JP7082467B2 - in-situキャリブレーションを用いるゲル電気泳動用の組成物及び方法 - Google Patents
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Description
び2013年3月13日出願の同第61/779,567号の優先権の利益を請求する。これらはそれぞれ
、本明細書中、その全体が参照として含まれる。
よって実施する。分析すべき液体混合物は、通常、ピペット、シリンジニードル、電気泳動コームまたは同様のサンプル供給装置を使用してウェルに充填する。しかしながら、サンプルバンド間の分解能は適用したサンプル幅で決まり、少ないサンプル容量は表面張力の影響を受け(て、特定のウェルにサンプルを充填するのに望ましい分解能を超えてミセ
ル直径をつくるので)、そのようなバンド分解能は低く、変動し易い。さらに多量に適用
しないように、2-D-様アプローチ(2-D-like approach)では微小容量を適用することが多い。さらに、ゲル内部のサンプル運動は、自由溶液化学と比べて限定されており;寸法に数個のサンプルレーンだけがある場合が多い局部領域を除いて、自由度が減弱されると、
均一な生成物または付加物の展開に悪影響を与える。これらの理由により、1uLレベルで
のサンプル再現性は不正確すぎて、臨床的/分析的に許容可能でないことが多い。
プロセッサはそれぞれのピーク下の面積を求め、全サンプルの百分率としてそれぞれ報告する。たとえば、電気泳動を血清蛋白質の分離に使用する場合、それぞれのバンドの濃度はこの百分率と全タンパク質濃度から導かれる;電気泳動が酵素の分離に使用されている場合、それぞれのバンドの酵素活性は、この百分率と全酵素活性から導かれる。
二のバンドは75%であるとする。全被検物濃度が200mg/mLであるとすると、第一のバンド
は50mg/mL(0.25×200mg/mL)であり、第二のバンドは150mg/mL(0.75×200mg/mL)である。
ゲル上及び/またはそれぞれのサンプル中に、キャリブレータ(較正器)(calibrator)
を提供する方法は全く存在しない。
験サンプルとある容量若しくは量(quantity)のキャリブレーティングサンプル(較正サンプル)(calibrating sample)とを混和して最終容量を形成する工程を含み、ここでキャリブレーティングサンプルの前記容量若しくは量は既知濃度のキャリブレータ(較正器)(calibrator)を含み、前記最終容量は試験サンプル対キャリブレーティングサンプルの既知比を含む。また本方法は、電気泳動ゲルのウェル(受入ウェル)(receiving well)に充填画分(ローディング画分)(loading fraction)を付着させる工程(depositing)であって、ここで前記充填画分は前記最終容量の画分である、前記工程、及び前記試験サンプルの成分とキャリブレータが共通の分離レーンに沿って互いに分離されるように、電気泳動ゲルの共通の分離レーンに沿って充填画分を分離する工程を含む。また本方法は、前記共通する分離レーン内でキャリブレータと試験サンプルの分離された成分とを検出する工程、及び前記検出する工程に基づいてキャリブレータと試験サンプルの分離された成分とのレベルを測定し、これによりin-situキャリブレーションを用いて電気泳動を実施す
る工程を含む。
する方法に関する。本方法は、ある容量の試験サンプルをある容量若しくは量のキャリブレーティングサンプルと混和して最終容量を形成する工程を含み、ここでキャリブレーティングサンプルの前記容量または量は、既知濃度のキャリブレータを含み、前記最終容量は試験サンプル対キャリブレーティングサンプルの既知比を含む。また本方法は、電気泳動ゲルのウェルに充填画分を付着させる工程であって、ここで前記充填画分は最終容量の画分である、前記工程、及び前記試験サンプルの成分とキャリブレータが共通する分離レーンに沿って互いに分離されるように、電気泳動ゲルの共通する分離レーンに沿って充填画分を分離する工程、を含む。また本方法は、共通する分離レーン内でキャリブレータと試験サンプルの分離された成分とを検出する工程、及び前記検出に基づいてキャリブレータと試験サンプルの分離された成分のレベルを測定し、それによってin-situキャリブレ
ーションを用いて電気泳動を実施する工程、を含む。
ができる。リン酸塩、Trisなどの様々なバッファの一つを、生理学的~アルカリpHで使用する、多くの標準的な多くの水性バッファのいずれかを使用することができる。
きると理解されよう。たとえば、キャリブレータは、サンプルカップまたはウェルの壁上で乾燥し、試験サンプルの前記容量を添加して再溶解させることができる。特に、サンプルウェル内でキャリブレータを乾燥させた後、残存する残渣は、キャリブレータ、例えば蛍光タグ付けキャリブレータの濃度を、容量に影響を与えることなく保持する。サンプルを添加すると、タグ付けしたキャリブレータは、脂質粒子濃度に影響を与えることなく、サンプル-キャリブレータ「混合物(mix)」の最終容量内に再構築され、含まれる。電気泳動サンプルウェルは、利便性及び単純性のためにサンプル付着に先立ってこの様式で準備することができる。本発明の別の側面は、この様式で準備された電気泳動ゲル、並びにそのようなゲルを含むキット及び、本明細書に記載の方法を実施するために使用説明書に関する。
容量測定で)混合する(図1を参照されたい)。標準と未知サンプルのレポーター(reporter)と化学量論の両方をキャラクタリゼーションすることができる。分離した画分は、たと
えば密度計を使用して走査する。電気泳動図の対応する曲線下の面積を、内部参照標準により得られるシグナルと比較する。既知容量比(すなわち線形性)が与えられると、一点キャリブレーション(single point calibration)、従ってin-situキャリブレータを使用し
て試験サンプル中の成分の濃度を決定できる能力が可能である。
すなわちキャリブレータ)に対して未知成分の濃度を計算する。従って、内部的にタグ付
したキャリブレータの既知濃度と、キャリブレータとサンプルの定義された容量比が与えられると、単一の参照内部標準を使用する一点キャリブレータ計画(即ち、単一の参照内
部標準を使用するキャリブレーション、これは当業者に公知である)を使用して、未知被
検体濃度を計算することができる。この試みにより、方法と方法の間で濃度が変動し易いこと及び外部試験の必要性(たとえば、全被検出体濃度を提供するために)を除去し、サンプル内部の対照を強化し、信頼性を高める。
と、未知物の初期容量はVUiと表すことができる。
子を含む)の初期容量(または量)は、
これらに限定されない。SDS-PAGE(ポリアクリルアミド)ゲルは、そのサイズをベースとしてタンパク質を分離する。SDSは負の電荷でタンパク質をコーティングするからである。
アガロースゲル上でのタンパク質の分離は電荷による。
