JP2005179253A - ゲル状シート及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水分含量が高く、強度が大きい、生体にとって有害性のない高分子からなるゲル状シート、皮膚に対して感触がよく、生体粘着性も良い、美容保水シート及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 モル置換度0.05〜1.0の低置換度セルロースエーテル、モル置換度1.1〜1.4の水溶性セルロースエーテル及び水を含有するゲル状シートを提供する。また、本発明は、モル置換度0.05〜1.0の低置換度セルロースエーテルとモル置換度1.1〜1.4の水溶性セルロースエーテルを溶解したアルカリ水溶液を、台板上にキャストし、これを凝固させ、洗浄するゲル状シートの製造方法を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、化粧品、医薬品、その他の用途に使用されるゲル状シート及びその製造方法に関するものである。
従来、寒天等を主成分とするゲル状シートが知られている。これらは、ゲル形成成分としての寒天が水中で網目構造を形成し、保水等の目的で使用されている。しかしながら、寒天から作られたゲル状シートは、強度的に不足である。
また、アクリル系ポリマーのゲルでは、残留するモノマーの毒性が懸念され、他のものにおいては架橋剤が必要とされ製造に手間がかかるといった問題点があった。
一方、顔や手、その他の肌に適用する美容シートは、保水剤とそれを担持させる高分子を配合させたものや保水剤を含む成分をシート上に塗布して使用するものが多い。例えば、特許文献1では、繊維シートにヒアルロン酸やコラーゲン等の保湿剤を担持させる保湿美容シートが開示されている。また、特許文献2には、キトサンと媒質ペーストからなる美容パックが、特許文献3にはカチオン性バイオポリマーを架橋させたコラーゲンを含まない保湿マスクが開示されている。
これらは、主に紙性のシート状に保水剤を含浸させて用いるものが一般的であるが、水分の保持力が十分でなく、また紙性のシートによる違和感が生じている。また、ゲル状の高分子についても、架橋剤を使用する等製造に手間がかかる欠点がある。
これらの問題点に対して特許文献2では、モル置換度の低いセルロースエーテルのゲルシートが、アクリル系ポリマーのようなモノマーの問題もなく、架橋剤を使用する等の製造に手間がかかることもなくして、水分の保持力が十分で、また違和感が生じないシートができることを開示している。しかしながら、かかるシートを生体に付着した場合、含浸する保湿剤、防シワ剤、防シミ剤、美白効果剤等の薬剤が作用し始める時間(20分程)以前に、剥がれ落ちてしまい、薬剤が作用するに最低必要とされる60分以上の粘着性を保つことができず、生体粘着性が悪いという問題があった。
特開平9−238738号公報 特開平6−48917号公報 特表2001−502678号公報 特開2003−300852号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、水分含量が高く、強度が大きい、生体にとって有害性のない高分子であって、皮膚に対して粘着性の高いゲル状シートを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、モル置換度0.05〜1.0の低置換度セルロースエーテル、モル置換度1.1〜1.4の水溶性セルロースエーテル及び水を含有するゲル状シートにより、架橋剤を使用する等の手間がかからず、十分な水分の保持力を有し、紙性のシートによる違和感がなく生体粘着性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、モル置換度0.05〜1.0の低置換度セルロースエーテル、モル置換度1.1〜1.4の水溶性セルロースエーテル及び水を含有するゲル状シートを提供する。また、本発明は、モル置換度0.05〜1.0の低置換度セルロースエーテルとモル置換度1.1〜1.4の水溶性セルロースエーテルを溶解したアルカリ水溶液を、台板上にキャストし、これを凝固させ、洗浄するゲル状シートの製造方法を提供する。
