性バックグラウンドが消失し、この血清のベータ−2画分がなく、グロブリンの泳動に対するこれらの免疫複合体および修飾抗体の干渉が見られないことにも注目されたい。ガンマの前方を泳動するピークは、プロフィルの重ね合わせを容易にするための注入マーカーである。
セビア・キャピラリーズB1B2+緩衝液(捕捉時間枠100ないし235s)を用いたキャピラリーズによって、ガンマの位置へ泳動する遊離型ラムダタイプMc蛋白質を含有する血清のイムノタイピングを行った:この血清の6つのアリコートを、1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸により修飾した5種の抗体(3価抗血清(抗IgG、抗IgA、抗IgM抗体の混合物)、抗カッパ、抗ラムダ、抗遊離型カッパ、抗遊離型ラムダ)、およびこれらの抗体のメジウム(抗体を含まない;ELPトラック)とそれぞれ混合した。ELPトラックとの比較(図12の黒色部分)から明らかなように、3価抗血清で処理したトラックでは多クローン性バックグラウンドは消失したが、Mcピークは消失しなかった。同時に、抗ラムダおよび抗遊離型ラムダのトラックではMcピークの消失が認められた。抗カッパおよび抗遊離型カッパのトラックでは、多クローン性バックグラウンドの減少のみが認められた。また、この血清ではベータ−2画分がないこと、ならびにグロブリンの泳動に対するこれらの免疫複合体および修飾抗体の干渉が見られないことにも注目されたい。ガンマの前方を泳動するピークは、プロフィルの重ね合わせを容易にするための注入マーカーである。
キャピラリーズ蛋白質(e)+緩衝液(捕捉時間枠110ないし275s)を用いたキャピラリーズ装置によって、ガンマの位置へ泳動するタイプMカッパMc蛋白質を含有する血清のイムノタイピングを行った:この血清の6つのアリコートを、1,2,4−無水ベンゼントリカルボン酸により修飾した5種の抗体(抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパ、抗ラムダ)、および該抗体のメジウム(抗体を含まない;ELPトラック)とそれぞれ混合した。ELPトラックとの比較(図13の黒色部分)から明らかなように、抗IgMおよび抗カッパで処理したアリコートのガンマの位置のMcピークは消失した。その他のトラックでは、多クローン性バックグラウンドの減少のみが認められた。また、グロブリンの泳動に対するこれらの免疫複合体および修飾抗体の干渉が見られないことにも注目されたい。ガンマの前方を泳動するピークは、プロフィルの重ね合わせを容易にするための注入マーカーである。
種々の生体試料中の単クローン性蛋白質の検出および該単クローン性蛋白質のタイピングの例を示し、これにより、こうした疾患の予後診断および治療を改善する。 種々の生体試料中の単クローン性蛋白質の検出および該単クローン性蛋白質のタイピングの例を示し、これにより、こうした疾患の予後診断および治療を改善する。プロフィルの灰色面は、本発明の抗体の存在下に分離したセリック蛋白質を表し、また、この抗体の非存在下で分離したセリック蛋白質のプロフィルも細い線で示した。また、本発明の抗体で処理しなかった分離蛋白質のプロフィルも、ELPの名称で独立させて示した。 図2と同様の図である。 図2と同様の図である。 図2と同様の図である。 図2と同様の図である。 図2と同様の図である。 種々の生体試料中の単クローン性蛋白質の検出および該単クローン性蛋白質のタイピングの例を示し、これにより、こうした疾患の予後診断および治療を改善する。プロフィルの灰色面は、本発明の抗体の存在下に分離したセリック蛋白質を表し、また、この抗体の非存在下で分離したセリック蛋白質のプロフィルも細い線で示した。また、本発明の抗体で処理しなかった分離蛋白質のプロフィルも、ELPの名称で独立させて示した。 図3と同様の図である。 図3と同様の図である。 図3と同様の図である。 図3と同様の図である。 図3と同様の図である。 種々の生体試料中の単クローン性蛋白質の検出および該単クローン性蛋白質のタイピングの例を示し、これにより、こうした疾患の予後診断および治療を改善する。プロフィルの灰色面は、本発明の抗体の存在下に分離したセリック蛋白質を表し、また、この抗体の非存在下で分離したセリック蛋白質のプロフィルも細い線で示した。また、本発明の抗体で処理しなかった分離蛋白質のプロフィルも、ELPの名称で独立させて示した。 図4と同様の図である。 図4と同様の図である。 図4と同様の図である。 図4と同様の図である。 図4と同様の図である。 種々の生体試料中の単クローン性蛋白質の検出および該単クローン性蛋白質のタイピングの例を示し、これにより、こうした疾患の予後診断および治療を改善する。