つ、六つ、七つ、八つ、九つ、十など)のレーンを含むことができる。一人の個体または
被験者由来の生体サンプルをプローブして、多様な成分を同定することができるか、及び/または多様な個体由来の血清を試験することができる。様々なサイズのゲルにおいて電
気泳動を実施するためのプロトコルは、ゲルのサイズでの分離を最適化するように変形した以外には、同様であろう。
ピペット)などで実施することができる。電気泳動コームは付着させるのに特に有用であ
る。なぜなら、コームの歯がゲル支持体上にサンプルの細いラインを付着させて、サンプルの拡散を減らすことができるからである。ゲルにサンプルリザーバがないゲルシステムでは、サンプルを付着させるのにピペットを使用すると、サンプルが二次元で拡散する円形物になるだろう。サンプルが拡散すると、電気泳動後に最終ゲルの解像度が損なわれるだろう。なぜなら、サンプル分子は円形物の全ての点で始まるからである。サンプルを一次元コーム歯(図2を参照されたい)で付着させることにより、拡散が減り、サンプル分子は一本のラインから出発する;優れた解像度結果と、ゲル当たり短いレーン/より多くの
サンプルが可能である。
の一部)と結合する一つ以上の抗体を使用することが挙げられる。抗体は、検出可能なシ
グナルを発生させることができる、または発生させる原因となる(capable of producing
or causing production of a detectable signal)シグナル発生分子(signal producing molecule)と結合して、抗体標的に結合した抗体を検出可能にする。抗体標識に結合した抗体も、一次抗体を認識する二次抗体を使用することにより検出し、測定することができる。ここで前記二次抗体は検出可能なシグナルを発生させることができる、または発生させる原因となるシグナル発生分子と結合し、抗体標的に結合した抗体を検出可能にする。
ャリブレータは、例えば免疫固定技術によって電気泳動ゲルに固定することができる。この技術は、ゲル電気泳動により分離された一つ以上の成分とキャリブレータと抗血清とを接触させることを含む。抗血清は、第一の抗体またはそのフラグメントがキャリブレータと結合するように、第一の抗体またはそのフラグメントを含むことができる。抗血清は、第二の抗体またはそのフラグメントが(単数または複数種類の)一つ以上の分離された成分と結合するように、第二の抗体またはそのフラグメントも含むことができる。この技術は
、ゲル中の結合しなかった物質を取り除くために、電気泳動ゲルを洗浄することも含むことができる。
結合部分)を含むものとする。本発明の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗
体、細胞間抗体、抗体フラグメント(たとえばFv、Fab、及びF(ab)2)、並びに一本鎖抗体(scFv)、キメラ抗体及びヒト化抗体(Ed Halow及びDavid Lane, USING ANTIBODIES:A LABORATORY MANUAL(Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1999年);Houstonら、”Protein
Engineering of Antibody Binding Sites:Recovery of Specific Activity in an Anti-Digoxin Single-Chain Fv Analogue Produced in Escherichia coli," Proc Natl Acad Sci USA 85:5879-5833(1988年);Birdら、”Single-Chain Antigen-Binding Proteins,"
Science 242:423-426(1988年)、これらはその全体が参照として含まれる)などの様々な形状で存在することができる。
られる。これらの抗体フラグメントは、慣用法、例えばその全体が参照として含まれる、James Goding, MONOCLONAL ANTIBODIES:PRINCIPLES AND PRACTICE 98-118(Academic Press,1983年)及びEd Harlow及びDavid Lane, ANTIBORIES:A LABORATORY MANUAL(Cold Spring Harbor Laboratory, 1988年)に記載のようなタンパク質分解フラグメンテーション
手順、または当業者に公知の他の方法により製造することができる。
ルの成分はそれぞれ、検出可能なシグナルを発生させることができる、または発生させる原因となるシグナル発生分子に直接結合することができるか、シグナル発生分子で標識化することもできる。キャリブレータ及び試験サンプル成分のそれぞれに直接または間接的に結合したシグナル発生分子は、互いに見分けることが可能である。さらにシグナル発生分子は、任意の組み合わせでキャリブレータ及び試験サンプルの成分のそれぞれに直接または間接的に結合することができる。たとえば、キャリブレータは(たとえば、蛍光材料
であらかじめタグ付けした)シグナル発生分子に直接結合することができ、試験サンプル
の成分はシグナル発生分子に間接的に結合することができる。あるいは、試験サンプルの二つ以上の成分はそれぞれ、シグナル発生分子に直接または間接的に結合することができる。
に記載の任意の他の好適なシグナル発生分子であってもよい。
合することができる金属イオンに関しては、米国特許第4,741,900号を参照されたい。さ
らなる例としては、様々な酵素が挙げられるが、これらに限定されない。酵素の例としては、セイヨウワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ベータ-ガラクトシダ
ーゼまたはアセチルコリンエステラーゼが挙げられるが、これらに限定されず;接合団複合体、例えばストレプトアビジン/ビオチン及びアビジン/ビオチンが挙げられるが、これらに限定されない。蛍光材料の例としては、ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、ダンシルクロリドまたはフィコエリトリンが挙げられるが、これらに限定されない。発光材料の例としてはルミノールが挙げられるが、これらに限定されない。生物発光材料の例としては、ルシフェラーゼ、ルシフェリン及びエクオリンが挙げられるが、これらに限定されない。放射性材料の例としては、ビスマス(213Bi)、炭素(14C)、クロム(51Cr)、(153Gd、159Gd)5ガリウム(68Ga、67Ga)、ゲルマニウム(68Ge)、ホロミウム(166Ho)、インジウム(115In、113In、112In、111In)、ヨウ素(131I、125I、123I、121I)、ランタン(140La)、ルテニウム(177Lu)、マンガン(54Mn)、モリブデン(99Mo)、パラジウム(103Pa)、リン(32P)、プラセオジム(142Pr)、プロメチウム(149Pm)、レニウム(186Re、188Re)、ロジウム(105Rh)、ルテニウム(97Ru)、サマリウム(153Sm)、スカンジウム(47Sc)、セレン(75Se)、ストロンチウム(85Sr)、硫黄(35S)、テクネチウム(99Tc)、タリウム(201Ti)、スズ(113Sn、117Sn)、トリチウム(3H)、キセノン(133Xe)、イッテルビウム(169Yb、175Yb)、イット