本発明によるゲル状シートは、多くの水分を含んでいながら適度な強度、弾力があり、皮膚への感触・粘着性が更に向上したゲル状シートである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明におけるに低置換度セルロースエーテルは、水には溶解しないがアルカリ溶液に溶解する性質をもつものである。一般にセルロースは水に不溶であるが、セルロースを構成しているグルコース環の水酸基の水素原子をアルキル基やヒドロキシアルキル基で置換すると、その置換の程度によって水溶性を持つようになる。しかしながら、置換の程度が低いものは水への溶解性は見られず、その代わりにアルカリ溶液には溶解する性質を持つことが多い。多くの場合、低置換度セルロースエーテルの粉末は、水中に分散されると、その一部が膨潤した状態となる。モル置換度が高くなると水溶性のものとなり、逆にアルカリに溶解する性質を失う。
本発明で使用される水には溶解しないが、アルカリに溶解する低置換度セルロースエーテルの主なものについて望ましいモル置換度は、0.05〜1.0である。望ましい置換基の含有量(カッコ内はモル置換度を示す。)を有する各種低置換度セルロースエーテルの例として、メトキシル基3〜15質量%(0.16〜0.85)を有する低置換度メチルセルロース、ヒドロキシエトキシル基3〜15質量%(0.08〜0.45)を有する低置換度ヒドロキシエチルセルロース、 ヒドロキシプロポキシル基4〜20質量%(0.09〜0.51)を有する低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、メトキシル基3〜12質量%とヒドロキシプロポキシル基4〜20質量%(両置換基を合わせて0.25〜1.0)を有する低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。セルロースエーテルの置換度は、日本薬局方に基づいて測定できる。
このような低置換度セルロースエーテルは、水には不溶であるがアルカリ水溶液には溶解し、また吸水して膨潤する性質を持つ。さらに典型的な例として、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられ、この物質は信越化学工業社より低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの商品名で現在市販されており、日本薬局方に収載され、特に医薬材料分野で錠剤に配合される崩壊剤として汎用されているものである。
これらの低置換度セルロースエーテルの製造方法は、公知であり、例えば特開昭57−53100号公報において説明されているように、まずアルカリセルロースの調製が必要となる。これは、出発原料であるパルプのシート状のものをアルカリ水溶液、例えば苛性ソーダに浸せきするか又はパルプを粉砕したものをそのままアルカリ溶液と混合したり、パルプ粉末を有機溶剤中に分散させた後でアルカリを加える等して調製される。次にアルカリセルロースを反応器に仕込み、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイド等のエーテル化剤を添加した後加熱して反応させるとセルロースエーテルとなる。反応終了後の粗セルロースエーテルを別のタンクに移し、アルカリを酸で中和して固形物を洗浄、乾燥、粉砕して粉末として最終製品とする。或いは、反応直後の粗セルロースエーテルを水に完全溶解又は部分溶解させたあとで中和し、析出する高分子を分取して洗浄、乾燥、粉砕する方法を取る場合もある。
本発明によるゲル状シートの製造方法では、低置換度セルロースエーテルをアルカリ水溶液に溶解後、水溶性の低置換度セルロースエーテルの水溶液と混合し、台板上にキャストして酸による中和等により凝固後、これを洗浄する。
ここで、前述の方法で一度最終製品とされた低置換度セルロースエーテル粉末をアルカリ水溶液に溶かしても、反応直後の段階でアルカリ分を含む粗セルロースエーテルを水に溶解しても結果的には同様の効果が得られる。後者の場合は、粗セルロースエーテルがアルカリを含んでいるため、溶かす溶媒は水のみでもよいが、溶解を確実にするためにアルカリを追加する場合もある。いずれの方法も本発明に適用できる。