プロフィルの灰色面は、本発明の抗体の存在下に分離したセリック蛋白質を表し、また、この抗体の非存在下で分離したセリック蛋白質のプロフィルも細い線で示した。また、本発明の抗体で処理しなかった分離蛋白質のプロフィルも、ELPの名称で独立させて示した。 図5と同様の図である。 図5と同様の図である。 図5と同様の図である。 図5と同様の図である。 図5と同様の図である。 種々の生体試料中の単クローン性蛋白質の検出および該単クローン性蛋白質のタイピングの例を示し、これにより、こうした疾患の予後診断および治療を改善する。プロフィルの灰色面は、本発明の抗体の存在下に分離したセリック蛋白質を表し、また、この抗体の非存在下で分離したセリック蛋白質のプロフィルも細い線で示した。また、本発明の抗体で処理しなかった分離蛋白質のプロフィルも、ELPの名称で独立させて示した。 図6と同様の図である。 図6と同様の図である。 図6と同様の図である。 図6と同様の図である。 図6と同様の図である。 種々の生体試料中の単クローン性蛋白質の検出および該単クローン性蛋白質のタイピングの例を示し、これにより、こうした疾患の予後診断および治療を改善する。プロフィルの灰色面は、本発明の抗体の存在下に分離したセリック蛋白質を表し、また、この抗体の非存在下で分離したセリック蛋白質のプロフィルも細い線で示した。また、本発明の抗体で処理しなかった分離蛋白質のプロフィルも、ELPの名称で独立させて示した。 図7と同様の図である。 図7と同様の図である。 図7と同様の図である。 図7と同様の図である。 図7と同様の図である。 種々の生体試料中の単クローン性蛋白質の検出および該単クローン性蛋白質のタイピングの例を示し、これにより、こうした疾患の予後診断および治療を改善する。プロフィルの灰色面は、本発明の抗体の存在下に分離したセリック蛋白質を表し、また、この抗体の非存在下で分離したセリック蛋白質のプロフィルも細い線で示した。また、本発明の抗体で処理しなかった分離蛋白質のプロフィルも、ELPの名称で独立させて示した。 図8と同様の図である。 図8と同様の図である。 図8と同様の図である。 図8と同様の図である。 図8と同様の図である。 図8と同様の図である。 図8と同様の図である。 種々の生体試料中の単クローン性蛋白質の検出および該単クローン性蛋白質のタイピングの例を示し、これにより、こうした疾患の予後診断および治療を改善する。プロフィルの灰色面は、本発明の抗体の存在下に分離したセリック蛋白質を表し、また、この抗体の非存在下で分離したセリック蛋白質のプロフィルも細い線で示した。また、本発明の抗体で処理しなかった分離蛋白質のプロフィルも、ELPの名称で独立させて示した。 図9と同様の図である。 図9と同様の図である。 種々の生体試料中の単クローン性蛋白質の検出および該単クローン性蛋白質のタイピングの例を示し、これにより、こうした疾患の予後診断および治療を改善する。プロフィルの灰色面は、本発明の抗体の存在下に分離したセリック蛋白質を表し、また、この抗体の非存在下で分離したセリック蛋白質のプロフィルも細い線で示した。また、本発明の抗体で処理しなかった分離蛋白質のプロフィルも、ELPの名称で独立させて示した。 図10と同様の図である。 図10と同様の図である。 図10と同様の図である。 図10と同様の図である。 図10と同様の図である。 種々の生体試料中の単クローン性蛋白質の検出および該単クローン性蛋白質のタイピングの例を示し、これにより、こうした疾患の予後診断および治療を改善する。プロフィルの灰色面は、本発明の抗体の存在下に分離したセリック蛋白質を表し、また、この抗体の非存在下で分離したセリック蛋白質のプロフィルも細い線で示した。また、本発明の抗体で処理しなかった分離蛋白質のプロフィルも、ELPの名称で独立させて示した。 種々の生体試料中の単クローン性蛋白質の検出および該単クローン性蛋白質のタイピングの例を示し、これにより、こうした疾患の予後診断および治療を改善する。プロフィルの灰色面は、本発明の抗体の存在下に分離したセリック蛋白質を表し、また、この抗体の非存在下で分離したセリック蛋白質のプロフィルも細い線で示した。また、本発明の抗体で処理しなかった分離蛋白質のプロフィルも、ELPの名称で独立させて示した。 図12と同様の図である。 図12と同様の図である。 図12と同様の図である。 図12と同様の図である。 図12と同様の図である。 種々の生体試料中の単クローン性蛋白質の検出および該単クローン性蛋白質のタイピングの例を示し、これにより、こうした疾患の予後診断および治療を改善する。プロフィルの灰色面は、本発明の抗体の存在下に分離したセリック蛋白質を表し、また、この抗体の非存在下で分離したセリック蛋白質のプロフィルも細い線で示した。また、本発明の抗体で処理しなかった分離蛋白質のプロフィルも、ELPの名称で独立させて示した。 図13と同様の図である。 図13と同様の図である。 図13と同様の図である。 図13と同様の図である。 図13と同様の図である。