リウム(90Y)、亜鉛(65Zn)が挙げられるが、これらに限定されない。さらなる例としては
、様々な陽電子放出断層撮影法(positron emission tomography)を使用する陽電子放出金属及び非放射性常磁性金属イオンが挙げられる。
シグナル発生分子と相互作用し得る試薬とを接触させる工程を含むことができ、ここで前記シグナル発生分子は試薬と接触すると検出可能なシグナルを発生させ、前記検出は、前記検出可能なシグナルの検出を含む。たとえば、ルシフェラーゼが適切なルシフェリン基質に作用すると、光が放出される。酵素(たとえばルシフェラーゼ)、フルオロフォアまたは発色団などの検出可能なシグナルまたは部分に結合する第二の抗体も使用することができる。
子は、互いに識別可能である。試験サンプルの成分とキャリブレータは、互いに識別可能であるシグナル発生分子に結合することができる。このことにより、試験サンプルの成分とキャリブレータに直接または間接的に結合した少なくとも二つのシグナル発生分子のカクテル化(cocktailing)が可能になる。また、このことにより、異なる、または識別可能
な検出可能なシグナルを発生させる、または発生させることができる試験サンプルの異なる成分(たとえば、リポタンパク質粒子若しくはその一部)とキャリブレータに直接または間接的に二つ以上のシグナル発生分子をカクテル化するのが可能になる。そのようなカクテル化の例は、その全体が参照として含まれる、2013年2月28日出願の米国仮特許出願第61/770,406号、”Fluorescent In-Situ Detection of Lipid Particle Apolipoproteins within Primary Electrophoretic Matrix"に記載されている。
る少なくとも19種類の異なるダイを含み、特有の抗原を同定する。
出係数または量子相対性(quantum relativity)を標準化することにより、濃度または数(
たとえばリポタンパク質粒子数)の相対値を決定することができる。
はリポタンパク質粒子)及び/またはキャリブレータのレベルも定量することができる。
ク質B、アポリポタンパク質C、アポリポタンパク質D、アポリポタンパク質E、アポリポタンパク質H、リポタンパク質(a)、高密度リポタンパク質、中間密度リポタンパク質、低密度リポタンパク質、超低密度リポタンパク質、カイロミクロン、リポタンパク質X、その
酸化変異体及び混合物からなる群から選択することができる。
脂肪を乳化することによって脂肪の消化を助ける。胆汁酸は、食後に胆汁酸が腸に分泌されるまで、胆嚢に貯蔵される。腸の上皮細胞は、トリアシルグリセロールを合成する。コレステロールの一部はエステル化されて、コレステロールエステルを形成する。腸細胞はトリアシルグリセロール、コレステロールエステル、リン脂質、遊離コレステロール及びアポリポタンパク質からカイロミクロンを形成する。
リポタンパク質D、アポリポタンパク質E、アポリポタンパク質H、リポタンパク質(a)、高密度リポタンパク質、中間密度リポタンパク質、低密度リポタンパク質、超低密度リポタンパク質、カイロミクロン、リポタンパク質X、その酸化変異体及び混合物が挙げられる
が、これらに限定されない。
る。というのは、たとえば一つのクラスはアテローム生成的(artherogenic)であり、一つのクラスはアテローム形成抑制的(artheroprotective)であるかもしれないからである。
ポタンパク質粒子に見られる主なタンパク質を構成する。HDLの一部としてのApoAは、肝
外組織からの遊離コレステロールの引抜きに関与し、レシチンアシルトランスフェラーゼの活性化に影響を与える。アポリポタンパク質Aは組織からHDLへコレステロール移動を駆動する酵素を活性化し、HDL認識及び肝臓におけるレセプター結合に関与している。
見される。Apo-Iは、HDLに結合する主なアポリポタンパク質Aである。Apo A-Iは、レシチン-コレステロールアシルトランスフェラーゼの活性化の原因であり、Apo A-IIはその活
性化を調整する。レシチン-コレステロールトランスフェラーゼは、遊離コレステロール
をコレステロールエステルに転換する。脂肪が腸に吸収されると、Apo A-IV分泌作用は増加する。Apo A-IVは、レシチン-コレステロールアシルトランスフェラーゼの活性化でも
機能することができる。
ム性動脈硬化症の加速度の一因となる。Apo Aレベルは、(家族性高密度リポタンパク質欠損症としても公知の)アルファ・リポタンパク質血症では非常に低いかもしれない。
ンパク質Apo A-Iの役割は、広く研究されてきた。HDLはApo A-I結合と競合するが、Apo A-IはHDL結合に関して競合相手ではない。この観察は、HDL及びApo A-Iは、異なる受容体により少なくとも一部マクロファージに結合していることを示唆する。たとえばプレ-β-HDL及び脂質-遊離Apo A-Iは、スカベンジャー受容体(SR-BI)に対しては悪いリガンドであり、このことは、Apo A-IによるHDL結合の競争がないことを説明している。逆に、Apo A-IはHDLから解離する場合もあり、脂質-遊離Apo A-IはHDLによるApo A-I結合サイトでの競合で利用可能であることが知見された。Lorenziら、”Apolipoprotein A-I but not high-density lipoproteins are internalized by RAW macrophages :roles of ATP-binding
cassette transporter A1 and scavenger receptor." BIJ Mol Med. 86:171-183(2008年)は、本明細書中、その全体が参照として含まれる。HDLの別の成分であるApo A-IIは、動物モデルで前アテローム生成的(pro-atherogenic)であることが知見された。Meyersら、
”Pharmacologic elevation of high-density lipoproteins:recent insights on mechanism of action and atheroscerosis protection.", Curr Opin Cardiol.19(4):366-373(2004年)は、本明細書中、その全体が参照として含まれる。