溶解に使用するアルカリは、苛性カリ、苛性ソーダ等が挙げられ、その濃度は使用するセルロースエーテルの置換基の種類と置換度により異なるので適宜決定できるが、通常2〜25質量%、特に3〜15質量%が好ましい。典型的な例としては、モル置換度0.2の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースには10質量%の苛性ソーダを用いることができる。なお、置換基の分布の違いにより、透明な溶液となる場合と完全に透明でない場合がある。後者の場合、明らかに粘性が上昇している時はこれを溶解しているものと見なす。
キャストする溶液中の水に溶解しないがアルカリに溶解する低置換度セルロースエーテル濃度は1〜40質量%、特に5〜20質量%とすることが好ましい。これより濃度が低いものは保型性が悪くなる場合があり、また高くなると、粘性が過度に上昇するため均一に溶解することが困難になる場合がある。溶解には、通常の撹拌装置でかまわないが、ニーダーのような高粘性にも耐えるものが望ましい。また、溶解後多量の気泡を有する場合は、遠心分離等の方法でこれを除くか、真空撹拌装置を用いることが望ましい。
また、本発明で使用される水溶性セルロースエーテルの主なものについて望ましいモル置換度は1.1〜1.4である。このモル置換度はヒドロキシプロピルメチルセルロース等の複合置換基セルロースエーテルにあっては各々のモル置換度の合計モル置換度を表す。これより置換度が低くなると水に溶解せず、またこれより置換度が高くなると、アルカリに不溶になるため、低置換度セルロースエーテルのアルカリ溶液と混合した際に析出してしまう。
この低置換度水溶性セルロースエーテルの種類としては、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルエルチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等があげられる。
これらのセルロースエーテルの製造方法としては、例えば、特開平10−158302号公報に説明されている。製造するためには、水に溶解せずアルカリに溶解するセルロースエーテルと同様、まずアルカリセルロースの調製が必要となる。これは、出発原料であるパルプのシート状のものをアルカリ水溶液、例えば苛性ソーダに浸せきするか、又はパルプを粉砕したものをそのままアルカリ溶液と混合したり、パルプ粉末を有機溶剤中に分散させた後でアルカリを加える等して調製される。次に、アルカリセルロースを反応器に仕込み、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイド等のエーテル化剤を添加した後加熱して反応させるとセルロースエーテルとなる。反応終了後の粗セルロースエーテルを別のタンクに移し、メチルセルロース等の熱水に溶解しにくい性質を有するものは熱水で必要な中和洗浄を行う。カルボキシメチルセルロース等熱水にも冷水にも溶解するセルロースエーテルにあっては 必要な中和処理を行って水を含んだメタノール等の貧溶媒中で洗浄し、乾燥、粉砕して粉末として最終製品とする。
本発明によれば、モル置換度0.05〜1.0の低置換度セルロースエーテルとモル置換度1.1〜1.4の水溶性セルロースエーテルを溶解したアルカリ水溶液を、台板上にキャストし、これを凝固させ、洗浄することを含んでなるゲル状シートの製造方法が提供される。好ましくは、モル置換度0.05〜1.0の低置換度セルロースエーテルのアルカリ水溶液と、モル置換度1.1〜1.4のセルロースエーテルの水溶液を混合する。
モル置換度1.1〜1.4のセルロースエーテルの水溶液中の濃度は、好ましくは1.0〜10.0質量%である。
水溶性セルロースエーテルの量は、水には溶解しないがアルカリに溶解する低置換度セルロースエーテル100質量部に対して、好ましくは1〜50質量部、より好ましくは10〜30質量部である。これよりも水溶性セルロースエーテルの量が多いと、皮膚に付着させた際に水溶性セルロースエーテルが皮膚上でフィルム化し、はがした後にフィルムの一部が白く残ってしまい、使用感の悪い美容保湿シートとなってしまう場合がある。またこれよりも水溶性セルロースエーテルの量が少ないと、保水性が悪く、生体粘着性の悪くなる場合がある。