Claims (31)

  1. 生体試料をキャピラリ電気泳動により分析する方法であって、負に過剰に帯電した修飾抗体を用いることによって、電気泳動による分離時に該抗体を生体試料の蛋白質の泳動帯から外れた位置の帯域へ泳動させることを含み、上記抗体が所定の目的蛋白質に対して抗原特異性を有するものとする方法。
  2. 生体試料をキャピラリ電気泳動により分析する請求項1による方法であって、以下の工程、即ち、
    a)特定の抗原特異性を有し、生体試料中に存在する可能性のある単クローン性蛋白質と抗原−抗体型の複合体を形成することができる負に過剰に帯電した修飾抗体の存在下に、電気泳動によって生体試料の第1のアリコート部分の成分を分離し、分離した生体試料の成分を検出する工程と、
    b)工程a)で得られた電気泳動プロフィルと、所定の抗原特異性を有する上記負に過剰に帯電した修飾抗体の非存在下にキャピラリ電気泳動により分離した同じ試料からの別のアリコート部分の成分の電気泳動プロフィルとを比較する工程
    を含む方法。
  3. 請求項1または請求項2による方法であって、負に過剰に帯電した修飾抗体を用い、異なる抗原特異性を有する一連の抗体を形成し、生体試料の同一アリコート部分と接触させてキャピラリ電気泳動により試料の成分を分離する方法。
  4. 少なくとも2つのアリコート部分に分けた生体試料をキャピラリ電気泳動により分析する、請求項2または請求項3による方法であって、電気泳動により生体試料の成分を分離する前に、以下の工程、即ち、
    1)特定の抗原特異性を有する負に過剰に帯電した修飾抗体と、生体試料中に存在する該抗体により特異的に認識される目的蛋白質との間の免疫反応を可能にするインキュベーション条件の下に、該抗体を含むメジウムと該生体試料の1つのアリコート部分とを接触させ、該生体試料の別のアリコート部分と、修飾抗体を含まない該メジウムとを接触させる工程と、
    2)工程1)でインキュベートした生体試料の両アリコート部分を電気泳動キャピラリに注入する工程
    を含む方法。
  5. 生体試料をキャピラリ電気泳動により分析する請求項1または請求項2による方法であって、電気泳動により生体試料の成分を分離する前に、以下の工程、即ち、
    1)特定の抗原特異性を有する負に過剰に帯電した修飾抗体を含むメジウムを該電気泳動キャピラリに注入し、該修飾抗体を含まない該メジウムを別の電気泳動キャピラリに注入する工程と、
    2)該抗体と生体試料中に存在する目的蛋白質または蛋白質類との免疫反応を可能にする条件下で、工程1)によって処理された電気泳動キャピラリに生体試料を注入する工程
    を含む方法。
  6. 請求項1ないし5の何れか1項に記載の方法であって、一連の負に過剰に帯電した修飾抗体が所定の異なる特異性を有するn種のタイプの抗体を含む場合、生体試料を少なくともn+1個のアリコート部分に分ける方法。
  7. 請求項1ないし6の何れか1項に記載の方法であって、抗体が抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパおよび抗ラムダ抗体から選ばれることを特徴とする方法。
  8. 請求項1ないし7の何れか1項に記載の方法であって、抗IgG抗体、抗IgA抗体、抗IgM抗体、抗カッパ抗体および抗ラムダ抗体を用いることを特徴とする方法。
  9. 請求項1ないし7の何れか1項に記載の方法であって、負に過剰に帯電した修飾抗体が抗体と無水物との反応生成物であることを特徴とする方法。
  10. 請求項1ないし7の何れか1項に記載の方法であって、負に過剰に帯電した修飾抗体が抗体と少なくとも1つのカルボン酸基を含む無水物との反応生成物であることを特徴とする方法。
  11. 請求項1ないし10の何れか1項に記載の方法であって、負に過剰に帯電した修飾抗体が、生体試料中に存在する場合に認識する目的蛋白質に対して過剰であることを特徴とする方法。
  12. 請求項6に記載の方法であって、負に過剰に帯電した修飾抗体が無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸との反応生成物である方法。