。Apo Bの一分子は、各LDLのリン脂質層に存在する。90%を超えるLDL粒子はApo Bから構成される。Apo Bは、LDL複合体内部でコレステロールを可溶化する働きをして、これは順に動脈壁上に続いてLDLコレステロールを付着させるLDLの輸送能力を高める。付着すると、心臓血管疾患の一因となる。Apo Bは、カイロミクロン、VLDL、IDL及びLp(a)のタンパ
ク質成分でもある。Apo Bは、二つのイソ型:Apo B-100(肝細胞で合成)及びApo B-48(カ
イロミクロンの構造タンパク質)をもつ大きな両親媒性ヘリカルグリコタンパク質である
。カイロミクロンはApo B-48を含み、Apo Bを含む他のリポタンパク質粒子はApo B-100を
含む。
複合体の構造完全性を維持し、特異的細胞-表面受容体のリガンドとして作用することに
よってリポタンパク質粒子を取り込み易くする。リポタンパク質粒子で作用する酵素としては、リポタンパク質リパーゼ、レシチン-コレステロールアシルトランスフェラーゼ、
肝臓-トリグリセリドリパーゼ、及びコレステロールエステルトランスフェラーゼタンパ
ク質が挙げられるが、これらに限定されない。高リポタンパク血症では上昇レベルのApo Bが知見される。Apo B-100は、無βリポタンパク血症の形状では存在しない。高レベルのApo B-100は高リポタンパク血症、急性狭心症、及び心筋梗塞で存在するかもしれない。Apo B-48は、カイロミクロン停滞病(chylomicron retention disease)では腸に留まる。
J Intern Med 255(2):188-205(2004年);Walldiusら、"The apoB/apoA-I ratio:A Strong, New Risk Factor for Cardiovascular Disease and a Target for Lipid-Lowering Therapy--A Review of the Evidence," J Intern Med.259(5):493-519(2006年);Yusuf
ら、"Effect of Potentially Modifiable Risk Factors Associated with Myocardial Infarction in 52 Countries (the INTERHEART Study):Case-control Study," Lancet 364:937-52(2004年)、これらは本明細書中、その全体が参照として含まれる。CHDリスクを
測定する際のApo Bの有用性は、プロスペクティブ研究によって確認されてきたが、リス
クを予測する際にApo B濃度が血清脂質よりも優れているかという程度は変動しやすい。Apo Bは、超低密度リポタンパク質粒子(VLDL-P)、中間密度リポタンパク質粒子(IDL-P)、
低密度リポタンパク質粒子(LDL-P)及びリポタンパク質(a)粒子(Lp(a)-P)などの全てのア
テローム生成的または潜在的にアテローム生成的である粒子の成分であり、それぞれの粒子はApo Bを一分子含む。従って、Apo Bは、循環血液中にアテローム生成的リポタンパク質粒子の数の直接的尺度を提供する。全Apo Bは均質ではない。全Apo Bは、上記の様々な粒子中でApo Bの存在によって影響を受けるだろう。粒子を分離せずに全Apo Bだけを測定すると、どの粒子が関係しているかは示さない。
Diabetes Association:ADA)及び米国心臓病学会(American College of Cardiology:ACC)の最近のコンセンサス会議報告では、Apo Bの測定の重要性を認めている(Kannelら、"Cholestrol in the Prediction of Atherosclerotic Disease," Ann Intern Med 90:85-91(1979年)及びJeyarajahら、"Lipoprotein Particle Analysis by Nuclear Magnetic Resonance Spectroscopy," Clin Lab Med 26:847-70(2006年)を参照されたい。これらは本
明細書中、その全体が参照として含まれる)。Apo B及びLDL-Pの増大レベルは、個体の心
血管疾患のリスクが増大したことを意味する。Apo B及びLp(a)-Pの増大レベルは、個体の心血管疾患のリスクが増大したことを意味する。
255(2):188-205(2004年);Walldiusら、"The apoB/apoA-I ratio:A Strong, New Risk
Factor for Cardiovascular Disease and a Target for Lipid-Lowering Therapy--A Review of the Evidence," J Intern Med. 259(5):493-519(2006年);Wallidusら、"Stroke Mortality and the Apo B/Apo A-I Ratio:Results of the AMORIS Prospective Study." J Intern Med.259:259-966(2006年)を参照されたい。これらは本明細書中、その全体が参照として含まれる。)及びINTERHEART(Yusufら、"Effect of Potentially Modifiable Risk Factors Associated with Myocardial Infarction in 52 Countries(the INTERHEART Study):Case-control Study," Lancet 364:937-52(2004年)、及びYusufら、"Obesity and the risk of myocardial infarction in 27,000 participants from 52 countries:a case-control study," Lancet 366:1640-9(2005年)、これらは本明細書中、その
全体が参照として含まれる)研究に見られるように、心筋梗塞(MI)、発作及び他のCV兆候
のリスクに強く関連していることが示されている。
子、IDL粒子及びHDL粒子の成分である。Apo C-IIはリポタンパク質リパーゼのアクチベータであり、欠損によりカイロミクロン及びトリアシルグリセロールが蓄積する。高レベルのApo C-IIはアンギナ及び心筋梗塞の指標である。アポリポタンパク質C-II(Apo C-II)は、消化管から吸収された大粒子(large particle)に見られる特殊なタイプのタンパク質である。殆どコレステロールからなる超低密度リポタンパク質粒子(VLDL-P)にも知見される。Apo C-IIは、キャピラリー中でリポタンパク質リパーゼ(LPL)の活性化の原因であるア
ポリポタンパク質であるので、カイロミクロン粒子とVLDL-Pの異化作用を開始する。これはHDL-Pにも知見される。このApo C-IIの欠損は、絶食の間に深刻な(grave)高リポタンパク血症及び高カイロミクロン血症を示す。