モル置換度0.05〜1.0の低置換度セルロースエーテルのアルカリ水溶液と、モル置換度1.1〜1.4のセルロースエーテルの水溶液を混合する場合の撹拌方法は、特に限定されず、通常の撹拌方法で構わないが、ニーダーのような高粘性にも耐えるものが望ましい。また、溶解後多量の気泡を有する場合は、遠心分離等の方法でこれを除くか、真空撹拌装置を用いることが望ましい。
溶液のキャストの方法は、特に限定されず、通常の方法でキャストすればよい。用いる台板の材質は、アルカリや酸と反応しないものであれば特に限定されず、ガラス、テフロン(登録商標)等が挙げられる。例えば、ガラス板上にキャスト用ブレードで適度の厚みでキャストする。厚みは通常0.1〜10mm程度の範囲であるが、後の工程で凝固させる場合は、キャストした時の溶液の厚みが維持されたままゲル状シートとなるので、使用の目的に応じて厚みを調節する。
キャストした液は酸による中和等で凝固するが、ここで使用する酸は、塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸等を用いることができる。濃度は、特に限定されないが、通常5〜30質量%が好ましく、10質量%の希塩酸が典型的な例である。
また、酸を用いずに硫酸アンモニウム液によっても凝固することができる。
中和の方法は、通常、キャストした溶液を台板ごと酸溶液を入れた浴槽に浸漬するか、キャストした溶液に酸溶液をピペット等で直接かけてもよい。
中和槽にキャストした板を入れてしばらくすると、凝固してゲル状シートとなるのでこれを台板から分離して、1分程度水で洗浄する。洗浄時間が短いと表面に付着した酸やゲルフィルム中に残っている塩が残存する可能性があり、また反応時間を長くしすぎると、添加した水溶性セルロースエーテルが流出してしまう可能性がある。
本発明のゲル状シート中の水分含量は、好ましくはゲル状シートの全質量中の50質量%以上、より好ましくは65〜99質量%である。水分含量は、通常、上記の方法を用いれば自動的に好ましい範囲になるが、さらに乾燥により適度な水分含量に調節することができる。
本発明により得られるゲル状シートには、レチノール等の防シワ剤、システイン等の防シミ剤、美白効果剤として、グリセリン、ヒアルロン酸、コラーゲン、糖類やアミノ酸類、プラセンタエキス、ソルビトール、ポリエチレングリール等の保湿成分や、オリーブオイルや、セチルアルコール、ラノリン、ステアリルアルコール等の柔軟化剤、ビタミンE等の血行促進剤、グリチルリチン酸等の抗炎症剤、各種ビタミンC等の美肌成分等の薬剤を含有することが、薬剤シートとして好ましい。また必要により、アルコール等の水溶性の有機溶媒を加えてもよい。含有させる方法は、予めアルカリ溶液を作る際に添加するか、あるいはシート状にした後に液に浸けることにより含浸させる。保湿剤及び有機溶媒の含有量は、各々、好ましくは5〜49質量%である。
次に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース粉末(信越化学工業社製、モル置換度0.2)9gを10質量%NaOH水溶液91gにニーダーを使用して溶解した。この液を5,000rpmで10分間遠心分離して気泡を除き、透明で粘ちょうな液とした。また、一方でヒドロキシプロピルメチルセルロース粉末(信越化学工業社製、メトキシル基モル置換度1.15、ヒドロキシプロポキシル基置換度0.12)2.5gを熱水47.5gに分散し、冷却して、透明で粘ちょうな液とした。この2つの溶液を混合し、気泡が入らないように注意しながらよく撹拌して、均一な溶液とした。この液の一部をガラス板上に置き、ドクターズブレードを用いて厚さ0.7mmでキャストした。このガラス板を10質量%塩酸を入れたバットに浸し、3分放置した。得られたゲル状シートをガラス板から剥がし、水を入れたバットで流水により1分間洗浄し、表面をガーゼで拭いてゲル状シートを完成させた。
このゲル状シートの水分量を乾燥法により測定したところ、90質量%であった。シートは、ほぼ透明であり弾性を持っていた。
また、このシートを肌に張り付けたところ、良好な感触であった。張り付けて90分後に剥がしたあとの肌はしっとりしていた。
このシートを40mmX40mmにカットして肌に貼り付け、自然剥離するに至時間を測定したところ90分と良好であった。
実施例2〜5