  13. 請求項9ないし11の何れか1項に記載の方法であって、負に過剰に帯電した修飾抗体が抗体と少なくとも1つのカルボン酸基を含む無水物との反応生成物であり、該反応が、無水物をジメチルホルムアミド(DMF)に即座に溶かし、溶かした無水物を抗体溶液と接触させて無水物と抗体とを反応させることを含み、該反応が、負電荷を抗体に付加することができる条件下に37℃で行われる方法。
  14. 請求項9ないし11の何れか1項に記載の方法であって、負に過剰に帯電した修飾抗体が抗体とメリト酸との反応生成物である方法。
  15. 請求項1ないし13の何れか1項に記載の方法であって、キャピラリ電気泳動はpHが9ないし11の範囲にあるアルカリ性緩衝液中で行い、該緩衝液は緩衝剤と該分析用緩衝液のイオン強度を増大させることが可能な少なくとも1種の添加剤を含む方法。
  16. 請求項1ないし11の何れか1項に記載の方法であって、生体試料が血漿、尿もしくは頭脊柱液の試料から選ばれる方法。
  17. 請求項1ないし11の何れか1項に記載の方法であって、生体試料が血清試料である方法。
  18. 生体試料中の単クローン性蛋白質(Mc蛋白質)をキャピラリ電気泳動により分析するための、請求項1ないし16の何れか1項に記載の方法。
  19. 請求項1ないし18の何れか1項に記載の方法によって生体試料の種々のアリコート部分をキャピラリ電気泳動を用いて分析することを含み、各アリコート部分を、修飾して負に帯電させた抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパおよび抗ラムダ免疫グロブリンからそれぞれ選ばれる抗体に接触させる、生体試料中のMc蛋白質と呼ばれる単クローン性蛋白質を検査し、タイピングする方法。
  20. 生体試料中の単クローン性蛋白質を検査し、タイピングする方法であって、生体試料中のMc蛋白質の有無を検出するために、生体試料からの蛋白質の電気泳動プロフィルにおいて該Mc蛋白質に相当するピークのイムノサブトラクションを行い、負に過剰に帯電した修飾抗体−Mc蛋白質複合体を生体試料のグロブリンの電気泳動プロフィルの帯域を超えて泳動させる方法。
  21. 以下の工程、即ち、
    少なくとも1つのカルボン酸基を含む無水物を即座にジメチルホルムアミド(DMF)に溶解させる工程と、
    該無水物と抗体を反応させてアルカリ性pHで負に過剰に帯電した修飾抗体を得ることができる条件下で、該溶解させた無水物に該抗体を接触させる工程
    を含む、負に過剰に帯電した修飾抗体を調製する方法。
  22. 請求項21に記載の方法であって、無水物がベンゼントリカルボン酸無水物である方法。
  23. 請求項21または請求項22に記載の方法であって、無水物をDMFの純品に即座に溶解させる方法。
  24. 抗体に酸性官能基が付加されることにより、同一のキャピラリ電気泳動分離条件下で分離されるタイプIgG、IgA、IgM、IgEおよびIgD免疫グロブリンの泳動プロフィルの帯域を超えて電気泳動する能力が抗体に付与されていることを特徴とする、負に過剰に帯電した修飾抗体。
  25. 請求項18ないし22の何れか1項に記載の方法を実施することにより得られる、請求項23に記載の負に過剰に帯電した修飾抗体。
  26. 抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパ、抗ラムダ、抗遊離型カッパおよび抗遊離型ラムダ免疫グロブリンから選ばれる、請求項24または請求項25に記載の負に過剰に帯電した修飾抗体。
  27. 上記負に過剰に帯電した修飾抗IgG、抗IgA、抗IgM、抗カッパおよび抗ラムダ抗体を含む5価抗血清として、または上記負に過剰に帯電した修飾抗IgG、抗IgAおよび抗IgM抗体を含む3価抗血清として混合されている、請求項24または請求項25に記載の負に過剰に帯電した修飾抗体。
  28. 請求項24ないし27の何れか1項に記載の負に過剰に帯電した修飾抗体であって、ポリクロナール抗体であることを特徴とする修飾抗体。
  29. 請求項24ないし28の何れか1項に記載の負に過剰に帯電した修飾抗体と、適切な希釈液を含む、生体試料中の単クローン性蛋白質を検出しタイピングするためのキット。
  30. キャピラリ電気泳動および免疫転位により生体試料中に存在するMc蛋白質を検出するための、請求項24ないし29の何れか1項に記載の抗体の使用。
  31. 生体試料中に存在するMc蛋白質をタイピングするための、請求項24ないし26および28または29の何れか1項による抗体の使用。
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