セリド-リッチ粒子の肝取り込みを阻害すると考えられる。Apo C-IVは少なくともVLDL-P
及びHDL-Pで見つかる。
は集中的に(convergently)転写される。Apo C-IIIレベルの上昇は、高リポタンパク血症
を誘発する。
かる。Apo Eは肝細胞と体皮細胞上の受容体と結合する。Apo Eは、トリグリセリド-リッ
チリポタンパク質粒子構成成分の正常な異化作用に必須である。Apo Eはリポタンパク質
粒子代謝及び心血管疾患においてその重要性が最初に認められた。これは、脂質の組織への輸送、臓器から肝臓へのコレステロールの輸送、VLDL及びカイロミクロンを除去することによるリポタンパク質粒子代謝、及びアテローム性動脈硬化症の形成に影響を及ぼす。リポタンパク質粒子のApo E部分は、Apo Eリポタンパク質粒子のLDL受容体への結合を媒
介する。LDL-Pに結合したApo Eは、血小板上のサイトに結合することによってアゴニストにより誘発された血小板凝集を阻害する。Apo E遺伝子の三つの異なる対立遺伝子、Apo E
e2、e3及びe4が存在する。Apo E e4は、後期発生アルツハイマー病の増大リスクと関連
する。
血小板によるセロトニン放出を阻害し、血小板の凝集を妨げる疾患で見つかる。Apo Hは
、血小板によるセロトニン放出を阻害し、血小板の凝集を妨げる。
シルグリセロールである。IDLは肝性リパーゼによりLDLになる。HDLは末梢組織から肝臓
へコレステロールの輸送に関与する。HDLは肝臓及び腸で合成される。
る。細胞は膜及びホルモン合成のためにLDL内部のコレステロールを使用する。LDLは動脈上にLDLコレステロールを付着させ、これが心血管疾患の一因になる。LDLが動脈壁内部に蓄積すると、LDLは炎症を起こす。マクロファージは炎症部位にひきつけられて、LDLを取り込むときに泡沫細胞を形成して、さらに炎症を起こす。より小さく、密なLDLは、より
大きな浮揚性LDLよりもより多くのコレステロールエステルを含む。
着させるかもしれない。高リポタンパク質(a)-Pレベルは、心血管疾患の危険性がより高
いことを示す。具体的には、心血管疾患は、より小さなアテローム性Lp(a)-Pイソ形と関
連するかもしれないので、よりゆっくりと移動させるための高レベル、より陰極のLp(a)-Pバンドは、心血管疾患のより高いリスクの指標かもしれない。従って、Lp(a)-Pは、診断的及び統計学的リスク評価で有用である。Lp(a)-Pのレベルは、アテローム生成事象では
増加する。
線維素溶解カスケード(fibrinolytic cascade)におけるプラスミノーゲン作用を妨げる。多くの研究で、高血漿Lp(a)-P濃度対末梢血管疾患、脳血管疾患及び若年性冠動脈疾患(premature coronary disease)などの様々な心血管疾患の関係が立証されてきた。特に古い
アメリカの大規模研究の一つは、Lp(a)-Pの増大レベルは、発作、血管疾患による死、及
び男性におけるあらゆる原因による死亡の増大リスクを予測する(本明細書中、その全体
が参照として含まれる、Friedら、"The Cardiovascular Health Study:Design and Rationale," Ann. Epidemiol. 3:263-76(1991年)を参照されたい)。
めの測定に関して使用されてきた。しかしながら、HDL-Cの変異性のため、Apo Bは循環するLDL粒子数(LDL-P)のより優れた尺度であり、Apo BとLDL粒子は1:1化学量論があるので、従来のLDL-Cよりも信頼性のあるリスク指標である。総Apo Bの合計は、LDL-PのApo B補数(complement)(大きな浮揚性粒子と小さな密な粒子)、+VLDL+IDL+Lp(a)-P+カイロ
ミクロンが挙げられるが、これらに限定されない。Apo Bレベルと関連するリポタンパク
質粒子の測定は、個々の測定または従来のLDL-Cアッセイ以上にアテローム硬化性心疾患
のリスクに追加情報を提供する。空腹時血漿インスリンレベルとLDL粒子サイズの測定も
、有用な情報を提供する。
で多価不飽和脂肪酸から水素原子を取り除くときにはじまる。脂質ペルオキシルラジカル及びアルコキシルラジカルが形成し、次いでこれは近くの脂肪酸で酸化を開始して、脂質過酸化反応を伝播する。リポタンパク質のこれらの酸化形は、天然のリポタンパク質よりもより迅速にマクロファージにより取り除かれ、これによってマクロファージコレステロールが蓄積して、続いて泡沫細胞が形成して、組織マクロファージと内皮細胞の運動性が阻害される。この事象のカスケードは血管機能不全となり、アテローム性動脈硬化症を形成し、活性化させる。
他の分析法であってもよい。脂質粒子電気泳動及び脂質粒子定量化で使用される前記サンプルは、同一サンプルの異なるアリコートであってもよい。
実施する方法を実施することにより、生体サンプル中に存在する特異的なアポリポタンパク質及び/またはリポタンパク質粒子のレベルを評価する方法であって、ここで前記試験
サンプルの成分としては、リポタンパク質粒子またはその一部が挙げられ、前記検出は、前記リポタンパク質粒子またはその一部を検出することを含む。
またはリポタンパク質粒子のレベルを評価することによって、被験者に心血管疾患の増大リスクがあるかを決定することができる。また本方法は、被験者が心血管疾患の増大リスクがあるかを決定するために、アポリポタンパク質及び/またはリポタンパク質粒子を対
照または参照値に関連付ける工程も含むことができる。
のシグナル発生分子により発生した検出可能なシグナルを検出する工程;及び前記検出する工程に基づき、生体サンプル中に存在する様々なアポリポタンパク質及び/またはリポ
タンパク質粒子のレベルを決定する工程、を含むことができる。上記のように、シグナル発生分子は、アポリポタンパク質及び/またはリポタンパク質粒子及びキャリブレータに
直接または間接的に(たとえば抗体を介して)結合することができる。間接的に(たとえば
抗体を介して)結合する場合、評価は、リポタンパク質-抗体-シグナル発生分子複合体及
び/またはキャリブレータ-抗体-シグナル発生分子複合体を形成するのに好適な条件下で
、シグナル発生分子に結合した抗体と生体サンプルとを接触させる工程、及びゲルを洗浄して、結合しなかった抗体を除去若しくは実質的に除去する、及び電気泳動ゲル上の個々
のアポリポタンパク質及び/またはリポタンパク質粒子とキャリブレータのシグナル発生
分子により発生した検出可能なシグナルを検出する工程も含むことができる。また上記のように、本方法は、一次抗体及び二次抗体を使用して実施することもでき、ここで前記二次抗体はシグナル発生分子に結合する。この態様において、評価は、リポタンパク質-一
次抗体複合体及び/またはキャリブレータ-一次抗体複合体を形成するのに好適な条件下で、生体サンプルと一次抗体とを接触させて、ゲルを洗浄して、結合しなかった抗体を除去若しくは実質的に除去する工程;リポタンパク質-一次抗体-二次抗体-シグナル発生分子