実施例2の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースをそれぞれ低置換度メチルセルロース(メトキシル基のモル置換度0.28)、低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトキシル基のモル置換度0.13、ヒドロキシプロポキシル基のモル置換度0.18)、低置換度ヒドロキシエチルセルロース(ヒドロキシエトキシルのモル置換度0.2)に置き換えた以外は、実施例1と同様な方法でゲル状シートを調製した。
このゲル状シートの水分量を乾燥法により測定したところ、80〜90質量%であった。シートは半透明〜透明であり弾性をもっていた。
また、このシートを40mmX40mmにカットして肌に張り付けたところ、良好な感触であった。張り付けて1時間後に剥がしたあとの肌はしっとりしていた。
実施例6
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース粉末(信越化学工業社製、モル置換度0.2)9gを10質量%NaOH水溶液91gにニーダーを使用して溶解した。この液を5,000rpmで10分間遠心分離して気泡を除き、透明で粘ちょうな液とした。また、一方でメチルセルロース粉末(信越化学工業社製、メトキシル基モル置換度1.2)2.5gを熱水47.5gに分散し、冷却して、透明で粘ちょうな液とした。この2つの溶液を混合し、気泡が入らないように注意しながらよく撹拌して、均一な溶液とした。この液の一部をガラス板上に置き、ドクターズブレードを用いて厚さ0.7mmでキャストした。このガラス板を10質量%塩酸を入れたバットに浸し、3分放置した。
得られたゲル状シートをガラス板から剥がし、水を入れたバットで流水により1分間洗浄し、表面をガーゼで拭いてゲル状シートを完成させた。
このゲル状シートを25質量%のグリセリン水溶液に30秒浸漬し、グリセリンが6質量%含浸したゲル状シートを調製した。水分量を乾燥法により測定したところ、90質量%であった。シートはほぼ透明であり弾性を持っていた。
また、このシートを肌に張り付けたところ、良好な感触であった。張り付けて60分後に剥がしたあとの肌は実施例1以上にしっとりしていた。
このシートを40mmX40mmにカットして肌に貼り付けて自然剥離するに至時間を測定したところ90分と良好であった。
比較例1
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース粉末(信越化学工業社製、モル置換度0.2)9gを10質量%NaOH水溶液91gにニーダーを使用して溶解した。この液を5,000rpmで10分間遠心分離して気泡を除き、透明で粘ちょうな液とした。この液の一部をガラス板上に置き、ドクターズブレードを用いて厚さ0.7mmでキャストした。このガラス板を10質量%塩酸を入れたバットに浸し、3分放置した。
得られたゲル状シートをガラス板から剥がし、水を入れたバットで流水により1分間洗浄し、表面をガーゼで拭いてゲル状シートを完成させた。
このゲル状シートの水分量を乾燥法により測定したところ、90質量%であった。シートはほぼ透明であり弾性を持っていた。
また、このシートを40mmX40mmにカットして肌に張り付けたところ、20分で
自然剥離してしまった。

Claims (5)

  1. モル置換度0.05〜1.0の低置換度セルロースエーテル、モル置換度1.1〜1.4の水溶性セルロースエーテル及び水を含有するゲル状シート。
  2. 上記水が、全質量中に50質量%以上含まれる請求項1に記載のゲル状シート。
  3. 上記水溶性セルロースエーテルが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである請求項1又は請求項2に記載のゲル状シート。
  4. 美容シートとして用いる請求項1〜3のいずれかに記載のゲル状シート。
  5. モル置換度0.05〜1.0の低置換度セルロースエーテルとモル置換度1.1〜1.4の水溶性セルロースエーテルを溶解したアルカリ水溶液を、台板上にキャストし、これを凝固させ、洗浄することを含んでなるゲル状シートの製造方法。
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