複合体及び/またはキャリブレータ-一次抗体-二次抗体シグナル発生分子複合体を形成す
るのに好適な条件下で、リポタンパク質-一次抗体複合体及び/またはキャリブレータ-一
次抗体と二次抗体とを接触させて、結合しなかった二次抗体を除去若しくは実質的に除去する工程;及び電気泳動ゲル上のそれぞれのアポリポタンパク質及び/またはリポタンパ
ク質粒子及びキャリブレータのシグナル発生分子により発生した検出可能なシグナルを検出する工程も含むことができる。
ポリポタンパク質及び/またはリポタンパク質粒子)に直接または間接的に結合したシグナル発生分子は、互いに識別可能である。さらに、シグナル発生分子は、任意の組み合わせでキャリブレータ及び試験サンプルの成分(たとえば一つ以上のアポリポタンパク質及び/またはリポタンパク質粒子)のそれぞれに直接または間接的に結合することができる。た
とえば、キャリブレータは、シグナル発生分子(たとえば蛍光物質であらかじめタグ付け
したもの)に直接結合することができ、試験サンプルの成分は、シグナル発生分子に間接
的に結合することができる。あるいは試験サンプル(たとえば一つ以上のアポリポタンパ
ク質及び/またはリポタンパク質粒子)の二つ以上の成分は、それぞれシグナル発生分子に直接的にまたは間接的に結合することができる。
とえば治療的介入に対する反応性に関して)の文脈における相関関係とは、二つの時間点(たとえば、治療的介入を実施する前と実施した後)におけるリポタンパク質サイズ分布の
比較をさす。
関連付ける工程を含むことができる。
リスク分類に分類する工程も含むことができる。リスクを決定するために生化学的マーカー(たとえばコレステロール及びリポタンパク質レベルがあるが、これらに限定されない)のカットオフ値に関しては十分に確立された推奨値がある。たとえば抗-Apo B結合/検出
は、Lp(a)-P及びLDL-Pに基づくリスク分類を割り当てるためのカットオフ推定値と関連しているかもしれない。たとえばそのようなリスク分類を割り当てるためのカットオフ値は以下のようであってもよい:Lp(a)-P:<75nmmol/L最善、76-125nmol/l中間リスク、>126nmmol/L高リスク;LDL-P:<10000nmol/L最善、1000-1299nmol/L中間リスク、>1300nmol/L高リスク。
ンパク質Bと低密度リポタンパク質粒子の増大レベルは、個体に心血管疾患の増大リスク
があることを示す。Apo BとVLDLとの間には1:1化学量論があるので、増大したApo Bは算術的にVLDL-Pと関連する。
及びリポタンパク質(a)を含むことができる。検出されたリポタンパク質(a)粒子とLp(a)-P-イソ形型の増大レベルは、個体に心血管疾患の増大リスクがあることを示す。
関して投与されるものが挙げられる。
択肢を作成または維持に関する勧告を与える工程も含むことができる。生活様式の選択肢としては、食事の変更、運動の変更、喫煙を減らす若しくは辞める、またはこれらの組み合わせを挙げることができる。
任意の形態であることができる。レポートは、これらに限定されないが、名前、住所、性別、識別情報(たとえば、社会保障番号、保険番号)などを含む、レポートの各被験者についての識別情報を含むことができる。レポートは、これらに限定されないが、トリグリセリド、総コレステロール、LDLコレステロール及び/またはHDLコレステロールなどの、サ
ンプル中の脂質の生化学的キャラクタリゼーションを含むことができる。さらにレポートは、リポタンパク質のキャラクタリゼーション、従って本明細書中に提供される方法により製造したサンプルで実施した参照範囲を含むことができる。「参照範囲(reference range)」などの用語は、個体の母集団で通常観察される正常範囲を表すために、当業界で公
知の生体サンプルの成分濃度をさす。分析レポートにおけるリポタンパク質の典型的なキャラクタリゼーションとしては、VLDL、IDL、Lp(a)-P、LDL及びHDL並びにそれらのサブクラスに関する濃度及び参照範囲を含むことができる。さらにレポートは、リポタンパク質サイズ分布の傾向を含むことができる。
のその経過時間点で)決定を繰り返すことを含む。それぞれの経過時間点において決定さ
れたリスクは、被験者が心血管疾患を発症するリスクが増加したかまたは低下したかを評価するために、一つ以上の初期の時間点からの決定されたリスクと比較し、これにより心血管疾患を発症するリスクをモニターする。この方法は、心血管疾患を発症する決定されたリスクをベースとしてリスク分類に割り当てる、及び経過時間点で割り当てられたリスク分類を比較する(たとえば、第一の時間点で決定された第一のリスク分類と、第二の時
間点でとられた第二のリスク分類とを比較する)、これにより心血管疾患を発症するリス
クをモニターすることを含むことができる。
用して実施した。特に、未知濃度のリポ粒子(lipoparticle)を含む四つの血清サンプルを、キャリブレータである、各々の既知濃度のフルオレセイン-標識化アルブミンと混合し
た。
プの壁で予め乾燥しておいた既知濃度のキャリブレータを含んでいたそれぞれのサンプルウェルに調合した。サンプルを付着させる際に、キャリブレータを未知サンプルで再溶解化させて、サンプル対キャリブレータの既知比で最終容量を形成した。この実験では、四つのサンプルをそれぞれ、単一の電気泳動レーンに沿って別々の電気泳動ウェルに充填した。次いで試験サンプルの成分とキャリブレータがそれぞれの分離レーンに沿ってサイズ及び電荷により互いに分離されるように、ゲルに充填したサンプルの一部を電気泳動ゲルのそれぞれの共通分離レーンに沿って分離した。
ンプルが流れたレーンに適用した。この場合、抗-apoB抗体は、アルブミン対照と同一フ
ルオレセインで標識化した。しかしながら、上記のように、キャリブレータ(たとえばア
ルブミン)は、抗-apoB抗体とは異なるシグナル発生分子で標識化することができただろう。この抗-apoB抗体は、サンプルのリポタンパク質表面上のapoBタンパク質に付着した。LDL、VLDL及びLp(a)-Pは、apoBを含む。従って、抗-apoB抗体に結合したこれらのリポタンパク質及び抗-BSA-アルブミン抗体に結合したBSAアルブミンキャリブレータは、ゲルマトリックス内部に「固定」された。残っている抗-血清は、典型的なブロッティング-プレシング・プロトコル(blotting-pressing protocol)により除去し、続いて過剰の結合していない抗血清を除去するために好適な液体中で再水和した。このプロセスは、結合していない抗血清を適切に除去するために繰り返すことができる。この場合、再水和溶液は、IFF
洗浄プロトコルに一般的なTris緩衝塩溶液であった。得られたゲルの画像を図5Aに示す
。
これに限定されるものではないが、本発明は以下の態様の発明を包含する。
(1)in-situキャリブレーションを用いて電気泳動を実施するための方法であって:
ある容量の試験サンプルとある容量のキャリブレーティングサンプルとを混和して最終容量を形成する工程であって、前記キャリブレーティングサンプルの容量は既知濃度のキャリブレータを含み、前記最終容量は試験サンプル対キャリブレーティングサンプルの既知容量比を含む、前記工程;
電気泳動ゲルのウェルに充填画分を付着させる工程であって、前記充填画分は前記最終容量の画分である、前記工程;
前記試験サンプルの成分とキャリブレータが共通する分離レーンに沿って互いに分離されるように、電気泳動ゲルの共通する分離レーンに沿って充填画分を分離する工程;
前記共通する分離レーン内でキャリブレータと試験サンプルの分離された成分とを検出する工程;及び
前記検出する工程に基づいてキャリブレータと試験サンプルの分離された成分とのレベ
ルを測定し、in-situキャリブレーションを用いて電気泳動を実施する工程、
を含む前記方法。
(2)キャリブレータの測定されたレベル、試験サンプルの分離された成分の測定されたレベルと、試験サンプル対キャリブレーティングサンプルの既知容量比に基づいて、前記最終容量中の試験サンプル成分の濃度を計算する工程をさらに含む、(1)に記載の方法。
(3)試験サンプルの成分とキャリブレータがそれぞれ、検出可能なシグナルを発生させることができる、または発生させる原因となるシグナル発生分子と結合する、(1)に記載の方法。
(4)前記方法は、試験サンプルの分離された成分及び/またはキャリブレータと、シグナル発生分子と相互作用する能力のある試薬とを接触させる工程をさらに含み、前記シグナル発生分子は、試薬と接触すると検出可能なシグナルを発生させ、前記検出する工程は、前記検出可能なシグナルを検出する工程を含む、(3)に記載の方法。
(5)前記試験サンプルの成分とキャリブレータは、互いに識別可能であるシグナル発生分子に結合する、(3)に記載の方法。
(6)前記試験サンプルの成分が少なくとも二つの異なる成分を含む、(3)に記載の方法。
(7)少なくとも二つの前記成分のそれぞれが異なる検出可能なシグナルに結合し、前記検出可能なシグナルのそれぞれは互いに識別可能である、(6)に記載の方法。
(8)前記検出可能なシグナルは、放射線測定、比色分析、発光または蛍光分析手段により検出可能である、(3)に記載の方法。
(9)前記試験サンプルの一つ以上の前記成分がリポタンパク質粒子またはその一部を含み、前記検出する工程は、前記リポタンパク質粒子またはその一部を検出する工程を含む、(1)に記載の方法。
(10)前記リポタンパク質粒子またはその一部が、アポリポタンパク質A、アポリポタンパク質B、アポリポタンパク質C、アポリポタンパク質D、アポリポタンパク質E、アポリポタンパク質H、リポタンパク質(a)、高密度リポタンパク質、中間密度リポタンパク質、低密度リポタンパク質、超低密度リポタンパク質、カイロミクロン、リポタンパク質X、その酸化変異体及び混合物からなる群から選択される、(9)に記載の方法。
(11)前記付着させる工程は、電気泳動コームを使用して実施する、(1)に記載の方法。
(12)前記キャリブレータがフルオロフォアである、(1)に記載の方法。
(13)前記キャリブレータがタンパク質を含む、(1)に記載の方法。
(14)前記キャリブレータがアルブミンを含む、(13)に記載の方法。
(15)前記アルブミンがシグナル発生分子に結合する、(14)に記載の方法。
(16)前記アルブミンがフルオロフォアに結合する、(14)に記載の方法。
(17)前記キャリブレータは、前記試験サンプルの成分よりも早い速度でゲル電気泳動の間に電気泳動ゲル上を移動する、(1)に記載の方法。
(18)前記キャリブレータは、前記リポタンパク質粒子よりも早い速度でゲル電気泳動の間に電気泳動ゲル上を移動する、(9)に記載の方法。
(19)前記試験サンプルが生体サンプルである、(1)に記載の方法。
(20)前記キャリブレータ及び分離された成分は、前記検出する工程の前に固定される、(1)に記載の方法。
(21)前記キャリブレータ及び分離された成分は、免疫固定技法により固定され、前記免疫固定技法は、
前記キャリブレータ及び分離された成分を、第一の抗体またはそのフラグメント及び第二の抗体またはそのフラグメントを含む抗血清と接触させる工程であって、前記第一の抗体またはそのフラグメントがキャリブレータと結合し、且つ前記第二の抗体またはそのフラグメントが分離された成分と結合するように接触させる、前記工程;及び
電気泳動ゲルを洗浄して、前記ゲル中の結合していない材料を除去する工程、を含む、(20)に記載の方法。
Claims (19)
- in-situキャリブレーションを用いて電気泳動を実施するための方法であって、
ある容量の生体サンプルである試験サンプルとある容量のキャリブレーティングサンプルとを混和して最終容量を形成する工程、ここで、前記キャリブレーティングサンプルの容量は既知濃度のキャリブレータを含み、前記最終容量は試験サンプル対キャリブレーティングサンプルの既知容量比を含む;
電気泳動ゲルのウェルに充填画分を付着させる工程、ここで、前記充填画分は前記最終容量の画分である;
前記試験サンプルの成分と前記キャリブレータが共通する分離レーンに沿って互いに分離されるように、電気泳動ゲルの共通する分離レーンに沿って充填画分を分離する工程、ここで、分離が完了した後に、試験サンプルの成分とキャリブレータがそれぞれ、検出可能なシグナルを発生させることができ、または発生させる原因となるシグナル発生分子と結合され、ここで、試験サンプルの成分とキャリブレータは、互いに識別可能であるシグナル発生分子に結合される;
前記共通する分離レーン内でキャリブレータと試験サンプルの分離された成分とを検出する工程、ここで、前記キャリブレータ及び分離された成分は、前記検出する工程の前に固定され、前記固定は、前記キャリブレータ及び分離された成分と、第1抗体またはそのフラグメントと第2抗体またはそのフラグメントとを含む抗血清とを接触させ、前記第1抗体またはそのフラグメントが前記キャリブレータと結合し、前記第2抗体またはそのフラグメントが前記分離された成分と結合することを含む;
前記検出する工程に基づいてキャリブレータと試験サンプルの分離された成分とのレベルを測定し、in-situキャリブレーションを用いて電気泳動を実施する工程;及び
キャリブレータの測定されたレベル、試験サンプルの分離された成分の測定されたレベルと、試験サンプル対キャリブレーティングサンプルの既知容量比に基づいて、前記最終容量中の試験サンプル成分の濃度を計算する工程;
を含む、前記方法。 - 試験サンプルの分離された成分及び/またはキャリブレータと、シグナル発生分子と相互作用する能力のある試薬とを接触させる工程、ここで、前記シグナル発生分子は、試薬と接触すると検出可能なシグナルを発生させ、ここで、前記検出する工程は、前記検出可能なシグナルを検出する工程を含む;
をさらに含む、請求項1に記載の方法。 - 前記試験サンプルの成分が少なくとも二つの異なる成分を含む、請求項1に記載の方法。
- 少なくとも二つの前記成分のそれぞれが異なる検出可能なシグナルに結合しており、前記検出可能なシグナルのそれぞれは互いに識別可能である、請求項3に記載の方法。
- 前記検出可能なシグナルは、放射線測定、比色分析、発光または蛍光分析手段により検出可能である、請求項1に記載の方法。
- 前記試験サンプルの一つ以上の前記成分がリポタンパク質粒子またはその一部を含み、前記検出する工程は、前記リポタンパク質粒子またはその一部を検出する工程を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記リポタンパク質粒子またはその一部が、アポリポタンパク質A、アポリポタンパク質B、アポリポタンパク質C、アポリポタンパク質D、アポリポタンパク質E、アポリポタンパク質H、リポタンパク質(a)、高密度リポタンパク質、中間密度リポタンパク質、低密度リポタンパク質、超低密度リポタンパク質、カイロミクロン、リポタンパク質X、その酸化変異体及び混合物からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
- 前記付着させる工程は、電気泳動コームを使用して実施する、請求項1に記載の方法。
- 前記キャリブレータがフルオロフォアである、請求項1に記載の方法。
- 前記キャリブレータがタンパク質を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記キャリブレータがアルブミンを含む、請求項10に記載の方法。
- 前記アルブミンがシグナル発生分子に結合している、請求項11に記載の方法。
- 前記アルブミンがフルオロフォアに結合している、請求項11に記載の方法。
- 前記キャリブレータは、前記試験サンプルの成分よりも早い速度でゲル電気泳動の間に電気泳動ゲル上を移動する、請求項1に記載の方法。
- 前記キャリブレータは、前記リポタンパク質粒子よりも早い速度でゲル電気泳動の間に電気泳動ゲル上を移動する、請求項6に記載の方法。
- 前記キャリブレータ及び分離された成分は、免疫固定技法により固定され、前記免疫固定技法は、
第一の抗体またはそのフラグメントがキャリブレータと結合し、且つ第二の抗体またはそのフラグメントが分離された成分と結合するように、前記キャリブレータ及び分離された成分を、第一の抗体またはそのフラグメント及び第二の抗体またはそのフラグメントを含む抗血清と接触させる工程;及び
電気泳動ゲルを洗浄して、前記ゲル中の結合していない材料を除去する工程;
を含む、請求項1に記載の方法。 - 前記キャリブレータが、フルオロフォアに結合している、タンパク質又はポリペプチドを含む、請求項1に記載の方法。
- in-situキャリブレーションを用いて電気泳動を実施するための方法であって、
ある容量の生体サンプルである試験サンプルとある容量のキャリブレーティングサンプルとを混和して最終容量を形成する工程、ここで、前記キャリブレーティングサンプルの容量は既知濃度のキャリブレータを含み、前記最終容量は試験サンプル対キャリブレーティングサンプルの既知容量比を含む;
電気泳動ゲルのウェルに充填画分を付着させる工程、ここで、前記充填画分は前記最終容量の画分である;
前記試験サンプルの成分と前記キャリブレータが共通する分離レーンに沿って互いに分離されるように、電気泳動ゲルの共通する分離レーンに沿って充填画分を分離する工程、ここで、分離が完了した後に、試験サンプルの成分とキャリブレータがそれぞれ、検出可能なシグナルを発生させることができ、または発生させる原因となるシグナル発生分子と結合される;
試験サンプルの分離された成分及び/またはキャリブレータと、シグナル発生分子と相互作用する能力のある試薬とを接触させる工程、ここで、前記シグナル発生分子は、試薬と接触すると検出可能なシグナルを発生させる;
前記共通する分離レーン内でキャリブレータと試験サンプルの分離された成分とを検出する工程、ここで、前記検出する工程は、前記検出可能なシグナルを検出する工程を含み、前記キャリブレータ及び分離された成分は、前記検出する工程の前に固定され、前記固定は、前記キャリブレータ及び分離された成分と、第1抗体またはそのフラグメントと第2抗体またはそのフラグメントとを含む抗血清とを接触させ、前記第1抗体またはそのフラグメントが前記キャリブレータと結合し、前記第2抗体またはそのフラグメントが前記分離された成分と結合することを含む;
前記検出する工程に基づいてキャリブレータと試験サンプルの分離された成分とのレベルを測定し、in-situキャリブレーションを用いて電気泳動を実施する工程;及び
キャリブレータの測定されたレベル、試験サンプルの分離された成分の測定されたレベルと、試験サンプル対キャリブレーティングサンプルの既知容量比に基づいて、前記最終容量中の試験サンプル成分の濃度を計算する工程
を含む、
前記方法。 - in-situキャリブレーションを用いて電気泳動を実施するための方法であって、
ある容量の生体サンプルである試験サンプルとある容量のキャリブレーティングサンプルとを混和して最終容量を形成する工程、ここで、前記キャリブレーティングサンプルの容量は既知濃度のキャリブレータを含み、前記最終容量は試験サンプル対キャリブレーティングサンプルの既知容量比を含み、ここで、前記キャリブレータが、シグナル発生分子に結合しているアルブミンを含む;
電気泳動ゲルのウェルに充填画分を付着させる工程、ここで、前記充填画分は前記最終容量の画分である;
前記試験サンプルの成分とキャリブレータが共通する分離レーンに沿って互いに分離されるように、電気泳動ゲルの共通する分離レーンに沿って充填画分を分離する工程、ここで、分離が完了した後に、試験サンプルの成分が、検出可能なシグナルを発生させることができ、または発生させる原因となるシグナル発生分子と結合される;
前記共通する分離レーン内でキャリブレータと試験サンプルの分離された成分とを検出する工程、ここで、前記キャリブレータ及び分離された成分は、前記検出する工程の前に固定され、前記固定は、前記キャリブレータ及び分離された成分と、第1抗体またはそのフラグメントと第2抗体またはそのフラグメントとを含む抗血清とを接触させ、前記第1抗体またはそのフラグメントが前記キャリブレータと結合し、前記第2抗体またはそのフラグメントが前記分離された成分と結合することを含む;
前記検出する工程に基づいてキャリブレータと試験サンプルの分離された成分とのレベルを測定し、in-situキャリブレーションを用いて電気泳動を実施する工程;及び
キャリブレータの測定されたレベル、試験サンプルの分離された成分の測定されたレベルと、試験サンプル対キャリブレーティングサンプルの既知容量比に基づいて、前記最終容量中の試験サンプル成分の濃度を計算する工程
を含む、前記方法。
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